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技術 包装材料用積層体および包装材料

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 山田憲一米本智裕
出願日 2018年9月7日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-168324
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-040253
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 被包材
主要キーワード 屈曲負荷 シクロデキストリン骨格 一軸延伸樹脂フィルム 破断限界 リサイクル性評価 中密度ポリエチレン層 酸素導入前 板状無機化合物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

包装材料としての強度やバリア性を備えながらリサイクル性にも優れる包装材料を実現することができる包装材料用積層体の提供。

解決手段

本発明の包装材料用積層体は、基材と、ヒートシール層とを少なくとも備え、基材がポリオレフィン樹脂層およびバリアコート層を備え、基材のポリオレフィン樹脂層が、延伸樹脂であり、ヒートシール層がポリオレフィンから構成され、基材のポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィンと、ヒートシール層を構成するポリオレフィンとが、同一のポリオレフィンであり、バリアコート層の厚みが、ポリオレフィン樹脂層よりも小さいことを特徴とする。

概要

背景

従来、包装材料構成材料として、樹脂材料から構成される樹脂フィルムが使用されている。例えば、ポリオレフィンから構成される樹脂フィルムは、適度な柔軟性、透明性を有すると共に、ヒートシール性に優れるため、包装材料に広く使用されている。

通常、ポリオレフィンから構成される樹脂フィルムは、強度や耐熱性の面で劣るため、基材としては使用できず、ポリエステルポリアミドなどから構成される樹脂フィルムなどと貼り合わせて使用されており、そのため、通常の包装材料は、基材とヒートシール層とが異種の樹脂材料からなる積層フィルムから構成されている(例えば、特許文献1)。

近年、循環型社会構築を求める声の高まりとともに、高いリサイクル性を有する包装材料が求められている。しかしながら、従来の包装材料は上記したように異種の樹脂材料から構成されており、樹脂材料ごとに分離するのが困難であるため、リサイクルされていないのが現状である。

概要

包装材料としての強度やバリア性を備えながらリサイクル性にも優れる包装材料を実現することができる包装材料用積層体の提供。本発明の包装材料用積層体は、基材と、ヒートシール層とを少なくとも備え、基材がポリオレフィン樹脂層およびバリアコート層を備え、基材のポリオレフィン樹脂層が、延伸樹脂であり、ヒートシール層がポリオレフィンから構成され、基材のポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィンと、ヒートシール層を構成するポリオレフィンとが、同一のポリオレフィンであり、バリアコート層の厚みが、ポリオレフィン樹脂層よりも小さいことを特徴とする。

目的

本発明は、上記知見に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、包装材料としての強度やバリア性を備えながらリサイクル性にも優れる包装材料を実現することができる包装材料用積層体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基材と、ヒートシール層とを少なくとも備え、前記基材がポリオレフィン樹脂層およびバリアコート層を備え、前記基材のポリオレフィン樹脂層が、延伸樹脂フィルムであり、前記ヒートシール層がポリオレフィンから構成され、前記基材のポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィンと、前記ヒートシール層を構成するポリオレフィンとが、同一のポリオレフィンであり、前記バリアコート層の厚みが、前記ポリオレフィン樹脂層よりも小さいことを特徴とする、包装材料用積層体

請求項2

前記基材と前記ヒートシール層との間に、蒸着層を備える、請求項1に記載の包装材料用積層体。

請求項3

前記基材と前記蒸着膜との間に、接着層を備える、請求項2に記載の包装材料用積層体。

請求項4

前記蒸着膜が、アルミニウム蒸着膜であり、前記接着層が、ポリエステルポリオールイソシアネート化合物リン酸変性化合物とを含む樹脂組成物硬化物を含む、請求項3に記載の包装材料用積層体。

請求項5

前記包装材料用積層体全体における前記ポリオレフィンの含有量が、80質量%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装材料用積層体。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装材料用積層体から構成される、包装材料

技術分野

0001

本発明は、包装材料用積層体および該積層体から構成される包装材料に関する。

背景技術

0002

従来、包装材料の構成材料として、樹脂材料から構成される樹脂フィルムが使用されている。例えば、ポリオレフィンから構成される樹脂フィルムは、適度な柔軟性、透明性を有すると共に、ヒートシール性に優れるため、包装材料に広く使用されている。

0003

通常、ポリオレフィンから構成される樹脂フィルムは、強度や耐熱性の面で劣るため、基材としては使用できず、ポリエステルポリアミドなどから構成される樹脂フィルムなどと貼り合わせて使用されており、そのため、通常の包装材料は、基材とヒートシール層とが異種の樹脂材料からなる積層フィルムから構成されている(例えば、特許文献1)。

0004

近年、循環型社会構築を求める声の高まりとともに、高いリサイクル性を有する包装材料が求められている。しかしながら、従来の包装材料は上記したように異種の樹脂材料から構成されており、樹脂材料ごとに分離するのが困難であるため、リサイクルされていないのが現状である。

先行技術

0005

特開2009−202519号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明者らは、従来ヒートシール層として使用していたポリオレフィンを、延伸樹脂フィルムにすることで基材として使用でき、当該基材を、同一ポリオレフィンから構成されるヒートシール層と積層して使用することで、包装材料として十分な強度や耐熱性を有し、かつリサイクル可能な包装材料とすることができるとの知見を得た。
また、本発明者らは、基材の構成を、一方の面にバリアコート層を備える構成とすることにより、リサイクル性を維持しながら、高いバリア性能を有する包装材料とすることができるとの知見を得た。

0007

本発明は、上記知見に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、包装材料としての強度やバリア性を備えながらリサイクル性にも優れる包装材料を実現することができる包装材料用積層体を提供することである。
また、本発明の解決しようとする課題は、該包装材料用積層体から構成される包装材料を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明の包装材料用積層体は、基材と、ヒートシール層とを少なくとも備え、
基材がポリオレフィン樹脂層およびバリアコート層を備え、
基材のポリオレフィン樹脂層が、延伸樹脂フィルムであり、
ヒートシール層がポリオレフィンから構成され、
基材のポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィンと、ヒートシール層を構成するポリオレフィンとが、同一のポリオレフィンであり、
バリアコート層の厚みが、ポリオレフィン樹脂層よりも小さいことを特徴とする。

0009

本発明の一実施形態においては、本発明の包装材料用積層体は、基材とヒートシール層との間に、蒸着層を備える。

0010

本発明の一実施形態においては、本発明の包装材料用積層体は、基材と蒸着膜との間に、接着層を備える。

0011

本発明の一実施形態においては、蒸着膜は、アルミニウム蒸着膜であり、
接着層は、ポリエステルポリオールイソシアネート化合物リン酸変性化合物とを含む樹脂組成物硬化物を含む。

0012

本発明の一実施形態においては、包装材料用積層体全体におけるポリオレフィンの含有量は、80質量%以上である。

0013

本発明の包装材料は、上記積層体から構成されることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、高いリサイクル性を有する包装材料用積層体を提供することができる。

0015

また、本発明によれば、高い強度、耐熱性、酸素バリア性および水蒸気バリア性を有する包装材料用積層体を提供することができる。

0016

さらに、本発明によれば、該包装材料用積層体から構成される包装材料を提供することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の包装材料用積層体の一実施形態を示す断面概略図である。
本発明の包装材料用積層体の一実施形態を示す断面概略図である。
本発明の包装材料用積層体の一実施形態を示す断面概略図である。
本発明の包装材料用積層体の一実施形態を示す断面概略図である。
本発明の包装材料用積層体を用いて作製した包装材料の一実施形態を表す斜視図である。
本発明の包装材料用積層体を用いて作製した包装材料の一実施形態を表す斜視図である。

0018

(包装材料用積層体)
本発明の包装材料用積層体10は、図1に示すように、ポリオレフィン樹脂層11およびバリアコート層12を備える基材13と、ヒートシール層14とを備える。

0019

また、本発明の一実施形態においては、包装材料用積層体10は、図2に示すように、基材13とヒートシール層14との間に、蒸着膜15を備えていてもよい。

0020

また、本発明の一実施形態においては、包装材料用積層体10は、図3に示すように、基材13と蒸着膜15との間に、接着層16を備えていてもよい。

0021

また、本発明の一実施形態においては、図4に示すように、包装材料用積層体10は、ヒートシール層14が、第1のヒートシール層17および第2のヒートシール層18を備えていてもよい。

0022

本発明の包装材料用積層体全体における同一ポリオレフィンの含有量は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
本発明の包装材料用積層体全体における同一ポリオレフィンの含有量を80質量%以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性を向上することができる。
なお、包装材料用積層体における同一ポリオレフィンの含有量とは、積層体を構成する各層における樹脂材料の含有量の和に対する、同一ポリオレフィンの含有量の割合を意味する。

0023

以下、本発明の包装材料用積層体を構成する各層について説明する。

0024

(基材)
本発明の包装材料用積層体が備える基材は、ポリオレフィン樹脂層およびバリアコート層を備える。これにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性を顕著に改善することができる。

0025

本発明においては、バリアコート層の厚みは、ポリオレフィン樹脂層の厚みよりも小さいことを特徴とする。このような構成とすることにより、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性を向上することができる。
バリアコート層の厚みは、ポリオレフィン樹脂層の厚みよりも、5μm以上小さいことが好ましく、10μm以上小さいことがより好ましい。バリアコート層の厚みが、ポリオレフィン樹脂層の厚みよりも、5μm以上小さいことにより、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性をより向上することができる。

0026

(ポリオレフィン樹脂層)
ポリオレフィン樹脂層は、ポリオレフィンにより構成されており、このポリオレフィンは、後記するヒートシール層を構成するポリオレフィンと同一のポリオレフィンを使用する。ポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィンと、ヒートシール層を構成するポリオレフィン樹脂とを同一のポリオレフィンとすることにより、包装材料用積層体のリサイクル性を向上することができる。

0027

ポリオレフィン樹脂層には、包装材料としての強度や耐熱性を維持するため、ポリオレフィンにより構成される延伸樹脂フィルムを使用する。延伸樹脂フィルムとしては、一軸延伸樹脂フィルムであっても、二軸延伸樹脂フィルムであってもよい。

0028

延伸樹脂フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率は、2倍以上10倍以下であることが好ましく、3倍以上7倍以下であることが好ましい。
延伸樹脂フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率を2倍以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、ポリオレフィン樹脂層の透明性を向上することができるため、ポリオレフィン樹脂層の接着層側表面に画像を形成した場合に、その視認性を向上させることができる。一方、延伸樹脂フィルムの長手方向(MD)の延伸倍率の上限値は、特に制限されるものではないが、延伸樹脂フィルムの破断限界の観点からは10倍以下とすることが好ましい。

0029

また、延伸樹脂フィルムの横手方向(TD)の延伸倍率は、2倍以上10倍以下であることが好ましく、3倍以上7倍以下であることが好ましい。
延伸樹脂フィルムの横手方向(TD)の延伸倍率を2倍以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、ポリオレフィン樹脂層の透明性を向上することができるため、ポリオレフィン樹脂層の接着層側表面に画像を形成した場合に、その視認性を向上させることができる。一方、延伸樹脂フィルムの横手方向(TD)の延伸倍率の上限値は、特に制限されるものではないが、延伸樹脂フィルムの破断限界の観点からは10倍以下とすることが好ましい。

0030

ポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィンは、上記の通りヒートシール層を構成するポリオレフィン樹脂と同一のポリオレフィンである必要があり、このようなポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレンポリプロピレンポリメチルペンテンエチレン−プロピレン共重合体およびプロピレンブテン共重合体などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンおよびポリプロピレンが好ましい。

0031

ポリエチレンとしては、密度が0.945g/cm3超の高密度ポリエチレン(HDPE)、密度が0.925〜0.945g/cm3の中密度ポリエチレン(MDPE)、密度が0.925g/cm3未満の低密度ポリエチレン(LDPE)および直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)が挙げられる。

0032

一実施形態において、ポリオレフィン樹脂層として、高密度ポリエチレンから構成される層(以下、高密度ポリエチレン層という。)および中密度ポリエチレンから構成される層(以下、中密度ポリエチレン層という。)を備える構成のものを使用することができる。
ポリオレフィン樹脂層の外側に高密度ポリエチレン層を備えることにより、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、中密度ポリエチレン層を備えることにより、ポリオレフィン樹脂層を構成する樹脂フィルムの延伸適性を向上することができる。

0033

例えば、外側から、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層からなる構成を有する。
このような構成とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性を向上することができる。また、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。
このとき、高密度ポリエチレン層の厚さは、中密度ポリエチレン層の厚さよりも薄いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/10以上1/1以下であることが好ましく、1/5以上1/2以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/10以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性を向上することができる。

0034

また、例えば、外側から、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなる構成とすることもできる。
このような構成とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性を向上することができる。また、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。さらに、ポリオレフィン樹脂層におけるカールの発生を防止することができる。
このとき、高密度ポリエチレン層の厚さは、中密度ポリエチレン層の厚さよりも薄いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/10以上1/1以下であることが好ましく、1/5以上1/2以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/10以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性を向上することができる。

0035

また、例えば、外側から、高密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/低密度ポリエチレン層または直鎖状低密度ポリエチレン層/中密度ポリエチレン層/高密度ポリエチレン層からなる構成とすることもできる。
このような構成とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性を向上することができる。また、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、ポリオレフィン樹脂層におけるカールの発生を防止することができる。さらに、樹脂フィルムの加工適性を向上することができる。
このとき、高密度ポリエチレン層の厚さは、中密度ポリエチレン層の厚さよりも薄いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/10以上1/1以下であることが好ましく、1/5以上1/2以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/10以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の強度および耐熱性を向上することができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、中密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、樹脂フィルムの延伸適性を向上することができる。
また、高密度ポリエチレン層の厚さは、低密度ポリエチレン層または直鎖状低密度ポリエチレン層の厚さよりも薄いことが好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、低密度ポリエチレン層または直鎖状低密度ポリエチレン層の厚さとの比は、1/10以上1/1以下であることが好ましく、1/5以上1/2以下であることがより好ましい。
高密度ポリエチレン層の厚さと、低密度ポリエチレン層または直鎖状低密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/10以上とすることにより、耐熱性を向上させることができる。また、高密度ポリエチレン層の厚さと、低密度ポリエチレン層または直鎖状低密度ポリエチレン層の厚さとの比を1/1以下とすることにより、樹脂フィルムの加工性を向上させることができる。

0036

ポリプロピレンは、ホモポリマーランダムコポリマーおよびブロックコポリマーのいずれであってもよい。
ポリプロピレンホモポリマーとは、プロピレンのみの重合体であり、ポリプロピレンランダムコポリマーとは、プロピレンとプロピレン以外の他のα−オレフィン(例えばエチレンブテン−1、4−メチル−1−ペンテンなど)などとのランダム共重合体であり、ポリプロピレンブロックコポリマーとは、プロピレンからなる重合体ブロックと、上記したプロピレン以外の他のα−オレフィンからなる重合体ブロックを有する共重合体である。
これらポリプロピレンの中でも、ポリオレフィン樹脂層の透明性を向上することができ、ポリオレフィン樹脂層のヒートシール層側表面に画像を形成した場合において、その視認性を向上させることができる観点からは、ホモポリマーまたはランダムコポリマーを使用することが好ましい。包装材料の剛性や耐熱性を重視する場合には、ホモポリマーを使用し、耐衝撃性などを重視する場合にはランダムコポリマーを使用することができる。

0037

また、ポリオレフィンを得るための原料として、化石燃料から得られるオレフィンモノマーに代えて、バイオマス由来のオレフィンモノマーを用いてもよい。このようなバイオマス由来のオレフィンモノマーはカーボニュートラルな材料であるため、より一層、環境負荷の少ない包装材料とすることができる。
このようなバイオマス由来のポリオレフィン、例えば、ポリエチレンは、特開2013−177531号公報に記載されているような方法にて製造することができる。また、市販されているバイオマス由来のポリオレフィン(例えば。ブラスケム社から市販されているグリーンPEなど)を使用してもよい。

0038

また、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたポリオレフィンを使用することもできる。ここで、メカニカルリサイクルとは、一般に、回収されたポリオレフィンフィルムなどを粉砕アルカリ洗浄してフィルム表面の汚れ異物を除去した後、高温減圧下で一定時間乾燥してフィルム内部に留まっている汚染物質拡散させ除染を行い、ポリオレフィンフィルムの汚れを取り除き、再びポリオレフィンに戻す方法である。

0039

ポリオレフィン樹脂層は、その表面に画像が形成されていてもよい。画像はポリオレフィン樹脂層のいずれの面に形成されてもよいが、外気との接触を防止でき、経時的な劣化を防止することができるため、ヒートシール層側表面に画像を形成することが好ましい。
また、形成される画像は、特に限定されず、文字、柄、記号およびこれらの組み合わせなどが表される。
画像形成は、従来公知のインキを用いて形成することができるが、バイオマス由来のインキを用いて行われることが好ましい。これにより本発明の積層体を用いて、環境負荷のより少ない包装材料を作製することができる。
画像の形成方法は、特に限定されるものではなく、グラビア印刷法オフセット印刷法フレキソ印刷法などの従来公知の印刷法を挙げることができる。これらの中でも、環境負荷を低減することができるため、フレキソ印刷法が好ましい。

0040

ポリオレフィン樹脂層は、その表面に、後記する蒸着膜を備えていてもよい。

0041

また、ポリオレフィン樹脂層は、表面処理が施されていることが好ましい。これにより、隣接する層との密着性を向上することができる。
表面処理の方法は特に限定されず、例えば、コロナ放電処理オゾン処理酸素ガスおよび/または窒素ガスなどを用いた低温プラズマ処理グロー放電処理などの物理的処理、並びに化学薬品を用いた酸化処理などの化学的処理が挙げられる。
また、ポリオレフィン樹脂層表面に従来公知のアンカーコート剤を用いて、アンカーコート層を形成してもよい。

0042

ポリオレフィン樹脂層の厚さは、5μm以上300μm以下であることが好ましく、7μm以上100μm以下であることがより好ましい。
ポリオレフィン樹脂層の厚さを5μm以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の強度を向上することができる。また、ポリオレフィン樹脂層の厚さを300μm以下とすることにより、本発明の包装材料用積層体の加工適性を向上することができる。

0043

ポリオレフィン樹脂層は、ポリオレフィンをTダイ法またはインフレーション法などにより製膜し、フィルムを作製した後、延伸することにより作製することができる。
インフレーション法によれば、製膜と、延伸とを同時に行うことができる。

0044

Tダイ法により、ポリオレフィン樹脂層を作製する場合、ポリオレフィンのMFRは、5g/10分以上20g/10分以下であることが好ましい。
ポリオレフィンのMFRを5g/10分以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の加工適性を向上することができる。また、ポリオレフィンのMFRを20g/10分以下とすることにより、樹脂フィルムが破断してしまうことを防止することができる。

0045

インフレーション法により、ポリオレフィン樹脂層を作製する場合、ポリオレフィンのMFRは、0.5g/10分以上5g/10分以下であることが好ましい。
ポリオレフィンのMFRを0.5g/10分以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の加工適性を向上することができる。また、ポリオレフィンのMFRを5g/10分以下とすることにより、製膜性を向上することができる。

0046

なお、ポリオレフィン樹脂層は上記方法により作製されたものに限られず、市販されるものを使用してもよい。

0047

(バリアコート層)
基材は、そのヒートシール層側の表面にバリアコート層を備え、これにより、本発明の包装材料用積層体のバリア性、具体的には、酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。

0048

一実施形態において、バリアコート層は、エチレン−ビニルアルコール共重合体EVOH)、ポリビニルアルコールポリアクリロニトリルナイロン6、ナイロン6,6およびポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)などのポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、並びに(メタアクリル樹脂などのガスバリア性樹脂を含む。

0049

バリアコート層におけるガスバリア性樹脂の含有量は、50質量%以上95質量%以下であることが好ましく、75質量%以上90質量%以下であることがより好ましい。バリアコート層におけるガスバリア性樹脂の含有量を50質量%以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。

0050

バリアコート層は、本発明の特性を損なわない範囲において、添加剤を含むことができる。添加剤としては、例えば、架橋剤、酸化防止剤アンチブロッキング剤、滑(スリップ)剤、紫外線吸収剤光安定剤充填剤補強剤帯電防止剤相溶化剤および顔料などが挙げられる。

0051

バリアコート層の厚さは、0.01μm以上10μm以下であることが好ましく、0.1μm以上5μm以下であることがより好ましい。
バリアコート層の厚さを0.01μm以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。バリアコート層の厚さを10μm以下とすることにより、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性を向上することができる。

0052

バリアコート層は、上記材料を水または適当な溶剤に、溶解または分散させ、ポリオレフィン樹脂層上に塗布、乾燥することにより形成することができる。また、市販されるバリアコート剤をポリオレフィン樹脂層上に塗布、乾燥することによってもバリアコート層を形成することができる。

0053

また、他の実施形態において、バリアコート層は、金属アルコキシド水溶性高分子との混合物を、ゾルゲル法触媒、水および有機溶剤などの存在下で、ゾルゲル法によって重縮合して得られる金属アルコキシドの加水分解物または金属アルコキシドの加水分解縮合物などの樹脂組成物を少なくとも1種含むガスバリア性塗布膜である。
本発明の包装材料用積層体が、無機酸化物から構成される蒸着膜を基材とヒートシール層との間に備える場合、該形態のバリアコート層を、蒸着膜と隣接するように設けることにより、蒸着膜におけるクラックの発生を効果的に防止することができる。

0054

一実施形態において、金属アルコキシドは、下記一般式で表される。
R1nM(OR2)m
(ただし、式中、R1、R2は、それぞれ、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは金属原子を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表し、n+mはMの原子価を表す。)

0055

金属原子Mとしては、例えば、珪素ジルコニウムチタンおよびアルミニウムなどを使用することができる。
また、R1およびR2で表される有機基としては、例えば、メチル基エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基およびi−ブチル基などのアルキル基を挙げることができる。

0056

上記一般式を満たす金属アルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシシラン(Si(OCH3)4)、テトラエトキシシラン(質量%)Si(OC2H5)4)、テトラプロポキシシラン(Si(OC3H7)4)、テトラブトキシシラン(Si(OC4H9)4)などが挙げられる。

0057

また、上記金属アルコキシドと共に、シランカップリング剤が使用されることが好ましい。
シランカップリング剤としては、既知有機反応性基含有オルガノアルコキシシランを用いることができるが、特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好ましい。エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシランなどが挙げられる。

0058

上記のようなシランカップリング剤は、2種以上を使用してもよく、シランカップリング剤は、上記アルコキシドの合計量100質量部に対して、1〜20質量部程度の範囲内で使用することが好ましい。

0059

水溶性高分子としては、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましく、酸素バリア性、水蒸気バリア性、耐水性および耐候性という観点からは、これらを併用することが好ましい。

0060

ガスバリア性塗布膜における水溶性高分子の含有量は、金属アルコキシド100質量部に対して5質量部以上500質量部以下であることが好ましい。
ガスバリア性塗布膜における水溶性高分子の含有量を、金属アルコキシド100質量部に対して5質量部以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。また、ガスバリア性塗布膜における水溶性高分子の含有量を、金属アルコキシド100質量部に対して500質量部以下とすることにより、ガスバリア性塗布膜の製膜性を向上することができる。

0061

ガスバリア性塗布膜の厚さは、0.01μm以上100μm以下であることが好ましく、0.1μm以上50μm以下であることがより好ましい。これにより、リサイクル性を維持しつつ、酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。
ガスバリア性塗布膜の厚さを0.01μm以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。また、無機酸化物から構成される蒸着膜と隣接するように設けた場合に、蒸着膜におけるクラックの発生を防止することができる。

0062

ガスバリア性塗布膜は、上記材料を含む組成物を、グラビアロールコーターなどのロールコート、スプレーコートスピンコートディッピング刷毛バーコードアプリケータなどの従来公知の手段により、基材上に塗布し、その組成物をゾルゲル法により重縮合することにより形成させることができる。
ゾルゲル法触媒としては、酸またはアミン系化合物が好適である。アミン系化合物としては、水に実質的に不溶であり、且つ有機溶媒に可溶な第3級アミンが好適であり、例えば、N,N−ジメチルベンジルアミントリプロピルアミントリブチルアミントリペンチルアミンなどが挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチルべンジルアミンが好ましい。
ゾルゲル法触媒は、金属アルコキシド100質量部当り、0.01質量部以上1.0質量部以下の範囲で使用することが好ましく、0.03質量部以上0.3質量部以下の範囲で使用することがより好ましい。
ゾルゲル法触媒の使用量を金属アルコキシド100質量部当り、0.01質量部以上とすることにより、その触媒効果を向上することができる。また、ゾルゲル法触媒の使用量を金属アルコキシド100質量部当り、1.0質量部以下とすることにより、形成されるガスバリア性塗布膜の厚さを均一にすることができる。

0063

上記組成物は、さらに酸を含んでいてもよい。酸は、ゾルゲル法の触媒、主としてアルコキシドやシランカップリング剤などの加水分解のための触媒として用いられる。
酸としては、硫酸塩酸硝酸などの鉱酸、ならびに酢酸酒石酸などの有機酸が用いられる。酸の使用量は、アルコキシドおよびシランカップリング剤のアルコキシド分(例えばシリケート部分)の総モル量に対して、0.001モル以上0.05モル以下であることが好ましい。
酸の使用量をアルコキシドおよびシランカップリング剤のアルコキシド分(例えばシリケート部分)の総モル量に対して、0.001モル以上とすることにより、触媒効果を向上することができる。また、アルコキシドおよびシランカップリング剤のアルコキシド分(例えばシリケート部分)の総モル量に対して、0.05モル以下とすることにより、形成されるガスバリア性塗布膜の厚さを均一にすることができる。

0064

また、上記組成物は、アルコキシドの合計モル量1モルに対して、好ましくは0.1モル以上100モル以下、より好ましくは0.8モル以上2モル以下の割合の水を含んでなることが好ましい。
水の含有量をアルコキシドの合計モル量1モルに対して、0.1モル以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。また、水の含有量をアルコキシドの合計モル量1モルに対して、100モル以上とすることにより、加水分解反応を速やかに行うことができる。

0065

また、上記組成物は、有機溶剤を含んでいてもよい。有機溶剤としては、例えば、メチルアルコールエチルアルコールn−プロピルアルコールイソプロピルアルコールn−ブタノールなどを用いることができる。

0066

以下、ガスバリア性塗布膜の形成方法の一実施形態について以下に説明する。
まず、金属アルコキシド、水溶性高分子、ゾルゲル法触媒、水、有機溶媒および必要に応じてシランカップリング剤などを混合し、組成物を調製する。該組成物中では次第に重縮合反応が進行する。
次いで、ポリオレフィン樹脂層上に、上記従来公知の方法により、該組成物を塗布、乾燥する。この乾燥により、アルコキシドおよび水溶性高分子(組成物が、シランカップリング剤を含む場合は、シランカップリング剤も)の重縮合反応がさらに進行し、複合ポリマーの層が形成される。
最後に、該組成物を20〜250℃、好ましくは50〜220℃の温度で、1秒〜10分間加熱することにより、ガスバリア性塗布膜を形成することができる。

0067

バリアコート層は、その表面に画像が形成されていてもよい。画像の形成方法などについては上記した通りである。

0068

(ヒートシール層)
ヒートシール層は、上記したポリオレフィン樹脂層を構成するポリオレフィンと同一のポリオレフィンにより構成されていることを特徴とする。このような構成とすることにより、包装材料としての強度や耐熱性を維持しながらリサイクル可能な包装材料とすることができる。但し、ヒートシール層は、未延伸のポリオレフィン樹脂フィルムにより形成するか、或いは溶融押出によりヒートシール層を形成する。

0069

また、ヒートシール層として、ポリプロピレンを使用する場合には、ヒートシール性を改善するためヒートシール改質剤を含むことができる。ヒートシール改質剤としては、ヒートシール層を構成するポリオレフィンと相溶性に優れるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、オレフィンコポリマーなどが挙げられる。

0070

ヒートシール層の厚さは、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。
ヒートシール層の厚さを5μm以上とすることにより、ヒートシール層のヒートシール性およびリサイクル性を向上することができる。また、ヒートシール層の厚さを100μm以下とすることにより、本発明の包装材料用積層体の加工適性を向上することができる。

0071

一実施形態において、ヒートシール層は、多層構造を有していてもよい。特に、ヒートシール層としてポリプロピレンにヒートシール改質剤を添加するような場合には、改質剤がガスバリア性樹脂層側に移行浸出)することがあるため、ヒートシール層を2層以上の構成とし、ヒートシールされる側(積層体の最内層側)をポリオレフィン樹脂およびヒートシール改質剤を含む層とし、その外側の層をポリプロピレンからなる層とすることができる。即ち、多層構造としては、ポリオレフィンから構成される第1のヒートシール層と、ポリオレフィンおよびヒートシール改質剤から構成される第2のヒートシール層とからなる多層構造が挙げられる。

0072

第2のヒートシール層におけるヒートシール改質剤の含有量は、10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。
第2のヒートシール層におけるヒートシール改質剤の含有量を10質量%以上とすることにより、第2のヒートシール層のヒートシール性を向上することができる。また、第2のヒートシール層におけるヒートシール改質剤の含有量を50質量%以下とすることにより、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性を向上することができる。

0073

また、ヒートシール層が上記2層構造を有する場合、第1のヒートシール層の厚さは、5μm以上50μm以下であることが好ましく、7μm以上45μm以下であることがより好ましい。
第1のヒートシール層の厚さを5μm以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性および第1のヒートシール層のヒートシール性を向上することができる。また、第1のヒートシール層の厚さを50μm以下とすることにより、本発明の包装材料用積層体の加工適性を向上することができる。
また、第2のヒートシール層の厚さは、5μm以上20μm以下であることが好ましく、7μm以上15μm以下であることがより好ましい。
第2のヒートシール層の厚さを5μm以上とすることにより、第2のヒートシール層のヒートシール性を向上することができる。また、第2のヒートシール層の厚さを20μm以下とすることにより、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性と加工適性とを両立させることができる。

0074

(蒸着膜)
本発明の包装材料用積層体は、基材とヒートシール層との間に、蒸着膜を更に備えていてもよい。蒸着膜を備えることにより、ガスバリア性、とりわけ酸素バリア性および水蒸気バリア性をより一層、向上させることができる。

0075

蒸着膜としては、アルミニウムなどの金属、並びに酸化アルミニウム酸化珪素酸化マグシウム、酸化カルシウム酸化ジルコニウム酸化チタン酸化ホウ素酸化ハフニウム酸化バリウムなどの無機酸化物から構成される、蒸着膜を挙げることができる。

0076

また、蒸着膜の厚さは、1nm以上150nm以下であることが好ましく、5nm以上60nm以下であることがより好ましく、10nm以上40nm以下であることがさらに好ましい。
蒸着膜の厚さを1nm以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより一層、向上させることができる。また、蒸着膜の厚さを150nm以下とすることにより、蒸着膜におけるクラックの発生を防止することができると共に、本発明の包装材料用積層体のリサイクル性を向上することができる。

0077

蒸着膜が、アルミニウム蒸着膜であるには、そのOD値は、2以上3.5以下であることが好ましい。これにより、本発明の包装材料用積層体の生産性を維持しつつ、酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。なお、本発明において、OD値は、JIS−K−7361に準拠して測定することができる。

0078

蒸着膜は、従来公知の方法を用いて形成することができ、例えば、真空蒸着法スパッタリング法およびイオンプレーティング法などの物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、並びにプラズマ化学気相成長法熱化学気相成長法および光化学気相成長法などの化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)などを挙げることができる。

0079

また、例えば、物理気相成長法と化学気相成長法の両者を併用して異種の無機酸化物の蒸着膜の2層以上からなる複合膜を形成して使用することもできる。蒸着チャンバー真空度としては、酸素導入前においては、10−2〜10−8mbar程度が好ましく、酸素導入後においては、10−1〜10−6mbar程度が好ましい。なお、酸素導入量などは、蒸着機の大きさなどによって異なる。導入する酸素には、キャリヤーガスとしてアルゴンガスヘリウムガス、窒素ガスなどの不活性ガスを支障のない範囲で使用してもよい。フィルムの搬送速度は、10〜800m/min程度とすることができる。

0080

蒸着膜の表面は、上記表面処理が施されていることが好ましい。これにより、隣接する層との密着性を向上することができる。

0081

(接着層)
本発明の包装材料用積層体には、蒸着層を設けた面と、蒸着層と接着する面(被着面)との密着性を向上させる目的で接着層を設けてもよい。即ち、ヒートシール層表面に蒸着層を設けた場合は、蒸着層と基材(バリアコート層)との間に接着層を設けることができる。

0082

接着層は、少なくとも1種の接着剤を含み、1液硬化型若しくは2液硬化型、または非硬化型のいずれも接着剤であってもよい。また、接着剤は、無溶剤型の接着剤であっても、溶剤型の接着剤であってもよいが、環境負荷の観点からは、無溶剤型の接着剤が好ましく使用できる。
無溶剤型接着剤としては、例えば、ポリエーテル系接着剤、ポリエステル系接着剤シリコーン系接着剤エポキシ系接着剤およびウレタン系接着剤などが挙げられ、これらのなかでも2液硬化型のウレタン系接着剤を好ましく使用することができる。
溶剤型接着剤としては、例えば、ゴム系接着剤ビニル系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、フェノール系接着剤およびオレフィン系接着剤などが挙げられる。

0083

また、本発明にの包装材料用積層体は、蒸着膜がアルミニウム蒸着膜である場合には、2液硬化型の接着剤として、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物を含む樹脂組成物の硬化物を使用することが好ましい。
接着層をこのような構成とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより一層、向上させることができる。蒸着膜を備えた積層体を包装材料に適用する際には、成形機などにより積層体に屈曲負荷がかかるため、アルミニウム蒸着膜に亀裂などが生じる恐れがある。上記したような特定の接着剤を使用することで、アルミニウム蒸着膜に亀裂が生じた場合であっても、酸素バリア性および水蒸気バリア性の低下を抑制することができる。

0084

ポリエステルポリオールは、官能基として1分子中に水酸基を2個以上有する。また、イソシアネート化合物は、官能基として1分子中にイソシアネート基を2個以上有する。ポリエステルポリオールは、主骨格として、例えばポリエステル構造、またはポリエステルポリウレタン構造を有する。

0085

ポリエステルポリオール、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含有する樹脂組成物の具体例としては、DIC株式会社から販売されている、パスリムPASIM)のシリーズが使用できる。

0086

該樹脂組成物は、板状無機化合物カップリング剤シクロデキストリンおよび/またはその誘導体などをさらに含んでいてもよい。

0087

官能基として1分子中に水酸基を2個以上有するポリエステルポリオールとしては、例えば下記の〔第1例〕〜〔第3例〕を用いることができる。
〔第1例〕オルト配向多価カルボン酸またはその無水物と、多価アルコールとを重縮合して得られるポリエステルポリオール
〔第2例〕グリセロール骨格を有するポリエステルポリオール
〔第3例〕イソシアヌル環を有するポリエステルポリオール
以下、各ポリエステルポリオールについて説明する。

0088

第1例に係るポリエステルポリオールは、オルトフタル酸およびその無水物を少なくとも1種以上含む多価カルボン酸成分と、エチレングリコールプロピレングリコールブチレングリコールネオペンチルグリコール、およびシクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多価アルコール成分とを重縮合して得られる重縮合体である。
特に、オルトフタル酸およびその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率が70〜100質量%であるポリエステルポリオールが好ましい。

0089

第1例に係るポリエステルポリオールは、多価カルボン酸成分としてオルトフタル酸およびその無水物を必須とするが、本実施の形態の効果を損なわない範囲において、他の多価カルボン酸成分を共重合させてもよい。
具体的には、コハク酸アジピン酸アゼライン酸セバシン酸およびドデカンジカルボン酸など脂肪族多価カルボン酸無水マレイン酸マレイン酸およびフマル酸などの不飽和結合含有多価カルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸テレフタル酸イソフタル酸ピロメリット酸トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−p,p’−ジカルボン酸、これらジカルボン酸の無水物およびこれらジカルボン酸のエステル形成性誘導体などの芳香族多価カルボン酸p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ安息香酸およびこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体などの多塩基酸などが挙げられる。これらの中でも、コハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、イソフタル酸が好ましい。
なお、上記その他の多価カルボン酸を2種以上使用してもよい。

0090

第2例に係るポリエステルポリオールとして、一般式(1)で表されるグリセロール骨格を有するポリエステルポリオールを挙げることができる。



一般式(1)において、R1、R2、R3は、各々独立に、H(水素原子)または下記の一般式(2)で表される基である。

0091

式(2)において、nは1〜5の整数を表し、Xは、置換基を有してもよい1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基、および2,3−アントラセンジイル基から成る群から選ばれるアリーレン基を表し、Yは炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す)で表される基を表す。
但し、R1、R2、R3のうち少なくとも一つは、一般式(2)で表される基を表す。

0092

一般式(1)において、R1、R2、R3の少なくとも1つは一般式(2)で表される基である必要がある。中でも、R1、R2、R3全てが一般式(2)で表される基であることが好ましい。

0093

また、R1、R2、R3のいずれか1つが一般式(2)で表される基である化合物と、R1、R2、R3のいずれか2つが一般式(2)で表される基である化合物と、R1、R2、R3の全てが一般式(2)で表される基である化合物の、いずれか2つ以上の化合物が混合物となっていてもよい。

0094

Xは、1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基および2,3−アントラセンジイル基から成る群から選ばれ、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
Xが置換基によって置換されている場合、1または複数の置換基で置換されていてもよく、該置換基は、X上の、遊離基とは異なる任意の炭素原子に結合している。該置換基としては、クロロ基ブロモ基、メチル基、エチル基、i−プロピル基、ヒドロキシル基メトキシ基エトキシ基フェノキシ基メチルチオ基、フェニルチオ基、シアノ基ニトロ基アミノ基、フタルイミド基カルボキシル基カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、フェニル基およびナフチル基などが挙げられる。

0095

一般式(2)において、Yは、エチレン基プロピレン基ブチレン基、ネオペンチレン基、1,5−ペンチレン基、3−メチル−1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、メチルペンチレン基およびジメチルブチレン基などの炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。Yは、中でも、プロピレン基およびエチレン基が好ましくエチレン基が最も好ましい。

0096

一般式(1)で表されるグリセロール骨格を有するポリエステル樹脂化合物は、グリセロールと、カルボン酸オルト位に置換された芳香族多価カルボン酸またはその無水物と、多価アルコール成分とを必須成分として反応させることにより合成することができる。

0097

カルボン酸がオルト位に置換された芳香族多価カルボン酸またはその無水物としては、オルトフタル酸またはその無水物、ナフタレン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、ナフタレン1,2−ジカルボン酸またはその無水物、アントラキノン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、および2,3−アントラセンカルボン酸またはその無水物などが挙げられる。
これらの化合物は、芳香環の任意の炭素原子に置換基を有していても良い。該置換基としては、クロロ基、ブロモ基、メチル基、エチル基、i−プロピル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、メチルチオ基、フェニルチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、フタルイミド基、カルボキシル基、カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、フェニル基およびナフチル基などが挙げられる。

0098

また、多価アルコール成分としては炭素原子数2〜6のアルキレンジオールが挙げられる。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールメチルペンタンジオールおよびジメチルブタンジオールなどのジオールを例示することができる。

0099

第3例に係るポリエステルポリオールは、下記一般式(3)で表されるイソシアヌル環を有するポリエステルポリオールである。



一般式(3)において、R1、R2、R3は、各々独立に、「−(CH2)n1−OH(但しn1は2〜4の整数を表す)」、または、一般式(4)の構造を表す。

0100

一般式(4)中、n2は2〜4の整数を表し、n3は1〜5の整数を表し、Xは1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基および2,3−アントラセンジイル基から成る群から選ばれ、置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、Yは炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す)で表される基を表す。但しR1、R2、R3の少なくとも1つは一般式(4)で表される基である。

0101

一般式(3)において、−(CH2)n1−で表されるアルキレン基は、直鎖状であっても分岐状でもよい。n1は、中でも2または3が好ましく、2が最も好ましい。

0102

一般式(4)において、n2は2〜4の整数を表し、n3は1〜5の整数を表す。
Xは1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基、および2,3−アントラセンジイル基から成る群から選ばれ、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。

0103

Xが置換基によって置換されている場合、1または複数の置換基で置換されていてもよく、該置換基は、X上の、遊離基とは異なる任意の炭素原子に結合している。該置換基としては、クロロ基、ブロモ基、メチル基、エチル基、i−プロピル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、メチルチオ基、フェニルチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、フタルイミド基、カルボキシル基、カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、フェニル基およびナフチル基などが挙げられる。
Xの置換基は、中でもヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、フタルイミド基、カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基およびフェニル基が好ましくヒドロキシル基、フェノキシ基、シアノ基、ニトロ基、フタルイミド基およびフェニル基が最も好ましい。

0104

一般式(4)において、Yは、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ネオペンチレン基、1,5−ペンチレン基、3−メチル−1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、メチルペンチレン基およびジメチルブチレン基などの炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。Yは、中でも、プロピレン基およびエチレン基が好ましくエチレン基が最も好ましい。

0105

一般式(3)において、R1、R2、R3の少なくとも1つは一般式(4)で表される基である。中でも、R1、R2、R3全てが一般式(4)で表される基であることが好ましい。

0106

また、R1、R2、R3のいずれか1つが一般式(4)で表される基である化合物と、R1、R2、R3のいずれか2つが一般式(4)で表される基である化合物と、R1、R2、R3の全てが一般式(4)で表される基である化合物の、いずれか2つ以上の化合物が混合物となっていてもよい。

0107

一般式(3)で表されるイソシアヌル環を有するポリエステルポリオールは、イソシアヌル環を有するトリオールと、カルボン酸がオルト位に置換された芳香族多価カルボン酸またはその無水物と、多価アルコール成分とを必須成分として反応させることにより合成することができる

0108

イソシアヌル環を有するトリオールとしては、例えば、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチルイソシアヌル酸および1,3,5−トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌル酸などのイソシアヌル酸のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。

0109

また、カルボン酸がオルト位に置換された芳香族多価カルボン酸またはその無水物としては、オルトフタル酸またはその無水物、ナフタレン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、ナフタレン1,2−ジカルボン酸またはその無水物、アントラキノン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、および2,3−アントラセンカルボン酸またはその無水物などが挙げられる。これらの化合物は、芳香環の任意の炭素原子に置換基を有していても良い。

0110

該置換基としては、クロロ基、ブロモ基、メチル基、エチル基、i−プロピル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、メチルチオ基、フェニルチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、フタルイミド基、カルボキシル基、カルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、フェニル基およびナフチル基などが挙げられる。

0111

また、多価アルコール成分としては炭素原子数2〜6のアルキレンジオールが挙げられる。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオールおよびジメチルブタンジオールなどのジオールが挙げられる。
中でも、イソシアヌル環を有するトリオール化合物として1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸、または1,3,5−トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌル酸を使用し、カルボン酸がオルト位に置換された芳香族多価カルボン酸またはその無水物としてオルトフタル酸無水物を使用し、多価アルコールとしてエチレングリコールを使用したイソシアヌル環を有するポリエステルポリオール化合物が、酸素バリア性や接着性に特に優れ好ましい。

0112

イソシアヌル環は高極性であり且つ3官能であり、系全体の極性を高めることができ、且つ、架橋密度を高めることができる。このような観点からイソシアヌル環を接着剤樹脂固形分に対し5質量%以上含有することが好ましい。

0113

イソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有する。
また、イソシアネート化合物は、芳香族であっても、脂肪族であってもよく、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。
さらに、イソシアネート化合物は、公知のイソシアネートブロック化剤を用いて公知慣用の適宜の方法より付加反応させて得られたブロック化イソシアネート化合物であってもよい。
中でも、接着性や耐レトルト性の観点から、イソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート化合物が好ましく、酸素バリア性および水蒸気バリア性の観点からは、芳香族であることが好ましい。

0114

イソシアネート化合物の具体的な化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートトルエンジイソシアネートジフェニルメタンジイソシアネート水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、およびこれらのイソシアネート化合物の3量体、並びにこれらのイソシアネート化合物と、低分子活性水素化合物若しくはそのアルキレンオキシド付加物、または高分子活性水素化合物とを反応させて得られるアダクト体ビュレット体およびアロファネート体などが挙げられる。
低分子活性水素化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、メタキシリレンアルコール、1,3−ビスヒドロキシエチルベンゼン、1,4−ビスヒドロキシエチルベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトールエリスリトールソルビトールエチレンジアミンモノエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミンおよびメタキシリレンジアミンなどが挙げられ、分子活性水素化合物としては、各種ポリエステル樹脂ポリエーテルポリオールおよびポリアミドの高分子活性水素化合物などが挙げられる。

0115

リン酸変性化合物は、例えば下記の一般式(5)または(6)で表される化合物である。



一般式(5)において、R1、R2、R3は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、(メタ)アクリロイル基、置換基を有してもよいフェニル基および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する炭素数1〜4のアルキル基から選ばれる基であるが、少なくとも一つは水素原子であり、nは、1〜4の整数を表す。



式中、R4、R5は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、(メタ)アクリロイル基、置換基を有してもよいフェニル基および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する炭素数1〜4のアルキル基から選ばれる基であり、nは1〜4の整数、xは0〜30の整数、yは0〜30の整数を表すが、xとyが共に0である場合を除く。

0116

より具体的には、リン酸、ピロリン酸、トリリン酸、メチルアシッドホスフェートエチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェートイソドデシルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェートオレイルアシッドホスフェート、テトラコシルアシッドホスフェート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートアシッドホスフェートおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸などが挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。

0117

樹脂組成物におけるリン酸変性化合物の含有量は、0.005質量%以上10質量%以下が好ましく、0.01質量%以上1質量%以下であることがより好ましい。
リン酸変性化合物の含有量を0.005質量%以上とすることにより、本発明の包装材料用積層体の酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。また、リン酸変性化合物の含有量を10質量%以下とすることにより、接着層の接着性を向上することができる。

0118

ポリエステルポリオール、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含有する樹脂組成物は、板状無機化合物を含んでいてもよく、これにより、接着層の接着性を向上することができる。また、本発明の包装材料用積層体の耐屈曲負荷性を向上させることができる。
板状無機化合物としては、例えば、カオリナイト−蛇紋族粘土鉱物ハロイサイト、カオリナイト、エンライトディカイト、ナクライトアンチゴライト、クリソタイルなど)およびパイロフィライトタルク族(パイロフィライト、タルク、ケロライなど)などが挙げられる。

0119

カップリング剤としては、例えば、下記一般式(7)であらわされるシラン系カップリング剤チタン系カップリング剤およびアルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。なお、これらのカップリング剤は、単独でも、2種類以上組み合わせてもよい。

0120

シラン系カップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシランビニルトリメトキシシランビニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランおよび3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)などが挙げられる。

0121

また、チタン系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトラオクチルビス(ジドデシルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタイノルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネートおよびジクミルフェニルオキシアセテートチタネートなどが挙げられる。

0122

また、アルミニウム系カップリング剤の具体例としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノメタクリレートイソプロポキシアルミニウムアルキルアセトアセテートモノ(ジオクチルホスフェート)、アルミニウム−2−エチルヘキサノエートオキサイドトリマーアルミニウムステアレートオキサイドトリマーおよびアルキルアセトアセテートアルミニウムオキサイドトリマーなどが挙げられる。

0123

樹脂組成物は、シクロデキストリンおよび/またはその誘導体を含むことができ、これにより、接着層の接着性を向上することができる。また、本発明の包装材料用積層体の耐屈曲負荷性をより向上できる。
具体的には、例えば、シクロデキストリン、アルキル化シクロデキストリンアセチル化シクロデキストリンおよびヒドロキシアルキル化シクロデキストリンなどのシクロデキストリンのグルコース単位の水酸基の水素原子を他の官能基で置換したものなどを用いることができる。また、分岐環状デキストリンも用いることができる。
また、シクロデキストリンおよびシクロデキストリン誘導体におけるシクロデキストリン骨格は、6個のグルコース単位からなるα−シクロデキストリン、7個のグルコース単位からなるβ−シクロデキストリン、8個のグルコース単位からなるγ−シクロデキストリンのいずれであってもよい。
これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、これらシクロデキストリンおよび/またはその誘導体を以降、デキストリン化合物と総称する場合がある。

0124

樹脂組成物への相溶性および分散性の観点から、シクロデキストリン化合物としては、シクロデキストリン誘導体を用いることが好ましい。

0125

アルキル化シクロデキストリンとしては、例えば、メチル−α−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリンおよびメチル−γ−シクロデキストリンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。

0126

アセチル化シクロデキストリンとしては、例えば、モノアセチル−α−シクロデキストリン、モノアセチル−β−シクロデキストリンおよびモノアセチル−γ−シクロデキストリンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。

0127

ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンとしては、例えば、ヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンおよびヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。

0128

接着層の厚さは、0.5μm以上6μm以下であることが好ましく、0.8μm以上5μm以下であることがより好ましく、1μm以上4.5μm以下であることがさらに好ましい。
接着層の厚さを0.5μm以上とすることにより、接着層の接着性を向上することができる。また、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物とリン酸変性化合物を含む樹脂組成物の硬化物を使用した場合には、包装材料用積層体の耐屈曲負荷性を向上することができる。
接着層の厚さを6μm以下とすることにより、包装材料用積層体の加工適性を向上することができる。

0129

接着層は、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法およびトランスファーロールコート法など従来公知の方法により、基材上に塗布、乾燥することにより形成することができる。

0130

(包装材料)
本発明の包装材料は、上記包装材料用積層体から構成されていることを特徴とする。
包装材料の形状は、特に限定されるものではなく、図5に示すように、袋状の形状としてもよい。

0131

一実施形態において、袋状の包装材料は、ヒートシール層が内側となるように、本発明の積層体を二つ折にして重ね合わせて、その端部をヒートシールすることにより製造することができる。
また、他の実施形態において、袋状の包装材料は、2枚の積層体を、ヒートシール層が向かい合うように重ね合わせ、その端部をヒートシールすることによっても製造することができる。
なお、図中、斜線部分はヒートシール部分を表す。

0132

ヒートシールの方法は、特に限定されるものではなく、例えば、バーシール回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール高周波シール超音波シールなどの公知の方法で行うことができる。

0133

また、一実施形態において、包装材料は、図6に示すように、胴部および底部を備えるスタンドパウチ状の形状を有する。

0134

スタンドパウチ状の包装材料は、上記積層体のヒートシール層が内側となるように、筒状にヒートシールすることにより、胴部を形成し、次いで、さらにもう1枚の積層体を、ヒートシール層が内側となるように、V字状に折り、胴部の一端から挟み込み、ヒートシールすることにより底部を形成し、製造することができる。

0135

包装材料に充填される内容物は、特に限定されるものではなく、内容物は、液体粉体およびゲル体であってもよい。また、食品であっても、非食品であってもよい。
内容物充填後、開口をヒートシールすることにより、包装体とすることができる。

0136

次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。

0137

実施例1
ポリオレフィン樹脂層として、厚さ18μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム東洋紡(株)製、商品名:P2108)を準備し、この一方の面に、ポリビニルアルコール系のバリアコート剤(Michelman(株)製、EKF1407.F)をグラビア法により塗布、乾燥し、厚さ1μmのバリアコート層を形成させ、基材を作製した。

0138

上記のようにして形成させたバリアコート層上に、溶剤型グラビアインキ(DICグラフィックス(株)製、フィナート)を用いて、グラビア印刷法により画像を形成した。

0139

ヒートシール層として、ポリプロピレン(TPC(株)製、商品名:FL7540L、密度:0.90g/cm3、融点:138℃、MFR:7.0g/10分)をTダイ法により押出製膜し、厚さ35μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを作製した。

0140

上記のようにして作製した未延伸ポリプロピレンフィルムの一方の面に、PVD法により、厚さ30nmのアルミニウム蒸着膜を形成した。なお、形成される蒸着膜の蒸着濃度(OD値)を測定したところ、3.0であった。

0141

基材のバリアコート層面と、ヒートシール層の蒸着膜形成面とを、2液硬化型ポリウレタン接着剤ロックペイント(株)製、商品名:RU−3600/H−689)を介して積層し、本発明の包装材料用積層体を得た。このようにして得られた包装材料用積層体における同一ポリオレフィン(PP)の割合は、93質量%であった。

0142

実施例2
アルミニウム蒸着膜の厚さを20nmに変更すると共に、蒸着膜のOD値を2.0に変更した以外は、実施例1と同様にして本発明の包装材料用積層体を作製した。このようにして得られた包装材料用積層体における同一ポリオレフィン(PP)の割合は、93質量%であった。

0143

実施例3
2液硬化型ポリウレタン接着剤を、ポリエステルポリオール、イソシアネート化合物およびリン酸変性化合物を含む2液硬化型接着剤(DIC(株)製、商品名:PASLIMVM001/VM102CP)に変更した以外は、実施例1と同様にして本発明の包装材料用積層体を作製した。このようにして得られた包装材料用積層体における同一ポリオレフィン(PP)の割合は、93質量%であった。

0144

比較例1
ポリオレフィン樹脂層として、厚さ18μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:P1108)を使用した以外は、実施例1と同様にして包装材料用積層体を得た。このようにして得られた積層体における同一ポリオレフィン(PP)の割合は、93質量%であった。

0145

比較例2
基材を、バリアコート層を設けない構成とした以外は、実施例1と同様にして包装材料用積層体を得た。このようにして得られた積層体における同一ポリオレフィン(PP)の割合は、95質量%であった。

0146

比較例3
基材を、厚さ12μmの2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡(株)製、商品名:E5100)とした以外は、実施例1と同様にして包装材料用積層体を得た。このようにして得られた積層体における同一ポリオレフィン(PP)の割合は、69質量%であった。

0147

<<リサイクル性評価>>
上記実施例および比較例において得られた包装材料用積層体のリサイクル性を下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
○:包装材料用積層体における同一ポリオレフィンの含有量が80質量%以上であった。
×:包装材料用積層体における同一ポリオレフィンの含有量が80質量%未満であった。

0148

<<強度評価>>
上記実施例および比較例において作製した包装材料用積層体を、引っ張り試験機オリエンテック社製、商品名:RTC−1310A)により、直径0.5mmの針を突き刺した際の強度を測定した。なお、突き刺し速度は、50mm/分とした。測定結果を表1にまとめた

0149

<<耐熱性評価>>
上記実施例および比較例において得られた包装材料用積層体から、縦80mm×横80mmの試験片をそれぞれ2枚ずつ作製した。
2枚の試験片を、ヒートシール層が向かい合うように重ね合わせ、3辺を150℃でヒートシールし、小袋状の包装材料を作製した。
作製した包装材料を目視により観察し、包装材料用積層体の耐熱性を以下の評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
○:包装材料の表面にシワなどが発生しておらず、また、ヒートシールバーへの付着が見られなかった。
×:包装材料の表面にシワなどが発生しており、また、ヒートシールバーへの付着が見られ、製袋できなかった。

0150

<<酸素バリア性評価>>
上記実施例および比較例において得られた包装材料用積層体をA4サイズにカットし、米国MOCON社製OXTRAN2/20を使用し、23℃、相対湿度90%の環境下での酸素透過度(cc/m2/day/atm)を測定した。測定結果を表1にまとめた。

0151

<<水蒸気バリア性評価>>
上記実施例および比較例において得られた包装材料用積層体をA4サイズにカットし、米国MOCON社製PERATRAN3/31を使用し、40℃、相対湿度90%の環境下での水蒸気透過度(g/m2/day/atm)を測定した。測定結果を表1にまとめた。

0152

<耐屈曲負荷性評価
上記で得られた包装材料用積層体について、ゲルフレックステター(テスター産業(株)性、商品名:BE1006BE)を用い、ASTMF 392に準拠して屈曲負荷(ストローク:155mm、屈曲動作:440°)を5回与えた。
屈曲負荷後、包装材料用積層体の酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。測定結果を表1にまとめた。

0153

<<ヒートシール性試験>>
上記実施例および比較例において得られた包装材料用積層体を10cm×10cmにカットしサンプル片を作成した。このサンプル片を、ヒートシール層が内側になるように二つ折りにし、温度を140℃、圧力1kgf/cm2、1秒の条件にて1cm×10cmの領域をヒートシールした。
ヒートシール後のサンプル片を15mm幅短冊状に切り、ヒートシールしなかった両端部を引張試験機把持し、速度300mm/分、荷重レンジ50Nの条件にて剥離強度(N/15mm)を測定した。測定結果を表1にまとめた。
なお、比較例1において得られた包装材料用積層体は、ヒートシールバーに付着してしまい、剥離強度を測定することができなかったため、「−」とした。

実施例

0154

0155

10:包装材料用積層体、11:ポリオレフィン樹脂層、12:バリアコート層、13:基材、14:ヒートシール層、15:蒸着膜、16:接着層、17:第1のヒートシール層、18:第2のヒートシール層

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