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技術 制御装置、ロボットシステム、及び、ロボット

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 竹内馨狩戸信宏瀬下勇
出願日 2018年8月21日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-154380
公開日 2020年2月27日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-028925
状態 未査定
技術分野 マニプレータ
主要キーワード 接近回数 ネジ締 作業シーケンス 軸センサー 座標軸毎 スクリュードライバー 安全扉 維持状態
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減する技術を提供する。

解決手段

制御装置は、力検出部の出力に応じて可動部を力制御する制御部を備える。制御部は、予め定められた停止条件成立した場合に可動部の停止制御を実行する。停止制御は、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立した場合、力制御を継続して可動部を制御する第2制御を含む。

概要

背景

ロボットとして、力検出部を使用して力制御を行うロボットが知られている。力制御を利用した作業には、種々の作業が存在する。特許文献1には、力制御を利用してネジ締めを行う技術が記載されている。特許文献2には、双腕ロボットを用い、力制御を利用して物品を搬送する技術が記載されている。ロボットの作業中には、安全扉が開くこと等の何らかの原因によりロボットの作業を停止させる場合がある。

概要

力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減する技術を提供する。制御装置は、力検出部の出力に応じて可動部を力制御する制御部を備える。制御部は、予め定められた停止条件成立した場合に可動部の停止制御を実行する。停止制御は、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立した場合、力制御を継続して可動部を制御する第2制御を含む。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

可動部と、前記可動部と接触する対象物から前記可動部に加えられた力を検出する力検出部とを備えるロボットを制御する制御装置であって、前記力検出部の出力に応じて前記可動部を力制御する制御部を備え、前記制御部は、予め定められた停止条件成立した場合に前記可動部の停止制御を実行し、前記停止制御は、前記力制御を含む第1制御の実行中に前記停止条件が成立した場合、前記力制御を継続して前記可動部を制御する第2制御を含む、制御装置。

請求項2

請求項1に記載の制御装置であって、前記力制御は、仮想慣性係数仮想粘性係数を用いたインピーダンス制御であり、前記第2制御の前記仮想慣性係数は、前記第1制御の前記仮想慣性係数よりも大きく、前記第2制御の前記仮想粘性係数は、前記第1制御の前記仮想粘性係数よりも大きい、制御装置。

請求項3

請求項1又は2に記載の制御装置であって、前記可動部は、前記対象物と接触する接触部を有し、前記制御部は、前記第2制御における前記接触部の移動量が予め定められた閾値以上になった場合には、前記第2制御を終了して前記可動部の位置を維持する、制御装置。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置であって、前記ロボットの作業シーケンスは、力制御を利用する複数の工程を含み、前記制御部は、前記第2制御を含む第1態様と、前記第2制御と異なる制御設定に従って前記可動部を制御する第2態様と、を含む前記停止制御の態様を選択可能であり、前記停止条件が成立した場合に、前記複数の工程のそれぞれについて予め設定されている、前記停止制御の態様と前記停止制御を開始するタイミングとの組み合わせに従って前記可動部を制御する、制御装置。

請求項5

請求項4に記載の制御装置であって、前記停止制御の態様は、前記可動部を前記対象物から退避させる第3制御を実行する第3態様を含む、制御装置。

請求項6

請求項5に記載の制御装置であって、前記制御部は、前記第3制御において、前記可動部の退避方向に垂直な方向の目標力を、前記退避方向の目標力よりも小さくする倣い制御に従って前記対象物から前記可動部を退避させる、制御装置。

請求項7

請求項4〜6のいずれか一項に記載の制御装置であって、前記停止制御を開始するタイミングは、前記工程の終了時を含む、制御装置。

請求項8

請求項4〜7のいずれか一項に記載の制御装置であって、前記停止制御を開始するタイミングは、前記停止条件が成立した工程の次の工程について設定されている停止制御の開始タイミングを含む、制御装置。

請求項9

請求項4〜8のいずれか一項に記載の制御装置であって、前記組み合わせは、前記停止制御により中断した工程を再開する再開制御の態様を含む、制御装置。

請求項10

請求項9に記載の制御装置であって、前記再開制御の態様は、前記停止制御により中断した工程とは異なる工程から再開する態様を含む、制御装置。

請求項11

可動部と、前記可動部と接触する対象物から前記可動部に加えられた力を検出する力検出部とを備えるロボットと、請求項1〜10のいずれか一項に記載の制御装置と、を備えるロボットシステム

請求項12

ロボットであって、対象物から前記ロボットに加えられる力を検出する力検出部と、力検出部の出力に応じて力制御される可動部と、を備え、前記可動部は、前記力制御の実行中に予め定められた停止条件が成立した場合に動作を停止し、前記停止の後に前記停止条件が成立したときの力制御を継続した状態で制御される、ロボット。

技術分野

0001

本発明は、ロボット制御装置ロボットシステム、及び、ロボットに関する。

背景技術

0002

ロボットとして、力検出部を使用して力制御を行うロボットが知られている。力制御を利用した作業には、種々の作業が存在する。特許文献1には、力制御を利用してネジ締めを行う技術が記載されている。特許文献2には、双腕ロボットを用い、力制御を利用して物品を搬送する技術が記載されている。ロボットの作業中には、安全扉が開くこと等の何らかの原因によりロボットの作業を停止させる場合がある。

先行技術

0003

特開2018−62050号公報
特開2012−76805号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、本願の発明者は、力制御の実行中に作業を停止した場合に、停止の仕方によっては、作業を再開することが難しい状態になったり、ロボットが取り扱っている物品が破損してしまったりする等の不具合が発生する場合があることを見出した。

課題を解決するための手段

0005

本発明の一形態によれば、可動部と、前記可動部と接触する対象物から前記可動部に加えられた力を検出する力検出部とを備えるロボットを制御する制御装置が提供される。この制御装置は、前記力検出部の出力に応じて前記可動部を力制御する制御部を備え、前記制御部は、予め定められた停止条件成立した場合に前記可動部の停止制御を実行する。前記停止制御は、前記力制御を含む第1制御の実行中に前記停止条件が成立した場合、前記力制御を継続して前記可動部を制御する第2制御を含む。

図面の簡単な説明

0006

力/位置同時制御工程を実行可能なロボットシステムの説明図。
複数のプロセッサーを有する制御装置の一例を示す概念図。
複数のプロセッサーを有する制御装置の他の例を示す概念図。
ロボットと制御装置の機能ブロック図。
力/位置同時制御工程としてのネジ締め工程を示す説明図。
力/位置同時制御工程を実行可能なロボットシステムの他の構成の説明図。
第1実施形態における力/位置同時制御工程の実行手順を示すフローチャート
第2実施形態における力/位置同時制御工程の実行手順を示すフローチャート。
第3実施形態における力/位置同時制御工程の実行手順を示すフローチャート。
第4実施形態で使用するロボットシステムの説明図。
第4実施形態で実行される力制御工程としての接着工程を示す説明図。
第4実施形態における力制御工程の実行手順を示すフローチャート。
第5実施形態で使用するロボットシステムの説明図。
第5実施形態における作業シーケンスの実行手順を示すフローチャート。
第5実施形態における停止制御の設定ウィンドウを示す説明図。

実施例

0007

A. 第1実施形態:
図1は、ロボットシステムの構成例を示す説明図である。このロボットシステムは、カメラ30と、搬送装置50と、ロボット100と、制御装置200と、を備えている。ロボット100と制御装置200は、ケーブル又は無線を介して通信可能に接続される。ロボット100の作業領域の周囲は、安全CGで囲われている。安全柵CGには、人が出入り可能な安全扉DRが設けられている。安全扉DRの開閉状態を示す信号は、制御装置200に供給される。

0008

このロボット100は、アーム110の先端にあるアームフランジ120に各種のエンドエフェクターを装着して使用される単腕ロボットである。アーム110は6つの関節J1〜J6を備える。関節J2、J3、J5は曲げ関節であり、関節J1、J4、J6はねじり関節である。関節J6の先端にあるアームフランジ120には、ワークに対して把持や加工等の作業を行うための各種のエンドエフェクターが装着される。アーム110の先端近傍の位置を、ツールセンターポイント(TCP)として設定可能である。TCPは、エンドエフェクターの位置の基準として使用される位置であり、任意の位置に設定可能である。なお、本実施形態では6軸ロボットを用いているが、他の関節機構を有するロボットを使用してもよい。

0009

ロボット100は、アーム110の可動範囲内においてエンドエフェクターを任意の位置で任意の姿勢とすることができる。アームフランジ120には、力検出部130と、エンドエフェクターとしてのスクリュードライバー140とが装着されている。エンドエフェクターとしては、スクリュードライバー140以外の任意の種類のエンドエフェクターを使用可能である。力検出部130は、エンドエフェクターに作用する3軸の力と、当該3軸まわりに作用するトルクとを計測する6軸センサーである。力検出部130は、固有座標系であるセンサー座標系において互いに直交する3個の検出軸と平行な力の大きさと、当該3個の検出軸まわりのトルクの大きさとを検出する。なお、関節J6以外の関節J1〜J5のいずれか1つ以上に力検出部としての力センサーを備えても良い。なお、力検出部は、制御する方向の力やトルクを検出できればよく、力検出部130のように直接的に力やトルクを検出する手段や、ロボットの関節のトルクを検出して間接的に力やトルクを求める手段などを用いてもよい。また、力を制御する方向のみの力やトルクを検出してもよい。

0010

図1のロボットシステムにおいて、アーム110とエンドエフェクターであるスクリュードライバー140とを併せた機構を「可動部MU」と呼ぶ。また、可動部MUに接触する物品を「対象物OB」と呼び、対象物OBに接触する可動部MUの部分を「接触部」と呼ぶ。図1の例では、ネジSCが「対象物OB」であり、スクリュードライバー140の先端が「接触部」である。力検出部130は、可動部MUと接触する対象物OBから可動部MUに加えられる力を検出する。

0011

ロボット100の基台には、ロボット100に接近する物体を検出する物体検出部160が設置されている。物体検出部160としては、例えばミリ波レーダーライトカーテンなどの近接センサーを使用可能である。物体検出部160は、予め定められた距離閾値以下に物体が接近すると、物体が接近したことを示す出力信号を制御装置200に供給する。物体の代表例は人である。物体検出部160は、ロボット100の任意の箇所に任意の個数設置するようにしてもよい。例えば、ロボット100の周囲を360度の全範囲にわたって物体の接近を検出するように、物体検出部160を複数個設けてもよい。

0012

ロボット100が設置された空間を規定する座標系をロボット座標系と呼ぶ。ロボット座標系は、水平面上において互いに直交するx軸及びy軸と、鉛直上向きを正方向とするz軸とによって規定される3次元直交座標系である。また、x,y,z軸方向の位置により3次元空間における任意の位置を表現でき、各軸回り回転角により3次元空間における任意の姿勢を表現できる。3次元座標値で表される位置を狭義の位置と言い、3軸方向に平行な力成分に分解できる力を狭義の力と言う。単に「位置」と表記した場合、狭義の位置と姿勢の両方を意味する。また、単に「力」と表記した場合、狭義の力とトルクの両方を意味する。

0013

本実施形態において、搬送装置50によってワークWKが搬送される。搬送装置50は、搬送ローラー50a,50bを備えており、これらの搬送ローラー50a,50bを回転させることによって搬送面を移動させ、搬送面上に載置されたワークWKを搬送することができる。搬送装置50の上方には、カメラ30が設置されている。このカメラ30は、搬送面上のワークWKが視野に含まれるように設置されている。ワークWKの上面には、ネジ穴SHが形成されている。スクリュードライバー140は、ワークWKのネジ穴SHに、ネジSCを螺合する作業を行うことができる。なお、このネジ締め作業は、搬送面を停止させた状態で行っても良く、或いは、搬送面を移動させつつ実行しても良い。搬送装置50やカメラ30は省略可能である。

0014

制御装置200は、アーム110と、スクリュードライバー140と、搬送装置50と、カメラ30とを制御する。制御装置200の機能は、例えば、プロセッサーとメモリーを備えるコンピューターコンピュータープログラムを実行することによって実現される。制御装置200は、複数のプロセッサーを用いて実現することも可能である。

0015

図2Aは、複数のプロセッサーによってロボットの制御装置が構成される一例を示す概念図である。この例では、ロボット100及びその制御装置200の他に、パーソナルコンピューター510,520と、LANなどのネットワーク環境を介して提供されるクラウドサービス500とが描かれている。パーソナルコンピューター510,520は、それぞれプロセッサーとメモリーとを含んでいる。また、クラウドサービス500においてもプロセッサーとメモリーを利用可能である。これらの複数のプロセッサーの一部又は全部を利用して、ロボット100の制御装置を実現することが可能である。

0016

図2Bは、複数のプロセッサーによってロボットの制御装置が構成される他の例を示す概念図である。この例では、ロボット100の制御装置200が、ロボット100の中に格納されている点が図2Aと異なる。この例においても、複数のプロセッサーの一部又は全部を利用して、ロボット100の制御装置を実現することが可能である。

0017

図3は、制御装置200の機能を示すブロック図である。制御装置200は、プロセッサー210とメモリー220と表示装置260と入力装置270とを備えている。メモリー220は、メインメモリー不揮発性メモリーとを含む。プロセッサー210は、メモリー220に予め格納されたプログラム命令222を実行することにより、アーム110を制御するアーム制御部240と、スクリュードライバー140を制御するドライバー制御部250の機能を実現する。ドライバー制御部250は、エンドエフェクターとしてのスクリュードライバー140を制御する機能を実現するものであり、エンドエフェクターの種類に応じてその機能が適宜変更される。すなわち、プロセッサー210は、エンドエフェクター制御部の機能を実現するように構成される。メモリー220には、ロボット100の作業シーケンスを記述した制御プログラム224が予め作成されて格納されている。プロセッサー210は、この制御プログラム224を実行することによって、各種の作業をロボット100に実行させる。入力装置270は、キーボードマウスなどの入力デバイスであり、教示者作業者による入力や設定が入力装置270を用いて行われる。なお、アーム制御部240とドライバー制御部250の機能の一部又は全部をハ—ドウェア回路で実現しても良い。

0018

図4は、ロボット100を用いて行うネジ締め作業を示す説明図である。このネジ締め作業は、スクリュードライバー140を用いて、ワークWKに形成されたネジ穴SHにネジSCを螺合する作業である。ネジ締めの際には、スクリュードライバー140が回転した状態でスクリュードライバー140を−z方向に目標力で押し込む力制御と、スクリュードライバー140を−z方向に目標位置まで移動させる位置制御とが同時に実行される。このように、力制御と位置制御とを同時に実行する作業工程を「力/位置同時制御工程」と呼ぶ。以下に説明するように、力/位置同時制御工程としては、ネジ締め以外の種々の作業工程が存在する。

0019

図5は、力/位置同時制御工程を実行可能なロボットシステムの他の構成例を示す説明図である。このロボットシステムは、ロボット300と、ロボット300に接続された制御装置200とを備えている。ロボット300は、2つのアーム310L,310Rを有する双腕ロボットである。アーム310L,310Rには、力検出部330L,330Rと、エンドエフェクターとしてのハンド350L,350Rとが装着されている。ハンド350L,350Rは、ワークや道具を把持可能な把持機構である。ロボット300の頭部には、2つのカメラ370L,370Rが設けられている。図5では、図1で説明した安全扉DRや物体検出部160は図示が省略されている。

0020

ロボット300は、ワークWKとしての箱体を2つのハンド350L,350Rの間に挟んで保持した状態で搬送する搬送作業を実行することが可能である。この搬送作業は、2つのハンド350L,350Rを互いに向かい合う方向に目標力で押す力制御と、2つのハンド350L,350Rの間に保持されたワークWKを目標位置まで移動させる位置制御とが同時に実行される力/位置同時制御工程である。このロボットシステムにおいて、アーム310L,310Rとエンドエフェクターであるハンド350L,350Rとを併せた機構が「可動部MU」に相当する。また、ハンド350L,350Rの先端が「接触部」に相当し、ワークWKが「対象物OB」に相当する。

0021

図1及び図5に例示したように、力/位置同時制御工程としては種々の作業工程を実行可能である。以下の第1実施形態の説明では、主として図1に示したロボット100を用いて、力/位置同時制御工程としてのネジ締め作業を行う場合について説明する。但し、以下の説明は、図5のロボット300や他のロボットを用いた力/位置同時制御工程にも同様に適用可能である。

0022

図6は、第1実施形態における力/位置同時制御工程の実行手順を示すフローチャートである。この工程は、制御部としてのプロセッサー210によって制御される。工程が開始された後、ステップS130では、予め定められた停止条件が成立したか否かが判定される。停止条件は、例えば、次の条件1〜5の少なくとも一つが成立したときに成立したものと定めることができる。
<条件1>安全扉DRが開いたこと。
<条件2>作業者により、図示しない非常停止ボタンが押されたこと。
<条件3>作業者により、制御装置200に停止命令が出されたこと。
<条件4>物体検出部160が、予め定められた距離閾値以下の距離において人などの物体を検出したこと。
<条件5>作業者がロボット100に接触したこと。

0023

上記条件5における接触の検出は、例えば、力検出部130が予期しない力を検出したか否かによって行うことができる。或いは、図示しない接触センサーをロボット100の表面に設けて接触を検出しても良い。停止条件としては、上記条件1〜5以外の条件を使用しても良い。また、条件1〜5等の複数の条件が成立したときに停止条件が成立するものとしてもよい。

0024

停止条件が成立しない場合にはステップS140に進み、そのまま位置制御と力制御を継続してステップS150に進む。ステップS150では、工程が終了したか否かが判定され、終了していなければステップS130に戻る。

0025

一方、停止条件が成立した場合には、ステップS210に進み、位置制御を停止するとともに力制御を継続する。ここで、位置制御の停止直前の制御を「第1制御」と呼び、ステップS210における制御を「第2制御」又は「停止制御」と呼ぶ。図1及び図4で説明したネジ締め工程では、このステップS210で実行される第2制御において、スクリュードライバー140を−z方向に移動させる位置制御を停止し、スクリュードライバー140を−z方向に押し込む力制御はそのまま継続する。このときの目標力は、例えば、停止条件が成立したときの値に維持することが好ましい。但し、第2制御における目標力は、第1制御における目標力とやや異なる値に設定してもよい。この場合にも、第2制御における目標力は、第1制御における目標力を100%としたときに100±10%以内の範囲の値に設定することが好ましく、100±5%以内の範囲の値に設定することが更に好ましい。第2制御では、スクリュードライバー140の回転も停止される。この結果、アーム110とスクリュードライバー140で構成される可動部MUの動作が停止するとともに、スクリュードライバー140の先端が、ネジSCの頭部に形成された凹みに嵌合した状態が維持される。

0026

仮に、ステップS210において力制御も停止してしまう場合を想定すると、スクリュードライバー140がネジSCに押し付けられなくなるので、スクリュードライバー140の先端がネジSCの頭部の凹みから離間してしまう場合が発生する。こうなると、その後の作業の再開時に、スクリュードライバー140の先端をネジSCの頭部の凹みに再び嵌合させることが極めて困難となる。一方、第1実施形態では、ステップS210の停止制御において、位置制御を停止して力制御を継続するので、スクリュードライバー140の先端がネジSCの頭部の凹みから離間してしまうという不具合が発生する可能性を低減できる。

0027

図5で説明したワークWKの搬送作業においても、同様に、ステップS210において力制御を停止してしまう場合を想定すると、2つのハンド350L,350RがワークWKを保持できなくなってしまい、ワークWKが落下してしまう可能性がある。一方、第1実施形態では、ステップS210の停止制御において位置制御を停止して力制御を継続するので、2つのハンド350L,350Rの間からワークWKが落下してしまうという不具合が発生する可能性を低減できる。

0028

種々の実施形態で使用する力制御としては、下記の(1)式に従ったインピーダンス制御を行うことが好ましい。

0029

(1)式の左辺は、TCPの位置Sの2階微分値仮想慣性係数mを乗算した第1項と、TCPの位置Sの微分値仮想粘性係数dを乗算した第2項と、TCPの位置Sに仮想弾性係数kを乗算した第3項とによって構成される。変数tは時間である。(1)式の右辺は、目標力から現実作用力を減算した力偏差Δfs(t)である。TCPは、例えば、スクリュードライバー140の先端に設定される。

0030

図6のステップS210の停止制御で実行される力制御では、仮想慣性係数mと仮想粘性係数dを、位置制御を停止する前の時点で使用していた値よりも大きくするようにしてもよい。換言すれば、ステップS210の第2制御の仮想慣性係数mを、位置制御の停止前の第1制御の仮想慣性係数mよりも大きく、また、第2制御の仮想粘性係数dを、位置制御の停止前の第1制御の仮想粘性係数dよりも大きくするようにしてもよい。こうすれば、可動部MUと対象物OBとの間の力の変動に対する可動部MUの位置変化応答性を低くすることができる。図1に示した例では、力が一時的に変動したときにもスクリュードライバー140の位置が変化しにくいので、スクリュードライバー140の先端がネジSCの頭部の凹みから離間してしまうという不具合が発生する可能性を低減できる。同様に、図5に示した例では、力が一時的に変動したときにもハンド350L,350Rの位置が変化しにくいので、ワークWKが落下してしまうという不具合が発生する可能性を低減できる。

0031

ステップS220では、予め定められた再開条件が成立するか否かを判定する。再開条件は、例えば、ステップS130で成立した停止条件が解消されたことである。再開条件が成立しなければステップS240に進んで停止時の力制御を維持し、ステップS220に戻る。一方、再開条件が成立するとステップS230に進み、力/位置同時制御を再開する。この再開後は、ステップS150に進み、工程が終了したか否かが判定される。

0032

以上のように、第1実施形態では、力制御を含む第1制御の実行中に予め定められた停止条件が成立した場合に可動部MUの停止制御を実行する。この停止制御は、可動部MUを停止した後に、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部MUを制御する第2制御を含む制御である。このように、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立して可動部MUを停止した後に、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部MUを制御する第2制御を実行するので、力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減できる。

0033

B. 第2実施形態:
図7は、第2実施形態における力/位置同時制御工程の実行手順を示すフローチャートである。第2実施形態は、力/位置同時制御工程の実行手順の一部が第1実施形態と異なるだけであり、装置構成は第1実施形態と同じである。図7図6と異なる点は、ステップS240の後にステップS241〜S244を追加した点だけであり、他は図6と同じである。

0034

ステップS241〜S243では、プロセッサー210は、可動部MUに加わる力と、可動部MUの移動量と、可動部MUの速度とを監視し、これらの少なくとも1つの値が予め定められた閾値以上となった場合にステップS244に進んでエラー処理を実行する。可動部MUの移動量は、ステップS210において位置制御を停止した時点を基準とした値である。エラー処理としては、例えば、力制御も停止してロボット100を完全に停止させる処理や、作業者にアラーム報知する処理などを予め設定しておくことが可能である。

0035

図7の例では、力と移動量と速度の3つの値について動作の制限を行っているが、これらのうちの1つの値のみを用いて制限を行ってもよく、或いは、任意の組み合わせを用いて制限を行ってもよい。この制限で使用する座標系としては、ロボット座標系や、TCPを基準としたツール座標系、ワークを基準としたワーク座標系、その他のローカル座標系等の任意の座標系を使用できる。また、その座標系において、座標軸毎に閾値や許容範囲を異なる値や範囲に設定してもよい。更に、その座標系の一部の座標軸に関してのみ制限を行うようにしても良い。また、移動量の閾値や許容範囲は、停止位置を基準とした相対距離で指定してもよく、或いは、ロボット座標系などの絶対座標系座標値で指定してもよい。また、力と移動量と速度のうちの1つ以上の値により定められた条件が、予め決められた時間継続して成立した場合に動作の制限を行ってもよい。例えば、力が力閾値を一瞬だけ超えるのは許容し、力が力閾値を1秒連続して超えたときにエラー処理をするようにしても良い。

0036

以上のように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立して可動部MUを停止した後に、停止条件が成立したときの目標力で可動部MUを制御する第2制御を実行するので、力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減できる。また、第2実施形態では、停止制御後において、可動部MUに加わる力と、可動部MUの移動量と、可動部MUの速度とのうちの少なくとも1つの値を監視して、その値が閾値以上となったときに予め設定されたエラー処理を実行するので、ステップS210で開始した停止制御の後に可動部MUが予期しない状態になった場合にも、それに起因して何らかの不具合が発生する可能性を低減できる。

0037

C. 第3実施形態:
図8は、第3実施形態における力/位置同時制御工程の実行手順を示すフローチャートである。第3実施形態は、力/位置同時制御工程の実行手順の一部が第1実施形態と異なるだけであり、装置構成は第1実施形態と同じである。図8図6と異なる点は、ステップS240の後にステップS245,S246を追加した点だけであり、他は図6と同じである。

0038

ステップS245では、ステップS210において位置制御を停止した後の可動部MUの移動量が予め定められた閾値以上か否かが判定される。可動部MUの移動量が予め定められた閾値に達していない場合には、そのままステップS220に戻る。一方、可動部MUの移動量が予め定められた閾値以上となった場合にはステップS246に進み、力制御を終了して可動部MUの位置を維持する制御を開始した後に、ステップS220に戻る。

0039

図8のステップS245,S246を行う理由は以下の通りである。ステップS210から開始される第2制御において力を維持するためには、アーム110は動かなければならないが、アーム110の移動量が過度に大きくなると他の何らかの不具合が発生する場合が存在する。例えば、図4の例では、スクリュードライバー140の−z方向の移動量が過度に大きくなると、ネジSCがワークWK内予想外の深さまで進入してしまう可能性がある。そこで、第3実施形態では、ステップS210から開始される第2制御において、可動部MUの接触部の移動量が予め定められた閾値以上になった場合には、第2制御を終了して可動部MUの位置を維持する制御に移行する。この結果、可動部MUやその接触部の移動量が過度に大きくなることによる不具合が発生する可能性を低減できる。

0040

以上のように、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立して可動部MUを停止した後に、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部MUを制御する第2制御を実行するので、力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減できる。また、第3実施形態では、第2制御において可動部MUやその接触部の移動量が閾値以上になった場合に第2制御を終了して可動部MUの位置を維持するので、可動部MUやその接触部の移動量が過度に大きくなることによる不具合が発生する可能性を低減できる。

0041

D. 第4実施形態:
図9は、第4実施形態で使用するロボットシステムの説明図である。このロボットシステムは、図1のロボットシステムのエンドエフェクターを、スクリュードライバー140からグリッパー150に変更したものである。このロボットシステムは、グリッパー150で把持した第1ワークWK1を第2ワークWK2に接着させる作業を行うことができる。この接着作業は、力制御に従って行われるが、力制御と同時には位置制御が行われない力制御工程である。このロボットシステムにおいて、アーム110とグリッパー150とを併せた機構が「可動部MU」に相当する。また、グリッパー150の把持部分が「接触部」に相当し、第1ワークWK1が「対象物OB」に相当する。

0042

図10は、第4実施形態で実行される力制御工程としての接着工程を示す説明図である。ここでは、第1ワークWK1の下面に接着剤ADが塗布されており、この第1ワークWK1が第2ワークWK2の表面に押し付られて接着される。接着の際には、グリッパー150を−z方向に目標力で押し込む力制御が実行されるが、このときに位置制御は実行されない。このように、力制御のみが実行される作業工程を「力制御工程」と呼ぶ。

0043

図11は、第4実施形態における力制御工程の実行手順を示すフローチャートである。図11の手順は、図6のステップS140,S210,S230の内容を変更したものに相当する。

0044

ステップS130において停止条件が成立しないと判定された場合には、ステップS140aに進み、そのまま力制御を継続してステップS150に進む。ステップS150では、工程が終了したか否かが判定され、終了していなければステップS130に戻る。

0045

一方、停止条件が成立した場合には、ステップS210aに進み、可動部MUの移動を停止するとともに、力制御を継続する停止制御を実行する。この停止制御としては、後述する第5実施形態で説明する各種の選択肢や設定に従った停止制御を実行するようにしてもよい。但し、このステップS210aにおいても、第1実施形態のステップS210と同様に、停止条件が成立したときの力制御に維持することが好ましい。また、第1実施形態でも説明したように、ステップS210aの第2制御の仮想慣性係数mを、可動部MUの停止直前の第1制御の仮想慣性係数mよりも大きく、また、第2制御の仮想粘性係数dを、可動部MUの停止直前の第1制御の仮想粘性係数dよりも大きくしてもよい。

0046

ステップS220では、予め定められた再開条件が成立するか否かを判定し、再開条件が成立しなければステップS240に進んで停止時の制御を維持し、ステップS220に戻る。一方、再開条件が成立するとステップS230aに進み、制御を再開して可動部MUの移動を許容する。この再開後は、ステップS150に進み、工程が終了したか否かが判定される。

0047

以上のように、第4実施形態においても、第1実施形態と同様に、力制御を含む第1制御の実行中に予め定められた停止条件が成立した場合に可動部MUの停止制御を実行する。この停止制御は、可動部MUを停止した後に、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部MUを制御する第2制御を含む制御である。このように、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立して可動部MUを停止した後に、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部MUを制御する第2制御を実行するので、力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減できる。

0048

第4実施形態に対しても、上述した第1実施形態で説明した種々の好ましい形態や、第2実施形態や第3実施形態で説明した第1実施形態からの変更部分を適用することが可能である。

0049

E. 第5実施形態:
図12は、第5実施形態で使用するロボットシステムの説明図である。このロボットシステムは、図9に示したロボットシステムと同じものであり、第2ワークWK2が嵌合孔H2を有する点だけが図9と異なっている。このロボットシステムは、グリッパー150で把持した第1ワークWK1を第2ワークWK2の嵌合孔H2に嵌合させる嵌合作業を行うことができる。この嵌合作業は、力制御を利用した複数の工程を含む作業シーケンスに従って実行される。

0050

図13は、第5実施形態における作業シーケンスの実行手順を示すフローチャートである。ここでは、複数の工程を含む作業を記述した制御プログラムに従って制御装置200がロボット100を制御する場合を想定している。複数の工程を含む作業を、「作業シーケンス」と呼ぶ。図13の手順は、図6の手順にステップS100〜S120,S160を追加し、また、図6のステップS140,S210,S230,S240の内容を変更したものに相当する。

0051

ステップS100では、作業者が制御装置200の入力装置270を用いて、作業シーケンスに含まれる複数の工程のそれぞれについて、ステップS210bで実行する停止制御の設定を行う。

0052

図14は、ステップS100で使用されるウィンドウW1の一例を示している。この例では、作業シーケンスの全体が、接触工程と、探り工程と、押付け工程と、の3つの工程を示すオブジェクトOB1〜OB3で表現されている。接触工程は、指定方向に可動部MUを移動して、反力を受けたら停止する力制御工程である。探り工程は、指定方向の力が0となる位置を探る力制御工程である。押付け工程は、指定方向に指定の力で押し付ける力制御工程である。これらの3つの工程を順次実行することによって、図12の第1ワークWK1を第2ワークWK2に嵌合させることができる。各工程における指定方向や目標力は、図示しないパラメーター設定ウィンドウ等を用いて別途設定される。

0053

作業シーケンスを構成する複数の工程としては、上述した第1〜第3実施形態で説明したような力/位置同時制御工程や、第4実施形態で説明した力制御工程の他に、インピーダンス制御以外の力制御を行う工程や、力制御を行わずに位置制御を行う工程等の任意の種々の工程を利用することができる。

0054

ウィンドウW1内の3つのオブジェクトOB1〜OB3のいずれかを選択すると、そのオブジェクトで示される工程に関する停止制御の設定領域PSが表示される。「停止制御」とは、図13のステップS210aで実行される制御を意味する。

0055

停止制御の設定領域PSでは、複数の項目をそれぞれ設定可能である。具体的には、停止タイミングと、停止制御の態様と、停止対象と、再開制御の態様の4つの項目について、それぞれ複数の選択肢の中から1つを選択できる。

0056

(1)停止タイミングの選択肢の例:
停止タイミングの選択肢としては、例えば、「即時停止」と「工程終了時に停止」と「次工程に継続」とを利用可能である。
・「即時停止」は、停止条件が成立したときに、設定された停止方法で直ちに可動部MUの動作を停止することを意味する。
・「工程終了後に停止」は、停止条件が成立しても、その工程では可動部MUの動作を停止せずにその工程を終了させ、その工程の終了後に停止条件の成否を再度判定し、停止条件が成立する場合には設定された停止方法で可動部MUを停止することを意味する。
・「次工程に継続」は、停止条件が成立しても、その工程では可動部MUの動作を停止せずにその工程を終了させ、その次の工程における停止制御の設定に従うことを意味する。例えば、次工程の停止タイミングの設定が「即時停止」の場合には、次工程の開始時に停止条件を再度判定して、停止条件が成立する場合には即時に停止する。また、次工程の停止タイミングの設定が「工程終了後に停止」の場合には、次工程の終了後に停止条件を再度判定して、停止条件が成立する場合には次工程の終了後に停止する。また、次工程の停止タイミングの設定が「次工程に継続」の場合には、更に次の工程の設定に従って停止タイミングを決定する。
なお、停止条件が一度成立して、停止タイミングの設定に応じて動作の停止を延期している場合に、一定時間以上動作が続いたら強制的に動作を停止するようにしても良い。

0057

(2)停止制御の態様の選択肢の例:
停止制御の態様の選択肢としては、「退避する」と「停止して位置を維持」と「停止して力を維持」とを利用可能である。
・「退避する」は、可動部MUを退避位置へ移動して停止させることを意味する。
・・退避位置は、ユーザーが任意に設定する位置としてもよく、或いは、停止開始時の位置からの相対位置として設定してしてもいい。
・・退避動作は、位置制御で行ってもよく、力制御と位置制御の両方を使用して行ってもよい。例えば、可動部MUの退避方向に垂直な方向の目標力を、退避方向の目標力よりも小さくする倣い制御に従って対象物OBから可動部MUを退避させるようにしてもよい。倣い制御に従って可動部MUを退避させるようにすれば、可動部MUの退避により対象物OBに損傷などの不具合が発生する可能性を低減できる。好適には、可動部MUの退避方向に垂直な方向の目標力を0にしてもよい。
・「停止して位置を維持」は、可動部MUをその場で停止して、その位置に留まることを意味する。
・「停止して力を維持」は、可動部MUをその場で停止して、指定された目標力を維持することを意味する。これは、第1実施形態において図6のステップS210で実行した第2制御において、目標力を停止前の第1制御と同じ値に維持する場合と同じである。但し、第1実施形態で説明したように、第2制御での目標力を第1制御での目標力と異なる値に設定するようにしてもよい。この場合には、設定領域PSに、第2制御での目標力を作業者が予め指定するフィールドを設けてもよい。

0058

(3)停止対象の選択肢の例:
停止対象の選択肢としては、例えば、「第1アーム」と「第2アーム」と「第1アーム及び第2アーム」とを利用可能である。前述した図1図9図11のロボット100は単腕ロボットなので、「第1アーム」のみを選択可能である。図5のロボット300は双腕ロボットなので、3つの選択肢のいずれも選択可能である。

0059

(4)再開制御の態様の選択肢の例:
再開制御の態様の選択肢としては、例えば、「中断した工程を再開」と「別の工程から開始」と「ワークを交換して再実行」とを利用可能である。
・「中断した工程を再開する」は、可動部MUを停止した位置から中断工程を再開することを意味する。
・・停止時に可動部MUが退避していた場合には、中断した工程を再開する前に停止開始位置戻り、停止開始時の力の状態を再現してから中断した工程を再開してもよい。この場合に、力制御中に可動部MUを停止した場合には、停止開始位置では可動部MUと対象物OBが接触状態である場合があるので、停止開始位置に戻るときに力制御を実行しながら戻ることが好ましい。
・・再開時には、停止時の可動部MUの速度に合わせてから再開するようにしてもよい。
・・停止時に目標力を維持している場合には、その維持状態での可動部MUの移動量に応じて、その場から再開したり、停止位置に戻ってから再開したりするようにしてもよい。
・「別の工程から開始する」とは、中断した工程を破棄して、これとは異なる工程を開始することを意味する。この選択肢のために、設定領域PSに、別の工程を指定するためのフィールドを設けても良い。
・・別の工程は、中断した前の工程でもよく、或いは、中断した工程の次の工程でもよい。
・・別の工程は、作業シーケンスの最初の構成に戻るなど、中断した工程とは連続していない工程を選択してもよい。
・「ワークを交換して再実行」とは、中断した工程で使用していた古いワークを新たなワークに交換してその工程を再開することを意味する。
・・古いワークは、予め定められた位置へ退避させてもよい。この退避位置は、停止位置から相対距離で指定してもよい。

0060

上述したウィンドウW1及び設定領域PSを用いた停止制御の設定は、単なる一例であり、これ以外の種々の設定を使用可能である。但し、停止制御の設定としては、停止制御を開始するタイミングである停止タイミングと、停止制御の態様と、の組み合わせを含む設定を使用することが好ましい。また、停止制御の態様としては、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部MUを制御する第1態様と、第1態様とは異なる制御設定で可動部MUを制御する第2態様とを含む複数の態様のいずれかを選択できるものとすることが好ましい。このように、個々の工程について停止条件が成立した場合に停止制御を開始するタイミングと停止制御の態様との組み合わせを予め記憶しておき、その組み合わせに従って停止制御を実行するようにすれば、個々の工程に適した停止制御を実行できるという利点がある。

0061

また、停止制御の複数の態様としては、可動部MUを対象物OBから退避させる態様を含むことが好ましい。こうよれば、停止制御において可動部MUを対象物OBから退避させるので、可動部MUと対象物OBとの干渉等による不具合が発生する可能性を低減できる。また、この態様において、可動部MUの退避方向に垂直な方向の目標力を、退避方向の目標力よりも小さくする倣い制御に従って対象物OBから可動部MUを退避させるようにしてもよい。こうすれば、倣い制御に従って可動部MUを退避させるので、可動部MUの退避により対象物OBに損傷などの不具合が発生する可能性を低減できる。

0062

図14の例では、個々の設定の選択肢のみを描いているが、このウィンドウW1や他のウィンドウを用いて、個々の設定に関連するパラメーターを別途入力できるようにしてもよい。

0063

なお、各工程に対する停止制御の設定は、各工程の内容や名称に応じて自動的に行われるようにしてもよい。具体的には、図14で例示した「接触工程」と「探り工程」と「押付工程」は、それぞれ予め定められた動作内容を有し、固有の名称が付されている。これらの工程の停止制御について、予め定められた初期設定がなされていても良い。また、工程の内容によっては、停止制御の設定のうちの1つ以上の項目や選択肢を選択できないようにしてもよい。

0064

こうして、図13のステップS100で停止制御に関する設定が行われると、その設定内容がメモリー220に記憶される。また、後述するステップS210bの停止制御やステップS230bの再開制御では、現在の工程に関する設定が読み出されて使用される。

0065

ステップS110では、1つの工程を選択し、ステップS120ではその工程を開始する。ステップS130では、予め定められた停止条件が成立したか否かが判定される。停止条件としては、第1実施形態と同様に、下記の条件1〜5等やそれらの組み合わせを利用することができる。
<条件1>安全扉DRが開いたこと。
<条件2>作業者により、図示しない非常停止ボタンが押されたこと。
<条件3>作業者により、制御装置200に停止命令が出されたこと。
<条件4>物体検出部160が、予め定められた距離閾値以下の距離において人などの物体を検出したこと。
<条件5>作業者がロボット100に接触したこと。

0066

第5実施形態において、上記条件4において物体の接近を検知する場合に、物体の接近速度が予め定められた速度閾値以上であるという条件を加えても良い。また、物体の接近回数や、接近状態にある時間を組み合わせた条件としてもよい。また、上記条件5において接触を検出する場合に、接触力の強さや方向、接触回数、接触の継続時間などを組み合わせた条件としてもよい。また、これらの細かい条件の成否に応じて停止制御の内容を異なるものとするように、ステップS100で停止制御の設定を行うようにしてもよい。

0067

また、同一の事象に対して、複数の条件を別の停止条件として設定してもよい。例えば、上記条件4の接近検知の条件としては、接近速度が第1閾値以上である第1状況と、第1閾値よりも大きい第2閾値以上である第2状況とに分けて、第1状況と第2状況とを異なるものと判定し、停止制御や再開制御の態様として異なる態様を選択するようにしてもよい。更に、これらに加えて、アーム110の位置や、アーム110の速度、工程の進捗状態、次の停止判定までの時間などを組み合わせて停止条件としてもよい。

0068

ステップS130において停止条件が成立しない場合にはステップS140bに進み、そのまま制御を継続してステップS150に進む。ステップS150では、工程が終了したか否かが判定され、終了していなければステップS130に戻る。

0069

ステップS130において停止条件が成立した場合には、ステップS210bに進み、ステップS100で設定された停止タイミングと、停止制御の態様と、停止対象とに従って停止制御を実行する。図14で説明した停止タイミングでは、「工程終了時に停止」や「次工程に継続」が選択肢とされているが、図13のフローチャートでは、図示の便宜上、「即時停止」の場合に即した順番でステップが配置されている。

0070

ステップS220では、予め定められた再開条件が成立するか否かを判定する。再開条件が成立しなければステップS240bに進んで停止時の制御を維持し、ステップS220に戻る。一方、再開条件が成立するとステップS230bに進み、ステップS100で設定された再開制御の態様に従って制御を再開する。再開後は、ステップS150に進み、工程が終了したか否かが判定される。

0071

以上のように、第5実施形態では、作業シーケンスに含まれる複数の工程のそれぞれについて、停止条件が成立した場合の停止タイミングと停止制御の態様との組み合わせをメモリー220に記憶しておき、停止条件が成立した場合にその組み合わせに従って可動部MUを制御する。従って、個々の工程に適した停止制御を実行することが可能である。

0072

F. 他の実施形態:
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本発明は、以下の形態(aspect)によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本発明の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本発明の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

0073

(1)本発明の第1の形態によれば、可動部と、前記可動部と接触する対象物から前記可動部に加えられた力を検出する力検出部とを備えるロボットを制御する制御装置が提供される。この制御装置は、前記力検出部の出力に応じて前記可動部を力制御する制御部を備え、前記制御部は、予め定められた停止条件が成立した場合に前記可動部の停止制御を実行し、前記停止制御は、前記力制御を含む第1制御の実行中に前記停止条件が成立した場合、前記力制御を継続して前記可動部を制御する第2制御を含む。
この制御装置によれば、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立した場合に、力制御を継続して可動部を制御するので、力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減できる。

0074

(2)前記制御装置において、前記力制御は、仮想慣性係数と仮想粘性係数を用いたインピーダンス制御であり、前記第2制御の前記仮想慣性係数は、前記第1制御の前記仮想慣性係数よりも大きく、前記第2制御の前記仮想粘性係数は、前記第1制御の前記仮想粘性係数よりも大きいものとしてもよい。
この制御装置によれば、第2制御の仮想慣性係数や仮想粘性係数を第1制御よりも大きくするので、第2制御において可動部と対象物との間の力の変動に対する可動部の位置変化の応答性を低くすることができ、可動部の位置が大きく変動することによって不具合が発生する可能性を低減できる。

0075

(3)前記制御装置において、前記可動部は、前記対象物と接触する接触部を有し、前記制御部は、前記第2制御における前記接触部の移動量が予め定められた閾値以上になった場合には、前記第2制御を終了して前記可動部の位置を維持するものとしてもよい。
この制御装置によれば、第2制御において接触部の移動量が閾値以上になった場合に第2制御を終了して可動部の位置を維持するので、接触部の移動量が過度に大きくなることによる不具合が発生する可能性を低減できる。

0076

(4)前記制御装置において、前記ロボットの作業シーケンスは、力制御を利用する複数の工程を含み、前前記制御部は、前記第2制御を含む第1態様と、前記第2制御と異なる制御設定に従って前記可動部を制御する第2態様と、を含む前記停止制御の態様を選択可能であり、前記停止条件が成立した場合に、前記複数の工程のそれぞれについて予め設定されている、前記停止制御の態様と前記停止制御を開始するタイミングとの組み合わせに従って前記可動部を制御するものとしてもよい。
この制御装置によれば、個々の工程について停止条件が成立した場合に停止制御を開始するタイミングと停止制御の態様との予め設定された組み合わせに従って停止制御を実行するので、個々の工程に適した停止制御を実行できる。

0077

(5)前記制御装置において、前記停止制御の態様は、前記可動部を前記対象物から退避させる第3制御を実行する第3態様を含むものとしてもよい。
この制御装置によれば、停止制御において可動部を対象物から退避させるので、可動部と対象物との干渉等による不具合が発生する可能性を低減できる。

0078

(6)前記制御装置において、前記制御部は、前記第3制御において、前記可動部の退避方向に垂直な方向の目標力を、前記退避方向の目標力よりも小さくする倣い制御に従って前記対象物から前記可動部を退避させるものとしてもよい。
この制御装置によれば、倣い制御に従って可動部を退避させるので、可動部の退避により対象物に損傷などの不具合が発生する可能性を低減できる。

0079

(7)前記制御装置において、前記停止制御を開始するタイミングは、前記工程の終了時を含むものとしてもよい。
この制御装置によれば、停止条件が成立しても、その工程が終了まで作業を停止しないので、作業中に停止することによって不具合が発生する可能性を低減できる。

0080

(8)前記制御装置において、前記停止制御を開始するタイミングは、前記停止条件が成立した工程の次の工程について設定されている停止制御の開始タイミングを含むものとしてもよい。
この制御装置によれば、停止条件が成立した工程において作業を停止するのが不適切である場合に、次の工程に設定されている開始タイミングで停止制御を行うので、より適切なタイミングで停止制御を実行できる。

0081

(9)前記制御装置において、前記組み合わせは、前記停止制御により中断した工程を再開する再開制御の態様を含むものとしてもよい。
この制御装置によれば、停止制御により中断した工程を再開する際の再開制御の態様を予め記憶しておくので、各工程に適した再開制御を実行できる。

0082

(10)前記制御装置において、前記再開制御の態様は、前記停止制御により中断した工程とは異なる工程から再開する態様を含むものとしてもよい。
この制御装置によれば、中断した工程から再開すると不具合が発生する場合に、異なる工程から再開することによって不具合の発生の可能性を低減できる。

0083

(11)本発明の第2の形態によれば、ロボットシステムが提供される。このロボットシステムは、可動部と、前記可動部と接触する対象物から前記可動部に加えられた力を検出する力検出部とを備えるロボットと、上記制御装置と、を備える。
このロボットシステムによれば、力制御を含む第1制御の実行中に停止条件が成立して可動部を停止した後に、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部を制御するので、力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減できる。

0084

(12)本発明の第3の形態によれば、ロボットが提供される。このロボットは、対象物から前記ロボットに加えられる力を検出する力検出部と、力検出部の出力に応じて力制御される可動部と、を備え、前記可動部は、前記力制御の実行中に予め定められた停止条件が成立した場合に動作を停止し、前記停止の後に前記停止条件が成立したときの力制御を継続した状態で制御される。
このロボットによれば、力制御の実行中に停止条件が成立して可動部が停止した後に、停止条件が成立したときの力制御を継続して可動部が制御されるので、力制御の実行中に作業を停止した場合に不具合が発生する可能性を低減できる。

0085

本発明は、上記以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、ロボットとロボット制御装置とを備えたロボットシステム、ロボット制御装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の形態で実現することができる。

0086

30…カメラ、50…搬送装置、50a,50b…搬送ローラー、100…ロボット、110…アーム、120…アームフランジ、130…力検出部、140…スクリュードライバー、150…グリッパー、160…物体検出部、200…制御装置、210…プロセッサー、220…メモリー、222…プログラム命令、224…制御プログラム、240…アーム制御部、250…ドライバー制御部、260…表示装置、270…入力装置、300…ロボット、310L,310R…アーム、330L,330R…力検出部、350L,350R…ハンド、370L,370R…カメラ、500…クラウドサービス、510,520…パーソナルコンピューター

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