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技術 内燃機関の制御装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 伊東久幸細木貴之金子理人千田健次花井紀仁山口正晃
出願日 2018年8月30日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-161196
公開日 2020年3月5日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-033941
状態 未査定
技術分野 点火時期の電気的制御 内燃機関の複合的制御
主要キーワード 悪化度合 増加度合い 混合度合い 圧力低減 振動強度 移動平均処理 フィードバック処理 出力変数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年3月5日)のものです。
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図面 (5)

課題

デポジットの付着量が大きくなってもノッキングを抑制できるようにした内燃機関制御装置を提供する。

解決手段

CPU52は、ノッキングセンサ64の出力信号に基づき算出される振動強度ノッキング判定値以上である場合、点火時期を遅角側に更新する。CPU52は、デポジットの堆積量が多い場合であって点火時期が圧縮上死点よりも進角側所定範囲内に設定されている場合、点火時期の遅角側更新量を大きい値に設定する。

概要

背景

たとえば下記特許文献1には、内燃機関気筒内におけるデポジット堆積量が所定値以上である場合、点火時期を遅角側に設定する制御装置が記載されている。また、この制御装置では、ノッキングが生じる場合にフィードバック制御によって点火時期を遅角させる。

概要

デポジットの付着量が大きくなってもノッキングを抑制できるようにした内燃機関の制御装置を提供する。CPU52は、ノッキングセンサ64の出力信号に基づき算出される振動強度ノッキング判定値以上である場合、点火時期を遅角側に更新する。CPU52は、デポジットの堆積量が多い場合であって点火時期が圧縮上死点よりも進角側所定範囲内に設定されている場合、点火時期の遅角側更新量を大きい値に設定する。

目的

これは、本実施形態では、遅角側更新量Δaを増加補正する狙いが、デポジットの堆積に起因したノッキングを抑制することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ノッキングセンサ出力信号に基づき、ノッキングが発生した場合に点火時期の遅角更新量を算出するフィードバック処理と、前記遅角更新量に応じて遅角された点火時期に基づき、点火装置を操作する操作処理と、を実行し、前記フィードバック処理は、内燃機関気筒内におけるデポジットの付着量が所定量以上であって且つ前記点火時期が圧縮上死点よりも前の所定範囲内である場合には、そうではない場合と比較して前記遅角更新量を大きい値とする処理を含む内燃機関の制御装置

技術分野

0001

本発明は、点火時期の操作によってノッキングを制御する内燃機関制御装置に関する。

背景技術

0002

たとえば下記特許文献1には、内燃機関の気筒内におけるデポジット堆積量が所定値以上である場合、点火時期を遅角側に設定する制御装置が記載されている。また、この制御装置では、ノッキングが生じる場合にフィードバック制御によって点火時期を遅角させる。

先行技術

0003

特開2013−60885号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、点火時期が圧縮上死点よりも進角側所定範囲内にある場合、ノッキングが生じた場合にフィードバック制御によって点火時期を遅角させても、ノッキングが迅速に収まらない傾向があり、その傾向はデポジットの堆積量が大きくなることにより顕在化することが発明者によって見出された。ここで、上記傾向は、圧縮上死点近傍では燃焼室内の圧力が高く且つピストンの移動速度が遅くなることから、点火に伴う混合気燃焼が圧縮上死点の近傍で生じる場合、点火時期の遅角に伴う圧力の低下量が小さくなるためであると考えられる。

課題を解決するための手段

0005

上記課題を解決すべく、内燃機関の制御装置は、ノッキングセンサ出力信号に基づき、ノッキングが発生した場合に点火時期の遅角更新量を算出するフィードバック処理と、前記遅角更新量に応じて遅角された点火時期に基づき、点火装置を操作する操作処理と、を実行し、前記フィードバック処理は、内燃機関の気筒内におけるデポジットの付着量が所定量以上であって且つ前記点火時期が圧縮上死点よりも前の所定範囲内である場合には、そうではない場合と比較して前記遅角更新量を大きい値とする処理を含む。

0006

点火に伴う混合気の燃焼が圧縮上死点の近傍で生じる場合に点火時期の遅角による圧力の低下量が小さくノッキングの抑制効果が小さくなる傾向は、デポジットが堆積している場合に、顕在化する。そこで上記構成では、デポジットの付着量が所定量以上であって且つ点火時期が圧縮上死点よりも前の所定範囲内である場合に遅角量を大きくすることにより、遅角によって圧力を効果的に低下させることができる。そして、これにより、ノッキングを抑制できる。

図面の簡単な説明

0007

一実施形態にかかる制御装置および内燃機関を示す図。
同実施形態にかかる制御装置が実行する処理の手順を示す流れ図。
同実施形態におけるクランク角度と燃焼室内の温度との関係を示す図。
同実施形態における点火時期と圧力低減率との関係を示す図。

実施例

0008

以下、内燃機関の制御装置にかかる一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す内燃機関10は、車両に搭載される。内燃機関10の吸気通路12には、上流側から順にスロットルバルブ14およびポート噴射弁16が設けられている。ポート噴射弁16から噴射された燃料や吸気通路12に吸入された空気は、吸気バルブ18の開弁に伴って、シリンダ20およびピストン22によって区画された燃焼室24に流入する。燃焼室24において、燃料と空気との混合気は、点火装置26の火花放電によって燃焼に供され、燃焼によって生じたエネルギは、ピストン22を介してクランク軸28の回転エネルギに変換される。燃焼室24において燃焼に供された混合気は、排気バルブ30の開弁に伴って排気として排気通路32に排出される。排気通路32には、酸素吸蔵能力を有した触媒34が設けられている。

0009

排気通路32のうち触媒34の上流の部分は、EGR通路40によって吸気通路12に接続されている。EGR通路40には、その流路断面積を調整するEGRバルブ42が設けられている。

0010

制御装置50は、内燃機関10を制御対象とし、その制御量であるトルク排気成分比率等を制御すべく、スロットルバルブ14やポート噴射弁16、点火装置26、EGRバルブ42等の内燃機関10の操作部を操作する。制御装置50は、制御量を制御するために、エアフローメータ60によって検出される吸入空気量Gaや、クランク角センサ62の出力信号Scr、ノッキングセンサ64の出力信号Sn、吸気温センサ66によって検出される吸気温Tinを参照する。

0011

制御装置50は、CPU52、ROM54、およびバックアップRAM56を備えており、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52が実行することにより上記制御量の制御を実行する。なお、バックアップRAM56は、制御装置50の主電源オフとなり、CPU52等に電力が供給されないときであっても給電が維持されるRAMである。

0012

図2に、制御装置50が実行する処理の手順を示す。図2に示す処理は、ROM54に記憶されたプログラムをCPU52が例えば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。

0013

図2に示す一連の処理において、CPU52は、まず、ノッキングセンサ64の出力信号Snに基づき算出される振動強度ノッキング判定値以上であるか否かを判定する(S10)。そしてCPU52は、ノッキング判定値以上であると判定する場合(S10:YES)、ノッキングが発生したとして、フィードバック補正量KCSの遅角側更新量Δaを、回転速度NEおよび充填効率ηに応じて算出する(S12)。ここで、フィードバック補正量KCSは、ノッキングセンサ64の出力信号Snに基づくフィードバック制御によって、ノッキングの発生を抑制できる範囲で点火時期を進角側に操作するための操作量である。詳しくは、回転速度NEおよび充填効率ηを入力変数とし、遅角側更新量Δaを出力変数とするマップデータが予めROM54に記憶された状態で、CPU52により遅角側更新量Δaをマップ演算する。なお、回転速度NEは、CPU52により出力信号Scrに基づき算出される。また、充填効率ηは、CPU52により、吸入空気量Gaおよび回転速度NEに基づき算出される。

0014

次にCPU52は、前回、点火装置26を操作した際の点火時期Aigが、第1時期Af(例えば「20BTDC」)以上であって且つ第2時期As(例えば「10BTDC」)以下である旨の条件(ア)と、充填効率ηが規定値ηth以下である旨の条件(イ)との論理積が真であるか否かを判定する(S14)。なお、本実施形態では、点火時期は、進角側であるほど大きい値とする。

0015

上記条件(ア)は、混合気の燃焼温度が高くなる点火時期であって且つ点火時期の遅角による燃焼室24内の圧力の低下量が小さくなる領域である旨の条件である。図3に、クランク角度と、燃焼室24内の温度(筒内温度)との関係を示す。図3に示すように、クランク角度が圧縮上死点に近づくほど筒内温度が上昇する。このため、圧縮上死点付近で点火すると、混合気の燃焼温度が高くなり、ノッキングが生じやすい。なお、図3には、内燃機関10の気筒内へのデポジットの堆積がない場合と堆積がある場合とを比較して示した。図3によれば、デポジットの堆積後においては堆積前と比較して筒内温度が高くなり、その傾向は圧縮上死点に近づくほど顕著となる。

0016

図4に、充填効率ηおよび点火時期の関係と、充填効率ηおよび点火時期を単位クランク角度だけ遅角させたときの燃焼室24内の圧力Pの低減率の関係とを示す。図4に示すように、点火時期が上記第1時期Afと第2時期Asとの間にある場合には、それよりも遅角側にある場合と比較して、点火時期を遅角した割に圧力Pが低下しない。これは、圧縮上死点直前ではピストン22の移動速度が小さくなることから、それよりも遅い期間と比較すると、点火に伴う燃焼によって圧力が最も高くなる際にピストンが上死点近くに位置することとなり、点火時期の遅角によって燃焼室24内の圧力を効果的に低下させることができないためである。

0017

なお、図4の右上には、点火時期が圧縮上死点である場合と、点火時期を圧縮上死点よりも2°CA遅角させた場合とを対比して示している。この場合、わずかな遅角量(2°CA)の遅角によって、筒内圧力を効果的に低下させることができる。

0018

一方、上記条件(イ)は、内燃機関10の気筒内へのデポジットの堆積量が大きいことに起因してノッキングが生じやすくなる旨の条件である。
図2戻り、CPU52は、論理積が真であると判定する場合(S14:YES)、遅角側更新量Δaに「1」以上の値を有する補正係数Kaを乗算することによって、遅角側更新量Δaを補正する(S16)。ここで、CPU52は、吸気温Tinが高い場合に低い場合よりも補正係数Kaを大きい値に算出する。またCPU52は、第3学習値rが大きい場合に小さい場合よりも補正係数Kaをより大きい値に算出する。第3学習値rは、デポジットの堆積に起因してノッキングが生じる場合に、点火時期を遅角させるための学習値である。第3学習値rは、「0」から「1」までの値をとり、値が大きい場合に点火時期をより遅角側とする。特にCPU52は、第3学習値rが「0」の場合、補正係数Kaを「1」とする。すなわち、CPU52は、第3学習値rが「0」の場合、遅角側更新量Δaの増加補正をしない。これは、本実施形態では、遅角側更新量Δaを増加補正する狙いが、デポジットの堆積に起因したノッキングを抑制することにあるためである。

0019

すなわち、本実施形態にかかる内燃機関10は、高圧縮比化のために燃焼室24内の容積が小さく設計されているため、ピストン22にデポジットが堆積する場合には、その膜厚が同一であっても、圧縮比が小さいものと比較すると、実圧縮比が大きく変化し、ノッキングが生じやすくなる。また、ピストン22にデポジットが付着する場合には、付着していない場合と比較して、燃焼室24内の熱がピストン22を介して放熱されにくくなることから、燃焼室24内の温度が高くなりやすい。そのため、本実施形態では、デポジットの付着により、ノッキングが生じやすくなり、また、上記第1時期Afと第2時期Asとの間に点火時期がある場合に点火時期を遅角してもノッキングを抑制しにくい問題が顕在化した。そこで、デポジットが付着している場合に、遅角側更新量Δaを増加補正することによって、上記問題が顕在化しない場合にまで遅角側更新量Δaを増加補正して燃料消費率が低下したり加速性能が低下したりすることを抑制する。

0020

なお、CPU52は、補正係数Kaを気筒#i(i=1,2,…)毎に可変設定する。
CPU52は、S16の処理が完了する場合や、S14の処理において否定判定する場合には、フィードバック補正量KCSから遅角側更新量Δaを減算することによって、フィードバック補正量KCSを遅角側に補正する(S18)。

0021

一方、CPU52は、S10の処理において否定判定する場合、フィードバック補正量KCSに、進角側更新量Δbを加算することによって、フィードバック補正量KCSを進角側に補正する(S20)。なお、進角側更新量Δbは、遅角側更新量Δaよりも小さい値であることが望ましい。

0022

CPU52は、S18,S20の処理が完了する場合、充填効率ηが規定値ηth以下であるか否かを判定する(S22)。この処理は、内燃機関10の気筒内へのデポジットの堆積量が大きいことに起因してノッキングが生じやすくなる領域であるか否かを判定するためのものである。

0023

そしてCPU52は、規定値ηth以下であると判定する場合(S22:YES)、点火時期Aigに、「Ab−AR+a1+a2−r・DL+KCS」を代入する(S24)。ここで、最進角点火時期Abは、MBT点火時期と第1ノック限界点とのうちの遅角側の時期である。MBT点火時期は、最大トルクの得られる点火時期(最大トルク点火時期)である。また第1ノック限界点は、ノック限界の高い高オクタン価燃料の使用時に、想定される最良の条件下で、ノッキングを許容できるレベル以内に収めることのできる点火時期の進角限界値ノック限界点火時期)である。

0024

角差分ARは、最進角点火時期Abと第2ノック限界点との差分である。第2ノック限界点は、ノック限界の低い低オクタン価燃料の使用時であってデポジット付着が全く無いときにおいて、ノッキングを許容できるレベル以内に収めることのできる点火時期の進角限界(ノック限界点火時期)を示している。CPU52は、第2ノック限界点が内燃機関10の動作点に応じて値が異なりうることに鑑み、遅角差分ARを、内燃機関10の動作点に基づき可変設定する。詳しくは、内燃機関10の動作点を規定する回転速度NEおよび充填効率ηを入力変数とし、遅角差分ARを出力変数とするマップデータがROM54に予め記憶された状態で、CPU52により遅角差分ARをマップ演算する。

0025

また、第1学習値a1は、全負荷領域において、回転速度NEによって分割された領域毎に、フィードバック補正量KCSの絶対値を小さくするように更新される値である。第2学習値a2は、低負荷領域および中負荷領域において、回転速度NEおよび充填効率ηによって分割された領域毎に、フィードバック補正量KCSの絶対値を小さくするように更新される値である。

0026

デポジット最大遅角量DLは、第2ノック限界点と第3ノック限界点との差である。第3ノック限界点は、ノック限界の低い低オクタン価燃料の使用時であってデポジットが想定される最大量付着した場合において、ノッキングを許容できるレベル以内に収めることのできる点火時期の進角限界(ノック限界点火時期)を示している。CPU52は、デポジット最大遅角量DLを、内燃機関10の動作点に応じて可変設定する。詳しくは、内燃機関10の動作点を規定する回転速度NEおよび充填効率ηを入力変数とし、デポジット最大遅角量DLを出力変数とするマップデータがROM54に予め記憶された状態で、CPU52によりデポジット最大遅角量DLをマップ演算する。

0027

これに対しCPU52は、規定値ηthよりも大きいと判定する場合(S22:NO)、点火時期Aigに、「Ab−AR+a1+KCS」を代入する(S26)。
CPU52は、S24,S26の処理が完了する場合、点火時期Aigにおいて点火装置26による火花放電を生じさせるべく、点火装置26に操作信号MS3を出力して点火装置26を操作する(S28)。

0028

そして、CPU52は、充填効率ηが規定値ηth以下の場合には、第1学習値a1、第2学習値a2および第3学習値rを更新し、規定値ηthよりも大きい場合には、第1学習値a1を更新する(S30)。ここで、CPU52は、フィードバック補正量KCSの指数移動平均処理値によって、学習用補正量KCSsを算出する。そしてCPU52は、規定値ηth以下であって学習用補正量KCSsが進角側基準値ABよりも大きい場合、「KCS−AB」を学習値の更新量とし、第1学習値a1、第2学習値a2および「r・DL」のそれぞれの更新量の和が「KCS−AB」となるように、第1学習値a1、第2学習値a2および第3学習値rを更新する。また、CPU52は、規定値ηth以下であって学習用補正量KCSsが遅角側基準値AAよりも小さい場合には、「KCSs−AA」を学習値の更新量とし、第1学習値a1、第2学習値a2および「r・DL」のそれぞれの更新量の和が「KCS−AA」となるように、第1学習値a1、第2学習値a2および第3学習値rを更新する。

0029

一方、規定値ηthよりも大きくて且つ学習用補正量KCSsが進角側基準値ABよりも大きい場合、「KCS−AB」を第1学習値a1の更新量とし、第1学習値a1を更新する。また、CPU52は、規定値ηthよりも大きくて且つ学習用補正量KCSsが遅角側基準値AAよりも小さい場合には、「KCSs−AA」を第1学習値a1の更新量とし、第1学習値a1を更新する。

0030

ちなみに、CPU52は、学習値を更新する場合、学習用補正量KCSsやフィードバック補正量KCSから、学習値の更新量を差し引く処理を実行する。また、第1学習値a1、第2学習値a2および第3学習値rは、バックアップRAM56に記憶され、更新されるものである。

0031

なお、CPU52は、S30の処理が完了する場合には、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。

0032

CPU52は、点火時期が第1時期Afと第2時期Asとの間にあるときにデポジットの付着量が大きい場合、ノッキングが生じた際の点火時期の遅角側更新量Δaを大きくする。これにより、点火時期が第1時期Afと第2時期Asとの間にあるときに点火時期の遅角によるノッキングの抑制効果が低くなる傾向がデポジットの堆積に起因して顕在化する場合に、遅角側更新量Δaを大きくすることができる。そして大きくした遅角側更新量Δaによれば、遅角によって圧力を効果的に低下させることができることから、ノッキングを抑制できる。

0033

なお、遅角側更新量Δaを増加補正する以外にも、ノッキングを抑制するためには以下の対策が考えられる。
対策1.燃焼室24内に燃料を噴射する筒内噴射弁を備え、噴射タイミングを圧縮下死点付近として気化潜熱によって燃焼室24内の温度の上昇を抑制する。

0034

対策2.吸気バルブ18の開弁タイミング可変とするアクチュエータを備え、吸気バルブ18の閉弁時期を遅角して実圧縮比を下げる。
対策3.EGRバルブ42の開口度を拡大し、燃焼室24に吸入される流体に占めるEGR通路40からの排気の割合であるEGR率を増加させる。

0035

ここで、対策1の場合、噴射時期を遅角したことに起因して空気と燃料との混合度合いが低下したり、シリンダ20の壁面に付着する燃料量が増加したりして、排気成分が悪化したり、燃料消費率が増加したりするおそれがある。

0036

また、対策2の場合、吸気バルブ18の閉弁タイミングの変更を点火時期のように迅速に行う場合には吸入空気量が安定しないことから、一度ノッキングが生じると、ノッキングが生じなくなった場合であっても、吸気バルブ18の閉弁タイミングを復帰させるまでには、点火時期を進角側に復帰させるよりも長い時間を要する。このため、燃料消費率が増加する。

0037

また、対策3の場合、EGRバルブ42の開口度の変更を点火時期のように迅速に行う場合にはEGR率が安定しないことから、一度ノッキングが生じると、ノッキングが生じなくなった場合であっても、EGRバルブ42の開口度を復帰させるまでには、点火時期を進角側に復帰させるよりも長い時間を要する。このため、排気特性が悪化したり燃料消費率が増加したりする。

0038

そして上記対策1〜3は、いずれも、本実施形態の場合と比較して排気特性の悪化度合いと燃料消費率の増加度合いとのうちの少なくとも一方が大きくなる。
対応関係
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。フィードバック処理は、S10〜S16の処理に対応し、操作処理は、S28の処理に対応する。

0039

<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。

0040

・上記実施形態では、S14の処理において肯定判定する場合に、遅角側更新量Δaを補正係数Kaにて補正したが、これに限らない。例えばS14の処理に代えて、上記条件(ア)および条件(イ)に加えて、第3学習値rが所定値以上である旨の条件の3つの条件の論理積が真であるか否かに応じて、遅角側更新量Δaをマップ演算するためのマップデータとして異なるデータを用いてもよい。この場合、論理積が真である場合に用いるマップデータを用いて演算される値は、論理積がである場合に用いるマップデータを用いて演算される値よりも大きい値となることがあるようにする。

0041

・上記実施形態では、デポジットの付着を、第3学習値rによって把握したが、これに限らない。たとえば内燃機関10の動作点を規定する回転速度NEおよび充填効率ηに応じて、デポジットの堆積量を推定してもよい。この場合、CPU52は、低回転低負荷運転領域となる期間が長い場合に短い場合よりもデポジットの堆積量が大きいとし、高回転高負荷領域となる期間が長い場合に短い場合よりもデポジットの堆積量が小さいとすればよい。

0042

燃料噴射弁としては、吸気通路12に燃料を噴射するポート噴射弁に限らず、燃焼室24内に燃料を噴射する筒内噴射弁であってもよい。

0043

10…内燃機関、12…吸気通路、14…スロットルバルブ、16…ポート噴射弁、18…吸気バルブ、20…シリンダ、22…ピストン、24…燃焼室、26…点火装置、28…クランク軸、30…排気バルブ、32…排気通路、34…触媒、40…EGR通路、42…EGRバルブ、50…制御装置、52…CPU、54…ROM、56…バックアップRAM、60…エアフローメータ、62…クランク角センサ、64…ノッキングセンサ、66…吸気温センサ。

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