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技術 作業装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 稲田誠生植山剛
出願日 2018年9月6日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-166908
公開日 2020年3月19日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-039397
状態 未査定
技術分野 手術・診断のための補助具 マニプレータ 超音波診断装置 手術用機器
主要キーワード 操作切替スイッチ アーム状態 遠隔モード 退避指示 制御切替スイッチ センサ計測 送受信点 限定モード
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

治療装置に設置されている力検出センサ信頼性を向上させる。

解決手段

治療装置1は、治療ヘッド3とロボットアーム2と力覚センサ23とダイレクト操作部24と力覚センサ25と制御部5とを備える。治療ヘッド3は、収束超音波照射する。ロボットアーム2は、治療ヘッド3を保持して、治療ヘッド3の位置および姿勢を変化させる。力覚センサ23は、治療ヘッド3に加わる力を検出する。ダイレクト操作部24は、ロボットアーム2を手動で動作させるために作業者によって把持される。力覚センサ25は、ダイレクト操作部24に加わる力を検出する。制御部5は、力覚センサ25による検出結果に基づいて、力覚センサ23が検出した力を推定する。制御部5は、推定結果と、力覚センサ23による検出結果とを比較することにより、力覚センサ23,25の少なくとも一方が異常であるか否かを判断する。

概要

背景

特許文献1には、ロボットアームの先端に超音波診断用診断プローブ収束超音波照射用照射部を有する治療ヘッドとを取り付け、診断プローブを用いて患者患部を観察し、照射部を用いて患部に収束超音波を照射して治療する治療装置が記載されている。

概要

治療装置に設置されている力検出センサ信頼性を向上させる。治療装置1は、治療ヘッド3とロボットアーム2と力覚センサ23とダイレクト操作部24と力覚センサ25と制御部5とを備える。治療ヘッド3は、収束超音波を照射する。ロボットアーム2は、治療ヘッド3を保持して、治療ヘッド3の位置および姿勢を変化させる。力覚センサ23は、治療ヘッド3に加わる力を検出する。ダイレクト操作部24は、ロボットアーム2を手動で動作させるために作業者によって把持される。力覚センサ25は、ダイレクト操作部24に加わる力を検出する。制御部5は、力覚センサ25による検出結果に基づいて、力覚センサ23が検出した力を推定する。制御部5は、推定結果と、力覚センサ23による検出結果とを比較することにより、力覚センサ23,25の少なくとも一方が異常であるか否かを判断する。

目的

本開示は、作業装置に設置されている力検出センサの信頼性を向上させることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

予め設定された作業を実行するように構成された作業部(3)と、前記作業部を保持して、前記作業部の位置および姿勢を変化させるように構成された保持装置(2)と、前記保持装置の動作を制御するように構成された保持制御部(51)と、前記作業部に加わる力の向きおよび大きさを検出するように構成された第1力検出部(23)と、前記作業部の付近で前記保持装置に連結され、前記保持装置を手動で動作させるために作業者によって把持されるように構成されたダイレクト操作部(24)と、前記ダイレクト操作部に加わる力の向きおよび大きさを検出するように構成された第2力検出部(25)と、前記第2力検出部による検出結果に基づいて、前記第1力検出部が検出した力の向きおよび大きさを推定するように構成された推定部(S50)と、前記推定部による推定結果と、前記第1力検出部による検出結果とを比較することにより、前記第1力検出部および前記第2力検出部の少なくとも一方が異常であるか否かを判断するように構成された異常判断部(S60〜S90)とを備える作業装置(1)。

請求項2

請求項1に記載の作業装置であって、前記第1力検出部および前記第2力検出部は、力の向きおよび大きさを、三次元座標系を構成する三つの座標軸方向の力成分として検出し、前記異常判断部は、前記推定部による推定結果および前記第1力検出部による検出結果として、三つの前記力成分のうちの一部を用いる作業装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の作業装置であって、前記第1力検出部および前記第2力検出部は、力の向きおよび大きさを、三次元座標系を構成する三つの座標軸方向の力成分として検出し、前記第1力検出部および前記第2力検出部は、複数の検出素子を備え、前記第1力検出部および前記第2力検出部は、三つの前記力成分の少なくとも一つを、複数の前記検出素子による検出結果を用いて算出するように構成される作業装置。

請求項4

請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の作業装置であって、前記作業部は、収束超音波照射するように構成された照射部を有する治療ヘッドである作業装置。

技術分野

0001

本開示は、予め設定された作業を実行するように構成された作業部を保持する作業装置に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、ロボットアームの先端に超音波診断用診断プローブ収束超音波照射用照射部を有する治療ヘッドとを取り付け、診断プローブを用いて患者患部を観察し、照射部を用いて患部に収束超音波を照射して治療する治療装置が記載されている。

先行技術

0003

特開2018−12143号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載の治療装置では、治療ヘッドを患者の治療部位に押し当てる必要がある。治療ヘッドを患者の治療部位に押し当てる押当力が必要以上に大きくならないようにするために、この押当力を力検出センサで検出し、押当力が所定値以下となるようにロボットアームを制御する方法が考えられる。

0005

しかし、力検出センサに異常が発生している場合には、押当力が所定値以下となるようにロボットアームを制御することができなくなるおそれがある。
本開示は、作業装置に設置されている力検出センサの信頼性を向上させることを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本開示の一態様は、作業部(3)と、保持装置(2)と、保持制御部(51)と、第1力検出部(23)と、ダイレクト操作部(24)と、第2力検出部(25)と、推定部(S50)と、異常判断部(S60〜S90)とを備える作業装置(1)である。

0007

作業部は、予め設定された作業を実行するように構成される。保持装置は、作業部を保持して、作業部の位置および姿勢を変化させるように構成される。保持制御部は、保持装置の動作を制御するように構成される。

0008

第1力検出部は、作業部に加わる力の向きおよび大きさを検出するように構成される。ダイレクト操作部は、作業部の付近で保持装置に連結され、保持装置を手動で動作させるために作業者によって把持されるように構成される。第2力検出部は、ダイレクト操作部に加わる力の向きおよび大きさを検出するように構成される。

0009

推定部は、第2力検出部による検出結果に基づいて、第1力検出部が検出した力の向きおよび大きさを推定するように構成される。異常判断部は、推定部による推定結果と、第1力検出部による検出結果とを比較することにより、第1力検出部および第2力検出部の少なくとも一方が異常であるか否かを判断するように構成される。

0010

このように構成された本開示の作業装置は、第1力検出部および第2力検出部の異常を検出することができ、作業装置に設置されている力検出センサの信頼性を向上させることができる。そして、本開示の作業装置は、作業部に加わる力を検出する第1力検出部と、ダイレクト操作部に加わる力を検出する第2力検出部とを用いて、第1力検出部および第2力検出部の異常を検出する。このため、本開示の作業装置は、異常検出のための新たなセンサを追加することなく、作業装置に設置されている力検出センサの信頼性を向上させることができる。

0011

なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。

図面の簡単な説明

0012

第1実施形態の治療装置の概要を示す模式図である。
治療装置の機能的な構成を示すブロック図である。
第1実施形態の治療ヘッド、力覚センサおよびダイレクト操作部を示す模式図である。
第1実施形態のセンサ異常検出処理を示すフローチャートである。
第2実施形態の治療装置の概要を示す模式図である。
第2実施形態の治療ヘッド、力覚センサおよびダイレクト操作部を示す模式図である。
第2実施形態のセンサ異常検出処理の前半部分を示すフローチャートである。
第2実施形態のセンサ異常検出処理の後半部分を示すフローチャートである。
第3実施形態のセンサ異常検出処理を示すフローチャートである。
第4実施形態のセンサ異常検出処理を示すフローチャートである。
第4実施形態の許容範囲を示す図である。

実施例

0013

(第1実施形態)
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の治療装置1は、図1に示すように、ロボットアーム2と、治療ヘッド3と、超音波診断装置4と、制御部5と、遠隔操作部6とを備える。

0014

治療ヘッド3は、患者等の治療対象101に対して、治療用の超音波である収束超音波(以下、HIFU)と、HIFUとは異なる超音波である診断用超音波とを照射する機器である。HIFUは、High Intensity Focused Ultrasoundの略である。

0015

治療ヘッド3は、照射部31と、診断プローブ32と、水袋33と、プローブ駆動部34とを備える。
照射部31は、凹面に形成された照射面を有し、焦点となる1点に向けてHIFUを照射する。照射部31から焦点までの距離は一定である。

0016

診断プローブ32は、照射部31の照射面の中心から、HIFUの照射方向に向けて突出した軸状の部材である。診断プローブ32は、その先端にて診断用超音波を送受信する。診断プローブ32は、その中心軸(以下、プローブ軸)を延長した方向(すなわち、照射部31に対する突出方向)を中心とする予め設定された角度範囲に向けて診断用超音波を照射し、その反射波を受信する。

0017

水袋33は、照射部31および診断プローブ32を覆う水密の袋である。水袋33は、照射部31から照射されるHIFUの減衰を抑制するために、HIFUの伝達媒体となる水で満たされる。また、治療対象101に対する診察および治療は、治療ヘッド3の水袋33を治療対象101に接触させた状態で行われる。水袋33は、通常、診断プローブ32の先端が内側から接触する部位、または、プローブ軸上に位置する部位で治療対象101に接触する。

0018

プローブ駆動部34は、診断プローブ32を、プローブ軸に沿って移動させるアクチュエータである。プローブ駆動部34は、照射部31に対する診断プローブ32の突出量(以下、プローブ位置)、すなわち、照射部31と診断プローブ32の先端との相対的な位置関係を変化させる。

0019

ロボットアーム2は、その先端に治療ヘッド3が取り付けられ、治療ヘッド3の位置および姿勢の制御に使用される。ロボットアーム2は、多関節アーム21と、アーム駆動部22と、監視用力覚センサ23と、ダイレクト操作部24と、操作用力覚センサ25とを備える。

0020

多関節アーム21は、複数の関節で連結された複数のリンクを有し、6自由度での動きを実現する。アーム駆動部22は、多関節アーム21の各関節に設置された複数のモータを有する。アーム駆動部22は、制御部5からの指示により多関節アーム21の形状を変化させる。

0021

監視用力覚センサ23は、多関節アーム21の先端に設けられる。つまり、治療ヘッド3は、監視用力覚センサ23を介して多関節アーム21の先端(すなわち、ロボットアーム2の先端)に取り付けられる。監視用力覚センサ23は、治療ヘッド3を介してロボットアーム2に伝わる力の大きさと方向とを検出して、検出結果を示す第1検出信号を制御部5へ出力する。具体的には、監視用力覚センサ23は、検出中心点O1を原点とする三次元直交座標系を構成するX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力成分Fx1,Fy1,Fz1と、X軸、Y軸およびZ軸周りモーメント成分Mx1,My1,Mz1とを検出する。

0022

監視用力覚センサ23は、6個の歪ゲージを備える。そして監視用力覚センサ23は、6個の歪ゲージの出力Ps1,Ps2,Ps3,Ps4,Ps5,Ps6を用いて、式(1)に示す演算を行うことにより、力成分Fx1,Fy1,Fz1およびモーメント成分Mx1,My1,Mz1を算出する。

0023

ダイレクト操作部24は、ロボットアーム2の先端付近に設けられる。そしてダイレクト操作部24は、ロボットアーム2を手動操作する際に、作業者102によって把持される。またダイレクト操作部24は、制御部5に対する指示を入力するための複数のスイッチを備える。

0024

複数のスイッチには、図3に示すように、操作切替スイッチS1と、制御切替スイッチS2と、調整指示スイッチS3と、退避指示スイッチS4とが含まれる。
操作切替スイッチS1は、ロボットアーム2の操作モードを、手動モードおよび遠隔モードのいずれかに切り替える場合に操作される。手動モードは、ロボットアーム2を手動操作する際に設定される。遠隔モードは、ロボットアーム2を、遠隔操作部6を介して遠隔操作する際に設定される。

0025

制御切替スイッチS2は、ロボットアーム2の制御モードを、フリーモード、平面限定モードおよび回動限定モードのいずれかに切り替える場合に操作される。フリーモードは、治療ヘッド3の位置および姿勢を任意に変化させることが可能な制御モードである。平面限定モードは、治療ヘッド3の動きを、基点を含むように設定された指定平面での移動に制限する制御モードである。回動限定モードは、治療ヘッド3の動きを、基点を中心とする回動動作に制限する制御モードである。なお、基点は、制御モードが平面限定モードまたは回動限定モードに切り替わった時点で、診断プローブ32の先端が位置する地点である。

0026

調整指示スイッチS3は、HIFUの焦点の調整を行う場合に、調整指示を入力するために操作される。退避指示スイッチS4は、診断プローブ32によるHIFUの遮りが抑制される退避位置まで、診断プローブを移動させる場合に、退避指示を入力するために操作される。

0027

操作用力覚センサ25は、図1に示すように、作業者102によってダイレクト操作部24に加えられる力の大きさと方向とを検出して、検出結果を示す第2検出信号を制御部5へ出力する。具体的には、操作用力覚センサ25は、監視用力覚センサ23と同様に、検出中心点O2を原点とする三次元直交座標系を構成するX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力成分Fx2,Fy2,Fz2と、X軸、Y軸およびZ軸周りのモーメント成分Mx2,My2,Mz2とを検出する。

0028

操作用力覚センサ25は、6個の歪ゲージを備える。そして操作用力覚センサ25は、6個の歪ゲージの出力を用いて、監視用力覚センサ23と同様の演算を行うことにより、力成分Fx2,Fy2,Fz2およびモーメント成分Mx2,My2,Mz2を算出する。

0029

遠隔操作部6は、治療装置1の遠隔制御に必要な機能を有し、オペレータ103によって操作される。具体的には、遠隔操作部6は、少なくとも、ダイレクト操作部24が有する複数のスイッチS1〜S4と同等の指示入力受け付ける機能と、治療ヘッド3の動きに関する指示入力を受け付ける機能とを有する。

0030

遠隔操作部6は、専用の機器であってもよいし、例えば、汎用パーソナルコンピュータに、治療装置1の遠隔制御に必要なアプリケーションインストールされたものであってもよい。

0031

超音波診断装置4は、診断制御部41と、モニタ42とを備える。診断制御部41は、制御部5からの指示に従って、診断プローブ32に診断用超音波を照射させる。そして診断制御部41は、診断プローブ32が受信する反射波を画像処理することで、治療対象101の内部の状態を表す2次元の画像データを生成する。診断制御部41は、画像データに基づく診断画像をモニタ42に表示させるとともに、画像データを制御部5へ供給する。

0032

制御部5は、図2に示すように、CPU5aと、例えばRAMおよびROM等の半導体メモリ(以下、メモリ)5bとを有するマイクロコンピュータを備える。制御部5の各機能は、CPU5aが非遷移的実体記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ5bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部5は、1つのマイクロコンピュータを備えてもよいし、複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。

0033

制御部5は、機能単位のブロックとして、アームコントローラ51と、HIFUコントローラ52と、システムコントローラ53とを備える。制御部5に含まれる各部の機能を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部または全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は、デジタル回路またはアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現されてもよい。

0034

アームコントローラ51は、監視用力覚センサ23の検出結果と、システムコントローラ53からの指示とに従ってアーム駆動部22を駆動し、多関節アーム21の形状を変化させることで、治療ヘッド3の位置および姿勢を制御する。またアームコントローラ51は、ロボットアーム2の状態(以下、アーム状態)をシステムコントローラ53へ通知する。なお、アームコントローラ51は、システムコントローラ53からの指示として、操作モードおよび制御モードの設定と、調整指示および退避指示の有無と、治療ヘッド3の移動指示とが与えられる。

0035

アームコントローラ51は、操作モードが手動モードである場合、作業者102がロボットアーム2に加える作用力の大きさと方向とを、監視用力覚センサ23によって検出し、その検出結果から治療ヘッド3の移動指示を生成し、この移動指示に従って、アーム駆動部22に属する各モータの制御量を算出して、各モータを駆動する。またアームコントローラ51は、操作モードが遠隔モードである場合、遠隔操作部6から入力されシステムコントローラ53を介して通知される治療ヘッド3の移動指示、または予め設定されたプログラムに従って算出される治療ヘッド3の移動指示を取得し、その移動指示に従って、アーム駆動部22に属する各モータの制御量を算出して、各モータを駆動する。

0036

なお、治療ヘッド3の移動指示は、プローブ座標系を用いて、移動方向および移動量を示す。プローブ座標系は、診断プローブ32の先端(すなわち、診断用超音波の送受信点)を原点とし、プローブ軸に沿った方向をZ軸方向、Z軸に直交する平面をX−Y平面とする三次元直交座標系である。なお、X軸およびY軸は、モニタ42にX—Z平面の画像が表示されるように設定される。

0037

HIFUコントローラ52は、システムコントローラ53からの指示に従い、照射部31によるHIFUの照射を制御する。またHIFUコントローラ52は、システムコントローラ53からの指示に従い、プローブ駆動部34を駆動して、プローブ位置を変化させる。さらにHIFUコントローラ52は、プローブ位置をシステムコントローラ53へ通知する。

0038

システムコントローラ53は、遠隔操作部6からの入力またはダイレクト操作部24のスイッチ群S1〜S4からの入力と、アームコントローラ51からのアーム状態と、HIFUコントローラ52からのプローブ位置と、診断制御部41からの画像データとに従って、アームコントローラ51およびHIFUコントローラ52の動作、並びにモニタ42の表示を制御する。

0039

図3に示すように、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25は、検出中心点O1を通ってY軸に平行な直線上に検出中心点O2が位置するように配置されている。
そして、診断プローブ32のプローブ軸のY軸位置と、監視用力覚センサ23の検出中心点O1のY軸位置との差の絶対値をL1とする。監視用力覚センサ23の検出中心点O1のY軸位置と、操作用力覚センサ25の検出中心点O2のY軸位置との差の絶対値をL2とする。

0040

操作用力覚センサ25の検出中心点O2のY軸位置と、ダイレクト操作部24の操作中心PcのY軸位置との差の絶対値をLydとする。操作用力覚センサ25の検出中心点O2のZ軸位置と、ダイレクト操作部24の操作中心PcのZ軸位置との差の絶対値をLzdとする。

0041

治療ヘッド3の質量をWtとする。従って、治療ヘッド3に働く重力は、Wtgである。なお、gは重力加速度である。また、治療ヘッド3の重心のY軸位置と、監視用力覚センサ23の検出中心点O1のY軸位置との差の絶対値をLtとする。

0042

また、作業者102によってダイレクト操作部24の操作中心Pcに加えられる力Fd(以下、操作力Fd)は、式(2)で表される。式(2)の力成分Fxd,Fyd,Fzdはそれぞれ、操作力FdにおけるX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさである。式(2)のモーメント成分Mxd,Myd,Mzdはそれぞれ、操作力FdにおけるX軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさである。

0043

監視用力覚センサ23の検出値Fs1は、式(3)で表される。式(3)の力成分Fx1,Fy1,Fz1はそれぞれ、検出値Fs1におけるX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさである。式(3)のモーメント成分Mx1,My1,Mz1はそれぞれ、検出値Fs1におけるX軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさである。

0044

操作用力覚センサ25の検出値Fs2は、式(4)で表される。式(4)の力成分Fx2,Fy2,Fz2はそれぞれ、検出値Fs2におけるX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさである。式(4)のモーメント成分Mx2,My2,Mz2はそれぞれ、検出値Fs2におけるX軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさである。

0045

次に、制御部5が実行するセンサ異常検出処理の手順を説明する。センサ異常検出処理は、制御部5の動作中において繰り返し実行される処理である。

0046

センサ異常検出処理が実行されると、制御部5は、図4に示すように、まずS10にて、監視用力覚センサ23から第1検出信号を取得し、操作用力覚センサ25から第2検出信号を取得する。そしてS20にて、S10で取得した第2検出信号が示す検出値Fs2に基づいて、作業者102によってダイレクト操作部24が操作されている最中であるか否かを判断する。具体的には、検出値Fs2における力成分Fx2,Fy2,Fz2およびモーメント成分Mx2,My2,Mz2の全てが0である場合に、ダイレクト操作部24が操作されていないと判断する。一方、力成分Fx2,Fy2,Fz2およびモーメント成分Mx2,My2,Mz2の少なくとも一つが0でない場合に、ダイレクト操作部24が操作されている最中であると判断する。

0047

ここで、ダイレクト操作部24が操作されていない場合には、S30にて、S10で取得した第1検出信号が示す検出値Fs1に基づいて、検出値Fs1における力成分Fz1を重力加速度gで除した除算値を、治療ヘッド3の質量Wtとして算出し、センサ異常検出処理を一旦終了する。

0048

一方、ダイレクト操作部24が操作されている最中である場合には、S40にて、S10で取得した第2検出信号が示す検出値Fs2と式(4)とに基づいて、操作力Fdにおける力成分Fxd,Fyd,Fzdおよびモーメント成分Mxd,Myd,Mzdを算出する。

0049

式(4)は、式(5)〜(10)で示すように、力成分Fx2,Fy2,Fz2およびモーメント成分Mx2,My2,Mz2のそれぞれを左辺とする六つの連立方程式である。

0050

Fx2=Fxd+Mzd/Lyd+Myd/Lzd ・・・(5)
Fy2=Fyd+Mxd/Lzd ・・・(6)
Fz2=Fzd+Mxd/Lyd ・・・(7)
Mx2=Mxd+FzdLyd+FydLzd ・・・(8)
My2=Myd+FxdLzd ・・・(9)
Mz2=Mzd+FxdLyd ・・・(10)
そして、力成分Fx2,Fy2,Fz2およびモーメント成分Mx2,My2,Mz2には、第2検出信号が示す値が代入される。また、Lzd,Lzdは、予め設定された値である。すなわち、力成分Fxd,Fyd,Fzdおよびモーメント成分Mxd,Myd,Mzdが未知数である。そして、未知数が六つであるため、六つの連立方程式(5)〜(10)により、力成分Fxd,Fyd,Fzdおよびモーメント成分Mxd,Myd,Mzdを算出することができる。

0051

S40の処理が終了すると、S50にて、S10で取得した第2検出信号が示す検出値Fs2と、S30で算出された最新の質量Wtと、式(3)とに基づいて、検出値Fs1を推定する。以下、検出値Fs1における力成分Fx1,Fy1,Fz1およびモーメント成分Mx1,My1,Mz1の推定値をそれぞれ、推定力成分F´x1,F´y1,F´z1および推定モーメント成分M´x1,M´y1,M´z1と表記する。

0052

式(3)に基づいて、推定力成分F´x1,F´y1,F´z1および推定モーメント成分M´x1,M´y1,M´z1は、式(11)〜(16)で算出される。

0053

そしてS60にて、推定力成分F´x1,F´y1,F´z1および推定モーメント成分M´x1,M´y1,M´z1をそれぞれ、力成分Fx1,Fy1,Fz1およびモーメント成分Mx1,My1,Mz1と比較する。具体的には、推定力成分F´x1から力成分Fx1を減じた減算値の絶対値を、比較差ΔFx1として算出する。同様に、推定力成分F´y1,F´z1および推定モーメント成分M´x1,M´y1,M´z1からそれぞれ力成分Fy1,Fz1およびモーメント成分Mx1,My1,Mz1を減じた減算値の絶対値を、比較差ΔFy1,ΔFz1,ΔMx1,ΔMy1,ΔMz1として算出する。

0054

次にS70にて、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の少なくとも一方が異常であるか否かを判断する。具体的には、以下に示す第1異常判定条件、第2異常判定条件、第3異常判定条件、第4異常判定条件、第5異常判定条件および第6異常判定条件の少なくとも一つが成立した場合に、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の少なくとも一方が異常であると判断する。

0055

第1異常判定条件は、比較差ΔFx1が予め設定された第1異常判定値以上であることである。第2異常判定条件は、比較差ΔFy1が予め設定された第2異常判定値以上であることである。第3異常判定条件は、比較差ΔFz1が予め設定された第3異常判定値以上であることである。第4異常判定条件は、比較差ΔMx1が予め設定された第4異常判定値以上であることである。第5異常判定条件は、比較差ΔMy1が予め設定された第5異常判定値以上であることである。第6異常判定条件は、比較差ΔMz1が予め設定された第6異常判定値以上であることである。

0056

ここで、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の少なくとも一方が異常であると判断した場合には、S80にて、メモリ5bに設けられたセンサ異常フラグをセットして、センサ異常検出処理を一旦終了する。一方、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25が異常ではないと判断した場合には、S90にて、センサ異常フラグをクリアして、センサ異常検出処理を一旦終了する。

0057

このように構成された治療装置1は、治療ヘッド3と、ロボットアーム2と、アームコントローラ51と、監視用力覚センサ23と、ダイレクト操作部24と、操作用力覚センサ25と、制御部5とを備える。

0058

治療ヘッド3は、予め設定された作業として、収束超音波を照射するように構成される。ロボットアーム2は、治療ヘッド3を保持して、治療ヘッド3の位置および姿勢を変化させる。アームコントローラ51は、ロボットアーム2の動作を制御する。

0059

監視用力覚センサ23は、治療ヘッド3に加わる力の向きおよび大きさを検出する。ダイレクト操作部24は、治療ヘッド3の付近でロボットアーム2に連結され、ロボットアーム2を手動で動作させるために作業者によって把持されるように構成される。操作用力覚センサ25は、ダイレクト操作部24に加わる力の向きおよび大きさを検出する。

0060

制御部5は、操作用力覚センサ25による検出結果に基づいて、監視用力覚センサ23が検出した力の向きおよび大きさを推定する。制御部5は、推定結果と、監視用力覚センサ23による検出結果とを比較することにより、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の少なくとも一方が異常であるか否かを判断する。

0061

このように治療装置1は、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の異常を検出することができ、治療装置1に設置されている力覚センサの信頼性を向上させることができる。そして、治療装置1は、治療ヘッド3に加わる力を検出する監視用力覚センサ23と、ダイレクト操作部24に加わる力を検出する操作用力覚センサ25とを用いて、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の異常を検出する。このため、治療装置1は、異常検出のための新たなセンサを追加することなく、治療装置1に設置されている力覚センサの信頼性を向上させることができる。

0062

以上説明した実施形態において、治療装置1は作業装置に相当し、治療ヘッド3は作業部に相当し、ロボットアーム2は保持装置に相当し、アームコントローラ51は保持制御部に相当する。
また、監視用力覚センサ23は第1力検出部に相当し、操作用力覚センサ25は第2力検出部に相当し、S50は推定部としての処理に相当し、S60〜S90は異常判断部としての処理に相当する。

0063

(第2実施形態)
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。

0064

第2実施形態の治療装置1は、図5に示すように、診断用力覚センサ26が追加された点が第1実施形態と異なる。
そして、第2実施形態のロボットアーム2は、支持板27,28を備える。支持板27の裏面には、照射部31が設置され、支持板27の表面には、監視用力覚センサ23が設置される。

0065

また、支持板28の裏面には監視用力覚センサ23が設置される。そして、支持板28の表面には、診断用力覚センサ26および操作用力覚センサ25が設置される。なお、診断用力覚センサ26は、診断用力覚センサ26と監視用力覚センサ23との間に支持板28が挟まれているように配置される。

0066

そして診断用力覚センサ26は、多関節アーム21の先端に設置される。つまり、治療ヘッド3は、診断用力覚センサ26と監視用力覚センサ23とを介して多関節アーム21の先端に取り付けられる。

0067

診断用力覚センサ26は、治療ヘッド3を介してロボットアーム2に伝わる力の大きさと方向とを検出して、検出結果を示す第3検出信号を制御部5へ出力する。具体的には、診断用力覚センサ26は、検出中心点O3を原点とする三次元直交座標系を構成するX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力成分Fx3,Fy3,Fz3と、X軸、Y軸およびZ軸周りのモーメント成分Mx3,My3,Mz3とを検出する。

0068

診断用力覚センサ26は、6個の歪ゲージを備える。そして診断用力覚センサ26は、6個の歪ゲージの出力を用いて、監視用力覚センサ23と同様の演算を行うことにより、力成分Fx3,Fy3,Fz3およびモーメント成分Mx3,My3,Mz3を算出する。

0069

図6に示すように、監視用力覚センサ23および診断用力覚センサ26は、検出中心点O1を通ってZ軸に平行な直線上に検出中心点O3が位置するように配置されている。また、操作用力覚センサ25および診断用力覚センサ26は、検出中心点O2を通ってY軸に平行な直線上に検出中心点O3が位置するように配置されている。これにより、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25は、検出値が相互に干渉しないように取り付けられる。

0070

そして、診断プローブ32のプローブ軸のY軸位置と、監視用力覚センサ23の検出中心点O1のY軸位置との差の絶対値をL1とする。監視用力覚センサ23の検出中心点O1のY軸位置と、操作用力覚センサ25の検出中心点O2のY軸位置との差の絶対値をL2とする。

0071

操作用力覚センサ25の検出中心点O2のY軸位置と、ダイレクト操作部24の操作中心PcのY軸位置との差の絶対値をLydとする。操作用力覚センサ25の検出中心点O2のZ軸位置と、ダイレクト操作部24の操作中心PcのZ軸位置との差の絶対値をLzdとする。監視用力覚センサ23の検出中心点O1のZ軸位置と、診断用力覚センサ26の検出中心点O3のZ軸位置との差の絶対値をLzsとする。

0072

治療ヘッド3の質量をWtとする。従って、治療ヘッド3に働く重力は、Wtgである。なお、gは重力加速度である。また、治療ヘッド3の重心のY軸位置と、監視用力覚センサ23の検出中心点O1のY軸位置との差の絶対値をLtとする。診断プローブ32において最も低い箇所におけるZ軸位置と、診断用力覚センサ26の検出中心点O3のZ軸位置との差の絶対値をLhとする。

0073

また、水袋33が治療対象101を押え付ける位置のY軸位置と、監視用力覚センサ23の検出中心点O1のY軸位置との差の絶対値をLcとする。水袋33が治療対象101を押え付けることにより水袋33に作用する反力をFhとする。

0074

監視用力覚センサ23の検出値Fs11は、式(17)で表される。式(17)の力成分Fx11,Fy11,Fz11はそれぞれ、検出値Fs11におけるX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさである。式(17)のモーメント成分Mx11,My11,Mz11はそれぞれ、検出値Fs11におけるX軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさである。

0075

操作用力覚センサ25の検出値Fs12は、式(18)で表される。式(18)の力成分Fx12,Fy12,Fz12はそれぞれ、検出値Fs12におけるX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさである。式(18)のモーメント成分Mx12,My12,Mz12はそれぞれ、検出値Fs12におけるX軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさである。

0076

診断用力覚センサ26の検出値Fs13は、式(19)で表される。式(19)の力成分Fx13,Fy13,Fz13はそれぞれ、検出値Fs13におけるX軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさである。式(19)のモーメント成分Mx13,My13,Mz13はそれぞれ、検出値Fs13におけるX軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさである。

0077

さらに、第2実施形態の治療装置1は、センサ異常検出処理が変更された点が第1実施形態と異なる。

0078

第2実施形態のセンサ異常検出処理が実行されると、制御部5は、図7に示すように、まずS210にて、監視用力覚センサ23から第1検出信号を取得し、操作用力覚センサ25から第2検出信号を取得し、診断用力覚センサ26から第3検出信号を取得する。

0079

そしてS220にて、S210で取得した第2検出信号が示す検出値Fs12に基づいて、S20と同様にして、作業者102によってダイレクト操作部24が操作されている最中であるか否かを判断する。

0080

ここで、ダイレクト操作部24が操作されている場合には、S230にて、ダイレクト操作が開始された時であるか否かを判断する。具体的には、検出値Fs12における力成分Fx12,Fy12,Fz12およびモーメント成分Mx12,My12,Mz12の何れか一つが、0から、0より大きい値に変化した場合に、ダイレクト操作が開始された時であると判断する。

0081

ここで、ダイレクト操作が開始された時である場合には、S240にて、メモリ5bに設けられた開始時値Fs13_osに、S210で取得した第3検出信号が示す検出値Fs13における力成分Fx13,Fy13,Fz13およびモーメント成分Mx13,My13,Mz13を格納することにより、開始時値Fs13_osを更新する。

0082

次にS250にて、第1比較を実行する。具体的には、まず、式(20)に示すように、S210で取得した第3検出信号が示す検出値Fs13から、S210で取得した第2検出信号が示す検出値Fs12を減算した第1減算値(Fs13−Fs12)を算出する。そして、第1減算値(Fs13−Fs12)が、S210で取得した第1検出信号が示す検出値Fs11(すなわち、式(17)に示すFs11)と一致しているか否かを判断する。

0083

そしてS260にて、S250における比較結果が「一致」であるか否かを判断する。ここで、比較結果が「一致」である場合には、S270にて、メモリ5bに設けられている第1センサ異常フラグをクリアして、S330に移行する。一方、比較結果が「一致」でない場合には、S280にて、第1センサ異常フラグをセットして、S330に移行する。なお、第1センサ異常フラグのセットは、監視用力覚センサ23の異常を示す。

0084

またS230にて、ダイレクト操作が開始された時でない場合には、S290にて、第2比較を実行する。具体的には、S210で取得した第3検出信号が示す検出値Fs13から、開始時値Fs13_osを減算した第2減算値(Fs13−Fs13_os)を算出する。そして、第2減算値(Fs13−Fs13_os)が、S210で取得した第2検出信号が示す検出値Fs12(すなわち、式(18)に示すFs12)と一致しているか否かを判断する。

0085

そしてS300にて、S290における比較結果が「一致」であるか否かを判断する。ここで、比較結果が「一致」である場合には、S310にて、メモリ5bに設けられている第2センサ異常フラグをクリアして、S250に移行する。一方、比較結果が「一致」でない場合には、S320にて、第2センサ異常フラグをセットして、S250に移行する。なお、第2センサ異常フラグのセットは、操作用力覚センサ25の異常を示す。

0086

そしてS330に移行すると、図8に示すように、第3比較を実行する。具体的には、まず、式(21)に示すように、S210で取得した第2検出信号が示す検出値Fs12と、S210で取得した第1検出信号が示す検出値Fs11とを加算した加算値(Fs12+Fs11)を算出する。そして、加算値(Fs12+Fs11)が、S210で取得した第3検出信号が示す検出値Fs13(すなわち、式(19)に示すFs13)と一致しているか否かを判断する。

0087

そしてS340にて、S330における比較結果が「一致」であるか否かを判断する。ここで、比較結果が「一致」である場合には、S350にて、メモリ5bに設けられている第3センサ異常フラグをクリアして、センサ異常検出処理を一旦終了する。一方、比較結果が「一致」でない場合には、S360にて、第3センサ異常フラグをセットして、センサ異常検出処理を一旦終了する。なお、第3センサ異常フラグのセットは、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の少なくとも一方の異常を示す。

0088

またS220にて、ダイレクト操作部24が操作されていない場合には、S370にて、第4比較を実行する。具体的には、S210で取得した第3検出信号が示す検出値Fs13と、S210で取得した第1検出信号が示す検出値Fs11とが一致しているか否かを判断する。

0089

そしてS380にて、S370における比較結果が「一致」であるか否かを判断する。ここで、比較結果が「一致」である場合には、S390にて、メモリ5bに設けられている第4センサ異常フラグをクリアして、センサ異常検出処理を一旦終了する。一方、比較結果が「一致」でない場合には、S400にて、第4センサ異常フラグをセットして、センサ異常検出処理を一旦終了する。なお、第4センサ異常フラグのセットは、監視用力覚センサ23の異常を示す。

0090

このように構成された治療装置1は、ダイレクト操作時でも、ダイレクト操作の影響を排除して、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の異常を判断することができる。また、治療装置1は、診断用力覚センサ26を設置することにより、一つの力覚センサで2つの力覚センサを監視することができる。

0091

(第3実施形態)
以下に本開示の第3実施形態を図面とともに説明する。なお第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。

0092

第3実施形態の治療装置1は、センサ異常検出処理が変更された点が第1実施形態と異なる。
第3実施形態のセンサ異常検出処理が実行されると、制御部5は、図9に示すように、まずS510にて、治療装置1が起動した直後であるか否かを判断する。ここで、治療装置1が起動した直後でない場合には、センサ異常検出処理を一旦終了する。一方、治療装置1が起動した直後である場合には、S520にて、異常検出用遠隔操作を実行する。具体的には、検出値Fs1における力成分Fx1,Fy1,Fz1およびモーメント成分Mx1,My1,Mz1のそれぞれが、予め設定された第1,2,3,4,5,6異常検出用設定値となるようにロボットアーム2を駆動する。第1,2,3,4,5,6異常検出用設定値はそれぞれ、予め設定された第1,2,3,4,5,6許容範囲内となるように設定されている。

0093

本実施形態では、第1,2,3許容範囲はそれぞれ、力成分Fx1,Fy1,Fz1のセンサ計測範囲の2.5%である。例えば、力成分Fx1,Fy1,Fz1のセンサ計測範囲が−200〜+200[N]である場合に、第1,2,3許容範囲は−5〜+5[N]である。

0094

また、第4,5,6許容範囲は、モーメント成分Mx1,My1,Mz1のセンサ計測範囲の1.25%である。例えば、モーメント成分Mx1,My1,Mz1のセンサ計測範囲が−20〜+20[N・m]である場合に、第4,5,6許容範囲は−0.25〜+0.25[N・m]である。

0095

次にS530にて、監視用力覚センサ23から第1検出信号を取得する。そしてS540にて、検出値Fs1が許容範囲内であるか否かを判断する。具体的には、以下に示す第1許容条件、第2許容条件、第3許容条件、第4許容条件、第5許容条件および第6許容条件の全てが成立した場合に、検出値Fs1が許容範囲内であると判断する。

0096

第1許容条件は、力成分Fx1が上記の第1許容範囲内であることである。第2許容条件は、力成分Fy1が上記の第2許容範囲内であることである。第3許容条件は、力成分Fz1が上記の第3許容範囲内であることである。第4許容条件は、モーメント成分Mx1が上記の第4許容範囲内であることである。第5許容条件は、モーメント成分My1が上記の第5許容範囲内であることである。第6許容条件は、モーメント成分Mz1が上記の第6許容範囲内であることである。

0097

ここで、検出値Fs1が許容範囲内であると判断した場合には、S550にて、センサ異常フラグをクリアして、センサ異常検出処理を一旦終了する。一方、検出値Fs1が許容範囲内ではないと判断した場合には、S560にて、センサ異常フラグをセットして、センサ異常検出処理を一旦終了する。

0098

このように構成された治療装置1は、各軸の値を高精度に確認可能であり、センサ筐体塑性変形、並びに検出素子および検出回路故障等の様々な故障による不具合を検出可能である。
(第4実施形態)
以下に本開示の第4実施形態を図面とともに説明する。なお第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。

0099

第4実施形態の治療装置1は、センサ異常検出処理が変更された点が第1実施形態と異なる。
第4実施形態のセンサ異常検出処理が実行されると、制御部5は、図10に示すように、まずS610にて、監視用力覚センサ23から第1検出信号を取得する。そしてS620にて、検出値Fs1が許容範囲内であるか否かを判断する。具体的には、以下に示す第1許容条件、第2許容条件、第3許容条件、第4許容条件、第5許容条件および第6許容条件の全てが成立した場合に、検出値Fs1が許容範囲内であると判断する。

0100

第1許容条件は、力成分Fx1が第1許容範囲内であることである。第2許容条件は、力成分Fy1が第2許容範囲内であることである。第3許容条件は、力成分Fz1が第3許容範囲内であることである。第4許容条件は、モーメント成分Mx1が第4許容範囲内であることである。第5許容条件は、モーメント成分My1が第5許容範囲内であることである。第6許容条件は、モーメント成分Mz1が第6許容範囲内であることである。

0101

本実施形態では、第1,2許容範囲はそれぞれ、力成分Fx1,Fy1のセンサ計測範囲の5%である。例えば、図11に示すように、力成分Fx1,Fy1のセンサ計測範囲が−200〜+200[N]である場合に、第1,2許容範囲は−10〜+10[N]である。

0102

また、第3許容範囲はそれぞれ、力成分Fz1のセンサ計測範囲の50%である。例えば、図11に示すように、力成分Fz1のセンサ計測範囲が−200〜+200[N]である場合に、第3許容範囲は−200〜0[N]である。

0103

また、第4,5許容範囲は、モーメント成分Mx1,My1のセンサ計測範囲の100%である。例えば、図11に示すように、モーメント成分Mx1,My1のセンサ計測範囲が−20〜+20[N・m]である場合に、第4,5許容範囲は−20〜+20[N・m]である。

0104

また、第6許容範囲は、モーメント成分Mz1のセンサ計測範囲の10%である。例えば、図11に示すように、モーメント成分Mz1のセンサ計測範囲が−20〜+20[N・m]である場合に、第6許容範囲は−2〜+2[N・m]である。

0105

すなわち、使用する成分(すなわち、力成分Fz1およびモーメント成分Mx1,My1)については、許容範囲を広くすることより、誤検出の発生を抑制する。
ほとんど使用されない成分(すなわち、力成分Fx1,Fy1およびモーメント成分Mz1)については、許容範囲を狭くすることにより、異常判定率を向上させる。

0106

S620にて、検出値Fs1が許容範囲内であると判断した場合には、S630にて、センサ異常フラグをクリアして、センサ異常検出処理を一旦終了する。一方、検出値Fs1が許容範囲内ではないと判断した場合には、S640にて、センサ異常フラグをセットして、センサ異常検出処理を一旦終了する。

0107

このように構成された治療装置1は、使用する成分の許容範囲を十分広くし、使用されない成分の許容範囲を狭くすることで、ロボットアーム2側で複雑な処理をせずに監視用力覚センサ23側に荷重を与え、特定の故障が起きてないか否かを、治療装置1の使用中に常時確認することができる。

0108

以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
[変形例1]
例えば上記実施形態では、検出値Fs2に基づいて検出値Fs1を推定する形態を示した。しかし、ロボットアームの各軸の電流値、および、ロボットアームの各軸に設けたトルクセンサ等に基づいて、照射部31が取り付けられるツールフランジにかかる荷重およびトルクを推定することができる。このため、推定された値と検出値Fs1と比較することで、監視用力覚センサ23が正常に動作しているか否かを判断するようにしてもよい。

0109

[変形例2]
上記実施形態では、X軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさと、X軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさとの6つの成分について、監視用力覚センサ23が検出した力の向きおよび大きさを推定した推定結果と、監視用力覚センサ23による検出結果とを比較する形態を示した。しかし、上記6つの成分のうちの一部を比較することにより、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の少なくとも一方が異常であるか否かを判断するようにしてもよい。これにより、治療装置1は、異常判断処理を行うための演算負荷を低減することができる。なお、X軸、Y軸およびZ軸の方向は三次元座標系を構成する三つの座標軸方向である。

0110

例えば、センサの配線診断またはCPUの診断を目的とする場合等には、一部の成分を比較することで、より容易かつ確実に診断することができる。
また、例えば、推定力成分F´z1と力成分Fz1とを比較する場合、または、推定モーメント成分M´x1とモーメント成分Mx1とを比較する場合には、照射部31の質量、または、治療対象101に対して水袋33を押し付けたときの反力の影響により、比較を行うことが困難になる。しかし、その他の成分については、上記の影響がないため、比較を行い易い。

0111

[変形例3]
上記実施形態では、X軸、Y軸およびZ軸の方向に沿った力の大きさと、X軸、Y軸およびZ軸周りのモーメントの大きさとの6つの成分について、監視用力覚センサ23が検出した力の向きおよび大きさを推定した推定結果と、監視用力覚センサ23による検出結果とを比較する形態を示した。しかし、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25は、6個の歪ゲージを備えており、式(1)に示す演算を行うことにより、3つの力成分および3つのモーメント成分Mx1,My1,Mz1を算出する。すなわち、6つの成分は、6個の歪ゲージの検出結果の影響を受ける。このため、上記6つの成分のうちの一部を比較することにより、監視用力覚センサ23および操作用力覚センサ25の少なくとも一方が異常であるか否かを判断するようにしてもよい。これにより、例えば、1つの成分を比較することにより、その他の成分においても異常が発生していると判断することが可能となる場合がある。このようにして、上記6つの成分のうちの一部を比較することにより、治療装置1は、異常検出処理を行うための演算負荷を低減することができる。なお、6個の歪ゲージは複数の検出素子に相当する。

0112

また、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。

0113

上述した治療装置1の他、当該治療装置1を構成要素とするシステム、当該治療装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、異常判断方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。

0114

1…治療装置、2…ロボットアーム、3…治療ヘッド、5…制御部、23…監視用力覚センサ、24…ダイレクト操作部、25…操作用力覚センサ、51…アームコントローラ

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