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技術 ダイシング装置及びダイシング方法

出願人 株式会社東京精密
発明者 福家朋来清水翼西山真生
出願日 2018年11月9日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-211634
公開日 2020年3月12日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-037169
状態 特許登録済
技術分野 研削盤の構成部分、駆動、検出、制御 ダイシング
主要キーワード 退出位置 カッターセット 深切り 切削品質 品種番号 目標割合 ブレード高さ 切削痕
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月12日)のものです。
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図面 (20)

課題

ダイシングテープの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、加工品質の安定化を図ることができるダイシング装置及びダイシング方法を提供する。

解決手段

ワークテーブル12にダイシングテープTを介してワークWを保持した状態で、スピンドル20により回転するブレード18とワークテーブル12とを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング装置10であって、ワークWが貼り付けられていないダイシングテープTの表面領域に形成された切削痕情報を検出する切削痕検出部52と、切削痕検出部52が検出した切削痕情報に基づき、ダイシングテープTへの切り込み深さが一定となるようにブレード18の高さを制御する制御部56と、を備える。

概要

背景

半導体装置電子部品が形成されたウェーハ等のワークを個々のチップに分割するダイシング装置においては、スピンドルによって高速に回転されるブレードと、ワークを吸着保持するワークテーブルと、ワークテーブルとブレードとの相対的位置を変化させるX、Y、Z、θ駆動部とを備えている。このダイシング装置では、各駆動部によりブレードとワークとを相対的に移動させながら、ブレードによってワークを切り込むことによりダイシング加工切削加工)する。

ダイシング装置においては、ブレードの切り込み量を設定値と一致させることは重要な要素であり、ブレードの切り込み量を設定値と一致させるにはワークへの切り込み方向であるZ軸の位置決めを繰返し高精度に行い、かつブレードの摩耗を検知して補正する必要がある。

例えば、特許文献1に記載されるように、従来はZ軸の位置決めにおいて、先ずブレードをワークテーブル上面に接触させて電気的導通を検出し、このときのブレードの中心位置を基準位置としてZ軸のコントロールを行っている。このブレードをワークテーブル上面に接触させて電気的導通を検出する動作をカッターセットという。また、ブレードの磨耗補正は、設定されたライン数ワークを加工する度にブレードとワークテーブルとを接触させ、上記基準位置を補正している。しかしながら、この方法は、ブレードをワークテーブルに接触させるので、ブレードにダメージを与えるおそれがある。

この接触式のカッターセットの問題を解決するために、例えば、特許文献2には、光学式カッターセット装置が提案されている。この光学式カッターセット装置は、投光手段と受光手段との間で光軸に直交するZ軸方向にブレードを移動させて、ブレードで徐々に検出光遮光し、予め設定した受光量に達したときのブレード中心位置を基準としてブレードを位置決めするものである。

概要

ダイシングテープの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、加工品質の安定化をることができるダイシング装置及びダイシング方法を提供する。ワークテーブル12にダイシングテープTを介してワークWを保持した状態で、スピンドル20により回転するブレード18とワークテーブル12とを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング装置10であって、ワークWが貼り付けられていないダイシングテープTの表面領域に形成された切削痕情報を検出する切削痕検出部52と、切削痕検出部52が検出した切削痕情報に基づき、ダイシングテープTへの切り込み深さが一定となるようにブレード18の高さを制御する制御部56と、を備える。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ダイシングテープの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、加工品質の安定化を図ることができるダイシング装置及びダイシング方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ワークテーブルダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードと前記ワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング装置であって、前記ワークが貼り付けられていない前記ダイシングテープの表面領域に形成された切削痕情報を検出する切削痕検出部と、前記切削痕検出部が検出した前記切削痕情報に基づき、前記ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるように前記ブレードの高さを制御する制御部と、を備えるダイシング装置。

請求項2

前記切削痕検出部は、前記切削痕情報に基づいて前記ダイシングテープの表面領域における切削痕形成率を算出し、前記制御部は、前記切削痕検出部が算出した前記切削痕形成率に基づいて、前記切削痕形成率が一定の範囲内となるように前記ブレードの高さを制御する、請求項1に記載のダイシング装置。

請求項3

前記ワークテーブルの対向位置に配置された撮像装置を備え、前記切削痕検出部は、前記撮像装置で撮像された前記ダイシングテープの表面領域の画像データに基づいて前記切削痕情報を検出する、請求項1又は2に記載のダイシング装置。

請求項4

前記撮像装置はアライメント用カメラで構成される、請求項3に記載のダイシング装置。

請求項5

前記ワークテーブルの対向位置に配置された距離測定装置を備え、前記切削痕検出部は、前記距離測定装置で測定された前記ダイシングテープの表面領域までの距離を示す距離データに基づいて前記切削痕情報を検出する、請求項1又は2に記載のダイシング装置。

請求項6

ワークテーブルにダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードと前記ワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング方法であって、前記ワークが貼り付けられていない前記ダイシングテープの表面領域に形成された切削痕情報を検出する検出ステップと、前記検出ステップで検出した前記切削痕情報に基づき、前記ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるように前記ブレードの高さを制御する制御ステップと、を備えるダイシング方法。

技術分野

0001

本発明はダイシング装置及びダイシング方法等に係り、特に、半導体装置電子部品が形成されたウェーハ等のワークを個々のチップに分割するダイシング装置及びダイシング方法等に関する。

背景技術

0002

半導体装置や電子部品が形成されたウェーハ等のワークを個々のチップに分割するダイシング装置においては、スピンドルによって高速に回転されるブレードと、ワークを吸着保持するワークテーブルと、ワークテーブルとブレードとの相対的位置を変化させるX、Y、Z、θ駆動部とを備えている。このダイシング装置では、各駆動部によりブレードとワークとを相対的に移動させながら、ブレードによってワークを切り込むことによりダイシング加工切削加工)する。

0003

ダイシング装置においては、ブレードの切り込み量を設定値と一致させることは重要な要素であり、ブレードの切り込み量を設定値と一致させるにはワークへの切り込み方向であるZ軸の位置決めを繰返し高精度に行い、かつブレードの摩耗を検知して補正する必要がある。

0004

例えば、特許文献1に記載されるように、従来はZ軸の位置決めにおいて、先ずブレードをワークテーブル上面に接触させて電気的導通を検出し、このときのブレードの中心位置を基準位置としてZ軸のコントロールを行っている。このブレードをワークテーブル上面に接触させて電気的導通を検出する動作をカッターセットという。また、ブレードの磨耗補正は、設定されたライン数ワークを加工する度にブレードとワークテーブルとを接触させ、上記基準位置を補正している。しかしながら、この方法は、ブレードをワークテーブルに接触させるので、ブレードにダメージを与えるおそれがある。

0005

この接触式のカッターセットの問題を解決するために、例えば、特許文献2には、光学式カッターセット装置が提案されている。この光学式カッターセット装置は、投光手段と受光手段との間で光軸に直交するZ軸方向にブレードを移動させて、ブレードで徐々に検出光遮光し、予め設定した受光量に達したときのブレード中心位置を基準としてブレードを位置決めするものである。

先行技術

0006

特開2003−211350号公報
特開2003−234309号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、ブレードダイシング方式には、ハーフカットセミフルカットフルカットの3つの方式がある。近年では、ワークの大径化に伴い、完全にワークを切断するフルカット方式が主流となっている。フルカット方式では、ワークをダイシングテープに貼り付けた状態でワークテーブルに載置し、ブレードとワークテーブルとを相対的に移動させながら、ブレードによりワークの表面側からダイシングテープまで切り込むことにより、ワークを個々のチップに分割する。

0008

しかしながら、上述した従来の技術では、ワークのフルカットを行うダイシングに十分に対応できていないという問題点がある。

0009

すなわち、フルカット方式の場合には、ブレードがワークを十分に貫通し且つワークテーブルには達しないようにブレードの切り込み深さ(切り込み量)を制御する必要がある。

0010

例えば、図22に示すように、ワークWのフルカットが行われる場合、ブレード90の高さ(ワークテーブル表面からブレード90の中心位置までの高さ)Hは、ワークWへの切り込み深さDがワークWの厚さMよりも大きくなるように位置付けられる。そして、高速回転されたブレード90に対してワークテーブル(不図示)がX方向に切削送りされることで、ワークWには1ライン分の切削溝92が形成される。

0011

しかしながら、ダイシングテープTの厚さにばらつきが存在する場合、例えば、図23に示すように、ダイシングテープ厚さK1が図22に示したダイシングテープ厚さKに比べて薄い部分では、ワークWへの切り込み深さD1が図22に示した切り込み深さDよりも小さくなる。すなわち、ワークWに対してブレード90が浅切りとなる。この場合、ブレード90がワークWに十分に切り込んでおらず、切削不良が生じる要因となる。

0012

一方、図24に示すように、ダイシングテープ厚さK2が図22に示したダイシングテープ厚さKに比べて厚い部分では、ワークWへの切り込み深さD2が図22に示した切り込み深さDよりも大きくなる。すなわち、ワークWに対してブレード90が深切りとなる。この場合、ブレード90がダイシングテープTに必要以上に切り込むことになる。そのため、ダイシングテープ表面の粘着剤などによりブレード90が目詰まりを起こしやすく、ブレード90の切れ味が悪くなる要因となる。

0013

このように、ブレードが所定の高さに設定された場合であっても、ダイシングテープに厚さばらつきが存在すると、ブレードがダイシングテープに切り込む深さにばらつきが生じてしまうため、加工品質が安定しない問題が生じる可能性がある。なお、ダイシングテープの厚さばらつきに限らず、ワークテーブルの表面のうねりやブレードの摩耗などによっても同様の問題が発生する。

0014

特に近年においては、1ウェーハ当たりのチップ数の増加に伴い、ブレードのブレード幅が薄くなる傾向にある。ブレード幅が薄くなると、それに伴ってブレードの砥粒も少なくなるので、ダイシングテープ表面の粘着剤などによりブレードが目詰まりを起こしやすく、上述した問題はより顕著なものとなる。

0015

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ダイシングテープの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、加工品質の安定化を図ることができるダイシング装置及びダイシング方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

上記目的を達成するために、以下の発明を提供する。

0017

本発明の第1態様に係るダイシング装置は、ワークテーブルにダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードとワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング装置であって、ワークが貼り付けられていないダイシングテープの表面領域に形成された切削痕情報を検出する切削痕検出部と、切削痕検出部が検出した切削痕情報に基づき、ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるようにブレードの高さを制御する制御部と、を備える。

0018

本発明の第2態様に係るダイシング装置は、ワークテーブルにダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードとワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング装置であって、ワークが貼り付けられておらず、かつ、ブレードとワークテーブルとの相対移動方向に沿って周期的に凹凸が設けられたダイシングテープの表面領域に形成された切削痕情報を検出する切削痕検出部と、切削痕検出部が検出した切削痕情報に基づき、ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるようにブレードの高さを制御する制御部と、を備える。

0019

本発明の第3態様に係るダイシング装置は、第2態様において、ワークテーブルとダイシングテープとの間に配置され、ブレードとワークテーブルとの相対移動方向に沿って周期的に凹凸が形成された板状部材を更に備え、板状部材を介してダイシングテープをワークテーブルに吸着することにより、ダイシングテープの表面領域に凹凸が形成されるようにしたものである。

0020

本発明の第4態様に係るダイシング装置は、第2態様において、ワークテーブルの表面には、ブレードとワークテーブルとの相対移動方向に沿って周期的に凹凸が形成されており、ダイシングテープをワークテーブルに吸着することにより、ダイシングテープの表面領域に凹凸が形成されるようにしたものである。

0021

本発明の第5態様は、第2態様のダイシング装置に用いられるダイシングテープであって、ダイシングテープの基材及び接着剤層の少なくとも一方に設けられた凹凸を有し、凹凸によりダイシングテープの表面領域の凹凸が構成されたものである。

0022

本発明の第6態様に係るダイシング装置は、第1態様から第5態様のいずれかにおいて、切削痕検出部は、切削痕情報に基づいてダイシングテープの表面領域における切削痕形成率を算出し、制御部は、切削痕検出部が算出した切削痕形成率に基づいて、切削痕形成率が一定の範囲内となるようにブレードの高さを制御する。

0023

本発明の第7の態様に係るダイシング装置は、ワークテーブルにダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードとワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング装置であって、ワークが貼り付けられていないダイシングテープの表面領域において切削痕を形成する切削痕形成制御部であって、ブレードとワークテーブルとの相対移動に伴ってブレードをダイシングテープから離れる方向に移動させて切削痕消失点を形成する切削痕形成制御部と、切削痕消失点の位置に関する情報を含む切削痕情報を検出する切削痕検出部と、切削痕検出部が検出した切削痕情報に基づき、ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるようにブレードの高さを制御する制御部とを備える。

0024

本発明の第8態様に係るダイシング装置は、第1態様から第7態様のいずれかにおいて、ワークテーブルの対向位置に配置された撮像装置を備え、切削痕検出部は、撮像装置で撮像されたダイシングテープの表面領域の画像データに基づいて切削痕情報を検出する。

0025

本発明の第9態様に係るダイシング装置は、第8態様において、撮像装置はアライメント用カメラで構成される。

0026

本発明の第10態様に係るダイシング装置は、第1態様から第7態様のいずれかにおいて、ワークテーブルの対向位置に配置された距離測定装置を備え、切削痕検出部は、距離測定装置で測定されたダイシングテープの表面領域までの距離を示す距離データに基づいて切削痕情報を検出する。

0027

本発明の第12態様に係るダイシング方法は、ワークテーブルにダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードとワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング方法であって、ワークが貼り付けられていないダイシングテープの表面領域に形成された切削痕情報を検出する検出ステップと、検出ステップで検出した切削痕情報に基づき、ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるようにブレードの高さを制御する制御ステップと、を備える。

0028

本発明の第13態様に係るダイシング方法は、ワークテーブルにダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードとワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング方法であって、ワークが貼り付けられておらず、かつ、ブレードとワークテーブルとの相対移動方向に沿って周期的に凹凸が設けられたダイシングテープの表面領域に形成された切削痕情報を検出する検出ステップと、検出ステップで検出した切削痕情報に基づき、ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるようにブレードの高さを制御する制御ステップと、を備える。

0029

本発明の第14態様に係るダイシング方法は、第13態様において、ダイシングテープの基材及び接着剤層の少なくとも一方に凹凸を設けることにより、ダイシングテープの表面領域に凹凸を形成するようにしたものである。

0030

本発明の第15態様に係るダイシング方法は、第13態様において、ブレードとワークテーブルとの相対移動方向に沿って周期的に凹凸が形成された板状部材を、ワークテーブルとダイシングテープとの間に配置し、板状部材を介してダイシングテープをワークテーブルに吸着することにより、ダイシングテープの表面領域に凹凸を形成するようにしたものである。

0031

本発明の第16態様に係るダイシング方法は、第13態様において、ワークテーブルの表面には、ブレードとワークテーブルとの相対移動方向に沿って周期的に凹凸が形成されており、ダイシングテープをワークテーブルに吸着することにより、ダイシングテープの表面領域に凹凸を形成するようにしたものである。

0032

本発明の第17の態様に係るダイシング方法は、ワークテーブルにダイシングテープを介してワークを保持した状態で、スピンドルにより回転するブレードとワークテーブルとを相対移動させてダイシング加工を行うダイシング方法であって、ワークが貼り付けられていないダイシングテープの表面領域において切削痕を形成するステップであって、ブレードとワークテーブルとの相対移動に伴ってブレードをダイシングテープから離れる方向に移動させて切削痕消失点を形成する形成ステップと、切削痕消失点の位置に関する情報を含む切削痕情報を検出する検出ステップと、切削痕情報からブレードの径を算出し、ブレードの径に基づき、ダイシングテープへの切り込み深さが一定となるようにブレードの高さを制御する制御ステップとを備える。

0033

本発明の第18の態様に係るダイシング方法は、第17態様において、切削痕を形成する際の各時点におけるブレードの位置に関するログデータを記憶するステップを更に備え、検出ステップにおいて、切削痕消失点の位置に関する情報をログデータから取得するようにしたものである。

0034

本発明の第19の態様に係るダイシング方法は、第17態様又は第18態様の形成ステップにおいて、ワークの切り抜け側のダイシングテープ領域に切削痕を形成するようにしたものである。

0035

本発明の第20の態様に係るダイシング方法は、第17態様から第19態様のいずれかにおいて、形成ステップ及び検出ステップが、少なくとも1の加工ラインおきに行われるようにしたものである。

発明の効果

0036

本発明によれば、ダイシングテープの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、加工品質の安定化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0037

本実施形態に係るダイシング装置の構成を示した概略図
ワークを示した平面図
ワークに対してダイシング加工が行われる様子を示した概略図
撮像装置がダイシングテープ領域を撮像する様子を示した概略図
ラインセンサカメラがダイシングテープ領域を撮像する様子を示した概略図
補正テーブルの一例を示した図
本実施形態における具体的な動作例を示した図
切削痕の例を示す図
ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第1の例を示す断面図
ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第2の例を示す断面図
ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第3の例を示す断面図
ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第4の例を示す断面図
ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第5の例を示す断面図
切削痕を撮像した例を示す図
本実施形態の切削痕検出動作及びブレード高さ補正動作の流れを示したフローチャート
ワークに対してダイシング加工が行われる様子を示した概略図
切り抜け側のダイシングテープ領域において切削痕を形成する手順を示す図
切削痕を示す平面図
本発明の一実施形態に係るダイシング方法を示すフローチャート
他の実施形態に係るダイシング装置の構成を示した概略図
切削痕検出部で生成される高さグラフの一例を示した図
従来の問題点を説明するための図
従来の問題点を説明するための図
従来の問題点を説明するための図

実施例

0038

以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。

0039

〈第1の実施形態〉
[ダイシング装置10の構成]
図1は、第1の実施形態に係るダイシング装置10の構成を示した概略図である。

0040

図1に示すように、ダイシング装置10は、ワークテーブル12と、θテーブル14と、Xテーブル16と、ブレード18と、スピンドル20と、Yテーブル(不図示)と、Zテーブル(不図示)と、撮像装置22と、制御装置50とを備えている。

0041

ワークテーブル12は、ワークWを吸着保持する。ワークWは、表面に粘着剤を有するダイシングテープТを介してフレームFに貼着され、ワークテーブル12に吸着保持される。なお、ダイシングテープTが貼着されたフレームFは、ワークテーブル12に配設されたフレーム保持手段(不図示)に保持される。

0042

図2は、ワークWを示した平面図である。図2に示すように、ワークWの表面には、加工ライン(分割予定ライン)Sが格子状に形成され、これらの加工ラインSによって区画された複数の領域(デバイス形成領域)Cにそれぞれデバイスが形成されている。

0043

図1戻り、Xテーブル16は、図示しないXベースの上面に設けられている。Xテーブル16は、モータ及びボールねじ等を含むX駆動部(不図示)によりX方向に移動可能に構成される。Xテーブル16にはθテーブル14が載置され、θテーブル14にはワークテーブル12が取り付けられている。θテーブル14は、モータ等を含む回転駆動部(不図示)によりθ方向(Z軸を中心とする回転方向)に回転可能に構成される。

0044

Yテーブルは、図示しないYベースの側面に設けられている。Yテーブルは、モータ及びボールねじ等を含むY駆動部(不図示)によりY方向に移動可能に構成される。Yテーブルには、Zテーブル(不図示)が取り付けられている。Zテーブルは、モータ及びボールねじ等を含むZ駆動部(不図示)によりZ方向に移動可能に構成される。Zテーブルには、先端にブレード18が取り付けられた高周波モータ内蔵型のスピンドル20が固定されている。

0045

かかる構成により、ブレード18は、Y方向にインデックス送りされるとともにZ方向に切り込み送りされる。また、ワークテーブル12は、θ方向に回転されるとともにX方向に切削送りされる。

0046

スピンドル20は、例えば30,000rpm〜60,000rpmで高速回転される。

0047

ブレード18は、薄い円盤状に構成された切削刃である。ブレード18としては、ダイヤモンド砥粒やCBN(Cubic Boron Nitride)砥粒をニッケル電着した電着ブレードや、樹脂で結合したレジンブレード等が用いられる。また、ブレード18の寸法は、加工内容によって種々選択されるが、通常の半導体ウェーハをワークWとしてダイシングする場合は直径50mm、厚さ30μm前後のものが用いられる。

0048

撮像装置22は、ワークテーブル12の対向位置に配置される。撮像装置22は、ワークWのアライメント加工状態を評価(カーフチェック)するために、ワークWの表面を撮像するものである。なお、撮像装置22は、本発明の撮像装置(アライメント用カメラ)の一例である。

0049

撮像装置22は、顕微鏡カメラ等により構成され、顕微鏡のレンズを切り替えるなどの方法により、ワークWの表面を高倍率(例えば8.0倍)または低倍率(例えば1.0倍)により撮像することが可能である。カメラとしては、エリアセンサカメラが用いられる。

0050

撮像装置22は、保持部材24を介してスピンドル20に固定されており、スピンドル20と一体となってY方向及びZ方向に移動可能となっている。

0051

制御装置50は、ダイシング装置10の各部の動作を制御する。制御装置50は、例えばパーソナルコンピュータマイクロコンピュータなどの汎用コンピュータによって実現されるものである。

0052

制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等を備えている。制御装置50では、ROMに記憶されている制御プログラム等の各種プログラムがRAMに展開され、RAMに展開されたプログラムがCPUによって実行されることにより、図1において制御装置50内に示した各部の機能が実現されるものである。

0053

制御装置50は、切削痕検出部52と、記憶部54と、制御部56として機能する。

0054

制御部56は、制御装置50の各部の動作を制御する。具体的には、制御部56は、X駆動部を介してワークテーブル12のX方向の切削送りや、θ駆動部を介してワークテーブル12のθ方向の回転を制御する。また、制御部56は、Y駆動部を介してスピンドル20のY方向のインデックス送りや、Z駆動部を介してスピンドル20のZ方向の切り込み送りを制御する。また、制御部56は、スピンドル20の回転動作や、撮像装置22の撮像動作を制御する。

0055

記憶部54は、ダイシング装置10の動作に必要な各種データを記憶する。記憶部54には、ワークWに関するデータや、アライメントに関するデータ及びダイシングテープTの厚さも含まれる。例えば、ワークWに関するデータとしては、品種番号材質外形寸法、厚さ、チップサイズ等がある。また、記憶部54には、後述する切削痕形成率Qや補正テーブル(図6参照)なども記憶される。

0056

切削痕検出部52は、ダイシング加工中に撮像装置22が撮像した画像データを受けて、画像処理等によって後述する切削痕情報を検出するものである。

0057

[ダイシング装置10の作用]
次に、このように構成されたダイシング装置10の作用について説明する。

0058

まず、ダイシングテープТを介してフレームFに貼着されたワークWが、不図示の搬送手段によって搬送されてワークテーブル12に載置される。ワークテーブル12上に載置されたワークWは撮像装置22により撮像され、ワークWとブレード18との相対的な位置合わせを行うアライメント動作を開始する。

0059

アライメント動作が終了すると、スピンドル20が起動してブレード18が回転するとともに、ブレード18を覆うホイールカバー(不図示)に備えられた各種ノズル(不図示)より切削水冷却水が供給される。この状態でワークテーブル12がX方向に切削送りされるとともにスピンドル20がZ方向に切り込み送りされてワークWが加工ラインSに沿ってダイシング加工される。1ライン加工する毎にスピンドル20はY方向にインデックス送りされ、一方向の加工が終了するとワークテーブル12が90度回転してワークWは格子状にダイシング加工される。

0060

本実施形態では、ワークWのダイシング加工中には、加工ラインS毎に、後述する切削痕検出動作及びブレード高さ補正動作が行われる。

0061

なお、本実施形態では、加工ラインS毎に、後述する切削痕検出動作及びブレード高さ補正動作が行われるようにしたが、これに限らず、ユーザにより指定された加工ライン数毎(例えば、加工ライン5本毎)に実施してもよい。また、ユーザにより指定された加工ラインS(例えば、1ライン目、5ライン目、7ライン目などの加工ラインS)で実施してもよい。

0062

(切削痕検出動作)
次に、切削痕検出動作について説明する。

0063

図3は、ワークWに対してダイシング加工が行われる様子を示した概略図である。

0064

本実施形態においては、図3に示すように、ブレード18が、ワークWを挟んで一方側の切削開始位置P1から他方側の切削終了位置P4までワークWに対して相対的に移動しながらダイシング加工が行われる。このとき、ワークWには切削溝26が形成されるとともに、ワークWが貼り付けられていないダイシングテープTの表面領域R(以下、「ダイシングテープ領域R」という。)には、ブレード18による切削痕28が形成される。

0065

例えば、ダイシングテープ領域Rにおける切削痕28が全体的に短く細切れ状になっているような場合(図3参照)、あるいは、切削痕28がまったく存在しないような場合には、ブレード18が浅切りとなっている。この場合、ブレード18がワークWに十分に切り込んでおらず、切削不良が生じる要因となる。

0066

一方、ダイシングテープ領域Rにおける切削痕28が全体的に長くつながっているような場合には、ブレード18が深切りとなっている。この場合、ブレード18の目詰まりにより切れ味が悪くなる可能性がある。

0067

本発明者は、検討を重ねた結果、加工品質の安定化を図るためには、ダイシングテープ領域Rにおける切削痕形成率Qに基づいて、ブレード18の高さ(Z方向位置)を補正すればよいことを見出した。ここで、切削痕形成率Qとは、ダイシングテープ領域Rにおいて切削痕28が形成された領域(切削送り方向の長さ)が全体(ダイシングテープ領域Rの切削送り方向の全長さ)に占める割合をいう。

0068

本実施形態における切削痕検出動作では、ダイシングテープ領域Rを撮像装置22により撮像して行われる。

0069

図4は、撮像装置22がダイシングテープ領域Rを撮像する様子を示した概略図である。図4に示すように、撮像装置22は、ダイシングテープ領域Rに対する位置をX方向にずらしながら、ダイシングテープ領域Rを高倍率により複数個所撮像し、ダイシングテープ領域Rを複数の分割画像に分けて全体を撮像する。撮像装置22が撮像した画像データは制御装置50に出力される。なお、撮像装置22は、低倍率によりダイシングテープ領域Rの広い範囲を一度に撮像してもよい。

0070

なお、本実施形態では、撮像装置22を構成するカメラとして、エリアセンサカメラが用いられているが、これに限らず、例えばラインセンサカメラが用いられてもよい。

0071

図5は、ラインセンサカメラ30がダイシングテープ領域Rを撮像する様子を示した概略図である。図5に示すように、ラインセンサカメラ30は、Y方向に複数の受光素子(不図示)が1列に並べられており、X方向にスキャンしながら、ダイシングテープ領域R全体を撮像するようになっている。

0072

切削痕検出部52は、撮像装置22が撮像した画像データに既知の手法により画像処理することで、ダイシングテープ領域Rに形成された切削痕28の長さ(切削送り方向の長さ)を検出する。また、切削痕検出部52は、検出した切削痕28の長さに基づいて、ダイシングテープ領域Rにおける切削痕形成率Qを算出する。

0073

ここで、ダイシングテープ領域Rにおける切削痕形成率Qの算出方法について説明する。

0074

図3において、ブレード18が切削開始位置P1から切削終了位置P4までワークWに対して相対移動する際、ブレード18がワークWへの切り込みを開始する位置をワーク進入位置P2とし、ブレード18がワークWへの切り込みを終了する位置をワーク退出位置P3とする。

0075

このとき、切削痕28は、切削開始位置P1とワーク進入位置P2との間のダイシングテープ領域R1、およびワーク退出位置P3と切削終了位置P4との間のダイシングテープ領域R2にそれぞれ形成される。

0076

また、各ダイシングテープ領域R1、R2の切削送り方向(X方向)の全長さをそれぞれL1、L2とし、各ダイシングテープ領域R1、R2にそれぞれ形成された切削痕28の長さの総和をl1、l2とする。例えば、図3に示すように、ダイシングテープ領域R1に複数の切削痕28が形成される場合には、各切削痕28の長さの総和をl1とする。ダイシングテープ領域R2についても同様である。

0077

切削痕検出部52は、以下の式(1)によって切削痕形成率Qを算出する。この切削痕形成率Qは、切削痕28が形成されたときの加工ライン情報(加工ライン番号等)と関連付けて記憶部54に記憶される。なお、切削痕形成率Qの単位は%である。

0078

Q={(l1+l2)/(L1+L2)}×100 ・・・(1)
(ブレード高さ補正動作)
次に、ブレード高さ補正動作について説明する。

0079

ブレード高さ補正動作では、制御部56は、記憶部54から参照ラインの切削痕形成率Qを取得する。参照ラインは、現在の加工ラインSの直前にダイシング加工が行われた加工ラインSであり、上述した切削痕検出動作により切削痕形成率Qが既に算出されたものである。

0080

制御部56はさらに、記憶部54に記憶された補正テーブル(図6参照)に従って、参照ラインの切削痕形成率Qに対応したブレード高さ補正量Gを決定する。そして、制御部56は、決定したブレード高さ補正量Gに基づいてブレード18の高さ(Z方向位置)を制御する。

0081

(補正テーブル)
図6は、補正テーブルの一例を示した図である。図6に示すように、補正テーブルは、切削痕形成率Qとブレード高さ補正量Gとの対応関係を示したものである。この補正テーブルには、目標とする切削痕形成率(目標形成率)とその許容範囲(目標形成率許容範囲)も含まれている。なお、補正テーブルの各数値は、制御装置50に接続される操作部(不図示)を介してユーザが適宜設定可能となっている。また、ブレード高さ補正量Gは、正の値である場合には設定値からワークWへの切り込み深さが深くなる方向への補正を示しており、負の値である場合には設定値からワークWへの切り込み深さが浅くなる方向への補正を示している。

0082

(具体的な動作例)
図7は、本実施形態における具体的な動作例を示した図である。なお、ここでは、説明を簡略化するため、切削送り方向(X方向)に沿った4つの加工ラインS1〜S4をライン番号順にダイシング加工を行う場合について説明する。

0083

図7に示すように、まず、第1加工ラインS1に対してダイシング加工が行われる。この場合、参照ラインが存在しないため、制御部56は、ブレード高さ補正量Gを0とし、ブレード18の高さを補正せずに設定値のままとする。また、切削痕検出部52は、撮像装置22が撮像した画像データに基づいて第1加工ラインS1の切削痕形成率(本例では23%)を算出して、記憶部54に記憶する。

0084

次に、第2加工ラインS2に対してダイシング処理が行われる。この場合、制御部56は、参照ラインである第1加工ラインS1の切削痕形成率Q(23%)を記憶部54から取得する。そして、制御部56は、ブレード高さ補正量Gを+0.006mmに決定し、そのブレード高さ補正量Gに従ってブレード18の高さを制御する。また、切削痕検出部52は、撮像装置22が撮像した画像データに基づいて第2加工ラインS2の切削痕形成率(本例では78%)を算出して、記憶部54に記憶する。

0085

次に、第3加工ラインS3に対してダイシング加工が行われる.この場合、制御部56は、参照ラインである第2加工ラインS2の切削痕形成率(78%)を記憶部54から取得する。このとき、切削痕形成率(78%)が目標割合(70%)の許容範囲(±5%)を超えているため、制御部56は、ブレード高さ補正量Gを−0.001mmと決定し、そのブレード高さ補正量Gに従ってブレード18の高さを制御する。また、切削痕検出部52は、撮像装置22が撮像した画像データに基づいて第3加工ラインS3の切削痕形成率(本例では73%)を算出して、記憶部54に記憶する。

0086

次に、第4加工ラインS4に対してダイシング加工が行われる。この場合、制御部56は、参照ラインである第3加工ラインS3の切削痕形成率(73%)を記憶部54から取得する。このとき、切削痕形成率(73%)が目標割合(70%)の許容範囲(±5%)内であるため、制御部56は、ブレード高さ補正量Gを0mmと決定し、そのブレード高さ補正量Gに従ってブレード18の高さを制御する。

0087

次に、切削痕28の具体例について、図8を参照して説明する。図8は、切削痕を撮像した例を示す図(写真)である。

0088

図8に示す例では、加工ラインSに沿って切削痕28が複数形成されており、切削痕形成率Q(図中のRatio)は20%である。よって、切削痕28の形成時に、ブレード18
のZ方向の最下点が、ダイシングテープTの厚さばらつき(凹凸)の高さの平均値より+Z側であったことがわかる。

0089

制御部56は、加工ラインSの切削痕形成率Q(20%)と補正テーブルから、ブレード高さ補正量Gを+0.01mmに決定し、そのブレード高さ補正量Gに従ってブレード18の高さを制御する。

0090

(ダイシングテープの厚さばらつき)
ところで、ダイシングテープTの厚さばらつき(凹凸)が小さい場合と比べて、ダイシングテープTの厚さばらつき(凹凸)が大きい場合には、ブレード18の高さの変動微小であっても、この変動を切削痕形成率Qの変化として捉えることが可能になる。このため、ダイシングテープTの厚さばらつき(凹凸)を大きくすれば、ブレード18の高さ調整の精度を向上させることができる。

0091

そこで、以下の例では、ダイシングテープTの表面に凹凸を設けることにより、ブレード18の高さの変動に応じた切削痕形成率Qの変動を調整する例について説明する。ダイシングテープTの表面に凹凸を設けた例としては、例えば、下記のようなものが考えられる。

0092

図9は、ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第1の例を示す断面図である。

0093

図9に示す例では、ダイシングテープT1の基材B1には凹凸が形成されている。この凹凸は、ブレード18とワークテーブル12との相対移動方向(X軸方向)に沿って周期的に形成されており、Y方向に伸びている。基材B1の表面に、一定の厚さの接着剤層A1が形成されている。

0094

基材B1の凹凸の頂点間の距離(山の頂点谷底の頂点の高さの差)D1は、一例で5μmから10μmである。また、凹凸のX方向の繰り返し周期は一例で800μmから1mmである。

0095

基材B1の凹凸の断面形状(ZX平面に対する形状)は、例えば、曲線(例えば、2次又は高次の曲線、正弦波)であってもよいし、三角波であってもよい。なお、基材B1の凹凸の断面形状(ZX平面に対する形状)を三角波とした場合には、ブレード18の高さ(切り込み深さ)と切削痕形成率Qとの関係が線形になるという利点がある。

0096

図9に示す例によれば、ダイシングテープTの表面に凹凸を設けることにより、ブレード18の高さの変動に応じて切削痕形成率Qが大きく変動することを防止することができるので、ブレード18の高さ調整の精度を確保することができる。

0097

図10は、ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第2の例を示す断面図である。

0098

図10に示す例では、ダイシングテープT2の基材B2は厚さが一定である。そして、基材B1の表面に形成された接着剤層A2の表面に、X軸方向に沿って周期的に凹凸が形成されている。

0099

図11は、ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第3の例を示す断面図である。

0100

図11に示す例では、ダイシングテープT3の基材B3に、X軸方向に周期的に凹凸が形成されている。さらに、基材B3の表面に形成された接着剤層A3にもX軸方向に周期的に凹凸が形成されている。

0101

なお、第2及び第3の例における凹凸の頂点間の距離、X方向の繰り返し周期及び断面形状は、第1の例と同様にすることが可能である。

0102

また、第1から第3の例では、ダイシングテープT1〜T3の全面に凹凸を設けなくてもよい。例えば、ダイシングテープT1〜T3のうち、ワークWが貼り付けられない領域(ブレード18の切り込み側及び切り抜け側の領域の少なくとも一方)のみに、ワークWを取り囲むように凹凸を設けてもよい。

0103

図12は、ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第4の例を示す断面図である。

0104

図12に示す例では、ダイシングテープTの基材及び接着剤層の厚さはいずれも一定である。

0105

図12に示す例では、ワークテーブル12とダイシングテープTとの間に、板状部材70が設けられている。板状部材70の表面には、X軸方向に沿って周期的に凹凸が形成されている。板状部材70の凹凸の頂点間の距離(山の頂点と谷底の頂点の高さの差)は、一例で5μmから10μmであり、凹凸のX方向の繰り返し周期は一例で800μmから1mmである。また、凹凸の断面形状は、第1から第3の例と同様に、曲線であってもよいし、三角波であってもよい。

0106

板状部材70は、Z方向に伸びる不図示の複数の貫通孔を有する多孔質ポーラス)部材である。ワークテーブル12は、この貫通孔を介してダイシングテープTを吸着して保持することが可能となっている。このように板状部材70を介してダイシングテープTを吸着することにより、ダイシングテープTの表面に凹凸を生じさせることが可能になる。これにより、ブレード18の高さの変動に応じて切削痕形成率Qが大きく変動することを防止することができる。

0107

なお、図12に示す例では、板状部材70は、ワークWが貼り付けられない領域に応じた平面形状、例えば、ワークWを取り囲む形状とすることができる。

0108

図13は、ダイシングテープの表面に凹凸を設けた第5の例を示す断面図である。

0109

図13に示す例では、ダイシングテープTの基材及び接着剤層の厚さはいずれも一定である。

0110

図13に示す例では、ワークテーブル12の表面には、X軸方向に沿って周期的に凹凸が形成されている。ワークテーブル12の凹凸の頂点間の距離(山の頂点と谷底の頂点の高さの差)は、一例で5μmから10μmであり、凹凸のX方向の繰り返し周期は一例で800μmから1mmである。また、凹凸の断面形状は、第1から第4の例と同様に、曲線であってもよいし、三角波であってもよい。

0111

図13に示す例では、凹凸が表面に設けられたワークテーブル12の表面にダイシングテープTを吸着することにより、ダイシングテープTの表面に凹凸を生じさせることが可能になる。これにより、ブレード18の高さの変動に応じて切削痕形成率Qが大きく変動することを防止することができる。

0112

なお、図13に示す例では、ワークテーブル12の表面のうちワークWが貼り付けられない領域のみに凹凸を設けてもよい。また、図13に示す例では、ワークテーブル12の表面に凹凸を形成したが、例えば、ワークテーブル12の表面の吸着用のポーラスを凹部として利用するようにしてもよい。

0113

(切削痕の具体例)
次に、切削痕28の具体例について、図14を参照して説明する。図14は、切削痕を撮像した例を示す図(写真)である。図14には、ダイシングテープTの凹凸の断面形状を示す実線及びブレード18の下端部の軌跡を示す破線重畳して示されている。

0114

図14に示す例では、加工ラインSに沿って切削痕28が複数形成されており、切削痕形成率Qは40%である。よって、切削痕28の形成時に、ブレード18のZ方向の最下点が、ダイシングテープTの厚さばらつき(凹凸)の高さの平均値より+Z側であったことがわかる。

0115

制御部56は、加工ラインSの切削痕形成率Q(40%)と補正テーブルから、ブレード高さ補正量Gを+0.006mmに決定し、そのブレード高さ補正量Gに従ってブレード18の高さを制御する。

0116

図9から図14に示す例では、ダイシングテープTの表面に凹凸を設けることにより、ダイシングテープの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、加工品質の安定化を図ることができる。

0117

(フローチャート)
図15は、本実施形態の切削痕検出動作及びブレード高さ補正動作の流れを示したフローチャートである。

0118

まず、ワークWに対してダイシング加工を行う場合、制御部56は、参照ラインの切削痕形成率Qが記憶部54に記憶されているか否かを確認する(ステップS10)。

0119

参照ラインの切削痕形成率Qが記憶部54に存在する場合には(ステップS10においてYES)、制御部56は、参照ラインの切削痕形成率Qに基づいてブレード18の高さを制御する(ステップS12)。具体的には、制御部56は、記憶部54に記憶された補正テーブルを参照して、参照ラインの切削痕形成率Qに対応したブレード高さ補正量Gを決定する。そして、制御部56は、決定したブレード高さ補正量Gに従ってブレード18の高さを制御する。その後、ステップS14に進む。ステップS12は、本発明の制御ステップの一例である。

0120

一方、参照ラインの切削痕形成率Qが記憶部54に存在しない場合には(ステップS10においてNO)、ステップS14に進む。

0121

次に、制御部56は、現在の加工ラインSに沿ってブレード18とワークWとを相対移動させながら、高速回転するブレード18でワークWをダイシング加工する(ステップS14)。

0122

次に、撮像装置22によってダイシングテープ領域Rが撮像される。そして、切削痕検出部52は、撮像装置22が撮像した画像データを取得し、その画像データに公知の手法で画像処理を施すことにより、ダイシングテープ領域Rに形成された切削痕28に関する情報(切削痕情報)を検出する(ステップS16)。なお、切削痕情報には、少なくとも切削痕28の長さ(切削送り方向の長さ)に関する情報が含まれる。ステップS16は、本発明の検出ステップの一例である。

0123

次に、切削痕検出部52は、検出した切削痕情報に基づいて、ダイシングテープ領域Rにおける切削痕形成率Qを算出する(ステップS18)。切削痕形成率Qの算出方法は、上述したとおりである(式(1)を参照)。

0124

次に、切削痕検出部52は、算出した切削痕形成率Qを加工ラインSに関する情報(ライン情報)と関連付けて記憶部54に記憶する(ステップS20)。

0125

次に、制御部56は、全ての加工ラインSの加工が終了したか否かを判断する(ステップS22)。全ての加工ラインSの加工が終了していない場合には、次の加工ラインSに移動する(ステップS24)。そして、全ての加工ラインSの加工が終了するまで、ステップS10からステップS22までの処理を繰り返す。

0126

[本実施形態の作用効果
次に、本実施形態の作用効果について説明する。

0127

本実施形態によれば、ダイシングテープ領域R(ワークWが貼り付けられていないダイシングテープTの表面領域)における切削痕情報に基づいて、ダイシングテープTへの切り込み深さが一定となるようにブレード18の高さが制御される。これにより、ダイシングテープTの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、ブレード18がダイシングテープTに切り込む深さを比較的浅くかつ一定にすることが可能となるので、加工品質の安定化を図ることができる。

0128

また、本実施形態によれば、切削痕検出部52は、撮像装置22が撮像した画像データに基づいて、ダイシングテープ領域Rにおける切削痕情報を検出するようになっている。この撮像装置22はアライメント用カメラで構成され、ダイシング装置10にもともと具備されているものであり、これによる装置構成の複雑化やコストの増大という問題は起こらない。

0129

なお、本実施形態においては、撮像装置22が撮像した画像データに基づいて切削痕情報を検出するように構成したが、これに限らず、例えば、後述する距離測定装置32(図20参照)を用いて切削痕情報を検出してもよい。また、目視で切削痕情報を検出してもよい。

0130

また、加工ライン数(例えば2067ライン)が多い場合、全ての加工ラインSのダイシング加工が完了するまでのブレード摩耗量は無視できない。そのため、従来は、ダイシング加工中に何度もカッターセットを実施して現在のブレード摩耗量を計測し、ブレード18の高さを調整する必要があった。これに対し、本実施形態では、ワークWのダイシング加工中において、加工ラインS毎に、切削痕検出動作が行われる。そのため、現在のブレード摩耗量をリアルタイムで把握できるため、従来のようなブレード摩耗量の計測動作を頻繁に行うことが不要となり、ダイシング加工が完了するまでの時間を減らすことができるというメリットがある。

0131

また、本実施形態では、現在の加工ラインSに対してダイシング加工する際に、直前の加工ラインSを参照ラインとして、その切削痕形成率Qを用いてブレード高さ補正量Gを決定するようにしたが、これに限らず、現在の加工ラインSに時間的または空間的に隣接又は近接した加工ラインSを参照ラインとしてもよい。なお、隣接した加工ラインSとは、現在の加工ラインSと時間的または空間的に隣り合った加工ラインであることを意味する。また、近接した加工ラインSとは、現在の加工ラインから時間的または空間的に数ライン(例えば1〜5ライン)の範囲にある加工ラインSを意味する。また、参照ラインは1つの加工ラインSに限らず、複数の加工ラインSであってもよい。この場合、例えば、複数の加工ラインSにそれぞれ対応する切削痕形成率Qの平均値に基づいてブレード高さ補正量Gを決定してもよい。

0132

また、本実施形態では、ブレード18の高さが安定するまでの間にダイシング加工した加工ラインS(最初の1〜3ライン)の切削品質が悪くなってしまう可能性がある。この問題は、実際にダイシング加工を開始する前にダイシングテープT上で空切りを何度か行って、予めブレード18の高さを調整した上でダイシング加工を行うことにより解決することができる。

0133

また、本実施形態では、切削痕検出動作において、切り込み側となるダイシングテープ領域R1と、切り抜け側となるダイシングテープ領域R2との両方の切削痕28の長さを計測しているが、切削条件によっては以下のような動作も考えらえる。

0134

(切削の負荷が高いワークの場合)
ダイシング加工中にブレード18がより摩耗するため、切り抜け側となるダイシングテープ領域R2に存在する切削痕28の長さのみを計測する。ダイシング加工中にブレード18が激しく摩耗してしまうため、切り込み側となるダイシングテープ領域R1の切削痕28の長さを計測しても、ブレード18の高さ補正の参考にならないためである。

0135

(全体のスループットを向上させたい場合)
切り込み側となるダイシングテープ領域R1、もしくは、切り抜け側となるダイシングテープ領域R2の切削痕28のみを計測し、両側を計測する場合よりも切削痕検出動作に要する時間の短縮を行う。この場合、切削痕28を計測しない側はダイシングテープTに切削痕28を残す必要がないため、ワークWを切削できるぎりぎりの位置で切削を行うことができ、さらに切削時間を短縮できる。

0136

〈第2の実施形態〉
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。

0137

本実施形態では、ユーザにより指定された加工ライン数毎(例えば、加工ラインj本毎)に後述する切削痕形成、検出動作及びブレード高さ補正動作が行われる。すなわち、切削痕形成、検出動作及びブレード高さ補正動作は、i=j×k+1(jは1以上の整数、kは0以上の整数)となる加工ラインS(i)において行われる。

0138

なお、切削痕形成、検出動作及びブレード高さ補正動作は、ユーザにより指定された加工ラインS(i)(例えば、i=1,5,7,…など)で実施してもよいし、加工ラインSごとに実施してもよい(この場合、j=0となる。)。

0139

(切削痕形成及び検出動作)
次に、切削痕形成及び検出動作について説明する。

0140

図16は、ワークWに対してダイシング加工が行われる様子を示した概略図である。

0141

本実施形態においては、図16に示すように、ブレード18が、ワークWを挟んで一方側の切削開始位置P1(i)から他方側の切削終了位置P2(i)までワークWに対して相対的に移動しながらダイシング加工が行われる(iは1以上の整数)。このとき、ワークWには切削溝26(i)が形成されるとともに、ワークWが貼り付けられていない切り抜け側のダイシングテープTの表面領域R(以下、「ダイシングテープ領域R」という。)には、ブレード18による切削痕28(i)が形成される。

0142

本実施形態では、ワークWの切り抜け側のダイシングテープ領域Rにおいて、ブレード18の走査制御を行って切削痕28を形成する。そして、切削痕情報に応じてブレード18の高さ制御を行う。

0143

図17は、切り抜け側のダイシングテープ領域において切削痕を形成する手順を示す図である。図17(a)は側面図であり、図17(b)は平面図(図17(a)のXVIIB矢視図)である。

0144

本実施形態では、ブレード18が切り抜け側のダイシングテープ領域Rに移動すると、制御部56(切削痕形成制御部)は、矢印A1に示すように、ブレード18を−Z方向に移動(下降)させて、ダイシングテープTに切り込ませる。このとき、ブレード18は、ワークWに接触しないように、ZX方向の位置が調整される。

0145

ここで、矢印A1の位置におけるブレード18の切り込み深さの調整は、目視又は撮像装置22によりリアルタイムでダイシングテープTの表面を観察することにより手動で行ってもよい。また、スピンドル20にかかるトルクを測定するためのセンサを設けて、トルクの変化に応じて、制御部56が、切削痕28(i)の形成時の深さを自動的に調整するようにしてもよい。この場合、テープの種類(例えば、材質、厚さ)とトルクの変動との関係に関するデータを記憶部54に記憶しておき、制御部56は、このデータに基づいてブレード18の切り込み深さを判定可能としてもよい。

0146

次に、制御部56は、矢印A2に示すように、ブレード18とワークWとをX方向に相対的に移動させながら、ダイシングテープTから離れる方向(+Z方向)にブレード18を連続的に移動(上昇)させる。このとき、ブレード18の移動(上昇)速度の大きさは、矢印A1に示すブレード18の下降時の移動速度の大きさよりも小さくする。制御部56は、ブレード18とワークWのZX方向の相対位置に関するログデータを取得し、記憶部54に記憶させる。

0147

図17(a)に示すように、ブレード18がダイシングテープTの表面から離れると、図17(b)に示すように、切削痕28が形成されなくなる(途切れる)。撮像装置22は、切削痕28が途切れた切削痕消失点PEを含む切削痕28の画像を撮像する(図5から図7参照)。制御部56は、切削痕消失点PEを画像から検出し、切削痕消失点PEに対応するブレード18の中心の座標(XE,ZE)を含む切削痕情報を作成して、記憶部54に記憶させる。そして、制御部56は、この切削痕消失点PEにおけるZ座標ZE、及びダイシングテープTの表面のZ座標ZTから、ブレード18の径rB(=|ZE−ZT|)を算出する。

0148

次に、制御部56は、ブレード18のZ方向の最下点とダイシングテープTとの間の位置関係を計算し、次の加工ラインS(i)に移動したときに、切削痕情報に基づいてブレード18の高さ制御を行う。このとき、制御部56は、ブレード18の径rB、ワークWの表面の座標及び厚さ、並びにダイシングテープTの表面の座標に基づいて、ダイシングテープTへの切り込み深さが一定となるようにブレード18の高さを制御する。

0149

図18は、切り抜け側のダイシングテープ領域Rに形成された切削痕を示す平面図(写真)である。

0150

図18に示す例では、加工ラインS(j×k+1)及びS(j×(k+1)+1)において、切削痕形成動作が行われているため、他の加工ラインと比較して、切削痕28が鮮明に形成されている。これにより、制御部56は、画像から切削痕28(i)の途切れた位置を容易に検出することができる。

0151

[ダイシング方法]
次に、本実施形態に係るダイシング方法について、図19を参照して説明する。図19は、本発明の第2の実施形態に係るダイシング方法を示すフローチャートである。

0152

まず、第1番目の加工ラインS(1)の切削が開始されると(ステップS30)、制御部56は、ブレード18の高さの制御を行う(ステップS32)。ステップS32では、例えば、記憶部54に記憶されたブレード18の径の設計値、又は直前のダイシング加工で算出したブレード18の径に基づいてブレード18の高さ制御を行う。

0153

次に、加工ラインS(1)に対してダイシング加工(切削)が実施される(ステップS34)。

0154

加工ラインS(1)の切削が終了し、ブレード18が切り抜け側のダイシングテープ領域Rに移動すると、制御部56は、切削痕形成動作を行う(ステップS40)。ステップS40では、制御部56は、図17に示すように、ダイシングテープ領域Rにおいて、ブレード18を下降させた後、X方向に走査させながら徐々に連続的に上昇させることにより、切削痕28を形成する。このとき、制御部56は、各時点におけるブレード18の座標のログデータを作成し、記憶部54に記憶させる。

0155

次に、撮像装置22は、加工ラインS(1)の切り抜け側に形成された切削痕28を撮像する。制御部56は、切削痕28を撮像した画像から切削痕消失点PEを検出し、切削痕消失点PEの座標を含む切削痕情報を検出する(ステップS42)。制御部56は、この切削痕情報に基づいて、ブレード18の径rBを算出する(ステップS44)。ブレード18の径rBは、記憶部54に記憶される。

0156

次に、制御部56は、次の加工ラインS(2)の切削が開始され、加工ラインS(2)にブレード18を移動させる(ステップS46)。制御部56は、切削痕情報を用いて算出したブレード18の径に基づきブレード18の高さを制御し(ステップS48)、加工ラインS(2)の切削を実施する(ステップS34)。ステップS48では、ダイシングテープTへの切り込み深さが一定となるようにブレード18の高さが制御される。

0157

以下、ステップS34からS52が繰り返されて、S(3)以降の加工ラインの切削が実施される。切削痕情報に基づくブレード18の高さの制御は、jラインおきに行われる。

0158

すなわち、i=j×k+1(jは1以上の整数、kは0以上の整数)の場合には(ステップS38のYes)、ステップS40に進み、加工ラインS(i)の切り抜け側のダイシングテープ領域Rにおいて、切削痕形成動作(ステップS40)及び切削痕検出動作(ステップS42)、切削痕情報に基づくブレード18の径rBの算出(ステップS44)、並びに次の加工ラインS(i)の切削時おけるブレード18の高さ制御(ステップS46及びS48)が行われる。ステップS44では、記憶部54に記憶されたブレード18の径rBが更新される。

0159

一方、i≠j×k+1の場合には(ステップS38のNo)、次の加工ラインに移動後(ステップS50)、ブレード18の高さの制御が行われる(ステップS52)。ステップS52では、記憶部54に記憶されたブレード18の径rBの最新の値に基づいてブレード18の高さの制御が行われるようにしてもよい。

0160

そして、全ての加工ラインS(i)の切削が終了すると(ステップS36のYes)、図19の処理を終了する。

0161

[本実施形態の作用効果]
次に、本実施形態の作用効果について説明する。

0162

本実施形態によれば、ダイシングテープ領域R(ワークWが貼り付けられていない切り抜け側のダイシングテープTの表面領域)における切削痕情報に基づいて、ダイシングテープTへの切り込み深さが一定となるようにブレード18の高さが制御される。これにより、ダイシングテープTの厚さばらつきなどの影響を受けることなく、ブレード18がダイシングテープTに切り込む深さを比較的浅くかつ一定にすることが可能となるので、加工品質の安定化を図ることができる。

0163

また、加工ライン数(例えば2067ライン)が多い場合、全ての加工ラインSのダイシング加工が完了するまでのブレード摩耗量は無視できない。そのため、従来は、ダイシング加工中に何度もカッターセットを実施して現在のブレード摩耗量を計測し、ブレード18の高さを調整する必要があった。これに対し、本実施形態では、ワークWのダイシング加工中において、切削痕形成及び検出動作が行われるため、現在のブレード摩耗量をリアルタイムで把握できる。このため、従来のようなブレード摩耗量の計測動作を頻繁に行うことが不要となり、ダイシング加工が完了するまでの時間を減らせることができるというメリットがある。

0164

また、本実施形態では、切り抜け側となるダイシングテープ領域Rにおいて切削痕28を形成及び検出を行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、切削痕形成及び検出動作は、切り込み側と切り抜け側のダイシングテープ領域の両方で行ってもよいし、切り込み側のダイシングテープ領域のみで行ってもよい。

0165

[他の実施形態]
図20は、他の実施形態に係るダイシング装置10Aの構成を示した概略図である。図20中、図1と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。

0166

図20に示すように、他の実施形態に係るダイシング装置10Aは、本実施形態に係るダイシング装置10の構成に加え、距離測定装置32を備えている。

0167

距離測定装置32は、ワークテーブル12の対向位置に配置されている。距離測定装置32は、測定対象物であるダイシングテープ領域Rの表面までの距離を測定するものであり、例えば、レーザー変位計干渉顕微鏡などで構成される。距離測定装置32の測定結果は距離データとして切削痕検出部52に出力される。

0168

また、距離測定装置32は、撮像装置22の側面に固定されており、スピンドル20及び撮像装置22と一体となってY方向及びZ方向に移動可能となっている。

0169

かかる構成により、ワークWがダイシング中に行われる切削痕検出動作(第1の実施形態)又は切削痕形成及び検出動作(第2の実施形態)として、距離測定装置32は、ダイシングテープ領域Rに対する位置をX方向にずらしながら、ダイシングテープ領域Rまでの距離を測定する。距離測定装置32の測定結果である距離データは切削痕検出部52に出力される。

0170

切削痕検出部52は、距離測定装置32から取得した距離データに基づき、ダイシングテープ領域Rにおける高さの変化(凹凸状態)を示す高さグラフを生成する。

0171

図21は、切削痕検出部52で生成される高さグラフの一例を示した図である。図21に示すように、切削痕検出部52は、生成した高さグラフにおいて、所定の閾値高さ(図21において破線で示した高さ)よりも低い領域を切削痕形成領域K(切削痕28が形成された領域)として検出する。そして、切削痕検出部52は、検出した切削痕形成領域Kに基づいて、切削痕形成率Qを算出する。その後の処理は本実施形態と同様である。

0172

他の実施形態によれば、距離測定装置32の測定結果に基づいてダイシングテープ領域R(ワークWが貼り付けられていないダイシングテープTの表面領域)における切削痕情報を検出することができるので、上述した本実施形態と同様に加工品質の安定化を図ることが可能となる。

0173

本発明の一例について詳細に説明したが、本発明は、これに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。

0174

10…ダイシング装置、12…ワークテーブル、14…θテーブル、16…Xテーブル、18…ブレード、20…スピンドル、22…撮像装置、24…保持部材、26…切削溝、28…切削痕、30…ラインセンサカメラ、32…距離測定装置、50…制御装置、52…切削痕検出部、54…記憶部、56…制御部、70…板状部材、90…ブレード、92…切削溝、94…切削痕、W…ワーク、T…ダイシングテープ、Q…切削痕形成率、G…ブレード高さ補正量

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