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課題

走行状態にかかわらず、また、走行性能を低下させることなく、空調機器用の冷媒を効率良く冷却して空調機器の冷房性能を向上させることが可能なハイブリッド車両の冷却システムを提供する。

解決手段

モータ2を制御する強電系機器112に供給する強電系冷却水113を冷却するための強電系冷却回路102の稼働状態、および、エンジン1の過給機7で圧縮した空気を冷却する水冷インタークーラ8に供給する過給系冷却水117を冷却するための過給系冷却回路103の稼働状態の少なくともいずれかに基づいて、空調機器10の冷媒107を冷却するための冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量が最大になるように、冷媒冷却回路101と強電系冷却回路102とが連通する状態、および、冷媒冷却回路101と過給系冷却回路103とが連通する状態を選択的に切り替える。

概要

背景

特許文献1には、エンジンインタークーラ、および、空調機器用の冷媒を冷却するコンデンサをそれぞれ効率良く冷却し、燃費を向上させることを目的とした車両用冷却装置が記載されている。この特許文献1に記載された車両用冷却装置は、過給機を搭載したエンジンと、エンジン用の冷却水を冷却するメインラジエータと、過給機で圧縮した吸入空気を冷却する水冷インタークーラと、空調機器用の冷媒を冷却する水冷コンデンサと、水冷インタークーラの冷却水および水冷コンデンサの冷却水を冷却するサブラジエータとを備えている。そして、この特許文献1に記載された車両用冷却装置では、冷却水の流れに関して、サブラジエータの下流に水冷インタークーラと水冷コンデンサとが並列に配置され、水冷インタークーラに供給される冷却水の出口が、水冷コンデンサに供給される冷却水の出口よりも上流に配置されている。

また、特許文献2には、自動車、特に、ハイブリッド車両に搭載される複合型熱交換器に関する発明が記載されている。この特許文献2に記載された複合型熱交換器は、エンジン用の冷却水を冷却するメインラジエータと、モータインバータ等の強電系機器用の冷却水を冷却するサブラジエータと、空調機器用の冷媒を冷却する空冷コンデンサと、強電系機器用の冷却水と空調機器用の冷媒との熱交換を行う水冷コンデンサとを備えている。上記のサブラジエータは、第1熱交換部および第2熱交換部を有している。水冷コンデンサは、サブラジエータの第1熱交換部よって冷却された強電系機器用の冷却水と空調機器用の冷媒との熱交換により、空調機器用の冷媒を冷却する。空調機器用の冷媒との熱交換で温度が上昇した強電系機器用の冷却水は、サブラジエータの第2熱交換部で冷却される。そして、第2熱交換部で冷却された強電系機器用の冷却水が、強電系機器を冷却するために用いられる。

概要

走行状態にかかわらず、また、走行性能を低下させることなく、空調機器用の冷媒を効率良く冷却して空調機器の冷房性能を向上させることが可能なハイブリッド車両の冷却システムを提供する。モータ2を制御する強電系機器112に供給する強電系冷却水113を冷却するための強電系冷却回路102の稼働状態、および、エンジン1の過給機7で圧縮した空気を冷却する水冷インタークーラ8に供給する過給系冷却水117を冷却するための過給系冷却回路103の稼働状態の少なくともいずれかに基づいて、空調機器10の冷媒107を冷却するための冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量が最大になるように、冷媒冷却回路101と強電系冷却回路102とが連通する状態、および、冷媒冷却回路101と過給系冷却回路103とが連通する状態を選択的に切り替える。

目的

特許文献1には、エンジン、インタークーラ、および、空調機器用の冷媒を冷却するコンデンサをそれぞれ効率良く冷却し、燃費を向上させることを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

過給機を有するエンジン、および、モータ動力源とし、車室内冷房する空調機器と、前記空調機器で用いる冷媒を冷却するための冷媒冷却回路と、前記モータを制御する強電系機器に供給する強電系冷却水を冷却するための強電系冷却回路と、前記過給機で圧縮した空気を冷却する水冷インタークーラと、前記水冷インタークーラに供給する過給系冷却水を冷却するための過給系冷却回路と、を備えたハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記冷媒冷却回路は、前記冷媒と前記強電系冷却水または前記過給系冷却水との熱交換によって前記冷媒を冷却する水冷コンデンサを有し、前記冷媒冷却回路と前記強電系冷却回路とを連通して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させる第1通水路と、前記冷媒冷却回路と前記過給系冷却回路とを連通して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させる第2通水路と、前記第1通水路を経由して前記冷媒冷却回路と前記強電系冷却回路とが連通する状態、および、前記第2通水路を経由して前記冷媒冷却回路と前記過給系冷却回路とが連通する状態を選択的に切り替え制御弁と、前記強電系冷却回路の稼働状態、前記過給系冷却回路の稼働状態、前記強電系機器の稼働状態、前記エンジンおよび前記過給機の稼働状態、ならびに、前記ハイブリッド車両の走行状態の少なくともいずれかに関連するデータを検出する検出器と、前記検出器で検出した前記データに基づいて、前記熱交換で前記冷媒から移動する熱量が、前記冷媒から前記強電系冷却水に移動する場合と前記冷媒から前記過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、前記制御弁の動作を制御して前記第1通水路または前記第2通水路のいずれか一方を選択するコントローラと、を備えていることを特徴とするハイブリッド車両の冷却システム。

請求項2

請求項1に記載のハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記コントローラは、前記検出器で検出した前記データに基づいて、前記熱交換で前記冷媒から前記強電系冷却水に移動する第1熱量と、前記熱交換で前記冷媒から前記過給系冷却水に移動する第2熱量とを判定または推定するとともに、前記第1熱量が前記第2熱量よりも大きいと判定または推定した場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させ、前記第2熱量が前記第1熱量よりも大きいと判定または推定した場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴とするハイブリッド車両の冷却システム。

請求項3

請求項1または2に記載のハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記検出器は、前記強電系冷却水の温度を検出する強電系水温センサと、前記過給系冷却水の温度を検出する過給系水温センサとを有し、前記コントローラは、前記強電系冷却水の温度が前記過給系冷却水の温度よりも低い場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させ、前記過給系冷却水の温度が前記強電系冷却水の温度よりも低い場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴とするハイブリッド車両の冷却システム。

請求項4

請求項1または2に記載のハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記検出器は、前記モータのモータ回転数を検出するモータ回転数センサと、前記過給機のタービン回転数を検出するタービン回転数センサと有し、前記コントローラは、前記タービン回転数が予め定めた第1基準回転数よりも大きくかつ前記モータ回転数が予め定めた第2基準回転数以下である場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させ、前記タービン回転数が前記第1基準回転数以下でありかつ前記モータ回転数が予め定めた第3基準回転数以下である場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴とするハイブリッド車両の冷却システム。

請求項5

請求項1または2に記載のハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記検出器は、前記ハイブリッド車両の車速を検出する車速センサを有し、前記コントローラは、前記車速に基づいて前記ハイブリッド車両の停止状態を判断するとともに、前記ハイブリッド車両が停止状態であると判断した場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴とするハイブリッド車両の冷却システム。

請求項6

請求項1または2に記載のハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記強電系機器は、前記モータに電力を供給するとともに前記モータの発電電力を蓄える蓄電装置を有し、前記検出器は、前記蓄電装置の充電残量を検出するSOCセンサを有し、前記コントローラは、前記充電残量が予め定めた基準残量以下である場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴とするハイブリッド車両の冷却システム。

請求項7

請求項1または2に記載のハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記過給系冷却回路は、前記過給系冷却水を前記過給系冷却回路で循環させるウォータポンプを有し、前記検出器は、前記ウォータポンプの運転状態を検出するポンプセンサを有し、前記コントローラは、前記ウォータポンプが停止している場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴とするハイブリッド車両の冷却システム。

技術分野

0001

この発明は、過給機を搭載したエンジンおよびモータ動力源とするハイブリッド車両に関し、特に、空調機器用の冷媒を冷却するための冷媒冷却回路と、過給機用水冷インタークーラを冷却するための過給冷却回路と、モータやインバータ等の強電系機器を冷却するための強電系冷却回路とを備えたハイブリッド車両の冷却システムに関するものである。

背景技術

0002

特許文献1には、エンジン、インタークーラ、および、空調機器用の冷媒を冷却するコンデンサをそれぞれ効率良く冷却し、燃費を向上させることを目的とした車両用冷却装置が記載されている。この特許文献1に記載された車両用冷却装置は、過給機を搭載したエンジンと、エンジン用の冷却水を冷却するメインラジエータと、過給機で圧縮した吸入空気を冷却する水冷インタークーラと、空調機器用の冷媒を冷却する水冷コンデンサと、水冷インタークーラの冷却水および水冷コンデンサの冷却水を冷却するサブラジエータとを備えている。そして、この特許文献1に記載された車両用冷却装置では、冷却水の流れに関して、サブラジエータの下流に水冷インタークーラと水冷コンデンサとが並列に配置され、水冷インタークーラに供給される冷却水の出口が、水冷コンデンサに供給される冷却水の出口よりも上流に配置されている。

0003

また、特許文献2には、自動車、特に、ハイブリッド車両に搭載される複合型熱交換器に関する発明が記載されている。この特許文献2に記載された複合型熱交換器は、エンジン用の冷却水を冷却するメインラジエータと、モータやインバータ等の強電系機器用の冷却水を冷却するサブラジエータと、空調機器用の冷媒を冷却する空冷コンデンサと、強電系機器用の冷却水と空調機器用の冷媒との熱交換を行う水冷コンデンサとを備えている。上記のサブラジエータは、第1熱交換部および第2熱交換部を有している。水冷コンデンサは、サブラジエータの第1熱交換部よって冷却された強電系機器用の冷却水と空調機器用の冷媒との熱交換により、空調機器用の冷媒を冷却する。空調機器用の冷媒との熱交換で温度が上昇した強電系機器用の冷却水は、サブラジエータの第2熱交換部で冷却される。そして、第2熱交換部で冷却された強電系機器用の冷却水が、強電系機器を冷却するために用いられる。

先行技術

0004

特開2017−72092号公報
特開2014−173747号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上記のように、特許文献1に記載された車両用冷却装置では、空調機器用の冷媒を冷却するための冷媒冷却回路と、過給機の水冷インタークーラ用の冷却水を冷却するための過給系冷却回路とが形成されており、それら冷媒冷却回路と過給系冷却回路とが水冷コンデンサおよびサブラジエータを介して接続されている。そして、水冷コンデンサにおける冷媒冷却回路と過給系冷却回路との間の熱交換により、冷媒冷却回路の熱が放出され、その結果、空調機器用の冷媒が冷却される。そのため、特許文献1に記載された車両用冷却装置によれば、水冷インタークーラに供給される冷却水よりも低水温の冷却水を水冷コンデンサに供給することができ、それにより、温度帯の異なるエンジン、水冷インタークーラ、および、水冷コンデンサのそれぞれを効率良く冷却することができる、とされている。

0006

しかしながら、上記のような特許文献1に記載された車両用冷却装置では、冷却水の温度や車両の走行状態などによっては、空調機器用の冷媒を十分に冷却できないおそれがある。例えば、外気温が高く、かつ、エンジンの負荷が大きい(過給機の過給圧が高い)場合には、過給系冷却回路の冷却水の温度が高くなり、冷媒冷却回路と過給系冷却回路との間の熱交換による冷媒の冷却を適切に実施できない可能性がある。そのため、空調機器の冷房性能が低下してしまうおそれがある。あるいは、過給系冷却回路の冷却水の温度上昇を抑えるために、過給機による過給を制限しなければならず、すなわち、エンジンの出力を制限しなければならず、その結果、車両の走行性能が低下してしまうおそれがある。

0007

一方、特許文献2に記載された複合型熱交換器では、空調機器用の冷媒を冷却するための冷媒冷却回路と、強電系機器用の冷却水を冷却するための強電系冷却回路とが形成されており、それら冷媒冷却回路と強電系冷却回路とが水冷コンデンサおよびサブラジエータを介して接続されている。そして、水冷コンデンサにおける冷媒冷却回路と強電系冷却回路との間の熱交換により、冷媒冷却回路の熱が放出され、その結果、空調機器用の冷媒が冷却される。そのため、特許文献2に記載された複合型熱交換器によれば、空冷コンデンサに流入する前の空調機器用の冷媒を冷却しつつ、強電系機器を効率的に冷却できる、とされている。

0008

しかしながら、この特許文献2に記載された複合型熱交換器においても、上記の特許文献1に記載された車両用冷却装置と同様に、冷却水の温度やハイブリッド車両の走行状態などによっては、空調機器用の冷媒を十分に冷却できないおそれがある。例えば、外気温が高く、かつ、走行用のモータの負荷が大きい場合には、強電系冷却回路の冷却水の温度が高くなり、冷媒冷却回路と強電系冷却回路との間の熱交換による冷媒の冷却を適切に実施できない可能性がある。そのため、空調機器の冷房性能が低下してしまうおそれがある。あるいは、強電系冷却回路の冷却水の温度上昇を抑えるために、モータの出力を制限しなければならず、その結果、ハイブリッド車両の走行性能が低下してしまうおそれがある。

0009

この発明は、上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、走行状態にかかわらず、また、走行性能を低下させることなく、空調機器用の冷媒を効率良く冷却して空調機器の冷房性能を向上させることが可能なハイブリッド車両の冷却システムを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0010

上記の目的を達成するために、この発明は、過給機を有するエンジン、および、モータを動力源とし、車室内冷房する空調機器と、前記空調機器で用いる冷媒を冷却するための冷媒冷却回路と、前記モータを制御する強電系機器に供給する強電系冷却水を冷却するための強電系冷却回路と、前記過給機で圧縮した空気を冷却する水冷インタークーラと、前記水冷インタークーラに供給する過給系冷却水を冷却するための過給系冷却回路と、を備えたハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前記冷媒冷却回路は、前記冷媒と前記強電系冷却水または前記過給系冷却水との熱交換によって前記冷媒を冷却する水冷コンデンサを有し、前記冷媒冷却回路と前記強電系冷却回路とを連通して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させる第1通水路と、前記冷媒冷却回路と前記過給系冷却回路とを連通して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させる第2通水路と、前記第1通水路を経由して前記冷媒冷却回路と前記強電系冷却回路とが連通する状態、および、前記第2通水路を経由して前記冷媒冷却回路と前記過給系冷却回路とが連通する状態を選択的に切り替え制御弁と、前記強電系冷却回路の稼働状態、前記過給系冷却回路の稼働状態、前記強電系機器の稼働状態、前記エンジンおよび前記過給機の稼働状態、ならびに、前記ハイブリッド車両の走行状態の少なくともいずれかに関連するデータを検出する検出器と、前記検出器で検出した前記データに基づいて、前記熱交換で前記冷媒から移動する熱量が、前記冷媒から前記強電系冷却水に移動する場合と前記冷媒から前記過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、前記制御弁の動作を制御して前記第1通水路または前記第2通水路のいずれか一方を選択するコントローラと、を備えていることを特徴とするものである。

0011

また、この発明における前記コントローラは、前記検出器で検出した前記データに基づいて、前記熱交換で前記冷媒から前記強電系冷却水に移動する第1熱量と、前記熱交換で前記冷媒から前記過給系冷却水に移動する第2熱量とを判定または推定するとともに、前記第1熱量が前記第2熱量よりも大きいと判定または推定した場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させ、前記第2熱量が前記第1熱量よりも大きいと判定または推定した場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴としている。

0012

また、この発明における前記検出器は、前記強電系冷却水の強電系冷却水の温度を検出する強電系水温センサと、前記過給系冷却水の過給系冷却水の温度を検出する過給系水温センサとを有し、前記コントローラは、前記強電系冷却水の温度が前記過給系冷却水の温度よりも低い場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させ、前記過給系冷却水の温度が前記強電系冷却水の温度よりも低い場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴としている。

0013

また、この発明における前記検出器は、前記モータのモータ回転数を検出するモータ回転数センサと、前記過給機のタービン回転数を検出する過給系回転数センサと有し、前記コントローラは、前記タービン回転数が予め定めた第1基準回転数よりも大きくかつ前記モータ回転数が予め定めた第2基準回転数以下である場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させ、前記タービン回転数が前記第1基準回転数以下でありかつ前記モータ回転数が予め定めた第3基準回転数以下である場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴としている。

0014

また、この発明における前記検出器は、前記ハイブリッド車両の車速を検出する車速センサを有し、前記コントローラは、前記車速に基づいて前記ハイブリッド車両の停止状態を判断するとともに、前記ハイブリッド車両が停止状態であると判断した場合に、前記第2通水路を選択して前記過給系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴としている。

0015

また、この発明における前記強電系機器は、前記モータに電力を供給するとともに前記モータの発電電力を蓄える蓄電装置を有し、前記検出器は、前記蓄電装置の充電残量を検出するSOCセンサを有し、前記コントローラは、前記充電残量が予め定めた基準残量以下である場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴としている。

0016

そして、この発明における前記過給系冷却回路は、前記過給系冷却水を前記過給系冷却回路で循環させるウォータポンプを有し、前記検出器は、前記ウォータポンプの運転状態を検出するポンプセンサを有し、前記コントローラは、前記ウォータポンプが停止している場合に、前記第1通水路を選択して前記強電系冷却水を前記水冷コンデンサに流通させることを特徴としている。

発明の効果

0017

この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、水冷コンデンサにおける熱交換で冷媒から移動する熱量が最大になるように、すなわち、水冷コンデンサにおける熱交換で、冷媒から強電系冷却水に熱量が移動する場合と、冷媒から過給系冷却水に熱量が移動する場合との比較において、移動する熱量が最大になるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。具体的には、選択したいずれか一方の通水路を介して水冷コンデンサに冷却水が流通するように、制御弁が動作させられる。例えば、強電系冷却回路の強電系冷却水と空調機器用の冷媒との熱交換によって冷媒を冷却した場合と、過給系冷却回路の過給系冷却水と空調機器用の冷媒との熱交換によって冷媒を冷却した場合とで、いずれの場合が冷媒の冷却効果が高くなるかが判定または推定される。そして、冷媒の冷却効果が高い方の冷却水を水冷コンデンサへ流通させるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。したがって、この発明のハイブリッド車両の冷却システムによれば、ハイブリッド車両の走行状態や各冷却回路の稼働状態等が考慮されて、冷媒の冷却効果が最大になるように、水冷コンデンサに冷却水を流通させる通水路が選択される。そのため、空調機器用の冷媒を効率良く冷却することができ、その結果、空調機器の冷房性能を向上させることができる。

0018

また、この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、上記のように第1通水路または第2通水路のいずれか一方を選択する際に、水冷コンデンサにおける熱交換で、冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量と、冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量とが判定または推定される。そして、第1熱量と第2熱量とのいずれが大きいかが判定または推定され、冷媒から移動する熱量が大きい方の通水路が選択される。すなわち、水冷コンデンサにおける熱交換で冷媒から移動する熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する場合と、冷媒から過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。したがって、この発明のハイブリッド車両の冷却システムによれば、ハイブリッド車両の走行状態や各冷却回路の稼働状態等が考慮されて、冷媒の冷却効果が最大になるように、水冷コンデンサに冷却水を流通させる通水路が選択される。そのため、空調機器用の冷媒を効率良く冷却することができ、その結果、空調機器の冷房性能を向上させることができる。

0019

また、この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、各冷却回路の稼働状態として、各冷却回路における冷却水の温度、すなわち、強電系冷却水の温度および過給系冷却水の温度が検出される。そして、それら強電系冷却水の温度および過給系冷却水の温度に基づいて、水冷コンデンサにおける熱交換で冷媒から移動する熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する場合と、冷媒から過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。具体的には、強電系冷却水の温度が過給系冷却水の温度よりも低い場合は、冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量が冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量よりも大きいと判定され、第1通水路が選択される。一方、過給系冷却水の温度が強電系冷却水の温度よりも低い場合は、冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量が冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量よりも大きいと判定され、第2通水路が選択される。例えば、エンジンの負荷が大きく過給機の過給圧が高いと、過給系冷却水の温度が上昇し、過給系冷却水の温度が強電系冷却水の温度よりも高くなる場合がある。その場合は、第1通水路が選択され、より温度の低い強電系冷却水が水冷コンデンサに供給される。そして、水冷コンデンサで、冷媒と強電系冷却水との熱交換によって冷媒が冷却される。また、例えば、モータの負荷が大きいと、強電系冷却水の温度が上昇し、強電系冷却水の温度が過給系冷却水の温度よりも高くなる場合がある。その場合は、第2通水路が選択され、より温度の低い過給系冷却水が水冷コンデンサに供給される。そして、水冷コンデンサで、冷媒と過給系冷却水との熱交換によって冷媒が冷却される。したがって、この発明のハイブリッド車両の冷却システムによれば、例えば、エンジンの負荷が大きく過給機の過給圧が高い場合であっても、過給機による過給制限等を行うことなく、過給系冷却水よりも温度が低い強電系冷却水で冷媒を冷却できる。あるいは、例えば、モータの負荷が大きい場合であっても、モータの出力制限等を行うことなく、強電系冷却水よりも温度が低い過給系冷却水で冷媒を冷却できる。そのため、ハイブリッド車両の走行状態にかかわらず、また、ハイブリッド車両の走行性能を低下させることなく、空調機器用の冷媒を効率良く冷却できる。

0020

また、この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、強電系機器の稼働状態、ならびに、エンジンおよび過給機の稼働状態として、モータのモータ回転数および過給機のタービン回転数が検出される。そして、それらモータ回転数およびタービン回転数に基づいて、水冷コンデンサにおける熱交換で冷媒から移動する熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する場合と、冷媒から過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。具体的には、タービン回転数が所定の第1基準回転数よりも大きくかつモータ回転数が所定の第2基準回転数以下である場合は、冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量が、冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量よりも大きいと推定され、第1通水路が選択される。この場合、ハイブリッド車両は、過給されたエンジンの出力を主体にして走行する走行状態であり、過給系冷却水の温度よりも強電系冷却水の温度が低いと推定できる。そのため、この場合は、第1通水路が選択され、より温度が低いと推定される強電系冷却水が水冷コンデンサに供給される。そして、水冷コンデンサで、冷媒と強電系冷却水との熱交換によって冷媒が冷却される。一方、タービン回転数が所定の第1基準回転数以下でありかつモータ回転数が所定の第3基準回転数よりも大きい場合は、冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量よりも大きいと推定され、第2通水路が選択される。この場合、ハイブリッド車両は、モータの出力を主体にして走行する走行状態であり、強電系冷却水の温度よりも過給系冷却水の温度が低いと推定できる。そのため、この場合は、第2通水路が選択され、より温度が低いと推定される過給系冷却水が水冷コンデンサに供給される。そして、水冷コンデンサで、冷媒と過給系冷却水との熱交換によって冷媒が冷却される。したがって、この発明のハイブリッド車両の冷却システムによれば、例えば、エンジンの負荷が大きく過給機の過給圧が高い場合であっても、過給機による過給制限等を行うことなく、過給系冷却水よりも温度が低いと推定される強電系冷却水で冷媒を冷却できる。あるいは、例えば、モータの負荷が大きい場合であっても、モータの出力制限等を行うことなく、強電系冷却水よりも温度が低いと推定される過給系冷却水で冷媒を冷却できる。そのため、ハイブリッド車両の走行状態にかかわらず、また、ハイブリッド車両の走行性能を低下させることなく、空調機器用の冷媒を効率良く冷却できる。

0021

また、この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、ハイブリッド車両の走行状態として、ハイブリッド車両の車速が検出される。そして、その車速に基づいて、水冷コンデンサにおける熱交換で冷媒から移動する熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する場合と、冷媒から過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。例えば、検出された車速が所定の基準車速(極低車速)よりも低い場合に、ハイブリッド車両は停止状態であると判断される。そして、冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量よりも大きいと推定され、第2通水路が選択される。ハイブリッド車両が停止状態である場合は、エンジンの負荷は小さく、または、負荷は発生せず、過給機は作動しないことから、過給系冷却水の温度は上昇しないと推定できる。また、ハイブリッド車両が停止状態になる前後の減速走行時発進時には、ハイブリッド車両は主にモータの出力で駆動力を発生させることから、強電系冷却水の温度は上昇しているまたは上昇すると推定できる。そのため、この場合は、第2通水路が選択され、強電系冷却水よりも温度が低いと推定される過給系冷却水が水冷コンデンサに供給される。そして、水冷コンデンサで、冷媒と過給系冷却水との熱交換によって冷媒が冷却される。したがって、この発明のハイブリッド車両の冷却システムによれば、ハイブリッド車両が停止状態である場合であっても、空調機器用の冷媒を効率良く適切に冷却できる。

0022

また、この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、強電系機器の稼働状態として、蓄電装置の充電残量(SOC)が検出される。そして、その充電残量に基づいて、水冷コンデンサにおける熱交換で冷媒から移動する熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する場合と、冷媒から過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。例えば、検出された充電残量が所定の基準残量以下の場合に、冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量が、冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量よりも大きいと推定され、第1通水路が選択される。通常、蓄電装置の充電残量が少ない場合は、蓄電装置を充電するためにモータが回生状態に制御される。モータが回生状態の場合は、力行状態の場合と比較してモータの温度上昇が抑制されるので、強電系冷却水の温度上昇も抑制され、強電系冷却水の温度は過給系冷却水の温度よりも低いあるいは低くなる可能性が高いと推定できる。そのため、この場合は、第1通水路が選択され、過給系冷却水よりも温度が低いと推定される強電系冷却水が水冷コンデンサに供給される。そして、水冷コンデンサで、冷媒と強電系冷却水との熱交換によって冷媒が冷却される。したがって、この発明のハイブリッド車両の冷却システムによれば、蓄電装置の充電残量が低下している場合であっても、空調機器用の冷媒を効率良く適切に冷却できる。

0023

そして、この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、過給系冷却回路の稼働状態として、過給系冷却回路におけるウォータポンプの運転状態が検出される。そして、その運転状態に基づいて、水冷コンデンサにおける熱交換で冷媒から移動する熱量が、冷媒から強電系冷却水に移動する場合と、冷媒から過給系冷却水に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路または第2通水路のいずれか一方が選択される。例えば、エンジンの負荷が低く、過給機が作動していない状態では、過給吸気を冷却する必要がないので、過給系冷却回路の稼働を停止する、すなわち、過給系冷却回路におけるウォータポンプを停止することにより、ウォータポンプを駆動するためのエネルギ消費を抑制できる。この発明のハイブリッド車両の冷却システムでは、上記のように、検出されたウォータポンプの運転状態からウォータポンプが停止していると判断した場合には、冷媒から強電系冷却水に移動する第1熱量が、冷媒から過給系冷却水に移動する第2熱量よりも大きいと判定され、第1通水路が選択される。すなわち、この場合、過給系冷却回路は稼働しないので、過給系冷却水が水冷コンデンサに供給されることはない。したがって、第2熱量は0になり、必然的に、第1熱量は第2熱量よりも大きくなる。そのため、この場合は、第1通水路が選択され、強電系冷却水が水冷コンデンサに供給される。そして、水冷コンデンサで、冷媒と強電系冷却水との熱交換によって冷媒が冷却される。したがって、この発明のハイブリッド車両の冷却システムによれば、過給機の稼働状態に連動して過給系冷却回路が稼働を停止している場合であっても、空調機器用の冷媒を効率良く適切に冷却できる。

図面の簡単な説明

0024

この発明の実施形態で対象にするハイブリッド車両の概要を説明するための図である。
この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムの一例を説明するための図であって、その冷却システムにおける冷媒冷却回路、強電系冷却回路、および、過給系冷却回路、ならびに、各冷却回路の稼働状態に関連するデータとして冷却水の温度を検出する構成を示す図である。
図2に示すハイブリッド車両の冷却システムにおける冷却水の流れを説明するための図であって、第1通水路を選択した場合の冷却水の流れを示す図である。
図2に示すハイブリッド車両の冷却システムにおける冷却水の流れを説明するための図であって、第2通水路を選択した場合の冷却水の流れを示す図である。
図2に示すハイブリッド車両の冷却システムにおけるコントローラで実行される制御の一例(各冷却回路における冷却水の温度に基づいて通水路を選択する制御)を説明するためのフローチャートである。
この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムの他の例を説明するための図であって、その冷却システムにおける冷媒冷却回路、強電系冷却回路、および、過給系冷却回路、ならびに、二つの制御弁を用いて第1通水路と第2通水路とを切り替える構成を示す図である。
この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムの他の例を説明するための図であって、強電系機器の稼働状態に関連するデータとしてモータ回転数を検出し、エンジンおよび過給機の稼働状態に関連するデータとして過給機のタービン回転数を検出する構成を示す図である。
図7に示すハイブリッド車両の冷却システムにおけるコントローラで実行される制御の一例(モータ回転数およびタービン回転数に基づいて通水路を選択する制御)を説明するためのフローチャートである。
この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムの他の例を説明するための図であって、ハイブリッド車両の走行状態に関連するデータとして車速を検出する構成を示す図である。
この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムの他の例を説明するための図であって、強電系機器の稼働状態に関連するデータとして蓄電装置の充電残量(SOC)を検出する構成を示す図である。
この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムの他の例を説明するための図であって、過給系冷却回路の稼働状態に関連するデータとしてウォータポンプの運転状態を検出する構成を示す図である。

実施例

0025

この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。

0026

図1に、この発明の実施形態で対象にするハイブリッド車両の一例を示してある。図1に示す車両Veは、エンジン(ENG)1、および、モータ(MG)2を動力源とするハイブリッド車両である。図1に示す例では、車両Veは、エンジン1の出力側にモータ2が配置され、エンジン1とモータ2とが動力伝達可能に連結されている。モータ2の出力側は、例えば、プロペラシャフト3、デファレンシャルギヤ4、および、ドライブシャフト5を介して、駆動輪6に連結されている。

0027

エンジン1は、例えば、ガソリンエンジンディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止などの稼働状態が電気的に制御されるように構成されている。そして、この発明の実施形態におけるエンジン1は、過給機7、および、インタークーラ8が装備されている。

0028

過給機7は、エンジン1の吸入空気圧を高めるための圧縮機であり、従来一般的な構成を用いることができる。例えば、エンジン1の排気エネルギを利用してタービン(図示せず)を駆動する排気駆動式の過給機7(いわゆる、ターボチャージャー)を採用することができる。排気駆動式の過給機7の場合、例えば、電動ウェイストゲートバルブ(図示せず)が設けられており、ウェイストゲートバルブの開閉動作を制御することにより、過給機7で発生させる過給圧や、過給の開始および停止のタイミングなどを制御することが可能である。また、過給機7は、エンジン1の出力トルクを利用してタービンを駆動する機械駆動式の過給機7を採用することもできる。機械駆動式の過給機7の場合、例えば、エンジン1の出力軸と過給機7のタービンの回転軸との間に設けられる電磁クラッチ(図示せず)の係合動作を制御することにより、過給機7で発生させる過給圧や、過給の開始および停止のタイミングなどを制御することが可能である。

0029

インタークーラ8は、エンジン1の吸気側と過給機7との間に設けられており、過給機7で圧縮されることによって高温高圧になるエンジン1の吸入空気を冷却する。インタークーラ8は、一種熱交換器であり、従来一般的な構成を用いることができる。インタークーラ8は、圧縮されて温度が上昇した吸入空気を強制的に放熱させる。すなわち、インタークーラ8は、吸入空気と、吸入空気を放熱させる相手になる媒体との熱交換により、吸入空気を冷却する。この発明の実施形態におけるインタークーラ8は、冷却水を用いて吸入空気を冷却する水冷式のものが採用される。したがって、水冷インタークーラ8は、吸入空気と冷却水との熱交換によって吸入空気を冷却する。後述するように、車両Veは、この水冷インタークーラ8の冷却水(過給系冷却水117)を冷却するラジエータ118、および、過給系冷却水117を循環させるためのウォータポンプ119などを有する過給系冷却回路103を備えている。そして、エンジン1の吸入空気は、上記の水冷インタークーラ8で冷却されることによって密度が高くなり、その結果、エンジン1の吸入空気量が増大する。そのため、水冷インタークーラ8を設けることにより、過給機7による過給の効果を高め、エンジン1の出力性能を向上することができる。

0030

モータ2は、少なくとも、エンジン1が出力するエンジントルクを受けて駆動されることにより電力を発生する発電機としての機能を有している。また、モータ2は、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する原動機としての機能を有していてもよい。その場合、モータ2は、発電機能を有するモータ(いわゆる、モータ・ジェネレータ)であり、例えば、永久磁石式同期モータ、あるいは、誘導モータなどによって構成されている。モータ2には、インバータ等(図示せず)を介して、バッテリ(BAT)9が接続されている。したがって、エンジントルクあるいは駆動輪6側から伝達されるトルクによってモータ2を発電機として駆動し、その際に発生する電力をバッテリ9に蓄えることができる。また、バッテリ9に蓄えられている電力をモータ2に供給し、モータ2を原動機として駆動してモータトルクを出力することもできる。なお、バッテリ9は、この発明の実施形態における蓄電装置に相当する。

0031

なお、この発明の実施形態における車両Veは、モータ2が、上記のような発電機としてのみ機能し、モータ2の発電電力、または、バッテリ9から供給される電力によって他のモータ(図示せず)を駆動し、走行のための駆動トルクを得る方式のハイブリッド車両(すなわち、シリーズ方式のハイブリッド車両、あるいは、レンジエクステンダー付き電機自動車)であってもよい。また、この発明の実施形態における車両Veは、例えば、図1に示しているような、エンジン1のエンジントルクおよびモータ2のモータトルクの両方から駆動トルクを得ることが可能なパラレル方式のハイブリッド車両であってもよい。あるいは、エンジントルクとモータトルクとを合成および分配する動力分割機構を用いた、いわゆるシリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両であってもよい。あるいは、動力源としてエンジンと複数のモータを備えたハイブリッド車両であってもよい。要は、この発明の実施形態における車両Veは、過給機を搭載したエンジンおよびモータを動力源とするハイブリッド車両全般を対象にすることができる。

0032

更に、この発明の実施形態における車両Veは、空調機器(AC)10、検出器11、および、コントローラ(EUC)12を備えている。

0033

空調機器10は、少なくとも、車両Veの車室(図示せず)内を冷房する冷房装置(図示せず)を有している。冷房装置は、一般的な冷凍サイクルを用いたものであり、冷凍サイクルを循環する冷媒を気化させ、その際に冷媒が気化熱として空気の熱を奪うことにより、熱を奪われた空気、すなわち、冷却された空気を冷風として車室内に送り込む。したがって、後述するように、車両Veは、空調機器10の冷房装置で用いる冷媒107、コンプレッサ108、水冷コンデンサ109、エキスパンションバルブ110、および、エバポレータ111などを有する冷媒冷却回路101を備えている。

0034

検出器11は、後述する強電系冷却回路102の稼働状態、過給系冷却回路103の稼働状態、強電系機器112の稼働状態、エンジン1および過給機7の稼働状態、ならびに、車両Veの走行状態の少なくともいずれかに関連するデータを、それぞれ、検出または算出するセンサや機器を総称している。したがって、検出器11は、例えば、後述するような水温センサ116,120、モータ回転数センサ301、タービン回転数センサ302、車速センサ401、SOCセンサ501、および、ポンプセンサ601、などを有している。そして、検出器11は、後述するコントローラ12と電気的に接続されており、上記のような各種センサや機器等の検出値または算出値に応じた電気信号を検出データとしてコントローラ12に出力する。

0035

コントローラ12は、例えばマイクロコンピュータを主体にして構成される電子制御装置である。コントローラ12には、上記の検出器11で検出または算出された各種データが入力される。コントローラ12は、入力された各種データおよび予め記憶させられているデータや計算式等を使用して演算を行う。そして、コントローラ12は、その演算結果を制御指令信号として出力し、例えば、上記のようなエンジン1およびモータ2の運転状態をそれぞれ制御する。特に、この発明の実施形態におけるコントローラ12は、検出器11で検出または算出した各種データに基づいて、後述する冷媒冷却回路101と、強電系冷却回路102または過給系冷却回路103との間で冷却水の流れを切り替える制御弁106の動作を制御する。具体的には、冷媒冷却回路101の冷媒107と、強電系冷却回路102の冷却水(強電系冷却水113)または過給系冷却回路103の冷却水(過給系冷却水117)との熱交換で、冷媒冷却回路101の冷媒107から強電系冷却水113または過給系冷却水117のいずれかに移動する熱量が最大になるように、制御弁106の動作を制御する。このコントローラ12による制御弁106の詳細な制御内容については後述する。

0036

図2に、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムの構成の一例を示してある。図2に示す冷却システム100は、冷媒冷却回路101、強電系冷却回路102、過給系冷却回路103、第1通水路104、第2通水路105、および、制御弁106、ならびに、前述した検出器11およびコントローラ12を備えている。

0037

冷媒冷却回路101は、前述した空調機器10における冷凍サイクルを構成するものであり、空調機器10の冷房装置で用いる冷媒107を冷却する。具体的には、冷媒冷却回路101は、主要な構成要素として、コンプレッサ108、コンデンサ109、エキスパンションバルブ110、および、エバポレータ111を有している。

0038

冷媒冷却回路101において、コンプレッサ108は、気体状の冷媒107を圧縮して高温・高圧の状態にし、冷媒107を気体と液体とが混在した半液状に変化させる。コンプレッサ108で圧縮され、高温・高圧の半液状にされた冷媒107は、コンデンサ109へ送られる。

0039

コンデンサ109は、一種の熱交換器であり、従来一般的な構成を用いることができる。コンデンサ109は、高温・高圧で半液状(気液二相流体)の冷媒107を強制的に放熱させる。すなわち、コンデンサ109は、冷媒107と、冷媒107を放熱させる相手になる媒体との熱交換により、冷媒107を冷却する。この発明の実施形態におけるコンデンサ109は、冷却水(後述する強電系冷却水113または過給系冷却水117)を用いて冷媒107を冷却する水冷式のものが採用される。したがって、水冷コンデンサ109は、冷媒107と冷却水との熱交換によって冷媒107を冷却する。水冷コンデンサ109で熱を奪われた冷媒107は、上述したような半液状から更に液化凝縮)が進み、ほぼ液体状に変化する。水冷コンデンサ109で冷却され、低温・高圧の液体状にされた冷媒107は、エキスパンションバルブ110へ送られる。

0040

なお、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムでは、上記の水冷コンデンサ109で熱交換によって冷媒107を冷却するための冷却水として、後述する強電系冷却回路102の強電系冷却水113と、後述する過給系冷却回路103の過給系冷却水117とのいずれか一方を選択するように構成されている。それら強電系冷却回路102、および、過給系冷却回路103の詳細は後述する。また、図2では図示していないが、水冷コンデンサ109とエキスパンションバルブ110との間には、一般に、レシーバタンクが設けられる。レシーバタンクの内部には、例えば、乾燥材およびストレーナが装着されている。そのため、冷媒107は、レシーバタンクを通過する際に水分や不純物が取り除かれて、エキスパンションバルブ110へ送られる。

0041

エキスパンションバルブ110は、低温・高圧で液体状の冷媒107を急激に膨張断熱膨張)させる。エキスパンションバルブ110には、微小ノズル孔(図示せず)が設けられている。冷媒107は、エキスパンションバルブ110のノズル孔からエバポレータ111に向けて噴霧される。低温・高圧で液体状の冷媒107は、エキスパンションバルブ110のノズル孔から噴霧されることにより、急激に膨張し、低温・低圧の霧状に変化する。低温・低圧の霧状にされた冷媒107は、エバポレータ111の内部で気化する。

0042

上記のようにエキスパンションバルブ110から噴霧された冷媒107は、エバポレータ111の内表面に接触することにより、熱せられて気化する。そのため、エバポレータ111では、その内部で冷媒107が気化する際に、冷媒107が気化熱として、エバポレータ111の外表周辺の空気から熱を奪う。すなわち、エバポレータ111周辺の空気が冷却される。冷却された空気は、ブロアファン(図示せず)により、冷風として車室内に送り込まれ、車室内を冷房する。そして、エバポレータ111の内部で気化した冷媒107は、冷媒冷却回路101を循環し、再び、コンプレッサ108へ送られる。

0043

強電系冷却回路102は、モータ2を制御する強電系機器112に供給する冷却水、すなわち、強電系冷却水113を冷却する。具体的には、強電系冷却回路102は、主要な構成要素として、ラジエータ114、ウォータポンプ115、および、水温センサ116を有している。

0044

強電系機器112は、例えば、モータ2のパワーコントロールユニット(図示せず)、および、モータ2を組み込んだトランスアクスル(図示せず)など、モータ2に関連する機器であって、モータ2を稼働する際に熱を発生する機器を総称している。したがって、強電系機器112は、それぞれ、強電系冷却回路102を循環する強電系冷却水113が供給され、その強電系冷却水113によって冷却されるように構成されている。

0045

ラジエータ114は、一種の熱交換器であり、従来一般的な構成を用いることができる。ラジエータ114は、強電系機器112を冷却することによって温度が上昇する強電系冷却水113を強制的に放熱させる。すなわち、ラジエータ114は、強電系冷却水113と外気との熱交換によって強電系冷却水113を冷却する。

0046

ウォータポンプ115は、例えば電動の圧力ポンプであり、従来一般的な構成を用いることができる。ウォータポンプ115は、強電系冷却水113を圧送するための水圧を発生し、強電系冷却回路102で強電系冷却水113を循環させる。

0047

水温センサ116は、前述した検出器11として総称されるもの一つであり、強電系冷却回路102で循環する強電系冷却水113の温度を検出する。すなわち、水温センサ116は、この発明の実施形態における強電系水温センサに相当する検出器11であり、強電系冷却回路102の稼働状態に関連するデータとして、強電系冷却水113の温度を検出する。

0048

過給系冷却回路103は、前述した水冷インタークーラ8に供給する冷却水、すなわち、過給系冷却水117を冷却する。具体的には、過給系冷却回路103は、主要な構成要素として、前述した水冷インタークーラ8、ラジエータ118、ウォータポンプ119、および、水温センサ120を備えている。

0049

ラジエータ118は、一種の熱交換器であり、従来一般的な構成を用いることができる。ラジエータ118は、水冷インタークーラ8でエンジン1の吸入空気を冷却することによって温度が上昇する過給系冷却水117を強制的に放熱させる。すなわち、ラジエータ118は、過給系冷却水117と外気との熱交換によって過給系冷却水117を冷却する。

0050

ウォータポンプ119は、例えば電動の圧力ポンプであり、従来一般的な構成を用いることができる。ウォータポンプ119は、過給系冷却水117を圧送するための水圧を発生し、過給系冷却回路103で過給系冷却水117を循環させる。

0051

水温センサ120は、前述した検出器11として総称されるもの一つであり、過給系冷却回路103で循環する過給系冷却水117の温度を検出する。すなわち、水温センサ120は、この発明の実施形態における過給系水温センサに相当する検出器11であり、過給系冷却回路103の稼働状態に関連するデータとして、過給系冷却水117の温度を検出する。

0052

前述したように、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムは、車両Veの走行状態にかかわらず、また、車両Veの走行性能を低下させることなく、空調機器10で用いる冷媒107を効率良く冷却し、空調機器10の冷房性能を向上させることを目的にしている。そのために、冷却システム100は、前述した検出器11およびコントローラ12と共に、第1通水路104、第2通水路105、および、制御弁106を備えている。

0053

第1通水路104は、強電系冷却水113を水冷コンデンサ109に流通させる流路あるいは管路である。第1通水路104は、後述する制御弁106を介して、強電系冷却回路102と冷媒冷却回路101とを連通している。具体的には、第1通水路104は、往路121、および、復路122を有している。往路121は、後述する制御弁106を介して、強電系冷却回路102におけるラジエータ114の流出側123と、冷媒冷却回路101における水冷コンデンサ109の冷却水流入側124とを連通している。復路122は、ウォータポンプ115を介して、強電系冷却回路102におけるラジエータ114の流入側125と、冷媒冷却回路101における水冷コンデンサ109の冷却水流出側126とを連通している。

0054

第2通水路105は、過給系冷却水117を水冷コンデンサ109に流通させる流路あるいは管路である。第2通水路105は、後述する制御弁106を介して、過給系冷却回路103と冷媒冷却回路101とを連通している。具体的には、第2通水路105は、往路127、および、復路128を有している。往路127は、後述する制御弁106を介して、過給系冷却回路103におけるラジエータ118の流出側129と、冷媒冷却回路101における水冷コンデンサ109の冷却水流入側124とを連通している。復路128は、ウォータポンプ119を介して、過給系冷却回路103におけるラジエータ118の流入側130と、冷媒冷却回路101における水冷コンデンサ109の冷却水流出側126とを連通している。

0055

制御弁106は、上記の第1通水路104を介して冷媒冷却回路101と強電系冷却回路102とが連通する状態、および、上記の第2通水路105を介して冷媒冷却回路101と過給系冷却回路103とが連通する状態を選択的に切り替える。図2に示す例では、制御弁106は、三方向に流体出入口ポート)を有する三方弁によって構成されている。具体的には、制御弁106は、第1ポート131、第2ポート132、および、第3ポート133を有しており、第1ポート131と第3ポート133とを連通する状態、および、第2ポート132と第3ポート133とを連通する状態を、選択的に切り替えるように構成されている。

0056

制御弁106の第1ポート131は、第1通水路104の往路121により、強電系冷却回路102におけるラジエータ114の流出側123に連通されている。第2ポート132は、第2通水路105の往路127により、過給系冷却回路103におけるラジエータ118の流出側129に連通されている。そして、第3ポート133は、第1通水路104の往路121および第2通水路105の往路127により、冷媒冷却回路101における水冷コンデンサ109の冷却水流入側124に連通されている。この制御弁106の切り替え動作は、前述したコントローラ12によって制御される。

0057

したがって、冷却システム100は、コントローラ12で制御弁106の動作を制御することにより、図3に示すように、第1通水路104を経由して強電系冷却回路102の強電系冷却水113を冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109に流通させる状態と、図4に示すように、第2通水路105を経由して過給系冷却回路103の過給系冷却水117を冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109に流通させる状態とを、選択的に切り替えて設定することが可能である。

0058

このように、この発明の実施形態における冷却システム100は、検出器11で検出した各種データに基づいて、冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から強電系冷却水113または過給系冷却水117のいずれかに移動する熱量が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する場合と、冷媒107から過給系冷却水117に移動する場合とのうちで最大になるように、制御弁106の動作を制御すること、すなわち、制御弁106の切り替え制御を実行することが可能である。

0059

上記のような冷却システム100における制御弁106の切り替え制御の一例を説明する。図5のフローチャートで示すように、先ず、コントローラ12で、強電系冷却水113の水温Tw1と過給系冷却水117の水温Tw2とが比較され、水温Tw1が水温Tw2よりも低いか否かが判断される(ステップS11)。前述したように、強電系冷却水113の水温Tw1は、検出器11における水温センサ116によって検出される。また、過給系冷却水117の水温Tw2は、検出器11における水温センサ120によって検出される。

0060

強電系冷却水113の水温Tw1が過給系冷却水117の水温Tw2よりも低いことにより、このステップS11で肯定的に判断された場合は、ステップS12へ進む。

0061

ステップS12では、第1通水路104が選択され、第1通水路104を経由して強電系冷却回路102の強電系冷却水113を冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109に流通させる状態が設定される。すなわち、制御弁106が、第1ポート131と第3ポート133とを連通する状態に制御される。

0062

この場合は、強電系冷却水113の水温Tw1が過給系冷却水117の水温Tw2よりも低いことから、水冷コンデンサ109における熱交換で、冷媒107から過給系冷却水117に移動する熱量(すなわち、第2熱量)よりも、冷媒107から強電系冷却水113に移動する熱量(すなわち、第1熱量)が大きいと判断できる。したがって、このステップS12では、第1通水路104を選択し、より温度が低い強電系冷却水113を水冷コンデンサ109に流通させる。それにより、水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量を最大にすることができる。すなわち、冷媒冷却回路101における冷媒107の冷却効果を最大限に高めることができる。

0063

これに対して、水温Tw1が水温Tw2以上であることにより、ステップS11で否定的に判断された場合には、ステップS13へ進む。

0064

ステップS13では、第2通水路105が選択され、第2通水路105を経由して過給系冷却回路103の過給系冷却水117を冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109に流通させる状態が設定される。すなわち、制御弁106が、第2ポート132と第3ポート133とを連通する状態に制御される。

0065

この場合は、過給系冷却水117の水温Tw2が強電系冷却水113の水温Tw1よりも低いことから、水冷コンデンサ109における熱交換で、冷媒107から過給系冷却水117に移動する熱量(すなわち、この発明の実施形態における第2熱量)が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する熱量(すなわち、この発明の実施形態における第1熱量)よりも大きいと判断できる。したがって、第2通水路105を選択し、より温度が低い過給系冷却水117を水冷コンデンサ109に流通させる。それにより、水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量を最大にすることができる。すなわち、冷媒冷却回路101における冷媒107の冷却効果を最大限に高めることができる。

0066

ステップS12またはステップS13で、第1通水路104または第2通水路105のいずれか一方が選択され、それに応じて制御弁106の動作が制御されると、この図5のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。

0067

上記のように、この発明の実施形態における冷却システム100では、冷媒冷却回路101における冷媒107の冷却効果を最大限に高めた状態で、冷媒107を冷却することができる。例えば、エンジン1の負荷が大きく過給機7の過給圧が高いと、過給系冷却水117の水温Tw2が上昇し、水温Tw2が強電系冷却水113の水温Tw1よりも高くなる場合がある。その場合は、第1通水路104が選択され、より温度の低い強電系冷却水113が水冷コンデンサ109に供給される。そして、水冷コンデンサ109で、冷媒107と強電系冷却水113との熱交換によって冷媒107が冷却される。また、例えば、モータ2の負荷が大きいと、強電系冷却水の水温Tw1が上昇し、水温Tw1が過給系冷却水117の水温Tw2よりも高くなる場合がある。その場合は、第2通水路105が選択され、より温度の低い過給系冷却水117が水冷コンデンサ109に供給される。そして、水冷コンデンサ109で、冷媒107と過給系冷却水117との熱交換によって冷媒107が冷却される。

0068

したがって、この発明の実施形態における冷却システム100によれば、例えば、エンジン1の負荷が大きく過給機7の過給圧が高い場合であっても、過給機7による過給制限等を行うことなく、過給系冷却水117よりも温度が低いと推定される強電系冷却水113で冷媒107を冷却できる。あるいは、例えば、モータ2の負荷が大きい場合であっても、モータ2の出力制限等を行うことなく、強電系冷却水113よりも温度が低いと推定される過給系冷却水117で冷媒107を冷却できる。そのため、車両Veの走行状態にかかわらず、また、車両Veの走行性能を低下させることなく、空調機器10で用いる冷媒107を効率良く冷却できる。

0069

この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムは、上記の図2で示した構成に限定されない。例えば、次の図6図7に示す例のように構成することもできる。なお、以下の各図に示すハイブリッド車両の冷却システムにおいて、上記の図2で示したハイブリッド車両の冷却システムあるいは既出のいずれかの図で示したハイブリッド車両の冷却システムと構成や機能が同じ構成要素については、図2あるいは既出のいずれかの図と同じ参照符号を付けてある。

0070

図6に示す冷却システム200は、第1コンデンサ201および第2コンデンサ202の二つの水冷コンデンサ、ならびに、第1開閉弁203および第2開閉弁204の二つの制御弁を備えている。

0071

第1コンデンサ201は、冷却水(すなわち、強電系冷却水113または過給系冷却水117)を用いて冷媒107を冷却する水冷コンデンサであり、前述の水冷コンデンサ109と同様の構成である。第2コンデンサ202は、冷却水(すなわち、強電系冷却水113または過給系冷却水117)を用いて冷媒107を冷却する水冷コンデンサであり、前述の水冷コンデンサ109と同様の構成である。第1コンデンサ201および第2コンデンサ202は、それぞれ、冷媒冷却回路101において、コンプレッサ108とエキスパンションバルブ110との間で直列に配置されている。

0072

第1開閉弁203は、流入側ポート205、および、流出側ポート206の二つのポートを有している。第1開閉弁203は、流入側ポート205と流出側ポート206との間を連通する開(ON)状態と、流入側ポート205と流出側ポート206との間を遮断する閉(OFF)状態とを選択的に切り替えて設定するように構成されている。

0073

第2開閉弁204は、流入側ポート207、および、流出側ポート208の二つのポートを有している。第2開閉弁204は、流入側ポート207と流出側ポート208との間を連通する開(ON)状態と、流入側ポート207と流出側ポート208との間を遮断する閉(OFF)状態とを選択的に切り替えて設定するように構成されている。

0074

第1開閉弁203の流入側ポート205は、第1通水路104の往路121により、強電系冷却回路102におけるラジエータ114の流出側123に連通されている。第1開閉弁203の流出側ポート206は、第1通水路104の往路121により、冷媒冷却回路101における第1コンデンサ201の冷却水流入側209に連通されている。なお、第1コンデンサ201の冷却水流出側210は、前述の冷却システム100と同様に、第1通水路104の復路122により、ウォータポンプ115を介して、強電系冷却回路102におけるラジエータ114の流入側125に連通されている。

0075

第2開閉弁204の流入側ポート207は、第2通水路105の往路127により、過給系冷却回路103におけるラジエータ118の流出側129に連通されている。第2開閉弁204の流出側ポート208は、第2通水路105の往路127により、冷媒冷却回路101における第2コンデンサ202の冷却水流入側211に連通されている。なお、第2コンデンサ202の冷却水流出側212は、前述の冷却システム100と同様に、第2通水路105の復路128により、ウォータポンプ119を介して、過給系冷却回路103におけるラジエータ118の流入側130に連通されている。

0076

第1開閉弁203の切り替え動作、および、第2開閉弁204の切り替え動作は、いずれも、前述した冷却システム100における制御弁106と同様に、コントローラ12によって制御される。

0077

この図6に示す冷却システム200は、コントローラ12で第1開閉弁203の動作、および、第2開閉弁204の動作をそれぞれ制御することにより、第1通水路104を経由して強電系冷却回路102の強電系冷却水113を冷媒冷却回路101の第1コンデンサ201に流通させる状態と、第2通水路105を経由して過給系冷却回路103の過給系冷却水117を冷媒冷却回路101の第2コンデンサ202に流通させる状態とを、選択的に切り替えて設定することが可能である。

0078

したがって、この図6に示す冷却システム200は、第1開閉弁203の動作と第2開閉弁204の動作とを協調して制御することにより、図5のフローチャートで示したように、前述した冷却システム100と同様の制御を実行することが可能である。それに加えて、この図6に示す冷却システム200では、上記のように、第1コンデンサ201および第2コンデンサ202の二つの水冷コンデンサ、ならびに、第1開閉弁203および第2開閉弁204の二つの制御弁を備えているので、第1開閉弁203と第2開閉弁204とを、それぞれ、別個に制御して、第1コンデンサ201および第2コンデンサ202を二つ同時に機能させることもできる。例えば、強電系冷却水113の温度と過給系冷却水117の温度との温度差が少ない場合、あるいは、温度差がない場合に、第1開閉弁203および第2開閉弁204をいずれも開(ON)状態に制御し、第1コンデンサ201および第2コンデンサ202を二つ同時に機能させることにより、冷媒冷却回路101における冷媒107の冷却効果を高めることができる。

0079

図7に示す冷却システム300は、前述した検出器11としてモータ回転数センサ301、および、タービン回転数センサ302を備えている。その他の主要部分の構成は、前述の図2で示した冷却システム100と同様である。

0080

モータ回転数センサ301は、検出器11として総称されるもの一つであり、モータ2の出力軸またはロータ軸(図示せず)のモータ回転数を検出する。すなわち、モータ回転数センサ301は、この発明の実施形態における強電系回転数センサに相当する検出器11であり、モータ2を含む強電系機器112の稼働状態に関連するデータとして、モータ回転数を検出する。

0081

タービン回転数センサ302は、検出器11として総称されるもの一つであり、過給機7のタービン回転数を検出する。すなわち、タービン回転数センサ302は、この発明の実施形態における過給系回転数センサに相当する検出器11であり、エンジン1および過給機7の稼働状態に関連するデータとして、タービン回転数を検出する。

0082

この図7に示す冷却システム300では、前述の図2で示した冷却システム100における水温センサ116および水温センサ120の代わりに、上記のようなモータ回転数センサ301およびタービン回転数センサ302が設けられている。そして、この冷却システム300におけるコントローラ12は、モータ回転数センサ301およびタービン回転数センサ302でそれぞれ検出するモータ回転数およびタービン回転数から、モータ2を含む強電系機器112の稼働状態、ならびに、エンジン1および過給機7の稼働状態をそれぞれ判断する。それと共に、強電系機器112の稼働状態、ならびに、エンジン1および過給機7の稼働状態から、強電系冷却回路102の稼働状態、および、過給系冷却回路103の稼働状態をそれぞれ推定する。また、強電系冷却回路102の稼働状態、および、過給系冷却回路103の稼働状態から、冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から強電系冷却水113に移動する熱量(第1熱量)、および、冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から過給系冷却水117に移動する熱量(第2熱量)をそれぞれ推定する。

0083

したがって、図7に示す冷却システム300においても、検出器11で検出した各種データに基づいて、冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から強電系冷却水113または過給系冷却水117のいずれかに移動する熱量が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する場合と、冷媒107から過給系冷却水117に移動する場合とのうちで最大になるように、制御弁106の動作を制御することが可能である。すなわち、制御弁106の切り替え制御を実行し、第1通水路104または前記第2通水路105のいずれか一方を選択することが可能である。

0084

上記のような冷却システム300における制御弁106の切り替え制御の一例を説明する。図8のフローチャートで示すように、先ず、コントローラ12で、タービン回転数Ntと第1基準回転数Aとが比較され、タービン回転数Ntが第1基準回転数Aよりも高い否かが判断される(ステップS21)。前述したように、タービン回転数Ntは、検出器11におけるタービン回転数センサ302によって検出される。また、第1基準回転数Aは、過給機7の稼働状態として、過給機7が作動しているか否かを判断するための閾値である。第1基準回転数Aは、例えば、0または0に近い所定の低回転数であり、走行実験シミュレーション等の結果を基に予め定められている。

0085

タービン回転数Ntが第1基準回転数Aよりも高いことにより、このステップS21で肯定的に判断された場合は、ステップS22へ進む。

0086

ステップS22では、モータ回転数Nmと第2基準回転数Bとが比較され、モータ回転数Nmが第2基準回転数B以下であるか否かが判断される。前述したように、モータ回転数Nmは、検出器11におけるモータ回転数センサ301によって検出される。また、第2基準回転数Bは、モータ2の稼働状態として、モータ2が作動しているか否かを判断するための閾値である。第2基準回転数Bは、例えば、所定の低回転数であり、走行実験やシミュレーション等の結果を基に予め定められている。

0087

モータ回転数Nmが第2基準回転数B以下であることにより、このステップS22で肯定的に判断された場合は、ステップS23へ進む。

0088

ステップS23では、第1通水路104が選択され、第1通水路104を経由して強電系冷却回路102の強電系冷却水113を冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109に流通させる状態が設定される。すなわち、制御弁106が、第1ポート131と第3ポート133とを連通する状態に制御される。

0089

この場合は、タービン回転数Ntが第1基準回転数Aより高く、かつ、モータ回転数Nmが第2基準回転数B以下であることから、過給機7が作動し、かつ、モータ2が作動していない状態であると判断できる。すなわち、車両Veは、過給機7で過給されたエンジン1の出力だけで走行する状態であると判断できる。そのため、過給系冷却水117の温度が大きく上昇するのに対して、強電系冷却水113の温度は大きく上昇することはないと推定でき、その結果、過給系冷却水117の温度よりも強電系冷却水113の温度が低いと推定できる。そのことから、冷媒冷却回路101では、水冷コンデンサ109における熱交換で、冷媒107から過給系冷却水117に移動する熱量(すなわち、第2熱量)よりも、冷媒107から強電系冷却水113に移動する熱量(すなわち、第1熱量)が大きいと推定できる。したがって、このステップS23では、第1通水路104を選択し、より温度が低いと推定される強電系冷却水113を水冷コンデンサ109に流通させる。それにより、水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量を最大にすることができる。すなわち、冷媒冷却回路101における冷媒107の冷却効果を最大限に高めることができる。

0090

これに対して、タービン回転数Ntが第1基準回転数A以下であることにより、前述のステップS21で否定的に判断された場合は、ステップS24へ進む。

0091

ステップS24では、モータ回転数Nmと第3基準回転数Cとが比較され、モータ回転数Nmが第3基準回転数Cよりも大きいか否かが判断される。ここで、第3基準回転数Cは、モータ2の稼働状態として、モータ2が作動しているか否かを判断するための閾値である。第3基準回転数Cは、例えば、所定の低回転数であり、走行実験やシミュレーション等の結果を基に予め定められている。なお、この第3基準回転数Cは、上記の第2基準回転数Bとは別個に定められている。第3基準回転数Cと第2基準回転数Bとは、同じ値であってもよく、異なっていてもよい。

0092

モータ回転数Nmが第3基準回転数Cよりも大きいことにより、このステップS24で肯定的に判断された場合は、ステップS25へ進む。

0093

ステップS25では、第2通水路105が選択され、第2通水路105を経由して過給系冷却回路103の過給系冷却水117を冷媒冷却回路101の水冷コンデンサ109に流通させる状態が設定される。すなわち、制御弁106が、第2ポート132と第3ポート133とを連通する状態に制御される。

0094

この場合は、タービン回転数Ntが第1基準回転数A以下であり、かつ、モータ回転数Nmが第2基準回転数Bよりも大きい状態あることから、モータ2が作動し、かつ、過給機7が作動していない状態であると判断できる。すなわち、車両Veは、過給機7は作動しないエンジンの低出力およびモータ2の出力で走行する状態、あるいは、モータ2の出力だけで走行する状態であると判断できる。そのため、強電系冷却水113の温度が大きく上昇するのに対して、過給系冷却水117の温度は大きく上昇することはないと推定でき、その結果、強電系冷却水113の温度よりも過給系冷却水117の温度が低いと推定できる。そのことから、冷媒冷却回路101では、水冷コンデンサ109における熱交換で、冷媒107から強電系冷却水113に移動する熱量(すなわち、第1熱量)よりも、冷媒107から過給系冷却水117に移動する熱量(すなわち、第2熱量)が大きいと推定できる。したがって、このステップS25では、第2通水路105を選択し、より温度が低いと推定される過給系冷却水117を水冷コンデンサ109に流通させる。それにより、水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量を最大にすることができる。すなわち、冷媒冷却回路101における冷媒107の冷却効果を最大限に高めることができる。

0095

ステップS23またはステップS25で、第1通水路104または第2通水路105のいずれか一方が選択され、それに応じて制御弁106の動作が制御されると、この図8のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。

0096

なお、モータ回転数Nmが第2基準回転数Bよりも大きいことにより、前述のステップS22で否定的に判断された場合には、ステップS26へ進む。

0097

この場合は、タービン回転数Ntが第1基準回転数Aより高く、かつ、モータ回転数Nmが第2基準回転数Bよりも大きいことから、過給機7が作動し、かつ、モータ2も作動している状態であると判断できる。すなわち、車両Veは、過給機7で過給されたエンジン1およびモータ2の両方による高出力で走行する状態であると判断できる。そのため、この場合は強電系冷却水113および過給系冷却水117の両方共に温度が上昇することが想定され、強電系冷却水113と過給系冷却水117とでいずれの温度が低いか推定できない場合もある。したがって、このステップS26では、例えば、特にパワーコントロールユニット等の強電系機器112の保護を優先し、第2通水路105を選択して過給系冷却水117を水冷コンデンサ109に流通させる。それにより、強電系冷却水113の温度上昇を抑制する。

0098

ステップS26で、第2通水路105が選択され、それに応じて制御弁106の動作が制御されると、この図8のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。なお、冷却システム300が、例えば、前述の水温センサ116,120を備えている場合、あるいは、強電系冷却水113の温度および過給系冷却水117の温度を推定する他の手段を備えている場合は、このステップS26から他の制御ルーチン移行してもよい。そして、別途、強電系冷却水113の温度および過給系冷却水117の温度を判定または推定し、その判定または推定の結果に基づいて、制御弁106の切り替え制御を実行してもよい。

0099

また、モータ回転数Nmが第3基準回転数C以下であることにより、前述のステップS24で否定的に判断された場合には、ステップS27へ進む。

0100

この場合は、タービン回転数Ntが第1基準回転数A以下であり、かつ、モータ回転数Nmが第3基準回転数C以下であることから、過給機7が作動していない状態であり、かつ、モータ2も作動していない状態であると判断できる。すなわち、車両Veは、過給機7は作動しないエンジンの出力だけで走行する状態であると判断できる。そのため、この場合は強電系冷却水113および過給系冷却水117の両方共に温度は大きくは上昇しないことが想定され、強電系冷却水113と過給系冷却水117とでいずれの温度が低いか推定できない場合もある。また、過給機7が作動しない状態では、過給系冷却回路103におけるウォータポンプ119を停止し、ウォータポンプ119を駆動するためのエネルギ消費量を低減することも考えられる。したがって、このステップS27では、過給系冷却回路103におけるウォータポンプ119を停止することを想定し、第1通水路104を選択して強電系冷却水113を水冷コンデンサ109に流通させる。それにより、過給系冷却回路103の稼働を停止し、エネルギ消費量の低減を図ることもできる。

0101

ステップS27で、第1通水路104が選択され、それに応じて制御弁106の動作が制御されると、この図8のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。なお、冷却システム300が、例えば前述の水温センサ116,120を備えている場合、あるいは、強電系冷却水113の温度および過給系冷却水117の温度を推定する他の手段を備えている場合は、このステップS27から他の制御ルーチンへ移行してもよい。そして、別途、強電系冷却水113の温度および過給系冷却水117の温度を判定または推定し、その判定または推定の結果に基づいて、制御弁106の切り替え制御を実行してもよい。

0102

上記のように、この発明の実施形態における冷却システム300では、冷媒冷却回路101における冷媒107の冷却効果を最大限に高めた状態で、冷媒107を冷却することができる。例えば、タービン回転数Ntが第1基準回転数Aよりも大きくかつモータ回転数Nmが第2基準回転数B以下である場合は、冷媒107から強電系冷却水113に移動する第1熱量が、冷媒107から過給系冷却水117に移動する第2熱量よりも大きいと推定され、第1通水路104が選択される。この場合、車両Veは、過給されたエンジン1の出力を主体にして走行する走行状態であり、過給系冷却水117の温度よりも強電系冷却水113の温度が低いと推定できる。そのため、この場合は、第1通水路104が選択され、より温度が低いと推定される強電系冷却水113が水冷コンデンサ109に供給される。そして、水冷コンデンサ109で、冷媒107と強電系冷却水113との熱交換によって冷媒107が冷却される。一方、タービン回転数Ntが第1基準回転数A以下でありかつモータ回転数Nmが第3基準回転数Cよりも大きい場合は、冷媒107から過給系冷却水117に移動する第2熱量が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する第1熱量よりも大きいと推定され、第2通水路105が選択される。この場合、車両Veは、モータ2の出力を主体にして走行する走行状態であり、強電系冷却水113の温度よりも過給系冷却水117の温度が低いと推定できる。そのため、この場合は、第2通水路105が選択され、より温度が低いと推定される過給系冷却水117が水冷コンデンサ109に供給される。そして、水冷コンデンサ109で、冷媒107と過給系冷却水117との熱交換によって冷媒107が冷却される。

0103

したがって、この発明の実施形態における冷却システム300によれば、例えば、エンジン1の負荷が大きく過給機7の過給圧が高い場合であっても、過給機7による過給制限等を行うことなく、過給系冷却水117よりも温度が低いと推定される強電系冷却水113で冷媒107を冷却できる。あるいは、例えば、モータ2の負荷が大きい場合であっても、モータ2の出力制限等を行うことなく、強電系冷却水113よりも温度が低いと推定される過給系冷却水117で冷媒107を冷却できる。そのため、車両Veの走行状態にかかわらず、また、車両Veの走行性能を低下させることなく、空調機器10で用いるの冷媒107を効率良く冷却できる。

0104

また、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の冷却システムは、以下の図9図10図11に示す例のように構成することもできる。なお、以下の各図に示すハイブリッド車両の冷却システムにおいて、前述の図2で示したハイブリッド車両の冷却システムあるいは既出のいずれかの図で示したハイブリッド車両の冷却システムと構成や機能が同じ構成要素については、図2あるいは既出のいずれかの図と同じ参照符号を付けてある。

0105

図9に示す冷却システム400は、前述した検出器11として車速センサ401を備えている。その他の主要部分の構成は、前述の図2で示した冷却システム100と同様である。

0106

車速センサ401は、検出器11として総称されるもの一つであり、車両Veの走行状態に関連するデータとして、車両Veの車速を検出する。例えば、車両Veの各車輪に設けた車輪速センサ(図示せず)の各検出値から車速を求めることもできる。車両Veの前後方向の加速度を検出する加速度センサ(図示せず)の検出値から車速を求めることもできる。

0107

この図9に示す冷却システム400では、上記のように、車両Veの走行状態として、車速が検出される。そして、その車速に基づいて、水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する場合と、冷媒107から過給系冷却水117に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路104または第2通水路105のいずれか一方が選択される。例えば、検出された車速が所定の基準車速(極低車速)よりも低い場合に、車両Veは停止状態であると判断される。そして、冷媒107から過給系冷却水117に移動する第2熱量が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する第1熱量よりも大きいと推定され、第2通水路105が選択される。車両Veが停止状態である場合は、エンジン1の負荷は小さく、または、負荷は発生せず、過給機7は作動しないことから、過給系冷却水117の温度は上昇しないと推定できる。また、車両Veが停止状態になる前後の減速走行時や発進時には、車両Veは主にモータ2の出力で駆動力を発生させることから、強電系冷却水113の温度は上昇しているまたは上昇すると推定できる。そのため、この場合は、第2通水路105が選択され、強電系冷却水113よりも温度が低いと推定される過給系冷却水117が水冷コンデンサ109に供給される。そして、水冷コンデンサ109で、冷媒107と過給系冷却水117との熱交換によって冷媒107が冷却される。したがって、この発明の実施形態における冷却システム400によれば、車両Veが停止状態である場合であっても、空調機器10で用いるの冷媒107を効率良く適切に冷却できる。

0108

図10に示す冷却システム500は、前述した検出器11としてSOCセンサ501を備えている。その他の主要部分の構成は、前述の図2で示した冷却システム100と同様である。

0109

SOCセンサ501は、検出器11として総称されるもの一つであり、強電系機器112の稼働状態に関連するデータとして、バッテリ9の充電残量または充電状態(SOC)を検出する。

0110

この図10に示す冷却システム500では、上記のように、強電系機器112の稼働状態として、バッテリ9の充電残量が検出される。そして、その充電残量に基づいて、水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する場合と、冷媒107から過給系冷却水117に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路104または第2通水路105のいずれか一方が選択される。例えば、検出された充電残量が所定の基準残量以下の場合に、冷媒107から強電系冷却水113に移動する第1熱量が、冷媒107から過給系冷却水117に移動する第2熱量よりも大きいと推定され、第1通水路104が選択される。通常、バッテリ9の充電残量が少ない場合は、バッテリ9を充電するためにモータ2が回生状態に制御される。モータ2が回生状態の場合は、力行状態の場合と比較してモータ2の温度上昇が抑制されるので、強電系冷却水113の温度上昇も抑制され、強電系冷却水113の温度は過給系冷却水117の温度よりも低いあるいは低くなる可能性が高いと推定できる。そのため、この場合は、第1通水路104が選択され、過給系冷却水117よりも温度が低いと推定される強電系冷却水113が水冷コンデンサ109に供給される。そして、水冷コンデンサ109で、冷媒107と強電系冷却水113との熱交換によって冷媒107が冷却される。したがって、この発明の実施形態における冷却システム500によれば、バッテリ9の充電残量が低下している場合であっても、空調機器10で用いる冷媒107を効率良く適切に冷却できる。

0111

図11に示す冷却システム600は、前述した検出器11としてポンプセンサ601を備えている。その他の主要部分の構成は、前述の図2で示した冷却システム100と同様である。

0112

ポンプセンサ601は、検出器11として総称されるもの一つであり、過給系冷却回路103の稼働状態に関連するデータとして、過給系冷却回路103におけるウォータポンプ119の運転状態を検出する。例えば、ウォータポンプ119の駆動軸(図示せず)の回転数を検出する。あるいは、ウォータポンプ119を駆動する電気モータ(図示せず)に対する通電状態を検出する。そして、この発明の実施形態における冷却システム600では、検出したウォータポンプ119の運転状態から、ウォータポンプ119が停止しているか否かを判断する。

0113

この図11に示す冷却システム600では、上記のように、過給系冷却回路103の稼働状態として、ウォータポンプ119の運転状態が検出される。そして、そのウォータポンプ119の運転状態に基づいて、水冷コンデンサ109における熱交換で冷媒107から移動する熱量が、冷媒107から強電系冷却水113に移動する場合と、冷媒107から過給系冷却水117に移動する場合とのうちで最大になるように、第1通水路104または第2通水路105のいずれか一方が選択される。例えば、エンジン1の負荷が低く、過給機7が作動していない状態では、過給吸気を冷却する必要がないので、過給系冷却回路103の稼働を停止する、すなわち、過給系冷却回路103におけるウォータポンプ119を停止することにより、ウォータポンプ119を駆動するためのエネルギの消費を抑制できる。この発明の実施形態における冷却システム600では、上記のように、検出されたウォータポンプ119の運転状態からウォータポンプ119が停止していると判断した場合には、冷媒107から強電系冷却水113に移動する第1熱量が、冷媒107から過給系冷却水117に移動する第2熱量よりも大きいと判定され、第1通水路が選択される。すなわち、この場合、過給系冷却回路103は稼働しないので、過給系冷却水117が水冷コンデンサ109に供給されることはない。したがって、第2熱量は0になり、必然的に、第1熱量は第2熱量よりも大きくなる。そのため、この場合は、第1通水路104が選択され、強電系冷却水113が水冷コンデンサ109に供給される。そして、水冷コンデンサ109で、冷媒と強電系冷却水との熱交換によって冷媒107が冷却される。したがって、この発明の実施形態における冷却システム600によれば、過給機7の稼働状態に連動して過給系冷却回路103が稼働を停止している場合であっても、空調機器10で用いる冷媒107を効率良く適切に冷却できる。

0114

1…エンジン(動力源;ENG)、 2…モータ(動力源;MG)、 3…プロペラシャフト、 4…デファレンシャルギヤ、 5…ドライブシャフト、 6…駆動輪、 7…過給機、 8…インタークーラ(水冷インタークーラ)、 9…バッテリ(蓄電装置)、 10…空調機器(AC)、 11…検出器、 12…コントローラ(ECU)、 100,200,300,400,500,600…冷却システム、 101…冷媒冷却回路、 102…強電系冷却回路、 103…過給系冷却回路、 104…第1通水路、 105…第2通水路、 106…制御弁、 107…冷媒、 108…コンプレッサ、 109…コンデンサ(水冷コンデンサ)、 110…エキスパンションバルブ、 111…エバポレータ、 112…強電系機器、 113…強電系冷却水、 114,118…ラジエータ、 115,119…ウォータポンプ、 116…水温センサ(強電系水温センサ)、 117…過給系冷却水、 120…水温センサ(過給系水温センサ)、 121…(第1通水路104の)往路、 122…(第1通水路104の)復路、 123…(ラジエータ114の)流出側、 124…(水冷コンデンサ109の)冷却水流入側、 125…(ラジエータ114の)流入側、 126…(水冷コンデンサ109の)冷却水流出側、 127…(第2通水路105の)往路、 128…(第2通水路105の)復路、 129…(ラジエータ118の)流出側、 130…(ラジエータ118の)流入側、 131…(制御弁106の)第1ポート、 132…(制御弁106の)第2ポート、 133…(制御弁106の)第3ポート、 201…第1コンデンサ(水冷コンデンサ)、 202…第2コンデンサ(水冷コンデンサ)、 203…第1開閉弁(制御弁)、 204…第2開閉弁(制御弁)、 205…(第1開閉弁203の)流入側ポート、 206…(第1開閉弁203の)流出側ポート、 207…(第2開閉弁204の)流入側ポート、 208…(第2開閉弁204の)流出側ポート、 301…モータ回転数センサ(強電系回転数センサ)、 302…タービン回転数センサ(過給系回転数センサ)、 401…車速センサ、 501…SOCセンサ、 601…ポンプセンサ、 Ve…車両(ハイブリッド車両)。

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