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図面 (20)

課題

コラーゲン媒介疾患を処置するための組成物および方法を提供すること。

解決手段

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合の純度が少なくとも95面積%であるヒストリチクス菌コラゲナーゼIであって、前記コラゲナーゼIは、色素リガンドアフィニティークロマトグラフィーから浸出する物質を含まないものである、ヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

概要

背景

(発明の背景
コラーゲン哺乳動物生物主要構造構成物であり、皮膚の全タンパク質含量の大部分および動物体の他の部分を構成する。ヒトにおいて、これは損傷治癒プロセスおよび自然老化のプロセスにおいて特に重要である。火傷手術、感染および事故等の様々な皮膚外傷はしばしば、コラーゲンが豊富繊維性組織の誤った蓄積およびプロテオグリカン含量の増大によって特徴付けられる。損傷または破壊された正常組織の置換に加えて、新しい組織の過剰でかつ外観を損なう堆積治癒プロセス中に時々形成する。過剰のコラーゲン堆積はコラーゲン合成コラーゲン分解との間でのバランス乱れに寄与する。

多くの疾患および状態が過剰なコラーゲンの堆積およびコラーゲンが豊富な繊維性組織の誤った蓄積と相関する。このような疾患および状態は、「コラーゲン媒介疾患」として本明細書で集合的に呼ばれる。コラゲナーゼは、様々なコラーゲン媒介疾患を処置するために使用されている。コラゲナーゼはコラーゲンを消化する特異的な能力を有する酵素である。

治療の使用のためのコラゲナーゼは、哺乳動物(例えば、ヒト)、甲殻類(例えば、カニエビ)、真菌および細菌(例えば、Clostridium, Streptomyces, Pseudomonas, またはVibrioの発酵由来)を含む様々な供給源から得られ得る。コラゲナーゼはまた、遺伝子改変される。粗コラゲナーゼの1つの一般供給源は、細菌発酵プロセス、具体的にヒストリチクス菌(C. histolyticum(C .his))の発酵からである。C. hisから得られた粗コラゲナーゼは多くのクロマトグラフィー技術のいずれかを用いて精製され得る。

ヒストリチクス菌の発酵プロセスの1つの欠点は、これが、コラーゲン媒介状態を処置するための治療組成物によく使用されるコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIのような、様々なコラゲナーゼの不特定の割合を生じることである。さらに、培養は肉類の使用を歴史的に必要としている。この肉培養物は1956年コロンビア大学のDr. I. Mandlの実験室の、ヒストリチクス菌のH4株に元々由来し、ATCC寄託された。凍結乾燥バイアル調理された肉培養物から作製され、ABC Clostridium histolyticumマスター細胞バンク名付けられた。

治療コラゲナーゼ調製物中のコラゲナーゼIIに対するコラゲナーゼIの種々の割合によって、異なる生物学的効果がある。従って、調製物中のコラゲナーゼIIに対するコラゲナーゼIの割合が優れたおよび一貫した酵素活性および治療効果を得るように容易におよび効率的に決定および調節され得る治療コラゲナーゼ調製物が望ましい。

概要

コラーゲン媒介疾患を処置するための組成物および方法を提供すること。逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合の純度が少なくとも95面積%であるヒストリチクス菌コラゲナーゼIであって、前記コラゲナーゼIは、色素リガンドアフィニティークロマトグラフィーから浸出する物質を含まないものである、ヒストリチクス菌コラゲナーゼI。なし

目的

本発明の課題は、コラーゲン媒介疾患を処置するための組成物および方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合の純度が少なくとも95面積%であるヒストリチクス菌コラゲナーゼIであって、前記コラゲナーゼIは、色素リガンドアフィニティークロマトグラフィーから浸出する物質を含まないものである、ヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項2

13,000〜23,000 fSRC単位/mgのSRCアッセイ活性を有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項3

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、2面積%未満の凝集タンパク質を含有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項4

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のクロストリパインを含有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項5

アニオン交換クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のゼラチナーゼを含有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項6

1ug/mg(w/w)未満のロイペプチンを含有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項7

1cfu/ml未満の生物汚染度を有し、滅菌されている、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項8

10EU/ml未満の内毒素を含有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項9

5EU/mg未満の内毒素を含有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項10

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも97面積%の純度を有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項11

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも98面積%の純度を有する、請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI。

請求項12

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合の純度が少なくとも95面積%であるヒストリチクス菌コラゲナーゼIIであって、前記コラゲナーゼIIは、色素リガンドアフィニティークロマトグラフィーから浸出する物質を含まないものである、ヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項13

200,000〜380,000 fGPA単位/mgのGPAアッセイ活性を有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項14

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、2面積%未満の凝集タンパク質を含有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項15

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のクロストリパインを含有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項16

アニオン交換クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のゼラチナーゼを含有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項17

1ug/mg(w/w)未満のロイペプチンを含有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項18

1cfu/ml未満の生物汚染度を有し、滅菌されている、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項19

10EU/ml未満の内毒素を含有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項20

5EU/mg未満の内毒素を含有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項21

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも97面積%の純度を有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項22

逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも98面積%の純度を有する、請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII。

請求項23

請求項1記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼIおよび請求項12記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼIIからなり、コラゲナーゼIとコラゲナーゼIIが約1:1の質量比を有する、大量生産物。

技術分野

0001

(関連出願)
本出願は2006年1月30日に出願された米国仮出願第60/763,470号および2006年3月20日に出願された米国仮出願第60/784,135号の利益を主張する。上記出願の全教示は参照によって本明細書に援用される。

背景技術

0002

(発明の背景
コラーゲン哺乳動物生物主要構造構成物であり、皮膚の全タンパク質含量の大部分および動物体の他の部分を構成する。ヒトにおいて、これは損傷治癒プロセスおよび自然老化のプロセスにおいて特に重要である。火傷手術、感染および事故等の様々な皮膚外傷はしばしば、コラーゲンが豊富繊維性組織の誤った蓄積およびプロテオグリカン含量の増大によって特徴付けられる。損傷または破壊された正常組織の置換に加えて、新しい組織の過剰でかつ外観を損なう堆積治癒プロセス中に時々形成する。過剰のコラーゲン堆積はコラーゲン合成コラーゲン分解との間でのバランス乱れに寄与する。

0003

多くの疾患および状態が過剰なコラーゲンの堆積およびコラーゲンが豊富な繊維性組織の誤った蓄積と相関する。このような疾患および状態は、「コラーゲン媒介疾患」として本明細書で集合的に呼ばれる。コラゲナーゼは、様々なコラーゲン媒介疾患を処置するために使用されている。コラゲナーゼはコラーゲンを消化する特異的な能力を有する酵素である。

0004

治療の使用のためのコラゲナーゼは、哺乳動物(例えば、ヒト)、甲殻類(例えば、カニエビ)、真菌および細菌(例えば、Clostridium, Streptomyces, Pseudomonas, またはVibrioの発酵由来)を含む様々な供給源から得られ得る。コラゲナーゼはまた、遺伝子改変される。粗コラゲナーゼの1つの一般供給源は、細菌発酵プロセス、具体的にヒストリチクス菌(C. histolyticum(C .his))の発酵からである。C. hisから得られた粗コラゲナーゼは多くのクロマトグラフィー技術のいずれかを用いて精製され得る。

0005

ヒストリチクス菌の発酵プロセスの1つの欠点は、これが、コラーゲン媒介状態を処置するための治療組成物によく使用されるコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIのような、様々なコラゲナーゼの不特定の割合を生じることである。さらに、培養は肉類の使用を歴史的に必要としている。この肉培養物は1956年コロンビア大学のDr. I. Mandlの実験室の、ヒストリチクス菌のH4株に元々由来し、ATCC寄託された。凍結乾燥バイアル調理された肉培養物から作製され、ABC Clostridium histolyticumマスター細胞バンク名付けられた。

0006

治療コラゲナーゼ調製物中のコラゲナーゼIIに対するコラゲナーゼIの種々の割合によって、異なる生物学的効果がある。従って、調製物中のコラゲナーゼIIに対するコラゲナーゼIの割合が優れたおよび一貫した酵素活性および治療効果を得るように容易におよび効率的に決定および調節され得る治療コラゲナーゼ調製物が望ましい。

先行技術

0007

米国特許第6,086,872号
米国特許第5,589,171号
米国特許第6,022,539号

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の課題は、コラーゲン媒介疾患を処置するための組成物および方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

即ち、本発明の要旨は、
〔1〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合の純度が少なくとも95面積%であるヒストリチクス菌コラゲナーゼIであって、前記コラゲナーゼIは、色素リガンドアフィニティークロマトグラフィーから浸出する物質を含まないものである、ヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔2〕13,000〜23,000 fSRC単位/mgのSRCアッセイ活性を有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔3〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、2面積%未満の凝集タンパク質を含有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔4〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のクロストリパインを含有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔5〕アニオン交換クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のゼラチナーゼを含有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔6〕1ug/mg(w/w)未満のロイペプチンを含有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔7〕1cfu/ml未満の生物汚染度を有し、滅菌されている、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔8〕10EU/ml未満の内毒素を含有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔9〕5EU/mg未満の内毒素を含有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔10〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも97面積%の純度を有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔11〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも98面積%の純度を有する、〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼI、
〔12〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合の純度が少なくとも95面積%であるヒストリチクス菌コラゲナーゼIIであって、前記コラゲナーゼIIは、色素リガンドアフィニティークロマトグラフィーから浸出する物質を含まないものである、ヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔13〕200,000〜380,000 fGPA単位/mgのGPAアッセイ活性を有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔14〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、2面積%未満の凝集タンパク質を含有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔15〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のクロストリパインを含有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔16〕アニオン交換クロマトグラフィーで測定した場合、1面積%未満のゼラチナーゼを含有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔17〕1ug/mg(w/w)未満のロイペプチンを含有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔18〕1cfu/ml未満の生物汚染度を有し、滅菌されている、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔19〕10EU/ml未満の内毒素を含有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔20〕5EU/mg未満の内毒素を含有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔21〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも97面積%の純度を有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔22〕逆相高性能液体クロマトグラフィーで測定した場合に少なくとも98面積%の純度を有する、〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼII、
〔23〕〔1〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼIおよび〔12〕記載のヒストリチクス菌コラゲナーゼIIからなり、コラゲナーゼIとコラゲナーゼIIが約1:1の質量比を有する、大量生産
に関する。

発明の効果

0010

本発明により、コラーゲン媒介疾患を処置するための組成物および方法が提供される。

図面の簡単な説明

0011

図1は5L DCFT24a,b発酵におけるヒストリチクス菌の増殖曲線(OD対時間)を示す。
図2は5L DCFT24a,b 発酵におけるヒストリチクス菌の正味の増殖曲線(正味OD対時間)を示す。
図3は第二発酵の8% Tris-グリシンSDS PAGEゲルである。
図4は第一発酵の8% Tris-グリシン SDS PAGEゲルである。
図5は第二発酵、回収試料半定量的SDS PAGEゲルである。
図6はDCFT26aおよびDCFT26bに使用される発酵戦略を表わす。
図7は5L DCFT26a,b発酵におけるヒストリチクス菌の増殖曲線(OD対時間)を示す。
図8は5L DCFT26a,b発酵におけるヒストリチクス菌の正味の増殖曲線(正味OD対時間)を示す。
図9はDCFT26aのSDS PAGEゲルである。
図10はDCFT26bのSDS PAGEゲルである。
図11はDCFT26a、回収点試料の半定量的SDS PAGEゲルである。
図12はDCFT26b、回収点試料の半定量的SDS PAGEゲルである。
図13は、透析硫酸アンモニウム沈殿(100g/Lおよび150g/L)試料、DCFT26a、回収点試料のSDS PAGEゲルである。
図14は透析後硫酸アンモニウム沈殿(200g/Lおよび250g/L)試料、DCFT26a、回収点についてのSDS PAGEゲルである。
図15は透析後硫酸アンモニウム沈殿(300g/Lおよび400g/L)試料、DCFT26a、回収点のSDS PAGEゲルである。
図16はPBFT57発酵におけるヒストリチクス菌の増殖曲線(OD対時間および正味OD対時間)を示す。
図17は回収点試料の半定量的SDS PAGEゲルである。
図18aは、発酵PBFT57、回収点試料からの透析後500mL試料についての定量的SDS PAGEゲルである。400g/Lの硫酸アンモニウムが添加される。
図18bは硫酸アンモニウム沈殿試料の遠心分離後の上清のSDS PAGEである。
図19は回収点上清および透析後硫酸アンモニウム(400g/L-速い添加を用いる)沈殿試料からの希釈試料を示す半定量的SDS PAGEゲルである。
図20はPBFT57の回収点上清および透析後硫酸アンモニウム(520g/Lを用いる)沈殿試料からの希釈試料を示す半定量的SDS PAGEゲルである。
図21はPBFT58c,d発酵におけるヒストリチクス菌004株および013株の増殖曲線(正味OD対時間)を示す。
図22はPBFT58c(004株)のSDS PAGEゲルである。
図23はPBFT58d(013株)のSDS PAGEゲルである。
図24はPBFT58c(004株)、回収点試料の半定量的SDS PAGEゲルである。
図25はPBFT58d(013株)、回収点試料の半定量的SDS PAGEゲルである。
図26はPBFT58c発酵(004株)の透析後回収点試料(520g/L硫酸アンモニウム)のSDS PAGEゲルである。
図27はPBFT58d発酵(013株)の透析後回収点試料(400g/L硫酸アンモニウム)についてのSDS PAGEゲルである。
図28代替植物性ペプトンスクリーニングに使用される実験手順フローチャートを示す。
図29はDCFT27a,b発酵のための流加戦略を示す。
図30は5L DCFT27aおよびDCFT27b流加発酵におけるヒストリチクス菌の増殖曲線(正味OD対時間)を示す。
図31は5L PBFT59a,b,cバッチ発酵におけるヒストリチクス菌の増殖曲線(正味OD対時間)を示す。
図32は5L DCFT27d流加発酵におけるヒストリチクス菌の増殖曲線(正味OD対時間)を示す。
図33aはDCFT27d(アミノ酸を添加したPhytone)のSDS PAGEゲルである。
図33bは接種手順の概略図を表わす。
図33cは約200 L流加接種プロセスのフローチャートを表わす。
図34ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー後のクロマトグラムを示す。
図35はfractogel TMAE陰イオン交換後のクロマトグラムを示す。
図36は5 L規模プロセスからのHA前、HA後およびTMAE後物質の8% Tris-グリシン SDS-PAGE分析である。
図37はfractogel TMAE陰イオン交換後のクロマトグラムを示す。
図38はQセファロースIEXクロマトグラフィーのロイペプチン存在下で運転したTMAE後物質の8% Tris-グリシン SDS-PAGE分析である。
図39はQセファロースIEXクロマトグラフィーのロイペプチン存在下で運転したTMAE後の8% Tris-グリシン SDS-PAGE分析である。ゲル2-ピーク2(ABC I)。
図40改変勾配を用いたQセファロースHP陰イオン交換後のクロマトグラムを示す。
図41はABC IIのSuperdex 75ゲルパーミエーションクロマトグラフィー後のクロマトグラムを示す。
図42はSuperdex 75 GPCのアルギニンの存在下で運転した濃縮ABC IIの12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。
図43はABC IのSuperdex 75ゲルパーミエーションクロマトグラフィー後のクロマトグラムを示す。
図44はSuperdex 75 GPCのアルギニン存在下で運転した濃縮ABC Iの4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。
図45は1つの推奨製造プロセスのフローチャートを表わす。
図45は1つの推奨製造プロセスのフローチャートを表わす。
図46はプロセス3の発酵手順のフローチャートを表わす。
図47はプロセス3の精製手順のフローチャートを表わす。
図48中間体AUXIおよびAUX IIをクーマシー染色したSDS-PAGE(還元)である。
図49製剤原料をクーマシー染色したSDS-PAGE(還元)である。
図50銀染色した製剤原料のSDS-PAGE(還元)である。
図51流加培養中にPhytoneペプトンを用いた既存の発酵プロセスに対するバッチ発酵のプロテオースペプトン#3で増殖したヒストリチクス菌の比較を表わす。
図52は5L プロテオース ペプトン#3 バッチ発酵(GCFT03b)の回収点(20h)でのコラゲナーゼ産物のSDS-PAGE分析である(8% Tris-グリシン)。
図53は5L Phytone流加発酵(GCFT03d)の回収点(20h)でのコラゲナーゼ産物のSDS-PAGE分析である(8% Tris-グリシン)。
図54再現可能な増殖プロフィールを示す50g/L PP3で増殖したヒストリチクス菌の3つの発酵を示す。
図55はGCFT05d(プロテオースペプトン#3を用いたバッチ発酵)の時間経過を示すSDS-PAGE分析である、8% Tris グリシンゲル,コロダル染色)。
図56はGCFT05d(プロテオースペプトン#3を用いたバッチ発酵)の時間経過を示すSDS-PAGE分析である、(8% Tris グリシンゲル,銀染色)。
図57はDCFT24b(Phytoneペプトンを用いた流加発酵)の時間経過を示すSDS-PAGE分析である、(8% Tris グリシンゲル,コロイダル染色)。
図58は異なるロットのPP3を用いたヒストリチクス菌発酵からの増殖曲線の比較を示す。
図59は3つのロットのPP3の小規模比較および100g/L PP3の評価を示す。
図60は100g/LのPP3を利用する2つの5L発酵の増殖プロフィールを示す。
図61はPBFT70c、100g/L PP3(ロット# 5354796)発酵の時間経過のSDS-PAGE分析である(8% Tris-グリシン)。
図62はPBFT70d、100g/L PP3(ロット# 5325635)発酵の時間経過のSDS-PAGE分析である(8% Tris-グリシン)。
図63は5L発酵PBFT70cからの産物形成に対する細胞増殖を比較するためのSDS-PAGEのデンシトメトリー分析を表わす。
図64は5Lおよび200L規模の100g/L PP3プロセスの比較を示す。
図65は200L発酵の時間経過のSDS-PAGE分析である(8% Tris-グリシン)。
図66は200L発酵からの産物形成に対する細胞増殖を比較するためのSDS-PAGEのデンシトメトリー分析を表わす。
図67は200L 発酵の時間経過のSDS-PAGE分析である(4〜12% Bis-Tris)。
図68はコラゲナーゼ濃度のデンシトメトリー定量の標準曲線を示す。
図69はヒストリチクス菌の発酵および回収の概略図を表わす。
図70(a)および(b)はフェニルセファロースFF(低sub)を用いた疎水性相互作用クロマトグラフィーから生じるクロマトグラムである。(a)は完全スケールクロマトグラムであり、(b)は画分収集を示す拡大クロマトグラムである。
図71はMustang Q工程からTFF1工程までの処理中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色し、夾雑物バンドを示すために過剰負荷(2.5μg全タンパク質/レーン)した。
図72は濃縮および10mM Tris, 200μM ロイペプチン pH 8に透析した後のHIC後物質のイオン交換クロマトグラム(Q セファロースHP)である。
図73イオン交換カラム中に溶出したピーク1の画分(AUXII)の4〜12% Bis Tris SDS-PAGE分析である(図5)。ゲル1:ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図74はイオン交換カラム中に溶出されたピーク1の画分(AUXII)の4〜12% Bis Tris SDS-PAGE分析である(図5)。ゲル2:ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図75はイオン交換カラム中に溶出されたピーク2の画分(AUXI)の4〜12% Bis Tris SDS-PAGE分析である(図5)。ゲル3:ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図76はイオン交換カラム中に溶出されたピーク2の画分(AUXI)の4〜12% Bis Tris SDS-PAGE分析である(図5)。ゲル4:ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図77は陰イオン交換工程から最終産物までの工程中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色する。ゲル1:1μg/レーン 負荷。
図78は陰イオン交換工程から最終産物までの工程中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色する。ゲル2:2.5μg/レーン負荷。
図79は8% Tris Glycineを用いたSDS-PAGEである(NB Ref AS/ 1640/020)。
図80は8% Tris Glycineを用いたSDS-PAGEである。
図81はSDS-PAGEゲルである。
図82分析用クロマトグラフィー分析を表わす。
図83はUVによるタンパク質濃度測定を示す。
図84は製造時に得られ、-20℃で保存された20Lデモンストレーション通しの工程中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色する。1μg 負荷。
図85は室温で22時間20Lデモンストレーション通しの後の工程中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図86は37℃で22時間20Lデモンストレーション通しの後の工程中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図87は室温で94時間20Lデモンストレーション通しの後の工程中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図88は37℃で94時間20Lデモンストレーション通しの後の工程中試料の4〜12% Bis-Tris SDS-PAGE分析である。ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図89は選択されたポストIEX AUX IおよびポストIEX AUX II画分の8% Tris-Glycine SDS-PAGE分析である。画分を、必要な夾雑タンパク質が豊富な20Lデモンストレーション運転から選択した。ゲルをコロイダルブルーで染色する。
図90は選択されたポストIEX AUX IおよびポストIEX AUX II画分の8% Tris-Glycine SDS-PAGE分析である。画分を、発酵2OL PP3から生じ、約90kDa夾雑タンパク質が豊富な精製物質から選択した。ゲルをコロイダルブルーで染色する。

0012

(発明の要約)
本発明は、高精製されたコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの組み合わせを含むコラゲナーゼ組成物を提供する。好ましくは、コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIは約1対1の質量比で存在する。コラーゲン媒介疾患を処置するための医薬組成物として使用される場合、本発明の組成物は改善され、かつ一貫した治療効果を提供し、同時に副作用潜在性を低減する。

0013

本発明は、本発明のコラゲナーゼ組成物を調製する方法、本発明の組成物を含む医薬製剤、および本発明のコラゲナーゼ組成物を用いたコラーゲン媒介疾患に苦しむ患者を処置する方法をさらに提供する。

0014

本発明の前記および他の対象、特徴および利点は、同様の参照特徴が異なる観点を通して同じ部分のことを指す付随の図面に例示されるように、本発明の好ましい態様の以下のより具体的な記載から明白である。図面は、必ずしも拡大、強調する必要はないが、本発明の原理の例示に置かれる。

0015

(発明の詳細な説明)
本発明は、質量比約1:1の高精製されたコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの混合物を含む新規コラゲナーゼ製剤原料を提供する。人工的質量比1:1のコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの混合物を含む組成物は、非常に再現可能で、かつ最適酵素活性を提供し、優れた治療効果を付与し、同時に副作用の潜在性を低減することを発見した。用語「製剤原料(drug substance)」、「製剤(drug product)」または「コラゲナーゼ組成物」は互換可能に使用され得ることが理解される。

0016

1つの態様において、本発明は、それぞれヒストリチクス菌コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの配列を有し、約1:1の質量比を有し、少なくとも95面積%の純度、好ましくは少なくとも98面積%の純度を有するコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIからなる製剤原料を提供する。

0017

別の態様において、本発明は、以下の表Aから選択される少なくとも1つの特性を有する製剤原料を提供する。

0018

1つの局面において、本発明は、
a)ヒストリチクス菌を発酵する工程;
b)コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIを含む粗産物を回収する工程;
c)濾過およびカラムクロマトグラフィーを介して粗回収物からコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIを精製する工程; ならびに
d) 約1:1の比で工程(c)から精製されたコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIを合わせる工程を含み、
それぞれヒストリチクス菌コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの配列を有し、約1:1の質量比を有し、少なくとも95面積%の純度を有するコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIからなる製剤原料を製造する方法を提供する。

0019

1つの好ましい態様において、発酵工程は、由来の、フィトン(phytone)ペプトンまたは植物性ペプトン培地の存在下で行われる。より好ましくは、豚由来培地はプロテオースペプトン#3である。

0020

1つの態様において、本発明は、
a)第一段階の培地をヒストリチクス菌で接種し、混合物を攪拌する工程;
b) 工程(a)からの混合物をインキュベートしてアリコートを得る工程;
c) 第二段階の培地を工程(b)から得られたアリコートで接種し、混合物を攪拌する工程;
d) 工程(c)からの混合物をインキュベートする工程;
e) 第三段階の培地を工程(d)から得られたアリコートで接種し、攪拌する工程;
f) 工程(e)からの混合物をインキュベートする工程;
g) 第四段階の培地を工程(f)から得られたアリコートで接種し、攪拌する工程;
h) 工程(g)からの混合物をインキュベートする工程; ならびに
i)濾過によって工程(h)から得られた培養物を回収する工程
を含む、発酵手順を提供する。

0021

好ましい態様において、発酵手順は、
a) 37℃の温度設定点で3×250μLのWCBを3×25mL PP3(プロテオースペプトン)培地に接種し(嫌気性ガスジャー内に含まれる3×125mL振とうフラスコの25mL培養)、125rpmで混合物を攪拌する工程;
b) 工程(a)からの混合物を12時間インキュベートする工程;
c) 37℃の温度設定点で上記25mL培養の1つからの4×5mLアリコートを接種4×200mL PP3培地に接種し(嫌気性ガスジャー内に含まれる4×500mL振とうフラスコの200mL培養)、125rpmで混合物を攪拌する工程;
d) 工程(c)からの混合物を12時間インキュベートする工程;
e) 37℃の温度設定点および7.00のpH設定点で3×200mL培養物を14.4LのPP3培地に接種し(2OL発酵容器中の15L培養)、125rpmで混合物を攪拌する工程;
f) 工程(e)からの混合物を12時間インキュベートする工程;
g) 37℃の温度設定点および7.00のpH設定点で15L培養物の8Lを192LのPP3培地に接種し(270L発酵容器中の200L 培養)、125rpmで混合物を攪拌する工程;
h) 工程(g)からの混合物を14時間インキュベートする工程;ならびに
i) Millipore Millistak 4m2および0.2μmフィルター(2×Millipore Express XL 10 フィルター)を介して200L/hの流速での濾過(0.2μmを伴う深さ)によって200L培養物を回収する工程
を含む。

0022

1つの態様において、本発明は、
a)粗回収物をMustang Q陰イオン交換カプセルフィルターに通して濾過する工程;
b)硫酸アンモニウムを、好ましくは1Mの最終濃度まで添加する工程;
c)粗回収物を、好ましくは0.45μmフィルターに通して濾過する工程;
d)濾過物をHICカラム、好ましくはフェニルセファロース6FF(低 sub)に通す工程;
e) 濾過物にロイペプチンを、好ましくはHIC後溶出産物に対して0.2mMの最終濃度まで添加する工程;
f) 硫酸アンモニウムを除去し、コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの正しい結合のためのロイペプチンを、TFFによるバッファ交換、好ましくはTFFによるバッファ交換で維持する工程;
g)工程(f)の混合物を、好ましくは0.45μmフィルターに通して濾過する工程;
h) Q-セファロースHPを用いてコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIを分離する工程;
i) コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIについてTFF濃度および調合物を別々に調製する工程;ここでTFFは10および/または3OK MWCO(分子量カットオフ)PESまたはRC-ポリエーテルスルホンまたは再生セルロースフィルター膜を用いてタンジェンシャルフロー濾過(tangential flow filtration)である。選択タンパク質を保持および濃縮し、かつ1つのバッファ溶液から別のものにタンパク質を交換する手段を提供する; ならびに
j) 0.2μm濾過システムに通して濾過する工程
を含む、精製手順を提供する。

0023

本発明の製剤原料は、コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの両方を含む。粗コラゲナーゼの好ましい供給源は細菌発酵プロセス、具体的にはヒストリチクス菌(C. his)の発酵からである。本発明の1つの態様において、発酵プロセスを記載する。C. hisから得られた粗コラゲナーゼは、色素リガンドアフィニティークロマトグラフィー、ヘパリンアフィニティークロマトグラフィー、硫酸アンモニウム沈殿、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーイオン交換クロマトグラフィー、および金属キレート化クロマトグラフィーを含む、当業者に公知の様々な方法によって精製され得る。粗コラゲナーゼおよび部分的精製コラゲナーゼは、Advance Biofactures Corp., Lynbrook, New Yorkを含む多くの供給源から市販されている。

0024

コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIの両方はメタロプロテアーゼであり、活性のために密着結合する亜鉛および緩く結合するカルシウムを必要とする(Eddie L. Angleton および H. E. Van Wart, Biochemistry 1988, 27, 7406- 7412)。両方のコラゲナーゼはあらゆる種類のコラーゲンに対する広い特異性を有する (Steinbrink, D; Bond, Mおよび Van Wart, H; (1985),JBC, 260 p2771-2776)。コラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIは、生理学的条件下でコラーゲンの3重らせん領域を加水分解することでコラーゲンを消化する(Steinbrink, D; Bond, M および Van Wart, H; (1985), JBC, 260 p2771 - 2776)。各コラゲナーゼは異なる特異性を示すけども(例えばそれぞれは切断のための異なる好ましいアミノ酸配列を有する)、一緒に、これらはコラーゲンに対する相乗活性を有する [Mandl, I., (1964), Biochemistry, 3: p.1737-1741; Vos- Scheperkeuter,GH, (1997), Cell Transplantation, 6 : p.403-412]。コラゲナーゼIIは、文献でクラスIIおよびクラスIコラゲナーゼについて報告されるように、コラゲナーゼIよりもあらゆる種類の合成ペプチド基質に対してより高い活性を有する。 [Bond, M.D. (1984), Biochemistry, 23: p.3085-3091. Hesse, F, (1995), Transplantation Proceedings, 27: p.3287-3289]。

0025

本発明の組成物および方法によって処置され得るコラーゲン媒介性疾患の例としては、限定されないが:デュピュイトラン病;ペーロニー病;有痛性肩拘縮症(癒着性関節包炎)、ケロイド;過形成性瘢痕;炎症性ざ蒼から生じるもの等の陥凹瘢痕手術後癒着;尋常性ざ瘡;脂肪腫、ならびにしわセルライト形成および新生物形成線維症等の外見を損なう状態が挙げられる。参照によって本明細書に援用される米国特許第6,086,872号および第5,589,171号はデュピュイトラン病の処置におけるコラゲナーゼ調製物の使用を開示する。参照によって本明細書に援用される米国特許第 6,022,539号は、ペーロニー病の処置におけるコラゲナーゼ調製物の使用を開示する。

0026

コラーゲン媒介疾患の処置のその使用に加えて、本発明の組成物はまた、広範囲の実験室、診断および治療適用に有用であるような、組織の個々の細胞および細胞クラスターへの解離に有用である。これらの適用には、小直径合成血管移植播種のための微細血管内皮細胞遺伝子治療、薬物細胞毒性スクリーニングおよび体外肝臓補助デバイスのための肝細胞軟骨再生のための軟骨細胞、ならびにインスリン依存性真性糖尿病の処置のためのランゲルハンス島を含む、様々な使用のための多くの種類の細胞の単離を含む。酵素処置細胞間接触を維持する細胞外マトリックスタンパク質およびタンパク質を断片化するように働く。コラーゲンは組織超構造の主要タンパク質成分であるために、酵素コラゲナーゼは望ましい組織崩壊を達成するために頻度高く使用されている。一般に、本発明の組成物は細胞の除去または細胞外マトリックスの修飾が望ましい任意の適用に有用である。

0027

本発明のコラゲナーゼ組成物はまた、特定数活性単位または特定質量の好ましい精製酵素のいずれかを混合することで調製され得る。コラゲナーゼ活性は合成ペプチドまたはコラーゲン基質のいずれかを加水分解する酵素の能力によって測定され得る。当業者は、本明細書に開示される以外の酵素アッセイがまた、機能的に等価な酵素組成物を定義および調製するために使用され得ることを認める。

0028

本発明の別の局面は、本発明の組成物中のコラゲナーゼIIに対するコラゲナーゼIが1対1の質量比である再現可能な最適化である。コラゲナーゼIIに対するコラゲナーゼIの比の再現可能性は、いくつかの因子のために以前に試みがあった。第一に、Clostridiumの市販発酵物は一般に、1対2の比であるコラゲナーゼIおよびコラゲナーゼIIをもたらす。第二に、精製手順が、この比を変更することが公知であり、精製産物の一貫しない比を有意にもたらす。本発明の組成物の最適固定質量比によって、優れた治療益をもたらす2つの異なるコラゲナーゼによって提供される相乗活性が最大化される。

0029

本発明はまた、本発明の組成物の医薬製剤を提供する。本発明の医薬製剤は、1つ以上の薬学的に許容され得る担体または賦形剤と共に配合される本発明の治療有効量のコラゲナーゼ組成物を含む。

0030

本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容され得る担体または賦形剤」は、非毒性、不活性固体半固体または液体フィラー希釈剤封入物質、または任意の種類の処方補助剤を意味する。薬学的に許容され得る担体として役立ち得る物質のいくつかの例は、ラクトースグルコースおよびスクロース等の糖;コーンスターチおよびジャガイモ澱粉等の澱粉;セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムエチルセルロース、および酢酸セルロース等のその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;プロピレーングリコール等のグリコール;オ レーン酸エチルおよびラウリン酸エチル等のエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム等の緩衝剤;アルギン酸;発熱物質なしの水;等張食塩水;リンガー溶液;エチルアルコール、およびリン酸緩衝溶液であり、ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム等の他の非毒性適合潤滑剤、着色剤放出剤コーティング剤香料剤保存剤および抗酸化剤はまた、製剤者の判断に従って、組成物に存在し得る。

0031

本発明の医薬組成物は、非経口局所、または移植貯蔵器を介して投与され得る。本明細書で使用される用語非経口は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑膜内、胸骨内、硬腔内、病巣内および頭蓋内注射または注入技術を含む。好ましい態様において、組成物は外観を損なう組織に注射される。ペーロニー病またはデュピュイトラン病または癒着性関節包炎の場合において、組成物がまたはプラークに注射される。用語「局所投与」は、かかる直接注射を包含するために本明細書に定義される。

0032

さらに、具体的に良好な結果が投与後の注射部位を固定することによって得られ得る。例えば、投与部位は4時間以上固定され得る。

0033

注射可能な調製物、例えば、滅菌注射可能な水性懸濁液または油性懸濁液が、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて公知の技術分野に従って製剤化され得る。滅菌注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能な溶液、懸濁液またはエマルジョン、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液であり得る。なかでも、使用され得る許容可能なビヒクルおよび溶媒は水、リンガー溶液、U.S.P.および等張塩化ナトリウム溶液である。また、滅菌固定オイルは従来、溶媒または懸濁媒体として使用されている。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の混合固定オイルが使用され得る。また、オレーン酸等の脂肪酸が注射可能物の調製に使用される。

0034

注射可能な製剤は、例えば、細菌保持フィルターによるフィルトレーションによって、または使用前に滅菌水または他の滅菌注射可能な媒体に溶解または分散され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を取り込むことによって滅菌され得る。滅菌溶液はまた、後の使用のために凍結乾燥され得る。

0035

本発明の化合物の局所投与または経皮投与投与形態としては、軟膏ペーストクリームローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー吸入またはパッチが挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で薬学的に許容され得る担体および必要に応じて任意に必要される保存剤またはバッファと混合される。

0036

本発明の活性化合物に加えて、軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、動物および植物性脂肪、オイル、ワックスパラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体ポリエチレーングリコール、シリコーンベントナイトケイ酸、タルクおよび亜鉛酸化物、またはその混合物等の賦形剤を含み得る。

0037

粉末およびスプレーは、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、カルシウムシリケート、およびポリアミド粉末またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含み得る。スプレーはさらに、クロフルオロ炭化水素等の通常の高圧ガスを含み得る。

0038

経皮パッチは、体への化合物の調節された送達を提供するという付加された利点を有する。かかる投与形態は適切な媒体に化合物を溶解または分散することによって作製され得る。吸収増強剤はまた、皮膚を横切る化合物の流入を増大するために使用され得る。速度は、速度調節膜の提供またはポリマーマトリックスまたはゲル中の化合物の分散のいずれかによって調節され得る。

0039

1つの好ましい態様において、本発明の製剤原料はラクトースを配合した凍結乾燥された注射可能な組成物である。1つの態様において、注射可能なコラゲナーゼの1ミリグラムずつが1.9mgのラクトースと配合される。別の態様において、注射コラゲナーゼの1ミリグラムずつは、好ましくはおよそ2800SRC単位、および合成基質pzGPGGPAを用いた潜在アッセイで測定される51000単位を有する。

0040

別の好ましい態様において、本発明のコラゲナーゼ組成物は、約8.0のpHレベルのスクロース、Trisを配合し、凍結乾燥された注射可能な組成物である。最も好ましくは、本発明の1.0mgの製剤原料が、約8.0のpHの60 mMスクロース、10 mM Tris中に配合される(これは製剤バッファ中の20.5mg/mLのスクロースおよび 1.21mg/mLのTrisに等しい)。製剤のいくつかの例としては、限定されないが:0.58 mgの製剤原料用量について、18.5mgのスクロースおよび1.1 mgのTrisが各バイアルに添加され、この場合標的バイアル充填容積は0.9mlである;および0.58 mgの製剤原料用量について、12.0 mgスクロース(複数要約(multicompendial))および0.7mgのTris (複数要約)が挙げられる。

0041

本発明に従って、処置の必要がある患者に、本発明の組成物の治療有効量、または本発明の医薬製剤の治療有効量を投与する工程を含む、コラーゲン媒介疾患を処置する方法が、提供される。本発明の化合物の「治療有効量」は、任意の医学処置に適用可能な合理的な利益/リスク比で、処置された被験体に対して治療効果を付与する化合物の量を意味する。

0042

治療効果は、客観的(すなわち、ある試験またはマーカーによって測定可能)または主観的(すなわち、被験体が指示するか、または効果を感じる)であり得る。効果的な用量はまた、投与経路ならびに他の薬剤との同時使用の可能性に依存して変化する。しかし、本発明の組成物の毎日総使用が良さそうな医学判断の範囲内で付き添い医師によって決定され得ることが理解される。任意の特定患者のための特定の治療効果用量レベルは、処置される障害および障害の重篤度を含む様々な因子;使用される特定化合物の活性;使用される特定組成物;患者の年齢、体重、一般健康、性別および食事;投与の時間、投与の経路、および使用される特定化合物の排出速度;処置の期間;使用される特定化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;ならびに医学技術分野で周知の類似因子に依存する。

0043

注射可能なコラゲナーゼの製剤原料は、コラゲナーゼAUX IおよびコラゲナーゼABC IならびにコラゲナーゼAUX IIおよびコラゲナーゼABC IIと呼ばれる2つの微生物コラゲナーゼからなる。用語「コラゲナーゼI」、「ABC I」、「AUX I」、「コラゲナーゼAUX I」および「コラゲナーゼABC I」は、同じであることを意味し、交換可能に使用され得ることが理解される。同様に、用語「コラゲナーゼII」、「ABC II」、「AUX II」、「コラゲナーゼAUX II」、および「コラゲナーゼABC II」は、同じ酵素のことをいい、また、交換可能に使用され得る。これらのコラゲナーゼは、細菌細胞によって分泌される。これらは、クロマトグラフィー法によりヒストリチクス菌培養上清から単離および精製される。両方のコラゲナーゼは、特別なプロテアーゼであり、同じEC番号(E.C 3.4.24.3)を共有する。

0044

コラゲナーゼAUX Iは、115kDaの分子量を有し、約1000アミノ酸からなる単一ポリペプチド鎖を有する。コラゲナーゼAUX IIはまた、110kDaの分子量を有し、約1000アミノ酸からなる単一ポリペプチド鎖を有する。

0045

コラゲナーゼAUX IおよびAUX IIの領域に配列ホモロジーがあることが文献に示されているけども、2つのポリペプチドウエスタンブロット分析で示されるように免疫学的交差反応性であるように見えない。

0046

製剤原料(コラゲナーゼ濃縮物)は、コラゲナーゼAUX IおよびAUX IIについて約1対1の質量比を有する。コラゲナーゼ濃縮物は1.528の吸光係数を有する。

0047

印刷電子的媒体、コンピューター読み取り可能保存媒体または他の形式であろうとなかろうと、限定されないが、要約、記事雑誌公開物、教科書論文インターネットウェブサイトデータベース、特許、および特許公開公報を含む、本明細書に引用される全ての参照は、その全体を参照によって表現上援用される。

0048

本発明の組成物およびプロセスは、例示としてのみ意図され、本発明の範囲を限定しない以下の実施例と共によりよく理解される。開示される態様への様々な変化および改変が当業者に明白であり、限定されないが本発明のプロセス、製剤および/または方法に関連するものを含むかかる変化および改変が、本発明の精神および添付の特許請求の範囲から逸脱することなく行われ得る。

0049

プロセス 2:
発酵プロセス
本研究は、動物フリー成分成長培地の5L発酵規模プロセスからの250mg/Lの全コラゲナーゼABC I & IIの目標収量を送達することを目的とした発酵プロセスを開発するために設定された。様々な潜在的で代替的な窒素供給源がスクリーニングされ、これらが成長培地に現在使用されるフィトン成分に対しておよびこれを超えてコラゲナーゼ発現に何らかの影響を与えるかどうかを判断した。2つの株であるヒストリチクス菌004および013の生産性を比較する実験によって、増殖動力学、コラゲナーゼ生産性および動物由来培地で増殖した夾雑プロテアーゼの生成に関して2つの株間での任意の違いが決定された。この比較によって、動物フリー成長培地に対する動物由来培地におけるヒストリチクス菌株の成長の間での有意な違いが強調された。

0050

以前の結果によって、フィトンおよび酵母抽出物の増大した濃度がより高いバイオマス濃度およびより高いレベルの全コラゲナーゼ発現を支持することが示されたことが記載された。最適化バッチ発酵培地のバイオマス濃度および全コラゲナーゼ生産性をさらに増大する試みにおいて、流加(fed-batch)発酵戦略が設計された。1つは高濃度培地のバッチ相、続いて低濃度飼養相を有し、第二は低濃度培地のバッチ相続いて高濃度飼養相を有する2つの5L発酵を実施した。両方の発酵物は高いバイオマス濃度を生成するが、高濃度バッチ相は比較的低レベルのコラゲナーゼ発現を示した。低濃度バッチ発酵は、非常に高いレベルのコラゲナーゼ発現を示したが(約280mg/L)、この培養はまた、夾雑プロテアーゼのクロストリパインの有意な量を生じた。

0051

低濃度バッチ発酵はコラゲナーゼの発現に関して非常に良好な結果を与えたが、非常に濃縮されたフィトンおよび酵母抽出物供給溶液は、調製することが非常に困難であった。2つのさらなる発酵が実施され、第一は以前の成功した流加発酵の繰り返しであり、第二はより低濃度供給溶液を用いてわずかに高い濃度のバッチ相培地組成を有した。両方の発酵は、同様のバイオマス濃度を達成し、コラゲナーゼおよびクロストリパイン(クロストリパイン)の同じ発現プロフィールを示した。生成したコラゲナーゼの量は、両方の発酵において約280mg/Lと再度見積もられた。しかし、これらの発酵は夾雑プロテアーゼクロストリパインの有意な量を生成した。

0052

代替窒素供給源の選択を、流加発酵戦略で使用されるフィトンペプトンを置き換える能力について評価した。ヒストリチクス菌は、4〜5単位の光学密度(600nm)に達する植物性ペプトンで極端に十分増殖した。しかし、これらの発酵物のSDS-PAGE分析は、コラゲナーゼまたはクロストリパインのいずれかの発現も示さなかった。これらのペプトンで観察される豊かな細胞増殖のために、複合窒素供給源の濃度が非常に高く、プロテアーゼ発現の阻害をもたらすことが考えられた。従って、第二セット発酵は、バッチ戦略において50 g/Lの代替ペプトンを用いて行われた。発酵物はSDS-PAGEで分析された場合、コラゲナーゼまたはクロストリパインの発現は再度見られなかった。フィトンペプトンを用いた流加発酵に、3つのアミノ酸、グルタミントリプトファンおよびアスパラギンを添加した。これらのアミノ酸は非動物培地中に低量で存在していると同定された。発酵の増殖プロフィールはアミノ酸添加なしの流加発酵のものと非常に類似した。SDS-PAGE分析によって、同様の収量のコラゲナーゼであるが、少し低レベルのクロストリパインが示された。クロストリパインアッセイは、対照流加発酵と比較する場合にアミノ酸添加で活性の減少を示した。なお有意であるクロストリパイン活性の減少は、動物培地と非動物培地との間での違いほど大きくはなかった。

0053

硫酸アンモニウム沈殿を用いるコラゲナーゼの一次回収工程の評価が粗発酵上清の0.2μm濾過で行われた。プロセスを介して行われるここでの目的は、コラゲナーゼ収量を増大し、クロストリパインの量を理想的に減少することを助けることであった。最初に100〜400g/Lの硫酸アンモニウム濃度をアッセイした。400g/Lの硫酸アンモニウムは、コラゲナーゼの有意な回収をもたらした。さらなる研究がより高い範囲の硫酸アンモニウム(400〜520g/L)で実施された。また、pHを6.0に減少する効果および沈殿前に培地を酸素化する効果がまた、調査された。これらの条件のいずれかでの上清から回収したコラゲナーゼまたはクロストリパインの量のいずれかにおいて違いは観察されなかった。400g/L硫酸アンモニウムから生じたペレットは懸濁することが最も容易であった。

0054

2つの株のヒストリチクス菌(004および013)を比較する研究は、動物由来培地のコラゲナーゼの生産性は最適非動物由来培地のものより低かったことを示した。クロストリパイン活性の酵素アッセイによって支持されるSDS-PAGE分析によって、非動物培地よりも動物由来培地から生成される物質中に有意に低い量のクロストリパインがあることが強調された。このことは、非動物由来培地発酵から生成した供給ストックが、夾雑プロテアーゼの生成に関して動物由来培地を用いた発酵とは有意に異なる供給ストック物質であるという事実を強調した。

0055

一セット流加発酵- DCFT24
プロセス開発研究の結果によって、オリジナル培地(50g/Lフィトンペプトンおよび8.5g/L酵母抽出物)と比べて、豊富培地(100g/L フィトンペプトンおよび50g/L酵母抽出物)の使用がコラゲナーゼのより高い量の発現をもたらすことが示された。また、これが生成されるクロストリパインの量を減少することが最初に見られた。

0056

2つの5L発酵を次に実施した。最初に、戦略は長バッチ相/短流加相からなり、二番目は短バッチ相/長流加相からなった。両方の戦略において、発酵の終わりに(2O時間後)、フィトンペプトンおよび酵母抽出物の濃度は、バッチ発酵の場合のように、それぞれ100g/Lおよび50g/Lであった。表1および2は、培地配合および使用される戦略を詳細に記す。

0057

図1は2つの発酵物からの増殖曲線(OD600nm対時間)を示し、一方、図2は正味の増殖曲線(正味OD600nm対時間)を示す。第一発酵からの細胞は非常に速く増殖し、約10時間後に最大ODに達したことが観察された。これは、バッチ相の培地が非常に豊富であるという事実のためであった。流加相中に、細胞は増殖するように見えなかった。OD値は少し減少し、これは細胞が死んでいるという事実および発酵器への供給物希釈効果に部分的に寄与し得る。

0058

第二発酵について、流加相は、6時間後に開始された。その時点で、OD値は、図1の増殖曲線によって示唆されるように、低い。細胞は、約18時間までゆっくり増殖し続けた。

0059

図2の正味の増殖曲線は、DCFT24b発酵の細胞密度がDCFT24a発酵より高いことを示唆することが注目された。接種前に培地のOD600nmは約1.7であり、一方でDCFT24bにおいて、約0.4であった。これらの違いは、発酵物がオートクレーブされる場合に沈殿が形成されるという事実のためである。DCFT24aについて、より高い量がDCFT24bと比較して形成された。

0060

SDS PAGEゲル:
上清試料のSDSPAGE分析(8% Tris-グリシンゲル)が、2つの発酵についてそれぞれ実施された。ゲルを図3および4に示す。半定量的SDS PAGEゲルはまた、第二発酵の回収点試料について生じた。

0061

図4のSDS PAGEゲル分析は、非常に低い量のコラゲナーゼが発現されることを示した。これは、細胞がバッチ相中で非常に速く増殖し、結果として最大細胞濃度が約10時間後に達したという事実のためであり得た。対照的に、おそらくは細胞が短バッチ相中でよりゆっくり増殖し、流加相中で増殖し続けるために、非常に高いレベルのコラゲナーゼ発現が第二発酵で観察された。従って、本発明は、細胞増殖が短バッチ相中にゆっくり調節され、流加相中で増殖し続ける、C. hisのための改善された発酵方法に関する。ゆっくりした増殖は、発酵プロセスの開始の約10時間以内のような、流加相の前に短バッチ相中の増殖速度が最大細胞濃度をもたらさないということを意味するために定義される。好ましい態様において、増殖速度はだいたい本明細書に記載される第二発酵サイクルから生じる。

0062

第二発酵サイクルの回収点での半定量的SDS PAGEゲルの推定コラゲナーゼ生産性(図5)は、コラゲナーゼABC Iについて132mg/LおよびコラゲナーゼABC IIについて158mg/Lであった。以前に得られたものとこれらの値を比較して、流加戦略を用いて約3倍の発現レベル増大がある。

0063

次の工程は、少し改変した流加戦略および培地を用いてさらなる流加発酵セットを行うことであった。目的は発酵プロセスの規模可能性および丈夫さを改善することであった。

0064

この発酵の培地配合は、バッチ相のフィトンペプトンおよび酵母抽出物がオートクレーブされる代わりに濾過滅菌されたことを除いて、上記と同じであった。培地中のタンパク質の加熱変性によって組成物に潜在的に影響を与え得る、酵母抽出物およびフィトンのオートクレーブを回避するためにこれを行った。発酵DCFT26bについて、酵母抽出物およびフィトンペプトンの量を増大した。これを行うと、供給物中の酵母抽出物およびペプトンの濃度がDCFT26aより低く、作製および濾過滅菌することが容易であった。両方の発酵について、後に続く戦略は同じであり、6時間バッチ相続いて14時間流加相であった。表3および4は培地配合を表し、図6は両方の発酵に使用される戦略を表す。

0065

図7は2つの発酵からの増殖曲線(OD600nm対時間)を示し、一方で図8は、正味の増殖曲線(正味OD600nm対時間)を示す。

0066

DCFT26aおよびDCFT26bの増殖曲線は、図2に示されるDCFT24bのものと非常に類似した。細胞は流加相中でゆっくり増殖し、約3.5の最終の正味OD600nmに達した。

0067

発酵試料のSDS PAGEゲル:
上清試料のSDSPAGE分析(8% Tris-グリシンゲル)を、2つの発酵のそれぞれについて実施した(図9および図10)。また、コラゲナーゼの量の良好な推定をするために、半定量的SDS PAGEゲルを、DCFT26a(図11)およびDCFT26b(図12)の回収点試料について行った。

0068

両方の発酵において、コラゲナーゼのレベルはDCFT24bのものと類似した(図3)。半定量的SDS PAGEゲルによって、DCFT24b(280mg/L〜300mg/Lの全コラゲナーゼ)に非常に類似するレベルがDCFT26aおよびDCFT26bの両方について得られたことが示される。DCFT26a発酵サイクルの回収点(図11)は、コラゲナーゼIについて約142mg/LおよびコラゲナーゼIIについて約132mg/Lであった。DCFT26b発酵サイクルの回収点(図12)は、コラゲナーゼIについて約147mg/LおよびコラゲナーゼIIについて約158mg/Lであった。クロストリパインのレベルは、DCFT24bの場合のように、なお高かった。

0069

硫酸アンモニウム沈殿工程の研究:
これらの発酵の結果によって、コラゲナーゼのレベルは流加戦略を用いて高いが、クロストリパインのレベルはまた、なお有意に高かったことが示された。従って、小規模実験研究が、濾過された発酵上清からの沈殿ペレット中の、クロストリパインおよびコラゲナーゼの回収量に対する硫酸アンモニウム濃度の効果を調査するために設定された。

0070

硫酸アンモニウム沈殿工程の効果を評価するために、6×100mL上清試料を、発酵DCFT26aから回収した。これらの試料を、以下の表に詳細に記載されるように、6つの異なる硫酸アンモニウム濃度を用いて沈殿した。ペレットを3.3mLのWFI中に懸濁し、10OmMのK2HPO4(pH 6.7)に対して透析した。

0071

次に、透析後試料をSDSPAGE分析によって分析した。
図13: 15%および22.5%で沈殿される透析後回収点試料
図14: 30%および37.5%で沈殿される透析後回収点試料
図15: 45%および60%で沈殿される透析後回収点試料

0072

ゲルは、使用される硫酸アンモニウムが15%〜45%飽和である場合に透析後試料中のコラゲナーゼのレベルが非常に低いことを示す。これらの場合に回収は5%未満であるように思われた。

0073

60%飽和の硫酸アンモニウムが使用される場合(400g/L)、透析後試料中のコラゲナーゼのレベルは、非常に高かった(図15)。バンドの強度を比較することで(試料対参照)、コラゲナーゼのそれぞれについて約70mg/Lが透析後試料中に存在したことが推定され得る。このことは、DCFT26aの半定量ゲル(図11)によれば、回収点試料中に約130mg/Lの各コラゲナーゼが存在したために、約50〜60%の回収を示唆する。

0074

従って、本発明は、DCFT26bにおいて上に示される培地配合の使用(勿論、そこに示される量はおよそである)、および約400 g/リットルの硫酸アンモニウムがコラゲナーゼ含有培地に添加される、コラゲナーゼを沈殿するための硫酸アンモニウムの使用に関する。

0075

第三セットの流加発酵
ここでの主な目的は、開発された流加戦略の再現性を評価することであった。DCFT26bの複製発酵である流加発酵を実施した。また、硫酸アンモニウム/沈殿工程を、以前の小規模研究と比較してより詳細に調査した。より具体的に、目的は、沈殿/透析後試料中のコラゲナーゼおよびクロストリパインの回収に対する、60%(400g/L)から80%(530g/L)までの、様々な硫酸アンモニウム濃度の効果を調べることであった。また、回収上清試料を処理する2つの方法がまた、評価され、すなわち、pHをシフトし、培地を酸素化した。

0076

増殖曲線:
使用される培地および流加戦略は、DCFT26bと全く同じであった。図16は、発酵からの増殖曲線(OD600nm対時間)および正味の増殖曲線(正味OD600nm対時間)を示す。増殖曲線はDCFT26bのものと非常に類似し、プロセスの良好な再現性を示した。

0077

発酵を通して得られる上清試料のSDSPAGE分析(8% Tris-グリシンゲル)は、コラゲナーゼおよびクロストリパインのレベルがDCFT26bのものと非常に類似することを示した(SDS PAGEゲルは示さない)。半定量的SDS PAGEゲル(8% Tris-グリシンゲル)を、回収点試料について実施した(図17)。ゲルは、DCFT26bに観察されるレベルと類似して、120mg/Lよりも高い各コラゲナーゼが存在することを示唆する。

0078

発酵回収試料の硫酸アンモニウム沈殿:
硫酸アンモニウム沈殿工程の有効性を評価するために、7×500mL上清試料を回収した。これらを、以下の6つの方法を用いて沈殿した。

0079

全ての場合において、ペレットを16.5mLの10OmMのK2HPO4(pH 6)に懸濁し、同じバッファに対して透析する方法4を例外として、ペレットを16.5mLのWFIに懸濁し、10OmMのK2HPO4 (pH 6.7)に対して透析した。SDS PAGEゲルを、次に、透析後試料中のコラゲナーゼの量を推定し、沈殿/透析工程の回収を評価するために実施した。

0080

続く沈殿/透析方法は以下のものである。
1 400g/Lの硫酸アンモニウムを、上清試料に一度に添加する沈殿。10OmMのK2HPO4, pH 6.7に対する透析。
2 400g/Lの硫酸アンモニウムを、上清試料にゆっくり(約30分)添加する沈殿。10OmMのK2HPO4, pH 6.7に対する透析。
3 400g/Lの硫酸アンモニウムを、予備酸素化した上清試料にゆっくり(約30分)添加する沈殿。発酵器から回収された500mL細胞培養物を約10分間酸素化することでこれを行った。培養物を次に、濾過滅菌した。硫酸アンモニウム沈殿後に形成されたペレットを、10OmMのK2HPO4 pH 6.7に対して透析した。
4 400g/Lの硫酸アンモニウムを、5N HClを添加してpHをpH6に変化した上清試料にゆっくり(約30分)添加する沈殿。後に形成されたペレットを、10OmMのK2HPO4, pH 6に対して透析した。
5 440g/Lの硫酸アンモニウムを、上清試料にゆっくり(約30分)添加する沈殿。10OmMのK2HPO4, pH 6.7に対する透析。
6 480g/Lの硫酸アンモニウムを、上清試料にゆっくり(約30分)添加する沈殿。10OmMのK2HPO4, pH 6.7に対する透析。
7 520g/Lの硫酸アンモニウムを、上清試料にゆっくり(約30分)添加する沈殿。10OmMのK2HPO4, pH 6.7に対する透析。

0081

硫酸アンモニウムは、上清試料中に480g/Lおよび520g/Lで添加した場合に完全に溶解しなかったが、400g/Lおよび440g/Lで添加した場合に完全に溶解した。

0082

SDS PAGEの結果は、沈殿工程(400g/L, 440g/L, 480g/L, 520g/L)に使用される硫酸アンモニウムの異なるレベルまたは使用される他の方法(酸素化, pHシフト)は、透析後試料に存在するコラゲナーゼの量に対する明らかな効果を有するように見えなかったことを示した。全ての場合において、透析後試料中の各コラゲナーゼ濃度は50mg/L〜60mg/Lの範囲であった。図18aは、400g/L 硫酸アンモニウムで沈殿された透析後試料のもののような、代表的なSDS PAGEゲルを示す。全てのゲルは非常に類似していたので、他のSDS PAGEゲルはこの報告に提示されない。

0083

回収点試料(図17)および透析後試料中のコラゲナーゼの推定濃度を考慮すると、沈殿/透析工程後のコラゲナーゼの回収は、約50%であった。SDSゲルによるコラゲナーゼ濃度の推定におけるエラーが一般的に高いので、50%回収の値が正確であるかを調査するために、以下のSDS PAGEゲルを行った。

0084

・硫酸アンモニウム沈殿試料の遠心分離後の全ての上清のSDS PAGEゲル(図18a)。目的は、任意の量のコラゲナーゼが上清で損失されるかどうかを評価することであった。
・回収点上清試料および透析後硫酸アンモニウム(400g/L)沈殿試料が等量のコラゲナーゼを含むように適切に希釈され、同じゲルに負荷されたSDS PAGEゲル (図19)。
・ 回収点上清試料および透析後硫酸アンモニウム試料(520g/L)が等量のコラゲナーゼを含むように適切に希釈され、同じゲルに負荷されたSDS PAGEゲル(図 20)。

0085

図18bから、硫酸アンモニウム沈殿試料の遠心分離後の上清中に存在するコラゲナーゼの量は非常に低かったことがわかる。図19および図20で、沈澱/透析工程後のコラゲナーゼの量は上清回収試料のものと非常に類似するように見えた。従って、上清および透析後試料の半定量的SDS PAGEゲルを比較することに由来する回収値が実際により高いことがありえた。

0086

動物由来TSB/プロテオースを用いたベンチマーク発酵実験:
動物由来成分含有培地中のヒストリチクス菌013株および004株の発酵を実施した。目的は013株を004株と比較し、細胞増殖、コラゲナーゼ発現および夾雑物のレベルに対する動物成分の効果を評価することであった。

0087

ヒストリチクス菌013:
凍結乾燥された株はPBS中に懸濁され、TSB/プロテオース寒天プレート(30g/L TSB, 10g/Lプロテオースペプトン,12g/L寒天に播いた。プレートを、嫌気性ガスパックの存在下、嫌気性ジャー中でインキュベートした。単一コロニーを選び取り、5mL TSB/プロテオース培地を接種するために使用した。37℃で15時間インキュベーションした後、培養物のOD600nmは、約1.0単位であった。5mLの培養物は次に、1mLの滅菌水と混合され、-70℃以下で保存された。

0088

PBFT58発酵
増殖曲線:
2つの5Lバッチ発酵、PBFT58c(004株)およびPBFT58d(013株)を行った。表6は、使用されるTSB/プロテオース培地の配合を提示する。図21は、得られた増殖曲線(正味OD600nm 対時間)を示す。

0089

図21より、013株は004株より高いODまで増殖したことがわかった。しかし、両方の場合に最終OD600nmは2.5より高く、動物由来培地は両方の株の良好な増殖を支持することを示した。

0090

013株は回収点(20時間)までゆっくり増殖し続けるが、004株は約2.7の正味のOD600nmまで増殖し、次に増殖が止まることが注目された。非動物由来培地を用いて、以前に提示された流加発酵と比較して、動物由来TSB/プロテオース培地を用いて得られた最終ODは低かった。

0091

SDSPAGE分析:
発酵を通して得られた上清試料のSDS PAGEゲル(8% Tris-グリシンゲル)を、図22および図23に示す。

0092

発酵上清、特に013株の場合に任意のクロストリパインが存在するように見えなかった。これは、コラゲナーゼの精製中のオリジネーター(originator)が問題を有し得なかったか、あるいは問題を減少したという事実を説明し得るので、非常に重要な発見であった。対照的に、精製プロセス中に、コラゲナーゼの分解が有する有意な問題は以前に経験した。これは発酵物中のクロストリパインの存在に部分的に寄与し得る。

0093

発酵物中に存在するコラゲナーゼの量の良好な推定値を得るために、半定量的SDS PAGEゲルを、回収点試料について行った(図24および図25)。ゲルはより低量のコラゲナーゼが植物性培地を用いた流加発酵(PBFT57)と比べて、TSB/プロテオース培地を用いたバッチ発酵(PBFT58c)に生成されることを示唆する。これは、より高い細胞密度が後者の場合に得られたという事実に寄与し得る(OD600nm約4〜OD600nm約2.7)。表7は半定量的ゲルの結果をまとめる。

0094

発酵回収試料の硫酸アンモニウム沈殿:
各発酵について、2×500mL回収点試料を、400g/L(60%)および520g/L(80%)硫酸アンモニウムを用いて沈殿した。ペレットを、16.5mLのWFIに懸濁し、10OmMのK2HPO4(pH 6.7)に対して透析した。透析後試料のSDSPAGE分析(8% Tris-グリシンゲル)を、次に行った(図26および図27)。

0095

これらのゲルの結果は、非常に濃縮された透析後試料においても(図26および27のレーン6および7)、クロストリパインのレベルは極端に低いかったことを示した。これは004株と比較して013株の場合により明白である。

0096

従って、本発明は本明細書に記載される発酵プロセスによって製造されるもののようなクロストリパインを含まないコラゲナーゼ組成物に関する。

0097

クロストリパイン活性の測定:
クロストリパインの役割をさらに調査するために、酵素アッセイを、透析後試料のクロストリパイン 活性を測定するために設定した。以下の方法を使用した:
クロストリパインの酵素アッセイ:




BAEE = N-a-ベンゾイル-L-アルギニンエチルエステル
条件:T = 25℃、pH = 7.6、A253nm、光路= 1cm
方法:連続分光測光法速度測定
単位定義:1ユニットは、2.5mM DTTの存在下、pH 7.6、25℃で1分当り1.0μmolのBAEEを加水分解する。

0098

透析後の試料のクロストリパイン活性についての分析:
クロストリパイン活性アッセイを使用して、TSB/プロテオース(PBFT58)を添加した発酵液由来の透析後試料および植物ベース流加発酵液(PBFT57)を分析した。表8に結果をまとめる。

0099

結果は、TSB/プロテオース発酵液の場合には極めて低いクロストリパイン活性が存在したことを示す。対照的に、流加PBFT58の場合にはクロストリパイン活性は非常に高かった。

0100

代替ペプトンの調査
振盪フラスコ中のスクリーニング試験
この試験において、種々の植物ペプトンをフィトン(phytone)ペプトンに代わるものとして使用した。目的は、コラゲナーゼおよびクロストリパインの発現のレベルにおける種々のペプトンの効果を評価することであった。試験した全てのペプトンは植物供給源に由来し、Sigmaにより販売されている。

0101

使用した実験の手順を図28に説明する。メディウム(medium)の配合は表9に詳述し、使用したペプトンのリストは表10に示す。また、フィトンペプトンを含有するものを対照振盪フラスコとした。全ての場合で、発酵させた流加発酵液の採取の時点でこれらの成分の濃度を模倣するために、50g/Lの酵母抽出物および100g/Lのそれぞれのペプトンを使用した(表4参照)。

0102

振盪フラスコを18時間インキュベートした。OD600nmおよび生存細胞計測について培養物を分析した。培養物を濾過してSDS PAGEにより上清を分析した。OD600nm測定の結果および生存細胞計測の結果を表10にまとめる。

0103

フィトンペプトンと比較して、ほとんどの植物性ペプトンはより高い正味のOD値を生じた。しかしながら、OD値は生存細胞計測数とは相関しなかった。これは部分的に、生存細胞計測法の変動、または予備的な選択的採取の時点(18時間)以前に細胞が既に溶解し始めていたことに起因し得た。

0104

興味深いことに、SDS-PAGEゲルは、対照のフラスコ(フィトンペプトン)を含む全てのフラスコで、コラゲナーゼの発現は見られなかった(ゲルは示さず)ことを示した。このことについて考えられる理由は、使用したフィトンペプトンおよび酵母抽出物の濃度が非常に高く、そのためにコラゲナーゼの発現が抑制されたということであり得た。

0105

代替ペプトンを使用した流加発酵DCFT27a,b:
コラゲナーゼの発現が観察されなかったという先の振盪フラスコ実験の情報に基づいて、発酵した流加戦略を使用して代替ペプトンを評価することを決定した。

0106

2種類の流加発酵、DCFT27a(植物性抽出物2)およびDCFT27b(植物性加水分解物2)を行なった。両発酵液において、フィトンペプトンを含むメディウムについて開発された流加戦略を使用した。表11にはメディウムの配合を示し、図29には使用した戦略を示す。

0107

増殖曲線:
DCFT27aおよびDCFT27bについての増殖曲線(正味のOD600nm対時間)を図30に示す。両発酵液において、フィトンペプトンを含むメディウム(発酵液PBFT57、図16)と比較して、細胞はわずかに高いOD600nmまで増殖した。これは生存細胞計測数と一致した(PBFT57について1.5x109 CFU/mLと比較して、DCFT27a,bについておよそ2x109 CFU/mL)。

0108

SDS PAGEゲル:
振盪フラスコ実験について、SDSPAGE分析はDCFT27aおよびDCFT27bの両方でコラゲナーゼの発現がないことを示した(ゲルは示さず)。

0109

これは、フィトンペプトンを使用する場合は、多量のペプトンからなるメディウムがコラゲナーゼの発現を補助するが、代替ペプトンを使用する場合には多すぎて、コラゲナーゼおよびクロストリパインを含む何らかの代謝産物の発現を抑制するということに起因し得る。該細胞は代替ペプトンを含むメディウム中で豊かな増殖条件を経験し何らかのプロテアーゼを産生する必要がないものと思われる。

0110

代替ペプトンを使用したバッチ発酵PBFT59a,b,c:
DCFT27aおよびDCFT27b流加発酵の結果から、3種類のさらなる変形ペプトンを調べるさらなる研究が導かれたが、以前に使用したよりも低い濃度が使用された。

0111

3種類の5Lバッチ発酵、PBFT59a(植物性トリプトン)、PBFT59b(植物性抽出物)およびPBFT59c(植物性抽出物番号1)を実行した。18時間後に発酵液を採取した。

0112

動物性メディウム中のプロテオースペプトン(プロテオース/ペプトン)の濃度および以前に使用したフィトンペプトンの濃度を模倣するために、50g/Lの濃度で全てのペプトンを使用した。メディウムの配合を表12に示す。

0113

増殖曲線:
PBFT59a,b,c発酵液から得られた増殖曲線を図31に示す。全ての場合において、細胞は、DCFT27流加発酵液と比較して、より低いOD600nm(1.8〜2.8)まで増殖した。これはまた、生存細胞計測数に一致した(DCFT27a,bについて2x109 CFU/mLであったのと比較して、PBFT59a,b,cについて0.7x109 CFU/mL〜1.2x109 CFU/mL)。トリプトンを含むメディウムにおいて、細胞は最も遅い増殖速度を示し、18時間後に最も低い細胞密度に達した。

0114

SDS PAGEゲル:
振盪フラスコ実験およびDCFT27a,b流加発酵液に関して、SDS PAGEゲルではコラゲナーゼの発現は見られなかった(ゲルは示さず)。

0115

これらの結果は、代替ペプトンは細胞増殖を補助するが、コラゲナーゼの発現を可能にはしないことを示す。先に示唆したように、これは、これらのペプトンが栄養素、例えば遊離アミノ酸小分子ペプチドに非常に富むためであり得る。

0116

4組目の流加発酵-DCFT27d
代替植物性ペプトンを使用した実験の結果が良好ではなかったので、この研究の次の目的はフィトンペプトンメディウムを使用した開発した流加発酵液におけるクロストリパインのレベルを減少する可能性を調べることであった。前述のように、クロストリパインはおそらく精製プロセスの間のコラゲナーゼの分解を引き起こしていると思われた。

0117

3種類のアミノ酸、即ちグルタミン、トリプトファンおよびアスパラギンを補充した標準的フィトンペプトンメディウムを使用して流加発酵を行なった。この発酵は、製造業者により提供されたこれらの成分のアミノ酸組成に基づく動物性TSB/プロテオースメディウムと比較して、これらの特定のアミノ酸濃度をフィトンペプトン中でより低くして実行した。

0118

ここでの目的は、これらのアミノ酸の添加によりクロストリパインの発現に寄与する要因となり得る何らかの栄養素制限を低減することができるかどうかを調べることであった。メディウム配合を図13に示す。使用した発酵戦略はDCFT26およびPBFT57発酵(図6参照)に使用した標準的流加戦略であった。

0119

増殖曲線:
DCFT27d発酵液から得られた増殖曲線を図32に示す。得られた増殖プロフィールは、以前に示したアミノ酸無しの標準的流加発酵(DCFT26bおよびPBFT57)について得られたものと非常に類似していた。

0120

SDS PAGEゲル:
図33aは、発酵を通じて得られた上清試料のSDS PAGEゲルを示す。コラゲナーゼのレベルは標準的流加発酵について見られたもの(DCFT26bのSDS PAGEゲルについて図10参照)と同様である。クロストリパインは依然として発酵液中に存在しているが、そのレベルはDCFT26bの場合よりも低いように思われた。

0121

このことをさらに調べるために、クロストリパイン活性アッセイを使用して、透析後採取点の試料のクロストリパイン活性を推定した。また、20L凍結乾燥バッチから得た透析後採取点の試料のクロストリパイン活性も推定した。この特定のバッチは有意なコラゲナーゼ分解を示すことなく精製されたので、このバッチのクロストリパイン活性の認識は有益であった。表14に透析後試料の酵素活性をまとめる。これは、比較目的で、表8に示される標準的フィードバッチ(fed-batch)発酵液PBFT57および動物性TSB/プロテオースペプトンについての酵素活性も含む。

0122

DCFT27dの結果は、アミノ酸の添加により該株により産生されるクロストリパインの活性が低減することを示す。クロストリパイン対コラゲナーゼの割合は、対照流加発酵液と比較して、アミノ酸補充発酵液ではおよそ4倍低い。動物由来発酵液のクロストリパイン対コラゲナーゼの割合は、アミノ酸補充流加発酵液よりも10倍低かった。クロストリパイン活性の減少は、精製の間のコラゲナーゼの分解の有意な減少を生じ得る可能性がある。

0123

一連の5L発酵を実施して、いくつかの流加発酵戦略を評価した。そのコラゲナーゼの収量、夾雑物の量およびスケーラビリティー(scalability)に基づいて戦略を評価した。これらの結果に基づいて、最適な流加戦略を、およそ280mg/Lのコラゲナーゼ総量の生産力を生じるものとして同定した。バッチメディウム濃度をわずかに増加させ、流加メディウム濃度を減少させて発酵戦略を改変し、そのスケーラビリティーを向上させた。発酵戦略についてのこの変更は夾雑物の生産量またはレベルに何ら影響を与えなかった。

0124

第2の目的は、コラゲナーゼの一次回収工程を最適化することであった。この工程の最適化は、プロセス工程の収量の向上、または回収される夾雑物の量の減少、またはスケーラビリティーの増加に関係した。100〜520g/Lの硫酸アンモニウム濃度の範囲を評価した。pHを6.0に下げることの効果およびメディウムに酸素添加することの効果も評価した。400g/L未満の全ての硫酸アンモニウム濃度はコラゲナーゼの非常に低い回収を示した。400〜520g/Lの硫酸アンモニウム濃度のいずれにおいてもコラゲナーゼまたはクロストリパインの回収に差は見られなかった。400g/L沈殿物由来のペレットは最も容易に再懸濁されたため、この濃度を最適レベルと規定した。

0125

ヒストリチクス菌菌株013および004を添加した動物由来メディウムにおけるコラゲナーゼおよびクロストリパインの増殖および産生を測定および比較するために、ベンチマーキング実験を行なった。動物由来培地の配合は、TSBおよびプロテアーゼペプトンを利用したプロセス1発酵メディウムから得た。この実験はまた、動物性メディウムおよび非動物性メディウム中で増殖した系統004の比較を可能にした。SDS-PAGE分析の結果は、動物由来培地中で増殖したヒストリチクス菌のクロストリパインの量はかなり少ないことを示した。クロストリパイン活性についての酵素アッセイを使用してこれらの結果を確認した。アッセイは、動物由来メディウムを使用した発酵液中のクロストリパインの活性の有意な減少を示した。2種類の系統を比較した場合、004は013よりも高いクロストリパイン活性を示した。

0126

代替窒素供給源の選択を、流加発酵戦略におけるフィトンペプトンと置き換えるその能力について評価した。これらのペプトンは植物性抽出物2(Sigma、49869)および植物性加水分解物2(Sigma、07436)であった。ヒストリチクス菌は、4〜5単位の最適密度(600nm)に達し、植物性ペプトンにおいて非常に良好に増殖した。これらの発酵液のSDS-PAGE分析は、コラゲナーゼやクロストリパインいずれの発現も示さなかった。これらのペプトンにおいて観察された豊富な細胞増殖のために、複合窒素供給源の濃度が高すぎ、プロテアーゼ発現の阻害を生じたということが考えられた。そのため、第2の組の発酵は、バッチ戦略において50g/Lで代替ペプトンを使用して行なった。これらの実験について、植物性トリプトン(Sigma、16922)植物性抽出物(Sigma、05138)および植物性抽出物1(Sigma、04316)を代替ペプトンとして使用した。SDS-PAGEで発酵液を分析した際に、コラゲナーゼやクロストリパインの発現は見られなかった。フィトンペプトンを使用した流加発酵液に3種類のアミノ酸、グルタミン、トリプトファンおよびアスパラギンを補充した。これらのアミノ酸は非動物性メディウム中に少量で存在するものとして同定された。発酵液の増殖プロフィールはアミノ酸の補充を行なわなかった流加発酵のものと非常に類似していた。SDS-PAGE分析は、クロストリパインはわずかに低いレベルではあるが、同様のコラゲナーゼの収量を示した。クロストリパインアッセイは、対照流加発酵液と比較した場合、アミノ酸の補充で活性の減少を示した。クロストリパイン活性の減少は、依然として大きかったが、動物性メディウムと非動物性メディウムの差ほど大きくはなかった。

0127

材料および方法:
植物性メディウムを使用した発酵用接種メディウム
この開発研究を通して接種メディウム用に以下の配合を使用した。

0128

接種メディウム-植物性




メディウムは濾過滅菌した

0129

接種手順
内部のセルバンク由来のバイアルを溶解して、0.025mLを30mLユニバーサルの接種メディウム中の5mLの接種に使用した。5mLの培養物を、嫌気性ジャー中で嫌気性ガスジェネレーターの存在下で、37℃でインキュベートした。およそ13〜15時間のインキュベーション後、4mLの培養物を使用して、500mLのフラスコ中で200mLの接種メディウムに接種した。前述のようにフラスコを、嫌気性ガスジェネレーターの存在下で嫌気性ジャー中に置いた。37℃、75rpmでおよそ13〜15時間のインキュベーション後、フラスコの全内容物を使用して発酵液に接種した。

0130

発酵液のpHおよび温度は、それぞれ7.0および37℃で制御した。窒素流速を1L/分(約0.2vvm)に、および撹拌機の速度を100rpmに設定した。OD600nm測定および生存細胞計測のために発酵液を決まった時間でサンプリングした。試料を0.22μmのフィルターで濾過した。SDSPAGE分析のために濾過物を-20℃で保管して-20℃で凍結乾燥した。図33bに模式的な接種の手順を示す。

0131

流加発酵液の好ましい配合を以下に示す。

0132

コラゲナーゼ産物の質や収量を損なうことなく発酵プロセスをさらにスケールアップすることも望ましい。従って、本発明はさらに、図33cのフローチャートに記載するようなおよそ200リットルの流加プロセスに関する。

0133

生存細胞計測法
振盪フラスコから得た試料を10-4〜10-7倍希釈してTBアガープレート上に塗布した。プレートを37℃でおよそ48時間、Genboxジャー中でインキュベーションした。ジャー中に嫌気性条件を作るために嫌気性ガスジェネレーターパックを使用した。その後コロニー数を計測した。

0134

硫酸アンモニウム沈殿:
材料:Sorvall Evolution遠心分離
化学物質:硫酸アンモニウム、GPR等級(BDH)
0.22μmのフィルターを通して上清試料(100mL〜500mL)を濾過した。実験ごとに種々の量の硫酸アンモニウムを添加した(15%〜80%飽和)。溶液をおよそ15分かけて、硫酸アンモニウムが溶解するまで磁性撹拌機中でゆっくりと混合した。その後混合せずに約3.5時間、+2〜8℃で溶液を維持した。維持工程後に、多くの沈殿が形成した。次いで溶液を7,200×gで、4℃で20分間遠心分離した。上清を廃棄してペレットを-20℃で保管した。

0135

透析
材料:10kDa MWCO SnakeSkin透析チューブ(68100、Pierce)
磁性撹拌機
化学物質:オルトリン酸2水素カリウムAnalaR(BDH)
注射用の水(WFI)
100mLの硫酸アンモニウム試料から得られたペレットを3.3mLのWFIに再懸濁した。再構成されたペレットを前もって湿らせた10kDa MWCO SnakeSkin透析チューブに移し100mMのK2HPO4(pH 6.7)に対して約12〜16時間、2〜8℃で透析した。次いで、WFIを換えて透析を2〜4時間続けた。透析した材料を回収して、体積を測定した。透析後試料を-20℃で保管した。

0136

SDS-PAGE分析(8%Tris-グリシンゲル)
材料:Xcell SureLock Mini-Cell
化学物質:
高分子量SDS-PAGE標準(161-0303、Bio Rad)
Novex 8% Tris-グリシンゲル、1.5mm、10ウェル(EC6018BOX、Invitrogen)
Novex 8% Tris-グリシンゲル、1.5mm、15ウェル(EC60185BOX、Invitrogen)
Novex Tris-グリシンSDSランニングバッファ(10x)(LC2675、Invitrogen)
Novex Tris-グリシンSDSサンプルバッファ(2x)(LC2676、Invitrogen)
NuPAGE試料還元剤(10x)(NP0009、Invitrogen)
Collodial Blue染色キット(LC6025、Invitrogen)
エチレーンジアミン酢酸二ナトリウム塩Analar R(BDH)

0137

10μlの試料を10μlの試料バッファ(2x)、2.5μl還元剤(10x)および2μlの0.1MEDTAに添加して(10mMの終濃度とした)還元SDS-PAGE用試料を調製した。10μlの濃縮ストックを80μlの還元剤(10x)、310μl WFIおよび400μl試料バッファ(2x)に添加して、高分子量(HMW)マーカーを調製した。次いで、等分する前に希釈HMW標準を95℃で5分間加熱して、その後のゲルでの使用のために-20℃で保管した。コラゲナーゼ含有試料(15μl)を直接(即ち事前加熱処理せずに)Tris-グリシンランニングバッファを使用して、130Vで約1時間50分間、8% Tris-グリシンゲルに流した。電気泳動後、製造業者の指示書の通りにゲルをコロイドブルー染色試薬で染色した。

0138

精製プロセス
精製の5Lプロセスについての方法の要約:
工程1.培養メディウム上清(分泌タンパク質)の硫酸アンモニウム沈殿。
再構成および0.1Mリン酸カリウム、0.1MアルギニンpH6.7に透析。
工程2.ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー(200μMロイペプチンの存在下)
4CVで、0.264Mリン酸カリウムpH6.7の0〜100%勾配により溶出。
A280>A260での2つの後期溶出ピークプール、TMAE上に直接負荷
工程3.フラクトゲルTMAEイオン交換(200μMロイペプチンの存在下)
核酸除去(Pall Mustang Qフィルターも使用できる)
結合フロースルーの回収およびプール。
工程4. 10mM Tris pH8.0に透析
工程5. QセファロースHPイオン交換(200μMロイペプチンの存在下)
AUXIとAUX IIを分離
20 CVで、10mM Tris、3mM CaCl2、360mM NaCl pH8.0の0〜40%勾配により溶出
2つのピークを回収: ピーク1=AUX II
ピーク2=AUXI
AUXIおよびAUX IIを含む画分に0.1Mまでアルギニンを添加した
工程6. AUXIおよびAUX IIプールを加圧式撹拌セルで濃縮した
工程7. Superdex 75ゲルろ過
クロストリパインおよびゼラチナーゼをAUXIおよびAUX IIから除去
AUXIおよびAUX IIを別々のカラムに個々に流す。
試料を5%CVで負荷
バッファ:10mM Tris、3mM CaCl2、150mM NaCl、0.1MアルギニンpH8
工程8. AUXIおよびAUX IIをプールして個々に濃縮し水に透析濾過して、その後プールして最終薬物生成物とする。

0139

カラム詳細:

0140

カラム充填
・可能な限り製造業者の指示書の通りにカラムに充填した。
・TMAEカラム-問題は生じなかった。
・QセファロースおよびSuperdex75-カラムのサイズのために充填して正確に圧縮することに困難は生じなかった。しかし、カラムは推奨の圧力で流した。
・HA-50%スラリーで充填して10mL/分で流した。

0141

5Lプロセスの収率/回収

0142

ABC IおよびABC IIそれぞれについて5Lプロセスの収量はおよそ60〜75mgであるスケールアップでは、発酵液に応じて、20Lについて250〜300mgおよび200Lについて2500〜3000mgの収量が予想され得た。

0143

5Lスケールプロセスの個々のクロマトグラフィー工程:
ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー
カラムサイズ: XK50/30中2x300mL(それぞれ15cm床高さ)
バッファA: 0.1Mリン酸カリウム、200μMロイペプチン、pH6.7
バッファB: 0.264Mリン酸カリウム、200μMロイペプチン、pH6.7
試料: 約350mL(0.1Mリン酸カリウム、0.1MアルギニンpH6.7中)は、<1.0mg/メディウム*で負荷された
流速: 9.8mL/分
溶出: 4CVで0〜100% B

0144

図34は、1.0mg/メディウム1Lの負荷によるハイドロキシアパタイト後のクロマトグラムを示し、分離および標的分解のかなりの量の低下が生じている。

0145

フラクトゲルTMAEアニオン交換
カラムサイズ: XK26/20中58mL(10cm床高さ)
バッファA: 10mMリン酸カリウム、0.2M NaCl、200μMロイペプチン、pH6.7
バッファB: 10mMリン酸カリウム、2M NaCl、pH6.7
試料: 0.5mg/mLで約650mL(リン酸カリウムpH6.7中、HAカラムから直接)は約5.5mg/メディウム1mLで負荷された
流速: 8.8mL/分
溶出:(核酸を溶出するために100% B)

0146

図35は、フラクトゲルTMAEアニオン交換後のクロマトグラムを示す。未結合画分をプールして0.5mg/mLで約650mLを得た。pH8で10mM Trisに透析した。

0147

図36は、5LスケールプロセスのHA前、HA後およびTMAE後材料のSDS-PAGEゲルを示す。コロイドブルーでゲルを染色する。

0148

オリジナル溶出勾配によるQセファロースHPアニオン交換
カラムサイズ:XK50/20中100mL(5.0cm床高さ)
バッファA: 10mM Tris、3mM CaCl2、200μMロイペプチン、pH8.0
バッファB: 10mM Tris、3mM CaCl2、360mM NaCl、200μMロイペプチン、pH8.0
試料: 0.5mg/mLで約650mL(10mM Tris、pH8.0 + 200μMロイペプチン中)は約3.0mg/メディウム1mLで負荷された
流速: 18.0mL/分
溶出: 20CVで0〜40% B

0149

図37は、オリジナル溶出勾配によるQセファロースHPアニオン交換後のクロマトグラムを示す。0.1Mまで、画分含有ABC IおよびABC IIにアルギニンを添加する。ピーク1画分(ABC II)をプールして、2.8mg/mLで約45mLを得るための撹拌セルにより濃縮された0.55mg/mLで約220mLを得た。ピーク2画分(ABC I、ゼラチナーゼショルダーを除く)をプールして、2mg/mLで約42mLを得るための撹拌セルにより濃縮された0.45mg/mLで約190mLを得た。

0150

図38は、ピーク1(ABC II)についてのロイペプチンの存在下で泳動したTMAE後物質のQセファロースIEXクロマトグラフィーのSDS-PAGEゲルを示す。ゲルをコロイドブルーで染色する。

0151

図39は、ピーク2(ABC I)についてのロイペプチンの存在下で泳動したTMAE後物質のQセファロースIEXクロマトグラフィーのSDS-PAGEゲルを示す。ゲルをコロイドブルーで染色する。

0152

修飾勾配によるQセファロースHPアニオン交換
バッファAへのNaCl添加の小規模試験およびスティーパー/ファスター勾配を使用した小規模試験。試料は1/3 5Lプロセス、TMAE後、前凍結(-20℃)に由来した。
カラムサイズ: 1mL
バッファA: 10mM Tris、30mM NaCl、3mM CaCl2、200μMロイペプチン、pH8.0
バッファB: 10mM Tris、3mM CaCl2、360mM NaCl、200μMロイペプチン、pH8.0
試料: 3mg TMAE後、10mM Tris、30mM NaCl、200μMロイペプチン、pH8.0に透析後。3mg/メディウム1mLで負荷した
勾配: 2CVで0〜25%B、2CVについて25%B、7.5CVで25〜40%B

0153

図40は、修飾溶出勾配によるQセファロースHPアニオン交換後のクロマトグラムを示す。ABC IとABC IIの良好な分離が観察される。勾配の第2部分はスティーパーによりABC Iピークを鋭利にし得る。ピークの改善は、3および10mg/メディウム1mLで負荷された5mLCVを使用してもなされ得る。

0154

ABC II(IEXのピーク1)のSuperdex 75ゲル浸透クロマトグラフィー
カラムサイズ: XK50/60中880mL(54cm床高さ)
バッファ: 10mM Tris、3mM CaCl2、150mM NaCl、0.1Mアルギニン、pH8.0
試料: 2.5mg/mL(10mM Tris、3mM CaCl2、約60mM NaCl、0.1Mアルギニン、pH8.0中)で約44mL(5%CV)
流速: 8.8mL/分

0155

図41は、ABC II(IEXのピーク1)のsuperdex 75ゲル浸透クロマトグラフィー後のクロマトグラムを示す。ピークをプールして1.2mg/mLで約60mLのABC IIを得る。

0156

図42は、アルギニン存在下で泳動した濃縮ABC IIのsuperdex 75ゲル浸透クロマトグラフィーのSDS-PAGEゲルを示す。ゲルをコロイドブルーで染色する。

0157

ABC I(IEXのピーク2)のSuperdex 75ゲル浸透クロマトグラフィー:
カラムサイズ: XK50/60中880mL(54cm床高さ)
バッファ: 10mM Tris、3mM CaCl2、150mM NaCl、0.1Mアルギニン、pH8.0
試料:2.0mg/mL(10mM Tris、3mM CaCl2、約60mM NaCl、0.1Mアルギニン、pH8.0中)で約42mL(5%CV)
流速: 8.8mL/分

0158

図43は、ABC I(IEXのピーク2)のsuperdex 75ゲル浸透クロマトグラフィー後のクロマトグラムを示す。ピークをプールして1.1mg/mLで約60mLのABC Iを得た。

0159

図44は、アルギニン存在下で泳動した濃縮ABC Iのsuperdex 75ゲル浸透クロマトグラフィーのSDS-PAGEゲルを示す。ゲルをコロイドブルーで染色する。

0160

カラムサイズのスケールアップ








* さらに最適化されるカラムの種類および得られる床高さ。メディウムの容積は5Lスケールから直線的にスケールアップされる。

0161

図44bは、5L精製プロセスのフロースキームを示す。
本発明のさらに他の態様において、上述の精製プロセスの透析工程は、透析を使用した限外濾過/透析濾過(UF/DF)操作で置き換えることができ、撹拌セルはTFF、タンジェンシャルフロー濾過で置き換えられる。上述のTMAE工程は任意である。

0162

本発明は、上述の精製プロセスによりもたらされる(または産生され得る)コラゲナーゼ生成物を含む。かかるコラゲナーゼ産物は、非常に高い純度および保持酵素活性を有する。例えば、該組成物はクロストリパインを含まない(例えば、無視できるかまたは検出されないレベルのクロストリパインを有する)。

0163

製造方法の最適化:
臨床研究を補助するためおよび市販スケールのプロセスを提供するために、より早期に開発された製造方法の最適化がなされた。プロセスの変化は以下に簡潔に説明され、表19に概略が述べられる。

0164

発酵最適化
オリジナルのセルバンクからのウシ由来原料の除去および発酵プロセスを実行した。スケールアップに必要な継代生存能力に基づいたマスターセルバンクとして使用するために、ヒストリチクス菌(Clostridium histolyticum)の系統004を増殖した。マスターセルバンクについての特異性および解析結果を表20に記録する。バイオマスおよびコラゲナーゼの産生を増加させるために、20リットルの発酵スケールで増殖メディウム中の動物を含まない原料を利用して、流加発酵戦略を開発した。200リットルまでのさらなる発酵のスケールアップには、一定の細胞増殖、コラゲナーゼ発現、および改善された夾雑物プロフィールを確実にするブタ由来のメディウム成分(即ち、プロテオースペプトン#3、上述)が必要であることが観察された。下流のプロセスを通じてコラゲナーゼの収量および純度を高めるために、以降の変更がなされた。これらの変更としては、新規の分離および濾過戦略の追加、ならびに200リットルバッチ発酵スケールを補助する生産設備のスケールアップが挙げられる。図45は、プロセス3についての発酵のフローチャートを示す。

0165

一次回収および精製の最適化
一次回収および下流の精製プロセスを最適化するためのさらなる開発に着手している。硫酸アンモニウム沈殿をフェニルセファロース高速フロー低サブカラム(fast flow low sub column)クロマトグラフィーに換えてコラゲナーゼを捕捉することは、収量の向上、多量の硫酸アンモニウムの使用の排除、および無菌的な処理の改善のために行なった。

0166

精製に関して、Pall Mustang Qフィルターは、さらなる収量の向上ならびに生成プロセス試験および評価要件の簡略化のために、DNAの残存および不純物の除去のために行なった。パラメーターを操作する4アミンセファロース高性能(Q HP)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)工程を排除するために最適化した。上述のプロセスの変更に加えて、10mM Tris、60mMスクロース、pH8.0を含むように製剤原料を改変し、産物溶解性ならびに製剤原料および製剤の安定性を向上した。

0167

最適プロセスを2段階で行なった。最初のプロセス(プロセス2)は、20リットルスケールで実施される流加発酵による全ての細胞保管および発酵段階のための動物性非含有メディウムを利用する。下流のプロセスは、プロセス1が残りのDNAの除去のためのMustang Q濾過およびさらなる宿主細胞夾雑物の除去のためのSuperdex 75 GPCを含むように改変した。クロマトグラフィーバッファー系にロイペプチンを添加してタンパク質分解を防いだ。プロセス2材料は、プロセス1材料(表21A)と解析において橋渡し(bridge)され、本明細書に概略が記載される前臨床試験並行して試験した。プロセス2材料は、フェーズ3臨床プログラム初期段階で使用するよう提唱された。プロセス2の中間体、および製剤原料はそれぞれ表22および23に詳細に記載される。さらなるプロセス、製剤化および凍結乾燥の開発により最適化された製造プロセス(プロセス3)が提供された。これらの変更は新規の分離および濾過戦略の追加、ならびに表19に概略が記載される200リットルバッチ発酵スケールを補助する製造設備のスケールアップを含む。図46はプロセス3についての精製のフローチャートを示す。

0168

用量の説明(declaration):最初のインビトロ有効性アッセイはウシコラゲナーゼアッセイであり、コラゲナーゼI型およびII型を区別しなかった。このアッセイは、典型的に10,000単位の能力を生じる0.58mgの用量でオープンラベルDUPY101およびDUPY202臨床試験のみに使用される材料に利用された。I型コラゲナーゼおよびII型コラゲナーゼについて現在の別々のインビトロ潜在性アッセイを利用するプロセス1材料の解析は、典型的にI型コラゲナーゼについて1,700〜3,500単位/用量(0.58mg用量)およびII型コラゲナーゼについて43,000〜69,000単位/用量(0.58mg用量)を生じる。現在のインビトロ潜在性アッセイを利用するプロセス2材料の解析により、典型的に、プロセス1材料と比較して同様の相対的な能力値を達成することが確認され。

0169

プロセス1とプロセス2の間の解析的比較の説明:プロセス1とプロセス2の変化を裏付けるために、放出試験および解析特徴づけの形態で比較データを出した。これらのデータは表21に示す。

0170

以前のプロセス(プロセス1;参照)と本発明のプロセス(プロセス2)のAUX-IおよびAUX IIと記載される中間体ならびに製剤原料の比較。この解析比較はプロセス2で製造された材料がプロセス1で製造されたものと同等であることを示す(表21)。特に、これらの材料間の同一性、有効性および純度は同等である。

0171

プロセス2中間体の純度レベルを図47の還元型SDS-PAGEクーマシー染色ゲルに示す。ゲルは、それぞれの中間体について一本のバンドを示し、他の明白なマイナーバンドはなかった。AUX-Iは115kDaの明らかなMWを有して参照(ABC I)に匹敵し、AUX IIは110kDaの明らかなMWを有して参照(ABC II)に匹敵する。図48は、製剤原料を表す還元型SDS-PAGEクーマシー染色ゲルを示す。中間体に関して、プロセス2で製造された製剤原料は参照(プロセス1)に匹敵する。銀染色したSDS-PAGEゲルを図49にし表し、さらにプロセス2製剤原料が高純度レベルであることを実証する。要約すると、プロセス2を使用して製造された中間体(AUX-IおよびAUX II)および製剤原料の放出試験ならびに解析特徴づけは、プロセス1(参照)材料と明らかに同等性を示す。さらに、さらなる放出試験をプロセス2の物質で実施して、表21Bに列挙する。結論付けると、プロセス1の物質とプロセス2の物質の直接の解析的比較(表21)、およびさらに中間体および放出試験(表22)は、プロセス2材料がヒトの試験における使用に適していることを示す。表23および24はさらにプロセス2製造方法から得られた解析の詳細を列挙する。

0172

プロセス3についての詳細な実験:
プロセス3発酵:
プロセス2で使用したフィトンペプトンを用いた発酵プロセスは、DSP開発およびGMP製造両方の提供の間にかなりの変動性を示した。

0173

以前の研究の間に、動物由来プロテオースペプトンがヒストリチクス菌の非常に良好な増殖を補助することが示された。動物由来プロテオースペプトン培養物は、プロセス2で観察されたよりも有意に低いクロストリパインを生じ、AUXIおよびAUX IIを1:1の割合で発現した。結果として、調節上な許容され得る動物由来ペプトン、Becton Dickinsonのプロテオースペプトン#3(PP3)、は5L発酵で評価された。既存のフィトンベースプロセス(プロセス2)の最初の比較により、50g/LでPP3を使用することで迅速な指数関数的増殖の高バイオマス濃度を生じることが示された。発酵液は、(半定量的SDS-PAGE分析により)プロセス2の約230mg/Lに対して350mg/Lより多くの総コラゲナーゼ収量を生じた。PP3を使用したさらなる発酵は、動物由来発酵メディウムを使用して有意に低いクロストリパインが産生されたことを示した。第1の3種類の発酵液(PP3の1バッチを使用した)は、極めて一致した増殖プロフィールを示した。産物をSDS-PAGEで解析した場合、コラゲナーゼの収量および純度は3種類の発酵間で極めて再現可能であることが見出された。

0174

DSPにプロセス開発用の材料を供給するために、PP3を使用していくつかの発酵を実施した。この供給材料のため、PP3の3種類の異なるバッチを使用した。これらのバッチの2つを使用した場合、培養の増殖プロフィールは以前のPP3発酵とは一致しないことが示され、発酵間の増殖プロフィールの変動性が示された。小スケールでの調査は、PP3におけるバッチ対バッチの変動性によりこの変化が生じたことを示した。小スケール試験はまた、100g/LまでのPP3濃度の増加がこの変化を妨げることを示した。

0175

(小スケール実験で示したように)1つが典型的な増殖プロフィールを生じ、1つが生じない2つのバッチのペプトンを使用して、100g/L PP3で2つの5L発酵を行なった。この実験は、濃度の増加により、PP3の異なるバッチによる2つの発酵が再現可能であることが確実になることを示した。増殖プロフィールは非常に類似しており、産物は同様の収率および純度で発現した。

0176

100g/L PP3を利用する最適化された発酵プロセスは、最終的には200Lにスケールアップされた。200L増殖プロフィールは5Lスケールで見られたものと非常に類似していた。発酵液濾過物のSDS-PAGE分析は、200L発酵液から、(定量的比重計測により)約320mg/L総コラゲナーゼの高い収量を示した。コラゲナーゼ産物の純度(発酵後)は5Lおよび200Lスケールの両方で同様であった。200L発酵液濾過物のうちの20LはDSP群により処理されて、以降のプロセスについての部分的なスケールアップを示した(下記)。

0177

プロテオースペプトン#3発酵プロセス(プロセス3)は既存のフィトンプロセスよりも高い収量かつ低いクロストリパインでコラゲナーゼを生成した。100g/LではPP3は、種々のPP3のバッチを使用したにもかかわらず、再現可能な増殖曲線でヒストリチクス菌培養物を生じることが示された。コラゲナーゼの収量および純度の両方はまた、種々のPP3のロットを使用した場合にも再現可能であることが示された。

0178

ヒストリチクス菌由来のコラゲナーゼの産生のための原料としてのプロテオースペプトン#3の評価。
複合窒素供給源としてフィトンペプトンを利用した発酵で変動性が観察されたために、5L発酵においてプロテオースペプトン#3(Becton Dickinson、212230)(PP3)を評価した。50g/L PP3の単純バッチ戦略を使用した。正確なメディウム組成は材料および方法のセクションに見ることができる。

0179

図51は、50g/L PP3(プロセス2のフィトン濃度よりも低い濃度)発酵の増殖曲線とフィトン流加発酵液を比較する。PP3培養は、接種後およそ8時間で定常段階に入る前の指数関数的増殖の間に非常に早い特異的増殖速度を示す。PP3発酵は4.7単位の最大光学密度(600nm)に達した。産物の生成/分解をモニターするために、培養物を定常状態でさらに12時間静置した。

0180

図52は、PP3培養の20時間の時点のコラゲナーゼ産物の濃度のSDS-PAGE半定量的分析を示す。図53は、フィトン流加プロセスについての同様の解析を示す。PP3発酵によりフィトンベースプロセスよりも多くの産物が生じることが観察され得る(図52および53の半定量的解析に基づく230mg/Lから360mg/Lまでの総コラゲナーゼの増加)。PP3培養はまた、AUXIおよびAUX IIを1:1の割合で発現したが、プロセス2は2つのタンパク質を1:1.6の割合で産生した。

0181

プロテオースペプトン#3バッチ発酵の再現性。
PP3バッチプロセスの再現性は、ロット番号5354796のプロテオースペプトン#3を使用してさらに試験された。図54に示される3つ全ての実験(run)は、8時間後に得られるおよそ4.5の最大光学密度(600nm)を有する一定の増殖プロフィールを示す。

0182

発酵液の採取時点の半定量的SDS-PAGE分析は、総コラゲナーゼの収量が約350〜400mg/Lであることを示した。

0183

発酵液の採取時点も本試験の間に評価された。8、11および20時間で発酵液を採取した。図55および56は、PP3発酵GCFT05d(11時間で採取される)の経時的SDS-PAGE分析を示す。図55に示されるゲルをコロイドブルーで染色して、図56のゲルを銀染色した。図55および56のゲル上のコラゲナーゼの2本のバンドの上に、三番目に高い分子量のバンドを観察することができる。このバンドは、文献で報告されたAUXI前駆体タンパク質に対応すると考えられる。前駆体のバンドは指数関数的増殖段階中に存在する。指数関数的増殖の終わりの時点で、前駆体バンドは密度が減少し、11時間後には存在しない。(GCFT05dにおいて)主要な低分子量夾雑物は銀染色のゲルのおよそ90、60、55、45、および40kDaに見ることができる。これらの夾雑物は低レベルで存在し、銀染色でのみ明確に検出されることに留意すべきである。発酵液の最適な採取時点は発酵のこの段階でおよそ11時間であることが決定された。図57は、標準的フィトン流加発酵の時間経過の試料のSDS-PAGE分析を示す。40kDaの夾雑物は、図57のゲル上に観察することができる。フィトン流加プロセス由来のこの40kDaの夾雑物のバンドはプロテアーゼクロストリパインであると同定された。図55と57のゲルを比較することで、PP3発酵プロセスを使用して産生されたクロストリパインの量はフィトンベース発酵よりも有意に少ないと決定することができる。

0184

下流プロセス開発のための供給材料の生成
下流プロセス(DSP)開発を補助するために、50g/L PP3を使用していくつかの発酵を実施した。これらの発酵の間に、2つの異なるロットのPP3を使用した(5332398および5325635)。図58は、ロット#5354796(GCFT05d)を使用した発酵(正方形で示す)と比較して、これらの発酵の増殖曲線(ひし形で示す)を示す。PP3の新しいバッチによる発酵は、大きく異なる増殖プロフィールを表す。培養物の最初の増殖速度は非常に似ているが、定常状態に入る時点では、最大バイオマス濃度はかなり異なる。接種培養物の光学密度(600nm)は、非常にわずかな変化(5mL段階のOD600;2.9〜3.6単位、200mL段階のOD600;4.5〜5.9単位)を示し、PP3ロット#5354796を使用した以前の接種から減少していなかった。変化および減少した光学密度(600nm)は、培養の最終(発酵)段階においてのみ示された。このことは、変化の理由がPP3の栄養素の制限ならびにPP3バッチ間で異なる栄養素制限の量のためであったことを示唆する。

0185

これらの発酵はDSP開発に首尾よく使用され、SDS-PAGE分析は産生されるコラゲナーゼの量に大きな変化は見られない(半定量的SDS-PAGE分析に基づいて350〜400mg/L総コラゲナーゼ、データは示さず)ことを示すが、この変化の原因を調べることは依然として重要であると決定された。増殖プロフィールの変化は発酵液の採取時点を予測することを非常に困難にした。また、栄養素の制限がフィトン流加プロセスで見られる他のプロテアーゼ、特にプロテアーゼクロストリパインの発現を誘導し得るという関係がある。

0186

プロテオースペプトン#3のバッチ間の変化の調査。
PP3での最初の研究により、高い産物収量および低いプロテアーゼクロストリパインを有する、高度にエラー強さのあるプロセスが示された。新しいPP3のバッチを使用した場合、プロセスエラー強さは高度に可変的な増殖プロフィールで大きく減少したことが観察された。これまでに使用した3つのPP3のバッチ(ロット5354796、5325635および5332398)を直接比較するために振盪フラスコ実験を行なった。この実験は、5Lプロセスから2段階接種プロセスを繰り返したが、最終的な発酵段階をもう1つの200mLの培養で置き換えた。これまでの実験におけるプロセスの最終発酵段階においてのみ変化が観察されたので、この3つ目の段階を有することが重要であった。それぞれの変移段階において培養物の光学密度(600nm)が測定され、この培養物を使用して次の段階に接種した。3種類のバッチのPP3を50g/Lで使用してメディウムを調製した。5L実験においてヒストリチクス菌の低いバイオマス濃度を生じた2つのバッチのうちの1つ(ロット#5332398)はまた、100g/Lでも調製した。

0187

図59は、小スケール実験の結果を示す。ロット5325635および5332398はおよそ2.5単位の第3の段階において低い光学密度(600nm)を示すことが観察され得るので、PP3のうちでこれらが「不良」バッチであったと考えられた。ロット5354796は、培養の第3の段階において5単位の光学密度(600nm)を維持するので、これはPP3のうちで「良好な」バッチであると考えられた。興味深いことに、PP3の「不良」バッチ(5332398)の濃度を100g/Lまで増加した場合、培養の第2および第3の段階において同一の光学密度(600nm)が達成された。このデータは、増殖プロフィールにおける逸脱はPP3のバッチ間の栄養素の制限の量を変化することによって生じるという説を裏付ける。PP3のバッチの解析試験によりこの栄養素を特定することはできなかった。

0188

5L発酵中の100g/Lでのプロテオースペプトン#3の評価
小スケール試験の結果により、50から100g/LへのPP3の濃度の増加がバッチ対バッチの変動性の問題を解消することが示された。このプロセスの変化は、PP3変動性の小スケール調査の間に測定されたので、PP3の「良好な」バッチおよび「不良」バッチ(ロット5354796および5325635、それぞれ)を使用して5Lのスケールで試験された。図60は2つの発酵液の増殖プロフィールを示す。2つの培養液は、指数関数期には同じ特異的増殖速度を示す。発酵液が定常期入り、およそ6.5単位の非常に類似した最大光学密度(600nm)に達する。このデータにより、PP3の濃度の増加はPP3のバッチ対バッチの変動性の問題を解消することが示される。達成された高いバイオマス濃度および発酵中の長い指数関数期のために、採取点が12時間まで延長された。

0189

図61および62は、100g/LのPP3を利用した2つの発酵液のSDS-PAGE分析を示す。ゲルは両方の発酵液においてコラゲナーゼの一定の発現を示す。PBFT70dはわずかに多い40kDaのバンド(クロストリパイン)を含むようではあるが、両方の発酵液由来の試料は、図56に示される同様のレベルの夾雑物を含むように思われる。これらの小さな差は染色または負荷の差のためであり得る。この場合も、PP3プロセスを使用して生じたクロストリパインの量はフィトンプロセスよりも有意に低い。前駆体のバンドは、発酵の時間経過においてより長く持続するようである。100g/Lでの将来の発酵は14時間の採取に延長するべきであることが推奨された。

0190

前駆体バンドの存在は、プロセス検証の間の採取点の規定およびその条件づけ重要性を強調する。

0191

図63は、図61のゲルのデンシトメトリー解析のデータを表示する。この図は産物形成および前駆体形成(デンシトメトリーピーク面積)と細胞増殖(OD600)を比較する。産物形成は、細胞増殖と一致するようであり、培養物が定常期に入る場合に産生の速度は減少する。指数関数的増殖が終了すると前駆体バンドの密度は減少するが、発酵液の採取時点では依然として存在している。

0192

100g/Lのプロテオースペプトン#3発酵液の200Lへのスケールアップ。
PP3濃度の100g/Lへの増加後、プロセスを200Lにスケールアップした。200L容器についての接種の必要量を生成するために、15L作業体積発酵液を使用して、第3の接種段階を導入した。3x200mL培養物を使用して、15L発酵液を接種し、その後、12時間の増殖を続け、15L中の8Lを200L容器に接種した。図64は200L発酵液の増殖曲線と100g/L PP3を使用した2つの5L発酵液の増殖曲線を比較する。推奨されるように増殖プロフィールを14時間に伸ばして、プロセスを開始する前に前駆体バンドが完全に消失することを確実にした。200L発酵液の増殖プロフィールは5Lスケールでの発酵と非常に類似しており、培養のスケールアップの成功を示した。

0193

図65は、200L発酵液の時間経過のSDS-PAGE分析を示す。ゲルは発酵経過中の産物形成を示す。14時間採取点の物質は検出可能な前駆体を含んでおらず、非常に低レベルの夾雑物を含む。200L発酵液で生成された産物は5Lプロセスで生成されたものと非常に類似しているようであり、200Lプロセスの高い生成数は有害な効果を有さなかったことを示す。図66は、図64のゲルのデンシトメトリー解析のデータを表示する。この図は産物形成および前駆体形成(デンシトメトリーピーク面積)と細胞増殖(OD600)を比較する。産物形成は細胞増殖に一致するようであり、培養物が定常期に入ると産生の速度は減少する。指数関数的増殖が終了すると前駆体バンドの密度は減少する。200L発酵液では5L培養PBFT70c(図63)よりも迅速に前駆体バンドの密度が減少する。図67は、200L発酵の時間経過についての4〜12% Bis-Trisゲルを使用したSDS-PAGE分析を示す。検出された夾雑物のおよその分子量はゲル上にしるす。

0194

プロセス2について開発された採取プロセス(濾過による浄化)は200Lスケールアップ発酵の間に評価された。濾過試験の阻害を伴わない既存のプロセスを使用して細胞培養物は良好に浄化された。採取プロセスを材料および方法のセクションに記載する。200L発酵液の20Lの濾過物をDSPにより処理して下流のプロセス3(後述)の部分的スケールアップを示した。

0195

デンシトメトリー解析による産物収量の定量
上流プロセス工程の間の産物濃度を測定するために、半定量的SDS-PAGE分析(図62および63)よりも正確で定量的な方法が必要であった。発酵濾過物は、UVおよびBradfordアッセイなどの標準タンパク質定量技術を不要にする増殖メディウム由来の多量の色素およびペプチドを有する。以前に行った半定量的分析を、クーマシー染色ゲルのデンシトメトリー解析を行なうことによって改変し、更新した。該方法は、Trisグリシンゲル上で定量される試料の混合されたAUXIおよびAUX II参照材料ならびに希釈物の量の範囲(0.2〜1.2μg/レーン)を負荷する工程を含んだ。次いで、スキャンされた画像を解析して標準および試料についてのピーク面積を推定した。次いで標準曲線を構築して(総コラゲナーゼ)、試料希釈物中の総コラゲナーゼ量を定量するために使用した。図68は、コラゲナーゼ標準曲線の一例を示し、試料の推定される範囲内の定量方法直線性を強調する。TrisグリシンゲルではAUXIおよびAUX IIが完全には分離されなかったので、2つのタンパク質を別々に定量するよりもむしろ総コラゲナーゼを定量した。

0196

コラゲナーゼの量はPBFT70c、PBFT70dおよび200Lスケールアップ発酵液について解析した。3つ全ての発酵液について量は約280〜350mg/L総コラゲナーゼであることが見出された。

0197

材料および方法
メディウム調製:
1Lメディウム調製
接種調製物用のリン酸塩(表25)を、1L容器で、121℃、20分間オートクレーブした。バルクメディウム(表26)を、1L、121℃、20分間のオートクレーブにかける前にまず電子レーンジで60℃に加熱して内容物を完全に溶解した。PSA1(表27)を0.2μm Sartopore2 150cm2フィルターで濾過して250mL滅菌容器に入れた。300mLのオートクレーブにかけたリン酸塩、600mLのオートクレーブにかけたバルクメディウムおよび100mLの濾過滅菌したPSA1を、30mLのγ線照射ユニバーサル(8x5mL)および500mL三角フラスコ(4x200mL)に等分する前にプールした。

0198

5Lメディウム調製
5Lスケール用のリン酸塩溶液(表29)を、1L容器で121℃、20分間オートクレーブした。バルクメディウム(表30)を5L容器に直接添加して121℃、20分間オートクレーブにかけた。PSA1(表31)を0.2μm Sartopore2 150cm2フィルターで濾過して500mLの滅菌ボトルに入れた。250mLのリン酸塩溶液および200mLのPSA1を別々に、オートクレーブが完了した5L容器にポンプ入れ容器を冷ました。

0199

15Lメディウム調製
リン酸塩溶液(表33)を0.2μm Sartopore2 300cm2フィルターで濾過して滅菌2Lボトルに入れた。バルクメディウム(表34)を、容器のスチームインプレイスSIP)滅菌の前に20Lの容器に直接添加した。PSA1(表35)を0.2μm Sartopore2 300cm2フィルターで濾過して1L滅菌ボトルに入れた。750mLのリン酸および600mLのPSA1を、SIPが完了した20Lの容器に別々に入れ容器を冷ました。

0200

200Lメディウム調製
リン酸塩溶液(表37)を0.2μm Sartopore2 300cm2フィルターで濾過して、Gammasart Biosystem SA10 10Lバックに入れた。容器のSIP滅菌の前にバルクメディウム(表38)を200Lの容器に直接添加した。PSA1溶液(表39)を0.2μm 300cm2フィルターで濾過してGammasart Biosystem SA10 10Lバックに入れた。10Lのリン酸塩および8LのPSA1を、SIPが完了した200Lの容器に別々に入れ、容器を冷ました。

0201

発酵
図69は5Lおよび200LスケールのフィトンおよびPP3発酵プロセスについてのプロセスの流れの概要を示す。

0202

5Lスケール発酵
WCB(2005#1019D)のバイアルを解凍し、50μLのアリコートを使用して30mLγ線照射ユニバーサル中の8x5mLの接種メディウムに接種した(binoculate)。3嫌気性気体パックの存在下で5mLの培養物を嫌気性ジャー中で、37℃でインキュベートした。インキュベーションのおよそ12時間後(OD600 3.0〜4.0)、2x5mLの培養物を選択して使用し、500mLの三角フラスコ中で2x200mLの接種メディウムに接種した。3つの気体パックと共に2つのフラスコを共に嫌気性ジャー中に設置し、振盪インキュベーター(70rpm)中で、37℃で12時間インキュベーションした。インキュベーションの12時間後(OD600 6.0〜7.0)、それぞれ200mLの接種物を用いて5L容器に接種した。

0203

5L/7L容器FT Applikon容器の作業用容積は5Lとし、その4%(v/v)が200 mL段階由来の接種物であった。撹拌速度を100rpmに設定した。pH、dO2および温度を、7.00単位、飽和の0%および37℃それぞれに制御した。pHはHCl(5M)またはNaOH(5M)のいずれかの添加で制御した。dO2濃度は、1L/分の流速の窒素の連続散布により0%に維持した。発酵の間に試料を取り出し、解析のために-20℃で保存する前に0.2μmフィルターで濾過した。OD600 6.0〜7.0のOD600で発酵液は定常期に入り始めた。12時間後、採取を始める前に発酵液を10〜20℃に冷却した。

0204

200Lスケール発酵
WCB(2005#1019D)のバイアルを解凍して50μLのアリコートを使用し、30mLγ線照射ユニバーサルの8x5mLの接種メディウムに接種した。5mLの培養液を、3つの嫌気性気体パックの存在下で、嫌気性ジャー中37℃でインキュベーションした。インキュベーションのおよそ12時間後(OD600 3.0〜4.0)、4x5mLの培養液を選択して、500mLの三角フラスコ内の4x200mLの接種メディウムの接種に使用した。2つのフラスコを3つの気体パックと共に嫌気性気体ジャー中に一緒に設置し、振盪インキュベーター(70rpm)中、37℃で12時間インキュベートした。インキュベーションの12時間後(OD600 6.0〜7.0)、4本のフラスコのうち3本を一緒にプールして20Lの容器の接種に使用した。

0205

20L容器の作業用容積は15Lとし、その4%(v/v)が200mL段階由来の接種物であった。撹拌速度を100rpmに設定した。pH、dO2および温度をそれぞれ7.00単位、0%および37℃に設定した。pHはHCl(5M)またはNaOH(5M)いずれかの添加により制御した。dO2濃度を、流速20L/分で窒素の連続的ヘッドスペース散布により0%で維持した。

0206

20L容器中の増殖の12時間後(OD600 6.0〜7.0)、8Lの培養液を使用して200Lの容器に接種した。行った条件は20Lスケールと同じであった。採取の時点での最終的な光学密度(600nm)は6.0〜7.0であった。14時間後、採取を開始する前に発酵液を10〜20℃に冷却した。

0207

採取
5L採取
5L培養液を、5L/時間の流速で、Millistak+ 10" Opticap深度フィルター(depth filter)(Millipore、KC0HC10FF1)および0.2μm Sartopore2 300cm2フィルターに通して、滅菌250mLバイオコンテナに入れた。処理した物質を-20℃または4℃のいずれかで、DSPによる処理の前に保存した。

0208

200L採取
一連の濾過、採取を使用して200L採取を行なった。培養液を、200L/時間の流速で、4x1m2の濾過面積で、Milistak+(MC0HC10FS1)使い捨て深度フィルターを通して、その後0.2μm 0.2μm Express Opticap XL 10フィルター、2x0.49m2(Millipore、KHGES10TT1)を使用して汲み上げた。最初の浄化の処理時間は1時間であった。採取の終了時点でさらに10分静置して、フィルターに付着した残りの産物を回収した。濾過物の重量を記録しながら浄化した上清を200L Stedim Palletankに回収した。20Lの濾過物を、約6L/分の流速でMustang Q highアフィニティーDNAカラムに通して、4℃で一晩保存する前に2本の滅菌の20L stedimバッグに回収した。

0209

解析
光学密度測定
分光光度計波長600nmで、PBSを使用してブランクを取った。PBSを使用して、発酵試料を10、20または100(細胞密度に応じて)倍に希釈した。

0210

1mLのそれぞれの希釈試料を1mLキュベットに移し;600nmの波長で3回の光学密度読出しの記録の前に上部を密封し5回反転された。

0211

Trisグリシンゲル
SDS-PAGE分析について発酵試料を調製する前に0.2μmフィルターで濾過した。10μlの濾過試料を10μlの試料バッファ(2x)、2.5μl還元剤(10x)および2μlの0.1MEDTA(10mMの最終濃度とした)に添加した。10μlの濃縮ストックを80μlの還元剤(10x)、310μl WFIおよび400μl試料バッファ(2x)に添加して、高分子量(HMW)マーカーを調製した。次いで、その後のゲルでの使用のための等分および-20℃での保管の前に、希釈HMW標準を95℃に5分間加熱した。事前に冷却した(4℃)Trisグリシンランニングバッファを使用して、130V、400mAおよび100Wで約1時間50分間かけて、15μLの発酵試料および10μLのHMWマーカーを8% Trisグリシンゲルに泳動した。電気泳動後、ゲルを100mLのコロイドブルー染色試薬(55mL WFI、20mLメタノール、5mL着色剤A、20mL着色剤B)に浸漬して、回転式シェーカー、60rpmで5時間染色した。200mL WFIでゲルを脱色した。余分な染色が除去されるまでゲルをWFIに15〜20時間静置して、その後製造業者の指示に従いゲルをスキャンして乾燥させた。

0212

Bis-Trisゲル
10μlの0.2μm濾過試料を4μl試料バッファ(4x)、1.5μl還元剤(10x)および1.7μlの0.1MEDTA(10mMの最終濃度とした)に添加して、SDS-PAGE分析用の発酵試料を調製した。MESランニングバッファを使用して、200V、400mAおよび100Wで約40分間かけて、15μLの発酵試料および10μLのMark12マーカーを4〜12% Bis-Trisゲルに流した。電気泳動後、ゲルを100mL固定化溶液(40mL dH2O、50mLメタノール、10mL酢酸)に10分間浸漬した後、95mLの染色溶液(55mL dH2O、20mLメタノール、20mL着色剤A)で10分間置換した。5mLの着色剤Bを染色溶液に添加して、60rpmの回転式振盪シェーカーで、ゲルを5時間静置して染色し、その後200mLのWFIで脱色した。余分な染色が抜けるまで15〜20時間、ゲルをWFIに静置し、その後製造業者の指示に従いゲルをスキャンして乾燥させた。

0213

プロセス3精製:
プロセス2を改変した、ヒストリチクス菌からコラゲナーゼを精製するための新しく開発されたプロセス(プロセス3)の最初の20Lスケールのランスルー(run through)を20LスケールでGMPについて実施した。精製をより規模の大きなものにし、スケールアップおよびその後のプロセス検証について修正の余地あるものにするために、プロセスの大きな変更をプロセスの3の開発に導入した。このプロセスの変更を容易にする1つの大きな要因は、発酵の成分の選択にあった。プロセス2は発酵メディウムに基づくフィトンを維持するための要件に基づき、一方でプロセス3について、プロテオースペプトンNo.3を使用した。プロセスランスルーは下流の精製ならびにコラゲナーゼAUXIおよびAUX IIの重要な工程に分かれる。これらは、Mustang Qカプセル、疎水性相互作用クロマトグラフィー、タンジェンシャルフロー濾過工程1(TFF1と示す)、アニオン交換クロマトグラフィーおよびタンジェンシャルフロー濾過工程2(TFF2と示す)を使用する発酵液濾過の処理を含む。AUXIおよびAUX IIは精製の最初の工程で共に精製され、アニオン交換クロマトグラフィー工程の間に分離されるのみである(Q-セファロースHPメディウムを使用して実行される)。AUXIおよびAUX IIは、次いで別々に処理されて製剤化される。次いで、中間体は1:1の割合で混合され(UVにより測定されたタンパク質含有量に対して)、濾過されて薬物を形成する。プロセス3の開発において、プロセス2と関連した重要な工程が除去された。注目すべきこととして、硫酸アンモニウム沈殿工程、2つのクロマトグラフィー工程(ハイドロキシアパタイトおよびゲル浸透クロマトグラフィー)および全ての-20℃の維持工程を排除した。撹拌セルおよび透析などのスケールアップできない工程の使用も除去し、タンジェンシャルフロー濾過(TTF)に置き換えた。プロセス2において明らかであった(そしてTFFの使用により排除された)産物の不安定性の問題は、プロセス3の20Lスケールの稼動においては見られなかった。しかしながら、プロセス3に関連する夾雑物プロフィールはクロストリパインおよびゼラチナーゼが主要な成分であったプロセス2とは異なっていた。最も注目すべきこととしては、SDS-PAGEにより、40kDa、55kDaおよび2つの90kDaの夾雑物(1つはAUXIと共に精製され、もう1つはAUX IIと共に精製される)が検出された。これらの新しい夾雑物の結果として、QCアッセイはプロセス3の全ての不純物を溶解しなかったため、いくつかのQCアッセイ(RPHPLCおよびSEC-HPLCなど)の使用が制限された。確立されたQCアッセイをプロセス純度の測定に使用できないことにより、Qセファロースカラム由来の物質がさらなる精製に適切であることを確立するための方法を規定する必要性が生じた。Qセファロースカラム上のAUXIおよびAUX IIの産物から夾雑物が明白に分離されないためにこのことが必要であり、そのために、遡及的に解析され得る別々の画分中に溶出された物質を回収することが必要であった。SDS PAGEにより分析が行なわれ、20Lランスルーについての規定をプールすることが、標準的な1μgの負荷を使用した産物に対する不純物の相対的な染色強度の実験に基づいた。

0214

SDS-PAGEの遡及的なデンシトメトリー解析により、生成物純度の相対的なパーセントに基づいて記載される基準をプールすることが可能になった。200Lのデモンストレーション稼動由来の物質を使用したさらなるデンシトメトリー解析により、確立される標準化された方法およびアッセイの変数近似法が可能になった。これにより、第1のGMPの一連の動作において実行される、処理中の画分をプールするための同意された手法が可能になった。

0215

プロセスの記載に加えて、バッファの安定性および処理中の試料の安定性試験を記載する予備的な作業が、プロセス3に関連するいくつかの不純物の最初の特徴づけの他に提示される。

0216

プロセス3は3つの主要な分野においてプロセス2と異なった。第1に、硫酸アンモニウム沈殿工程およびハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー工程が除かれ;第2に、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)工程が排除され、第3に、全てのバッファ交換工程がタンジェンシャルフロー濾過により実行された。沈殿工程を、クライアントの推奨により疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)の使用に置き換えた。この工程の開発により、(i)産物捕捉(それにより濃縮工程として機能する)および(ii)いくつかのタンパク質および色素夾雑物の除去についてのHICの実行の成功がもたらされた。その後、HIC工程はまた、dsDNAのレベルを減少するように示された。プロセス開発プログラムの結果として、HICの導入およびMustang Q工程の包含により、硫酸アンモニウム沈殿工程およびハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー工程の両方の必要性が取り除かれた。全体の効果は、最前面の産物の捕捉を簡潔化すること、およびプロセス2に関連する潜在的な保持工程を除去することであった。この後者の点は、沈殿工程により生じたペレットが処理の前に-20℃で保持され得るために、下流の精製よりも前に以前の発酵が評価され得るという重要性を有した。

0217

HIC工程後、タンジェンシャルフロー濾過(TFF)を使用して、産物はバッファ交換された。これは、30kDa分子量カットオフ(MWCO)膜を使用し実施され、プロセス2に使用された透析手順に置き換えた。存在する場合にAUX II由来として検出された凝集夾雑物は、アニオン交換クロマトグラフィー工程(IEX)の間に除去されるようであった。結果として、AUXIおよびAUX II中間体の両方がIEXに続く凝集物の特定の間に存在したので、GPC工程が排除された。最終的に、AUXIおよびAUX II中間体の最終濃度および形成は、撹拌セルを使用した以前の方法に変わってTFFを使用して実施された。

0218

全体的に、プロセス3は、プロセス2よりもスケールアップおよび検証し簡単なプロセスを示した。また、消費コストの減少は、ハイドロキシアパタイトおよびゲル浸透メディウムの必要性の排除によって、ならびにロイペプチンを必要とする工程の数の減少によって明らかなものとなった。プロセス3についての精製スキームの概要が図46に示される。

0219

20Lスケールでの非GMPデモンストレーション稼動
適当な質の物質がこの改変された20Lスケールのプロセスを使用して生成され得るかどうか実証するために、プロセス開発の実験室において、プロセス3を20Lスケールで実施した。処理のための重要な要件は、可能な場所でならどこででも冷却される工程を実施すること、および該手順の重要な段階でシステインプロテアーゼインヒビターであるロイペプチンを包含することによって、潜在的なプロテアーゼ活性を制限できる能力であった。フィードストックが200L発酵液PP3から生成されたため、全量20Lの発酵液濾過物を処理した。発酵ならびにその後の採取および濾過の詳細を別の報告に記載する。

0220

発酵液濾過物のMustang Q処理
0.2μm濾過後、およそ22Lの発酵液上清を、上述のようにMustang Qクロマトグラフィーカプセルに負荷した。最初の10L Stedimバッグの内容物が2番目のものよりも色素が少なく見えたので、ある程度の可視色素夾雑物(緑色/色)が第1の10Lの濾過の間にMustang Qカプセルにより除去されたようであった。Mustang QカプセルのdsDNAを除去する能力は、Mustang Q試料の前後のピコグリーン解析によりこの工程を通じてモニターされた(表41)。プロセスにおいて、解析は、小スケールで生成された以前のデータとは異なり、Mustang Q工程でバルク核酸除去は明白ではなかったことを示した。そのため、この工程のエラー強さおよび適用にはさらなる調査が必要である。

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  • 公立大学法人福島県立医科大学の「 大腸がんの予後バイオマーカー」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】大腸がん患者の予後を予測するための、及び/又は大腸がん患者に対する抗がん剤の有効性を判定するためのバイオマーカーを提供する。GALNT6タンパク質若しくはそのペプチド断片、又はGAL... 詳細

  • 森永乳業株式会社の「 エネルギー消費促進用組成物」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】エネルギー消費を促進させることが可能な技術を提供する。平均分子量が220ダルトン以上かつ1000ダルトン以下である乳タンパク質分解物、又はMet−Lys−Proからなるペプチド、又は... 詳細

  • 国立研究開発法人理化学研究所の「 網膜組織の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】本発明は、視細胞前駆細胞及び/又は視細胞を含む神経網膜組織における神経節細胞、アマクリン細胞、水平細胞、及び/又は双極細胞の分化抑制方法等を提供することを課題とする。神経網膜前駆細胞... 詳細

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