図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年3月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

排尿頻度を低下させるための新規医薬組成物の提供。

解決手段

排尿の頻度を低下させるための経口投与用に製剤化された医薬品の製造におけるアセトアミノフェン及びイブプロフェンの使用であって、アセトアミノフェン及びイブプロフェンの夫々を50mgから500mgの量で含み、該医薬品が即時放出遅延放出延長放出又はそれらの組み合わせ用に配合され、更に、該医薬品は滑剤を含み、かつ、アセトアミノフェン及びイブプロフェンのみが該医薬品中の治療上の有効成分である、前記使用。

概要

背景

排尿筋は、らせん状、長軸方向かつ輪状の束に配列された平滑筋線維よりなる膀胱壁の層である。膀胱伸展すると、これが副交感神経系シグナルを送って排尿筋を収縮させる。これにより膀胱は尿道を経て尿を排出するよう促される。

尿が膀胱から出るためには、自律的に制御される内括約筋および随意的に制御される外括薬筋が開かなければならない。これらの筋肉の問題は失禁につながることがある。尿の量が膀胱の絶対容量の100%に達すれば、随意括約筋不随意になりかつ直ちに尿が排泄されるであろう。

ヒト成人の膀胱は通常約300〜350mLの尿(実働容量)を保持するものの、満量の成人膀胱は、個人によって異なるが、約1000mL(絶対容量)まで保持しうる。尿が蓄積するにつれ、膀胱壁のしわ(襞)によって生成される隆起平坦化し、さらに膀胱壁が伸長するにつれて薄くなるので、膀胱は内部圧の著しい上昇を伴うことなくより大量の尿を蓄積することができる。

大半の人は、膀胱内の尿の体積が200mL前後に達すると尿意が始まる。この段階では、所望であれば、対象が排尿衝動抵抗することは容易である。膀胱が充満し続けると、尿意はより強くなり、無視することがより困難となる。最終的に、膀胱は排尿衝動が圧倒的となる時点まで充填され、さらに対象はもはやそれを無視することができなくなるであろう。一部の人では、膀胱の充満度がその実働容量に対して100%未満の時にこの尿意が始まる。このような尿意の上昇によって、十分に連続した休息時間の間睡眠する能力を含む、正常な活動が妨害されうる。一部の例では、この上昇した尿意は、男性良性前立腺肥大または前立腺癌、または女性妊娠などの医学的状態と関連することもある。しかし尿意の上昇は、男性および女性共に、その他の医学的な状態を被っていない人にも発生する。

したがって、膀胱の充満度がその実働容積に対して100%未満の時に尿意に悩まされる男性および女性対象治療のための組成物および方法に対するニーズが存在する。前記組成物および方法は、前記対象において膀胱中の尿の体積がその実働容量の100%前後を超える際に尿意が始まることを可能とすることを目的とした筋収縮阻害のために必要とされる。

概要

排尿の頻度を低下させるための新規医薬組成物の提供。排尿の頻度を低下させるための経口投与用に製剤化された医薬品の製造におけるアセトアミノフェン及びイブプロフェンの使用であって、アセトアミノフェン及びイブプロフェンの夫々を50mgから500mgの量で含み、該医薬品が即時放出遅延放出延長放出又はそれらの組み合わせ用に配合され、更に、該医薬品は滑剤を含み、かつ、アセトアミノフェン及びイブプロフェンのみが該医薬品中の治療上の有効成分である、前記使用。

目的

前記組成物および方法は、前記対象において膀胱中の尿の体積がその実働容量の100%前後を超える際に尿意が始まることを可能とすることを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

排尿頻度を低下させるための経口投与用に製剤化された医薬品の製造におけるアセトアミノフェンおよびイブプロフェンの使用であって、アセトアミノフェンおよびイブプロフェンの夫々を50mgから500mgの量で含み、該医薬品が即時放出遅延放出延長放出又はそれらの組み合わせ用に配合され、更に、該医薬品は滑剤を含み、及び、アセトアミノフェンおよびイブプロフェンのみが該医薬品中の治療上の有効成分である、前記使用。

請求項2

該医薬品が即時放出用に配合される、請求項1記載の使用。

請求項3

該医薬品が遅延放出用に配合される、請求項1記載の使用。

請求項4

該医薬品が延長放出用に配合される、請求項1記載の使用。

請求項5

該医薬品が即時放出及び延長放出の組み合わせ用に配合される、請求項1記載の使用。

請求項6

アセトアミノフェンを不溶性物質マトリクス包埋することにより、該医薬品が延長放出剤に配合される、請求項1記載の使用。

請求項7

該医薬品が延長放出剤に配合され、溶解制御放出によるポリマー制御放出を含む、請求項1記載の使用。

請求項8

該医薬品が延長放出剤に配合され、水溶性または水膨潤性マトリクス形成性ポリマーを含む、請求項1記載の使用。

請求項9

該医薬品が腸溶コーティングコーティングされる、請求項1記載の使用。

請求項10

利尿剤投与の後に該医薬品が投与され、該利尿剤が目標時間より少なくとも8時間前に投与され、かつ該医薬品が該目標時間前2時間以内に投与される、請求項1記載の使用。

請求項11

該医薬品が液体又は固体製剤中に存在する、請求項1記載の使用。

請求項12

排尿の頻度を低下させるための経口投与用に製剤化された医薬組成物であって、アセトアミノフェン、イブプロフェン、滑剤、及び医薬品として許容できる担体を含み、アセトアミノフェン及びイブプロフェンの夫々を50mgから500mgの量で含み、該医薬組成物が即時放出、遅延放出、延長放出又はそれらの組み合わせ用に配合され、及び、アセトアミノフェンおよびイブプロフェンのみが該医薬組成物中の治療上の有効成分である、前記医薬組成物。

請求項13

該医薬組成物が即時放出用に配合される、請求項12記載の医薬組成物。

請求項14

該医薬組成物が遅延放出用に配合される、請求項12記載の医薬組成物。

請求項15

該医薬組成物が延長放出用に配合される、請求項12記載の医薬組成物。

請求項16

該医薬組成物が即時放出及び延長放出の組み合わせ用に配合される、請求項12記載の医薬組成物。

請求項17

該医薬組成物が延長放出剤に配合され、溶解制御放出によるポリマー制御放出を含む、請求項12記載の医薬組成物。

請求項18

該医薬組成物が水溶性または水膨潤性マトリクス形成性ポリマーを含む、請求項12記載の医薬組成物。

請求項19

該医薬組成物が腸溶コーティングでコーティングされる、請求項12記載の医薬組成物。

請求項20

該医薬組成物が液体又は固体製剤中に存在する、請求項12記載の医薬組成物。

技術分野

0001

関連出願の参照
本願は、2012年6月4日に出願された米国特許出願第13/487,348号、2012年3月19日に出願された米国特許出願第13/424,000号、および2012年1月4日に出願された米国特許出願第13/343,332号の優先権を主張する。

0002

本願は、全般的筋肉収縮阻害するための方法および組成物、具体的には膀胱平滑筋の収縮を阻害するための方法および組成物に関する。

背景技術

0003

排尿筋は、らせん状、長軸方向かつ輪状の束に配列された平滑筋線維よりなる膀胱壁の層である。膀胱伸展すると、これが副交感神経系シグナルを送って排尿筋を収縮させる。これにより膀胱は尿道を経て尿を排出するよう促される。

0004

尿が膀胱から出るためには、自律的に制御される内括約筋および随意的に制御される外括薬筋が開かなければならない。これらの筋肉の問題は失禁につながることがある。尿の量が膀胱の絶対容量の100%に達すれば、随意括約筋不随意になりかつ直ちに尿が排泄されるであろう。

0005

ヒト成人の膀胱は通常約300〜350mLの尿(実働容量)を保持するものの、満量の成人膀胱は、個人によって異なるが、約1000mL(絶対容量)まで保持しうる。尿が蓄積するにつれ、膀胱壁のしわ(襞)によって生成される隆起平坦化し、さらに膀胱壁が伸長するにつれて薄くなるので、膀胱は内部圧の著しい上昇を伴うことなくより大量の尿を蓄積することができる。

0006

大半の人は、膀胱内の尿の体積が200mL前後に達すると尿意が始まる。この段階では、所望であれば、対象が排尿衝動抵抗することは容易である。膀胱が充満し続けると、尿意はより強くなり、無視することがより困難となる。最終的に、膀胱は排尿衝動が圧倒的となる時点まで充填され、さらに対象はもはやそれを無視することができなくなるであろう。一部の人では、膀胱の充満度がその実働容量に対して100%未満の時にこの尿意が始まる。このような尿意の上昇によって、十分に連続した休息時間の間睡眠する能力を含む、正常な活動が妨害されうる。一部の例では、この上昇した尿意は、男性良性前立腺肥大または前立腺癌、または女性妊娠などの医学的状態と関連することもある。しかし尿意の上昇は、男性および女性共に、その他の医学的な状態を被っていない人にも発生する。

0007

したがって、膀胱の充満度がその実働容積に対して100%未満の時に尿意に悩まされる男性および女性対象治療のための組成物および方法に対するニーズが存在する。前記組成物および方法は、前記対象において膀胱中の尿の体積がその実働容量の100%前後を超える際に尿意が始まることを可能とすることを目的とした筋収縮の阻害のために必要とされる。

課題を解決するための手段

0008

本願の1つの態様は、排尿の頻度を減少させるための方法に関する。方法は、それを必要とする対象に対し、アスピリンイブプロフェンナプロキセンナトリウムインドメタシンナブメトンおよびアセトアミノフェンからなる群から選択される第1の鎮痛剤を含む医薬組成物の有効量を投与することを含み、医薬組成物が延長放出製剤に配合されることを特徴としかつ前記第1の鎮痛剤が5mgから2000mgの1日用量で経口投与されることを特徴とする。方法は夜間頻尿の治療を目的として用いることができる。

0009

本願の他の態様は、排尿の頻度を減少させるための方法に関する。方法は、それを必要とする対象に対し:即時放出を目的として配合される第1のコンポーネント;および延長放出を目的として配合される第2のコンポーネントを含む医薬組成物の有効量を投与することを含み、第1のコンポーネントおよび第2のコンポーネントがそれぞれアスピリン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、インドメタシン、ナブメトンおよびアセトアミノフェンからなる群から選択される1つまたはそれ以上の鎮痛剤を含むことを特徴とし、かつ第1のコンポーネントおよび前記第2のコンポーネントのそれぞれが5mgから2000mgの1日用量で経口投与されることを特徴とする。方法は夜間頻尿の治療を目的として用いることができる。

0010

本願の他の態様は:アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、インドメタシン、ナブメトン、およびアセトアミノフェンからなる群から選択される1つまたはそれ以上の鎮痛剤;1つまたはそれ以上の抗利尿剤;1つまたはそれ以上の抗ムスカリン剤および/または1つまたはそれ以上の鎮痙剤;および医薬品として許容できる担体を含む医薬組成物であって、医薬組成物が延長放出を目的として配合されることを特徴とする医薬組成物に関する。

図面の簡単な説明

0011

鎮痛剤がLPS非存在下(図1A)またはおよび存在下(図1B)でRaw264マクロファージ細胞による共刺激分子発現を調節することを示す図である。細胞は、単独の、またはSalmonella typhimurium LPS(0.05μg/ml)を伴う鎮痛剤の存在下で24時間の培養であった。結果はCD40+CD80+細胞の平均相対%である。

0012

以下の発明を実施するための形態は、任意の当業者が本発明を作製および使用することを可能とするために提示される。説明を目的として、本発明の完全な理解を提供するために具体的な用語が示される。しかし、これらの具体的な詳細は本発明を実践するために必要とされないことが当業者に対して明らかとなるであろう。具体的な応用の記載は、典型的な実施例としてのみ提供される。本発明は提示する実施形態に限定されることではなく、本願に開示される趣旨および性質と一致する可能な限り幅広い範囲で理解されることを意図する。

0013

本願で用いる用語「有効量」は、選択された結果を達成するために必要な量を意味する。

0014

本願で用いる用語「鎮痛剤」は、疼痛緩和するために用いられる物質化合物または薬剤を意味し、抗炎症化合物を含む。典型的な鎮痛剤および/または抗炎症物質、化合物または薬剤は以下の物質を含むが、これに限定されない:非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、サリチラート類、アスピリン、サリチル酸サリチル酸メチルジフルニサール、サルレート、オルサラジンスルファサラジンパラアミノフェノール誘導体アセトアニリド、アセトアミノフェン、フェナセチン、フェナメート類、メフェナム酸、メクロフェナメート、メクロフェナム酸ナトリウムヘテロアリール酢酸誘導体トルメチンケトロラクジクロフェナクプロピオン酸誘導体、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ナプロキセンフェノプロフェンケトプロフェンフルルビプロフェンオキサプロジンエノール酸オキシカム誘導体ピロキシカムメロキシカムテノキシカムアンピロキシカム、ドロキシカム、ピボキシカム、ピラゾロン誘導体フェニルブタゾンオキシフェンブタゾンアンチピリンアミノピリン、ジピロンコキシブ類、セレコキシブロフェコキシブ、ナブメトン、アパゾン、インドメタシン、スリンダクエトドラクイソブチルフェニルプロピオン酸ルミラコキシブエトリコキシブパレコキシブバルデコキシブ、チラコキシブ、エトドラク、ダルフェロン、デクスケトプロフェンアセクロフェナクリコフェロンブロムフェナクロキソプロフェンプラノプロフェン、ピロキシカム、ニメスリド、シゾリリン、3−ホルミルアミノ−7−メチルスルホニルアミノ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−4−オン、メロキシカム、ロルノキシカム、d−インドブフェンモフェゾラク、アムトメチン、プラノプロフェン、トルフェナム酸、フルルビプロフェン、スプロフェン、オキサプロジン、ザルトプロフェンアルミノプロフェンチアプロフェン酸、その薬理的塩、その水和物、およびその溶媒和物

0015

本願で用いる用語「コキシブ」および「COX阻害薬」は、COX2酵素活性または発現を阻害することができるか、または、疼痛および腫脹を含む、重度炎症反応を阻害するかまたはその重症度を低下させることのできる化合物の組成物を意味する。

0016

膀胱は:尿の蓄積および内容物の排出という2つの重要な機能を有する。尿の蓄積は低い圧で発生し、これは排尿筋が充填相で弛緩することを意味する。膀胱内容物の排出は、排尿筋の収縮と尿道括約筋の弛緩の協調を必要とする。蓄積機能障害は、過活動膀胱症候群の構成要素である切迫感、頻度、および切迫失禁などの下部尿路症状をもたらしうる。過活動膀胱症候群は、蓄積相における膀胱平滑筋(排尿筋)の不随意的収縮によって起こることがあり、一般的かつ過小報告された問題であり、その有病率は最近になってようやく評価されている。

0017

本願の1つの態様は、延長放出製剤に配合された医薬組成物を、それを必要とする人に対して投与することにより排尿頻度を低下させるための方法に関する。医薬組成物は1つまたはそれ以上の鎮痛剤および、任意に、1つまたはそれ以上の抗ムスカリン剤、1つまたはそれ以上の抗利尿剤、および/または1つまたはそれ以上の鎮痙剤を含む。方法は夜間頻尿の治療を目的として用いることができる。

0018

「延長放出」は、持続放出(SR)、持続作用(SA)、時間放出(TR)、制御放出(CR)、修飾放出(MR)または連続放出(CR)とも呼ばれ、緩徐に溶解しかつ時間をかけて有効成分を放出する医薬品錠剤またはカプセル剤において用いられるメカニズムである。延長放出錠またはカプセル剤の利点は、しばしば同じ薬剤の即時放出製剤よりも服用頻度を低くすることができること、および血流中の薬剤のレベルをより一定に保つことによって薬剤の効果の持続時間を延長することである。たとえば、延長放出鎮痛剤は、人がトイレに起きることなく一晩中眠ることを可能としうる。

0019

1つの実施形態においては、医薬組成物は、有効成分をアクリル誘導体またはキチンなどの不溶性物質マトリクス包埋することにより、延長放出を目的として配合される。延長放出形態は、特定の時間の間に一定した薬剤レベルを維持することにより鎮痛化合物を所定の速度で放出するよう設計される。これはリポソーム、およびハイドロゲルなどの薬剤−ポリマーコンジュゲートを含むが、これに限定されない種々の製剤により達成することができる。

0020

延長放出製剤は、投与後、または薬剤の遅延放出に関連する遅延時間後の約10時間、約9時間、約8時間、約7時間、約6時間、約5時間、約4時間、約3時間、約2時間、または約1時間までなどといった指定された、延長された時間の間に一定の薬剤レベルを維持するために、有効物質を所定の速度で放出するよう設計することができる。

0021

一定の好ましい実施形態においては、有効物質は約2から約10時間の時間間隔に渡って放出されうる。代替的に、有効物質は約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9または約10時間に渡って放出される。さらに他の実施形態においては、有効物質は投与後約3から約8時間の時間間隔に渡って放出される。

0022

一部の実施形態においては、延長放出製剤は、たとえば流動床技術または当業者に既知である他の方法論などを用いて、たとえば薬剤含有コーティングまたはフィルム形成組成物の形態をと薬剤によりその表面がコーティングされたビーズペレット丸剤顆粒状粒子マイクロカプセルマイクロスフェアマイクロ顆粒ナノカプセル、またはナノスフェアの形態をそれぞれにとる1つまたはそれ以上の不活性粒子から構成される活性な核を含む。不活性粒子は、低い溶解性にとどまるために十分な大きさである限り、多様なサイズであることができる。代替的に、活性な核は薬剤基質を含有するポリマー組成物造粒および粉砕および/または押出およびスフェロニゼーションによって調製しうる。

0023

有効成分は、薬剤層形成、粉末コーティング、押出/スフェロニゼーション、ローラーコンパクションまたは造粒などの、当業者に既知である技術によって不活性担体に導入しうる。核中の薬剤の量は必要とされる用量に依存するであろうし、かつ典型的には約5から90重量%まで変動する。全般的に、活性な核に対するポリマーコーティングは、必要とされる遅延時間および/または選択されるポリマーおよびコーティング溶媒に応じて、コーティングされた粒子の重量の約1から50%となるであろう。当業者は、所望の用量を達成するために核にコーティングまたは組み入れるための適切な薬剤の量を選択することができるであろう。1つの実施形態においては、不活性な核は、薬剤の放出を促進するためにその微小環境を変化させる糖類の球または炭酸カルシウム重炭酸ナトリウムフマル酸酒石酸などの緩衝剤結晶または封入された緩衝剤の結晶でありうる。

0024

延長放出製剤は、有効物質の時間をかけた段階的放出を促進する種々の延長放出コーティングまたはメカニズムを利用しうる。一部の実施形態においては、延長放出剤は溶解制御放出によるポリマー制御放出を含む。具体的な実施形態においては、有効物質は不溶性ポリマーおよび厚さの異なるポリマー材料によってコーティングされた薬剤粒子または顆粒を含むマトリクスに組み入れられる。ポリマー材料は、カルナウバロウミツロウ、鯨ロウカンデリラロウ、シェラックロウ、カカオ脂セトステアリルアルコール部分硬化植物油セレシンパラフィンロウ、セレシン、ミリスチルアルコールステアリルアルコールセチルアルコールおよびステアリン酸などのロウ様材料を、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどの界面活性剤と共に含む脂質バリアを含みうる。生体液などの水性媒体と接触すると、ポリマーコーティングはポリマーコーティングの厚さに応じた所定の遅延時間後に乳化するかまたは浸食される。遅延時間は消化管運動性、pHまたは胃内滞在と無関係である。

0025

他の実施形態においては、延長放出剤はポリマーマトリクス作用拡散制御放出を含む。マトリクスは、1つまたはそれ以上の親水性および/または水膨潤性マトリクス形成ポリマー、pH依存性ポリマー、および/またはpH非依存性ポリマーを含みうる。

0026

1つの実施形態においては、延長放出製剤は、1つまたはそれ以上の溶解促進添加剤および/または放出促進剤を任意に含有する水溶性または水膨潤性マトリクス形成ポリマーを含む。水溶性ポリマーの溶解時は、有効物質は(可溶性であれば)溶解しかつマトリクスの水和部分を経て徐々に拡散する。ゲル層は、より多くの水がマトリクスの核に浸透するにつれて時間と共に成長し、ゲル層の厚みを増加させかつ薬剤放出に対する拡散バリアを提供する。外層が完全に水和するにつれて、ポリマー鎖は完全に緩みかつゲル層の完全性をもはや維持できなくなり、マトリクス表面上の外側水和ポリマー離脱および浸食に至る。水は、ゲル層が完全に浸食されるまでゲル層を経て核まで浸透し続ける。可溶性薬剤がこの拡散および浸食メカニズムの組み合わせによって放出される一方、不溶性薬剤にとって浸食は用量にかかわらず主要なメカニズムである。

0027

同様に、水膨潤性ポリマーは、典型的には生体液中で水和および膨潤し、薬剤放出中はその形状を維持しかつ薬剤のための担体、溶解促進剤および/または放出促進剤の役割を果たす均一なマトリクス構造を形成する。初期マトリクスポリマー水和相は、薬剤の徐放をもたらす(遅延相)。一旦水膨潤性ポリマーが完全に水和して膨潤すると、マトリクス内の水は同様に原薬を溶解しかつマトリクスコーティングを経たその外部への拡散に備えることができる。

0028

さらに、薬剤をより速い速度で放出するため、pH依存性放出促進剤の外部への到達によってマトリクスの空隙率を増加させることができる。そのとき、薬剤放出速度は一定となりかつ水和ポリマーゲルを経た薬剤の拡散の関数となる。マトリクスからの放出速度は、ポリマーの種類およびレベル;薬剤の溶解度および用量;ポリマー:薬剤比率充填剤の種類およびレベル;ポリマー対充填剤の比率;薬剤およびポリマーの粒子径;およびマトリクスの空隙率および形状を含む多様な因子に依存する。

0029

典型的な水和性および/または水膨潤性マトリクス形成ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロースHEC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロースCMC)といったヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシアルキルセルロース微結晶性セルロースといった粉末化セルロース酢酸セルロースエチルセルロース、その塩およびその組み合わせを含むセルロース系ポリマーアルギン酸塩キサンタントラガカントペクチンアラビアゴムカラヤガム、アルギン酸塩、寒天グアールヒドロキシプロピルグアールビーガムカラゲナンローカストビーンガムゲランガム、およびその誘導体といったヘテロ多糖ガムおよびホモ多糖ガムを含むガム類アクリル酸メタクリル酸アクリル酸メチル、およびメタクリル酸メチルのポリマーおよびコポリマー、およびカルボマー(例:Noveon社(オハイオシンシナティ)の種々の分子等級入手可能なCARBOPOL(登録商標)71G NFなどを含むCARBOPOL(登録商標))といった架橋ポリアクリル酸誘導体を含むアクリル樹脂;カラゲナン;ポリ酢酸ビニル(例:KOLLDON(登録商標)SR);ポリビニルピロリドンおよびクロスポビドンといったその誘導体;ポリエチレンオキシド;およびポリビニルアルコールを含むが、これに限定されない。好ましい親水性および水膨潤性ポリマーはセルロース系ポリマー、特にHPMCを含む。

0030

延長放出製剤は、生体液を含む水性媒体中親水性化合物架橋して親水性ポリマーマトリクス(すなわちゲルマトリクス)を形成することのできる少なくとも1つの結合剤をさらに含みうる。

0031

典型的な結合剤は、ガラクトマンナンガム、グアーガムヒドロキシプロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC;例:Klucel EXF)およびローカストビーンガムなどのホモ多糖類を含む。他の実施形態においては、結合剤はアルギン酸誘導体、HPCまたは微結晶化セルロース(MCC)である。その他の結合剤は、デンプン、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンを含むが、これに限定されない。

0032

1つの実施形態においては、導入方法は、有効物質および結合剤の懸濁液を不活性担体上に噴霧することによる薬剤層形成である。

0033

結合剤は、重量で約0.1%から約15%、かつ好ましくは重量で約0.2%から約10%の量でビーズ製剤中に存在しうる。

0034

一部の実施形態においては、親水性ポリマーマトリクスは、拡散および浸食速度および随伴的な有効物質の放出を低速にするために、より強いゲル層を提供しかつ/またはマトリクス中の空隙の量とサイズを減少するイオン性ポリマー非イオン性ポリマー、または非水溶性疎水性ポリマーをさらに含みうる。これは、追加的に開始時バースト効果を抑制しかつ有効物質のより安定した「ゼロ次放出」をもたらしうる。

0035

溶解速度を低下させるための典型的なイオン性ポリマーは、陰イオン性および陽イオン性ポリマーの両者を含む。典型的な陰イオン性ポリマーは、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、アルギン酸ナトリウムアクリル酸ポリマーまたはカルボマー(例:CARBOPOL(登録商標)934、940、974P NF);ポリ酢酸フタル酸ビニルPVAP)、メタクリル酸コポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)L100、L30D55、A、およびFS30D)、酢酸コハク酸ハイプロメロース(AQUAT HPMCAS)などの腸溶ポリマー;およびキサンタンガムなどを含む。典型的な陽イオン性ポリマーは、たとえばメタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)E100)などを含む。陰イオン性ポリマー、具体的には腸溶ポリマーの組入れは、親水性ポリマー単独と比較して、弱塩基性薬剤についてpH非依存的放出プロフィール展開するために有用である。

0036

溶解速度を低速にするための典型的な非イオン性ポリマーは、たとえばヒドロキシプロピルセルロース(HPC)およびポリエチレンオキシド(PEO)(例:POLYOX(登録商標))を含む。

0037

典型的な疎水性ポリマーは、エチルセルロース(例:ETHOCEL(登録商標)、SURELEASE(登録商標))、酢酸セルロース、メタクリル酸コポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)NE 30D)、アンモニオ−メタクリル酸コポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)RL100またはPO RS100)、ポリ酢酸ビニル、モノステアリン酸グリセリンクエン酸アセチルトリブチルといった脂肪酸、およびその組み合わせおよび誘導体を含む。

0038

膨潤性ポリマーは、重量で1%から50%、好ましくは重量で5%から40%、最も好ましくは重量で5%から20%の割合で製剤中に組み入れることができる。膨潤性ポリマーおよび結合剤は造粒の前、または後に製剤に組み入れうる。ポリマーは、有機溶媒またはハイドロアルコールに分散し、造粒の間噴霧することもできる。

0039

典型的な放出促進剤は、約4.0未満のpH値では無変化のままでありかつ4.0を上回る、好ましくは5.0を上回る,最も好ましくは6.0を上回るpH値で溶解するpH依存性腸溶ポリマーを含み、本発明のための放出促進剤として有用と見なされる。典型的なpH依存性ポリマーは、メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)L100(A型)、EUDRAGIT(登録商標)S100(B型)、Rohm GmbH、ドイツ;メタクリル酸−アクリル酸エチルコポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)L100−55(C型)およびEUDRAGIT(登録商標)L30D−55コポリマー分散剤、Rohm GmbH、ドイツ);メタクリル酸−メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸メチルのコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)FS);メタクリル酸、メタクリル酸エステルおよびアクリル酸エチルのターポリマー酢酸フタル酸セルロースCAP);フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)(例:HP−55、HP−50、HP−55S、信越化学工業、日本);ポリ酢酸フタル酸ビニル(PVAP)(例:COAERIC(登録商標)、OPADRY(登録商標)腸溶白色OY−P−7171);ポリビニルブチレートアセテート;酢酸コハク酸セルロース(CAS);酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)、例:AQOAT(登録商標)LFおよびAQOAT(登録商標)MF(信越化学工業、日本)を含むHPMCAS LFグレード、MFグレード、HFグレード;信越化学工業、日本);シェラック(例:MARCOAT(登録商標)125およびMARCOAT(登録商標)125N);酢酸ビニル無水マレイン酸コポリマースチレンマレイン酸モノエステルコポリマー;カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC、フロイント産業、日本)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)(例;AQUATERIC(登録商標));酢酸トリメリット酸セルロース(CAT);およびたとえば、重量比約3:1から約2:1のEUDRAGIT(登録商標)L100−55とEUDRAGIT(登録商標)S100の混合物、または重量比約3:1から約5:1のEUDRAGIT(登録商標)L30 D−55とEUDRAGIT(登録商標)FSの混合物などといった、約2:1から約5:1の重量比でのその2つまたはそれ以上の混合物を含むが、これに限定されない。

0040

これらのポリマーは、単独かまたは上記以外のポリマーと組み合わせて、または同時に用いうる。好ましい腸溶pH依存性ポリマーは医薬品として許容できるメタクリル酸コポリマーである。これらのコポリマーは、メタクリル酸およびメタクリル酸メチルをベースとする陰イオン性ポリマーであり、かつ好ましくは、約135,000の平均分子量を有する。これらのコポリマーにおける遊離カルボキシル基メチルエステル化カルボキシル基の比率は、たとえば1:1から1:3,たとえば1:1または1:2前後のように変動しうる。そのようなポリマーは、Eudragit L12.5(登録商標)、Eudragit L12.5P(登録商標)、Eudragit L100(登録商標)、Eudragit L100−55(登録商標)、Eudragit L−30D(登録商標)、Eudragit L−30 D−55(登録商標)などのEudragit Lシリーズ、およびEudragit S12.5(登録商標)、Eudragit S12.5P(登録商標)、Eudragit S100(登録商標)などのEudragit S(登録商標)シリーズといった商品名Eudragit(登録商標)の下で販売される。放出促進剤はpH依存性ポリマーに限定されない。迅速に溶解しかつ剤型の外に速やかに到達して空隙構造を残すその他の親水性分子も、同じ目的のために用いることができる。

0041

放出促進剤は、用量単位の重量で10%から90%、好ましくは20%から80%、最も好ましくは30%から70%の量で製剤中に組み入れることができる。放出促進剤は造粒の前または後に製剤に組み入れることができる。放出促進剤は、乾燥材料として製剤に添加するか、または適切な溶媒に分散または溶解しかつ造粒の際に分散することができる。

0042

一部の実施形態においては、マトリクスは放出促進剤と溶解促進剤の組み合わせを含みうる。溶解促進剤は、イオン性および非イオン性界面活性剤錯化剤、親水性ポリマー、酸性化剤およびアルカリ性化剤などのpH調節剤、さらには溶解度の乏しい薬剤の溶解度を分子捕捉によって高める分子とすることができる。数種類の溶解促進剤を同時に利用することができる。

0043

溶解促進剤は、ドクセトナトリウムラウリル硫酸ナトリウムステアリルフマル酸ナトリウム、Tweens(登録商標)およびSpans(PEO修飾ソルビタンモノエステルおよび脂肪酸ソルビタンエステル)、ポリ(エチレンオキシド)−ポリプロピレンオキシド−ポリ(エチレンオキシド)ブロックコポリマー(別名PLURONICS(登録商標))といった界面活性剤;低分子量ポリビニルピロリドンおよび低分子量ヒドロキシメチルセルロースなどの錯化剤;シクロデキストリンといった分子捕捉によって溶解を補助する分子、およびクエン酸、フマル酸、酒石酸、および塩酸といった酸性化剤;およびメグルミンおよび水酸化ナトリウムといったアルカリ性化剤を含むpH修飾剤を含みうる。

0044

溶解促進剤は、典型的には剤型の重量で1%から80%、好ましくは1%から60%、より好ましくは1%から50%を構成し、かつ多様な様式で組み入れることができる。造粒の前に乾燥または湿潤した形態で製剤に組み入れることができる。残りの材料を造粒した後か、または他の方法で処理した後で製剤に添加することもできる。造粒中、結合剤を含むかまたは含まない溶液として可溶化剤を噴霧することができる。

0045

一部の実施形態においては、延長放出製剤はpHに非依存的に一定時間後の薬剤放出を提供することのできるポリマーマトリクスを含む。本発明の目的に対し、「pH非依存性」はpHにほとんど影響されない特性(例:溶解)を有することと定義される。pH非依存性ポリマーは、「時間制御」または「時間依存性」放出プロフィールの文脈においてしばしば言及される。

0046

pH依存性ポリマーは、有効物質をコーティングするためおよび/またはその上の延長放出コーティング中の親水性マトリクスにポリマーを提供するために用いうる。pH非依存性ポリマーは、非水溶性でもまたは水溶性でもありうる。典型的な非水溶性pH非依存性ポリマーは、少量の塩化メタクリル酸トリメチルアンモニオエチル部分を有する中性メタクリル酸エステル(例:EUDRAGIT(登録商標)RSおよびEUDRAGIT(登録商標)RL;官能基を全く持たない中性エステル分散剤(例:EUDRAGIT(登録商標)NE30DおよびEUDRAGIT(登録商標)NE30);エチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、酢酸セルロース、または混合物などのセルロース系ポリマーおよびその他のpH非依存性コーティング製品を含むが、これに限定されない。典型的な水溶性pH非依存性ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)といったヒドロキシアルキルセルロースエーテル;ポリビニルピロリドン(PVP)、メチルセルロース、OPADRY(登録商標)amb、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロースおよびアクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルコポリマー分散剤またはその組み合わせを含む。

0047

1つの実施形態においては、延長放出製剤は、活性の核を覆う1つまたはそれ以上の非水溶性水浸透性フィルム形成性を含む非水溶性水浸透性ポリマーコーティングまたはマトリクスを含む。コーティングは、1つまたはそれ以上の水溶性ポリマーおよび/または1つまたはそれ以上の可塑化剤を追加的に含みうる。非水溶性ポリマーコーティングは、低分子量(粘性)等級が高粘性等級と比較して速い放出速度を示すことを特徴とする、核中の有効物質の放出を目的としたバリアコーティングを含む。

0048

好ましい実施形態においては、非水溶性フィルム形成性ポリマーは、エチルセルロースなどの1つまたはそれ以上のアルキルセルロースエーテルまたはその混合物(例:エチルセルロースグレードPR100、PR45、PR20、PR10およびPR7;ETHOCEL(登録商標)、Dow)を含む。

0049

ポリビニルピロリドン(POVIDONE(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびその混合物といった典型的な水溶性ポリマー。

0050

一部の実施形態においては、非水溶性ポリマーは、可塑化剤の必要性がなく、適切な特性(例:延長放出性、機械的特性、およびコーティング特性)を提供する。たとえば、ポリ酢酸ビニル(PVA)、Evonik Industriesから市販されているEudragit NE30Dといったアクリル酸/メタクリル酸エステルの中性コポリマー、ヒドロキシプロピルセルロースと組み合わせたエチルセルロース、ロウなどを含むコーティングを、可塑化剤を用いることなく適用することができる。

0051

さらなる他の実施形態においては、非水溶性ポリマーマトリクスは可塑化剤をさらに含みうる。必要とされる可塑化剤の量は、可塑化剤、非水溶性ポリマーの特性、および最終的に所望されるコーティングの特性に依存する。可塑化剤の適切なレベルは、その間の全ての範囲およびサブレンジを含めて、コーティングの総重量に対して約1%から約20%、約3%から約20%、約3%から約5%、約7%から約10%、約12%から約15%、約17%から約20%、または約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約15%または約20%の範囲である。

0052

典型的な可塑化剤は、トリアセチンアセチル化モノグリセリド油類ヒマシ油硬化ヒマシ油ナタネ油ゴマ油オリーブ油、など);クエン酸エステル類、クエン酸トリエチルクエン酸アセチルトリエチルクエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリn−ブチルフタル酸ジエチルフタル酸ジブチルフタル酸ジオクチルメチルパラベンプロピルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンセバシン酸ジエチルセバシン酸ジブチルグリセロトリブチラート置換トリグリセリドおよびグリセリドモノアセチル化およびジアセチル化グリセリド(例:MYVACET(登録商標)9−45)、モノステアリン酸グリセリン、トリ酪酸グリセロールポリソルベート80ポリエチレングリコール(PEG−4000、PEG−400など)、プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、グリセリンソルビトールシュウ酸ジエチルリンゴ酸ジエチルフマル酸ジエチルマロン酸ジエチル、コハク酸ジブチル、脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、シュウ酸ジエチル、リンゴ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、コハク酸ジエチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、およびその混合物を含むが、これに限定されない。可塑化剤は、放出修飾剤として作用できるような、界面活性特性を有することができる。たとえば、Brij58(ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル)他のような非イオン性界面活性剤を用いることができる。

0053

可塑化剤は、そうでなければ硬いまたはもろいポリマー材料に可撓性を付与するために用いられる高沸点有機溶媒とすることができ、かつ有効物質の放出プロフィールに影響することができる。可塑化剤は、全般的に、ポリマー鎖に沿った凝集性分子間力の低下を引き起こすことで、ポリマーの抗張力の低下、および伸長の増加およびガラス転移または軟化温度の低下を含む種々のポリマー特性の変化をもたらす。可塑化剤の量および選択は、たとえば錠剤硬度に影響することがあり、かつその溶出または崩壊特性、さらにはその物理的および化学的定性にまで影響することがある。一定の可塑化剤は被覆弾性および/または柔軟性を高め、これによる被覆のもろさを低下させることができる。

0054

他の実施形態においては、延長放出製剤は、少なくとも1つの非イオン性ゲル形成性ポリマーおよび/または少なくとも1つの陰イオン性ゲル形成性ポリマーを含む、少なくとも2つのゲル形成性ポリマーの組み合わせを含む。ゲル形成性ポリマーの組み合わせによって形成されるゲルは、製剤が摂取されかつ消化管液と接触する時、表面に最も近いポリマーが水和して粘稠なゲル層を形成するような調節放出を提供する。高い粘度のために、粘稠な層は徐々に溶解するに過ぎず、以下の材料を同じ過程曝露する。したがって集塊は緩徐に溶解し、これにより有効成分を消化管液に緩徐に放出する。少なくとも2つのゲル形成性ポリマーの組み合わせによって、所望の放出プロフィールを提供するために生成するゲルの粘稠性といった性質を操作することができる。

0055

具体的な実施形態においては、製剤は少なくとも1つの非イオン性ゲル形成性ポリマーおよび少なくとも1つの陰イオン性ゲル形成性ポリマーを含む。他の実施形態においては、製剤は2種類の相異なる非イオン性ゲル形成性ポリマーを含む。さらに他の実施形態においては、製剤は化学的性質が同じであるが異なる溶解度、粘度、および/または分子量を有する非イオン性ゲル形成性ポリマーの組み合わせ(たとえばHPMC K100およびHPMC K15MまたはHPMC K100Mなどの粘度等級の異なるヒドロキシプロピルメチルセルロースの組み合わせ)を含む。

0056

典型的な陰イオン性ゲル形成性ポリマーは、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、ペクチン、ポリグルクロン酸(ポリα−およびβ−1,4−グルクロン酸)、ポリガラクツロン酸ペクチン酸)、コンドロイチン硫酸、カラゲナン、ファーセレランなどの陰イオン性多糖類、キサンタンガムなどの陰イオン性ガム、アクリル酸ポリマーまたはカルボマー(Carbopol(登録商標)934、940、974P NF)、Carbopol(登録商標)コポリマー、Pemulen(登録商標)ポリマー、ポリカルボフィル他を含むが、これに限定されない。

0057

典型的な非イオン性ゲル形成性ポリマーは、ポビドン(PVP:ポリビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、PVPとポリ酢酸ビニルのコポリマー、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリエチレンオキシド、アラビアゴム、デキストリン、デンプン、ポリヒドロキシエチルメタクリラート(PHEMA)、水溶性非イオン性ポリメタクリル酸エステルおよびそのコポリマー、修飾セルロース修飾多糖、非イオン性ガム、非イオン性多糖類および/またはその混合物を含むが、これに限定されない。

0058

製剤は、上記の腸溶ポリマー、および/または充填剤、(上述の)結合剤、崩壊剤、および/または流動促進剤および滑剤といった少なくとも1つの添加剤を任意に含みうる。

0059

典型的な充填剤は、ラクトースグルコースフルクトースシュークロースリン酸二カルシウム、ソルビトール、マンニトールラクチトールキシリトールイソマルト(isomalt)、エリスリトールといった「糖ポリオール」としても知られる糖アルコール、および水素化デンプン加水分解物(数種類の糖アルコールの混合物)、コーンスターチバレイショデンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロース、腸溶ポリマーまたはその混合物を含むが、これに限定されない。

0060

典型的な結合剤は、ポビドン(PVP:ポリビニルピロリドン)、コポビドン(ポリビニルピロリドンとポリ酢酸ビニルのコポリマー)、低分子量HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)低分子量HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、低分子量カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、ポリエチレンオキシド、アラビアゴム、デキストリン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、デンプン、およびEudragit NE 30D、Eudragit RL、Eudragit RS、Eudragit E、ポリビニル酢酸といったポリメタクリル酸エステル、および腸溶ポリマーといった水溶性親水性ポリマーまたはその混合物を含むが、これに限定されない。

0061

典型的な崩壊剤は、低置換カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスポビドン(架橋ポリビニルピロリドン)、カルボキシメチルデンプンナトリウム(グルクロン酸デンプンナトリウム)、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(Croscarmellose)、アルファ化デンプン(デンプン1500)、微結晶性セルロース、非水溶性デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム低置換ヒドロキシプロピルセルロース、およびケイ酸マグネシウムまたはアルミニウムを含むが、これに限定されない。

0062

典型的な滑剤はマグネシウム二酸化ケイ素タルク、デンプン、二酸化チタンなどを含むが、これに限定されない。

0063

さらに他の実施形態においては、延長放出製剤は(上述のような)ビーズまたはその中のビーズ集団などの水溶性/分散性薬物含有粒子コーティング材料、および任意に空隙形成剤および他の添加剤でコーティングすることにより形成される。コーティング材料は、好ましくはエチルセルロース(例:SURELEASE(登録商標))、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸セルロース、および酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系ポリマー;ポリビニルアルコール;ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルおよびそのコポリマーなどのアクリル性ポリマー、およびその他の水ベースまたは溶媒ベースのコーティング材料を含む群から選択される。所与のビーズ集団のための放出制御コーティングは、コーティングの性質、コーティングレベル、空隙形成剤の種類および濃度、工程パラメーターおよびその組み合わせといった放出制御コーティングの少なくとも1つのパラメーターによって制御されうる。したがって、空隙形成剤濃度などのパラメーターまたは硬化の条件を変更することで、任意の所与のビーズ集団からの有効物質放出の変化にそなえ、これにより製剤を所定の放出プロフィールとする選択的調節にそなえる。

0064

本願における放出制御コーティングにおける使用に適した空隙形成剤は有機物質であることも無機物質であることもあり、かつ使用環境においてコーティングより溶出、抽出または浸出することができる材料を含む。典型的な空隙形成剤は、シュークロース、グルコース、フルクトース、マンニトール、マンノースガラクトース、ソルビトール、プルランデキストランを含む単糖類オリゴ糖類および多糖類;水溶性親水性ポリマー、ヒドロキシアルキルセルロース類、カルボキシアルキルセルロース類、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロースエーテル類、アクリル樹脂類、ポリビニルピロリドン、架橋ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、カルボワックス類カルボポールなど、ジオール類ポリオール類多価アルコール類ポリアルキレングリコール類ポリエチレングリコール類ポリプロピレングリコール類、またはそのブロックポリマーポリグリコール類、ポリ(α−Ω)アルキレンジオール類といった使用環境に可溶性のポリマーといった有機化合物アルカリ金属塩炭酸リチウム塩化ナトリウム臭化ナトリウム塩化カリウム硫酸カリウムリン酸カリウム酢酸ナトリウムクエン酸ナトリウム、適切なカルシウム塩、その組み合わせなどの無機化合物などを含むが、これに限定されない。

0065

放出制御コーティングは、可塑化剤、抗接着剤、滑剤(または流動促進剤)、および消泡剤などの技術的に既知である他の添加剤をさらに含むことができる。

0066

一部の実施形態においては、コーティングされた粒子またはビーズは、たとえば湿潤保護、静電気低下、矯味、着香、着色、および/または光沢またはビーズに対する他の美観上の訴求力を提供する「オーバーコート」を追加的に含みうる。そのようなオーバーコートに適したコーティング材料は技術上既知であり、かつヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよび微結晶性セルロース、またはその組み合わせ(たとえば種々のOPADRY(登録商標)コーティング材料)などのセルロース系ポリマーを含むが、これに限定されない。

0067

コーティングされた粒子またはビーズは、溶解促進剤、溶出促進剤吸収促進剤浸透促進剤安定化剤錯剤酵素阻害剤、p−糖タンパク質阻害剤、および多剤耐性タンパク質阻害剤などによって例示されるが、これに限定されない促進剤をさらに含みうる。代替的に、製剤は、たとえば別のビーズ集団または粉末としてなど、コーティング粒子と分離された促進剤も含むことができる。さらに他の実施形態においては、促進剤は、コーティング粒子上で放出制御コーティングの下層または上層のいずれかの別の層に含有されうる。

0068

他の実施形態においては、延長放出製剤は有効物質を浸透圧メカニズムによって放出するよう配合される。例として、カプセルは単一の浸透圧ユニットと共に製剤化されうるか、またはハードゼラチンカプセル内に封入された2、3、4、5、または6個のプッシュプルユニットを組み入れうるので、各二層プッシュ−プルユニットは共に半透過性膜に囲まれた浸透圧プッシュ層および薬剤層を含む。1つまたはそれ以上の開口部が、薬剤層と隣接する膜を経て掘削される。この膜は、胃内容物の排出後まで放出を防止するpH依存性腸溶コーティングでさらに被覆されうる。ゼラチンカプセルは摂取の直後に溶解する。プッシュ−プルユニットが小腸に入ると、腸溶コーティングが崩壊し、次にこれが半透過性膜を経た液体の流入を可能とし、浸透圧プッシュコンパートメントが膨潤し、半透膜を経た水輸送速度によって正確に調節された速度で開口部を経て薬剤を押し出させる。薬剤の放出は24時間またはそれ以上まで一定の速度で生じることができる。

0069

浸透圧プッシュ層は、半透過性膜を経た送達担体コアへの水の輸送のために駆動力を作り出す1つまたはそれ以上の浸透圧剤を含む。浸透圧剤の1分類は、親水性ビニルおよびアクリル酸ポリマー、アルギン酸カルシウムなどの多糖類、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(アクリル)酸、ポリ(メタクリル)酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋PVP、ポリビニルアルコール(PVA)、PVA/PVPコポリマー、メタクリル酸メチルおよび酢酸ビニルなどの疎水性単量体を有するPVA/PVPコポリマー、大分子PEOブロックを含む親水性ポリウレタンクロスカルメロースナトリウム、カラゲナン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびカルボキシエチルセルロース(CEC)、アルギン酸ナトリウム、ポリカルボフィル、ゼラチン、キサンタンガム、およびデンプングリコール酸ナトリウムを含むがこれに限定されない、「オスモポリマー」および「ハイドロゲル」とも呼ばれる水膨潤性親水性ポリマーを含む。

0070

その他の浸透圧剤の分類は、水を吸収して半透過性膜を横断する浸透圧勾配をもたらすことのできるオスゲンを含む。典型的なオスモゲンは、硫酸マグネシウム塩化マグネシウム塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム硫酸ナトリウム硫酸リチウム、塩化カリウム、および硫酸ナトリウムなどの無機塩デキストロース、フルクトース、グルコース、イノシトール、ラクトース、マルトース、マンニトール、ラフィノース、ソルビトール、シュークロース、トレハロース、およびキシリトールなどの糖類;アスコルビン酸安息香酸、フマル酸、クエン酸、マレイン酸セバシン酸ソルビン酸アジピン酸エデト酸グルタミン酸p−トルエンスルホン酸、コハク酸、および酒石酸などの有機酸尿素;およびその混合物を含むが、これに限定されない。

0071

半透過性膜を形成する際に有用な材料は、生理的に妥当なpHで水透過性かつ非水溶性であるか、または架橋などの化学的変化によって非水溶性に変化することに対して感受性のある多様な等級のアクリル、ビニル、エーテル、ポリアミドポリエステル、およびセルロース誘導体を含む。

0072

一部の実施形態においては、延長放出製剤はおよび腸のいずれにおける浸食に対しても抵抗性である多糖類コーティングを含みうる。そのようなポリマーは、たとえば多糖類コーティングなどを分解する生体分解性酵素を含有する大規模微生物叢を含む結腸においてのみ分解し、薬剤内容物を制御された時間依存的な様式で放出することができる。典型的な多糖類コーティングは、たとえばアミロースアラビノガラクタンキトサン、コンドロイチン硫酸、シクロデキストリン、デキストラン、グアーガム、ペクチン、キシラン、およびその組み合わせまたは誘導体を含みうる。

0073

一部の実施形態においては、医薬組成物は遅延放出を目的として配合される。本願で用いる用語「遅延放出」は、体内で即時に崩壊して有効成分を放出しない医薬品を意味する。一部の実施形態においては、用語「遅延延長放出」は、投与後の薬剤の放出に所定の遅延がある放出プロフィールを有する医薬製剤に関して用いられる。一部の実施形態においては、遅延延長放出製剤は、医薬品が小腸に達する前にその放出を防止する経口医薬品に適用されるバリアである腸溶コーティングでコーティングされた延長放出製剤を含む。腸溶コーティングなどの遅延放出製剤は、アスピリンなどの胃に対して刺激作用を有する薬剤が胃の中で溶解することを防止する。そのようなコーティングは、酸不安定性薬剤を胃の酸性への曝露から保護し、その替わりに分解されない塩基性pH環境(腸のpH5.5およびそれ以上)に送達し、かつその所望の作用を得るためにも用いられる。

0074

用語「パルス型放出」は遅延放出の一種であり、本願においては、所定の遅延時間の直後短時間内での薬剤の迅速かつ一過性の放出を提供し、これにより薬剤投与後の薬剤の「パルス型」血漿プロフィールを生成する医薬製剤に関して用いられる。製剤は、投与後に単パルス型放出または所定の時間間隔での多パルス型放出を提供するよう設計しうる。

0075

遅延放出またはパルス型放出製剤は、一般に、規定された遅延相の後に溶解するか、侵食されるか、または破裂するバリアコーティングで被覆された1つまたはそれ以上の要素を含む。一部の実施形態においては、本願の医薬組成物は延長放出または遅延延長放出を目的として配合され、かつ単一ユニット用量で投与される所与の有効物質の総用量の100%を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は延長/遅延放出コンポーネントおよび即時放出コンポーネントを含む。一部の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび延長/遅延放出コンポーネントは同じ有効成分を含有する。他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび延長/遅延放出コンポーネントは異なる有効成分を含有する(例:一方のコンポーネント中に1つの鎮痛剤およびもう一方のコンポーネント中に1つの抗ムスカリン剤)。一部の実施形態においては、第1および第2のコンポーネントはアスピリン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、インドメタシン、ナブメトン、およびアセトアミノフェンからなる群から選択される1つの鎮痛剤をそれぞれ含有する。他の実施形態においては、延長/遅延放出コンポーネントは腸溶コーティングによりコーティングされる。他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび/または延長/遅延放出コンポーネントは、オキシブチニンソリフェナシンダリフェナシンおよびアトロピンからなる群から選択される1つの抗ムスカリン剤をさらに含む。他の実施形態においては、各コンポーネント中の鎮痛剤は5mg〜2000mg、20mg〜1000mg、50mg〜500mgまたは250〜1000mgの1日用量で経口投与される。他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび/または延長/遅延放出コンポーネントは、抗利尿剤、抗ムスカリン剤、または両者をさらに含む。他の実施形態においては、治療方法は、就寝時間などの目標時間の少なくとも8時間前に対象に利尿剤を投与すること、および目標時間の2時間前以内に即時放出コンポーネントおよび/または延長/遅延放出コンポーネントを含む医薬組成物を対象に投与することを含む。

0076

他の実施形態においては、「即時放出」コンポーネントは医薬組成物によって送達されようとする有効物質の総用量の5〜50%を提供し、かつ「延長放出」コンポーネントは有効物質の総用量の50〜95%を提供する。たとえば、即時放出コンポーネントは、医薬製剤によって送達されようとする有効物質の総用量の約20〜40%、または約20%、25%、30%、35%、約40%を提供しうる。延長放出コンポーネントは、製剤によって送達されようとする有効物質の総用量の約60%、65%、70%、75%、または80%を提供する。一部の実施形態においては、延長放出コンポーネントは有効物質の放出を遅延させるバリアコーティングをさらに含む。

0077

遅延放出を目的としたバリアコーティングは、目的に応じて、多様な異なる材料から構成されうる。さらに製剤は、一時的に放出を促進するための複数のバリアコーティングを含みうる。コーティングは、糖衣であるか、フィルムコーティング(例:ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸エステルコポリマー、ポリエチレングリコールおよび/またはポリビニルピロリドンを基とする)、またはメタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸フタル酸ビニル、シェラック、および/またはエチルセルロースを基とするコーティングでありうる。さらに、製剤は、たとえばモノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンといった時間遅延材料を追加的に含みうる。

0078

一部の実施形態においては、遅延延長放出製剤は、消化管の近位または遠位領域において有効物質の放出を促進する1つまたはそれ以上のポリマーが含まれた腸溶コーティングを含む。本願で用いる用語「腸溶ポリマーコーティング」は、pH依存性またはpH非依存性放出プロフィールを有する1つまたはそれ以上のポリマーで構成されるコーティングである。典型的には、コーティングは胃の酸性媒体内で溶解に抵抗するものの、小腸または結腸などの消化管のより遠位の領域においては溶解するかまたは浸食される。腸溶ポリマーコーティングは、典型的には投与後約3〜4時間の胃内容物排出による遅延後しばらくは有効物質の放出に抵抗する。

0079

pH依存性腸溶コーティングは、胃の中のように低pHではその構造的完全性を維持するが、小腸などの消化管のより遠位の領域におけるより高いpH環境中で溶解し、そこで薬剤内容物が放出される、1つまたはそれ以上のpH依存性またはpH感受性ポリマーを含む。本発明の目的については、「pH依存性」は環境pHに応じて変動する特性(例:溶解)を有することと定義される。典型的なpH依存性ポリマーは、メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)L100(A型)、EUDRAGIT(登録商標)S100(B型)、Rohm GmbH、ドイツ;メタクリル酸−アクリル酸エチルコポリマー(例:EUDRAGIT(登録商標)L100−55(C型)およびEUDRAGIT(登録商標)L30D−55コポリマー分散剤、Rohm GmbH、ドイツ);メタクリル酸−メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸メチルコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)FS);メタクリル酸、メタクリル酸エステルおよびアクリル酸エチルのターポリマー;酢酸フタル酸セルロース(CAP);フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)(例:HP−55、HP−50、HP−55S、信越化学工業、日本);ポリ酢酸フタル酸ビニル(PVAP)(例:COATERIC(登録商標)、OPADRY(登録商標)腸溶白色OY−P−7171);酢酸コハク酸セルロース(CAS);酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)、例:AQOAT(登録商標)LFおよびAQOAT(登録商標)MF(信越化学工業、日本)を含むHPMCAS LFグレード、MFグレード、HFグレード;信越化学工業、日本);シェラック(例:Marcoat(登録商標)125およびMarcoat(登録商標)125N);カルボキシチエルエチルセルロース(CMEC、フロイント産業、日本)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)(例;AQUATERIC(登録商標));酢酸トリメリット酸セルロース(CAT);およびたとえば重量比約3:1から約2:1のEUDRAGIT(登録商標)L100−55とEUDRAGIT(登録商標)S100の混合物、または重量比約3:1から約5:1のEUDRAGIT(登録商標)L30 D−55とEUDRAGIT(登録商標)FSの混合物などといった、約2:1から約5:1の重量比でのその2つまたはそれ以上の混合物を含むが、これに限定されない。

0080

pH依存性ポリマーは、典型的には特徴的な溶解至適pHを示す。一部の実施形態においては、pH依存性ポリマーは約5.0と5.5の間、約5.5と6.0の間、約6.0と6.5の間、または約6.5と約7.0の間の至適pHを示す。他の実施形態においては、pH依存性ポリマーは≧5.0、≧5.5、≧6.0、≧6.5、または≧7.0の至適pHを示す。

0081

一定の実施形態においては、コーティングの方法論は1つまたはそれ以上のpH依存性ポリマーおよび1つまたはそれ以上のpH非依存性ポリマーを配合することを採用する。pH依存性およびpH非依存性ポリマーを配合することによって、一旦可溶性ポリマーがその可溶化至適pHに到達した場合の有効成分の放出速度を低下させることができる。

0082

一部の実施形態においては、1つまたはそれ以上の有効物質を収容する非水溶性カプセル本体であって、カプセル本体の一方の端が不溶性であるが浸透性かつ膨潤性のハイドロゲルのプラグで閉じられることを特徴とする非水溶性カプセル本体を用いて、「時間制御」または「時間依存性」放出プロフィールを得ることができる。消化管液または溶媒に触れると、プラグが膨潤し、それ自体をカプセルの外に押し出し、所定の遅延時間後に薬剤を放出するが、これはたとえばプラグの位置またはサイズなどによって調節することができる。カプセル本体は、カプセルが小腸に達するまでカプセルを無傷に保つために外層pH依存性腸溶コーティングでさらにコーティングすることもある。適切なプラグの材料は、たとえば、ポリメタクリル酸エステル、浸食性圧縮ポリマー(例:HPMC、ポリビニルアルコール)、凝結融解ポリマー(例:モノオレイン酸グリセリン)、および酵素制御被浸食性ポリマー(例:アミロース、アラビノガラクタン、キトサン、コンドロイチン硫酸、シクロデキストリン、デキストラン、グアーゴム、ペクチンおよびキシランなどの多糖類)を含む。

0083

他の実施形態においては、膨潤層によって被覆された薬剤含有核、および不溶性であるが半透過性である外層ポリマーコーティングまたは膜を含むようカプセルまたは二層錠を製剤化しうる。破裂前の遅延時間は、ポリマーコーティングの浸透および機械特性および膨潤層の膨潤挙動によって調節することができる。典型的には、膨潤層は、膨潤してその構造内に水を保持する膨潤性親水性ポリマーなどの1つまたはそれ以上の膨潤剤を含む。

0084

遅延放出コーティングに用いられる典型的な水膨潤性材料は、ポリエチレンオキシド(たとえばPOLYOX(登録商標)のように1,000,000と7,000,000の間の平均分子量を有する)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース;ポリ(メチレンオキシド)、ポリ(ブチレンオキシド)を含むがこれに限定されない100,000から6,000,000の重量平均分子量を有するポリアルキレンオキシド;25,000から5,000,000の分子量を有するポリ(メタクリル酸ヒドロキシアルキル);グリオキサールホルムアルデヒド、またはグルタルアルデヒドと架橋する低アセタール残基を有しかつ200から30,000の重合度を有するポリ(ビニル)アルコール;メチルセルロース、架橋寒天およびカルボキシメチルセルロースの混合物;コポリマー中で無水マレイン酸モルに対して0.001から0.5モルの飽和架橋剤と架橋する無水マレイン酸とスチレン、エチレンプロピレンブチレンまたはイソブチレン微細に分割されたコポリマーの分散を形成することによって生成されるハイドロゲル形成性コポリマー;450,000から4,000,000の分子量を有するCARBOPOL(登録商標)酸性カルボキシコポリマー;CYANAMER(登録商標)ポリアクリルアミド;架橋水膨潤性インデン無水マレイン酸ポリマー;80,000から200,000の分子量を有するGOODRITE(登録商標)ポリアクリル酸デンプングラフトコポリマージエステル架橋ポリグリカンといった縮合グルコース単位から構成されるAQUA−KEEPS(登録商標)アクリル酸ポリマー多糖;0.5〜1%w/v水溶液として3,000から60,000mPaの粘度を有するカルボマー;1%w/w水溶液(25℃)として約1000〜7000mPaの粘度を有するヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロースエーテル;2%w/v水溶液として約1000またはそれ以上、好ましくは2,500またはそれ以上から最大25,000mPaの粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース;約20℃の10%w/v水溶液として約300〜700mPaの粘度を有するポリビニルピロリドン;およびその組み合わせを含むが、これに限定されない。

0085

代替的に、薬剤の放出時間は、本体の底部にあって所定の細孔を含む(エチルセルロース(EC)といった)非水溶性ポリマー膜の耐性および厚さと、低置換ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)およびグリコール酸ナトリウムといった膨潤性賦形剤の量の間のバランスに依存した崩壊遅延時間によって制御することができる。経口投与後、GI液が細孔を経て浸透し、膨潤性賦形剤の膨潤を引き起こし、これが膨潤性材料を収容する第1のカプセル本体、薬剤を収容する第2のカプセル本体、および第1のカプセル本体に着接する外キャップを含むカプセルコンポーネントを分離させる内圧をもたらす。

0086

腸溶層は、タルクまたはモノステアリン酸グリセリンおよび/または可塑化剤といった抗粘着剤をさらに含みうる。腸溶層は、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、ポリエチレングリコールアセチル化モノグリセリド、グリセリン、トリアセチン、プロピレングリコール、フタル酸エステル(例:フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル)、二酸化チタン、酸化第二鉄、ヒマシ油、ソルビトールおよびセバシン酸ジブチルを含むがこれに限定されない1つまたはそれ以上の可塑化剤をさらに含みうる。

0087

他の実施形態においては、遅延放出製剤は、有効成分および浸透圧剤を封入する水透過性であるが非水溶性であるフィルムコーティングを採用する。腸からの水がフィルムを通過して緩徐に核に拡散するにつれて、核はフィルムが破裂するまで膨張し、これにより有効成分が放出される。フィルムコーティングは、多様な水浸透速度または放出時間を可能とするよう調節しうる。

0088

他の実施形態においては、遅延放出製剤は非水透過性の錠剤コーティングを採用し、これにより制御された開口部を経て核が破裂するまで水がコーティング内に入る。錠剤が破裂すると、薬剤内容物は即時に、またはより長い時間をかけて放出される。これらおよび他の技術は、薬剤の放出が開始される前の所定の遅延時間を考慮するために変更しうる。

0089

他の実施形態においては、有効物質は製剤で送達されて投与後の遅延放出および延長放出の両者を提供する(遅延−持続)。用語「遅延−延長放出」は、本願において、所定の時間または投与後遅延時間に有効物質のパルス型放出を提供し、次にその後有効物質の延長放出が続く医薬製剤に関して用いられる。

0090

一部の実施形態においては、即時放出、延長放出、遅延放出、または遅延−延長放出製剤は、たとえば流動床技術または当業者に既知である他の方法論などを用いて、たとえば薬剤含有フィルム形成組成物の形態をとる薬剤によりその表面がコーティングされたビーズ、ペレット、丸剤、顆粒状粒子、マイクロカプセル、マイクロスフェア、マイクロ顆粒、ナノカプセル、またはナノスフェアの形態をそれぞれにとる1つまたはそれ以上の不活性粒子から構成される活性な核を含む。不活性粒子は、低い溶解性にとどまるために十分な大きさである限り、多様なサイズであることができる。代替的に、活性な核は薬剤基質を含有するポリマー組成物の造粒および粉砕および/または押出およびスフェロニゼーションによって調製しうる。

0091

核中の薬剤の量は必要とされる用量に依存するであろうし、かつ典型的には約5から90重量%まで変動する。全般的に、活性な核に対するポリマーコーティングは、必要とされる遅延時間および放出プロフィールの種類および/または選択されるポリマーおよびコーティング溶媒に応じて、コーティングされる粒子の重量の約1から50%となるであろう。当業者は、所望の用量を達成するために核にコーティングまたは組み入れるための適切な薬剤の量を選択することができるであろう。1つの実施形態においては、不活性な核は、薬剤の放出を促進するためにその微小環境を変化させる糖類の球または緩衝剤の結晶または炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、フマル酸、酒石酸などの封入された緩衝剤の結晶でありうる。

0092

一部の実施形態においては、たとえば、遅延放出または遅延−延長放出製剤は、ビーズなどの水溶性/分散性薬剤含有粒子を、非水溶性ポリマーと腸溶ポリマーが4:1から1:1の重量比で存在しうることを特徴とする非水溶性ポリマーと腸溶ポリマーの混合物でコーティングすることにより形成され、かつコーティングの総重量はコーティングされたビーズの総重量の10から60重量%である。薬剤積層ビーズは、エチルセルロースの内部溶解速度制御膜を任意に含みうる。ポリマー膜の外層の組成、さらには内層および外層の個々の重量は、インビトロインビボ相関に基づいて予測される、所与の活性についての所望の概日周期放出プロフィールを達成するために最適化される。

0093

他の実施形態においては、製剤は、溶解速度制御ポリマー膜を伴わない即時放出薬剤含有粒子と、たとえば経口投与後2〜4時間の遅延時間などを示す遅延−延長放出ビーズの混合物を含み、これにより2パルス放出プロフィールを提供しうる。

0094

一部の実施形態においては、活性な核は、遅延時間の有無にかかわらず所望の放出プロフィールを得るために、1層またはそれ以上の溶解速度制御ポリマーでコーティングされる。内層膜は主として水または体液の核への吸収後の薬剤放出速度を制御できる一方、外層膜は所望の遅延時間(水または体液の核への吸収後の薬剤放出がほとんどない時間)を提供することができる。内層膜は非水溶性ポリマー、または非水溶性ポリマーと水溶性ポリマーの混合物を含みうる。

0095

主として6時間までの遅延時間を制御する外膜に適したポリマーは、上述の腸溶ポリマー、および10から50重量%の非水溶性ポリマーを含みうる。腸溶ポリマーに対する非水溶性ポリマーの比率は4:1から1:2まで変動することがあり、好ましくはポリマーは約1:1の比率で存在する。典型的に用いられる非水溶性ポリマーはエチルセルロースである。

0096

典型的な非水溶性ポリマーは、エチルセルロース、ポリ酢酸ビニル(BASF製Kollicoat SR#0D)、アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルベースの中性コポリマー、EUDRAGIT(登録商標)NE、RSおよびRS30D、RLまたはRL30Dなどの四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルのコポリマーを含む。典型的な水溶性ポリマーは、使用する水または溶媒またはラテックス懸濁液ベースコーティング製剤中の活性の溶解度に応じて約1重量%から10重量%までの範囲の濃さにある低分子量HPMC、HPC、メチルセルロース、ポリエチレングリコール(分子量>3000のPEG)を含む。水溶性ポリマーに対する非水溶性ポリマーは、典型的には95:5から60:40、好ましくは80:20から65:35の間で変動しうる。

0097

一部の実施形態においては、延長放出担体としてAMBERITE(登録商標)IRP69樹脂が使用される。AMBERLITE(登録商標)IRP69は、陽イオン性(塩基性)物質の担体に適した不溶性、強酸性ナトリウム型陽イオン交換樹脂である。他の実施形態においては、延長放出担体としてDUOLITE(登録商標)AP143/1093樹脂が使用される。DUOLITE(登録商標)AP143/1093は、陰イオン性(酸性)物質の担体として適する不溶性、強塩基性陰イオン交換樹脂である。

0098

医薬品担体として用いるとき、AMBERLITEIRP69または/およびDUOLITE(登録商標)AP143/1093樹脂は薬剤を不溶性ポリマーマトリクス上に結合する手段を提供する。延長放出は樹脂−薬剤複合体樹脂酸塩)の形成を経て達成される。薬剤が消化管で典型的である高電解質濃度平衡に達するにつれ、薬剤はインビボで樹脂より放出される。より疎水性の薬剤は、陽イオン交換系の芳香族構造との疎水性相互作用により、通常はより低い速度で樹脂より溶離する。

0099

好ましくは、製剤は、人が通常排尿衝動のために覚醒するであろう時に製剤が薬剤を放出することを特徴とする、平穏な睡眠の中断を制限するための放出プロフィールで設計される。たとえば、午後11時に眠り始め通常午前12:30,午前3:00および午前6:00に排尿のために覚醒する人を考えられたい。遅延放出担体は、午前12:15に薬剤を送達することによって排尿の必要性をおそらくは2〜3時間遅延させることが可能であろう。追加的な延長放出プロフィールまたは追加的なパルス型放出をさらに含めることにより、排尿のために覚醒する必要は減少するかまたは完全に消失しうる。

0100

医薬組成物は、連日投与しても、または必要に応じた原則で投与してもよい。一定の実施形態においては、医薬組成物は就寝の前に対象に投与される。一部の実施形態においては、医薬組成物は就寝の直前に投与される。一部の実施形態においては、医薬組成物は就寝より約2時間前以内、好ましくは就寝より約1時間前以内に投与される。他の実施形態においては、医薬組成物は就寝の約2時間前に投与される。さらなる実施形態においては、医薬組成物は就寝の少なくとも2時間前に投与される。他の実施形態においては、医薬組成物は就寝の約1時間前に投与される。さらなる実施形態においては、医薬組成物は就寝より少なくとも1時間前に投与される。またさらなる実施形態においては、医薬組成物は就寝前1時間未満に投与される。さらなる他の実施形態においては、医薬組成物は就寝の直前に投与される。好ましくは、医薬組成物は経口投与される。経口投与に適した組成物は:錠剤、コーティング錠剤糖剤、カプセル剤、散剤顆粒剤および可溶性錠剤、およびたとえば懸濁剤、分散剤または液剤などの液状形態を含むが、これに限定されない。

0101

大半の腸溶コーティングは、胃内に認められる高酸性pHで安定であるがより酸性度の低い(比較的塩基性の高い)pHでは迅速に崩壊する表面を呈することによって作用する。したがって、腸溶コーティングされた丸剤は酸性の胃液(pH約3)では溶解しないが、小腸内に存在するアルカリ性(pH7〜9)環境においては溶解するであろう。腸溶コーティング材料の例は、アクリル酸メチル−メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸セルロール、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(酢酸コハク酸ハイプロメロース)、ポリ酢酸フタル酸ビニル(PVAP)、メタクリル酸メチル−メタクリル酸コポリマー、アルギン酸ナトリウム、およびステアリン酸を含むが、これに限定されない。

0102

一部の実施形態においては、医薬組成物は、遅延放出を提供するために設計された種々の医薬製剤から経口的に投与される。遅延型経口剤型は、たとえば、錠剤、カプセル剤、カプレット剤などを含み、かつ封入してもしなくともよい複数の顆粒剤、ビーズ剤、散剤またはペレット剤も含みうる。錠剤およびカプセル剤は、固形医薬担体が採用される場合の最も簡便な経口剤型を代表する。

0103

遅延放出製剤においては、緩徐な溶解および薬剤の腸内への随伴的放出を促進するために1つまたはそれ以上のバリアコーティングをペレット剤、錠剤、またはカプセル剤に適用しうる。典型的には、バリアコーティングは、治療組成物または活性な核の周囲を収容するか、包囲するか、または層または膜を形成する1つまたはそれ以上のポリマーを含有する。

0104

一部の実施形態においては、有効物質は製剤内で送達されて投与後の所定の時間に遅延放出を提供する。遅延は最長約10分であるか、または約20分、約30分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間またはそれ以上でありうる。

0105

他の実施形態においては、遅延放出は浸透圧メカニズムによって引き起こされる。例として、カプセルは単一の浸透圧ユニットと共に製剤化されうるか、またはハードゼラチンカプセル内に封入された2、3、4、5、または6個のプッシュ−プルユニットを組み入れうるので、各二層プッシュ−プルユニットは共に半透過性膜に囲まれた浸透圧プッシュ層および薬剤層を含む。1つまたはそれ以上の開口部が、薬剤層と隣接する膜を経て掘削される。この膜は、胃内容物の排出後まで放出を防止するpH依存性腸溶コーティングでさらに被覆されうる。ゼラチンカプセルは摂取の直後に溶解する。プッシュ−プルユニットが小腸に入ると、腸溶コーティングが崩壊し、次にこれが半透過性膜を経た液体の流入を可能とし、浸透圧プッシュコンパートメントが膨潤し、半透過性膜を経た水輸送速度によって正確に制御された速度で開口部を経て薬剤を押し出させる。薬剤の放出は24時間またはそれ以上まで一定の速度で生じることができる。

0106

浸透圧プッシュ層は、半透過性膜を経た送達担体コアへの水の輸送のために駆動力を作り出す1つまたはそれ以上の浸透圧剤を含む。浸透圧剤の1分類は、親水性ビニルおよびアクリル酸ポリマー、アルギン酸カルシウムなどの多糖類、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(アクリル)酸、ポリ(メタクリル)酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋PVP、ポリビニルアルコール(PVA)、PVA/PVPコポリマー、メタクリル酸メチルおよび酢酸ビニルなどの疎水性単量体を有するPVA/PVPコポリマー、大分子PEOブロックを含む親水性ポリウレタン、クロスカルメロースナトリウム、カラゲナン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびカルボキシエチルセルロース(CEC)、アルギン酸ナトリウム、ポリカルボフィル、ゼラチン、キサンチンガム、およびデンプングリコール酸ナトリウムを含むがこれに限定されない、「オスモポリマー」および「ハイドロゲル」とも呼ばれる水膨潤性親水性ポリマーを含む。

0107

その他の浸透圧剤の分類は、水を吸収して半透過性膜を横断する浸透圧勾配に作用することのできるオスモゲンを含む。典型的なオスモゲンは、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、および硫酸ナトリウムなどの無機塩;デキストロース、フルクトース、グルコース、イノシトール、ラクトース、マルトース、マンニトール、ラフィノース、ソルビトール、シュークロース、トレハロース、およびキシリトールなどの糖類;アスコルビン酸、安息香酸、フマル酸、クエン酸、マレイン酸、セバシン酸、ソルビン酸、アジピン酸、エデト酸、グルタミン酸、p−トルエンスルホン酸、コハク酸、および酒石酸などの有機酸;尿素;およびその混合物を含むが、これに限定されない。

0108

半透過性膜を形成する際に有用な材料は、生理的に妥当なpHで水透過性かつ非水溶性であるか、または架橋などの化学的変化によって非水溶性に変化することに対して感受性のある多様な等級のアクリル、ビニル、エーテル、ポリアミド、ポリエステル、およびセルロース誘導体を含む。

0109

他の実施形態においては、遅延放出製剤は非水透過性の錠剤コーティングを採用し、これにより制御された開口部を経て核が破裂するまで水がコーティング内に入る。錠剤が破裂すると、薬剤内容物は即時に、またはより長い時間をかけて放出される。これらおよび他の技術は、薬剤の放出が開始される前の所定の遅延時間を考慮するために変更しうる。

0110

有効物質を含有する顆粒剤、ビーズ剤、散剤またはペレット剤、錠剤、カプセル剤、またはその組み合わせに多様なコーティング技術を適用して相異なりかつ特徴的な放出プロフィールをもたらしうる。一部の実施形態においては、医薬組成物は単一コーティング層を含む錠剤またはカプセル剤形状にある。他の実施形態においては、医薬組成物は複数のコーティング層を含む錠剤またはカプセル剤形状にある。

0111

一部の実施形態においては、医薬組成物は鎮痛剤、抗ムスカリン剤、抗利尿剤および鎮痙剤からなる群から選択される複数の有効成分を含む。鎮痙剤の例はカリソプロドールベンゾジアゼピン類、バクロフェンシクロベンザプリンメタキサロンメトカルバモールクロニジン、クロニジン類似体、およびダントロレンを含むが、これに限定されない。一部の実施形態においては、医薬組成物は1つまたはそれ以上の鎮痛剤を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は(1)1つまたはそれ以上の鎮痛剤、および(2)抗ムスカリン剤、抗利尿剤および鎮痙剤からなる群から選択される1つまたはそれ以上の他の有効成分を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は(1)1つまたは2つの鎮痛剤および(2)1つまたは2つの抗ムスカリン剤を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は(1)1つまたは2つの鎮痛剤および(2)1つまたは2つの抗利尿剤を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は(1)1つまたは2つの鎮痛剤および(2)1つまたは2つの鎮痙剤を含む。さらに他の実施形態においては、医薬組成物は(1)1つまたは2つの鎮痛剤、(2)1つまたは2つの抗ムスカリン剤、および(3)1つまたは2つの抗利尿剤を含む。

0112

1つの実施形態においては、複数の有効成分は即時放出を目的として配合される。他の実施形態においては、複数の有効成分は延長放出を目的として配合される。他の実施形態においては、複数の有効成分は即時放出および延長放出の両者を目的として配合される(例:各有効成分の第1の部分は即時放出を目的として配合されかつ各有効成分の第2の部分は延長放出を目的として配合される)。さらに他の実施形態においては、複数の有効成分の一部は即時放出を目的として配合され、かつ複数の有効成分の一部は延長放出を目的として配合される(例:有効成分A、B、Cは即時放出を目的として配合され、かつ有効成分CおよびDは延長放出を目的として配合される)。一部の他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび/または延長放出コンポーネントは、腸溶コーティングなどの遅延放出コーティングによってさらにコーティングされる。

0113

一部の実施形態においては、医薬組成物は即時放出コンポーネントおよび延長放出コンポーネントを含む。即時放出コンポーネントは、鎮痛剤、抗ムスカリン剤、抗利尿剤および鎮痙剤からなる群から選択される1つまたはそれ以上の有効成分を含みうる。延長放出コンポーネントは、鎮痛剤、抗ムスカリン剤、抗利尿剤および鎮痙剤からなる群から選択される1つまたはそれ以上の有効成分を含みうる。一部の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび延長放出コンポーネントは全く同じ有効成分を有する。他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび延長放出コンポーネントは異なる有効成分を有する。さらに他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび延長放出コンポーネントは1つおよびそれ以上の共通する有効成分を有する。一部の他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび/または延長放出コンポーネントは、腸溶コーティングなどの遅延放出コーティングによってさらにコーティングされる。

0114

1つの実施形態においては、医薬組成物は、ほぼ同時的な即時放出を目的として配合される2つの有効成分(例:2つの鎮痛剤、または1つの鎮痛剤と1つの抗ムスカリン剤または抗利尿剤または鎮痙剤の混合物)を含む。他の実施形態においては、医薬組成物はほぼ同時的な延長放出を目的として配合される2つの有効成分を含む。他の実施形態においては、医薬組成物はそれぞれに異なる延長放出プロフィールを提供する2つの延長放出コンポーネントとして配合される2つの有効成分を含む。たとえば、第1の延長放出コンポーネントが第1の有効成分を第1の放出速度で放出し、かつ第2の延長放出コンポーネントが第2の有効成分を第2の放出速度で放出する。他の実施形態においては、医薬組成物はそれぞれに異なる遅延放出プロフィールを提供する2つの遅延放出コンポーネントとして配合される2つの有効成分を含む。たとえば、第1の遅延放出コンポーネントが第1の有効成分を第1の時点で放出し、かつ第2の遅延放出コンポーネントが第2の有効成分を第2の時点で放出する。他の実施形態においては、医薬組成物は、一方が即時放出を目的として配合されかつもう一方が延長放出を目的として配合される2つの有効成分を含む。

0115

他の実施形態においては、医薬組成物は、即時放出を目的として配合される2つの有効成分(例:2つの鎮痛剤、または1つの鎮痛剤と1つの抗ムスカリン剤または抗利尿剤または鎮痙剤の混合物)、および(2)延長放出を目的として配合される2つの有効成分(例:2つの鎮痛剤、または1つの鎮痛剤と1つの抗ムスカリン剤または抗利尿剤または鎮痙剤の混合物)を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は、即時放出を目的として配合される3つの有効成分および(2)延長放出を目的として配合される3つの有効成分を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は、即時放出を目的として配合される4つの有効成分および(2)延長放出を目的として配合される4つの有効成分を含む。これらの実施形態においては、即時放出コンポーネント中の有効成分は延長放出コンポーネント中の有効成分と同じであることも、または異なっていることもある。一部の他の実施形態においては、即時放出コンポーネントおよび/または延長放出コンポーネントは、腸溶コーティングなどの遅延放出コーティングによってさらにコーティングされる。

0116

用語「即時放出」は、本願においては溶解速度制御材料を含有しない医薬製剤に関して用いられる。即時放出製剤の投与後の有効物質の放出においては、ほとんど遅延がない。即時放出コーティングは、その中の薬剤内容物を放出するために投与直後に溶解する適切な材料を含みうる。典型的な即時放出コーティング材料はゼラチン、ポリビニルアルコールポリエチレングリコール(PVA−PEG)コポリマー(例:KOLLICOAT(登録商標))および当業者に既知である多様な他の材料を含む。

0117

即時放出組成物は、単一ユニット用量で投与された所与の有効物質の総用量の100%を含みうる。代替的に、即時放出組成物は、医薬組成物によって送達されようとする有効物質の総用量の約1%から約50%を提供しうる複合放出プロフィール製剤中のコンポーネントとして含まれうる。たとえば、即時放出コンポーネントは、製剤によって送達されようとする有効物質の総用量の少なくとも約5%、または少なくとも約10%から約30%、または約45%から約50%を提供しうる。他の実施形態においては、即時放出コンポーネントは、製剤によって送達されようとする有効物質の総用量の約2、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45または50%を提供する。

0118

一部の実施形態においては、即時放出または遅延放出製剤は、たとえば流動床技術または当業者に既知である他の方法論などを用いて、たとえば薬剤含有フィルム形成性組成物の形態をとる薬剤によりその表面がコーティングされたビーズ、ペレット、丸剤、顆粒状粒子、マイクロカプセル、マイクロスフェア、マイクロ顆粒、ナノカプセル、またはナノスフェアの形態をそれぞれにとる1つまたはそれ以上の不活性粒子から構成される活性な核を含む。不活性粒子は、低い溶解性にとどまるために十分な大きさである限り、多様なサイズであることができる。代替的に、活性な核は薬剤基質を含有するポリマー組成物の造粒および粉砕および/または押出およびスフェロニゼーションによって調製しうる。

0119

核中の薬剤の量は必要とされる用量に依存するであろうし、かつ典型的には約5から90重量%まで変動する。全般的に、活性な核に対するポリマーコーティングは、遅延時間必要とされる放出プロフィールのおよび種類および/または選択されるポリマーおよびコーティング溶媒に応じて、コーティングされる粒子の重量の約1から50%となるであろう。当業者は、所望の用量を達成するために、核にコーティングまたは組み入れるための適切な薬剤の量を選択することができるであろう。1つの実施形態においては、不活性な核は、薬剤の放出を促進するためにその微小環境を変化させる糖類の球、または炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、フマル酸、酒石酸などの緩衝剤の結晶または封入された緩衝剤の結晶でありうる。

0120

一部の実施形態においては、遅延放出製剤は、ビーズなどの水溶性/分散性薬剤含有粒子を、非水溶性ポリマーおよび腸溶ポリマーが4:1から1:1の重量比で存在しうることを特徴とする、非水溶性ポリマーと腸溶ポリマーの混合物でコーティングすることにより形成され、かつコーティングの総重量はコーティングされたビーズの総重量の10から60重量%である。薬剤積層ビーズは、エチルセルロースの内部溶解速度制御膜を任意に含みうる。ポリマー膜の外層の組成、さらには内層および外層の個々の重量は、インビトロ/インビボ相関に基づいて予測される、所与の活性についての所望の概日周期放出プロフィールを達成するために最適化される。

0121

他の実施形態においては、製剤は、溶解速度制御ポリマー膜を伴わない即時放出薬剤含有粒子と、たとえば経口投与後2〜4時間の遅延時間などを示す遅延放出ビーズの混合物を含み、これにより2パルス放出プロフィールを提供する。さらに他の実施形態においては、製剤は:1〜3時間の遅延時間を示す第1の種類および4〜6時間の遅延時間を示す第2の種類の2種類の遅延放出ビーズの混合物を含む。

0122

一部の実施形態においては、活性な核は、遅延時間の有無にかかわらず所望の放出プロフィールを得るために1つまたはそれ以上の溶解速度制御ポリマーでコーティングされる。内層膜は主として水または体液の核への吸収後の薬剤放出速度を制御できる一方、外層膜は所望の遅延時間(水または体液の核への吸収後の薬剤放出がほとんどない時間)を提供することができる。内層膜は非水溶性ポリマー、または非水溶性ポリマーと水溶性ポリマーの混合物を含みうる。

0123

主として6時間までの遅延時間を制御する外膜に適したポリマーは、上述の腸溶ポリマー、および10から50重量%の厚さの非水溶性ポリマーを含みうる。腸溶ポリマーに対する非水溶性ポリマーの比率は4:1から1:2まで変動することがあり、好ましくはポリマーは約1:1の比率で存在する。典型的に用いられる非水溶性ポリマーはエチルセルロースである。

0124

典型的な非水溶性ポリマーは、エチルセルロース、ポリ酢酸ビニル(BASF製Kollicoat SR#0D)、アクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルベースの中性コポリマー、EUDRAGIT(登録商標)NE、RSおよびRS30D、RLまたはRL30Dなどの四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルのコポリマーを含む。典型的な水溶性ポリマーは、使用する水または溶媒またはラテックス懸濁液ベースコーティング製剤中の活性成分の溶解度に応じて約1重量%から10重量%までの範囲の濃さにある低分子量HPMC、HPC、メチルセルロース、ポリエチレングリコール(分子量>3000のPEG)を含む。水溶性ポリマーに対する非水溶性ポリマーは、典型的には95:5から60:40、好ましくは80:20から65:35の間で変動しうる。

0125

好ましくは、製剤は、人が通常排尿衝動のために覚醒するであろう時に製剤が薬剤を放出することを特徴とする、平穏な睡眠の中断を制限するための放出プロフィールで設計される。たとえば、午後11時に眠り始め通常午前12:30,午前3:00および午前6:00に排尿のために覚醒する人を考えられたい。遅延延長放出担体は、午前12:15に医薬品を送達することによって排尿の必要をおそらくは2〜3時間遅延させることが可能であろう。

0126

医薬組成物は、連日投与しても、または必要に応じたベースで投与してもよい。一定の実施形態においては、医薬組成物は就寝の前に対象に投与される。一部の実施形態においては、医薬組成物は就寝の直前に投与される。一部の実施形態においては、医薬組成物は就寝より約2時間前以内、好ましくは就寝より約1時間前以内に投与される。他の実施形態においては、医薬組成物は就寝の約2時間前に投与される。さらなる実施形態においては、医薬組成物は就寝より少なくとも2時間前に投与される。他の実施形態においては、医薬組成物は就寝の約1時間前に投与される。さらなる実施形態においては、医薬組成物は就寝より少なくとも1時間前に投与される。またさらなる実施形態においては、医薬組成物は就寝前1時間未満に投与される。さらなる他の実施形態においては、医薬組成物は就寝の直前に投与される。好ましくは、医薬組成物は経口投与される。

0127

即時放出コンポーネントまたは延長放出コンポーネント中の有効物質の適切な用量(「治療的に有効な量」)は、たとえば状態の重症度および経過、投与形態、個々の物質のバイオアベイラビリティ患者年齢および体重、患者の臨床履歴および有効物質に対する反応、医師の裁量などに依存するであろう。

0128

一般的な提案として、即時放出コンポーネント、延長放出コンポーネントまたは遅延−延長放出コンポーネント中の有効物質の治療的に有効な量は、1回の投与によるにせよまたはそれ以上の投与によるにせよ、約100μg/kg体重/日から約100mg/kg体重/日の範囲で投与される。一部の実施形態においては、連日投与される各有効物質の範囲は約100μg/kg体重/日から約50mg/kg体重/日、100μg/kg体重/日から約10mg/kg体重/日、100μg/kg体重/日から約1mg/kg体重/日、100μg/kg体重/日から約10mg/kg体重/日、500μg/kg体重/日から約100mg/kg体重/日、500μg/kg体重/日から約50mg/kg体重/日、500μg/kg体重/日から約5mg/kg体重/日、1mg/kg体重/日から約100mg/kg体重/日、1mg/kg体重/日から約50mg/kg体重/日、1mg/kg体重/日から約10mg/kg体重/日、5mg/kg体重/日から約100mg/kg体重/日、5mg/kg体重/日から約50mg/kg体重/日、10mg/kg体重/日から約100mg/kg体重/日、および10mg/kg体重/日から約50mg/kg体重/日である。

0129

本願に記載の有効物質は、1mgから2000mg、5mgから2000mg、10mgから2000mg、50mgから2000mg、100mgから2000mg、200mgから2000mg、500mgから2000mg、5mgから1800mg、10mgから1600mg、50mgから1600mg、100mgから1500mg、150mgから1200mg、200mgから1000mg、300mgから800mg、325mgから500mg、1mgから1000mg、1mgから500mg、1mgから200mg、5mgから1000mg、5mgから500mg、5mgから200mg、10mgから1000mg、10mgから500mg、10mgから200mg、50mgから1000mg、50mgから500mg、50mgから200mg、250mgから1000mg、250mgから500mg、500mgから1000mg、500mgから2000mgの単一用量または複合用量範囲で、連日経口投与を目的として即時放出コンポーネントまたは延長放出コンポーネント、遅延−延長放出コンポーネントまたはその組み合わせに含まれうる。予測されるように、用量は状態、サイズ、年齢および患者の状態に依存するであろう。

0130

一部の実施形態においては、医薬組成物は単一の鎮痛剤を含む。1つの実施形態においては、単一の鎮痛剤はアスピリンである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はイブプロフェンである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はナプロキセンナトリウムである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はインドメタシンである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はナブメトンである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はアセトアミノフェンである。

0131

一部の実施形態においては、単一の鎮痛剤は1mgから2000mg、5mgから2000mg、20mgから2000mg、5mgから1000mg、20mgから1000mg、50mgから500mg、100mgから500mg、250mgから500mg、250mgから1000mgまたは500mgから1000mgの1日用量で投与される。一定の実施形態においては、医薬組成物はアセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、インドメタシン、ナブメトンまたはアセトアミノフェンを単一の鎮痛剤として含み、かつ鎮痛剤は5mgから2000mg、20mgから2000mg、5mgから1000mg、20mgから1000mg、50mgから500mg、100mgから500mg、250mgから500mg、250mgから1000mgまたは500mgから1000mgの範囲の1日用量で経口投与される。一部の実施形態においては、第2の鎮痛剤が1mgから2000mg、5mgから2000mg、20mgから2000mg、5mgから1000mg、20mgから1000mg、50mgから500mg、100mgから500mg、250mgから500mg、250mgから1000mgまたは500mgから1000mgの1日用量で投与される。

0132

他の実施形態においては、医薬組成物は一対の鎮痛剤を含む。そのような一対の鎮痛剤の例はアセチルサリチル酸とイブプロフェン、アセチルサリチル酸とナプロキセンナトリウム、アセチルサリチル酸とナブメトン、アセチルサリチル酸とアセトアミノフェン、アセチルサリチル酸とインドメタシン、イブプロフェンとナプロキセンナトリウム、イブプロフェンとナブメトン、イブプロフェンとアセトアミノフェン、イブプロフェンとインドメタシン、ナプロキセンナトリウムとナブメトン、ナプロキセンナトリウムとアセトアミノフェン、ナプロキセンナトリウムとインドメタシン、ナブメトンとアセトアミノフェン、ナブメトンとインドメタシン、およびアセトアミノフェンとインドメタシンを含むが、これに限定されない。鎮痛剤の対は、5mgから2000mg、20mgから2000mg、100mgから2000mg、200mgから2000mg、500mgから2000mg、5mgから1500mg、20mgから1500mg、100mgから1500mg、200mgから1500mg、500mgから1500mg、5mgから1000mg、20mgから1000mg、100mgから1000mg、250mgから500mg、250mgから1000mg、250mgから1500mg、500mgから1000mg、500mgから1500mg、1000mgから1500mgおよび1000mgから2000mgの範囲の複合用量で、0.1:1から10:1、0.2:1から5:1または0.3:1から3:1の範囲の重量比で混合される。1つの実施形態においては、鎮痛剤の対は重量比1:1で混合される。

0133

一部の他の実施形態においては、本願の医薬組成物は1つまたはそれ以上の抗ムスカリン剤をさらに含む。抗ムスカリン剤の例は、オキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシン、フェソテロジントルテロジントロスピウム、およびアトロピンを含むが、これに限定されない。抗ムスカリン剤の1日用量は、0.01mgから100mg、0.1mgから100mg、1mgから100mg、10mgから100mg、0.01mgから25mg、0.1mgから25mg、1mgから25mg、10mgから25mg、0.01mgから10mg、0.1mgから10mg、1mgから10mg、10mgから100mgおよび10mgから25mgの範囲にある。

0134

一定の実施形態においては、医薬組成物はアセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ナブメトン、アセトアミノフェンおよびインドメタシンからなる群から選択される鎮痛剤、およびオキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシンおよびアトロピンからなる群から選択される抗ムスカリン剤を含む。

0135

本願の他の態様は、即時放出製剤に配合された医薬組成物を、それを必要とする人に対して投与することにより排尿頻度を低下させるための方法に関する。医薬組成物は複数の鎮痛剤および/または抗ムスカリン剤を含む。

0136

一定の実施形態においては、医薬組成物は2つまたはそれ以上の鎮痛剤を含む。他の実施形態においては、医薬組成物は1つまたはそれ以上の鎮痛剤および1つまたはそれ以上の抗ムスカリン剤を含む。医薬組成物は錠剤、カプセル剤、糖剤、散剤、顆粒剤、液剤、ゲル剤、または乳濁剤の形態に配合されうる。前記液剤、ゲル剤または乳濁剤は、の形態またはカプセル内に収容されて対象に摂取されうる。

0137

一定の実施形態においては、鎮痛剤はサリチラート類、アスピリン、サリチル酸、サリチル酸メチル、ジフルニサール、サルサレート、オルサラジン、スルファサラジン、パラアミノフェノール誘導体、アセトアニリド、アセトアミノフェン、フェナセチン、フェナメート類、メフェナム酸、メクロフェナメート、メクロフェナム酸ナトリウム、ヘテロアリール酢酸誘導体、トルメチン、ケトロラク、ジクロフェナク、プロピオン酸誘導体、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン;エノール酸、オキシカム誘導体、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、アンピロキシカム、ドロキシカム、ピボキシカム、ピラゾロン誘導体、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、アンチピリン、アミノピリン、ジピロン、コキシブ類、セレコキシブ、ロフェコキシブ、ナブメトン、アパゾン、ニメスリド、インドメタシン、スリンダク、エトドラク、ジフルニサールおよびイソブチルフェニルプロピオン酸からなる群から選択される。抗ムスカリン剤はオキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシンおよびアトロピンからなる群から選択される。

0138

一部の実施形態においては、医薬組成物は単一の鎮痛剤および単一の抗ムスカリン剤を含む。1つの実施形態においては、単一の鎮痛剤はアスピリンである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はイブプロフェンである。他の実施形態においては、単一のs鎮痛剤はナプロキセンナトリウムである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はインドメタシンである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はナブメトンである。他の実施形態においては、単一の鎮痛剤はアセトアミノフェンである。鎮痛剤および抗ムスカリン剤は上述の範囲の用量で投与しうる。

0139

本願の他の態様は、それを必要とする対象に(1)1つまたはそれ以上の鎮痛剤および(2)1つまたはそれ以上の抗利尿剤を投与することにより夜間頻尿を治療するための方法に関する。一定の実施形態においては、抗利尿剤は:(1)バソプレシン分泌を上昇させ;(2)バソプレシン受容体の活性化を高め;(3)心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)またはC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の分泌を低下させるか;または(4)ANPおよび/またはCNP受容体活性化を低下させるよう作用する。

0140

典型的な抗利尿剤は、抗利尿ホルモンADH)、アンジオテンシンIIアルドステロン、バソプレシン、バソプレシン類似体(例:デスモプレシンアルプレシン、リプレシンフェリプレシン、オルニプレシン、テルリプレシン);バソプレシン受容体作動物質、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)およびC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)受容体(すなわちNPR1、NPR2、NPR3)拮抗物質(例:HS−142−1、イサチン、[Asu7,23’]b−ANP−(7−28)]、アナンチン、Streptomyces coerulescens由来環状ペプチド、および3G12モノクローナル抗体)、ソマトスタチン2型受容体拮抗物質(例:ソマトスタチン)、および医薬品として許容できるその誘導体、類似体、塩、水和物および溶媒和物を含むが、これに限定されない。

0141

一定の実施形態においては、1つまたはそれ以上の鎮痛剤および1つまたはそれ以上の抗利尿剤は延長放出を目的として配合される。

0142

本願の他の態様は、それを必要とする人に対し、1つの利尿剤を含む第1の医薬組成物を投与し、その後1つまたはそれ以上の鎮痛剤を含む第2の医薬組成物を投与することにより排尿の頻度を低下させるための方法に関する。第1の医薬組成物は、投与より6時間以内に利尿効果を示すよう投与および配合され、かつ就寝より少なくとも8時間前に投与される。第2の医薬組成物は就寝の2時間前以内に投与される。第1の医薬組成物は即時放出を目的として配合されかつ第2の医薬組成物は延長放出または遅延延長放出を目的として配合される。

0143

利尿剤の例は、CaCl2およびNH4Clなどの酸性化塩;アムホテリシンBおよびクエン酸リチウムなどのアルギニンバソプレシン受容体2拮抗物質;アキノキリンソウおよびJunipeなどの水利尿剤;ドパミンなどのNa−H交換拮抗物質;アセタゾラミドおよびドルゾラミドなどの炭酸脱水素酵素阻害物質ブメタニドエタクリン酸フロセミドおよびトルセミドなどのループ利尿剤;グルコースおよびマンニトールなどの浸透圧利尿剤;アミロライドスピロノラクトントリアムテレンカンレノ酸カリウムなどのカリウム保持性利尿剤;ベンドロフルメチアジドおよびヒドロクロロチアジドなどのチアジド類;およびカフェインテオフィリンおよびテオブロミンなどのキサンチン類を含むがこれに限定されない。

0144

一部の実施形態においては、第2の医薬組成物は1つまたはそれ以上の抗ムスカリン剤をさらに含む。抗ムスカリン剤の例は、オキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシン、フェソテロジン、トルテロジン、トロスピウム、およびアトロピンを含むが、これに限定されない。

0145

本願の他の態様は、それを必要とする人に対し、1つの利尿剤を含む第1の医薬組成物を投与し、その後1つまたはそれ以上の鎮痛剤を含む第2の医薬組成物を投与することにより夜間頻尿を治療するための方法に関する。第1の医薬組成物は、投与より6時間以内に利尿効果を示すよう投与および配合されかつ就寝より少なくとも8時間前に投与される。第2の医薬組成物は、延長放出または遅延延長放出を目的として配合され、かつ就寝の2時間前以内に投与される。

0146

利尿剤の例は、CaCl2およびNH4Clなどの酸性化塩;アムホテリシンBおよびクエン酸リチウムなどのアルギニンバソプレシン受容体2拮抗物質;アキノキリンソウおよびJunipeなどの水利尿剤;ドパミンなどのNa−H交換拮抗物質;アセタゾラミドおよびドルゾラミドなどの炭酸脱水素酵素阻害物質;ブメタニド、エタクリン酸、フロセミドおよびトルセミドなどのループ利尿剤;グルコースおよびマンニトールなどの浸透圧利尿剤;アミロライド、スピロノラクトン、トリアムテレン、カンレノ酸カリウムなどのカリウム保持性利尿剤;ベンドロフルメチアジドおよびヒドロクロロチアジドなどのチアジド類;およびカフェイン、テオフィリンおよびテオブロミンなどのキサンチン類を含むがこれに限定されない。

0147

一部の実施形態においては、第2の医薬組成物は1つまたはそれ以上の抗ムスカリン剤をさらに含む。抗ムスカリン剤の例は、オキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシン、フェソテロジン、トルテロジン、トロスピウム、およびアトロピンを含むが、これに限定されない。第2の医薬組成物は、即時放出製剤または遅延放出製剤に配合されうる。一部の実施形態においては、第2の医薬組成物は1つまたはそれ以上の抗利尿剤をさらに含む。一部の他の実施形態においては、第2の医薬組成物は1つまたはそれ以上の鎮痙剤さらに含む。

0148

本願の他の態様は、薬剤抵抗性の発現を予防するために、それを必要とする対象に対して2つまたはそれ以上の鎮痛剤を交互に投与することにより排尿頻度を低下させるための方法に関する。1つの実施形態においては、方法は第1の期間に第1の鎮痛剤を投与することおよびその後第2の期間に第2の鎮痛剤を投与することを含む。他の実施形態においては、方法は第3の期間に第3の鎮痛剤を投与することをさらに含む。第1、第2および第3の鎮痛剤は互いに異なり、かつその少なくとも1つが延長放出または遅延延長放出を目的として配合される。1つの実施形態においては、第1の鎮痛剤はアセトアミノフェン、第2の鎮痛剤はイブプロフェンかつ第3の鎮痛剤はナプロキセンナトリウムである。各期間の長さは、各鎮痛剤に対する対象の反応に応じて異なる。一部の実施形態においては、各期間は3日から3週間続く。他の実施形態においては、第1,第2および第3の鎮痛剤は全て延長放出または遅延延長放出を目的として配合される。

0149

本願の他の態様は、複数の有効成分および医薬品として許容できる担体を含む医薬組成物であって、複数の有効成分のうち少なくとも1つが延長放出または遅延延長放出を目的として配合されることを特徴とする医薬組成物に関する。一部の実施形態においては、複数の有効成分は1つまたはそれ以上の鎮痛剤および1つまたはそれ以上の抗利尿剤を含む。他の実施形態においては、複数の有効成分は1つまたはそれ以上の鎮痛剤および1つまたはそれ以上の抗利尿剤を含む。他の実施形態においては、複数の有効成分は1つまたはそれ以上の鎮痛剤、1つまたはそれ以上の抗利尿剤および1つまたはそれ以上の抗ムスカリン剤を含む。抗ムスカリン剤はオキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシンおよびアトロピンからなる群から選択されうる。他の実施形態においては、医薬組成物はセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ナブメトン、アセトアミノフェンおよびインドメタシンからなる群から選択される異なる2つの鎮痛剤を含む。さらに他の実施形態においては、医薬組成物はセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ナブメトン、アセトアミノフェンおよびインドメタシンからなる群から選択される1つの鎮痛剤;およびオキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシンおよびアトロピンからなる群から選択される1つの抗ムスカリン剤を含む。

0150

他の実施形態においては、本願の医薬組成物は1つまたはそれ以上の鎮痙剤をさらに含む。鎮痙剤の例はカリソプロドール、ベンゾジアゼピン類、バクロフェン、シクロベンザプリン、メタキサロン、メトカルバモール、クロニジン、クロニジン類似体、およびダントロレンを含むが、これに限定されない。一部の実施形態においては、鎮痙剤は1mgから1000mg、1mgから100mg、10mgから1000mg、10mgから100mg、20mgから1000mg、20mgから800mg、20mgから500mg、20mgから200mg、50mgから1000mg、50mgから800mg、50mgから200mg、100mgから800mg、100mgから500mg、200mgから800mg、および200mgから500mgの1日用量で用いられる。鎮痙剤は、即時放出、延長放出、遅延−延長放出またはその組み合わせを目的として、単独かまたは他の有効成分と共に医薬組成物に配合しうる。

0151

本願で用いる「医薬品として許容できる担体」は、任意のかつ全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤等張化および吸収遅延剤甘味料などを含む。医薬品として許容できる担体は、着香料、甘味料および特定の治療組成物を調製するために必要とされうる緩衝化剤および吸収剤などの種々の材料を含むがこれに限定されない広い範囲の材料から調製されうる。そのような媒体および物質の医薬品として活性な物質との使用は技術上周知である。任意の従来の培地または物質が有効成分に適合しない場合を除き、治療組成物におけるその使用は意図される。

0152

本発明は、制限的であると解釈されるべきでない以下の実施例によってさらに例示される。本願の全文に渡って引用された全ての参照文献、特許および公開特許明細書の内容は、その全文を参照文献として本願に援用する。

0153

(排尿衝動の阻害)
各々が早すぎる排尿衝動または尿意を経験し、適度な休息を感じる十分な時間睡眠するその能力が妨げられている男性および女性の志願被験者20名を組み入れた。各被験者は、就寝前にイブプロフェン400〜800mgを単回用量として摂取した。少なくとも14名の被験者が、排尿衝動によって目覚める頻度が高くないためにより良く休息が取れるようになったと報告した。

0154

数例の被験者は、数週間イブプロフェンを夜間に使用した後、排尿衝動の頻度の減少による利益はもはや認識されなかったと報告した。しかし、これらの被験者は、いずれも投与量の摂取を数日控えると利益が回復するとさらに報告した。

0155

炎症性および非炎症性刺激物へのマクロファージの反応に対する鎮痛剤、ボツリヌス神経毒素および抗ムスカリン剤の効果)
実験デザイン
試験は、COX2およびプロスタグランジン(PGE、PGHなど)を介した炎症性および非炎症性刺激物に対するマクロファージ反応を制御する際の、鎮痛剤および抗ムスカリン剤の用量およびインビトロ有効性を判定するようデザインされている。膀胱細胞における炎症および非炎症エフェクターに対するベースライン(用量および動態)反応を確立する。簡単に述べると、多様なエフェクターの存在下および非存在下で培養細胞を鎮痛剤および/または抗ムスカリン剤に曝露する。

0156

エフェクターは:炎症性刺激物として炎症性物質かつCox2誘導物質であるリポ多糖(LPS);非炎症性刺激物として平滑筋収縮刺激物物質であるカルバコールまたはアセチルコリン陽性対照として既知のアセチルコリン放出阻害物質であるボツリヌス神経毒素A;および細胞内でシクロオキシゲナーゼ(COX1およびCOX2)および末端プロスタグランジンシンターゼによるアラキドン酸(AA)、γ−リノレン酸(DGLA)またはエイコサペンタエン酸(EPA)の連続酸化後に生成されるプロスタグランジンの前駆体としてAA、DGLAまたはEPAを含む。

0157

鎮痛剤は:アスピリンなどのサリチラート、アドビル、モトリン、ヌプリンおよびメディプレンなどのイソブチルプロパンフェノール酸誘導体(イブプロフェン)、アレヴェ、アナプロックスアンタルジン、フェミナックスウルトラフラナックス、インザ、ミドール長時間鎮痛、ナルゲシン、ナポシン、ナプレラン、ナプロゲシック、ナプロシン、ナプロシン懸濁液、EC−ナプロシン、ナロシン、プロキセン、シンフレックスおよびゼノビドなどのナプロキセンナトリウム、インドメタシン(インドシン)などの酢酸誘導体、ナブメトンまたはレラフェンなどの1−ナフタレン酢酸誘導体、アセトアミノフェンまたはパラセタモール(タイレノール)などのN−アセチル−パラ−アミノフェノール(APAP)誘導体、およびセレコキシブを含む。

0158

抗ムスカリン薬は:オキシブチニン、ソリフェナシン、ダリフェナシンおよびアトロピンを含む。

0159

マクロファージを:
1)種々の用量の各鎮痛剤単独。
(2)LPS存在下で種々の用量の各鎮痛剤。
(3)カルバコールまたはアセチルコリン存在下で種々の用量の各鎮痛剤。
(4)AA、DGLAまたはEPA存在下で種々の用量の各鎮痛剤。
(5)種々の用量のボツリヌス神経毒素A単独。
(6)LPS存在下で種々の用量のボツリヌス神経毒素A。
(7)カルバコールまたはアセチルコリン存在下で種々の用量のボツリヌス神経毒素A。
(8)AA、DGLAまたはEPA存在下で種々の用量のボツリヌス神経毒素A。
(9)種々の用量の各抗ムスカリン剤単独。
(10)LPS存在下で種々の用量の各抗ムスカリン剤。
(11)カルバコールまたはアセチルコリン存在下で種々の用量の各抗ムスカリン剤。
(12)AA、DGLAまたはEPA存在下で種々の用量の各抗ムスカリン剤による短時間(1〜2時間)または長時間(24〜48時間)の刺激に付す。

0160

次に、PGH2、PGE、PGE2、プロスタサイジン、トロンボキサンIL−1β、IL−6、TNF−αの放出、COX2活性、cAMPおよびcGMPの産生、IL−1β、IL−6、TNF−αおよびCOX2mRNAの産生、およびCD80、CD86およびMHCクラスII分子表面発現について細胞を分析する。

0161

(材料および方法)
(マクロファージ細胞)
本試験ではマウスRAW264.7またはJ774マクロファージ細胞(ATCCより入手)を用いた。細胞は、10%ウシ胎児血清(FBS)、15mMHEPES、2mM L−グルタミン、100U/mLペニシリン、および100μg/mLのストレプトマイシンを添加したRPMI1640を含有する培地で維持した。細胞は、5%CO2雰囲気下37℃で培養し、週に1回分割(継代)した。

0162

(マクロファージ細胞のインビトロ鎮痛剤処理)
RAW264.7マクロファージ細胞は、細胞培地100μL中1.5×105個細胞ウェル細胞密度で96ウェルプレート播種した。細胞は、(1)種々の濃度の鎮痛剤(アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンまたはナプロキセン)、(2)マクロファージ細胞に対する炎症性刺激物エフェクターである、種々の濃度のリポ多糖(LPS)、(3)非炎症性刺激物エフェクターである、種々の濃度のカルバコールまたはアセチルコリン、(4)鎮痛剤とLPSまたは(5)鎮痛剤とカルバコールまたはアセチルコリンで処理した。簡単に述べると、鎮痛剤を無FBS培地(すなわち15mMHEPES、2mM L−グルタミン、100U/mLペニシリン、および100μg/mLストレプトマイシンを添加したRPMI1640)に溶解し、同培地で連続希釈することにより所望の濃度に希釈した。LPS非存在下で鎮痛剤処理する細胞については、鎮痛剤溶液50μLと無FBS培地50μLを各ウェルに加えた。LPS存在下で鎮痛剤処理する細胞については、鎮痛剤溶液50μLと無FBS培地中のLPS(Salmonella typhimurium由来)50μLを各ウェルに加えた。全ての条件を2回ずつ試験した。

0163

24または48時間培養後、培養上清150μLを採取し、8,000rpm、4℃で2分間遠心分離して細胞および残渣を除去し、ELISAによるサイトカイン反応の分析のため−70℃で保存した。細胞は、リン酸緩衝液PBS)500μLに捕集し、かつ遠心分離(1,500rpm、4℃で5分間)することにより洗浄した。その後、細胞の半分は液体窒素中で急速冷凍し、さらに−70℃で保存した。残りの細胞は蛍光モノクローナル抗体で染色し、かつフローサイトメトリーで分析した。

0164

(共刺激分子発現のフローサイトメトリー分析)
フローサイトメトリー分析については、マクロファージを100μLのFACS緩衝液(2%ウシ血清アルブミン(BSA)および0.01%NaN3を有するリン酸緩衝化生食塩水(PBS))で希釈し、FITCコンジュゲート抗CD40、PE−コンジュゲート抗CD80、PEコンジュゲート抗CD86抗体、抗MHCクラスII(I−Ad)PE(BDバイオサイエンス)を添加して4℃で30分間染色した。その後、細胞をFACS緩衝液300μL中で遠心分離(1,500rpm、4℃で5分間)することにより洗浄した。2回目の洗浄後、細胞をFACS緩衝液200μLに再懸濁し、さらにAccuri C6フローサイトメーター(BDバイオサイエンス)により所与のマーカー(単陽性)、またはマーカーの組み合わせ(二重陽性)を発現する細胞の割合を分析した。

0165

ELISAによるサイトカイン反応の分析)
培養上清をサイトカイン特異的ELISAに付し、鎮痛剤、LPS単独またはLPSと鎮痛剤の組み合わせにより処理したマクロファージの培養におけるIL−1β、IL−6およびTNF−α反応を判定した。分析は、0.1M重炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.5)中の抗マウスIL−6、TNA−α mAbs(BDバイオサイエンス)またはIL−1β mAb(R&Dシステムズ)100μLで一晩コーティングしたNunc MaxiSorp Immunoplates(Nunc)上で実施した。PBS(200μL/ウェル)で2回洗浄した後、各ウェルにPBS3%BSA200μLを添加し(ブロッキング)さらにプレートを室温で2時間インキュベートした。200μL/ウェルを添加することによりプレートを再度2回洗浄し、サイトカイン標準液および培養上清の連続希釈100μLをそれぞれ2ウェルに添加し、さらにプレートを4℃で一晩インキュベートした。最後に、プレートを2回洗浄し、さらに二次ビオチニル化抗マウスIL−6、TNA−α mAbs(BDバイオサイエンス)またはIL−1β(R&Dシステムズ)100μL、その後ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ビオチンmAb(ベクターラボラトリーズ)でインキュベートした。2,2’−アジノ−ビス(3)−エチルベンジルチアゾリン6−スルホン酸(ABTS)基質およびH2O2(シグマ)の添加によって呈色反応を発生させ、さらにVictor(登録商標)Vマルチベルプレートリーダーパーキンエルマー)により415nmにおける吸光度を測定した。

0166

(COX2活性およびcAMPおよびcGMPの産生の測定)
培養マクロファージ中のCOX2活性は、連続競合ELISA(R&Dシステムズ)により測定する。cAMPおよびcGMPの産生は、cAMPアッセイおよびcGMPアッセイにより判定する。これらのアッセイは当該技術で常用的に実施される。

0167

(結果)
表1は、Raw264マクロファージ細胞株を用いて実施した実験、および共刺激分子CD40およびCD80の細胞表面発現に対する鎮痛剤の効果についての主要な所見を要約する。これらの分子の発現はCOX2および炎症性シグナルによって刺激されるので、COX2阻害の機能的結果を判定するよう評価した。

0168

表2に示すように、アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセンは、共刺激分子の発現を阻害するのではなくむしろ促進すると見られる最高用量(すなわち5×106nM)を除き、全ての試験用量(すなわち5×105nM、5×104nM、5×103nM、5×102nM、50nMおよび5nM)でマクロファージによる共刺激分子CD40およびCD80の基底発現を阻害する。図1Aおよび1Bに示すように、CD40およびCD50発現に対するそのような阻害効果は、0.05nM(すなわち0.00005μM)と低い鎮痛剤用量で認められた。この所見は、小用量の鎮痛剤の制御放出は大用量の急激な送達よりも好ましくなりうるという概念裏付ける。実験より、アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセンがLPSの誘導によるCD40およびCD80の発現に対して同様の阻害効果を有することも明らかになった。

0169

(表1.実験の要約)

0170

(表2.主要な所見の要約)

0171

表3は、ヒト成人における経口治療用量投与後の鎮痛剤の血清レベルを測定した数件の試験の結果を要約する。表3に示すように、経口治療用量投与後の最大血清レベルは、104から105nMの範囲内にある。したがって、表2のインビトロで試験した鎮痛剤の用量は、ヒトにおいてインビボで達成可能な濃度の範囲を包含する。

0172

(表3.経口治療用量投与後のヒト血液における鎮痛剤の血清レベル)

0173

(炎症性および非炎症性刺激物へのマウス膀胱平滑筋細胞の反応に対する鎮痛剤、ボツリヌス神経毒素および抗ムスカリン剤の効果)
(実験デザイン)
本試験は、実施例2で判定した鎮痛剤の至適用量が細胞培養または組織培養中の膀胱平滑筋細胞にどのように作用するか特性解析し、かつ異なる分類の鎮痛剤が協調してCOX2およびPGE2反応をより効率よく阻害することができるか検討するようデザインされる。

0174

エフェクター、鎮痛剤および抗ムスカリン剤は実施例2に記載されている。

0175

マウス膀胱平滑筋細胞の一次培養を:
(1)種々の用量の各鎮痛剤単独。
(2)LPS存在下で種々の用量の各鎮痛剤。
(3)カルバコールまたはアセチルコリン存在下で種々の用量の各鎮痛剤。
(4)AA、DGLAまたはEPA存在下で種々の用量の各鎮痛剤。
(5)種々の用量のボツリヌス神経毒素A単独。
(6)LPS存在下で種々の用量のボツリヌス神経毒素A。
(7)カルバコールまたはアセチルコリン存在下で種々の用量のボツリヌス神経毒素A。
(8)AA、DGLAまたはEPA存在下で種々の用量のボツリヌス神経毒素A。
(9)種々の用量の各抗ムスカリン剤単独。
(10)LPS存在下で種々の用量の各抗ムスカリン剤。
(11)カルバコールまたはアセチルコリン存在下で種々の用量の各抗ムスカリン剤。
(12)AA、DGLAまたはEPA存在下で種々の用量の各抗ムスカリン剤による短時間(1〜2時間)または長時間(24〜48時間)の刺激に付す。

0176

次に、PGH2、PGE、PGE2、プロスタサイジン、トロンボキサン、IL−1β、IL−6、TNF−αの放出、COX2活性、cAMPおよびcGMPの産生、IL−1β、IL−6、TNF−αおよびCOX2mRNAの産生、およびCD80、CD86およびMHCクラスII分子の表面発現について細胞を分析する。

0177

(材料および方法)
(マウス膀胱細胞の分離および精製)
安楽死動物C57BL/6マウス(8〜12週齢)より膀胱細胞を摘出し、さらに酵素消化により細胞を分離した後パーコール勾配上で精製した。簡単に述べると、マウス10匹に由来する膀胱を、消化緩衝液(RPMI1640、2%ウシ胎児血清、0.5mg/mLコラゲナーゼ、30μg/mLDNアーゼ)10mL中ではさみにより細かなスラリー状に細断した。膀胱スラリーを37℃で30分間酵素的消化した。未消化の断片はセルストレーナーでさらに分散させた。細胞懸濁液をペレット化し、単核球上の精製用不連続20%、40%、および75%パーコール勾配に加えた。各実験には50〜60個の膀胱を用いた。

0178

RPMI1640で複数回洗浄した後、膀胱細胞を10%ウシ胎児血清、15mMHEPES、2mM L−グルタミン、100U/mLペニシリン、および100μg/mLストレプトマイシンを添加したRPMI1640に再懸濁し、100μLを透明底黒色96ウェル細胞培養マイクロプレートに細胞密度3×104/ウェルで播種した。細胞は、5%CO2雰囲気下、37℃で培養した。

0179

(細胞のインビトロ鎮痛剤処理)
膀胱細胞を、鎮痛剤溶液(50μL/ウェル)単独か、または非炎症性刺激物の例としてカルバコール(10モル、50μL/ウェル)、または非炎症性刺激物の例としてSalmonella typhimuriumのリポ多糖(LPS)(1μg/mL,50μL/ウェル)と共に処理した。細胞に他のエフェクターを添加しない場合は、ウシ胎児血清を含有しないRPMI1640をウェルに50μL加えて最終体積200μLに調節した。

0180

24時間培養した後、培養上清150μLを採取し、8,000rpm、4℃で2分間遠心分離して細胞および残渣を除去し、ELISAによるプロスタグランジンE2(PGE2)反応の分析のため−70℃で保存した。細胞を固定し、透過処理しさらにブロッキングし、蛍光基質を用いてシクロオキシゲナーゼ−2(COX2)を検出した。一部の実験細胞は、COX2反応の分析のためにインビトロで12時間刺激した

0181

(COX2反応の分析)
COX2反応は、ヒト/マウス総COXイムノアッセイ(R&Dシステムズ)を用いメーカーの指示に従って、細胞ベースELISAにより分析した。簡単に述べると、細胞の固定および透過処理の後、マウス抗総COX2およびウサギ抗総GAPDHを透明底黒色96ウェル細胞培養マイクロプレートのウェルに加えた。インキュベーションおよび洗浄後、HRPコンジュゲート抗マウスIgGおよびAPコンジュゲート抗ウサギIgGをウェルに加えた。さらに1回インキュベートして1連の洗浄を実施した後、HRP−およびAP−蛍光原基質を添加した。最後に、Victor(登録商標)Vマルチラベルプレートリーダー(パーキンエルマー)を用いて、600nm(COX2蛍光)および450nm(GAPDH蛍光)で発光する蛍光を読み取った。結果は、相対蛍光単位(RFU)として測定し、さらにハウスキーピングタンパク質GAPDHに対して正規化した総COX2の相対レベルとして表記する。

0182

(PGE2反応の分析)
プロスタグランジンE2反応は、連続競合ELISA(R&Dシステムズ)により分析した。より具体的には、培養上清またはPGE2標準液を、ヤギ抗マウスポリクローナル抗体でコーティングした96ウェルポリスチレンマイクロプレートのウェルに加えた。マイクロプレートシェーカー上で1時間インキュベートした後、HRPコンジュゲートPGE2を添加し、プレートを室温でさらに2時間インキュベートした。その後、プレートを洗浄しHRP基質溶液を各ウェルに加えた。30分間呈色させ、さらに硫酸を添加して反応を停止した後、570nmで波長補正しながら450nmでプレートを読み取った。結果はPGE2の平均pg/mLとして表記する。

0183

(その他の分析)
PGH2、PGE、プロスタサイジン、トロンボキサン、IL−1β、IL−6、およびTNF−αの放出、cAMPおよびcGMPの産生、IL−1β、IL−6、TNF−αおよびCOX2mRNAの産生、およびCD80、CD86およびMHCクラスII分子の表面発現を、実施例2に記載の通りに判定する。

0184

(結果)
(鎮痛剤は炎症性刺激物に対するマウス膀胱細胞のCOX2反応を阻害する)
数種類の鎮痛剤(アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセン)を、5μMまたは50μMの濃度でマウス膀胱細胞に対して試験し、鎮痛剤がCOX2反応を誘導することが可能であるか判定した。24時間培養の分析より、試験した鎮痛剤はいずれもインビトロでマウス膀胱細胞のCOX2反応を誘導しないことが示された。

0185

カルバコールまたはLPX刺激に対するマウス膀胱細胞のCOX2反応に及ぼすこれらの鎮痛剤の効果もインビトロで試験した。表1に示すように、試験したカルバコールの用量はマウス膀胱細胞のCOX2レベルに対して有意な効果がない。その一方で、LPSは総COX2レベルを有意に上昇させた。興味深いことに、アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセンはいずれもCOX2レベルに対するLPSの作用を抑制することが可能であった。鎮痛剤の抑制効果は、これらの薬剤が5μMまたは50μMのいずれかで試験された場合に見られた(表4)。

0186

(表4.インビトロ刺激および鎮痛剤処理後のマウス膀胱細胞によるCOX2発現)

0187

(鎮痛剤は炎症性刺激物に対するマウス膀胱細胞のPGE2反応を阻害する)
マウス膀胱細胞の培養上清におけるPGE2の分泌を測定して、鎮痛剤によるマウス膀胱細胞COX2レベルの変化の生物学的重要性を判定した。表5に示すように、非刺激膀胱細胞またはカルバコールの存在下で培養された膀胱細胞の培養上清中にPGE2は検出されなかった。上述のCOX2反応と一致して、LPSによるマウス膀胱細胞の刺激は高レベルのPGE2の分泌を誘導した。鎮痛剤アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェンおよびナプロキセンの添加により、PGE2分泌に対するLPSの作用が抑制され、また5または50μM用量の鎮痛剤で処理された細胞の反応の間には差は見られなかった。

0188

(表5.インビトロ刺激および鎮痛剤処理後のマウス膀胱細胞によるPGE2分泌)

0189

まとめると、これらのデータより、5μMまたは50μMの鎮痛剤単独ではマウス膀胱細胞のCOX2およびPGE2反応を誘導しないことが示される。しかし、5μMまたは50μMの鎮痛剤は、LPS(1μg/mL)でインビトロ刺激したマウス膀胱細胞のCOX2およびPGE2反応を有意に阻害する。カルバコール(1mM)で刺激されたマウス膀胱細胞のCOX2およびPGE2反応に対する鎮痛剤の有意な効果は認められなかった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ