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技術 ゴルフボール

出願人 ブリヂストンスポーツ株式会社
発明者 渡邊英郎佐藤克典
出願日 2018年9月11日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-169572
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-039606
状態 未査定
技術分野 ボール
主要キーワード アマチュアユーザ 中間表面 ストライキング 熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー 空気力学特性 包囲層 ボール球 VR値
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月19日)のものです。
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図面 (2)

課題

本発明は、ヘッドスピードがそれほど速くない、所謂アベレージゴルファー打撃した時の飛びが優れるとともに、ソフトで飛び感のある良好な打感を有するアマチュアユーザー向けのゴルフボールを提供することを目的とする。

解決手段

コア及びカバー具備するゴルフボールであって、該ゴルフボールの圧縮変形量において、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量(A)が0.21mm以下であり、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)が0.72〜0.90mmであり、且つ、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)が1.55〜1.80mmであることを特徴とするゴルフボール。

概要

背景

アマチュアゴルファー向けのゴルフボール市場において、従来から、飛びや打感においてアマチュアゴルファーが満足するようなゴルフボールは多く開発されている。例えば、ゴルフボールに小さな衝撃力が加わったときのボール特性に及ぼす影響の指標として、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量を用い、この値が0.26〜0.40mmの範囲としたゴルフボールが特開平8−280845号公報(特許文献1)に提案されている。しかしながら、このゴルフボールは、主にアプローチスピン重視したスピン系のゴルフボールであり、ドライバー打撃時の飛び性能において十分満足するものではなかった。

また、ボール構造多層化し、コア包囲層、中間層及びカバー最外層)の各層の表面硬度を適正化した機能的なマルチピースソリッドゴルフボールも種々提案されている。例えば、特開2014−132955号公報(特許文献2)、特開2015−173860号公報(特許文献3)、特開2016−16117号公報(特許文献4)及び特開2016−179052号公報(特許文献5)に記載されたマルチピースソリッドゴルフボールが挙げられる。これらの公報に記載されたゴルフボールは、ボール表面硬度>中間層表面硬度>包囲層表面硬度<コア表面硬度の硬度関係を満たしたものであり、ヘッドスピードが速くないアマチュアゴルファーにおいても優れた飛び性能を付与するものである。しかしながら、上記提案のゴルフボールは、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量や、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量などを適正化したものではなく、即ち、ゴルフボールに加わる衝撃力の程度によってボール特性がどのような影響を及ぼすことに着目したものではなく、アマチュアユーザー向けのゴルフボール製品として、飛び性能や良好な打感を得るうえで改良する余地が未だ残されている。

概要

本発明は、ヘッドスピードがそれほど速くない、所謂アベレージゴルファーが打撃した時の飛びが優れるとともに、ソフトで飛び感のある良好な打感を有するアマチュアユーザー向けのゴルフボールを提供することを目的とする。コア及びカバーを具備するゴルフボールであって、該ゴルフボールの圧縮変形量において、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量(A)が0.21mm以下であり、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)が0.72〜0.90mmであり、且つ、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)が1.55〜1.80mmであることを特徴とするゴルフボール。

目的

本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ヘッドスピードがそれほど速くない、所謂アベレージゴルファーが打撃した時の飛びが優れるとともに、ソフトで飛び感のある良好な打感を有するアマチュアユーザー向けのゴルフボールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

コア及びカバー具備するゴルフボールであって、該ゴルフボールの圧縮変形量において、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量(A)が0.21mm以下であり、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)が0.72〜0.90mmであり、且つ、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)が1.55〜1.80mmであることを特徴とするゴルフボール。

請求項2

初期荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量(D)が2.80〜3.40mmである請求項1記載のゴルフボール。

請求項3

上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(C)との比(D)/(C)の値が1.80〜1.90である請求項2記載のゴルフボール。

請求項4

上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(B)との比(D)/(B)の値が3.65〜4.20である請求項2又は3記載のゴルフボール。

請求項5

上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(A)との比(D)/(A)の値が16.0〜25.0である請求項2〜4のいずれか1項記載のゴルフボール。

請求項6

上記コアと上記カバーとの間には、少なくとも包囲層及び中間層が含まれるものであり、ゴルフボールの構造が、コア、包囲層、中間層及びカバーを具備する4層以上からなる請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール。

請求項7

下記の表面硬度関係式(1)カバー表面のショアD硬度>中間層表面のショアD硬度>包囲層表面のショアD硬度>コア中心のショアD硬度・・・(1)を満たす請求項6記載のゴルフボール。

請求項8

上記コアの中心と表面との硬度差(Cs−Cc)が、Shore−C硬度で20以上である請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール。

請求項9

上記カバー表面には塗膜層が形成され、該塗膜層の材料硬度がコア中心硬度(Cc)より高くなる請求項1〜8のいずれか1項記載のゴルフボール。

請求項10

下記の初速の関係式(2)、(3)及び(4)を満たす請求項6〜9のいずれか1項記載のゴルフボール。−0.8m/s≦(ボール初速−コア初速)≦0m/s・・・(2)−0.4m/s≦(ボール初速−中間層被覆球体の初速)≦0.4m/s・・・(3)0m/s≦(中間層被覆球体の初速−包囲層被覆球体の初速)≦0.4m/s・・・(4)

請求項11

コア及びカバーを具備するゴルフボールであって、該ゴルフボールの圧縮変形量において、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量を(A)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量を(B)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量を(C)、初期荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量を(D)とするとき、(D)の値が2.80〜3.40mmであると共に、(D)/(C)の値:1.80〜1.90、(D)/(B)の値:3.65〜4.20、及び(D)/(A)の値:16.0〜25.0を満たすことを特徴とするゴルフボール。

技術分野

0001

本発明は、コア及びカバー具備するゴルフボールであって、ヘッドスピードの速くないアマチュアユーザー向けのゴルフボールに関する。

背景技術

0002

アマチュアゴルファー向けのゴルフボールの市場において、従来から、飛びや打感においてアマチュアゴルファーが満足するようなゴルフボールは多く開発されている。例えば、ゴルフボールに小さな衝撃力が加わったときのボール特性に及ぼす影響の指標として、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量を用い、この値が0.26〜0.40mmの範囲としたゴルフボールが特開平8−280845号公報(特許文献1)に提案されている。しかしながら、このゴルフボールは、主にアプローチスピン重視したスピン系のゴルフボールであり、ドライバー打撃時の飛び性能において十分満足するものではなかった。

0003

また、ボール構造多層化し、コア、包囲層、中間層及びカバー(最外層)の各層の表面硬度を適正化した機能的なマルチピースソリッドゴルフボールも種々提案されている。例えば、特開2014−132955号公報(特許文献2)、特開2015−173860号公報(特許文献3)、特開2016−16117号公報(特許文献4)及び特開2016−179052号公報(特許文献5)に記載されたマルチピースソリッドゴルフボールが挙げられる。これらの公報に記載されたゴルフボールは、ボール表面硬度>中間層表面硬度>包囲層表面硬度<コア表面硬度の硬度関係を満たしたものであり、ヘッドスピードが速くないアマチュアゴルファーにおいても優れた飛び性能を付与するものである。しかしながら、上記提案のゴルフボールは、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量や、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量などを適正化したものではなく、即ち、ゴルフボールに加わる衝撃力の程度によってボール特性がどのような影響を及ぼすことに着目したものではなく、アマチュアユーザー向けのゴルフボール製品として、飛び性能や良好な打感を得るうえで改良する余地が未だ残されている。

先行技術

0004

特開平8−280845号公報
特開2014−132955号公報
特開2015−173860号公報
特開2016−16117号公報
特開2016−179052号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ヘッドスピードがそれほど速くない、所謂アベレージゴルファーが打撃した時の飛びが優れるとともに、ソフトで飛び感のある良好な打感を有するアマチュアユーザー向けのゴルフボールを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、コアとカバーとを具備するゴルフボールにおいて、ゴルフボールに加わる衝撃力の程度と飛び・打感のボール特性との関係に着目し、具体的には、ゴルフボールの圧縮変形量において、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量(A)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)、更に好適には初期荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量(D)の各圧縮変形量及びこれらの比を特定することにより、ヘッドスピードが速くないゴルファーが、ドライバー(W#1)やアイアンショット等の全てのクラブで打撃したときに満足する飛び性能が十分に得られるとともに、ソフト感と飛び感とを両立させた打感を得ることができることを見出し、本発明のゴルフボールをなすに至ったものである。

0007

従って、本発明は、下記のゴルフボールを提供する。
1.コア及びカバーを具備するゴルフボールであって、該ゴルフボールの圧縮変形量において、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量(A)が0.21mm以下であり、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)が0.72〜0.90mmであり、且つ、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)が1.55〜1.80mmであることを特徴とするゴルフボール。
2.初期荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量(D)が2.80〜3.40mmである上記1記載のゴルフボール。
3.上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(C)との比(D)/(C)の値が1.80〜1.90である上記2記載のゴルフボール。
4.上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(B)との比(D)/(B)の値が3.65〜4.20である上記2又は3記載のゴルフボール。
5.上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(A)との比(D)/(A)の値が16.0〜25.0である上記2〜4のいずれかに記載のゴルフボール。
6.上記コアと上記カバーとの間には、少なくとも包囲層及び中間層が含まれるものであり、ゴルフボールの構造が、コア、包囲層、中間層及びカバーを具備する4層以上からなる上記1〜5のいずれかに記載のゴルフボール。
7.下記の表面硬度の関係式(1)
カバー表面のショアD硬度>中間層表面のショアD硬度>包囲層表面のショアD硬度>コア中心のショアD硬度 ・・・(1)
を満たす上記6記載のゴルフボール。
8.上記コアの中心と表面との硬度差(Cs−Cc)が、Shore−C硬度で20以上である上記1〜7のいずれかに記載のゴルフボール。
9.上記カバー表面には塗膜層が形成され、該塗膜層の材料硬度がコア中心硬度(Cc)より高くなる上記1〜8のいずれかに記載のゴルフボール。
10.下記の初速の関係式(2)、(3)及び(4)を満たす上記6〜9のいずれかに記載のゴルフボール。
−0.8m/s≦(ボール初速−コア初速)≦0m/s ・・・(2)
−0.4m/s≦(ボール初速−中間層被覆球体の初速)≦0.4m/s ・・・(3)
0m/s≦(中間層被覆球体の初速−包囲層被覆球体の初速)≦0.4m/s ・・・(4)
11.コア及びカバーを具備するゴルフボールであって、該ゴルフボールの圧縮変形量において、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量を(A)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量を(B)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量を(C)、初期荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量を(D)とするとき、(D)の値が2.80〜3.40mmであると共に、
(D)/(C)の値:1.80〜1.90、
(D)/(B)の値:3.65〜4.20、及び
(D)/(A)の値:16.0〜25.0
を満たすことを特徴とするゴルフボール。

発明の効果

0008

本発明のゴルフボールは、ヘッドスピードがそれほど速くないゴルファーが打撃した時の飛び性能に優れるとともに、ソフトで飛び感のある良好な打感を有するものであり、アマチュアユーザー向けのゴルフボールとして好適である。

図面の簡単な説明

0009

本発明の一実施態様であるゴルフボール(4層構造)の概略断面図である。

0010

以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、コアとカバーとを有するものである。なお、本発明において、カバーとは、ボール構造において最外層に位置する部材であって、通常、射出成形等の成形によって形成される。また、カバーの外表面には、通常、多数個ディンプルが該カバー材の射出成形と同時に形成されるものである。

0011

コアの直径は、好ましくは34.0mm以上、より好ましくは34.5mm以上、更に好ましくは35.0mm以上であり、上限としては、好ましくは37.0mm以下、より好ましくは36.5mm以下、更に好ましくは36.0mm以下である。コアの直径が小さすぎると、ドライバー(W#1)打撃時にスピンが多くなり、狙いの飛距離が得られなくなることがある。一方、コアの直径が大きすぎると、繰り返し打撃耐久性が悪くなり、または打感が悪くなることがある。

0012

コアに対して、初期荷重98N(10kgf)から終荷重1,275N(130kgf)を負荷したときまでの圧縮変形量(mm)は、特に制限はないが、好ましくは3.0mm以上、より好ましくは3.5mm以上、更に好ましくは4.0mm以上であり、上限値として、好ましくは7.0mm以下、より好ましくは6.0mm以下、更に好ましくは5.0mm以下である。上記コアの圧縮変形量が小さすぎる、即ち、コアが硬すぎると、ボールのスピンが増えすぎて飛ばなくなったり、打感が硬くなりすぎることがある。一方、上記コアの圧縮変形量が大きすぎる、即ち、コアが軟らかすぎると、ボールの反発性が低くなりすぎて飛ばなくなったり、打感が軟らかくなりすぎ、あるいは繰り返し打撃時の割れ耐久性が悪くなることがある。

0013

コアは、単層もしくは複数層ゴム材料により形成される。このコア用のゴム材料としては、具体的には、基材ゴム主体とし、これに、共架橋剤有機過酸化物不活性充填剤有機硫黄化合物等を配合させてゴム組成物を作成することができる。基材ゴムとしては、ポリブタジエンを用いることが好ましい。

0014

ポリブタジエンの種類としては、市販品を用いることができ、例えば、BR01、BR51、BR730(JSR社製)などが挙げられる。また、基材ゴム中のポリブダジエンの割合は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。上記基材ゴムには、上記ポリブタジエン以外にも他のゴム成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合し得る。上記ポリブタジエン以外のゴム成分としては、上記ポリブタジエン以外のポリブタジエン、その他のジエンゴム、例えばスチレンブタジエンゴム天然ゴムイソプレンゴムエチレンプロピレンジエンゴム等を挙げることができる。

0015

共架橋剤としては、例えば不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の金属塩等が挙げられる。不飽和カルボン酸として具体的には、例えばアクリル酸メタクリル酸マレイン酸フマル酸等を挙げることができ、特にアクリル酸、メタクリル酸が好適に用いられる。不飽和カルボン酸の金属塩としては特に限定されるものではないが、例えば上記不飽和カルボン酸を所望の金属イオン中和したものが挙げられる。具体的にはメタクリル酸、アクリル酸等の亜鉛塩マグネシウム塩等が挙げられ、特にアクリル酸亜鉛が好適に用いられる。

0016

上記不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩は、上記基材ゴム100質量部に対し、通常5質量部以上、好ましくは9質量部以上、更に好ましくは13質量部以上、上限として通常60質量部以下、好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下配合する。配合量が多すぎると、硬くなりすぎて耐え難い打感になる場合があり、配合量が少なすぎると、反発性が低下してしまう場合がある。

0017

上記有機過酸化物としては市販品を用いることができ、例えば、パークミルD(日本油脂(株)製)、パーヘキサC−40、パーヘキサ3M(日本油脂(株)製)、Luperco 231XL(アトケム社製)等を好適に用いることができる。これらは1種を単独であるいは2種以上を併用してもよい。有機過酸化物の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、最も好ましくは0.6質量部以上であり、上限として、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、最も好ましくは2.5質量部以下配合する。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると好適な打感、耐久性及び反発性を得ることができない場合がある。

0018

そのほか、基材ゴムに配合される配合剤として、不活性充填剤が挙げられ、例えば、酸化亜鉛硫酸バリウム炭酸カルシウム等を好適に用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。不活性充填剤の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、上限として好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは35質量部以下とする。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると適正な質量、及び好適な反発性を得ることができない場合がある。

0019

更に、必要に応じて老化防止剤を配合することができ、例えば、市販品としてはノクラックNS−6、同NS−30(大内新興化学工業(株)製)、ヨシノクス425(吉富製薬(株)製)等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。

0020

該老化防止剤の配合量は上記基材ゴム100質量部に対し、0質量部以上であり、更に好ましくは0.05質量部以上、特に好ましくは0.1質量部以上、上限として好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下、特に好ましくは1質量部以下、最も好ましくは0.5質量部以下とする。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると好適な反発性、耐久性を得ることができない場合がある。

0021

また、上記コアには、良好な反発性付与させるために、有機硫黄化合物を配合することができる。有機硫黄化合物としては、ゴルフボールの反発性を向上させ得るものであれば特に制限されないが、例えばチオフェノール類チオナフトール類ハロゲン化チオフェノール類又はそれらの金属塩等が挙げられる。より具体的には、ペンタクロロチオフェノールペンタフルオロチオフェノールペンタブロモチオフェノールパラクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、ペンタフルオロチオフェノールの亜鉛塩、ペンタブロモチオフェノールの亜鉛塩、パラクロロチオフェノールの亜鉛塩、硫黄数が2〜4のジフェニルポリスルフィドジベンジルポリスルフィド、ジベンゾイルポリスルフィド、ジベンゾチアゾイルポリスルフィド、ジチオベンゾイルポリスルフィド等が挙げられ、特に、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩が好適に用いられる。有機硫黄化合物の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し、0質量部以上であり、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.2質量部以上、上限として、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下であることが推奨される。配合量が多すぎると、反発性(特に、W#1による打撃)の改良効果がそれ以上期待できなくなり、コアが軟らかくなりすぎ、または打感が悪くなる場合がある。一方、配合量が少なすぎると、反発性の改善効果が期待できなくなる。

0022

更に詳述すれば、上記のコア材料に直接的に水(水を含む材料)を配合することにより、コア配合中の有機過酸化物の分解を促進することができる。また、コア用ゴム組成物中の有機過酸化物は、温度によって分解効率が変化することが知られており、ある温度よりも高温になるほど分解効率が上がる。温度が高すぎると、分解したラジカル量が多くなりすぎてしまい、ラジカル同士で再結合不活性化してしまうことになる。その結果、架橋に有効に働くラジカルが減ることになる。ここで、コア加硫の際に有機過酸化物が分解することで分解熱が発生するとき、コア表面付近加硫モールドの温度とほぼ同程度を維持しているが、コア中心付近は外側から分解していった有機過酸化物の分解熱が蓄積されるため、モールド温度よりもかなり高温になる。コアに直接的に水(水を含む材料)を配合した場合、水は有機過酸化物の分解を助長する働きがあるため、上述したようなラジカル反応をコア中心とコア表面において変化させることができる。即ち、コア中心付近では有機過酸化物の分解が更に助長され、ラジカルの不活性化がより促されることで有効ラジカル量が更に減少するため、コア中心とコア表面との架橋密度が大きく異なるコアを得ることができ、且つ、コア中心部の動的粘弾性特性の異なるコアを得ることができる。

0023

上記のコア材料に配合される水については、特に制限はなく、蒸留水であっても水道水であってもよいが、特には、不純物を含まない蒸留水を使用することが好適に採用される。水の配合量は、基材ゴム100質量部に対して、0.1質量部以上配合することが好ましく、より好ましくは0.3質量部以上であり、上限としては、好ましくは5質量部以下であり、より好ましくは4質量部以下である。

0024

上記コアは、上記各成分を含有するゴム組成物を加硫硬化させることにより製造することができる。例えば、バンバリーミキサーロール等の混練機を用いて混練し、コア用金型を用いて圧縮成形又は射出成型し、有機過酸化物や共架橋剤が作用するのに十分な温度として、100〜200℃、好ましくは140〜180℃、10〜40分の条件にて成形体を適宜加熱することにより、該成形体を硬化させて製造することができる。

0025

また、上記コアは単層のみならず、内層コア及び外層コアの2層に形成することができる。コアを内層コア及び外層コアの2層に形成する場合、内層及び外層コアの材料としては、いずれも上述したゴム材主材として用いることができる。また、内層コアを被覆する外層コアのゴム材は、内層コアの材料と同種であっても異種であってもよい。具体的には、上記コアのゴム材料の各成分で説明したのと同様である。

0026

次に、上記コアの硬度分布について説明する。

0027

上記コアの中心硬度(Cc)は、Shore−C硬度で好ましくは50以上、より好ましくは53以上、さらに好ましくは55以上であり、その上限値は、好ましくは65以下、より好ましくは62以下、さらに好ましくは60以下である。この値が大きすぎると、打感が硬くなり、あるいはフルショットでスピンが増えて狙いの飛距離が得られない場合がある。一方、上記値が小さすぎると、反発性が低くなり飛ばなくなり、あるいは繰り返し打撃した時の割れ耐久性が悪くなることがある。なお、上記のShore−C硬度は、ASTMD2240規格準拠したShore−C硬度計にて計測した硬度値であり、測定値読み取りのタイミングなどがJIS−C硬度の方式とは異なるが、測定値はJIS−Cの値とは大きくは異ならず近似している。

0028

また、上記コアの中心硬度(Cc)は、ショアD硬度で表すと、好ましくは26以上、より好ましくは28以上、さらに好ましくは30以上となり、上限値は、好ましくは40以下、より好ましくは37以下、さらに好ましくは34以下となる。

0029

上記コアの表面硬度(Cs)は、Shore−C硬度で好ましくは73以上、より好ましくは77以上、さらに好ましくは80以上であり、その上限値は、好ましくは89以下、より好ましくは87以下、さらに好ましくは85以下である。これらの硬度を逸脱した場合、上記コアの中心硬度(Cc)で説明したのと同様の不利な結果を招くおそれがある。

0030

また、上記コアの表面硬度(Cs)は、ショアD硬度で表すと、好ましくは40以上、より好ましくは43以上、さらに好ましくは45以上となり、上限値は、好ましくは54以下、より好ましくは52以下、さらに好ましくは50以下となる。

0031

コアの表面硬度(Cs)とコアの中心硬度(Cc)との差は、Shore−C硬度で好ましくは20以上、より好ましくは22以上、さらに好ましくは24以上であり、上限値として、好ましくは32以下、より好ましくは30以下である。この値が小さすぎると、ドライバーショットした時のボールの低スピン効果が足りずに飛距離が出なくなることがある。上記値が大きすぎると、実打した時のボール初速が低くなり飛距離が出なくなり、あるいは繰り返し打撃した際の割れ耐久性が悪くなることがある。

0032

次に、カバーについて説明する。
カバーの材料硬度は、特に制限はないが、ショアD硬度で、好ましくは55以上、より好ましくは59以上、さらに好ましくは61以上であり、上限値として、好ましくは70以下、より好ましくは68以下、さらに好ましくは65以下である。また、カバー表面硬度(ボール表面硬度とも言う。)は、ショアD硬度で、好ましくは61以上、より好ましくは65以上、さらに好ましくは67以上であり、上限値としては、好ましくは76以下、より好ましくは74以下、さらに好ましくは71以下である。これらのカバーの材料硬度及びボール表面硬度が上記範囲よりも軟らかすぎると、ドライバー(W#1)打撃時にスピンが増えるとともにボール初速が低くなり、飛距離が出なくなることがある。上記の材料硬度及び表面硬度が硬すぎると、繰り返し打撃耐久時の割れ耐久性が悪くなることがある。

0033

カバーの厚さは、好ましくは0.6mm以上であり、より好ましくは0.8mm以上、さらに好ましくは1.1mm以上である。一方、カバーの厚さの上限値としては、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.4mm以下、さらに好ましくは1.3mm以下である。このカバーが薄すぎると、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなる場合がある。また、カバーが厚すぎると、ドライバー(W#1)打撃時のスピン量が多くなり過ぎて飛距離が出なくなり、あるいはショートゲームおよびパターの打感が硬くなりすぎる場合がある。

0034

カバーの材料としては、ゴルフボールのカバー材で使用される各種の熱可塑性樹脂、特にアイオノマー樹脂を採用することが好適であり、アイオノマー樹脂としては市販品を用いることができる。また、カバーの樹脂材料として、市販品のアイオノマー樹脂のうち酸含量18質量%以上の高酸含量アイオノマー樹脂を通常のアイオノマー樹脂にブレンドして用いることもでき、このブレンドにより高反発性且つ低スピン化によるドライバー(W#1)打撃時の飛距離を良好に得ることができる。このような高酸含量アイオノマー樹脂が樹脂材料100質量%において、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上であり、上限値として、通常100質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。上記の高酸含量アイオノマー樹脂の配合量が少なすぎると、ドライバー(W#1)打撃時にスピンが多くなり、飛距離が出なくなることがある。一方、上記の高酸含量アイオノマー樹脂の配合量が多すぎると、繰り返し打撃耐久時の割れ耐久性が悪くなることがある。

0035

上記コアと上記カバーとの間には、下記に説明する包囲層や中間層を設けることができる。即ち、本発明の好適なボール構造としては、コア及びカバー(単層)のツーピースゴルフボールに限られず、スリピースゴルフボールやフォーピースゴルフボールを採用することができる。特に、コア、包囲層、中間層及びカバーを具備する4層からなるゴルフボールを採用することが好適であり、そのゴルフボールとして、図1に示すゴルフボールGが挙げられる。図1のゴルフボールGは、コア1と、該コア1を被覆する包囲層2と、該包囲層を被覆する中間層3と、該中間層3を被覆するカバー4を有している。このカバー4は、塗膜層を除き、ゴルフボールの層構造での最外層に位置するものである。なお、中間層・包囲層の各層は、単層であっても2層以上に形成することもできる。なお、上記カバー(最外層)4の表面には、通常、空力特性の向上のためにディンプルDが多数形成される。また、カバー4の表面には、塗膜層5が形成される。

0036

包囲層について下記に説明する。
包囲層の材料硬度は、特に制限はないが、ショアD硬度で、好ましくは20以上、より好ましくは23以上、さらに好ましくは27以上であり、上限値として、好ましくは45以下、より好ましくは42以下、さらに好ましくは40以下である。また、コアを包囲層で被覆した球体(包囲層被覆球体)の表面硬度は、ショアD硬度で、好ましくは28以上、より好ましくは31以上、さらに好ましくは35以上であり、上限値としては、好ましくは53以下、より好ましくは50以下、さらに好ましくは48以下である。これらの包囲層の材料硬度及び表面硬度が上記範囲よりも軟らかすぎると、フルショット時のボールのスピン量が増えすぎて飛距離が出なくなり、または繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。上記の材料硬度及び表面硬度が硬すぎると、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなり、あるいはフルショット時のスピン量が多くなり特に低ヘッドスピードで飛距離が出なくなり、打感が悪くなることがある。

0037

包囲層の厚さは、好ましくは0.7mm以上であり、より好ましくは0.9mm以上、さらに好ましくは1.1mm以上である。一方、包囲層の厚さの上限値としては、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.4mm以下、さらに好ましくは1.3mm以下である。この包囲層が薄すぎると、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなり、または打感が悪くなることがある。また、包囲層が厚すぎると、フルショット時のボールのスピン量が増えて飛距離が出なくなることがある。

0038

包囲層の材料については、特に制限はないが、各種の熱可塑性樹脂材料を好適に採用することができ、具体的には、アイオノマー樹脂や、ウレタン系、アミド系、エステル系オレフィン系、スチレン系等の熱可塑性エラストマー及びその混合物を用いることがき、特に、所望の硬度範囲で反発が良好に得られる点から、熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマーが好適である。

0039

コアを包囲層で被覆した球体(包囲層被覆球体)に対して、初期荷重98N(10kgf)から終荷重1,275N(130kgf)を負荷したときまでの圧縮変形量(mm)は、特に制限はないが、好ましくは3.4mm以上、より好ましくは3.8mm以上、更に好ましくは3.9mm以上であり、上限値として、好ましくは4.7mm以下、より好ましくは4.5mm以下、更に好ましくは4.3mm以下である。上記球体の圧縮変形量が小さすぎる、即ち、上記球体が硬すぎると、ボールのスピンが増えすぎて飛ばなくなったり、打感が硬くなりすぎることがある。一方、上記球体の圧縮変形量が大きすぎる、即ち、上記球体が軟らかすぎると、ボールの反発性が低くなりすぎて飛ばなくなったり、打感が軟らかくなりすぎ、あるいは繰り返し打撃時の割れ耐久性が悪くなることがある。

0040

次に、中間層について下記に説明する。
中間層の材料硬度は、特に制限はないが、ショアD硬度で、好ましくは40以上、より好ましくは45以上、さらに好ましくは50以上であり、上限値として、好ましくは62以下、より好ましくは60以下、さらに好ましくは58以下である。また、包囲層被覆球体を中間層で被覆した球体(中間層被覆球体)の表面硬度は、ショアD硬度で、好ましくは46以上、より好ましくは51以上、さらに好ましくは56以上であり、上限値としては、好ましくは68以下、より好ましくは66以下、さらに好ましくは64以下である。これらの中間層の材料硬度及び表面硬度が上記範囲よりも軟らかすぎると、フルショット時のスピン量が増えすぎて飛距離が出なくなったり、飛び感がなくなることがある。上記の材料硬度及び表面硬度が硬すぎると、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなり、ソフト感がなくなることがある。

0041

中間層の厚さは、好ましくは0.7mm以上であり、より好ましくは0.9mm以上、さらに好ましくは1.1mm以上である。一方、中間層の厚さの上限値としては、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.4mm以下、さらに好ましくは1.35mm以下である。この中間層が薄すぎると、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなり、または打感が悪くなることがある。また、中間層が厚すぎると、フルショット時のボールのスピン量が増えて飛距離が出なくなることがある。

0042

中間層を形成する材料としては、公知の樹脂を用いることができ、特に制限されるものではないが、好ましい材料の例としては、下記(A)〜(D)成分、
(a−1)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属イオン中和物と、
(a−2)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属イオン中和物とを質量比で100:0〜0:100になるように配合した(A)ベース樹脂と、
(B)非アイオノマー熱可塑性エラストマーとを
質量比で100:0〜50:50になるように配合した樹脂成分100質量部に対して、
(C)分子量が228〜1500の脂肪酸及び/又はその誘導体5〜80質量部と、
(D)上記(A)成分及び(C)成分中の未中和の酸基を中和できる塩基性無機金属化合物0.1〜17質量部と
を必須成分として配合してなる樹脂組成物を例示することができる。

0043

上記(A)〜(D)成分については、例えば、特開2010−253268号公報に記載される中間層の樹脂材料(A)〜(D)成分を好適に採用することができる。

0044

なお、上記中間層材料には、非アイオノマー熱可塑性エラストマーを配合することができる。非アイオノマー熱可塑性エラストマーの配合量は、上記ベース樹脂の合計量100質量部に対して、0〜50質量部配合することが好適である。

0046

中間層材料には、任意の添加剤を用途に応じて適宜配合することができる。例えば、顔料分散剤,老化防止剤,紫外線吸収剤光安定剤などの各種添加剤を加えることができる。これら添加剤を配合する場合、その配合量としては、上記ベース樹脂の総和100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、上限として、好ましくは10質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。

0047

包囲層被覆球体を中間層で被覆した球体(中間層被覆球体)に対して、初期荷重98N(10kgf)から終荷重1,275N(130kgf)を負荷したときまでの圧縮変形量(mm)は、特に制限はないが、好ましくは3.3mm以上、より好ましくは3.45mm以上、更に好ましくは3.6mm以上であり、上限値として、好ましくは4.2mm以下、より好ましくは4.0mm以下、更に好ましくは3.8mm以下である。上記球体の圧縮変形量が小さすぎる、即ち、上記球体が硬すぎると、ボールのスピンが増えすぎて飛ばなくなったり、打感が硬くなりすぎることがある。一方、上記球体の圧縮変形量が大きすぎる、即ち、上記球体が軟らかすぎると、ボールの反発性が低くなりすぎて飛ばなくなり、あるいは打感が軟らかくなりすぎ、あるいは繰り返し打撃時の割れ耐久性が悪くなることがある。

0048

上述したコア,包囲層,中間層及びカバー(最外層)の各層を積層して形成されたマルチピースソリッドゴルフボールの製造方法については、公知の射出成形法等の常法により行なうことができる。例えば、コアの周囲に、包囲層材料及び中間層材料を順次、射出して中間層被覆球体を得、次いで、カバーの材料を射出成形することによりマルチピースのゴルフボールを得ることができる。また、各被覆層として、予め半殻球状に成形した2枚のハーフカップで該被覆球体を包み加熱加圧成形することによりゴルフボールを作製することもできる。

0049

本発明のゴルフボールの初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量(A)は、0.21mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.19mm以下、さらに好ましくは0.17mm以下である。この下限値は、好ましくは0.10mm以上であり、より好ましくは0.12mm以上である。この値が小さくなるとき、それがカバー硬度に起因する場合は、カバーが硬すぎ、繰り返し打撃した時の割れ耐久性が悪くなることがある。また、上記値が小さくなることが内層のコンプレッションに起因する場合はフルショットした時のボールの打感が硬くなりすぎることがある。一方、上記の値が大きくなるとき、それがカバー硬度に起因する場合は、フルショットした時のボールのスピン量が増加してしまい飛距離が出なくなることがある。また、上記値が大きくなることが内層のコンプレッションに起因の場合はフルショットした時にボールに弾き感がなくなり、飛距離が出なくなることがある。

0050

本発明のゴルフボールの初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)は、好ましくは0.72mm以上であり、より好ましくは0.73mm以上、より好ましくは0.74mm以上である。上限値としては、好ましくは0.90mm以下であり、より好ましくは0.88mm以下、さらに好ましくは0.86mm以下である。この値が小さいと、ユーティリティUT)やアイアンで打った際に打感が硬くなり過ぎることがある。一方、上記値が大きいと、ユーティリティ(UT)やアイアンで打った際の弾き感が小さくなり、飛距離が出なくなることがある。

0051

本発明のゴルフボールの初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)は、好ましくは1.55mm以上であり、より好ましくは1.56mm以上、より好ましくは1.58mm以上である。上限値としては、好ましくは1.80mm以下であり、より好ましくは1.77mm以下、さらに好ましくは1.74mm以下である。この値が小さいと、ユーティリティ(UT)やアイアンで打った際に打感が硬くなり過ぎることがある。一方、上記値が大きいと、ユーティリティ(UT)やアイアンで打った際の弾き感が小さくなり、飛距離が出なくなることがある。

0052

本発明のゴルフボールの初期荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量(D)は、好ましくは2.80mm以上であり、より好ましくは2.90mm以上、さらに好ましくは2.95mm以上であり、上限値としては、好ましくは3.40mm以下、より好ましくは3.30mm以下、さらに好ましくは3.15mm以下である。この値が小さいと、ボールのスピン量が増加してしまい飛ばなくなったり、打感が硬くなりすぎることがある。一方、上記値が大きいと、ボール反発性が低くなりすぎて飛ばなくなったり、打感が軟らかくなりすぎたり、繰り返し打撃した時の割れ耐久性が悪くなることがある。

0053

上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(C)との比(D)/(C)の値は、1.80〜1.90であることが好ましい。この範囲を外れると、飛び感が悪くなり、飛距離が落ち打撃条件が出てくることがある。

0054

上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(B)との比(D)/(B)の値は、3.65以上であることが好ましく、より好ましくは3.67以上、さらに好ましくは3.69以上である。一方、上限値は、好ましくは4.20以下、より好ましくは4.15以下、さらに好ましくは4.10以下である。この範囲を外れると、飛び感が悪くなり、飛距離が落ちる打撃条件が出てくることがある。

0055

上記圧縮変形量(D)と上記圧縮変形量(A)との比(D)/(A)の値は、16.0以上であることが好ましく、より好ましくは17.0以上、さらに好ましくは17.5以上である。一方、上限値は、好ましくは25.0以下、より好ましくは24.0以下、さらに好ましくは23.0以下である。この値が上記範囲を外れる場合、ボールにスピンがかかりすぎたり、実打初速が低くなりクラブの番手によっては飛距離が落ちることがある。

0056

〔各層の表面硬度関係〕
本発明では、各層の硬度関係については、以下の数式(1)を満たすことが好適である。
カバー表面のショアD硬度>中間層表面のショアD硬度>包囲層表面のショアD硬度>コア中心のショアD硬度 ・・・(1)
上記カバー表面の硬度は、ボールの表面硬度を意味する。また、上記中間層表面の硬度は、中間層被覆球体の表面硬度を意味し、上記包囲層表面の硬度は、包囲層被覆球体の表面硬度を意味する。
上記の硬度関係を満たさないと、良好な飛びと、ソフトな打感と飛び感を併せ持つ打感が得られない場合がある。

0057

上記式の通り、カバー表面硬度は中間表面硬度よりも大きい。カバー表面硬度−中間層表面硬度の値は、ショアD硬度で、好ましくは1〜14であり、より好ましくは3〜10、さらに好ましくは5〜8である。この値が小さいと、フルショットでのボールのスピン量が増加してしまい飛距離が出なくなることがある。一方、この値が大きいと、打感が悪くなったり、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。

0058

上記式の通り、中間層表面硬度は包囲層表面硬度よりも大きい。中間層表面硬度−包囲層表面硬度の値は、ショアD硬度で、好ましくは10〜28であり、より好ましくは13〜26、さらに好ましくは15〜24である。この値が小さいと、フルショットでのボールのスピン量が増加してしまい飛距離が出なくなることがある。一方、この値が大きいと、打感が悪くなったり、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。

0059

上記式の通り、包囲層表面硬度はコア中心硬度よりも大きい。包囲層表面硬度−コア中心硬度の値は、ショアD硬度で、好ましくは3〜23であり、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは7〜17である。また、包囲層表面硬度−コア表面硬度の値は、ショアD硬度で、好ましくは−20〜8であり、より好ましくは−15〜5、さらに好ましくは−10〜2である。これらの値が小さいと、フルショットでのボールのスピン量が増加してしまい飛距離が出なくなることがある。一方、これらの値が大きいと、打感が悪くなったり、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。

0060

また、コア表面硬度−ボール表面硬度の値は、ショアD硬度で、好ましくは−30〜−10であり、より好ましくは−27〜−14、さらに好ましくは−24〜−17である。この値が小さいと、飛び感が失われたり、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。一方、この値が大きいと、ボールのスピン量が増加して飛距離が出なくなる打撃条件が出てくることがある。

0061

〔各被覆球体の圧縮変形量関係〕
コア及び包囲層被覆球体の各球体の初期荷重98N(10kgf)から終荷重1,275N(130kgf)を負荷したときまでの圧縮変形量(mm)をそれぞれP,Qとすると、P−Qの値は、好ましくは0〜0.6mmであり、より好ましくは0.1〜0.5mm、さらに好ましくは0.2〜0.4mmである。この値が小さいと、打感が悪くなったり、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。一方、この値が大きいと、フルショットでのボールのスピン量が増加してしまい飛距離が出なくなることがある。

0062

包囲層被覆球体及び中間層被覆球体の各球体の初期荷重98N(10kgf)から終荷重1,275N(130kgf)を負荷したときまでの圧縮変形量(mm)をそれぞれQ,Rとすると、Q−Rの値は、好ましくは0.1〜0.8mmであり、より好ましくは0.2〜0.7mm、さらに好ましくは0.3〜0.6mmである。この値が小さいと、フルショットでのボールのスピン量が増加してしまい飛距離が出なくなることがある。一方、この値が大きいと、打感が悪くなったり、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。

0063

コア及びボールの各球体の初期荷重98N(10kgf)から終荷重1,275N(130kgf)を負荷したときまでの圧縮変形量(mm)をそれぞれP,(D)とすると、P−(D)の値は、好ましくは1.0〜1.7mmであり、より好ましくは1.1〜1.6mm、さらに好ましくは1.2〜1.5mmである。この値が小さいと、フルショットでのボールのスピン量が増加してしまい飛距離が出なくなることがある。一方、この値が大きいと、飛び感が失われたり、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなることがある。

0064

〔各被覆球体の初速関係〕
ボール初速−コア初速の値は、好ましくは−0.8〜0m/sであり、より好ましくは−0.6〜−0.1m/s、さらに好ましくは−0.5〜−0.3m/sである。この値が小さ過ぎると、ボール全体での反発性が低くなったり、フルショットした時のスピン量が増え過ぎてしまい飛距離が出なくなることがある。一方、この値が大き過ぎると、カバーが硬くなり繰り返し打撃した時の割れ耐久性が悪くなることがある。なお、ここで、上記の「初速」は、ボール、コアや後述する中間層被覆球体、包囲層被覆球体の各球体を対象として、USGAのドラム回転式の初速度計と同方式の初速測定器を用いてゴルフボールの初速ルールに規定された測定方式にて測定した初速度を意味する。

0065

ボール初速−中間層被覆球体の初速の値は、好ましくは−0.4〜0.4m/sであり、より好ましくは−0.3〜0.3m/s、さらに好ましくは−0.2〜0.1m/sである。この値が大き過ぎると、フルショット時の低スピン効果が足りずに飛距離が出なくなったり、カバーが硬くなることにより繰り返し打撃した時の割れ耐久性が悪くなることがある。一方、上記の値が小さ過ぎると、カバーが軟らかくなることによりフルショットでスピンが増えて飛距離が出なくなったり、飛び感が出なくなることがある。

0066

中間層被覆球体の初速−包囲層被覆球体の初速の値は、好ましくは0.0m/s以上であり、好ましくは0.1〜0.4m/s、さらに好ましくは0.15〜0.3m/sである。この値が小さ過ぎると、フルショット時の低スピン効果が足りずに飛距離が出なくなることがある。一方、上記の値が大き過ぎると、中間層材料が脆くなり、繰り返し打撃した時の割れ耐久性が悪くなることがある。

0067

最外層であるカバーの外表面には多数のディンプルを形成することができる。カバー表面に配置されるディンプルについては、特に制限はないが、好ましくは250個以上、好ましくは300個以上、より好ましくは320個以上であり、上限として、好ましくは380個以下、より好ましくは350個以下、さらに好ましくは340個以下具備することができる。ディンプルの個数が上記範囲より多くなると、ボールの弾道が低くなり、飛距離が低下することがある。逆に、ディンプル個数が少なくなると、ボールの弾道が高くなり、飛距離が伸びなくなる場合がある。

0068

ディンプルの形状については、円形、各種多角形デュドロップ形、その他楕円形など1種類又は2種類以上を組み合わせて適宜使用することができる。例えば、円形ディンプルを使用する場合には、直径は2.5mm以上6.5mm以下程度、深さは0.08mm以上0.30mm以下とすることができる。

0069

ディンプルがゴルフボールの球面に占めるディンプル占有率、具体的には、ディンプルの縁に囲まれた平面の面縁で定義されるディンプル面積の合計が、ディンプルが存在しないと仮定したボール球面積に占める比率SR値)については、空気力学特性を十分に発揮し得る点から70%以上90%以下であることが望ましい。また、各々のディンプルの縁に囲まれた平面下のディンプルの空間体積を、前記平面を底面とし、かつこの底面からのディンプルの最大深さを高さとする円柱体積で除した値V0は、ボールの弾道の適正化を図る点から0.35以上0.80以下とすることが好適である。更に、ディンプルの縁に囲まれた平面から下方に形成されるディンプル容積の合計がディンプルが存在しないと仮定したボール球容積に占めるVR値は、0.6%以上1.0%以下とすることが好ましい。上述した各数値の範囲を逸脱すると、良好な飛距離が得られない弾道となり、十分満足した飛距離を出せない場合がある。

0071

上記クリア塗装による塗膜層(コーティング層)の硬度は、Shore−C硬度で、好ましくは40〜80であり、より好ましくは47〜72、さらに好ましくは55〜65である。このコーティング層が軟らかすぎると、ゴルフ使用の際、ボール表面にが付きやすくなることがある。また、コーティング層が硬すぎると、ボールを打撃した際、コーティング層が剥がれやすくなることがある。

0072

上記のコア中心硬度(Cc)−コーティング層の硬度の値は、Shore−C硬度で、好ましくは−15〜5であり、より好ましくは−10〜0、さらに好ましくは−7〜−5である。この値が上記範囲を逸脱すると、フルショット時のボールのスピン量が増加していまい飛距離が出なくなることがある。

0073

上記塗膜層(コーティング層)の厚さは、通常、9〜22μmであり、好ましくは11〜20μm、より好ましくは13〜18μmである。

0074

なお、本発明のマルチピースソリッドゴルフボールは、競技用としてゴルフ規則に従うものとすることができ、ボール外径は42.672mm内径リングを通過しない大きさで42.80mm以下、質量は好ましくは45.0〜45.93gに形成することができる。

0075

以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。

0076

〔実施例1〜4、比較例1〜5〕
コアの形成
表1に示した各実施例及び比較例のゴム組成物を調製した後、155℃、15分の加硫条件により加硫成形することによりソリッドコアを作製した。

0077

0078

なお、表1に記載した各成分の詳細は以下の通りである。
・ポリブタジエンA:JSR社製、商品名「BR01」
・ポリブタジエンB:JSR社製、商品名「BR51」
・アクリル酸亜鉛:「ZN−DA85S」(日本触媒社製
・有機過酸化物(1):ジクミルパーオキサイド、商品名「パークミルD」(日油社製)
・有機過酸化物(2):1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンとシリカとの混合物、商品名「パーヘキサC−40」(日油社製)
・水:純水(正起薬品工業社製
・老化防止剤:2,2−メチレンビス(4−メチル−6−ブチルフェノール)、商品名ノクラックNS−6(大内新興化学工業社製
・硫酸バリウム:ヒ性硫酸バリウムバリコ#100(白水化学工業社製)
・酸化亜鉛:商品名「三種酸化亜鉛」(堺化学工業社製)
・ペンタクロロチオフェノール亜鉛塩:和光純薬工業社

0079

包囲層及び中間層の形成
次に、比較例5を除く各実施例及び各比較例については、コアの周囲に、表2に示した配合の包囲層材料を用いて射出成形法により包囲層を形成し、その後に、同表に示した配合の中間層材料を用いて射出成形法により中間層を形成し、包囲層及び中間層を被覆した球体を得た。比較例5については、コアの周囲に、表2に示した配合の中間層材料を用いて射出成形法により中間層を形成し、中間層を被覆した球体を得た。

0080

カバー(最外層)の形成
次に、全ての実施例及び比較例については、上記で得た中間層被覆球体の周囲に、表2に示した配合のカバー材料を用いて射出成形法によりカバー(最外層)を形成した。この際、カバー表面には、全ての実施例及び比較例に共通する所定の多数のディンプルを形成した。

0081

0082

表中に記載した主な材料の商品名は以下の通りである。
ハイトレル」:東レデュポン社製ポリエステルエラストマー
HPF1000」:Dupont HPF(商標)1000
「HPF2000」:Dupont HPF(商標)2000
ハイミラン、AM7318、AM7327、AM7329」:三井・デュポンポリケミカル社製のアイオノマー
サーリン」:Dupont社製のアイオノマー
「AN 4221C」:三井・デュポンポリケミカル社製の「ニュクレル
ステアリン酸マグネシウム」:日油社製の「マグネシウムステアレートG」
酸化マグネシウム」:協和化学工業社製の「キョーワマグMF−150」
酸化チタン」:堺化学工業社製

0083

塗膜層(コーティング層)の形成
次に、下記表3に示す塗料配合において、ディンプルが多数形成されたカバー(最外層)表面に、エアースプレーガンにより上記塗料塗装し、厚み15μmの塗膜層を形成したゴルフボールを作製した。

0084

0085

主剤のポリオールとしては、以下の方法によって合成したポリエステルポリオールを用いた。
環流冷却管滴下漏斗ガス導入管及び温度計を備えた反応装置に、トリメチロールプロパン140質量部、エチレングリコール95質量部、アジピン酸157質量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール58質量部を仕込み撹拌しながら200〜240℃まで昇温させ、5時間加熱(反応)させた。その後、酸価4、水酸基価170、重量平均分子量(Mw)28,000のポリエステルポリオールを得た。添加剤、すなわち、撥水性添加剤は、いずれも市販品を用い、シリコーン系添加剤であり、汚染性向上シリコーン添加剤、であり、フッ素系ポリマーアルキル基鎖長が7以下であるものを添加した。
硬化剤のイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)のヌレート体イソシアヌレート体)である旭化成社製の商品名デュラネートTPA−100(NCO含有量23.1%、不揮発分100%)を用いた。
主剤の溶剤としては、酢酸ブチルを用い、硬化剤の溶剤としては、酢酸エチルと酢酸
チルを用いた。上記表のC硬度は、厚さ2mmのシートを作成し、3枚重ね、ASTMD2240規格に準拠したShore−C硬度計にて計測した。

0086

得られた各ゴルフボールにつき、コアの中心・表面硬度、コアや各被覆球体の外径、各層の厚さ及び材料硬度、各被覆球体の表面硬度、初速及び所定荷重の圧縮変形量の諸物性を下記の方法で評価し、表4に示す。

0087

コア、包囲層被覆球体及び中間層被覆球体の各球体の外径
23.9±1℃の温度で、任意の表面5箇所を測定し、その平均値を1個の各球体の測定値とし、測定個数10個での平均値を求めた。

0088

ボールの直径
23.9±1℃の温度で、任意のディンプルのない部分を15箇所測定し、その平均値を1個のボールの測定値とし、測定個数10個のボールの平均値を求めた。

0089

コア、包囲層被覆球体、中間層被覆球体及びボールの各球体の圧縮変形量
各球体を硬板の上に置き、初期荷重0.2kgをかけた状態から終荷重5kgをかけたときまでの圧縮変形量(A)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)、及び、初期荷重10kgをかけた状態から終荷重130kgをかけたときまでの圧縮変形量(D)をそれぞれ計測した。なお、上記の圧縮変形量はいずれも23.9℃に温度調整した後の測定値である。また、測定器はミュー精器株式会社製の高荷重コンプレッションテスターを使用し、加圧ヘッドダウン速度は、4.7mm/秒で計測した。

0090

コア硬度分布
コアの表面は球面であるが、その球面に硬度計の針をほぼ垂直になるようにセットし、ASTMD2240に従ってShore−C硬度でコア表面硬度を計測した。コアの中心については、コアを半球状にカットして断面を平面にして中心部分に硬度計の針を垂直に押し当てて測定した。Shore−C硬度の値で示される。

0091

包囲層、中間層及びカバーの材料硬度(ショアD硬度)
各層の樹脂材料を厚さ2mmのシート状に成形し、2週間以上放置した。その後、ショアD硬度はASTMD2240規格に準拠して計測した。

0092

包囲層被覆球体、中間層被覆球体及びボールの各球体の表面硬度(ショアD硬度)
各球体の表面に対して針を垂直になるように押し当てて計測した。なお、ボール(カバー)の表面硬度は、ボール表面においてディンプルが形成されていない部における測定値である。ショアD硬度はASTMD2240規格に準拠したタイプDデュロメータによって計測した。

0093

コア、包囲層被覆球体、中間層被覆球体及びボールの各球体の初速
R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定した。コア、包囲層被覆球体、中間層被覆球体及びボールを23.9±1℃環境下で3時間以上温調した後、室温23.9±2℃の部屋でテストした。250ポンド(113.4kg)のヘッドストライキングマス)を用いて打撃速度143.8ft/s(43.83m/s)にてボールを打撃し、1ダースのボールを各々4回打撃して6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を測定し、初速(m/s)を算出した。約15分間でこのサイクルを行なった。

0094

0095

各ゴルフボールの飛び性能及び打感を下記の方法で評価した。その結果を表6に示す。

0096

飛び性能
ゴルフ打撃ロボットに各種のクラブ(W#1,UT#4,I#6)をつけて、下記の表5に示した条件で打撃した時の飛距離を測定し、下記表の基準で判定した。

0097

0098

なお、上記表中のクラブ名の「PHYZ」は、ブリストンスポーツ社製の「PHYZドライバー」(ロフト角10.5°)、「PHYZユーティリティU4」、「PHYZアイアンI#6」を使用した。

0099

打感
ドライバー(W#1)によるヘッドスピードが30〜40m/sのアマチュアユーザーによる実打における官能評価を行い、「ソフト感」及び「飛び感」の両方について下記の基準で判定した。
(1)“ソフト感”の判定基準
20人中12人以上がソフト感ありと評価 ・・・ ○
ソフト感があると評価した人20人中7〜11人 ・・・ △
ソフト感があると評価した人20人中6人以下 ・・・ ×
(2)“飛び感”の判定基準
20人中12人以上が飛び感ありと評価 ・・・ ○
飛び感があると評価した人20人中7〜11人 ・・・ △
飛び感があると評価した人20人中6人以下 ・・・ ×

0100

0101

表6の結果に示されるように、比較例1〜5のゴルフボールは、本発明品(実施例)に比べて以下の点で劣る。
比較例1は、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)が1.80mmより大きい値となり、その結果、飛び感が劣ると共に、HS=35m/sでのドライバー(W#1)及び6番アイアン(I#6)で打撃した飛距離が劣る。
比較例2は、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重30kgをかけたときまでの圧縮変形量(B)が0.72mmより小さい値となり、且つ、初期荷重5kgをかけた状態から終荷重60kgをかけたときまでの圧縮変形量(C)が1.55mmより小さい値となり、その結果、ソフト感が劣ると共に、6番アイアン(I#6)で打撃した飛距離が劣る。
比較例3は、上記圧縮変形量(B)が0.90mmより大きい値となり、且つ、上記圧縮変形量(C)が1.80mmより大きい値となり、その結果、飛び感が劣ると共に、UT及びI#6で打撃した飛距離が劣る。
比較例4は、上記圧縮変形量(B)が0.90mmより大きい値となり、且つ、上記圧縮変形量(C)が1.80mmより大きい値となり、その結果、飛び感が劣ると共に、UT及びI#6で打撃した飛距離が劣る。
比較例5は、上記圧縮変形量(C)が1.55mmより小さい値となり、その結果、ソフト感が劣ると共に、W#1(HS=35m/s)、UT及びI#6で打撃した飛距離が劣る。

0102

〔比較例6〜8〕
他社製品として、「XXIO Premium 2018年モデル」(住友ゴム工業社製)、「Titleist VG3 2018年モデル」(Acushnet社製)及び、「CHROME SOFT 2018年モデル」(Callaway社製)をそれぞれ比較例6,比較例7及び比較例8として、上記実施例と同様に、各比較例のゴルフボールの各圧縮変形量を測定するとともに、各ゴルフボールの飛び性能及び打感を上記実施例と同様の方法で評価した。これらの圧縮変形量及びボール特性を表7に示す。なお、比較例6は、単層コア、中間層及びカバーを具備するスリーピースソリッドソリッドゴルフボールであり、比較例7は、2層コア及びカバーを具備するスリーピースソリッドソリッドゴルフボールであり、比較例8は、2層コア、中間層及びカバーを具備するフォーピースソリッドゴルフボールである。

0103

実施例

0104

表7の結果に示されるように、比較例6〜8のゴルフボールは、本発明品(実施例)に比べて以下の点で劣る。
比較例6は、上記圧縮変形量(A)が0.21mmより大きい値であり、上記圧縮変形量(B)が0.90mmより大きい値で、且つ、上記圧縮変形量(C)が1.80mmより大きい値となり、その結果、飛び感が劣ると共に、W#1(HS=40m/s)及びI#6で打撃した飛距離が劣る。
比較例7は、上記圧縮変形量(A)が0.21mmより大きい値であり、上記圧縮変形量(B)が0.90mmより大きい値で、且つ、上記圧縮変形量(C)が1.80mmより大きい値となり、その結果、飛び感が劣ると共に、UTで打撃した飛距離が劣る。
比較例8は、上記圧縮変形量(A)が0.21mmより大きい値であり、その結果、飛び感が劣ると共に、W#1(HS=40m/s)及びI#6で打撃した飛距離が劣る。

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