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課題

本発明は、石材原料中の人工石材破砕紛の占める割合を維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造できる人工石材の製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

本発明は、石材原料として骨材、固結材及び水を含み、上記骨材が10質量%以上の吸水率を有する人工石材破砕紛を含み、上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量が20質量%以上40質量%以下である人工石材の製造方法であって、上記人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出す工程と、取り出した上記塊の表面を平滑化する工程と、上記平滑化工程後の上記塊を含む骨材、固結材及び水を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体湿潤状態養生する工程とを備える。

概要

背景

石炭灰製鋼スラグ等を有効利用する1つの方法として、これらの材料をセメント等の固結材を用いて固めた人工石材がある。人工石材自体も使用された後は廃材となるが、これを破砕して人工石材破砕紛としたものを石材原料として人工石材を再生することが可能である。

ところが、一般に人工石材破砕紛は、密度が小さく水の吸収率が高いため、表面が乾燥し易く湿潤状態となり難い。このため、人工石材破砕紛は、例えばセメントとの水和反応が十分に起こらず、人工石材の強度が低下し易い。従って、人工石材破砕紛を用いた人工石材では、石材原料として人工石材破砕紛の占める割合が制限されるか、強度が要求されない用途に限定されるかのいずれかとなる。

一方、吸水率が高い石材原料を用いつつ、強度の高い人工石材を製造する方法も提案されている(例えば特開平9−12349号公報、特開2003−192419号公報参照)。これら従来の人工石材の製造方法では、吸水率の高い石材原料を小粒径化処理した後、造粒処理等により石材原料の嵩密度を向上させることで、得られる人工石材の強度を確保している。

しかしながら、このような従来の人工石材の製造方法では、石材原料の小粒径化処理及び造粒処理を必要とするため手間がかかるほか、それぞれの処理設備を必要とするため製造コストが高くなり易い。

概要

本発明は、石材原料中の人工石材破砕紛の占める割合を維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造できる人工石材の製造方法を提供することを目的とする。本発明は、石材原料として骨材、固結材及び水を含み、上記骨材が10質量%以上の吸水率を有する人工石材破砕紛を含み、上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量が20質量%以上40質量%以下である人工石材の製造方法であって、上記人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出す工程と、取り出した上記塊の表面を平滑化する工程と、上記平滑化工程後の上記塊を含む骨材、固結材及び水を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体を湿潤状態で養生する工程とを備える。

目的

本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、石材原料中の人工石材破砕紛の占める割合を維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造できる人工石材の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

石材原料として骨材、固結材及び水を含み、上記骨材が10質量%以上の吸水率を有する人工石材破砕紛を含み、上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量が20質量%以上40質量%以下である人工石材の製造方法であって、上記人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出す工程と、取り出した上記塊の表面を平滑化する工程と、上記平滑化工程後の上記塊を含む骨材、固結材及び水を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体湿潤状態養生する工程とを備える人工石材の製造方法。

請求項2

上記塊取り出し工程の上記所定粒径が、2mm以上4mm以下である請求項1に記載の人工石材の製造方法。

請求項3

上記平滑化工程として、吸水率が5質量%未満であり、かつ粒径が上記所定粒径未満である製鋼スラグを、上記塊の表面に付着する工程を備える請求項1又は請求項2に記載の人工石材の製造方法。

請求項4

上記平滑化工程として、平均円形度が0.76以上となるように上記塊の角落としをする工程を備える請求項1又は請求項2に記載の人工石材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、人工石材の製造方法に関する。

背景技術

0002

石炭灰製鋼スラグ等を有効利用する1つの方法として、これらの材料をセメント等の固結材を用いて固めた人工石材がある。人工石材自体も使用された後は廃材となるが、これを破砕して人工石材破砕紛としたものを石材原料として人工石材を再生することが可能である。

0003

ところが、一般に人工石材破砕紛は、密度が小さく水の吸収率が高いため、表面が乾燥し易く湿潤状態となり難い。このため、人工石材破砕紛は、例えばセメントとの水和反応が十分に起こらず、人工石材の強度が低下し易い。従って、人工石材破砕紛を用いた人工石材では、石材原料として人工石材破砕紛の占める割合が制限されるか、強度が要求されない用途に限定されるかのいずれかとなる。

0004

一方、吸水率が高い石材原料を用いつつ、強度の高い人工石材を製造する方法も提案されている(例えば特開平9−12349号公報、特開2003−192419号公報参照)。これら従来の人工石材の製造方法では、吸水率の高い石材原料を小粒径化処理した後、造粒処理等により石材原料の嵩密度を向上させることで、得られる人工石材の強度を確保している。

0005

しかしながら、このような従来の人工石材の製造方法では、石材原料の小粒径化処理及び造粒処理を必要とするため手間がかかるほか、それぞれの処理設備を必要とするため製造コストが高くなり易い。

先行技術

0006

特開平9−12349号公報
特開2003−192419号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、石材原料中の人工石材破砕紛の占める割合を維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造できる人工石材の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、吸水率が高い人工石材破砕紛を用いた場合に人工石材の強度が低くなるメカニズムについて詳細に検討した結果、特に比較的粒径が大きい人工石材破砕紛において角張った部分や窪んだ部分が多く存在し、これらの部分に固結材が付着し難く人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じるため、得られる人工石材の強度が低下することをつきとめた。そして、本発明者らは、比較的粒径が大きい人工石材破砕紛の角張った部分や窪んだ部分を平滑化することで、この微細な空洞を減少させることができ、得られる人工石材の強度を高められるとの結論に達し、本発明を完成させた。

0009

すなわち、上記課題を解決するためになされた本発明は、石材原料として骨材、固結材及び水を含み、上記骨材が10質量%以上の吸水率を有する人工石材破砕紛を含み、上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量が20質量%以上40質量%以下である人工石材の製造方法であって、上記人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出す工程と、取り出した上記塊の表面を平滑化する工程と、上記平滑化工程後の上記塊を含む骨材、固結材及び水を混合する工程と、上記混合工程で得られる混合体を湿潤状態で養生する工程とを備える。

0010

当該人工石材の製造方法では、人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出し、その塊の表面を平滑化する。このため、混合工程で人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じ難く、得られる人工石材の強度を高められる。また、上記平滑化工程は、安価な手段で行うことが可能である。従って、当該人工石材の製造方法を用いることで、石材原料として人工石材破砕紛の占める割合を上記範囲内に維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造することができる。

0011

上記塊取り出し工程の上記所定粒径としては、2mm以上4mm以下が好ましい。このように上記塊取り出し工程の上記所定粒径を上記範囲内とすることで、平滑化する塊の量を適性に制御しつつ、得られる人工石材の強度を高めることができる。

0012

上記平滑化工程として、吸水率が5質量%未満であり、かつ粒径が上記所定粒径未満である製鋼スラグを、上記塊の表面に付着する工程を備えるとよい。このように上記平滑化工程で上記製鋼スラグを塊の表面に付着することで、人工石材破砕紛及び製鋼スラグの擬似粒子として塊の表面が平滑化され、人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じることを抑止できる。また、上記製鋼スラグは、例えば人工石材破砕紛と混ぜるのみで容易に付着するので、平滑化に要するコストをさらに低減できる。さらに、製鋼スラグは微細砂高炉水砕スラグと比較して塩基度が高く、水硬作用が大きいので、水和反応時に固結強度を高められる。

0013

上記平滑化工程として、平均円形度が0.76以上となるように上記塊の角落としをする工程を備えるとよい。このように上記平滑化工程で平均円形度が上記下限以上となるように上記塊の角落としをすることで、上記塊の表面が平滑化され、人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じることを抑止できる。また、人工石材破砕紛は、例えば回転ドラムで回転させることで平均円形度を上記下限以上とできるので、大がかりな設備を必要とせず、平滑化に要するコストをさらに低減できる。

0014

ここで、「吸水率」とは、以下の手順により算出される値である。まず、対象とする試料を数百gとり、105℃で乾燥させ、絶乾状態の試料の質量W1[g]を測定する。次に、この試料を24時間水中に浸し水分を吸収させ、水切り後表面の水膜をぬぐい去った表面乾燥飽水状態の試料の質量W2[g]を測定する。これらの質量から(W2−W1)/W1×100[%]を算出し、吸水率とする。

0015

また、「円形度」とは、円形度合いを表し、4π×面積/(周囲長)2で表される。円形度は0以上1以下の数値であり、円形度が1である場合、真円となる。具体的には、平均円形度は、以下の手順で測定した。まず平面上に置かれた粒子から20個を無作為採取し、その投影画像から、周囲長及び面積を測定する。次に、得られた周囲長及び面積から上記式に従って各粒子の円形度を算出し、その平均値を平均円形度とする。

発明の効果

0016

以上説明したように、本発明の人工石材の製造方法を用いることで、石材原料中の人工石材破砕紛の占める割合を維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係る人工石材の製造方法を示すフロー図である。
参考例における人工石材の圧縮強度を示すグラフである。

0018

[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態に係る人工石材の製造方法について説明する。

0019

図1に示す人工石材の製造方法は、石材原料として骨材、固結材及び水を含み、上記骨材が10質量%以上の吸水率を有する人工石材破砕紛を含み、上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量が20質量%以上40質量%以下である人工石材の製造方法である。当該人工石材の製造方法は、塊取り出し工程S1と、平滑化工程S2と、混合工程S3と、養生工程S4とを備える。また、当該人工石材の製造方法は、平滑化工程S2として、吸水率が5質量%未満であり、かつ粒径が上記所定粒径未満である製鋼スラグを、上記塊の表面に付着する工程を備える。

0020

<石材原料>
人工石材の原料となる「石材原料」とは、人工石材の製造に用いられる原料全てを指し、人工石材破砕紛を含む骨材、固結材、水、添加剤等が含まれる。当該人工石材の製造方法で用いる石材原料は、吸水率が10質量%以上の人工石材破砕紛(以下、単に「人工石材破砕紛」ともいう)、固結材及び水を少なくとも含む。

0021

(骨材)
骨材とは、固結材と混ぜてコンクリートモルタル等の人工石材を作るための充填材をいう。

0022

上述のように当該人工石材の製造方法で用いる石材原料は、骨材として人工石材破砕紛を含む。人工石材破砕粉は、骨材の1種であり、人工石材を破砕して得られるものである。人工石材破砕紛は、吸水率が比較的高く、通常10%以上の吸水率を示す。

0023

人工石材破砕粉の粒径としては、特に限定されないが、通常10mm以下とされる。人工石材破砕粉の粒径は比較的広い分布を持ち、例えば最大粒径が10mmとなるように粉砕された人工石材破砕粉において、粒径5mm以下の人工石材破砕粉が全体の50質量%以上70質量%以下、粒径3mm以下の人工石材破砕粉が全体の30質量%以上40質量%以下を占めるような分布となる。

0024

上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量の下限としては、20質量%であり、25質量%がより好ましい。一方、人工石材破砕粉の配合量の上限としては、40質量%であり、35質量%がより好ましい。人工石材破砕粉の配合量が上記下限未満であると、人工石材の再利用が不十分となり、得られる人工石材の製造コストが上昇するおそれがある。逆に、人工石材破砕粉の配合量が上記上限を超えると、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。

0025

上記石材原料は、骨材として上記人工石材破砕粉以外に、他の骨材を含んでもよい。他の骨材としては、砂、砂利砕石等の天然骨材や、スラグ石灰灰等の人工副産骨材を挙げることができる。

0026

上記骨材の上記石材原料に対する配合量の下限としては、60質量%が好ましく、65質量%がより好ましい。一方、上記骨材の配合量の上限としては、80質量%が好ましく、75質量%がより好ましい。上記骨材の配合量が上記下限未満であると、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。逆に、上記骨材の配合量が上記上限を超えると、後述する固結材が相対的に不足するため、人工石材の製造自体が困難となり、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。

0027

(固結材)
固結材は、水和反応により凝結固化し、上記骨材を結合させて人工石材とする。固結材としては、各種セメントを挙げることができる。セメントはCa、Si、Al等を含み、モノマーとして存在するこれらの元素酸化物イオンやCaイオンが水と接することでエトリンガイト等の水和物を形成し、凝結、固化が進行する。上記セメントとしては、公知のポルトランドセメントなどのほか、CaO、SiO2、Al2O3等を多く含む高炉スラグを主成分とし、4質量%程度の石膏を含む高炉セメントを用いることもできる。このように高炉セメントを用いることで、人工石材の製造コストをさらに低減することができる。

0028

上記固結材の上記石材原料に対する配合量の下限としては、10質量%が好ましく、15質量%がより好ましい。一方、上記固結材の配合量の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましい。上記固結材の配合量が上記下限未満であると、骨材を十分結合できず、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。逆に、上記固結材の配合量が上記上限を超えると、相対的に骨材が不足し、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。

0029

(水)
水は、上記固結材の水和反応を生じさせるために加えられる。

0030

上記水の上記石材原料に対する配合量の下限としては、5質量%が好ましく、7質量%がより好ましい。一方、上記水の配合量の上限としては、15質量%が好ましく、12質量%がより好ましい。上記水の配合量が上記下限未満であると、石材原料の流動性も悪化するため、水和反応が十分に生じず、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。逆に、上記水の配合量が上記上限を超えると、不要な水が残留するため、得られる人工石材の強度が低下するおそれや、その除去、例えば蒸発のために時間を要し、人工石材の製造効率の低下、ひいては製造コストの上昇を引き起こすおそれがある。

0031

固結材に対する水の比率水セメント比)の下限としては、0.4が好ましく、0.45がより好ましい。一方、上記水セメント比の上限としては、0.6が好ましく、0.55がより好ましい。上記水セメント比が上記下限未満であると、水和反応が十分に生じず、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。逆に、上記水セメント比が上記上限を超えると、不要な水が残留するため、その除去、例えば蒸発のために時間を要し、人工石材の製造効率が低下し、ひいては製造コストが上昇するおそれがある。

0032

(添加剤)
上記石材原料は、各種添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば水分を分散させ水和反応を促進させる表面活性剤を挙げることができる。上記表面活性剤としては、例えばAE減水剤を用いることができる。

0033

上記添加剤の添加量複数種の添加剤を用いる場合は各添加剤の添加量)は微量であり、例えば上記添加剤の上記石材原料に対する配合量としては、1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満とされる。

0034

上記石材原料は、水を除き混合して準備されてもよいが、種別毎に分離して準備されてもよい。特に後述する塊取り出し工程S1の処理効率の観点から、人工石材破砕粉は他から分離して準備されることが好ましい。

0035

<塊取り出し工程>
塊取り出し工程S1では、上記人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出す。

0036

塊の取り出し方法は、特に限定されないが、例えば上記所定粒径の目を有するを用いて、上記人工石材破砕紛を篩にかけ、篩に残留した人工石材破砕紛を取り出すことで行うことができる。

0037

取り出される塊の大きさを規定する上記所定粒径の下限としては、2mmが好ましく、2.5mmがより好ましい。一方、上記所定粒径の上限としては、4mmが好ましく、3.5mmがより好ましい。上記所定粒径が上記下限未満であると、後述する平滑化工程S2で処理する塊の量が多くなるため、人工石材の製造効率が低下し、ひいては製造コストが上昇するおそれがある。逆に、上記所定粒径が上記上限を超えると、後述する混合工程S3で、固結材との境界面に微細な空洞が生じる人工石材破砕紛の割合が多くなるため、得られる人工石材の強度が低下するおそれがある。

0038

<平滑化工程>
平滑化工程S2では、取り出した上記塊の表面を平滑化する。具体的には、吸水率が5質量%未満であり、かつ粒径が上記所定粒径未満である製鋼スラグを、上記塊の表面に付着する。

0039

製鋼スラグは、製鋼プロセスで発生するスラグであり、人工石材の製造においては骨材として機能する。このような製鋼スラグとしては、例えば転炉スラグを挙げることができる。製鋼スラグは、吸水率が比較的低く、通常5%以下の吸水率を示す。

0040

上記所定粒径未満の製鋼スラグを取得する方法としては、例えば塊取り出し工程S1と同様に上記所定粒径の目を有する篩を用いて行うことができる。上記製鋼スラグを篩にかけ、篩落とされた製鋼スラグを用いるとよい。

0041

上記製鋼スラグの上記塊の表面への付着は、例えば上記製鋼スラグと上記塊とを混ぜ合わせるのみでよいので、造粒機等の特別な設備を用いずとも行うことができる。従って、人工石材製造のための設備コストを低減できる。また、上記製鋼スラグの上記塊の表面への付着を促進するために、さらに水を添加して混ぜ合わせるとよい。水の添加量としては、上記塊に対して5質量%以上7質量%以下が好ましい。水の添加量が上記下限未満であると、上記製鋼スラグの付着の促進効果が不十分となるおそれがある。逆に、水の添加量が上記上限を超えると、水により上記製鋼スラグが洗い流される効果が勝り、上記製鋼スラグが上記塊に十分に付着しないおそれがある。

0042

上記製鋼スラグと上記塊とを混ぜ合わせる時間としては、上記製鋼スラグが上記塊に付着するに足る時間であればよく、例えば3分間以上とされる。

0043

上記製鋼スラグの粒径は、上記塊の粒径よりも小さいので、上記製鋼スラグは主に上記塊の窪んだ部分に付着し、上記塊の表面が平滑化された擬似粒子を形成する。従って、混合工程S3で、固結材との境界面に微細な空洞が生じることが抑止できる。

0044

また、上記擬似粒子は、表面に付着した製鋼スラグによりその付着部分の吸水率が下がる。従って、上記擬似粒子の表面は、単体の人工石材破砕紛に比べて湿潤状態に維持し易い。このため、混合工程S3及び養生工程S4での水和反応を促進させることができる。

0045

<混合工程>
混合工程S3では、上記平滑化工程後の上記塊を含む骨材、固結材及び水を混合する。

0046

具体的には、平滑化工程S3後の上記塊に、塊取り出し工程S1で上記塊を取り出した後の残部である所定粒径未満の人工石材破砕紛、必要に応じて製鋼スラグ等を加えた骨材、固結材、水及び必要に応じて添加剤を加えた石材原料を、例えばコンクリートミキサー等の混練ミキサーで混合する。なお、製鋼スラグを加える場合、その粒径は特に限定されず、上記製鋼スラグとして、平滑化工程S2で用いた製鋼スラグの所定粒径以上のものが含まれてもよい。

0047

上記石材原料の混合により水和反応が開始される。なお、上記石材原料の混合時間は、水和反応が生じる程度に均一化される時間であれば特に限定されず、例えば3分間以上とされる。

0048

<養生工程>
養生工程S4では、混合工程S3で得られる混合体を湿潤状態で養生する。この養生工程S4により水和反応を促進し、得られる人工石材の強度を向上させる。

0049

養生工程S4は、水中に浸漬させて行ってもよいが、上記混合体が乾燥しない条件であればよく、例えば濡れた布等で覆って大気中で養生させることもできる。なお、養生期間は、強度が十分に向上するように適宜設定されるが、例えば25日間以上とされる。

0050

<利点>
当該人工石材の製造方法では、人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出し、その塊の表面を平滑化する。このため、混合工程S3で人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じ難く、得られる人工石材の強度を高められる。また、平滑化工程S2は、安価な手段で行うことが可能である。従って、当該人工石材の製造方法を用いることで、石材原料として人工石材破砕紛の占める割合を上記範囲内に維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造することができる。

0051

また、当該人工石材の製造方法では、平滑化工程S2として、吸水率が5質量%未満であり、かつ粒径が上記所定粒径未満である製鋼スラグを、上記塊の表面に付着する工程を備える。このように平滑化工程S2で上記製鋼スラグを塊の表面に付着することで、人工石材破砕紛及び製鋼スラグの擬似粒子として塊の表面が平滑化され、人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じることを抑止できる。また、上記製鋼スラグは、例えば人工石材破砕紛と混ぜるのみで容易に付着するので、平滑化に要するコストをさらに低減できる。さらに、製鋼スラグは微細砂や高炉水砕スラグと比較して塩基度が高く、水硬作用が大きいので、水和反応時に固結強度を高められる。

0052

[第2実施形態]
以下、第1実施形態とは異なる本発明の一実施形態に係る人工石材の製造方法について説明する。

0053

当該人工石材の製造方法は、石材原料として骨材、固結材及び水を含み、上記骨材が10質量%以上の吸水率を有する人工石材破砕紛を含み、上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量が20質量%以上40質量%以下である人工石材の製造方法である。当該人工石材の製造方法は、塊取り出し工程と、平滑化工程と、混合工程と、養生工程とを備える。また、当該人工石材の製造方法は、平滑化工程として、平均円形度が所定値以上となるように上記塊の角落としをする工程を備える。

0054

上記石材原料は、第1実施形態における石材原料と同様であるので、詳細説明を省略する。また、当該人工石材の製造方法において、塊取り出し工程、混合工程及び養生工程は、第1実施形態における塊取り出し工程S1、混合工程S3及び養生工程S4と同様であるので、詳細説明を省略する。

0055

<平滑化工程>
平滑化工程では、取り出した上記塊の表面を平滑化する。具体的には、上記塊の平均円形度が所定値以上となるように上記塊の角落としをする。

0056

上記塊の角落とし後の平均円形度の目標値である上記所定値としては、0.76以上が好ましく、0.8以上がより好ましい。上記所定値が上記下限未満であると、上記塊の平滑化効果が不十分となり、人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じ易くなる。このため、得られる人工石材の強度が不足するおそれがある。

0057

上記塊の角落としは、例えば回転ドラムを用いて上記塊を回転処理することで行うことができる。上述のように平均円形度の目標値である上記所定値は、例えば0.76と比較的低く設定できるので、造粒機等を用いた精度の高い円形化処理は不要とできる。このため、造粒機等の特別な設備を必要としないので、人工石材製造のための設備コストを低減できる。

0058

回転ドラムを用いて上記塊の角落としを行う際の回転数としては、例えば1000回転以上2000回転以下とできる。上記回転数が上記下限未満であると、上記塊の角落としが不十分となるおそれがある。逆に、上記回転数が上記上限を超えると、上記塊の角落としの時間が不要に長くなるため、人工石材の製造効率が低下し、ひいては製造コストが上昇するおそれがある。

0059

<利点>
当該人工石材の製造方法では、上記平滑化工程で平均円形度が所定値以上となるように上記塊の角落としをすることで、上記塊の表面が平滑化され、人工石材破砕紛と固結材との境界面に微細な空洞が生じることを抑止できる。また、人工石材破砕紛は、例えば回転ドラムで回転させることで平均円形度を上記所定値以上とできるので、大がかりな設備を必要とせず、平滑化に要するコストをさらに低減できる。

0060

[その他の実施形態]
なお、本発明の人工石材の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではない。

0061

上記第1実施形態では、平滑化工程として人工石材破砕紛の塊に対して製鋼スラグを付着させる場合を説明し、上記第2実施形態では、平滑化工程として上記塊の角落としを行う場合を説明したが、平滑化工程はこれらに限定されるものではない。

0062

また、製鋼スラグの付着と塊の角落としとは両方を行うこともできる。このように平滑化処理を両方行うことで、人工石材破砕紛の窪んだ部分と角張った部分との双方が平滑化されるため、平滑化による効果をさらに向上できる。なお、平滑化処理として上述の両方の処理を行う場合は、塊の角落としを行った後に、製鋼スラグの付着を行うとよい。この順に平滑化処理を行うことで、製鋼スラグを効果的に付着できる。

0063

以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0064

[石材原料]
石材原料として、骨材、固結材、水、及び添加剤を準備した。

0065

(骨材)
上記骨材としては、人工石材破砕紛及び製鋼スラグを準備した。最大粒径はいずれも10mmである。人工石材破砕紛及び製鋼スラグの諸元及び粒度分布を表1及び表2に示す。また、上記骨材(人工石材破砕紛及び製鋼スラグの和)の上記石材原料に対する配合量は、70質量%とした。

0066

0067

0068

(固結材)
上記固結材としては、高炉スラグを準備した。上記固結材の上記石材原料に対する配合量は、20質量%とした。

0069

(水)
水は、上記固結材に対する水の比(水セメント比)が約0.5となるように準備した。

0070

(添加剤)
上記添加剤としては、AE減水剤を準備した、上記添加剤の上記石材原料に対する配合量は、0.1質量%とした。

0071

<人工石材紛の配合量と圧縮強度との関係>
最初に、人工石材破砕紛に対して当該人工石材の製造方法の平滑化工程を行わないで製造される人工石材について、人工石材紛の配合量と圧縮強度との関係を調べた。

0072

[参考例1]
まず、上述の石材原料を容量約46Lの一般的なコンクリートミキサーを用い、3分間の混練を行った。その後、得られた混合体に対して28日間の養生を行った。

0073

上記人工石材破砕紛の上記石材原料に対する配合量は、0質量%〜60質量%まで変化させた。なお、上記人工石材破砕紛の配合量に応じて製鋼スラグの配合量を変化させて、上記骨材(人工石材破砕紛及び製鋼スラグの和)の上記石材原料に対する配合量を70質量%に固定した。

0074

また、養生は、乾燥状態で大気中に保持する大気養生と、水中(湿潤状態)で保持する水中養生との2通り行った。このようにして大気養生を行った人工石材と、水中養生を行った人工石材とを得た。

0075

上述の手順により人工石材破砕紛の配合量及び養生条件の異なる種々の人工石材に対して圧縮強度を測定した。圧縮試験は、φ50mm、高さ100mmの容器を用いて試験試料を3個製作し、市販の一軸圧縮試験機を用いてそれぞれの圧縮強度をJIS−A−1108:2006のコンクリートの圧縮強度試験方法準拠した方法で測定し、その平均値として算出する手順で行った。結果を図2に示す。

0076

図2から大気養生を行った場合では、人工石材破砕紛の配合量が10質量%を超える人工石材では圧縮強度が低下することが分かる。また、この圧縮強度は湿潤養生を行うことで向上させることができるが、人工石材破砕紛の配合量が20質量%を超える人工石材では圧縮強度が低下傾向となり、特に人工石材破砕紛の割合が大きい場合において十分に高いとは言えない。

0077

<圧縮強度の向上効果
人工石材破砕紛の配合量を40質量%(製鋼スラグの割合を30質量%)とした石材原料を用いて、当該人工石材の製造方法の平滑化工程を行うことによる圧縮強度の向上効果を調べた。

0078

[実施例1]
まず、目が3mmである篩を用いて、人工石材破砕紛から粒径が3mm以上の塊を取り出した。取り出した上記塊を回転ドラムに入れ、1200回転させることで角落としを行った。このとき上記塊の平均円形度は0.76であった。なお、回転ドラムとしては、φ130mm、奥行き200mmの円筒状で、高さ20mmのリフターを2枚有するものを用い、回転速度30rpmで使用した。

0079

また、目が3mmである篩を用いて、製鋼スラグから粒径が3mm未満のもの(以下、「製鋼スラグ微粉末」ともいう)を取り出した。上記角落としを行った人工石材破砕紛の塊に6質量%の水を加え、さらにこの製鋼スラグ微粉末を加えて、手動で数分間混ぜ合わせて、製鋼スラグ微粉末を人工石材破砕紛の塊に付着させ、擬似粒子とした。

0080

次に、このようにして製鋼スラグ微粉末を人工石材破砕紛の塊に付着させた擬似粒子を含む石材原料を容量約46Lの一般的なコンクリートミキサーを用い、3分間の混練を行った。その後、得られた混合体に対して28日間の水中養生を行った。

0081

以上のようにして、実施例1の人工石材を得た。

0082

[実施例2]
人工石材破砕紛の塊の角落としをする際に、回転ドラムの回転数を600回転とした以外は、実施例1と同様にして実施例2の人工石材を得た。このとき上記塊の平均円形度は0.74であった。

0083

[実施例3]
人工石材破砕紛の塊の角落としを行わなかった以外は、実施例1と同様にして実施例3の人工石材を得た。

0084

[実施例4、実施例5、比較例1]
製鋼スラグ微粉末を人工石材破砕紛の塊に付着させなかった以外は、それぞれ実施例1、実施例2及び実施例3と同様にして、実施例4、実施例5及び比較例1の人工石材を得た。

0085

[比較例2〜比較例7]
養生を大気養生とした以外は、それぞれ実施例1〜実施例5及び比較例1と同様にして、比較例2〜比較例7の人工石材を得た。

0086

[測定]
実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例7の人工石材について圧縮強度を測定した。結果を表3に示す。なお、比較例1については、湿潤養生後に測定可能サンプル数が少なかったため(N=1)、大気養生後の測定結果(N=3)からの推定値とした。このため、表3では( )を付して表記した。具体的には、人工石材破砕紛の配合量を40質量%とし、塊の付着及び角落としを行わない場合、大気養生に対し湿潤養生することで、圧縮強度が約6%向上することが既知であったことから、比較例1の大気養生時の圧縮強度1.06を乗じて湿潤養生相当値換算した値とした。

0087

0088

表3において、ドラム回転数の「−」は、角落としを行っていないことを意味する。

0089

表3の結果から、製鋼スラグ微粉末を人工石材破砕紛の塊に付着させて擬似粒子化することで、上記塊の窪んだ部分を平滑化した実施例1〜実施例3、及び人工石材破砕紛の塊の角落としを行うことで、上記塊の角張った部分を平滑化した実施例1、実施例4及び実施例5は、いずれの平滑化処理も行っていない比較例1以上の圧縮強度とできることが分かる。

0090

また、表3の結果から、湿潤養生を行った実施例1〜実施例5は、大気養生を行った比較例2〜比較例7に比べて圧縮強度が高いことが分かる。

0091

以上の結果から、人工石材破砕紛から所定粒径以上の塊を取り出し、平滑化処理を行った後、石材原料を混合し、得られる混合体を湿潤状態で養生することで、強度の高い人工石材が得られると言える。

実施例

0092

さらに、製鋼スラグ微粉末を付着させず、ドラム回転数、つまり角落とし後の円形度の異なる実施例4及び実施例5を比較すると、実施例4の方が圧縮強度が高い。つまり、平均円形度が0.76以上となるように上記塊の角落としをすることで、得られる人工石材の強度をさらに高められると言える。

0093

以上説明したように、本発明の人工石材の製造方法を用いることで、石材原料中の人工石材破砕紛の占める割合を維持しつつ、強度の高い人工石材を安価に製造することができる。

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