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課題

経口経路を介して投与できる治療上有効な生物薬剤の提供。

解決手段

所望の治療活性を付与する部分(I);及び、アルブミンに結合し、アルブミン結合タンパク質G、又はそのアルブミン結合ドメインフラグメントもしくは誘導体を含む、部分(II)に対応するアミノ酸配列を含み、ただし、部分(I)は、エキセンジン列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列又はエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない化合物である医薬

概要

背景

タンパク質治療剤の経口送達
現在販売されているタンパク質治療剤およびペプチド治療剤の大半は、非経口経路によって、すなわち消化管を通過させずに、例えば静脈内、筋肉内または皮下注射などによって投与される。体循環への直接的な静脈内投与は、100%の生物学的利用能薬物作用の迅速な開始をもたらす。しかしながら、血中の薬物濃度が即座に高くなることから、副作用の危険が増加する。その上、いずれの注射法による投与も、痛みと不快感のために低い患者コンプライアンスに関連する。自己投与が不可能な場合が多く、したがって診療所処置を行われなければならない。薬物の半減期が短く、十分なレベル治療の作用を維持するために頻繁な反復投与が必要な場合、後者は特に問題となる。さらに患者の臨床的な処置、時によっては入院の必要性も、社会にとって高いコストを伴う。したがって、投与を簡易化することは、例えば経口、鼻腔内、経皮または直腸などの代替送達経路を意図した薬物を開発する主要な原動力であるが、このような代替送達経路はいずれも、特定の利点と制限に関連する。経口投与は、特に小児患者の処置のための最も便利な投与経路の1つであり続けている。その上、経口製剤は、滅菌条件下での生産を必要としないことにより、薬物の1単位あたりの製造コストを低くしている(非特許文献1)。いくつかのタンパク質治療剤にとっても、インスリンに関して提唱されているように、経口送達経路がそれでもより生理学的である場合がある(非特許文献2)。

実際のところ、従来の低分子量薬物の経口送達は十分に確立されている。しかしながら、より大きく、より安定が低く、多くの場合極性であるペプチド治療剤およびタンパク質治療剤の経口送達は、例えば薬物が、1)酸性の環境に対して耐性を有すること、2)消化管内の酵素分解に対して耐性を有すること、および3)腸上皮を通過し循環系に到達することが可能であることを要するといった他の課題に直面する。これらの課題に取り組むために、タンパク質それ自身を改変すること、または製剤もしくは薬物担体系を最適化することのいずれかによる様々なアプローチが試みられてきた。

経口での生物学的利用能に影響を与える因子
経口投与されるタンパク質治療剤の生物学的利用能は、例えば分子量、アミノ酸配列疎水性等電点(pI)、溶解性、およびpH安定性などのタンパク質の生理学的特性によって左右され、加えて消化管でみられる生物学的な障壁、すなわちタンパク質分解性の環境および一般的に大きい分子の腸壁からの吸収が低いことによっても左右される。

消化管の生理化学的な環境は個体の摂食状態に応じて様々である。絶食段階と摂食段階とで変化する要因としては、胃のpH、胃腸液の組成、および体積が挙げられる。ヒトにおいて、摂食状態における胃のpHは、およそ1〜2であるが、絶食状態では3〜7に上昇する。小腸全体ではpHは様々であるが、摂食状態および絶食状態ではそれぞれ平均しておよそpH5および6.5である(非特許文献3)。pHの差は、それぞれ特異的な最適pHに関連するタンパク質分解酵素活性レベルに影響を与える。胃において主要なプロテアーゼであるペプシンは、およそpH2で最適な活性を有するが、腸のトリプシンおよびキモトリプシンは、およそpH8で最適な活性を有する。その上、胃内容排出は、律速段階である。食物、特に脂肪分の多い食物は胃内容排出を遅くするため、薬物吸収速度
も遅くなり(非特許文献4)、薬物がタンパク質分解酵素に晒される時間を延長させる。それゆえに、食事中に、または食間に、有意な体積の液体、または様々なタイプの液体と一緒に、またはそれらなしで薬物が摂取される場合、薬物の生物学的利用能が影響を受ける可能性がある。

腸壁からの吸収が低いことは、経口送達されたタンパク質治療剤の生物学的利用能を制限する主な要因であり続けている。経口摂取された薬物は、どのような栄養素とも同様に、2つの選択肢;すなわち、細胞を通過する通路を利用する経細胞経路、または密着結合を介して隣接する細胞間の通路を利用する傍細胞経路のいずれかを使用することによって腸壁を通過する選択肢がある。500Da未満の分子量を有する低分子物質が、いずれかの経路を使用して通過できる(非特許文献5)。より大きい分子量を有する薬物の腸壁を通過する能力は、例えば電荷親油性、および親水性などの薬物の生理化学的特性によって左右される。親油性薬物の場合、経細胞ルート(transcellular route)が優先するが、親水性薬物は、傍細胞ルート(paracellular route)を通過できる(非特許文献1)。しかしながら、細胞間隙の寸法は10Åから30Å〜50Åであるため、傍細胞輸送は、一般的に、半径が15Å(約3.5kDa)未満の分子に限定されることが示唆されている(非特許文献6)。経細胞経路の場合と同様に、小さい分子量の物質受動拡散によって容易に通過する。しかしながら、それよりも大きい分子量の物質は、例えば飲作用(非特異的な「細胞飲み込み作用(cell drinking)」)またはトランスサイトーシス受容体介在輸送)などのエネルギー消費を要する活性過程に限定される。

最後に、生物学的利用能はさらに、患者間の変動、例えば年齢胎児新生児、および老齢集団では、一般的に薬物はよりゆっくり代謝される)、消化管の健康状態、および全身病状(例えば肝不全腎機能の低下)など、加えて患者内の変動、すなわち長期にわたる同じ患者における変動の影響も受ける。

治療上有効な用量の送達を可能にし、製造コストを低下させ、それほどではないにせよ患者間および患者内の変動を考慮しなければならないため、経口投与されるタンパク質およびペプチドの生物学的利用能を増加させることが重要である。タンパク質治療剤の経口での生物学的利用能を改善する戦略は、例えば疎水性、電荷、pH安定性、および溶解性などの生理化学的特性を変化させること;薬物製剤プロテアーゼ阻害剤または吸収促進剤包含させること;および例えばエマルジョンリポソームマイクロスフェアまたはナノ粒子などの製剤媒体(formulation vehicle)の使用まで多岐にわたる(非特許文献7でまとめられている)。

インビボでのタンパク質の半減期の延長
経口投与されるペプチドおよびタンパク質薬の生物学的利用能が比較的低いことを考慮すると、生物学的に活性な形態で腸上皮膜を通過させようとする画分の長いインビボでの血漿中半減期を維持することが適切である。急速な腎クリアランスを予防するいくつかの戦略が文献に説明されており、これらは当業者公知である。これらの戦略としては、アルブミン、それらの抗体もしくはフラグメントとの融合、コンジュゲートまたは会合、または1種または数種のポリエチレングリコール(PEG)誘導体へのコンジュゲートが挙げられる。ペグ化はさらに、粘膜からの吸収を促進し、ペプチド薬を安定化させ、プロテアーゼによる分解を防ぐことも報告されている(非特許文献8)。インビボにおいて、投与後に長い半減期を示す分子と会合することは、小さいサイズを保持し、長い半減期を示す分子の部分的なタンパク質分解を防ぐために、投与前にそれらに直接融合またはコンジュゲートしているよりも好ましい可能性がある。

インビボでのタンパク質の半減期を増加させるための血清アルブミンとの会合
血清アルブミンは、哺乳動物血清中の最も豊富なタンパク質(ヒトにおいて、35〜50g/l、すなわち0.53〜0.75mM)であり、例えば特許文献1、特許文献2、およびDennisら(非特許文献9)で、インビボで血清アルブミンへの会合を可能にすると予想される担体分子に、ペプチドまたはタンパク質を共有結合させるいくつかの戦略が説明されている。第1の文献では、特に、他のタンパク質の半減期を増加させるための、連鎖球菌由来タンパク質G(SpG)から誘導されたアルブミン結合ペプチドまたはタンパク質の使用を説明している。その概念は、バクテリア由来のアルブミン結合ペプチド/タンパク質を、血液から急速に除去されることが示されている治療的に重要なペプチド/タンパク質に融合させることである。生成した融合タンパク質がインビボで血清アルブミンに結合すると、そのより長い半減期を利用して、融合した治療的に重要なペプチド/タンパク質の正味の半減期を増加させる。特許文献2およびDennisらは、同じ概念に関するが、ここで著者は、血清アルブミンと結合させるのに比較的短いペプチドを利用している。ペプチドは、ファージディスプレイによるペプチドライブラリーから選択された。また特許文献3として公開された米国特許出願(Dennis)も、同様にファージディスプレイ技術によって同定されたペプチドリガンドを含むコンストラクトの使用を開示しており、このようなペプチドリガンドは、血清アルブミンに結合し、腫瘍を標的化するための生物活性化合物にコンジュゲートする。

細菌性受容体タンパク質のアルブミン結合ドメイン
連鎖球菌由来タンパク質G(SpG)は、所定の連鎖球菌属株の表面上に存在する二官能性受容体であり、IgGと血清アルブミンの両方に結合できる(非特許文献10)。構造は、数種の構造的および機能的に異なるドメインが高度に繰り返されており(非特許文献11)、これらのドメインは、より正確には3つのIg−結合ドメインと3つの血清アルブミン結合ドメインである(非特許文献12)。SpGにおける3つの血清アルブミン結合ドメインのうち1つの構造は、3ヘリックスバンドルの折り畳みを示すことが決定されている(非特許文献13;非特許文献14)。46アミノ酸モチーフをABD(アルブミン結合ドメイン)と定義し、続いてG148−GA3(タンパク質G関連アルブミン結合に関するGA)と名付けた。

またタンパク質Gに存在するもの以外の細菌性アルブミン結合ドメインも同定されており、そのうちいくつかは、タンパク質Gのものと構造的に類似している。このようなアルブミン結合ドメインを含有するタンパク質の例は、PAB、PPL、MAG、およびZAGタンパク質である(非特許文献15)。このようなアルブミン結合ドメインの構造的および機能的な研究が行われており、例えばJohanssonとその協力者によって報告されている(非特許文献16)。

上記で説明した3ヘリックスバンドルタンパク質に加えて、アルブミンに結合するその他の関連のない細菌タンパク質もある。例えば、「Mタンパク質」と名付けられた連鎖球菌由来タンパク質ファミリーは、アルブミンに結合するものを含む(例えば、非特許文献17を参照)。非限定的な例は、タンパク質M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、およびHである。

加工されたABD変異体
Rozakらは、G148−GA3の人工変異体の作製を報告しており、これらは様々な種特異性および安定性に関して選択され研究されており(非特許文献15)、それに対してJonssonらは、ヒト血清アルブミンへの親和性が顕著に改善されたG148−GA3の人工変異体を開発した(非特許文献18;特許文献4)。

連鎖球菌タンパク質G株148(G148)のアルブミン結合領域内少数のT細胞およびB細胞エピトープ実験的に同定されたが(非特許文献19)、このようなエピトー
プのために、アルブミン結合ドメインG148は、ヒト投与用の医薬組成物に使用するのにあまり好適ではないものとなっている。特許文献5で説明されているように、免疫刺激特性を低下させるために、B細胞およびT細胞エピトープの存在可能性をより低くしつつ高いアルブミン結合能力を保持する新しいABD変異体を開発した。

概要

経口経路を介して投与できる治療上有効な生物薬剤の提供。所望の治療活性を付与する部分(I);及び、アルブミンに結合し、アルブミン結合タンパク質G、又はそのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む、部分(II)に対応するアミノ酸配列を含み、ただし、部分(I)は、エキセンジン列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列又はエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない化合物である医薬。なし

目的

本発明は、所望の治療活性を付与する部分;およびアルブミンに結合するポリペプチド部分を含む化合物の経口投与を提供する

効果

実績

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請求項1

経口投与による処置に使用するための化合物であって、該化合物は、−所望の治療活性を付与する部分(I);および−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメインフラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列を含み、ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない前記化合物。

請求項2

前記部分(I)は、標的分子との選択的な相互作用が可能な結合ポリペプチドを含む、請求項1に記載の使用のための化合物。

請求項3

結合ポリペプチドは、ブドウ球菌タンパク質AのドメインBから誘導されたタンパク質Zの変異体であり、ここで該変異体は、配列番号719、配列番号720、および配列番号721から選択される足場アミノ酸配列を含み、Xは、任意のアミノ酸残基を示す、請求項2に記載の使用のための化合物。

請求項4

前記部分(II)は、配列番号515に記載のアミノ酸配列を有する連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3を含む、請求項3に記載の使用のための化合物。

請求項5

前記部分(II)は、アルブミン結合モチーフを含み、該モチーフは、アミノ酸配列:GVSDX5YKX8X9IX11X12AX14TVEGVX20ALX23X24X25Iからなり、式中、互いに独立して、X5は、YおよびFから選択され;X8は、N、R、およびSから選択され;X9は、V、I、L、M、F、およびYから選択され;X11は、N、S、E、およびDから選択され;X12は、R、K、およびNから選択され;X14は、KおよびRから選択され;X20は、D、N、Q、E、H、S、R、およびKから選択され;X23は、K、I、およびTから選択され;X24は、A、S、T、G、H、L、およびDから選択され;ならびにX25は、H、E、およびDから選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

請求項6

前記アルブミン結合モチーフは、配列番号1〜257から選択されるアミノ酸配列からなり、とりわけ、配列番号2、配列番号3、配列番号9、配列番号15、配列番号25、配列番号27、配列番号46、配列番号49、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号155、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244および配列番号245、から選択されるアミノ酸配列からなり、なかでも、配列番号3、配列番号53、および配列番号239から選択されるアミノ酸配列からなる、請求項5に記載の使用のための化合物。

請求項7

部分(II)は、アミノ酸配列:LAEAKXaXbAXcXdELXeKY−[ABM]−LAALPを含み、式中、[ABM]は、請求項5又は6に記載のアルブミン結合モチーフであり、互いに独立して、Xaは、VおよびEから選択され;Xbは、L、E、およびDから選択され;Xcは、N、L、およびIから選択され;Xdは、RおよびKから選択され;ならびにXeは、DおよびKから選択される、請求項5又は6に記載の使用のための化合物。

請求項8

前記部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3の誘導体を含み、該誘導体は、以下から選択される1つの定義、すなわち:i)該アミノ酸配列は、配列番号258〜514から選択され、とりわけ、配列番号259、配列番号260、配列番号266、配列番号272、配列番号282、配列番号284、配列番号303、配列番号306、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号412、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501および配列番号502、から選択され、なかでも、配列番号260、配列番号310、および配列番号496から選択されること;ii)該アミノ酸配列は、(i)に記載の配列に対して85%またはそれより大きい同一性を有するアミノ酸配列であることから選択される1つの定義を満たすアミノ酸配列を含む、請求項3に記載の使用のための化合物。

請求項9

前記部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3の誘導体を含み、該誘導体は、i)LAX3AKX6X7ANX10ELDX14YGVSDFYKRLIX26KAKTVEGVEALKX39X40ILX43X44LP式中、互いに独立して、X3は、E、S、Q、およびCから選択され;X6は、E、S、およびCから選択され;X7は、AおよびSから選択され;X10は、A、S、およびRから選択され;X14は、A、S、C、およびKから選択され;X26は、DおよびEから選択され;X39は、DおよびEから選択され;X40は、AおよびEから選択され;X43は、AおよびKから選択され;X44は、A、S、およびEから選択され;45位におけるLは、存在しているか、または存在しておらず;ならびに46位におけるPは、存在しているか、または存在していない;ならびにii)i)で定義された配列と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列、から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項3に記載の使用のための化合物。

請求項10

誘導体は、配列番号516〜659および配列番号679〜718からなる群から選択されるアミノ酸配列、とりわけ、配列番号519〜520、配列番号522〜523、配列番号525〜526、配列番号528〜529、配列番号531〜532、配列番号534〜535、配列番号537〜538、配列番号540〜541、配列番号543〜544、配列番号546〜547、配列番号549〜550、配列番号552〜553、配列番号556〜557、配列番号564〜565、配列番号679〜685および配列番号707〜718、からなる群から選択されるアミノ酸配列、または配列番号516〜659からなる群から選択されるアミノ酸配列、とりわけ、配列番号519〜520、配列番号522〜523、配列番号525〜526、配列番号528〜529、配列番号531〜532、配列番号534〜535、配列番号537〜538、配列番号540〜541、配列番号543〜544、配列番号546〜547、配列番号549〜550、配列番号552〜553、配列番号556〜557および配列番号564〜565。からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項9に記載の使用のための化合物。

請求項11

a)化合物であって、−所望の治療活性を付与する部分(I);および−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列を含み、ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない、化合物と; b)少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤とを含む、経口投与用医薬組成物

請求項12

前記化合物は、請求項2〜10のいずれか1項に記載の化合物である、請求項11に記載の医薬組成物。

請求項13

前記治療活性の経口での生物学的利用能を増加させるための少なくとも1種の構成要素をさらに含む、請求項11又は12に記載の医薬組成物。

請求項14

腸溶性カプセルとして製剤化されている、請求項11〜13のいずれか1項に記載の医薬組成物。

請求項15

化合物を経口投与することを含む、このような処置が必要な哺乳動物の対象の処置方法であって、該化合物は、−所望の治療活性を付与する部分(I);および−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列を含み、ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない前記処置方法。

請求項16

請求項11〜14のいずれか1項に記載の医薬組成物を経口投与することを含む、このような処置が必要な哺乳動物の対象の処置方法。

請求項17

前記化合物は、請求項2〜10のいずれか1項に記載の化合物である、請求項15又は16に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、生物薬剤投与の分野の範囲内である。より具体的には、本発明は、所望の治療活性を付与する部分;およびアルブミンに結合するポリペプチド部分を含む化合物経口投与を提供する。

背景技術

0002

タンパク質治療剤の経口送達
現在販売されているタンパク質治療剤およびペプチド治療剤の大半は、非経口経路によって、すなわち消化管を通過させずに、例えば静脈内、筋肉内または皮下注射などによって投与される。体循環への直接的な静脈内投与は、100%の生物学的利用能薬物作用の迅速な開始をもたらす。しかしながら、血中の薬物濃度が即座に高くなることから、副作用の危険が増加する。その上、いずれの注射法による投与も、痛みと不快感のために低い患者コンプライアンスに関連する。自己投与が不可能な場合が多く、したがって診療所処置を行われなければならない。薬物の半減期が短く、十分なレベル治療の作用を維持するために頻繁な反復投与が必要な場合、後者は特に問題となる。さらに患者の臨床的な処置、時によっては入院の必要性も、社会にとって高いコストを伴う。したがって、投与を簡易化することは、例えば経口、鼻腔内、経皮または直腸などの代替送達経路を意図した薬物を開発する主要な原動力であるが、このような代替送達経路はいずれも、特定の利点と制限に関連する。経口投与は、特に小児患者の処置のための最も便利な投与経路の1つであり続けている。その上、経口製剤は、滅菌条件下での生産を必要としないことにより、薬物の1単位あたりの製造コストを低くしている(非特許文献1)。いくつかのタンパク質治療剤にとっても、インスリンに関して提唱されているように、経口送達経路がそれでもより生理学的である場合がある(非特許文献2)。

0003

実際のところ、従来の低分子量薬物の経口送達は十分に確立されている。しかしながら、より大きく、より安定が低く、多くの場合極性であるペプチド治療剤およびタンパク質治療剤の経口送達は、例えば薬物が、1)酸性の環境に対して耐性を有すること、2)消化管内の酵素分解に対して耐性を有すること、および3)腸上皮を通過し循環系に到達することが可能であることを要するといった他の課題に直面する。これらの課題に取り組むために、タンパク質それ自身を改変すること、または製剤もしくは薬物担体系を最適化することのいずれかによる様々なアプローチが試みられてきた。

0004

経口での生物学的利用能に影響を与える因子
経口投与されるタンパク質治療剤の生物学的利用能は、例えば分子量、アミノ酸配列疎水性等電点(pI)、溶解性、およびpH安定性などのタンパク質の生理学的特性によって左右され、加えて消化管でみられる生物学的な障壁、すなわちタンパク質分解性の環境および一般的に大きい分子の腸壁からの吸収が低いことによっても左右される。

0005

消化管の生理化学的な環境は個体の摂食状態に応じて様々である。絶食段階と摂食段階とで変化する要因としては、胃のpH、胃腸液の組成、および体積が挙げられる。ヒトにおいて、摂食状態における胃のpHは、およそ1〜2であるが、絶食状態では3〜7に上昇する。小腸全体ではpHは様々であるが、摂食状態および絶食状態ではそれぞれ平均しておよそpH5および6.5である(非特許文献3)。pHの差は、それぞれ特異的な最適pHに関連するタンパク質分解酵素活性レベルに影響を与える。胃において主要なプロテアーゼであるペプシンは、およそpH2で最適な活性を有するが、腸のトリプシンおよびキモトリプシンは、およそpH8で最適な活性を有する。その上、胃内容排出は、律速段階である。食物、特に脂肪分の多い食物は胃内容排出を遅くするため、薬物吸収速度
も遅くなり(非特許文献4)、薬物がタンパク質分解酵素に晒される時間を延長させる。それゆえに、食事中に、または食間に、有意な体積の液体、または様々なタイプの液体と一緒に、またはそれらなしで薬物が摂取される場合、薬物の生物学的利用能が影響を受ける可能性がある。

0006

腸壁からの吸収が低いことは、経口送達されたタンパク質治療剤の生物学的利用能を制限する主な要因であり続けている。経口摂取された薬物は、どのような栄養素とも同様に、2つの選択肢;すなわち、細胞を通過する通路を利用する経細胞経路、または密着結合を介して隣接する細胞間の通路を利用する傍細胞経路のいずれかを使用することによって腸壁を通過する選択肢がある。500Da未満の分子量を有する低分子物質が、いずれかの経路を使用して通過できる(非特許文献5)。より大きい分子量を有する薬物の腸壁を通過する能力は、例えば電荷親油性、および親水性などの薬物の生理化学的特性によって左右される。親油性薬物の場合、経細胞ルート(transcellular route)が優先するが、親水性薬物は、傍細胞ルート(paracellular route)を通過できる(非特許文献1)。しかしながら、細胞間隙の寸法は10Åから30Å〜50Åであるため、傍細胞輸送は、一般的に、半径が15Å(約3.5kDa)未満の分子に限定されることが示唆されている(非特許文献6)。経細胞経路の場合と同様に、小さい分子量の物質受動拡散によって容易に通過する。しかしながら、それよりも大きい分子量の物質は、例えば飲作用(非特異的な「細胞飲み込み作用(cell drinking)」)またはトランスサイトーシス受容体介在輸送)などのエネルギー消費を要する活性過程に限定される。

0007

最後に、生物学的利用能はさらに、患者間の変動、例えば年齢胎児新生児、および老齢集団では、一般的に薬物はよりゆっくり代謝される)、消化管の健康状態、および全身病状(例えば肝不全腎機能の低下)など、加えて患者内の変動、すなわち長期にわたる同じ患者における変動の影響も受ける。

0008

治療上有効な用量の送達を可能にし、製造コストを低下させ、それほどではないにせよ患者間および患者内の変動を考慮しなければならないため、経口投与されるタンパク質およびペプチドの生物学的利用能を増加させることが重要である。タンパク質治療剤の経口での生物学的利用能を改善する戦略は、例えば疎水性、電荷、pH安定性、および溶解性などの生理化学的特性を変化させること;薬物製剤プロテアーゼ阻害剤または吸収促進剤包含させること;および例えばエマルジョンリポソームマイクロスフェアまたはナノ粒子などの製剤媒体(formulation vehicle)の使用まで多岐にわたる(非特許文献7でまとめられている)。

0009

インビボでのタンパク質の半減期の延長
経口投与されるペプチドおよびタンパク質薬の生物学的利用能が比較的低いことを考慮すると、生物学的に活性な形態で腸上皮膜を通過させようとする画分の長いインビボでの血漿中半減期を維持することが適切である。急速な腎クリアランスを予防するいくつかの戦略が文献に説明されており、これらは当業者公知である。これらの戦略としては、アルブミン、それらの抗体もしくはフラグメントとの融合、コンジュゲートまたは会合、または1種または数種のポリエチレングリコール(PEG)誘導体へのコンジュゲートが挙げられる。ペグ化はさらに、粘膜からの吸収を促進し、ペプチド薬を安定化させ、プロテアーゼによる分解を防ぐことも報告されている(非特許文献8)。インビボにおいて、投与後に長い半減期を示す分子と会合することは、小さいサイズを保持し、長い半減期を示す分子の部分的なタンパク質分解を防ぐために、投与前にそれらに直接融合またはコンジュゲートしているよりも好ましい可能性がある。

0010

インビボでのタンパク質の半減期を増加させるための血清アルブミンとの会合
血清アルブミンは、哺乳動物血清中の最も豊富なタンパク質(ヒトにおいて、35〜50g/l、すなわち0.53〜0.75mM)であり、例えば特許文献1、特許文献2、およびDennisら(非特許文献9)で、インビボで血清アルブミンへの会合を可能にすると予想される担体分子に、ペプチドまたはタンパク質を共有結合させるいくつかの戦略が説明されている。第1の文献では、特に、他のタンパク質の半減期を増加させるための、連鎖球菌由来タンパク質G(SpG)から誘導されたアルブミン結合ペプチドまたはタンパク質の使用を説明している。その概念は、バクテリア由来のアルブミン結合ペプチド/タンパク質を、血液から急速に除去されることが示されている治療的に重要なペプチド/タンパク質に融合させることである。生成した融合タンパク質がインビボで血清アルブミンに結合すると、そのより長い半減期を利用して、融合した治療的に重要なペプチド/タンパク質の正味の半減期を増加させる。特許文献2およびDennisらは、同じ概念に関するが、ここで著者は、血清アルブミンと結合させるのに比較的短いペプチドを利用している。ペプチドは、ファージディスプレイによるペプチドライブラリーから選択された。また特許文献3として公開された米国特許出願(Dennis)も、同様にファージディスプレイ技術によって同定されたペプチドリガンドを含むコンストラクトの使用を開示しており、このようなペプチドリガンドは、血清アルブミンに結合し、腫瘍を標的化するための生物活性化合物にコンジュゲートする。

0011

細菌性受容体タンパク質のアルブミン結合ドメイン
連鎖球菌由来タンパク質G(SpG)は、所定の連鎖球菌属株の表面上に存在する二官能性受容体であり、IgGと血清アルブミンの両方に結合できる(非特許文献10)。構造は、数種の構造的および機能的に異なるドメインが高度に繰り返されており(非特許文献11)、これらのドメインは、より正確には3つのIg−結合ドメインと3つの血清アルブミン結合ドメインである(非特許文献12)。SpGにおける3つの血清アルブミン結合ドメインのうち1つの構造は、3ヘリックスバンドルの折り畳みを示すことが決定されている(非特許文献13;非特許文献14)。46アミノ酸モチーフをABD(アルブミン結合ドメイン)と定義し、続いてG148−GA3(タンパク質G関連アルブミン結合に関するGA)と名付けた。

0012

またタンパク質Gに存在するもの以外の細菌性アルブミン結合ドメインも同定されており、そのうちいくつかは、タンパク質Gのものと構造的に類似している。このようなアルブミン結合ドメインを含有するタンパク質の例は、PAB、PPL、MAG、およびZAGタンパク質である(非特許文献15)。このようなアルブミン結合ドメインの構造的および機能的な研究が行われており、例えばJohanssonとその協力者によって報告されている(非特許文献16)。

0013

上記で説明した3ヘリックスバンドルタンパク質に加えて、アルブミンに結合するその他の関連のない細菌タンパク質もある。例えば、「Mタンパク質」と名付けられた連鎖球菌由来タンパク質ファミリーは、アルブミンに結合するものを含む(例えば、非特許文献17を参照)。非限定的な例は、タンパク質M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、およびHである。

0014

加工されたABD変異体
Rozakらは、G148−GA3の人工変異体の作製を報告しており、これらは様々な種特異性および安定性に関して選択され研究されており(非特許文献15)、それに対してJonssonらは、ヒト血清アルブミンへの親和性が顕著に改善されたG148−GA3の人工変異体を開発した(非特許文献18;特許文献4)。

0015

連鎖球菌タンパク質G株148(G148)のアルブミン結合領域内少数のT細胞およびB細胞エピトープ実験的に同定されたが(非特許文献19)、このようなエピトー
プのために、アルブミン結合ドメインG148は、ヒト投与用の医薬組成物に使用するのにあまり好適ではないものとなっている。特許文献5で説明されているように、免疫刺激特性を低下させるために、B細胞およびT細胞エピトープの存在可能性をより低くしつつ高いアルブミン結合能力を保持する新しいABD変異体を開発した。

0016

WO91/01743
WO01/45746
US2004/0001827
WO2009/016043
WO2012/004384

先行技術

0017

Salamaら、Adv Drug Deliv Rev.58:15〜28頁、2006年
HoffmanおよびZiv、Clin Pharmacokinet.33:285〜301頁、1997年
Klein、AAPSJ.12:397〜406頁、2010年
Singh、Clin Pharmacokinet.37:213〜55頁、1999年
Mueller、Curr Issues Mol Biol.13:13〜24頁、2011年
Rubasら、J Pharm Sci.85:165〜9頁、1996年
Parkら、Reactive and Functional Polymers、71:280〜287頁、2011年
Meibohm、Pharmacokinetics and Pharmacodynamics of Biotech Drugs、Wiley−VCH、2006年
J Biol Chem 277:35035〜43頁、2002年
Bjoerckら、Mol Immunol 24:1113頁、1987年
Gussら、EMBO J 5:1567頁、1986年
Olssonら、Eur J Biochem 168:319頁、1987年
Kraulisら、FEBSLett 378:190頁、1996年
Johanssonら、J.Biol.Chem.277:8114〜20頁、2002年
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Johanssonら、J Mol Biol 266:859〜865頁、1997年
NavarreおよびSchneewind、MMBR 63:174〜229頁、1999年に記載の表2
Jonssonら、Prot Eng Des Sel 21:515〜27頁、2008年
Goetschら、Clin Diagn Lab Immunol 10:125〜32頁、2003年

発明が解決しようとする課題

0018

上述した背景から明らかなように、経口経路を介して投与できる治療上有効な生物薬剤の必要が未だ残されている。

課題を解決するための手段

0019

本発明の様々な態様は、以下でさらに定義される分子の経口投与を可能にすることによりこの必要性に取り組むものである。したがって、本発明は、このような経口投与による処置に使用するための分子;このような分子を含み、経口投与に適するように製剤化された医薬組成物;およびこのような分子または医薬組成物をこのような処置が必要な対象に経口投与することによる処置方法を提供する。

実施例

0020

I 使用するための化合物
第1の態様において、
本発明は、経口投与による処置に使用するための化合物であって、該化合物は、
− 所望の治療活性を付与する部分(I);および
−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列
を含み、
ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない前記化合物を提供する。

0021

上記で定義された化合物は、少なくとも2つの部分(I)および(II)を含み、これらは、例えば、公知の有機化学的な方法を使用して共有結合で連結されていてもよいし、または一方もしくは両方の部分がポリペプチドである場合、ポリペプチドの組換え発現系で1つもしくはそれ以上の融合ポリペプチドとして発現されてもよいし、または直接的に、もしくは多数のアミノ酸を含むリンカーを介して他の任意の様式で合体していてもよい。例えば上記で定義された化合物を提供するために、アルブミン結合部分と他の部分とを連結することに関する議論については、例えば参照によって本明細書に組み入れられるPCT公報WO2010/054699およびWO2012/004384を参照されたい。

0022

所望の治療活性を付与する部分(I)
本発明の一実施形態において、部分(I)と名付けられた本化合物の一部は、ヒト内因性酵素ホルモン増殖因子ケモカインサイトカイン血液凝固および補体因子自然免疫防御および調節ペプチドからなる群から選択される構成要素、例えば、インスリン、インスリン類似体IL−2、IL−5、GLP−1、BNP、IL1−RA、KGF、Stemgen(登録商標)、GH、G−CSF、CTLA−4、ミオスタチン、第VII因子、第VIII因子、および第IX因子、ならびにそれらのうちいずれかの誘導体からなる群から選択される構成要素を含む。

0023

他の実施形態において、部分(I)は、モジュリン(modulin)、細菌毒素、ホルモン(ただしエキセンジンを除く)、自然免疫防御および調節ペプチド、酵素、および
活性化タンパク質からなる群から選択される、生物学的に活性な非ヒトタンパク質を含む。

0024

さらにその他の実施形態において、部分(I)は、標的分子との選択的な相互作用が可能な結合ポリペプチドを含む。このような結合ポリペプチドは、例えば、抗体結合活性を実質的に保持する抗体ならびにそれらのフラグメントおよびドメイン;ミクロボディマキシディ(maxybody)、アビマー(avimer)、およびその他の小さいジスルフィド結合タンパク質;ならびにブドウ球菌タンパク質Aおよびそれらのドメイン、その他の3へリックスドメイン、リポカリンアンキリン反復ドメインセルロース結合ドメイン、γクリスタリン緑色蛍光タンパク質ヒト細胞傷害性細胞結合抗原4、クニッツドメインのようなプロテアーゼ阻害剤、PDZドメイン、SH3ドメイン、ペプチドアプタマーブドウ球菌ヌクレアーゼテンダミスタット、フィブロネクチンIII型ドメイン、トランスフェリンジンクフィンガー、およびコノトキシンからなる群から選択されてもよい。

0025

このような実施形態ののうちいくつかの例において、結合ポリペプチドは、次にブドウ球菌タンパク質AのドメインBから誘導されたタンパク質Zの変異体を含み、これは、Nilsson Bら、Protein Engineering 1:107〜133頁、1987年で説明されている。このような多数の異なる標的に親和性を有する変異体は、多数の先行出版物、例えば、これらに限定されないが、いずれも参照によって本明細書に組み入れられるWO95/19374;Nordら、Nat Biotech(1997年)15:772〜777頁;およびWO2009/080811で説明されているように、ライブラリーから選択され、さらに加工される。このような本発明に係る使用のための化合物の実施形態において、部分(I)に相当するタンパク質Zの変異体は、配列番号719、配列番号720、および配列番号721から選択される足場アミノ酸配列を含み、式中Xは、任意のアミノ酸残基を示す。上述した文献およびPCT公報で説明されているように、Xを含むアミノ酸位置はいずれもタンパク質Z変異体の結合機能関与しており、Z変異体がどの標的に結合するように設計されているかに応じて様々であると予想される。これらの実施形態において、好ましくは、部分(I)の足場アミノ酸配列は、配列番号719または配列番号720を含む。

0026

部分(I)が標的分子との選択的な相互作用が可能な結合ポリペプチドを含む本発明の実施形態において、前記標的分子は、CD14、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33、CD37、CD40、CD52、CD56、CD70、CD138、cMet、HER1、HER2、HER3、HER4、CAIX、CEA、IL−2受容体、IGF1R、VEGFR2、MUC1、PDGFR−ベータ、PSMA、タグ−72、FOLR1、メソテリン、CA6、GPNMB、インテグリン、およびephA2のような腫瘍関連または他の細胞表面関連抗原;TNF−α、IL−1α、IL−1β、IL−1Ra、IL−5、IL−6、IL−13、IL−17A、IL−18、IL−23、IL−36、G−CSF、GM−CSF、およびそれらの受容体のようなサイトカイン;IL−8、CCL−2、およびCCL11、ならびにそれらの受容体のようなケモカイン;C3および第D因子のような補体因子;HGFおよびミオスタチンのような増殖因子;GH、インスリン、およびソマトスタチンのようなホルモン;アルツハイマー病のAβペプチドのようなペプチド;他の疾患関連アミロイドペプチドヒスタミンおよびIgEのような過敏症メディエーター(hypersensitivity mediator);フォンウィルブランド因子のような血液凝固因子;ならびに細菌毒素およびヘビ毒のような毒素からなる群から選択されてもよい。

0027

代替の実施形態において、部分(I)は、治療活性を有する非タンパク質様の構成要素を含む。その特に重要な例としては、アルブミンは、腫瘍組織中と炎症部位蓄積するこ
とが示されていることから、細胞毒性物質および抗炎症薬が挙げられる(KratzおよびBeyer、Drug Delivery 5:281〜99頁、1998年;Wunderら、J.Immunol.170:4793〜801頁、2003年)。これは、次に、関連腫瘍組織または炎症部位の標的化とそこでの蓄積のために、アルブミン結合部分と共にこのような化合物を経口送達することの論理説明となる。細胞毒性物質の非限定的な例は、カリケアマイシンオーリスタチンドキソルビシンメイタンシノイドタキサンエクテイナシジンゲルダナマイシンメトトレキセートカンプトテシンシクロホスファミドシクロスポリン、およびそれらの誘導体、ならびにそれらの組み合わせである。抗炎症薬の非限定的な例は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、サイトカイン抑制性抗炎症薬(CSAID)、コルチコステロイド、メトトレキセート、プレドニゾン、シクロスポリン、モロニサイドケイ皮酸(morroniside cinnamic acid)、レフルノミド、およびそれらの誘導体、ならびにそれらの組み合わせである。

0028

このような実施形態において、非タンパク質様の部分(I)およびアルブミン結合部分(II)は、非共有結合によって会合していてもよいが、現在のところこれらは共有結合で一緒に連結されていることが好ましい。

0029

非タンパク質様の部分(I)のアルブミン結合部分(II)へのコンジュゲートは、溶解性を増加させる可能性があり、したがって、経口投与には好適ではない別の方法では可溶性が不十分な化合物の生物学的利用能を増加させる可能性がある。

0030

アルブミンに結合する部分(II)
本明細書において定義されるように、経口投与による処置に使用するための化合物は、アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列を含む。

0031

背景の章と本明細書で引用されたRozakらおよびJohanssonらによる文献で説明したように、上記のアルブミン結合タンパク質の多くが、GAドメインと称されるアルブミン結合ドメインを含む。本発明の一実施形態において、本化合物の部分(II)は、天然に存在するGAドメインまたはそれらの誘導体を含む。有用なこのようなGAドメインの具体的な例は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA1、ドメインGA2、およびドメインGA3、ならびにそれらの誘導体である。具体的な一実施形態において、部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3を含む。このアルブミン結合ドメインはまた、文献では「ABD」または「ABDwt」と称されることも多く、添付のリストにおいて配列番号515に記載のアミノ酸配列を有する。他の実施形態において、部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3の誘導体を含む。このような誘導体のいくつかは、例えば上述の参照によって本明細書に組み入れられるWO2009/016043およびWO2012/004384で説明されているようにして開発された。

0032

WO2009/016043で開示されたABD誘導体を含む部分(II)
したがって、WO2009/016043を参照すれば、本発明に係る経口投与による処置に使用するための化合物の部分(II)は、アルブミン結合モチーフを含んでいてもよく、このモチーフは、アミノ酸配列:
VSDX5YKX8X9I X11X12AX14TVEGVX20 ALX23X24X25I
からなり、
式中、互いに独立して、
X5は、YおよびFから選択され;
X8は、N、R、およびSから選択され;
X9は、V、I、L、M、F、およびYから選択され;
X11は、N、S、E、およびDから選択され;
X12は、R、K、およびNから選択され;
X14は、KおよびRから選択され;
X20は、D、N、Q、E、H、S、R、およびKから選択され;
X23は、K、I、およびTから選択され;
X24は、A、S、T、G、H、L、およびDから選択され;ならびに
X25は、H、E、およびDから選択される。

0033

上記した本化合物における部分(II)で使用するためのアルブミン結合ポリペプチドに関連する配列のクラスの定義は、WO2009/016043の実験の章で詳述されたような同定され特徴付けられた多数のアルブミン結合ポリペプチドの統計的分析に基づく。簡単に言えば、変異体は、ABDwtの親のポリペプチド配列(配列番号515)のランダム変異体の大規模プールから選択され、前記選択は、例えばファージディスプレイまたは他の選択実験でのアルブミンとの相互作用に基づいてなされている。同定されたアルブミン結合モチーフ、または「ABM」は、親の足場のアルブミン結合領域に相当し、この領域は、3ヘリックスバンドルタンパク質のドメイン内で2つのアルファヘリックスを構成する。親の足場中の2つのABMヘリックスの元のアミノ酸残基がすでにアルブミンとの相互作用のための結合表面を構成しているが、その結合表面は、本発明に係る置換によって改変されて、代替のアルブミン結合能力を付与する。

0034

一実施形態において、X5は、Yである。

0035

一実施形態において、X8は、NおよびRから選択され、特にRであってもよい。

0036

一実施形態において、X9は、Lである。

0037

一実施形態において、X11は、NおよびSから選択され、特にNであってもよい。

0038

一実施形態において、X12は、RおよびKから選択され、例えばX12は、Rであるか、またはX12は、Kである。

0039

一実施形態において、X14は、Kである。

0040

一実施形態において、X20は、D、N、Q、E、H、S、およびRから選択され、特にEであってもよい。

0041

一実施形態において、X23は、KおよびIから選択され、特にKであってもよい。

0042

一実施形態において、X24は、A、S、T、G、H、およびLから選択される。

0043

より具体的な実施形態において、X24は、Lである。

0044

さらにより具体的な実施形態において、X23X24は、KLである。

0045

他のさらにより具体的な実施形態において、X23X24は、TLである。

0046

一実施形態において、X24は、A、S、T、G、およびHから選択される。

0047

より具体的な実施形態において、X24は、A、S、T、G、およびHから選択され、X23はIである。

0048

一実施形態において、X25は、Hである。

0049

WO2009/016043の実験の章で詳細に説明されているように、アルブミン結合変異体を選択することにより、相当量の個々のアルブミン結合モチーフ(ABM)配列を同定するに至った。これらの配列は、本発明の内容における部分(II)としてのアルブミン結合アミノ酸配列の定義における、ABM配列の個々の実施形態を構成する。個々のアルブミン結合モチーフの配列は、図1で配列番号1〜257として示される。所定の実施形態において、ABMは、配列番号1〜257から選択されるアミノ酸配列からなる。より具体的な実施形態において、ABM配列は、配列番号2、配列番号3、配列番号9、配列番号15、配列番号25、配列番号27、配列番号46、配列番号49、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号155、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244および配列番号245から選択される。さらにより具体的な実施形態において、ABM配列は、配列番号3、配列番号53、および配列番号239から選択される。

0050

アルブミン結合部分(II)の実施形態において、ABMは、3ヘリックスバンドルタンパク質ドメインの一部を形成する可能性がある。例えば、ABMは、実質的に、前記3ヘリックスバンドルタンパク質ドメイン内で、互いに連結されたループを有する2つのアルファヘリックスの一部を構成または形成する可能性がある。

0051

特定の実施形態において、このような3ヘリックスバンドルタンパク質ドメインは、細菌性受容体タンパク質の3へリックスドメインからなる群から選択される。このような細菌性受容体タンパク質の非限定的な例は、連鎖球菌種のペプトストレプトコッカス属およびフィネゴルディア属(Finegoldia)由来のアルブミン結合受容体タンパク質からなる群から選択され、例えばタンパク質G、MAG、ZAG、PPL、およびPABからなる群から選択される。本発明の具体的な実施形態において、ABMは、例えば連鎖球菌株G148由来タンパク質Gなどのタンパク質Gの一部を形成する。この実施形態の様々な変異体において、ABMがその一部を形成する3ヘリックスバンドルタンパク質ドメインは、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA1、ドメインGA2、およびドメインGA3からなる群から選択され、特にドメインGA3である。

0052

代替の実施形態において、ABMは、スタフィロコッカスアウレウス(Staphylococcus aureus)由来の細菌性受容体タンパク質のタンパク質Aの5つの3へリックスドメインのうち1つまたはそれ以上の一部を形成し;すなわち3ヘリックスバンドルタンパク質ドメインは、タンパク質AのドメインA、B、C、D、およびEからなる群から選択される。他の類似の実施形態において、ABMは、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)由来のタンパク質AのドメインBから誘導されたタンパク質Zの一部を形成する。

0053

ABMが3ヘリックスバンドルタンパク質ドメインの「一部を形成する」実施形態において、「一部を形成する」は、元のドメインにおいてABMが類似の構造的なモチーフと置換されるように、ABMの配列が、天然に存在する(または別の形態で元の)3ヘリックスバンドルドメインの配列に「挿入」されるかまたは「グラフト」されることを意味するものとして理解される。例えば、理論に制限されることは望まないが、ABMは、3ヘ
リックスバンドルの3つのヘリックスのうち2つを構成すると考えられ、それゆえにABMは、いずれかの3ヘリックスバンドル内でこのような2つのへリックスモチーフと置換されていてもよい。当業者であれば理解しているものと予想されるが、3ヘリックスバンドルドメインの2つのヘリックスの2つのABMヘリックスでの置換は、ポリペプチドの基本構造に影響を与えないようにして行われなければならない。すなわち、この実施形態に係るポリペプチドのCα主鎖の全体の折り畳みは、それが一部を形成する3ヘリックスバンドルタンパク質ドメインの折り畳みと、例えば同じ順番で同じ二次構造の要素を有する等、実質的に同じと予想される。したがって、本発明のこの実施形態に係るポリペプチドが元のドメインと同じように折り畳まれる場合、本発明に係るABMは3ヘリックスバンドルドメインの「一部を形成」し、これは、基本の構造的な特性が共通であることを示し、このような特性としては、例えば結果的に類似のCDスペクトルをもたらすような特性が挙げられる。当業者は、関連する他のパラメーターについて認識している。

0054

一実施形態において、アルブミン結合ポリペプチドは、3ヘリックスバンドルタンパク質ドメインであり、このドメインは、上記で定義されたアルブミン結合モチーフと、3つのへリックス構造の残りを構成する追加の配列とを含む。したがって、この実施形態において、部分(II)は、アミノ酸配列:
AEAKXaXbAXcXd ELXeKY−[ABM]−LAALP
を有するアルブミン結合ドメインを含み、
式中、
[ABM]は、この章において上記で定義されたアルブミン結合モチーフであり、
互いに独立して、
Xaは、VおよびEから選択され;
Xbは、L、E、およびDから選択され;
Xcは、N、L、およびIから選択され;
Xdは、RおよびKから選択され;ならびに
Xeは、DおよびKから選択される。

0055

一実施形態において、Xaは、Vである。

0056

一実施形態において、Xbは、Lである。

0057

一実施形態において、XCは、Nである。

0058

一実施形態において、Xdは、Rである。

0059

一実施形態において、Xeは、Dである。

0060

ここでもWO2009/016043の実験の章で詳細に説明されているように、多数のアルブミン結合変異体の選択および配列決定により、個々のアルブミン結合ドメインの配列を同定するに至った。これらの配列は、本発明の経口投与による処置で使用するための化合物の部分(II)に含まれるアルブミン結合ドメインの個々の実施形態を構成する。これらの個々のアルブミン結合ドメインの配列は、図1に配列番号258〜514として示される。また、配列番号258〜514から選択される配列に対して85%またはそれより大きい同一性を有するアミノ酸配列を有するアルブミン結合ドメインも本明細書における定義に包含される。特定の実施形態において、アルブミン結合ドメインの配列は、配列番号259、配列番号260、配列番号266、配列番号272、配列番号282、配列番号284、配列番号303、配列番号306、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号412、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501および配列番号502ならびにそれら
に対して85%またはそれより大きい同一性を有する配列から選択される。本発明のこの態様のより具体的な実施形態において、アルブミン結合ポリペプチドの配列は、配列番号260、配列番号310、および配列番号496、ならびにそれらに対して85%またはそれより大きい同一性を有する配列から選択される。

0061

WO2012/004384で開示されたABD誘導体を含む部分(II)
代わりにWO2012/004384を参照すれば、本発明に係る経口投与による処置に使用するための化合物の部分(II)は、アルブミン結合ドメインを代わりに含んでいてもよく、このドメインは、次に、
i) LAX3AKX6X7ANX10 ELDX14YGVSDF YKRLIX26KAKTVEGVEALKX39X40ILX43X44LP
式中、互いに独立して、
X3は、E、S、Q、およびCから選択され;
X6は、E、S、およびCから選択され;
X7は、AおよびSから選択され;
X10は、A、S、およびRから選択され;
X14は、A、S、C、およびKから選択され;
X26は、DおよびEから選択され;
X39は、DおよびEから選択され;
X40は、AおよびEから選択され;
X43は、AおよびKから選択され;
X44は、A、S、およびEから選択され;
45位におけるLは、存在しているか、または存在しておらず;ならびに
46位におけるPは、存在しているか、または存在していない;
ならびに
ii) i)で定義された配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列、
から選択されるアミノ酸配列を含む。

0062

この定義に係るアルブミン結合ドメインは、例えば、ヒトへの投与用の治療的分子のための融合またはコンジュゲートのパートナーとして好適に使用できるようにする一連の特色を示す。このクラスのアルブミン結合ドメインの利点は、WO2012/004384で詳細に説明されている。

0063

一実施形態において、X6は、Eである。

0064

他の実施形態において、X3は、Sである。

0065

他の実施形態において、X3は、Eである。

0066

他の実施形態において、X7は、Aである。

0067

他の実施形態において、X14は、Sである。

0068

他の実施形態において、X14は、Cである。

0069

他の実施形態において、X10は、Aである。

0070

他の実施形態において、X10は、Sである。

0071

他の実施形態において、X26は、Dである。

0072

他の実施形態において、X26は、Eである。

0073

他の実施形態において、X39は、Dである。

0074

他の実施形態において、X39は、Eである。

0075

他の実施形態において、X40は、Aである。

0076

他の実施形態において、X43は、Aである。

0077

他の実施形態において、X44は、Aである。

0078

他の実施形態において、X44は、Sである。

0079

他の実施形態において、45位にL残基が存在する。

0080

他の実施形態において、46位にP残基が存在する。

0081

他の実施形態において、46位にP残基は存在しない。

0082

他の実施形態において、この章の定義に係るアルブミン結合ドメインにおいて、X7はL、EまたはDではないという条件に従う。

0083

この章の定義に係る部分(II)で使用するためのアルブミン結合ドメインは、WO2012/004384で詳細に説明されている好適なコンジュゲートパートナーとコンジュゲートするように製造されてもよい。

0084

一実施形態において、部分(II)のアルブミン結合ドメインのアミノ酸配列は、配列番号516〜659および配列番号679〜718のいずれか1つから選択され、例えば配列番号516〜659のいずれか1つから選択される。より具体的には、アミノ酸配列は、配列番号519〜520、配列番号522〜523、配列番号525〜526、配列番号528〜529、配列番号531〜532、配列番号534〜535、配列番号537〜538、配列番号540〜541、配列番号543〜544、配列番号546〜547、配列番号549〜550、配列番号552〜553、配列番号556〜557、配列番号564〜565、配列番号679〜685および配列番号707〜718から選択される。したがって、アミノ酸配列は、配列番号519〜520、配列番号522〜523、配列番号525〜526、配列番号528〜529、配列番号531〜532、配列番号534〜535、配列番号537〜538、配列番号540〜541、配列番号543〜544、配列番号546〜547、配列番号549〜550、配列番号552〜553、配列番号556〜557および配列番号564〜565から選択できる。

0085

一実施形態において、この定義に係るアルブミン結合ドメインは、i)で定義された配列のN末端および/またはC末端に位置する1つまたはそれ以上の追加のアミノ酸残基をさらに含む。これらの追加のアミノ酸残基は、ドメインによるアルブミンの結合を強化したり、折り畳まれたアルブミン結合ドメインの構造安定性を改善したりすることにおいて役立つ可能性があるが、例えば、ポリペプチドの生産、精製、インビボまたはインビトロでの安定化、連結、標識付け、または検出のうち1つまたはそれ以上、加えてそれらの任意の組み合わせに関する他の目的にも同様によく役立つ可能性がある。このような追加の
アミノ酸残基は、例えば、治療効果を付与するために部分(I)に化学的に連結したり;親和性マトリックスを得るためにクロマトグラフィー用樹脂に、または放射性金属錯化するためにキレート化部分に化学的に連結したりする目的で付加された1つまたはそれ以上のアミノ酸残基を含んでいてもよい。

0086

したがって、一実施形態において、アミノ酸配列i)のN末端またはC末端におけるアルファへリックスの直前または直後に存在するアミノ酸は、構造安定性に影響を与える可能性がある。構造安定性の改善に寄与する可能性があるアミノ酸残基の一例は、上記で定義されたアミノ酸配列i)のN末端に位置するセリン残基である。いくつかのケースにおいて、N末端のセリン残基は、セリン側鎖のガンマ酸素グルタミン酸残基のポリペプチド主鎖のNHとを水素結合させることにより正規のS−X−X−Eキャッピングボックス(cappingbox)を形成する可能性がある。このN末端のキャッピングは、この定義に係るアルブミン結合ドメインを構成する3へリックスドメインのうち第1のアルファへリックスの安定化に寄与する可能性がある。

0087

したがって、一実施形態において、追加のアミノ酸は、ドメインのN末端に少なくとも1つのセリン残基を含む。言い換えれば、アミノ酸配列の前に、1つまたはそれ以上のセリン残基が存在していてもよい。他の実施形態において、追加のアミノ酸は、ドメインのN末端にグリシン残基を含む。アミノ酸配列i)の前に、1つ、2つ、3つ、4つまたは任意の好適な数のアミノ酸残基が存在していてもよいことが理解される。したがって、アミノ酸配列の前に、単一のセリン残基、単一のグリシン残基、またはこれら2つの組み合わせ、例えばグリシン−セリン(GS)の組み合わせもしくはグリシン−セリン−セリン(GSS)組み合わせなどが存在していてもよい。N末端に追加のアミノ残基を含むアルブミン結合ドメインの例は、配列番号660〜678、例えば配列番号660〜663および配列番号677〜678に記載されている。さらにその他の実施形態において、追加のアミノ酸残基は、配列i)で定義されるようにN末端にグルタミン酸を含む。

0088

同様に、アルブミン結合ドメインを構成する3へリックスドメインのうち第3のアルファへリックスの安定性を改善するのにC末端のキャッピングを利用してもよい。i)で定義されたアミノ酸配列のC末端にプロリン残基が存在する場合、そのプロリン残基は、少なくとも部分的にキャッピング残基として機能する可能性がある。このようなケースにおいて、リシン残基イプシロンアミノ基と、ポリペプチド主鎖中でリシンから2および3残基前に位置するアミノ酸のカルボニル基、例えば、L45とP46の両方が存在する場合、i)で定義されたアミノ酸配列のロイシンおよびアラニン残基のカルボニル基とが水素結合することにより、C末端におけるプロリン残基の後のリシン残基はアルブミン結合ドメインの第3のへリックスのさらなる安定化に寄与する可能性がある。したがって、一実施形態において、追加のアミノ酸は、ドメインのC末端にリシン残基を含む。

0089

追加のアミノ酸は、アルブミン結合ドメインの生産に関するものであってもよい。特に、P46が存在する実施形態に係るアルブミン結合ドメインが化学的なペプチド合成によって生産される場合、C末端プロリンの後に続く1つまたはそれ以上の随意のアミノ酸残基が利益をもたらす可能性がある。このような追加のアミノ酸残基は、例えば合成のジペプチド化段階におけるジケトピペラジンなどの望ましくない物質の形成を防ぐ可能性がある。このようなアミノ酸残基の一例は、グリシンである。したがって、一実施形態において、追加のアミノ酸は、ドメインのC末端における、プロリン残基の直後、または上記で説明したような追加のリシンおよび/またはグリシン残基の後のグリシン残基を含む。あるいは、アミノ酸配列i)のC末端にプロリン残基が存在する場合、ポリペプチドの生産は、このようなプロリン残基のアミド化によって利益を得る可能性がある。このケースにおいて、C末端のプロリンは、カルボキシル炭素に追加のアミン基を含む。この章で説明されるドメインの一実施形態において、特にそれらのC末端がプロリンまたはペプチド
合成中にラセミ化することが公知の他のアミノ酸で終了しているドメインの一実施形態において、上述したC末端へのグリシンの付加、またはプロリンが存在する場合はプロリンのアミド化もまた、C末端のアミノ酸残基をラセミ化する際に起こり得る問題に対処することができる。この方式でアミド化されるドメインを化学合成ではなく組換え手段によって生産することが意図されている場合、C末端のアミノ酸のアミド化は、当業界公知のいくつかの方法、例えばPAMアミド化酵素の使用による方法によって行うことができる。

0090

C末端に追加のアミノ酸残基を含むアルブミン結合ドメインの例は、配列番号660〜667、例えば配列番号663〜665に記載されている。当業者であれば、例えば異なるタイプの予め作製されたペプチド合成のためのマトリックスなどによるC末端の改変を達成する方法について理解している。

0091

他の実施形態において、追加のアミノ酸残基は、ドメインのN末端および/またはC末端にシステイン残基を含む。このようなシステイン残基は、i)で定義されたアミノ酸配列の直前および/もしくは直後に存在していてもよいし、または上記で説明した他の任意の追加のアミノ酸残基の前および/もしくは後に存在していてもよい。ポリペプチド鎖のN末端および/またはC末端にシステイン残基を含むアルブミン結合ドメインの例は、配列番号664〜665(C末端)および配列番号666〜667(N末端)に記載されている。ポリペプチド鎖にシステイン残基を付加することにより、アルブミン結合ドメインのコンジュゲートを目的とした部位にチオール基が付与される可能性がある。あるいは、システイン残基導入と類似の様式で、ポリペプチド鎖のC末端にセレノシステイン残基を導入して、部位特異的なコンジュゲートを容易にすることもできる(Chengら、Nat Prot 1:2頁、2006年)。

0092

一実施形態において、アルブミン結合ドメインは、2つ以下のシステイン残基を含む。他の実施形態において、アルブミン結合ドメインは、1つだけシステイン残基を含む。

0093

部分(II)の全般的に適用可能な態様
いくつかの実施形態において、本発明に係る使用のための化合物中の部分(II)内のアルブミン結合ドメインは、相互作用のKD値が、最大で1×10−8M、すなわち10nMになるようにアルブミンに結合する。いくつかの実施形態において、相互作用のKD値は、最大で1×10−9M、最大で1×10−10M、最大で1×10−11M、または最大で1×10−12Mである。

0094

一実施形態において、部分(II)内のアルブミン結合ドメインは、ヒト血清アルブミンに結合する。その代わりに、またはそれに加えて、一実施形態において、アルブミン結合ドメインは、例えばマウスラットイヌ、およびカニクイザル(cynomolgus macaque)由来のアルブミンなどのヒトの種以外の種由来のアルブミンに結合する。

0095

上記で広く説明したように、アルブミン結合部分(II)は、配列番号258〜718から選択されるアミノ酸配列もしくはそれらのサブセットを含んでいてもよいし、またはより大きいアルブミン結合ドメイン中のアルブミン結合モチーフとして、配列番号1〜257から選択される配列を含んでいてもよい。当業者であれば理解しているものと予想されるが、例えばこれらのポリペプチドドメインのアルブミン結合能力などの任意のポリペプチドの機能は、ポリペプチドの三次構造に依存する。しかしながら、αへリックスのポリペプチド中のアミノ酸の配列をそれらの構造に影響を及ぼすことなく変化させることも可能である(TavernaおよびGoldstein、J Mol Biol 315(3):479〜84頁、2002年;Heら、Proc Natl Acad Sci
USA 105(38):14412〜17頁、2008年)。したがって、上記で詳
細に開示された天然に存在するアルブミンタンパク質またはそれらの誘導体の改変された変異体はまた、部分(II)に含まれるアルブミン結合ドメインの候補として想定される。例えば、アミノ酸残基の所定の機能分類(例えば疎水性、親水性、極性など)に属するアミノ酸残基を、同じ機能分類に属する別のアミノ酸残基と交換することが可能である。

0096

したがって、部分(II)は、配列番号1〜718との比較でわずかな差しか示さない、開示されたアルブミン結合タンパク質の変異体を含んでいてもよい。このような定義の1つは、配列番号258〜718から選択される配列と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を有するアルブミン結合ドメインである。いくつかの実施形態において、アルブミン結合ドメインは、配列番号258〜718から選択される配列に対して、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%の同一性を有する配列を有していてもよい。

0097

用語「%同一な」または「%の同一性」は、本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、以下のように計算される。CLUSTAL Wアルゴリズムを使用して標的配列に対してクエリー配列を並べる(Thompson、J.D.、Higgins、D.G.およびGibson,T.J.、Nucleic AcidsResearch、22:4673〜4680頁(1994年))。並べられた配列のうち最も短いものに対応するウィンドウで比較を行う。並べられた配列のうち最も短いものは、ある場合には例えば本明細書において開示されたアルブミン結合ドメインなどの標的配列のこともある。他の例において、クエリー配列が、並べられた配列のうち最も短いものを構成することもある。クエリー配列は、例えば、少なくとも10のアミノ酸残基、例えば少なくとも20のアミノ酸残基、例えば少なくとも30のアミノ酸残基、例えば少なくとも40のアミノ酸残基、例えば45のアミノ酸残基からなっていてもよい。各位置のアミノ酸残基を比較して、標的配列中の同一な対応物を有するクエリー配列中の位置のパーセンテージを同一性の%として報告する。

0098

用語「アルブミン結合」および「アルブミンへの結合親和性」は、本明細書で使用される場合、例えばBiacoreの機器などの表面プラズモン共鳴技術の使用によって試験できるポリペプチドの特性を指す。例えば、以下の実施例で説明されるように、アルブミンまたはそれらのフラグメントを機器のセンサーチップに固定し、試験されるポリペプチドを含有するサンプルをチップ上に通過させる実験で、アルブミン結合親和性を試験してもよい。あるいは、試験されるポリペプチドを機器のセンサーチップに固定し、アルブミンまたはそれらのフラグメントを含有するサンプルをチップ上に通過させる。これに関して、アルブミンは、例えばヒト血清アルブミンなどの哺乳動物由来の血清アルブミンであってもよい。次いで当業者は、このような実験により得られた結果を解釈して、少なくともポリペプチドのアルブミンへの結合親和性の定性的な尺度を確立してもよい。例えば相互作用のKD値を決定するために定量的な尺度が求められる場合、表面プラズモン共鳴法を使用することもできる。結合値は、例えばBiacore2000機器(GE Healthcare)で定義してもよい。アルブミンを、好適には測定のセンサーチップに固定して、その親和性を決定しようとするポリペプチドのサンプルを連続希釈により製造して、注入する。次いで、例えば機器の製造元(GE Healthcare)によって供給されているBIAevaluation4.1ソフトウェアの1:1のラングミュア結合モデルを使用してKD値を結果から計算してもよい。

0099

II医薬組成物
第2の態様において、
本発明は、
a)化合物であって、
− 所望の治療活性を付与する部分(I);および
−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列
を含み、
ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない、化合物と;
b)少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤
を含む、経口投与用の医薬組成物を提供する。

0100

したがって、本発明のこの第2の態様は、構成要素として、a)本発明の第1の態様に関して定義された化合物を含む医薬組成物を提供する。この化合物は、経口投与用の医薬組成物中に存在する場合、本発明の第1の態様に関して上記で説明した特性、特徴、特色、および/または実施形態のうちいずれか1つまたはそれ以上を任意の組み合わせで示すものでもよい。簡潔にするために、この情報は、この第2の態様に関して一語一語正確に繰り返さないが、参照により上記の開示に組み入れられるものとする。

0101

本医薬組成物はさらに、b)少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤も含む。「添加剤」は、薬物製剤において希釈剤または媒体として使用される不活性物質である。添加剤は、投与または製造を容易にする、生成物の送達を改善する、薬物の一定の放出および生物学的利用能を向上させる、安定性を強化する、生成物同定を助ける、または他の生成物の特色を強化するために、治療活性を有する1種または複数種の化合物と混合される。添加剤は、結合剤、希釈剤/充填剤潤滑剤、滑剤崩壊剤研磨剤着色剤懸濁化剤フィルム形成剤、およびコーティング可塑剤分散剤保存剤香料甘味料などに分類できる。

0102

本発明の医薬組成物のいくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、所望の治療活性を付与する部分(I)の経口での生物学的利用能を増加させるための少なくとも1種の構成要素をさらに含む。このような実施形態において、対象の構成要素は、プロテアーゼ阻害剤、吸収促進剤、粘膜付着性ポリマー、製剤媒体、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されてもよい。以下の章で、このような構成要素の使用およびそれらの科学的な論理的説明を治療剤の経口での生物学的利用能を改善する一般的な戦略に関して説明する。

0103

消化管の酸性および酵素性の環境に対する医薬組成物の耐性は、胃内で活性な関連ペプチドおよびタンパク質を標的とする酵素(例えばペプシン)ならびに腸内で活性な関連ペプチドおよびタンパク質を標的とする酵素(例えばトリプシン、キモトリプシン、およびカルボキシペプチダーゼ)の1種またはそれ以上の阻害剤カクテルまたは個別に標的化するもの)を添加することによって高めることができる。このような阻害剤は、トリプシンおよびα−キモトリプシン阻害剤、例えばパンクレアチン阻害剤、ダイズトリプシン阻害剤、FK−448、メシル酸カモスタットアプロチニンニワトリおよびアヒルオボムコイドカルボキシメチルセルロース、ならびにボーマンバーク阻害剤;または粘膜付着性ポリマーとプロテアーゼ阻害剤とのコンジュゲート(非特許文献7)から選択できる。

0104

腸壁からのポリペプチドの吸収を増加させて治療効果を改善するために、医薬組成物は
上皮バリアの透過性をより高くする吸収促進剤を包含していてもよい。吸収促進剤は、例えば、細胞膜脂質二重層破壊させて経細胞輸送を改善したり、または密着結合を断裂させて傍細胞輸送を容易にするキレート剤として作用したりすることが可能である。本発明のこの態様で使用するための吸収促進剤の非限定的な例は、洗浄剤界面活性剤胆汁酸塩カルシウムキレート剤脂肪酸中鎖グリセリドサリチレートアルカノイルコリン、N−アセチル化α−アミノ酸、N−アセチル化非α−アミノ酸、キトサンリン脂質カプリン酸ナトリウムアシルカルニチン、および閉鎖帯毒素(非特許文献1)である。

0105

医薬組成物における追加または代替の構成要素として、粘膜付着性ポリマーは、タンパク質分解から保護する可能性を有するが、主として、粘膜への部位特異的送達を達成するため、薬物吸収部位における滞留時間を長くするため、さらに膜透過を改善するために適用され、いずれも腸壁からの吸収の増加を促進する。本発明の医薬組成物に使用するための非限定的な例は、ポリメタクリル酸−g−エチレングリコール)[P(MAA−g−EG)]ヒドロゲル微粒子レシチン結合アルギネート微粒子チオール化ポリマーチオマー(thiomer))、胃腸粘膜付着性パッチシステムGIMAPS)および粘膜付着性ポリマーとプロテアーゼ阻害剤とのコンジュゲート(Parkら、2011年、上記)である。

0106

例えばエマルジョン、リポソーム、マイクロスフェア、ナノスフェアナノカプセルまたは完全なカプセル封入などの製剤媒体は、タンパク質分解からの保護、所定の制御放出速度の実現、加えて腸壁からの送達の強化の促進に寄与する可能性がある。このような製剤媒体も、本発明の医薬組成物で使用するための代替または相補的な構成要素を構成する。特に、改変された表面特性を有するか、または標的分子に連結されているナノ粒子が使用される可能性がある。ナノ粒子表面の改変は、例えば、親水性の安定化剤生体接着性ポリマーもしくは界面活性剤でコーティングすること、またはナノ粒子製剤中に親水性コポリマー取り入れることのいずれかによって達成できる。このような親水性ポリマーの例としては、PEGおよびキトサンが挙げられる(des Rieuxら、J Control Release.116:1〜27頁、2006年)。標的化ナノ粒子の設計は、例えばレクチンまたはRGDアルギニン−グリシン−アスパラギン酸)誘導体などのリガンドをナノ粒子に連結させることにより、腸壁の上皮層腸細胞またはM細胞で発現される受容体に特異的に付着するようになされる(des Rieuxら、2006年、上記)。またM細胞は、リンパ系への送達経路も提供する(RubasおよびGrass、Advanced Drug Delivery Reviews、7:15〜69頁、1991年)。

0107

本発明の医薬組成物は、例えば、例えば丸剤錠剤カプセル粉末または顆粒などの固体の形態で;例えばペーストなどの半固体の形態で;または例えばエリキシル溶液または懸濁液などの液体の形態で経口投与されてもよい。現在のところ好ましくは固体の形態であり、このような形態は、例えばキトサン、アルギネート、微結晶性セルロースラクトースサッカロースデンプンゼラチン乳糖、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンPVP)、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウム、およびデンプングリコール酸ナトリウムなどの添加剤を含有していてもよい。液体の形態の調製物は、例えば甘味剤もしくは矯味矯臭剤などの添加剤、乳化剤もしくは懸濁化剤、または例えば水、エタノールプロピレングリコール、およびグリセリンなどの希釈剤を含有していてもよい。

0108

製剤は、即時放出遅延放出、または制御放出の適用を意図したものでもよい。即時放出を意図した錠剤またはカプセルは、急速に崩壊して、胃腸管の上部、すなわち胃で全ての活性物質を放出すると予想される。一方で、遅延放出または制御放出を意図した錠剤ま
たはカプセルは、時間依存性の放出(デポ製剤)または部位特異的な放出(例えば腸)用に設計できる。時間依存性の放出は、例えばマトリックスまたは膜の組成に応じた分解または拡散制御放出に基づいていてもよい。部位特異的な放出は、例えばpH感受性または酵素感受性に基づいていてもよい。本発明に係る医薬組成物の製剤にとって特に好ましくは、小腸または結腸での放出を意図した腸溶性カプセルである。このような腸溶性カプセルは、胃の高い酸性pHでは安定であるが、それよりも低い腸管の酸性pHでは急速に溶解すると予想される。pH感受性の腸溶性フィルム形成剤の例としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、酢酸フタル酸セルロースCAP)、酢酸トリメリト酸セルロースCAT)、ヒドロキシプロピルメチルアセテートスクシネート(HPMCAS)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)などのセルロースポリマー、ならびに例えばEudragit(登録商標)誘導体、セラック(SH)、キトサン、およびキチンなどの他のポリマーが挙げられる。

0109

III処置方法
第3の態様において、
本発明は、化合物を経口投与することを含む、このような処置が必要な哺乳動物の対象の処置方法であって、該化合物は、
− 所望の治療活性を付与する部分(I);および
−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列
を含み、
ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない前記処置方法を提供する。

0110

したがって、本発明のこの第3の態様は、本発明の第1の態様に関して定義された化合物を経口投与することを含む処置方法を提供する。場合により、この化合物は、本発明の第2の態様に関して定義された医薬組成物中に存在する状態で投与されてもよい。本化合物および医薬組成物はそれぞれ、本発明の第1および第2の態様に関して上記で説明した特性、特徴、特色、および/または実施形態のうちいずれか1つまたはそれ以上を任意の組み合わせで示すものでもよい。簡潔にするために、この情報は、この第3の態様に関して一語一語正確に繰り返さないが、参照により上記の開示に組み入れられるものとする。

0111

一実施形態において、本発明に係る処置方法は、特定された投与計画に従って実行される。最適な投与計画は、治療効果を付与する部分の効力、本明細書に記載の化合物の生物学的利用能、および処置しようとする疾患の性質によって決まると予想される。しかしながら、本明細書に記載の化合物の半減期を延長すると考えられるアルブミン結合部分(II)を含む化合物は、所定レベルの治療効果を達成するのに1回の高用量を必要としないと予想されるが、長期にわたる循環系での滞留時間のために、より少ない反復回数の用量の投与で化合物の濃度上昇をもたらし、最終的に持続的な所望の治療効果を達成することが可能である。言い換えれば、経口投与後、生物学的利用能は、寿命の短い治療剤の生物学的利用能よりも低くてもよい。このような繰り返しの投与は、少なくとも月2回、週1回、週2回、週3回、1日1回、1日2回、例えば少なくとも1日3回などでなされてもよい。

0112

所定の疾患について、ボーラス用量を投与し、それに続いてそれより低い用量を繰り返し投与することが望ましい場合がある。ボーラス用量は、少なくとも1日1回、1日2回
、1日3回、1日4回または少なくとも1日5回、経口用に製剤化された薬物を複数回で摂取してもよい。あるいは、大量のボーラス用量は、別の経路を介して、例えば静脈内または皮下注射などによって投与してもよい。持続的な治療効果を達成する目的で、それに続く投与が、少なくとも月2回、週1回、週2回、週3回、1日1回、1日2回、1日3回、例えば少なくとも1日4回なされてもよい。

0113

用語の定義および使用
本明細書の文章において、「生物学的利用能」は、活性な医薬物質の投与された用量のうち体循環に到達した割合を指す。定義によれば、静脈内投与された薬物の生物学的利用能は、100%である。しかしながら、薬物が他の経路を介して、例えば経口経路によって投与される場合、代謝と不完全な吸収のために生物学的利用能は減少する。絶対生物学的利用能は、非静脈内投与した後の体循環中の活性な薬物の生物学的利用能と、静脈内投与後の同じ薬物の生物学的利用能とを比較したものである。これは、非静脈内投与によって吸収された薬物の、それに対応する同じ薬物の静脈内投与に対する割合として計算される。この比較は、正規化されなければならない(例えば、異なる用量または対象の様々な体重を考慮するため)。薬物の絶対生物学的利用能を決定するためには、薬物動態学的な研究を行って、静脈内投与と非静脈内投与それぞれの後における薬物の血漿薬物濃度時間プロットを得なければならない。絶対生物学的利用能は、非静脈内投与による用量で補正した曲線下面積(AUC)を静脈内投与によるAUCで割った値である。

0114

ここで、以下に示す非限定的な実施例によって本発明をさらに例示する。

図面の簡単な説明

0115

本明細書の文章で論じられた様々なアミノ酸配列の略式のリストを提供する表である。
図1−1の続き
図1−2の続き。
図1−3の続き。
図1−4の続き。
図1−5の続き。
図1−6の続き。
図1−7の続き。
図1−8の続き。
図1−9の続き。
図1−10の続き。
図1−11の続き。
図1−12の続き。
図1−13の続き。
図1−14の続き。
図1−15の続き。
図1−16の続き。
図1−17の続き。
図1−18の続き。
図1−19の続き。
図1−20の続き。
図1−21の続き。
図1−22の続き。
図1−23の続き。
実施例1で説明されているようにして生産された精製したポリペプチド変異体のSDS−PAGE分析の結果を示す。レーン1〜2:それぞれ25および50μgのPEP04419であり;レーン3〜4:それぞれ25および50μgのPEP10986であり;およびレーン5〜6:それぞれ25および50μgのPEP03973である。レーンM:Novex(登録商標)Sharp予備染色タンパク質標準(分子量:3.5、10、15、20、30、40、50、60、80、110、160、および260kDa)。
実施例2で説明されているようにマウスにPEP03973(白抜きの四角)、PEP10986(白抜きの三角)、およびPEP04419(白抜きの丸)それぞれを経口投与した後の薬物動態プロファイルを示す。図3Aは、経時的に測定された血清濃度(1タイムポイントあたり3匹の動物の値の平均)を示す。
図3Aと同じであるが、3種のポリペプチドの投与された用量の変動で調節されたデータを示す(すなわち各タイムポイントにおける:[測定された血清濃度]/[投与された用量])。
実施例3で説明されているように経口胃管栄養法(白抜きの四角)または十二指腸内投与(白抜きの丸)の後にラットから得られた血清サンプル中のPEP10896の薬物動態プロファイルを示す。PEP10896の濃度をELISAによって決定し、平均nM+/−SD値を示す。
実施例4で説明されているようにPEP10896を繰り返し十二指腸内投与した後の薬物動態プロファイルを示す。グラフ中では矢印でマークされた0、2、および24時間のタイムポイントでポリペプチドを与えた。PEP10896の濃度をELISAによって決定し、平均nM+/−SD値を示す(白抜きの丸)。比較のために実施例3で決定された単回の十二指腸内投与後の薬物動態プロファイルを示す(白抜きの四角)。

0116

〔実施例1〕
ポリペプチドのクローニング、生産、および特徴付け
材料および方法
本発明を説明するために、それぞれPEP03973、PEP10986、およびPEP04419と称される3種のポリペプチドをマウスでの経口投与用に製造した。これまでにFeldwischら(J.Mol.Biol.398:232〜247頁、2010年;本文献ではABY−025と称されている)で述べられているように、PEP03973およびPEP10986はそれぞれ、をタンパク質Zの変異体(ブドウ球菌タンパク質AのドメインBの誘導体;Nilsson Bら、1987年、上記)にN末端で融合した異なるアルブミン結合部分を含み、それに対してPEP04419は、MMA−DOTA(マレイミドモノアミド−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸)にC末端でコンジュゲートしたタンパク質Zの変異体である。したがって、PEP04419はアルブミン結合部分をまったく含まず、比較のために試験された。PEP03973は、野生型アルブミン結合ドメイン(ABDwt、配列番号515;すなわち連鎖球菌株G148由来タンパク質GのGA3ドメイン;Kraulisら、1996年、上記;Johanssonら、2002年、上記)を含み、それに対してPEP10986は、このGA3ドメインの誘導体(配列番号528)を含む。

0117

ポリペプチド変異体のクローニングおよび培養:ポリペプチドPEP03973およびPEP10986をコードするDNAをそれぞれ、標準的な分子生物学技術を使用して、T7プロモーター多重クローニング部位、およびカナマイシン耐性遺伝子を含有する発現ベクターにクローニングした。発現ベクターは、Z変異体配列のN末端にアミノ酸GSSLQをコードしており、Z変異体およびアルブミン結合ドメイン配列は、PEP03973およびPEP10986においてそれぞれアミノ酸VDおよびVDSSで隔てられている。

0118

PEP03973およびPEP10986それぞれを発現させるためのプラスミドで形
転換した大腸菌(E.coli)BL21(DE3)培養物を、50μg/mlのカナマイシンと0.3ml/lの消泡剤(BreoxFMT30)とが補充されたTSB+YE培地800mlに植え付けOD600がおよそ2になるまで37℃で増殖させた。次いで1MのIPTGを最終濃度0.2mMまで添加することによりタンパク質発現を誘導した。マルチファーメンター(multifermentor)システムのHedvig(Belach Bioteknik、Stockholm、Sweden)を使用して培養を行った。誘導から5時間後に、15900×gで20分の遠心分離により培養物を回収した。上清を捨て、細胞ペレット収集し、−20℃で保存した。SDS−PAGEと染色されたゲル目視検査を使用してタンパク質発現のレベルを決定した。

0119

ポリペプチド変異体の精製:可溶性のPEP03973およびPEP10986を含むペレット化した細菌細胞をそれぞれ、20U/mlのBenzonase(登録商標)が補充されたTST緩衝液(25mMのトリス−HCl、1mMのEDTA、200mMのNaCl、0.05%のトゥイーン20、pH8)に懸濁し、超音波破砕で破壊させた。溶解産物を遠心分離で透明化し、TST−緩衝液で前もって平衡化したXK50カラム(GE Healthcare)に充填された親和性アガロース100mlにローディングした。カラムをカラム体積CV)の6倍量のTST緩衝液で洗浄し、それに続いてCVの6倍量の5mMのNH4Ac(pH5.5)で洗浄した後、結合したタンパク質をCVの3倍量の0.1MのHAcで溶出させた。流速を15ml/分とし、280nmのシグナルモニターした。PEP03973およびPEP10986を含有する画分をそれぞれSDS−PAGE分析によって同定した。関連する画分をプールし、アセトニトリル(ACN)を最終濃度10%まで添加し、RPC溶出液A(0.1%のTFA、10%のACN、90%の水)で前もって平衡化したSource 15RPC(GE Healthcare)125mlが充填されたFineLineカラムにローディングした。CVの5倍量のRPC溶出液Aでカラムを洗浄した後、CVの10倍量の範囲内で0から60%の直線的な濃度勾配のRPC溶出液B(0.1%のTFA、80%のACN、20%の水)を用いて結合したタンパク質を溶出させた。流速を30ml/分とし、280nmのシグナルをモニターした。純粋なPEP03973およびPEP10986を含有する画分をそれぞれSDS−PAGE分析によって同定し、別々にプールした。

0120

精製したPEP03973およびPEP10986を、XK50カラム(GE Healthcare)に充填されたSephadex G25m(GE Healthcare)500mlを使用した緩衝液の交換によりそれぞれ50mMのNaAc(pH4.5)および50mMのリン酸ナトリウム(pH7.0)に移した。最後に、3kDaのMWCOを有する15mlのAmicon Ultra遠心フィルタユニット(Millipore)を使用して濃縮を行った。

0121

実質的にFeldwischら(J.Mol.Biol.2010年、上記)で説明されているようにしてPEP04419を生産した。上記でPEP03973およびPEP10986に関して説明されているようにして、精製したPEP04419を、緩衝液の交換により25mMのNH4Ac、6.25mMのHCl、112.5mMのNaCl(pH4.9)に移し、濃縮した。

0122

精製したポリペプチド変異体の分析:NanoDrop(登録商標)ND−1000分光光度計を使用して280nmで吸光度を測定することによりタンパク質濃度の決定を行った。

0123

SDS−PAGE分析のために、濃縮したPEP03973、PEP10986、およびPEP04419を5mg/mlに希釈し、4×LDSサンプル緩衝液と混合し、70℃で15分インキュベートし、10ウェルのNuPAGE(登録商標)4〜12%ビス
リスゲル上にローディングした。ゲルを、分子量マーカーとしてNovex(登録商標)Sharp予備染色タンパク質標準と染色のためのクーマシーブルーとを用いたNovex Mini−CellでのMESSDS泳動緩衝液泳動した。

0124

精製したPEP03973、PEP10986、およびPEP04419の同一性を検証するために、API−ESIとシングル四重極質量分析器とを備えたAgilent 1100LC/MSDシステムを使用してLC/MS−分析を行った。25μgを0.5ml/分の流速でZorbax 300SB−C8狭口径カラム(2.1×150mm、3.5μm)にローディングした。溶出液Bの10から70%の直線的な濃度勾配を使用して、タンパク質を15分かけて0.5ml/分で溶出させた。分離を30℃で行った。イオンシグナルと280および220nmでの吸光度をモニターした。イオンシグナルの分析によって精製したタンパク質の分子量を決定した。

0125

結果
SDS−PAGE分析で査定したところ、生産されたポリペプチドPEP03973、PEP10986、およびPEP04419は98%を超える純度を有すると推定された(図1)。表1に、280nmでの吸光度測定によって決定した場合の調製された濃度と、LC/MS−分析によって検証された正しい分子量とを要約した。

0126

0127

〔実施例2〕
マウスに経口投与されたポリペプチド変異体の薬物動態学的な分析
材料および方法
経口投与:実施例1で説明されているように製造されたポリペプチド変異体PEP03973、PEP10986、およびPEP04419を、それぞれ65μmol/kg体重、92μmol/kg体重、および298μmol/kg体重の用量で、絶食した雄NMRIマウス(Charles River、Germany)に胃管栄養法でタイムポイント0で経口投与した。投与からおよそ30分後に再び食物を与えた。PEP03973およびPEP10986投与の1、3、8、24、48、および72時間後に、さらにPEP04419投与の15、30、60、180、および480分後に、麻酔したマウスに心臓穿刺することによって血清サンプルを採取した。各タイムポイントで3匹のマウスを処分した。それぞれのポリペプチド変異体に特異的なサンドイッチELISAアッセイによってそれぞれのタンパク質の血清中濃度を測定した。

0128

PEP03973のELISAアッセイ:ELISAプレート(Greinerの96ウェルの半分の面積プレートカタログ番号675074)を、1μg/ml(50μl/ウェル)の炭酸緩衝液(Sigma、カタログ番号C3041)中の社内生産したヤギ抗タンパク質Z免疫グロブリン(Ig)で4℃で一晩コーティングした。次の日、プレートをPBS(2.68mMのKCl、0.47mMのKH2PO4、137mMのNa
Cl、8.1mMのNa2HPO4、pH7.4)+0.5%のカゼイン(Sigma、カタログ番号C8654)、PBSCで1.5時間ブロックした。血清サンプルおよび標準として使用される精製したPEP03973を、PBSCで3倍まで連続希釈して、50μl/ウェルの総体積で二連滴定し、さらに1.5時間インキュベートした。PBSCで1μg/mlに希釈した社内生産したウサギ抗タンパク質Z/ABDwt Igを50μl/ウェルで添加し、それに続いてPBSCで20ng/mlに希釈したDELFIA Eu−N1−抗ウサギIgG(Perkin Elmerのカタログ番号AD0105)を50μl/ウェルで添加することによって、結合したPEP03973を検出した。抗体のインキュベート期間はそれぞれ1.5時間および1時間であり、各工程後に洗浄を行った。続いて、5分穏やかに撹拌した後に、50μl/ウェルの強化溶液(Perkin Elmerのカタログ4001−0010)を添加し、ELISAリーダー(Victor3、Perkin Elmer)で時間分解蛍光(TRF)を読み取った。非線形回帰(GraphPad Prism5)を使用して、PEP03973の標準曲線から血清サンプル中のPEP03973の濃度を計算した。

0129

PEP10986のELISAアッセイ:血清サンプル中のPEP10986の濃度を、PEP03973に関して上記で説明したのと類似したELISAアッセイによって決定したが、コーティングは8μg/mlの社内生産したヤギ抗タンパク質ZIgを用いて行われ、第1の検出工程は、上記において配列番号2で特定されたアルブミン結合ドメインに特異的な社内生産したウサギIgを2μg/mlの濃度で使用して行われた。

0130

PEP04419のELISAアッセイ:ELISAプレート(Costarの96ウェルの半分の面積のプレート、カタログ番号3690)を、炭酸緩衝液中の2μg/ml(50μl/ウェル)のタンパク質Zに対するヤギIgで4℃で終夜コーティングした。次の日、プレートをPBSCで1.5時間ブロックした。血清サンプルおよび標準として使用される精製したPEP04419を、PBSCで2倍まで連続希釈して、50μl/ウェルの総体積で二連で滴定し、さらに1.5時間インキュベートした。プレートをPBS+0.05%のトゥイーン(PBST)で4回洗浄した。50μl/ウェルのウサギ抗タンパク質Z Ig(PBSC中、0.125μg/ml)、それに続いてPBSCで1:10000に希釈した50μl/ウェルの抗ウサギIgG−HRP(Dako、カタログ番号P0448)で、結合したPEP04419を検出した。各抗体を1時間インキュベートし、各工程後に洗浄を行った。最後の洗浄の後、50μl/ウェルのTMB Immunopure(Thermo Scientific、カタログ番号34021)で反応物展開し、50μl/ウェルのH2SO4の添加により止めた。ELISAリーダー(Victor3、Perkin Elmer)で450nmにおける吸光度を読み取った。PEP04419の標準曲線から非線形回帰(GraphPad Prism5)を使用して血清サンプル中のPEP04419の濃度を計算した。

0131

結果
図2からわかるように、投与された3種全てのポリペプチドは、経口経路を介して投与された後に吸収された。驚くべきことに、アルブミン結合部分を含むポリペプチド、すなわちPEP03973およびPEP10986は、サイズがアルブミン結合部分なしのポリペプチドのPEP04419のほぼ2倍であるにもかかわらず、少なくともそれと同程度に吸収された。その上、アルブミン結合部分を含むポリペプチドは、アルブミン結合部分なしのポリペプチドと比較してかなり長い滞留時間を示したが、アルブミン結合部分なしのポリペプチドは、投与の8時間後に採取されたサンプル中で検出不可能であった(図3Aおよび3Bを参照)。曲線下面積(AUC)は、PEP03973、PEP10986、およびPEP044194それぞれについて106、96、および7nMhであった。予測される薬物動態プロファイルから、PEP03973およびPEP10986は、経口投与の際にそれらのアルブミン結合能力を保持していることが示された。

0132

〔実施例3〕
ラットにおけるPEP10896の経口投与および十二指腸内投与の薬物動態学的な分析
材料および方法
経口投与:実施例1で説明されているように製造されたポリペプチドPEP10986を、67μmol/kg体重の用量で、絶食した雄Sprague Dawleyラット(Charles River、Germany)に、胃管栄養法でタイムポイント0で経口投与した。投与からおよそ30分後に再び食物を与えた。投与の1、3、8、24、72、120、および168時間後にイソフルラン麻酔下で血液サンプルを採取し、標準的手法によって血清を調製した。実施例2で説明したサンドイッチELISAアッセイによってPEP10896の血清中濃度を測定した。

0133

十二指腸内投与:麻酔した雄Sprague Dawleyラット(Charles River)の十二指腸留置カテーテル(IITC Life Science、カタログ番号S2C6)をその開始部から10〜15mm外科的に挿入し、皮下を通して背中に貫通させた。3〜5日間の回復期間を経た後、実施例1で説明されているように製造されたポリペプチドPEP10986を、絶食したラットの十二指腸に67μmol/kg体重の用量でタイムポイント0で直接投与した。投与からおよそ30分後に再び食物を与えた。PEP10986投与の1、3、8、24、72、120、および168時間後にイソフルラン麻酔下で血液サンプルを採取し、標準的手法によって血清を調製した。実施例2で説明したサンドイッチELISAアッセイによってPEP10896の血清中濃度を測定した。

0134

結果
経口投与および十二指腸内投与の後に得られたPEP10896の薬物動態プロファイルを図4に示す。結果から、ラットにおいて、経口胃管栄養法後と十二指腸内投与後のいずれにおいてもPEP10896は経口経路を介して吸収されたことが示された。十二指腸内投与は、経口胃管栄養法と比較して高いCmax(3時間)濃度で示されるように(0.71nMに対して11.3nM)、腸吸収の増加に寄与した。吸収が改善された結果として、少なくとも15倍高いAUCを得た。アルブミンと類似した半減期を有する長期の薬物動態プロファイルから、PEP10986は、胃管栄養法または十二指腸内投与のどちらでも経口摂取後でもアルブミン結合能力を保持していたことが示された。

0135

〔実施例4〕
ラットにおけるPEP10896の繰り返しの十二指腸内投与の薬物動態学的な分析
材料および方法
十二指腸内反復投与:
実施例1で説明されているように製造されたポリペプチド変異体PEP10986を、実施例3で説明されているようにして絶食させたラットの十二指腸に直接投与した。67μmol/kg体重の用量で、0、2および24時間のタイムポイントで3回PEP10986を投与した。各投与からおよそ30分後に再び食物を与えた。PEP10986投与の1、3、5、24、27、96、144、および192時間後にイソフルラン麻酔下で血液サンプルを採取し、標準的手法に従って血清を調製した。実施例2で説明したサンドイッチELISAアッセイによってPEP10896の血清中濃度を測定した。

0136

結果
十二指腸内反復投与の後に得られたPEP10896の薬物動態プロファイルを図5に示す。単回投与と反復投与との差を強調するために、実施例3で説明した十二指腸内投与の結果を図5に含めた。反復投与は、ラット血清中のポリペプチドPEP10896の濃
度を高め、薬物動態プロファイルを延長したことから、PEP10986は、経口摂取後もアルブミン結合能力を保持していたことが示された。3回目の投与後に濃度が2回高く増加したことから、反復投与によってより高い血清レベルが達成される可能性があることが示された。

0137

実施形態の項目別一覧
1.経口投与による処置に使用するための化合物であって、該化合物は、
− 所望の治療活性を付与する部分(I);および
−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列
を含み、
ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない前記化合物。

0138

2.前記部分(I)は、ヒト内因性酵素、ホルモン、増殖因子、ケモカイン、サイトカイン、血液凝固および補体因子、自然免疫防御および調節ペプチドからなる群から選択される構成要素、例えば、インスリン、インスリン類似体、IL−2、IL−5、GLP−1、BNP、IL1−RA、KGF、Stemgen(登録商標)、GH、G−CSF、CTLA−4、ミオスタチン、第VII因子、第VIII因子、および第IX因子、ならびにそれらのうちいずれかの誘導体からなる群から選択される構成要素を含む、項目1に記載の使用のための化合物。

0139

3.前記部分(I)は、モジュリン、細菌毒素、ホルモン、自然免疫防御および調節ペプチド、酵素、および活性化タンパク質からなる群から選択される、生物学的に活性な非ヒトタンパク質を含む、項目1に記載の使用のための化合物。

0140

4.前記部分(I)は、標的分子との選択的な相互作用が可能な結合ポリペプチドを含む、項目1に記載の使用のための化合物。

0141

5.結合ポリペプチドは、抗体結合活性を実質的に保持する抗体ならびにそれらのフラグメントおよびドメイン;ミクロボディ、マキシボディ、アビマー、およびその他の小さいジスルフィド結合タンパク質;ならびにブドウ球菌タンパク質Aおよびそれらのドメイン、その他の3へリックスドメイン、リポカリン、アンキリン反復ドメイン、セルロース結合ドメイン、γクリスタリン、緑色蛍光タンパク質、ヒト細胞傷害性T細胞結合抗原4、クニッツドメインのようなプロテアーゼ阻害剤、PDZドメイン、SH3ドメイン、ペプチドアプタマー、ブドウ球菌のヌクレアーゼ、テンダミスタット、フィブロネクチンIII型ドメイン、トランスフェリン、ジンクフィンガー、およびコノトキシンからなる群から選択される足場から誘導された結合タンパク質からなる群から選択される、項目4に記載の使用のための化合物。

0142

6.前記結合ポリペプチドは、ブドウ球菌タンパク質AのドメインBから誘導されたタンパク質Zの変異体を含み、ここで該変異体は、配列番号719、配列番号720、および配列番号721から選択される足場アミノ酸配列を含み、式中Xは、任意のアミノ酸残基を示す、項目5に記載の使用のための化合物。

0143

7.前記標的分子は、CD14、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33
、CD37、CD40、CD52、CD56、CD70、CD138、cMet、HER1、HER2、HER3、HER4、CAIX、CEA、IL−2受容体、IGF1R、VEGFR2、MUC1、PDGFR−ベータ、PSMA、タグ−72、FOLR1、メソテリン、CA6、GPNMB、インテグリン、およびephA2のような腫瘍関連または他の細胞表面関連抗原;TNF−α、IL−1α、IL−1β、IL−1Ra、IL−5、IL−6、IL−13、IL−17A、IL−18、IL−23、IL−36、G−CSF、GM−CSF、およびそれらの受容体のようなサイトカイン;IL−8、CCL−2、およびCCL11、ならびにそれらの受容体のようなケモカイン;C3および第D因子のような補体因子;HGFおよびミオスタチンのような増殖因子;GH、インスリン、およびソマトスタチンのようなホルモン;アルツハイマー病のAβペプチドのようなペプチド;他の疾患関連アミロイドペプチド;ヒスタミンおよびIgEのような過敏症メディエーター;フォン−ウィルブランド因子のような血液凝固因子;ならびに細菌毒素およびヘビ毒のような毒素からなる群から選択される、項目4〜6のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0144

8.前記部分(I)は、a)細胞毒性物質、例えばカリケアマイシン、オーリスタチン、ドキソルビシン、メイタンシノイド、タキサン、エクテイナシジン、ゲルダナマイシン、メトトレキセート、カンプトテシン、シクロホスファミド、シクロスポリン、およびそれらの誘導体、ならびにそれらの組み合わせ;ならびにb)抗炎症薬、例えば非ステロイド性抗炎症薬、サイトカイン抑制性抗炎症薬、コルチコステロイド、メトトレキセート、プレドニゾン、シクロスポリン、モロニサイドケイ皮酸、レフルノミド、およびそれらの誘導体、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される非タンパク質様の構成要素を含む、項目1に記載の使用のための化合物。

0145

9.前記部分(II)は、天然に存在するGAドメインまたはそれらの誘導体を含む、項目1〜8のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0146

10.前記部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA1、ドメインGA2、およびドメインGA3、ならびにそれらの誘導体からなる群から選択されるGAドメインを含む、項目9に記載の使用のための化合物。

0147

11.前記部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3またはそれらの誘導体を含む、項目10に記載の使用のための化合物。

0148

12.前記部分(II)は、配列番号515に記載のアミノ酸配列を有する連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3を含む、項目11に記載の使用のための化合物。

0149

13.前記部分(II)は、アルブミン結合モチーフを含み、該モチーフは、アミノ酸配列:
GVSDX5YKX8X9I X11X12AX14TVEGVX20 ALX23X24X25I
からなり、
式中、互いに独立して、
X5は、YおよびFから選択され;
X8は、N、R、およびSから選択され;
X9は、V、I、L、M、F、およびYから選択され;
X11は、N、S、E、およびDから選択され;
X12は、R、K、およびNから選択され;
X14は、KおよびRから選択され;
X20は、D、N、Q、E、H、S、R、およびKから選択され;
X23は、K、I、およびTから選択され;
X24は、A、S、T、G、H、L、およびDから選択され;ならびに
X25は、H、E、およびDから選択される、項目1〜11のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0150

14.X5は、Yである、項目13に記載の使用のための化合物。

0151

15.X8は、NおよびRから選択され、特にRである、項目13〜14のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0152

16.X9は、Lである、項目13〜15のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0153

17.X11は、NおよびSから選択され、特にNである、項目13〜16のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0154

18.X12は、RおよびKから選択され、X12は、Rであるか、またはKである、項目13〜17のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0155

19.X14は、Kである、項目13〜18のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0156

20.X20は、D、N、Q、E、H、R、およびSから選択され、特にEである、項目13〜19のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0157

21.X23は、KおよびIから選択され、特にKである、項目13〜20のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0158

22.X24は、A、S、T、G、H、およびLから選択され、特にLである、項目13〜21のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0159

23.X24は、Lである、項目22に記載の使用のための化合物。

0160

24.X23X24は、KLである、項目23に記載の使用のための化合物。

0161

25.X23X24は、TLである、項目23に記載の使用のための化合物。

0162

26.X24は、A、S、T、G、およびHから選択される、項目22に記載の使用のための化合物。

0163

27.X23は、Iである、項目26に記載の使用のための化合物。

0164

28.X25は、Hである、項目13〜27のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0165

29.前記アルブミン結合モチーフは、配列番号1〜257から選択されるアミノ酸配列からなり、とりわけ、
配列番号2、配列番号3、配列番号9、配列番号15、配列番号25、配列番号27、配列番号46、配列番号49、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号1
55、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244および配列番号245、
から選択されるアミノ酸配列からなり、なかでも、配列番号3、配列番号53、および配列番号239から選択されるアミノ酸配列からなる、項目13〜28のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0166

30.部分(II)は、アミノ酸配列:
LAEAKXaXbAXcXd ELXeKY−[ABM]−LAALP
を含み、
式中、
[ABM]は、項目13〜29のいずれか1項に記載のアルブミン結合モチーフであり、
互いに独立して、
Xaは、VおよびEから選択され;
Xbは、L、E、およびDから選択され;
Xcは、N、L、およびIから選択され;
Xdは、RおよびKから選択され;ならびに
Xeは、DおよびKから選択される、項目13〜29のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0167

31.Xaは、Vである、項目30に記載の使用のための化合物。

0168

32.Xbは、Lである、項目30〜31のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0169

33.Xcは、Nである、項目30〜32のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0170

34.Xdは、Rである、項目30〜33のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0171

35.Xeは、Dである、項目30〜34のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0172

36.前記部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3の誘導体を含み、該誘導体は、以下から選択される1つの定義、すなわち:
i)該アミノ酸配列は、配列番号258〜514から選択され、とりわけ、
配列番号259、配列番号260、配列番号266、配列番号272、配列番号282、配列番号284、配列番号303、配列番号306、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号412、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501および配列番号502、
から選択され、なかでも、配列番号260、配列番号310、および配列番号496から選択されること;
ii)該アミノ酸配列は、(i)に記載の配列に対して85%またはそれより大きい同一性を有するアミノ酸配列であること
から選択される1つの定義を満たすアミノ酸配列を含む、項目11に記載の使用のための化合物。

0173

37.前記部分(II)は、連鎖球菌株G148由来タンパク質GのドメインGA3の誘導体を含み、該誘導体は、
i)LAX3AKX6X7ANX10 ELDX14YGVSDF YKRLIX26KAKTVEGVEALKX39X40ILX43X44LP
式中、互いに独立して、
X3は、E、S、Q、およびCから選択され;
X6は、E、S、およびCから選択され;
X7は、AおよびSから選択され;
X10は、A、S、およびRから選択され;
X14は、A、S、C、およびKから選択され;
X26は、DおよびEから選択され;
X39は、DおよびEから選択され;
X40は、AおよびEから選択され;
X43は、AおよびKから選択され;
X44は、A、S、およびEから選択され;
45位におけるLは、存在しているか、または存在しておらず;ならびに
46位におけるPは、存在しているか、または存在していない;
ならびに
ii)i)で定義された配列と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列、
から選択されるアミノ酸配列を含む、項目11に記載の使用のための化合物。

0174

38.X6は、Eである、項目37に記載の使用のための化合物

0175

39.X3は、Sであるか、またはEである、項目37〜38のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0176

40.X7は、Aである、項目37〜39のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0177

41.X14は、Sであるか、またはCである、項目37〜40のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0178

42.X10は、Aであるか、またはSである、項目37〜41のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0179

43.X26は、Dであるか、またはEである、項目37〜42のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0180

44.X39は、Dであるか、またはEである、項目37〜43のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0181

45.X40は、Aである、項目37〜44のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0182

46.X43は、Aである、項目37〜45のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0183

47.X44は、Aであるか、またはSである、項目37〜46のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0184

48.45位におけるLが存在する、項目37〜47のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0185

49.46位におけるPが存在する、項目37〜48のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0186

50.誘導体は、配列番号516〜659および配列番号679〜718からなる群から選択されるアミノ酸配列、特に、
配列番号519〜520、配列番号522〜523、配列番号525〜526、配列番号528〜529、配列番号531〜532、配列番号534〜535、配列番号537〜538、配列番号540〜541、配列番号543〜544、配列番号546〜547、配列番号549〜550、配列番号552〜553、配列番号556〜557、配列番号564〜565、配列番号679〜685および配列番号707〜718、
からなる群から選択されるアミノ酸配列、または配列番号516〜659からなる群から選択されるアミノ酸配列、特に、
配列番号519〜520、配列番号522〜523、配列番号525〜526、配列番号528〜529、配列番号531〜532、配列番号534〜535、配列番号537〜538、配列番号540〜541、配列番号543〜544、配列番号546〜547、配列番号549〜550、配列番号552〜553、配列番号556〜557および配列番号564〜565
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、項目37に記載の使用のための化合物。

0187

51.i)で定義された配列のN末端および/またはC末端に位置する1つまたはそれ以上の追加のアミノ酸残基をさらに含む、項目37〜50のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0188

52.誘導体は、配列番号660〜665および配列番号677〜678からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、項目51に記載の使用のための化合物。

0189

53.部分(II)は、相互作用のKDが、最大で1×10−8M、例えば最大で1×10−9M、例えば最大で1×10−10M、例えば最大で1×10−11M、例えば最大で1×10−12Mになるようにアルブミンに結合する、項目1〜52のいずれか1項に記載の使用のための化合物。

0190

54.a)化合物であって、
− 所望の治療活性を付与する部分(I);および
−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列
を含み、
ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない、化合物と;
b)少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤と
を含む、経口投与用の医薬組成物。

0191

55.前記化合物は、項目2〜53のいずれか1項に記載の化合物である、項目54に記載の医薬組成物。

0192

56.前記治療活性の経口での生物学的利用能を増加させるための少なくとも1種の構
成要素をさらに含む、項目54〜55のいずれか1項に記載の医薬組成物。

0193

57.前記構成要素は、プロテアーゼ阻害剤、吸収促進剤、粘膜付着性ポリマー、製剤媒体、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、項目56に記載の医薬組成物。

0194

58.丸剤、錠剤、カプセル、粉末または顆粒のような固体の形態;ペーストのような半固体の形態;およびエリキシル、溶液または懸濁液のような液体の形態から選択される形態で存在する、項目54〜57のいずれか1項に記載の医薬組成物。

0195

59.即時放出、遅延放出、または制御放出用に設計された製剤の形態である、項目54〜58のいずれか1項に記載の医薬組成物。

0196

60.腸溶性カプセルとして製剤化されている、項目54〜59のいずれか1項に記載の医薬組成物。

0197

61.化合物を経口投与することを含む、このような処置が必要な哺乳動物の対象の処置方法であって、該化合物は、
− 所望の治療活性を付与する部分(I);および
−アルブミンに結合し、M1/Emm1、M3/Emm3、M12/Emm12、EmmL55/Emm55、Emm49/EmmL49、H、G、MAG、ZAG、PPL、およびPABから選択される天然に存在するアルブミン結合タンパク質、またはそれらのいずれか1つのアルブミン結合ドメイン、フラグメントもしくは誘導体を含む部分(II)に対応するアミノ酸配列
を含み、
ただし、部分(I)は、エキセンジン配列、エキセンジン類似体の配列、エキセンジン活性を有するフラグメントの配列またはエキセンジン類似体の活性を有するフラグメントから選択されない前記処置方法。

0198

62.項目54〜60のいずれか1項に記載の医薬組成物を経口投与することを含む、このような処置が必要な哺乳動物の対象の処置方法。

0199

63.前記化合物は、項目2〜53のいずれか1項に記載の化合物である、項目61〜62のいずれか1項に記載の方法。

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