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技術 ヒト由来の抗ジペプチドリピート(DPR)抗体

出願人 ニューリミューンホールディングエイジー
発明者 ファビオモントラシオヤングリム
出願日 2019年11月26日 (1年1ヶ月経過) 出願番号 2019-213035
公開日 2020年3月5日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-031660
状態 未査定
技術分野 微生物による化合物の製造 ペプチド又は蛋白質 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 微生物、その培養処理 動物,微生物物質含有医薬 突然変異または遺伝子工学 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 医薬品製剤
主要キーワード 部分的変化 番号表記 診断範囲 前駆的 連続撹拌槽 リピート長 非凝集型 マスキングパラメータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

ジペプチドリピートDPR)伸長に伴う疾患及び/又は障害のための処置、例えば、疾患の進行を遅らせる薬物を提供する。

解決手段

本発明は、DPRタンパク質及びその凝集型形態に伴う疾患及び状態の予防的処置又は治療的処置において特に有用である、DPR及びDPR含有タンパク質(DPRタンパク質)と結合することができるヒト由来モノクローナル抗体、並びに、同等なDPRタンパク質結合分子を提供する。より具体的には、ポリ(Gly−Ala;GA)、ポリ(Gly−Pro;GP)、ポリ(Gly−Arg;GR)、ポリ(Pro−Arg;PR)又はポリ(Pro−Ala;PA)リピートからなるDPR及びそのようなDPRを含むタンパク質を認識する治療的に有用なヒト由来抗体及び同等なDPRタンパク質結合分子が提供される。

概要

背景

前頭側頭葉変性症(FTLD)は、脳の前頭葉及び側頭葉における萎縮に伴う臨床的病理学的及び遺伝学的に不均一な障害一群に属する。これは、認知症早期発症二番目に多い一般的な原因である。様々な認知症状が定まっておらず、これらには、前頭皮質及び側頭皮質変性を伴う、また、前頭皮質及び側頭皮質の変性に起因する認知症、人格並びに行動の変化、言語機能障害及び/又は精神病が含まれる。その症状のために、FTLDは下記の3つの群に分けることができる:(i)行動型前頭側頭型認知症(bvFTLD)、(ii)意味性認知症(SD)又は(iii)進行性非流暢性失語(PNFA)。FTLDの患者は、好適な治療法が何ら得られないので、症状発症後5年〜10年で死亡する。しかしながら、FTLD患者の50%は、陽性家族歴を有することが示され、筋萎縮性側索硬化症ALS)と比較すると、根本病理発生が共通する連続的な疾患状態を表すようである。両方の常染色体優性障害は遺伝学的及び病理学的に不均一であることが示されたにもかかわらず(例えば、非特許文献1を参照のこと)、遺伝子分析では、C9ORF72遺伝子の非コードエクソン1aと非コードエクソン1bとの間に位置するヘテロ接合性伸長したヘキサヌクレオチドリピート(GGGGCC)が、FTLD及びALSの最も一般的な遺伝子的原因として特定された;例えば、非特許文献2、及び、非特許文献3を参照のこと。具体的には、3つの代替的な読み枠でのセンス転写物の非通常的な非ATG翻訳、すなわち、伸長したヘキサヌクレオチドリピートの3つの代替的な読み枠でのセンス転写物の非通常的な非ATG翻訳により、2アミノ酸繰り返し単位ジペプチドリピート、DPR)からそれぞれが構成される3つの異なるポリペプチド、すなわち、ポリ(Gly−Ala;GA)、ポリ(Gly−Pro;GP)及びポリ(Gly−Arg;GR)の産生、生成及び凝集が生じていたことが示された。そのうえ、対応するアンチセンス転写物の翻訳により、ポリ(Pro−Arg;PR)、ポリ(Pro−Ala;PA)及びポリ(Gly−Pro;GP)の生成が生じている。これらのC9ORF72−ジペプチドリピート(DPR)伸長が、FTLD患者の30%に至るまで、ALS患者の50%に至るまで、そして、FTLD−ALS患者の80%に至るまでを占め、最大変異頻度が米国及び欧州の白人集団において認められることが示された。加えて、リピートが19回を超えるC9ORF72−DPR伸長を有する患者は、FTLD及び/又はALSの他の形態を有する患者と比較して、発症年齢がより低く、神経学的障害発生率が増大し、かつ、精神病又は幻覚に至る傾向を有した;例えば、非特許文献4を参照のこと。

しかしながら、ヘキサヌクレオチドリピート伸長に伴うと思われる他の疾患及び/又は障害もまた報告されている(例えば、脊髄小脳失調症36型)。実際、そのようなタンデムリピートは(マイクロサテライトト又はミニサテライトのどちらとしてであっても)、真核生物及び原核生物の両方における変異しやすいDNAである。例えば、細菌の細胞表面のアドヘシンは多くの場合、18ヌクレオチドの反復が並ぶセリンアスパラギン酸アミノ酸対をコードするミニサテライトSDリピートを含有しており、この場合、18ヌクレオチドの反復の各要素は、とりわけブドウ球菌株ではコンセンサスなGAYTCNGAYTCNGAYAGY(式中、Nは任意の塩基であり、YはT又はCである)に従っている。セリン−アスパラギン酸リピート(SDR)が、これらのアドジンの変化しやすい反復領域(例えば、クランピング因子A(ClfA)のRドメインなど)に存在することが見出されている;例えば、非特許文献5を参照のこと。

概要

ジペプチドリピート(DPR)伸長に伴う疾患及び/又は障害のための処置、例えば、疾患の進行を遅らせる薬物を提供する。本発明は、DPRタンパク質及びその凝集型形態に伴う疾患及び状態の予防的処置又は治療的処置において特に有用である、DPR及びDPR含有タンパク質(DPRタンパク質)と結合することができるヒト由来モノクローナル抗体、並びに、同等なDPRタンパク質結合分子を提供する。より具体的には、ポリ(Gly−Ala;GA)、ポリ(Gly−Pro;GP)、ポリ(Gly−Arg;GR)、ポリ(Pro−Arg;PR)又はポリ(Pro−Ala;PA)リピートからなるDPR及びそのようなDPRを含むタンパク質を認識する治療的に有用なヒト由来抗体及び同等なDPRタンパク質結合分子が提供される。なし

目的

本発明は、第9染色体オープンリーディングフレーム72(C9ORF72)において見出されるようなDPR(例えば、ポリ−グリシンアラニンリピート、ポリ−グリシン−プロリンリピート、ポリ−グリシン−アルギニンリピート、ポリ−プロリン−アラニンリピート又はポリ−プロリン−アルギニンリピートなど)を認識し、かつ、凝集型C9ORF72−DPRによって誘発される疾患及び状態の処置及び診断において有用であるヒト由来抗体、並びに、そのフラグメント誘導体及び生物工学変異体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

明細書に記載の発明。

技術分野

0001

本発明は一般には、抗体に基づく治療法及び診断方法に関連する。詳細には、本発明は、ジペプチドリピートDPR)を形成する非通常的な非ATG翻訳部(具体的にはヘキサヌクレオチドリピート)、及びそのようなDPRを含む抗原に特異的に結合する新規分子であって、凝集したDPR及びDPR含有タンパク質によってそれぞれ誘発される疾患及び状態の診断において有用であるそのような新規な分子に関連する。1つの実施形態において、本発明は、第9染色体オープンリーディングフレーム72(C9ORF72)において見出されるようなDPR(例えば、ポリグリシンアラニンリピート、ポリ−グリシン−プロリンリピート、ポリ−グリシン−アルギニンリピート、ポリ−プロリン−アラニンリピート又はポリ−プロリン−アルギニンリピートなど)を認識し、かつ、凝集型C9ORF72−DPRによって誘発される疾患及び状態の処置及び診断において有用であるヒト由来抗体、並びに、そのフラグメント誘導体及び生物工学変異体を提供する。加えて、本発明は、DPR又はその凝集物に伴う疾患を特定するための診断ツールとして、また、そのような疾患(例えば、前頭側頭葉変性症(FTLD)、筋萎縮性側索硬化症ALS)、FTLD−ALS及び脊髄小脳失調症36型など)を処置するための受動的ワクチン接種戦略として、両方で有益であるそのような結合性分子、抗体及びそれらの模倣体を含む医薬組成物及び診断組成物に関連する。

背景技術

0002

前頭側頭葉変性症(FTLD)は、脳の前頭葉及び側頭葉における萎縮に伴う臨床的病理学的及び遺伝学的に不均一な障害一群に属する。これは、認知症早期発症二番目に多い一般的な原因である。様々な認知症状が定まっておらず、これらには、前頭皮質及び側頭皮質変性を伴う、また、前頭皮質及び側頭皮質の変性に起因する認知症、人格並びに行動の変化、言語機能障害及び/又は精神病が含まれる。その症状のために、FTLDは下記の3つの群に分けることができる:(i)行動型前頭側頭型認知症(bvFTLD)、(ii)意味性認知症(SD)又は(iii)進行性非流暢性失語(PNFA)。FTLDの患者は、好適な治療法が何ら得られないので、症状発症後5年〜10年で死亡する。しかしながら、FTLD患者の50%は、陽性家族歴を有することが示され、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と比較すると、根本病理発生が共通する連続的な疾患状態を表すようである。両方の常染色体優性障害は遺伝学的及び病理学的に不均一であることが示されたにもかかわらず(例えば、非特許文献1を参照のこと)、遺伝子分析では、C9ORF72遺伝子の非コードエクソン1aと非コードエクソン1bとの間に位置するヘテロ接合性伸長したヘキサヌクレオチドリピート(GGGGCC)が、FTLD及びALSの最も一般的な遺伝子的原因として特定された;例えば、非特許文献2、及び、非特許文献3を参照のこと。具体的には、3つの代替的な読み枠でのセンス転写物の非通常的な非ATG翻訳、すなわち、伸長したヘキサヌクレオチドリピートの3つの代替的な読み枠でのセンス転写物の非通常的な非ATG翻訳により、2アミノ酸繰り返し単位(ジペプチドリピート、DPR)からそれぞれが構成される3つの異なるポリペプチド、すなわち、ポリ(Gly−Ala;GA)、ポリ(Gly−Pro;GP)及びポリ(Gly−Arg;GR)の産生、生成及び凝集が生じていたことが示された。そのうえ、対応するアンチセンス転写物の翻訳により、ポリ(Pro−Arg;PR)、ポリ(Pro−Ala;PA)及びポリ(Gly−Pro;GP)の生成が生じている。これらのC9ORF72−ジペプチドリピート(DPR)伸長が、FTLD患者の30%に至るまで、ALS患者の50%に至るまで、そして、FTLD−ALS患者の80%に至るまでを占め、最大変異頻度が米国及び欧州の白人集団において認められることが示された。加えて、リピートが19回を超えるC9ORF72−DPR伸長を有する患者は、FTLD及び/又はALSの他の形態を有する患者と比較して、発症年齢がより低く、神経学的障害発生率が増大し、かつ、精神病又は幻覚に至る傾向を有した;例えば、非特許文献4を参照のこと。

0003

しかしながら、ヘキサヌクレオチドリピート伸長に伴うと思われる他の疾患及び/又は障害もまた報告されている(例えば、脊髄小脳失調症36型)。実際、そのようなタンデムリピートは(マイクロサテライトト又はミニサテライトのどちらとしてであっても)、真核生物及び原核生物の両方における変異しやすいDNAである。例えば、細菌の細胞表面のアドヘシンは多くの場合、18ヌクレオチドの反復が並ぶセリンアスパラギン酸アミノ酸対をコードするミニサテライトSDリピートを含有しており、この場合、18ヌクレオチドの反復の各要素は、とりわけブドウ球菌株ではコンセンサスなGAYTCNGAYTCNGAYAGY(式中、Nは任意の塩基であり、YはT又はCである)に従っている。セリン−アスパラギン酸リピート(SDR)が、これらのアドジンの変化しやすい反復領域(例えば、クランピング因子A(ClfA)のRドメインなど)に存在することが見出されている;例えば、非特許文献5を参照のこと。

先行技術

0004

Vance他、Brain 129(2006)、868〜876
DeJesus−Hernandez他、Neuron 72(2011)、245〜256
Renton他、Neuron 72(2011)、257〜268
Harms他、Neurobiol.Aging 34(2013)、e13〜e19
Hazenbos他、PLOS Pathogens 9(2013)、e1003653

発明が解決しようとする課題

0005

ジペプチドリピート(DPR)伸長に伴う疾患及び/又は障害のための処置、例えば、疾患の進行を遅らせる薬物は現在、見当たらない。医学ケアの主要な目標今までのところ、多くの場合に非常にストレスの多い随伴症状を処置するための医薬品を提供することにある。しかしながら、今までのところ、効果的な処置のための証拠は何もない。

0006

この技術的課題が、請求項において特徴づけられ、また、以下でさらに記載され、また、実施例及び図面において例示される実施形態によって解決される。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、DPRタンパク質及びその凝集型形態に伴う疾患及び状態の予防的処置又は治療的処置において特に有用である、ジペプチドリピート(DPR)及びDPR含有タンパク質(DPRタンパク質)と結合することができるヒト由来モノクローナル抗体、並びに、同等なDPRタンパク質結合分子(例えば、本明細書中に例示される抗体のDPR結合フラグメント合成変異体及び生物工学誘導体など)を提供する。より具体的には、ポリ−グリシン−アラニン(Gly−Ala;GA)リピート、ポリ−グリシン−プロリン(Gly−Pro;GP)リピート、ポリ−グリシン−アルギニン(Gly−Arg;GR)リピート、ポリ−プロリン−アルギニン(Pro−Arg;PR)リピート又はポリ−プロリン−アラニン(Pro−Ala;PA)リピートからなるDPR及びそのようなDPRを含むタンパク質を認識する治療的に有用なヒト由来抗体及び同等なDPRタンパク質結合分子が提供される。

0008

本発明に従って行われた様々な実験では、ヒト身体において成熟した抗体で、非凝集型及び凝集型のC9ORF72−DPRタンパク質種並びにそれらのフラグメントを特異的に認識することができるヒト由来のモノクローナル抗DPR特異的抗体を単離することに成功した。このようなヒト由来のモノクローナル抗DPRタンパク質抗体と、その可変ドメインをコードするcDNAとがそれぞれ単離されたB細胞供給源であるヒト対象は、神経学的状態及び神経変性状態の症状を有していなかった。しかしながら、本発明の別の実施形態において、そのようなヒト由来のモノクローナル抗DPR抗体と、その可変ドメインをコードするcDNAとがそれぞれ単離されることがあるかもしれないB細胞の供給源は、DPRタンパク質に伴う疾患及び/又は障害の症状を示す患者である。本発明の抗体はヒト身体から単離されており、また、実施例において明らかにされるように、FTLD患者におけるDPRタンパク質に特異的に結合することが示されたので、本発明のヒトモノクローナル抗DPRタンパク質抗体、及びその誘導体はまた、非免疫原性であることのほかに、治療的に有益な影響をヒトにおいて示すことを予想することは無理のないことである。

0009

前頭側頭型認知症(FTLD)(これはまた、ピック病として知られている)は、脳の前頭葉及び/又は側頭葉における進行性の神経細胞変性に伴う一群の障害である。細胞損傷及び組織収縮に起因する脳の低下した機能に伴う諸症状が前頭側頭葉変性症(FTLD)と名付けられた。背景の節(その開示内容は本明細書中に組み込まれる)で既に説明されたように、C9ORF72(NC_000009.12、27546545−27573866、相補体;NG_031977.1、5001−32322 RefSeqGene)の非コードエクソン1aと非コードエクソン1bとの間に位置するヘテロ接合性の伸長したヘキサヌクレオチドリピート(GGGGCC)、すなわち、ジペプチドリピート(DPR)が、FTLD及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)の最も一般的な原因として特定された。この伸長したヘキサヌクレオチドリピートにより、2アミノ酸の繰り返し単位(ジペプチドリピート、DPR)からなる種々のポリペプチド、具体的には、ポリ(Gly−Ala;GA)、ポリ(Gly−Pro;GP)、ポリ(Pro−Arg;PR)又はポリ(Pro−Ala;PA)並びに/或いはポリ(Gly−Arg;GR)の産生、生成及び/又は凝集が生じる。

0010

本発明は一般には、DPRタンパク質を特異的に認識することができる、具体的には、DPRが、ポリ(Gly−Ala;GA)、ポリ(Gly−Pro;GP)、ポリ(Pro−Arg;PR)、ポリ(Pro−Ala;PA)及び/又はポリ(Gly−Arg;GR)からなるDPRタンパク質を特異的に認識することができるヒト由来抗体、その抗原結合フラグメント、合成変異体及び生物工学変異体、並びに、同等な抗原結合分子に関する。したがって、本発明は、1つの特定のジペプチドリピート(例えば、ポリGA)を選択的に認識する抗体、並びに、2つ以上のジペプチドリピート(例えば、ポリGA及びポリGP、又は、ポリGR、ポリGA及びポリPR)を実質的に同じ親和性又は異なる親和性でのどちらでも、しかし、依然としてバックグラウンドを有意に上回って認識することができる抗体の両方に関する。別途示されないならば、「DPRを特異的に認識すること」によって、「DPRに対して/ついて特異的な抗体」及び「抗DPR抗体」は、本明細書中では交換可能に使用される「DPRタンパク質」、「ジペプチドリピート」、「DPR」の生来型形態又は凝集型形態に特異的に結合する抗体、あまねく結合する抗体、及び、集団で結合する抗体が意味される。DPRは、伸長したヘキサヌクレオチドリピートの結果であり、2アミノ酸の繰り返し単位を含む。繰り返し単位は、どのようなアミノ酸であっても含むことができる。しかしながら、本発明の好ましい実施形態において、DPRは、グリシン及びアラニン(Gly−Ala;GA)、グリシン及びプロリン(Gly−Pro;GP)、グリシン及びアルギニン(Gly−Arg;GR)、プロリン及びアルギニン(Pro−Arg;PR)、又は、プロリン及びアラニン(Pro−Ala;PA)を含む。したがって、本明細書中には、GA、GP、GR、PR又はPAからなるDPRタンパク質について選択的であるヒト由来抗体、そのタンパク質結合フラグメント、合成変異体及び生物工学変異体が提供される。好ましい実施形態において、本発明のDPR結合分子は、より多数のリピートを含有するDPRタンパク質、すなわち、(GA)X、(GP)X、(GR)X、(PR)X又は(PA)XからなるDPRに結合する。具体的には、Xはリピートの数を示し、例えば、15回のリピートを有するDPRタンパク質が(GA)15として示されることになり、これはまた、例えば、ヘキサヌクレオチド伸長G4C2が15回繰り返されることを意味する。本発明の1つの実施形態において、抗体は好ましくは、(GA)15のDPRタンパク質を認識する。

0011

典型的には、抗体のDPRタンパク質結合能が、キャリアタンパク質(例えば、BSA又はGSTなど)に結合させたDPRペプチドを使用して評価される;例えば、Mori他、Science 339(2013)、1335〜1338、及び、Mackenzie他、Acta Neuropathol.126(2013)、859〜879を参照のこと。これらは、マウスモノクローナル抗GA抗体の作製及び特徴づけにおける組換えGST−GA15タンパク質の使用をとりわけ記載する。しかしながら、本発明に従って行われた実験では驚くべきことに、BSAとカップリングされたDPRペプチドに対する有意な結合を有しなかった、又は、もっぱらかなり低い親和性を示したいくつかの抗DPR抗体が、BSAとカップリングされたDPRペプチドよりも実質的に大きい親和性により、非カップリング型のDPRペプチドと結合することが明らかにされた;例えば、抗ポリGA抗体NI−308.45C2、抗ポリPR抗体NI−308.24E11について図3AにまとめられるEC50値と、特に、BSAとカップリングされた(GR)15ペプチドにはまったく結合しなかった、したがって、マウスモノクローナル抗DPR抗体を作製するために先行技術で使用されるELISA方法では見逃されていたであろうとおそらくは思われる抗ポリGR抗体のNI−308.6B11及びNI−308.46F8のEC50値とを比較のこと。

0012

例えば、国際特許出願公開WO2014/114303(A1)及び同WO2014/114660(A1)には、マルトース結合タンパク質(MBP)に融合されるポリ(GA)(GA)15及びポリ(GP)(GP)15に対してウサギにおいて惹起されるポリクローナル抗体、そして、ポリエチレングリコール(PEG)に連結される凝集型ポリGA(GA)10に対して惹起され、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)に融合されるポリGA(GA)15を認識するマウスモノクローナル抗体がそれぞれ記載される。しかしながら、無関係なアミロイド原性タンパク質に対する結合特異性と、ヒトC9orf72−FTLD脳組織における病理学的なDPR凝集物に対する結合とに関するデータは何ら開示されていない。したがって、そのような抗体の診断有用性及び治療有用性は実証されておらず、今後の課題である。

0013

国際特許出願公開WO2014/116865(A1)には、それぞれがアミノヘキサン酸(Ahx)にカップリングされ、かつ、免疫キャリアとしてのm−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)にコンジュゲート化されるポリGA(GA)8、ポリGP(GP)8及びポリGR(GR)8の混合物に対してウサギにおいて惹起されるポリクローナル抗体の作製が記載される。MC−001と称される1つのポリクローナルウサギ抗体がポリGP(GP)8に結合し、それ以外のDPRには結合しないことが記載される。このポリクローナルなMC−001抗体により、免疫反応性がC9+ALS患者の脳脊髄液CSF)において検出されること、そして、ポリGPポリペプチドの不溶性封入体が、C9ORF72の遺伝子伸長を有する患者の脳において検出されることが記載される。さらには、ポリクローナルな抗ポリGA抗体、抗ポリGP抗体、抗ポリGR抗体及び抗ポリPA抗体を、リピート数及び免疫キャリアが異なる個々のDPRペプチドを使用してウサギ及びヤギにおいてそれぞれ作製するための試みが、ポリクローナルなMC−001抗体の作製のために使用される取り組みを用いてマウスモノクローナル抗ポリGP抗体を製造する1つの実験と同様に記載される。しかしながら、ポリGP(GP)8のみと結合する3つのモノクローナル抗体クローン(G2、G3及びG4)が得られたことが記載されるにもかかわらず、無関係なアミロイド原性タンパク質に対する結合特異性と、ヒトC9orf72−FTLD脳組織における病理学的なDPR凝集物に対する結合とに関するデータは何ら開示されていない。そのうえ、モノクローナル抗体を製造するプロトコルの曖昧な記載のほかには、抗体の可変領域に関する配列情報もその寄託も何ら提供されていない。したがって、この場合もまた、WO2014/116865(A1)において教示される免疫化プロトコルによって得ることができるかもしれないモノクローナル抗体の診断有用性及び治療有用性は今後、検討されなければならない。

0014

国際特許出願公開WO2014/159247(A1)には、リピート数が異なり、かつ、N末端修飾及び/又はC末端修飾(例えば、アセチル及びアミド化)を有する合成DPRペプチドに対して惹起されたポリクローナルなウサギ抗体及びマウス抗体が記載される。しかしながら、モノクローナルな抗DPR抗体の作製は記載されていない。さらには、WO2014/159247(A1)にはとりわけ、C9ORF72ALSの遺伝子組換えマウスモデルが、センス転写物及びアンチセンス転写物の両方がALS/FTDに寄与するという仮説を検証するために記載される。本発明に従って、このマウスモデルは、本発明の抗体の治療有用性を検証するために使用されるかもしれない。

0015

まとめると、先行技術は、C9orf72遺伝子の異なる読み枠に由来するDPRのうちの1つ又はそれ以上と選択的に結合する抗DPR抗体で、ヒトのC9orf72−FTLD脳組織における病理学的なDPR凝集物と結合することができ、かつ、DPRタンパク質、例えば、ALS/FTDなどにおけるDPRタンパク質の蓄積及び凝集に伴う障害の診断及び治療の両方において有用性を有する抗DPR抗体を提供するどころか、そのような抗DPR抗体を教示も、示唆もしていない。対照的に、本発明は、C9orf72遺伝子からそのセンス方向及び/又はアンチセンス方向で翻訳されるような1つ又はそれ以上のDPRを特異的に認識する、ヒトメモリーB細胞から得られる一連のモノクローナルヒト由来の抗DPR抗体を初めて提供する。実施例において明らかにされるように、本発明のモノクローナルヒト由来の抗DPR抗体は大きい親和性を有しており、無関係なアミロイド原性タンパク質を実質的に認識せず、かつ、ヒトのC9orf72−FTLD脳組織における病理学的なDPR凝集物に結合することができる。

0016

したがって、本発明の抗DPR抗体はヒトの自己抗体に由来しており、それ故に、ヒトにおいて実質的に非免疫原性であることが推測されるという事実を考慮すると、実施例において例示されるその診断的価値のほかに、本発明の抗DPR抗体は治療有用性もまた有することを予想することは、無理のないことである。これに関連して、先行技術は、DPRタンパク質に対するヒト自己抗体の存在可能性に関して何ら言及しておらず、しかし、合成された修飾DPRペプチドのみによる研究室動物の免疫化を適用することを教示することには留意しなければならず、また、一般的な免疫化方法では失敗し、PEGとコンジュゲート化されたポリGA(GA)10ペプチドを用いた免疫化のみが、安定な抗体クローンをもたらしたので、マウスモノクローナル抗DPR抗体の作製はかなり困難であることには留意しなければならない;例えば、国際特許出願公開WO2014/114660(A1)、実施例10、80頁5行〜15行を参照のこと。したがって、このことは、本発明の知見、すなわち、ヒト由来の抗DPR抗体が提供されることを一層驚くべきものにしている。これは、当然のこととして、本発明の抗体の供給源を提供するメモリーB細胞が、免疫化されていないヒト患者志願者から得られたからである。

0017

したがって、本発明は一般には、下記の実施形態に関連する:
[1]第9染色体のオープンリーディングフレーム72(C9orf72)遺伝子からそのセンス方向及び/又はアンチセンス方向で翻訳されるような少なくとも1つのDPRを認識する、ジペプチド(XX’)リピート(DPR)と結合することができるヒト由来モノクローナル抗体或いはそのDPR結合フラグメント、合成変異体又は生物工学誘導体。この場合、好ましくは、前記抗体の可変軽鎖及び可変重鎖の一方又は好ましくは両方の少なくとも1つのCDR、好ましくは2つのCDR、最も好ましくは3つすべてのCDRが、ヒトメモリーB細胞によって発現されるようなヒト抗体(ヒト自己抗体)に由来する。好ましくは、前記抗体は、少なくとも2つの異なるDPRを認識し、好ましくは、C9orf72遺伝子からそのセンス方向で翻訳されるような少なくとも1つのDPRと、C9orf72遺伝子からそのアンチセンス方向で翻訳されるような少なくとも1つのDPRとを認識する;例えば、実施例及び図2Aにおける表において例示されるような主題抗体NI−308.6B11を参照のこと。明確化のために、別途示される場合を除き、下記の項における抗体のみに対する言及は、簡潔さのためになされており、当然のことながら、前記抗体の言及されたDPR結合フラグメント、合成変異体及び生物工学誘導体を包含することを理解しなければならない。
[2]前記DPRがタンパク質に含有され、又はタンパク質にコンジュゲート化され(DPR−タンパク質)、好ましくは、前記タンパク質がウシ血清アルブミン(BSA)であり、前記DPRにコンジュゲート化される、[1]に記載の抗体。
[3]前記DPRが、ポリ−グリシン−アラニン(Gly−Ala;GA)リピート、ポリ−グリシン−プロリン(Gly−Pro;GP)リピート、ポリ(Gly−Arg;GR)リピート、ポリ(Pro−Arg;PR)リピート及び/又はポリ(Pro−Ala;PA)リピートからなり、好ましくは、リピート数が(XX’)15である、[1]又は[2]に記載の抗体。
[4]DPRタンパク質の組合せを認識し、好ましくは、前記DPRタンパク質が、ポリ(GA)又はポリ(PA)、ポリ(GP)又はポリ(PA)、或いは、ポリ(GR)又はポリ(PR)からなる、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の抗体。この場合、好ましくは、前記抗体はポリ(GA)及びポリ(GP)を認識する;ポリ(GA)及びポリ(GR)を認識する;ポリ(PA)及びポリ(GA)を認識する;ポリ(GA)、ポリ(GR)及び場合によりポリ(PR)を認識する;ポリ(PA)、ポリ(PR)及び場合によりポリ(GR)を認識する;或いは、ポリ(PA)、ポリ(GR)、ポリ(PR)及び場合によりポリ(GA)を認識する。
[5](XX’)15からなるDPRペプチドと結合することができ、場合により、BSA又は別のキャリアタンパク質(例えば、キチン結合タンパク質(CBP)、マルトース結合タンパク質(MBP)又はグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)など)にカップリングされるペプチドには結合しない、又は少なくともより小さい大きさで結合する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の抗体。
[6]前記DPR及びDPRタンパク質の凝集型形態とそれぞれ結合することができる、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体。
[7]前記DPR−タンパク質がC9ORF72−DPRである、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の抗体。
[8]GAリピートを含むDPRを認識し、下記のものをその可変領域において含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載される抗体:
(a)抗体NI−308.18F7、抗体NI−308.15O7、抗体NI−308.28G1及び抗体NI−308.45C2のいずれか1つのVH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)、ただし、前記VH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列は図1A〜図1Dのいずれか1つに示され、かつ、下記の(i)VH配列及び(ii)VL配列においてそれぞれ示される:
(i)VH配列(配列番号2、配列番号8、配列番号22、配列番号26、配列番号30、配列番号34)、及び
(ii)VL配列(配列番号4、配列番号6、配列番号10、配列番号12、配列番号24、配列番号28、配列番号32、配列番号36);
(b)図1A〜図1Dのいずれか1つに示されるようなVH領域及び/又はVL領域のアミノ酸配列;
(c)(a)の前記アミノ酸配列のいずれか1つの部分的変化から生じるアミノ酸配列からなる少なくとも1つのCDR;
(d)(b)の前記アミノ酸配列の部分的変化から生じるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域、並びに/或いは
(e)前記VH領域及び/又はVL領域或いは前記少なくとも1つのCDRに対して異種であるポリペプチド配列を場合によりさらに含む前記抗体又はその抗原結合フラグメントであって、好ましくは、ポリペプチド配列がヒト定常ドメインを含み、好ましくはIgGタイプのヒト定常ドメインを含み、最も好ましくはIgG1クラス又はIgG1アイソタイプのヒト定常ドメインを含む、前記抗体又はその抗原結合フラグメント。
[9]GPリピートを含むDPRを認識し、下記のものをその可変領域において含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載される抗体:
(a)抗体NI−308.5G2、抗体NI−308.46E9及び抗体NI−308.12A3のいずれか1つのVH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)、ただし、前記VH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列は、図1F、図1G及び図1Kに示され、かつ、下記の(i)VH配列及び(ii)VL配列においてそれぞれ示される:
(i)VH配列(配列番号14、配列番号18、配列番号44、配列番号48、配列番号72、配列番号76)、及び
(ii)VL配列(配列番号16、配列番号20、配列番号46、配列番号50、配列番号74、配列番号78);
(b)図1F、図1G又は図1Kに示されるようなVH領域及び/又はVL領域のアミノ酸配列;
(c)(a)の前記アミノ酸配列のいずれか1つの部分的変化から生じるアミノ酸配列からなる少なくとも1つのCDR;
(d)(b)の前記アミノ酸配列の部分的変化から生じるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域、並びに/或いは
(e)前記VH領域及び/又はVL領域或いは前記少なくとも1つのCDRに対して異種であるポリペプチド配列を場合によりさらに含む前記抗体又はその抗原結合フラグメントであって、好ましくは、ポリペプチド配列がヒト定常ドメインを含み、好ましくはIgGタイプのヒト定常ドメインを含み、最も好ましくはIgG1クラス又はIgG1アイソタイプのヒト定常ドメインを含む、前記抗体又はその抗原結合フラグメント。
[10]GRリピートを含むDPRを認識し、下記のものをその可変領域において含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載される抗体:
(a)抗体NI−308.6B11又は抗体NI−308.46F8のVH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)、ただし、前記VH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列は図1H及び図1Iに示され、かつ、下記の(i)VH配列及び(ii)VL配列においてそれぞれ示される:
(i)VH配列(配列番号52、配列番号56、配列番号58、配列番号62)、及び
(ii)VL配列(配列番号54、配列番号60);
(b)図1H又は図1Iに示されるようなVH領域及び/又はVL領域のアミノ酸配列;
(c)(a)の前記アミノ酸配列のいずれか1つの部分的変化から生じるアミノ酸配列からなる少なくとも1つのCDR;
(d)(b)の前記アミノ酸配列の部分的変化から生じるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域、並びに/或いは
(e)前記VH領域及び/又はVL領域或いは前記少なくとも1つのCDRに対して異種であるポリペプチド配列を場合によりさらに含む前記抗体又はその抗原結合フラグメントであって、好ましくは、ポリペプチド配列がヒト定常ドメインを含み、好ましくはIgGタイプのヒト定常ドメインを含み、最も好ましくはIgG1クラス又はIgG1アイソタイプのヒト定常ドメインを含む、前記抗体又はその抗原結合フラグメント。
[11]PRリピートを含むDPRを認識し、下記のものをその可変領域において含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載される抗体:
(a)抗体NI−308.24E11のVH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)、ただし、前記VH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列は図1Eに示され、かつ、下記の(i)VH配列及び(ii)VL配列においてそれぞれ示される:
(i)VH配列(配列番号38)、及び
(ii)VL配列(配列番号40、配列番号42);
(b)図1Eに示されるようなVH領域及び/又はVL領域のアミノ酸配列;
(c)(a)の前記アミノ酸配列のいずれか1つの部分的変化から生じるアミノ酸配列からなる少なくとも1つのCDR;
(d)(b)の前記アミノ酸配列の部分的変化から生じるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域、並びに/或いは
(e)前記VH領域及び/又はVL領域或いは前記少なくとも1つのCDRに対して異種であるポリペプチド配列を場合によりさらに含む前記抗体又はその抗原結合フラグメントであって、好ましくは、ポリペプチド配列がヒト定常ドメインを含み、好ましくはIgGタイプのヒト定常ドメインを含み、最も好ましくはIgG1クラス又はIgG1アイソタイプのヒト定常ドメインを含む、前記抗体又はその抗原結合フラグメント。
[12]PAリピートを含むDPRを認識し、下記のものをその可変領域において含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載される抗体:
(a)抗体NI−308.4M1のVH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)、ただし、前記VH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列は図1Jに示され、かつ、下記の(i)VH配列及び(ii)VL配列においてそれぞれ示される:
(i)VH配列(配列番号64、配列番号68)、及び
(ii)VL配列(配列番号66、配列番号70);
(b)図1Jに示されるようなVH領域及び/又はVL領域のアミノ酸配列;
(c)(a)の前記アミノ酸配列のいずれか1つの部分的変化から生じるアミノ酸配列からなる少なくとも1つのCDR;
(d)(b)の前記アミノ酸配列の部分的変化から生じるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域、並びに/或いは
(e)前記VH領域及び/又はVL領域或いは前記少なくとも1つのCDRに対して異種であるポリペプチド配列を場合によりさらに含む前記抗体又はその抗原結合フラグメントであって、好ましくは、ポリペプチド配列がヒト定常ドメインを含み、好ましくはIgGタイプのヒト定常ドメインを含み、最も好ましくはIgG1クラス又はIgG1アイソタイプのヒト定常ドメインを含む、前記抗体又はその抗原結合フラグメント。
[13]PRリピートを含むDPRを認識し、下記のものをその可変領域において含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載される抗体:
(a)抗体NI−308.16C10のVH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)、ただし、前記VH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列は図1Lに示され、かつ、下記の(i)VH配列及び(ii)VL配列においてそれぞれ示される:
(i)VH配列(配列番号80、配列番号84)、及び
(ii)VL配列(配列番号82、配列番号86);
(b)図1Lに示されるようなVH領域及び/又はVL領域のアミノ酸配列;
(c)(a)の前記アミノ酸配列のいずれか1つの部分的変化から生じるアミノ酸配列からなる少なくとも1つのCDR;
(d)(b)の前記アミノ酸配列の部分的変化から生じるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域、並びに/或いは
(e)前記VH領域及び/又はVL領域或いは前記少なくとも1つのCDRに対して異種であるポリペプチド配列を場合によりさらに含む前記抗体又はその抗原結合フラグメントであって、好ましくは、ポリペプチド配列がヒト定常ドメインを含み、好ましくはIgGタイプのヒト定常ドメインを含み、最も好ましくはIgG1クラス又はIgG1アイソタイプのヒト定常ドメインを含む、前記抗体又はその抗原結合フラグメント。
[14]ポリGAリピートともまた結合することができ、好ましくは、抗体NI−308.5G2である、又は抗体NI−308.5G2に由来する、[9]に記載の抗体。
[15]ポリGAリピートともまた結合することができ、好ましくは、抗体NI−308.6B11である、又は抗体NI−308.6B11に由来する、[10]に記載の抗体。
[16]ポリPRリピートともまた結合することができ、好ましくは、抗体NI−308.6B11である、又は抗体NI−308.6B11に由来する、[10]又は[14]に記載の抗体。
[17]ポリGAリピートともまた結合することができ、好ましくは、抗体NI−308.4M1である、又は抗体NI−308.4M1に由来する、[12]に記載の抗体。
[18]ポリGAリピートともまた結合することができ、好ましくは、抗体NI−308.16C10である、又は抗体NI−308.16C10に由来する、[13]に記載の抗体。
[19]非カップリング型のDPRペプチドと選択的又は優先的に結合する、[1]〜[18]のいずれか一項に記載の抗体。
[20]リピート数nが6以上(好ましくは10以上、より好ましくは15以上)である場合においてのみ前記DPRに結合する、[1]〜[19]のいずれか一項に記載の抗体。
[21]非カップリング型のDPR及びBSAカップリング型のDPRと、実質的に等しい親和性で、又は、ほぼ同じ程度の大きさで結合することができ、好ましくは、前記非カップリング型DPR及び前記BSAカップリング型DPRと結合することについてのEC50(最大半量有効濃度)が、間接的ELISAによって求められる場合(リピート数nは15である)、最大でも20倍以下(好ましくは最大でも15倍以下、より好ましくは最大でも10倍以下、一層より好ましくは最大でも5倍以下、最も好ましくは最大でも約2倍以下又は3倍)異なる、[1]〜[20]のいずれか一項に記載の抗体。
[22]2つ以上の異なるDPRと、実質的に等しい親和性で、又は、ほぼ同じ程度の大きさで結合することができ、好ましくは、前記DPRのいずれか1つと結合することについてのEC50が、間接的ELISAによって求められる場合、DPRn又はDPRnタンパク質(リピート数nは15である)と結合することについては少なくとも200nM以下であり、好ましくは150nM以下であり、より好ましくは100nM以下であり、一層より好ましくは50nM以下であり、最も好ましくは25nM以下である、[1]〜
[22]のいずれか一項に記載の抗体。例えば、抗体NI−308.5G2は(GA)15とは約15.3のEC50で、(GP)15とは約0.88のEC50で結合し、抗体NI−308.6B11は(GA)15とは約38.4のEC50で、(GR)15とは約0.94のEC50で、(PR)15とは約119のEC50で結合する;実施例3及び図2を参照のこと。
[23]間接的ELISAによって求められる場合、25nM以下の、好ましくは2nM以下の、より好ましくは1nM以下の、最も好ましくは0.5nM以下のEC50(最大半量有効濃度)値に対応する、少なくとも1つのDPRn又はDPRnタンパク質(リピート数nは15である)に対する結合親和性を有する、[1]〜[22]のいずれか一項に記載の抗体。
[24]キメラなマウス−ヒト抗体又はマウス化抗体である、[1]〜[23]のいずれか一項に記載の抗体。
[25][1]〜[24]のいずれか一項で定義されるようなDPR又はDPR−タンパク質に対する特異的な結合について、[1]〜[24]のいずれか一項に記載される抗体と競合する抗体又は抗原結合分子。
[26]単鎖Fvフラグメント(scFv)、F(ab’)フラグメント、F(ab)フラグメント及びF(ab’)2フラグメントからなる群から選択される、[1]〜[25]のいずれか一項に記載の抗体。
[27][1]〜[26]のいずれか一項に記載される抗体の免疫グロブリン鎖結合ドメイン又は可変領域を少なくともコードするポリヌクレオチドであって、好ましくはcDNAであるポリヌクレオチド。
[28][7]に記載される前記ポリヌクレオチドを、必要な場合には前記結合性分子の他方の免疫グロブリン鎖の可変領域をコードする[27]に記載されるポリヌクレオチドとの組合せで含むベクター
[29][27]に記載されるポリヌクレオチド又は[28]に記載されるベクターを含む宿主細胞
[30]抗DPR抗体を製造するための、[27]に記載されるcDNA、[28]に記載されるベクター又は[29]に記載される宿主細胞の使用。
[31]抗DPR抗体或いはその生物工学誘導体又は免疫グロブリン鎖を調製するための方法であって、
(a)[30]に記載される細胞を培養すること、及び
(b)前記抗体又はその免疫グロブリン鎖を前記培養物から単離することを含む方法。
[32][27]に記載されるポリヌクレオチドによってコードされる、又は、[31]に記載される方法によって得ることができる抗体又はその免疫グロブリン鎖。
[33]検出可能に標識される、[1]〜[26]又は[32]のいずれか一項に記載の抗体。
[34]前記検出可能な標識が、酵素放射性同位体蛍光団及び重金属からなる群から選択される、[33]に記載の抗体。
[35]薬物に結合させられる、[1]〜[26]又は[32]のいずれか一項に記載の抗体。
[36][1]〜[26]又は[32]〜[34]のいずれか一項に記載される抗体、[27]に記載されるポリヌクレオチド、[28]に記載されるベクター、或いは、[29]に記載される細胞を含む組成物
[37]医薬組成物であり、かつ、医薬的に許容され得る担体をさらに含む、[36]に記載の組成物。
[38]ワクチンである、[37]に記載の組成物。
[39]DPR凝集物及びDPR−タンパク質凝集物に伴う、又は、DPR凝集物及びDPR−タンパク質凝集物によって引き起こされる障害の処置において使用されるための医薬組成物を調製する方法であって、
(a)[29]に記載される細胞を培養すること、
(b)前記抗体、その生物工学誘導体又は免疫グロブリン鎖を前記培養物から医薬品グレードにまで精製すること;及び
(c)前記抗体又はその生物工学誘導体を医薬的に許容され得る担体と混合すること
を含む方法。
[40]凝集型DPRタンパク質(例えば、C9ORF72−DPR)に伴う疾患及び/又は症状を処置するために有用であるさらなる薬剤をさらに含む、[36]又は[37]に記載の医薬組成物。
[41]診断組成物である、[40]に記載の組成物。
[42]免疫又は核酸に基づく診断方法において従来から使用される試薬を含む、[41]に記載の診断組成物。
[43]DPRタンパク質及びその凝集型形態に伴う疾患の予防的処置及び治療的処置のための医薬組成物又は診断組成物を調製することにおいて使用されるための、[1]〜[26]又は[32]〜[34]のいずれか一項に記載の抗体、又は、前記抗体のいずれか1つの実質的に同じ結合特異性を有するDPRタンパク質結合分子、[27]に記載のポリヌクレオチド、[28]に記載のベクター、或いは[29]に記載の細胞。
[44]前記疾患が、前頭側頭葉変性症(FTLD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及びFTLD−ALSからなる群から選択される、予防的処置及び治療的処置のための医薬組成物又は診断組成物を調製することにおいて使用されるための[43]に記載の抗体。
[45]ヒト又は動物の身体における凝集物のインビボ検出において、或いは、治療剤及び/又は診断剤をヒト又は動物の身体における凝集物に対して標的化することにおいて使用されるための、[1]〜[26]又は[32]〜[35]のいずれか一項に記載される抗体の少なくとも1つのCDRを含むDPRタンパク質結合分子。
[46]前記インビボ画像化が、陽電子放射断層撮影法(PET)、単一光子放射型断層撮影法SPECT)、近赤外(NIR)光学的画像法又は磁気共鳴画像法MRI)を含む、[45]に記載のDPRタンパク質結合分子。
[47]DPRタンパク質に伴う障害を診断するための方法であって、[1]〜[26]又は[32]〜[35]のいずれか一項に記載される抗体の存在を前記対象の生物学的サンプルにおいて明らかにする工程を含む方法。
[49]DPRタンパク質に伴う障害の診断又はモニタリングにおいて有用なキットであって、[1]〜[27]若しくは[32]〜[35]のいずれか一項に記載される少なくとも1つの抗体、又は、前記抗体のいずれか1つの実質的に同じ結合特異性を有するDPRタンパク質結合分子、[27]に記載されるポリヌクレオチド、[28]に記載されるベクター、或いは、[29]に記載される細胞を、必要な場合には使用のための試薬及び/又は説明書一緒に含むキット。

0018

反復伸長の毒性的性質が、前頭側頭葉変性症(FTLD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、FTLD−ALS及び脊髄小脳失調症36型(これらに限定されない)を含むいくつかの疾患において示された。したがって、本発明の1つの実施形態において、本発明の抗体は、前頭側頭葉変性症(FTLD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、FTLD−ALS及び/又は脊髄小脳失調症36型からなる群から選択される疾患及び/又は障害のいずれか1つにおいてDPRと結合することができる。C9ORF72−DPRはFTLDに伴うことが示されたので(上記参照)、好ましい実施形態において、本発明の抗体はC9ORF72ジペプチドリピート(DPR)に結合する。

0019

実施例及び図において明らかにされるように、本発明に従って得られる抗体はヒトC9ORF72−FTLD患者においてC9ORF72−DPRの凝集型形態と結合する;例えば、実施例10及び実施例12、並びに、図9〜図12及び図14を参照のこと。したがって、1つの実施形態において、本発明の抗体はC9ORF72−DPRの凝集型形態と結合することができる。興味深いことに、本発明に従って得られる抗体はまた、ヒトC9ORF72−FTLD患者においてC9ORF72−DPRの共凝集型形態と結合する;実施例13及び図15を参照のこと。したがって、別の実施形態において、本発明の抗体はC9ORF72−DPRの共凝集型形態と結合することができる。

0020

本発明の1つの実施形態において、抗体或いはその結合フラグメント、合成誘導体又は生物工学誘導体により、図1に示されるような可変領域VH及び/又は可変領域VLのいずれか1つによって特徴づけられる抗体の免疫学的結合特性が明らかにされる。好ましい実施形態において、本発明の抗体は、その可変領域において、下記の(i)及び(ii)において示されるVH可変領域アミノ酸配列及び/又はVL可変領域アミノ酸配列の少なくとも1つ相補性決定領域(CDR)を含む:(i)VH配列(配列番号2、配列番号8、配列番号14、配列番号18、配列番号22、配列番号26、配列番号30、配列番号34、配列番号38、配列番号44、配列番号48、配列番号52、配列番号56、配列番号58、配列番号62、配列番号64、配列番号68、配列番号72、配列番号76、配列番号80、配列番号84)、及び、(ii)VL配列(配列番号4、配列番号6、配列番号10、配列番号12、配列番号16、配列番号20、配列番号24、配列番号28、配列番号32、配列番号36、配列番号40、配列番号42、配列番号46、配列番号50、配列番号54、配列番号60、配列番号66、配列番号70、配列番号74、配列番号82、配列番号86、配列番号88)。

0021

加えて、又は代替において、本発明の1つの実施形態において、抗体は、図1A〜図1Jのいずれか1つに示されるようなVH領域及び/又はVL領域のアミノ酸配列を含む。

0022

1つの実施形態において、本発明の抗体は、加えて、又は代替において、VH配列(配列番号2、配列番号8、配列番号14、配列番号18、配列番号22、配列番号26、配列番号30、配列番号34、配列番号38、配列番号44、配列番号48、配列番号52、配列番号56、配列番号58、配列番号62、配列番号64、配列番号68、配列番号72、配列番号76、配列番号80、配列番号84)及び(ii)VL配列(配列番号4、配列番号6、配列番号10、配列番号12、配列番号16、配列番号20、配列番号24、配列番号28、配列番号32、配列番号36、配列番号40、配列番号42、配列番号46、配列番号50、配列番号54、配列番号60、配列番号66、配列番号70、配列番号74、配列番号82、配列番号86、配列番号88)のアミノ酸配列のいずれか1つの部分的変化から生じるアミノ酸配列からなる少なくとも1つのCDRを含む。別の実施形態において、抗体は、上記で記載されるアミノ酸配列の部分的変化から生じるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域を含む。

0023

本発明のさらなる実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、加えて、又は代替において、VH領域及び/又はVL領域或いは少なくとも1つのCDRに対して異種であるポリペプチド配列を場合によりさらに含み、好ましくは、この場合、ポリペプチド配列はヒト定常ドメインを含む。

0024

好ましい実施形態(下記)において、抗体又はその生物工学誘導体はヒトIgGアイソタイプ抗体であり、好ましくはIgG1クラス又はIgG1アイソタイプのものである。

0025

実施例及び図において例示されるように、抗DPRタンパク質抗体は、(GA)15リピート又は(GP)15リピート又は(GR)15リピート又は(PA)15リピート又は(PR)15リピートを有するC9ORF72−DPRに特異的に結合することが示された。したがって、本発明の1つの実施形態において、本発明の抗体又はその生物工学誘導体は、(XX’)15からなるDPRと結合することについては2nM以下の、好ましくは1nM以下の、最も好ましくは0.5nM以下のEC50(最大半量有効濃度)値に対応する結合親和性を有しており、好ましくは、この場合、前記DPRは、DPRタンパク質(GA)15又はDPRタンパク質(GP)15、DPRタンパク質(GR)15又はDPRタンパク質(PA)15又はDPRタンパク質(PR)15である。

0026

個々のジペプチドリピートに対する大きい親和性及び特異性を有する抗DPR抗体が一般には興味深く、また、実施例において例示される主題抗体により、同等な抗体及び同様なDPR結合分子に達するための手段が提供されるので、本発明はまた、DPRタンパク質に対する特異的な結合について抗体(上記)と競合する抗体又は抗原結合分子に関連する。

0027

抗体の抗原結合フラグメントは、単鎖Fvフラグメント、F(ab’)フラグメント、F(ab)フラグメント及びF(ab’)2フラグメント、又はどのような他の抗原結合フラグメントでもあることが可能である。代替において、抗体は、ヒト−齧歯類キメラ抗体又は齧歯類化された抗体、例えば、マウス−ヒト抗体、マウス抗体又はマウス化抗体、ラット抗体又はラット化抗体などであり、齧歯類型が診断方法及び動物における研究のために特に有用である。

0028

さらには、本発明は、本発明の抗体或いはその抗原結合フラグメント、合成誘導体又は生物工学誘導体を含む組成物に関連し、また、DPRタンパク質及び/又は凝集型C9ORF72に伴う疾患及び/又は障害の防止、診断又は処置においてそのような組成物を使用する免疫治療方法及び免疫診断方法であって、組成物の有効量がその必要性のある患者に投与される方法に関連する。

0029

本発明はまた、本発明の抗体の免疫グロブリン鎖の可変領域を少なくともコードするポリヌクレオチドに関連する。好ましくは、前記可変領域は、図1A〜図1Lのいずれか1つに示されるような可変領域のVH及び/又はVLの少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含む。

0030

したがって、本発明はまた、前記ポリヌクレオチドを含むベクター、及び、該ベクターにより形質転換される宿主細胞、並びに、DPRに対して特異的であり、かつ、好ましくはC9ORF72−DPRタンパク質又はそのフラグメントと結合することができる抗体及び同等な結合性分子を製造するためのそれらの使用を包含する。抗体及びその模倣体の組換え産生のための様々な手段及び方法、並びに、競合する結合性分子(これは抗体であっても、又は抗体でなくてもよい)についてスクリーニングする様々な方法がこの技術分野において知られている。しかしながら、特にヒトにおける治療的適用に関して本明細書中に記載されるように、本発明の抗体は、前記抗体の適用が、キメラ抗体について、また、それどころかヒト化抗体について他の場合には認められるそのような抗体に対する免疫応答を実質的に有していないという意味で、ヒト由来抗体である。

0031

さらに、本明細書中には、DPR(具体的にはC9ORF72−DPR又はフラグメント)をインビトロにおいて、例えば、サンプルにおいて、及び/又はインビボにおいて特定するために使用することができる組成物及び方法が開示される。開示された抗DPRタンパク質抗体及びその結合フラグメントは、ヒトの血液、血漿血清唾液腹腔液、脳脊髄液(「CSF」)及び尿を、例えば、ELISAに基づくアッセイ又は表面適合化アッセイを使用することによって、サンプルにおけるDPR種及び/又はC9ORF72−DPR種或いはそれらのフラグメントの存在についてスクリーニングするために使用することができる。1つの実施形態において、本発明は、DPRタンパク質種又はそのフラグメントに関連づけられる疾患及び/又は障害を対象において診断する、或いはその進行をモニターする方法であって、診断される対象から得られるサンプルにおけるDPRタンパク質種又はフラグメントの存在を、本発明の少なくとも1つの抗体又は同等なDPR結合分子を用いて明らかにすることを含み、ただし、DPRタンパク質種又はフラグメントの存在により、当該障害が示される方法に関連する。さらには、本発明の1つの実施形態において、本発明の抗体の少なくとも1つのCDRを含む開示された抗DPR抗体及びDPR結合分子が、ヒト又は動物の身体におけるDPR(具体的にはC9ORF72−DPR種)のインビボ検出(これはまた、インビボ画像化と呼ばれる)のための、或いは、治療剤及び/又は診断剤をヒト又は動物の身体においてDPR(具体的にはC9ORF72−DPR種)に対して標的化するための組成物を調製するために提供される。本明細書中に開示される方法及び組成物は、DPRタンパク質に伴う疾患及び/又は障害で、例えば、DPRの凝集型形態の出現によって特徴づけられる疾患及び/又は障害において助けとなることができ、また、疾患の進行と、対象に施される治療の治療効力とを、例えば、インビボ画像化に関連づけられる診断方法でモニターするために使用することができる。1つの実施形態において、インビボ検出(画像化)は、シンチグラフィー、陽電子放射断層撮影法(PET)、単一光子放射型断層撮影法(SPECT)、近赤外(NIR)光学的画像法又は磁気共鳴画像法(MRI)を含む。

0032

したがって、DPRタンパク質に伴う、好ましくはC9ORF72−DPRに伴う疾患及び/又は障害を処置するための方法、診断するための方法、又は防止するための方法を提供することが、本発明の具体的な目的の1つである。これらの方法は、好ましくはヒト由来抗体又は生物工学抗体誘導体の効果的な濃度を対象に投与することを含み、ただし、この場合、抗体はDPR及びDPRタンパク質を標的とし、好ましくはC9ORF72−DPRタンパク質種又はそのフラグメントを標的とする。

0033

本発明のさらなる実施形態が下記の説明及び実施例から明らかであろう。

図面の簡単な説明

0034

下記ヒト抗体の可変領域のアミノ酸配列:NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI−308.45C2、NI.308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)が示され、CDRには下線が引かれている。Kabat番号表記スキームが使用された(http://www.bioinf.org.uk/abs/を参照のこと)。四角で囲った部分は、言及されたウエブ参照で示され、表1(下記)において与えられる、Kabat他(U.S.Dept.of Health and Human Services、“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983))によって定義されるようなVHのCDR1を示す。
下記ヒト抗体の可変領域のアミノ酸配列:NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI−308.45C2、NI.308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)が示され、CDRには下線が引かれている。Kabat番号表記スキームが使用された(http://www.bioinf.org.uk/abs/を参照のこと)。四角で囲った部分は、言及されたウエブ参照で示され、表1(下記)において与えられる、Kabat他(U.S.Dept.of Health and Human Services、“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983))によって定義されるようなVHのCDR1を示す。
下記ヒト抗体の可変領域のアミノ酸配列:NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI−308.45C2、NI.308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)が示され、CDRには下線が引かれている。Kabat番号表記スキームが使用された(http://www.bioinf.org.uk/abs/を参照のこと)。四角で囲った部分は、言及されたウエブ参照で示され、表1(下記)において与えられる、Kabat他(U.S.Dept.of Health and Human Services、“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983))によって定義されるようなVHのCDR1を示す。
下記ヒト抗体の可変領域のアミノ酸配列:NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI−308.45C2、NI.308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)が示され、CDRには下線が引かれている。Kabat番号表記スキームが使用された(http://www.bioinf.org.uk/abs/を参照のこと)。四角で囲った部分は、言及されたウエブ参照で示され、表1(下記)において与えられる、Kabat他(U.S.Dept.of Health and Human Services、“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983))によって定義されるようなVHのCDR1を示す。
下記ヒト抗体の可変領域のアミノ酸配列:NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI−308.45C2、NI.308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)が示され、CDRには下線が引かれている。Kabat番号表記スキームが使用された(http://www.bioinf.org.uk/abs/を参照のこと)。四角で囲った部分は、言及されたウエブ参照で示され、表1(下記)において与えられる、Kabat他(U.S.Dept.of Health and Human Services、“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983))によって定義されるようなVHのCDR1を示す。
下記ヒト抗体の可変領域のアミノ酸配列:NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI−308.45C2、NI.308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)が示され、CDRには下線が引かれている。Kabat番号表記スキームが使用された(http://www.bioinf.org.uk/abs/を参照のこと)。四角で囲った部分は、言及されたウエブ参照で示され、表1(下記)において与えられる、Kabat他(U.S.Dept.of Health and Human Services、“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983))によって定義されるようなVHのCDR1を示す。
下記ヒト抗体の可変領域のアミノ酸配列:NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI−308.45C2、NI.308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)が示され、CDRには下線が引かれている。Kabat番号表記スキームが使用された(http://www.bioinf.org.uk/abs/を参照のこと)。四角で囲った部分は、言及されたウエブ参照で示され、表1(下記)において与えられる、Kabat他(U.S.Dept.of Health and Human Services、“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983))によって定義されるようなVHのCDR1を示す。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての結合特異性及びEC50決定。(A)C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.18F7、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1の結合特異性及び結合親和性のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15(■)、(GP)15(▲)、(GR)15(▼)、(PA)15(◆)、(PR)15(●)と、BSAコントロール(△)とについてのヒト由来NI−308抗体のEC50を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)及び抗体NI−308.18F7(D)は、C9orf72DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を特異的に認識し、結合親和性がそれぞれ、0.48nM、1.1nM、1.1nM及び1.5nMであった。抗体NI−308.24E11(F)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15を特異的に標的とし、EC50が12.8nMであり、これに対して、抗体NI−308.16C10(M)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15への優先的な結合を示し、結合親和性が3.5nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.12A3(L)及び抗体NI−308.46E9(H)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GP)15への優先的な結合を示し、結合親和性がそれぞれ、0.88nM、2.2nM及び13.9nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GR)15を優先的に標的とし、結合親和性がそれぞれ、0.94nM及び40.6nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15及び(PR)15を認識した。抗体NI−308.4M1(K)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PA)15への優先的な結合を示し、結合親和性が0.10nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての結合特異性及びEC50決定。(A)C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.18F7、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1の結合特異性及び結合親和性のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15(■)、(GP)15(▲)、(GR)15(▼)、(PA)15(◆)、(PR)15(●)と、BSAコントロール(△)とについてのヒト由来NI−308抗体のEC50を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)及び抗体NI−308.18F7(D)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を特異的に認識し、結合親和性がそれぞれ、0.48nM、1.1nM、1.1nM及び1.5nMであった。抗体NI−308.24E11(F)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15を特異的に標的とし、EC50が12.8nMであり、これに対して、抗体NI−308.16C10(M)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15への優先的な結合を示し、結合親和性が3.5nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.12A3(L)及び抗体NI−308.46E9(H)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GP)15への優先的な結合を示し、結合親和性がそれぞれ、0.88nM、2.2nM及び13.9nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GR)15を優先的に標的とし、結合親和性がそれぞれ、0.94nM及び40.6nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15及び(PR)15を認識した。抗体NI−308.4M1(K)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PA)15への優先的な結合を示し、結合親和性が0.10nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての結合特異性及びEC50決定。(A)C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.18F7、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1の結合特異性及び結合親和性のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15(■)、(GP)15(▲)、(GR)15(▼)、(PA)15(◆)、(PR)15(●)と、BSAコントロール(△)とについてのヒト由来NI−308抗体のEC50を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)及び抗体NI−308.18F7(D)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を特異的に認識し、結合親和性がそれぞれ、0.48nM、1.1nM、1.1nM及び1.5nMであった。抗体NI−308.24E11(F)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15を特異的に標的とし、EC50が12.8nMであり、これに対して、抗体NI−308.16C10(M)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15への優先的な結合を示し、結合親和性が3.5nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.12A3(L)及び抗体NI−308.46E9(H)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GP)15への優先的な結合を示し、結合親和性がそれぞれ、0.88nM、2.2nM及び13.9nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GR)15を優先的に標的とし、結合親和性がそれぞれ、0.94nM及び40.6nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15及び(PR)15を認識した。抗体NI−308.4M1(K)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PA)15への優先的な結合を示し、結合親和性が0.10nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての結合特異性及びEC50決定。(A)C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.18F7、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1の結合特異性及び結合親和性のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15(■)、(GP)15(▲)、(GR)15(▼)、(PA)15(◆)、(PR)15(●)と、BSAコントロール(△)とについてのヒト由来NI−308抗体のEC50を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)及び抗体NI−308.18F7(D)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を特異的に認識し、結合親和性がそれぞれ、0.48nM、1.1nM、1.1nM及び1.5nMであった。抗体NI−308.24E11(F)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15を特異的に標的とし、EC50が12.8nMであり、これに対して、抗体NI−308.16C10(M)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15への優先的な結合を示し、結合親和性が3.5nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.12A3(L)及び抗体NI−308.46E9(H)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GP)15への優先的な結合を示し、結合親和性がそれぞれ、0.88nM、2.2nM及び13.9nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GR)15を優先的に標的とし、結合親和性がそれぞれ、0.94nM及び40.6nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15及び(PR)15を認識した。抗体NI−308.4M1(K)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PA)15への優先的な結合を示し、結合親和性が0.10nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての結合特異性及びEC50決定。(A)C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についての、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.18F7、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1の結合特異性及び結合親和性のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15(■)、(GP)15(▲)、(GR)15(▼)、(PA)15(◆)、(PR)15(●)と、BSAコントロール(△)とについてのヒト由来NI−308抗体のEC50を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)及び抗体NI−308.18F7(D)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を特異的に認識し、結合親和性がそれぞれ、0.48nM、1.1nM、1.1nM及び1.5nMであった。抗体NI−308.24E11(F)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15を特異的に標的とし、EC50が12.8nMであり、これに対して、抗体NI−308.16C10(M)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PR)15への優先的な結合を示し、結合親和性が3.5nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.12A3(L)及び抗体NI−308.46E9(H)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GP)15への優先的な結合を示し、結合親和性がそれぞれ、0.88nM、2.2nM及び13.9nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GR)15を優先的に標的とし、結合親和性がそれぞれ、0.94nM及び40.6nMであり、しかし、これらの抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15及び(PR)15を認識した。抗体NI−308.4M1(K)は、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(PA)15への優先的な結合を示し、結合親和性が0.10nMであり、しかし、この抗体はまた、より低い結合親和性により、C9orf72 DPRタンパク質ペプチドの(GA)15を認識した。
BSAカップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチド及び非カップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのEC50決定。(A)BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRペプチドに対する、NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10の結合親和性のまとめ。間接的ELISAを使用する、BSAカップリング型(▲)及び非カップリング型(■)のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PR)15、(PA)15、又はBSAコントロール(△)についてのヒト由来NI−308抗体の最大半量有効濃度(EC50)の決定。抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.15O7(C)、抗体NI−308.28G1(D)、抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.46E9(H)、抗体NI−308.4M1(K)及び抗体NI−308.12A3(L)では、類似する結合親和性により、BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRタンパク質ペプチドが認識された。抗体NI−308.45C2(E)、抗体NI−308.24E11(F)及び抗体NI−308.16C10(M)は、非カップリング型ペプチドと比較して、BSAカップリング型DPRタンパク質ペプチドをより低いEC50で標的とした。BSAカップリング型のDPRタンパク質ペプチド(GR)15への結合が、抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)については検出されなかった。
BSAカップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチド及び非カップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのEC50決定。(A)BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRペプチドに対する、NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10の結合親和性のまとめ。間接的ELISAを使用する、BSAカップリング型(▲)及び非カップリング型(■)のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PR)15、(PA)15、又はBSAコントロール(△)についてのヒト由来NI−308抗体の最大半量有効濃度(EC50)の決定。抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.15O7(C)、抗体NI−308.28G1(D)、抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.46E9(H)、抗体NI−308.4M1(K)及び抗体NI−308.12A3(L)では、類似する結合親和性により、BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRタンパク質ペプチドが認識された。抗体NI−308.45C2(E)、抗体NI−308.24E11(F)及び抗体NI−308.16C10(M)は、非カップリング型ペプチドと比較して、BSAカップリング型DPRタンパク質ペプチドをより低いEC50で標的とした。BSAカップリング型のDPRタンパク質ペプチド(GR)15への結合が、抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)については検出されなかった。
BSAカップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチド及び非カップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのEC50決定。(A)BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRペプチドに対する、NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10の結合親和性のまとめ。間接的ELISAを使用する、BSAカップリング型(▲)及び非カップリング型(■)のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PR)15、(PA)15、又はBSAコントロール(△)についてのヒト由来NI−308抗体の最大半量有効濃度(EC50)の決定。抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.15O7(C)、抗体NI−308.28G1(D)、抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.46E9(H)、抗体NI−308.4M1(K)及び抗体NI−308.12A3(L)では、類似する結合親和性により、BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRタンパク質ペプチドが認識された。抗体NI−308.45C2(E)、抗体NI−308.24E11(F)及び抗体NI−308.16C10(M)は、非カップリング型ペプチドと比較して、BSAカップリング型DPRタンパク質ペプチドをより低いEC50で標的とした。BSAカップリング型のDPRタンパク質ペプチド(GR)15への結合が、抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)については検出されなかった。
BSAカップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチド及び非カップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのEC50決定。(A)BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRペプチドに対する、NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10の結合親和性のまとめ。間接的ELISAを使用する、BSAカップリング型(▲)及び非カップリング型(■)のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PR)15、(PA)15、又はBSAコントロール(△)についてのヒト由来NI−308抗体の最大半量有効濃度(EC50)の決定。抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.15O7(C)、抗体NI−308.28G1(D)、抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.46E9(H)、抗体NI−308.4M1(K)及び抗体NI−308.12A3(L)では、類似する結合親和性により、BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRタンパク質ペプチドが認識された。抗体NI−308.45C2(E)、抗体NI−308.24E11(F)及び抗体NI−308.16C10(M)は、非カップリング型ペプチドと比較して、BSAカップリング型DPRタンパク質ペプチドをより低いEC50で標的とした。BSAカップリング型のDPRタンパク質ペプチド(GR)15への結合が、抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)については検出されなかった。
BSAカップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチド及び非カップリング型C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのEC50決定。(A)BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRペプチドに対する、NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.28G1、NI308.45C2、NI−308.24E11、NI−308.5G2、NI−308.46E9、NI−308−6B11、NI−308.46F8、NI−308.4M1、NI−308.12A3及びNI−308.16C10の結合親和性のまとめ。間接的ELISAを使用する、BSAカップリング型(▲)及び非カップリング型(■)のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PR)15、(PA)15、又はBSAコントロール(△)についてのヒト由来NI−308抗体の最大半量有効濃度(EC50)の決定。抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.15O7(C)、抗体NI−308.28G1(D)、抗体NI−308.5G2(G)、抗体NI−308.46E9(H)、抗体NI−308.4M1(K)及び抗体NI−308.12A3(L)では、類似する結合親和性により、BSAカップリング型及び非カップリング型のC9orf72 DPRタンパク質ペプチドが認識された。抗体NI−308.45C2(E)、抗体NI−308.24E11(F)及び抗体NI−308.16C10(M)は、非カップリング型ペプチドと比較して、BSAカップリング型DPRタンパク質ペプチドをより低いEC50で標的とした。BSAカップリング型のDPRタンパク質ペプチド(GR)15への結合が、抗体NI−308.6B11(I)及び抗体NI−308.46F8(J)については検出されなかった。
無関係な凝集性タンパク質に対するヒト由来DPR抗体の結合特異性分析センス型((GA)15、(GP)15及び(GR)15)のDPRタンパク質ペプチド混合物及びアンチセンス型((PA)15及び(PR)15)のDPRタンパク質ペプチド混合物並びに6個の無関係なアミロイド原性タンパク質に対する抗体結合を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(A)、抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)、抗体NI−308.5G2(F)及び抗体NI−308.46F8(I)は、無関係な分析物に対する有意な標的外結合を伴うことなく、センス型DPRタンパク質ペプチド混合物への結合を示した。抗体NI−308.46E9(E)はまた、センス型DPRタンパク質ペプチド混合物を標的とし、加えて、無関係な分析物に対する穏やかな標的外結合を示した。抗体NI−308.24E11(E)はアンチセンス型DPRタンパク質ペプチド混合物への特異的な結合を示し、これに対して、抗体NI−308.6B11(H)はセンス型及びアンチセンス型の両方のDPRペプチド混合物を標的とした。両方の抗体について、無関係なアミロイド原性タンパク質に対する有意な標的外結合は明らかにされなかった。NI−308抗体を20nMの濃度で試験した。
無関係な凝集性タンパク質に対するヒト由来DPR抗体の結合特異性分析。センス型((GA)15、(GP)15及び(GR)15)のDPRタンパク質ペプチド混合物及びアンチセンス型((PA)15及び(PR)15)のDPRタンパク質ペプチド混合物並びに6個の無関係なアミロイド原性タンパク質に対する抗体結合を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(A)、抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)、抗体NI−308.5G2(F)及び抗体NI−308.46F8(I)は、無関係な分析物に対する有意な標的外結合を伴うことなく、センス型DPRタンパク質ペプチド混合物への結合を示した。抗体NI−308.46E9(E)はまた、センス型DPRタンパク質ペプチド混合物を標的とし、加えて、無関係な分析物に対する穏やかな標的外結合を示した。抗体NI−308.24E11(E)はアンチセンス型DPRタンパク質ペプチド混合物への特異的な結合を示し、これに対して、抗体NI−308.6B11(H)はセンス型及びアンチセンス型の両方のDPRペプチド混合物を標的とした。両方の抗体について、無関係なアミロイド原性タンパク質に対する有意な標的外結合は明らかにされなかった。NI−308抗体を20nMの濃度で試験した。
無関係な凝集性タンパク質に対するヒト由来DPR抗体の結合特異性分析。センス型((GA)15、(GP)15及び(GR)15)のDPRタンパク質ペプチド混合物及びアンチセンス型((PA)15及び(PR)15)のDPRタンパク質ペプチド混合物並びに6個の無関係なアミロイド原性タンパク質に対する抗体結合を間接的ELISAによって求めた。抗体NI−308.15O7(A)、抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.28G1(C)、抗体NI−308.45C2(D)、抗体NI−308.5G2(F)及び抗体NI−308.46F8(I)は、無関係な分析物に対する有意な標的外結合を伴うことなく、センス型DPRタンパク質ペプチド混合物への結合を示した。抗体NI−308.46E9(E)はまた、センス型DPRタンパク質ペプチド混合物を標的とし、加えて、無関係な分析物に対する穏やかな標的外結合を示した。抗体NI−308.24E11(E)はアンチセンス型DPRタンパク質ペプチド混合物への特異的な結合を示し、これに対して、抗体NI−308.6B11(H)はセンス型及びアンチセンス型の両方のDPRペプチド混合物を標的とした。両方の抗体について、無関係なアミロイド原性タンパク質に対する有意な標的外結合は明らかにされなかった。NI−308抗体を20nMの濃度で試験した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についてのNI−308抗体結合選択性。BSAカップリング型のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PA)15及び(PR)15についての、ヒト由来C9orf72 DPR抗体結合選択性の、ウエスタンブロット分析による決定。C9orf72ポリGA DPRタンパク質が、抗体NI−308.15O7(A)、抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.28G1(C)及び抗体NI−308.45C2(D)によって認識された。ポリPR DPRタンパク質が抗体NI−308.24E11(E)及び抗体NI−308.16C10(J)によって特異的に認識され、抗体NI−308.16C10は、ポリGA DPRタンパク質に対してもまた、より弱い結合を示した。抗体NI−308.5G2(F)、抗体NI−308.46E9(G)及び抗体NI−308.12A3(I)は、ポリGP DPRタンパク質を標的とし、NI−308.5G2は、ポリGA DPRタンパク質に対してもまた、より弱い結合を示した。抗体NI−308.4M1(H)は、C9orf72ポリPA DPRタンパク質を特異的に認識した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についてのNI−308抗体結合選択性。BSAカップリング型のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PA)15及び(PR)15についての、ヒト由来C9orf72 DPR抗体結合選択性の、ウエスタンブロット分析による決定。C9orf72ポリGA DPRタンパク質が、抗体NI−308.15O7(A)、抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.28G1(C)及び抗体NI−308.45C2(D)によって認識された。ポリPR DPRタンパク質が抗体NI−308.24E11(E)及び抗体NI−308.16C10(J)によって特異的に認識され、抗体NI−308.16C10は、ポリGA DPRタンパク質に対してもまた、より弱い結合を示した。抗体NI−308.5G2(F)、抗体NI−308.46E9(G)及び抗体NI−308.12A3(I)は、ポリGP DPRタンパク質を標的とし、NI−308.5G2は、ポリGA DPRタンパク質に対してもまた、より弱い結合を示した。抗体NI−308.4M1(H)は、C9orf72ポリPA DPRタンパク質を特異的に認識した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質についてのNI−308抗体結合選択性。BSAカップリング型のC9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドの(GA)15、(GP)15、(GR)15、(PA)15及び(PR)15についての、ヒト由来C9orf72 DPR抗体結合選択性の、ウエスタンブロット分析による決定。C9orf72ポリGA DPRタンパク質が、抗体NI−308.15O7(A)、抗体NI−308.18F7(B)、抗体NI−308.28G1(C)及び抗体NI−308.45C2(D)によって認識された。ポリPR DPRタンパク質が抗体NI−308.24E11(E)及び抗体NI−308.16C10(J)によって特異的に認識され、抗体NI−308.16C10は、ポリGA DPRタンパク質に対してもまた、より弱い結合を示した。抗体NI−308.5G2(F)、抗体NI−308.46E9(G)及び抗体NI−308.12A3(I)は、ポリGP DPRタンパク質を標的とし、NI−308.5G2は、ポリGA DPRタンパク質に対してもまた、より弱い結合を示した。抗体NI−308.4M1(H)は、C9orf72ポリPA DPRタンパク質を特異的に認識した。
C9orf72ジペプチドリピートタンパク質に対する溶液中での結合。ペプチド(GA)15、ペプチド(PR)15及びペプチド(GR)15に対する、ヒト由来C9orf72 DPR抗体の溶液中での結合の、免疫沈降分析による決定。C9orf72ポリGA DPRタンパク質が、抗体NI−308.15O7、抗体NI−308.18F7、抗体NI−308.45C2及び抗体NI−308.28G1によって溶液中で捕獲された(A)。ポリPR DPRタンパク質が、抗体NI−308.24E11によって沈殿させられ(B)、これに対して、抗体NI−308.6B11により、ポリGR DPRタンパク質が捕獲された。アイソタイプコントロール抗体NI−43A11では、C9orf72 DPRタンパク質のどれもが沈殿しなかった(A〜C)。
選択されたNI−308抗体の、C9orf72 DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合。(A)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGAリピート長さ依存的な結合のまとめ。(B)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGPリピート長さ依存的な結合のまとめ。(C)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(D)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(E)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPAリピート長さ依存的な結合のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのヒト由来NI−308抗体のジペプチドリピート長さ依存的結合特異性及び最大半量有効濃度(EC50)の、間接的ELISAによる決定。抗体NI−308.15O7(F)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、150nM超、7.9nM、0.37nM及び0.54nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.18F7(G)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、0.78nM及び0.83nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.28G1(H)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、6.3nM、0.9nM及び1.1nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.45C2(I)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、7.6nM及び9.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.5G2(J及びK)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)5、(GP)6、(GP)10及び(GP)20を、200nM超、26.8nM、0.94nM及び0.47nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、5.7nM及び18.2nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.6B11(L及びM)は、DPRタンパク質ペプチドの(GR)3、(GR)4、(GR)5、(GR)6、(GR)10及び(GR)20に、14.3nM、13.2nM、0.47nM、0.33nM、1.3nM及び0.25nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、27.7nM及び33.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.46E9(N)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)10及び(GP)20を、63.3nM及び15.5nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.24E11(O)は、DPRタンパク質ペプチドの(PR)6、(PR)10及び(PR)20を、200nM超、31.7nM及び11.3nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.4M1(P)は、DPRタンパク質ペプチドの(PA)5、(PA)6、(PA)10及び(PA)20に、26.9nM、4.3nM、0.06nM及び0.06nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。
選択されたNI−308抗体の、C9orf72 DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合。(A)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGAリピート長さ依存的な結合のまとめ。(B)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGPリピート長さ依存的な結合のまとめ。(C)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(D)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(E)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPAリピート長さ依存的な結合のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのヒト由来NI−308抗体のジペプチドリピート長さ依存的結合特異性及び最大半量有効濃度(EC50)の、間接的ELISAによる決定。抗体NI−308.15O7(F)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、150nM超、7.9nM、0.37nM及び0.54nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.18F7(G)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、0.78nM及び0.83nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.28G1(H)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、6.3nM、0.9nM及び1.1nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.45C2(I)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、7.6nM及び9.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.5G2(J及びK)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)5、(GP)6、(GP)10及び(GP)20を、200nM超、26.8nM、0.94nM及び0.47nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、5.7nM及び18.2nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.6B11(L及びM)は、DPRタンパク質ペプチドの(GR)3、(GR)4、(GR)5、(GR)6、(GR)10及び(GR)20に、14.3nM、13.2nM、0.47nM、0.33nM、1.3nM及び0.25nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、27.7nM及び33.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.46E9(N)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)10及び(GP)20を、63.3nM及び15.5nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.24E11(O)は、DPRタンパク質ペプチドの(PR)6、(PR)10及び(PR)20を、200nM超、31.7nM及び11.3nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.4M1(P)は、DPRタンパク質ペプチドの(PA)5、(PA)6、(PA)10及び(PA)20に、26.9nM、4.3nM、0.06nM及び0.06nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。
選択されたNI−308抗体の、C9orf72 DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合。(A)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGAリピート長さ依存的な結合のまとめ。(B)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGPリピート長さ依存的な結合のまとめ。(C)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(D)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(E)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPAリピート長さ依存的な結合のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのヒト由来NI−308抗体のジペプチドリピート長さ依存的結合特異性及び最大半量有効濃度(EC50)の、間接的ELISAによる決定。抗体NI−308.15O7(F)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、150nM超、7.9nM、0.37nM及び0.54nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.18F7(G)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、0.78nM及び0.83nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.28G1(H)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、6.3nM、0.9nM及び1.1nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.45C2(I)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、7.6nM及び9.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.5G2(J及びK)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)5、(GP)6、(GP)10及び(GP)20を、200nM超、26.8nM、0.94nM及び0.47nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、5.7nM及び18.2nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.6B11(L及びM)は、DPRタンパク質ペプチドの(GR)3、(GR)4、(GR)5、(GR)6、(GR)10及び(GR)20に、14.3nM、13.2nM、0.47nM、0.33nM、1.3nM及び0.25nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、27.7nM及び33.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.46E9(N)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)10及び(GP)20を、63.3nM及び15.5nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.24E11(O)は、DPRタンパク質ペプチドの(PR)6、(PR)10及び(PR)20を、200nM超、31.7nM及び11.3nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.4M1(P)は、DPRタンパク質ペプチドの(PA)5、(PA)6、(PA)10及び(PA)20に、26.9nM、4.3nM、0.06nM及び0.06nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。
選択されたNI−308抗体の、C9orf72 DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合。(A)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGAリピート長さ依存的な結合のまとめ。(B)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGPリピート長さ依存的な結合のまとめ。(C)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(D)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(E)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPAリピート長さ依存的な結合のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのヒト由来NI−308抗体のジペプチドリピート長さ依存的結合特異性及び最大半量有効濃度(EC50)の、間接的ELISAによる決定。抗体NI−308.15O7(F)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、150nM超、7.9nM、0.37nM及び0.54nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.18F7(G)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、0.78nM及び0.83nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.28G1(H)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、6.3nM、0.9nM及び1.1nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.45C2(I)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、7.6nM及び9.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.5G2(J及びK)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)5、(GP)6、(GP)10及び(GP)20を、200nM超、26.8nM、0.94nM及び0.47nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、5.7nM及び18.2nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.6B11(L及びM)は、DPRタンパク質ペプチドの(GR)3、(GR)4、(GR)5、(GR)6、(GR)10及び(GR)20に、14.3nM、13.2nM、0.47nM、0.33nM、1.3nM及び0.25nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、27.7nM及び33.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.46E9(N)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)10及び(GP)20を、63.3nM及び15.5nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.24E11(O)は、DPRタンパク質ペプチドの(PR)6、(PR)10及び(PR)20を、200nM超、31.7nM及び11.3nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.4M1(P)は、DPRタンパク質ペプチドの(PA)5、(PA)6、(PA)10及び(PA)20に、26.9nM、4.3nM、0.06nM及び0.06nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。
選択されたNI−308抗体の、C9orf72 DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合。(A)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGAリピート長さ依存的な結合のまとめ。(B)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGPリピート長さ依存的な結合のまとめ。(C)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(D)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPRリピート長さ依存的な結合のまとめ。(E)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリPAリピート長さ依存的な結合のまとめ。C9orf72ジペプチドリピートタンパク質ペプチドについてのヒト由来NI−308抗体のジペプチドリピート長さ依存的結合特異性及び最大半量有効濃度(EC50)の、間接的ELISAによる決定。抗体NI−308.15O7(F)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、150nM超、7.9nM、0.37nM及び0.54nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.18F7(G)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、0.78nM及び0.83nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.28G1(H)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)5、(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、6.3nM、0.9nM及び1.1nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.45C2(I)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、7.6nM及び9.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.5G2(J及びK)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)5、(GP)6、(GP)10及び(GP)20を、200nM超、26.8nM、0.94nM及び0.47nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20を、200nM超、5.7nM及び18.2nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.6B11(L及びM)は、DPRタンパク質ペプチドの(GR)3、(GR)4、(GR)5、(GR)6、(GR)10及び(GR)20に、14.3nM、13.2nM、0.47nM、0.33nM、1.3nM及び0.25nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合し、DPRタンパク質ペプチドの(GA)6、(GA)10及び(GA)20に、200nM超、27.7nM及び33.6nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。抗体NI−308.46E9(N)は、DPRタンパク質ペプチドの(GP)10及び(GP)20を、63.3nM及び15.5nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ標的とした。抗体NI−308.24E11(O)は、DPRタンパク質ペプチドの(PR)6、(PR)10及び(PR)20を、200nM超、31.7nM及び11.3nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.4M1(P)は、DPRタンパク質ペプチドの(PA)5、(PA)6、(PA)10及び(PA)20に、26.9nM、4.3nM、0.06nM及び0.06nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。
選択されたNI−308抗体の、C9orf72ポリGA DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合及びC9orf72ポリGP DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合。(A)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGAリピート長さ依存的な結合のまとめ。(B)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGPリピート長さ依存的な結合のまとめ。C9orf72ポリGAジペプチドリピートタンパク質ペプチド又はC9orf72ポリGPジペプチドリピートタンパク質ペプチについてのヒト由来NI−308抗体のジペプチドリピート長さ依存的結合特異性及び最大半量有効濃度(EC50)の、サンドイッチELISAによる決定。抗体NI−308.15O7(C)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)10及び(GA)20に、400nM超及び9.0nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ溶液中で結合した。抗体NI−308.18F7(D)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)10及び(GA)20を、0.34nM及び0.45nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ溶液中で認識した。抗体NI−308.28G1(E)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)10及び(GA)20を、0.46nM及び0.40nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ溶液中で標的とした。抗体NI−308.5G2(F)は、ただ1つのDPRタンパク質ペプチド(GP)20のみを38.2nMのEC50での結合親和性により溶液中で認識した。
選択されたNI−308抗体の、C9orf72ポリGA DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合及びC9orf72ポリGP DPRタンパク質リピート長さ依存的な結合。(A)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGAリピート長さ依存的な結合のまとめ。(B)選択されたNI−308抗体のC9orf72ポリGPリピート長さ依存的な結合のまとめ。C9orf72ポリGAジペプチドリピートタンパク質ペプチド又はC9orf72ポリGPジペプチドリピートタンパク質ペプチについてのヒト由来NI−308抗体のジペプチドリピート長さ依存的結合特異性及び最大半量有効濃度(EC50)の、サンドイッチELISAによる決定。抗体NI−308.15O7(C)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)10及び(GA)20に、400nM超及び9.0nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ溶液中で結合した。抗体NI−308.18F7(D)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)10及び(GA)20を、0.34nM及び0.45nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ溶液中で認識した。抗体NI−308.28G1(E)は、DPRタンパク質ペプチドの(GA)10及び(GA)20を、0.46nM及び0.40nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ溶液中で標的とした。抗体NI−308.5G2(F)は、ただ1つのDPRタンパク質ペプチド(GP)20のみを38.2nMのEC50での結合親和性により溶液中で認識した。
C9orf72(GA)20ジペプチドリピートタンパク質ペプチドのモノマー調製物及び凝集型調製物についての、NI−308.18F7抗体及びNI−308.15O7抗体の結合特異性及び結合親和性。
透過電子顕微鏡法によるインビトロC9orf72(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物の特徴づけ。非凝集型(モノマー型、A)及びアミロイド原線維様凝集型(凝集型、B)の(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物の代表的な画像。倍率:66k。スケールバー:0.5μm。
間接的ELISA結合アッセイによる、モノマー型及び凝集型のC9orf72(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物についての、NI−308.18F7及びNI−308.15O7の結合特異性及びEC50決定。間接的ELISAを使用する、モノマー型(●)及び凝集型(■)のC9orf72(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物についての、NI−308.18F7抗体及びNI−308.15O7抗体の結合特異性及びEC50決定。抗体NI−308.18F7(A)は、モノマー型及び凝集型の(GA)20調製物を、0.87nM及び0.89nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.15O7(B)は、モノマー型及び凝集型の(GA)20調製物に、0.53nM及び0.78nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ結合した。
サンドイッチELISA結合アッセイによる、モノマー型及び凝集型のC9orf72(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物についての、NI−308.18F7及びNI−308.15O7の結合特異性及びEC50決定。サンドイッチELISAを使用する、モノマー型(●)及び凝集型(■)のC9orf72(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物についての、NI−308.18F7抗体及びNI−308.15O7抗体の結合特異性及びEC50決定。抗体NI−308.18F7(A)は、モノマー型及び凝集型の(GA)20調製物を、0.64nM及び2.9nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.15O7(B)は、モノマー型及び凝集型の(GA)20調製物に、6.3nM及び8.1nMのEC50によりそれぞれ結合した。抗体結合がhisタグ型(GA)20調製物の非存在下では検出されなかった(白三角)。結合特異性及び結合親和性が図9の表にまとめられている。
サンドイッチELISA結合アッセイによる、モノマー型及び凝集型のC9orf72(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物についての、NI−308.18F7及びNI−308.15O7の結合特異性及びEC50決定。サンドイッチELISAを使用する、モノマー型(●)及び凝集型(■)のC9orf72(GA)20DPRタンパク質ペプチド調製物についての、NI−308.18F7抗体及びNI−308.15O7抗体の結合特異性及びEC50決定。抗体NI−308.18F7(A)は、モノマー型及び凝集型の(GA)20調製物を、0.64nM及び2.9nMのEC50での結合親和性によりそれぞれ認識した。抗体NI−308.15O7(B)は、モノマー型及び凝集型の(GA)20調製物に、6.3nM及び8.1nMのEC50によりそれぞれ結合した。抗体結合がhisタグ型(GA)20調製物の非存在下では検出されなかった(白三角)。結合特異性及び結合親和性が図9の表にまとめられている。
NI−308抗体完全性分析。5μgの組換えヒト由来NI−308抗C9orf72 DPR抗体のSDS−PAGE分析、その後のクーマシーブルー染色。予想されたサイズにおける抗体の重鎖及び軽鎖に対応する2つの主要なバンドが検出された。
NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.5G2及びNI−308.4M1により、病理学的なC9orf72ジペプチドリピートタンパク質凝集物がFTLD患者において検出される。(A)ヒト由来のNI−308.18F7抗体、NI−308.15O7抗体及びNI−308.5G2抗体により、病理学的なニューロン細胞質封入体、ニューロン核内封入体及び異栄養性神経突起が3名すべての試験されたC9orf72−FTLD症例の小脳顆粒細胞層において明らかにされた。対照的に、非神経学的なコントロール小脳は、NI−308.18F7染色、NI−308.15O7染色及びNI−308.5G2染色について陰性であった。市販抗体C9RANTコントロール抗体として使用した。代表的な画像が示される。(B)抗体NI−308.18F7、抗体NI−308.15O7及び抗体NI−308.5G2によって検出される、選択されたC9orf72−FTLD症例の小脳の顆粒細胞層におけるニューロンのC9orf72 DPR封入体の代表的な高倍率画像。(C)抗体NI−308.4M1によって検出される、選択されたC9orf72−FTLD症例の小脳の顆粒細胞層におけるニューロンの細胞質及び核内のC9orf72 DPR封入体の代表的な高倍率画像。対照的に、非神経学的なコントロール小脳はNI−308.4M1染色について陰性であった。
NI−308.18F7、NI−308.15O7、NI−308.5G2及びNI−308.4M1により、病理学的なC9orf72ジペプチドリピートタンパク質凝集物がFTLD患者において検出される。(A)ヒト由来のNI−308.18F7抗体、NI−308.15O7抗体及びNI−308.5G2抗体により、病理学的なニューロン細胞質封入体、ニューロン核内封入体及び異栄養性神経突起が3名すべての試験されたC9orf72−FTLD症例の小脳の顆粒細胞層において明らかにされた。対照的に、非神経学的なコントロール小脳は、NI−308.18F7染色、NI−308.15O7染色及びNI−308.5G2染色について陰性であった。市販抗体C9RANTをコントロール抗体として使用した。代表的な画像が示される。(B)抗体NI−308.18F7、抗体NI−308.15O7及び抗体NI−308.5G2によって検出される、選択されたC9orf72−FTLD症例の小脳の顆粒細胞層におけるニューロンのC9orf72 DPR封入体の代表的な高倍率画像。(C)抗体NI−308.4M1によって検出される、選択されたC9orf72−FTLD症例の小脳の顆粒細胞層におけるニューロンの細胞質及び核内のC9orf72 DPR封入体の代表的な高倍率画像。対照的に、非神経学的なコントロール小脳はNI−308.4M1染色について陰性であった。
C9orf72ポリGA DPRタンパク質と、C9orf72ポリGP DPRタンパク質とは共凝集物を形成する。病理学的なC9orf72ポリGA DPRタンパク質及びC9orf72ポリGP DPRタンパク質の存在は、C9orf72ヘキサヌクレオチドリピート伸長を有するヒトFTLD患者の小脳の顆粒層において共凝集を生じさせる。NI−308.18F7により、C9orf72ポリGAが認識され、これに対して、抗体NI−308.5G2により、C9orf72ポリGPの細胞質封入体及び核内封入体が特異的に検出された。ポリGP DPRタンパク質凝集物の大多数が、ポリGA凝集物と共局在化した。代表的な画像が示される。

0035

本発明は一般には、ジペプチドリピート(DPR)タンパク質の存在に伴う、特にその凝集型形態の存在に伴う疾患及び状態を検出するための免疫療法方法及び非侵襲的方法に関連する。より具体的には、本発明は、選択されたヒトドナー集団から得られる配列情報に基づいて作製された組換えヒト由来モノクローナル抗体及びその抗原結合フラグメントで、そのようなDPR(具体的にはポリ−グリシン−アラニン(Gly−Ala;GA)−DPR、ポリ−グリシン−プロリン(Gly−Pro;GP)−DPR、ポリ−グリシン−アルギニン(Gly−Arg;GR)−DPR、ポリ−プロリン−アルギニン(Pro−Arg;PR)−DPR及び/又はポリ−プロリン−アラニン(Pro−Ala;PA)−DPR)及びそれらの抗原に結合することができる組換えヒト由来モノクローナル抗体及びその抗原結合フラグメントに関連する。本発明の組換えヒト由来モノクローナル抗体、並びに、その合成誘導体及び生物工学誘導体は好都合には、C9ORF72−ジペプチドリピート(DPR)を形成する、伸長したヘキサヌクレオチドリピートを有する変化したC9ORF72に特異的に結合することによって特徴づけられる。実施例において示されるように、本発明の組換え抗体は、DPR及び/又は病理学的C9ORF72を、偽陽性を与えることなく検出するための診断試薬として非常に特異的であり、また、可変領域及びCDRを少なくともコードする配列がそれぞれヒト起源であることのために、そして、ヒト身体における元の抗体の成熟のために、治療剤として有効かつ安全であると予想され得ることは無理のないことである。

0036

加えて、本発明は、患者の処置において単独で、或いは、DPRに伴う疾患、障害及び/又は症状のために利用される他の薬剤との組合せでのどちらでも使用されるための本明細書中に記載されるようなヒト由来モノクローナル抗体(そのどのような生物工学誘導体であっても含む)に関連し、好ましくは、本発明の抗体は、さらなる副作用を抑制する薬剤と同時に投与されるために、或いは、副作用を抑制する薬剤の投与前又は投与後において連続して投与されるために設計される。これに関連して、本発明の抗DPR抗体は好ましくは、ヒトにおいて実質的に非免疫原性である。本発明の1つの実施形態において、本発明のヒト由来モノクローナル抗体と、DPRに伴う疾患、障害及び/又は症状のために利用される1つ又は複数の薬物との両方を含む医薬組成物が提供される。

0037

I.定義
別途言及されない限り、本明細書中で使用されるような用語には、Oxford Dictionary of Biochemistry and Molecular Biology(Oxford University Press、1997年、2000年改訂及び2003年再版、ISBN 0 19 850673 2)において提供されるような定義が与えられる。

0038

用語「a」又は「an」を伴う実体はそのような実体の1つ又は複数を示すことに留意しなければならない;例えば、「an antibody」(抗体)は1つ又は複数の抗体を表すことが理解される。そのようなものとして、用語「a」(又は「an」)、 「one or more」(1つ又は複数)及び 「at least one」(少なくとも1つ)は、本明細書中では交換可能に使用され得る。

0039

具体的に別途示されないならば、用語「DPR」、すなわち、「ジペプチドリピート」タンパク質は、2アミノ酸の繰り返し単位、具体的には、遺伝子における伸長したヘキサヌクレオチドリピートに起因する2アミノ酸の繰り返し単位を特に示すために本明細書中では使用される。用語「DPR」及び「DPRs」はまた、DPRのすべてのタイプ及び形態、例えば、GA、GR、GP、PA、PRなどを総称的に示すために使用される。下記では、本発明は主に、FLTD又はALSに罹患する患者の脳組織に見出されるC9ORF72−DPRタンパク質において一般に認められるGA、好ましくは15回のリピートを有するGA(GA15)、GP、好ましくは15回のリピートを有するGP(GP15)、GR、好ましくは15回のリピートを有するGR(GR15)、又は、PR、好ましくは15回のリピートを有するPR(PR15)、又は、PA、好ましくは15回のリピートを有するPA(PA15)のいずれかを含むDPR、或いは、それらのいずれかからなるDPRを特異的に認識する抗体に関して記載される。しかしながら、抗C9ORF72−DPR抗体により、好ましい実施形態が表されるにもかかわらず、本発明は一般に、抗DPRタンパク質抗体及び対応する実施形態を提供する。したがって、原理的には、本明細書中に開示され、また、実施例及び図において例示される実施形態及び対応する特徴はどれも、抗C9ORF72−DPRのみに対して明確に適用可能でない場合を除き、一般にはどのような抗DPRタンパク質抗体にも当てはまることもまた意味されることが強調される。

0040

DPR関連疾患についての別の一例が脊髄小脳失調症36型であり、これは、成人発症の歩行運動失調及び四肢運動失調下肢痙縮構音障害筋攣縮萎縮並びに反射亢進によって特徴づけられる緩徐進行性の神経変性障害で、常染色体優性小脳失調症1型ADCA1型)のサブタイプの1つである。一部の罹患者はまた、難聴を発症することがあり得る;例えば、Garcia−Murias他、Brain 135(2012)、1423〜1435を参照のこと。脊髄小脳失調症36型は、染色体20p13上のNOP56遺伝子におけるイントロンのGGCCTGヘキサヌクレオチドリピートのヘテロ接合性伸長によって引き起こされることが示された;例えば、下記を参照のこと:Garcia−Murias他、Brain 135(2012)、1423〜1435;Ikeda他、Neurology 79(2012)、333〜341;Kobayashi他、Am.J.Hum.Gene.89(2011)、121〜130。

0041

用語「C9ORF72」は、具体的に別途示さないならば、第9染色体のオープンリーディングフレーム72(C9ORF72)の変化した様々な形態を示す。用語「C9ORF72」はまた、C9ORF72−ジペプチドリピート(DPR)をもたらすC9ORF72ヘキサヌクレオチド伸長を一般に特定するために使用される。したがって、この用語はまた、C9ORF72−DPRを示すために使用される。用語「C9ORF72」はまた、C9ORF72のすべてのタイプ及び形態(例えば、変異したC9ORF72など)を総称的に示すために使用される。用語C9ORF72の前における加えられた文字は、その特定のオルソログが由来する生物を示すために使用され、例えば、hC9ORF72がヒトC9ORF72について使用され、又は、mC9ORF72がマウス起源について使用される。

0042

本明細書中に開示される抗DPR抗体は好ましくは、C9ORF72−ジペプチドリピート(DPR)及びそのエピトープと結合する。例えば、本明細書中には、病理学的に変化したC9ORF72種又はそのフラグメント、すなわち、イントロンの伸長したC9ORF72ヘキサヌクレオチドリピートのC9ORF72転写物から非通常的に翻訳されるジペプチドリピート、並びに、C9ORF72−DPR又はそのフラグメントの凝集型形態と特異的に結合する抗体が開示される。C9ORF72−DPRの(病理学的に)凝集した/凝集物という用語は、上述の形態を特に示すために本明細書中では使用される。(病理学的な)「凝集型形態」又は「凝集物」という用語は、本明細書中で使用される場合、イントロンの伸長したC9ORF72ヘキサヌクレオチドリピートのC9ORF72転写物から生じるC9ORF72の誤った翻訳/病理学的な翻訳に起因する蓄積又はクラスター形成の産物を記述する。これらの凝集物、蓄積物又はクラスター形態は、C9ORF72−DPRタンパク質及び/又はそのフラグメントの両方である場合があり、C9ORF72−DPRタンパク質及び/又はそのフラグメントの両方から実質的になる場合があり、或いは、C9ORF72−DPRタンパク質及び/又はそのフラグメントの両方からなる場合がある。本明細書中で使用される場合、C9ORF72−DPRと「特異的に結合する」、「選択的に結合する」、又は「優先的に結合する」抗体に対する言及は、他の無関係なタンパク質とは結合しない抗体を示す;例えば、図4を参照のこと。図4及び実施例5において示されるように、本発明の抗体は、対らせん状細線維(PHF)−タウ、TAU、トランス活性応答DNA結合タンパク質43(TDP−43)、トランスチレチンTTR)、全長アミロイド前駆体タンパク質(flAPP)及び/又はハンチンチンHTT)からなる群から選択される無関係なアミロイド形成タンパク質を実質的に認識しない。

0043

一例において、本明細書中に開示されるC9ORF72抗体はDPR及び/又はC9ORF72−DPR或いはそれらのエピトープと結合することができ、かつ、他のタンパク質についてはバックグランドの約2倍を超える結合を示さない。DPR及び/又はC9ORF72−DPRタンパク質変異体と「特異的に結合する」、又は「選択的に結合する」抗体は、C9ORF72−DPRタンパク質のすべての変異体とは結合しない抗体、すなわち、少なくとも1つの他のC9ORF72配座異性体とは結合しない抗体を示す。例えば、本明細書中には、DPRを形成する伸長したヘキサヌクレオチドリピートを示すC9ORF72の様々な形態にインビトロにおいて、また、C9ORF72に伴う疾患を有する患者、又は、C9ORF72に伴う疾患を発症する危険性がある患者から得られる組織において両方で優先的に結合することができる抗体が開示される;例えば、実施例8及び図7を参照のこと。

0044

本発明の抗DPR抗体はヒト対象から単離されているので、本発明のDPR抗体はまた、そのような抗体が実際にヒト対象によって最初に発現されたものであり、例えば、ヒト免疫グロブリンを発現するファージライブラリーによって生じる合成構築物でないこと、また、ヒト免疫グロブリンレパートリーの一部を発現する遺伝子導入動物において生じる異種抗体でないことを強調するために(なお、それらはこれまで、ヒト様抗体を提供するために試みるための1つの一般的な方法を表していた)、「ヒト自己抗体」又は「ヒト由来抗体」と呼ばれる場合がある。他方で、本発明のヒト由来抗体は、プロテインAカラム又は親和性カラムによって精製されることがあるヒト血清抗体そのものから区別するために、合成(的)、組換え(型)及び/又は生物工学(的)であると示される場合がある。

0045

本発明の治療的取り組みの具体的な利点の1つが、本発明の抗体は、DPRタンパク質及びその凝集型形態の出現を示す疾患、又は、DPRタンパク質及びその凝集型形態に関連づけられる疾患の徴候を何ら有しない健康なヒト対象から得られるB細胞又はBメモリー細胞に由来し、したがって、ある程度の確率で、凝集型のDPRタンパク質(例えば、C9ORF72−DPRなど)に関連づけられる臨床的に明白な疾患を防止することができる、或いは、そのような臨床的に明白な疾患の出現の危険性を減らすことができる、或いは、そのような臨床的に明白な疾患の発症又は進行を遅らせることができるという事実にある。

0046

典型的には、本発明の抗体はまた、体細胞変異、すなわち、抗体の可変領域の体細胞変化による標的DPR分子に対する高親和性結合における選択性及び有効性に関しての最適化を既に首尾良く経ている。そのような細胞は生体内において、例えば、ヒト体内において、自己免疫学的反応又はアレルギー反応の意味で、関連した又は他の生理学的なタンパク質又は細胞構造によって活性化されていないという認識はまた、臨床試験段階を首尾よく生き残るという相当に増大した可能性がこれにより意味されるので、非常に医学的に重要である。いわば、効率、許容性及び耐容性が、少なくとも1名のヒト対象において予防用抗体又は治療用抗体前臨床開発及び臨床開発の前に既に実証されている。したがって、本発明のヒト由来の抗DPR抗体は、治療剤としてのその標的構造特異的な効率と、副作用のその低下した可能性との両方により、成功のその臨床的可能性を著しく増大させることが予想され得る。

0047

対照的に、cDNAライブラリー又はファージディスプレーに由来する抗体は、人為的な分子であり、例えば、依然としてマウス起源であり、したがって、ヒト身体に対しては外来であるヒト化抗体などである。したがって、治療用抗体の臨床上の有用性及び効力が、抗体の効力及び薬物動態学に影響を及ぼし得る、また、ときには重大な副作用を引き起こし得る抗薬物抗体(ADA)の産生によって制限される可能性がある;例えば、Igawa他、MAbs.3(2011)、243〜252を参照のこと。具体的には、ヒト化抗体、すなわち、近年のヒト抗体作製技術により作製される抗体は、ヒト由来抗体(例えば、本発明のヒト由来抗体など)とは対照的に、抗体応答を誘発しやすく、これらの抗体は、例えば、ファージディスプレーに由来するこれらのヒト様抗体、例えば、アダリムマブなどは、ADA産生を誘発することが報告されている;例えば、Mansour、Br.J.Ophthalmol 91(2007)、274〜276、及び、Igawa他、MAbs.3(2011)、243〜252を参照のこと。したがって、望まれない免疫応答を生じさせる傾向がないヒト由来抗体は、患者のためには、ライブラリー又はディスプレイに由来する人為的な分子よりも有益である。

0048

用語「ペプチド」は、その意味の範囲内において、(時には本明細書中では交換可能に使用されることがある)用語「ポリペプチド」及び用語「タンパク質」を包含することが理解される。同様に、タンパク質及びポリペプチドのフラグメントもまた包含され、タンパク質及びポリペプチドのフラグメントは本明細書中では「ペプチド」と称される場合がある。それにもかかわらず、用語「ペプチド」は好ましくは、少なくとも5個の連続するアミノ酸を含むアミノ酸ポリマーを意味し、好ましくは少なくとも10個の連続するアミノ酸を含むアミノ酸ポリマーを意味し、より好ましくは少なくとも15個の連続するアミノ酸を含むアミノ酸ポリマーを意味し、さらにより好ましくは少なくとも20個の連続するアミノ酸を含むアミノ酸ポリマーを意味し、特に好ましくは少なくとも25個の連続するアミノ酸を含むアミノ酸ポリマーを意味する。加えて、本発明によるペプチドは典型的には、最大でも100個の連続するアミノ酸、好ましくは80個未満の連続するアミノ酸、より好ましくは50個未満の連続するアミノ酸を有する。

0049

本明細書中で使用される場合、用語「ポリペプチド」は、1つだけの「ポリペプチド」ならびに複数の「ポリペプチド」を包含することが意図され、アミド結合ペプチド結合としても知られている)によって直鎖状に連結されるモノマー(アミノ酸)から構成される分子を示す。用語「ポリペプチド」は、2個以上のアミノ酸の任意の鎖(1つ又は複数)を示し、生成物の特定の長さを示さない。したがって、「ペプチド」、「ジペプチド」、「トリペプチド」、「オリゴペプチド」、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」、又は、2個以上のアミノ酸の鎖(1つ又は複数)を示すために使用される任意の他の用語が、「ポリペプチド」の定義の範囲に含まれ、用語「ポリペプチド」は、これらの用語のいずれかの代わりに、又は、これらの用語のどれとも交換可能に使用される場合がある。

0050

用語「ポリペプチド」はまた、限定されないが、グリコシル化アセチル化リン酸化、アミド化、及び、知られている保護基ブロック基タンパク質分解的切断による誘導体化、又は、天然に存在しないアミノ酸による修飾を含めて、当該ポリペプチドの発現後修飾の産物を示すことが意図される。ポリペプチドは天然の生物学的供給源に由来してもよく、又は、組換え技術によって産生されてもよいが、指定された核酸配列から必ずしも翻訳されない。ポリペプチドは、化学合成による様式を含めて、どのような様式において作製されてもよい。

0051

本発明のポリペプチドは、約3個以上のアミノ酸のサイズ、5個以上のアミノ酸のサイズ、10個以上のアミノ酸のサイズ、20個以上のアミノ酸のサイズ、25個以上のアミノ酸のサイズ、50個以上のアミノ酸のサイズ、75個以上のアミノ酸のサイズ、100個以上のアミノ酸のサイズ、200個以上のアミノ酸のサイズ、500個以上のアミノ酸のサイズ、1,000個以上のアミノ酸、又は、2,000個以上のアミノ酸のサイズである場合がある。ポリペプチドは、規定された三次元構造を有する場合があるが、ポリペプチドはそのような構造を必ずしも有さない。規定された三次元構造を有するポリペプチドは、折り畳まれたとして示される。規定された三次元構造を有するのではなく、むしろ、非常に多数の異なる立体配座を取ることができるポリペプチドは、折り畳まれていないとして示される。本明細書中で使用される場合、糖タンパク質という用語は、アミノ酸残基(例えば、セリン残基又はアスパラギン残基)の酸素含有側鎖又は窒素含有側鎖を介して当該タンパク質に結合する少なくとも1つの炭水化物成分に連結されるタンパク質を示す。

0052

「単離された」ポリペプチドあるいはそのフラグメント、変異体又は誘導体によって、その天然の環境に存在していないポリペプチドが意図される。特定の精製レベルは何ら要求されない。例えば、単離されたポリペプチドはそのネイティブ環境又は天然の環境から取り出され得る。宿主細胞において発現される組換え産生されたポリペプチド及びタンパク質は、任意の好適な技術によって分離されているか、分画されているか、あるいは、部分的又は実質的に精製されているネイティブポリペプチド又は組換えポリペプチドのように、本発明の様々な目的のために単離されていると見なされる。

0053

「組換え(の)ペプチド、ポリペプチド又はタンパク質」は、組換えDNA技術によって産生される、すなわち、所望されるペプチドを含む融合タンパク質をコードする外因性組換えDNA発現構築物によって形質転換される細胞(微生物細胞又は哺乳動物細胞)から産生される、ペプチド、ポリペプチド又はタンパク質を示す。ほとんどの細菌培養物において発現されるタンパク質又はペプチドは典型的にはグリカンを含まないであろう。酵母において発現されるタンパク質又はペプチドは、哺乳動物細胞において発現されるものとは異なるグリコシル化パターンを有する場合がある。

0054

本発明のポリペプチドとして、前記ポリペプチドのフラグメント、誘導体、アナログ又は変異体、及びそれらの合成または生物学的変異体、並びに、それらの任意の組合せも含まれる。用語「フラグメント」、「変異体」、「誘導体」及び「アナログ」には、天然ペプチドのアミノ酸配列に十分に類似するアミノ酸配列を有するペプチド及びポリペプチドが含まれる。用語「十分に類似する」は、第1のアミノ酸配列及び第2のアミノ酸配列が共通の構造的ドメイン及び/又は共通の機能的活性を有するように、第2のアミノ酸配列に対する十分な数又は最小数の同一アミノ酸残基又は等価なアミノ酸残基を含有する第1のアミノ酸配列を意味する。例えば、共通の構造的ドメインを含むアミノ酸配列で、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%又は少なくとも約100%が同一であるアミノ酸配列は、十分に類似するとして本明細書中では定義される。好ましくは、変異体は、本発明の好ましいペプチドのアミノ酸配列に、特に、変化したC9ORF72タンパク質(病理学的C9ORF72−DPRsやDPR単独など)、あるいは、それらのどちらかの変異体、誘導体又はアナログのアミノ酸配列に十分に類似しているであろう。そのような変異体は一般に、本発明のペプチドの機能的活性を保持する。変異体には、1つ又は複数のアミノ酸欠失、アミノ酸付加及び/又はアミノ酸置換によって生来型ペプチド及びwt型ペプチドとはアミノ酸配列においてそれぞれ異なるペプチドが含まれる。これらは、天然に存在する変異体、ならびに、人為的に設計された変異体である場合がある。

0055

さらに、用語「フラグメント」、「変異体」、「誘導体」及び「アナログ」は、本発明の抗体又は抗体ポリペプチドに言及するときには、対応する生来型の結合性分子、抗体又はポリペプチドの抗原結合特性の少なくとも一部を保持するどのようなポリペプチドも含まれる。本発明のポリペプチドのフラグメントには、本明細書中の他のところで議論される具体的な抗体フラグメントに加えて、タンパク質分解的フラグメント、ならびに、欠失フラグメントが含まれる。本発明の抗体及び抗体ポリペプチドの変異体には、上記で記載されるようなフラグメント、及び、アミノ酸の置換、欠失又は挿入に起因する変化したアミノ酸配列を有するポリペプチドも含まれる。変異体は天然に存在している場合があり、又は、天然に存在していない場合がある。天然に存在していない変異体は、この技術分野において知られている変異誘発技術を使用して作製される場合がある。変異体ポリペプチドは、保存的又は非保存的なアミノ酸置換、アミノ酸欠失又はアミノ酸付加を含む場合がある。DPRタンパク質特異的な結合性分子の誘導体、例えば、本発明の抗体及び抗体ポリペプチドの誘導体は、生来型ポリペプチドに対して見出されないさらなる特徴を示すように変化させられているポリペプチドである。例には、融合タンパク質が挙げられる。変異体ポリペプチドは、本明細書中では「ポリペプチドアナログ」として示される場合もある。本明細書中で使用される場合、結合性分子もしくはそのフラグメント、抗体又は抗体ポリペプチドの「誘導体」は、官能側鎖基の反応によって化学的に誘導体化される1つ又は複数の残基を有する当該ポリペプチドを示す。また、「誘導体」として、20個の標準的アミノ酸の1つ又は複数の天然に存在するアミノ酸誘導体を含有するそのようなペプチドも含まれる。例えば、4−ヒドロキシproリンがproリンの代わりに使用されてもよい;5−ヒドロキシリシンリシンの代わりに使用されてもよい;3−メチルヒスチジンがヒスチジンの代わりに使用されてもよい;ホモセリンがセリンの代わりに使用されてもよい;また、オルニチンがリシンの代わりに使用されてもよい。

0056

分子の類似性及び/又は同一性の決定:
2つのペプチドの間における「類似性」が、一方のペプチドのアミノ酸配列を第2のペプチドの配列に対して比較することによって求められる。一方のペプチドのアミノ酸が同一であるか、又は、保存的なアミノ酸置換であるならば、一方のペプチドのアミノ酸は第2のペプチドの対応するアミノ酸と類似している。保存的な置換には、Dayhoff,M.O.編、The Atlas of Protein Sequence and Structure 5(National Biomedical Research Foundation、Washington,D.C.(1978))に記載される置換、及び、Argos、EMBO J.8(1989)、779〜785に記載される置換が含まれる。例えば、下記の群の1つに属するアミノ酸は、保存的な変化又は置換を表す:−Ala、Pro、Gly、Gln、Asn、Ser、Thr;−Cys、Ser、Tyr、Thr;−Val、Ile、Leu、Met、Ala、Phe;−Lys、Arg、His;−Phe、Tyr、Trp、His;及び、−Asp、Glu。

0057

2つのポリヌクレオチドの間における「類似性」が、一方のポリヌクレオチドの核酸配列を所与のポリヌクレオチドの配列に対して比較することによって求められる。一方の核酸が同一であるならば、又は、核酸がコード配列の一部である場合、当該核酸を含むそれぞれのトリプレットが、同じアミノ酸又は保存的なアミノ酸置換をコードするならば、一方のポリヌクレオチドの核酸は第2のポリヌクレオチドの対応する核酸と類似している。

0058

2つの配列の間におけるパーセント同一性又はパーセント類似性の決定が好ましくは、Karlin及びAltschul(1993)(Proc.Natl.Acad.Sci USA 90:5873〜5877)の数学アルゴリズムを使用して達成される。そのようなアルゴリズムが、NCBI(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/Blast.cgi)において利用可能なAltschul他(1990)(J.Mol.Biol.215:403〜410)のBLASTプログラム及びBLASTpプログラムに組み込まれる。

0059

パーセント同一性又はパーセント類似性の決定が、NCBIのウエブページ推奨されるような、また、特定の長さ及び組成の配列に関しての「BLASTProgram Selection Guide」に記載されるような、BLASTヌクレオチド検索についてはBLASTnプログラムの標準的なパラメーター、BLASTタンパク質検索についてはBLASTpプログラムの標準的なパラメーターを用いて行われる。

0060

BLASTポリヌクレオチド検索が、BLASTnプログラムを用いて行われる。
一般的なパラメーターについては、「Max Target Sequences」ボックスが100に設定される場合があり、「Short queries」ボックスにチェックが入れられる場合があり、「Expect threshold」ボックスが1000に設定される場合があり、「Word Size」ボックスが7に設定される場合があり、これらはNCBIのウエブページにおいて短い配列(20塩基未満)について推奨される通りである。より長い配列については、「Expect threshold」ボックスが10に設定される場合があり、「Word Size」ボックスが11に設定される場合がある。スコア化パラメーターについては、「Match/mismatch Scores」が、1、−2に設定される場合があり、「Gap Costs」ボックスが直線に設定される場合がある。フィルター及びマスキングパラメーターについては、「Low complexity regions」ボックスにチェックが入れられない場合があり、「Species−specific repeats」ボックスにチェックが入れられない場合があり、「Mask for lookup table only」ボックスにチェックが入れられる場合があり、「DUST Filter Settings」にチェックが入れられる場合があり、「Mask lower case letters」ボックスにチェックが入れられない場合がある。一般に、「Search for short nearly exact matches」がこの点に関して使用される場合があり、これにより、上記で示された設定のほとんどが提供される。この点に関してのさらなる情報は、NCBIのウエブページで公開される「BLAST Program Selection Guide」に見出される場合がある。

0061

BLASTタンパク質検索は、BLASTpプログラムを用いて行われる。一般的なパラメーターについては、「Max Target Sequences」ボックスが100に設定される場合があり、「Short queries」ボックスにチェックが入れられる場合があり、「Expect threshold」ボックスが10に設定される場合があり、「Word Size」ボックスが「3」に設定される場合がある。スコア化パラメーターについては、「Matrix」ボックスが「BLOSUM62」に設定される場合があり、「Gap Costs」ボックスが「Existence:11 Extension:1」に設定される場合があり、「Compositional adjustments”ボックスが“Conditional compositional score matrix adjustment”に設定される場合がある。フィルター及びマスキングパラメーターについては、“Low complexity regions」ボックスにチェックが入れられない場合があり、「Mask for lookup table only」ボックスにチェックが入れられない場合があり、「Mask lower case letters」ボックスにチェックが入れられない場合がある。

0062

両方のプログラムの改変、例えば、検索された配列の長さに関しての改変は、NCBIのウエブページにおいてHTML版及びPDF版で公開される「BLASTProgram Selection Guide」における推奨に従って行われる。

0063

ポリヌクレオチド:
用語「ポリヌクレオチド」は、1つだけの核酸ならびに複数の核酸を包含することが意図され、単離された核酸分子又は核酸構築物、例えば、メッセンジャーRNAmRNA)又はプラスミドDNA(pDNA)を示す。ポリヌクレオチドは、従来型ホスホジエステル結合又は非従来型の結合(例えば、アミド結合、例えば、ペプチド核酸(PNA)に見出されるアミド結合など)を含む場合がある。用語「核酸」は、ポリヌクレオチドに存在するいずれかの1つ又は複数の核酸セグメント(例えば、DNAフラグメント又はRNAフラグメント)を示す。「単離された」核酸又はポリヌクレオチドによって、そのネイティブ環境から取り出されている核酸分子(DNA又はRNA)が意図される。例えば、ベクターに含有される、抗体をコードする組換えポリヌクレオチドは、本発明の様々な目的のために単離されていると見なされる。単離されたポリヌクレオチドのさらなる例には、異種の宿主細胞において維持される組換えポリヌクレオチド、又は、溶液における(部分的又は実質的に)精製されたポリペプチドが含まれる。単離されたRNA分子には、本発明のポリヌクレオチドのインビボRNA転写物又はインビトロRNA転写物が含まれる。本発明による単離されたポリヌクレオチド又は核酸にはさらに、合成的に作製されるそのような分子が含まれる。加えて、ポリヌクレオチド又は核酸は、調節エレメント、例えば、プロモーターリボソーム結合部位又は転写ターミネーターなどである場合があり、あるいは、調節エレメント、例えば、プロモーター、リボソーム結合部位又は転写ターミネーターなどを包含する場合がある。

0064

本明細書中で使用される場合、「コード領域」は、アミノ酸に翻訳されるコドンからなる核酸の一部分である。「終止コドン」(TAG、TGA又はTAA)はアミノ酸に翻訳されないにもかかわらず、コード領域の一部であると見なされる場合があるが、近接配列はどれも、例えば、プロモーター、リボソーム結合部位、転写ターミネーター、イントロンなどはコード領域の一部ではない。本発明の2つ以上のコード領域を、1つのポリヌクレオチド構築物において、例えば、1つのベクターに存在させることができ、又は、別個のポリヌクレオチド構築物において、例えば、別個の(異なる)ベクターに存在させることができる。さらには、ベクターはどれも、1つだけのコード領域を含有する場合があり、又は、2つ以上のコード領域を含む場合があり、例えば、1つのベクターが免疫グロブリン重鎖可変領域及び免疫グロブリン軽鎖可変領域を別々にコードする場合がある。加えて、本発明のベクター、ポリヌクレオチド又は核酸は、結合性分子、抗体、あるいは、そのフラグメント、変異体又は誘導体をコードする核酸に融合されて、又は融合されずに、異種のコード領域をコードする場合がある。異種のコード領域には、限定されないが、特殊化されたエレメント又はモチーフ、例えば、分泌シグナルペプチド又は異種の機能的ドメインなどが含まれる。

0065

特定の実施形態において、ポリヌクレオチド又は核酸はDNAである。DNAの場合、ポリペプチドをコードする核酸を含むポリヌクレオチドは通常、1つ又は複数のコード領域と操作可能に連係させられるプロモーターならびに/あるいは他の転写制御エレメント又は翻訳制御エレメントを含む場合がある。操作可能連係は、遺伝子産物(例えば、ポリペプチド)のためのコード領域が、当該遺伝子産物の発現を当該調節配列の影響下又は制御下に置くような様式で1つ又は複数の調節配列と連係させられるときにおいてである。2つのDNAフラグメント(例えば、ポリペプチドコード領域及びそれと連係させられるプロモーターなど)は、プロモーター機能誘導により、所望される遺伝子産物をコードするmRNAの転写が生じるならば、また、これら2つのDNAフラグメントの間における連結の性質が、遺伝子産物の発現を導く発現調節配列能力を妨げないか、又は、転写されるDNAテンプレートの能力を妨げないならば、「操作可能に連係させられる」又は「操作可能に連結される」。したがって、プロモーター領域は、プロモーターがその核酸の転写を達成することができたならば、ポリペプチドをコードする核酸と操作可能に連係させられているであろう。プロモーターは、DNAの実質的な転写を所定の細胞においてのみ導く細胞特異的なプロモーターである場合がある。プロモーターのほかに、他の転写制御エレメントを、例えば、エンハンサーオペレーターリプレッサー及び転写終結シグナルを、細胞特異的な転写を導くためにポリヌクレオチドと操作可能に連係させることができる。好適なプロモーター及び他の転写制御領域が本明細書中に開示される。

0066

様々な転写制御領域が当業者に知られている。これらには、限定されないが、脊椎動物細胞において機能する転写制御領域、例えば、サイトメガロウイルス由来のプロモーターセグメント及びエンハンサーセグメント(前初期プロモーター、イントロンAとの併用で)、シミアンウイルス40由来のプロモーターセグメント及びエンハンサーセグメント(初期プロモーター)、ならびに、レトロウイルス(例えば、ラウス肉腫ウイルス)由来のプロモーターセグメント及びエンハンサーセグメントなど(これらに限定されない)が含まれる。他の転写制御領域には、脊椎動物の遺伝子(例えば、アクチン熱ショックタンパク質ウシ成長ホルモン及びウサギβ−グロビンなど)に由来する転写制御領域ならびに遺伝子発現真核生物細胞において制御することができる他の配列が含まれる。さらなる好適な転写制御領域には、組織特異的なプロモーター及びエンハンサー、ならびに、リンホカイン誘導性プロモーター(例えば、インターフェロン又はインターロイキンによって誘導可能であるプロモーター)が含まれる。

0067

同様に、様々な翻訳制御エレメントが当業者に知られている。これらには、リボソーム結合部位、翻訳開始コドン及び翻訳終結コドン、ならびに、ピコルナウイルスに由来するエレメント(特に、配列内リボソーム進入部位、すなわち、IRES、これはまたCITE配列とも称する)が含まれるが、これらに限定されない。

0068

他の実施形態において、本発明のポリヌクレオチドはRNAであり、例えば、メッセンジャーRNA(mRNA)の形態である。

0069

本発明のポリヌクレオチド及び核酸コード領域は、分泌ペプチド又はシグナルペプチドをコードし、これにより、本発明のポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドの分泌を導くさらなるコード領域と連係させられる場合がある。シグナル仮説によれば、哺乳動物細胞によって分泌されるタンパク質は、粗面小胞体横断する成長途中のタンパク質鎖移行が開始されると、成熟型タンパク質から切断されるシグナルペプチド又は分泌リーダー配列を有する。当業者は、脊椎動物細胞によって分泌されるポリペプチドは一般に、当該ポリペプチドのN末端に融合されるシグナルペプチドで、当該ポリペプチドの分泌型形態又は「成熟型」形態をもたらすために、完全なポリペプチド又は「全長」のポリペプチドから切断されるシグナルペプチドを有することを承知している。特定の実施形態において、生来型のシグナルペプチド、例えば、免疫グロブリン重鎖又は免疫グロブリン軽鎖のシグナルペプチドが使用されるか、又は、操作可能に連係させられるポリペプチドの分泌を導く能力を保持するその配列の機能的誘導体が使用される。代替では、異種の哺乳動物シグナルペプチド又はその機能的誘導体が使用されてもよい。例えば、野生型リーダー配列ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子TPA)又はマウスβ−グルクロニダーゼのリーダー配列により置き換えられる場合がある。

0070

「結合性分子」は、本発明に関連して使用される場合、主として抗体及びそのフラグメントに関し、しかし、ジペプチドリピート(DPR)タンパク質(好ましくは、変化したC9ORF72、特に好ましくは(病理学的に変化したC9ORF72−DPRs)に結合する他の非抗体分子を示す場合もあり、これらには、ホルモン受容体リガンド主要組織適合複合体MHC)分子、シャペロン(例えば、熱ショックタンパク質(HSP)など)、ならびに、細胞・細胞接着分子(例えば、カドヘリンスーパーファミリーインテグリンスーパーファミリー、C型レクチンスーパーファミリー及び免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリーのメンバーなど)が含まれるが、これらに限定されない。したがって、明瞭性だけのために、また、本発明の範囲を限定することなく、下記の実施形態のほとんどが、治療剤及び診断剤を開発するための好ましい結合性分子を代表する抗体及び抗体様分子に関して議論される。

0071

抗体:
用語「抗体」及び用語「免疫グロブリン」は本明細書中では交換可能に使用される。抗体又は免疫グロブリンは、重鎖の可変ドメインを少なくとも含み、かつ、通常の場合には重鎖及び軽鎖の可変ドメインを少なくとも含む結合性分子である。脊椎動物系における基本的な免疫グロブリン構造は比較的よく理解されている(例えば、Harlow他、Antibodies:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press、第2版、1988)を参照のこと)。

0072

より詳しく下記で議論されるように、用語「免疫グロブリン」は、生化学的に識別することができる様々な幅広いクラスのポリペプチドを含む。当業者は、重鎖が、ガンマミューアルファデルタ又はイプシロン(γ、μ、α、δ、ε)として、それらの中のいくつかのサブクラス(例えば、γ1〜γ4)を伴って分類されることを理解するであろう。抗体の「クラス」を、IgG、IgMIgA、IgG又はIgEとしてそれぞれ決定するのが、この鎖の性質である。免疫グロブリンのサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1などが十分に特徴づけられており、また、機能的な特殊化を与えることが知られている。これらのクラス及びアイソタイプのそれぞれの改変された型が、本開示を考慮して当業者には容易に認識可能であり、従って、本発明の範囲内である。すべての免疫グロブリンクラスが明らかに本発明の範囲内であり、下記の議論は一般に、免疫グロブリン分子IgGクラスに関する。IgGに関して、標準的な免疫グロブリン分子は、分子量がおよそ23,000ダルトンである2つの同一の軽鎖ポリペプチドと、分子量が53,000〜70,000である2つの同一の重鎖ポリペプチドとを含む。これら4つの鎖は典型的には、軽鎖が、「Y」字型の口部から始まり、可変領域の終わりまで続く腕木として重鎖を支える「Y」字型の立体配置ジスルフィド結合によって結合される。

0073

軽鎖はカッパ又はラムダκ、λ)のどちらかとして分類される。それぞれの重鎖クラスがカッパ軽鎖又はラムダ軽鎖のどちらかと結合し得る。一般には、免疫グロブリンが、ハイブリドーマ、B細胞、又は、遺伝子操作された宿主細胞のどれかによって生じるとき、軽鎖及び重鎖は互いに共有結合により結合し、2つの重鎖の「テール」部分が共有結合性ジスルフィド連結又は非共有結合性の連結によって互いに結合する。重鎖において、アミノ酸配列が、Y字型の立体配置の二叉末端におけるN末端から、それぞれの鎖の底部におけるC末端にまで延びる。

0074

軽鎖及び重鎖はともに、構造的及び機能的に相同的である領域に分けられる。用語「定常」及び「可変」が機能的に使用される。これに関連して、軽鎖部分及び重鎖部分の両方の可変ドメイン(VL及びVH)により、抗原認識及び特異性が決定されることが理解されるであろう。逆に、軽鎖の定常ドメイン(CL)及び重鎖の定常ドメイン(CH1、CH2又はCH3)により、様々な重要な生物学的性質、例えば、分泌、経胎盤移動性Fc受容体結合及び補体結合などが与えられる。慣例によって、定常領域ドメインの番号づけは、これらのドメインが抗体の抗原結合部位又はアミノ末端からより遠位になるにつれて大きくなる。N末端部分が可変領域であり、C末端部分が定常領域である;CH3ドメイン及びCLドメインが実際に、重鎖及び軽鎖のカルボキシ末端をそれぞれ含む。

0075

上記で示されるように、可変領域により、抗体は抗原上のエピトープを選択的に認識し、かつ、このエピトープと特異的に結合することができる。すなわち、抗体のVLドメイン及びVHドメイン、又は、抗体の相補性決定領域(CDR)のサブセットが組み合わさって、三次元の抗原結合部位を規定する可変領域を形成する。この四元体構造が、Y字型のそれぞれのアームの端部に存在する抗原結合部位を形成する。より具体的には、抗原結合部位がVH鎖及びVL鎖のそれぞれにおける3つのCDRによって規定される。DPRsに特異的に結合するための十分な構造を含有する抗体又は免疫グロブリンフラグメントはどれも、本明細書中では交換可能に、「結合フラグメント」又は「免疫特異性フラグメント」として示される。

0076

実施例11において記載されるように、また、図13に示されるように、本発明の抗体は、IgG(好ましくはIgG1)として哺乳動物細胞(特にCHO−S細胞)で発現させられたとき、大きい完全性を軽鎖(VL)部分及び重鎖(VH)部分の両方に関して明らかにし、これに対して、有意な混入物又はタンパク質分解産物が何ら検出され得なかった。

0077

天然に存在する抗体において、抗体は、抗体がその三次元立体配置を水性環境において取るような抗原結合ドメインを形成するために特異的に配置されるアミノ酸の短い不連続な配列である6つの超可変領域(これらは時には、それぞれの抗原結合ドメインに存在する「相補性決定領域」又は「CDR」と呼ばれる)を含む。「CDR」には、分子間の変動性をそれほど示さない4つの比較的保存された「フレームワーク」領域又は「FR」が近接する。これらのフレームワーク領域は主としてβ−シートの立体配座を取り、CDRにより、このβ−シート構造つなぐ、また、時にはこのβ−シート構造の一部を形成するループが形成される。したがって、フレームワーク領域は、CDRを鎖間の非共有結合性の相互作用によって正しい配向で配置することを提供する足場を形成するように作用する。配置されたCDRによって形成される抗原結合ドメインにより、免疫反応性抗原におけるエピトープに対して相補的な表面が規定される。この相補的な表面は、抗体がその同種エピトープに非共有結合的に結合することを促進させる。CDR及びフレームワーク領域を構成するアミノ酸が、それらは正確に規定されているので、当業者によっていずれかの所与の重鎖可変領域又は軽鎖可変領域についてそれぞれ容易に特定され得る;「Sequences of Proteins of Immunological Interest」、Kabat,E.他編、U.S.Department of Health and Human Services(1983)、及び、Chothia and Lesk、J.Mol.Biol.196(1987)、901〜917を参照のこと。これらの全体が参照によって本願明細書に組み込まれる。

0078

この技術分野において使用される、及び/又は受け入れられる用語の2つ以上の定義が存在する場合には、本明細書中で使用されるような当該用語の定義は、反するようなことが明示的に言及される場合を除き、すべてのそのような意味を包含することが意図される。具体的な一例が、重鎖ポリペプチド及び軽鎖ポリペプチドの両方の可変領域の中に見出される不連続な抗原結合部位を記述するための用語「相補性決定領域」(「CDR」)の使用である。この特定の領域が、Kabat他、U.S.Dept.of Health and Human Services、「Sequences of Proteins of Immunological Interest」(1983)によって、また、Chothia and Lesk、J.Mol.Biol.196(1987)、901〜917によって記載されており(これらは参照によって本明細書中に組み込まれる)、この場合、それらの定義は、互いに比較されたときにはアミノ酸残基の重複又はサブセットを包含する。それにもかかわらず、抗体又はその変異体のCDRを示すためのどちらかの定義の適用は、本明細書中で定義され、かつ使用されるようなこの用語の範囲内であることが意図される。上記で引用された参考文献のそれぞれによって定義されるようなCDRを包含する適切なアミノ酸残基が、比較として下記において表Iに示される。特定のCDRを包含する正確な残基番号は、CDRの配列及びサイズに依存して変わる。当業者は、どの残基が、抗体の可変領域アミノ酸配列が与えられる抗体のヒトIgGサブタイプの特定の超可変領域又はCDRを含むかを常法により決定することができる。
表I:CDRの定義1



1表IにおけるすべてのCDR定義の番号表記は、Kabat他によって示される番号表記慣例に従う(下記を参照のこと)。

0079

Kabat他はまた、どのような抗体に対しても適用可能である可変ドメイン配列のための番号表記システムを定義した。当業者は、「Kabat番号表記」のこのシステムを、配列そのものを超える実験的データに何ら頼ることなく、どのような可変ドメイン配列に対してでも一義的に割り当てることができる。本明細書中で使用される場合、「Kabat番号表記」は、Kabat他、U.S.Dept.of Health and Human Services、「Sequence of Proteins of Immunological Interest」(1983)によって示される番号表記システムを示す。別途指定される場合を除き、本発明の抗体あるいはその抗原結合フラグメント、変異体又は誘導体における具体的なアミノ酸残基位置の番号表記に対する言及は、Kabat番号表記システムに従っており、しかしながら、Kabat番号表記システムは理論的であり、本発明のどの抗体にも等しく適用されない場合がある。例えば、最初のCDRの位置に依存して、その後のCDRはどちらかの方向でずれる場合がある。

0080

本発明の抗体あるいはその抗原結合フラグメント、免疫特異性フラグメント、変異体又は誘導体には、ポリクローナル性、モノクローナル性、多特異性、ヒト型ヒト化型霊長類化型、マウス化型又はキメラ型の抗体、単鎖抗体エピトープ結合フラグメント(例えば、Fab、Fab’及びF(ab’)2)、Fd、Fv、単鎖Fv(scFv)、単鎖抗体、ジスルフィド連結Fv(sdFv)、VLドメイン又はVHドメインのどちらかを含むフラグメント、Fab発現ライブラリーによって作製されるフラグメント、ならびに、抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例えば、本明細書中に開示される抗体に対する抗Id抗体を含む)が含まれるが、これらに限定されない。scFV分子がこの技術分野では知られており、例えば、米国特許第5,892,019号に記載される。本発明の免疫グロブリン分子又は抗体分子は、免疫グロブリン分子のどのようなタイプのものも(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA及びIgY)、どのようなクラスのものも(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)又はどのようなサブクラスのものも可能である。

0081

1つの実施形態において、本発明の抗体は、五価構造を有するIgM又はその誘導体ではない。特に、本発明の具体的な適用において、とりわけ治療的使用において、IgMはIgG及び他の二価抗体又は対応する結合性分子よりも有用でない。これは、IgMは、その五価構造のために、また、親和性成熟化の欠如のために、非特異的な交差反応性及び非常に低い親和性を示すことが多いからである。特に好ましい実施形態において、本発明の抗体はポリクローナル抗体でない。すなわち、本発明の抗体は、血漿の免疫グロブリンサンプルから得られる混合物ではなく、むしろ、1つの特定の抗体種から実質的になる。

0082

単鎖抗体を含めて、抗体フラグメントは、可変領域(1つ又は複数)を単独で、あるいは、下記の全体又は一部分との組合せで含む場合がある:ヒンジ領域、CH1ドメイン、CH2ドメイン及びCH3ドメイン。また、本発明には、可変領域(1つ又は複数)と、ヒンジ領域、CH1ドメイン、CH2ドメイン及びCH3ドメインとのどのような組合せをも含むDPR結合フラグメントが含まれる。本発明の抗体又はその免疫特異性フラグメントは、鳥類及び哺乳動物を含めて、どのような動物起源に由来してもよい。好ましくは、抗体は、ヒト、マウス、ロバ、ウサギ、ヤギ、モルモットラクダラマウマ又はニワトリの抗体である。別の実施形態において、可変領域が起源において(例えば、サメからの)コンドクトイド(condricthoid)である場合がある。

0083

1つの実施形態において、本発明の抗体は、ヒトから単離されるヒトモノクローナル抗体である。場合により、ヒト抗体のフレームワーク領域がデータベースにおける該当するヒト生殖系列可変領域配列に従ってアライメントされ、それらと一致させられる;例えば、MRC Centre for Protein Engineering(Cambridge、英国)によって提供されるVbase(http://vbase.mrc−cpe.cam.ac.uk/)を参照のこと。例えば、真の生殖系列配列から潜在的に逸脱すると見なされるアミノ酸は、クローニング過程の期間中に組み込まれるPCRプライマー配列に起因し得ると思われる。人為的に作製されたヒト様抗体、例えば、ファージディスプレーされた抗体ライブラリー又は異種マウスに由来する単鎖抗体フラグメント(scFV)などと比較した場合、本発明のヒトモノクローナル抗体は、(i)代理動物の免疫応答ではなく、ヒトの免疫応答を使用して得られること、すなわち、抗体が、ヒト体内におけるその関連する立体配座における天然のDPRs及びDPRタンパク質(好ましくはC9ORF72−DPRs)に対する応答で作製されていること、(ii)個体を保護しているか、あるいは、DPRs(好ましくはC9ORF72−DPRs)の存在について少なくとも有意であること、そして、(iii)抗体がヒト起源であるので、自己抗原に対する交差反応性の危険性が最小限に抑えられることによって特徴づけられる。したがって、本発明によれば、用語「ヒトモノクローナル抗体」、「ヒトモノクローナル自己抗体」及び「ヒト抗体」などは、ヒト起源である、すなわち、ヒト細胞(例えば、B細胞又はそのハイブリドーマなど)から単離されているか、あるいは、cDNAがヒト細胞(例えば、ヒトメモリーB細胞)のmRNAから直接クローン化されているDPR結合性分子を示すために使用される。ヒト抗体は、アミノ酸置換が、例えば、結合特性を改善するために、当該抗体においてたとえ行われるにしても、依然として「ヒト」である。この点において、ヒト化抗体あるいはヒト様抗体と異なり(上記の説明も参照のこと)、本発明のヒト由来抗体はヒト体内でみられるCDR(s)を含むことによって特徴付けられ、それ故に免疫原性であるリスクを実質的に有しない。従って、本発明の抗体は、可変軽鎖及び重鎖の片方又は両方の少なくとも1つ、好ましくは2つ、最も好ましくは3つ全てのCDRが、ここで説明されるヒト抗体由来であれば、依然としてヒト由来であるとされる。

0084

1つの実施形態において、本発明のヒト由来抗体は、天然の存在する抗体と比較して異種の領域を含み、例えば、フレームワーク領域におけるアミノ酸置換、可変領域に外因的に融合される定常領域、及び、C末端又はN末端における異なるアミノ酸などを含む。

0085

ヒト免疫グロブリンライブラリーに由来する抗体、あるいは、1つ又は複数のヒト免疫グロブリンについて遺伝子組換えであり、かつ、内因性免疫グロブリンを発現しない動物に由来する抗体(下記において、また、例えば、米国特許第5,939,598号(Kucherlapati他)に記載されるような抗体)は、本発明の真のヒト抗体から区別するためにヒト様抗体として示される。例えば、ヒト様抗体の重鎖及び軽鎖の対形成、例えば、ファージディスプレーから典型的には単離される合成抗体及び半合成抗体などは、その対形成が元々のヒトB細胞において生じていたような元の対形成を必ずしも反映していない。したがって、先行技術において一般に使用されるような組換え発現ライブラリーから得られるFabフラグメント及びscFvフラグメントは、免疫原性及び安定性に対するすべての可能な関連した影響に関して人為的であると見なされる。対照的には、本発明は、その治療的有用性及びヒトにおけるその寛容性によって特徴づけられる、選択されたヒト対象から得られる単離された親和性成熟している抗体を提供する。

0086

本明細書中で使用される場合、用語「齧歯類化(された)抗体」又は「齧歯類化(された)免疫グロブリン」は、本発明のヒト抗体に由来する1つ又は複数のCDRと、齧歯類抗体配列に基づくアミノ酸の置換及び/又は欠失及び/又は挿入を含有するヒトフレームワーク領域とを含む抗体を示す。齧歯類を示すとき、好ましくは、マウス及びラットに起源を有する配列が使用され、この場合、そのような配列を含む抗体は、「マウス化された」又は「ラット化された」としてそれぞれ示される。CDRを提供するヒト免疫グロブリンは「親」又は「アクセプター」と呼ばれ、フレームワークの変化を提供する齧歯類抗体は「ドナー」と呼ばれる。定常領域は存在している必要はないが、定常領域が存在するならば、定常領域は通常、齧歯類抗体の定常領域と実質的に同一であり、すなわち、少なくとも約85%〜90%が同一であり、好ましくは約95%以上が同一である。したがって、いくつかの実施形態において、全長のマウス化されたヒト重鎖免疫グロブリン又は軽鎖免疫グロブリンは、マウスの定常領域、ヒトのCDR、及び、いくつかの「マウス化する」アミノ酸置換を有する実質的にはヒトのフレームワークを含有する。典型的には、「マウス化抗体」は、マウス化された可変軽鎖及び/又はマウス化された可変重鎖を含む抗体である。例えば、マウス化抗体は、例えば、キメラ抗体の可変領域全体が非マウス性であるので、典型的なキメラ抗体を包含しないであろう。「マウス化」のプロセスによって「マウス化」されている改変された抗体は、CDRを提供する親抗体と同じ抗原に結合し、かつ、通常の場合、マウスにおける免疫原性が、親抗体と比較してより低い。「マウス化」抗体に関しての上記説明は、他の「齧歯類化」抗体について、例えば、ラットの配列がマウスの代わりに使用される「ラット化抗体」などについて同様に当てはまる。

0087

本明細書中で使用される場合、用語「重鎖部分」には、免疫グロブリン重鎖に由来するアミノ酸配列が含まれる。重鎖部分を含むポリペプチドは、CH1ドメイン、ヒンジ(例えば、上部、中央及び/又は下部のヒンジ領域)ドメイン、CH2ドメイン、CH3ドメインあるいはそれらの変異体又はフラグメントのうちの少なくとも1つを含む。例えば、本発明において使用されるための結合性ポリペプチドは、CH1ドメインを含むポリペプチド鎖;CH1ドメイン、ヒンジドメインの少なくとも一部分、及び、CH2ドメインを含むポリペプチド鎖;CH1ドメイン及びCH3ドメインを含むポリペプチド鎖;CH1ドメイン、ヒンジドメインの少なくとも一部分、及び、CH3ドメインを含むポリペプチド鎖;又は、CH1ドメイン、ヒンジドメインの少なくとも一部分、CH2ドメイン及びCH3ドメインを含むポリペプチド鎖を含む場合がある。別の実施形態において、本発明のポリペプチドは、CH3ドメインを含むポリペプチド鎖を含む。さらに、本発明において使用されるための結合性ポリペプチドは、CH2ドメインの少なくとも一部分(例えば、CH2ドメインのすべて又は一部)を欠く場合がある。上記で示されるように、これらのドメイン(例えば、重鎖部分)は、天然に存在する免疫グロブリン分子からアミノ酸配列において異なるように改変され得ることが、当業者によって理解されるであろう。

0088

本明細書中に開示されるある特定の抗体あるいはその抗原結合フラグメント、変異体又は誘導体において、マルチマーの1つのポリペプチド鎖の重鎖部分が、当該マルチマーの第2のポリペプチド鎖における重鎖部分と同一である。代替では、本発明の重鎖部分を含有するモノマーは同一でない。例えば、それぞれのモノマーが、異なる標的結合部位を含む場合があり、これにより、例えば、二重特異性抗体又はディアボディを形成する。

0089

別の実施形態において、本明細書中に開示される抗体あるいはその抗原結合フラグメント、変異体又は誘導体は、ただ1つのポリペプチド鎖から構成され(例えば、scFv)、潜在的なインビボ治療適用及び診断適用のために細胞内で発現させられることになる(細胞内抗体)。

0090

本明細書中に開示される診断方法及び処置方法において使用されるための結合性ポリペプチドの重鎖部分が、異なる免疫グロブリン分子に由来してもよい。例えば、ポリペプチドの重鎖部分が、IgG1分子に由来するCH1ドメインと、IgG3分子に由来するヒンジ領域とを含む場合がある。別の例において、重鎖部分は、一部がIgG1分子に由来し、かつ、一部がIgG3分子に由来するヒンジ領域を含むことができる。別の例において、重鎖部分は、一部がIgG1分子に由来し、かつ、一部がIgG4分子に由来するキメラなヒンジを含むことができる。

0091

本明細書中で使用される場合、用語「軽鎖部分」には、免疫グロブリン軽鎖に由来するアミノ酸配列が含まれる。好ましくは、軽鎖部分はVLドメイン又はCLドメインの少なくとも一方を含む。

0092

抗体のためのペプチドエピトープ又はポリペプチドエピトープの最小サイズは約4個〜5個のアミノ酸であると考えられる。ペプチドエピトープ又はポリペプチドエピトープは好ましくは、少なくとも7個のアミノ酸を含有し、より好ましくは少なくとも9個のアミノ酸を含有し、最も好ましくは少なくとも約15個〜約30個の間のアミノ酸を含有する。CDRは抗原性のペプチド又はポリペプチドをその三次形態で認識することができるので、エピトープを含むアミノ酸は連続している必要はなく、場合により、同じペプチド鎖に存在していないことさえある。本発明において、本発明の抗体によって認識されるペプチドエピトープ又はポリペプチドエピトープは、DPR(例えば、C9ORF72−DPRに見出されるようなGA15など)の少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、より好ましくは少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、少なくとも25個、又は、約15個〜約30個の間の連続するアミノ酸又は非連続なアミノ酸の配列を含有する。言い換えれば、本発明の抗体又はその生物工学誘導体は好ましくは、2つの異なるアミノ酸(X及びX’)からなるジペプチド(XXX及びXXX’;XaaXaa’)のリピート数が、例えば、3〜50であるDPRを、好ましくは10〜40であるDPRを、より好ましくは15〜30であるDPRを、最も好ましくは15であるDPRを認識する。したがって、本発明の抗体又はその生物工学誘導体によって認識されるエピトープ又は抗原は、リピート数が15であるDPRからなるならば、一般には(XX’)15と称される場合がある。

0093

「特異的に結合する」又は「特異的に認識する」によって、これらは本明細書中では交換可能に使用されており、結合性分子、例えば、抗体が、その抗原結合ドメインを介してエピトープに結合すること、及び、この結合は、抗原結合ドメインとエピトープとの間における何らかの相補性を伴うことが一般に意味される。この定義によれば、抗体は、抗体がランダムな無関係なエピトープに結合するであろうよりも容易にその抗原結合ドメインを介してエピトープに結合するとき、そのエピトープに「特異的に結合する」と言われる。用語「特異性」は、ある特定の抗体がある特定のエピトープに結合する相対的な親和性を限定するために本明細書中では使用される。例えば、抗体「A」は、所与のエピトープについて、抗体「B」よりも大きい親和性を有すると見なされる場合があり、又は、抗体「A」は、関連したエピトープ「D」について有するよりも大きい特異性によりエピトープ「C」に結合すると言われる場合がある。

0094

存在する場合、抗原との抗体の用語「免疫学的結合特性」又は他の結合特性はその文法的形態のすべてで、抗体の特異性、親和性、交差反応性及び他の結合特性を示す。

0095

「優先的に結合する」によって、結合性分子、例えば、抗体が、関連したエピトープ、類似したエピトープ、相同的なエピトープ又は類似的なエピトープに結合するであろうよりも容易にエピトープに特異的に結合することが意味される。したがって、所与のエピトープに「優先的に結合する」抗体は、そのような抗体が関連のエピトープと交差反応することがあるとしても、関連のエピトープよりもそのエピトープに結合する可能性が大きいであろう。

0096

非限定的な例として、結合性分子、例えば、抗体は、この抗体が第2のエピトープについての抗体のKDよりも小さい解離定数(KD)により第1のエピトープと結合するならば、この第1のエピトープと優先的に結合すると見なされる場合がある。別の非限定的な例において、抗体は、この抗体が第2のエピトープについての抗体のKDよりも少なくとも1桁小さい親和性により第1のエピトープと結合するならば、この第1の抗原と優先的に結合すると見なされる場合がある。別の非限定的な例において、抗体は、この抗体が第2のエピトープについての抗体のKDよりも少なくとも2桁小さい親和性により第1のエピトープと結合するならば、この第1のエピトープと優先的に結合すると見なされる場合がある。

0097

別の非限定的な例として、結合性分子、例えば、抗体は、この抗体が第2のエピトープについての抗体のk(off)よりも小さいオフ速度(k(off))により第1のエピトープと結合するならば、この第1のエピトープと優先的に結合すると見なされる場合がある。別の非限定的な例において、抗体は、この抗体が第2のエピトープについての抗体のk(off)よりも少なくとも1桁小さい親和性により第1のエピトープと結合するならば、この第1のエピトープと優先的に結合すると見なされる場合がある。別の非限定的な例において、抗体は、この抗体が第2のエピトープについての抗体のk(off)よりも少なくとも2桁小さい親和性により第1のエピトープと結合するならば、この第1のエピトープと優先的に結合すると見なされる場合がある。

0098

結合性分子、例えば、本明細書中に開示される抗体あるいは抗原結合フラグメント、変異体又は誘導体は、5×10−2sec−1以下、10−2sec−1以下、5×10−3sec−1以下又は10−3sec−1以下であるオフ速度(k(off))によりDPRsあるいはそのフラグメント、変異体又は特異的な立体配座と結合すると言われる場合がある。より好ましくは、本発明の抗体は、5×10−4sec−1以下、10−4sec−1以下、5×10−5sec−1以下又は10−5sec−1以下、5×10−6sec−1以下、10−6sec−1以下、5×10−7sec−1以下又は10−7sec−1以下であるオフ速度(k(off))によりDPRタンパク質あるいはそのフラグメント、変異体又は特異的な立体配座と結合すると言われる場合がある。特に好ましい態様では、DPRは、C9ORF72(即ち、C9ORF72−DPR)に関連したDPRである。

0099

結合性分子、例えば、本明細書中に開示される抗体あるいは抗原結合フラグメント、変異体又は誘導体は、103M−1sec−1以上、5×103M−1sec−1以上、104M−1sec−1以上又は5×104M−1sec−1以上であるオン速度(k(on))によりDPRあるいはそのフラグメント、変異体又は特異的な立体配座と結合すると言われる場合がある。より好ましくは、本発明の抗体は、105M−1sec−1以上、5×105M−1sec−1以上、106M−1sec−1以上又は5x106M−1sec−1以上又は107M−1sec−1以上であるオン速度(k(on))によりDPRあるいはそのフラグメント、変異体又は特異的な立体配座と結合すると言われる場合がある。1つの実施形態において、結合性分子は、103M−1sec−1以上、5×103M−1sec−1以上、104M−1sec−1以上又は5×104M−1sec−1以上であるオン速度(k(on))によりC9ORF72−DPRあるいはそのフラグメント、変異体又は特異的な立体配座と結合すると言われる場合がある。より好ましくは、本発明の抗体は、105M−1sec−1以上、5×105M−1sec−1以上、106M−1sec−1以上又は5x106M−1sec−1以上又は107M−1sec−1以上であるオン速度(k(on))によりC9ORF72−DPRあるいはそのフラグメント、変異体又は特異的な立体配座と結合すると言われる場合がある。

0100

結合性分子、例えば、抗体は、所与のエピトープに対する参照抗体の結合をある程度阻止する程度にそのエピトープに優先的に結合するならば、そのエピトープに対する参照抗体の結合を競合的に阻害すると言われる。競合的阻害が、この技術分野において知られているいずれかの方法によって、例えば、競合的ELISAアッセイによって求められてもよい。抗体は、所与のエピトープに対する参照抗体の結合を、少なくとも90%、少なくとも80%、少なくとも70%、少なくとも60%又は少なくとも50%競合的に阻害すると言われる場合がある。

0101

本明細書中で使用される場合、用語「親和性」は、結合性分子(例えば、免疫グロブリン分子)のCDRとの個々のエピトープの結合の強さの尺度を示す(例えば、Harlow他、Antibodies:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory Press、第2版(1988)、27頁〜28頁を参照のこと)。本明細書中で使用される場合、用語「アビディティー」は、免疫グロブリンの集合と抗原との複合体の全般的な安定性、すなわち、抗原との免疫グロブリン混合物の機能的結合強度を示す(例えば、Harlow、29頁〜34頁を参照のこと)。アビディティーは、特異的なエピトープとの集団内の個々の免疫グロブリン分子の親和性に、及びまた、免疫グロブリン及び抗原の結合価の両方に関連づけられる。例えば、二価のモノクローナル抗体と、高度に反復するエピトープ構造を有する抗原(例えば、ポリマーなど)との間における相互作用が、高いアビディティーの1つであろう。抗原についての抗体の親和性又はアビディティーを、いずれかの好適な方法(例えば、Berzofsky他、「Antibody−Antigen Interactions」、Fundamental Immunology、Paul,W.E.編、Raven Press New York、NY(1984);Kuby,Janis Immunology、W.H.Freeman and Company、New York、NY(1992)を参照のこと)及び本明細書中に記載される方法を使用して実験的に求めることができる。抗原についての抗体の親和性を測定するための一般的な技術には、ELISA、RIA及び表面プラズモン共鳴が含まれる。特定の抗体−抗原相互作用の測定された親和性は、異なる条件(例えば、塩濃度、pH)のもとで測定されるならば異なる可能性がある。したがって、親和性及び他の抗原結合パラメーター(例えば、KD、IC50)の測定は好ましくは、抗体及び抗原の標準化された溶液ならびに標準化された緩衝液を用いて行われる。

0102

結合性分子、例えば、本発明の抗体あるいはその抗原結合フラグメント、変異体又は誘導体はまた、それらの交差反応性に関して記載又は指定される場合がある。本明細書中で使用される場合、用語「交差反応性」は、抗体(これは1つの抗原について特異的である)が第2の抗原と反応する能力、すなわち、2つの異なる抗原性物質の間における関連度度合いを示す。したがって、抗体は、その形成を誘導したエピトープとは異なるエピトープに結合するならば、交差反応性である。交差反応性エピトープは一般に、誘導用エピトープと同じ相補的な構造的特徴の多くを含有しており、また、場合により、実際には元のエピトープよりも良好にはまる場合がある。

0103

例えば、ある種の抗体は、関連しているが、同一でないエピトープと結合するという点で、例えば、参照エピトープに対して(この技術分野で知られている方法及び本明細書中に記載される方法を使用して計算されるように)少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも65%、少なくとも60%、少なくとも55%及び少なくとも50%の同一性を有するエピトープと結合するという点で、ある程度の交差反応性を有する。抗体は、参照エピトープに対して(この技術分野で知られている方法及び本明細書中に記載される方法を使用して計算されるように)95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満及び50%未満の同一性を有するエピトープと結合しないならば、交差反応性をほとんど有していないか、又は全く有していないと言われる場合がある。抗体は、ある特定のエピトープのどのような他のアナログ、オルソログ又はホモログとも結合しないならば、そのエピトープについて「非常に特異的」であると見なされる場合がある。

0104

結合性分子、例えば、本発明の抗体あるいはその抗原結合フラグメント、変異体又は誘導体はまた、DPR及び/又は、変異したC9ORF72種(C9ORF72−DPRsを示す)及び/又はそのフラグメントに対するそれらの結合親和性に関して記載又は指定される場合がある。好ましい結合親和性には、解離定数つまりKdが5×10−2M未満、10−2M未満、5×10−3M未満、10−3M未満、5×10−4M未満、10−4M未満、5×10−5M未満、10−5M未満、5×10−6M未満、10−6M未満、5×10−7M未満、10−7M未満、5×10−8M未満、10−8M未満、5×10−9M未満、10−9M未満、5×10−10M未満、10−10M未満、5×10−11M未満、10−11M未満、5×10−12M未満、10−12M未満、5×10−13M未満、10−13M未満、5×10−14M未満、10−14M未満、5×10−15M未満又は10−15M未満である結合親和性が含まれる。

0105

上記で示されたように、様々な免疫グロブリンクラスの定常領域のサブユニット構造及び三次元立体配置が広く知られている。本明細書中で使用される場合、用語「VHドメイン」には、免疫グロブリン重鎖のアミノ末端可変ドメインが含まれ、用語「CH1ドメイン」には、免疫グロブリン重鎖の第1の(最もアミノ末端側の)定常領域ドメインが含まれる。CH1ドメインはVHドメインに隣接しており、免疫グロブリン重鎖分子のヒンジ領域のアミノ末端側である。

0106

本明細書中で使用される場合、用語「CH2ドメイン」には、従来の番号表記スキームを使用して、例えば、抗体のおよそ残基244から残基360にまで広がる重鎖分子の一部分が含まれる(残基244〜残基360、Kabat番号表記システム;残基231〜残基340、EU番号表記システム;Kabat EA他(前掲書中)を参照のこと)。CH2ドメインは、別のドメインと密に対形成しないという点で独特である。むしろ、2つのN−連結している分岐した炭水化物鎖が、無傷の生来型IgG分子の2つのCH2ドメインの間に置かれる。CH3ドメインがIgG分子のCH2ドメインからC末端にまで広がり、およそ108残基を含むこともまた広く記録されている。

0107

本明細書中で使用される場合、用語「ヒンジ領域」には、CH1ドメインをCH2ドメインにつなぐ重鎖分子の一部分が含まれる。このヒンジ領域はおよそ25残基を含み、かつ、柔軟であり、したがって、2つのN末端の抗原結合領域が独立して動くことを可能にする。ヒンジ領域は3つの異なったドメイン(上部、中央及び下部のヒンジドメイン)に細分化することができる(Roux他、J.Immunol.161(1998)、4083〜4090を参照のこと)。

0108

本明細書中で使用される場合、用語「ジスルフィド結合」には、2つのイオウ原子の間に形成される共有結合性の結合が含まれる。アミノ酸のシステインは、ジスルフィド結合を形成することができるか、又は、第2のチオール基架橋することができるチオール基を含む。ほとんどの天然に存在するIgG分子において、CH1領域及びCL領域がジスルフィド結合によって連結され、2つの重鎖が、Kabat番号表記システムを使用して239位及び242位(226位又は229位、EU番号表記システム)に対応する位置での2つのスルフィド結合によって連結される。

0109

本明細書中で使用される場合、用語「連結される」、「融合される」又は「融合」は交換可能に使用される。これらの用語は、化学的コンジュゲート化又は組換え手段を含むどのような手段によってでも、2つ以上の要素又は成分を一緒につなぐことを示す。「インフレーム融合」は、2つ以上のポリヌクレオチド・オープンリーディングフレーム(ORF)を、これらの元々のORFの正しい翻訳読み枠を維持する様式で、連続したより長いORFを形成するためにつなぐことを示す。したがって、組換え融合タンパク質は、元のORFによってコードされるポリペプチドに対応する2つ以上のセグメントを含有する単一タンパク質である(そのようなセグメントは通常、自然界ではそのようにつながれない)。したがって、読み枠が、融合されたセグメントの全体にわたって連続にされるにもかかわらず、これらのセグメントは、例えば、インフレームリンカー配列によって物理的又は空間的に隔てられる場合がある。例えば、免疫グロブリン可変領域のCDRをコードするポリヌクレオチドが、インフレーム融合される場合があり、しかし、「融合された」CDRが、連続したポリペプチドの一部として共翻訳される限り、少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域又はさらなるCDR領域をコードするポリヌクレオチドによって隔てられる場合がある。

0110

用語「発現」は、本明細書中で使用される場合、遺伝子が生化学物質(例えば、RNA又はポリペプチド)をもたらすプロセスを示す。このプロセスには、限定されないが、遺伝子ノックダウンならびに一過性発現及び安定的発現の両方を含めて、細胞内における遺伝子の機能的な存在のどのような顕在化も含まれる。このプロセスには、限定されないが、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNAtRNA)、小さいヘアピンRNA(shRNA)、小さい干渉性RNA(siRNA)又は何らかの他のRNA産物への遺伝子の転写、及び、ポリペプチドへのmRNAの翻訳が含まれる。最終的な所望される産物が生化学物質であるならば、発現には、そのような生化学物質及び何らかの前駆体を生じさせることが含まれる。遺伝子の発現により、「遺伝子産物」がもたらされる。本明細書中で使用される場合、遺伝子産物は、核酸、例えば、遺伝子の転写によって産生されるメッセンジャーRNA、又は、転写物から翻訳されるポリペプチドのどちらもが可能である。本明細書中に記載される遺伝子産物にはさらに、転写後修飾(例えば、ポリアデニル化)を伴う核酸、又は、翻訳後修飾(例えば、メチル化、グリコシル化、脂質の付加、他のタンパク質サブユニットとの会合、及び、タンパク質分解的切断など)を伴うポリペプチドが含まれる。

0111

本明細書中で使用される場合、用語「サンプル」は、対象又は患者から得られる任意の生物学的材料を示す。1つの態様において、サンプルは、血液、腹腔液、CSF、唾液又は尿を含むことができる。別の態様において、サンプルは、全血、血漿、血清、血液サンプルから富化されるB細胞、及び、培養された細胞(例えば、対象からのB細胞)を含むことができる。サンプルにはまた、神経組織を含む生検サンプル又は組織サンプルが含まれ得る。さらに他の態様において、サンプルは、細胞全体及び/又は細胞の溶解物を含むことができる。血液サンプルをこの技術分野において知られている方法によって集めることができる。

0112

疾患:
別途言及される場合を除き、用語「障害」及び「疾患」は本明細書中では交換可能に使用され、対象、動物、単離された器官、組織又は細胞/細胞培養物における望まれない任意の生理学的変化を含む。

0113

前頭側頭葉変性症(FTLD)は、脳の前頭葉及び側頭葉における萎縮に伴う病理発生である。加えて、FTLD患者の50%がまた、陽性の家族歴を有することが示され、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と比較された。既に上記で記載されたように、病理発生の共通した根本的な原因は、FTLD患者及びALS患者のC9ORF72に位置するヘテロ接合性の伸長したヘキサヌクレオチドリピートであるようである。具体的には、2アミノ酸の生じる繰り返し単位(ジペプチドリピート、DPR)が示された。

0114

しかしながら、2アミノ酸の繰り返し(DPR)を生じさせる伸長したヘキサヌクレオチドリピートがまた、いくつかの他の疾患及び/又は障害でも報告されている。これらの疾患には、前頭側頭葉変性症(FTLD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、FTLD−ALS及び/又は脊髄小脳失調症36型、並びに、それらにおいて伴う症状が含まれるが、これらに限定されない。

0115

本発明の抗体はDPRに結合することができること、具体的には、FTLD患者の組織切片におけるC9ORF72−DPRに結合することができることが示されているので(例えば、実施例12及び図14を参照のこと)、ヒト由来抗体及びその生物工学誘導体は、FTLD、また、DPRに伴う他の疾患及び/又は障害、並びに、それらの症状の処置及び診断の両方において有用である。具体的には、疾患の進行を調節することにおける本発明の抗体のインビトロ及びインビボでの治療可能性が、細胞に基づくモデルにおいて、又は、選択されたC9orf72ヘキサヌクレオチドリピート伸長マウスモデルにおいてそのどちらでもそれぞれ評価される;例えば、実施例14及び実施例15を参照のこと。

0116

したがって、本発明の1つの実施形態において、本発明の様々な抗体、これらの抗体のいずれか1つの実質的に同じ結合特異性を有する結合性分子、本発明のポリヌクレオチド、ベクター又は細胞は、DPRに伴う疾患の予防的処置及び/又は治療的処置のための医薬組成物又は診断組成物を調製することのために、疾患進行及び/又は処置応答をモニターすることのために、また、前頭側頭葉変性症(FTLD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、FTLD−ALS及び/又は脊髄小脳失調症36型を含む、DPRアミロイドーシスに伴う疾患を診断することのために使用される。

0117

実施例12及び実施例13、並びに、図14及び図15において示されるように、本発明の抗体はFTLD患者における病原性のC9ORF72−ジペプチドリピートタンパク質凝集物に結合する。したがって、本発明の1つの実施形態において、本発明の様々な抗体、これらの抗体のいずれか1つの実質的に同じ結合特異性を有する結合性分子、本発明のポリヌクレオチド、ベクター又は細胞は、C9ORF72−DPRに伴う疾患の予防的処置及び/又は治療的処置のための医薬組成物又は診断組成物を調製することのために、疾患進行及び/又は処置応答をモニターすることのために、また、前頭側頭葉変性症(FTLD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び/又はFTLD−ALS、並びにそれらに伴う症状を含む、C9ORF72−DPR凝集物に伴う疾患を診断することのために使用される。

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