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技術 体臭抑制剤

出願人 株式会社ナールスコーポレーション株式会社トーア紡コーポレーション
発明者 松井健二吉岡龍藏石田英晃
出願日 2018年8月31日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-163456
公開日 2020年3月5日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-033326
状態 未査定
技術分野 化粧料
主要キーワード ジハロゲン化アルキレン 未処理区 こすり取る アルブゾフ反応 脂肪族炭化水素オキシ基 カット綿 体臭抑制効果 不揮発化
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

体臭原因物質揮発性を低下させることにより、臭いの発生を抑制する効果を発揮する、体臭抑制剤を提供する。

解決手段

本発明の体臭抑制剤は、下記式(1)[式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子、又は、置換基を示す。nは1以上の整数を示す]で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物から選択される少なくとも1種を有効成分として含む。

化1】

概要

背景

近年、衛生志向が高まり、体臭嫌悪される傾向が強まっている。体臭には、腋臭足臭加齢臭等が含まれる。腋臭や足臭の主な原因物質としては、イソ吉草酸ノナン酸カプリン酸等の低級脂肪酸が知られている。また、加齢臭の主な原因物質としては、2−オクテナールや2−ノネナール等の不飽和アルデヒドが知られている。

特許文献1には、13−オキサビシクロ[10.1.0]トリデカン類を含有する抗菌剤を使用して、腋臭の発生に関与する皮膚常在菌の増殖を抑制することにより、体臭を抑制する方法が記載されている。しかし、この方法によれば、皮膚常在菌のうち健康な皮膚を維持する為に欠かせない菌も増殖が抑制されるので、体臭は抑制されても、他の問題が新たに発生する恐れがあった。

また、特許文献2には、加齢により皮脂中において含有比率が高まるパルミトレイン酸表在菌の酸素添加酵素によってパルミトレイン酸ヒドロペルオキシドへと酸化され、次いでこのパルミトレイン酸ヒドロペルオキシドがβ開裂することでオクテナールや2−ノネナール等の不飽和アルデヒドが生成することが記載され、トラネキサム酸やβ−カロチン等の脂肪酸酸素添加酵素阻害剤を使用することで前記不飽和アルデヒドの生成を抑制することができることが記載されている。

その他、特許文献3には、シソ及び月見草由来ポリフェノール体内に摂取すると、オクテナールや2−ノネナール等の不飽和アルデヒドの生成が抑制されることが記載されている。

特許文献2、3の方法によれば加齢臭の原因となる不飽和アルデヒドの生成を抑制することはできるが、一旦生成された不飽和アルデヒドについてはその臭気を抑制することはできなかった。

概要

体臭の原因物質の揮発性を低下させることにより、臭いの発生を抑制する効果を発揮する、体臭抑制剤を提供する。本発明の体臭抑制剤は、下記式(1)[式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子、又は、置換基を示す。nは1以上の整数を示す]で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物から選択される少なくとも1種を有効成分として含む。なし

目的

本発明の目的は、体臭の原因物質の揮発性を低下させることにより、臭いの発生を抑制する効果を発揮する、体臭抑制剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)[式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子、又は、置換基として、ハロゲン原子、−COOR3、−CONR32、−COR3、−CN、−NO2、−NHCOR3、−OR3、−SR3、−OCOR3、−SO3R3、及び−SO2NR32からなる群より選択される基を1又は2以上有していてもよい炭化水素基(前記R3は、同一又は異なって、水素原子又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を示す)を示す。nは1以上の整数を示す]で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物から選択される少なくとも1種を有効成分として含む、体臭抑制剤

技術分野

0001

本発明は、体臭抑制剤に関する。

背景技術

0002

近年、衛生志向が高まり、体臭嫌悪される傾向が強まっている。体臭には、腋臭足臭加齢臭等が含まれる。腋臭や足臭の主な原因物質としては、イソ吉草酸ノナン酸カプリン酸等の低級脂肪酸が知られている。また、加齢臭の主な原因物質としては、2−オクテナールや2−ノネナール等の不飽和アルデヒドが知られている。

0003

特許文献1には、13−オキサビシクロ[10.1.0]トリデカン類を含有する抗菌剤を使用して、腋臭の発生に関与する皮膚常在菌の増殖を抑制することにより、体臭を抑制する方法が記載されている。しかし、この方法によれば、皮膚常在菌のうち健康な皮膚を維持する為に欠かせない菌も増殖が抑制されるので、体臭は抑制されても、他の問題が新たに発生する恐れがあった。

0004

また、特許文献2には、加齢により皮脂中において含有比率が高まるパルミトレイン酸表在菌の酸素添加酵素によってパルミトレイン酸ヒドロペルオキシドへと酸化され、次いでこのパルミトレイン酸ヒドロペルオキシドがβ開裂することでオクテナールや2−ノネナール等の不飽和アルデヒドが生成することが記載され、トラネキサム酸やβ−カロチン等の脂肪酸酸素添加酵素阻害剤を使用することで前記不飽和アルデヒドの生成を抑制することができることが記載されている。

0005

その他、特許文献3には、シソ及び月見草由来ポリフェノール体内に摂取すると、オクテナールや2−ノネナール等の不飽和アルデヒドの生成が抑制されることが記載されている。

0006

特許文献2、3の方法によれば加齢臭の原因となる不飽和アルデヒドの生成を抑制することはできるが、一旦生成された不飽和アルデヒドについてはその臭気を抑制することはできなかった。

先行技術

0007

特開2003−34637号公報
特開平11−286424号公報
特開2007−314472号公報

発明が解決しようとする課題

0008

従って、本発明の目的は、体臭の原因物質の揮発性を低下させることにより、臭いの発生を抑制する効果を発揮する、体臭抑制剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、体臭の原因物質の産生を抑制し、且つ産生された体臭の原因物質の揮発性を低下させることにより、臭いの発生を抑制する効果を発揮する、体臭抑制剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記事項を見いだした。
1.グルタチオンは体臭の原因物質に速やかに付加反応することにより、体臭の原因物質を高分子量化し、高極性化して、揮発性を著しく低下させること
2.グルタチオンは、体内において抗酸化作用細胞賦活作用等を発揮して、体臭の原因物質の産生を抑制する効果を発揮すること
3.下記式(1)で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物は、グルタチオンの合成促進効果に優れ、皮膚に適用することによりグルタチオン濃度を速やかに上昇させることができること
4.皮膚表面の、体臭の原因物質が存する部位に、下記式(1)で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物を適用すると、これを適用することにより生成したグルタチオンが体臭の原因物質の産生を抑制し、且つ産生された体臭の原因物質には、揮発性を低下させるよう作用することにより体臭を抑制する効果を発揮すること
本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。

0010

すなわち、本発明は、下記式(1)



[式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子、又は、置換基として、ハロゲン原子、−COOR3、−CONR32、−COR3、−CN、−NO2、−NHCOR3、−OR3、−SR3、−OCOR3、−SO3R3、及び−SO2NR32からなる群より選択される基を1又は2以上有していてもよい炭化水素基(前記R3は、同一又は異なって、水素原子又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を示す)を示す。nは1以上の整数を示す]
で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物から選択される少なくとも1種を有効成分として含む、体臭抑制剤を提供する。

発明の効果

0011

本発明の体臭抑制剤は、皮膚に適用すると、皮膚細胞内においてグルタチオン濃度を速やかに上昇させることができる。そして、産生されたグルタチオンは体臭の原因物質と速やかに反応して高分子量化し、高極性化することにより、不揮発化して、臭いの発生を抑制することができる。また、産生したグルタチオンは、体臭の原因物質の産生を抑制する効果も発揮することができる。
更に、上記式(1)で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物は、それ自体は抗菌性を有さず、安全性に優れる。そのため、これを使用しても、健康な皮膚を維持する為に欠かせない皮膚常在菌が損なわれることはない。

図面の簡単な説明

0012

本発明の体臭抑制効果の評価結果(GCMS分析結果)を示す図であり、左腋下(体臭抑制剤処理区)から採取したサンプルのGC−MS分析結果を示す図である。
図1同一人物の右腋下(体臭抑制剤未処理区)から採取したサンプルのGC−MS分析結果である。

0013

[体臭抑制剤]
本発明の体臭抑制剤は、有効成分として、下記式(1)で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物から選択される少なくとも1種を含む。

0014

下記式(1)で表される化合物は少なくとも1個の不斉原子を有する。そのため、下記式(1)で表される化合物には少なくとも2種の光学異性体が存在する。本発明の体臭抑制剤は、下記式(1)で表される化合物として、光学異性体(若しくは、鏡像異性体)の等量混合物(=ラセミ体)を使用してもよく、又前記光学異性体の等量混合物を光学分割して得られる光学活性体(若しくは、片方の鏡像異性体)を使用しても良い。尚、ラセミ体の光学分割にはジアステレオマー塩法やキラルカラムを用いた分割法等、周知慣用の方法を採用することができる。

0015

[式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子、又は、置換基として、ハロゲン原子、−COOR3、−CONR32、−COR3、−CN、−NO2、−NHCOR3、−OR3、−SR3、−OCOR3、−SO3R3、及び−SO2NR32からなる群より選択される基を1又は2以上有していてもよい炭化水素基(前記R3は、同一又は異なって、水素原子又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を示す)を示す。nは1以上の整数を示す]

0016

前記R1、R2における炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基芳香族炭化水素基、及びこれらが単結合を介して結合した基が含まれる。

0017

脂肪族炭化水素基としては、C1-20(=炭素数1〜20)の脂肪族炭化水素基が好ましく、例えば、メチル基エチル基プロピル基イソプロピル基ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、デシル基ドデシル基等の炭素数C1-20(好ましくはC1-10、特に好ましくはC1-3)程度のアルキル基ビニル基アリル基、1−ブテニル基等のC2-20(好ましくはC2-10、特に好ましくはC2-3)程度のアルケニル基エチニル基プロピニル基等のC2-20(好ましくはC2-10、特に好ましくはC2-3)程度のアルキニル基等が挙げられる。

0018

脂環式炭化水素基としては、C3-20脂環式炭化水素基が好ましく、例えば、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロオクチル基等のC3-20(好ましくはC3-15、特に好ましくはC5-8)程度のシクロアルキル基シクロペンテニル基、シクロへキセニル基等のC3-20(好ましくはC3-15、特に好ましくはC5-8)程度のシクロアルケニル基パーヒドロナフタレン−1−イル基ノルボルニル基アダマンチル基トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基等の橋かけ環式炭化水素基等が挙げられる。

0019

芳香族炭化水素基としては、C6-14(特に、C6-10)芳香族炭化水素基が好ましく、例えば、フェニル基ナフチル基等が挙げられる。

0020

脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した基には、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基等のシクロアルキル置換アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル置換C1-4アルキル基等)等が含まれる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基には、アラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基等)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基等)等が含まれる。

0021

前記R3における脂肪族炭化水素基としては、上記R1、R2における脂肪族炭化水素基と同様の例を挙げることができる。

0022

前記R3における脂肪族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、オキソ基ヒドロキシル基置換オキシ基(例えば、C1-4アルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、C7-16アラルキルオキシ基、C1-4アシルオキシ基等)、カルボキシル基置換オキシカルボニル基(例えば、C1-4アルコキシカルボニル基、C6-10アリールオキシカルボニル基、C7-16アラルキルオキシカルボニル基等)、置換又は無置換カルバモイル基(例えば、カルバモイルメチルカルバモイル等のC1-4アルキル置換カルバモイル、フェニルカルバモイル基等のC6-10アリール置換カルバモイル基)、シアノ基ニトロ基、置換又は無置換アミノ基(例えば、メチルアミノジメチルアミノエチルアミノジエチルアミノ基等のモノ又はジC1-4アルキルアミノ基;1−ピロリジニルピペリジノモルホリノ基等の5〜8員の環状アミノ基;アセチルアミノプロピオニルアミノベンゾイルアミノ基等のC1-10アシルアミノ基ベンゼンスルホニルアミノ、p−トルエンスルホニルアミノ基等のスルホニルアミノ基)、スルホ基複素環式基等が挙げられる。また、前記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用保護基で保護されていてもよい。

0023

nは1以上の整数を示し、例えば1〜10の整数である。

0024

式(1)で表される化合物としては、下記[I][II]が含まれる。
[I]式(1)中のOR1基とOR2基が何れもOH基である化合物(化合物(I))
[II]式(1)中のOR1基とOR2基の少なくとも一方が、OH基以外の基である化合物(化合物(II))

0025

化合物(I)の場合、nとしては、好ましくは2〜10の整数、特に好ましくは2〜8の整数である。

0026

化合物(II)の場合、nとしては、好ましくは1〜8の整数、特に好ましくは2〜6の整数である。

0027

化合物(II)におけるOR1基とOR2基の組みあわせとしては、下記[II-i]〜[II-v]の組み合わせが好ましい。特に、式(1)中のnが1又は2の場合は下記[II-i]〜[II-iv]の組み合わせが好ましく、式(1)中のnが3以上の整数の場合は下記[II-v]の組み合わせが好ましい。

0028

[II-i]下記式(i-1)で表される基と下記式(i-2)で表される基の組み合わせ



[式(i-1)中、R4は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有していてもよい複素環式基を示す]
[式(i-2)中、R5〜R7は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、−COOR8、−CONR82、−COR8、−OCOR8、−CF3、−CN、−SR8、−SOR8、−SO2R8、−SO2NR82、−PO(OR8)2、及び−NO2からなる群より選択される基を示す。前記R8は、水素原子、アルキル基、又はアルケニル基を示す。R5〜R7から選択される2つの基は互いに結合して、式(i-2)で示される基において、これらの基が結合する炭素原子と共に、環を形成していてもよい]

0029

前記脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基としては、上述のR1、R2における脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基と同様の例を挙げることができる。

0030

前記複素環式基を構成する複素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素環が含まれる。このような複素環としては、環を構成する原子に炭素原子と少なくとも1種のヘテロ原子(例えば、酸素原子イオウ原子窒素原子等)を有する3〜10員環(好ましくは4〜6員環)、及びこれらの縮合環を挙げることができる。具体的には、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、オキシラン環等の3員環;オキセタン環等の4員環;フラン環テトラヒドロフラン環オキサゾール環、イソオキサゾール環、γ−ブチロラクトン環等の5員環;4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環モルホリン環等の6員環;ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環、イソクロマン環等の縮合環;3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環等の橋かけ環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン環チアゾール環イソチアゾール環、チアジアゾール環等の5員環;4−オキソ−4H−チオピラン環等の6員環;ベンゾチオフェン環等の縮合環等)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール環ピロリジン環ピラゾール環、イミダゾール環トリアゾール環等の5員環;イソシアヌル環ピリジン環ピリダジン環、ピリミジン環ピラジン環ピペリジン環ピペラジン環等の6員環;インドール環インドリン環キノリン環アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環等の縮合環等)等が挙げられる。複素環式基は前記複素環の構造式から1個の水素原子を除いた基である。

0031

前記R4〜R7における脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、及び複素環式基が有していてもよい置換基としては、前記R3における脂肪族炭化水素基が有していてもよい置換基と同様の例を挙げることができる。

0032

[II-ii]下記式(ii-1)で表される基と下記式(ii-2)で表される基の組み合わせ



[式(ii-1)中、R9は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R10は水素原子又は下記式(r10)



(式中、R11は水素原子、メチル基、又はエチル基を示す。n1は0〜4の整数、n2は0又は1、n3は0〜4の整数を示す。n1〜n3から選択される2以上が同一であってもよい。X1はアミド結合又はアルケニレン基を示し、X2は−COOR3、−CONR32、−COR3、−CN、−NO2、−NHCOR3、−OR3、−SR3、−OCOR3、−SO3R3、及び−SO2NR32からなる群より選択される基(前記R3は、前記に同じ)を示す)
で表される基を示す]
[式(ii-2)中、Y1は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ハロゲン原子、−COOR8、−CONR82、−COR8、−OCOR8、−CF3、−CN、−SR8、−SOR8、−SO2R8、−SO2NR82、−PO(OR8)2、及び−NO2からなる群より選択される基を示す。R8は前記に同じ。Y2は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、−COOR3、−CONR32、−COR3、−CN、−NO2、−NHCOR3、−OR3、−SR3、−OCOR3、−SO3R3、及び−SO2NR32からなる群より選択される基(前記R3は、前記に同じ)を示す。Y1とY2は互いに結合して、式(ii-2)中のベンゼン環を構成する炭素原子と共に、環を形成していてもよい]

0033

[II-iii]置換基を有していてもよいアルコキシ基と、下記式(iii-1)〜(iii-4)で表される基から選択される基の組み合わせ



(式中、R12は水素原子、メチル基、又はエチル基を示す。Y1、Y2は前記に同じ。Y1とY2は互いに結合して、式中の芳香環を構成する炭素原子と共に、環を形成していてもよい)

0034

[II-iv]OR1基とOR2基が、同一又は異なって、下記式(iv-1)で表される基である組み合わせ



(式中、Y1、Y2は前記に同じ。Y1とY2は互いに結合して、式中のベンゼン環を構成する炭素原子と共に、環を形成していてもよい)

0035

[II-v]ヒドロキシル基と置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素オキシ基(好ましくはC1-6アルコキシ基)との組み合わせ

0036

上記アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、及び脂肪族炭化水素オキシ基が有していてもよい置換基としては、前記R3における脂肪族炭化水素基が有していてもよい置換基と同様の例を挙げることができる。

0037

前記脂肪族炭化水素オキシ基を構成する脂肪族炭化水素基としては、上記R1、R2における脂肪族炭化水素基と同様の例を挙げることができる。

0038

前記化合物(I)としては、下記式(I-1)〜(I-5)で表される化合物(光学異性体を含む)が好ましい。

0039

前記化合物(II)としては、下記式(II-1)〜(II-2)で表される化合物(光学異性体を含む)が好ましい。

0040

式(1)で表される化合物は水和物であってもよく、又、式(1)で表される化合物やその水和物は塩を形成していてもよい。式(1)で表される化合物やその水和物の塩としては、例えば、ナトリウム塩カリウム塩等のアルカリ金属塩マグネシウム塩カルシウム塩バリウム塩等のアルカリ土類金属塩アンモニアとの塩;トリメチルアミントリエチルアミントリブチルアミンピリジンキノリンピペリジンイミダゾールピコリンジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジンN−メチルモルホリンジエチルアミンシクロヘキシルアミンプロカインジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミン等の含窒素有機塩基との塩;リジンアルギニンオルニチン等の塩基性アミノ酸との塩;遷移金属塩塩酸硫酸硝酸リン酸ホウ酸等の無機酸との塩;シュウ酸酢酸p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩等が挙げられる。

0041

上記式(1)で表される化合物のうち化合物(I)は、例えば下記工程[1]〜[4]を経て製造することができる。また、化合物(II)は、例えば下記工程[1]〜[10]を経て製造することができる。

0042

下記式中、nは前記に同じ。Xはハロゲン原子(フッ素原子塩素原子臭素原子、又はヨウ素原子)を示し、R、R’は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基を示す。R”はアミノ基の保護基を示す。DPRは脱保護剤を示す。尚、アミノ基の保護基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基、アシル基(RaC(=O)基;Raは炭素数1〜10のアルキル基)、アルコキシカルボニル基(RbOC(=O)基;Rbは炭素数1〜10のアルキル基)、置換基を有していても良いベンジルオキシカルボニル基、置換基を有していても良いフェニルメチリデン基、置換基を有していても良いジフェニルメチリデン基等が挙げられる。また、前記置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルコキシ基、ニトロ基等が挙げられる。

0043

0044

0045

0046

工程[1]の反応は、式(2)で表されるジハロゲン化アルキレンに、式(3)で表される亜リン酸エステルを反応させて、式(4)で表されるホスホノアルカン酸を得る反応(ミカエリスアルブゾフ反応;Michaelis-Arbuzov Reaction)である。前記式(3)で表される亜リン酸エステルの使用量は、式(2)で表されるジハロゲン化アルキレン1モルに対して、例えば0.1〜1.0モル程度である。

0047

工程[1]の反応の反応温度は、例えば130〜140℃程度が好ましい。反応時間は、例えば0.5〜2時間程度である。

0048

工程[2]の反応は、工程[1]の反応を経て得られた式(4)で表されるホスホノアルカン酸に、式(5)で表される化合物を反応させて、式(6)で表される化合物を得る反応である。前記式(5)で表される化合物の使用量は、式(4)で表されるホスホノアルカン酸1モルに対して、例えば0.7〜1.3モル程度である。

0049

工程[2]の反応は、塩基の存在下で行うことが、反応の進行を促進する効果が得られる点で好ましい。前記塩基としては、例えば、炭酸水素カリウム炭酸水素ナトリウム炭酸カリウム炭酸ナトリウム等の炭酸塩類(特にアルカリ金属の炭酸塩類);水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物水酸化カルシウム水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;リン酸二水素ナトリウムリン酸二水素カリウム等のリン酸塩類(特にアルカリ金属のリン酸塩類);酢酸ナトリウム酢酸カリウム等のカルボン酸塩類(特にアルカリ金属のカルボン酸塩類);トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;ナトリウムメトキシドナトリウムエトキシド等の金属アルコキシド類(特にアルカリ金属のアルコキシ類);水素化ナトリウム等の金属水素化物類等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。塩基の使用量は、式(4)で表されるホスホノアルカン酸1モルに対して、例えば0.9〜1.1モル程度である。

0051

工程[2]の反応の反応温度は、例えば100〜110℃程度が好ましい。反応時間は、例えば6〜24時間程度である。

0052

工程[3]の反応は、工程[2]の反応を経て得られた式(6)で表される化合物の保護基で保護されたカルボキシ基(−COOR’)、及び保護基で保護されたアミノ基(−NHR")、及び保護基で保護されたホスホン酸基(−P(=O)(OR)2)を脱保護して、式(7)で表される化合物を得る反応である。保護基で保護された基の脱保護は、脱保護剤を反応させることにより行うことができる。前記脱保護剤(上記式中では、「DPR」で表される)としては、強塩基(例えば、水酸化ナトリウム)又は強酸(例えば、塩酸)を好適に使用することができる。

0053

工程[3]の反応の反応温度は、例えば90〜100℃程度が好ましい。反応時間は、例えば20〜24時間程度である。

0054

工程[4]の反応は、工程[3]の反応を経て得られた式(7)で表される化合物に、脱保護剤をトラップする作用を有する化合物を反応させて、化合物(I)を得る反応である。脱保護剤をトラップする作用を有する化合物としては、例えば脱保護剤が塩酸である場合は、プロピレンオキシドを使用することができる。脱保護剤をトラップする作用を有する化合物の使用量は、式(7)で表される化合物1モルに対して、例えば3.0〜6.0モル程度である。

0055

工程[5]は、化合物(I)のカルボキシル基に保護基を導入する工程であり、例えば、化合物(I)とRCOH(RCは置換基を有していてもよいアリール基又はアラルキル基を示し、好ましくはベンジル、4−ニトロベンジル基である)を反応させることにより保護基を導入することができる。この反応は、酸触媒(例えば、塩酸等)の存在下、室温付近温度環境下で行うことが好ましい。反応時間は、例えば12〜24時間程度である。

0056

工程[6]は、化合物(I)のアミノ基に保護基を導入する工程であり、例えば、溶媒に溶解した化合物(I)中にR”Xを滴下して反応させることにより、保護基を導入することができる。この反応は、塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム等)の存在下で行うことが好ましい。

0057

前記溶媒としては、例えば、水、ハロゲン化炭化水素系溶媒飽和又は不飽和炭化水素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒エーテル系溶媒等を1種又は2種以上使用することができる。

0058

滴下時温度は、室温以下が好ましく、特に0℃付近が好ましい。反応時間は、例えば0.5〜2時間程度である。また、滴下終了後は例えば25〜30℃に保温した状態で、例えば10〜24時間程度、撹拌しつつ熟成させることが好ましい。

0059

工程[7]は、リン酸基の2つのヒドロキシル基をハロゲン原子で置換する工程であり、例えば、工程[5][6]を経て得られた化合物に、触媒及び溶媒の存在下でハロゲン化剤を反応させることにより行うことができる。前記触媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等を使用することができる。また、前記溶媒としては、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒等を1種又は2種以上使用することができる。前記ハロゲン化剤としては、例えば、塩酸オキサリル塩化チオニル五塩化リンオキシ塩化リン等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。この反応は、室温付近の温度で1時間程度行うことが好ましい。

0060

工程[8]は、R1OHを反応させて、工程[7]を経て得られたリン原子に結合するハロゲン原子の一方をOR1に置換する工程である。この反応は塩基の存在下で行うことが好ましく、塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルイソプロピルアミン、N−メチルイミダゾール、ピリジン等が挙げられる。また、この反応は溶媒の存在下で行うことが好ましく、溶媒としては乾燥ジクロロメタンを使用することが好ましい。反応は、−65℃付近で30分間程度撹拌した後、室温までゆっくり昇温し、その後室温を保持した状態で1〜3時間程撹拌して行うことが好ましい。

0061

工程[9]は、R2OHを反応させて、リン原子に結合するハロゲン原子の他方をOR2に置換する工程である。工程[9]は、R1OHに代えてR2OHを使用する以外は工程[8]と同様の方法で行うことができる。

0062

工程[10]は、保護基で保護されたカルボキシル基とアミノ基を脱保護する工程であり、例えば、接触水素還元法、塩化アルミニウムを用いた脱保護法等により行うことができる。前記接触水素還元法は、パラジウム活性炭硫酸バリウム等の担体担持させたパラジウム系触媒白金系触媒の存在下で、水素ガスバブリングする方法である。また、前記塩化アルミニウムを用いた脱保護法は、三塩化アルミニウムを加えた溶媒(例えば、乾燥ニトロメタン等の高極性溶媒)で、工程[9]を経て得られた化合物とアニソールとを反応させる方法である。

0063

各工程の反応雰囲気としては反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気窒素雰囲気アルゴン雰囲気等の何れであってもよい。また、反応は常圧、減圧又は加圧下で行なうことができる。更に、反応はバッチ式セミバッチ式、連続式等の何れの方法でも行うことができる。

0064

工程終了後は、得られた反応生成物に、例えば、ろ過、濃縮蒸留、抽出、晶析吸着再結晶カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段を施して精製してもよい。

0065

式(1)で表される化合物の水和物は、上記方法で得られた化合物(I)又は化合物(II)を、水と水溶性溶媒とを用いた晶析処理に付すことにより製造することができる。

0066

前記水溶性溶媒としては、室温(25℃)において水に溶解する有機溶媒が好ましく、水に対する溶解度が50%以上(好ましくは80%以上、特に好ましくは95以上)のものが好ましい。

0067

前記水溶性溶媒としては、アルコール(例えば、メタノール、エタノール等の炭素数1〜5の低級アルコール)を使用することが好ましい。

0068

式(1)で表される化合物の塩は、上記方法で得られた化合物(I)又は化合物(II)に、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等の塩基性化合物;アンモニア;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、キノリン、ピペリジン、イミダゾール、ピコリン、ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミン等の含窒素有機塩基;リジン、アルギニン、オルニチン等の塩基性アミノ酸;塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸;シュウ酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸等を反応させることにより製造することができる。

0069

式(1)で表される化合物は少なくとも1個の不斉原子を有する。例えば、式(1)で表される化合物が1個の不斉原子を有する場合、式(1)で表される化合物は2種の光学異性体の等量混合物(=ラセミ体)である。ラセミ体の光学分割にはジアステレオマー塩法やキラルカラムを用いた分割法等、周知慣用の方法を採用することができる。

0070

ジアステレオマー塩法では、ラセミ体に塩基性光学活性物質を反応させて2種のジアステレオマー塩を形成させ、これらの溶解度の差を利用して分別晶析することにより一方のジアステレオマー塩を容易に単離することができる。

0071

前記塩基性光学活性化合物としては、例えば、D−又はL−リジン、D−又はL−アルギニン、D−又はL−p−ヒドロキシフェニルグリシンヒドラジド、D−又はL−p−ヒドロキシフェニルグリシンメチルエステル等が挙げられる。

0072

また、単離された一方のジアステレオマー塩を、例えばイオン交換樹脂を用いて分解することにより、式(1)で表される化合物に含まれる2種の光学異性体の一方を単離することができる。前記イオン交換樹脂としては、酸性陽イオン交換樹脂が好ましく、例えば、商品名「アンバーライトIR−120B」(オルガノ(株)製)、商品名「ダイヤイオン」(三菱化学(株)製)等を使用することができる。

0073

本発明の体臭抑制剤は、有効成分として、上記式(1)で表される化合物[例えば化合物(I)及び/又は化合物(II)、好ましくは上記式(I-1)〜(I-5)(II-1)〜(II-2)で表される化合物]、その塩、及びそれらの水和物から選択される少なくとも1種(光学異性体を含む)を含む。

0074

本発明の体臭抑制剤は、皮膚表面に適用することにより、γ−グルタミルトランスペプチダーゼを阻害し、グルタチオンの代謝を抑制することにより、グルタチオンの原料であるシステインの供給を滞らせ、その結果としてグルタチオンの再合成を滞らせて、一時的にグルタチオン濃度を低下させる。そして、グルタチオン濃度の低下を引き金としてグルタチオンの産生を促進する。本発明の体臭抑制剤は、上記の作用機序によってグルタチオンの産生を促進する効果を発揮して、表皮細胞中のグルタチオン濃度を、本発明の体臭抑制剤を適用しない場合に比べて有意に上昇させることができる。

0075

そして、グルタチオンは、抗酸化作用、解毒作用、細胞賦活作用等を発揮して、体臭の原因物質の産生を抑制する効果を発揮する。例えば、腋臭や足臭の主な原因物質であるイソ吉草酸、ノナン酸、カプリン酸等の低級脂肪酸は、汗腺皮脂腺からの分泌物を皮膚常在菌が分解することにより発生するが、グルタチオンは前記皮膚常在菌による分泌物の分解を抑制する効果を示すことにより、結果として腋臭や足臭の原因物質の産生を抑制する。また、加齢臭の主な原因物質である2−オクテナールや2−ノネナール等の不飽和アルデヒドは、加齢により皮脂中において含有比率が高まるパルミトレイン酸がその原料であるが、グルタチオンは皮膚細胞を賦活化して若返らせ、パルミトレイン酸の含有比率を低減する効果を示すことにより、結果として加齢臭の原因物質の産生を抑制する。

0076

更に、グルタチオンはSH基、アミノ基、及びカルボキシル基を有するため反応性に富み、産生された体臭の原因物質と反応してこれを高分子量化(グルタチオンと体臭の原因物質との付加反応物分子量は、例えば300以上であり、好ましくは350以上である。尚、分子量の上限は、例えば500である)し、揮発性を著しく低下させることにより臭いの発生を抑制することができる。また、産生された体臭の原因物質にグルタチオンが付加すると極性が著しく高まるため、これによっても揮発性が低下する。

0077

例えば体臭の原因物質が2−ノネナールである場合、グルタチオンは2−ノネナールと以下の様に反応して高分子量の付加反応物(下記式(ad-2)で表される化合物)が得られると考えられる。体臭の原因物質が2−ノネナール以外の不飽和アルデヒド(例えば、C4-10不飽和アルデヒド)の場合も、同様に反応すると考えられる。

0078

本発明の体臭抑制剤は細胞毒性を有さず、安全性に優れる。そのため、例えば、外皮用薬やスキンケア用化粧料等に添加剤として使用することができる。

0079

本発明の体臭抑制剤を外皮用薬やスキンケア用化粧料に添加する場合、その添加量は、式(1)で表される化合物、その塩、及びそれらの水和物から選択される少なくとも1種の濃度(2種以上含有する場合はその合計の濃度)が、例えば0.5〜70μM程度となる範囲であり、好ましくは10〜60μM、特に好ましくは30〜60μM、最も好ましくは40〜60μMである。

0080

前記外皮用薬やスキンケア用化粧料の使用形態は、特に制限されず、例えば、ペースト状、ゲル状、液状、乳液状、クリーム状の製剤として使用することができる。また、シート状基材含浸させてシート状製剤として使用したり、容器封入してエアゾール状の製剤やスプレー状の製剤として使用することもできる。尚、外皮用薬やスキンケア用化粧料の使用回数は特に制限がなく、症状や用途に応じて適宜調整することができる。

0082

前記スキンケア用化粧料には、例えば、化粧水、乳液等の基礎化粧料等が含まれる。

0083

以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。

0084

実施例1
式(II-2)で表される4種類の光学異性体(ジアステレオマー)の等量混合物(DL−2−アミノ−4−[(RSp)−(3−カルボキシメチルフェノキシ)(メトキシホスホリルブタン酸、抗菌性を有しない化合物、商品名「GGsTop」、和光純薬工業(株)製)を体臭抑制剤(1)とした。

0085

<体臭抑制効果の評価>
9名の男性パネラー(53〜62歳)が、晩、スプレーに詰めた体臭抑制剤(1)の0.005%水溶液を、左腋下に各3回噴霧し、これを1か月続けた。その後、左腋下(体臭抑制剤処理区)と右腋下(体臭抑制剤未処理区)をそれぞれ別のカット綿(メタノールで2回洗浄し、その後110℃で二晩乾燥させて脱臭したもの)を使用して、皮膚表面をこすり取るように20回擦って体表分泌物(サンプル)を採取した。
下記条件下でSPME法により抽出した臭い成分をガスクロマトグラフィー分析した。
Head Space Solid Phase Micro Extraction (HS-SPME)GS-MS
SPME fiber:50/30 μm divinylbenzene / Carboxen on polydimethylsiloxane on a StableFlex fiber
Collection: 80℃ for 20 min
GS-MS
Column: DB-WAX

0086

この結果、9名のうち4名のサンプルでは左腋下と右腋下において有意差が認められなかったが、5名のサンプルでは左腋下と右腋下において顕著な差が認められ、体臭抑制剤で処理された右腋下から採取したサンプルは、体臭抑制剤で処理を行っていない左腋下から採取したサンプルに比べて、2−ノネナールが還元されてなる2−ノネノール(保持時間:13.4分)や、2−ノネナールの前駆体であるエチル−9−オクタデセノエート(保持時間:16.0分)及びトリデカン(保持時間:10.5分)の含有量が著しく低下しており、臭い成分の産生が抑制されたことが確認できた(図1、2参照)。

0087

また、前記体臭抑制剤(1)は、下記方法によりグルタチオン合成促進効果を有することが確認できた。
すなわち、正常ヒト表皮細胞を、正常ヒト表皮角化細胞増殖用培地(商品名「HuMedia KG2」、紡績(株)製)を用いて96穴マイクロプレートに、2.0×104cells/96wellの細胞密度にて播種した。播種24時間後に、体臭抑制剤(1)25μMを含有した正常ヒト表皮角化細胞増殖用培地(商品名「HuMediaKB2」、倉敷紡績(株)製)と交換して培養を続けた。
3時間の培養後、100μMのフェニルメチルスルフォニルフルオライド含有リン酸バッファーを用い、超音波処理にて細胞破砕し、グルタチオンレダクターゼリサイクリング法により総グルタチオン量を定量した。
この結果、3時間の培養後の総グルタチオン量は、培養前の1.14倍に上昇していた。

0088

更に、グルタチオンと、体臭の主な原因成分である2−ノネナールとの反応性を下記方法により評価した。
すなわち、反応容器にグルタチオン0.2ミリモル、2−ノネナール0.2ミリモル、水0.5mL、及びエタノール0.5mLを仕込み、室温(25℃)において18時間反応させた。その後、反応液TLC分析[展開溶媒(ヘキサン:酢酸エチル=9:1),発色剤(5%リンモリブデン酸)]に付したところ、グルタチオンと2−ノネナールの付加反応物が生成し、2−ノネナールは消失したことが確認された。また、前記付加反応物(下記式(ad-2)で表される化合物)は分子量377.41であり、揮発性が低く、臭いが著しく緩和された。
更に、2−ノネナールの使用量を0.2ミリモルから0.1ミリモルに変更した以外は上記方法と同様にしたところ、やはり2−ノネナールは消失したことが確認された。

0089

実施例

0090

これより、グルタチオンは体臭の主な原因成分である2−ノネナールと付加反応し、2−ノネナールを高分子量化して揮発性を低下させることにより、消臭効果を発揮することがわかった。
さらに、本発明の体臭抑制剤は、グルタチオンの合成促進効果を有することもわかった。
上より、本発明の体臭抑制剤は、表皮細胞においてグルタチオンの合成を促進し、合成されたグルタチオンが体臭の原因物質と付加反応することによって消臭効果が発揮されると考えられる。

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