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技術 Burkholderia感染の処置のための組成物および方法

出願人 リサーチインスティチュートアットネイションワイドチルドレンズホスピタルユニバーシティオブサザンカリフォルニアオハイオ・ステイト・イノベーション・ファウンデーション
発明者 スティーブンディー.グッドマンローレンオー.バカレッツアマルアメル
出願日 2019年12月11日 (9ヶ月経過) 出願番号 2019-223668
公開日 2020年3月12日 (6ヶ月経過) 公開番号 2020-037595
状態 未査定
技術分野 微生物、その培養処理 突然変異または遺伝子工学 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 微生物による化合物の製造
主要キーワード 十字構造 重要表面 液体コロイド 技術的現状 技術刊行物 平衡シフト 構造格子 微量汚染物質
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

Burkholderia感染の処置のための組成物および方法を提供すること。

解決手段

嚢胞性線維症患者におけるバイオフィルム破壊方法を開示する。本発明の特定の実施形態によれば、Burkholderia感染の処置または再発防止を必要とする嚢胞性線維症(CF)患者においてBurkholderia感染の処置または再発防止のための用いるための抗IHF抗体が提供される。前記抗IHF抗体は、DNアーゼ処置なしで前記患者に投与されてもよい。本発明の別の実施形態によれば、本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株もまた提供される。

概要

背景

背景
本開示を通して、文献、例えば、技術刊行物、科学刊行物、特許公報などを括弧内に記載する。本情報は、その全体が、技術的現状をより完全に記載し、特許請求の範囲に記載の主題を支持するために、本開示に参考として援用される。

嚢胞性線維症(CF)は、コーカソイド罹患する最も一般的な遺伝性致死性障害である(Campanaら(2004)J.Cyst.Fibros.3:159−163)。この遺伝的障害の最も大きな問題は、CF患者から細菌性病原体根絶することができないことである。結果として、細菌繁殖(proliferation)後に接着性細胞バイオ
フィルム内に留まり、そして/または局所的に宿主細胞侵入するという悪循環がおこる慢性感染状態発症する。各急性繁殖サイクルにより、強い宿主応答が誘発され、これらの感染を一掃するために、過剰増殖性炎症応答肺組織を損傷し、それにより、瘢痕が形成されて肺機能が損なわれ、しばしば死に至る。今日でさえ、少なくとも90%のCF患者が呼吸不全死亡している。現在の処置方法は、抗生物質に依るところが大きいが、一定の病原体抗生物質処置に対して高い抵抗性を保持し、これはバイオフィルム内に生息する能力に主に寄与する表現型である。一旦CF肺内でバイオフィルムが形成されて感染が確立されると、細菌の根絶は稀である(Georgeら(2009)FEMS Microbiol.Lett.300:153−164)。

成人CF患者における主な病原体はPseudomonas aeruginosaであるのに対して、最も有害なCF関連病原体はセパシア菌群(Bcc)のメンバーであり、おそらく最も病原性の高いメンバーはBurkholderia cenocepacia(グラム陰性日和見病原体)である。セパシア菌群内の17の公式に命名された種のうちで、B.multivoransおよびB.cenocepaciaがCFで優位を占め(Simpsonら(1994)J.Antimicrob.Chemother.34:353−361;Butlerら(1995)J.Clin.Microbiol.33:1001−1004;Castellaniら(1995)Arch Dis Child 73:276;LiPumaら(1995)N.Engl.J.Med.332:820−821)、全Burkholderia感染のおよそ85〜97%を占める。任意のBcc種に感染されたCF患者はしばしば予後不良である一方で、B.cenocepacia感染はより重篤であり、生存率が低下し、致命的な「cepacia症候群」の発症リスクが高くなる(Simpsonら(1994)J.Antimicrob.Chemother.34:353−361;Butlerら(1995)J.Clin.Microbiol.33:1001−1004;Castellaniら(1995)Arch.Dis.Child.73:276;LiPumaら(1995)N.Engl.J.Med.332:820−821;Burnsら(1999)Pediatr.Infect.Dis.J.18:155−156;Hopkinsら(2009)Am.J.Respir.Crit.Care Med.179:257−258;De Soyzaら(2010)J.Heart.Lung Transplant 29:1395−1404;Nashら(2010)Transpl.Infect.Dis.12:551−554)。B.cenocepaciaは、ポリミキシンアミノグリコシド、およびほとんどのβ−ラクタムに本質的に耐性を示し、本質的に全ての抗菌薬クラスに耐性を生じ得る(Aaronら(2000)Am.J.Respir.Crit.Care Med.161:1206−1212;Goliniら(2006)Eur.J.Clin.Microbiol.Infect.Dis.25:175−180;Dubarryら(2010)Appl.Environ.Microbiol.76:1095−1102)。

B.cenocepaciaは、同定および処置が困難であり、また、CF個体間で容易に伝播することができるので、CFにおける病原体として悪名を得ていた。CF以外でさえ、B.cenocepaciaの伝染性の強い流行株は、医療現場汚染し、院内に拡大することが示されている(Graindorgeら(2010)Diagn.Microbiol.Infect.Dis.66:29−40)。多剤耐性B.cenocepaciaは耐性機構をヒト気道内に存在する他の微生物、特にCF肺に同時コロニー形成する微生物に伝達することができる可能性も高い。この仮定は、25〜45%の成人CF患者が複数の多剤耐性細菌に慢性的に感染するという所見によって支持される(Lechtzinら(2006)Respiration 73:27−33)。

CF気道疾患病理発生は、多因子性であり、気道分泌物抗菌活性欠損粘液線毛クリアランスの変化、粘膜下機能の異常、および活性酸素種(ROS)の過剰産生が含まれる。慢性炎症肺感染の結果としてのCF病理発生の中核を成し、肺障害を引き起こし、85%が死亡する。過剰なサイトカイン分泌肺胞マクロファージがCF患者で認められる肺病状にさらに寄与する。炎症促進性メディエーター、例えば、IL−1β、IL−8、TNF−α、および抗炎症性IL−10などは、CF患者、培養陽性感染の無い若年患者でさえも検出される。さらに、肺胞マクロファージは、典型的には、肺に接近する微生物を貪食し、液胞内に囲い込んでリソソームと融合し、リソソームで自食作用と呼ばれる過程を介して内容物が分解されて除去されるのに対して、CFマクロファージはこれに関して不完全である。この固有の自食作用の脆弱さ(Lucianiら(2010)Nat.Cell.Biol.12:863−875;Lucianiら(2011)Autophagy 7:104−106;Lucianiら(2012)Autophagy 8)は、B.cenocepaciaが必須の自食作用分子下方制御することができるのでさらに拍車がかかる(Abdulrahmanら(2011)Autophagy 7:1359−1370)。
CF患者のB.cenocepacia感染は、処置が非常に困難であり、しばしば最後の救命手段である肺移植を受けることもできないので、実質上の死刑宣告と考えられる。それにより、CF患者の肺ならびに医学的環境からB.cenocepaciaを根絶するための新規で非常に有効なアプローチを開発する必要性は過小評価されていいわけがない。本発明は、この必要性を満たし、関連する利点も提供する。

概要

Burkholderia感染の処置のための組成物および方法を提供すること。嚢胞性線維症患者におけるバイオフィルムの破壊方法を開示する。本発明の特定の実施形態によれば、Burkholderia感染の処置または再発防止を必要とする嚢胞性線維症(CF)患者においてBurkholderia感染の処置または再発防止のための用いるための抗IHF抗体が提供される。前記抗IHF抗体は、DNアーゼ処置なしで前記患者に投与されてもよい。本発明の別の実施形態によれば、本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株もまた提供される。なし

目的

したがって、一態様では、CF中に存在するかまたはCFに寄与するバイオフィルム(例えば、B.cenocepacia誘導性バイオフィルム)を阻害するか、それと競合するか、その力価を決定する方法であって、バイオフィルムを干渉作用剤と接触させ、それにより、バイオフィルムを阻害するか、それと競合するか、その力価を決定する、接触させることを含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

Burkholderia感染の処置のための組成物および方法。

技術分野

0001

関連出願の引用
本願は、2013年6月13日に出願した米国仮出願第61/834,846号に対する米国特許法第119条(e)項の下での優先権を主張する。米国仮出願第61/834,846号の内容は、これにより本願に参考として援用される。

背景技術

0002

背景
本開示を通して、文献、例えば、技術刊行物、科学刊行物、特許公報などを括弧内に記載する。本情報は、その全体が、技術的現状をより完全に記載し、特許請求の範囲に記載の主題を支持するために、本開示に参考として援用される。

0003

嚢胞性線維症(CF)は、コーカソイド罹患する最も一般的な遺伝性致死性障害である(Campanaら(2004)J.Cyst.Fibros.3:159−163)。この遺伝的障害の最も大きな問題は、CF患者から細菌性病原体根絶することができないことである。結果として、細菌繁殖(proliferation)後に接着性細胞バイオ
フィルム内に留まり、そして/または局所的に宿主細胞侵入するという悪循環がおこる慢性感染状態発症する。各急性繁殖サイクルにより、強い宿主応答が誘発され、これらの感染を一掃するために、過剰増殖性炎症応答肺組織を損傷し、それにより、瘢痕が形成されて肺機能が損なわれ、しばしば死に至る。今日でさえ、少なくとも90%のCF患者が呼吸不全死亡している。現在の処置方法は、抗生物質に依るところが大きいが、一定の病原体抗生物質処置に対して高い抵抗性を保持し、これはバイオフィルム内に生息する能力に主に寄与する表現型である。一旦CF肺内でバイオフィルムが形成されて感染が確立されると、細菌の根絶は稀である(Georgeら(2009)FEMS Microbiol.Lett.300:153−164)。

0004

成人CF患者における主な病原体はPseudomonas aeruginosaであるのに対して、最も有害なCF関連病原体はセパシア菌群(Bcc)のメンバーであり、おそらく最も病原性の高いメンバーはBurkholderia cenocepacia(グラム陰性日和見病原体)である。セパシア菌群内の17の公式に命名された種のうちで、B.multivoransおよびB.cenocepaciaがCFで優位を占め(Simpsonら(1994)J.Antimicrob.Chemother.34:353−361;Butlerら(1995)J.Clin.Microbiol.33:1001−1004;Castellaniら(1995)Arch Dis Child 73:276;LiPumaら(1995)N.Engl.J.Med.332:820−821)、全Burkholderia感染のおよそ85〜97%を占める。任意のBcc種に感染されたCF患者はしばしば予後不良である一方で、B.cenocepacia感染はより重篤であり、生存率が低下し、致命的な「cepacia症候群」の発症リスクが高くなる(Simpsonら(1994)J.Antimicrob.Chemother.34:353−361;Butlerら(1995)J.Clin.Microbiol.33:1001−1004;Castellaniら(1995)Arch.Dis.Child.73:276;LiPumaら(1995)N.Engl.J.Med.332:820−821;Burnsら(1999)Pediatr.Infect.Dis.J.18:155−156;Hopkinsら(2009)Am.J.Respir.Crit.Care Med.179:257−258;De Soyzaら(2010)J.Heart.Lung Transplant 29:1395−1404;Nashら(2010)Transpl.Infect.Dis.12:551−554)。B.cenocepaciaは、ポリミキシンアミノグリコシド、およびほとんどのβ−ラクタムに本質的に耐性を示し、本質的に全ての抗菌薬クラスに耐性を生じ得る(Aaronら(2000)Am.J.Respir.Crit.Care Med.161:1206−1212;Goliniら(2006)Eur.J.Clin.Microbiol.Infect.Dis.25:175−180;Dubarryら(2010)Appl.Environ.Microbiol.76:1095−1102)。

0005

B.cenocepaciaは、同定および処置が困難であり、また、CF個体間で容易に伝播することができるので、CFにおける病原体として悪名を得ていた。CF以外でさえ、B.cenocepaciaの伝染性の強い流行株は、医療現場汚染し、院内に拡大することが示されている(Graindorgeら(2010)Diagn.Microbiol.Infect.Dis.66:29−40)。多剤耐性B.cenocepaciaは耐性機構をヒト気道内に存在する他の微生物、特にCF肺に同時コロニー形成する微生物に伝達することができる可能性も高い。この仮定は、25〜45%の成人CF患者が複数の多剤耐性細菌に慢性的に感染するという所見によって支持される(Lechtzinら(2006)Respiration 73:27−33)。

0006

CF気道疾患病理発生は、多因子性であり、気道分泌物抗菌活性欠損粘液線毛クリアランスの変化、粘膜下機能の異常、および活性酸素種(ROS)の過剰産生が含まれる。慢性炎症肺感染の結果としてのCF病理発生の中核を成し、肺障害を引き起こし、85%が死亡する。過剰なサイトカイン分泌肺胞マクロファージがCF患者で認められる肺病状にさらに寄与する。炎症促進性メディエーター、例えば、IL−1β、IL−8、TNF−α、および抗炎症性IL−10などは、CF患者、培養陽性感染の無い若年患者でさえも検出される。さらに、肺胞マクロファージは、典型的には、肺に接近する微生物を貪食し、液胞内に囲い込んでリソソームと融合し、リソソームで自食作用と呼ばれる過程を介して内容物が分解されて除去されるのに対して、CFマクロファージはこれに関して不完全である。この固有の自食作用の脆弱さ(Lucianiら(2010)Nat.Cell.Biol.12:863−875;Lucianiら(2011)Autophagy 7:104−106;Lucianiら(2012)Autophagy 8)は、B.cenocepaciaが必須の自食作用分子下方制御することができるのでさらに拍車がかかる(Abdulrahmanら(2011)Autophagy 7:1359−1370)。
CF患者のB.cenocepacia感染は、処置が非常に困難であり、しばしば最後の救命手段である肺移植を受けることもできないので、実質上の死刑宣告と考えられる。それにより、CF患者の肺ならびに医学的環境からB.cenocepaciaを根絶するための新規で非常に有効なアプローチを開発する必要性は過小評価されていいわけがない。本発明は、この必要性を満たし、関連する利点も提供する。

先行技術

0007

Campanaら(2004)J.Cyst.Fibros.3:159−163
Georgeら(2009)FEMS Microbiol.Lett.300:153−164
Simpsonら(1994)J.Antimicrob.Chemother.34:353−361
Butlerら(1995)J.Clin.Microbiol.33:1001−1004
Castellaniら(1995)Arch.Dis Child 73:276
LiPumaら(1995)N.Engl.J.Med.332:820−821
Burnsら(1999)Pediatr.Infect.Dis.J.18:155−156
Hopkinsら(2009)Am.J.Respir.Crit.Care Med.179:257−258
De Soyzaら(2010)J.Heart.Lung Transplant 29:1395−1404
Nashら(2010)Transpl.Infect.Dis.12:551−554
Aaronら(2000)Am.J.Respir.Crit.Care Med.161:1206−1212
Goliniら(2006)Eur.J.Clin.Microbiol.Infect.Dis.25:175−180
Dubarryら(2010)Appl.Environ.Microbiol.76:1095−1102
Graindorgeら(2010)Diagn.Microbiol.Infect.Dis.66:29−40
Lechtzinら(2006)Respiration 73:27−33
Lucianiら(2010)Nat.Cell.Biol.12:863−875
Lucianiら(2011)Autophagy 7:104−106
Abdulrahmanら(2011)Autophagy 7:1359−1370

課題を解決するための手段

0008

開示の概要
本発明者らは、CF感染処置のための新規のアプローチの開発のためのタンパク質標的を同定した。このタンパク質標的(DNA結合タンパク質のDNABIファミリーのメンバー)は、これらの細菌集団内の細胞外DNA(eDNA)の構造格子へのその寄与により、複数のヒト病原体(Goodmanら(2011)Mucosal Immunol.4:625−637;Justiceら(2012)PLoS One 7:e48349;Gustaveら(2012)J.Cyst.Fibros.)によるバイオフィルムの形成および安定性に必須である。DNABIIファミリーは、核様体関連タンパク質(NAP)(細胞内細菌核様体を部分的に形づくる細菌タンパク質)と呼ばれるタンパク質クラスのメンバーである(Browningら(2010)Curr.Opin.Microbiol.13:773−780)。さらに、このファミリーは、偏在性であり、事実上全ての真正細菌によって発現される。これまでに特徴付けられている全てのファミリーメンバーは、サブユニットホモ二量体またはヘテロ二量体のいずれかとして機能する。このファミリーは、2つのタイプ、HU(ヒストン様タンパク質)およびIHF(組込み宿主因子)に分類され、B.cenocepaciaはこれらの両方を発現することが可能である(J2315遺伝子株:BCAL3530、hupA;BCAL1585、hupB;BCAL1487、ihfA、およびBCAL2949、ihfb)。これらのファミリーメンバー間の主な相違は、HUが配列から独立した様式でDNAに結合する一方で、IHFはコンセンサス配列に結合するという点である(WATCAANNNNTTR(ここで、WはAまたはTであり、Rはプリンである)、配列番号36)は属間で保存されている(Swingerら(2004)Curr.Opin.Struct.Biol.14:28−35))。全てのDNABIIタンパク質はDNAに結合してかなり屈曲させる(例えば、E.coli IHFはDNAを実質的なUターンに屈曲させることができる(Riceら(1996)Cell 87:1295−1306))。さらに、全てのファミリーメンバーは、予め屈曲したか湾曲したDNA構造(例えば、ホリデイジャンクション、DNA組換えの中核を成す十字様構造)を好む。実際、DNABIIタンパク質は、全ての細胞内DNA機能(遺伝子の発現、組換え、修復、および複製が含まれる)を容易にする補助因子として機能する(Swingerら(2004)Curr.Opin.Struct.Biol.14:28−35)。

0009

過去20年間に、複数の研究者がこれらのタンパク質が細胞外にも存在することを発見していた(Gao(2000)Los Angeles:University of Southern California;Wintersら(1993)Infect.Immun.61:3259−3264;Lunsfordら(1996)Curr.Microbiol.32:95−100;Boleijら(2009)Infect.Immun.77:5519−5527)。今日までに、3種の細胞外機能が記載されている。第1に、連鎖球菌HUは、TNFαおよびインターロイキン−1の放出誘導によって強力な炎症性先天性免疫応答を誘発することが示されている(Zhangら(1999)Infect.Immun.67:6473−6477)。興味深いことに、B.cenocepaciaは、依然として未知機構による宿主受容体Pyrinを介したIL−1β産生の悪化によって末梢損傷を誘導する(Gavrilinら(2012)Immunol.188:3469−3477;Kotrangeら(2011)J.Leukoc.Biol.89:481−488)。これに関して、DNABIIファミリーメンバーの細胞外の役割は、依然としてB.cenocepaciaについて試験されなければならない。第2に、細胞外DNABIIタンパク質は、ラミニンに結合し、宿主細胞への直接的な接触を誘発すると考えられる(Wintersら(1993)Infect.Immun.61:3259−3264)。第3に、DNABIIタンパク質は、複数の病原体のバイオフィルムの細胞外の重合マトリックスまたは重合物質(またはEPS)内のeDNAの構造完全性を安定化することが知られている(Goodmanら(2011)Mucosal Immunol.4:625−637)。これらのタンパク質に指向する抗血清は、バイオフィルムを不安定化し、その結果常在細菌を暴露/放出させ、したがって常在細菌を抗菌剤および免疫系エフェクターの両方の作用に感作させるのに十分である(Goodmanら(2011)Mucosal Immunol.4:625−637)。最近、両IHFサブユニットが尿路病原性E.coliによる膀胱の有効なコロニー形成に必要であること、さらに、両IHFサブユニットが細胞内細菌集団集団構造に影響を及ぼすことも示されている(Justiceら(2012)PLoS One 7:e48349)。理論に拘束されず、且つB.cenocepacia誘導性バイオフィルム内の大量のeDNAを考慮して、本発明者らは、同様にこれらのバイオフィルムの安定化におけるDNABIIタンパク質ファミリーの役割が存在するかどうか、したがって、このタンパク質ファアミリーが治療的介入のための標的としての機能を果たすかどうかを調査した。さらに、おそらく細菌細胞に関連する細胞外DNABIIタンパク質の存在は、B.cenocepaciaの宿主細胞との相互作用、特にその主な貯蔵所(マクロファージ)との相互作用に影響を及ぼし得る。

0010

したがって、調査および研究後、本発明者らは、本明細書中に、DNABIIタンパク質をターゲティングする免疫治療アプローチを開示し、特に既存の従来の治療法と組み合わせた場合に、B.cenocepaciaによって形成されたバイオフィルムの減量およびバイオフィルムEPSから新たに放出される細菌への抗生物質の作用に対する感受性付与の両方で非常に有効であることが見出された。本方法を、CF患者の肺由来のB.cenocepaciaの貯蔵所を縮小して根絶させるために使用することができる。さらに、本方法は、B.cenocepaciaがCFマウス(ヒトにおけるCFの重要な動物モデル)から単離したマクロファージ内増幅(multiply)能力を阻害することによってCF疾患の再発を防止することを示している。

0011

したがって、一態様では、CF中に存在するかまたはCFに寄与するバイオフィルム(例えば、B.cenocepacia誘導性バイオフィルム)を阻害するか、それと競合するか、その力価を決定する方法であって、バイオフィルムを干渉作用剤と接触させ、それにより、バイオフィルムを阻害するか、それと競合するか、その力価を決定する、接触させることを含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる方法を提供する。接触は、in vitroまたはin vivoで実施することができる。

0012

別の態様では、CF患者またはCFに寄与する感染を保有する患者におけるバイオフィルム中の細菌細胞を阻害するか、防止するか、その力価を決定する方法であって、細菌細胞を干渉作用剤と接触させ、それにより、細菌細胞および感染を阻害するか、防止するか、その力価を決定する、接触させることを含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる方法を本明細書中に提供する。接触は、in vitroまたはin
vivoで実施することができる。

0013

CF患者または細菌感染の発症リスクのある患者における細菌感染の再発を処置または防止する方法であって、有効量の干渉作用剤を被験体投与し、それにより、CF患者における細菌感染の再発を処置または防止する、投与することを含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる方法も提供する。

0014

治療をさらに補足するために、干渉作用剤を、抗菌剤(例えば、セフタジジムシプロフロキサシンイミペネム、およびミノサイクリン)と組み合わせることができる。したがって、任意の上記方法は、有効量の抗菌薬(例えば、セフタジジム、シプロフロキサシン、イミペネム、およびミノサイクリン)を投与するか、抗菌薬と接触させることをさらに含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなることができる。別の態様では、干渉作用剤の投与または接触を、DNアーゼ処置を使用せずに実施する。一態様では、治療から排除されるDNアーゼ処置は、DNA骨格内ホスホジエステル結合の切断を触媒する酵素を含む。十字構造だけでなく、DNAの多様な二次構造も標的とすることが公知であるDNアーゼ酵素についての3つの非限定的な例には、DNアーゼI、T4 Endo VII、およびT7 Endo Iが含まれる。一態様では、治療から排除されるDNアーゼ処置は、プルモザイム(Pulmozyme)(登録商標)(ドルナーゼα;Genentech,Inc.)を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる。

0015

本明細書中に記載の方法について、細胞内持続に必要な重要表面閉塞するか、微生物DNAのDNABIIタンパク質またはDNABIIポリペプチドへの結合を干渉または妨害する任意の作用剤は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。干渉作用剤の非限定的な例としては、
(a)単離されたかまたは組換え型の組込み宿主因子(IHF)ポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物
(b)表1、表2において同定される単離されたかまたは組換え型のタンパク質またはポリペプチド、表2、表3において同定されたArm断片、または図9において同定されるDNA結合性ペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物;
(c)配列番号1〜33またはその等価物の単離されたかまたは組換え型のポリペプチドまたはそのそれぞれの断片もしくは等価物;
(d)配列番号5〜11、28、29の、または表1において同定された単離されたかまたは組換え型のC末端ポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物;
(e)微生物DNAへの結合において組込み宿主因子と競合するか、置換することなく重要表面を閉塞させるポリペプチド;
(f)ホリデイジャンクションと似ている4方向ジャンクションポリヌクレオチド複製フォークと似ている3方向ジャンクションポリヌクレオチド、固有の柔軟性を有するポリヌクレオチドまたは屈曲したポリヌクレオチド;
(g)(a)〜(e)のうちの任意の1つをコードする、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド;
(h)(a)〜(e)のうちの任意の1つを特異的に認識する、またはそれに特異的に結合する抗体もしくは抗原結合性断片、またはそのそれぞれの等価物もしくは断片;
(i)(h)の抗体または抗原結合断片をコードする、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド;および
(j)DNABIIタンパク質またはDNABIIポリペプチドの微生物DNAへの結合と競合する小分子
が挙げられる。

0016

一態様では、配列番号1〜5、12〜27、または30〜33から選択されるアミノ酸配列、または図9において同定されるDNA結合性ペプチドから本質的になる単離されたかまたは組換え型のポリペプチドが提供される。

0017

別の態様では、配列番号1または2を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、または29のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを使用した方法を実施する。

0018

別の態様では、配列番号3、4、または5を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、または29のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを使用した方法を実施する。

0019

別の態様では、配列番号12、14、16、18、20、22、24、26、30、または32を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、または29のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを使用した方法を実施する。

0020

一態様では、配列番号13、15、17、19、21、23、25、27、31、または33を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、または29のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを使用した方法を実施する。

0021

別の態様では、配列番号12および13、または14および15、または16および17、または18および19、または20および21、または22および23、または24および25、または26および27、または30および31、または32および33を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、または29のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを使用した方法を実施する。

0022

別の態様では、DNABIIポリペプチド、IHFポリペプチド、配列番号6〜11、28、29、または表1において同定されたポリペプチドの群のポリペプチドのC末端領域またはペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを使用して本方法を実施する。

0023

本発明の方法において使用され得る作用剤のさらなる非限定的な例としては、
(a)単離されたかまたは組換え型の組込み宿主因子(IHF)ポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(b)E.coliのU93株由来の単離されたかまたは組換え型のヒストン様タンパク質(HU)ポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(c)表1、表2において同定される単離されたかまたは組換え型のタンパク質もしくはポリペプチド、表2、表3、表4において同定されたArm断片、または図9において同定されるDNA結合性ペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(d)配列番号1〜348の単離されたかまたは組換え型のポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(e)配列番号6〜11、28、29、42〜100、表1の単離されたかまたは組換え型のC末端のポリペプチド、または表4において同定されるC末端のポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(f)微生物DNAへの結合について組込み宿主因子と競合するポリペプチドまたはポリヌクレオチド、
(g)ホリデイジャンクションと似ている4方向ジャンクションポリヌクレオチド、複製フォークと似ている3方向ジャンクションポリヌクレオチド、固有の柔軟性を有するポリヌクレオチドまたは屈曲したポリヌクレオチド、
(h)(a)〜(f)のうちの任意の1つをコードする、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、または配列番号36の単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、またはそのそれぞれの等価物、またはストリンジェントな条件下でポリヌクレオチドまたはその等価物もしくはその相補物ハイブリダイズするポリヌクレオチド、
(i)(a)〜(f)のうちの任意の1つを特異的に認識する、またはそれに特異的に結合する抗体もしくは抗原結合性断片、または各抗体もしくはその抗原結合性断片の等価物もしくは断片、
(j)(i)の抗体もしくは抗原結合性断片またはその相補物をコードする、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、または
(k)DNABIIタンパク質またはDNABIIポリペプチドの微生物DNAへの結合を閉塞させるかまたはそれと競合する小分子
が挙げられる。

0024

本明細書では、免疫応答を誘導する、またはそれを必要とする被験体に受動免疫を付与することを必要とするCF被験体において免疫応答を誘導する、またはそれを必要とする被験体に受動免疫を付与するための方法であって、CF被験体に、群:
(a)単離されたかまたは組換え型の組込み宿主因子(IHF)ポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(b)E.coliのU93株由来の単離されたかまたは組換え型のヒストン様タンパク質(HU)ポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(c)表1、表2において同定される単離されたかもしくは組換え型のタンパク質ポリペプチド、表2、表3、表4において同定されるArm断片、または図9において同定されるDNA結合性ペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(d)配列番号1〜348の単離されたかまたは組換え型のポリペプチド、またはその断片もしくは等価物、
(e)配列番号6〜11、28、29、42〜100、表1の単離されたかまたは組換え型のC末端のポリペプチド、または表4において同定されるC末端のポリペプチド、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、
(f)(a)〜(e)のうちの任意の1つをコードする、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、または配列番号36の単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、またはそのそれぞれの等価物、またはストリンジェントな条件下でポリヌクレオチド、その等価物もしくはその相補物とハイブリダイズするポリヌクレオチド、
(g)(a)〜(e)のうちの任意の1つを特異的に認識する、またはそれに特異的に結合する抗体もしくは抗原結合性断片、またはそのそれぞれの等価物もしくは断片、
(h)(g)の抗体もしくは抗原結合性断片をコードする、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、
(i)(a)〜(e)のうちの任意の1つでパルスした抗原提示細胞、および
(j)(a)〜(e)のうちの任意の1つをコードする1種または複数種のポリヌクレオチドでトランスフェクトされた抗原提示細胞
の1つまたは複数の作用剤を有効量で投与することを含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる方法も提供される。

0025

そのような免疫応答または補助を必要とする被験体としては、微生物バイオフィルムが生じる感染症の危険性がある、またはそれに罹患している被験体が挙げられる。

0026

本明細書ではまた、上記の方法において使用するための、ポリヌクレオチド、ポリペプチドおよび抗体、抗原結合断片ならびに組成物も提供され、その非限定的な例は以下に考察されている。

0027

一態様では、配列番号1〜5または12〜27、30〜35、101〜348から選択されるアミノ酸配列または図9において同定されるDNA結合性ペプチドを含む、あるいはそれから本質的になる単離されたかまたは組換え型のポリペプチドが提供される。

0028

別の態様では、配列番号1または2を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドが提供される。

0029

一態様では、配列番号3、4、または5を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドもまた提供される。

0030

一態様では、配列番号12、14、16、18、20、22、24、26、30、または32を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドが提供される。

0031

一態様では、配列番号13、15、17、19、21、23、25、27、31、または33を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドが提供される。

0032

一態様では、配列番号337、338、339、または340を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドが提供される。

0033

一態様では、配列番号12および13、または14および15、または16および17、または18および19、または20および21、または22および23、または24および25、または26および27、または30および31、または32および33を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるが、配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない単離されたかまたは組換え型のポリペプチドが提供される。

0034

一態様では、少なくとも10個、あるいは少なくとも15個、あるいは少なくとも20個、あるいは少なくとも25個、あるいは少なくとも30個を含むC末端領域、DNABIIポリペプチド、IHFポリペプチド、HUポリペプチド、配列番号6〜11、28、29、または表1、表2において同定されたポリペプチドの群のポリペプチドのC末端アミノ酸、表2、表4において同定されたArm断片、またはそのそれぞれの断片もしくは等価物、あるいは配列番号337〜340のポリペプチド、またはその等価物を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを提供する。

0035

一態様では、
配列番号12および13を含むポリペプチド、
配列番号14および15を含むポリペプチド、
配列番号16および17を含むポリペプチド、
配列番号18および19を含むポリペプチド、
配列番号20および21を含むポリペプチド、
配列番号23および24を含むポリペプチド、
配列番号25および26を含むポリペプチド、
配列番号30および31を含むポリペプチド、
配列番号32および33を含むポリペプチド、
配列番号34および35を含むポリペプチド、
配列番号337および338を含むポリペプチド、または
配列番号339および340を含むポリペプチド、
配列番号341〜348を含むポリヌクレオチドまたはポリペプチド
からなる群の単離されたかまたは組換え型のポリペプチドまたはポリヌクレオチドであって、該ポリペプチドは、IHFアルファ、IHFベータのうちの任意の1つの野生型でも配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが提供される。

0036

一態様では、
配列番号12および13から本質的になるポリペプチド、
配列番号14および15から本質的になるポリペプチド、
配列番号16および17から本質的になるポリペプチド、
配列番号18および19から本質的になるポリペプチド、
配列番号20および21から本質的になるポリペプチド、
配列番号23および24から本質的になるポリペプチド、
配列番号25および26から本質的になるポリペプチド、
配列番号30および31から本質的になるポリペプチド、
配列番号32および33から本質的になるポリペプチド、
配列番号34および35から本質的になるポリペプチド、
配列番号337および338から本質的になるポリペプチド、または
配列番号339および340から本質的になるポリペプチド、
配列番号341〜348のいずれか1つから本質的になるポリヌクレオチドまたはポリペプチド、
の群の単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチドまたはポリペプチドであって、該ポリペプチドがIHFアルファ、IHFベータのうちの任意の1つの野生型または配列番号6〜11、28、29、または42〜100のいずれでもない、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドが提供される。

0037

上で同定された単離されたポリペプチドを、その断片および等価物も含めて、2つ以上、または3つ以上または4つ以上、または多数含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる単離されたかまたは組換え型のポリペプチドも提供される。その例としては、配列番号1〜4および/または12〜29、および/または30〜33、および/または30〜35、例えば、配列番号1および2、あるいは1および3、あるいは1および4、あるいは2および3、あるいは配列番号1、2および3、あるいは、2、3および4、あるいは1、3および4または等価のポリペプチドを含む単離されたポリペプチドが挙げられ、その例は表2および特に、表2において同定されるArm断片またはその等価物、あるいは配列番号337〜340のポリペプチド、またはそれらの等価物に示されている。ポリペプチドは任意の方向、例えば、配列番号1、2、および3、または配列番号3、2および1、あるいは配列番号2、1および3、あるいは3、1および2、あるいは11および12、あるいは1および12、あるいは2および12、あるいは1および12、あるいは2および13、あるいは12、16および1、あるいは1、16および12であってよい。

0038

別の態様では、本発明は、配列番号1または2および3または4を含む単離されたかまたは組換え型のポリペプチド、またはDNABIIタンパク質の断片、例えば、Haemophilus influenzae IHFα微生物またはHaemophilus influenzae IHFβ微生物のβ−3断片および/またはα−3断片などに対応するアミノ酸を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるポリペプチドまたは組換え型ポリペプチドを提供し、その非限定的な例としては、配列番号12〜27、またはポリペプチドのそれぞれの断片もしくは等価物が挙げられ、その例は表2および3に示されている。一態様では、単離された野生型ポリペプチドが特異的に排除され、例えば、ポリペプチドは表1において同定される配列番号6〜11または野生型配列のいずれでもない。この実施形態では、配列番号1または2、またはIHFα微生物またはIHFβ微生物のβ−3断片および/またはα−3断片に対応するアミノ酸を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなり、その非限定的な例として配列番号12〜27および30〜33が挙げられるポリペプチド、またはそのそれぞれの等価物は、配列番号3または4またはその断片もしくは等価物の上流またはアミノ末端に位置する。別の態様では、単離されたポリペプチドは、配列番号3または4、またはIHFα微生物またはIHFβ微生物のβ−3断片および/またはα−3断片に対応するアミノ酸を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなり、その非限定的な例として配列番号12〜27が挙げられるポリペプチド、または配列番号1または2、またはその等価物の上流またはアミノ末端に位置するその等価物を含む。

0039

上記の実施形態のいずれにおいても、ポリペプチド、断片またはその等価物のN末端またはC末端にペプチドリンカーを付加することができる。一態様では、リンカーは、本発明のポリペプチド、例えば、配列番号1〜4、28、29、34、または35または30〜33、34、または35、またはHaemophilus influenzae IHFα微生物またはHaemophilus influenzae IHFβ微生物のβ−3断片および/またはα−3断片に対応するアミノ酸を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなり、その非限定的な例として配列番号12〜27が挙げられるポリペプチド、またはそのそれぞれの等価物をつなぐ。「リンカー」または「ペプチドリンカー」とは、ポリペプチド配列のN末端またはC末端のいずれかに連結したペプチド配列を指す。一態様では、リンカーは約1アミノ酸残基から約20アミノ酸残基までの長さである、あるいは2アミノ酸残基〜約10アミノ酸残基、約3アミノ酸残基〜約5アミノ酸残基の長さである。ペプチドリンカーの例は、Gly−Pro−Ser−Leu−Lys−Leu(配列番号37)である。

0040

上で同定されたポリペプチドのうちの任意の1つの単離されたかまたは組換え型のポリペプチド、ならびに上で同定された単離されたかまたは組換え型のポリペプチドの2つ以上を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる単離されたかまたは組換え型のポリペプチドの断片または等価物がさらに提供される。

0041

微生物DNAと、ポリペプチドまたはその断片もしくは等価物の結合に干渉するポリヌクレオチド、例えば、配列番号36、またはホリデイジャンクションと似ている4方向のジャンクションポリヌクレオチド、複製フォークと似ている3方向のジャンクションポリヌクレオチド、固有の柔軟性を有するポリヌクレオチドまたは屈曲したポリヌクレオチド;ポリヌクレオチドの発現および/または複製に必要な調節エレメント作動可能に連結することができる、上記のポリペプチドまたは抗体またはその断片をコードする、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチドがさらに提供される。ポリヌクレオチドは、ベクター内に含有されてよい。

0042

上記の単離されたかまたは組換え型のポリペプチド、ホリデイジャンクションと似ている4方向のジャンクションポリヌクレオチド、複製フォークと似ている3方向のジャンクションポリヌクレオチド、固有の柔軟性を有するポリヌクレオチドまたは屈曲したポリヌクレオチドを含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる単離された宿主細胞;上記の単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、または上記のベクターも提供される。

0043

上で同定されたポリペプチドのうちの任意の1つの単離されたかまたは組換え型のポリペプチド、ならびに上で同定された単離されたかまたは組換え型のポリペプチドの2つ以上を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなる単離されたかまたは組換え型のポリペプチドの断片または等価物がさらに提供される。

0044

別の態様では、上記方法は、ポリペプチドの断片または等価物を含めた、上記の単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを特異的に認識し、それに結合する抗体または抗原結合性断片を用いて行われる。抗体の非限定的な例としては、ポリクローナル抗体モノクローナル抗体ヒト化抗体ヒト抗体抗体誘導体ベニア化抗体、二機能性抗体(diabody)、キメラ抗体、抗体誘導体、組換えヒト抗体、または抗体断片が挙げられる。特定の態様では、抗体は、モノクローナル抗体である。モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株がさらに提供される。

0045

本発明は、上で同定された単離されたかまたは組換え型のポリペプチドまたは抗体またはその断片のうちの1つまたは複数をコードする単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチドも提供する。単離されたポリヌクレオチドを含むベクターがさらに提供される。本発明の2つ以上の単離されたポリペプチドの一態様では、単離されたポリヌクレオチドは、ポリシストロニックベクター内に含有されてよい。

0046

本明細書に記載の1つまたは複数の単離されたかまたは組換え型のポリペプチドを含む単離された宿主細胞、または単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、またはベクターがさらに提供される。一態様では、単離された宿主細胞は、真核細胞、例えば、樹状細胞などの抗原提示細胞などである。

0047

抗体、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、ベクターまたは宿主細胞は、検出可能な標識またはキャリア(例えば、薬学的に許容されるキャリア)をさらに含んでよい。

0048

キャリアと、本発明の単離されたかまたは組換え型のポリペプチドのうちの1つまたは複数、本発明の単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、本発明のベクター、本発明の単離された宿主細胞、または本発明の抗体とを含む組成物も提供される。キャリアは、固体支持体ステントまたは歯科インプラントのような医用デバイス、または薬学的に許容されるキャリアなどの液体のうちの1つまたは複数であってよい。組成物は、アジュバント、抗菌薬または抗原性ペプチドをさらに含んでよい。

0049

組成物は、追加的な生物学的に活性な作用剤をさらに含んでよい。その非限定的な例は、1種の抗菌剤、例えば、他のワクチン構成成分(すなわち、抗原性ペプチド)、例えば、表面抗原、例えば、IV型Pilinタンパク質など(JurcisekおよびBakaletz(2007年)J. of Bacteriology 189巻(10号):3868〜3875頁を参照されたい)である。

0050

本発明は、上記の単離されたポリヌクレオチドを含む宿主細胞を、ポリヌクレオチドの発現に好ましい条件下で増殖(grow)させること、または培養することによって抗原性ペプチドを作製するための方法も提供する。この方法によって作製されるポリペプチドは、さらにin vitroまたはin vivoで使用するために単離することができる。

0051

上記の組成物および使用説明書を含む診断または処置に使用するためのキットも提供される。本明細書において提供される新しい薬物および/または併用療法スクリーニングを実施するためのキットも提供される。
配列表
配列番号1
A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−A9
ここで、
A1はVまたはIであり;
A2は、K、Q、E、A、VまたはYのうちの任意の1つであり;
A3はK、L、I、VまたはFのうちの任意の1つであり;
A4はS、I、RまたはVのうちの任意の1つであり;
A5はGまたはSのうちの任意の1つであり;
A6はFであり;
A7はGであり;
A8はNまたはSまたはTまたはKのうちの任意の1つであり;
A9はFである。
配列番号2は、VKKSGFGNFである。
配列番号3は、B1−B2−B3−B4−B5−B5−B6−B7であり、
B1は存在しない、またはGまたはKのうちの任意の1つであり;
B2は存在しない、またはR、IまたはKのうちの任意の1つであり;
B3はNまたはVであり;
B4はPまたはIであり;
B5は、K、Q、SまたはGのうちの任意の1つであり;
B6は、T、KまたはSのうちの任意の1つであり;
B7は、G、K、QまたはDのうちの任意の1つである。
配列番号4はNP(K/Q)TGである。
配列番号5 GRNP(K/Q)TG
配列番号6全長の野生型(wt)86−028NP Haemophilus influenzae IhfA;Genbank受託番号:AAX88425.1、2011年3月21日に最終アクセス
ATITKLDIIELSDKYHLSKQDTKNVVEFLEIRLSLESGQDVKLSGFGNFELRDKSSRPGRNPKGDVVPVSARRVVTFKPGQKLRARVEKTK。
配列番号7 全長のwt 86−028NP Haemophilus influenzae HU、Genbank受託番号:YP_248142.1、2011年3月21日に最終アクセス:
MRFVTIFINHAFNSSQVRLSFAQFLR QIRKDTFKESNFLFNRRYKFMNKTDLIDAIANAAELNKKQAKAALETLDAITASLKEGEPVQLIGFGTFKVNERARTGRNPQTGAEIQIAASKVPAFVSGKALKDAIK。
配列番号8 全長のwt R2846 Haemophilus influenzae IhfA、Genbank受託番号:ADO96375、2011年3月21日に最終アクセス:
MATITKLDIIEYLSDKYHLSKQDTKNVVENFL EEIRLSLESGQDVKLSGFGNFELRDKSSRPGRNPKTGDVVPVSARRVVTFKPGQKLRARVEKTK。
配列番号9 全長のwt Rd Haemophilus influenzae IhfA、Genbank受託番号:AAC22959.1、2011年3月21日に最終アクセス:
MATITKLDIIEYLSDKYHLSKQDTK NVVENFLEEIRLSLESGQDVKLSGFGNFELRDKSSRPGRNPKTGDVVPVSARRVVTFKPGQKLRARVEKTK;
配列番号10 全長のwt E.coli K12 IhfA;Genbank受託番号:AAC74782.1、2011年3月21日に最終アクセス:
ALTKAEMSEYLFDKLGLSKRDAKELVELFFE EIRRALENGEQVKLSGFGNFDLRDKNQRPGRNPKTGEDIPITARRVVTFRPGQKLKSRVENASPKDE; DNA Genbank番号NC_000913。
配列番号11 全長のwt P.aeruginosa PA 01 IhfA;Genbank受託番号:AAG06126.1、2011年3月21日に最終アクセス:
MGALTKAEIAERLYEELGLNKREA KELVELFFEEIRQALEHNEQVKLSGFGNFDLRDKRQRPGRNPKTGEEIPITARRVVTFRPGQKLKARVEAYAGTKS
配列番号12および13:(IHFβ)のβ−3部分およびα−3部分、配列番号12:TFRPGQおよび配列番号13:KLKSRVENASPKDE
配列番号14および15:(IHFβ)のβ−3部分およびα−3部分、配列番号14:HFKPGKおよび配列番号15:ELRDRANIYG
配列番号16および17:配列番号6のβ−3部分およびα−3部分、配列番号16:TFKPGQおよび配列番号17:KLRARVEKTK
配列番号18および19:2019 Haemophilus influenzae
IhfAのβ−3部分およびα−3部分、配列番号18:TFKPGQおよび配列番号19:KLRARVENT
配列番号20および21:配列番号8のβ−3部分およびα−3部分、配列番号20:TFKPGQおよび配列番号21:KLRARVEKTK
配列番号22および23:配列番号9のβ−3部分およびα−3部分、配列番号22:TFKPGQおよび配列番号23:KLRARVEKTK
配列番号24および25:配列番号10のβ−3部分およびα−3部分、配列番号24:TFRPGQおよび配列番号25:KLKSRVENASPKDE
配列番号26および27: 配列番号11のβ−3部分およびα−3部分、配列番号26:TFRPGQおよび配列番号27:KLKARVEAYAGTKS
配列番号28:E.coli hupA、Genbank受託番号:AP_003818、2011年3月21日に最終アクセス:
MNKTQLIDVIAEKAELSKTQAKAALESTLAAITESLKEGDAVQLVGFGTFK VNHRAERTGRNPQTGKEIKIAAANVPAFVSGKALKDAVK
配列番号29:E.coli hupB、Genbank受託番号:AP_001090.1、2011年3月21日に最終アクセス:
MNKSQLIDKIAAGADISKAAAGRALDAIIASVTESLKEGDDVALVGFG TFAVKERAARTGRNPQTGKEITIAAAKVPSFRAGKALKDAVN
配列番号30および31:配列番号28のβ−3部分およびα−3部分、配列番号30:AFVSGKおよび配列番号31:ALKDAVK
配列番号32および33:配列番号29のβ−3部分およびα−3部分、配列番号32:SFRAGKおよび配列番号33:ALKDAVN
配列番号34:IHF αのC末端の20アミノ酸:TFRPGQKLKSRVENASPKDE
配列番号35:IHF βのC末端の20アミノ酸:KYVPHFKPGKELRDRANIYG
配列番号36:DNABII結合性コンセンサス配列:WATCAANNNNTTR、WはAまたはTであり、Nは任意の塩基であり、Rはプリンである
配列番号337:E.coli IHFアルファ:GRNPKTGEDIPI
配列番号338:E.coli IHFベータ:GRNPKTGDKVEL
配列番号339:E.coli HUアルファ:GRNPQTGKEIKI
配列番号340:E.coli HUベータ:GRNPQTGKEITI。

0052

表の説明
表1は、本明細書において提供される方法において使用することができる、グラム(+)細菌およびグラム(−)細菌によって産生されるDNA結合性タンパク質の非限定的な要約である。

0053

表2は、本発明の種々の実施形態のDNA結合性タンパク質の関連する部分の配列アラインメントである。太字は、コンセンサスとの正確な一致を示し、薄い灰色の文字は、保存されたアミノ酸の変化を示し、薄い影付きまたは濃い影付きの配列は、種間にわたって高度に保存されている。アミノ末端および/またはカルボキシ末端における灰色の影付きの未定義の配列は、コンセンサス配列と共有されない未定義のアミノ酸である。表2は、Obetoら(1994年)Biochimie 76巻:901〜908頁において以前公開された情報に基づく。フラグメント「ARM」を表の下部に示し、これらの断片を含む、あるいはそれから本質的になる、またはさらにそれからなるポリペプチド断片またはその等価物は、本明細書中に記載の生物学的活性を有する。

0054

表3は、16アミノ酸ペプチドモチーフの、Liuら(2008年)Cell Microbiol. 10巻(1号):262〜276頁に対する比較である。

0055

表4は、示された生物体由来のDNABIIタンパク質のα部分、β部分、およびC末端部分の一覧表である。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
項目1)
Burkholderia感染の処置または再発防止を必要とする嚢胞性線維症(CF)患者においてBurkholderia感染の処置または再発防止のために用いるための抗IHF抗体。
(項目2)
前記抗IHF抗体が、DNアーゼ処置なしで前記患者に投与される、項目1に記載の抗体。
(項目3)
項目1または2に記載の抗体、およびBurkholderiaの増殖を阻害する抗菌薬。
(項目4)
前記BurkholderiaがBurkholderia cenocepaciaまたはB.multivoransである、項目1〜3のいずれか1項に記載の抗体。
(項目5)
前記抗IHF抗体が抗IHFα抗体または抗IHFβ抗体である、項目1〜4のいずれか1項に記載の抗体。
(項目6)
前記抗体がIgG抗体である、任意の前記項目に記載の抗体。
(項目7)
前記抗体がポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、任意の前記項目に記載の抗体。
(項目8)
前記抗体が、群TCTCAACGTTTAもしくはWATCAANNNNTTR(ここで、WはAまたはTであり、Nは任意のヌクレオチドであり、RはAまたはGである)またはそのそれぞれの等価物のポリヌクレオチド、あるいはMATITKLDIIEYLSDKYHLS;KYHLSKQDTKNVVENFLEEI;FLEEIRLSLESGQDVKLSGF;KLSGFGNFELRDKSSRPGRN;RPGRNPKTGDVVPVSARRVV;もしくはARRVVTFKPGQKLRARVEKTKまたはその等価物の群から選択されるポリペプチド、あるいは表2において同定されたポリペプチド、もしくは表2において同定されたポリペプチドのArm断片、またはそのそれぞれの等価物、あるいは配列番号337〜340のポリペプチドまたはその等価物を特異的に認識して結合する、任意の前記項目に記載の抗体。
(項目9)
Burkholderiaに感染した被験体におけるBurkholderiaによって引き起こされる感染または疾患の処置で用いるための抗IHF抗体。
(項目10)
前記抗IHF抗体が、DNアーゼ処置なしで前記被験体に投与される、項目9に記載の抗体。
(項目11)
項目9または10に記載の抗体、およびBurkholderiaの増殖を阻害する抗菌薬。
(項目12)
前記BurkholderiaがBurkholderia cenocepaciaまたはB.multivoransである、項目9〜11のいずれか1項に記載の抗体。
(項目13)
前記抗IHF抗体が抗IHFα抗体または抗IHFβ抗体である、項目9〜12のいずれか1項に記載の抗体。
(項目14)
前記抗体がIgG抗体である、項目9〜13のいずれか1項に記載の抗体。
(項目15)
前記抗体がポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、項目9〜14のいずれか1項に記載の抗体。
(項目16)
前記抗体が、群TCTCAACGATTTAもしくはWATCAANNNNTTR(ここで、WはAまたはTであり、Nは任意のヌクレオチドであり、RはAまたはGである)またはそのそれぞれの等価物のポリヌクレオチド、あるいはMATITKLDIIEYLSDKYHLS;KYHLSKQDTKNVVENFLEEI;FLEEIRLSLESGQDVKLSGF;KLSGFGNFELRDKSSRPGRN;RPGRNPKTGDVVPVSARRVV;もしくはARRVVTFKPGQKLRARVEKTKまたはそのそれぞれの等価物の群から選択されるポリペプチド、あるいは表2において同定されたポリペプチド、もしくは表2において同定されたArm断片、またはその等価物、あるいは配列番号337〜340のポリペプチド、またはその等価物を特異的に認識して結合する、項目9〜15のいずれか1項に記載の抗体。
(項目17)
前記被験体が哺乳動物である、項目1〜16のいずれか1項に記載の抗体。
(項目18)
前記哺乳動物がヒト患者である、項目17に記載の抗体。
(項目19)
前記哺乳動物またはヒト患者が未成熟哺乳動物または小児患者である、項目17または18に記載の抗体。
(項目20)
Burkholderiaに感染した前記被験体が嚢胞性線維症被験体である、項目9〜19のいずれか1項に記載の抗体。
(項目21)
Burkholderiaによって産生されるバイオフィルムの阻害、競合、または力価決定で用いるための抗体。
(項目22)
前記抗体がin vitroまたはin vivoでバイオフィルムと接触させられる、項目21に記載の抗体。
(項目23)
前記抗体の前記接触が、DNアーゼ処置なしにおいてである、項目21または22に記載の抗体。
(項目24)
前記バイオフィルムまたはBurkkholderiaを、前記バイオフィルムを産生するBurkkholderiaの増殖を阻害する抗菌薬の有効量と接触させることをさらに含む、項目21〜23のいずれか1項に記載の抗体。
(項目25)
配列TCTCAACGATTTAもしくはWATCAANNNNTTR(ここで、WはAまたはTであり、Nは任意のヌクレオチドであり、RはAまたはGである)またはその等価物を含む単離されたポリヌクレオチド;あるいは群MATITKLDIIEYLSDKYHLS;KYHLSKQDTKNVVENFLEEI;FLEEIRLSLESGQDVKLSGF;KLSGFGNFELRDKSSRPGRN;RPGRNPKTGDVVPVSARRVV;ARRVVTFKPGQKLRARVEKTKの配列またはその等価物を含む単離されたポリペプチド、あるいは表2において同定されたポリペプチド、もしくは表2において同定されたポリペプチドのArm断片、またはそれぞれの等価物、あるいは配列番号337〜340のポリペプチド、またはその等価物。
(項目26)
アジュバントまたは検出可能な標識をさらに含む、項目25に記載の単離されたポリヌクレオチドまたはポリペプチド。
(項目27)
項目25に記載の単離されたポリヌクレオチドまたはポリペプチドを特異的に認識して結合する単離された抗体。
(項目28)
前記抗体がポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、項目27に記載の抗体。
(項目29)
項目28に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株。
(項目30)
項目27または28に記載の抗体、およびキャリア。
(項目31)
前記キャリアが薬学的に許容され得るキャリアである、項目30に記載の抗体。
(項目32)
項目25に記載の単離されたポリペプチドまたは項目27に記載の抗体をコードする単離されたポリヌクレオチド。

図面の簡単な説明

0056

図1A〜1Cは、B.cenocepaciaによって形成されたバイオフィルム内のeDNAおよびIHFの両方の存在を示す。図1A−FilmTracerFM1−43で染色したB.cenocepaciaによって形成された24時間非固定バイオフィルム。図1B−dsDNAに指向するモノクローナル抗血清で免疫標識したB.cenocepaciaによって形成された24時間非固定バイオフィルム(画像中の白色)。図1C−バイオフィルム内のIHFおよびdsDNA(白色)の存在を示すためにdsDNAに指向する抗血清およびウサギ抗IHF血清の両方によって標識したB.cenocepaciaによって形成された24時間非固定バイオフィルム。図1A中のB.cenocepaciaによって形成された頑強なバイオフィルムに留意のこと。バイオフィルムの下部で特に密度の高いeDNAが存在することが図1B中に認められる。図1C中の存在量によって示されるように、B.cenocepaciaによって形成された24時間バイオフィルムは、IHF中にも豊富である。63X対物レンズを用いて全画像をキャプチャーした。

0057

図2は、B.cenocepacia陽性のCF患者の培養物から採取した内のIHFおよびeDNAの標識を示す。免疫標識した光学顕微鏡写真は、B.cenocepacia感染したCF患者から回収した痰サンプル内のeDNA(白色の鎖)およびDNABIIタンパク質IHF(点状の標識;矢印を参照のこと)の両方の強い標識を示す。分類不能型Haemophilus influenzae形成バイオフィルムを用いて以前に示されたように、B.cenocepaciaによって形成されたバイオフィルムにおいて、細菌eDNAの鎖が交差するジャンクションがIHFの存在を強く標識し、これらのバイオフィルムの構造的足場の維持でのその役割が示唆される。スケールバーは5μmを示す。

0058

図3A〜3Hは、IHFに指向する抗血清とのインキュベーションによる予め形成されたB.cenocepaciaバイオフィルムの破壊を示す。チャンバースライド中で24時間増殖させ、その後に以下で16時間処理したB.cenocepaciaバイオフィルム:図3A−滅菌培地。図3B−ナイーブウサギ血清。図3C−単離IHFに指向するウサギ抗血清。図3D−IgG富化抗IHF。図3E−濃縮カラム由来の血清溶出物。図3F−IHFに指向する抗体ならびに精製IHFおよびB.cenocepaciaホールセルライセート内のIHFに対するIgG富化抗IHFの認識を示すウェスタンブロット。矢印は、各ブロット中のIHFの単量体形の認識を示す。さらに、各血清画分は、B.cenocepacia K56−2株のホールセルライセート内のIHFの二量体形および三量体形を認識した。図3G−表示の各処理後の平均バイオフィルム厚さの変化±SEMのプロット。図3H−表示の各処置後のバイオフィルムバイオマスの変化±SEMのプロット。滅菌培地、ナイーブウサギ血清、またはIgG濃縮カラム由来の血清溶出物を用いた処置と比較した場合に予め形成されたB.cenocepaciaバイオフィルムの統計的に有意な破壊がウサギ抗IHF血清およびIgGを富化されたIHF血清の画分のみによって媒介されることに留意のこと。アスタリスクは、滅菌培地、ナイーブ血清、および濃縮カラム溶出物と比較した統計的有意性(p<0.05)を示す。
図3A〜3Hは、IHFに指向する抗血清とのインキュベーションによる予め形成されたB.cenocepaciaバイオフィルムの破壊を示す。チャンバースライド中で24時間増殖させ、その後に以下で16時間処理したB.cenocepaciaバイオフィルム:図3A−滅菌培地。図3B−ナイーブウサギ血清。図3C−単離IHFに指向するウサギ抗血清。図3D−IgG富化抗IHF。図3E−濃縮カラム由来の血清溶出物。図3F−IHFに指向する抗体ならびに精製IHFおよびB.cenocepaciaホールセルライセート内のIHFに対するIgG富化抗IHFの認識を示すウェスタンブロット。矢印は、各ブロット中のIHFの単量体形の認識を示す。さらに、各血清画分は、B.cenocepacia K56−2株のホールセルライセート内のIHFの二量体形および三量体形を認識した。図3G−表示の各処理後の平均バイオフィルム厚さの変化±SEMのプロット。図3H−表示の各処置後のバイオフィルムバイオマスの変化±SEMのプロット。滅菌培地、ナイーブウサギ血清、またはIgG濃縮カラム由来の血清溶出物を用いた処置と比較した場合に予め形成されたB.cenocepaciaバイオフィルムの統計的に有意な破壊がウサギ抗IHF血清およびIgGを富化されたIHF血清の画分のみによって媒介されることに留意のこと。アスタリスクは、滅菌培地、ナイーブ血清、および濃縮カラム溶出物と比較した統計的有意性(p<0.05)を示す。

0059

図4A〜4Nは、抗菌剤または抗生物質と組み合わせたIHFに指向する抗体の相乗挙動を示す。図4A〜4C−未処置B.cenocepaciaバイオフィルム。図4D〜4F−50倍希釈の抗IHFでの処置後のB.cenocepaciaバイオフィルム。図4G〜4I−MICのセフタジジム(16μg/ml)での処置後のB.cenocepaciaバイオフィルム。図4J〜4L−記載のMICでの抗IHF+セフタジジムの組合せでの処置後のB.cenocepaciaバイオフィルム。抗IHFおよびセフタジジムの両方で処置した場合に抗生物質のみでの処置と比較してB.cenocepaciaのバイオフィルムの高さが顕著に減少し、B.cenocepaciaの死滅が顕著に増加することに留意のこと(二列目の画像中に示す;パネルHおよびKを比較せよ)。
図4A〜4Nは、抗菌剤または抗生物質と組み合わせたIHFに指向する抗体の相乗的挙動を示す。図4M−抗生物質または抗生物質+抗IHFでの処置後の平均バイオフィルム厚さ±SEM。図4N−抗生物質または抗生物質+抗IHFでのインキュベーション後のバイオフィルムバイオマス±SEM。アスタリスクは、指定した対の間の統計的有意性を示す(p<0.05)。抗IHF血清+セフタジジム、シプロフロキサシン、イミペネム、およびミノサイクリンの組合せによって媒介された平均バイオフィルム厚さおよびバイオマスの両方の有意な減少に留意のこと。

0060

図5A〜5Eは、プルモザイム(DNアーゼ)への暴露後のより頑強なB.cenocepaciaバイオフィルムの誘導を示す。図5A−生理食塩水希釈物のみでの24時間のB.cenocepaciaバイオフィルムの処置。図5B−プルモザイム(DNアーゼ)での24時間のB.cenocepaciaバイオフィルムの処置により、生理食塩水希釈物のみでの処置より顕著に密度が高く且つ厚いバイオフィルムの形成が誘導された(パネルAおよびBを比較せよ)。図5C−プルモザイムおよび抗IHFの両方での24時間のB.cenocepaciaバイオフィルムの処置。バイオフィルムを生存について染色し、白色(生細胞)および暗色(死細胞)に擬似的に着色し、任意の処置の際の最小細菌死を示す。
図5A〜5Eは、プルモザイム(DNアーゼ)への暴露後のより頑強なB.cenocepaciaバイオフィルムの誘導を示す。図5A−生理食塩水希釈物のみでの24時間のB.cenocepaciaバイオフィルムの処置。図5B−プルモザイム(DNアーゼ)での24時間のB.cenocepaciaバイオフィルムの処置により、生理食塩水希釈物のみでの処置より顕著に密度が高く且つ厚いバイオフィルムの形成が誘導された(パネルAおよびBを比較せよ)。図5C−プルモザイムおよび抗IHFの両方での24時間のB.cenocepaciaバイオフィルムの処置。バイオフィルムを生存について染色し、白色(生細胞)および暗色(死細胞)に擬似的に着色し、任意の処置の際の最小細菌死を示す。平均相対バイオフィルム厚さ±SDおよびバイオマス±SEMを、図5Dおよび5Eにグラフを使用して示す。アスタリスクは、生理食塩水希釈物での処置と比較してプルモザイムへの暴露後のバイオフィルムが有意に厚いことを示す(p<0.05)。

0061

図6は、抗IHFでのB.cenocepaciaの前処置によりネズミCFマクロファージにおける生存度の有意な減少が誘導されたことを示す。ナイーブ血清と比較して抗IHFでの細菌の前処置の6時間後にB.cenocepaciaが有意に減少した(*p<0.05)。各時点についての細菌CFU/ml±SDも示す。

0062

図7A〜7Eは、IHFを組み入れた頑強なB.cenocepaciaバイオフィルムの発現が活性T6SSに依存したことを示す。図7A−親単離株(B.cenocepacia K56−2株)によって形成されたバイオフィルム。図7B−ヨウ化プロピジウムで染色したタイプIII分泌変異体(JRL2株)によって形成されたバイオフィルム。図7C−ヨウ化プロピジウムで染色したタイプVI分泌系変異体(DFA2株)によって形成されたバイオフィルム。全バイオフィルムを、DNABIIタンパク質(IHF)の存在について標識した。いずれかの分泌系変異体によって形成されたバイオフィルムが親単離株によって形成されたバイオフィルムより顕著に頑強性が低かったのに対して、T6SS変異体によって形成されたバイオフィルムの標識が顕著に減少したことに留意のこと(図7Cを参照のこと)。これは、T6SS変異体がこれらの条件下で形成されたバイオフィルムにIHFを組み込む能力を損なったことが示唆された。図7D−BCAL0339とBCAL0340(B.cenocepaciaのT6SS遺伝子クラスターの一部)との間の遺伝子間間隙(386bp)のIHF結合DNアーゼフットプリント。IHFフットプリントがBACL0340開始コドンの25bp〜52bp上流の領域を対象とする一方で、推定プロモーターは、開始コドンの75bp〜104bp上流であることが見出された(図7E)。HSS:DNA屈曲を示す高感受性部位。この所見は、IHFがIHF自体の放出を自己制御することができ、おそらくバイオフィルムマトリックスに組み込まれたeDNAの放出を自己制御することもできることを示唆した。

0063

図8A〜8Fは、親分離株K56−2、そのT3SS変異体、またはそのT6SS変異体のいずれかによってチャンバースライド中に形成されたバイオフィルムの相対eDNA含有量を示す。親B.cenocepacia株またはそのT3SS変異体およびT6SS変異体のいずれかによって形成され、その後にFilmTracerFM1−43で染色したバイオフィルムは、図8A、8C、および8Eにそれぞれ認められる。各非固定バイオフィルムの相対eDNA含有量を、図8B、8D、および8Fにおいて見られるようにdsDNAに指向するモノクローナル抗体での各バイオフィルムの免疫標識によって確認することができる。

0064

図9Aは、IHF−IHF二量体において別のIHFと相互作用する、もしくはそれに結合するIHFのアミノ酸残基(上欄の三角形により示される)、またはDNAと相互作用する、もしくはそれに結合するIHFのアミノ酸残基(下欄の三角形により示される)を示すマップである。ペプチドは、短い垂直のバーにより、3アミノ酸を含有する領域へと分割される。図9Bは、IHFとの微生物DNAの相互作用をグラフとして示す。

0065

図10A〜10Bは、抗IHFE.coliによるNTHIバイオフィルムの破壊を示す。(A)NTHIバイオフィルムの代表的な画像および(B)平均バイオマスの計算。a、培地;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli。抗IHFE.coliは、ナイーブ血清または培地と比較して16時間〜2週間で確立されたNTHIバイオフィルムを有意に破壊した。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。各ナイーブ血清処置と比較して*p<0.05;**p<0.01(一元配置ANOVA)。

0066

図11A〜11Cは、抗IHFE.coliによるバイオフィルムの破壊速度を示す。(A)NTHIバイオフィルムの代表的な画像および(B)平均バイオマスの計算。a、培地;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli。抗IHFE.coliによって媒介されたバイオマスの減少は6時間で最大であり、24時間持続した。(C)培地、ナイーブ血清または抗IHFE.coliの5倍希釈物で24時間時間処置したバイオフィルム。より高い濃度の抗IHFE.coliでの処置によりバイオフィルムが根絶し、細菌の単層が残存した。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。各ナイーブ血清処置と比較して*p<0.01(一元配置ANOVA)。
図11A〜11Cは、抗IHFE.coliによるバイオフィルムの破壊速度を示す。(A)NTHIバイオフィルムの代表的な画像および(B)平均バイオマスの計算。a、培地;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli。抗IHFE.coliによって媒介されたバイオマスの減少は6時間で最大であり、24時間持続した。(C)培地、ナイーブ血清または抗IHFE.coliの5倍希釈物で24時間時間処置したバイオフィルム。より高い濃度の抗IHFE.coliでの処置によりバイオフィルムが根絶し、細菌の単層が残存した。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。各ナイーブ血清処置と比較して*p<0.01(一元配置ANOVA)。
図11A〜11Cは、抗IHFE.coliによるバイオフィルムの破壊速度を示す。(A)NTHIバイオフィルムの代表的な画像および(B)平均バイオマスの計算。a、培地;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli。抗IHFE.coliによって媒介されたバイオマスの減少は6時間で最大であり、24時間持続した。(C)培地、ナイーブ血清または抗IHFE.coliの5倍希釈物で24時間時間処置したバイオフィルム。より高い濃度の抗IHFE.coliでの処置によりバイオフィルムが根絶し、細菌の単層が残存した。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。各ナイーブ血清処置と比較して*p<0.01(一元配置ANOVA)。

0067

図12A〜12Fは、抗IHFE.coliとバイオフィルムとの間の直接的な接触は破壊の媒介に必要なかったことを示す。(A)培地または血清でバソラテラル側を処置したバイオフィルムの代表的な画像。(B〜C)アガロースビーズカップリングした抗体のトランスウェル内への配置によってアピカル側を処置したバイオフィルム、(D)アピカル側の抗体をカップリングしたビーズ下にのビーズを積層した後のNTHIバイオフィルム、(E)裸のビーズおよび抗体をカップリングしたビーズの混合後のバイオフィルム。(F)以下とのインキュベーション後のバイオマス値:a、培地;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli;d、カップリングしたIgG富化ナイーブ血清;e、カップリングしたIgG富化抗IHFE.coli;f、カップリングしたIgG富化ナイーブ血清下に積層した裸のビーズ;g、カップリングしたIgG富化抗IHFE.coli下に積層した裸のビーズ;h、裸のビーズとカップリングしたIgG富化ナイーブ血清との混合物;i、裸のビーズとカップリングしたIgG富化抗IHFE.coliとの混合物。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。アガロースビーズ処置とコンジュゲートした代表的なナイーブ血清またはIgG富化ナイーブ血清と比較して*p<0.05(一元配置ANOVA)。

0068

図13A〜13Bは、抗IHF特異的抗体吸着を示す。(A)IHF吸着血清とインキュベートしたバイオフィルムの代表的な画像。(B)バイオフィルムのバイオマスおよび平均厚さの変化。a、ナイーブ血清;b、抗IHFE.coli。以下を使用して吸着させた抗IHFE.coli(4.4μg):c、0μg IHFE.coli;d、2.2μg IHFE.coli;e、4.4μg IHFE.coli;f、4.4μg rsPilA。IHF特異的抗体の吸着によりバイオフィルム破壊が妨げられた。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。ナイーブ血清と比較して*p<0.05(一元配置ANOVA)。
図13A〜13Bは、抗IHF特異的抗体の吸着を示す。(A)IHF吸着血清とインキュベートしたバイオフィルムの代表的な画像。(B)バイオフィルムのバイオマスおよび平均厚さの変化。a、ナイーブ血清;b、抗IHFE.coli。以下を使用して吸着させた抗IHFE.coli(4.4μg):c、0μg IHFE.coli;d、2.2μg IHFE.coli;e、4.4μg IHFE.coli;f、4.4μg rsPilA。IHF特異的抗体の吸着によりバイオフィルム破壊が妨げられた。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。ナイーブ血清と比較して*p<0.05(一元配置ANOVA)。

0069

図14A〜14Eは、抗IHFE.coliが抗生物質と相乗的に作用したことを示す。(A〜D)培地、MIC90の抗生物質、または抗血清で処置したバイオフィルムの代表的な画像。(E)処置したバイオフィルムのバイオマスおよび平均厚さ。a、培地;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli。抗IHFE.coli+抗生物質とのNTHIバイオフィルムのインキュベーションにより、バイオフィルムの構造が顕著に変化し、バイオフィルムのバイオマスおよび平均厚さが有意に減少し、生存度に悪影響を及ぼした(バイオフィルムの黄色に留意のこと)。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。バーは、p<0.05(一元配置ANOVA)を示す。

0070

図15A〜15Fは、抗IHFE.coliでの処置によってバイオフィルムから新規に放出された細菌の抗生物質に対する感受性が増強されたことを示す。バイオフィルムを、抗IHFE.coliまたはナイーブ血清の50倍希釈物の非存在下または存在下でアンピシリン(AおよびD)、アモキシシリンクラブラナート(BおよびE)、またはセフジニル(CおよびF)とインキュベートした。(A〜C)バイオフィルム内の接着性CFUNTHI。(D〜F)プランクトン様NTHIと接着性のNTHIとの和。a、培地のみ;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。バーはp< 0.05(一元配置ANOVA)を示す。

0071

図16A〜16Fは、IHFNTHIのエピトープマッピングおよび最小IHFNTHIターゲティングペプチドデザインを示す。(A)チンチラ抗IHFE.coliおよび(B)DNAに複合体化したチンチラ抗IHFE.coliのIHFNTHIを示す合成ペプチドに対する反応性を示す三次元モデル。反応性を有する領域を灰色で示し、非反応性領域黒色で示す。(C)先端結合領域の閉塞を示すためにIHFに結合したDNAの三次元モデル。(D)IHFモデル内のIhfA−3NTHI(黄色)およびIhfA−5NTHI(緑色)の局在化。チンチラ血清とのインキュベーション後のバイオフィルムの(E)代表的画像および(F)平均バイオマス。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。バーはp<0.05(一元配置ANOVA)を示す。a、ナイーブ血清;b、抗IHFE.coli;c、DNAと複合体化した抗IHFE.coli;d、抗IhfA−3NTHI;e、抗IhfA−5NTHI。
図16A〜16Fは、IHFNTHIのエピトープマッピングおよび最小IHFNTHIターゲティングペプチドのデザインを示す。(A)チンチラ抗IHFE.coliおよび(B)DNAに複合体化したチンチラ抗IHFE.coliのIHFNTHIを示す合成ペプチドに対する反応性を示す三次元モデル。反応性を有する領域を灰色で示し、非反応性領域を黒色で示す。(C)先端結合領域の閉塞を示すためにIHFに結合したDNAの三次元モデル。(D)IHFモデル内のIhfA−3NTHI(黄色)およびIhfA−5NTHI(緑色)の局在化。チンチラ血清とのインキュベーション後のバイオフィルムの(E)代表的画像および(F)平均バイオマス。データを、3つの独立したアッセイの平均±SEMとして示す。バーはp<0.05(一元配置ANOVA)を示す。a、ナイーブ血清;b、抗IHFE.coli;c、DNAと複合体化した抗IHFE.coli;d、抗IhfA−3NTHI;e、抗IhfA−5NTHI。

0072

図17は、精製IHFE.coliに対するウェスタンブロットによって判断したところ、アガロースビーズに結合し、トランスウェルのアピカル側チャンバー内に配置したIgG富化抗IHFE.coliがバソラテラル側チャンバー内に拡散しなかったことを示す。バソラテラル側チャンバー由来の培地を、以下での処置から24時間後に回収した:a、バソラテラル側に添加したナイーブ血清;b、バソラテラル側に添加した抗IHFE.coli;c、アピカル側に添加したアガロースビーズに係留したIgG富化ナイーブ血清;d、アピカル側に添加したアガロースビーズに係留したIgG富化抗IHFE.coli。

0073

図18A〜18Bは、抗IHF抗体の吸着を示す。(A)スロットブロットによって示されるように抗IHFE.coliの精製IHFE.coliとのインキュベーションによってバンド強度は減少し、この強度を(B)デンシトメトリーによって定量した。a、ナイーブ血清;b、抗IHFE.coli;c、0μg IHFE.coliを使用して吸着させた抗IHFE.coli;d、2.2 μg IHFE.coliを使用して吸着させた抗IHFE.coli;e、4.4μg IHFE.coliを使用して吸着させた抗IHFE.coli;f、4.4μg rsPilAを使用して吸着させた抗IHFE.coli。

0074

図19A〜19Cは、抗IHFE.coliでの処置がNTHIのプランクトン様培養物の抗生物質に対する感受性を増大させなかったことを示す。(A〜C)NTHIのブロス培養物を、抗IHFE.coliまたはナイーブ血清の非存在下または存在下でアンピシリン、アモキシシリン−クラブラナート、またはセフジニルとインキュベートした。a、培養物のみ;b、ナイーブ血清;c、抗IHFE.coli。データは、3つの独立したアッセイの平均±SEMを示す。バーはp<0.05(一元配置ANOVA)を示す。

0075

詳細な説明
定義
別段の定義のない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者に一般に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載の方法および材料と類似した、またはそれと等しい任意の方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、本明細書には、好ましい方法、デバイス、および材料が記載されている。本明細書において引用された技術刊行物および特許公報は全て、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書における全てが、本発明が先行発明の理由でそのような開示に先立つ権利が与えられないことを容認するものと解釈されるべきではない。

0076

本発明の実施には、別段の指定のない限り、当技術分野の技術の範囲内である、組織培養免疫学分子生物学微生物学細胞生物学および組換えDNAの従来の技法を使用する。例えば、SambrookおよびRussell編(2001年)Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第3版;Ausubelら編(2007年)Current Protocols in Molecular Biologyシリーズ; Methodsin Enzymology(Academic Press, Inc.,N.Y.)シリーズ;MacPhersonら(1991年)PCR1:A Practical Approach(IRL Press at Oxford University Press);MacPhersonら(1995年)PCR 2:A Practical Approach;HarlowおよびLane編(1999年)Antibodies、A Laboratory Manual;Freshney(2005年)Culture of Animal Cells:A Manual of Basic Technique、第5版;Gait編(1984年)Oligonucleotide Synthesis;米国特許第4,683,195号;HamesおよびHiggins編(1984年)Nucleic Acid Hybridization;Anderson(1999年)Nucleic Acid Hybridization;HamesおよびHiggins編(1984年)Transcription and Translation;Immobilized Cells and Enzymes(IRL Press(1986年));Perbal(1984年)A Practical Guide to Molecular Cloning;MillerおよびCalos編(1987年)Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(Cold Spring Harbor Laboratory);Makrides編(2003年)Gene Transfer and Expression in Mammalian Cells;MayerおよびWalker編(1987年)Immunochemical Methods in Cell and Molecular Biology(Academic Press、London);およびHerzenbergら編(1996年)Weir’s Handbook of Experimental Immunologyを参照されたい。

0077

範囲を含めた全ての数字表示、例えば、pH、温度、時間、濃度、および分子量は近似であり、1.0または0.1単位で、必要に応じて、またはその代わりに、+/−15%、あるいは10%あるいは5%あるいは2%の変動で(+)または(−)に変動する。必ずしも明記されているとは限らないが、全ての数字表示に「約」という用語が先行することが理解されるべきである。本明細書に記載の試薬はただ単に例示的なものであり、その等価物が当技術分野で公知であることも、必ずしも明記されているとは限らないが、理解されるべきである。

0078

本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a(1つの)」、「an(1つの)」および「the(その)」は、文脈によりそうでないことが明確に規定されない限り、複数の参照対象を含む。例えば、「ポリペプチド」という用語は、複数のポリペプチドを、それらの混合物を含めて包含する。

0079

本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」という用語は、組成物および方法が、列挙された要素を含むが、他のものを排除しないことを意味するものとする。「から本質的になる(consisting essentially of)」は、組成物および方法を定義するために使用される場合、意図された使用のための組合せのための任意の本質的に重要な他の要素を排除することを意味するべきである。したがって、本明細書で定義されている要素から本質的になる組成物は、単離および精製方法由来の微量汚染物質および薬学的に許容されるキャリア、例えば、リン酸緩衝生理食塩水、保存料などを排除しない。「からなる(consisting of)」は、他の成分の微量要素および本発明の組成物を投与するための実質的な方法のステップを超えるものを排除することを意味するべきである。これらの移行用語のそれぞれによって定義される実施形態は、本発明の範囲内である。

0080

「バイオフィルム」とは、構造物の表面に接着する微生物の薄い層を意味し、有機または無機であり得、それらが分泌するDNAなどのポリマー一緒にあり得る。バイオフィルムは、微生物(microbiotics)および抗菌剤に対して非常に耐性である。バイオフィルムは、歯肉組織、歯および修復物に生息し、歯周プラーク疾患としても公知の齲歯および歯周病を引き起こす。バイオフィルムは、慢性中耳感染症も引き起こす。バイオフィルムは、歯科インプラント、ステント、カテーテル線およびコンタクトレンズの表面上にも形成され得る。バイオフィルムは、ペースメーカー心臓弁置換物人工関節および他の外科用インプラントの上で増殖する。Centers for Disease Control)は、院内の感染(nosocomial infection)(院内感染(hospital−acquired infection))の65%超はバイオフィルムによって引き起こされると推定している。真菌バイオフィルムはまた、頻繁に、医療デバイスを汚染する。バイオフィルムは、慢性膣感染症を引き起こし、免疫系が妨げられている人において生命にかかわる全身感染症を導く。バイオフィルムは、多数の疾患にも関与する。例えば、嚢胞性線維症の患者は、抗生物質耐性のバイオフィルムをもたらすことも多いシュードモナスおよびB.cenocepacia感染を有する。

0081

「を阻害すること、それと競合することまたはその力価を決定すること」という用語は、微生物バイオフィルムの構成成分であるDNA/タンパク質マトリックスの形成を減らすことまたは予防することを意味する。

0082

「DNA BIIポリペプチドまたはDNA BIIタンパク質」とは、DNA結合性ドメインで構成され、したがって、微生物DNAに対して特異的であるまたは一般的な親和性を有するDNA結合性のタンパク質またはポリペプチドを意味する。一態様では、DNA BIIポリペプチドまたはDNA BIIタンパク質は、DNAに、副溝において結合する。DNA BIIタンパク質の非限定的な例は、組込み宿主因子(IHF)タンパク質である。バイオフィルムと関連する可能性がある他のDNA結合性タンパク質としては、DPS(Genbank受託番号:CAA49169)、H−NS(Genbank受託番号:CAA47740)、Hfq(Genbank受託番号:ACE63256)、CbpA(Genbank受託番号:BAA03950)およびCbpB(Genbank受託番号:NP_418813)が挙げられる。

0083

「組込み宿主因子」タンパク質は、バクテリオファージがそのDNAを宿主細菌に組み入れるために使用する細菌のタンパク質である。これらは、細胞外の微生物DNAにも結合する。

0084

「HMGB1」は、DNAの副溝に結合すること、およびそれを歪めることが報告されている高移動性ボックス(HMGB)1タンパク質であり、干渉作用剤の例である。組換え型の、または単離されたタンパク質およびポリペプチドは、Atgenglobal、ProSpecBio、Protein1およびAbnovaから市販されている。

0085

「HU」とは、一般にはE.coliに付随するヘテロ二量体タンパク質のクラスを指す。HUタンパク質は、DNAジャンクションに結合することが公知である。他の微生物から関連するタンパク質が単離されている。E.coli HUの完全なアミノ酸配列は、Laineら(1980年)Eur. J. Biochem. 103巻(3号):447〜481頁によって報告された。HUタンパク質に対する抗体がAbcamから市販されている。

0086

「HU」または「E.coli U93株由来のヒストン様タンパク質」とは、一般にはE.coliに付随するヘテロ二量体タンパク質のクラスを指す。HUタンパク質は、DNAジャンクションに結合することが公知である。他の微生物から関連するタンパク質が単離されている。E.coli HUの完全なアミノ酸配列は、Laineら(1980年)Eur. J. Biochem, 103巻(3号):447〜481頁によって報告された。HUタンパク質に対する抗体がAbeamから市販されている。E.coliにおけるHUタンパク質サブユニットをコードする遺伝子は、それぞれ配列番号28および29に対応するhupAおよびhupBである。他の生物体においてこれらの遺伝子に対するホモログが見いだされ、他の生物体由来のこれらの遺伝子に対応するペプチドは、表4に見いだすことができる。

0087

「微生物DNA」は、バイオフィルムを生じる微生物由来一本鎖DNAまたは二本鎖DNAを意味する。

0088

バイオフィルムを「阻害、予防または破壊すること」とは、バイオフィルムの構造を予防的または治療的に縮小させることを意味する。

0089

「干渉作用剤」とは、微生物DNAに対するIHFなどのDNA BIIポリペプチドに対して競合、阻害、予防、滴定または閉塞のうちの任意の1つまたは複数をする作用剤、または微生物バイオフィルムの破壊もする作用剤を意味する。干渉作用剤は、化学分子または生物分子の任意の1つまたは複数であってよい。例えば、IHFは、例えば、4方向のジャンクション、シス−白金付加物、DNAループまたは塩基のバルジを含有するDNAなどのDNA構造に特異的に結合する、それを屈曲させるまたは歪めることができる。そのような作用剤の例としては、これらに限定することなく、(1)IHFのDNA結合活性を阻害する小分子、(2)DNAへの結合においてIHFと競合する、ポリアミンおよびスペルミンなどの小分子、(3)DNAへの結合においてIHFと競合する、IHFのペプチド断片などのポリペプチド、(4)IHFを対象とする抗体またはその断片、または(5)4方向のポリヌクレオチドまたは屈曲したポリヌクレオチド、またはIHF−結合性について競合する屈曲したDNA構造または歪んだDNA構造を含有する他の種類のポリヌクレオチドが挙げられる。「IHFの核酸への結合を阻害する小分子」とは、上記の(1)または(2)を指し、DNAに、副溝において結合する小分子、すなわち、副溝結合性分子を包含する。「4方向のポリヌクレオチド」とは、DNAの4つの鎖間にホリデイジャンクションとしても公知の4方向のジャンクションを含有するポリヌクレオチドを意味する。

0090

「屈曲したポリヌクレオチド」とは、他の鎖と対にならない1本の鎖上に小さなループを含有する二本鎖ポリヌクレオチドを意味する。いくつかの実施形態では、ループは、1塩基から約20塩基までの長さ、あるいは2塩基から約15塩基までの長さ、あるいは約3塩基から約12塩基までの長さ、あるいは約4塩基から約10塩基までの長さである、あるいは、約4塩基、5塩基、または6塩基、または7塩基、または8塩基、または9塩基、または10塩基を有する。

0091

「DNAへの結合においてIHFと競合するポリペプチド」とは、屈曲したDNA構造または歪んだDNA構造を閉塞させるかまたはそのDNA結合への結合においてIHFと競合するが、DNAとバイオフィルムを形成しないタンパク質またはペプチドを意味する。例としては、これらに限定することなく、IHFの1つまたは複数のDNA結合ドメインを含むIHFの断片、またはその生物学的等価物が挙げられる。DNA結合ドメインは図9に示されている。

0092

診断または処置の「被験体」は、細胞または動物、例えば、哺乳動物またはヒトなどである。診断または処置のための非ヒト動物被験体、感染または動物モデルのための非ヒト動物被験体は、例えば、サルネズミ科の動物、例えば、ラット、マウス、チンチラなど、イヌ科の動物、例えば、イヌウサギ科の動物、例えば、ウサギなど、家畜競技動物、および愛玩動物である。

0093

「タンパク質」、「ペプチド」および「ポリペプチド」という用語は、互換的に使用され、それらの最も広範な意味では、2つ以上のサブユニットのアミノ酸、アミノ酸の類似体またはペプチド模倣薬化合物を指す。サブユニットは、ペプチド結合によって連結されていてよい。別の実施形態では、サブユニットは、他の結合、例えば、エステル結合エーテル結合などによって連結されていてよい。タンパク質またはペプチドは、少なくとも2つのアミノ酸を含有しなければならず、最大数のアミノ酸に対する制限はなく、タンパク質の配列またはペプチドの配列を含んでよい。本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、天然アミノ酸および/または非天然アミノ酸または合成アミノ酸のいずれかを指し、グリシンおよびD光学異性体とL光学異性体の両方、アミノ酸の類似体およびペプチド模倣薬を含める。

0094

「C末端のポリペプチド」とは、ポリペプチドのC末端側半分を意図する。一例として、90アミノ酸を含有するポリペプチドについて、C末端のポリペプチドは、アミノ酸46〜90を含む。別の態様では、この用語は、カルボキシ末端から20個のC末端のアミノ酸を意味する。

0095

「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」という用語は互換的に使用され、任意の長さのポリマーの形態のヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドのいずれか、またはその類似体を指す。ポリヌクレオチドは、任意の三次元構造を有してよく、公知または未知の任意の機能を果たし得る。以下はポリヌクレオチドの非限定的な例である:遺伝子または遺伝子断片(例えば、プローブプライマー、ESTタグまたはSAGEタグ)、エクソンイントロンメッセンジャーRNAmRNA)、転移RNAリボソームRNA、RNAi、リボザイムcDNA組換えポリヌクレオチド分岐ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブおよびプライマー。ポリヌクレオチドは、修飾されたヌクレオチド、例えば、メチル化されたヌクレオチドおよびヌクレオチド類似体などを含んでよい。存在する場合、ヌクレオチド構造の修飾は、ポリヌクレオチドの組立ての前に、またはその後に付与することができる。ヌクレオチドの配列を非ヌクレオチド構成成分で遮ることができる。ポリヌクレオチドは、重合後に、例えば、標識化構成成分とコンジュゲートすることによってさらに修飾することができる。この用語はまた、二本鎖分子一本鎖分子の両方を指す。別段の指定または要求がない限り、ポリヌクレオチドである本発明の任意の実施形態は、二本鎖の形態と、二本鎖の形態を成すことが公知であるまたは予測される2つの相補的な一本鎖の形態のそれぞれの両方を包含する。

0096

ポリヌクレオチドは、特異的な配列の4つのヌクレオチド塩基アデニン(A);シトシン(C);グアニン(G);チミン(T);およびポリヌクレオチドがRNAである場合はチミンの代わりにウラシル(U)で構成される。したがって、「ポリヌクレオチド配列」という用語は、ポリヌクレオチド分子アルファベット表示である。このアルファベット表示は、中央処理装置を有するコンピュータ内のデータベースに入力し、バイオインフォマテクスの適用、例えば、機能ゲノム科学および相同性検索などのために使用することができる。

0097

「単離された」または「組換え型の」という用語は、本明細書において核酸、例えば、DNAまたはRNAなどに関して使用される場合、それぞれ、巨大分子ならびにポリペプチドの天然供給源に存在する他のDNAまたはRNAから分離された分子を指す。「単離されたかまたは組換え型の核酸」という用語は、断片として天然に存在せず、自然の状態で見いだされない核酸断片を含むものとする。「単離された」という用語は、本明細書では、他の細胞タンパク質から単離されたポリヌクレオチド、ポリペプチドおよびタンパク質を指すためにも使用され、精製されたポリペプチドと組換え型のポリペプチドの両方を包含するものとする。他の実施形態では、「単離されたかまたは組換え型の」という用語は、細胞、組織、ポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体またはその断片(複数可)が天然で通常付随する構成物、細胞および他の物から分離されていることを意味する。例えば、単離された細胞は、異なる表現型または遺伝子型の組織または細胞から分離された細胞である。単離されたポリヌクレオチドは、そのネイティブな環境または天然の環境、例えば、染色体上では通常付随する3’および5’の連続したヌクレオチドから分離されている。当業者には明らかであるように、天然に存在しないポリヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体またはその断片(複数可)は、その天然に存在する対応物と区別するために「単離」を必要としない。

0098

明示的な列挙がなくとも、また別段の意図がなければ、本発明がポリペプチド、タンパク質、ポリヌクレオチドまたは抗体に関する場合、本発明の範囲内でその等価物または生物学的等価物が意図されることが推定されるべきである。本明細書で使用される場合、「生物学的なその等価物」は、参照のタンパク質、抗体、ポリペプチドまたは核酸について言及される場合、「その等価物」という用語と同義であるものとし、所望の構造または機能性を依然として維持しながら最小の相同性または配列同一性を有するものを意味する。本明細書において具体的に列挙されていなければ、本明細書で言及されているポリヌクレオチド、ポリペプチドまたはタンパク質はいずれも、その等価物も包含すると考えられる。例えば、別の態様では、等価物とは、少なくとも約60%、あるいは少なくとも約65%、あるいは少なくとも約70%、あるいは少なくとも約75%、あるいは少なくとも約80%、あるいは少なくとも約85%、あるいは少なくとも約90%、あるいは少なくとも約95%、あるいは98%の相同性または配列同一性の百分率を意味し、参照タンパク質、参照ポリペプチドまたは参照核酸と実質的に等しい生物活性を示す。生物学的に等価なポリペプチドの例は表2において提供され、Arm断片は、表2において同定され、そこでは好ましいアミノ酸配列への保存されたアミノ酸置換が同定されている。

0099

別の配列に対して特定の百分率(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%)の「配列同一性」を有するポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチド領域(または、ポリペプチドまたはポリペプチド領域)は、アラインメントすると、比較されている2つの配列の塩基(またはアミノ酸)の百分率が同じであることを意味する。アラインメントおよび相同性または配列同一性の百分率は、当技術分野で公知のソフトウェアプログラム、例えば、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubelら編、1987年)付録30、セクション7.7.18、表7.7.1に記載のものを使用して決定することができる。アラインメントのために初期状態パラメータを使用することが好ましい。好ましいアラインメントプログラムは、初期状態のパラメータを使用したBLASTである。具体的には、好ましいプログラムは、以下の初期状態のパラメータを使用したBLASTNおよびBLASTPである:遺伝暗号(Genetic code)=標準フィルター(filter)=なし;鎖(strand)=両方;カットオフ(cutoff)=60;エクスペクト(expect)=10;行列(Matrix)=BLOSUM62;デスクリプション(Descriptions)=50配列;ソート(sort by)=HIGHSCORE;データベース(Databases)=非冗長性GenBankEMBLDDBJ+PDB+GenBank CDS translations+SwissProtein+SPupdate+PIR。これらのプログラムの詳細は、以下のインターネットアドレスにおいて見いだすことができる:ncbi.nlm.nih.gov/cgi−bin/BLAST。

0100

「相同性」または「同一性」または「類似性」とは、2つのペプチド間または2つの核酸分子間の配列類似性を指す。相同性は、比較するためにアラインメントすることができる各配列内の位置を比較することによって決定することができる。比較される配列内の位置が同じ塩基またはアミノ酸によって占有されている場合、それらの分子は、その位置において相同である。配列間の相同性の程度は、それらの配列が共有する、一致するまたは相同である位置の数の関数である。「無関係の」または「非相同な」配列は、本発明の配列の1つと40%未満の同一性、あるいは25%未満の同一性を共有する。

0101

「相同性」または「同一性」または「類似性」は、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする2つの核酸分子を指す場合もある。

0102

ハイブリダイゼーション」とは、1つまたは複数のポリヌクレオチドが反応して、ヌクレオチド残基の塩基間の水素結合によって安定化された複合体を形成する反応を指す。水素結合は、ワトソンクリック塩基対合、フーグスティーン結合によって、または任意の他の配列特異的な様式で起こり得る。複合体は、二重鎖構造を形成している2つの鎖、多数鎖複合体を形成している3つ以上の鎖、単一の自己ハイブリダイズ性(self−hybridizing)鎖、またはこれらの任意の組合せを含んでよい。ハイブリダイゼーション反応は、より大規模なプロセスのステップ、例えば、PCR反応の開始、またはリボザイムによるポリヌクレオチドの酵素的切断などを構成し得る。

0103

ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例としては、約25℃〜約37℃のインキュベーション温度;約6×SSC〜約10倍SSCのハイブリダイゼーション緩衝液の濃度;約0%〜約25%のホルムアミド濃度;および約4×SSC〜約8×SSCの洗浄溶液が挙げられる。中程度のハイブリダイゼーション条件の例としては、約40℃〜約50℃のインキュベーション温度;約9×SSC〜約2×SSCの緩衝液の濃度;約30%〜約50%のホルムアミド濃度;および約5×SSC〜約2×SSCの洗浄溶液が挙げられる。高ストリンジェンシー条件の例としては、約55℃〜約68℃のインキュベーション温度;約1×SSC〜約0.1×SSCの緩衝液の濃度;約55%〜約75%のホルムアミド濃度;および約1×SSC、0.1×SSCの洗浄溶液、または脱イオン水が挙げられる。一般に、ハイブリダイゼーションのインキュベート時間は、5分から24時間の間であり、1つ、2つ、またはそれ以上の洗浄ステップを伴い、洗浄インキュベート時間は約1分、2分、または15分である。SSCは0.15MのNaClおよび15mMのクエン酸緩衝液である。他の緩衝系を用いたSSCの等価物を使用することができることが理解される。

0104

本明細書で使用される場合、「発現」とは、ポリヌクレオチドがmRNAに転写されるプロセスおよび/または転写されたmRNAがその後、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質に翻訳されるプロセスを指す。ポリヌクレオチドがゲノムDNAに由来する場合、発現は、真核細胞におけるmRNAのスプライシングを含んでよい。

0105

「コードする」という用語は、ポリヌクレオチドに適用される場合、そのネイティブな状態にある場合、または当業者に周知の方法によって操作される場合、転写および/または翻訳してポリペプチドおよび/またはその断片に対するmRNAを作製することができるポリペプチドを「コードする」と考えられているポリヌクレオチドを指す。アンチセンス鎖は、そのような核酸の相補物であり、それからコード配列を推定することができる。

0106

本明細書で使用される場合、「処置すること(treating)」、「処置(treatment)」などの用語は、本明細書では、所望の薬理的効果および/または生理的効果を得ることを意味するために使用される。効果は、障害またはその徴候または症状を完全にまたは部分的に予防するという点で予防的であってよい、および/または、障害および/または障害に起因する有害作用に対する部分的または完全な治癒という点で治療的であってよい。

0107

予防するとは、障害または影響の素因がある系または被験体において障害または影響をin vitroまたはin vivoで予防することを意図する。その例は、バイオフィルムを生じることが公知の微生物に感染した系においてバイオフィルムの形成を予防することである。

0108

「組成物」は、活性薬剤、および不活性な別の化合物または組成物(例えば、検出可能な作用剤またはラベル)または活性な別の化合物または組成物、例えば、アジュバントなどの組合せを意味するものとする。

0109

医薬組成物」は、in vitro、in vivoまたはex vivoでの診断または処置における使用に適した組成物を成す活性薬剤と不活性または活性なキャリアの組合せを含むものとする。

0110

「薬学的に許容されるキャリア」とは、本発明の組成物に使用することができる任意の希釈剤賦形剤、ポリマー、ミセルリポソーム(lipsome)、ベクター、プラスミドまたはキャリアを指す。薬学的に許容されるキャリアとしては、イオン交換体アルミナステアリン酸アルミニウムレシチン血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミンなど、緩衝物質、例えば、ホスフェートなど、グリシン、ソルビン酸ソルビン酸カリウム飽和型植物脂肪酸の部分的なグリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミンリン酸水素二ナトリウムリン酸水素カリウム塩化ナトリウム亜鉛塩など、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウムポリビニルピロリドンセルロースベース物質ポリエチレングリコールカルボキシメチルセルロースナトリウムポリアクリレートワックスポリエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。適切な医薬キャリアは、この分野における標準の参照テキストであるRemington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Companyに記載されている。適切な医薬キャリアは、意図された投与形態、すなわち、経口的な錠剤カプセル剤エリキシル剤シロップ剤などに関して選択すること、および従来の医薬慣習と一致することが好ましい。

0111

注射用途に適切な医薬組成物としては、滅菌水溶液(成分が水溶性である場合)または分散液および滅菌注射用溶液または分散液の即時調製のための滅菌粉末が挙げられ得る。静脈内投与の場合、適切なキャリアには、生理食塩液静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF、Parsippany、N.J.)、またはリン酸緩衝生理食塩液(PBS)が含まれる。いずれの場合にも、非経口投与のための組成物は、無菌でなければならず、シリンジ注射が容易に可能となる程度の流体であるべきである。医薬組成物は、製造および貯蔵条件下で安定であるべきであり、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対抗して保存されなければならない。

0112

経口組成物としては、一般に、不活性希釈剤または食用キャリアが挙げられる。治療用経口投与のために、活性化合物を、賦形剤と共に組み入れ、錠剤、トローチ、またはカプセル(例えば、ゼラチンカプセル)の形態で使用することができる。経口組成物を、含嗽剤として使用するために液体キャリアを使用して調製することもできる。薬学的に適合性結合剤および/またはアジュバント材料は、組成物の一部として組み入れることができる。錠剤、丸薬、カプセル、トローチなどは、以下の成分または類似の性質の化合物:微晶質セルローストラガカントガム、もしくはゼラチンなどの結合剤;デンプンもしくはラクトースなどの賦形剤;アルギン酸、Primogel、もしくはトウモロコシデンプンなどの崩壊剤ステアリン酸マグネシウムもしくはSterotesなどの潤滑剤;コロイド性二酸化ケイ素などの流動促進剤スクロースもしくはサッカリンなどの甘味剤;またはペパーミントサリチル酸メチル、もしくはオレンジ芳香剤などの芳香剤のうちのいずれかを含有し得る。

0113

吸入投与の場合、化合物は、適切な高圧ガス、例えば、二酸化炭素などのガスを含有する高圧容器もしくは高圧分注器、または噴霧器からのエアゾールスプレーの形態で送達することができる。

0114

本発明の「生物学的に活性な作用剤」または活性薬剤とは、単離されたかまたは組換え型のポリペプチド、単離されたかまたは組換え型のポリヌクレオチド、ベクター、単離された宿主細胞、または抗体、ならびにそれらのうちの1つまたは複数を含有する組成物のうちの1つまたは複数を意味する。

0115

「投与」は、処置の過程全体を通して、1回用量で、連続的に、または断続的に実施することができる。最も有効な手段および投与量を決定する方法は、当業者に公知であり、療法に使用される組成物、療法の目的、処置されている標的細胞、および処置されている被験体によって変動する。単回投与または多数回の投与は、処置にあたっている医師によって選択された用量のレベルおよびパターンを用いて行うことができる。適切な投薬の処方および作用剤を投与する方法は当技術分野で公知である。投与経路を決定することができ、最も有効な投与経路を決定する方法は当業者に公知であり、処置に使用される組成物、処置の目的、処置されている被験体の健康状態または疾患の病期、および標的細胞または組織によって変動する。投与経路の非限定的な例としては、経口投与、経鼻投与、注射、および局所塗布が挙げられる。

0116

本発明の作用剤は、療法のために、任意の適切な投与経路によって投与することができる。好ましい経路は、レシピエントの状態および年齢、ならびに処置されている疾患によって変動することも理解されよう。

0117

「有効量」という用語は、所望の効果を実現するために十分な数量を指す。治療的または予防的な適用に関して、有効量は、問題の状態の種類および重症度ならびに個々の被験体の特性、例えば、全体的な健康、年齢、性別、体重、および医薬組成物に対する寛容性などに左右される。免疫原性組成物に関して、いくつかの実施形態では、有効量は、病原体に対する防御応答をもたらすために十分な量である。他の実施形態では、免疫原性組成物の有効量は、抗原に対する抗体生成をもたらすために十分な量である。いくつかの実施形態では、有効量は、それを必要とする被験体に受動免疫を付与するために必要な量である。免疫原性組成物に関して、いくつかの実施形態では、有効量は、上記の因子に加えて、意図された使用、特定の抗原性化合物免疫原性の程度、および健康/被験体の免疫系の応答性に左右される。当業者は、これらおよび他の因子に応じて適量を決定することができる。

0118

in vitroでの適用の場合では、いくつかの実施形態では、有効量は、問題の適用のサイズおよび本質に左右される。有効量は、in vitroにおける標的および使用されている方法の本質および感度にも左右される。当業者は、これら他の考察に基づいて有効量を決定することができる。有効量は、実施形態に応じて、組成物を1回または複数回投与することを含んでよい。

0119

「コンジュゲートした部分」という用語は、単離されたキメラポリペプチドに、キメラポリペプチドの残基と共有結合を形成することによって付加することができる部分を指す。部分は、キメラポリペプチドの残基と直接結合させることができる、または、リンカーとの共有結合を形成し、次にリンカーとキメラポリペプチドの残基の共有結合を形成することができる。

0120

ペプチドコンジュゲート」とは、1つまたは複数のポリペプチドと別の化学的または生物学的な化合物との共有結合または非共有結合による結びつきを指す。非限定的な例では、ポリペプチドと化学化合物の「コンジュゲーション」により、意図された目的に対するポリペプチドの安定性または効力が改善される。一実施形態では、ペプチドをキャリアとコンジュゲートし、ここでキャリアは、リポソーム、ミセル、または薬学的に許容されるポリマーである。

0121

「リポソーム」は、同心脂質二重層からなる顕微鏡レベル小胞である。構造的に、リポソームは、数百オングストロームから数分の1ミリメートルまでの寸法を有する長い管から球体まで、サイズおよび形状に幅がある。小胞形成性脂質は、外層脂質組成物をもたらす最終的な複合体の特定の程度の流動性または剛性が実現されるように選択する。これらは、中性コレステロール)または双極性であり、リン脂質、例えば、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルイノシトール(PI)、およびスフィンゴミエリンSM)など、およびこれらに限定されないが、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)を含めた他の種類の双極性の脂質を含み、炭化水素鎖長は14〜22の範囲内であり、飽和型であるまたは1つまたは複数のC=C2重結合を有する。単独で、または他の脂質構成成分と組み合わせて安定なリポソームを作製することができる脂質の例は、リン脂質、例えば、水素大豆ホスファチジルコリン(HSPC)、レシチン、ホスファチジルエタノールアミン、リゾレシチンリゾホスファチジルエタノールアミンホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン、セファリンカルジオリピンホスファチジン酸セレブロシド、ジステアロイルホスファチジルエタン(distearoylphosphatidylethan)−オラミン(DSPE)、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリンDPPC)、パルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(palmitoyloleoylphosphatidylcholine)(POPC)、パルミトイルオレオイルホスファチジルエタノールアミン(palmitoyloleoylphosphatidylethanolamine)(POPE)およびジオレオイルホスファチジルエタノールアミン4−(N−マレイミドメチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(DOPE−mal)などである。リポソームに組み入れることができる、脂質を含有する非亜リン酸のさらなるものとしては、ステアリルアミンドデシルアミンヘキサデシルアミンミリスチン酸イソプロピルラウリル硫酸トリエタノールアミンアルキルアリール硫酸塩、アセチルパルミテート(acetyl palmitate)、グリセロールリシノレエート(glycerol ricinoleate)、ヘキサデシルステアレート(hexadecyl
stereate)、両性アクリルポリマーポリエチルオキシレート化(polyethyloxylated)脂肪酸アミド、および上記のカチオン性脂質DDAB、DODAC、DMRIE、DMTAP、DOGS、DOTAP(DOTMA)、DOSPA、DPTAP、DSTAP、DC−Chol)が挙げられる。負に荷電した脂質としては、小胞を形成することができるホスファチジン酸(PA)、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、およびジセチルホスフェート(dicetylphosphate)が挙げられる。一般には、リポソームは、それらの全体的なサイズおよびラメラ構造の本質に基づいて3つのカテゴリーに分けることができる。New York Academy Sciences Meeting、「Liposomes and Their Use in Biology and Medicine」、1977年12月によって展開された3つの分類は、多層状の小胞(MLV)、小さな単層の小胞(SUV)および大きな単層の小胞(LUV)である。生物活性のある作用剤を、本明細書に記載の方法に従って投与するためにそのようなものに封入することができる。

0122

「ミセル」は、液体コロイド中に分散した界面活性物質分子凝集体である。典型的な水溶液中ミセルは、周囲の溶媒と接触した親水性の「頭部」領域を有し、ミセルの中心に疎水性尾部領域が隔離された凝集体を形成する。この種類のミセルは、順相ミセル(水中油ミセル)として公知である。逆ミセルは、頭部基を中心に有し、尾部が突き出している(油中水ミセル)。ミセルは、本明細書に記載のポリヌクレオチド、ポリペプチド、抗体または組成物を付着させて、標的の細胞または組織への効率的な送達を容易にするために使用することができる。

0123

「薬学的に許容されるポリマー」というは、本明細書に記載の1つまたは複数のポリペプチドとコンジュゲートすることができる化合物の群を指す。ポリマーをポリペプチドとコンジュゲートすることにより、in vivoおよびin vitroでのポリペプチドの半減期延長することができると考えられる。非限定的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールセルロース誘導体、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、糖、ポリオールならびにそれらの混合物が挙げられる。生物活性のある作用剤は、本明細書に記載の方法に従って投与するために、薬学的に許容されるポリマーとコンジュゲートすることができる。

0124

遺伝子送達ビヒクル」は、挿入されたポリヌクレオチドを宿主細胞内に運ぶことができる任意の分子と定義される。遺伝子送達ビヒクルの例は、リポソーム、ミセル、天然ポリマーおよび合成ポリマーを含めた生体適合性ポリマーリポタンパク質;ポリペプチド;多糖リポ多糖人工ウイルス外被金属粒子;および細菌、またはウイルス、例えば、バキュロウイルスアデノウイルスおよびレトロウイルスなど、バクテリオファージ、コスミド、プラスミド、真菌のベクター、ならびに、種々の真核生物宿主および原核生物宿主における発現について記載されており、遺伝子療法のために、ならびに単純なタンパク質の発現のために使用することができる、当技術分野で一般に使用される他の組換え型ビヒクルである。

0125

本発明のポリヌクレオチドは、遺伝子送達ビヒクルを使用して細胞または組織に送達することができる。「遺伝子送達」、「遺伝子移入」、「形質導入」などは、本明細書で使用される場合、導入するために使用する方法に関係なく、外因性のポリヌクレオチド(時には「導入遺伝子」と称される)を宿主細胞に導入することに関する用語である。そのような方法としては、種々の周知の技法、例えば、ベクターに媒介される遺伝子移入(例えば、ウイルス感染症トランスフェクション、または種々の他のタンパク質ベースまたは脂質ベースの遺伝子送達複合体による)、ならびに、「裸の」ポリヌクレオチドの送達を容易にする技法などが挙げられる(例えば、電気穿孔、「遺伝子銃」送達およびポリヌクレオチドを導入するために使用する種々の他の技法など)。導入したポリヌクレオチドは、宿主細胞内で安定にまたは一過性に維持することができる。安定に維持するためには、一般には、導入したポリヌクレオチドが宿主細胞と適合する複製開始点を含有すること、または、宿主細胞のレプリコン、例えば、染色体外のレプリコン(例えば、プラスミド)または核内染色体またはミトコンドリア染色体などに組み込まれることが必要である。当技術分野で公知であり、また本明細書に記載されている通り、いくつものベクターが、遺伝子の哺乳動物の細胞への移入を媒介することができることが公知である。

0126

「プラスミド」は、染色体DNAと独立して複製することができる、染色体DNAから分離される染色体外のDNA分子である。多くの場合、プラスミドは環状の二本鎖である。プラスミドにより、微生物の集団内に水平に遺伝子移入するための機構がもたらされ、また、一般には、所与環境状態下で選択的な利点がもたらされる。プラスミドは、競合的な環境的ニッチにおいて天然に存在する抗生物質に対する耐性をもたらす遺伝子を保有してよい、あるいは、産生されるタンパク質は同様の状況の下で毒素としての機能を果たし得る。

0127

遺伝子工学において使用される「プラスミド」は、「プラスミドベクター」と称される。そのような使用のための多くのプラスミドが市販されている。複製しようとする遺伝子を、細胞を特定の抗生物質に対して耐性にする遺伝子およびDNA断片をこの場所に容易に挿入することを可能にするいくつかの一般に使用される制限部位を含有する短い領域である多重クローニング部位(MCS、またはポリリンカー)を含有するプラスミドのコピーに挿入する。プラスミドの別の主要な使用は、大量のタンパク質を生産することである。この場合、研究者は、対象の遺伝子を有するプラスミドを含有する細菌を増殖させる。細菌はタンパク質を産生してその抗生物質耐性を付与するのと同じように、挿入された遺伝子から大量のタンパク質を産生するように誘導することもできる。これは、遺伝子、または次にそれがコードするタンパク質を大量生産する安価かつ容易なやり方である。

0128

酵母人工染色体」または「YAC」とは、大きなDNA断片(100kbよりも大きく、最大3000kb)をクローニングするために使用されるベクターを指す。これは、人工的に構築された染色体であり、酵母細胞において複製および保存されるために必要なテロメア配列セントロメア配列、および複製開始点配列を含有する。最初の環状のプラスミドを使用して築き、制限酵素を使用することによって直線化し、次いでDNAリガーゼにより、突出末端を使用することによって対象の配列または遺伝子を線形の分子に付加することができる。酵母発現ベクター、例えば、YAC、YIp(酵母組込みプラスミド)、およびYEp(酵母エピソームプラスミド)などは、酵母はそれ自体が真核細胞であるので、翻訳後修飾された真核生物タンパク質産物を得ることができるので非常に有用であるが、YACはBACよりも不安定であり、キメラ的な影響を生じることが見いだされている。

0129

ウイルスベクター」は、宿主細胞に送達しようとするポリヌクレオチドを含む、in
vivo、ex vivoまたはin vitroのいずれかで組換えによって作製されるウイルスまたはウイルス粒子と定義される。ウイルスベクターの例としては、レトロウイルスベクターアデノウイルスベクターアデノ随伴ウイルスベクターアルファウイルスベクターなどが挙げられる。感染性タバコモザイクウイルス(TMV)ベースのベクターは、タンパク質の製造に使用することができ、タバコの葉においてGriffithsinを発現することが報告されている(O’Keefeら(2009年)Proc. Nat. Acad.Sci. USA 106巻(15号):6099〜6104頁)。アルファウイルスベクター、例えば、セムリキ森林ウイルスベースのベクターおよびシンドビスウイルスベースのベクターなどが、遺伝子療法および免疫療法において使用するために開発されている。Schlesinger & Dubensky(1999年)Curr. Opin. Biotechnol. 5巻:434〜439頁およびYingら(1999年)Nat. Med. 5巻(7号):823〜827頁を参照されたい。遺伝子移入がレトロウイルスベクターによって媒介される態様では、ベクター構築物とは、レトロウイルスのゲノムまたはその一部、および治療的な遺伝子を含むポリヌクレオチドを指す。

0130

本明細書で使用される場合、「レトロウイルス媒介性遺伝子移入」または「レトロウイルスの形質導入」は同じ意味を有し、ウイルスが細胞に侵入し、そのゲノムを宿主細胞ゲノム内に組み込むことによって遺伝子または核酸配列が宿主細胞に安定に移入されるプロセスを指す。ウイルスは、その通常の感染機構によって宿主細胞に侵入することができる、または、細胞に侵入するために異なる宿主細胞の表面受容体またはリガンドに結合するように修飾することができる。本明細書で使用される場合、レトロウイルスベクターとは、ウイルスまたはウイルス様の侵入機構によって外因性の核酸を細胞に導入することができるウイルス粒子を指す。

0131

レトロウイルスは、それらの遺伝情報をRNAの形態で保有する;しかし、ウイルスが細胞に感染すると、RNAはDNAの形態に逆転写され、感染した細胞のゲノムDNAに組み込まれる。組み込まれたDNA形態はプロウイルスと称されている。

0132

遺伝子移入がDNAウイルスベクター、例えば、アデノウイルス(Ad)またはアデノ随伴ウイルス(AAV)などによって媒介される態様では、ベクター構築物とは、ウイルスのゲノムまたはその一部、および導入遺伝子を含むポリヌクレオチドを指す。アデノウイルス(Ad)は、比較的よく特徴付けられたウイルスの均一な群であり、50を超える血清型を含む。例えば、国際PCT公開第WO95/27071号を参照されたい。Adは、宿主細胞ゲノムへの組込みを必要としない。組換え型のAd由来ベクター、特に野生型ウイルスの組換えおよび生成の潜在性を低下させるものも構築されている。国際PCT公開第WO95/00655号および同第WO95/11984号を参照されたい。野生型AAVは宿主細胞のゲノムへの組込みに高い感染性および特異性を有する。Hermonat& Muzyczka(1984年)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81巻:6466〜6470頁およびLebkowskiら(1988年)Mol. Cell. Biol. 8巻:3988〜3996頁を参照されたい。

0133

プロモーターと、ポリヌクレオチドを作動可能に連結することができるクローニング部位の両方を含有するベクターは当技術分野で周知である。そのようなベクターはRNAをin vitroまたはin vivoで転写することができ、Stratagene(La Jolla、CA)およびPromega Biotech(Madison、WI)などの供給源から市販されている。発現および/またはin vitro転写を最適化するために、クローンの5’非翻訳部分および/または3’非翻訳部分を除去、付加または変更して、転写レベルまたは翻訳レベルのいずれかで発現に干渉するまたは発現を低下させる可能性がある余分の潜在的な不適切代替翻訳開始コドンまたは他の配列を排除することが必要であり得る。あるいは、発現を増強するために、コンセンサスリボソーム結合部位を開始コドンのすぐ5’側に挿入することができる。

0134

遺伝子送達ビヒクルは、DNA/リポソーム複合体、ミセルおよび標的ウイルスタンパク質−DNA複合体も包含する。本発明の方法では、ターゲティング抗体またはその断片も含むリポソームを用いることができる。タンパク質トランスフェクションの非限定的な技法により、ポリヌクレオチドを細胞または細胞集団に送達することに加えて、本明細書に記載のタンパク質を細胞または細胞集団に直接導入することができる、あるいは発現を増強し、かつ/または本発明のタンパク質の活性を促進する培養条件が他の非限定的な技法である。

0135

本明細書で使用される場合「eDNA」という用語は、病原性の(例えば、細菌性の)バイオフィルムに対する構成成分として見いだされる細胞外のDNAを指す。

0136

本明細書で使用される場合、「抗体」および「免疫グロブリン」という用語は、任意のアイソタイプの抗体または免疫グロブリン、これらに限定されないが、Fab、Fab’、F(ab)2、Fv、scFv、dsFv、Fd断片、dAb、VH、VL、VhH、およびV−NARドメインを含めた、抗原への特異的な結合を保持する抗体の断片;ミニ抗体(minibody)、二重特異性抗体三重特異性抗体四重特異性抗体およびカッパ抗体(kappa body);抗体断片から形成された多特異性の抗体断片および1つまたは複数の単離されたもの;CDRまたは機能的パラトープ;キメラ抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体、および抗体の抗原結合性部分を含む融合タンパク質および非抗体タンパク質も包含する。免疫グロブリン分子重鎖および軽鎖可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。抗体(Ab)の定常領域は、免疫グロブリンの宿主組織への結合を媒介することができる。

0137

本明細書中の用語「抗体」を、最も広範な意味で使用し、特に、所望の生物学的活性を示す限り、全長モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、ヒトモノクローナル抗体、組換えヒト抗体、キメラ抗体、抗体誘導体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、および抗体フラグメント、抗原結合断片が挙げられる。

0138

本明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」とは、実質的に同種の抗体集団から得られた抗体を指す。モノクローナル抗体は、そのそれぞれが抗原上の単一の決定因子を対象とするので、高度に特異的である。抗体は、例えば、放射性同位元素、検出可能な産物を生成する酵素、蛍光タンパク質などを用いて検出可能に標識することができる。抗体は、さらに他の部分、例えば、特異的結合対のメンバー、例えば、ビオチン(ビオチン−アビジン特異的結合対のメンバー)などとコンジュゲートすることができる。抗体は、これらに限定されないが、ポリスチレンプレートまたはビーズなどを含めた固体支持体に結合させることもできる。

0139

モノクローナル抗体は、当技術分野で公知のハイブリドーマ法または組換えDNA法を用いて生成することができる。抗体を生成または選択するための代替の技法としては、in vitroでリンパ球を被験体の抗原に曝露させること、および細胞、ファージ、または同様の系において抗体表ライブラリーをスクリーニングすることが挙げられる。

0140

「ヒト抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する抗体を含むものとする。本発明のヒト抗体としては、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列にコードされないアミノ酸残基(例えば、in vitroでのランダム変異誘発または部位特異的変異誘発によって、またはin vivoでの体細胞変異によって導入された変異)を挙げることができる。しかし、「ヒト抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、マウスなどの別の哺乳動物種生殖系列に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列に移植された抗体を含まないものとする。したがって、本明細書で使用される場合、「ヒト抗体」という用語は、タンパク質の実質的に全ての部分(例えば、CDR、フレームワーク、CLドメイン、CHドメイン(例えば、CH1、CH2、CH3)、ヒンジ、(VL、VH))が、ヒトにおいて実質的に非免疫原性であり、軽微な配列の変化または変異のみを伴う抗体を指す。同様に、霊長類(サル、ヒヒチンパンジーなど)、げっ歯類(マウス、ラット、ウサギ、モルモットハムスター、など)および他の哺乳動物に指定された抗体は、そのような種、亜属、属、サブファミリー、ファミリーに特異的な抗体を示す。さらに、キメラ抗体は、上記の任意の組合せを含む。そのような変化または変異は、場合によって、ヒトまたは他の種において、修飾されていない抗体と比較して、免疫原性を保持する、または免疫原性が低いことが好ましい。したがって、ヒト抗体は、キメラ抗体またはヒト化抗体とは異なる。ヒト抗体は、機能的に再編成されたヒト免疫グロブリン(例えば、重鎖および/または軽鎖)遺伝子を発現することができる非ヒト動物または原核細胞または真核細胞によって作製することができることが指摘されている。さらに、ヒト抗体が単鎖抗体である場合、ヒト抗体は、ネイティブなヒト抗体においては見いだされないリンカーペプチドを含んでよい。例えば、Fvは、重鎖の可変領域と軽鎖の可変領域をつなぐリンカーペプチド、例えば、2個〜約8個のグリシンまたは他のアミノ酸残基などを含んでよい。そのようなリンカーペプチドは、ヒト起源のものであるとみなされる。

0141

本明細書で使用される場合、ヒト抗体は、抗体が、例えば、ヒト免疫グロブリン遺伝子を保有するトランスジェニックマウス免疫化することによって、またはヒト免疫グロブリン遺伝子ライブラリーをスクリーニングすることによってヒト免疫グロブリン配列を用いて系から得られる場合、特定の生殖系列配列「に由来する」。ヒト生殖系列免疫グロブリン配列「に由来する」ヒト抗体は、ヒト抗体のアミノ酸配列とヒト生殖系列免疫グロブリンのアミノ酸配列を比較することによって、そのようなものとして同定することができる。選択されたヒト抗体は、一般には、ヒト生殖系列免疫グロブリン遺伝子にコードされるアミノ酸配列と、アミノ酸配列が少なくとも90%同一であり、他の種(例えば、ネズミ生殖系列配列)の生殖系列免疫グロブリンアミノ酸配列と比較してヒト抗体をヒトであると同定するアミノ酸残基を含有する。ある場合では、ヒト抗体は、生殖系列免疫グロブリン遺伝子にコードされるアミノ酸配列と、少なくとも95%、または、少なくとも96%、97%、98%、または99%までも、アミノ酸配列が同一である。一般には、特定のヒト生殖系列配列に由来するヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン遺伝子にコードされるアミノ酸配列と10アミノ酸以下の差異を示す。ある場合では、ヒト抗体は、5以下、または、さらには4以下、3以下、2以下、1以下までの、生殖系列免疫グロブリン遺伝子にコードされるアミノ酸配列とのアミノ酸の差異を示し得る。

0142

「ヒトモノクローナル抗体」とは、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する単一の結合特異性を示す抗体を指す。この用語は、組換えヒト抗体も意味する。これらの抗体を作出するための方法は、本明細書に記載されている。

0143

「組換えヒト抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、組換え手段によって調製した、発現させた、創出した、または単離したヒト抗体、例えば、ヒト免疫グロブリン遺伝子についてトランスジェニックまたは染色体導入体(transchromosomal)またはそれから調製されるハイブリドーマである動物(例えば、マウス)から単離された抗体、抗体を発現するように形質転換された宿主細胞から、例えば、トランスフェクトーマ(transfectoma)から単離された抗体、組換え型の、コンビナトリアルなヒト抗体ライブラリーから単離された抗体、およびヒト免疫グロブリン遺伝子配列をスプライシングして他のDNA配列にすることを伴う任意の他の手段によって調製した、発現させた、創出した、または単離した抗体などの全てを包含する。そのような組換えヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する。しかし、ある特定の実施形態では、そのような組換えヒト抗体は、in vitroでの変異誘発(または、ヒトIg配列に対する動物トランスジェニックを使用する場合は、in vivoでの体細胞の変異誘発)に供することができ、したがって、組換え型の抗体のVH領域およびVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖系列のVH配列およびVL配列に由来し、それと関連するが、in vivoでのヒト抗体生殖系列レパートリーに天然に存在しない可能性がある配列である。これらの抗体を作出するための方法は、本明細書に記載されている。

0144

本明細書で使用される場合、キメラ抗体は、その軽鎖遺伝子および重鎖遺伝子が、一般には、遺伝子工学によって、異なる種に属する抗体可変性領域遺伝子および抗体定常領域遺伝子から構築された抗体である。

0145

本明細書で使用される場合、「ヒト化抗体」または「ヒト化免疫グロブリン」という用語は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含有するヒト/非ヒトキメラ抗体を指す。ほとんどの場合、ヒト化抗体は、レシピエントの可変領域由来の残基が、所望の特異性、親和性および能力を有する非ヒト種(ドナー抗体)、例えば、マウス、ラット、ウサギなど、または非ヒト霊長類の可変領域由来の残基と交換されているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。ヒト化抗体は、レシピエント抗体またはドナー抗体においては見いだされない残基を含んでよい。ヒト化抗体は、場合によって、一般にはヒト免疫グロブリンの、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部分も含んでよい。非ヒト抗体は、フレームワーク領域、定常領域またはCDRに、ヒト抗体由来の同様に位置づけされたアミノ酸と置換されている1つまたは複数のアミノ酸を含有する。一般に、ヒト化抗体は、同じ抗体の非ヒト化型と比較して、ヒト宿主において生じる免疫応答を低減することが予測される。ヒト化抗体は、抗原結合性または他の抗体機能に対する影響を実質的に有さない保存されたアミノ酸置換を有し得る。保存された置換のグループ分けとしては、グリシン−アラニンバリンロイシンイソロイシンフェニルアラニンチロシンリジンアルギニン、アラニン−バリン、セリントレオニンおよびアスパラギングルタミンが挙げられる。

0146

本明細書で使用される場合、「抗体誘導体」という用語は、例えば、第2の分子に対する抗体を連結するために、アミノ酸の1つまたは複数がアルキル化ペグ化、アシル化エステル形成またはアミド形成などによって化学修飾されている全長の抗体または抗体の断片を含む。抗体誘導体としては、これらに限定されないが、ペグ化された抗体、システイン−ペグ化された抗体、およびその変異体が挙げられる。

0147

本明細書で使用される場合、「免疫コンジュゲート」という用語は、第2の作用剤、例えば、細胞傷害性作用剤、検出可能な作用剤、蛍光標識放射性作用剤、ターゲティング作用剤、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、合成抗体半合成抗体、または多特異性抗体などに結びついたまたは連結した抗体または抗体誘導体を含む。

0148

本明細書で使用される場合、「検出可能な標識」という用語は、「標識された」組成物を生成するために、検出しようとする組成物に直接または間接的にコンジュゲートした、直接または間接的に検出可能な化合物または組成物、例えば、N末端ヒスチジン(histadine)タグ(N−His)、磁気的に活性な同位元素、例えば、115Sn、117Snおよび119Sn、非放射性同位元素、例えば、13Cおよび15Nなど、ポリヌクレオチドまたはタンパク質、例えば抗体などを意味する。この用語は、ポリヌクレオチドとコンジュゲートした、挿入配列が発現されるとシグナルをもたらす配列、例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)なども包含する。標識は、単独で検出可能であってよい(例えば、放射性同位元素標識または蛍光標識)、または、酵素的な標識の場合では、基質である化合物または組成物の検出可能な化学的変質を触媒することができる。標識は、小規模な検出に適していてよい、またはハイスループットなスクリーニングのためにより適していてよい。そのように、適切な標識としては、これらに限定されないが、磁気的に活性な同位元素、非放射性同位元素、放射性同位元素、蛍光色素発光化合物色素、および酵素を含めたタンパク質が挙げられる。標識は、単に検出することができる、または、数量化することができる。単に検出する反応は、一般には、ただ単にその存在が確認される反応を含み、一方、数量化する反応は、一般には、数量化できる(例えば、数値で報告することができる)値、例えば、強度、偏光、および/または他の性質などを有する反応を含む。発光アッセイまたは蛍光アッセイでは、検出可能な反応を、実際に結合に関与するアッセイの構成成分と結びつけた発光団またはフルオロフォアを使用して直接生成する、または別の(例えば、レポーターまたは指示薬)構成成分と結びつけた発光団またはフルオロフォアを使用して間接的に生成することができる。

0149

シグナルを生じる発光標識の例としては、これらに限定されないが、生物発光および化学発光が挙げられる。検出可能な発光反応は、一般には、発光シグナルの変化または出現を含む。発光標識化アッセイの構成成分のための適切な方法および発光団は、当技術分野で公知であり、例えば、Haugland, Richard P.(1996年)Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals(第6版)に記載されている。発光プローブの例としては、これらに限定されないが、エクオリンおよびルシフェラーゼが挙げられる。

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