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図面 (16)

課題

RNA干渉のRNA配列特異的メディエータを提供すること。

解決手段

共有結合していない二本の別個RNA鎖の形態である二本鎖RNAであって、該単離された二本鎖RNAの両方の各々の鎖は、21〜23ヌクレオチド長であり、該単離された二本鎖RNAの一方の鎖は、遺伝子のmRNAに対して完全な配列相補性を有し、該単離された二本鎖RNAは、mRNAの切断を引き起こすことによって該遺伝子のmRNAのRNA干渉を媒介し、切断は、該単離された二本鎖RNAとの配列相補性の領域内で引き起こされる、二本鎖RNA。

概要

背景

発明の背景
RNA干渉(interference)または「RNAi」は、二本鎖RNAdsRNA )がムシに導入された場合、遺伝子発現ブロックすることができるという観察を記載するためにFireおよび共同研究者によって最初に造られた用語である(非特許文献1)。dsRNA は、脊椎動物を含む多くの生物において遺伝子特異的、転写サイレンシングを行い、遺伝子機能を研究するための新しいツールを提供した。RNAiは、mRNA分解に関与するが、この干渉の根底にある生化学機序の多くは不明なままである。インビトロでのRNAiの本質的特性の要約が、現象の生化学的解析のために必要である。

概要

RNA干渉のRNA配列特異的メディエータを提供すること。共有結合していない二本の別個RNA鎖の形態である二本鎖RNAであって、該単離された二本鎖RNAの両方の各々の鎖は、21〜23ヌクレオチド長であり、該単離された二本鎖RNAの一方の鎖は、遺伝子のmRNAに対して完全な配列相補性を有し、該単離された二本鎖RNAは、mRNAの切断を引き起こすことによって該遺伝子のmRNAのRNA干渉を媒介し、切断は、該単離された二本鎖RNAとの配列相補性の領域内で引き起こされる、二本鎖RNA。なし

目的

本発明の課題は、RNA干渉のRNA配列特異的メディエータを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

共有結合していない二本の別個RNA鎖の形態である二本鎖RNAであって、該単離された二本鎖RNAの両方の各々の鎖は、21〜23ヌクレオチド長であり、該単離された二本鎖RNAの一方の鎖は、遺伝子のmRNAに対して完全な配列相補性を有し、該単離された二本鎖RNAは、mRNAの切断を引き起こすことによって該遺伝子のmRNAのRNA干渉を媒介し、切断は、該単離された二本鎖RNAとの配列相補性の領域内で引き起こされる、二本鎖RNA。

技術分野

0001

本発明は、RNA干渉のRNA配列特異的メディエータに関する。

0002

関連出願
本出願は、2001年1月31日に出願された米国仮出願第60/265,232号明細書および2000年3月30日に出願された米国仮出願第60/193,594号明細書の利益を主張し、35U.S.C.セクション119 の下で2000年12月1日に出願された欧州特許出願第00 126 325.0の優先権を主張する。上記出願の開示全体が本明細書中に参考として援用される。

0003

政府支援
本明細書中に記載された研究は、米国国立衛生研究所からの米国公衆衛生局MERIT助成金(Grant 番号RO1-GM34277 )を通じて米国国立衛生研究所からの助成金によって一部、出資された。米国政府は本発明に所定の権利を有する。

背景技術

0004

発明の背景
RNA干渉(interference)または「RNAi」は、二本鎖RNAdsRNA )がムシに導入された場合、遺伝子発現ブロックすることができるという観察を記載するためにFireおよび共同研究者によって最初に造られた用語である(非特許文献1)。dsRNA は、脊椎動物を含む多くの生物において遺伝子特異的、転写サイレンシングを行い、遺伝子機能を研究するための新しいツールを提供した。RNAiは、mRNA分解に関与するが、この干渉の根底にある生化学機序の多くは不明なままである。インビトロでのRNAiの本質的特性の要約が、現象の生化学的解析のために必要である。

先行技術

0005

Fireら、(1998) Nature 391, 806-811

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の課題は、RNA干渉のRNA配列特異的メディエータを提供することである。

課題を解決するための手段

0007

即ち、本発明の要旨は、
[1]共有結合していない二本の別個RNA鎖の形態である二本鎖RNAであって、該単離された二本鎖RNAの両方の各々の鎖は、21〜23ヌクレオチド長であり、該単離された二本鎖RNAの一方の鎖は、遺伝子のmRNAに対して完全な配列相補性を有し、該単離された二本鎖RNAは、mRNAの切断を引き起こすことによって該遺伝子のmRNAのRNA干渉を媒介し、切断は、該単離された二本鎖RNAとの配列相補性の領域内で引き起こされる、二本鎖RNA
に関する。

発明の効果

0008

本発明により、RNA干渉のRNA配列特異的メディエータが提供される。

図面の簡単な説明

0009

図1は、レポーターmRNAおよびdsRNA Rr-LucおよびPp-Lucの模式図である。ssRNA、asRNA 、およびdsRNA の長さおよび位置は、Rr-LucおよびPp-LucレポーターmRNA配列と比較して黒い棒で示されている。黒い長方形は、2つの無関係のルシフェラーゼコード配列を示し、直線は、mRNAの5 ’および3 ’非翻訳領域に相当する。
図2Aは、10nMのssRNA 、asRNA 、またはdsRNA (Pp-Luc遺伝子の505bpセグメント由来)で50pM Pp-Luc mRNAを標的化した後のルシフェラーゼ活性の比のグラフであり、インビトロでのdsRNA による遺伝子特異的干渉を示す。このデータは、7回の試行平均値±標準偏差である。4つの独立して調製した溶解物を用いた。ルシフェラーゼ活性は、緩衝液対照に対して標準化した;1に等しい比は遺伝子特異的干渉がないことを示す。 図2Bは、Rr-Luc遺伝子の501bp セグメントからの10nMのssRNA 、asRNA 、またはdsRNA で50pM Rr-Luc mRNAを標的化した後のルシフェラーゼ活性の比のグラフであり、インビトロでのdsRNA による遺伝子特異的干渉を示す。データは、6回の試行の平均値±標準偏差である。1に等しいRr-Luc/Pp-Luc 比は、遺伝子特異的干渉がないことを示す。
図3Aは、ショウジョウバエ溶解物におけるインキュベーションが遺伝子特異的干渉のためのdsRNA を増強することを示すために使用される実験ストラテジーの模式図である。図2において使用される同一のdsRNA (または緩衝液)を、ショウジョウバエ胚溶解物を有する6つの逐次反応物中の2倍希釈物を用いて連続的にプレインキュベートし、次いでmRNA発現をブロックする能力について試験した。対照として、dsRNA の同一量(10nM)または緩衝液をバッファー中に直接希釈し、Pp-LucおよびRr-Luc mRNA および溶解物とともにインキュベートした。 図3Bは、Pp-Luc mRNA を標的化する場合の増強のグラフである。黒棒は、dsRNA または緩衝液を連続的にプレインキュベートしたことを示す;白棒は、dsRNA の直接32倍希釈に対応する。値は、緩衝液対照に対して標準化した。 図3Cは、Rr-Luc mRNA を標的化する場合の増強のグラフである。対応する緩衝液対照を図3Bに示す。
図4は、遺伝子特異的干渉における競合相手dsRNA の効果を示すグラフである。増大するナノ濃度のdsRNA (508bp )を、Pp-Luc mRNA (黒棒、左軸)またはRr-Luc mRNA (白棒、右軸)を標的化する5nMのdsRNA (図2Aおよび2Bで使用したものと同一のdsRNA )を含有する反応物に添加した。各反応物は、標的mRNA(黒棒についてはPp-Luc、白棒についてはRr-Luc)および無関係の対照mRNA(黒棒についてはRr-Luc、白棒についてはPp-Luc)の両方を含んでいた。値を緩衝液対照(示さず)に対して標準化した。反応を、標準的な条件下でインキュベートした(方法を参照)。
図5Aは、mRNA安定性におけるdsRNA の効果を示すグラフである。丸、Pp-Luc mRNA ;四角、Rr-Luc mRNA ;黒い記号、緩衝液インキュベーション;白い記号、Pp-dsRNAとともにインキュベーション。 図5Bは、Rr-dsRNAまたはPp-dsRNAとともにインキュベートしたRr-Luc mRNA の安定性を示すグラフである。黒四角、緩衝液;白四角、Pp-dsRNA(10nM);白丸、Rr-dsRNA(10nM)。 図5Cは、dsRNA 長に対する依存性を示すグラフである。Pp-Luc mRNA の安定性を、緩衝液または異なる長さのdsRNA の存在下において溶解物中にインキュベーションの後に評価した。黒四角、緩衝液;白丸、49bp dsRNA (10nM)、下向き白三角、149bp dsRNA (10nM);白三角、505bp dsRNA (10nM);白菱形、997bp dsRNA (10nM)。反応物を標準的な条件下でインキュベートした(方法参照)。
図6は、RNAiがATPを必要とすることを示すグラフである。クレアチンキナーゼCK)は、クレアチンリン酸(CP)を使用し、ATP を生じる。丸、+ATP、+CP 、+CK ;四角、-ATP、+CP 、+CK ;三角;-ATP、-CP 、+CK ;下向き三角、-ATP、+CP 、-CK 。
図7Aは、いかなるインヒビターをも有さない反応と比べた、タンパク質合成インヒビター、アニソマイシンシクロヘキシミド、またはクロラムフェニコールの存在下における1時間のインビトロRNAiにおけるRr-luc mRNA のインキュベーション後に産生されたルシフェラーゼ活性により反映される、タンパク質合成のグラフであり、RNAiがmRNA翻訳を必要としないことを示す。 図7Bは、1時間のインキュベーションで産生されるルシフェラーゼ活性により測定される、dsRNA の非存在下でのRNAi反応における7-メチル-グアノシンおよびアデノシンキャップしたPp-luc mRNA (それぞれ、丸および四角)の翻訳を示すグラフである。 図7Cは、505bp のPp-luc dsRNAの存在下(白記号)および非存在下(黒記号)での均一な32P-放射標識7-メチル- グアノシン- キャップPp-luc mRNA (丸)およびアデノシン- キャップPp-luc mRNA (四角)のRNAi反応におけるインキュベーションを示すグラフである。
図8Aは、緩衝液、505nt Pp-asRNA、または505bp Pp-dsRNAとともに、標準的なRNAi反応において示した時間インキュベートしたPp-luc mRNA の変性アガロースゲル解析のグラフであり、asRNA がインビトロで少量のRNAiを引き起こすことを示す。 図8Bは、緩衝液、505nt Pp-asRNA、または505bp Pp-dsRNAとともに、標準的なRNAi反応において示した時間インキュベートしたRr-luc mRNA の変性アガロースゲル解析のグラフであり、asRNA がインビトロで少量のRNAiを引き起こすことを示す。
図9は、Rr-luc mRNA と比べた3つのdsRNA 「A」、「B」、「C」の位置の模式図である。
図10は、Rr-luc mRNA (配列番号:1)の最初の267nt にマップされた切断部位を示す。配列の下の青色の棒は、dsRNA 「C」の位置を示し、青色の丸はこのdsRNA によって引き起こされた切断部位の位置を示す。緑色の棒は、dsRNA 「B」の位置を示し、緑色の丸は切断部位を示す。紫色の棒は、dsRNA 「A」の位置を示し、紫色の丸は切断を示す。連続した7つのウラシル内の例外的な切断は、赤色の矢尻マークする。
図11は、RNAiの提案されるモデルである。RNAiは、おそらく多タンパク質複合体中のdsRNA-特異的ヌクレアーゼによる、21〜23nt産物へのdsRNA の切断で開始すると予想される。次いで、これらの短いdsRNA は、おそらく最初の複合体の成分であるATP 依存性ヘリカーゼにより、切断対象のmRNAを次いで標的化しうる21〜23nt asRNAに分離されうる。短いasRNA は、全長dsRNA により最初に結合されていたRNAi-特異的タンパク質(丸)と会合したままであることが予想され、従ってasRNA のインビボおよびインビトロでのRNAiの非効率性を説明する。最後に、ヌクレアーゼ(三角)はmRNAを切断する。
図12は、21〜23ntフラグメントによる配列特異的遺伝子サイレンシングを示す棒グラフである。5nMのPp-LucもしくはRr-Luc dsRNA(500bp )またはショウジョウバエ溶解物中のそれぞれのdsRNA の以前のインキュベーションから単離した21〜23nt断片によるPp-LucおよびRr-Luc mRNA の標的化の後のルシフェラーゼ活性の比。インキュベーション反応に存在する単離された21〜23マーの量は、5nMの500bp dsRNA とのインキュベーション反応の間に生じた21〜23マーのおおよそ同一量に相当する。データは、3回の試行の平均値であり、標準偏差はエラーバーにより示す。ルシフェラーゼ活性を緩衝液対照に対して標準化した。
図13A は、実施例4記載の方法を用いてSuperdex HR 200 10/30ゲル濾過カラム(Pharmacia )におけるRNA 断片の精製を示す。dsRNA は、32P-標識、および各カラム画分において回収された放射能をグラフで示す。この画分はまた、変性ゲル電気泳動によって解析した(挿入)。 図13B は、図13A に記載されるようなショウジョウバエ溶解物中でのインキュベーションおよび分画の後の、Rr- ルシフェラーゼ標的mRNAの発現の配列特異的干渉を媒介するRr- ルシフェラーゼRNA の能力を示す。1μl の各再懸濁画分を、10μl のインビトロRNAi反応物において試験した(実施例1参照)。この手順は、標準的なインビトロRNAi反応において、カラムにロードする前の本来の反応におけるRNA 種の濃度とおおよそ等しいRNA の濃度を生じる。1秒当たりの相対ルミネッセンスを、2つの緩衝液対照の平均値に対して標準化した。 図13C は、図13B のための特異性対照である。これは、図13B の分画RNA がPp- ルシフェラーゼmRNAの発現の配列特異的干渉を効率的には媒介しないことを示す。アッセイは図13B の通りである。
図14A および14B は、レポーター構築物およびsiRNA二重鎖の模式図である。図14A は、プラスミドpGL2-Control、pGL3-Control、およびpRL-TK(Promega )由来のホタル(Pp-luc)およびウミシイタケ(Rr-luc)ルシフェラーゼレポーター遺伝子領域を示す。SV40調節因子、HSVチミジンキナーゼプロモーター、および2つのイントロン(線)が示される。GL3 ルシフェラーゼの配列は、GL2 と95%同一であるが、RLは、両方とは完全に無関係である。pGL2からのルシフェラーゼ発現は、トランスフェクト哺乳動物細胞におけるpGL3よりも約10倍低い。siRNA 二重鎖によって標的化される領域は、ルシフェラーゼ遺伝子のコード領域の下の黒棒で示される。図14B は、GL2 (配列番号:10および11)、GL3 (配列番号:12および13)、およびRL(配列番号:14および15)ルシフェラーゼを標的化するsiRNA 二重鎖のセンス(上)およびアンチセンス(下)配列を示す。GL2 およびGL3 のsiRNA 二重鎖は、わずか3つの単一ヌクレオチド置換(灰色の四角)により異なる。非特異的対照として、逆位GL2 配列、invGL2(配列番号:16および17)を有する二重鎖を合成した。2’-デオキシチミジンの2ntの3 ’突出部はTTとして示される;uGL2(配列番号:18および19)は、GL2 siRNA に類似するが、リボ-ウリジン3’突出部を含む。
図15A 〜15J は、siRNA 二重鎖によるRNA 干渉を示すグラフである。対照ルシフェラーゼに対する標的の比を、緩衝液対照に対して標準化した(bu、黒棒);灰色の棒は、Renilla reniformis(Rr-luc)RLルシフェラーゼ (左軸)に対するPhotinus pyralis(Pp-luc)GL2 またはGL3 ルシフェラーゼの比を示し、白棒は、RL対GL2 またはGL3 比を示す(右軸)。図15A 、15C 、15E 、15G 、および15I は、pGL2-ControlおよびpRL-TKレポータープラスミドの組み合わせを用いて行った実験の結果を示し、図15B 、15D 、15F 、15H 、および15J は、pGL3-ControlおよびpRL-TKレポータープラスミドを用いて行った実験の結果を示す。干渉実験に使用した細胞株は、各プロットの上部に示す。緩衝液対照(bu)に対するPp-luc/Rr-luc の比は、標準化の前および試験した種々の細胞株間で、それぞれ、pGL2/pRLについては0.5 〜10の間で、pGL3/pRLについては0.03〜1 の間で変化した。プロットしたデータは、3つの独立した実験の平均±S.D.とした。
図16A 〜16F は、HeLa細胞におけるルシフェラーゼ発現に対する、21ntのsiRNA 、50bp、および500bp のdsRNA の効果を示すグラフである。図16A 、16C 、および16E は、pGL2-ControlおよびpRL-TKレポータープラスミドを用いて行った実験を示し、図16B 、16D 、および16F は、pGL3-ControlおよびpRL-TKレポータープラスミドを用いて行った実験を示す。データは、2つの独立した実験の平均±S.D.とした。図16A 、16B は、任意のルミネッセンス単位でプロットした絶対Pp-luc発現である。図16C 、16D は、任意のルミネッセンス単位でプロットしたRr-luc発現である。図16E 、16F は、対照ルシフェラーゼに対して標準化した標的の比である。siRNA 二重鎖に対するルシフェラーゼ活性の比を緩衝液対照に対して標準化した(bu、黒棒);50または500bp のdsRNA についてのルミネッセンス比を、ヒト化GFP由来の50および500bp のdsRNA について観察されたそれぞれのの比に対して標準化した(hG、黒棒)。GL2 およびGL3 を標的化する49〜484bp のdsRNA の配列における全体の差異がGL2 標的とGL3 標的との間の特異性を付与するのに十分ではないことに注意すべきである(49bpセグメント中の43ntの連続した同一性、484bp セグメント中の239nt の最長の連続した同一性)(Parrish,S.ら、Mol.Cell, 6:1077-1087 (2000))。

0010

発明の要旨
合胞体胞胚葉ショウジョウバエ胚に由来する無細胞系における遺伝子特異的、dsRNA 媒介性干渉が本明細書中に記載される。インビトロ系は、RNAiの分子基礎分析するための遺伝的アプローチ補完する。本明細書中に記載されるように、RNAiの根底にある分子機構はショウジョウバエインビトロ系を用いて調査された。結果は、RNAiがATP依存性であるが、mRNA転写からは切り離されていることを示した。これは、タンパク質合成がインビトロではRNAiには必要でないことを示した。RNAi反応において、dsRNA の両方の鎖(センスおよびアンチセンス)が約21〜約23ヌクレオチド(nt)長の小さなRNA 断片またはセグメントにプロセシングされる(21〜23nt長のマーカーに相当する配列決定ゲルにおける移動度を有するRNA 、任意に21〜23nt RNAと呼ばれる)。小RNA 断片へのdsRNA のプロセシングは、標的化mRNAを必要とはせず、このことは小RNA 種がdsRNA のプロセシングによって生じ、dsRNA 標的化mRNA分解の産物ではないことを示す。mRNAは、dsRNA を用いた同一性の領域内でのみ切断される。切断は、21〜23ヌクレオチド離れた部位で起こり、同じ間隔がdsRNA 自体について観察されており、dsRNA 由来の21〜23ヌクレオチド断片がmRNA切断をガイドしていることを示唆する。この精製された21〜23ntのRNA は、RNAiを媒介し、これらの断片がmRNA切断をガイドすることを確認する。

0011

従って、本発明は、RNAiを媒介する約21〜約23ヌクレオチドの単離されたRNA分子(二本鎖一本鎖)に関する。すなわち、本発明の単離されたRNA は、mRNAが対応する遺伝子のmRNAの分解を媒介する(遺伝子、これはまた標的遺伝子と呼ばれる、の転写産物であるmRNAの分解を媒介する)。便宜上、かかるmRNAはまた本明細書中では分解対象のmRNAとも呼ばれる。本明細書中で使用される用語、RNA 、RNA 分子(単数または複数)、RNAセグメント(単数または複数)およびRNA 断片(単数または複数)は、RNA干渉を媒介するRNA に言及するために交換可能に使用される。これらの用語には、二本鎖RNA、一本鎖RNA、単離されたRNA (部分的に精製されたRNA 、本質的に純粋なRNA 、合成RNA 、組換え産生RNA )、ならびに1つ以上のヌクレオチドの付加、欠失、置換および/または変化により天然に存在するRNA とは異なる改変RNA が含まれる。かかる変化は、21〜23ntのRNA の末端または内部(RNA の1つ以上のヌクレオチドで)等への非ヌクレオチド物質の付加を含みうる。本発明のRNA 分子中のヌクレオチドはまた、天然には存在しないヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドを含む、非標準ヌクレオチドを含みうる。集合的に、かかる変化したRNA の全ては、アナログまたは天然に存在するRNA のアナログと呼ばれる。本発明の21〜23ヌクレオチドのRNA は、それがRNAiを媒介する能力を有するのに十分なようにだけ天然のRNA に類似している必要がある。本明細書で使用する語句「RNAiを媒介する」は、どのRNA がRNAi機構またはプロセスによって分解されるかを識別する能力をいう(示す)。RNAiを媒介するRNA は、それがRNAi機構に特定のmRNAを分解させるようにRNAi機構と相互作用する。1つの態様では、本発明は、それらの配列が対応する特定のmRNAの切断を行う約21〜約23ヌクレオチドのRNA 分子に関する。配列の完全な一致が存在する必要はないが、RNA が標的化mRNAのRNAi切断を行うことが可能であるように十分に一致していなければならない。特定の態様では、本発明の21〜23ntのRNA 分子は、3 ’ヒドロキシル基を含む。

0012

本発明はまた、RNAi切断を媒介する能力を有する約21〜約23ヌクレオチドのRNA分子を生産する方法に関する。ある態様では、ショウジョウバエがインビトロ系で使用される。この態様では、dsRNA は、ショウジョウバエ胚に由来する可溶性抽出物と組み合わされ、それにより組み合わせを生じる。組み合わせは、dsRNA が約21〜約23ヌクレオチドのRNA 分子にプロセシングされる条件下で維持される。別の態様では、ショウジョウバエは、インビトロ系で使用されて、特定の遺伝子(例えば、オンコジーンウイルス遺伝子)のmRNAのRNA干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチドのRNA 配列が得られる。この態様では、標的対象の遺伝子の配列に対応する二本鎖RNAは、ショウジョウバエ胚に由来する可溶性抽出物と組み合わされ、それによって組み合わせを生じる。組み合わせは、二本鎖RNA が約21〜約23ヌクレオチド長のRNA にプロセシングされる条件下で維持される。本明細書中に示されるように、21〜23ntのRNA は標的遺伝子(そのmRNAが分解対象である遺伝子)のmRNAのRNAiを媒介する。ショウジョウバエをインビトロ系で使用して21〜23ntのRNA を得る方法は、組み合わせからRNA 配列を単離することをさらに含みうる。

0013

本発明はまた、本発明の方法により生産される21〜23ntのRNA 、ならびに他の方法、例えば、化学合成または組換えDNA技術により生産された、RNAiを媒介する天然に存在するRNA と同一かまたは実質的に同一の配列を有する21〜23ntのRNA 、例えば、本発明の方法により生産されるものに関する。これらの全ては、RNA干渉を媒介する21〜23ntのRNA と呼ばれる。本明細書中で使用される用語、単離されたRNA は、本明細書中に記載されるdsRNA のプロセシングまたは切断;化学合成法による生産;および組換えDNA 技術による生産を含む、任意の手段によって得られるRNA を含む。本発明はさらに、治療的または予防的処置および21〜23ntのRNA および適切なキャリア(例えば、緩衝液または水)を含有する医薬組成物等のRNAiを媒介する21〜23ntのRNA を含有する組成物等のための21〜23ntのRNA の使用に関する。

0014

本発明はまた、細胞または生物(例えば、マウスまたはヒトなどの哺乳動物)における遺伝子のmRNAのRNA干渉を媒介する方法に関する。ある態様では、分解対象のmRNAを標的化する約21〜約23ntのRNA が、細胞または生物に導入される。細胞または生物は、mRNAの分解が生じる条件下で維持され、それにより細胞または生物における遺伝子のmRNAのRNA 干渉が媒介される。細胞または生物は、細胞または生物が得られるとRNAiが生じるものであるか、または細胞もしくは生物はRNAiが生じる(例えば、RNAiを媒介する細胞もしくは細胞抽出物から得られる成分の添加または内因性成分の活性化による)ように修飾されたものでありうる。本明細書中で使用される用語「RNAiが生じる細胞または生物」は、細胞または生物が得られるとRNAiが生じる細胞または生物、またはRNAiが生じるように修飾された細胞または生物の両方が含まれる。別の態様では、細胞における遺伝子のRNA 干渉を媒介する方法は、ショウジョウバエ胚に由来する可溶性抽出物と遺伝子の配列に対応する二本鎖RNAとを組み合わせることを含み、それにより組み合わせが生じる。組み合わせは、二本鎖RNA が、約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセシングされる条件下で維持される。次いで、21〜23ntのRNA は単離されて、細胞または生物に導入される。細胞または生物は、遺伝子のmRNAの分解が生じるような条件下で維持され、それにより細胞または生物における遺伝子のRNA 干渉を媒介する。前の態様に記載されたように、細胞または生物は、RNAiが自然に生じる(得られると細胞または生物において)ものまたはRNAiが生じるように修飾されているものである。21〜23ntのRNA はまた、化学合成法または組換えDNA技術等の他の方法により作製されうる。

0015

本発明はまた、dsRNA を約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセス(process )する細胞、例えば、ショウジョウバエ細胞の生化学的成分に関する。さらに、約21〜約23ヌクレオチドのRNA によるmRNAの標的化に関与する細胞の生化学的成分は、本発明の主題である。両方の態様において、生化学的成分は、それらが生じる細胞から得られうるか、または化学合成または組換えDNA法等の他の方法により作製されうる。本明細書中で使用される用語「単離された」は、それらが生じる供給源から得られた物質(例えば、生化学成分、RNA )および化学合成または組換え核酸(DNA 、RNA )法等の方法によって生産された物質を含む。

0016

本発明はまた、標的遺伝子をノックダウン(部分的にまたは完全に)する方法に関し、従って、遺伝子(単数または複数)をノックダウン(またはノックアウト)する現在利用可能な方法の代替法を提供する。この遺伝子発現をノックダウンする方法は、治療的に、または研究のために使用することができる(例えば、疾患状態のモデルを生じるため、遺伝子の機能を調べるため、薬剤(agent )が遺伝子に対して作用するかどうかを評価するため、薬物送達の標的を確証するために)。遺伝子機能が除去される場合、得られる細胞または生物はノックアウトとも呼ばれる。ノックダウン細胞および生物を作製する方法の一つの態様は、遺伝子(標的遺伝子ともいう)がノックダウンされるべき細胞または生物に、該遺伝子を標的化する約21〜約23ntのRNA を導入し、得られた細胞または生物を維持し、標的遺伝子のmRNAの分解を起こし、それによってノックダウン細胞または生物をRNAiが生じる条件下で生産する。本方法により生産されるノックダウン細胞または生物はまた、本発明の主題である。

0017

本発明はまた、細胞または生物において遺伝子の機能を調査または評価する方法に関する。一つの態様では、分解対象の遺伝子のmRNAを標的化する約21〜約23ntのRNA は、RNAiが起こる細胞または生物に導入される。細胞または生物は、試験細胞または生物とも呼ばれる。試験細胞または生物は、遺伝子のmRNAの分解が起こる条件下で維持される。次いで、試験細胞または生物の表現型が観察され、適切な対照細胞または生物(例えば、標的(特異的)細胞が標的化されていない以外は同じ様式で処理される対応細胞または生物)のそれと比較される。分解対象のmRNAを標的化しない21〜23ntのRNA は、試験細胞または生物に導入されるRNA の代わりに、対照細胞または生物に導入されうるが、必ずしもそうする必要はない。試験細胞または生物と対照細胞または生物との表現型の差異は、分解されたmRNAの機能に関する情報を提供する。別の態様では、遺伝子の配列に対応する二本鎖RNAは、二本鎖RNA が約21〜約23ヌクレオチドのRNA を生じるようにプロセスされる条件下で、本明細書中に記載されるショウジョウバエ胚由来の可溶性抽出物等のRNAiを媒介する可溶性抽出物と組み合わされる。約21〜約23ヌクレオチドのRNA が単離され、次いでRNAiが起こる細胞または生物(試験細胞または試験生物)に導入される。試験細胞または試験生物は、mRNAの分解が起こる条件下で維持される。次いで、試験細胞または生物の表現型が観察され、適切な対照(例えば、標的遺伝子を標的しない以外は試験細胞または生物と同一の様式で処理される対応する細胞または生物)のそれと比較される。試験細胞または生物と対照細胞または生物との間の表現型の差異は、標的化遺伝子の機能に関する情報を提供する。提供される情報は、遺伝子の機能を同定(規定)するのに充分であり得るか、またはそうするための他のアッセイまたは解析から得られた情報と組み合わされて使用されうる。

0018

また、本発明の主題は、薬剤が遺伝子に作用するかどうかを確認する方法である。この方法では、分解対象のmRNAを標的化する約21〜約23ヌクレオチドのRNA が、RNAiが起こる細胞または生物に導入される。細胞または生物(導入されたRNA を含む)は、mRNAの分解が生じる条件下で維持され、薬剤は細胞または生物に導入される。薬剤が、細胞または生物において効果を有するかどうかを決定する;薬剤が細胞または生物において効果を有さない場合、薬剤は遺伝子に作用する。

0019

本発明はまた、遺伝子産物が薬物の発見または開発のための標的であるかどうかを確証する方法に関する。分解対象の遺伝子に対応するmRNAを標的化する約21〜約23ヌクレオチドのRNA が細胞または生物に導入される。細胞または生物は、mRNAの分解が起こる条件下で維持され、遺伝子の発現の減少を生じる。遺伝子の発現の減少が細胞または生物において効果を有するかどうかが決定され、ここで、遺伝子の発現の減少が効果を有する場合、遺伝子産物は、薬物の発見または開発のための標的である。

0020

本発明はまた、分解対象のタンパク質のmRNA(タンパク質をコードするmRNA)を標的化する約21〜約23のヌクレオチドのRNA を個体に投与することを含む、個体におけるタンパク質の存在に関連する疾患または状態の治療方法包含する。結果として、前記タンパク質は産生されないか、または治療が非存在でありうる程度まで産生されない。

0021

本発明によりさらに、RNA干渉を媒介する内因性の21〜23ヌクレオチドRNA分子の配列決定により同定される遺伝子が包含される。

0022

本発明によりさらに、RNAiに特に適切なmRNA内の標的部位を同定する方法ならびに21〜23ntのRNA がRNAiを媒介する能力を評価する方法が包含される。

0023

本発明のファイルは、カラーで作製された少なくとも1つの図面を含む。カラーの図面を有する本発明のコピーは、請求し、必要な料金を支払うことにより米国特許により提供される。

0024

発明の詳細な説明
二本鎖(dsRNA )は、RNA干渉(RNAi)として知られるプロセスを介してmRNAの配列特異的分解を行う。プロセスは、哺乳動物および他の脊椎動物の胚を含む、広範な生物において起こることが知られている。本明細書中に記載されるインビトロ系でショウジョウバエを用いて、dsRNA が21〜23ヌクレオチド(nt)長のRNAセグメントにプロセスされ、さらに、これらの21〜23ntフラグメントが精製され、ショウジョウバエ抽出物に戻された場合、それらはより長いdsRNA の非存在下でRNA 干渉を媒介する。従って、これらの21〜23ntフラグメントは、RNA 分解の配列特異的メディエータである。特定の長さのフラグメントでありうる分子シグナルは、RNAiに関与する細胞因子漸加するためにこれらの21〜23ntフラグメントに存在するはずである。本発明は、これらの21〜23ntフラグメントおよび遺伝子機能を特異的に不活化するためのそれらの使用を包含する。これらのフラグメント(または同一もしくは類似した特性の組換え産生または化学合成のオリゴヌクレオチド)は、哺乳動物細胞における分解のために特定のmRNAの標的化を可能にする。RNAiを誘発するための哺乳動物細胞における長鎖dsRNA の使用は、おそらく、インターフェロン応答の有害な効果のために、通常実用的ではない。本発明の21〜23ntのフラグメントを用いて可能である、特定の遺伝子機能の特定の標的化は、機能的ゲノム適用および治療的適用に有用である。

0025

特に、本発明は、RNAiを媒介する約21〜約23ヌクレオチドのRNA分子に関する。1つの態様では、本発明は、それらが対応する特定のmRNAの切断を行う約21〜約23ヌクレオチドのRNA 分子に関する。本発明の21〜23ntのRNA 分子はまた、3 ’ヒドロキシル基を含む。21〜23ntのRNA 分子は、一本鎖または二本鎖(2つの21〜23ntのRNA として)であり得る;かかる分子は、平滑末端でありうるか、または突出末端を含みうる(例えば、5’、3’)。特定の態様では、RNA 分子は二本鎖であり、平滑末端であるか、または突出末端を含む(2つの21〜23ntのRNA として)。

0026

1つの態様では、RNA分子の少なくとも1つの鎖は、約1〜約6ヌクレオチド(例えば、ピリミジンヌクレオチドプリンヌクレオチド)長の3 ’突出部を有する。他の態様では、3 ’突出部は、約1〜約5ヌクレオチド長、約1〜約3ヌクレオチド長および約2〜約4ヌクレオチド長である。1つの態様では、RNA 分子は二本鎖であり、一方の鎖は3 ’突出部を有し、他方の鎖は平滑末端であるかまたは突出部を有しうる。RNA 分子が二重鎖であり、両方の鎖が突出部を含む態様では、突出部の長さは互いに同一であっても異なっていてもよい。特定の態様では、本発明のRNA は、対となり、RNA の両方の3 ’末端に約1〜約3、特に約2ヌクレオチドの突出部を有する21ヌクレオチド鎖を含む。本発明のRNA の安定性をさらに増大するために、3 ’突出部を分解に対して安定化しうる。1つの態様では、RNA は、プリンヌクレオチド、例えば、アデノシンまたはグアノシンヌクレオチドを含ませることにより安定化される。あるいは、修飾アナログによるピリミジンヌクレオチドの置換、例えば、2’-デオキシチミジンによるウリジン2ヌクレオチド3’突出部の置換は許容され、RNAiの効率に影響しない。2 ’ヒドロキシルが存在しないことは、組織培養培地において突出部のヌクレアーゼ抵抗性を有意に増強する。

0027

本発明の21〜23ntのRNA分子は、当業者に公知の多数の技術を用いて得られうる。例えば、RNA は、当該分野で公知の方法を用いて化学合成されるか、または組み換え産生されうる。21〜23ntのRNA はまた、本明細書中に記載されるインビトロ系でショウジョウバエを用いて得られうる。インビトロ系でのショウジョウバエの使用は、dsRNA とショウジョウバエ胚に由来する可溶性抽出物とを組み合わせることを要し、それにより組み合わせを生じる。組み合わせは、dsRNA が約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセスされる条件下で維持される。ショウジョウバエインビトロ系はまた、特定の遺伝子(例えば、オンコジーン、ウイルス遺伝子)のmRNAのRNA干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチド長のRNA を得るために使用されうる。本態様では、前記遺伝子の配列に対応する二本鎖RNAは、ショウジョウバエ胚に由来する可溶性抽出物と組み合わされ、それにより組み合わせを生じる。組み合わせは、二本鎖RNA が約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセスされる条件下で維持される。本明細書中に示されるように、21〜23ntのRNA は、分解対象のmRNAのRNAiを媒介する。本発明はまた、本明細書中に記載される方法により作製される21〜23ntのRNA 分子に関する。

0028

1つの態様では、本明細書中に記載の方法は、RNA 分解の配列特異的メディエータとして有用である、従って、疾患または所望しない状態に関連するか、またはその原因となる産物をコードするヒトmRNA等のmRNAを阻害するための21〜23ntのRNA分子を同定または得るために使用される。例えば、オンコプロテインまたはウイルスタンパク質の産生は、疾患または状態が起こることを妨げるために、それが起こる程度を限定するために、またはそれを逆転するために、ヒトにおいて阻害されうる。ヒトにおける標的対象の遺伝子の配列が公知である場合、21〜23ntのRNA が作製されて、ヒトまたは他の霊長類の細胞等の細胞においてRNAiを媒介する能力について試験されうる。RNAiを媒介することが示された21〜23ntのヒトRNA 分子は試験され得、所望であれば、適切な動物モデルにおいてそれらのインビボ有効性がさらに評価されうる。RNAiを媒介することが示された21〜23ntのRNA のさらなるコピーが本明細書中に記載の方法により作製されうる。

0029

インビトロ系でショウジョウバエを用いて21〜23ntのRNA 配列を得る方法は、組み合わせからRNA 配列を単離することをさらに含みうる。21〜23ntのRNA分子は、当業者に公知の多数の技術を用いて単離されうる。例えば、ゲル電気泳動は、組み合わせから21〜23ntのRNA を分離するために使用さ得、RNA 配列を含むゲルスライスが取り出され得、ゲルスライスからRNA が溶出されうる。あるいは、非変性カラムクロマトグラフィー等の非変性方法が、作製されたRNA を単離するために使用されうる。また、クロマトグラフィー(例えば、サイズ排除クロマトグラフィー)、グリセロール勾配遠心分離、抗体を用いるアフィニティー精製が21〜23ntのRNA を単離するために使用されうる。インビトロ系においてショウジョウバエから単離されるRNA-タンパク質複合体はまた、本明細書中に記載される方法(例えば、遺伝子のmRNAのRNAiを媒介する方法)において直接使用されうる。RNAiを媒介または行うショウジョウバエ胚に由来する適切な抽出物は本発明に包含される。可溶性ショウジョウバエ抽出物は、種々の方法で得られうる。例えば、可溶性抽出物は、実施例1、2および3に記載のように合胞体胚盤葉ショウジョウバエ胚から得られうる。可溶性抽出物は、RNAiが生じる他の細胞に由来しうる。あるいは、可溶性抽出物は、RNAiを行わない細胞から得られうる。この場合、RNAiを媒介するのに必要な因子は、かかる細胞に導入され得、次いで可溶性抽出物が得られる。抽出物の成分はまた、当該分野で公知の方法を用いて化学的に合成され、および/または組み合わされうる。

0030

任意のdsRNA は、それが、RNAiを媒介するのに十分な相同性を標的遺伝子に対して有する場合、本発明の方法に使用されうる。本発明の方法に使用するためのdsRNA の配列が知られている必要はない。あるいは、本発明に使用するためのdsRNA は、全体の遺伝子(1つまたはそれ以上)またはその一部の配列等の既知の配列に相当しうる。使用されうるdsRNA の長さに上限はない。例えば、dsRNA は、遺伝子の約21塩基対(bp)から遺伝子の全長またはそれ以上の範囲である。1つの態様では、本発明の方法に使用されるdsRNA は約1000bp長である。別の態様では、dsRNA は約500bp 長である。さらに別の態様では、dsRNA は約22bp長である。

0031

本明細書に記載の21〜23nt RNAは、様々な方法で使用しうる。例えば、21〜23ntRNA分子は、細胞または生物内の遺伝子のmRNAのRNA干渉を媒介するために使用しうる。具体的な態様では、疾患または望ましくない状態を予防または処置するなど、ヒト細胞またはヒトにおけるRNA干渉を媒介するために、21〜23nt RNAを該細胞または該個体の細胞に導入する。本方法では、疾患または望ましくない状態を引き起こすか、またはこれらに寄与する遺伝子(または複数の遺伝子)を標的化し、RNAiにより対応するmRNA(標的化された遺伝子の転写産物)を分解する。本態様では、分解のために対応するmRNA(標的化された遺伝子のmRNA)を標的化する約21個から約23個のヌクレオチドのRNAを、細胞または生物内に導入する。細胞または生物は、該対応するmRNAの分解が起こる条件下に維持し、それにより該細胞または生物内の遺伝子のmRNAのRNA干渉を媒介する。特定の態様では、細胞内の遺伝子のRNA干渉の媒介方法は、該遺伝子の配列に対応する二本鎖RNAをショウジョウバエ胚由来の可溶性抽出物と合わせ、それにより組み合せ(combination) を作製する工程を含む。該組み合せを、該二本鎖RNAが約21個から約23個のヌクレオチドのRNAにプロセッシングされる条件下に維持する。次いで、21〜23nt RNAを単離し、細胞または生物内に導入する。細胞または生物を、該遺伝子のmRNAの分解が起こる条件下に維持し、それにより該細胞または生物内の遺伝子のRNA干渉を媒介する。通常RNAiが起こらない細胞内に21〜23nt RNAを導入する場合、RNAiを媒介するのに必要な因子をかかる細胞内に導入するか、または必要な因子の発現をかかる細胞内で誘導する。あるいはまた、RNAiを媒介することが知られた21〜23nt RNAと同じか、または充分に類似した組成を有するように、他の方法(例えば、化学合成、組換えDNA作製)により作製した21〜23nt RNAを、RNAiを媒介するために同様に使用しうる。かかる21〜23nt RNAは、1つ以上のヌクレオチドの付加、欠失、置換または修飾により改変しうる、および/または非ヌクレオチド物質を含有し得る。本発明のさらなる態様は、白血病またはAIDSなどの疾患または望ましくない状態を引き起こすか、またはこれらに関連する(1つまたは複数の)遺伝子を破壊するための個体由来の細胞のエキソビボ処置法である。この態様では、処置対象の細胞を公知の方法(例えば、静脈切開または骨髄採取)を用いて個体から得、対応する(1または複数の)mRNAの分解を媒介する21〜23nt RNAを該細胞内に導入し、次いで、これを個体に再導入する。必要であれば、RNAiが起こるのに必要な生化学的成分もまた該細胞内に導入することができる。

0032

本明細書に記載のmRNAの干渉媒介法を用い、分解のために任意の遺伝子のmRNAを標的化しうる。例えば、任意の細胞mRNAまたはウイルスmRNAを標的化することができ、その結果、コードされたタンパク質(例えば、発癌タンパク質(oncoprotein) 、ウイルスタンパク質)、発現が減衰される。また、本明細書に記載の方法を用い、疾患または望ましくない状態に関連するおよび/またはこれらの原因となる任意のタンパク質のmRNAを分解するために標的化することができる。

0033

本発明はまた、細胞または生物内の遺伝子の機能を調べる方法に関する。一態様において、分解のために遺伝子のmRNAを標的化する約21個〜約23個のヌクレオチドのRNA配列を細胞または生物内に導入する。該細胞または生物を、該遺伝子のmRNAの分解が起こる条件下に維持する。次いで、細胞または生物の表現型を観察し、適切な対照と比較し、それにより該遺伝子の機能に関する情報を提供する。別の態様では、該遺伝子の配列に対応する二本鎖RNAを、ショウジョウバエ胚由来の可溶性抽出物と、該二本鎖RNAがプロセッシングされて約21個から約23個のヌクレオチドのRNAが生じる条件下で合わせる。約21個〜約23のヌクレオチドのRNAを単離し、次いで該細胞または生物内に導入する。該細胞または生物を、該遺伝子のmRNAの分解が起こる条件下に維持する。次いで、該細胞または生物の表現型を観察し、適切な対照と比較し、それにより該遺伝子の機能を同定する。

0034

本発明のさらなる局面は、21〜23nt RNAのRNAiを媒介する能力を評価する方法、特に、どの(1つまたは複数の)21〜23nt RNAが最もRNAiを効率的に媒介するかを調べる方法である。該方法の一態様において、分解対象のmRNAの配列に対応するdsRNAを、検出可能に標識(例えば、放射標識などの末端標識)したmRNAおよび本発明の可溶性抽出物と合わせ、それにより組み合せを作製する。該組み合せを、該二本鎖RNAがプロセッシングされ、かつ該mRNAが分解される条件下に維持する。標識されたmRNAの切断物の移動を既知長のマーカーと比較することにより最も効果的に切断される部位をマッピングする。次いで、これらの部位に広がる21量体を設計し、そのRNAi媒介における効率について試験する。

0035

あるいはまた、他の領域よりも効率的にRNAiによって標的化され、したがって特に有用な標的部位でありうる、遺伝子に対応するmRNAの特定のセグメントまたは特定の複数のセグメントがあるか否かを調べるために本発明の抽出物を使用することができる。一態様において、破壊対象の遺伝子の配列に対応するdsRNA、該遺伝子の標識されたmRNAを、RNAiを媒介する可溶性抽出物とあわせ、それにより組み合せを作製する。得られた組み合せをdsRNAが分解される条件下に維持し、最も効率的に切断されるmRNA上の部位を、シークエンシング・ゲル上での既知サイズの標準物との比較などの公知の方法を用いて同定する。

0036

実施例の概要
実施例1に記載の遺伝子発現のdsRNA依存性サイレンシング(silencing) を反復(recapitulate)するインビトロショウジョウバエ胚溶解物の開発により、RNAiの生化学的解析が可能となった(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-7 (1999))。インビトロ系では、センスまたはasRNAはそうではないが、dsRNAは、分解のために対応するmRNAを標的化するが、非関連対照mRNAの安定性には影響しない。さらに、溶解物中でのdsRNAのプレインキュベーションは、その標的mRNA分解のための活性を増強し、これは、dsRNAが、抽出物内のタンパク質と結合することにより、または二重結合性修飾により活性形態に変換されるにちがいないことを示唆する(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-7 (1999))。

0037

RNAiの特徴の多くを反復する合胞体胞胚葉ショウジョウバエ胚由来の無細胞系の開発を本明細書に記載する。この反応において観察される干渉は、配列特異的であり、dsRNAにより促進されるが一本鎖RNAによっては促進されず、特異的mRNA分解により機能し、最小限の長さのdsRNAしか必要とせず、長鎖dsRNAで最も効率的である。さらに、dsRNAのプレインキュベーションはその活性を増強する。これらの結果は、可溶性反応物においてRNAiが配列特異的プロセスにより媒介されることを示す。

0038

実施例2に記載するように、RNAiの必要条件を解析するため、ならびにdsRNAおよびmRNAの運命を調べるためにインビトロ系を使用した。RNAiは、インビトロでATPを必要とするが、mRNA翻訳または標的化mRNAの7−メチル−グアノシンキャップの認識のどちらも必要としない。dsRNAはインビトロで21〜23nt種の集団にプロセッシングされるが、一本鎖RNAはされない。dsRNA内のアデノシン脱アミノは、21〜23nt RNAの形成に必要でないようである。本明細書に記載のように、mRNAは、dsRNAの配列に対応する領域のみで切断され、mRNAが21〜23nt間隔で切断され、これは、dsRNA由来の21〜23nt断片が該mRNAの切断を標的化していることを強く示すものである。さらにまた、実施例3および4に記載のように、21〜23nt断片を精製して可溶性抽出物に添加して戻すと、RNAを媒介する。

0039

本発明を、なんら限定することを意図しない以下の実施例により示す。

0040

実施例1二本鎖RNAによるインビトロでの標的化mRNAの分解
材料および方法
RNA
Rr−Luc mRNAは、pSP64プラスミドポリリンカー由来の25ntの5’非翻訳配列と、pSP64プラスミドポリリンカー配列の19ntおよび続く6ntのSac I部位からなる25ntの3’非翻訳配列とに隣接する926nt Rrルシフェラーゼコード配列から構成された。Pp−Luc mRNAは、Ppルシフェラーゼ停止コドン直前にKpn I部位が導入された1653ntのPpルシフェラーゼコード配列を含有した。Ppコード配列は、21ntのpSP64プラスミドポリリンカーおよび続くショウジョウバエハンチバックmRNA由来の512ntの5’非翻訳領域(UTR)からなる5’非翻訳配列と、562ntハンチバック3’UTRおよび続く6ntのSac I部位からなる3’非翻訳配列とに隣接した。使用したハンチバック3’UTR配列は、インビボおよびインビトロでナノス応答エレメント(Nanos Response Element)の機能を破壊するG−U変異を6個含んだ。25ntポリ(A)テイルで終わる両方のレポーターmRNAは、転写されたプラスミド内にコードされた。Rr−Luc mRNAおよびPp−Luc mRNAの両方について、25ntのコードされたポリ(A)テイルが直後に続くNsi I部位で切断されるプラスミド鋳型からのランオフ転写により転写物を作製した。転写物がポリ(A)テイルで終わることを確実にするため、Nsi I切断転写物鋳型をdNTPの存在下でT4DNAポリメラーゼで切断(resect)した。SP6 mMessage mMachineキット(Ambion)をインビトロ転写に使用した。このキットを用い、得られた転写物の約80%を7−メチルグアノシンでキャップする。転写反応物にα−32P−UTPを含めることにより32P放射標識を行った。

0041

Pp−Lucではss、asおよびdsRNAを翻訳開始点に対して93〜597位に対応させ、505bpのdsRNAを作製した。Rr−Lucではss、asおよびdsRNAを翻訳開始点に対して118〜618位に対応させ、501bpのdsRNAを作製した。ショウジョウバエナノス競合dsRNAを翻訳開始点に対して122〜629位に対応させ、508bpのdsRNAを作製した。ssRNA、asRNAおよびdsRNA(図1に概略を示す)を、ポリメラーゼ連鎖反応により、T7RNAポリメラーゼを用いて作製した鋳型からインビトロで転写した。T7RNA転写物のゲル精製後、RQDNアーゼ(Promega)を用いて処理することにより残留するDNA鋳型を除去した。次いで、RNAをフェノールおよびクロロホルムで抽出した後、沈殿させ、水に溶解した。

0042

RNAのアニーリングおよびネイティブ(native)ゲル電気泳動
20mM NaClを含む、ssRNAおよびasRNA(0.5μM)の10mM Tris−HCl(pH7.5)を1分間95℃まで加熱した後、冷却し、室温で12〜16時間アニーリングした。RNAを沈殿させ、溶解バッファー(下記)に再懸濁した。アニーリングをモニターするため、2%のアガロースゲルを含むTBEバッファー中でRNAを電気泳動させ、臭化エチジウムで染色した(Sambrookら、Molecular Cloning. Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, NY. (1989) )。

0043

溶解物の調製
オレゴンRハエ(Oregon R fly)の0〜2時間目の胚を25℃の発光糖蜜(yeastedmolasses)寒天上に集めた。胚を4〜5分間50%(v/ v)漂白剤(bleach)中で絨毛膜除去(dechorionate)し、水洗し、ブロット乾燥し、低温Potter−Elvehjem組織摩砕器(Kontes)に移した。湿った胚1gあたり、5mMジチオトレイトール(DTT)および1mg/ml Pefabloc SC(Boehringer−Mannheim)を含む溶解バッファー(100mM酢酸カリウム、30mMHEES−KOH、pH7.4、2mM酢酸マグネシウム)1ml中で胚を4℃で溶解させた。溶解物を、25分間、14500×gで4℃で遠心分離し、上清みを分割して液体窒素中で即座に凍結し、−80℃で保存した。

0044

反応条件
溶解物の調製および反応条件は、HussainおよびLeibowitz(HussainおよびLeibowitz 、Gene 46:13-23 (1986)) により記載されたものから誘導した。反応物は、50%(v/v)溶解物、mRNA(10〜50pMの最終濃度)、およびssRNA、asRNAまたはdsRNA(10nM最終濃度)を含む10%(v/v)溶解バッファーを含んだ。各反応物はまた、10mMクレアチンリン酸、10μg/mlクレアチンホスホキナーゼ、100μMGTP、100μMUTP、100μM CTP、500μMATP、5μM DTT、0.1U/mL RNasin(Promega)、および100μMの各アミノ酸を含んだ。酢酸カリウムの最終濃度を100mMに調整した。標準的な条件のため、mRNAを添加する前に、反応物を上に集め(assemble)、次いで25℃で10分間予備インキュベートした。mRNAを添加した後、さらに60分間インキュベーションを続けた。10分間のプレインキュベーション工程は、図3A〜3Cおよび5A〜5Cの実験では省略した。4容量の1.25×Passive Lysis Buffer(Promega)で反応を停止させた。PpおよびRrルシフェラーゼ活性を、Dual−Luciferase Reporter Assay System(Promega)を用い、Monolight 2010 Luminometer(Analytical Luminescence Laboratory)で検出した。

0045

RNAの安定性
32P−放射標識したmRNAを含む反応物を、40容量の2×PKバッファー(200mM Tris−HCl、pH7.5、25mMEDTA、300mM NaCl、2%w/vドデシル硫酸ナトリウム)の添加により消光(quench)させた。プロテイナーゼK( E.M.Merck;水に溶解) を最終濃度465μg/mlまで添加した。次いで、反応物を15分間65℃でインキュベートし、フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1)で抽出し、等容量のイソプロパノールで沈殿させた。ホルムアルデヒドアガロース(0.8%w/v)ゲル(Sambrookら、Molecular Cloning. Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, NY. (1989) )での電気泳動により反応物を解析した。アガロースゲル[Nytran Plus膜(Amersham)上に真空下で乾燥] を画像用プレート(Fujix)に曝露することにより放射能を検出し、Fujix Bas 2000およびImage Gauge3.0(Fujix)ソフトウェアを用いて定量した。

0046

市販溶解物
未処置ウサギ網状赤血球溶解物(Ambion)および小麦麦芽抽出物(Ambion)の反応物を製造業者指示書に従って構築した。mRNAの添加の前に、溶解物中でdsRNAを27℃(小麦麦芽)または30℃(網状赤血球溶解物)で10分間インキュベートした。

0047

結果および考察
dsRNAがインビトロで遺伝子発現を特異的にブロックしうるか否かを評価するため、配列においてもルシフェリン基質特異性においても関連しない2つの異なるルシフェラーゼ遺伝子由来のレポーターmRNAを使用した:Renilla reniformis(ウミシイタケ)ルシフェラーゼ(Rr−Luc)およびPhoturis pennsylvanica(ホタル)ルシフェラーゼ(Pp−Luc)。一方の遺伝子から作製したdsRNAを該ルシフェラーゼmRNAを標的化するために使用し、他方のルシフェラーゼmRNAを、同じ反応で同時翻訳される内部対照とした。Rr−LucおよびPp−Luc遺伝子由来のポリメラーゼ連鎖反応産物の転写により約500bpのdsRNAを調製した。各dsRNAは翻訳開始点の約100bp下流から始まった(図1)。センス(ss)およびアンチセンス(as)RNAをインビトロで転写し、互いにアニーリングさせてdsRNAを作製した。Rr dsRNAおよびPp dsRNAを形成するために使用した個々のRr 501およびPp 505ntのasRNAおよびssRNAのネイティブ(native)ゲル電気泳動を行った。ssRNA、asRNAおよびdsRNAをそれぞれ、そのコグネイトmRNAの発現を特異的にブロックするが、非関連内部対照mRNAの発現は特異的にブロックしない能力について試験した。

0048

ssRNA、asRNAまたはdsRNAを、ショウジョウバエ胚溶解物を含有する反応物中で10分間インキュベートした後、Pp−LucmRNAおよびRr−Luc mRNAの両方を加え、さらに60分間インキュベーションを続けた。ショウジョウバエ胚溶解物は、外因的に転写されたmRNAを、使用した条件下で効率的に翻訳する。Pp−Luc酵素活性およびRr−Luc酵素活性の量を測定し、Pp−Luc/Rr−Luc(図2A)またはRr−Luc/Pp−Luc(図2B)のいずれかの比を計算するために使用した。異なる実験の比較を容易にするため、各実験での比を、ssRNA、asRNAまたはdsRNAの代わりにバッファーを反応物に加えた対照で観察された比に対して標準化した。

0049

図2Aは、Pp−Luc遺伝子の配列の部分と同一の505bpdsRNAが10nM濃度でPp−LucmRNAの発現を特異的に阻害したが、Rr−Luc内部対照の発現には影響しなかったことを示す。ssRNAとasRNAのいずれも、Pp−LucまたはRr−Luc内部対照の発現に影響しなかった。したがって、Pp−Luc発現は、そのコグネイトdsRNAにより特異的に阻害された。逆に、Rr−Luc mRNAに対する501bpのdsRNAは、10nM濃度で、Rr−Luc発現を特異的に阻害したが、Pp−Luc内部対照の発現は特異的に阻害しなかった(図2B)。また、同等レベルのssRNAまたはasRNAは、いずれのレポーターmRNAの発現に対しても効果はほとんどないか、全くなかった。平均して、dsRNAは、1時間のインキュベーション後にルシフェラーゼ活性測定したこれらの実験において特異的ルシフェラーゼ発現を70%減少させた。新たな溶解物および反応成分の添加により反応物の翻訳能力が補充された他の実験では、内部対照に対して標的化ルシフェラーゼ活性のさらなる減少が観察された。

0050

asRNAでなく、dsRNAがこれらの溶解物で遺伝子発現を阻害する能力は、一本鎖RNA(半減期約10分)に対してdsRNA(半減期約2時間)の安定性が大きいためだけではない。7−メチルグアノシンキャップを伴って転写されたssRNAおよびasRNAは、非キャップdsRNAと同じくらい溶解物中で安定であったが、遺伝子発現を阻害しない。対照的に、キャップされたssRNAおよびasRNAから形成されたdsRNAは標的化mRNAの発現を特異的にブロックする。

0051

ショウジョウバエでの効果的なRNAiは、合胞体胞胚葉胚内への約0.2fmolのdsRNAの注入を必要とする(Kennerdell およびCarthew, Cell 95:1017-1026 (1998); Carthew, www1.pitt.edu/〜carthew/manual/RNAi _Protocol.html (1999)) 。ショウジョウバエ胚の平均容積は約7.3nlであるため、これは、約25nMの細胞内濃度に相当する(Mazur ら、Cryobiology 25:543-544 (1998) )。ショウジョウバエ溶解物での遺伝子発現は、同等濃度のdsRNA(10nM)により阻害されたが、dsRNA濃度の低下は特異的干渉の量を10倍減少させた。10ナノモルのdsRNAは、溶解物に添加される標的mRNAに対して200倍過剰のdsRNAに相当する。この過剰のdsRNAが、インプットdsRNAが変換されて遺伝子特異的干渉のための活性形態が形成される時間依存性および/または濃度依存性テップを反映しうるか否かを試験するため、コグネイトmRNAの発現を阻害する能力に対するdsRNAのプレインキュベーションの効果を調べた。25℃で30分間のインキュベーション後、溶解物の翻訳能力が有意に減少するため(公表されていない観察)、RNAiに必要なすべての因子が、プレインキュベーション期間中、活性なままであることを確実にすることが望ましかった。したがって、30分毎に、dsRNAおよび溶解物を含有する反応物を、インキュベートしていない溶解物を含有する新たな反応物と混合した(図3A)。3時間にわたるプレインキュベーションでの6回の連続的段階的移し変えの後、オリジナル濃度に対して64倍に希釈されたdsRNAを、溶解物および50pMの標的mRNAとともに60分間インキュベートした。最後に、Pp−Luc酵素レベルおよびRr−Luc酵素レベルを測定した。比較のため、インプット量(10nM)のdsRNAをバッファー中で32倍に希釈し、任意のプレインキュベーションステップの非存在下での遺伝子特異的dsRNA干渉を生じる能力を評価した。

0052

溶解物中でのdsRNAのプレインキュベーションは、その特異的遺伝子発現を阻害する能力を有意に増強した。一方、32倍に希釈したdsRNAは効果を示さず、予備インキュベートしたdsRNAは、64倍に希釈されているにもかかわらず、実験誤差の範囲内で、非希釈dsRNAと同じくらい強力であった。プレインキュベーションによるdsRNAの増強は、Pp−LucmRNA(図3B)およびRr−Luc mRNA(図3C)の両方を標的化するdsRNAについて観察された。64倍希釈を考慮すると、プレインキュベーションにより与えられた活性化は、156pM濃度のdsRNAが50pM標的mRNAを阻害することを可能にした。さらに、「活性化された」dsRNAの希釈は、効果的でありうるが、試験しなかった。我々は、試験した両方のdsRNAはプレインキュベーション手順により活性化されたが、それぞれが、相同であるmRNAのみの発現を干渉するという特異性を充分に保持したことに注目する。反応物のさらなる研究により、dsRNA増強の機序を同定するための方法が提供されうる。

0053

dsRNAをプレインキュベーションすると、これらの溶解物中での該遺伝子発現を阻害する能力が向上するという観察の1つの可能性のある説明は、特定の因子が該dsRNAを修飾する、および/または該dsRNAと会合するかのいずれかである。したがって、dsRNAを、量を増加しながら反応物に添加することは、かかる因子を滴定し得、非関連配列の第2のdsRNAにより引き起こされる遺伝子特異的干渉の量を減少させうる。Pp−LucmRNAおよびRr−Luc mRNAについて、非関連ショウジョウバエナノスdsRNAを、濃度を増加しながら反応物に添加することは、レポーターmRNAを標的化するdsRNAにより引き起こされる遺伝子特異的干渉の量を減少させた(図4)。試験した濃度のナノスdsRNAは、いずれも非標的化mRNAの翻訳レベルに影響せず、これは、ナノスdsRNAが、遺伝子特異的干渉に関与する因子を特異的に滴定するが、翻訳機構の成分は特異的に滴定しないことを示す。特異的干渉を生じるために使用した5nMのdsRNAに対して200倍過剰の約1000nM dsRNAを添加することにより(1つまたは複数の)制限因子を滴定した。

0054

インビトロ干渉は、mRNA翻訳の特異的阻害、または特定のmRNAの標的化破壊のいずれかを反映しうる。これらの2つの可能性を区別するため、32P−放射標識した基質を用いてPp−Luc mRNAおよびRr−Luc mRNAの運命を直接調べた。10nMのPp−Luc mRNAまたはRr−Luc mRNAの安定性を、バッファーまたは505bp Pp−dsRNA(10nM)のいずれかとともに溶解物中でインキュベートした。指示された時間後、試料除タンパクし、次いで、変性ゲル電気泳動により32P−放射標識されたmRNAを分離した。dsRNA非存在下では、Pp−Luc mRNAおよびRr−Luc mRNAは、ともに溶解物中で安定であり、インプットmRNAの約75%がインキュベーションの3時間後に残留した。(インプットmRNAの約25%は、反応物中で速やかに分解され、インビトロ転写プロセスにより生じた非キャップmRNAを提示するようである。)Pp−Luc mRNAを標的化するdsRNA(10nM、505bp)の存在下では、3時間後、15%未満のPp−Luc mRNAが残存した(図5A)。予期した通り、Rr−Luc mRNAは、Pp−Luc mRNAを標的化するdsRNAの存在下で安定なままであった。逆に、Rr−Luc mRNAを標的化するdsRNA(10nM、501bp)は、Rr−Luc mRNAの破壊を引き起こしたが、Pp−Luc mRNAの安定性に対しては影響を与えなかった(図5B)。したがって、dsRNAは、非関連対照mRNAの安定性に影響を与えない相同なmRNAの崩壊促進を特異的に引き起こした。この所見は、少なくともショウジョウバエにおいて、インビボで、dsRNAの効果は、例えば核内での特異的保持を引き起こすことによって、細胞下(subcellular)局在化を変えずに標的mRNAを直接不安定化し、非特異的分解をもたらすことであることを示す。

0055

これらの結果は、RNAiがインビボで、インサイチューハイブリダイゼーション(Montgomery ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:15502-15507 (1998)) およびノーザン・ブロット(Ngoら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:14687-14692 (1998)) により測定される細胞質mRNAレベルの減少をもたらすという観察と一致する。トリパノソーマ類およびヒドラ属におけるノーザン・ブロット解析は、dsRNAが典型的にはmRNAレベルを90%未満だけ減少させることを示す(Ngoら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:14687-14692 (1998);Lohmannら、Dev. Biol. 214:211-214 (1999))。ここに示されたデータは、3時間のインキュベーション後、インビトロmRNAレベルが65〜85%に減少することを示し、インビボ観察と同等の効果である。それらは、C.elegansにおけるRNAiが翻訳後のものであるという所見とも一致する(Montgomery ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:15502-15507 (1998)) 。タンパク質合成に対する特異的効果の最も簡単な説明は、それが、RNA崩壊速度加速を反映するということである。しかしながら、結果は、翻訳および安定性に対する、独立しているが特異的な効果を排除しない。

0056

インビボでは、RNAiは最小限の長さのdsRNAを必要とするようである(Ngoら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:14687-14692 (1998)) 。長さ49bp、149bp、505bpおよび997bp(図1に概略図)のRNA二重鎖のPp−LucmRNAのインビトロ分解を標的化する能力を評価した。インビボ観察とかなり一致して、49bpのdsRNAはインビトロで効果的ではなかったが、149bpのdsRNAはmRNA崩壊をわずかだが増強し、505bpおよび997bpのdsRNAは両方とも強い(robust)mRNA分解を引き起こした(図5C)。該mRNAの他の部分を標的化する50bpのdsRNAは、500bpのdsRNAで見られるものほど強くないが、検出可能なmRNA分解を引き起こす。したがって、短いdsRNAの中にはRNAiを媒介しないものもあるが、ほぼ同じ長さであるが組成の異なるものの中にはRNAiを媒介できるものがある。

0057

ショウジョウバエ溶解物で観察された遺伝子特異的干渉が無細胞翻訳系の一般的な性質であるか否かを調べた。dsRNAのPp−LucmRNAおよびRr−Luc mRNAの発現に対する効果を、市販の小麦麦芽抽出物およびウサギ網状赤血球溶解物において調べた。10nMのssRNA、asRNAまたはdsRNAのいずれかの添加は、小麦麦芽抽出物においていずれのmRNAレポーターの発現に対しても効果はなかった。対照的に、ウサギ網状赤血球溶解物への10nMのdsRNAの添加は、mRNA安定性の顕著で迅速な非特異的減少を引き起こした。例えば、Rr−Luc dsRNAの添加は、15分以内にRr−Luc mRNAおよびPp−Luc mRNAの両方の分解を引き起こした。同じ非特異的効果が、Pp−Luc dsRNAの添加時に観察された。ウサギ網状赤血球溶解物へのdsRNAの添加により誘導されるmRNAの非特異的破壊は、おそらく、先に観察されたdsRNAによるRNアーゼLの活性化を反映する(ClemensおよびWilliams, Cell 13:565-572 (1978); Williamsら、Nucleic Acids Res. 6:1335-1350 (1979);Zhouら、Cell 72:753-765 (1993);Matthews,ウイルスとタンパク質合成のための細胞機構との相互作用。Translational Control (J. Hershey 、M. MathewsおよびN. Sonenberg編) 、505-548 頁、Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, NY. (1996)) 。dsRNAを欠くマウス細胞株誘導性抗ウイルス経路が最近記載され(Zhou ら、Virology 258:435-440 (1999))、哺乳動物RNAiのための研究において有用でありうる。RNAiはある種の哺乳動物細胞に存在することが知られているが(Wianny およびZernicka-Goetz Nat. Cell Biol. 2:70-75 (2000))、その存在は、多くの哺乳動物細胞型において、dsRNAによる非特異的抗ウイルス応答の迅速な誘導により不明瞭になっているようである。

0058

特定のmRNAのdsRNA標的化破壊はRNAiに特徴的であり、これは、ショウジョウバエを含む多くの生物においてインビボで観察されている。上記の系は、インビトロ反応において、RNAiの多くの局面を反復する。標的化されたmRNAは特異的に分解されるが、同じ溶液中に存在する非関連対照mRNAは影響を受けない。このプロセスは、長さ150bpを超えるdsRNAで最も効率的である。インビトロdsRNA特異的分解反応は、2つの非関連遺伝子を用いて観察されたため、すべてではないにせよ、多くのmRNAに一般的であろう。

0059

本明細書に記載した、mRNA安定性に対するインビトロ効果の大きさは、インビボで報告されたもの(Ngoら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:14687-14692 (1998); Lohmann ら、Dev. Biol. 214:211-214 (1999))と同等である。しかしながら、インビトロ反応はmRNAに対して過剰のdsRNAを必要とする。対照的に、インビボでは、1つの細胞あたり数個dsRNA分子が遺伝子発現を阻害しうる(Fire ら、Nature, 391:806-811 (1998); KennerdellおよびCarthew, Cell 95:1017-1026 (1998))。インビボとインビトロ間での標的mRNAに対するdsRNAの理論量の差は、インビトロ反応のほとんどがその対応するインビボプロセスよりも効率的でないという点で驚くべきことではない。興味深いことに、溶解物中でのdsRNAのインキュベーションは、そのRNAiに対する活性を大きく増強し、これは、他の因子を修飾するか、または会合するかのいずれかであるか、あるいはその両方であることを示す。おそらく、注入されたdsRNAは、本明細書でショウジョウバエ溶解物でのRNAiについて報告したものと類似のプロセスにより活性化されたため、標的化されたmRNAをインビボで阻害する際に少数の分子が効果的である。

0060

実施例2二本鎖RNAは、21〜23個のヌクレオチド間隔でmRNAのATP依存性切断を指向する
方法および材料
インビトロRNAi
インビトロRNAi反応物および溶解物の調製は、反応物が、0.03g/mlクレアチンキナーゼ、25μMクレアチンリン酸(Fluka)および1mM ATPを含んだこと以外は、実施例1に記載の通りとした(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-7 (1999))。各実験で、クレアチンリン酸を新たに500mMで水に溶解した。図2および3を除き、GTPを反応物から除外した。

0061

RNA合成
Pp−lucmRNAおよびRr−luc mRNAならびにPp−dsRNAおよびRr−dsRNA(図6のdsRNA「B」を含む)を、先に先に記載(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-7 (1999))のようにしてインビトロ転写により合成した。dsRNA「C」の転写鋳型を作製するため、5’センスRNAプライマーを、gcgtaatacgactcactataGAACAAAGGAAACGGATGAT( 配列番号:2) とし、3’センスRNAプライマーをGAAGAAGTTTTCTCCAAAA(配列番号:3)とし;5’asRNAプライマーをgcgtaatacgactcactataGAAGAAGTTATTCTCCAAAA(配列番号:4)とし、3’asRNAプライマーをGAACAAAGGAAACGGATGAT(配列番号:5)とした。dsRNA「A」のためには、5’センスRNAプライマーを、gcgtaatacgactcactataGTGCGCGGTGTATTATACC( 配列番号:6) とし、3’センスRNAプライマーをGTACAACGTCAGGTTTACCA(配列番号:7)とし;5’asRNAプライマーをgcgtaatacgactcactataGTACAACGTCAGGTTTACCA(配列番号:8)とし、3’asRNAプライマーをGTAGCGCGGTGTATTATACC(配列番号:9)とした(小文字はT7プロモーター配列)。

0062

mRNAを、グアニリルトランスフェラーゼ(Gibco/BRL)、S−アデノシルメチオニン(Sigma)およびα−32P−GTP(3000Ci/mmol;New England Nuclear)を用い、製造業者の指示書に従って5’末端標識した。放射標識されたRNAを、Poly(A) Tract IIIキット(Promega)を用いるポリ(A)選択により精製した。非放射活性7−メチル−グアノシンキャップRNAおよびアデノシンキャップRNAを、GTPに対して5倍過剰の7−メチル−G(5’)ppp(5’)GまたはA(5’)ppp(5’)Gでのインビトロ転写反応において合成した。キャップアナログをNew England Biolabsから購入した。

0063

ATP枯渇およびタンパク質合成阻害
溶解物を10分間25℃で2mMグルコースおよび0.1U/mlヘキソキナーゼ(Sigma)とともにインキュベートすることによりATPを枯渇させた。タンパク質合成インヒビターを、Sigma社から購入し、250倍濃縮原液として無水エタノールに溶解した。反応物におけるインヒビターの最終濃度は、アニソマイシン53mg/ml;シクロヘキシミド100mg/ml;クロラムフェニコール100mg/mlとした。相対タンパク質合成を、RNAi反応においてRr−lucmRNAの翻訳により産生されたRrルシフェラーゼタンパク質の活性を1時間後に先に記載(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-7 (1999))のようにして測定することにより測定した。

0064

dsRNAプロセッシングの解析
内部α−32P−ATP標識したdsRNA(505bp Pp−lucまたは501bp Rr−luc)または7−メチル−グアノシンキャップRr−lucアンチセンスRNA(501nt)を5nMの最終濃度で、標準的な条件下、2時間、ショウジョウバエ溶解物中で非標識mRNAの存在下または非存在下でインキュベートした。2×プロテイナーゼKバッファーの添加により反応を停止させ、先に記載(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-3197 (1999)) のようにして除タンパクした。15%または18%ポリアクリルアミドシークエンシングゲル内での電気泳動により生成物を解析した。α−32P−ATP標識した501nt Rr−lucセンスRNAおよびasRNAの完全RNアーゼT1消化により長さ標準品を作製した。

0065

mRNA切断の解析のため、5’−32P−放射標識したmRNA(上記)を、上述(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-3197 (1999)) のdsRNAとともにインキュベートし、5%(図5B)および6%(図6C)のポリアクリルアミドシークエンシングゲル内での電気泳動により解析した。長さ標準品は、上述のようにしてグアニリルトランスフェラーゼで放射標識した市販のRNAサイズ標準品(FMCBioproducts)、部分塩加水分解、および5’−放射標識したmRNAから作製したRNアーゼT1ラダーを含んだ。

0066

脱アミノアッセイ
内部α−32P−ATP標識したdsRNA(5nM)を、標準的な条件で2時間、ショウジョウバエ溶解物中でインキュベートした。除タンパクした後、試料を12%シークエンシングゲル上に供し、完全長のdsRNAを21〜23nt産物から分離した。0.3M NaCl中で一晩、ゲル切片からRNAを溶出し、エタノール沈殿させ、遠心分離により回収し、29μlの水中に再溶解した。RNAを、ヌクレアーゼP1(水中8μl RNAを含有する10μl反応物、30mM KOAc、pH5.3、10mM ZnSO4 、10μgまたは3単位のヌクレアーゼP1、3時間、50℃)でヌクレオシド5−リン酸塩に加水分解した。試料(1ml)を非放射活性5−モノヌクレオチド[0.05O.D.単位(A260 )のpA、pC、pG、pIおよびpU]とともにセルロースHPTLCプレートEMMerck)上で同時スポットし、一次元においてイソ酪酸/25%アンモニア/水(66/1/33、v/v/v)および二次元において0.1Mリン酸ナトリウム、pH6.8/硫酸アンモニウム1−プロパノール(100/60/2,v/w/v;Silberklang ら、1979)で分離した。非放射活性内部標準の移動をUVシャドウイング(shadowing) により測定した。

0067

結果および考察
RNAiはATPを必要とする
実施例1において記載したように、ショウジョウバエ胚溶解物は、RNAiを忠実に反復する(Tuschl ら、Genes Dev.,13:3191-7 (1999))。あらかじめ、標的化mRNAからのルシフェラーゼタンパク質の合成を測定することによりdsRNA媒介性遺伝子スプライシングをモニターした。したがって、これらのRNAi反応は、mRNAの効率的な翻訳に必要なATP再生系を含んだ。ATPが実際にRNAiに必要であるか否かを試験するため、ATPをADPに変換させるヘキソキナーゼおよびグルコースで処理することにより溶解物からATPを枯渇させ、32P−放射標識したウミシイタケルシフェラーゼ(Rr−luc)mRNAの運命を追跡することにより直接RNAiをモニターした(図6)。ヘキソキナーゼおよびグルコースでの処理により、溶解物中の内在ATPレベルが250μMから10μM未満に低下した。ATP再生は、外来クレアチンリン酸およびクレアチンキナーゼの両方を必要とし、高エネルギーリン酸塩をクレアチンリン酸からADPに移動させるために作用する。ATP枯渇抽出物にクレアチンリン酸またはクレアチンキナーゼのいずれかを別個に補充すると、RNAiは観察されなかった。したがって、RNAiはインビトロでATPを必要とする。ATP枯渇溶解物を含有する反応物にATP、クレアチンリン酸およびクレアチンキナーゼをすべて一緒に添加した場合、Rr−luc mRNAのdsRNA依存性分解が回復した(図6)。クレアチンリン酸およびクレアチンキナーゼの両方が存在するならば、外来ATPの添加は該枯渇溶解物での効率的なRNAiには必要でなく、これは、アデノシンヌクレオチドの内在濃度(250mM)がRNAiを補助するのに充分であることを示す。ホタルルシフェラーゼ(Pp−luc)mRNAを伴うRNAiもまた、ATP依存性である。

0068

Rr-dsRNAの不在下におけるRr-lucmRNAの安定性は、エネルギー再生系が伴われた場合に観察されるものと比較してATP-枯渇溶解物において減少した。しかし、これらの条件下でのmRNAの減衰は、インビトロでのRNAiに特徴的である迅速な減衰速度論を示さなかった。また、それはdsRNA-指向性RNAiに特徴的である安定なmRNA切断生成物を生じなかった。これらの実験は、RNAiに対するATP の必要条件が、直接的にRNAi機構における1つ以上のステップでATP に影響を与えるかどうか、または間接的に溶解物中の他のヌクレオシド三リン酸高濃度の維持におけるATP の役割を反映するのかどうかを確立していない。

0069

インビトロでのRNAiに翻訳は必要でない
ATPに対する必要条件は、RNAiがmRNA翻訳の高エネルギー依存プロセスに連結しうることを示唆する。この可能性を試験するために、タンパク質合成インヒビターの有りおよび無しの標準RNAi反応物中で示した時間のインキュベーション後、5'-32P-放射能標識Pp-luc mRNA の変性アガロースゲル解析を調製することにより、タンパク質合成の様々なインヒビターを反応物に添加した。真核生物翻訳インヒビターのアニソマイシン、最初のペプチド結合形成のインヒビター、シクロヘキシミド、ペプチド鎖伸長のインヒビター、およびピューロマイシン、翻訳のプレ成熟終結を生じるtRNA模倣物(Cundliffe, Antibiotic Inhibitors of Ribosome Function. The Molecular Basis of Antibiotic ActionにおけるE. Gale, E. Cundliffe, P. Reynolds, M. Richmond およびM. Warning編(New York: Wiley),pp.402-547.(1981))を試験した。これらのインヒビターの各々は、ショウジョウバエ溶解物において1,900 倍より多くタンパク質合成を減少させた(図7A)。対照的に、クロラムフェニコール、ショウジョウバエミトコンドリアタンパク質合成のインヒビター(Page およびOrr-Weaver, Dev. Biol., 183:195-207(1997))は、溶解物において翻訳に対して効果を持たなかった(図7A)。アニソマイシン、シクロヘキシミド、またはクロラムフェニコールの存在にかかわらず、RNAiは通常の効率で行なわれた。ピューロマイシンはまた、効率的なRNAiを乱さなかった。したがって、タンパク質合成はインビトロでのRNAiに必要でない。

0070

翻訳開始は、mRNAの7-メチルグアノシンキャップの認識を伴うATP-依存プロセスである(Kozak, Gene, 234:187-208(1999);Merrick およびHershey, The Pathway and Mechanism of Eukaryotic Protein Synthesis. Translational Control, J. Hershey, M. Mathews およびN. Sonenberg編.(Cold Spring Harbor, NY: Cold Spring Harbor Laboratory Press),pp.31-69(1996))。インビトロでRNAiを支持するのに使用されるショウジョウバエの溶解物はまた、翻訳のキャップ依存性を再利用(recapitulates)する;7-メチル- グアノシンキャップを有するPp-luc mRNA は、A(5')ppp(5')G キャップを有する同じmRNAより10倍より大きい効率で翻訳された(図7B)。ショウジョウバエ溶解物において両方のRNA は等しく安定であり、効率におけるこの差異が、単にアデノシンキャップを有するmRNAの迅速な減衰により説明されうるわけではないことを示している(Gebauerら、EMBO J., 18:6146-54(1999)も参照)。翻訳機構は、7-メチル- グアノシンキャップを有するPp-luc mRNA とアデノシンキャップを有するPp-luc mRNA との間で区別しうるが、2 つのmRNAは、Pp-dsRNAの存在下でRNAiに対して等しい感受性であった(図7C)。これらの結果は、キャップ認識におけるステップがRNAiを関連しないことを示す。

0071

dsRNA は、21〜23nt種にプロセスされる
25nt長のRNA は、植物において転写後遺伝子サイレンシングを受ける遺伝子のセンスおよびアンチセンス鎖から生じる(Hamilton およびBaulcombe, Science, 286:950-2(1999))。均一に32P-放射能標識したdsRNA の2時間のインキュベーションにおいて変性アクリルアミドゲル解析産物を形成させ、標的mRNAの存在または非存在下で標準RNAi条件下で溶解物中でasRNAをキャップした。dsRNA がまた、小RNA 断片にプロセスされることが見出された。溶解物中でインキュベートした場合、501bp Rr-dsRNAおよび505bp Pp-dsRNAの両方の約15%の投入放射能が21〜23ntRNA断片に見られた。dsRNA は、500bp 長より長いため、断片の15%の収率は、多数の21〜23nt RNAが各全長dsRNA分子から作製されることを意味する。他の安定な産物は検出されなかった。両方の鎖を均等に32P-放射能標識したdsRNA から、小さいRNA 種を作製した。dsRNA由来の21〜23nt RNAの形成が、対応するmRNAの存在を必要としなかったことは、小さいRNA 種が、dsRNA-標的化mRNA分解の産物としてよりむしろdsRNA のプロセシングにより生じることを証明している。22ヌクレオチドは、A-型RNA-RNAヘリックスの2つのターンに対応することが注目された。

0072

センスまたはアンチセンス鎖のどちらかで放射能標識したdsRNA を標準RNAi反応において溶解物と共にインキュベートした場合、類似する効率で21〜23nt RNAを生じた。これらのデータは、21〜23nt RNAがdsRNA の対称プロセシングにより生じるという考えを支持する。種々のデータは、21〜23nt RNAが、dsRNA からのみ効率よく生じ、一本鎖RNAとdsRNA との間の相互作用の結果でないという考えを支持する。第1に、32P-放射能標識505nt Pp-lucセンスRNA またはasRNAは、5nM の非放射性505bp Pp-dsRNAとインキュベートした場合、効率よく21〜23nt産物に変換されなかった。第2に、mRNAの不在下で、501nt の7-メチル-グアノシン-キャップ化Rr-asRNAは、検出可能な量の21〜23ntRNAをわずかに作製するのみであり( キャップ化一本鎖RNAは、dsRNA と同程度溶解物中で安定である、Tuschlら、Genes Dev., 13:3191-7(1999))、これはおそらくアンチセンス調製物混入している少量のdsRNA のためである。しかしながら、32P-放射能標識キャップ化Rr-asRNAを有する反応物にRr-luc mRNA が含まれる場合、少量の21〜23nt産物が生じ、それは等モル量のRr-dsRNAから作製された21〜23nt RNAの4 %の量に相当する。この結果は、Rr-asRNA調製物におけるdsRNA の混入の存在を反映していないようである。なぜなら、Rr-luc mRNA の存在下では、その不在下より、有意に多い産物がasRNA から生じたからである。その代わり、データは、asRNA が相補的なmRNA配列と相互作用して反応においてdsRNA を形成し得、生じるdsRNA が続いて小さいRNA 種にプロセスされることを示唆する。Rr-asRNAは、インビトロでの低レベルの真のRNAiを支持し得(下記参照)、この説明と一致する。

0073

次に、dsRNA由来の21〜23nt RNAの作製は、ATPを必要とするかどうかを求めた。ヘキソキナーゼおよびグルコースで処理することによりATP を枯渇した溶解物中で505bp Pp-dsRNAをインキュベートした場合、21〜23nt RNAが作製されたが、それはクレアチンキナーゼおよびリン酸クレアチンを含むことにより枯渇した溶解物中でATP が再生された場合よりも6 倍遅かった。したがって、ATP は、21〜23ntRNA種の作製に必要とはされず、その代わり、単にその形成を高めうる。代替的には、ATP は、dsRNA のプロセシングに必要とされうるが、ヘキソキナーゼ処理後に残っているものより低い濃度でありうる。ATP 枯渇溶解物中で生じる小さいRNAフラグメントのより遅い移動性に対する分子基礎は、理解されていない。

0074

WagnerおよびSun(WagnerおよびSun, Nature, 391:744-745(1998)) およびSharp(Sharp, Genes Dev., 13:139-41(1999)) は、RNAiによる遺伝子サイレンシングにdsRNA が必要であることが、プロセスにおけるdsRNA-特異的アデノシンデアミナーゼの関与を反映していると推測した。dsRNA アデノシンデアミナーゼは、ウラシルと塩基対を形成しないイノシンへアデノシンを変換することにより、dsRNA をほどく。dsRNA アデノシンデアミナーゼは、mRNAの転写後編集において機能する(概説は、Bass, Trends Biochem. Sci., 22:157-62(1997) 参照)。RNAiにおけるdsRNA アデノシンデアミナーゼの関与について試験するために、標準インビトロRNAi反応におけるショウジョウバエ胚溶解物とのインキュベーション後の501bp Rr-lucおよび505bp Pp-luc dsRNAにおけるアデノシンのイノシンへの変換の程度を調査した。全長dsRNA および21〜23ntRNA種におけるアデノシン脱アミノ化を、2次元薄層クロマトグラフィーにより評価した。商業的に入手可能なヌクレアーゼP1を混入するホスファターゼによる単一核酸塩の分解により無機リン酸(Pi , ) を作製した(Auxilien ら、J. Mol. Biol., 262:437-458(1996)) 。21〜23nt種におけるアデノシン脱アミノ化の程度をまた測定した。[32P]-アデノシンで放射能標識した全長dsRNA を溶解物中でインキュベートし、全長dsRNA および21〜23nt RNA産物の両方を変性アクリルアミドゲルから精製し、ヌクレアーゼP1を用いてモノヌクレオチドに切断し、2次元薄層クロマトグラフィーにより解析した。

0075

全長dsRNA におけるアデノシンの有意な画分を、2時間後、イノシンに変換した( Pp-lucおよびRr-luc dsRNAに対して、それぞれ3.1 %および5.6 %変換) 。対照的に、21〜23nt種においてアデノシンの0.4 %(Pp-dsRNA)または0.7 %(Rr-dsRNA)のみが脱アミノ化された。これらのデータは、21〜23ntRNA種の27分子中の1未満がイノシンを含むことを暗示する。したがって、21〜23nt種内のdsRNA-依存アデノシン脱アミノ化は、その作製に必要ないようである。

0076

asRNAは、インビトロで少量のRNAiを生じる
mRNAを5'-7-メチル-グアノシンキャップ内で32P-放射能標識した場合、安定な5'崩壊産物がRNAi反応の間に蓄積した。かかる安定な5'崩壊産物が、Pp-lucおよびRr-luc mRNA の両方に対して、それらのコグネイト(cognate)dsRNAとともにインキュベートされた場合に観察された。以前、asRNA がdsRNA の代わりに使用される場合、有効なRNAiが生じないことが報告された(Tuschl ら、Genes Dev., 13:3191-7(1999))。にもかかわらず、バッファーとよりasRNA とインキュベートした場合に、mRNAはあまり安定でなかった(図8Aおよび8B)。これは、Rr-luc mRNA に対して特に明らかであった:溶解物中での3時間のインキュベーション後、約90%のRNA が完全なままであったが、asRNA を添加した場合約50%のみであった。dsRNA を添加した場合、5 %未満が残った。興味深いことに、asRNA により生じたmRNA安定性における減少は、dsRNA を用いるRNAi反応に特徴的な少量の安定な5'- 崩壊産物の形成により伴われた。この知見は、mRNAとインキュベートした場合に(上記参照)、少量の21〜23nt産物がasRNA から形成されるという観察に匹敵し、asRNA は効率が悪いにもかかわらず、RNAi経路に入りうるという考えに説得力を与える。

0077

mRNA切断部位は、dsRNA の配列により決定される
mRNA切断部位を、約100nt のRr-luc配列から移した3つの異なるdsRNA 、「A」、「B」および「C」を用いて試験した。3つのdsRNA 、「A」「B」および「C」のそれぞれとの、またはバッファー(Φ)との所定時間のRr-luc mRNA のインキュベーションを行なった後に生じた安定な5'-切断産物の変性アクリルアミド-ゲル解析を行なった。Rr-luc mRNA 配列と比べたこれらの位置を図9 に示す。5'-キャップ内で32P-放射能標識したRr-luc mRNA を有する標準RNAi反応物中で3つのdsRNA の各々をインキュベートした。dsRNA の不在下において、溶解物中の3時間のインキュベーション後でさえ、mRNAとして安定な5'- 切断産物は検出されなかった。対照的に、20分のインキュベーション後、3つのdsRNA の各々は、特定のdsRNA に特徴的なmRNA切断産物のセットに対応するはしご状のバンドを作製する。各dsRNA に対して安定な5'mRNA切断産物は、dsRNA に対応したRr-luc mRNA の領域に限定された( 図9 および10) 。dsRNA の「A」に対して、5'- 切断産物の長さは、236 〜約750nt 未満の範囲であった;dsRNA の「A」は、Rr-luc mRNA のヌクレオチド233 〜729 にわたる。dsRNA の「B」とのmRNAのインキュベーションは、150 〜約600nt の長さの範囲のmRNA 5'-切断産物を生じた;dsRNA の「B」は、mRNAのヌクレオチド143 〜644 にわたる。最後に、dsRNA の「C」は、66〜約500nt の長さのmRNA切断産物を生じた。このdsRNA は、Rr-luc mRNA のヌクレオチド50〜569 にわたる。したがって、dsRNA は、全細胞mRNAプールからどのmRNAが分解されるかを選択するRNAi反応に対して特異性を与えるだけでなく、mRNA配列の切断の正確な位置もまた決定する。

0078

mRNAは21〜23ヌクレオチド間隔で切断される
RNAiの機構においてさらなる洞察を得るために、3つのdsRNA の各々に対するいくつかのmRNA切断部位の位置をマップした(図10)。上記5'-切断産物のサブセット高分解能変性アクリルアミド-ゲル解析を行なった。注目すべきことに、ほとんどの切断は、21〜23ntの間隔で生じた(図10)。dsRNA が、21〜23ntRNA種にプロセスされるという本発明者らの観察、ならびに25nt RNAが植物における転写後遺伝子サイレンス関係づけられるというHamiltonおよびBaulcombe の知見(Hamilton およびBaulcombe, Science, 286:950-2(1999))を考慮すれば、この間隔は、特に著しい(striking)。本発明者らが位置決定をした16個の切断部位のなかで(dsRNAの「A」に対して2、dsRNA の「B」に対して5、dsRNA の「C」に対して9)、2個を除いた全てが21〜23nt間隔を反映する。2つの例外的な切断の1つは、dsRNA 「C」により作製された弱い切断部位であった(図10に中空青丸で示した)。この切断は、次の切断部位の32nt 5' に生じた。他方の例外は、特に興味深い。4つの切断が21〜23ntの間隔を保った後、dsRNA の「C」は、前の切断部位のちょうど9nt 3'のmRNAの切断を生じた(図10の赤色の矢じり)。この切断は、7個のウラシル残基のランを生じ、切断のための定規を「リセット」するようである;次の切断部位は、例外部位の21〜23nt 3' であった。本発明者らがマップした次の3つの切断部位もまた、21〜23ntの間隔で離れていた。不思議なことに、3つの異なるdsRNA により生じた16個の切断部位のなかで、14個がウラシル残基で生じた。この知見の意味は理解されていないが、mRNA切断が、21〜23nt間隔を測定し、ウラシルで切断に対する配列選択を有するプロセスにより決定されることを示唆する。結果は、溶解物中の約500bp のdsRNA のインキュベーションにより生じた21〜23ntのRNA 種が、アクリルアミドゲルから単離され、全長dsRNA の代わりに新しいRNAi反応物に添加された場合、インビトロで配列特異的干渉を生じたことを示す。

0079

dsRNA-指向性mRNA切断に対するモデル
理論に束縛されることは望まないが、本明細書に記載された生化学的データは、C.エレガンスおよびアカパンカビ属における最近の遺伝子実験と共に(Cogoni およびMacino, Nature, 399:166-9(1999);Grishok ら、Science, 287:2494-7(2000);Ketting ら、Cell, 99:133-41(1999);Tabaraら、Cell,99:123-32(1999)) 、どのようにdsRNA がmRNAを破壊のために標的化するのかに関するモデルを示唆する(図11)。このモデルでは、C.エレガンス遺伝子座rde-1 およびrde-4 などの遺伝子に関与するようなプロセスにおいて、dsRNA は最初に21〜23nt長の断片に切断される。得られた断片(おそらくRNAi特異的タンパク質に結合した短いasRNA)は、次にmRNAと対を形成し、mRNAを切断するヌクレアーゼを漸加するであろう。代替的には、鎖交換は、mRNAに類似する21〜23ntのdsRNA 断片を一時的に有するタンパク質-RNA複合体で生じ得る。断片化に続くdsRNA の二本鎖の分離は、ATP-依存性RNAヘリカーゼにより援助され得、観察された21〜23nt RNA作製のATP 増加を説明する。

0080

各小さいRNA 断片は、おそらく21〜23nt断片の5'または3'末端で、mRNAにおいて1つまたは多くて2つの切断を生じるようである。小さいRNA は、C.エレガンスにおけるego-1 遺伝子(Smardonら、Current Biology, 10:169-178(2000))またはアカパンカビ属におけるqde-1 遺伝子(Cogoni およびMacino, Nature, 399:166-9(1999))によりコードされるようなRNA-指向性RNAポリメラーゼにより増幅され得、dsRNA の不在下に長く続く転写後遺伝子サイレンシングを行ない、RNAi効果を開始した。C.エレガンスにおける遺伝性のRNAiは、開始のためにrde-1 およびrde-4 遺伝子を必要とするが、続く生成を持続するためでない。C.エレガンスにおけるrde-2 、rde-3 およびmut-7 遺伝子はRNAiが生じる組織で必要とされるが、遺伝性のRNAiの開始に必要でない(Grishokら、Science, in press 2000) 。これらの「エフェクター」遺伝子(Grishokら、Science, in press 2000) は、mRNA標的の実際の選択およびそれらの続く切断において機能するタンパク質をコードするようである。dsRNA 上での複合体形成、dsRNA切断中またはその後の鎖解離、21〜23nt RNAの標的mRNAとの対形成、mRNA切断、および標的化複合体の再生利用を含むRNAiの間の多数の工程のいくつかにおいて、ATPが必要とされうる。インビトロでのRNAi系を用いてこれらの考えを試験することは、今後重要な挑戦であろう。RNAiに関与するいくつかの遺伝子はまた、トランスポゾンサイレンシングおよび同時抑制(co-suppression)に重要である。同時抑制は、植物、昆虫およびおそらくヒトにわたる広範な生物学的現象である。ショウジョウバエメラガスター(melanogaster)において最もおこりうる機構は、転写サイレンシングである(Pal-Bhanra ら、Cell 99:35-36)。したがって、21〜23nt断片は、転写制御、ならびに転写後制御に関与するようである。

0081

実施例3 単離された21〜23マーは、新規RNAi反応物に添加した場合、配列特異的干渉を生じた
溶解物中の500bpdsRNA のインキュベーション反応からの21〜23nt断片の単離
二本鎖RNA(500bp由来) をショウジョウバエ胚溶解物中10nMの濃度で本明細書に記載の標準条件下に3 時間25℃にてインキュベートした。試料の除タンパク後、21〜23ntの反応産物を未プロセスdsRNA から変性ポリアクリルアミド(15 %)ゲル電気泳動により分離した。非放射能標識21〜23nt断片の検出のために、放射能標識dsRNA とのインキュベーション反応を同じゲルの別のレーン負荷した。非放射活性21〜23nt断片を含むゲルスライスを切り出し、ゲルスライスから21〜23nt断片を0.4ml の0.3M NaCl で4℃で一晩かけて溶出した。エタノール沈殿および遠心分離により、RNA を上清から回収した。10μl の溶解バッファーにRNAペレットを溶解させた。対照として、21〜23ntバンドよりわずかに高いゲルスライスおよび低いゲルスライスもまた切り出し、同じ溶出および沈殿手順に供した。インキュベートしていないdsRNA もまた15%ゲル上に負荷し、21〜23nt断片に対応するゲルスライスを切り出して、溶出した。対照実験由来の全部のペレットを10μl の溶解バッファーに溶解させた。溶出によるゲルスライス由来の回収の間のRNA の損失は、約50%である。

0082

翻訳に基づくRNAiアッセイにおける精製21〜23nt断片のインキュベーション
溶出21〜23マーまたは対照RNA溶液の1 μl を、標準10μl RNAiインキュベーション反応に使用した(上記)。標的および対照mRNAの添加の前に、21〜23マーを反応混合物を含む溶解物中で10分または30分間プレインキュベートした。これらのRNA 上の特異的なシグナルの存在のために、プレインキュベートの間に、RNA干渉を伴うタンパク質は21〜23マーと再会合しうる。インキュベートをさらに1時間続け、標的および対照mRNAの翻訳を可能にした。受動(passive)溶解バッファー(Promega )の添加により反応をクエンチさせ、ルシフェラーゼ活性を測定した。RNA を含まないバッファー対照により標準化された対照ルシフェラーゼ活性に対する標的の比として、RNA 干渉が表される。標的遺伝子の特異的な抑制を10分または30分のいずれかのプレインキュベーションを用いて観察した。この抑制は再現性があり、対照に対する標的の相対比は2 〜3 倍低下した。対照として単離されたRNA 断片は、特異的な干渉を示さなかった。対照的に、5 nMの500bpdsRNA のインキュベーション(10分のプレインキュベーション)は、標的遺伝子に対する対照の相対比が約30倍の傾向がある。

0083

新規溶解物のインキュベーション反応における単離された21〜23nt断片の安定性
精製21〜23nt RNA断片により媒介されるRNAiの観察に一致して、投入21〜23nt RNAの35%がかかるインキュベーション反応において3 時間より多く維持することを見出した。このことは、細胞性因子(factor)が除タンパクした21〜23nt断片に会合し、機能的なmRNA分解分子を再構築することを示唆している。これらの21〜23nt断片に結合するシグナル、またはそれらの起こり得る二本鎖の性質または特異的な長さは、この観察の原因であるようである。過ヨウ素酸塩処理およびβ脱離に続く配列決定ゲル上での変化した移動度により証明されるように、21〜23nt断片は末端3'ヒドロキシル基を有する。

0084

実施例4非変性法により精製した21〜23マーは、新しいRNAi反応物に添加した場合、配列特異的干渉を生じた
50ナノモルの二本鎖RNA(実施例1に記載された501bp Rr-lucdsRNA)を溶解物を有するインビトロ反応物1ml 中で25℃にてインキュベートした(実施例1参照)。次に、2×PKバッファーの添加により反応を停止させ(実施例1参照)、プロテイナーゼKを最終濃度が1.8 μg/μl になるまで添加した。反応物をさらに1 時間25℃でインキュベートし、フェノール抽出し、次に3 容量のエタノールを用いてRNA を沈澱させた。エタノール沈澱物を遠心分離により回収し、100 μlの溶解バッファー中でペレットを再懸濁させ、溶解バッファー中0.75ml/ 分でSuperdex HR 200 10/30ゲル濾過カラム(Pharmacia )ランに適用した。200 μlの画分をカラムから回収した。3Mの酢酸ナトリウム20μl およびグリコーゲン20μg を各画分に添加し、3 容量のエタノールを用いた沈澱によりRNA を回収した。沈殿物を30μl の溶解バッファーに再懸濁した。32P-標識投入RNA の画分化後のカラムプロフィールを、図13A に示す。

0085

1 μl の各再懸濁画分を、10μl の標準インビトロRNAi反応において試験した(実施例1参照)。この手順により、カラムに負荷する前の最初の反応におけるRNA 種の濃度とほぼ等しいインビトロRNAi反応におけるRNA の濃度を得る。10nM Rr-lucmRNA標的および10nM Pp-luc対照mRNAの添加の前に、反応混合物を含む溶解物中で画分を30分間プレインキュベートした。これらのRNA 上の特異的なシグナルの存在のために、プレインキュベートの間に、RNA干渉に関与するタンパク質は21〜23マーと再会合しうる。インキュベーションをさらに3時間続け、標的および対照mRNAの翻訳を可能にした。受動溶解バッファー(Promega )の添加により反応をクエンチさせ、ルシフェラーゼ活性を測定した。精製21〜23nt断片によるRr-luc mRNA 標的発現の抑制は再現性があり、対照に対する標的の相対比を>30倍、50nMの500bpdsRNA 対照に匹敵する量で減少した。標的mRNA発現の抑制は特異的であった:Pp-luc mRNA 対照の発現における効果はほとんどまたは全く観察されなかった。

0086

データは、非切断dsRNA(画分3-5)または部分的に切断した長いdsRNA(画分7-13) を含む画分と、十分プロセスされた21〜23nt siRNA(画分41-50)を含む画分の両方が、インビトロでの効率的なRNA干渉を媒介することを示す(図13B )。標的mRNA発現の抑制は、特異的であった:Pp-lucmRNA対照の効果がほとんどまたは全くないことが観察された(図13C )。これらのデータは、初期の実施例と共に、21〜23nt siRNAが、(1)RNAi経路おいて真の中間体であること、および(2) インビトロでのRNA 干渉の効果的なメディエータであることを証明する。

0087

実施例5 21-ヌクレオチドsiRNA二重鎖は、ヒト組織培養においてRNA干渉を媒介する
方法
RNA 調製
Expedite RNAホスホロアミダイトおよびチミジンホスホロアミダイト(Proligo, Germany)を用いて、21nt RNAを化学的に合成した。合成オリゴヌクレオチド脱タンパクし、ゲル精製し(Elbashir, S.M., Lendeckel, W. & Tuschl, T., Genes & Dev. 15, 188-200(2001))、次いでSep-Pak C18カートリッジ(Waters, Milfold, MA, USA)精製を行なった(Tuschl, t.,ら、Biochemistry, 32:11658-11668(1993) )。GL2 (Acc.X65324)およびGL3ルシフェラーゼ(Acc.U47296)を標的化するsiRNA 配列は、開始コドンの最初のヌクレオチドに関連するコード領域153-173 に対応し、RL(Acc.AF025846)を標的化するsiRNA は、開始コドン後の領域119-129 に対応した。PCR産物由来のT7RNAポリメラーゼを用いてより長いRNA を転写し、次いでゲルおよびSep-Pak 精製を行なった。49および484bp のGL2 またはGL3dsRNA は、翻訳開始に関連する113-161 位および113-596 位にそれぞれ対応した;50および501bp のRL dsRNAは、118-167 位および118-618 位にそれぞれ対応した。ヒト化GFP(hG) を標的化するdsRNA 合成に対するPCRテンプレートをpAD3から増幅し(Kehlenbach,R.H.ら、J. Cell Biol., 141:863-874(1998)) 、それにより50および501bp hG dsRNAは、開始コドンに対して118-167 位および118-618 位にそれぞれ対応した。

0088

siRNA のアニーリングに対して、20μM の一本鎖をアニーリングバッファー(100mMの酢酸カリウム、30mMのHEPES-KOH pH7.4 、2mM の酢酸マグネシウム) 中で90℃で1時間、次いで37℃で1分間インキュベートした。50および500bp のdsRNA に対しては37℃でのインキュベーション工程を一晩延長し、これらのアニーリング反応をそれぞれ8.4 μMおよび0.84μMの標準濃度で行なった。

0089

細胞培養
10%FBS、100ユニット/ml のペニシリン、および100 μg/mlのストレプトマイシンを補充したSchneider のショウジョウバエ培地(Life Technologies) 中で、S2細胞を25℃で増殖させた。10%FBS 、100 ユニット/ml のペニシリン、および100 μg/mlのストレプトマイシンを補充したダルベッコ改変イーグル培地中で37℃で293 、NIH/3T3 、HeLa S3 、COS-7 細胞を増殖させた。指数増殖を維持するために、細胞を定期的に継代した。約80%コンフルエンシーでのトランスフェクションの24時間前に、哺乳動物細胞をトリプシン処理し、抗生物質を含まない新しい培地を用いて1:5 に希釈し(1-3×105 細胞/ml)、24ウェルプレートに移した(500μl/ウェル) 。S2細胞は、分裂前にトリプシン処理しなかった。リポフェクトアミン2000試薬(Life Technologies) を用いて、接着細胞株に対して製造業者により記載されたようにトランスフェクションを行なった。ウェル当たり、1.0 μg のpGL2-Control(Promega) またはpGL3-Control(Promega) 、1 μg のpRL-TK(Promega) 、および0.28μg のsiRNA二重鎖またはdsRNA をリポソームに配合したものを適用した;最終容量は、ウェル当たり600 μl であった。トランスフェクション後20時間細胞をインキュベートし、その後健康であるように見えた。次にルシフェラーゼ発現を、二重ルシフェラーゼアッセイ(Promega) を用いてモニターした。1.1 μg のhGFP- コードpAD322および0.28μg のinvGL2 siRNAの共トランスフェクション後、哺乳動物細胞株に対して蛍光顕微鏡によりトランスフェクション効率を測定し、70〜90%であった。レポータープラスミドをXL-1 Blue(Strategene)中で増幅し、Qiagen EndoFree Maxi Plasmid Kitを用いて精製した。

0090

結果
RNA干渉(RNAi)は、サイレンス遺伝子に対する配列において二本鎖RNA(dsRNA)相同により開始される、動物および植物における配列特異的な転写後遺伝子サイレンシングプロセスである(Fire,A., Trends Genet., 15:358-363(1999);Sharp,P.A. & Zamore,P.D., Science, 287:2431-2433(2000);Sijen, T. & Kooter,J.M., Bioessays, 22:520-531(2000);Bass,B.L., Cell, 101:235-238(2000);Hammond, S.M.ら、Nat. Rev, Genet., 2:110-119(2001))。配列特異的mRNA分解のメディエータは、より長いdsRNA6-10由来のRNaseIII 切断により生じた21および22ntの小さい干渉RNA(siRNA)である(Hamilton,A.J. & Baulcombe,D.C.,Science, 286:950-952(1999);Hammond,S.M.ら、Nature, 404:293-296(2000);Zamore,P.D. ら、Cell, 101:25-33(2000);Bernstein,E.ら、Naature, 409:363-366(2001);Elbashir, S.M. ら、Genes & Dev.,15:188-200(2001))。本明細書に示されるように、21nt siRNA二重鎖は、ヒト胎児腎臓(293) およびHeLa細胞を含む多数の哺乳動物組織培養物においてレポーター遺伝子発現を特異的に抑制しうる。50または500bp dsRNA と対照的に、siRNA はインターフェロン応答を活性化しない。これらの結果は、siRNA 二重鎖が哺乳動物細胞における遺伝子機能の配列特異的不活性化のための一般的なツールであることを示している。

0091

突出3'末端を有する塩基対形成した21および22nt siRNAは、D. melanogaster胚から調製した溶解物中で、効率のよい配列特異的なmRNA分解を媒介する(Elbashir, S.M. ら、Genes & Dev., 15:188-200(2001)) 。siRNA がまた組織培養物においてRNAiを媒介しうるかどうかを試験するために、ウミシイタケ(Renilla reniformis)をコードするレポーター遺伝子に対する対称2nt 3'突出部を有する21nt siRNA二重鎖およびホタルの2 つの配列バリアント(Photinus pyralis, GL2およびGL3)ルシフェラーゼ(図14A および14B )を構築した。カチオン化リポソームを用いてD.melanogaster Schneider S2細胞または哺乳動物細胞に、レポータープラスミド組み合わせpGL2/pRLまたはpGL3/pRLを用いてsiRNA 二重鎖を同時トランスフェクトした。トランスフェクションの20時間後にルシフェラーゼ活性を測定した。試験した全ての細胞株において、コグネイトsiRNA 二重鎖の存在下でレポーター遺伝子の発現の特異的な低減を観察した(図15A 〜15J )。注目すべきことに、絶対的ルシフェラーゼ発現レベルは、非−コグネイトsiRNA により影響せず、21nt RNA二重鎖による有害な副作用がないことを示している(例えば、HeLa細胞に対して図16A 〜16D )。D.melanogaster S2 細胞( 図15A 、15B)において、ルシフェラーゼの特異的な阻害は完全であり、より長いdsRNA に対して以前得られた結果に類似していた(Hammond,S.M. ら、Nature, 404:293-296(2000);Caplen,N.J. ら、Gene, 252:95-105(2000);Clemens,M & Williams,B., Cell, 13:565-572(1978);Ui-Tei,K.ら、FEBSLetters, 479:79-82(2000))。哺乳動物細胞において、レポーター遺伝子が50〜100 倍強く発現した場合に、特異的な抑制はあまり完全ではなかった(図15C 〜15J )。コグネイトsiRNA に応じてGL2 発現は3 〜12倍低下し、GL3 発現は9 〜25倍低下し、RL発現は1 〜3 倍低下した。293 細胞に対して、RL siRNAによるRLルシフェラーゼの標的化は効率的でなかったが、GL2 およびGL3 標的は特異的に応じた(図15I 、図15J )。293 細胞におけるRL発現の低減の欠如は、試験した他のいずれもの哺乳動物細胞株と比較して5 〜20倍高いその発現および/またはRNA2次構造または会合したタンパク質のため標的配列の限定された利用性のためであるようである。にもかかわらず、コグネイトsiRNA 二重鎖によるGL2 およびGL3 ルシフェラーゼの特異的な標的化は、RNAiがまた293 細胞において機能することを示した。

0092

uGL2を除く全siRNA二重鎖における2nt 3'突出部は、(2'-デオキシ)チミジンから構成された。3'突出部におけるチミジンによるウリジンの置換は、インビトロ系のD.melanogasterにおいて十分耐性があり、突出部の配列は標的認識に重要でなかった(Elbashir, S.M. ら、Genes & Dev., 15:188-200(2001))。組織培養培地中およびトランスフェクト細胞内でsiRNA のヌクレアーゼ耐性を増強することが示唆されるために、チミジン突出部を選択した。実際、チミジン改変GL2 siRNA は、試験した全細胞株において非改変uGL2 siRNAよりもわずかに強力であった( 図15A,15C,15E,15G,15I)。3'突出部ヌクレオチドのさらなる改変は、siRNA 二重鎖の送達および安定性にさらなる利益を提供しうることが考えられる。

0093

共トランスフェクション実験において、組織培養培地の最終容量に関しては25nM siRNA二重鎖を使用した( 図15A 〜15J 、16A 〜16F ) 。100nM へのsiRNA 濃度の増加は、特異的サイレンシング効果を増加しなかったが、プラスミドDNA とsiRNA との間のリポソームカプセル化に対する競合のために、トランスフェクション効率に影響を及ぼし始めた。たとえ、siRNA がDNA プラスミドより2 〜20倍のみ高い濃度であっても、siRNA 濃度を1.5nM に減少することにより、特異的サイレンス効果は減少しなかった。このことは、siRNA が遺伝子サイレンシングを媒介するための非常に強力な試薬であり、siRNA が通常のアンチセンスまたはリボザイム遺伝子標的化実験において適用される濃度より数桁低い濃度で有効であることを示している。

0094

哺乳動物細胞上でより長いdsRNA の効果をモニターするために、レポーター遺伝子に対して50および500bp のdsRNAコグネイトを調製した。非特異的対照として、ヒト化GFP(hG)由来のdsRNA (Kehlenbach,R.H.ら、J.Cell Biol., 141:863-874(1998))を使用した。siRNA二重鎖に一致した量(濃度ではない)でdsRNA を同時トランスフェクトした場合、レポーター遺伝子発現は、強力にかつ非特異的に減少した。この効果を、代表例としてHela細胞に関して説明する(図16A 〜16D )。絶対的ルシフェラーゼ活性は、50bp dsRNA共トランスフェクションにより10〜20倍、500bp dsRNA 共トランスフェクションにより20〜200 倍、それぞれ非特異的に減少した。類似した非特異的効果をCOS-7 およびNIH/3T3 細胞に対して観察した。293 細胞に対して、500bp dsRNA に対してのみ10〜20倍の非特異的減少を観察した。dsRNA >30bpによるレポーター遺伝子発現における非特異的減少が、インターフェロン応答の一部として予期された(Matthews,M.,Translational Control におけるタンパク質合成のためのウイルスと細胞機構の間の相互作用(Hershey,J.、 Matthews,M. & Sonenberg,N. 編)505-548 (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview, NY;1996 );Kumar,M.& Carmichael, G.C., Microbiol. Mol. Biol. Rev., 62:1415-1434(1998);Stark,G.R. ら、Annu. Rev. Biochem., 67:227-264(1998))。驚くべきことに、レポーター遺伝子発現における強い非特異的減少にもかかわらず、さらなる配列特異的dsRNA-媒介サイレンシングが再現性よく検出された。しかしながら、相対的レポーター遺伝子活性をhG dsRNA対照に対して標準化した場合に、特異的サイレンシング効果が明白であったのみであった(図16E 、16F )。コグネイトdsRNA に応答する2 〜10倍の特異的減少がまた、試験した他の 3つの哺乳動物細胞株においても観察された。dsRNA(356-1662bp)を用いた特異的サイレンシング効果が、CHO-K1細胞において以前報告されたが、2 〜4 倍の特異的な減少を検出するために必要なdsRNA の量は、本発明者らの実験よりも約20倍高かった(Ui-Tei,K. ら、FEBSLetters, 479:79-82(2000))。また、CHO-K1細胞は、インターフェロン応答に不十分であるようにみえる。他の報告では、ルシフェラーゼ/LacZレポーターの組み合せ、および829bp の特異的LacZまたは717bp の非特異的GFP dsRNA を用いて、293 、NIE/3T3 、およびBHK-21細胞をRNAiに対して試験した(Caplen,N.J. ら、Gene, 252:95-105(2000)) 。この場合のRNAiの検出の失敗は、感度に劣るルシフェラーゼ/LacZ レポーターアッセイならびに標的および対照dsRNA の長さの差異のためであるように思われる。あわせると、本明細書に記載された結果は、RNAiは哺乳動物細胞において活性であるが、サイレンシング効果は、インターフェロン系がdsRNA >30bpにより活性化される場合検出するのが困難であることを示している。

0095

哺乳動物細胞において21nt siRNA媒介干渉プロセスの機構は網羅されていないままであり、サイレンシングは転写後および/または転写を生じるようである。D. melanogaster溶解物において、siRNA二重鎖はsiRNA-タンパク質複合体(siRNP )の再構築により転写後遺伝子サイレンシングを媒介し、それはmRNA認識および標的化切断を導く(Hammond,S.M.ら、Nature, 404:293-296 (2000);Zamore,P.D. ら、Cell, 101:25-33(2000);Elbashir,S.M. ら、Genes & Dev., 15:188-200(2001)) 。植物において、dsRNA-媒介転写後サイレンシングはまたRNA-指向性DNAメチル化リンクされ、それは21nt siRNAによりまた指向されうる(Wassenegger,M.,Plant Mol. Biol, 43 :203-220(2000);Finnegan,E.J. ら、Curr. Biol., 11:R99-R102(2000))。プロモーター領域のメチル化は、転写サイレンシングを導きうるが(Metter,M.F. ら、EMBO J.,19:5194-5201(2000)) 、コード配列におけるメチル化は導くことができない(Wang,M.-B., RNA, 7:16-28(2001))。哺乳動物におけるDNA メチル化および転写サイレンシングは、十分考証されたプロセスであるが(Kass,S.U. ら、Trends Genet., 13 :444-449(1997);Razin,A., EMBO J, 17:4905-4908(1998)) 、まだ転写後サイレンシングに結びつけられていない。哺乳動物におけるメチル化は、CpG 残基に対して優勢である。RL siRNAにおいてCpG がないために、哺乳動物組織培養物においてRL siRNAは特異的サイレンシングを媒介するが、DNA メチル化は本発明者らが観察したサイレンシングプロセスには重要でないようである。要約すると、本明細書に記載されているのは、哺乳動物細胞におけるsiRNA 媒介遺伝子サイレンシングである。21nt siRNAの使用は、ヒト組織培養において遺伝子機能の相互作用および遺伝子特異的療法の開発に対して大きな見込みを有する。

0096

本発明をその好ましい態様に関して詳細に示し、説明したが、添付した請求の範囲に包含される本発明の精神から逸脱することなく、当業者は形態および詳細について種々の変更を行なうことができることを理解されたい。

実施例

0097

本発明の態様として、以下のものが挙げられる。
〔1〕対応するmRNAのRNA干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチドの単離されたRNA。
〔2〕末端3’ヒドロキシル基を含有してなる〔1〕記載の単離されたRNA。
〔3〕化学合成されたRNA 、または天然に存在するRNA のアナログである、〔1〕記載の単離されたRNA。
〔4〕1つ以上のヌクレオチドの付加、欠失、置換または変化により〔1〕記載のRNA とは異なるものである、〔1〕記載の単離されたRNA のアナログ。
〔5〕転写サイレンシングにより対応する遺伝子を不活化する約21〜約23ヌクレオチドの単離されたRNA。
〔6〕RNA 干渉を媒介する可溶性抽出物。
〔7〕抽出物がショウジョウバエ胚に由来するものである、〔6〕記載の可溶性抽出物。
〔8〕抽出物が、合胞体胞胚葉ショウジョウバエ胚に由来するものである、〔7〕記載の可溶性抽出物。
〔9〕(a )二本鎖RNAとRNA 干渉を媒介する可溶性抽出物とを組み合わせる工程、それにより組み合わせを生じる;および
(b )二本鎖RNA が約21〜約23ヌクレオチド長のRNA にプロセスされる条件下でa )の組み合わせを維持する工程
を含む、約21〜約23ヌクレオチド長のRNA の作製方法
〔10〕可溶性抽出物が合胞体胞胚葉ショウジョウバエ胚に由来するものである、〔9〕記載の方法。
〔11〕組み合わせから約21〜約23ヌクレオチドのRNA を単離する工程をさらに含む、〔9〕記載の方法。
〔12〕〔9〕記載の方法により作製された約21〜約23ヌクレオチドのRNA。
〔13〕(a )分解対象の遺伝子の配列に対応する二本鎖RNA とRNA 干渉を媒介する可溶性抽出物とを組み合わせる工程、それにより組み合わせを生じる;および
(b )二本鎖RNA が分解対象の遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセスされる条件下で(a )の組み合わせを維持する工程、それによりmRNAのRNA 干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチドのRNA を作製する、
を含む、分解対象の遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチド長のRNA の作製方法。
〔14〕可溶性抽出物が合胞体胞胚葉ショウジョウバエ胚に由来するものである、〔13〕記載の方法。
〔15〕組み合わせから約21〜約23ヌクレオチドのRNA を単離する工程をさらに含む、〔13〕記載の方法。
〔16〕〔15〕記載の方法により作製された約21〜約23ヌクレオチドの単離されたRNA。
〔17〕(a )分解対象の遺伝子のmRNAを標的化する約21〜約23ヌクレオチドのRNA を細胞または生物に導入する工程;
(b )mRNAの分解が起こる条件下で(a )で作製された細胞または生物を維持する工程、それにより細胞または生物において遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する、
を含む、細胞または生物において遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する方法。
〔18〕(a )のRNA が化学合成されたRNA または天然に存在するRNA のアナログである、〔17〕記載の方法。
〔19〕前記遺伝子が細胞性mRNAまたはウイルスmRNAをコードする、〔17〕記載の方法。
〔20〕(a )遺伝子の配列に対応する二本鎖RNA とRNA 干渉を媒介する可溶性抽出物とを組み合わせる工程、それにより組み合わせを生じる;
(b )二本鎖RNA が約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセスされる条件下で(a )で作製された組み合わせを維持する工程、それにより約21〜約23ヌクレオチドのRNA を作製する;
(c )(b )で作製された約21〜約23ヌクレオチドのRNA を単離する工程;
(d )細胞または生物に(c )単離されたRNA を導入する工程;および
(e )遺伝子のmRNAの分解が生じる条件下で(d )で作製された細胞または生物を維持する工程、それにより、細胞または生物において遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する、
を含む、RNA 干渉が生じる細胞または生物において遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する方法。
〔21〕可溶性抽出物が、合胞体胞胚葉ショウジョウバエ胚に由来するものである、〔20〕記載の方法。
〔22〕RNA がゲル電気泳動を用いて単離される、〔20〕記載の方法。
〔23〕(a )遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチドのRNA を細胞または生物に導入する工程、それにより該RNA を含む細胞または生物を作製する、および(b )RNA 干渉が生じる条件下に、該RNA を含む細胞または生物を維持する工程、それにより該細胞または生物中の遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する、を含む、RNA 干渉が生じる細胞または生物において遺伝子のmRNAのRNA 干渉を媒介する方法。
〔24〕約21〜約23ヌクレオチドのRNA が、RNA 干渉を媒介する化学合成されたRNA またはRNA のアナログである、〔23〕記載の方法。
〔25〕遺伝子が細胞性mRNAまたはウイルスmRNAをコードするものである、〔23〕記載の方法。
〔26〕〔23〕記載の方法により生じたノックダウン細胞または生物。
〔27〕細胞または生物が疾患を模倣するものである、〔26〕記載のノックダウン細胞または生物。
〔28〕(a )分解対象の遺伝子のmRNAを標的化する約21〜約23ヌクレオチドのRNA を細胞または生物に導入する工程、それにより試験細胞または試験生物を作製する;
(b )遺伝子のmRNAの分解が生じる条件下で試験細胞または試験生物を維持する工程、それにより遺伝子のmRNAが分解する試験細胞または試験生物を作製する;および
(c )(b )において作製された試験細胞または試験生物の表現型を観察する工程、および任意に観察された表現型と適切な対照細胞または対照生物の表現型とを比較する工程、それにより遺伝子の機能に関する情報を提供する、
を含む、細胞または生物における遺伝子の機能の調査方法
〔29〕(a )で導入されるRNA が、化学合成されているか、またはRNA 干渉を媒介するRNA のアナログである、〔28〕記載の方法。
〔30〕(a )遺伝子の配列に対応する二本鎖RNA とRNA 干渉を媒介する可溶性抽出物とを組み合わせる工程、それにより組み合わせを生じる;
(b )二本鎖RNA が約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセシングされる条件下で(a )で生じた組み合わせを維持する工程、それにより約21〜約23ヌクレオチドのRNA が作製される;
(c )(b )で作製された約21〜約23ヌクレオチドのRNA を単離する工程;
(d )細胞または生物に(c )で単離されたRNA を導入する工程、それにより試験細胞または試験生物を作製する;
(e )遺伝子のmRNAの分解が生じる条件下で試験細胞または試験生物を維持する工程、それにより該遺伝子のmRNAが分解される試験細胞または試験生物を作製する;および
(f )(e )において作製される試験細胞または試験生物の表現型を観察する工程、および任意に観察された表現型と適切な対照の表現型とを比較する工程、それにより遺伝子の機能に関する情報を提供する、
を含む、細胞または生物における遺伝子の機能の調査方法。
〔31〕RNA が末端3’ヒドロキシル基を含有してなるものである、〔30〕記載の方法。
〔32〕可溶性抽出物が合胞体胞胚葉ショウジョウバエ胚に由来するものである、〔30〕記載の方法。
〔33〕RNA がゲル電気泳動を用いて単離される、〔30〕記載の方法。
〔34〕dsRNA を約21〜約23ヌクレオチドのRNA にプロセスするショウジョウバエ細胞の生化学成分および適切なキャリアを含有してなる組成物。
〔35〕約21〜約23ヌクレオチドのRNA により分解対象の遺伝子のmRNAを標的化する細胞の生化学成分を含有してなる組成物。
〔36〕分解対象のタンパク質のmRNAを標的化する約21〜約23ヌクレオチドのRNA を個体に投与することを含む、個体におけるタンパク質の存在に関する疾患または状態を治療する方法。
〔37〕約21〜約23ヌクレオチドのRNA が、化学合成されているか、またはRNA 干渉を媒介するRNA のアナログである、〔36〕記載の方法。
〔38〕(a )分解対象の遺伝子のmRNAを標的化する約21〜約23ヌクレオチドのRNA を細胞または生物に導入する工程;
(b ) mRNA の分解が生じる条件下で(a )の細胞または生物を維持する工程、
(c )(b )の細胞または生物に薬剤を導入する工程;および
(d )該薬剤が細胞または生物において効果を有するかどうかを決定する工程、ここで該薬剤が細胞または生物において効果を有さない場合、該薬剤が遺伝子産物または遺伝子産物を含む生物学的経路において作用する
を含む、薬剤が遺伝子産物に作用するかどうかを評価する方法。
〔39〕約21〜約23ヌクレオチドのRNA が、化学合成されているか、またはRNA 干渉を媒介するRNA のアナログである、〔38〕記載の方法。
〔40〕(a )分解対象の遺伝子のmRNAを標的化する約21〜約23ヌクレオチドのRNA を細胞または生物に導入する工程;
(b )mRNAの分解が生じる条件下で(a )の細胞または生物を維持する工程、それにより該遺伝子の発現の減少を生じる;および
(c )細胞または生物において遺伝子の減少した発現の効果を決定する工程、ここで減少した発現が効果を有する場合、遺伝子産物が薬物発見の標的である
を含む、遺伝子産物が薬物発見に適した標的であるかどうかを評価する方法。
〔41〕約21〜約23ヌクレオチドのRNA が、合成RNA またはRNA 干渉を媒介するRNA のアナログである、〔40〕記載の方法。
〔42〕RNA 干渉を媒介する内因性21〜23ヌクレオチドRNA分子の配列決定により同定される遺伝子。
〔43〕RNA 干渉を媒介する約21〜約23ヌクレオチドのRNA および適切なキャリアを含有してなる医薬組成物。
〔44〕遺伝子がノックダウンされるべき細胞に、該遺伝子に対応するmRNAを標的化する約21〜約23ntのRNA を導入する工程および得られた細胞をRNAiが生じる条件下で維持する工程を含み、該遺伝子のmRNAの分解を生じ、それによりノックダウン細胞を作製する、ノックダウン細胞の作製方法。
〔45〕約21〜約23ヌクレオチドのRNA が、RNA 干渉を媒介する合成RNA またはRNA のアナログである、〔44〕記載の方法。
〔46〕分解対象の遺伝子の配列に対応するdsRNA 、該遺伝子に対応する標識mRNAおよびRNA 干渉を媒介する可溶性抽出物を組み合わせる工程、それにより組み合わせを生じる;dsRNA が分解される条件下で組み合わせを維持する工程および効率的に切断されるmRNA中の部位を同定する工程を含む、RNAiプロセスにより効率的に切断されるmRNA内の標的部位を同定する方法。
〔47〕〔46〕記載の方法によりmRNA内に同定される標的部位にわたる、RNAiを効率的に媒介する21〜23ntRNAを同定する方法。
〔48〕ゲル電気泳動を用いて単離された〔16〕記載のRNA。
〔49〕非変性法を用いて単離された〔16〕記載のRNA。
〔50〕非変性カラムクロマトグラフィーを用いて単離された〔16〕記載のRNA。

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