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課題

解決手段

ヒトジストロフィン遺伝子における選択された標的部位に結合して、エキソン53スキッピングを誘発することができるアンチセンス分子が記載されている。一局面において、ヒトジストロフィン遺伝子において選択された標的に結合してエキソンスキッピングを誘発することができる、長さが20〜50のヌクレオチドアンチセンスオリゴマーが提供され、上記アンチセンスオリゴマーは、H53A(+36+60)、H53A(+30+57)、H53A(+30+56)、H53A(+30+55)およびH53A(+33+57)からなる群より選択されるエキソン53標的領域に特異的にハイブリダイズする塩基の配列を含む。

概要

背景

アンチセンス技術は、種々の異なるレベル転写スプライシング、安定性翻訳)で
遺伝子発現に影響を与える一連化学を使用して開発されている。その研究の多くは、
広範囲適応症における異常または疾患に関連する遺伝子を補正または補償するアンチ
ンス化合物の使用に焦点を当ててきた。アンチセンス分子特異性を伴って遺伝子発現を
阻害することができ、このために、遺伝子発現のモジュレーターとしてのオリゴヌクレオ
チドに関する多くの研究努力は、標的となる遺伝子の発現、またはシス作用性エレメント
の機能を阻害することに焦点を当ててきた。アンチセンスオリゴヌクレオチドは典型的に
は、センス鎖(例えば、mRNA)、またはあるウイルスRNA標的の場合はマイナス鎖
のいずれかであるRNAを指向している。特定の遺伝子下方調節の所望の効果を達成する
ために、オリゴヌクレオチドは一般に、標的とされたmRNAの崩壊を促進するか、mR
NAの翻訳をブロックするか、またはシス作用性RNAエレメントの機能をブロックし、
それによって、標的タンパク質新規合成、またはウイルスRNAの複製を効果的に防止
する。

しかし、このような技術は、目的が未変性タンパク質の産生を上方調節すること、また
は翻訳の未成熟終結を誘発する変異、例えば、ナンセンス変異もしくはフレームシフト
変異を補償することである場合、有用ではない。これらの場合において、欠陥のある遺伝
転写物は、標的とされた分解または立体的阻害に供されるべきではなく、したがって、
アンチセンスオリゴヌクレオチド化学は、標的mRNAの崩壊を促進するべきではなく、
または翻訳をブロックするべきではない。

種々の遺伝学的疾患において、遺伝子の最終的な発現に対する変異の効果は、スプライ
シングプロセスの間の標的とされたエキソンスキッピングのプロセスによってモジュレー
トすることができる。スプライシングプロセスは、プレmRNAにおける隣接するエキソ
ン−イントロンジャンクションを近傍に導き、かつイントロンの終わりにおけるホスホ
エステル結合の切断を行う、複雑な多構成要素の機構によって方向付けられ、これはエキ
ソンの間のホスホジエステル結合のそれに続く再形成を伴い、これは一緒にスプライシン
グされる。この複雑かつ高度に正確なプロセスは、相対的に短い半保存的RNAセグメン
トであるプレmRNAにおける配列モチーフによって媒介され、次いでスプライシング反
応に関与する様々な核スプライシング因子が配列モチーフに結合する。スプライシング機
構が、プレmRNAプロセシングに関与するモチーフ解読または認識する方法を変更す
ることによって、差次的にスプライシングされたmRNA分子を生じさせることが可能で
ある。ヒト遺伝子の大部分は、正常な遺伝子発現の間に選択的にスプライシングされるこ
とが今や認識されてきたが、関与する機構は同定されてこなかった。Bennettら(
米国特許第6,210,892号)は、標的RNAのRNAse Hが媒介する切断を誘
発しないアンチセンスオリゴヌクレオチド類似体を使用した、野性型細胞のmRNAプロ
セシングのアンチセンスのモジュレーションについて記載している。これによって、膜貫
ドメインをコードするエキソンを欠いている可溶性TNFスーパーファミリー受容体
産生のために、特異的エキソンを欠いている選択的にスプライシングされたmRNA(例
えば、Sazani, Koleら、2007年によって記載されているような)を産生
することができることにおける有用性が見出される。

正常に機能しているタンパク質が、その中の変異のために未成熟に終結される場合、ア
ンチセンス技術によっていくつかの機能タンパク質の産生を回復させるための手段はスプ
ライシングプロセスの間の介入によって可能であることが示されてきており、疾患をもた
らす変異と関連するエキソンをいくつかの遺伝子から特異的に欠失させることができる場
合、未変性タンパク質の同様の生物学的特性を有するか、またはエキソンと関連する変異
によってもたらされる疾患を改善するのに十分な生物活性を有する、短縮されたタンパク
質産物を産生することができることがある(例えば、Sierakowska, Sam
badeら、1996年;Wilton, Lloydら、1999年;van Deu
tekom, Bremmer−Boutら、2001年;Lu, Mannら、200
3年;Aartsma−Rus, Jansonら、2004年を参照されたい)。Ko
leら(米国特許第5,627,274号;同第5,916,808号;同第5,976
,879号;および同第5,665,593号)は、標的とされたプレmRNAの崩壊を
促進しない修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチド類似体を使用した、異常なスプラ
イシングに対抗する方法を開示している。Bennettら(米国特許第6,210,8
92号)は、標的RNAのRNAse Hが媒介する切断を誘発しないアンチセンスオリ
ヌクレオチド類似体をまた使用した、野性型細胞のmRNAプロセシングのアンチセン
スのモジュレーションを記載している。

標的とされたエキソンスキッピングのプロセスは、多くのエキソンおよびイントロンが
存在するか、エキソンの遺伝子構成において重複性が存在するか、またはタンパク質が1
つもしくは複数の特定のエキソンを伴わずに機能することができる、長い遺伝子において
特に有用である可能性が高い。様々な遺伝子における変異によってもたらされる切断と関
連する遺伝学的疾患の処置のための遺伝子プロセシングを再指向させる努力は、(1)ス
プライシングプロセスに関与するエレメントと完全もしくは部分的にオーバーラップする
か、または(2)そのエレメントにおいて起こる特定のスプライシング反応を正常に媒介
するスプライシング因子の結合および機能を撹乱するためにエレメントに十分に近い位置
においてプレmRNAに結合する、アンチセンスオリゴヌクレオチドの使用に焦点を合わ
せてきた。

デュシェンヌ型筋ジストロフィーDMD)は、タンパク質ジストロフィンの発現の欠
陥によってもたらされる。タンパク質をコードする遺伝子は、DNAの2百万超のヌクレ
オチドに亘って広がる79のエキソンを含有する。エキソンのリーディングフレームを変
化させるか、もしくは終止コドンを導入するか、または全アウトオブフレームエキソン(
複数可)の除去、または1つもしくは複数のエキソンの重複によって特徴付けられる、任
意のエキソンの変異は、機能的ジストロフィンの産生を撹乱する可能性を有し、DMDを
もたらす。

変異、典型的には1つまたは複数のエキソンの欠失が、全ジストロフィン転写物に沿っ
た正確なリーディングフレームをもたらし、その結果、タンパク質へのmRNAの翻訳が
未成熟で終結しない場合、筋ジストロフィーのより重度でない形態であるベッカー型筋
ストロフィー(BMD)が生じることが見出されてきた。変異したジストロフィンプレm
RNAのプロセシングにおける上流および下流のエキソンの接合によって遺伝子の正確な
リーディングフレームが維持される場合、結果は、いくらか活性を保持する短い内部欠
失を有するタンパク質をコードするmRNAであり、ベッカー表現型がもたらされる。

何年にも亘って、ジストロフィンタンパク質のリーディングフレームを変化させないエ
キソン(複数可)の欠失は、BMD表現型を生じさせ、一方では、フレームのシフトをも
たらすエキソン欠失は、DMDを生じさせることが公知であった(Monaco, Be
rtelsonら、1988年)。一般に、リーディングフレームを変化させ、したがっ
て、適切なタンパク質翻訳を中断する点変異およびエキソン欠失を含めたジストロフィン
変異は、DMDをもたらす。一部のBMDおよびDMD患者は、複数のエキソンをカバー
するエキソン欠失を有することにも留意すべきである。

アンチセンスオリゴリボヌクレオチドによる変異体ジストロフィンプレmRNAスプラ
イシングのモジュレーションは、インビトロおよびインビボの両方で報告されてきた(例
えば、Matsuo, Masumuraら、1991年;Takeshima, Ni
shioら、1995年;Pramono, Takeshimaら、1996年;Du
nckley, Eperonら、1997年;Dunckley, Manohara
nら、1998年;Errington, Mannら、2003年を参照されたい)。

mdxマウスモデルにおける特異的および再現性のあるエキソンスキッピングの最初の
例は、Wiltonらによって報告された(Wilton, Lloydら、1999年
)。アンチセンス分子をドナースプライス部位に向けることによって、培養細胞の処理の
6時間以内に、ジストロフィンmRNAにおいて一貫した効率的なエキソン23スキッピ
ングが誘発された。Wiltonらはまた、より長いアンチセンスオリゴヌクレオチドに
よる、マウスジストロフィンのプレmRNAのアクセプター領域を標的とすることを記載
している。イントロン23ドナースプライス部位に向けられた最初のアンチセンスオリゴ
ヌクレオチドは、初代培養した筋芽細胞において一貫したエキソンスキッピングを誘発し
た一方で、この化合物は、より高いレベルのジストロフィンを発現している不死化された
細胞培養物においてはるかにより効率的ではないことが見出された。しかし、精巧な標的
化およびアンチセンスオリゴヌクレオチド設計によって、特定のエキソン除去の効率は、
ほぼ一桁分増大した(Mann, Honeymanら、2002年)。

最近の研究は、ジストロフィンが存在しないことによって影響を受ける組織における最
小の有害効果を伴う、持続性のジストロフィン発現を達成する試みに取り組み始めた。D
MDを有する4人の患者の前脛骨筋中へのエキソン51(PRO051)を標的としたア
ンチセンスオリゴヌクレオチド筋肉内注射は、臨床的に明らかな有害効果を伴わずにエ
キソン51の特異的スキッピングをもたらした(Mann, Honeymanら、20
02年;van Deutekom, Jansonら、2007年)。mdxマウスに
おいてエキソン23を標的とした細胞透過性ペプチド結合体化されたアンチセンスホス
ホロアミデートモルホリノオリゴマー(PPMO)の全身送達に注目した研究は、検出
可能な毒性を伴わずに、骨格筋および心筋において高く持続性のジストロフィンタンパク
質産物を産生した(Jearawiriyapaisarn, Moultonら、20
08年;Wu, Moultonら、2008年;Yin, Moultonら、200
8年)。

DMDの処置のためのスプライススイッチングオリゴヌクレオチド(SSO)の安全性
および有効性試験する最近の臨床治験は、スプライソゾームの立体的遮断によるプレm
RNAの選択的スプライシングを誘発するSSO技術に基づいている(Cirakら、2
011年;Goemansら、2011年;Kinaliら、2009年;van De
utekomら、2007年)。

概要

筋ジストロフィを処置するためのエキソンスキッピング組成物の提供。ヒトジストロフィン遺伝子における選択された標的部位に結合して、エキソン53スキッピングを誘発することができるアンチセンス分子が記載されている。一局面において、ヒトジストロフィン遺伝子において選択された標的に結合してエキソンスキッピングを誘発することができる、長さが20〜50のヌクレオチドのアンチセンスオリゴマーが提供され、上記アンチセンスオリゴマーは、H53A(+36+60)、H53A(+30+57)、H53A(+30+56)、H53A(+30+55)およびH53A(+33+57)からなる群より選択されるエキソン53標的領域に特異的にハイブリダイズする塩基の配列を含む。なし

目的

本発明はまた、本発明の方法にお
ける使用のために適合された新規なアンチセンス組成物を使用したエキソンスキッピング
を誘発するための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

本明細書に記載の発明。

技術分野

0001

関連出願
この特許出願は、2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/782,
706号の利益を主張する。上記で参照された仮特許出願の全体の内容は、参考として本
明細書に援用される。

0002

発明の分野
本発明は、ヒトジストロフィン遺伝子におけるエキソンスキッピングを促進するのに適
した新規アンチセンス化合物および組成物に関する。本発明はまた、本発明の方法にお
ける使用のために適合された新規なアンチセンス組成物を使用したエキソンスキッピング
を誘発するための方法を提供する。

背景技術

0003

アンチセンス技術は、種々の異なるレベル転写スプライシング、安定性翻訳)で
遺伝子発現に影響を与える一連化学を使用して開発されている。その研究の多くは、
広範囲適応症における異常または疾患に関連する遺伝子を補正または補償するアンチ
ンス化合物の使用に焦点を当ててきた。アンチセンス分子特異性を伴って遺伝子発現を
阻害することができ、このために、遺伝子発現のモジュレーターとしてのオリゴヌクレオ
チドに関する多くの研究努力は、標的となる遺伝子の発現、またはシス作用性エレメント
の機能を阻害することに焦点を当ててきた。アンチセンスオリゴヌクレオチドは典型的に
は、センス鎖(例えば、mRNA)、またはあるウイルスRNA標的の場合はマイナス鎖
のいずれかであるRNAを指向している。特定の遺伝子下方調節の所望の効果を達成する
ために、オリゴヌクレオチドは一般に、標的とされたmRNAの崩壊を促進するか、mR
NAの翻訳をブロックするか、またはシス作用性RNAエレメントの機能をブロックし、
それによって、標的タンパク質の新規合成、またはウイルスRNAの複製を効果的に防止
する。

0004

しかし、このような技術は、目的が未変性タンパク質の産生を上方調節すること、また
は翻訳の未成熟終結を誘発する変異、例えば、ナンセンス変異もしくはフレームシフト
変異を補償することである場合、有用ではない。これらの場合において、欠陥のある遺伝
転写物は、標的とされた分解または立体的阻害に供されるべきではなく、したがって、
アンチセンスオリゴヌクレオチド化学は、標的mRNAの崩壊を促進するべきではなく、
または翻訳をブロックするべきではない。

0005

種々の遺伝学的疾患において、遺伝子の最終的な発現に対する変異の効果は、スプライ
シングプロセスの間の標的とされたエキソンスキッピングのプロセスによってモジュレー
トすることができる。スプライシングプロセスは、プレmRNAにおける隣接するエキソ
ン−イントロンジャンクションを近傍に導き、かつイントロンの終わりにおけるホスホ
エステル結合の切断を行う、複雑な多構成要素の機構によって方向付けられ、これはエキ
ソンの間のホスホジエステル結合のそれに続く再形成を伴い、これは一緒にスプライシン
グされる。この複雑かつ高度に正確なプロセスは、相対的に短い半保存的RNAセグメン
トであるプレmRNAにおける配列モチーフによって媒介され、次いでスプライシング反
応に関与する様々な核スプライシング因子が配列モチーフに結合する。スプライシング機
構が、プレmRNAプロセシングに関与するモチーフ解読または認識する方法を変更す
ることによって、差次的にスプライシングされたmRNA分子を生じさせることが可能で
ある。ヒト遺伝子の大部分は、正常な遺伝子発現の間に選択的にスプライシングされるこ
とが今や認識されてきたが、関与する機構は同定されてこなかった。Bennettら(
米国特許第6,210,892号)は、標的RNAのRNAse Hが媒介する切断を誘
発しないアンチセンスオリゴヌクレオチド類似体を使用した、野性型細胞のmRNAプロ
セシングのアンチセンスのモジュレーションについて記載している。これによって、膜貫
ドメインをコードするエキソンを欠いている可溶性TNFスーパーファミリー受容体
産生のために、特異的エキソンを欠いている選択的にスプライシングされたmRNA(例
えば、Sazani, Koleら、2007年によって記載されているような)を産生
することができることにおける有用性が見出される。

0006

正常に機能しているタンパク質が、その中の変異のために未成熟に終結される場合、ア
ンチセンス技術によっていくつかの機能タンパク質の産生を回復させるための手段はスプ
ライシングプロセスの間の介入によって可能であることが示されてきており、疾患をもた
らす変異と関連するエキソンをいくつかの遺伝子から特異的に欠失させることができる場
合、未変性タンパク質の同様の生物学的特性を有するか、またはエキソンと関連する変異
によってもたらされる疾患を改善するのに十分な生物活性を有する、短縮されたタンパク
質産物を産生することができることがある(例えば、Sierakowska, Sam
badeら、1996年;Wilton, Lloydら、1999年;van Deu
tekom, Bremmer−Boutら、2001年;Lu, Mannら、200
3年;Aartsma−Rus, Jansonら、2004年を参照されたい)。Ko
leら(米国特許第5,627,274号;同第5,916,808号;同第5,976
,879号;および同第5,665,593号)は、標的とされたプレmRNAの崩壊を
促進しない修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチド類似体を使用した、異常なスプラ
イシングに対抗する方法を開示している。Bennettら(米国特許第6,210,8
92号)は、標的RNAのRNAse Hが媒介する切断を誘発しないアンチセンスオリ
ヌクレオチド類似体をまた使用した、野性型細胞のmRNAプロセシングのアンチセン
スのモジュレーションを記載している。

0007

標的とされたエキソンスキッピングのプロセスは、多くのエキソンおよびイントロンが
存在するか、エキソンの遺伝子構成において重複性が存在するか、またはタンパク質が1
つもしくは複数の特定のエキソンを伴わずに機能することができる、長い遺伝子において
特に有用である可能性が高い。様々な遺伝子における変異によってもたらされる切断と関
連する遺伝学的疾患の処置のための遺伝子プロセシングを再指向させる努力は、(1)ス
プライシングプロセスに関与するエレメントと完全もしくは部分的にオーバーラップする
か、または(2)そのエレメントにおいて起こる特定のスプライシング反応を正常に媒介
するスプライシング因子の結合および機能を撹乱するためにエレメントに十分に近い位置
においてプレmRNAに結合する、アンチセンスオリゴヌクレオチドの使用に焦点を合わ
せてきた。

0008

デュシェンヌ型筋ジストロフィーDMD)は、タンパク質ジストロフィンの発現の欠
陥によってもたらされる。タンパク質をコードする遺伝子は、DNAの2百万超のヌクレ
オチドに亘って広がる79のエキソンを含有する。エキソンのリーディングフレームを変
化させるか、もしくは終止コドンを導入するか、または全アウトオブフレームエキソン(
複数可)の除去、または1つもしくは複数のエキソンの重複によって特徴付けられる、任
意のエキソンの変異は、機能的ジストロフィンの産生を撹乱する可能性を有し、DMDを
もたらす。

0009

変異、典型的には1つまたは複数のエキソンの欠失が、全ジストロフィン転写物に沿っ
た正確なリーディングフレームをもたらし、その結果、タンパク質へのmRNAの翻訳が
未成熟で終結しない場合、筋ジストロフィーのより重度でない形態であるベッカー型筋
ストロフィー(BMD)が生じることが見出されてきた。変異したジストロフィンプレm
RNAのプロセシングにおける上流および下流のエキソンの接合によって遺伝子の正確な
リーディングフレームが維持される場合、結果は、いくらか活性を保持する短い内部欠
失を有するタンパク質をコードするmRNAであり、ベッカー表現型がもたらされる。

0010

何年にも亘って、ジストロフィンタンパク質のリーディングフレームを変化させないエ
キソン(複数可)の欠失は、BMD表現型を生じさせ、一方では、フレームのシフトをも
たらすエキソン欠失は、DMDを生じさせることが公知であった(Monaco, Be
rtelsonら、1988年)。一般に、リーディングフレームを変化させ、したがっ
て、適切なタンパク質翻訳を中断する点変異およびエキソン欠失を含めたジストロフィン
変異は、DMDをもたらす。一部のBMDおよびDMD患者は、複数のエキソンをカバー
するエキソン欠失を有することにも留意すべきである。

0011

アンチセンスオリゴリボヌクレオチドによる変異体ジストロフィンプレmRNAスプラ
イシングのモジュレーションは、インビトロおよびインビボの両方で報告されてきた(例
えば、Matsuo, Masumuraら、1991年;Takeshima, Ni
shioら、1995年;Pramono, Takeshimaら、1996年;Du
nckley, Eperonら、1997年;Dunckley, Manohara
nら、1998年;Errington, Mannら、2003年を参照されたい)。

0012

mdxマウスモデルにおける特異的および再現性のあるエキソンスキッピングの最初の
例は、Wiltonらによって報告された(Wilton, Lloydら、1999年
)。アンチセンス分子をドナースプライス部位に向けることによって、培養細胞の処理の
6時間以内に、ジストロフィンmRNAにおいて一貫した効率的なエキソン23スキッピ
ングが誘発された。Wiltonらはまた、より長いアンチセンスオリゴヌクレオチドに
よる、マウスジストロフィンのプレmRNAのアクセプター領域を標的とすることを記載
している。イントロン23ドナースプライス部位に向けられた最初のアンチセンスオリゴ
ヌクレオチドは、初代培養した筋芽細胞において一貫したエキソンスキッピングを誘発し
た一方で、この化合物は、より高いレベルのジストロフィンを発現している不死化された
細胞培養物においてはるかにより効率的ではないことが見出された。しかし、精巧な標的
化およびアンチセンスオリゴヌクレオチド設計によって、特定のエキソン除去の効率は、
ほぼ一桁分増大した(Mann, Honeymanら、2002年)。

0013

最近の研究は、ジストロフィンが存在しないことによって影響を受ける組織における最
小の有害効果を伴う、持続性のジストロフィン発現を達成する試みに取り組み始めた。D
MDを有する4人の患者の前脛骨筋中へのエキソン51(PRO051)を標的としたア
ンチセンスオリゴヌクレオチド筋肉内注射は、臨床的に明らかな有害効果を伴わずにエ
キソン51の特異的スキッピングをもたらした(Mann, Honeymanら、20
02年;van Deutekom, Jansonら、2007年)。mdxマウスに
おいてエキソン23を標的とした細胞透過性ペプチド結合体化されたアンチセンスホス
ホロアミデートモルホリノオリゴマー(PPMO)の全身送達に注目した研究は、検出
可能な毒性を伴わずに、骨格筋および心筋において高く持続性のジストロフィンタンパク
質産物を産生した(Jearawiriyapaisarn, Moultonら、20
08年;Wu, Moultonら、2008年;Yin, Moultonら、200
8年)。

0014

DMDの処置のためのスプライススイッチングオリゴヌクレオチド(SSO)の安全性
および有効性試験する最近の臨床治験は、スプライソゾームの立体的遮断によるプレm
RNAの選択的スプライシングを誘発するSSO技術に基づいている(Cirakら、2
011年;Goemansら、2011年;Kinaliら、2009年;van De
utekomら、2007年)。

先行技術

0015

米国特許第6,210,892号明細書
米国特許第5,627,274号明細書
米国特許第5,916,808号明細書
米国特許第5,976,879号明細書
米国特許第5,665,593号明細書

発明が解決しようとする課題

0016

これらの成功にも関わらず、複数のジストロフィンエキソンを標的とした改善されたア
ンチセンスオリゴマー、および改善された送達組成物、およびDMDの治療適用のための
方法が求められている。

課題を解決するための手段

0017

一態様において、本発明は、ヒトジストロフィン遺伝子において選択された標的に結合
してエキソンスキッピングを誘発することができる、長さが20〜50のヌクレオチドの
アンチセンスオリゴマーを提供し、このアンチセンスオリゴマーは、H53A(+36+
60)、H53A(+30+57)、H53A(+30+56)、H53A(+30+5
5)およびH53A(+33+57)からなる群より選択されるエキソン53標的領域に
特異的にハイブリダイズする塩基の配列を含み、オリゴマーの塩基は、モルホリノ環構造
に連結しており、モルホリノ環構造が、1つの環構造モルホリノ窒素と隣接する環構造
の5’環外炭素とを接合するリン含有サブユニット間連結によって接合されている。一実
施形態において、アンチセンスオリゴマーは、配列番号1〜5と指定される塩基の配列を
含む。別の実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、長さが約20〜30のヌクレ
オチドまたは長さが約25〜28のヌクレオチドである。さらに別の実施形態において、
配列は、25のヌクレオチドであり、そして配列番号1〜5から選択される配列からなる
。一実施形態において、本発明は、RNaseHを活性化しないアンチセンスオリゴマ
ーを提供する。

0018

別の態様において、本発明は、例えばポリエチレングリコール分子などのアンチセンス
オリゴマーの活性、細胞分布、または細胞取込みを増強する1つまたは複数の部分または
結合体化学的に連結しているアンチセンスオリゴマーを提供する。他の実施形態におい
て、アンチセンスオリゴマーは、アルギニンに富んだペプチド、例えば配列番号16〜3
1から選択される配列に結合体化している。

0019

さらに別の態様において、本発明は、ヒトジストロフィン遺伝子において選択された標
的に結合してエキソンスキッピングを誘発することができる、長さが20〜50のヌクレ
オチドのアンチセンスオリゴマーを提供し、このアンチセンスオリゴマーは、H53A(
+36+60)、H53A(+30+57)、H53A(+30+56)、H53A(+
30+55)およびH53A(+33+57)からなる群より選択されるエキソン53標
的領域に特異的にハイブリダイズする塩基の配列を含み、オリゴマーの塩基は、モルホリ
ノ環構造に連結しており、モルホリノ環構造は、1つの環構造のモルホリノ窒素と隣接す
る環構造の5’環外炭素とを接合する実質的に荷電していないリン含有サブユニット間連
結によって接合されている。一実施形態において、アンチセンスオリゴマーの連結の5%
〜35%は、正に荷電している。別の実施形態において、アンチセンスオリゴマーのサブ
ユニット間連結は、荷電しておらず、生理学的pHにて正に荷電している連結が散在して
おり、正に荷電している連結の総数は、2および連結の総数の半分以下の間である。一部
の実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、モルホリノ環構造およびホスホロジア
ミデートサブユニット間連結を含む。一部の実施形態において、アンチセンスオリゴマー
は、ペンダントカチオン性基で修飾されている。

0020

別の態様において、本発明は、アンチセンスオリゴマーを提供し、このオリゴマーは、
以下:

0021

0022

0023

0024

0025

を有し、ここで、

0026

0027

そして、^=リン中心の立体化学は定義されていない。

0028

必要に応じて、ウラシル塩基チミン塩基に置き換わり得る。

0029

一態様において、アンチセンス化合物は、1つのサブユニットのモルホリノ窒素と隣接
するサブユニットの5’環外炭素とを接合するリン含有サブユニット間連結から構成され
、連結は、構造:

0030

0031

によるホスホロジアミデート連結であり、
式中、Y1=Oであり、Z=Oであり、Pjは、塩基特異的水素結合によって、ポリ
クレオチド中の塩基に結合するのに有効であるプリンまたはピリミジン塩基対合部分であ
り、Xは、アルキルアルコキシチオアルコキシ、またはアルキルアミノ、例えば、X
=NR2であり、各Rは、独立に、水素またはメチルである。荷電していない上記のサブ
ユニット間連結は、生理学的pHにて正に荷電している連結が散在してもよく、正に荷電
している連結の総数は、1およびサブユニット間連結の総数の全てまでの間である。

0032

別の例示的な実施形態において、化合物は、本明細書においてその全体が組み込まれて
いる米国特許出願第13/118,298号に記載されているようなサブユニット間連結
および末端修飾からなる。

0033

一態様によれば、本発明は、ヒトジストロフィンプレmRNAにおける選択された標的
に結合し、エキソンスキッピングを誘発することができるアンチセンス分子を提供する。
別の態様において、本発明は、一緒に使用されて、単一または複数のエキソンスキッピン
グを誘発する、2つ以上のアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。例えば、単一ま
たは複数のエキソンのエキソンスキッピングは、2つ以上のアンチセンスオリゴヌクレオ
チド分子を一緒に連結することによって達成することができる。

0034

別の実施形態において、本発明は、H53A(+36+60)、H53A(+30+5
7)、H53A(+30+56)、H53A(+30+55)およびH53A(+33+
57)からなる群より選択されるアニーリング部位と指定されるジストロフィン遺伝子の
エキソン53標的領域に対して相補的である少なくとも10、12、15、17、20ま
たは25の連続したヌクレオチドを含めた、長さが20〜50のヌクレオチドの単離され
たアンチセンスオリゴヌクレオチドに関し、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、エキソ
ン53スキッピングを誘発するアニーリング部位に特異的にハイブリダイズする。一実施
形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、長さが20〜30または25〜28
のヌクレオチドである。

0035

別の態様において、本発明は、配列番号1〜5からなる群より選択されるヌクレオチド
配列の少なくとも10、12、15、17、20または25の連続したヌクレオチドを含
めた、長さが20〜50のヌクレオチドの単離されたアンチセンスオリゴヌクレオチドに
関し、オリゴヌクレオチドは、ジストロフィン遺伝子のエキソン53標的領域に特異的に
ハイブリダイズし、エキソン53スキッピングを誘発する。一実施形態において、アンチ
センスオリゴヌクレオチドは、長さが20〜30または25〜28のヌクレオチドである
。別の実施形態において、配列番号1〜5におけるチミン塩基は、任意選択ウラシル
ある。

0036

本発明は、下記で同定するものなどのエキソン53を標的とした例示的なアンチセンス
配列を含む:

0037

0038

一実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、アニーリング部位H53A(+30
+56)、例えば配列番号3に特異的にハイブリダイズする。なお別の実施形態において
、アンチセンスオリゴマーは、アニーリング部位H53A(+30+57)、例えば配列
番号2に特異的にハイブリダイズする。なお別の実施形態において、アンチセンスオリゴ
マーは、アニーリング部位H53A(+30+55)、例えば配列番号4に特異的にハイ
ブリダイズする。なお別の実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、アニーリング
部位H53A(+33+57)、例えば配列番号5に特異的にハイブリダイズする。なお
別の実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、アニーリング部位H53A(+36
+60)、例えば配列番号1に特異的にハイブリダイズする。

0039

いくつかの実施形態において、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNas
e Hによる切断を最小化または防止する1つまたは複数の修飾を含有する。いくつかの
実施形態において、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNaseHを活性
化しない。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、非天然骨
格を含む。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの骨格の糖部分は、非天然
部分、例えば、モルホリノで置き換えられている。いくつかの実施形態において、アンチ
センスオリゴヌクレオチドは、非天然ヌクレオチド間連結、例えば、修飾されたホスフェ
ートで置き換えられた、オリゴヌクレオチドの骨格のヌクレオチド間連結を有する。例示
的な修飾されたホスフェートは、メチルホスホネート、メチルホスホロチオエート、ホス
ホロモルホリデート、ホスホロピペラジデート(phosophropiperazid
ates)、およびホスホロアミデートを含む。いくつかの実施形態において、アンチセ
ンスオリゴヌクレオチドは、2’−O−メチル−オリゴリボヌクレオチドまたはペプチド
核酸である。

0040

いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、塩基の修飾または
置換を含有する。例えば、特定の核酸塩基を選択して、本明細書に記載されているアンチ
センスオリゴヌクレオチドの結合親和性を増大し得る。これらは、5−置換ピリミジン
6−アザピリミジン、ならびにN−2、N−6およびO−6置換プリン(2−アミノプロ
ピルアデニン、5−プロピニルウラシル、5−プロピニルシトシンならびに2,6−ジア
ミノプリンを含めた)を含む。5−メチルシトシン置換は、核酸二重鎖安定性を0.6〜
1.2℃だけ増大させることが示されてきており、本明細書に記載されているアンチセン
スオリゴヌクレオチド中に組み込み得る。一実施形態において、オリゴヌクレオチドの少
なくとも1つのピリミジン塩基は、5−置換ピリミジン塩基を含み、ピリミジン塩基は、
シトシン、チミンおよびウラシルからなる群より選択される。一実施形態において、5−
置換ピリミジン塩基は、5−メチルシトシンである。別の実施形態において、オリゴヌク
レオチドの少なくとも1つのプリン塩基は、N−2、N−6置換プリン塩基を含む。一実
施形態において、N−2、N−6置換プリン塩基は、2,6−ジアミノプリンである。

0041

一実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、単独で、または別の修飾、
例えば、2’−O−メトキシエチル糖修飾と組み合わせて、1つまたは複数の5−メチル
シトシン置換を含む。さらに別の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは
、単独で、または別の修飾と組み合わせて、1つまたは複数の2,6−ジアミノプリン置
換を含む。

0042

いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の
部分、例えば、ポリエチレングリコール部分、または結合体、例えば、アンチセンスオリ
ゴヌクレオチドの活性、細胞分布、または細胞取込みを増強させるアルギニンに富んだ細
透過性ペプチド(例えば、配列番号16〜31)に化学的に連結している。例示的な一
実施形態において、アルギニンに富んだポリペプチドは、そのN末端またはC末端残基に
おいてアンチセンス化合物の3’端または5’端に共有結合的にカップリングしている。
また例示的な実施形態において、アンチセンス化合物は、モルホリノサブユニット、およ
び1つのサブユニットのモルホリノ窒素と隣接するサブユニットの5’環外炭素とを接合
するリン含有サブユニット間連結から構成される。

0043

別の態様において、本発明は、上記のアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、配列
番号1〜5のアンチセンスオリゴヌクレオチドを組み込む発現ベクターを提供する。いく
つかの実施形態において、発現ベクターは、修飾されたレトロウイルスまたは非レトロ
イルベクター、例えば、アデノ随伴ウイルスベクターである。

0044

別の態様において、本発明は、上記のアンチセンスオリゴヌクレオチド、およびリン酸
緩衝液を含む食塩溶液を含む医薬組成物を提供する。

0045

別の態様において、本発明は、患者への送達に適した形態の少なくとも1つのアンチセ
ンス分子を含む、遺伝学的障害の予防的または治療的処置において助けるように選択およ
びまたは適合されたアンチセンス分子を提供する。

0046

別の態様において、本発明は、(a)本明細書に記載の方法によってアンチセンス分子
を選択するステップと、(b)このような処置を必要としている患者に分子を投与するス
テップとを含む、特定のタンパク質をコードする遺伝子における変異が存在し、かつ変異
の影響をエキソンスキッピングによって抑止することができる、遺伝学的疾患を患ってい
る患者を処置するための方法を提供する。本発明はまた、遺伝学的疾患の処置のための医
薬を製造するための、精製および単離された本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドの
使用に取り組む。

0047

別の態様において、本発明は、患者に、有効量の適当に設計された、その患者における
特定の遺伝的病変に関連する本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドを投与することを
含む、筋ジストロフィー(デュシェンヌ型筋ジストロフィーまたはベッカー筋ジストロフ
ィーなど)によって特徴付けられる状態を処置する方法を提供する。さらに、本発明は、
患者に有効量のアンチセンスオリゴヌクレオチド、またはこれらの生物学的分子の1つも
しくは複数を含む医薬組成物を投与することによって、筋ジストロフィー(デュシェンヌ
型筋ジストロフィーまたはベッカー筋ジストロフィーなど)を予防または最小化するため
の患者を予防的に処置するための方法を提供する。

0048

別の態様において、本発明はまた、遺伝学的疾患を処置するためのキットを提供し、キ
ットは、適切な容器中にパッケージされた少なくとも1つの本発明のアンチセンスオリゴ
ヌクレオチド、およびその使用のための指示書を含む。

0049

これらおよび他の目的および特色は、下記の発明の詳細な説明を図面と併せて読んだと
きにより完全に理解される。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ヒトジストロフィン遺伝子において選択された標的に結合してエキソンスキッピングを誘発することができる、長さが20〜50のヌクレオチドのアンチセンスオリゴマーであって、前記アンチセンスオリゴマーは、H53A(+36+60)、H53A(+30+57)、H53A(+30+56)、H53A(+30+55)およびH53A(+33+57)からなる群より選択されるエキソン53標的領域に特異的にハイブリダイズする塩基の配列を含み、前記オリゴマーの前記塩基は、モルホリノ環構造に連結しており、そして前記モルホリノ環構造は、1つの環構造のモルホリノ窒素と隣接する環構造の5’環外炭素とを接合するリン含有サブユニット間連結によって接合されている、アンチセンスオリゴマー。
(項目2)
前記配列が、配列番号1〜5である、項目1に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目3)
長さが約20〜30のヌクレオチドである、項目1または2に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目4)
長さが約25〜28のヌクレオチドである、項目1または2に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目5)
前記配列が、配列番号1〜5から選択される配列からなる、項目2に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目6)
RNaseHを活性化しない、項目1〜5のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目7)
前記アンチセンスオリゴマーの活性、細胞分布、または細胞取込みを増強する1つまたは複数の部分または結合体に化学的に連結している、項目1〜5のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目8)
ポリエチレングリコール分子に化学的に連結している、項目7に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目9)
アルギニンに富んだペプチドに結合体化している、項目1〜5のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目10)
前記アルギニンに富んだペプチドが、配列番号16〜31から選択される配列を含む、項目9に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目11)
1つの環構造のモルホリノ窒素と隣接する環構造の5’環外炭素とを接合する実質的に荷電していないリン含有サブユニット間連結によって接合されているモルホリノ環構造を含む、前記項目のいずれかに記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目12)
前記連結の5%〜35%が正に荷電している、項目11に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目13)
前記サブユニット間連結が、荷電しておらず、そして前記サブユニット間連結に生理学的pHにて正に荷電している連結が散在しており、ここで正に荷電している連結の総数が、2および連結の総数の半分以下の間である、前記項目のいずれかに記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目14)
モルホリノ環構造およびホスホロジアミデートサブユニット間連結を含む、項目1〜13のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴマー。
(項目15)
ペンダントカチオン性基で修飾されている、前記アンチセンスオリゴマー。
(項目16)
以下:

















からなる群より選択される構造を有するアンチセンスオリゴマーであって、ここで、




であり、^=リン中心の立体化学が定義されていない、アンチセンスオリゴマー。
(項目17)
前記項目のいずれかに記載のアンチセンスオリゴマーと、薬学的に許容される担体とを含む組成物。
(項目18)
筋ジストロフィーの処置における使用のための、項目17に記載の組成物。
(項目19)
前記筋ジストロフィーが、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)である、項目18に記載の組成物。
(項目20)
前記筋ジストロフィーが、ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)である、項目18に記載の組成物。

図面の簡単な説明

0050

図1Aは、ホスホロジアミデート連結を有する例示的なモルホリノオリゴマー構造を示す。
図1Bは、本発明の一実施形態によるアルギニンに富んだペプチドおよびアンチセンスオリゴマーの結合体を示す。
図1Cは、図1Bにおけるような結合体を示すが、骨格連結は、1つまたは複数の正に荷電している基を含有する。
図1D〜Gは、D〜Gと指定される例示的なモルホリノオリゴヌクレオチド繰り返しサブユニットセグメントを示す。
図2A〜2Bは、固相合成のためのリンカーおよびオリゴマー合成のための固体支持体の調製のための反応スキームを表す。
図2A〜2Bは、固相合成のためのリンカーおよびオリゴマー合成のための固体支持体の調製のための反応スキームを表す。
図3は、培養した初代筋芽細胞においてエキソン53スキッピングを誘発するための例示的なアンチセンスオリゴマーの相対的活性を示す、グラフを表す。示したオリゴマーで処理した初代筋芽細胞から単離されたRNAを、エキソン53特異的ネステッドRTPCR増幅、それに続いてゲル電気泳動およびバンド強度定量化に供した。データを、PCR、すなわち、完全長PCR産物に対するエキソンスキッピング産物のバンド強度によって評価されるエキソンスキッピング%としてプロットする。
図4は、培養したヒト横紋筋肉腫細胞においてエキソン53スキッピングを誘発するための例示的なアンチセンスオリゴマーの相対的活性を示す、グラフを表す。示したオリゴマーで処理した横紋筋肉腫細胞から単離されたRNAを、エキソン53特異的ネステッドRT−PCR増幅、それに続いてゲル電気泳動およびバンド強度の定量化に供した。データを、PCR、すなわち、完全長PCR産物に対するエキソンスキッピング産物のバンド強度によって評価されるエキソンスキッピング%としてプロットする。
図5A〜Bは、培養した初代筋芽細胞においてエキソン53スキッピングを誘発するための例示的なアンチセンスオリゴマーの相対的活性を示す、グラフを表す。示したオリゴマーで処理した初代筋芽細胞から単離されたRNAを、エキソン53特異的ネステッドRT−PCR増幅、それに続いてゲル電気泳動およびバンド強度の定量化に供した。データを、PCR、すなわち、完全長PCR産物に対するエキソンスキッピング産物のバンド強度によって評価されるエキソンスキッピング%としてプロットする。

0051

本発明の詳細な説明
本発明の実施形態は一般に、ヒトジストロフィン遺伝子においてエキソンスキッピング
を誘発するように特異的に設計された、改善されたアンチセンス化合物、およびその使用
の方法に関する。ジストロフィンは筋機能において極めて重要な役割を果たし、様々な筋
肉に関連する疾患は、変異した形態のこの遺伝子によって特徴付けられる。したがって、
ある特定の実施形態において、本明細書に記載されている改善されたアンチセンス化合物
は、変異した形態のヒトジストロフィン遺伝子、例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィ
ー(DMD)およびベッカー型筋ジストロフィー(BMD)において見出される変異した
ジストロフィン遺伝子においてエキソンスキッピングを誘発する。

0052

変異によってもたらされる異常なmRNAスプライシング事象によって、これらの変異
したヒトジストロフィン遺伝子は、欠陥のあるジストロフィンタンパク質を発現するか、
または測定可能なジストロフィンを全く発現せず、これは様々な形態の筋ジストロフィー
をもたらす状態である。この状態を治療するために、本発明のアンチセンス化合物は、変
異したヒトジストロフィン遺伝子のプロセシングを受ける前のRNAの選択された領域に
ハイブリダイズし、さもないと異常にスプライシングされるジストロフィンmRNAにお
けるエキソンスキッピングおよび差次的なスプライシングを誘発し、それによって筋細胞
が機能的ジストロフィンタンパク質をコードするmRNA転写物を生じさせることを可能
とする。ある特定の実施形態において、このように得られたジストロフィンタンパク質は
、必ずしもジストロフィンの「野性型」形態ではないが、むしろ切断型であるが依然とし
て機能的または半機能的形態のジストロフィンである。

0053

筋細胞中の機能的ジストロフィンタンパク質のレベルを増大させることによって、これ
らおよび関連する実施形態は、筋ジストロフィー、特に、異常なmRNAスプライシング
による欠陥のあるジストロフィンタンパク質の発現によって特徴付けられる筋ジストロフ
ィーの形態、例えば、DMDおよびBMDの予防法および処置において有用である。本明
細書に記載されている特定のオリゴマーは、使用されている他のオリゴマーよりも改善さ
れたジストロフィン−エキソン−特異的ターゲッティングをさらに提供し、それによって
関連する形態の筋ジストロフィーを処置する代替方法を超える有意かつ実施上の利点を提
供する。

0054

したがって、本発明は、ヒトジストロフィン遺伝子において選択された標的に結合して
エキソンスキッピングを誘発することができる、長さが20〜50のヌクレオチドのアン
チセンスオリゴマーを提供し、このアンチセンスオリゴマーは、H53A(+36+60
)、H53A(+30+57)、H53A(+30+56)、H53A(+30+55)
およびH53A(+33+57)からなる群より選択されるエキソン53標的領域に特異
的にハイブリダイズする塩基の配列を含み、オリゴマーの塩基は、モルホリノ環構造に連
結しており、モルホリノ環構造は、1つの環構造のモルホリノ窒素と隣接する環構造の5
’環外炭素とを接合するリン含有サブユニット間連結によって接合されている。一実施形
態において、アンチセンスオリゴマーは、配列番号1〜5と指定される塩基の配列を含む
。別の実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、長さが約20〜30のヌクレオチ
ドまたは長さが約25〜28のヌクレオチドである。さらに別の実施形態において、配列
は、25のヌクレオチドであり、そして配列番号1〜5から選択される配列からなる。

0055

本発明はまた、長さが20〜50のヌクレオチドであり、そしてH53A(+36+6
0)、H53A(+30+57)、H53A(+30+56)、H53A(+30+55
)およびH53A(+33+57)からなる群より選択されるアニーリング部位と指定さ
れるジストロフィン遺伝子のエキソン53標的領域に相補的な少なくとも10、12、1
5、17、20またはそれより多い連続したヌクレオチドを含むアンチセンスオリゴヌク
レオチドに関する。

0056

本発明の他のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、長さが20〜50のヌクレオチドで
あり、配列番号1〜5の少なくとも10、12、15、17、20またはそれより多い連
続したヌクレオチドを含む。一部の実施形態において、配列番号1〜5におけるチミン塩
基は、任意選択でウラシルである。

0057

本発明の例示的なアンチセンスオリゴマーを以下に示す:

0058

0059

他に定義しない限り、本明細書において使用する全ての技術および科学用語は、本発明
が属する分野の当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載さ
れているものと同様または同等である任意の方法および材料を、本発明の実施または試験
において使用することができるが、好ましい方法および材料を記載する。本発明の目的の
ために、下記の用語を、下記で定義する。

0060

I.定義
「約」とは、参照の分量、レベル、値、数、頻度百分率、寸法、サイズ、量、重量ま
たは長さに対して、30%、25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%
、5%、4%、3%、2%または1%ほど変動する、分量、レベル、値、数、頻度、百分
率、寸法、サイズ、量、重量または長さを意味する。

0061

「相補的」および「相補性」という用語は、塩基対合則によって関連するポリヌクレオ
チド(すなわち、ヌクレオチドの配列)を指す。例えば、配列「T−G−A(5’−3’
)」は、配列「T−C−A(5’−3’)」に対して相補的である。相補性は、「部分的
」であり得、ここでは、核酸の塩基のいくつかのみが、塩基対合則によってマッチする。
あるいは、核酸の間に「完全な」または「全体的」相補性が存在し得る。核酸鎖の間の相
補性の程度は、核酸鎖の間のハイブリダイゼーションの効率および強度に対して有意な効
果を有する。完全な相補性が所望であることが多い一方で、いくつかの実施形態は、標的
RNAに関して、1つまたは複数ではあるが、好ましくは6つ、5つ、4つ、3つ、2つ
、または1つのミスマッチを含むことができる。オリゴマー内の任意の場所におけるバリ
エーションが含まれる。ある特定の実施形態において、オリゴマーの末端近くの配列にお
けるバリエーションは一般に、内部におけるバリエーションより好ましく、存在する場合
、典型的には、5’端および/または3’端の約6ヌクレオチド、5ヌクレオチド、4ヌ
クレオチド、3ヌクレオチド、2ヌクレオチドまたは1ヌクレオチド以内である。

0062

「細胞透過性ペプチド」および「CPP」という用語は互換的に使用され、輸送ペプチ
ド、担体ペプチド、またはペプチド伝達ドメインとまた称されるカチオン性細胞透過性
プチドを指す。ペプチドは、本明細書に示されているように、所与細胞培養集団の細胞
の100%以内の細胞透過を誘発する能力を有し、全身投与によってインビボで複数の組
織内での巨大分子トランスロケーションを可能とする。好ましいCPPの実施形態は、
下記でさらに記載されているようなアルギニンに富んだペプチドである。

0063

「アンチセンスオリゴマー」および「アンチセンス化合物」および「アンチセンスオリ
ゴヌクレオチド」という用語は互換的に使用され、環状サブユニットの配列を指し、これ
はそれぞれが、サブユニット間連結によって連結される塩基対合部分を担持し、サブユ
ット間連結は、塩基対合部分がワトソンクリック塩基対合によって核酸(典型的にはR
NA)中の標的配列にハイブリダイズし、標的配列内で核酸:オリゴマーヘテロ二重鎖
形成することを可能とする。環状サブユニットは、リボースもしくは別のペントース糖
または好ましい実施形態において、モルホリノ基(下記のモルホリノオリゴマーの記載を
参照されたい)をベースとする。オリゴマーは、標的配列と相補性な正確または近似の配
列を有し得る。オリゴマーの末端近くの配列におけるバリエーションは一般に、内部にお
けるバリエーションより好ましい。

0064

このようなアンチセンスオリゴマーは、mRNAの翻訳をブロックもしくは阻害するか
、または天然のプレmRNAスプライスプロセシングを阻害するように設計することがで
き、このようなアンチセンスオリゴマーは、ハイブリダイズする標的配列に「向けられ」
または「標的として」いると言われてもよい。標的配列は典型的には、mRNAのAUG
開始コドン、翻訳抑制オリゴマー、またはプロセシングを受ける前のmRNAのスプライ
ス部位、スプライシング抑制オリゴマー(SSO)を含めた領域である。スプライス部位
のための標的配列は、プロセシングを受ける前のmRNA中の通常のスプライスアクセプ
タージャンクションの1〜約25塩基対下流にその5’端を有するmRNA配列を含み得
る。好ましい標的配列は、スプライス部位を含むプロセシングを受ける前のmRNAの任
意の領域であるか、またはエキソンコード配列内に完全に含有され、またはスプライスア
クセプターもしくはドナー部位にまたがる。オリゴマーが上記の様式で標的の核酸を標的
としているとき、オリゴマーはより一般に、生物学的に関連する標的、例えば、タンパク
質、ウイルス、または細菌を「標的として」いると言われる。

0065

「モルホリノオリゴマー」または「PMO」(ホスホロアミデートモルホリノオリゴマ
ーまたはホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー)という用語は、モルホリノサブユ
ニット構造から構成されるオリゴヌクレオチド類似体を指し、(i)構造は、1〜3個の
原子長、好ましくは2個の原子長であり、好ましくは荷電していないか、またはカチオン
性であり、1つのサブユニットのモルホリノ窒素と隣接するサブユニットの5’環外炭素
とを接合する、リン含有連結によって一緒に連結されており、(ii)各モルホリノ環は
、塩基特異的水素結合によって、ポリヌクレオチド中の塩基に結合するのに有効なプリン
またはピリミジン塩基対合部分を担持する。例えば、好ましいホスホロジアミデート連結
タイプを示す図1Aにおける構造を参照されたい。用語「モルホリノ環構造」は、用語「
モルホリノサブユニット」と交換可能に使用され得る。バリエーションが結合または活性
を妨害しない限り、この連結に対してバリエーションを作製することができる。例えば、
リンに付着している酸素は、硫黄で置換され得る(チオホスホロジアミデート)。5’酸
素は、アミノまたは低級アルキル置換アミノで置換されていてもよい。リンに付着してい
るペンダント窒素は、置換されていないか、(任意選択で置換されている)低級アルキル
一置換、または二置換されていてもよい。プリンまたはピリミジン塩基対合部分は典型
的には、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミンまたはイノシンである。モル
ホリノオリゴマーの合成、構造、および結合特徴は、これらの全てが参照により本明細書
中に組み込まれている米国特許第5,698,685号、同第5,217,866号、同
第5,142,047号、同第5,034,506号、同第5,166,315号、同第
5,521,063号、同第5,506,337号、同第8,076,476号、同第8
,299,206号および同第7,943,762号(カチオン性連結)において詳述さ
れている。修飾されたサブユニット間連結および末端基は、これらの全内容が参照により
明細書中に組み込まれているPTC出願US2011/038459および公報WO/
2011/150408において詳述されている。

0066

アミノ酸サブユニット」または「アミノ酸残基」は、α−アミノ酸残基(−CO−C
HR−NH−)またはβ−アミノ酸残基または他のアミノ酸残基(例えば、−CO−(C
H2)nCHR−NH−)を指すことができ、Rは、側鎖(水素を含み得る)であり、n
は、1〜6、好ましくは1〜4である。

0067

天然アミノ酸」という用語は、天然に見出されるタンパク質中に存在するアミノ酸を
指す。「非天然アミノ酸」という用語は、天然に見出されるタンパク質において存在しな
いアミノ酸を指し、例には、ベータアラニン(β−Ala)、6−アミノヘキサン酸
Ahx)および6−アミノペンタン酸を含む。

0068

「エキソン」は、タンパク質をコードする核酸の規定されたセクション、またはプロセ
シングを受ける前の(または前駆体)RNAのいずれかの一部がスプライシングによって
除去された後の成熟形態RNA分子において示される核酸配列を指す。成熟RNA分子
は、メッセンジャーRNA(mRNA)または機能的形態の非コードRNA、例えば、r
RNAまたはtRNAでよい。ヒトジストロフィン遺伝子は、約79のエキソンを有する

0069

「イントロン」は、タンパク質に翻訳されない核酸領域遺伝子内)を指す。イントロ
ンは、mRNA前駆体(プレmRNA)に転写され、それに続いて成熟RNAの形成の間
にスプライシングによって除去される非コードセクションである。

0070

「有効量」または「治療有効量」は、単回用量として、または一連の用量の一部として
、所望の治療効果を生じさせるのに有効な、哺乳動物被験体に投与される治療化合物、例
えば、アンチセンスオリゴマーの量を指す。アンチセンスオリゴマーについて、この効果
は典型的には、選択した標的配列の翻訳または天然のスプライス−プロセシングを阻害す
ることによってもたらされる。

0071

「エキソンスキッピング」は一般に、全エキソン、またはその一部が、所与のプロセシ
ングを受ける前のRNAから除去され、それによって成熟RNA、例えば、タンパク質に
翻訳される成熟mRNAにおいて存在することから除外されるプロセスを指す。したがっ
て、スキッピングされるエキソンによって別途コードされるタンパク質の一部は、タンパ
ク質の発現した形態において存在せず、典型的には変化してはいるがまだ機能的形態であ
るタンパク質を生じさせる。ある特定の実施形態において、スキッピングされるエキソン
は、異常なスプライシングをさもないともたらすその配列における変異または他の変化を
含有し得る、ヒトジストロフィン遺伝子からの異常なエキソンである。ある特定の実施形
態において、スキッピングされるエキソンは、ジストロフィン遺伝子のエキソン1〜79
の任意の1つまたは複数であるが、ヒトジストロフィン遺伝子のエキソン53が好ましい

0072

「ジストロフィン」は、ロッド形状細胞質タンパク質であり、筋線維細胞骨格と周
囲の細胞外マトリックスとを細胞膜を介して接続するタンパク質複合体の非常に重要な部
分である。ジストロフィンは、複数の機能的ドメインを含有する。例えば、ジストロフィ
ンは、約アミノ酸14〜240においてアクチン結合ドメイン、および約アミノ酸253
〜3040において中央ロッドドメインを含有する。この大きな中央ドメインは、約10
9アミノ酸の24スペクトリン三重らせんエレメントによって形成され、これはアル
ァ−アクチニンおよびスペクトリンとの相同性を有する。リピートは典型的には、またヒ
ンジ領域と称される4つのプロリンに富んだ非リピートセグメントによって中断される。
リピート15および16は、ジストロフィンのタンパク質分解性切断のための主要な部位
を提供するように思われる18アミノ酸のストレッチによって分離されている。大部分の
リピートの間の配列同一性は、10〜25%の範囲である。1つのリピートは、3つのア
ファヘリックス:1、2および3を含有する。アルファ−ヘリックス1および3はそ
れぞれ、7つのヘリックスターンによって形成され、疎水性界面によってコイルドコイル
としておそらく相互作用する。アルファ−ヘリックス2はより複雑な構造を有し、グリ
ンまたはプロリン残基によって分離される4つおよび3つのヘリックスターンのセグメン
トによって形成される。各リピートは2つのエキソンによってコードされ、アルファ−ヘ
リックス2の最初の部分におけるアミノ酸47および48の間のイントロンによって典型
的には中断される。他のイントロンは、リピートにおける異なる位置において見出され、
ヘリックス−3に亘って通常点在している。ジストロフィンはまた、約アミノ酸3080
〜3360において、システインに富んだセグメント(すなわち、280アミノ酸中の1
5システイン)を含めてシステインに富んだドメインを含有し、粘菌(Dictyost
elium discoideum)のアルファ−アクチニンのC末端ドメインとの相同
性を示す。カルボキシ末端ドメインは、ほぼアミノ酸3361〜3685において存在す
る。

0073

ジストロフィンのアミノ末端F−アクチンに結合し、カルボキシ末端は筋細胞膜にお
いてジストロフィンが関連するタンパク質複合体(DAPC)に結合する。DAPCは、
ジストログリカンサルコグリカンインテグリンおよびカベオリンを含み、これらの構
成要素のいずれかにおける変異は、常染色体性遺伝した筋ジストロフィーをもたらす。ジ
ストロフィンが存在しないときDAPCは不安定化し、これはメンバータンパク質のレベ
ルの減少をもたらし、進行性線維損傷および膜漏出に至る。様々な形態の筋ジストロフ
ィー、例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)およびベッカー型筋ジストロ
フィー(BMD)において、筋細胞は、主に遺伝子配列における変異(これは不正確なス
プライシングをもたらす)によって、変化した機能的に欠陥のある形態のジストロフィン
を産生するか、またはジストロフィンを全く産生しない。欠陥のあるジストロフィンタン
パク質の優勢な発現、またはジストロフィンもしくはジストロフィン様タンパク質の完全
欠乏は、上で述べたように筋変性の急速な進行をもたらす。これに関しては、「欠陥の
ある」ジストロフィンタンパク質は、当技術分野において公知のようにDMDもしくはB
MDを有する特定の被験体において産生されるジストロフィンの形態によって、または検
出可能なジストロフィンが存在しないことによって特徴付けられ得る。

0074

本明細書において使用する場合、「機能」および「機能的」などという用語は、生物学
的、酵素的、または治療的機能を指す。

0075

「機能的」ジストロフィンタンパク質は一般に、典型的にはDMDまたはBMDを有す
る特定の被験体において存在するジストロフィンタンパク質の変化した、または「欠陥の
ある」形態と比較して、別途筋ジストロフィーの特徴である筋組織の進行性の分解を低減
させるのに十分な生物活性を有するジストロフィンタンパク質を指す。ある特定の実施形
態において、機能的ジストロフィンタンパク質は、当技術分野で通例の技術によって測定
して、野性型ジストロフィンのインビトロまたはインビボでの生物活性の約10%、20
%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%(中間
の全ての整数を含めた)を有し得る。一例として、筋肉培養物におけるインビトロでのジ
ストロフィンに関連する活性は、筋管サイズ、筋原線維組織化(または解体)、収縮
、およびアセチルコリン受容体自発クラスター形成によって測定することができる(
例えば、Brownら、Journal of Cell Science、112巻:
209〜216頁、1999年を参照されたい)。動物モデルはまた、疾患の病因を研究
するための貴重リソースであり、ジストロフィンに関連する活性を試験する手段を提供
する。DMD研究のために最も広範に使用される動物モデルの2つは、mdxマウスおよ
ゴールデントリーバ筋ジストロフィー(GRMD)イヌであり、これらの両方は、ジ
ストロフィンネガティブである(例えば、Collins & Morgan、Int
J Exp Pathol、84巻:165〜172頁、2003年を参照されたい)。
これらおよび他の動物モデルを使用して、様々なジストロフィンタンパク質の機能的活性
を測定することができる。含まれるのは、ジストロフィンの切断型、例えば、特定の本発
明のエキソンスキッピングアンチセンス化合物によって産生される形態である。

0076

「単離した」とは、その天然の状態において材料に通常伴う構成要素が実質的または本
質的にない材料を意味する。例えば、「単離したポリヌクレオチド」は、本明細書におい
て使用する場合、天然の状態においてポリヌクレオチドに隣接する配列から精製または取
り出されたポリヌクレオチド、例えば、フラグメントに通常隣接する配列から取り出され
DNAフラグメントを指し得る。

0077

本明細書において使用する場合、「十分な長さ」とは、標的ジストロフィンプレmRN
Aにおける少なくとも8、より典型的には8〜30の連続的な核酸塩基に対して相補的で
あるアンチセンスオリゴヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態において、十分な長さ
のアンチセンスは、標的ジストロフィンプレmRNAにおいて少なくとも8、9、10、
11、12、13、14または15の連続的な核酸塩基を含む。他の実施形態において、
十分な長さのアンチセンスは、標的ジストロフィンプレmRNAにおいて少なくとも16
、17、18、19、20、21、22、23、24、または25の連続的な核酸塩基を
含む。十分な長さのアンチセンスオリゴヌクレオチドは、エキソン53に特異的にハイブ
リダイズすることができる少なくとも最小の数のヌクレオチドを有する。好ましくは、十
分な長さのオリゴヌクレオチドは、10、11、12、13、14、15、16、17、
18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、3
1、32、33、34、35、36、37、38、39および40またはそれより多いヌ
クレオチドのオリゴヌクレオチドを含めた、長さが約10〜約50のヌクレオチドである
。一実施形態において、十分な長さのオリゴヌクレオチドは、長さが10〜約30のヌク
レオチドである。別の実施形態において、十分な長さのオリゴヌクレオチドは、長さが1
5〜約25のヌクレオチドである。さらに別の実施形態において、十分な長さのオリゴヌ
クレオチドは、長さが20〜30、または20〜50のヌクレオチドである。さらに別の
実施形態において、十分な長さのオリゴヌクレオチドは、長さが22〜28、25〜28
、24〜29または25〜30のヌクレオチドである。

0078

「増強する」もしくは「増強すること」または「増大する」もしくは「増大すること」
または「刺激する」もしくは「刺激すること」とは一般に、アンチセンス化合物なしまた
対照化合物によってもたらされる反応と比較して、細胞または被験体においてより大き
生理学的反応(すなわち、下流の効果)を生じさせるか、またはもたらす1つまたは複
数のアンチセンス化合物または組成物の能力を指す。測定可能な生理学的反応は、当技術
分野における理解および本明細書における記載から明らかな他の反応の中で、筋組織にお
ける機能的形態のジストロフィンタンパク質の発現の増大、またはジストロフィンに関連
する生物活性の増大を含み得る。約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、
9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
9%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、6
5%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%だけの筋機能
における増大または改善を含めて、筋機能の増大はまた測定することができる。筋線維の
約1%、2%、%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%
、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%
、85%、90%、95%、または100%におけるジストロフィン発現の増大を含めて
、機能的ジストロフィンを発現している筋線維の百分率をまた測定することができる。例
えば、線維の25〜30%が、ジストロフィンを発現している場合、概ね40%の筋機能
の改善が起こり得ることが示されてきた(例えば、DelloRussoら、Proc
Natl Acad Sci USA、99巻:12979〜12984頁、2002年
を参照されたい)。「増大された」または「増強された」量は典型的には、「統計的に有
意な」量であり、アンチセンス化合物なし(薬剤が存在しないこと)または対照化合物に
よってもたらされる量の1.1倍、1.2倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8
倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍またはそれを超える(例え
ば、500倍、1000倍)(1の間および1を超える全ての整数および小数点を含めた
、例えば、1.5、1.6、1.7、1.8など)である増大を含み得る。

0079

「低減する」または「阻害する」という用語は、診断の技術分野における通例の技術に
よって測定して、関連する生理学的反応または細胞反応、例えば、本明細書に記載されて
いる疾患もしくは状態の症状を「減少させる」1種または複数の本発明のアンチセンス化
合物の能力に関し得る。関連する生理学的反応または細胞反応(インビボもしくはイン
トロ)は、当業者には明らかであり、筋ジストロフィーの症状もしくは病理学における低
減、または欠陥のある形態のジストロフィン、例えば、DMDもしくはBMDを有する個
体において発現している変化した形態のジストロフィンの発現における低減を含み得る。
反応における「減少」は、非アンチセンス化合物または対照組成物によって生じる反応と
比較して統計的に有意であり得、中間の全ての整数を含めた、1%、2%、3%、4%、
5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、1
6%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、5
0%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、ま
たは100%の減少を含み得る。

0080

また含まれるのは、本発明のオリゴマーのジストロフィン標的化配列を発現することが
できるベクター送達系、例えば、本明細書に記載のような配列番号1および9〜18の任
意の1つまたは複数を含むポリヌクレオチド配列を発現するベクターである。「ベクター
」または「核酸構築物」とは、例えば、プラスミドバクテリオファージ酵母またはウ
イルスに由来し、ポリヌクレオチドがその中に挿入またはクローニングすることができる
ポリヌクレオチド分子、好ましくはDNA分子を意味する。ベクターは好ましくは、1
つまたは複数の独特制限部位を含有し、標的細胞もしくは組織または前駆細胞もしくは
その組織を含めた規定された宿主細胞において自律複製することができるか、あるいはク
ローニングされた配列が、再現性があるように確定した宿主ゲノムと組み込み可能であ
ることができる。したがって、ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、その複製が染
色体の複製と無関係である染色体外実体として存在するベクター、例えば、直鎖状もしく
閉環状プラスミド、染色体外エレメント、ミニ染色体、または人工染色体でよい。ベク
ターは、自己複製を確実にするための任意の手段を含有することができる。代わりに、ベ
クターは、宿主細胞中に導入されたとき、ゲノム中に組み込まれ、かつその中にベクター
が組み込まれている染色体(複数可)と一緒に複製されるものでよい。

0081

個体(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト)または細胞の「処置」は、個体または細胞の
自然の成り行きを変化させる試みにおいて使用される任意のタイプの介入である。処置に
は、これらに限定されないが、医薬組成物の投与が含まれ、予防的に、または病的事象
開始もしくは病原体との接触に続いて行い得る。処置は、特定の形態の筋ジストロフィー
におけるように、ジストロフィンタンパク質と関連する疾患または状態の症状または病理
学に対して任意の望ましい効果を含み、例えば、処置される疾患または状態の1つまたは
複数の測定可能なマーカーにおける最小の変化または改善を含み得る。また含まれるのは
、処置されている疾患もしくは状態の進行の速度を低減させ、その疾患もしくは状態の発
症を遅延するか、またはその発症重症度を低減させることに向けることができる「予防
的」処置である。「処置」または「予防法」は、疾患もしくは状態、またはその関連する
症状の完全な根絶治癒、または予防を必ずしも示さない。

0082

したがって、含まれるのは、任意選択で医薬製剤または剤形の部分として、1つまたは
複数の本発明のアンチセンスオリゴマー(例えば、配列番号1〜5、ならびにそのバリア
ント)を、それを必要とする被験体に投与することによって、筋ジストロフィー、例えば
、DMDおよびBMDを処置する方法である。また含まれるのは、1つまたは複数のアン
チセンスオリゴマーを投与することによって、被験体においてエキソンスキッピングを誘
発する方法であり、エキソンは、ジストロフィン遺伝子、好ましくはヒトジストロフィン
遺伝子からのエキソン53である。「被験体」は、本明細書において使用する場合、本発
明のアンチセンス化合物で処置することができる、症状を示すか、または症状を示す危険
性がある任意の動物を含み、例えば、DMDもしくはBMD、またはこれらの状態と関連
する症状のいずれか(例えば、筋線維の喪失)を有するか、または有する危険性がある被
験体である。適切な被験体(患者)は、実験動物(例えば、マウス、ラットウサギ、も
しくはモルモット)、家畜、および家庭の動物またはペット(例えば、ネコもしくはイヌ
)を含む。ヒトではない霊長類、および好ましくは、ヒト患者が含まれる。

0083

「アルキル」または「アルキレン」は両方とも、1〜18個の炭素を含有する飽和直鎖
または分岐鎖炭化水素ラジカルを指す。例には、これらに限定されないが、メチル、エ
チル、プロピルイソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペン
チルおよびn−ヘキシルが含まれる。「低級アルキル」という用語は、1〜8個の炭素を
含有する本明細書に定義されているようなアルキル基を指す。

0084

アルケニル」は、2〜18個の炭素を含有し、かつ少なくとも1つの炭素−炭素二重
結合を含む、不飽和直鎖または分岐鎖の炭化水素ラジカルを指す。例には、これらに限定
されないが、エテニルプロペニル、イソ−プロペニル、ブテニル、イソ−ブテニル、t
ert−ブテニル、n−ペンテニルおよびn−ヘキセニルが含まれる。「低級アルケニル
」という用語は、2〜8個の炭素を含有する本明細書に定義されているようなアルケニル
基を指す。

0085

アルキニル」は、2〜18個の炭素を含有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合
を含む、不飽和直鎖または分岐鎖の炭化水素ラジカルを指す。例には、これらに限定され
ないが、エチニル、プロピニル、イソ−プロピニル、ブチニル、イソ−ブチニル、ter
t−ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニルが含まれる。「低級アルキニル」という用語
は、2〜8個の炭素を含有する本明細書に定義されているようなアルキニル基を指す。

0086

シクロアルキル」は、単環式または多環式アルキルラジカルを指す。例には、これら
に限定されないが、シクロブチルシクロペンチルシクロヘキシルシクロヘプチル
よびシクロオクチルが含まれる。

0087

アリール」は、18個までの炭素を含有し、1つまたは複数の閉環(複数可)を有す
環状芳香族炭化水素部分を指す。例には、これらに限定されないが、フェニルベン
ル、ナフチルアントラニル、フェナントラセニルおよびビフェニルが含まれる。

0088

アラルキル」は、式RaRbのラジカルを指し、Raは、上記に定義されているよう
アルキレン鎖であり、Rbは、1つまたは複数の上記に定義されているようなアリール
ラジカル、例えば、ベンジルジフェニルメチルなどである。

0089

「チオアルコキシ」は、式−SRcのラジカルを指し、Rcは、本明細書に定義されて
いるようなアルキルラジカルである。「低級チオアルコキシ」という用語は、1〜8個の
炭素を含有する本明細書に定義されているようなアルコキシ基を指す。

0090

「アルコキシ」は、式−ORdaのラジカルを指し、Rdは、本明細書に定義されてい
るようなアルキルラジカルである。「低級アルコキシ」という用語は、1〜8個の炭素を
含有する本明細書に定義されているようなアルコキシ基を指す。アルコキシ基の例には、
これらに限定されないが、メトキシおよびエトキシが含まれる。

0091

アルコキシアルキル」は、アルコキシ基で置換されているアルキル基を指す。

0092

カルボニル」は、C(=O)−ラジカルを指す。

0093

グアニジニル」は、H2N(C=NH2)−NH−ラジカルを指す。

0094

アミジニル」は、H2N(C=NH2)CH−ラジカルを指す。

0095

「アミノ」は、NH2ラジカルを指す。

0096

「アルキルアミノ」は、式−NHRdまたは−NRdRdのラジカルを指し、各Rdは
、独立に、本明細書に定義されているようなアルキルラジカルである。「低級アルキルア
ミノ」という用語は、1〜8個の炭素を含有する本明細書に定義されているようなアルキ
ルアミノ基を指す。

0097

複素環」とは、飽和、不飽和、または芳香族であり、窒素、酸素および硫黄から独立
に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、5〜7員単環式、または7〜10員二環
式の複素環式環を意味し、窒素および硫黄ヘテロ原子は、任意選択で酸化されてもよく、
窒素ヘテロ原子は、任意選択で四級化されてもよく、上記の複素環のいずれかがベンゼン
環に縮合している二環式環を含む。複素環は、任意のヘテロ原子または炭素原子を介して
付着し得る。複素環は、下記に定義するようなヘテロアリールを含む。このように、下記
に列挙したヘテロアリールに加えて、複素環はまた、モルホリニルピロリジノニル、ピ
ロリジニル、ピペリジニル、ピペリジニル、ヒダトイニル、バレロラクタミルオキシ
ラニル、オキセタニルテトラヒドロフラニルテトラヒドロピラニル、テトラヒドロピ
リジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリ
ジニル、テトラヒドロチオピラニルなどを含む。

0098

「ヘテロアリール」は、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ
原子を有し、少なくとも1個の炭素原子を含有する5〜10員の芳香族複素環式環を意味
し、単環式環および二環式環系の両方を含む。代表的なヘテロアリールは、ピリジル、フ
リルベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、キノリニルピロリル、イ
ドリルオキサゾリルベンゾオキサゾリルイミダゾリルベンゾイミダゾリル、チ
アゾリルベンゾチアゾリルイソオキサゾリルピラゾリルイソチアゾリル、ピリダ
ジニル、ピリミジニルピラジニルトリアジニルシンノリニル、フタラジニル、およ
キナゾリニルである。

0099

「任意選択で置換されているアルキル」、「任意選択で置換されているアルケニル」、
「任意選択で置換されているアルコキシ」、「任意選択で置換されているチオアルコキシ
」、「任意選択で置換されているアルキルアミノ」、「任意選択で置換されている低級ア
キル」、「任意選択で置換されている低級アルケニル」、「任意選択で置換されている
低級アルコキシ」、「任意選択で置換されている低級チオアルコキシ」、「任意選択で置
換されている低級アルキルアミノ」および「任意選択で置換されているヘテロシクリル
という用語は、置換されているとき、少なくとも1個の水素原子置換基で置き換えられ
ていることを意味する。オキソ置換基(=O)の場合、2個の水素原子が置換されている
。これに関しては、置換基は、重水素、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で
置換されているアルケニル、任意選択で置換されているアルキニル、任意選択で置換され
ているアリール、任意選択で置換されている複素環、任意選択で置換されているシクロア
ルキル、オキソ、ハロゲン、−CN、−ORx、NRxRy、NRxC(=O)Ry、N
RxSO2Ry、−NRxC(=O)NRxRy、C(=O)Rx、C(=O)ORx、
C(=O)NRxRy、−SOmRxおよび−SOmNRxRyを含み、式中、mは、0
、1または2であり、RxおよびRyは、同じまたは異なり、独立に、水素、任意選択で
置換されているアルキル、任意選択で置換されているアルケニル、任意選択で置換されて
いるアルキニル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環
または任意選択で置換されているシクロアルキルであり、前記任意選択で置換されている
アルキル、任意選択で置換されているアルケニル、任意選択で置換されているアルキニル
、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環および任意選択
で置換されているシクロアルキル置換基のそれぞれは、オキソ、ハロゲン、−CN、−O
Rx、NRxRy、NRxC(=O)Ry、NRxSO2Ry、−NRxC(=O)NR
xRy、C(=O)Rx、C(=O)ORx、C(=O)NRxRy、−SOmRxおよ
び−SOmNRxRyの1つまたは複数でさらに置換され得る。

0100

アンチセンス分子の命名システムは、異なるアンチセンス分子を区別するために提案お
よび公開された(Mannら(2002年)、J Gen Med、4巻、644〜65
4頁を参照されたい)。下記に示すように、全てが同じ標的領域に向いているいくつかの
僅かに異なるアンチセンス分子を試験するときに、この命名法は特に意味を持った。
H#A/D(x:y)。

0101

最初の文字は、種(例えば、H:ヒト、M:マウス、C:イヌ)を指定する。「#」は
、標的ジストロフィンエキソン数を指定する。「A/D」は、それぞれ、エキソンの始ま
りおよび終わりにおけるアクセプターまたはドナースプライス部位を示す。(xy)は、
アニーリング座標を表し、「−」または「+」は、それぞれ、イントロンまたはエキソン
配列を示す。例えば、A(−6+18)は、標的エキソンに先行するイントロンの最後の
6塩基、および標的エキソンの最初の18塩基を示す。最も近いスプライス部位はアクセ
プターであり、そのためこれらの座標は、「A」が先行する。ドナースプライス部位にお
けるアニーリング座標の記載は、D(+2−18)でよく、最後の2エキソン塩基および
最初の18イントロン塩基は、アンチセンス分子のアニーリング部位に対応する。完全な
エキソンアニーリング座標は、A(+65+85)によって表され、すなわち、そのエキ
ソンの開始からの65番目および85番目のヌクレオチドの間の部位である。

0102

II.アンチセンスオリゴヌクレオチド
アンチセンス分子(複数可)がプレmRNA配列内のエキソンのスプライシングに関与
するヌクレオチド配列を標的とするとき、エキソンの通常のスプライシングは阻害され、
スプライシング機構が成熟mRNAからの標的とされた全エキソンを迂回し得る。多くの
遺伝子において、全エキソンの欠失は、重要な機能的ドメインの喪失、またはリーディン
グフレームの撹乱によって非機能タンパク質の産生をもたらす。しかし、いくつかのタン
パク質において、リーディングフレームを撹乱することなく、かつタンパク質の生物活性
を重大に変化させることなく、タンパク質内から1つまたは複数のエキソンを欠失させる
ことによってタンパク質を短くすることが可能である。典型的には、このようなタンパク
質は、構造的役割を有し、かつ/またはこれらの末端において機能的ドメインを持つ。デ
ュシェンヌ型筋ジストロフィーは、典型的にはリーディングフレームを撹乱することによ
って、機能的ジストロフィン遺伝子産物の合成を妨げる変異から生じる。変異を含有する
ジストロフィン遺伝子の領域のエキソンスキッピングを誘発するアンチセンスオリゴヌク
レオチドは、筋細胞が機能的ジストロフィンタンパク質をコードする成熟mRNA転写物
を産生することを可能にすることができる。このように得られたジストロフィンタンパク
質は、必ずしもジストロフィンの「野性型」形態ではないが、むしろ切断されているが機
能的または半機能的形態のジストロフィンである。本発明は、エキソン53における指定
したジストロフィンプレmRNA標的に結合し、かつその遺伝子のプロセシングを再指向
させることができるアンチセンス分子について記載する。

0103

特に、本発明は、下記:H53A(+36+60)、H53A(+30+57)、H5
3A(+30+56)、H53A(+30+55)およびH53A(+33+57)から
選択されるアニーリング部位と指定されるジストロフィン遺伝子のエキソン53標的領域
に対して相補的である少なくとも10、12、15、17、20、25またはそれより多
い連続したヌクレオチドを含めた、長さが20〜50のヌクレオチドの単離されたアンチ
センスオリゴヌクレオチドに関する。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、アニーリング
部位に特異的にハイブリダイズし、エキソン53スキッピングを誘発する。

0104

安定的および特異的な結合が、オリゴヌクレオチドおよび標的の間に起こるように、各
分子における十分な数の対応する位置が互いに水素結合することができるヌクレオチドに
よって占有されるとき、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよび標的RNAは、互いに相
補的である。このように、「特異的にハイブリダイズ可能」および「相補的」は、安定的
および特異的結合が、オリゴヌクレオチドおよび標的の間に起こるように、十分な程度の
相補性または正確な対合を示すために使用される用語である。アンチセンス分子の配列は
、特異的にハイブリダイズ可能であるために、その標的配列の配列に対して100%相補
的である必要はないことは当技術分野で理解される。標的分子へのオリゴヌクレオチドの
結合が標的RNAの通常の機能を妨げ、かつ特異的結合が望ましい条件下で、すなわち、
インビボアッセイまたは治療的処置の場合は生理学的条件下で、およびインビトロのアッ
セイの場合はアッセイが行われる条件下で、非標的配列へのアンチセンスオリゴヌクレオ
チドの非特異的結合を回避する十分な程度の相補性が存在するとき、アンチセンス分子は
、特異的にハイブリダイズ可能である。

0105

アンチセンス分子の長さは、プレmRNA分子内の意図する場所に選択的に結合するこ
とができる限り変化し得る。このような配列の長さは、本明細書に記載されている選択手
順によって決定することができる。一般に、アンチセンス分子は、長さが約10のヌクレ
オチドから約50のヌクレオチドまでである。しかし、この範囲内のヌクレオチドの任意
の長さは、この方法において使用し得ることが認識される。好ましくは、アンチセンス分
子の長さは、長さが10〜30のヌクレオチドである。

0106

一実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドは、長さが20〜50のヌクレオチ
ドであり、配列番号1〜5のいずれかの少なくとも10、12、15、17、20または
それより多いヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、配列番号1〜5におけ
るチミン塩基は、任意選択でウラシルである。

0107

エキソン欠失は、短縮された転写mRNAにおいてリーディングフレームのシフトをも
たらすべきではない。このように、3つのエキソンの直鎖状配列において、第1のエキソ
ンの終わりがコドンにおける3つのヌクレオチドのうちの2つをコードし、次のエキソン
が欠失している場合、直鎖状配列における第3のエキソンはコドンのためのヌクレオチド
トリプレットを完成させることができる単一のヌクレオチドで始まらなくてはならない。
第3のエキソンが単一のヌクレオチドで始まらない場合、リーディングフレームのシフト
が起こり、これは切断型または非機能タンパク質の生成をもたらす。

0108

構造タンパク質におけるエキソンの終わりにおけるコドン配置は、コドンの終わりにお
いて必ずしも切断し得ず、結果的に、mRNAのインフレームリーディングを確実にす
るためにプレmRNAから複数種のエキソンを欠失させる必要性があり得ることを認識さ
れたい。このような状況において、複数のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、本発明の
方法によって選択する必要があり得、それぞれは、欠失させるエキソンにおけるスプライ
シングの誘発に関与する異なる領域を対象とする。

0109

いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、天然核酸分子の化
組成を有し、すなわち、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、修飾または置換された塩
基、糖、またはサブユニット間連結を含まない。好ましい実施形態において、本発明のア
ンチセンスオリゴヌクレオチドは、非天然核酸分子である。例えば、非天然核酸は、1つ
または複数の非天然の塩基、糖、および/またはサブユニット間連結、例えば、天然核酸
分子において見出されるものに対して修飾または置換されている塩基、糖、および/また
は連結を含むことができる。例示的な修飾を、下記に記載する。いくつかの実施形態にお
いて、非天然核酸は、複数のタイプの修飾、例えば、糖および塩基の修飾、糖および連結
の修飾、塩基および連結の修飾、または塩基、糖、および連結の修飾を含む。例えば、い
くつかの実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、非天然(例えば、修飾
または置換された)塩基を含有する。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴ
ヌクレオチドは、非天然(例えば、修飾または置換された)糖を含有する。いくつかの実
施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、非天然(例えば、修飾または置換
された)サブユニット間連結を含有する。いくつかの実施形態において、アンチセンスオ
リゴヌクレオチドは、複数のタイプの修飾または置換、例えば、非天然塩基および/また
は非天然糖、および/または非天然サブユニット間連結を含有する。

0110

アンチセンス分子との二重鎖形成の間の、プレmRNAの分解を回避するために、アン
センス分子は、内因性RNaseHによる切断を最小化または防止するように適合し
得る。細胞内での、またはRNase Hを含有する粗抽出物中の非メチル化オリゴヌク
レオチドによるRNAの処理は、プレmRNA:アンチセンスオリゴヌクレオチド二重鎖
の分解をもたらすため、この特性は高度に好ましい。迂回することができるか、またはこ
のような分解を誘発しないことができる修飾されたアンチセンス分子の任意の形態を本方
法において使用し得る。RNAと二重鎖化したとき、細胞のRNase Hによって切断
されないアンチセンス分子の一例は、2’−O−メチル誘導体である。2’−O−メチル
−オリゴリボヌクレオチドは、細胞環境および動物組織において非常に安定的であり、R
NAとのこれらの二重鎖は、これらのリボ−またはデオキシリボ対応物より高いTm値
を有する。2’ヒドロキシリボース位置のメチル化、およびホスホロチオエート骨格の組
込みは、RNAに表面上は似ているが、ヌクレアーゼ分解に対して非常により耐性である
分子を生成するための一般のストラテジである。

0111

RNaseHを活性化しないアンチセンス分子は、公知の技術によって作製すること
ができる(例えば、米国特許第5,149,797号を参照されたい)。デオキシリボヌ
クレオチドまたはリボヌクレオチド配列であり得るこのようなアンチセンス分子は、その
1メンバーとしてオリゴヌクレオチドを含有する二重鎖分子へのRNase Hの結合を
立体的に妨害または防止する任意の構造的修飾を単純に含有し、この構造的修飾は、二重
鎖形成を実質的に妨害または撹乱しない。二重鎖形成に関与するオリゴヌクレオチドの一
部は、二重鎖へのRNaseH結合に関与するそれらの一部と実質的に異なるため、R
Nase Hを活性化しない多数のアンチセンス分子が利用可能である。例えば、このよ
うなアンチセンス分子は、オリゴヌクレオチドでよく、ヌクレオチド間架橋ホスフェート
残基の少なくとも1つ、または全ては、修飾されたホスフェート、例えば、メチルホスホ
ネート、メチルホスホロチオエート、ホスホロモルホリデート、ホスホロピペラジデート
およびホスホロアミデートである。例えば、ヌクレオチド間架橋ホスフェート残基のどれ
もが、記載されているように修飾され得る。別の非限定的例において、このようなアンチ
センス分子は、ヌクレオチドの少なくとも1つ、または全てが、2’低級アルキル部分を
含有する分子である(例えば、C1〜C4直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアル
キル、例えば、メチル、エチル、エテニル、プロピル、1−プロペニル、2−プロペニル
、およびイソプロピル)。例えば、ヌクレオチドのどれもが、記載されているように修飾
され得る。

0112

本発明において有用なアンチセンスオリゴヌクレオチドの具体例には、修飾された骨格
または非天然サブユニット間連結を含有するオリゴヌクレオチドを含む。修飾された骨格
を有するオリゴヌクレオチドは、骨格においてリン原子を保持するもの、および骨格にお
いてリン原子を有さないものを含む。これらのヌクレオシド間骨格においてリン原子を有
さない修飾されたオリゴヌクレオチドはまた、オリゴヌクレオシドであると考えることが
できる。

0113

他のアンチセンス分子において、ヌクレオチド単位の糖およびヌクレオシド間連結の両
方、すなわち、骨格は、新規な基で置き換えられている。塩基単位は、適当な核酸標的
合物とのハイブリダイゼーションのために維持される。1つのこのようなオリゴマー化
物、優れたハイブリダイゼーション特性を有することが示されてきたオリゴヌクレオチド
模倣物は、ペプチド核酸(PNA)と称される。PNA化合物において、オリゴヌクレオ
チドの糖骨格は、アミド含有骨格、特に、アミノエチルグリシン骨格で置き換えられてい
る。核酸塩基は保持され、骨格のアミド部分のアザ窒素原子に直接的または間接的に結合
している。

0114

修飾されたオリゴヌクレオチドはまた、1つまたは複数の置換された糖部分を含有し得
る。

0115

オリゴヌクレオチドはまた、核酸塩基(当技術分野で単純に「塩基」と称されることが
多い)の修飾または置換を含み得る。修飾または置換された塩基を含有するオリゴヌクレ
オチドは、核酸において最も一般に見出される1つまたは複数のプリンまたはピリミジン
塩基がより一般でない塩基または非天然の塩基で置き換えられているオリゴヌクレオチド
を含む。

0116

プリン塩基は、一般式

0117

0118

によって記載されるようなイミダゾール環に縮合したピリミジン環を含む。
アデニンおよびグアニンは、核酸において最も一般に見出される2つのプリン核酸塩基
ある。これらは、これらに限定されないが、N6−メチルアデニン、N2−メチルグアニ
ン、ヒポキサンチン、および7−メチルグアニンを含めた他の天然プリンで置換され得る

0119

ピリミジン塩基は、一般式:

0120

0121

によって記載されるような6員ピリミジン環を含む。
シトシン、ウラシル、およびチミンは、核酸において最も一般に見出されるピリミジン塩
基である。これらは、これらに限定されないが、5−メチルシトシン、5−ヒドロキシメ
ルシトシン、プソイドウラシル、および4−チオウラシルを含めた他の天然ピリミジン
で置換され得る。一実施形態において、本明細書に記載されているオリゴヌクレオチドは
、ウラシルの代わりにチミン塩基を含有する。

0122

他の修飾または置換された塩基には、これらに限定されないが、2,6−ジアミノプリ
ン、オロト酸、アグマチジン、リシジン、2−チオピリミジン(例えば、2−チオウラ
ル、2−チオチミン)、G−クランプおよびその誘導体、5−置換ピリミジン(例えば、
5−ハロウラシル、5−プロピニルウラシル、5−プロピニルシトシン、5−アミノメチ
ルウシル、5−ヒドロキシメチルウラシル、5−アミノメチルシトシン、5−ヒドロキ
シメチルシトシン、Super T)、7−デアザグアニン、7−デアザアデニン、7−
アザ−2,6−ジアミノプリン、8−アザ−7−デアザグアニン、8−アザ−7−デアザ
アデニン、8−アザ−7−デアザ−2,6−ジアミノプリン、Super G、Supe
r A、およびN4−エチルシトシン、またはその誘導体;N2−シクロペンチルグアニ
ン(cPent−G)、N2−シクロペンチル−2−アミノプリン(cPent−AP
、およびN2−プロピル−2−アミノプリン(Pr−AP)、プソイドウラシルまたはそ
の誘導体;ならびに縮重塩基もしくはユニバーサル塩基、例えば、2,6−ジフルオロ
エン、または非存在塩基、例えば、脱塩基部位(例えば、1−デオキシリボース、1,
2−ジデオキシリボース、1−デオキシ−2−O−メチルリボース;またはピロリジン
導体(ここで環酸素が窒素で置き換えられている(アザリボース)))が含まれる。Su
per A、Super GおよびSuper Tの誘導体の例は、参照により本明細書
において完全に組み込まれている米国特許第6,683,173号(Epoch Bio
sciences)において見出すことができる。cPent−G、cPent−APお
よびPr−APは、siRNAに組み込まれたときに免疫賦活性効果を低減させることが
示された(Peacock H.ら、J. Am. Chem. Soc.、2011年
、133巻、9200頁)。プソイドウラシルは、ウリジンにおけるように通常のN−グ
リコシドよりむしろC−グリコシドを伴うウラシルの天然異性化バージョンである。プソ
イドウリジン含有合成mRNAは、ウリジン含有mPvNAと比較して改善された安全性
プロファイルを有し得る(本明細書において参照によりその全体が組み込まれているWO
2009127230)。

0123

特定の修飾または置換された核酸塩基は、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドの
結合親和性を増大させるために特に有用である。これらは、5−置換ピリミジン、6−ア
ザピリミジン、ならびにN−2、N−6およびO−6置換プリン(2−アミノプロピル
デニンを含めた)、5−プロピニルウラシルおよび5−プロピニルシトシンを含む。5−
メチルシトシン置換は、核酸二重鎖安定性を0.6〜1.2℃だけ増大させることが示さ
れてきており、さらにより特定すると2’−O−メトキシエチル糖修飾と合わせたときに
、現在好ましい塩基置換である。

0124

いくつかの実施形態において、修飾または置換された核酸塩基は、アンチセンスオリゴ
ヌクレオチドの精製を促進するために有用である。例えば、ある特定の実施形態において
、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、3つまたはそれより多い(例えば、3つ、4つ、
5つ、6つまたはそれより多い)連続したグアニン塩基を含有し得る。特定のアンチセン
スオリゴヌクレオチドにおいて、一続きになった3つまたはそれより多い連続したグアニ
ン塩基は、オリゴヌクレオチドの凝集をもたらし、精製を複雑化し得る。このようなアン
チセンスオリゴヌクレオチドにおいて、連続したグアニンの1つまたは複数は、イノシン
で置換することができる。一続きになった3つまたはそれより多い連続したグアニン塩基
において1つまたは複数のグアニンをイノシンで置換することは、アンチセンスオリゴヌ
クレオチドの凝集を低減させ、それによって精製を促進することができる。

0125

一実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドの別の修飾は、オリゴヌクレオ
チドに、オリゴヌクレオチドの活性、細胞分布または細胞取込みを増強させる1つまたは
複数の部分または結合体を化学的に連結することを伴う。このような部分には、これらに
限定されないが、脂質部分、例えば、コレステロール部分コール酸チオエーテル、例
えば、ヘキシル−5−トリチルチオール、チオコレステロール脂肪族鎖、例えば、ドデ
カンジオールまたはウンデシル残基、リン脂質、例えば、ジ−ヘキサデシル−rac−グ
セロールまたはトリエチルアンモニウム1,2−ジ−O−ヘキサデシル−rac−グリ
セロ−3−H−ホスホネート、ポリアミンまたはポリエチレングリコール鎖、またはアダ
マンタン酢酸パルミチル部分、またはオクタデシルアミンまたはヘキシルアミノ−カル
ボニル−オキシコレステロール部分が含まれる。

0126

所与の化合物における全ての位置が均一に修飾されることは必要ではなく、実際、上記
の修飾のうちの1つより多くを、単一の化合物において、またはそれどころかオリゴヌク
レオチド内の単一のヌクレオシドにおいて組み込み得る。本発明はまた、キメラ化合物
あるアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。「キメラ」アンチセンス化合物または「キ
メラ」は、本発明の状況において、アンチセンス分子、特に、オリゴヌクレオチドであり
、これはそれぞれが、少なくとも1つのモノマー単位、すなわち、オリゴヌクレオチド化
合物の場合はヌクレオチドで構成されている、2つ以上の化学的に別個の領域を含有する
。これらのオリゴヌクレオチドは典型的には、オリゴヌクレオチドがヌクレアーゼ分解へ
の耐性の増大、細胞取込みの増大を付与するように修飾されている少なくとも1つの領域
と、標的核酸に対する結合親和性の増大のためのさらなる領域とを含有する。

0127

本発明によって使用されるアンチセンス分子は、固相合成の周知の技術によって好都合
かつ慣例通りに作製され得る。このような合成のための設備は、例えば、Applied
Biosystems(FosterCity、Calif.)を含めたいくつかの
供給業者によって販売されている。修飾された固体支持体上でオリゴヌクレオチドを合成
するための1つの方法は、米国特許第4,458,066号に記載されている。

0128

当技術分野において公知のこのような合成のための任意の他の手段を、加えてまたは代
わりに用い得る。オリゴヌクレオチド、例えば、ホスホロチオエートおよびアルキル化
れた誘導体を調製するのに同様の技術を使用することは周知である。1つのこのような自
動化された実施形態において、ジエチルホスホラミダイト出発材料として使用され、
Beaucageら(1981年)、Tetrahedron Letters、22巻
:1859〜1862頁によって記載されているように合成され得る。

0129

本発明のアンチセンス分子はインビトロで合成され、生物由来のアンチセンス組成物を
含まない。本発明の分子はまた、取込み、分布および/または吸収を助けるために、例え
ば、リポソーム、受容体標的化分子、経口、直腸局所または他の製剤として、他の分子
分子構造または化合物の混合物と混合され、カプセル化され、結合体化され、または他
の方法で会合され得る。

0130

A.モルホリノオリゴマー
リン含有骨格連結を有するモルホリノオリゴマーに関する本発明の例示的実施形態を、
図1A〜1Cにおいて例示する。一実施形態は、図1Cに示されているようなホスホロジ
アミデート連結したモルホリノオリゴマーであり、本発明の一態様によると、修飾されて
、好ましくはその骨格連結の10%〜50%において正に荷電している基を含有する。ア
ンチセンスオリゴヌクレオチドを含めた、荷電していない骨格連結を有するモルホリノオ
ゴマーは、例えば、これらの全てが参照により本明細書において明確に組み込まれてい
る(SummertonおよびWeller、1997年)において、ならびに共有の米
国特許第5,698,685号、同第5,217,866号、同第5,142,047号
、同第5,034,506号、同第5,166,315号、同第5,185,444号、
同第5,521,063号、同第5,506,337号、同第8,076,476号、同
第8,299,206号および同第7,943,762号において詳述されている。荷電
している連結を含めた修飾されている連結を有するモルホリノオリゴマーは、米国出願番
号13/118,298(参照によりその全体が本明細書中に組み込まれている)に見出
され得る。

0131

モルホリノをベースとするサブユニットの重要な特性には、1)オリゴマー形態で安定
的な荷電していない、または正に荷電している骨格連結によって連結される能力;2)形
成されたポリマーが、相対的に短いオリゴヌクレオチド(例えば、10〜15の塩基)に
おける約45℃超のTm値の標的RNAを含めた相補的塩基標的核酸とハイブリダイズす
ることができるように、ヌクレオチド塩基(例えば、アデニン、シトシン、グアニン、チ
ミジン、ウラシルおよびイノシン)を支持する能力;3)オリゴヌクレオチドが哺乳動物
細胞中に能動的または受動的に輸送される能力;ならびに4)それぞれ、リボヌクレアー
ゼおよびリボヌクレアーゼH分解に抵抗するアンチセンスオリゴヌクレオチド:RNAヘ
テロ二重鎖の能力が含まれる。

0132

特許請求した主題のアンチセンスオリゴヌクレオチドについての例示的な骨格構造は、
それぞれ荷電していないまたは正に荷電しているリン含有サブユニット連結によって連結
している図1D〜Gにおいて示すモルホリノサブユニットタイプを含む。図1Dは、5原
繰返し単位骨格を形成するリン含有連結を示し、モルホリノ環は、1原子ホスホアミド
連結によって連結している。図1Eは、6原子繰返し単位骨格を生じさせる連結を示す。
この構造において、5’モルホリノ炭素をリン基と連結する原子Yは、硫黄、窒素、炭素
、または好ましくは酸素であり得る。リンからペンダントであるX部分は、フッ素、アル
キルもしくは置換アルキル、アルコキシもしくは置換アルコキシ、チオアルコキシもしく
置換チオアルコキシ、または非置換、一置換、もしくは二置換窒素(モルホリンもしく
ピペリジンなどの環状構造を含む)であり得る。アルキル、アルコキシおよびチオアル
コキシは好ましくは、1〜6個の炭素原子を含む。Z部分は硫黄または酸素であり、好ま
しくは酸素である。

0133

図1Fおよび1Gにおいて示される連結は、7原子単位長さの骨格のために設計される
。構造1Fにおいて、X部分は、構造1Eにおける通りであり、Y部分は、メチレン、硫
黄、または好ましくは、酸素であり得る。構造1Gにおいて、X部分およびY部分は、構
造1Eにおける通りである。特に好ましいモルホリノオリゴヌクレオチドは、図1Eにお
いて示される形態のモルホリノサブユニット構造から構成されるものを含み、X=NH2
、N(CH3)2、または1−ピペラジンまたは他の荷電している基であり、Y=Oであ
り、Z=Oである。

0134

実質的に荷電していないオリゴヌクレオチドを、本発明の一態様によって修飾し、例え
ば、2〜5の荷電していない連結毎に約1まで、例えば、10の荷電していない連結毎に
約4〜5の荷電している連結を含み得る。特定の実施形態において、骨格連結の約25%
がカチオン性であるとき、アンチセンス活性における最適な改善を見ることができる。特
定の実施形態において、増強は、少数、例えば、10〜20%のカチオン性連結において
見ることができ、またはカチオン性連結の数は、50〜80%の範囲内、例えば、約60
%である。

0135

完全なカチオン性連結オリゴマーを含めた任意の数のカチオン性連結を有するオリゴマ
ーを提供する。しかし好ましくは、オリゴマーは、部分的に荷電している(例えば、10
%〜80%)。好ましい実施形態において、連結の約10%〜60%、好ましくは20%
〜50%は、カチオン性である。

0136

一実施形態において、カチオン性連結は、骨格に沿って散在している。部分的に荷電し
ているオリゴマーは好ましくは、少なくとも2つの連続的な荷電していない連結を含有す
る。すなわち、オリゴマーは好ましくは、その全体の長さに沿って厳密に交互になってい
パターンを有さない。

0137

また考慮されるのは、カチオン性連結のブロックおよび荷電していない連結のブロック
を有するオリゴマーである。例えば、荷電していない連結の中央ブロックは、カチオン性
連結のブロックが隣接してもよく、または逆もまた同じである。一実施形態において、オ
リゴマーは、ほぼ等しい長さの5’、3’および中央領域を有し、中央領域におけるカチ
オン性連結の百分率は、約50%超、好ましくは約70%超である。

0138

ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、混合物または荷電していない骨
格連結およびカチオン性骨格連結を有するオリゴヌクレオチドの合成に関して上および下
引用した参照文献において詳述した方法を用いて、段階的固相合成によって調製するこ
とができる。場合によっては、さらなる化学部分をアンチセンス化合物に加えて、例えば
薬物動態を増強し、または化合物の捕捉または検出を促進することが望ましくあり得る
。このような部分は、標準的な合成法によって共有結合的に付着させ得る。例えば、ポリ
エチレングリコール部分または他の親水性ポリマー、例えば、1〜100のモノマーサブ
ユニットを有するものの付加は、溶解度の増強において有用であり得る。

0139

レポーター部分、例えば、フルオレセインまたは放射性標識した基を、検出の目的のた
めに付着し得る。代わりに、オリゴマーに付着したレポーター標識は、標識抗体またはス
トレプトアビジンを結合することができるリガンド、例えば、抗原またはビオチンであり
得る。アンチセンス化合物の付着または修飾のための部分の選択において、一般に当然な
がら、生体適合性であり、望ましくない副作用を伴わずに被験体において耐容性を示す可
能性が高い基の化合物を選択することが望ましい。

0140

アンチセンス適用における使用のためのオリゴマーは一般に、長さが約10〜約50の
サブユニット、より好ましくは約10〜30のサブユニット、および典型的には15〜2
5の塩基の範囲である。例えば、アンチセンス化合物のために有用な長さである19〜2
0のサブユニットを有する本発明のオリゴマーは理想的に、2〜10個、例えば、4〜8
つのカチオン性連結、および残りの荷電していない連結を有し得る。14〜15のサブユ
ニットを有するオリゴマーは理想的には、2〜7つ、例えば、3つ、4つ、または5つの
カチオン性連結、および残りの荷電していない連結を有し得る。好ましい実施形態におい
て、オリゴマーは、25〜28のサブユニットを有する。

0141

各モルホリノ環構造は、塩基対合部分を支持し、典型的には細胞におけるまたは処置さ
れている被験体における選択したアンチセンス標的にハイブリダイズするように設計され
る塩基対合部分の配列を形成する。塩基対合部分は、天然DNAまたはRNAにおいて見
出されるプリンまたはピリミジン(例えば、A、G、C、TまたはU)、あるいは類似体
、例えば、ヒポキサンチン(ヌクレオシドイノシンの塩基構成要素)、または5−メチル
シトシンであり得る。

0142

上で述べたように、特定の実施形態は、PMO−Xオリゴマーおよび修飾された末端基
を有するものを含めた、新規なサブユニット間連結を含むオリゴマーを対象とする。いく
つかの実施形態において、これらのオリゴマーは、対応する無修飾オリゴマーよりDNA
およびRNAに対してより高い親和性を有し、他のサブユニット間連結を有するオリゴマ
ーと比較して、改善された細胞送達、効力、および/または組織分布特性を示す。様々な
連結タイプおよびオリゴマーの構造的特徴および特性は、下記の考察においてより詳細に
記載する。これらおよび関連するオリゴマーの合成は、参照によりその全体が組み込まれ
ている共有の米国特許出願第13/118,298号に記載されている。

0143

ある特定の実施形態において、本発明は、ヒト疾患と関連する標的配列に対して相補的
な配列を有するオリゴヌクレオチド、薬学的に許容されるその塩を提供し、それは、式:

0144

0145

を有するヌクレオチドの配列を含み、式中、
Nuは、核酸塩基であり、
R1は、式:

0146

0147

を有し、
qは、0、1、または2であり、
R2は、水素、C1〜C5アルキル、C1〜C5アラルキル、およびホルムアミジニル
基からなる群より選択され、
R3は、水素、C1〜C10アシル、C1〜C10アミノアシル、天然または非天然の
アルファまたはベータアミノ酸のアシル部分、C1〜C10アラルキル、およびC1〜C
10アルキルからなる群より選択され、あるいは
R2およびR3は接合して、5〜7員環を形成し、環は、C1〜C10アルキル、フェ
ニル、ハロゲン、およびC1〜C10アラルキルからなる群より選択される置換基で任意
選択で置換されていてもよく、
R4は、電子対、水素、C1〜C6アルキルおよびC1〜C6アラルキルからなる群よ
り選択され、
Rxは、サルコシンアミド、ヒドロキシル、ヌクレオチド、細胞透過性ペプチド部分、
およびピペラジニルからなる群より選択され、
Ryは、水素、C1〜C6アルキル、ヌクレオチド、細胞透過性ペプチド部分、アミノ
酸、ホルムアミジニル基、およびC1〜C6アシルからなる群より選択され、
Rzは、電子対、水素、C1〜C6アルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より
選択される。

0148

Nuは、アデニン、グアニン、チミン、ウラシル、シトシン、およびヒポキサンチンか
らなる群より選択され得る。より好ましくは、Nuは、チミンまたはウラシルである。

0149

好ましい実施形態において、本発明は、式:

0150

0151

を有するヌクレオチドの配列を有するオリゴヌクレオチド、薬学的に許容されるその塩を
提供し、
式中、Nuは、核酸塩基であり、
R1は、R1’およびR1’’からなる群より選択され、ここでR1’は、ジメチル
アミノであり、R1’’は、式:

0152

0153

を有し、
式中、少なくとも1つのR1は、R1’’であり、
qは、0、1、または2であり、ただし、R1の少なくとも1つは、ピペリジニル部分
であり、
R2は、水素、C1〜C5アルキル、C1〜C5アラルキル、およびホルムアミジニル
基からなる群より選択され、
R3は、水素、C1〜C10アシル、C1〜C10アミノアシル、天然または非天然の
アルファまたはベータアミノ酸のアシル部分、C1〜C10アラルキル、およびC1〜C
10アルキルからなる群より選択され、あるいは
R2およびR3は接合して、5〜7員環を形成し、環は、C1〜C10アルキル、フェ
ニル、ハロゲン、およびC1〜C10アラルキルからなる群より選択される置換基で任意
選択で置換されていてもよく、
R4は、電子対、水素、C1〜C6アルキルおよびアラルキルからなる群より選択され

Rxは、サルコシンアミド、ヒドロキシル、ヌクレオチド、細胞透過性ペプチド部分、
およびピペラジニルからなる群より選択され、
Ryは、水素、C1〜C6アルキル、ヌクレオチド、細胞透過性ペプチド部分、アミノ
酸、ホルムアミジニル基、およびC1〜C6アシルからなる群より選択され、
Rzは、電子対、水素、C1〜C6アルキル、およびC1〜C6アシルからなる群より
選択される。

0154

Nuは、アデニン、グアニン、チミン、ウラシル、シトシン、およびヒポキサンチンか
らなる群より選択され得る。より好ましくは、Nuは、チミンまたはウラシルである。

0155

R1基の約90〜50%は、ジメチルアミノ(すなわち、R1’)である。より好まし
くは、R1基の90〜50%は、ジメチルアミノである。最も好ましくは、R1基の約6
6%は、ジメチルアミノである。

0156

R1’’は、

0157

0158

からなる群より選択され得る。

0159

好ましくは、オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオチドは、式:

0160

0161

を有し、
式中、Rx、Ry、Rz、およびNuは、上記の通りである。最も好ましくは、Nuは
、チミンまたはウラシルである。

0162

チミン(T)は、上記の化学修飾を含有する好ましい塩基対合部分(NuまたはPi)
であるが、当業者に公知の任意の塩基サブユニットは、塩基対合部分として使用すること
ができる。

0163

B.ペプチド輸送体
本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、CPP、好ましくは、細胞中への化合物
の輸送を増強するのに有効なアルギニンに富んだペプチド輸送部分に結合体化されたオリ
ゴヌクレオチド部分を含み得る。輸送部分は、例えば、図1Bおよび1Cにおいて示すよ
うに、オリゴマーの末端に好ましくは付着している。ペプチドは、中間の全ての整数を含
めて、所与の細胞培養集団の細胞の30%、40%、50%、60%、70%、80%、
90%または100%内で細胞透過を誘発する能力を有し、全身投与によって、複数の組
織内でインビボでの巨大分子のトランスロケーションを可能とする。一実施形態において
、細胞透過性ペプチドは、アルギニンに富んだペプチド輸送体であり得る。別の実施形態
において、細胞透過性ペプチドは、ペネトラチンまたはTatペプチドであり得る。これ
らのペプチドは当技術分野で周知であり、例えば、参照によりその全体が組み込まれてい
る米国特許出願公開第2010−0016215A1号に開示されている。アンチセンス
オリゴヌクレオチドへのペプチドの結合体化への特に好ましいアプローチは、参照により
その全体が組み込まれているPCT公開WO2012/150960において見出すこと
ができる。本発明のペプチド結合体化オリゴヌクレオチドの好ましい一実施形態は、CP
Pおよびアンチセンスオリゴヌクレオチドの間のリンカーとしてグリシンを利用する。例
えば、好ましいペプチド結合体化PMOは、R6−G−PMOからなる。

0164

上記のような輸送部分は、付着した輸送部分の非存在下でのオリゴマーの取込みと比べ
て、付着したオリゴマーの細胞侵入を大いに増強することが示されてきた。取込みは好ま
しくは、結合体化されていない化合物と比べて、少なくとも10倍、より好ましくは20
倍増強される。

0165

アルギニンに富んだペプチド輸送体(すなわち、細胞透過性ペプチド)の使用は、本発
明の実行において特に有用である。特定のペプチド輸送体は、筋細胞を含めた初代細胞
へのアンチセンス化合物の送達において高度に有効であることが示されてきた(Mars
hall, Odaら、2007年;Jearawiriyapaisarn, Mou
ltonら、2008年;Wu, Moultonら、2008年)。さらに、他の公知
のペプチド輸送体、例えば、ペネトラチンおよびTatペプチドと比較して、本明細書に
記載されているペプチド輸送体は、アンチセンスPMOに結合体化したとき、いくつかの
遺伝子転写物のスプライシングを変化させる増強された能力を示す(Marshall,
Odaら、2007年)。モルホリノ−ペプチド輸送体結合体の好ましい実施形態は、
その全体が本明細書に援用されるWO/2012/150960に記載されている。

0166

リンカーを除いた例示的なペプチド輸送体を、下記で表1において示す。

0167

0168

C.発現ベクター
一実施形態において、本発明は、細胞における本明細書に記載されているジストロフィ
ン標的化配列の発現のための発現ベクターを含む。ベクター送達系は、本発明のオリゴマ
ーのジストロフィン標的化配列を発現することができる。一実施形態において、このよう
なベクターは、配列番号1〜5の1つまたは複数の少なくとも10の連続したヌクレオチ
ドを含むポリヌクレオチド配列を発現している。別の実施形態において、このようなベク
ターは、配列番号1〜5の1つまたは複数を含むポリヌクレオチド配列を発現している。
遺伝子送達に適した発現ベクターは、当技術分野において公知である。このような発現ベ
クターを修飾して、本明細書に記載されているジストロフィン標的化配列を発現させるこ
とができる。例示的な発現ベクターは、この中にポリヌクレオチドを挿入またはクロー
ングすることができる、例えば、プラスミド、バクテリオファージ、酵母またはウイルス
(例えば、アデノウイルスアデノ随伴ウイルスレンチウイルスなど)に由来する、ポ
ヌクレオチド分子、好ましくはDNA分子を含む。ベクターは、1つまたは複数の独特
な制限部位を好ましくは含有し、標的細胞もしくは組織または前駆細胞もしくはその組織
を含めた規定の宿主細胞において自律複製することができ、あるいはクローニングされた
配列が再現性があるように規定の宿主のゲノムと組み込み可能であることができる。した
がって、ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、その複製が染色体の複製と無関係で
ある染色体外実体として存在するベクター、例えば、直鎖状もしくは閉環状プラスミド、
染色体外エレメント、ミニ染色体、または人工染色体でよい。ベクターは、自己複製を確
実にするための任意の手段を含有することができる。代わりに、ベクターは、宿主細胞中
に導入されたとき、ゲノム中に組み込まれ、かつその中にベクターが組み込まれている染
色体(複数可)と一緒に複製されるものでよい。

0169

一実施形態において、発現ベクターは、特定の対象とする細胞または組織における(例
えば、筋肉における)本明細書に記載されているオリゴマーのジストロフィン標的化配列
の発現を促進する、組織特異的プロモーター、例えば、筋特異的プロモーターおよび/ま
たはエンハンサーを含む。筋細胞における発現に適したプロモーター配列および発現ベク
ターは、例えば、その全内容が参照により本明細書中に組み込まれているUS2011/
0212529において記載されているものを含む。例示的な筋特異的プロモーターは、
デスミンプロモーター、筋肉クレアチンキナーゼ(MCK)プロモーター、Pitx3プ
モーター、骨格アルファ−アクチンプロモーター、またはトロポニンIプロモーターを
含む。筋特異的プロモーターの使用は、例えば、Talbotら、Molecular
Therapy(2010年)、18巻(3号):601〜608頁;Wangら、Ge
ne Therapy(2008年)、15巻(22号):1489〜99頁;およびC
oulonら、Journal of Biological Chemistry(2
007年)、282巻(45号):33192〜33200頁においてさらに記載されて
いる。

0170

III.製剤および投与様式
特定の実施形態において、本発明は、本明細書に記載のアンチセンスオリゴマーの治療
的送達に適した製剤または組成物を提供する。したがって、特定の実施形態において、本
発明は、1種または複数種の薬学的に許容される担体(添加物)および/または希釈剤
一緒に製剤した、治療有効量の1つまたは複数の本明細書に記載されているオリゴマーを
含む薬学的に許容される組成物を提供する。本発明のオリゴマーを単独で投与することは
可能である一方、化合物を医薬製剤(組成物)として投与することが好ましい。

0171

核酸分子の送達のための方法は、例えば、Akhtarら、1992年、Trends
Cell Bio.、2巻:139頁;およびDelivery Strategie
s for Antisense Oligonucleotide Therapeu
tics、ed. Akhtar、Sullivanら、PCT WO94/02595
に記載されている。これらおよび他のプロトコルは、本発明の単離したオリゴマーを含め
た実際上任意の核酸分子の送達のために利用することができる。

0172

下記で詳述するように、本発明の医薬組成物は、下記のために適合されたものを含めた
固体または液体形態での投与のために特別に製剤され得る:(1)経口投与、例えば、
水薬水性または非水性の液剤または懸濁剤)、錠剤、例えば、口腔下、および全身
的吸収を標的としたもの、ボーラス散剤顆粒剤、舌への適用のためのペースト剤;(
2)非経口投与、例えば、皮下、筋内、静脈内もしくは硬膜外注射による、例えば、無菌
液剤もしくは懸濁剤、または持続放出製剤として;(3)局所適用、例えば、皮膚に適用
するクリーム剤軟膏剤、または制御放出パッチまたはスプレー剤として;(4)内ま
たは直腸内、例えば、ペッサリー、クリーム剤またはフォーム剤として;(5)舌下;(
6)目;(7)経皮的;あるいは(8)経鼻

0173

「薬学的に許容される」という語句は、本明細書において、合理的な利益/リスク比と
釣り合った、過剰な毒性も刺激もアレルギー反応も他の問題も合併症も伴わない、妥当
医学的判断の範囲内で、人間および動物の組織と接触させる使用に適した化合物、材料、
組成物、および/または剤形を指すために用いられる。

0174

「薬学的に許容される担体」という語句は、本明細書において使用する場合、体の1つ
器官または一部から、体の別の器官または一部に対象化合物運搬または輸送すること
に関与する、薬学的に許容される材料、組成物またはビヒクル、例えば、液体または固体
充填剤、希釈剤、賦形剤製造助剤(例えば、滑沢剤タルクマグネシウムステアリン
カルシウムもしくはステアリン酸亜鉛、もしくはステアリン酸(steric aci
d))、または溶媒封入材料を意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性であり、患
者に対して傷害性でないという意味で「許容され」なくてはならない。

0175

薬学的に許容される担体としての役割を果たすことができる材料のいくつかの例には、
これらに限定されないが、(1)糖、例えば、ラクトースグルコースおよびスクロース
;(2)デンプン、例えば、トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプン;(3)セ
ルロース、およびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチル
セルロースおよび酢酸セルロース;(4)トラガカント粉末;(5)麦芽;(6)ゼラチ
ン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えば、カカオバターおよび坐剤ろう;(9)油、例
えば、ピーナッツ油綿実油サフラワー油ゴマ油オリーブ油トウモロコシ油およ
ダイズ油;(10)グリコール、例えば、プロピレングリコール;(11)ポリオール
、例えば、グリセリンソルビトールマンニトールおよびポリエチレングリコール;(
12)エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;(13)寒天;(
14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;(15)アルギ
ン酸;(16)発熱物質を含まない水;(17)等張食塩水;(18)リンゲル液;(1
9)エチルアルコール;(20)pH緩衝化溶液;(21)ポリエステル、ポリカーボ
ートおよび/またはポリ無水物;ならびに(22)医薬製剤中で用いられる他の無毒性
適合性物質が含まれる。

0176

本発明のアンチセンスオリゴマーを有する製剤に適した薬剤のさらなる非限定的例には
、PEGが結合体化された核酸、リン脂質が結合体化された核酸、親油性部分を含有する
核酸、ホスホロチオエート、様々な組織中への薬物の侵入を増強することができるP糖タ
ンパク質阻害剤(例えば、Pluronic P85);生分解性ポリマー、例えば、埋
込み後の持続放出送達のためのポリ(DL−ラクチド−coグリコリドミクロスフィア
(Emerich,D Fら、1999年、Cell Transplant、8巻、4
7〜58頁)Alkermes、Inc.Cambridge、Mass.;および負荷
されたナノ粒子、例えば、血液脳関門を越えて薬物を送達することができ、かつニューロ
ン取込み機構を変化させることができる、ポリブチルシアノアクリレートでできたもの(
Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatr
y、23巻、941〜949頁、1999年)が含まれる。

0177

本発明はまた、ポリ(エチレングリコール)脂質を含有する表面修飾されたリポソーム
(PEG−修飾された分岐状および非分岐状のもの、もしくはこれらの組合せ、または長
循環リポソームもしくはステルスリポソーム)を含む組成物の使用を特徴とする。本発
明のオリゴマーはまた、様々な分子量の共有結合的に付着したPEG分子を含むことがで
きる。これらの製剤は、標的組織における薬物の蓄積を増大させるための方法を提供する
。このクラスの薬物担体は、単核食細胞系(MPSまたはRES)によるオプソニン化
よび排除に抵抗し、それによってカプセル化された薬物についてより長い血液循環時間
よび組織曝露の増強を可能とする(Lasicら、Chem. Rev.、1995年、
95巻、2601〜2627頁;Ishiwataら、Chem. Pharm. Bu
ll.、1995年、43巻、1005〜1011頁)。このようなリポソームは、おそ
らく血管新生された標的組織における血管外漏出および捕捉によって、腫瘍において選択
的に蓄積することが示されてきた(Lasicら、Science、1995年、267
巻、1275〜1276頁;Okuら、1995年、Biochim. Biophys
. Acta、1238巻、86〜90頁)。長期循環リポソームは、特に、MPSの組
織において蓄積することが公知である従来のカチオン性リポソームと比較して、DNAお
よびRNAの薬物動態および薬力学を増強する(Liuら、J. Biol. Chem
.、1995年、42巻、24864〜24870頁;Choiら、国際PCT出願第W
O96/10391号;Ansellら、国際PCT出願第WO96/10390号;H
ollandら、国際PCT出願第WO96/10392号)。長期循環リポソームはま
た、代謝的に活発なMPS組織、例えば、肝臓および脾臓における蓄積を回避するこれら
の能力に基づいて、カチオン性リポソームと比較してより大きな程度まで薬物をヌクレア
ーゼ分解から保護する可能性が高い。

0178

さらなる実施形態において、本発明は、米国特許第6,692,911号、同第7,1
63,695号および同第7,070,807号において記載されるような、送達のため
に調製されるオリゴマー組成物を含む。これに関しては、一実施形態において、本発明は
、(米国特許第7,163,695号、同第7,070,807号、および同第6,69
2,911号において記載される)単独での、あるいはPEG(例えば、分岐状もしくは
非分岐状PEG、または両方の混合物)と組み合わせた、PEGおよび標的化部分と組み
合わせた、あるいは架橋剤と組み合わせた上記のいずれかと組み合わせた、リシンおよび
ヒスチジンHK)のコポリマーを含む組成物中の本発明のオリゴマーを提供する。特定
の実施形態において、本発明は、グルコン酸で修飾されたポリヒスチジンまたはグルコ
ル化(gluconylated)−ポリヒスチジン/トランスフェリンポリリシン
含む組成物中のアンチセンスオリゴマーを提供する。当業者はまた、HisおよびLys
と同様の特性を有するアミノ酸が、組成物内で置換され得ることを認識する。

0179

本明細書に記載されているオリゴマーの特定の実施形態は、塩基性官能基、例えば、ア
ミノまたはアルキルアミノを含有してもよく、このように、薬学的に許容される酸と共に
薬学的に許容される塩を形成することができる。「薬学的に許容される塩」という用語は
、この点において、本発明の化合物の比較的毒性のない無機および有機酸付加塩を指す
。これらの塩は、投与ビヒクルまたは剤形製造工程においてインサイチュで調製すること
ができ、あるいはその遊離塩基の形態の精製した本発明の化合物と適切な有機酸または無
機酸とを別々に反応させ、それに続く精製の間にこのように形成された塩を単離すること
によって調製することができる。代表的な塩には、臭化水素酸塩塩酸塩硫酸塩、硫酸
水素塩、リン酸塩硝酸塩酢酸塩吉草酸塩オレイン酸塩パルミチン酸塩ステア
リン酸塩、ラウリン酸塩安息香酸塩乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩クエン酸塩、マ
レイン酸塩フマル酸塩コハク酸塩酒石酸塩、ナプシル酸(napthylate)
メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩
どが含まれる(例えば、Bergeら(1977年)「Pharmaceutical
Salts」、J. Pharm. Sci.、66巻:1〜19頁を参照されたい)。

0180

対象オリゴマーの薬学的に許容される塩には、例えば、無毒性の有機酸または無機酸か
らの、化合物の従来の無毒性塩または第四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、このよ
うな従来の無毒性塩には、無機酸、例えば、塩酸臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸
リン酸、硝酸などに由来するもの;および有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク
酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸リンゴ酸酒石酸クエン酸アスコルビン酸
パルミチン酸マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸グルタミン酸、安
息香酸、サリチル酸(salicyclic)、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香
酸、フマル酸トルエンスルホン酸メタンスルホン酸エタンジスルホン酸シュウ酸
イセチオン酸(isothionic)などから調製された塩が含まれる。

0181

特定の実施形態において、本発明のオリゴマーは、1つまたは複数の酸性官能基を含有
してもよく、したがって薬学的に許容される塩基と薬学的に許容される塩を形成すること
ができる。「薬学的に許容される塩」という用語は、これらの場合、本発明の化合物の比
較的毒性のない無機および有機の塩基付加塩を指す。これらの塩は同様に、投与ビヒクル
または剤形製造工程においてインサイチュで調製することができ、あるいはその遊離酸
形態の精製した化合物と、適切な塩基、例えば、薬学的に許容される金属カチオンの水酸
化物炭酸塩または炭酸水素塩とを、アンモニアとを、または薬学的に許容される有機第
一級第二級もしくは第三級アミンとを別々に反応させることによって調製することがで
きる。代表的なアルカリ塩またはアルカリ土類塩には、リチウム塩ナトリウム塩カリ
ウム塩、カルシウム塩マグネシウム塩、およびアルミニウム塩などが含まれる。塩基付
加塩の形成のために有用な代表的な有機アミンには、エチルアミンジエチルアミン、エ
レンジアミンエタノールアミンジエタノールアミン、ピペラジンなどが含まれる(
例えば、Bergeら、上述を参照されたい)。

0182

湿潤剤乳化剤および滑沢剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マ
グネシウム、ならびに着色剤離型剤コーティング剤甘味剤矯味矯臭剤および香料
保存剤および抗酸化剤はまた、組成物中に存在することができる。

0183

薬学的に許容される抗酸化剤の例には、(1)水溶性抗酸化剤、例えば、アスコルビン
酸、塩酸システイン硫酸水素ナトリウムメタ重亜硫酸ナトリウム亜硫酸ナトリウム
など;(2)油溶性抗酸化剤、例えば、パルミチン酸アスコルビルブチル化ヒドロキシ
アニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン没食子酸
ロピル、α−トコフェロールなど;および(3)金属キレート剤、例えば、クエン酸、エ
チレンジアミン四酢酸EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などが含まれる。

0184

本発明の製剤には、経口、経鼻、局所(口腔および舌下を含めた)、直腸、膣および/
または非経口投与に適したものが含まれる。製剤は、単位剤形で好都合に提示し得、製剤
分野で周知の任意の方法によって調製し得る。単一の剤形を生成するために担体材料と合
わせることができる活性成分の量は、処置されている宿主、特定の投与モードによって変
化する。単一の剤形を生成するために担体材料と合わせることができる活性成分の量は一
般に、治療効果を生じさせる化合物の量である。一般に、100パーセントの内、この量
は、約0.1パーセント〜約99パーセントの活性成分、好ましくは、約5パーセント〜
約70パーセント、最も好ましくは、約10パーセント〜約30パーセントの範囲である

0185

特定の実施形態において、本発明の製剤は、シクロデキストリン、セルロース、リポ
ーム、ミセル形成剤、例えば、胆汁酸、およびポリマー担体、例えば、ポリエステルおよ
びポリ無水物から選択される賦形剤;ならびに本発明のオリゴマーを含む。特定の実施形
態において、上記の製剤は、本発明の経口的に生物が利用可能なオリゴマーを与える。

0186

これらの製剤または組成物を調製する方法は、本発明のオリゴマーを、担体、および任
意選択で、1種または複数種の補助成分と合わせるステップを含む。一般に、製剤は、本
発明の化合物と、液体担体、または微粉化した固体担体、または両方とを、均質および密
接に合わせ、次いで必要に応じて、生成物成形することによって調製される。

0187

経口投与に適した本発明の製剤は、それぞれが、活性成分として所定の量の本発明の化
合物を含有する、カプセル剤カシェ剤丸剤、錠剤、ロゼンジ剤香味を付けた基剤
通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカントを使用した)、散剤、顆粒剤の形態
、あるいは水性もしくは非水性液体中の液剤または懸濁剤として、あるいは水中油型もし
くは油中水型液体乳剤として、あるいはエリキシル剤またはシロップ剤として、あるいは
香錠(不活性な基剤、例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカ
シアを使用した)として、ならびに/あるいは口内洗浄剤などとしてでよい。本発明のオ
リゴマーはまた、ボーラス、舐剤またはペースト剤として投与され得る。

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