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図面 (9)

課題

コンパクトな装置により十分な中性子束の供給を可能とする。

解決手段

実施形態に係る中性子供給装置100は、自発核分裂核種を保有する中性子源部10と、中性子源部10に隣接するように配されて自発核分裂による中性子を増倍する未臨界体系20とを備える。中性子源部10は、自発核分裂性核種を含む中性子源体とこれを収納する中性子源体被覆管とを有し互いに並列に配された複数の中性子源棒11と、これらを収納し冷却材を保有可能に形成された収納容器15と、収納容器15に接続する入口配管出口配管とを具備してもよい。また、未臨界体系20は、核分裂性核種を含む中性子増倍部材とそれを収納する増倍部材被覆管とを有し互いに並列に配された複数の中性子増倍棒21と、中性子源部10および複数の中性子増倍棒21を包囲するように配された遮蔽体22とを具備してもよい。

概要

背景

近年、大強度陽子加速器施設(Japan Proton Accelerator Research Complex)に代表される中性子産業利用が大きく拡大している。また、中性子を用いたがん治療法であるホウ素中性子捕獲療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)が、新たながん治療法として期待されている。

しかしながら、中性子の発生には、X線とは異なり、原子炉加速器の存在が必要である。原子炉は、中性子を発生させる最も効率の良いシステムであるが、現実的には、新たな設置が困難な状況となっている。一方、加速器による中性子発生が期待されているが、加速器を運転するためには、複雑な機器や、大容量の電源が必要となる。

概要

コンパクトな装置により十分な中性子束の供給を可能とする。実施形態に係る中性子供給装置100は、自発核分裂核種を保有する中性子源部10と、中性子源部10に隣接するように配されて自発核分裂による中性子を増倍する未臨界体系20とを備える。中性子源部10は、自発核分裂性核種を含む中性子源体とこれを収納する中性子源体被覆管とを有し互いに並列に配された複数の中性子源棒11と、これらを収納し冷却材を保有可能に形成された収納容器15と、収納容器15に接続する入口配管出口配管とを具備してもよい。また、未臨界体系20は、核分裂性核種を含む中性子増倍部材とそれを収納する増倍部材被覆管とを有し互いに並列に配された複数の中性子増倍棒21と、中性子源部10および複数の中性子増倍棒21を包囲するように配された遮蔽体22とを具備してもよい。

目的

本発明の実施形態は、コンパクトな装置により十分な中性子束の供給を可能とすることを目的とする

効果

実績

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請求項1

自発核分裂による中性子を生成する自発核分裂性核種を保有する中性子源部と、核分裂性核種を含み、前記中性子源部に隣接するように配されて、前記自発核分裂による中性子を増倍する未臨界体系と、を備えることを特徴とする中性子供給装置

請求項2

前記中性子源部は、前記自発核分裂性核種を含む中性子源体と前記中性子源体を収納する中性子源体被覆管とを有し、互いに並列に配された複数の中性子源棒と、前記複数の中性子源棒を収納し、冷却材を保有可能に形成された収納容器と、前記収納容器に接続し前記収納容器に前記冷却材を導く入口配管と、前記収納容器に接続され前記収納容器から排出される前記冷却材を外部に導く出口配管と、を具備することを特徴とする請求項1に記載の中性子供給装置。

請求項3

前記未臨界体系は、前記核分裂性核種を含む中性子増倍部材と、前記中性子増倍部材を収納する増倍部材被覆管と、を有し互いに並列に配された複数の中性子増倍棒と、前記中性子源部および前記複数の中性子増倍棒を包囲するように配され外部への放射線量を抑制する遮蔽体と、を具備し、前記遮蔽体には、中性子導出開口が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中性子供給装置。

請求項4

前記未臨界体系は、前記中性子源部の径方向外側に前記中性子源部を囲むように配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の中性子供給装置。

請求項5

前記自発核分裂性核種は、キュリウム244であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の中性子供給装置。

請求項6

前記中性子源部は、キュリウムおよびベリリウムを有することを特徴とする請求項5に記載の中性子供給装置。

請求項7

超ウラン元素を利用した中性子の供給方法であって、自発核分裂性核種を中性子源とする中性子供給装置を設定する装置設定テップと、前記自発核分裂性核種が自発核分裂による中性子を放出する中性子放出ステップと、未臨界体系が、前記自発核分裂による中性子を増倍する増倍ステップと、前記増倍された中性子を、中性子導出開口を介して供給する供給ステップと、を有することを特徴とする中性子供給方法。

請求項8

前記自発核分裂性核種は、キュリウム244であり、前記装置設定ステップの前に、中性子源抽出ステップをさらに有し、前記中性子源抽出ステップは、使用済燃料せん断しせん断物とするせん断ステップと、前記せん断ステップの後に、前記せん断物を硝酸で溶解する溶解ステップと、前記溶解ステップの後に、さらにトリブチルリン酸塩およびドデカンを加えて、ウランおよびプルトニウムを含む第1のグループと、キュリウム、アメリシウムおよび核分裂生成物を含む第2のグループとを分離する溶媒抽出ステップと、前記溶媒抽出ステップの後に、前記第2のグループからキュリウムを分離する分離ステップと、を有することを特徴とする請求項7に記載の中性子供給方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、中性子供給装置および中性子供給方法に関する。

背景技術

0002

近年、大強度陽子加速器施設(Japan Proton Accelerator Research Complex)に代表される中性子の産業利用が大きく拡大している。また、中性子を用いたがん治療法であるホウ素中性子捕獲療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)が、新たながん治療法として期待されている。

0003

しかしながら、中性子の発生には、X線とは異なり、原子炉加速器の存在が必要である。原子炉は、中性子を発生させる最も効率の良いシステムであるが、現実的には、新たな設置が困難な状況となっている。一方、加速器による中性子発生が期待されているが、加速器を運転するためには、複雑な機器や、大容量の電源が必要となる。

先行技術

0004

特開2011−7733号公報
特開2018−11872号公報

発明が解決しようとする課題

0005

前述のように、原子炉や加速器による中性子の発生は、大規模設備を必要とする。一方、ラジオアイソトープを用いた中性子源は、取り扱いが容易で、原子炉のような臨界制御や、加速器のような複雑な機器を必要としないが、必要とされているような大量の中性子の供給は困難である。

0006

そこで、本発明の実施形態は、コンパクトな装置により十分な中性子束の供給を可能とすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上述の目的を達成するため、本実施形態に係る中性子供給装置は、自発核分裂による中性子を生成する自発核分裂性核種を保有する中性子源部と、核分裂性核種を含み、前記中性子源部に隣接するように配されて、前記自発核分裂による中性子を増倍する未臨界体系と、を備えることを特徴とする。

0008

上述の目的を達成するため、本実施形態は、超ウラン元素を利用した中性子の供給方法であって、自発核分裂性核種を中性子源とする中性子供給装置を設定する装置設定テップと、前記自発核分裂性核種が自発核分裂による中性子を放出する中性子放出ステップと、未臨界体系が、前記自発核分裂による中性子を増倍する増倍ステップと、前記増倍された中性子を、中性子導出開口を介して供給する供給ステップと、を有することを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明の実施形態明によれば、コンパクトな装置により十分な中性子束の供給が可能となる。

図面の簡単な説明

0010

実施形態に係る中性子供給装置の構成を示す図2のI−I矢視平断面図である。
実施形態に係る中性子供給装置の構成を示す図1のII−II矢視立断面図である。
実施形態に係る中性子供給装置の中性子源棒の構成を示す縦断面図である。
実施形態に係る中性子供給装置の中性子増倍棒の構成を示す縦断面図である。
実施形態に係る中性子供給方法の手順を示すフロー図である。
超ウラン元素の各核種の燃焼チェーンを示す概念図である。
実施形態に係る中性子供給方法において自発核分裂性核種がキュリウムの場合の分離方法の手順を示すフロー図である。
中性子束解析体系の例を示す平面図である。

実施例

0011

以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る中性子供給装置および中性子供給方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。

0012

図1は、実施形態に係る中性子供給装置の構成を示す図2のI−I矢視平断面図であり、図2は、図1のII−II矢視立断面図である。中性子供給装置100は、中性子源部10および未臨界体系20を有する。

0013

中性子源部10は、互いに並列に配されて鉛直上下に延びた複数の中性子源棒11を有する。複数の中性子源棒11は、収納容器15内に収納されている。収納容器15は、円筒状の側板15aを有し、上板15bおよび底板15cにより上下を閉止されている。底板15cには入口配管16が接続され、収納容器15内に開放されている。また、上板15bには出口配管17が接続され、収納容器15内に開放されている。

0014

中性子源棒11において発生する熱を除去するために、軽水等の冷却材18が、入口配管16から収納容器15内に流入し出口配管17から流出する。

0015

なお、図2では、収納容器15が、入口配管16および出口配管17が接続された密閉容器の場合を例にとって示したが、これに限らない。たとえば、上部が開放された容器であってもよい。この場合、出口配管17は、側板15aに接続される。また、図2では、入口配管16が、底板15cに接続されている場合を例にとって示したが、たとえば、側板15aの低い部分に接続されていてもよい。

0016

未臨界体系20は、互いに並列に配されて鉛直上方に延びた複数の中性子増倍棒21を有する。未臨界体系20は、中性子実効増倍率keffが1より小さい体系である。

0017

複数の中性子増倍棒21は、遮蔽体22内に収納されている。遮蔽体22は、円筒状の側壁22aと、その上端に設けられた天井22b、および、その下端に設けられた床部22cとを有し、その内側に閉空間22sを形成する。中性子増倍棒21の周囲は、水や炭素等の減速材が配置される。遮蔽体22の床部22cを入口配管16が貫通し、天井22bを出口配管17が貫通する。

0018

遮蔽体22の側壁22aには、円形の中性子導出開口23が形成されている。側壁22aの外側には、たとえば、中性子導出開口23に接続する中性子束のガイド(図示せず)が接続されている。

0019

なお、図示しないが、万が一、収納容器15から冷却材18が外側に漏れて、未臨界体系20の中性子増倍棒21が、冷却材18に一部あるいは全体が浸漬した場合にも臨界にならないように、中性子増倍棒21と減速材の配置は最適減速状態にしておく。さらに念のため、固体状あるいは液体状の中性子吸収物質を緊急に閉空間22s内に挿入あるいは注入可能とする安全設備を設ける。

0020

図3は、実施形態に係る中性子供給装置の中性子源棒の構成を示す縦断面図である。中性子源棒11は、中性子源体11aと、これを収納する中性子源体被覆管11bを有する。

0021

中性子源体11aは、長く延びた棒状であり、自発核分裂により中性子を放出する自発核分裂性核種を含む。ここで、自発核分裂性核種としては、たとえば、キュリウム244(Cm244)、あるいはカリフォルニウム252(Cf252)を用いることができる。形態は、金属または酸化物(Cm2O3など)などである。

0022

なお、図3では、中性子源体11aが金属で長く延びた棒状の場合を示したが、中性子源体11aの形態が酸化物の場合は、長さの短い複数のペレット長手方向に積層した構造としてもよい。

0023

図4は、実施形態に係る中性子供給装置の中性子増倍棒の構成を示す縦断面図である。中性子増倍棒21は、中性子増倍部材21aとこれを収納する増倍部材被覆管21bとを有する。

0024

中性子増倍部材21aは、長く延びた棒状であり、核分裂性核種を含む。ここで、核分裂性核種としては、たとえば、ウラン235(U235)、プルトニウム239(Pu239)を用いることができる。形態は、金属または酸化物(UO2、PuO2など)である。あるいは、窒化物炭化物であってもよい。

0025

なお、図4では、中性子増倍部材21aが金属で長く延びた棒状の場合を示したが、中性子増倍部材21aの形態が酸化物の場合は、長さの短い複数のペレットを長手方向に積層した構造としてもよい。

0026

図5は、実施形態に係る中性子供給方法の手順を示すフロー図である。

0027

まず、自発核分裂性核種を確保する(ステップS100)。具体的には、自発核分裂性核種が、Cm244の場合は、軽水炉等で燃料として使用し中性子等による照射を受けた使用済燃料再処理過程からCm244を含む元素を抽出する。また、自発核分裂性核種が、Cf252の場合は、たとえば、Cmを含む物質原子炉内で照射後に抽出するなどにより確保する。

0028

次に、自発核分裂性核種を中性子源とする中性子供給装置を設定する(ステップS200)。すなわち、ステップS100で確保された自発核分裂性核種を用いて、複数の中性子源体11aを製造し、それぞれを中性子源体被覆管11bに収納し、複数の中性子源棒11を組み立て、収納容器15内に配した中性子源部10を構成する。また、別途確保した核分裂性核種を用いて複数の中性子増倍棒21を製造する。さらに、複数の中性子源体11aを用いて中性子源部10を構築する。また、複数の中性子増倍棒21を用いて未臨界体系20を構成する。これにより、中性子供給装置100を設定する。

0029

ステップS200で中性子供給装置100が設定されると、自発核分裂性核種が自発核分裂により中性子を放出する(ステップS300)。すなわち、中性子源部10の中性子源棒11内の中性子源体11aに含まれる自発核分裂性核種が自発核分裂により中性子を放出する。

0030

中性子源部10で発生した中性子により、未臨界体系20が中性子を定常的に増倍する(ステップS400)。すなわち、中性子源部10で発生した自発核分裂による中性子は、未臨界体系20に移行し、未臨界体系20の中性子増倍棒21中の中性子増倍部材21aにも吸収される。ここで、中性子実効増倍率keffの未臨界体系20に定常的に中性子が供給された場合、中性子源部10から供給される中性子束は増倍され、未臨界体系20における中性子束レベルは、中性子源部10から供給される中性子束レベルの(1/(1−keff))倍のレベルとなる。たとえば、中性子実効増倍率keffが0.99の場合は、100倍の中性子束レベルとなる。

0031

所定の中性子束レベルとなった未臨界体系20を有する中性子供給装置100は、その中性子導出開口23を介して、利用側に中性子を供給する(ステップS500)。ここで、利用側は、たとえば、BNCTを用いたがん治療などである。

0032

図6は、超ウラン元素の各核種の燃焼チェーンを示す概念図である。図の横方向は、左から右に向かって、原子番号が順次増加する。具体的には、3つの列のうち、左側は原子番号が94のPu、中央は原子番号が95のAm、右側は原子番号96のCmである。縦方向は、上から下に向かって質量が順次1ずつ増加する。

0033

白抜きの矢印は、核種間の移行を示す。αと表記するのはα崩壊で、原子番号が2、原子量が4だけ減少した核種に転換する。また、βと表記するのはβ崩壊で、原子番号が1増加した核種に転換移行する。また、(n,γ)と表記するのは中性子吸収であり、同一元素の原子量が1つ大きな核種に変換する。なお、核分裂反応については表示していない。

0034

原子炉内でのCm244の主たる生成経路は、次の反応による。
Am243(n,γ)Am244→β崩壊→Cm244

0035

図7は、実施形態に係る中性子供給方法において自発核分裂性核種がキュリウムの場合の分離方法の手順を示すフロー図である。図7は、軽水炉等で照射された使用済燃料を再処理することによりキュリウムを分離する場合を示している。

0036

まず、使用済燃料である燃料集合体(図示せず)を機械的に分解し、燃料棒を取り出した後に、燃料棒をせん断する(ステップS101)。せん断することにより、たとえば4m程度の燃料棒が、取り扱いやすい寸法に寸断される。なお、場合によっては、燃料集合体を直接せん断してもよい。

0037

次に、せん断された燃料棒を、硝酸中に投下し、硝酸中に溶解させる(ステップS102)。この結果、核燃料部分が硝酸中に溶解し、硝酸ウラニル硝酸プルトニウムが生成される。一方、ハルあるいはエンドピース、すなわち、燃料被覆管端栓などのジルコニウム合金などの部分は、不溶性残渣となって残る。

0038

次に、核燃料部分が硝酸中に溶解した溶液に、リン酸トリブチル(TBP:TriButil Phosphate)およびドデカン(CH3(CH2)10CH3)を加え、溶媒抽出を行う(ステップS103)。この結果、ウランおよびプルトニウムは、溶媒中に沈殿し、析出する。一方、核分裂生成物、AmおよびCmは、溶媒中に溶解したまま残る。

0039

ステップS103において析出したウランおよびプルトニウムを、それぞれ分離する(ステップS110)。ステップS101ないしステップS110は、ウランおよびプルトニウムを分離、精製する方法として知られているピューレクス法、すなわちプルトニウム−ウラン溶媒抽出(Plutonium Uranium Redox EXtraction)法の前半のプロセスである。

0040

ステップS103において溶液中に残り、ウランおよびプルトニウムと分離された核分裂生成物、AmおよびCmを含む溶液から、Am・Cm分離工程により、AmおよびCmをそれぞれ分離する(ステップS120)。ここで、Amの分離方法としては、たとえば、ExAmプロセスとして知られる方法を用いることができる。

0041

ExAmプロセスは、再処理後の抽出液から、DMDHEMA(N,N’−dimethyl N,N’−dioctyl hexyl oxyethyl malonamide)を用い、水相にTEDGA(teraethyldiglycoiamide)を共存させることで、Amと軽ランタノイドのみを抽出する。これらの金属イオンを抽出した有機相から、複数の逆抽出操作によってAmを分離することができる。

0042

ここで、BNCTに必要なCm244がどの程度であるかを評価する。

0043

一般的に、BNCTを実施するためには、1×1013(個/sec)程度の中性子強度、1×109(個/sec/cm2)程度の熱中性子束が必要とされる。

0044

一方、使用済燃料中のCm244は、例えば、現在の平均的な沸騰水型原子炉用の燃料の取出燃焼度である45GWd/tの場合、初期ウラン燃料1tonあたり60g程度が得られる。したがって、たとえば、六ヶ所再処理工場の年間処理量を800tonとした場合には、Cm244の量は、48kg程度となる。

0045

中性子発生量Dは、次の式(1)により得られる。
D=λ・m ・・・(1)
ここで、λはCm244の自発核分裂に係る中性子発生数(1.16×107個/sec/g、日本原子力研究所JAERI1324 (α,n)反応と自発核分裂による中性子収率を計算するためのデータブックp255より)、mは48×103である。

0046

中性子発生量は、48000g×1.16×107(個/sec/g)=5.6×1011(個/sec)
となり、5.6×1011(個/sec)の中性子が得られる。

0047

なお、発熱量は、2.8W/g×48000g=134.4kWである。

0048

したがって、1×1013(個/sec)の中性子を得るためには、たとえば、六ケ所再処理工場の20年分の発生量に対応する量となる。この場合、熱発生量は、134.4kW×20、すなわち約2.7MWである。この値は、研究炉熱出力程度である。

0049

図8は、中性子束解析体系の例を示す平面図である。互いに並列に配された燃料棒で構成された未臨界体系のほぼ中央に中性子源棒が配されている。すなわち、ウラン235濃縮度2%の二酸化ウランからなる直径約1cm、高さ40cmの燃料棒を直径44cm程度の円柱状に配置し、中心燃料棒4本をキュリウム同位体中性子源と仮定し、水中に配置した場合を想定している。

0050

解析には、米国ロスアラモス国立研究所で開発され世界的にも多く使用されているMCNPコードを用いた。中性子源から1×1012(n/sec)の中性子を発生させた場合、燃料外側に配置した円柱状中空管出口で中性子束は1.9×109(n/sec/cm2)となった。また、中性子実効増倍率keffは約0.91となった。

0051

目標中性子束である1×109(個/sec/cm2)を達成するための発生中性子数は、5.6×1011(n/sec)となる。この場合はキュリウム244の必要量は50kg程度である。

0052

ウラン235の濃縮度を3%とすれば、中性子実効増倍率keffを0.99程度まで高めることができる。この結果、必要な中性子発生数は、1×1011(n/sec)となり、これに必要なキュリウム244を10kg以下とすることができる。

0053

また、キュリウム244はα線を放出し、このα線をベリリウムと反応させることで(α、n)線源として利用することも可能である。1gのキュリウム244は、3×1012のα線を1秒間に発生する。ベリリウムとの(α、n)反応によるα線1個当たりの中性子発生量は、0.0001(n/α)程度である。これらから中性子発生数は、3×108(個/g)となり、自発中性子より多くの中性子を得ることができ、上記の1×1011(n/sec)の強度を得るのに必要なキュリウム244の量は、300g程度となる。

0054

キュリウムとベリリウムとの合金化を行えば、(α,n)反応を用いることにより、より少ないキュリウム量で目標とする中性子束を得ることができる。

0055

Cm244は経口摂取した場合の毒性が極めて強い高放射性毒性物質であるため、環境負荷低減の観点からはCm244の低減が望まれる。このため、Cm244を積極的に利用し、管理状態に置くことにより、使用済燃料中の有害成分を安全に管理することができ、かつ、中性子利用によるがん治療に有効に利用することができる。

0056

また、原子炉や加速器を用いることなく、コンパクトな装置により十分な中性子束の供給が可能となる。

0057

[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。

0058

さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

0059

10…中性子源部、11…中性子源棒、11a…中性子源体、11b…中性子源体被覆管、15…収納容器、15a…側板、15b…上板、15c…底板、16…入口配管、17…出口配管、18…冷却材、20…未臨界体系、21…中性子増倍棒、21a…中性子増倍部材、21b…増倍部材被覆管、22…遮蔽体、22a…側壁、22b…天井、22c…床部、22s…閉空間、23…中性子導出開口、100…中性子供給装置

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