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技術 射出成形装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 渡邉裕輔姉川賢太山下誠一郎横田啓捧雄一笹川翔
出願日 2018年8月20日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-153822
公開日 2020年2月27日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-028975
状態 未査定
技術分野 チル鋳造・ダイキャスト プラスチック等の射出成形 プラスチック等の成形用の型
主要キーワード スクリューシリンダー 材料流入口 チップヒータ コイルヒーター 複数個取り用 スクロール溝 オープンゲート 各押出しピン
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

異種材料を用いた多色成形において2色目以降の充填不良が発生することを抑制する。

解決手段

射出成形装置は、第1成形材料が流入する第1ゲート開口が形成された第1上流側金型と、第2成形材料が流入する第2ゲート開口が形成された第2上流側金型と、第1成形材料を、第1ゲート開口を介して射出する第1射出ユニットと、第2成形材料を、第2ゲート開口を介して射出する第2射出ユニットと、第1上流側金型および第2上流側金型のそれぞれに型締め可能に構成された下流側金型と、を備え、第2射出ユニットによる第2成形材料の射出は、第1射出ユニットによる第1成形材料の射出の実行後に実行され、第2ゲート開口は、第1ゲート開口よりも、下流側金型から離れる位置に形成されており、第2上流側金型と下流側金型とにより区画される第2キャビティ容積は、第1上流側金型と下流側金型とにより区画される第1キャビティの容積よりも大きい。

概要

背景

従来から、複数の射出ユニットと複数の金型とを備え、複数の成形材料順番射出することにより多色成形を実行可能な射出成形装置が知られている。特許文献1に記載の射出成形装置では、3つの射出ユニットと3つの固定型と3つの可動型とを備え、各可動型が回転可能に可動盤に取り付けられて各固定型とそれぞれ型締めされて、射出ユニットから成形材料が射出されることにより多色成形が実行される。

概要

異種材料を用いた多色成形において2色目以降の充填不良が発生することを抑制する。射出成形装置は、第1成形材料が流入する第1ゲート開口が形成された第1上流側金型と、第2成形材料が流入する第2ゲート開口が形成された第2上流側金型と、第1成形材料を、第1ゲート開口を介して射出する第1射出ユニットと、第2成形材料を、第2ゲート開口を介して射出する第2射出ユニットと、第1上流側金型および第2上流側金型のそれぞれに型締め可能に構成された下流側金型と、を備え、第2射出ユニットによる第2成形材料の射出は、第1射出ユニットによる第1成形材料の射出の実行後に実行され、第2ゲート開口は、第1ゲート開口よりも、下流側金型から離れる位置に形成されており、第2上流側金型と下流側金型とにより区画される第2キャビティ容積は、第1上流側金型と下流側金型とにより区画される第1キャビティの容積よりも大きい。

目的

本願は、異種材料を用いた多色成形において2色目以降の充填不良が発生することを抑制することを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

異種材料を用いて成形可能な射出成形装置であって、第1成形材料が流入する第1ゲート開口が形成された第1上流側金型と、第2成形材料が流入する第2ゲート開口が形成された第2上流側金型と、前記第1成形材料を、前記第1ゲート開口を介して射出する第1射出ユニットと、前記第2成形材料を、前記第2ゲート開口を介して射出する第2射出ユニットと、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型のそれぞれに型締め可能に構成された下流側金型と、を備え、前記第2射出ユニットによる前記第2成形材料の射出は、前記第1射出ユニットによる前記第1成形材料の射出の実行後に実行され、前記第2ゲート開口は、前記第1ゲート開口よりも、前記下流側金型から離れる位置に形成されており、型締め状態において前記第2上流側金型と前記下流側金型とにより区画される第2キャビティ容積は、型締め状態において前記第1上流側金型と前記下流側金型とにより区画される第1キャビティの容積よりも大きい、射出成形装置。

請求項2

請求項1に記載の射出成形装置において、前記下流側金型において、前記第1上流側金型と型締めされた場合に前記第1ゲート開口と対向する位置と、前記第2上流側金型と型締めされた場合に前記第2ゲート開口と対向する位置とは、互いに同じである、射出成形装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の射出成形装置において、前記第1射出ユニットは、前記第1上流側金型の内部に配置されて前記第1成形材料を前記第1ゲート開口へと導く第1ノズルを備え、前記第2射出ユニットは、前記第2上流側金型の内部に配置されて前記第2成形材料を前記第2ゲート開口へと導く第2ノズルを備え、前記第1ノズルは、前記第1成形材料を加熱する第1ヒーターを有し、前記第2ノズルは、前記第2成形材料を加熱する第2ヒーターを有する、射出成形装置。

請求項4

請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の射出成形装置において、前記下流側金型は、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型とそれぞれ型締め可能に構成された、第1下流側金型と第2下流側金型とを含む、射出成形装置。

請求項5

請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の射出成形装置において、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型と、前記下流側金型との相対位置を、前記第1成形材料および前記第2成形材料が射出される方向である射出方向、と交差する方向において変更し、前記第1上流側金型または前記第2上流側金型に前記下流側金型を対向させる位置変更機構をさらに備え、前記位置変更機構は、前記射出方向と平行な回転軸を有し前記下流側金型が配置された回転盤を備え、前記回転軸を中心として前記回転盤を回転させる、射出成形装置。

請求項6

請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の射出成形装置において、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型と、前記下流側金型との相対位置を、前記第1成形材料および前記第2成形材料が射出される方向である射出方向において変更し、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型と、前記下流側金型との、型締めを実行する型締め機構をさらに備え、前記型締め機構は、前記第1上流側金型と前記第2上流側金型とが配置された可動盤を有し、前記可動盤を前記射出方向に沿って移動させる、射出成形装置。

請求項7

請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の射出成形装置において、前記第2ゲート開口の面積は、前記第1ゲート開口の面積よりも大きい、射出成形装置。

請求項8

請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の射出成形装置において、前記第1射出ユニットは、回転により材料を溶融させて前記第1成形材料を生成する第1フラットスクリューを有し、前記第2射出ユニットは、回転により材料を溶融させて前記第2成形材料を生成する第2フラットスクリューを有する、射出成形装置。

技術分野

0001

本発明は、射出成形に関する。

背景技術

0002

従来から、複数の射出ユニットと複数の金型とを備え、複数の成形材料順番射出することにより多色成形を実行可能な射出成形装置が知られている。特許文献1に記載の射出成形装置では、3つの射出ユニットと3つの固定型と3つの可動型とを備え、各可動型が回転可能に可動盤に取り付けられて各固定型とそれぞれ型締めされて、射出ユニットから成形材料が射出されることにより多色成形が実行される。

先行技術

0003

実公平2−23390号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載の射出成形装置では、2色目以降の成形材料を射出する際に、それ以前に射出された成形材料によってゲート開口流路が狭められるため、成形材料の充填不良が発生するおそれがある。本願は、異種材料を用いた多色成形において2色目以降の充填不良が発生することを抑制することを課題とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明の一形態によれば、射出成形装置が提供される。この射出成形装置は、異種材料を用いて成形可能な射出成形装置であって、第1成形材料が流入する第1ゲート開口が形成された第1上流側金型と、第2成形材料が流入する第2ゲート開口が形成された第2上流側金型と、前記第1成形材料を、前記第1ゲート開口を介して射出する第1射出ユニットと、前記第2成形材料を、前記第2ゲート開口を介して射出する第2射出ユニットと、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型のそれぞれに型締め可能に構成された下流側金型と、を備え、前記第2射出ユニットによる前記第2成形材料の射出は、前記第1射出ユニットによる前記第1成形材料の射出の実行後に実行され、前記第2ゲート開口は、前記第1ゲート開口よりも、前記下流側金型から離れる位置に形成されており、型締め状態において前記第2上流側金型と前記下流側金型とにより区画される第2キャビティ容積は、型締め状態において前記第1上流側金型と前記下流側金型とにより区画される第1キャビティの容積よりも大きい。

図面の簡単な説明

0006

射出成形装置の概略構成を示す斜視図。
固定盤よりも鉛直上方に位置する構成を鉛直下方側から見た斜視図。
下型配置構成を説明するための説明図。
上型が取り外された状態の射出成形装置を示す斜視図。
第2射出ユニットの概略構成を示す正面図。
第2射出ユニットの詳細構成を示す断面図。
スクロールの端面の構成を示す概略斜視図。
バレルの構成を示す概略平面図。
図6の領域Ar1を拡大して示す拡大断面図。
ノズルと各ゲート開口との射出方向に沿った位置を説明するための説明図。
射出成形方法の手順を示す工程図。
型開き状態の射出成形装置を示す正面図。
型締め状態の射出成形装置を示す正面図。
各射出により成形材料が射出される様子を示す説明図。
工程P525の実行途中の射出成形装置を示す正面図。
工程P525の完了後の回転盤を示す上面図。
比較例の射出成形装置を用いて成形された成形品を示す断面図。

実施例

0007

A.第1実施形態:
A−1.装置構成
図1は、本発明の一実施形態としての射出成形装置10の概略構成を示す斜視図である。図2は、射出成形装置10のうち固定盤20よりも鉛直上方に位置する構成を鉛直下方側から見た斜視図である。図1および図2では、型開きされた状態の射出成形装置10を示している。図1および図2には、相互に直交するX軸、Y軸およびZ軸が示されており、+Z方向が鉛直上方向に相当する。図1および図2のX軸、Y軸およびZ軸は、他の図のX軸、Y軸およびZ軸にそれぞれ対応する。

0008

射出成形装置10は、複数の成形材料を順番に射出することにより多色成形を実行して、成形品を製造する。本実施形態の射出成形装置10は、4つの射出ユニット100、200、300、400を備え、互いに異なる4つの成形材料を用いて多色成形を実行する。多色成形には、互いに異なる色の成形材料を用いる射出成形に限らず、異種材料、すなわち、互いに異なる種類の成形材料を用いる射出成形も含まれる。各成形材料についての詳細な説明は、後述する。射出成形装置10は、XY平面と平行な面に載置されている。

0009

以下の説明では、第1射出ユニット100による射出を「第1射出」とも呼び、第2射出ユニット200による射出を「第2射出」とも呼び、第3射出ユニット300による射出を「第3射出」とも呼び、第4射出ユニット400による射出を「第4射出」とも呼ぶ。第1射出の後に第2射出が実行され、第2射出の後に第3射出が実行され、第3射出の後に第4射出が実行されることにより、成形品が完成する。

0010

射出成形装置10は、固定盤20と、回転盤30と、可動盤40と、4本のタイバー50と、上流側金型60(以下、「上型60」とも呼ぶ)と、下流側金型70(以下、「下型70」とも呼ぶ)と、型締め装置80と、制御部90と、第1射出ユニット100と、第2射出ユニット200と、第3射出ユニット300と、第4射出ユニット400と、後述するスペーサーとを備える。本実施形態の射出成形装置10では、型締めのために射出方向Dに沿って移動する可動盤40に、各射出ユニット100、200、300、400と上型60とが固定され、固定盤20に設けられて射出方向Dと平行な回転軸RXを中心として回転する回転盤30に、下型70が固定されている。本実施形態において、射出方向Dは、鉛直下方向と一致する。

0011

固定盤20は、XY平面と平行に配置され、略四角形の板状の外観形状を有する。固定盤20の鉛直方向上面の略中央には、回転盤30が配置されている。回転盤30は、略八角形の板状の外観形状を有する。回転盤30は、射出方向Dと平行な回転軸RXを有し、回転軸RXを中心として回転する。回転盤30は、図示しない回転盤モーターに連結され、回転盤モーターが発生させる回転駆動力によって回転する。回転盤モーターは、制御部90の制御下において駆動する。回転盤30の鉛直方向上面には、下型70が配置されている。下型70については、後述する。回転盤30と回転盤モーターとは、位置変更機構35を構成している。位置変更機構35は、上型60と下型70との相対位置を射出方向Dと交差する方向において変更し、上型60と下型70とを選択的に対向させる。

0012

可動盤40は、XY平面と平行に配置され、上型60と下型70との開閉の際に、射出方向Dに沿って移動する。可動盤40は、薄い板状部材の+X方向および−X方向の端部の外側に、それぞれ平面視長方形の板状部材を継ぎ足した外観形状を有し、四隅に接続口31がそれぞれ形成されている。4つの接続口31は、それぞれ射出方向Dに沿って貫通して形成され、それぞれタイバー50が挿入されている。4本のタイバー50は、可動盤40を射出方向Dに沿って移動させるための支柱として機能する。各タイバー50の鉛直下方側の端部は、固定盤20にそれぞれ固定されている。可動盤40と4本のタイバー50は、後述する型締め装置80の型開閉モーターとともに、型締め機構45を構成している。型締め機構45は、上型60と下型70との相対位置を射出方向Dにおいて変更し、上型60と下型70との型締めを実行する。

0013

上型60は、可動盤40の鉛直方向下面に配置されている。上型60は、下型70と型締め可能に構成されている。上型60と下型70とが型締めされた状態において上型60と下型70とにより挟まれて区画される空間は、成形材料が充填されるキャビティとして機能する。なお、かかるキャビティの構造は、後述する図10において表される。本実施形態において、上型60と下型70とは、それぞれ1個取り用の金型として構成されている。

0014

上型60は、第1上流側金型61(以下、「第1上型61」とも呼ぶ)と、第2上流側金型62(以下、「第2上型62」とも呼ぶ)と、第3上流側金型63(以下、「第3上型63」とも呼ぶ)と、第4上流側金型64(以下、「第4上型64」とも呼ぶ)とを有する。第1上型61は、第1射出ユニット100と対応する位置に配置されている。第2上型62は、第2射出ユニット200と対応する位置に配置されている。第3型63は、第3射出ユニット300と対応する位置に配置されている。第4上型64は、第4射出ユニット400と対応する位置に配置されている。各上型61、62、63、64には、成形材料が流入するゲート開口61G、62G、63G、64Gがそれぞれ形成されている。各ゲート開口61G、62G、63G、64Gは、それぞれ略円形の穴で構成されている。本実施形態において、各ゲート開口61G、62G、63G、64Gの面積は、互いに同じである。後述するように、各ゲート開口61G、62G、63G、64Gの射出方向Dに沿った位置は、互いに異なる。また、各上型61、62、63、64には、各ゲート開口61G、62G、63G、64Gとそれぞれ連通する、上型キャビティ61C、62C、63C、64Cがそれぞれ形成されている。図2では、各上型キャビティ61C、62C、63C、64Cの図示を省略している。第1上型キャビティ61Cは、第1射出によって成形される成形中間品の形状に基づいて形成されている。第2上型キャビティ62Cは、第1射出の後に実行される第2射出によって成形される成形中間品の形状に基づいて形成されている。第3上型キャビティ63Cは、第2射出の後に実行される第3射出によって成形される成形中間品の形状に基づいて形成されている。第4上型キャビティ64Cは、第3射出の後に実行される第4射出によって成形される成形品の形状に基づいて形成されている。

0015

図3は、下型70の配置構成を説明するための説明図である。図3では、鉛直上方側から固定盤20を見た上面図を示している。下型70は、第1下流側金型71(以下、「第1下型71」とも呼ぶ)と、第2下流側金型72(以下、「第2下型72」とも呼ぶ)と、第3下流側金型73(以下、「第3下型73」とも呼ぶ)と、第4下流側金型74(以下、「第4下型74」とも呼ぶ)とを有する。図1および図2に示すように、下型70は、回転盤30に配置されることにより、回転盤30の回転と共に射出方向Dと垂直な方向に沿って回転盤30の回転軸RXを中心として移動する。これにより、各下型71、72、73、74は、各上型61、62、63、64と、型締め可能な位置となるように選択的にそれぞれ対向する。各下型71、72、73、74は、互いに同じ構成を有し、XY平面において互いに90°回転させた状態で配置されている。各下型71、72、73、74には、下型キャビティ70Cがそれぞれ形成されている。図1ないし図3では、下型キャビティ70Cの図示を省略している。下型キャビティ70Cは、成形品の形状に基づいて形成されている。

0016

図3では、説明の便宜上、下型70において、図2に示す各ゲート開口61G、62G、63G、64Gと対向する位置である対向位置Pを、それぞれ破線の丸印で示している。各下型71、72、73、74は、それぞれ対向位置Pにおいて、各ゲート開口61G、62G、63G、64Gと対向する。このため、例えば第1下型71において、第1上型61と型締めされた場合に第1ゲート開口61Gと対向する対向位置Pと、第2上型62と型締めされた場合に第2ゲート開口62Gと対向する対向位置Pと、第3上型63と型締めされた場合に第3ゲート開口63Gと対向する対向位置Pと、第4上型64と型締めされた場合に第4ゲート開口64Gと対向する対向位置Pとは、いずれも同じである。なお、各下型71、72、73、74において各ゲート開口61G、62G、63G、64Gと対向する対向位置Pは、いずれも同じに限らず、各ゲート開口61G、62G、63G、64G毎に互いに異なっていてもよい。

0017

上型60および下型70には、図示しない冷媒流路が形成されている。冷媒流路に冷却水等の冷媒が流されることで、上型60および下型70の温度が成形材料の溶融温度よりも低く保たれ、射出された成形材料が冷却されて硬化する。冷媒は、型締め時および型開き時のいずれにおいても流されている。成形材料の冷却・硬化は、冷媒流路に冷媒が流されることに代えて、ペルチェ素子等の任意の冷却手段を用いて実現されてもよい。

0018

図1に示す型締め装置80は、可動盤40を射出方向Dに沿って移動させることにより、上型60と下型70との開閉を実行する。すなわち、型締め装置80は、上型60と下型70との型閉じ、型締めおよび型開きを実行する。型締め装置80は、図示しない型開閉モーターと、図2に示す4本の押出しピン51とを有する。型開閉モーターは、制御部90の制御下において駆動し、可動盤40を射出方向Dに沿って移動させる。4本の押出しピン51は、各下型71、72、73、74に形成された下型キャビティ70Cと連通する位置にそれぞれ配置されている。各押出しピン51は、型開閉モーターの駆動力によって、型開きの際に成形品を押出すことにより、成形品をそれぞれ離型させる。各押出しピン51は、それぞれ独立して駆動される。

0019

図1に示す制御部90は、射出成形装置10全体の動作を制御して、多色成形を実行する。本実施形態において、制御部90は、1つまたは複数のプロセッサー主記憶装置とを備えるコンピューターによって構成される。制御部90は、主記憶装置に読み込んだプログラム命令をプロセッサーが実行することによって、種々の機能を発揮する。制御部90は、そうしたコンピューターによって構成される代わりに、各機能を実現するための複数の回路を組み合わせた構成により実現されてもよい。制御部90は、回転盤モーター、型開閉モーターおよび各射出ユニット100、200、300、400に対して、制御指令を出力する。

0020

図4は、上型60が取り外された状態の射出成形装置10を示す斜視図である。図4では、図2と同じ方向から見た射出成形装置10を示している。第1射出ユニット100は、第1上型61の内部に配置された第1ノズル150から、第1ゲート開口61Gを介して第1成形材料を射出する。第2射出ユニット200は、第2上型62の内部に配置された第2ノズル250から、第2ゲート開口62Gを介して第2成形材料を射出する。第3射出ユニット300は、第3上型63の内部に配置された第3ノズル350から、第3ゲート開口63Gを介して第3成形材料を射出する。第4射出ユニット400は、第4上型64の内部に配置された第4ノズル450から、第4ゲート開口64Gを介して第4成形材料を射出する。

0021

4つの射出ユニット100、200、300、400は、射出方向Dに沿ったノズル150、250、350、450の位置以外の構成については、互いに同一の構成を備える。より具体的には、第1射出ユニット100には後述するスペーサーが配置されず、他の3つの射出ユニット200、300、400にはスペーサーが配置されている。このため、以下では、第2射出ユニット200について詳細に説明し、第1射出ユニット100、第3射出ユニット300および第4射出ユニット400については、第2射出ユニット200の構成要素と同じ符号を付し、その詳細な説明を適宜省略する。各射出ユニット100、200、300、400における射出方向Dは、互いに平行である。

0022

図5は、第2射出ユニット200の概略構成を示す正面図である。図6は、第2射出ユニット200の詳細構成を示す断面図である。図6は、第2ノズル250の軸線AXを含む断面において、鉛直方向に沿って第2射出ユニット200を切断した断面を示している。図6では、説明の便宜上、第2射出ユニット200とともに、可動盤40と第2上型62とを示している。第2射出ユニット200は、材料生成部220と、射出部230とを備える。

0023

材料生成部220は、鉛直上方側に配置された図示しないホッパーから供給される固体材料の少なくとも一部を可塑化溶融化させることにより、流動性を有する第2成形材料を生成し、射出部230側へと供給する。かかる固体材料は、ペレット粉末等の種々の粒状の形態でホッパーへと投入される。図6に示すように、材料生成部220は、フラットスクリュー224と、駆動モーター229とを有する。

0024

フラットスクリュー224は、スクロール221と、バレル225とを有する。スクロール221は、軸線AXに沿った長さが直径よりも小さい略円柱状の外観形状を有する。スクロール221は、第2ノズル250の軸線AXとスクロール221の軸線AXとが一致するように配置されている。スクロール221の、バレル225と対向する側の端面211には、溝部222が形成され、外周面には、材料流入口223が形成されている。溝部222は、材料流入口223まで連続している。材料流入口223は、ホッパーから供給される固体材料を受け入れる。

0025

図7は、スクロール221の端面211の構成を示す概略斜視図である。スクロール221の端面211の中央部212は、溝部222の一端が接続されている凹部として構成されている。中央部212は、図6に示すバレル225の貫通孔226に対向する。本実施形態において、中央部212は、軸線AXと交差する。スクロール221の溝部222は、いわゆるスクロール溝で構成され、軸線AXの位置する中央部からスクロール221の外周面側に向かって弧を描くように渦状に形成されている。溝部222は、螺旋状に構成されていてもよい。端面211には、溝部222の側壁部を構成し、各溝部222に沿って延びている凸条部213が設けられている。

0026

本実施形態におけるスクロール221の端面211には、3つの溝部222と3つの凸条部213とが形成されているが、3つに限らず、1つまたは2つ以上の任意の数の溝部222と凸条部213とがそれぞれ形成されていてもよい。また、溝部222の数に合わせて任意の数の凸条部213が設けられてもよい。また、本実施形態におけるスクロール221の外周面には、3つの材料流入口223が周方向に沿って等間隔に並んで形成されている。なお、3つに限らず、1つまたは2つ以上の任意の数の材料流入口223が形成されていてもよく、等間隔に限らず互いに異なる間隔で並んで形成されていてもよい。

0027

図6に示すバレル225は、略円板状の外観形状を有し、スクロール221の端面211と対向して配置されている。バレル225には、材料を加熱するための図示しない加熱部材が埋め込まれている。バレル225には、軸線AXに沿って貫通する貫通孔226が形成されている。貫通孔226は、成形材料を第2ノズル250へと導く流路として機能する。バレル225には、軸線AXと直交する軸に沿って貫通する射出シリンダー232が形成されている。射出シリンダー232は、射出部230の一部分を構成し、貫通孔226と連通している。

0028

図8は、バレル225の構成を示す概略平面図である。図8では、バレル225のうち、スクロール221の端面211と対向して配置されるスクロール対向面227を示している。貫通孔226は、スクロール対向面227の中心に形成されている。スクロール対向面227には、貫通孔226に接続され、貫通孔226から外周に向かって渦状に延びる複数の案内溝228が形成されている。複数の案内溝228は、スクロール221の中央部212に流入した成形材料を貫通孔226に導く機能を有する。

0029

図6に示す駆動モーター229は、スクロール221の、バレル225と対向する側とは反対側の端面に接続されている。駆動モーター229は、図1に示す制御部90からの指令に応じて駆動し、軸線AXを回転軸としてスクロール221を回転させる。

0030

材料流入口223から供給された材料の少なくとも一部は、スクロール221の溝部222内においてバレル225の加熱部材により加熱されながら、スクロール221の回転によって可塑化・溶融化して流動性が高められながら搬送されて、貫通孔226へと導かれる。スクロール221の回転により、第2成形材料の圧縮および脱気も実現される。

0031

射出部230は、材料生成部220から供給される第2成形材料を計量して、型締め状態において第2上型62と下型70とにより区画される空間へと射出する。射出部230は、射出シリンダー232と、射出プランジャー234と、逆止弁236と、射出モーター238と、第2ノズル250とを有する。

0032

射出シリンダー232は、バレル225の内部において略円筒状に形成され、貫通孔226と連通している。射出プランジャー234は、射出シリンダー232内に摺動可能に配置されている。射出プランジャー234が貫通孔226側とは反対側に摺動することにより、貫通孔226内の成形材料が射出シリンダー232内に引き込まれて計量される。射出プランジャー234が貫通孔226側に摺動することにより、射出シリンダー232内の第2成形材料が第2ノズル250側へと圧送されて、第2上型62と下型70とにより区画される空間へと射出される。逆止弁236は、射出シリンダー232と貫通孔226との連通箇所よりもスクロール221側において、貫通孔226内に配置されている。逆止弁236は、スクロール221側から第2ノズル250側への第2成形材料の流動許容するとともに、第2ノズル250側からスクロール221側への第2成形材料の逆流を抑制する。射出プランジャー234が貫通孔226側に摺動すると、逆止弁236が有する球状の弁体がスクロール221側へと移動することにより、貫通孔226が閉塞される。射出モーター238は、図1に示す制御部90からの指令に応じて駆動し、射出プランジャー234を射出シリンダー232内で摺動させる。射出プランジャー234の摺動速度および摺動量は、第2成形材料の種類や充填量等に応じて予め設定されている。

0033

第2ノズル250は、いわゆるホットランナーにより構成されている。第2ノズル250は、第2上型62の内部に配置されて、第2成形材料を加熱した状態で、第2上型62に形成された第2ゲート開口62Gへと導く。第2ノズル250は、第2上型62に形成された軸線AXに沿って貫通するノズル取付孔66に配置されている。第2ノズル250は、本体部251と、チップ252と、断熱部254とを有する。

0034

図9は、図6の領域Ar1を拡大して示す拡大断面図である。本体部251は、略円筒状の外観形状を有する。チップ252は、第2ノズル250において第2ゲート開口62G側の端部に固定配置され、第2ノズル250の先端部256として機能する。先端部256は、第2ゲート開口62G側に向かって突出した略円錐状の外観形状を有する。本体部251の内部とチップ252の内部とには、軸線AXに沿った流路255が形成されている。流路255は、第2成形材料を第2ゲート開口62Gへと導く機能を有する。流路255は、先端部256に形成された図示しないノズル口253において、分岐されている。ノズル口253は、ノズル取付孔66の、キャビティ側の端部と対向している。本実施形態において、先端部256には、周方向に互いに等間隔に並んで配置された2つのノズル口253が形成されているが、2つに限らず4つ等、任意の数のノズル口253が形成されていてもよい。このような構造によって、第2ゲート開口62Gは、いわゆるリングゲートとも呼ばれるオープンゲート構造で構成され、第2成形材料の硬化時においても流路255が閉塞されず、常に開かれた状態となっている。

0035

本体部251の内部には、ヒーター257が埋設されている。ヒーター257は、コイルヒーターにより構成され、制御部90の制御下において、第2ノズル250を加熱することにより第2成形材料を加熱する。かかる加熱によって、流路255を流通する第2成形材料の溶融状態が維持される。本実施形態において、ヒーター257は、チップヒーター258と、ノズルヒーター259とを含んで構成されている。チップヒーター258は、チップ252を取り囲むように配置されている。ノズルヒーター259は、チップヒーター258よりも上流側に配置されている。なお、ヒーター257は、チップヒーター258とノズルヒーター259との2つの部材に限らず、単一部材のヒーターであってもよい。また、コイルヒーターに限らず、バンドヒーター等の任意のヒーターにより構成されていてもよい。

0036

断熱部254は、第2ノズル250とノズル取付孔66との隙間に位置している。断熱部254は、第2ノズル250の熱が第2上型62に伝達することを抑制する。本実施形態において、断熱部254は、第2成形材料と同一の樹脂材料により形成されているが、熱伝導率が比較的低い任意の材料により形成されてもよく、空間により実現されてもよい。

0037

図5および図6に示すスペーサーSは、射出方向Dに沿ったノズル150、250、350、450の位置を調整するための部材である。スペーサーSは、平板リング状の外観形状を有する。スペーサーSは、第2射出ユニット200と可動盤40との間、第3射出ユニット300と可動盤40との間、第4射出ユニット400と可動盤40との間において、ノズル250、350、450を取り囲むようにそれぞれ配置されている。スペーサーSは、第1射出ユニット100と可動盤40との間には配置されていない。本実施形態において、第2射出ユニット200と可動盤40との間に配置されるスペーサーSの射出方向Dに沿った厚さは、約1mmである。また、第3射出ユニット300と可動盤40との間に配置されるスペーサーSの射出方向Dに沿った厚さは、約2mmである。また、第4射出ユニット400と可動盤40との間に配置されるスペーサーSの射出方向Dに沿った厚さは、約3mmである。各射出ユニット200、300、400と可動盤40との間にスペーサーSがそれぞれ挟み込まれることにより、後の射出に用いられる射出ユニット200、300、400およびノズル250、350、450の位置が、先の射出に用いられる射出ユニット200、300、400およびノズル250、350、450の位置よりも、射出方向Dの上流側、換言すると、下型70から離れる側に位置することとなる。

0038

図10は、各ノズル150、250、350、450および各ゲート開口61G、62G、63G、64Gの射出方向Dに沿った位置を説明するための説明図である。図10では、各射出ユニット100、200、300、400に対応する、各ノズル150、250、350、450およびゲート開口61G、62G、63G、64Gの周辺部を、図6と同様の断面においてそれぞれ拡大して示している。図10では、参考のため、先の射出において用いられる上型61、62、63の上型キャビティ61C、62C、63Cの位置を、破線で示している。

0039

本実施形態において、第2射出ユニット200の第2ノズル250は、第1射出ユニット100の第1ノズル150よりも、約1mm、射出方向Dの上流側に位置する。また、第3射出ユニット300の第3ノズル350は、第2射出ユニット200の第2ノズル250よりも、約1mm、射出方向Dの上流側に位置する。また、第4射出ユニット400の第4ノズル450は、第3射出ユニット300の第3ノズル350よりも、約1mm、射出方向Dの上流側に位置する。

0040

各上型61、62、63、64は、各ノズル150、250、350、450の位置と対応するように、各ゲート開口61G、62G、63G、64Gと各上型キャビティ61C、62C、63C、64Cとが予め設計されている。このため、第2上型62の第2ゲート開口62Gは、第1上型61のゲート開口61Gよりも、約1mm、射出方向Dの上流側に位置する。また、第3上型63の第3ゲート開口63Gは、第2上型62のゲート開口62Gよりも、約1mm、射出方向Dの上流側に位置する。また、第4上型64の第4ゲート開口64Gは、第3上型63のゲート開口63Gよりも、約1mm、射出方向Dの上流側に位置する。したがって、後の射出に用いられるゲート開口62G、63G、64Gは、先の射出に用いられるゲート開口61G、62G、63Gよりも、射出方向Dの上流側の位置、換言すると、下型70から離れる位置に形成されることとなる。

0041

また、型締め状態において第2射出ユニット200の第2上型62と下型70とにより区画される第2キャビティC2の容積は、第1射出ユニット100の第1上型61と下型70とにより区画される第1キャビティC1の容積よりも大きい。なお、第2キャビティC2は、第2上型キャビティ62Cと下型キャビティ70Cとにより形成される空間に相当し、第1キャビティC1は、第1上型キャビティ61Cと下型キャビティ70Cとにより形成される空間に相当する。同様に、第3上型63と下型70とにより区画される第3キャビティC3の容積は、第2上型62と下型70とにより区画される第2キャビティC2の容積よりも大きい。また、第4上型64と下型70とにより区画される第4キャビティC4の容積は、第3上型63と下型70とにより区画される第3キャビティC3の容積よりも大きい。

0042

本実施形態の射出成形装置10は、図10に示すような構成を備えることにより、4色成形の4回の射出のうち、後の射出を先の射出よりも射出方向Dの上流側から射出することができ、これにより、先の射出により射出された成形材料によって各ゲート開口62G、63G、64Gの流路が狭められることを抑制し、後の射出における成形材料の充填不良が発生することを抑制する。

0043

本実施形態において、第1ノズル150が有するヒーター257は、本開示における第1ヒーターの下位概念に相当し、第2ノズル250が有するヒーター257は、本開示における第2ヒーターの下位概念に相当する。また、第1射出ユニット100が有するフラットスクリュー224は、本開示における第1フラットスクリューの下位概念に相当し、第2射出ユニット200が有するフラットスクリュー224は、本開示における第2フラットスクリューの下位概念に相当する。

0044

A−2.射出成形材料
射出成形装置10において用いられる材料について説明する。射出成形装置10では、例えば、熱可塑性を有する材料や、金属材料セラミック材料等の種々の材料を主材料として各射出ユニット100、200、300、400による射出を実行できる。ここで、「主材料」とは、成形品または成形中間品の形状を形作っている中心となる材料を意味し、成形品または成形中間品において50重量%以上の含有率を占める材料を意味する。上述した成形材料には、それらの主材料を単体で溶融したものや、主材料とともに含有される一部の成分が溶融してペースト状にされたものが含まれる。

0045

主材料として熱可塑性を有する材料を用いる場合には、各材料生成部220において、当該材料が可塑化することによって成形材料が生成される。「可塑化」とは、熱可塑性を有する材料に熱が加わり溶融することを意味する。

0047

熱可塑性を有する材料には、顔料、金属、セラミック等が混合されていてもよい。また、ワックス難燃剤酸化防止剤熱安定剤などの添加剤等が混合されていてもよい。また、炭素繊維ガラス繊維セルロース繊維アラミド繊維等の繊維類が混合されていてもよい。

0048

熱可塑性を有する材料は、そのガラス転移点以上に加熱されて完全に溶融した状態で各ノズルから射出されることが望ましい。例えば、ガラス転移点が約120℃であるABS樹脂は、約200℃で射出されてもよい。

0049

射出成形装置10では、上述した熱可塑性を有する材料の代わりに、例えば、以下の金属材料が主材料として用いられてもよい。この場合には、下記の金属材料を粉末状にした粉末材料に、成形材料の生成の際に溶融する成分が混合されて、各材料生成部220に供給されることが望ましい。
<金属材料の例>
マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単一の金属、もしくはこれらの金属を1つ以上含む合金
<前記合金の例>
マルエージング鋼ステンレス鋼、コバルトクロムモリブデン合金チタニウム合金ニッケル合金アルミニウム合金コバルト合金コバルトクロム合金

0050

射出成形装置10においては、上記の金属材料の代わりに、セラミック材料を主材料として用いることが可能である。セラミック材料としては、例えば、二酸化ケイ素二酸化チタン酸化アルミニウム酸化ジルコニウムなどの酸化物セラミックスや、窒化アルミニウムなどの非酸化物セラミックスなどが使用可能である。

0051

各材料生成部220に供給される金属材料やセラミック材料の粉末材料は、単一の金属の粉末や合金の粉末、セラミック材料の粉末を、複数種類、混合した混合材料であってもよい。また、金属材料やセラミック材料の粉末材料は、例えば、上で例示したような熱可塑性樹脂、あるいは、それ以外の熱可塑性樹脂によってコーティングされていてもよい。この場合には、各材料生成部220において、その熱可塑性樹脂が溶融して流動性が発現されるものとしてもよい。

0052

各材料生成部220に供給される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、以下のような溶剤を添加することもできる。溶剤は、下記の中から選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
<溶剤の例>
水;エチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類酢酸エチル酢酸n−プロピル酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類ベンゼントルエンキシレン等の芳香族炭化水素類メチルエチルケトンアセトンメチルイソブチルケトンエチル−n−ブチルケトンジイソプロピルケトンアセチルアセトン等のケトン類エタノールプロパノールブタノール等のアルコール類テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシドジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等);ブチルカルビトールアセテート等のイオン液体等。

0053

その他に、各材料生成部220に供給される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、以下のようなバインダーを添加することもできる。
<バインダーの例>
アクリル樹脂エポキシ樹脂シリコーン樹脂セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂又はPLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)或いはその他の熱可塑性樹脂。

0054

A−3.射出成形方法:
図11は、射出成形方法の手順を示す工程図である。上述の構成を有する射出成形装置10を準備する(工程P510)。工程P510において、射出成形装置10は、上型60および下型70の冷媒流路に冷媒が流された状態となっている。また、工程P510において、射出成形装置10は、型開き状態となっている。

0055

図12は、型開き状態の射出成形装置10を示す正面図である。型開き状態では、可動盤40が可動範囲における鉛直上方側に位置することにより、上型60と下型70とが離れた状態となっている。図11に示すように、制御部90は、型開閉モーターを制御して、型締めを実行する(工程P515)。

0056

図13は、型締め状態の射出成形装置10を示す正面図である。図12に示す白抜きの矢印の方向、すなわち鉛直下方向に可動盤40を移動させることにより、図13に示すように上型60と下型70とが当接して型締めされる。工程P515では、初期位置として、第1下型71と第1上型61、第2下型72と第2上型62、第3下型73と第3上型63、第4下型74と第4上型64とが、それぞれ対向して型締めされる。

0057

図11に示すように、制御部90は、第1射出ユニット100を制御して、第1射出を実行する(工程P520)。これにより、第1射出ユニット100の第1ノズル150から、第1上型61と第1下型71との間に形成された第1キャビティC1へと、第1成形材料が射出される。

0058

図14は、各射出により成形材料が射出される様子を示す説明図である。図14では、図10と同様の断面をそれぞれ示している。第1射出により、第1上型61と第1下型71との間に形成された第1キャビティC1に、所定量の第1成形材料M1が充填されて、第1成形中間品OB1が形成される。図11に示す工程P520には、第1キャビティC1へと第1成形材料M1を補充する保圧工程が含まれていてもよい。また、工程P520には、充填された第1成形材料M1を冷却して硬化させる冷却工程が含まれている。冷却工程は、型締め状態を所定時間維持することにより実行される。

0059

制御部90は、型開閉モーターを制御して型開きを実行し、回転盤モーターを制御して回転盤30の回転を実行する(工程P525)。

0060

図15は、工程P525の実行途中の射出成形装置10を示す正面図である。図16は、工程P525の完了後の回転盤30を示す上面図である。工程P525において、制御部90は、可動盤40を鉛直上方向に移動させた後、図15において白抜きの矢印で示す方向、すなわち鉛直上方向に回転盤30をわずかに上昇させる。その後、制御部90は、図16において白抜きの矢印で示す方向に回転盤30を90°回転させ、上型60と下型70とを選択的に対向させた後、回転盤30の上昇を解除する。これにより、第1下型71と第2上型62、第2下型72と第3上型63、第3下型73と第4上型64、第4下型74と第1上型61とが、それぞれ対向する。したがって、第1成形中間品OB1を保持した状態の第1下型71が、第2上型62と対向することとなる。

0061

図11に示すように、制御部90は、型開閉モーターを制御して、型締めを実行する(工程P530)。制御部90は、第2射出ユニット200を制御して、第2射出を実行する(工程P535)。これにより、図14に示すように、第2射出ユニット200の第2ノズル250から、所定量の第2成形材料M2が射出される。射出された第2成形材料M2は、第2上型62と第1成形中間品OB1を保持した状態の第1下型71との間に充填され、第2成形中間品OB2が形成される。図11に示す工程P535には、保圧工程および冷却工程が含まれていてもよい。

0062

制御部90は、型開閉モーターを制御して型開きを実行し、回転盤モーターを制御して回転盤30の回転を実行する(工程P540)。工程P540は、工程P525と同様に実行される。これにより、第1下型71と第3上型63、第2下型72と第4上型64、第3下型73と第1上型61、第4下型74と第2上型62とが、それぞれ対向する。したがって、第2成形中間品OB2を保持した状態の第1下型71が、第3上型63と対向することとなる。

0063

制御部90は、型開閉モーターを制御して、型締めを実行する(工程P545)。制御部90は、第3射出ユニット300を制御して、第3射出を実行する(工程P550)。これにより、図14に示すように、第3射出ユニット300の第3ノズル350から、所定量の第3成形材料M3が射出される。射出された第3成形材料M3は、第3上型63と第2成形中間品OB2を保持した状態の第1下型71との間に充填され、第3成形中間品OB3が形成される。図11に示す工程P550には、保圧工程および冷却工程が含まれていてもよい。

0064

制御部90は、型開閉モーターを制御して型開きを実行し、回転盤モーターを制御して回転盤30の回転を実行する(工程P555)。工程P555は、工程P525と同様に実行される。これにより、第1下型71と第4上型64、第2下型72と第1上型61、第3下型73と第2上型62、第4下型74と第3上型63とが、それぞれ対向する。したがって、第3成形中間品OB3を保持した状態の第1下型71が、第4上型64と対向することとなる。

0065

制御部90は、型開閉モーターを制御して、型締めを実行する(工程P560)。制御部90は、第4射出ユニット400を制御して、第4射出を実行する(工程P565)。これにより、図14に示すように、第4射出ユニット400の第4ノズル450から、所定量の第4成形材料M4が射出される。射出された第4成形材料M4は、第4上型64と第3成形中間品OB3を保持した状態の第1下型71との間に充填され、成形品OB4が形成される。図11に示す工程P565には、保圧工程および冷却工程が含まれていてもよい。

0066

制御部90は、型開閉モーターを制御して型開きを実行し、成形品OB4を離型させる(工程P570)。工程P570において、制御部90は、可動盤40を鉛直上方向に移動させた後、第1下型71と対応する位置にある押出しピン51を、鉛直上方向に移動させることにより下型キャビティ70Cへと到達させ、成形品OB4を押出して離型させる。

0067

制御部90は、回転盤モーターを制御して回転盤30を初期位置に回転させる(工程P575)。工程P575は、工程P525と同様に実行される。これにより、第1下型71と第1上型61、第2下型72と第2上型62、第3下型73と第3上型63、第4下型74と第4上型64とが、それぞれ対向する。

0068

制御部90は、成形終了か否かを判定する(工程P580)。成形終了か否かは、予め設定されたサイクル数の成形が終了したか否かにより判定されてもよく、使用者によって射出成形を終了させる終了ボタンが押されたか否かにより判定されてもよい。成形終了でないと判定された場合(工程P580:NO)、工程P515に戻って次のサイクルの成形を実行する。成形終了であると判定された場合(工程P580:YES)、射出成形を終了する。

0069

本実施形態の射出成形装置10は、下型70として4つの下型71、72、73、74を有する。このため、第1射出(工程P520)と第2射出(工程P535)と第3射出(工程P550)と第4射出(工程P565)とを、それぞれ同時に実行できる。例えば、第4射出(工程P565)において、第4上型64と第3成形中間品OB3を保持した状態の第1下型71との間に第4成形材料M4を射出して成形品OB4を形成させるのと同時に、第1射出(工程P520)、第2射出(工程P535)および第3射出(工程P550)を実行してもよい。これにより、例えば、第1上型61と第2下型72と間に、第1射出ユニット100から第1成形材料M1が射出されて第1成形中間品OB1が形成されてもよい。また、例えば、第2上型62と第1成形中間品OB1を保持した状態の第3下型73と間に、第2射出ユニット200から第2成形材料M2が射出されて第2成形中間品OB2が形成されてもよい。また、例えば、第3上型63と第2成形中間品OB2を保持した状態の第4下型74と間に、第3射出ユニット300から第3成形材料M3が射出されて第3成形中間品OB3が形成されてもよい。

0070

以上説明した本実施形態の射出成形装置10によれば、第4ゲート開口64Gは第3ゲート開口63Gよりも、第3ゲート開口63Gは第2ゲート開口62Gよりも、第2ゲート開口62Gは第1ゲート開口61Gよりも、それぞれ下型70から離れる位置に形成されている。また、第4ノズル450は第3ノズル350よりも、第3ノズル350は第2ノズル250よりも、第2ノズル250は第1ノズル150よりも、それぞれ下型70から離れる側に位置している。また、第4キャビティC4は第3キャビティC3よりも、第3キャビティC3は第2キャビティC2よりも、第2キャビティC2は第1キャビティC1よりも、それぞれ容積が大きい。このため、後の射出を先の射出よりも、下型70から離れる側、換言すると、射出方向Dの上流側から実行することができる。したがって、先の射出により射出された成形材料M1、M2、M3によって後の射出の成形材料M2、M3、M4が流入するゲート開口62G、63G、64Gの流路が狭められることをそれぞれ抑制でき、後の射出における成形材料M2、M3、M4の充填不良が発生することをそれぞれ抑制できる。すなわち、異種材料を用いた多色成形において2色目以降の充填不良が発生することを抑制できる。

0071

また、後の射出を先の射出よりも射出方向Dの上流側から実行することができるので、先の射出におけるゲート切れの状態の影響を受けて、後の射出のゲート開口62G、63G、64Gの流路の形状が変動することをそれぞれ抑制でき、後の射出における成形材料M2、M3、M4の充填不良が発生することをそれぞれ抑制できる。したがって、成形品OB4の歩留まりが低下することを抑制でき、多色成形による成形品OB4の製造に要するコストが増大することを抑制できる。

0072

また、各射出ユニット100、200、300、400における射出方向Dが互いに平行なので、互いに異なる射出方向Dから成形材料M1、M2、M3、M4を射出する構成と比較して、射出成形装置10の大型化を抑制でき、上型60の金型構造の複雑化を抑制できる。

0073

また、各下型71、72、73、74は、いずれも対向位置Pにおいて、各ゲート開口61G、62G、63G、64Gとそれぞれ対向するので、成形品OB4および成形中間品OB1、OB2、OB3におけるゲートの位置を、多色成形の各射出において同じにできる。このため、多色成形を用いて成形する成形品OB4の種類毎に各ゲート開口61G、62G、63G、64Gの位置を変更することを省略でき、上型60の金型構造の複雑化を抑制できる。したがって、成形品OB4の種類に応じた上型60の金型構造の少なくとも一部を汎用化でき、上型60の設計に要する工数の増加を抑制できる。

0074

また、各ノズル150、250、350、450がそれぞれホットランナーにより構成されているので、いわゆるコールドランナーの構成と比較して、成形材料M1、M2、M3、M4で形成されたランナーが成形品OB4および成形中間品OB1、OB2、OB3に付随することを抑制できる。このため、使用する成形材料M1、M2、M3、M4の量を削減できる。また、かかるランナーを除去する工程を省略できるので、多色成形に要するサイクルタイムを短縮できる。また、下型70において各ゲート開口61G、62G、63G、64Gと対向する対向位置Pがいずれも同じである構成においても、ランナーの形成を抑制できるので、かかるランナーにより後の射出においてゲート開口62G、63G、64Gの一部が塞がれて流路が狭められることを抑制できる。

0075

また、下型70として4つの下型71、72、73、74を有するので、第1射出と第2射出と第3射出と第4射出とをそれぞれ同時に実行でき、多色成形に要するサイクルタイムを短縮できる。また、下型70が配置された回転盤30を回転させることにより下型70を上型60と選択的に対向させるので、下型を直線的に移動させることにより上型と選択的に対向させる構成と比較して、射出成形装置10の大型化を抑制できる。このため、全ての下型70において第1射出から第4射出までの全ての射出が完了した後に上型60と下型70との対向位置を初期位置に戻す動作を省略できるので、連続的に射出を実行でき、多色成形に要するサイクルタイムを短縮できる。

0076

また、下型70が配置された回転盤30を回転させることにより、上型60と下型70との相対位置を射出方向Dと交差する方向において変更し、下型70を上型60と選択的に対向させる。このため、上型60と共に比較的重量の重い射出ユニット100、200、300、400を回転させる動作を省略でき、回転盤30の回転に要するエネルギーを抑制でき、射出成形装置10の大型化および複雑化を抑制できる。また、上型60が配置された可動盤40を射出方向Dに沿って移動させることにより、上型60と下型70との相対位置を射出方向Dにおいて変更して型締めを実行するので、射出成形装置10の大型化および複雑化を抑制できる。

0077

また、フラットスクリュー224の回転により材料を溶融させて成形材料M1、M2、M3、M4を生成するので、成形材料M1、M2、M3、M4を生成する機構を小型化できる。このため、各射出ユニット100、200、300、400の大型化をそれぞれ抑制でき、射出成形装置10の大型化を抑制できる。また、各射出ユニット100、200、300、400の大型化をそれぞれ抑制できるので、後の射出に用いる射出ユニット200、300、400を、先の射出に用いる射出ユニット100、200、300よりも、それぞれ射出方向Dの上流側、換言すると、下型70から離れる側に容易に位置させることができる。このため、後の射出に用いるノズル250、350、450を、先の射出に用いるノズル150、250、350よりも、それぞれ射出方向Dの上流側、換言すると、下型70から離れる側に容易に位置させることができる。したがって、5色以上の多色成形を実行する射出成形装置にも、好適に適用できる。

0078

B.比較例:
図17は、比較例の射出成形装置を用いて成形された成形品OB5を示す断面図である。比較例の射出成形装置が備える4つの射出ユニットにおいて、4つの上型における各ゲート開口の射出方向Dに沿った位置は、それぞれほぼ同じである。また、各ノズルの射出方向Dに沿った位置は、それぞれほぼ同じである。また、下型を上型と選択的に対向させた場合における、各ゲート開口の位置と対応する下型の位置は、それぞれほぼ同じである。また、後の射出に用いられる上型に形成されたゲート開口の面積は、先の射出に用いられる下型に形成されたゲート開口の面積よりも、それぞれ大きい。

0079

比較例の射出成形装置を用いて多色成形を実行すると、第1射出における第1成形材料M1により、ゲート開口と対応する位置にランナーRが形成される。このため、ランナーRにより、第2射出において第2成形材料M2が流入するゲート開口の流路が狭められる。したがって、第2射出における第2成形材料M2の充填不良が発生するおそれがある。同様に、第3射出において第3成形材料M3が流入するゲート開口の流路が狭められて充填不良が発生するおそれがあり、第4射出において第4成形材料M4が流入するゲート開口の流路が狭められて充填不良が発生するおそれがある。また、先の射出におけるゲート切れの状態の影響を受けて、後の射出のゲート開口の流路の形状が変動し、充填不良が発生するおそれがある。したがって、比較例の射出成形装置によれば、成形品OB5の歩留まりが低下し、多色成形による成形品OB5の製造に要するコストが増大する。

0080

これに対し、本実施形態の射出成形装置10によれば、後の射出を先の射出よりも射出方向Dの上流側から実行することができる。このため、先の射出により射出された成形材料M1、M2、M3によって後の射出の成形材料M2、M3、M4が流入するゲート開口62G、63G、64Gの流路が狭められることをそれぞれ抑制できる。したがって、後の射出における成形材料M2、M3、M4の充填不良が発生することをそれぞれ抑制できる。

0081

C.他の実施形態:
(C1)上記実施形態において、各ゲート開口61G、62G、63G、64Gの面積は、互いに同じであったが、互いに異なっていてもよい。例えば、後の射出に用いられる上型62、63、64に形成されたゲート開口62G、63G、64Gの面積が、先の射出に用いられる下型71、72、73に形成されたゲート開口61G、62G、63Gの面積よりも、それぞれ大きくてもよい。より具体的には、第2ゲート開口62Gの面積が、第1ゲート開口61Gの面積よりも大きくてもよく、第3ゲート開口63Gの面積が、第2ゲート開口62Gの面積よりも大きくてもよく、第4ゲート開口64Gの面積が、第3ゲート開口63Gの面積よりも大きくてもよい。各ゲート開口61G、62G、63G、64Gの面積とは、射出方向Dと垂直な面における面積を意味する。このような構成によれば、先の射出により射出された成形材料M1、M2、M3によって後の射出の成形材料M2、M3、M4が流入するゲート開口62G、63G、64Gの流路が狭められることをさらに抑制でき、後の射出における成形材料M2、M3、M4の充填不良が発生することをさらに抑制できる。

0082

(C2)上記実施形態では、互いに厚さが異なるスペーサーSを用いることにより、射出方向Dに沿ったノズル150、250、350、450の位置を調整していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、約1mmのスペーサーSを複数枚重ねることにより、かかる位置を調整してもよく、スペーサーSに限らず他の任意の部材を用いること等により、かかる位置を調整してもよい。また、後の射出に用いられるノズル250、350、450の位置は、先の射出に用いられるノズル150、250、350の位置に対し、約1mmずつに限らず、0.5mmや2mm等、任意の差を設けてそれぞれ上流側に位置させてもよい。このような構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

0083

(C3)上記実施形態では、各ノズル150、250、350、450がそれぞれホットランナーにより構成されていたが、各ノズル150、250、350、450の射出方向Dに沿った少なくとも一部において、成形材料M1、M2、M3、M4が加熱されない領域が存在していてもよい。また、各ノズル150、250、350、450に埋設されたヒーター257は、埋設位置やヒーターの種類等においてそれぞれ互いに異なる構成であってもよい。また、上記実施形態の上型60と下型70とは、それぞれ1個取り用の金型として構成されていたが、複数個取り用の金型として構成されていてもよい。このような構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

0084

(C4)上記実施形態では、下型70として、上型60の数と同数である4つの下型71、72、73、74を有していたが、下型70の数は、上型60の数と同数に限らず、上型60の数よりも少なくてもよく、上型60の数よりも多くてもよい。かかる構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

0085

(C5)上記実施形態において、位置変更機構35は、下型70が配置された回転盤30を回転させることにより上型60と下型70との相対位置を射出方向Dと交差する方向において変更し、型締め機構45は、上型60が配置された可動盤40を射出方向Dに沿って移動させることにより上型60と下型70との相対位置を射出方向Dにおいて変更して型締めを実行していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回転に代えてスライドする基盤に下型70が配置され、直線的に移動させることにより下型70を上型60と選択的に対向させてもよい。また、例えば、可動盤40側に回転台が配置されて、上型60と射出ユニット100、200、300、400とを回転させることにより、固定配置された下型70を上型60と選択的に対向させてもよい。また、例えば、下型70が可動台に配置されて、かかる可動台を射出方向Dに沿って移動させることにより型締めを実行してもよい。すなわち一般には、第1上流側金型および第2上流側金型と下流側金型との相対位置を、射出方向と交差する方向において変更し、第1上流側金型または第2上流側金型に下流側金型を対向させる位置変更機構を備えていてもよい。また、位置変更機構は、射出方向と平行な回転軸を有し下流側金型が配置された回転盤を備え、回転軸を中心として回転盤を回転させる構成であってもよい。また、第1上流側金型および第2上流側金型と下流側金型との相対位置を、射出方向において変更し、第1上流側金型および第2上流側金型と下流側金型との、型締めを実行する型締め機構を備えていてもよい。また、型締め機構は、第1上流側金型と第2上流側金型とが配置された可動盤を有し、可動盤を射出方向に沿って移動させる構成であってもよい。このような構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

0086

(C6)上記実施形態の射出成形装置10は、材料生成部220にフラットスクリュー224をそれぞれ有する射出ユニット100、200、300、400を備えていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フラットスクリュー224に限らず、軸線AXに沿った長さの長いスクリューシリンダー等により、材料を溶融させてもよい。かかる構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

0087

(C7)上記実施形態の射出成形装置10は、互いに同じ構成を有する4つの射出ユニット100、200、300、400を備えていたが、互いに異なる構成を有する複数の射出ユニットを備えていてもよい。かかる構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

0088

(C8)上記実施形態では、4つの射出ユニット100、200、300、400と、4組の上型60および下型70とを備えていたが、本発明はこれに限定されるものではない。これらの数は、4に限らず、例えば、2や5等の任意の複数であってもよい。すなわち、4色成形に限らず、例えば2色成形や5色成形等、任意の数の多色成形を実行する射出成形装置に本発明を適用してもよい。

0089

(C9)上記実施形態の射出成形装置10は、射出方向Dが鉛直下方向と一致し、可動盤40を鉛直方向に沿って移動させて型締めを実行する、いわゆる縦型の射出成形装置10であったが、可動盤40を鉛直方向に垂直な方向に沿って移動させて型締めを実行する、いわゆる横型の射出成形装置に本発明を適用してもよい。

0090

(C10)上記実施形態において、ソフトウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ハードウェアによって実現されてもよい。また、ハードウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウェアによって実現されてもよい。ハードウェアとしては、例えば、集積回路ディスクリート回路、または、それらの回路を組み合わせた回路モジュールなど、各種回路を用いることができる。

0091

D.他の形態:
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本発明は、以下の形態(aspect)によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本発明の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本発明の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

0092

(1)本発明の一形態によれば、射出成形装置が提供される。この射出成形装置は、異種材料を用いて成形可能な射出成形装置であって、第1成形材料が流入する第1ゲート開口が形成された第1上流側金型と、第2成形材料が流入する第2ゲート開口が形成された第2上流側金型と、前記第1成形材料を、前記第1ゲート開口を介して射出する第1射出ユニットと、前記第2成形材料を、前記第2ゲート開口を介して射出する第2射出ユニットと、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型のそれぞれに型締め可能に構成された下流側金型と、を備え、前記第2射出ユニットによる前記第2成形材料の射出は、前記第1射出ユニットによる前記第1成形材料の射出の実行後に実行され、前記第2ゲート開口は、前記第1ゲート開口よりも、前記下流側金型から離れる位置に形成されており、型締め状態において前記第2上流側金型と前記下流側金型とにより区画される第2キャビティの容積は、型締め状態において前記第1上流側金型と前記下流側金型とにより区画される第1キャビティの容積よりも大きい。この形態の射出成形装置によれば、第2射出ユニットによる第2成形材料の射出が第1射出ユニットによる第1成形材料の射出の実行後に実行され、第2ゲート開口が第1ゲート開口よりも下流側金型から離れる位置に形成されている。このため、後の射出を先の射出よりも射出方向の上流側から実行することができる。したがって、先の射出により射出された成形材料によって後の射出の成形材料が流入するゲート開口の流路が狭められることを抑制でき、後の射出における成形材料の充填不良が発生することを抑制できる。すなわち、異種材料を用いた多色成形において2色目以降の充填不良が発生することを抑制できる。

0093

(2)上記形態の射出成形装置において、前記下流側金型において、前記第1上流側金型と型締めされた場合に前記第1ゲート開口と対向する位置と、前記第2上流側金型と型締めされた場合に前記第2ゲート開口と対向する位置とは、互いに同じであってもよい。この形態の射出成形装置によれば、下流側金型において、第1上流側金型と型締めされた場合に第1ゲート開口と対向する位置と、第2上流側金型と型締めされた場合に第2ゲート開口と対向する位置とは、互いに同じなので、成形品および成形中間品におけるゲートの位置を、多色成形の各射出において同じにできる。このため、多色成形を用いて成形する成形品の種類毎に各ゲート開口の位置を変更することを省略でき、複数の上流側金型の金型構造の複雑化を抑制できる。したがって、上流側金型の金型構造の少なくとも一部を汎用化でき、上流側金型の設計に要する工数の増加を抑制できる。

0094

(3)上記形態の射出成形装置において、前記第1射出ユニットは、前記第1上流側金型の内部に配置されて前記第1成形材料を前記第1ゲート開口へと導く第1ノズルを備え、前記第2射出ユニットは、前記第2上流側金型の内部に配置されて前記第2成形材料を前記第2ゲート開口へと導く第2ノズルを備え、前記第1ノズルは、前記第1成形材料を加熱する第1ヒーターを有し、前記第2ノズルは、前記第2成形材料を加熱する第2ヒーターを有していてもよい。この形態の射出成形装置によれば、第1ノズルは第1成形材料を加熱する第1ヒーターを有し、第2ノズルは第2成形材料を加熱する第2ヒーターを有しているので、各成形材料を加熱した状態で各ノズルからそれぞれ射出できる。このため、各成形材料で形成されたランナーが成形品および成形中間品に付随することを抑制できるので、使用する各成形材料の量を削減できる。また、かかるランナーを除去する工程を省略できるので、多色成形に要するサイクルタイムを短縮できる。また、下流側金型において、第1上流側金型と型締めされた場合に第1ゲート開口と対向する位置と、第2上流側金型と型締めされた場合に第2ゲート開口と対向する位置とが互いに同じである構成においても、ランナーの形成を抑制できるので、かかるランナーにより後の射出においてゲート開口の一部が塞がれて流路が狭められることを抑制できる。

0095

(4)上記形態の射出成形装置において、前記下流側金型は、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型とそれぞれ型締め可能に構成された、第1下流側金型と第2下流側金型とを含んでいてもよい。この形態の射出成形装置によれば、下流側金型は、第1上流側金型および第2上流側金型とそれぞれ型締め可能に構成された、第1下流側金型と第2下流側金型とを含んでいるので、第2射出ユニットによる射出の実行と同時に、第1射出ユニットによる次の射出を実行でき、多色成形に要するサイクルタイムを短縮できる。

0096

(5)上記形態の射出成形装置において、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型と、前記下流側金型との相対位置を、前記第1成形材料および前記第2成形材料が射出される方向である射出方向、と交差する方向において変更し、前記第1上流側金型または前記第2上流側金型に前記下流側金型を対向させる位置変更機構をさらに備え、前記位置変更機構は、前記射出方向と平行な回転軸を有し前記下流側金型が配置された回転盤を備え、前記回転軸を中心として前記回転盤を回転させてもよい。この形態の射出成形装置によれば、下流側金型が配置された回転盤を回転させることにより、第1上流側金型または第2上流側金型に下流側金型を対向させるので、下流側金型を直線的に移動させることにより複数の上流側金型と選択的に対向させる構成と比較して、射出成形装置の大型化を抑制できる。また、下流側金型が第1上流側金型および第2上流側金型とそれぞれ型締め可能に構成された第1下流側金型と第2下流側金型とを含む構成においては、第1下流側金型および第2下流側金型を直線的に移動させることにより第1上流側金型または第2上流側金型と対向させる構成と比較して、上流側金型と下流側金型との対向位置を初期位置に戻す動作を省略できるので、連続的に射出を実行でき、多色成形に要するサイクルタイムを短縮できる。また、第1上流側金型と、第2上流側金型と、第1射出ユニットと、第2射出ユニットとが配置された回転盤を回転させることにより第1下流側金型および第2下流側金型を第1上流側金型または第2上流側金型と対向させる構成と比較して、回転盤の回転に要するエネルギーを抑制でき、射出成形装置の大型化および複雑化を抑制できる。

0097

(6)上記形態の射出成形装置において、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型と、前記下流側金型との相対位置を、前記第1成形材料および前記第2成形材料が射出される方向である射出方向において変更し、前記第1上流側金型および前記第2上流側金型と、前記下流側金型との、型締めを実行する型締め機構をさらに備え、前記型締め機構は、前記第1上流側金型と前記第2上流側金型とが配置された可動盤を有し、前記可動盤を前記射出方向に沿って移動させてもよい。この形態の射出成形装置によれば、第1上流側金型と第2上流側金型とが配置された可動盤を射出方向に沿って移動させることにより型締めを実行するので、射出成形装置の大型化および複雑化を抑制できる。

0098

(7)上記形態の射出成形装置において、前記第2ゲート開口の面積は、前記第1ゲート開口の面積よりも大きくてもよい。この形態の射出成形装置によれば、第2ゲート開口の面積が第1ゲート開口の面積よりも大きいので、先の射出により射出された成形材料によって後の射出の成形材料が流入するゲート開口の流路が狭められることをさらに抑制でき、後の射出における成形材料の充填不良が発生することをさらに抑制できる。

0099

(8)上記形態の射出成形装置において、前記第1射出ユニットは、回転により材料を溶融させて前記第1成形材料を生成する第1フラットスクリューを有し、前記第2射出ユニットは、回転により材料を溶融させて前記第2成形材料を生成する第2フラットスクリューを有してもよい。この形態の射出成形装置によれば、第1射出ユニットは回転により材料を溶融させて第1成形材料を生成する第1フラットスクリューを有し、第2射出ユニットは回転により材料を溶融させて第2成形材料を生成する第2フラットスクリューを有するので、成形材料を生成する機構を小型化できる。このため、各射出ユニットの大型化をそれぞれ抑制でき、射出成形装置の大型化を抑制できる。また、各射出ユニットの大型化をそれぞれ抑制できるので、第2射出ユニットを第1射出ユニットよりも下流側金型から離れる側に容易に位置させることができ、第2ノズルを第1ノズルよりも下流側金型から離れる側に容易に位置させることができる。

0100

本発明は、射出成形装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、多色成形装置、射出成形方法、多色成形方法、射出成形装置の制御方法、多色成形装置の制御方法、かかる成形方法や制御方法を実現するコンピュータープログラム、かかるコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。

0101

10…射出成形装置、20…固定盤、30…回転盤、31…接続口、35…位置変更機構、40…可動盤、45…型締め機構、50…タイバー、51…押出しピン、60…上流側金型(上型)、61…第1上流側金型(第1上型)、61C…第1上型キャビティ、61G…第1ゲート開口、62…第2上流側金型(第2上型)、62C…第2上型キャビティ、62G…第2ゲート開口、63…第3上流側金型(第3上型)、63C…第3上型キャビティ、63G…第3ゲート開口、64…第4上流側金型(第4上型)、64C…第4上型キャビティ、64G…第4ゲート開口、66…ノズル取付孔、70…下流側金型(下型)、70C…下型キャビティ、71…第1下流側金型(第1下型)、72…第2下流側金型(第2下型)、73…第3下流側金型(第3下型)、74…第4下流側金型(第4下型)、80…型締め装置、90…制御部、100…第1射出ユニット、150…第1ノズル、200…第2射出ユニット、211…端面、212…中央部、213…凸条部、220…材料生成部、221…スクロール、222…溝部、223…材料流入口、224…フラットスクリュー、225…バレル、226…貫通孔、227…スクロール対向面、228…案内溝、229…駆動モーター、230…射出部、232…射出シリンダー、234…射出プランジャー、236…逆止弁、238…射出モーター、250…第2ノズル、251…本体部、252…チップ、253…ノズル口、254…断熱部、255…流路、256…先端部、257…ヒーター、258…チップヒーター、259…ノズルヒーター、300…第3射出ユニット、350…第3ノズル、400…第4射出ユニット、450…第4ノズル、AX…軸線、C1…第1キャビティ、C2…第2キャビティ、C3…第3キャビティ、C4…第4キャビティ、D…射出方向、M1…第1成形材料、M2…第2成形材料、M3…第3成形材料、M4…第4成形材料、OB1…第1成形中間品、OB2…第2成形中間品、OB3…第3成形中間品、OB4、OB5…成形品、P…対向位置、R…ランナー、RX…回転軸、S…スペーサー

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