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図面 (15)

課題

生理応答データを利用した飲食品嚥下感覚新規解析方法の提供。

解決手段

飲食品の嚥下感覚の解析方法であり、下記の段階(A)および段階(B)を有する、解析方法:段階(A)被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;段階(B) 段階(A)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータ、前記飲食品の嚥下感覚に関する官能評価データとの相関を解析する段階; ただし、飲食品の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品を官能評価して取得されたものである。

概要

背景

ヒトが飲食品嚥下する際に感じ感覚として、ごしなどの嚥下感覚を、生理応答の測定データに基づいて評価する方法が知られている(例えば特許文献1〜3参照)。

特許文献1には、以下の工程(A)及び(B)を有することを特徴とする、飲食品の嚥下感覚(飲食品を飲み込む際の喉ごし感)を評価する方法が記載されている。
工程(A);飲食品の嚥下時におけるヒト咽頭部の筋肉表面筋電位波形データを周波数解析することにより、10Hz以下の低周波数帯域を含む周波数帯スペクトル面積(LS)、及び/又は、100Hz以上の高周波数帯域を含む周波数帯のスペクトル面積(HS)を算出する工程
工程(B);工程(A)で算出されたスペクトル面積を分析する工程

特許文献2には、被検者の前頸部二腹筋前腹相当部に筋電位測定用表面電極を当接して固定する段階と、被検者が飲料を連続して飲む時の前記表面電極から舌骨上筋群運動により生じる電気信号を得る段階と、前記得られた電気信号により舌骨上筋群筋の運動量の大きさを判定する段階と、からなる連続嚥下運動測定方法が記載されている。特許文献2によると、嚥下の際の生理応答が嚥下感覚の指標になる可能性、例えば、舌骨上筋群の運動が飲料の喉ごし感の指標となる可能性を示唆している。

特許文献3には、被験者の前頸部に筋電位測定用表面電極を当接する段階と、表面電極から被験者が飲料を連続して飲み込む時の嚥下運動により生じる電気信号を得る段階と、得られた電気信号に基づき飲料の喉越し感を評価する段階と、を有する飲料評価方法が記載されている。

さらに、口腔から咽頭へ移動しやすい飲み込み易い)と官能評価されたヨーグルト風味ゲルは、嚥下時の舌骨上筋群の筋活動時間が短いことが報告されている(非特許文献1)。また、嚥下障害者用の飲食品の飲み込み易さについて、嚥下時のオトガイ三角の表面筋電位の測定値から算出される筋活動量、0.2〜10Hzの低周波成分(low-frequency components)、100Hzを超える高周波成分(high-frequency components)、筋電位最大ピーク値パワースペクトル密度変数とした回帰式によって飲み込み易さを予測できると報告されている(非特許文献2)。

概要

生理応答データを利用した飲食品の嚥下感覚の新規解析方法の提供。飲食品の嚥下感覚の解析方法であり、下記の段階(A)および段階(B)を有する、解析方法:段階(A)被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位の波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;段階(B) 段階(A)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータ、前記飲食品の嚥下感覚に関する官能評価データとの相関を解析する段階; ただし、飲食品の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品を官能評価して取得されたものである。

目的

本発明が解決しようとする課題は、生理応答データを利用した飲食品の嚥下感覚の新規な解析方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

飲食品嚥下感覚解析方法であり、下記の段階(A)および段階(B)を有する、解析方法:段階(A)被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;段階(B)段階(A)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータと、前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関を解析する段階;ただし、飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品の嚥下感覚を官能評価して取得されたものである。

請求項2

段階(B)の相関解析統計解析または機械学習により行い、段階(A)で算出した前記嚥下に関するパラメータと前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表す式を導出して、該式を飲食品の嚥下感覚の評価式として得る、請求項1に記載の解析方法。

請求項3

段階(B)の相関解析を統計解析または機械学習により行い、段階(A)で算出した前記嚥下に関するパラメータと前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表すマップを導出して、該マップを飲食品の嚥下感覚のマップとして得る、請求項1に記載の解析方法。

請求項4

前記段階(A)が下記の段階(C1)および段階(C2)を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の解析方法;段階(C1)被験者のオトガイ下部および/または前頸部筋電位測定電極を装着し、該筋電位測定電極を用いて前記被験者の飲食品の嚥下時における嚥下筋の筋活動を測定して、表面筋電位の波形データを取得し、波形データを解析して嚥下に関するパラメータを算出する段階。段階(C2)段階(C1)で表面筋電位の波形データを取得する際に前記被験者に嚥下した飲食品の嚥下感覚を官能評価させて、前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データを取得する段階。

請求項5

さらに下記の段階(D)を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の解析方法;段階(D)表面筋電位の波形データおよび飲食品の嚥下感覚の官能評価データのセットが記録された記録媒体から、表面筋電位の波形データおよび飲食品の嚥下感覚の官能評価データのセットを取得する段階。

請求項6

さらに下記の段階(E)を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の解析方法:段階(E)段階(A)で算出した嚥下に関するパラメータのうち、飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関が高いパラメータを選択する段階。

請求項7

前記段階(A)で算出した嚥下に関するパラメータが、スペクトル面積スペクトル最大振幅、筋活動時間、パワースペクトルパワースペクトル密度および中央パワー周波数のうち少なくとも1つである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の解析方法。

請求項8

前記段階(A)で波形データから算出した嚥下に関するパラメータが、周波数因子である請求項1〜6のいずれか一項に記載の解析方法。

請求項9

周波数因子がパワースペクトル密度である請求項8に記載の解析方法。

請求項10

パワースペクトル密度が、周波数25〜45Hz、46〜80Hz、および81〜350Hzの各範囲で算出されたものである、請求項9に記載の解析方法。

請求項11

さらに段階(F1)および/または段階(F2)を有する請求項1〜10のいずれか一項に記載の解析方法。段階(F1)段階(B)の解析で用いる飲食品の嚥下感覚の官能評価データの中から異常値の除去を行う段階。段階(F2)段階(A)で算出した嚥下に関するパラメータの中から、段階(B)の解析で用いるパラメータを選別する段階。

請求項12

請求項1〜11のいずれか一項に記載の解析方法を用いて導出した評価式またはマップを用意する段階、前記評価式またはマップを導出する際に段階(B)の相関関係の解析において用いた嚥下に関するパラメータを、被験者に飲食品を飲食させて請求項1〜11のいずれか一項に記載の段階(A)を行うことによって新たに算出する段階、前記相関関係を表す式またはマップに、この新たに算出したパラメータを適用する段階、を含む、飲食品の嚥下感覚の予測方法

請求項13

前記相関関係を表す式またはマップが、個人の前記嚥下に関するパラメータと飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表すものである、請求項12に記載の予測方法。

請求項14

前記個人が意思疎通が困難となる前に、請求項1〜12のいずれか一項に記載の解析方法で前記個人の前記嚥下に関するパラメータと飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を得ておき、意思疎通が難しくなった後の前記個人が飲食品を嚥下する場合に、前記相関関係の解析に用いた前記嚥下に関するパラメータに関して、該飲食品に対応する嚥下に関するパラメータの値を算出し、前記相関関係に該パラメータの値を導入して、前記個人にとっての該飲食品の嚥下感覚を予測する、請求項13に記載の予測方法。

請求項15

飲食品の嚥下感覚の提示方法であり、下記の段階(a)〜段階(c)を有する、提示方法:段階(a)複数の飲食品について、被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位の波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;段階(b)段階(a)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータを、判別分析を用いて前記飲食品ごとに分類して嚥下パラメータの分布図を作成する段階;段階(c)段階(b)で作成した前記分布図の背景に、前記各飲食品の嚥下感覚の官能評価データを反映させ、嚥下感覚の官能評価データの分布を図示する段階;ただし、飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品の嚥下感覚を官能評価して取得されたものである。

技術分野

0001

本発明は、飲食品嚥下感覚解析方法および予測方法に関する。詳しくは、生理応答データを利用した飲食品の嚥下感覚の新規な解析方法、ならびに、この解析方法を用いる飲食品の嚥下感覚の新規な予測方法に関する。

背景技術

0002

ヒトが飲食品を嚥下する際に感じ感覚として、ごしなどの嚥下感覚を、生理応答の測定データに基づいて評価する方法が知られている(例えば特許文献1〜3参照)。

0003

特許文献1には、以下の工程(A)及び(B)を有することを特徴とする、飲食品の嚥下感覚(飲食品を飲み込む際の喉ごし感)を評価する方法が記載されている。
工程(A);飲食品の嚥下時におけるヒト咽頭部の筋肉表面筋電位波形データを周波数解析することにより、10Hz以下の低周波数帯域を含む周波数帯スペクトル面積(LS)、及び/又は、100Hz以上の高周波数帯域を含む周波数帯のスペクトル面積(HS)を算出する工程
工程(B);工程(A)で算出されたスペクトル面積を分析する工程

0004

特許文献2には、被検者の前頸部二腹筋前腹相当部に筋電位測定用表面電極を当接して固定する段階と、被検者が飲料を連続して飲む時の前記表面電極から舌骨上筋群運動により生じる電気信号を得る段階と、前記得られた電気信号により舌骨上筋群筋の運動量の大きさを判定する段階と、からなる連続嚥下運動測定方法が記載されている。特許文献2によると、嚥下の際の生理応答が嚥下感覚の指標になる可能性、例えば、舌骨上筋群の運動が飲料の喉ごし感の指標となる可能性を示唆している。

0005

特許文献3には、被験者の前頸部に筋電位測定用表面電極を当接する段階と、表面電極から被験者が飲料を連続して飲み込む時の嚥下運動により生じる電気信号を得る段階と、得られた電気信号に基づき飲料の喉越し感を評価する段階と、を有する飲料評価方法が記載されている。

0006

さらに、口腔から咽頭へ移動しやすい飲み込み易い)と官能評価されたヨーグルト風味ゲルは、嚥下時の舌骨上筋群の筋活動時間が短いことが報告されている(非特許文献1)。また、嚥下障害者用の飲食品の飲み込み易さについて、嚥下時のオトガイ三角の表面筋電位の測定値から算出される筋活動量、0.2〜10Hzの低周波成分(low-frequency components)、100Hzを超える高周波成分(high-frequency components)、筋電位最大ピーク値パワースペクトル密度変数とした回帰式によって飲み込み易さを予測できると報告されている(非特許文献2)。

0007

特開2009−39516号公報
特開2006−95264号公報
特開2011−200662号公報

先行技術

0008

高橋および大越、日本調理学会誌、Vol.42、No.2、pp.102−109(2009)
Y. Kayanuma et al., J.Food Process Technol.、Vol.7、Issue7、604(2016)

発明が解決しようとする課題

0009

特許文献1および非特許文献2では、表面筋電位の波形データのうち、特定の周波数帯のデータを用いて飲食品の嚥下時の嚥下感覚を評価している。特許文献2および3では、表面筋電位の波形データのうち、舌骨上筋群の運動量の大きさを用いて、飲食品の嚥下時の嚥下感覚を評価している。非特許文献1では、表面筋電位の波形データのうち、舌骨上筋群の筋活動時間、筋電位の最大振幅およびそれらの積分値として筋活動量を用いて、飲食品の嚥下時の嚥下感覚を評価している。
これらの文献に記載の評価方法では、嚥下運動によって得られる特定のデータに注目しているが、このデータ以外について、嚥下運動の測定によって得られる各種類の生理応答データが利用可能かどうかは知られておらず、未知の有用な生理応答データが見過ごされている可能性もあり、嚥下感覚の指標となり得る新たなデータの探索が検討されていた。

0010

本発明が解決しようとする課題は、生理応答データを利用した飲食品の嚥下感覚の新規な解析方法を提供することである。または、生理応答データを利用した飲食品の嚥下感覚を予測できる新規な予測方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、被験者の飲食品の嚥下時における表面筋電位の波形データを解析し、飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関を解析することにより、生理応答データを利用して飲食品の嚥下感覚を解析できる新たな方法を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。さらに、この方法によって得られた相関関係を用いて、生理応答データから嚥下感覚を予測できることも見出した。

0012

上記課題を解決するための具体的な手段である本発明およびその好ましい態様は以下のとおりである。
[1]飲食品の嚥下感覚の解析方法であり、
下記の段階(A)および段階(B)を有する、解析方法:
段階(A)被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位の波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;
段階(B) 段階(A)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータと、前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関を解析する段階;
ただし、飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品の嚥下感覚を官能評価して取得されたものである。
[2] 段階(B)の相関解析統計解析または機械学習により行い、段階(A)で算出した前記嚥下に関するパラメータと前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表す式を導出して、該式を飲食品の嚥下感覚の評価式として得る、[1]に記載の解析方法。
[3] 段階(B)の相関解析を統計解析または機械学習により行い、段階(A)で算出した前記嚥下に関するパラメータと前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表すマップを導出して、該マップを飲食品の嚥下感覚のマップとして得る、[1]に記載の解析方法。
[4] 前記段階(A)が下記の段階(C1)および段階(C2)を有する[1]〜[3]のいずれか一項に記載の解析方法;
段階(C1) 被験者のオトガイ下部および/または前頸部に筋電位測定電極を装着し、
該筋電位測定電極を用いて前記被験者の飲食品の嚥下時における嚥下筋の筋活動を測定して、表面筋電位の波形データを取得し、波形データを解析して嚥下に関するパラメータを算出する段階。
段階(C2) 段階(C1)で表面筋電位の波形データを取得する際に前記被験者に嚥下した飲食品の嚥下感覚を官能評価させて、前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データを取得する段階。
[5] さらに下記の段階(D)を有する[1]〜[4]のいずれか一項に記載の解析方法;
段階(D) 表面筋電位の波形データおよび飲食品の嚥下感覚の官能評価データのセットが記録された記録媒体から、表面筋電位の波形データおよび飲食品の嚥下感覚の官能評価データのセットを取得する段階。
[6] さらに下記の段階(E)を有する[1]〜[5]のいずれか一項に記載の解析方法:
段階(E) 段階(A)で算出した嚥下に関するパラメータのうち、飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関が高いパラメータを選択する段階。
[7] 前記段階(A)で算出した嚥下に関するパラメータが、スペクトル面積、スペクトル最大振幅、筋活動時間、パワースペクトル、パワースペクトル密度および中央パワー周波数のうち少なくとも1つである、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の解析方法。
[8] 前記段階(A)で波形データから算出した嚥下に関するパラメータが、周波数因子である[1]〜[6]のいずれか一項に記載の解析方法。
[9] 周波数因子がパワースペクトル密度である[8]に記載の解析方法。
[10] パワースペクトル密度が、周波数25〜45Hz、46〜80Hz、および81〜350Hzの各範囲で算出されたものである、[9]に記載の解析方法。
[11] さらに段階(F1)および/または段階(F2)を有する[1]〜[10]のいずれか一項に記載の解析方法。
段階(F1) 段階(B)の解析で用いる飲食品の嚥下感覚の官能評価データの中から異常値の除去を行う段階。
段階(F2) 段階(A)で算出した嚥下に関するパラメータの中から、段階(B)の解析で用いるパラメータを選別する段階。
[12] [1]〜[11]のいずれか一項に記載の解析方法を用いて導出した評価式またはマップを用意する段階、
前記評価式またはマップを導出する際に段階(B)の相関関係の解析において用いた嚥下に関するパラメータを、被験者に飲食品を飲食させて[1]〜[11]のいずれか一項に記載の段階(A)を行うことによって新たに算出する段階、
記相関関係を表す式またはマップに、この新たに算出したパラメータを適用する段階、を含む、飲食品の嚥下感覚の予測方法。
[13] 前記相関関係を表す式またはマップが、個人の前記嚥下に関するパラメータと飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表すものである、[12]に記載の予測方法。
[14] 前記個人が意思疎通が困難となる前に、[1]〜[12]のいずれか一項に記載の解析方法で前記個人の前記嚥下に関するパラメータと飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を得ておき、
意思疎通が難しくなった後の前記個人が飲食品を嚥下する場合に、前記相関関係の解析に用いた前記嚥下に関するパラメータに関して、該飲食品に対応する嚥下に関するパラメータの値を算出し、
前記相関関係に該パラメータの値を導入して、前記個人にとっての該飲食品の嚥下感覚を予測する、[13]に記載の予測方法。
[15] 飲食品の嚥下感覚の提示方法であり、下記の段階(a)〜段階(c)を有する、提示方法:
段階(a) 複数の飲食品について、被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位の波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;
段階(b) 段階(a)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータを、判別分析を用いて前記飲食品ごとに分類して嚥下パラメータの分布図を作成する段階;
段階(c) 段階(b)で作成した前記分布図の背景に、前記各飲食品の嚥下感覚の官能評価データを反映させ、嚥下感覚の官能評価データの分布を図示する段階;
ただし、飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品の嚥下感覚を官能評価して取得されたものである。

発明の効果

0013

本発明によれば、生理応答データを利用した飲食品の嚥下感覚の新規な解析方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0014

図1は、表面筋電位の測定用電極を被験者に装着する態様の一例である。
図2は、本発明の解析方法で用いる嚥下感覚に関する官能評価アンケートの一例である。
図3は、本発明の解析方法で得られた、様々なテクスチャーの飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの一例である。
図4は、本発明の解析方法で得られた、様々なテクスチャーの飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの他の例である。
図5は、本発明の解析方法で得られた、様々なテクスチャーの飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの他の例である。
図6は、本発明の解析方法で得られた、様々な香味の飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの他の例である。
図7は、単独で嚥下感覚(飲み込み易さ)の指標となり得る嚥下パラメータの例である。
図8は、本発明の解析方法で得られた、様々な味および温度の飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの他の例である。
図9は、本発明の解析方法で得られた、様々な味および温度の飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの他の例である。
図10は、本発明の解析方法で得られた、様々な味および温度の飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの他の例である。
図11は、本発明の解析方法で得られた、様々な味および温度の飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すプロットの他の例である。
図12は、本発明の解析方法で得られた、様々な味および温度の飲食品の嚥下感覚の実測値(官能評価データ)と予測値との関係を示すマップの一例である。
図13(A)および(B)は、本発明の提示方法で得られた、様々な味および温度の飲食品の嚥下感覚に関するマップの一例である。
図14は、本発明の提示方法で得られた、様々な味および温度の飲食品の嚥下感覚に関するマップの他の例である。

0015

以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」または「−」を用いて表される数値範囲は、特に断りのない限り、「〜」または「−」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。

0016

[解析方法]
本発明の解析方法は、飲食品の嚥下感覚の解析方法であり、下記の段階(A)および段階(B)を有する。
段階(A)被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位の波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;
段階(B) 段階(A)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータと、前記飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関を解析する段階;
ただし、飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品の嚥下感覚を官能評価して取得されたものである。
このような構成により、本発明の解析方法によれば、飲食品の嚥下感覚を生理応答データに基づいて解析できる。生理応答データに基づくため、飲食品の嚥下感覚を正確かつ客観的担保できる。
いかなる理論に拘するものでもないが、本発明の解析方法では、被験者が感じる飲食品の嚥下感覚に応じて無意識で生理応答することに起因する嚥下運動の変化に対応する、「嚥下時」の嚥下筋(本明細書では、嚥下運動に関与する筋肉群に含まれる1種類以上の筋肉を意味する)の表面筋電位の波形データを解析し、さらに、この解析で算出した嚥下に関するパラメータと飲食品の官能評価データとの相関を解析することによって、飲食品の嚥下感覚を生理応答データに基づいて正確かつ客観的に担保できる。
本発明の解析方法で注目する筋肉である嚥下筋は、嚥下運動に関与する限り特に限定されない。通常、表面筋電位計の電極を頸部に貼付すると、嚥下筋の表面筋電位を測定することができる。好ましくは、嚥下筋は頸部の筋肉、より具体的には舌骨上筋群(顎舌骨筋顎二腹筋茎突舌骨筋、およびオトガイ舌骨筋を含む筋群)および舌骨下筋群(胸骨甲状筋甲状舌骨筋肩甲舌骨筋、および胸骨舌骨筋を含む筋群)から選択される少なくとも1種類、例えば舌骨上筋群および舌骨下筋群である。
本発明によって、生理応答データ(嚥下パラメータ)と嚥下感覚に関する官能評価データとの関係性の把握や予測をすることができる。
以下、本発明の好ましい態様について説明する。

0017

<飲食品の嚥下感覚>
本発明において、「嚥下感覚」とは、嚥下運動によって知覚し得る感覚を意味する。例えば、嚥下感覚は、「飲み込み易さ」、「硬さ」、「柔らかさ」、「喉ごし」、「喉通り」に関する感覚であってよい。より具体的には、「飲み込み易さ」などの嚥下感覚の好ましさの度合い、特に「喉ごし」や「喉通り」に関し「すっきりしている」、「ひっかかりがある」、「通りが悪い」などの感覚および/またはその度合いなどが例示できるが、これらに限定されない。

0018

(飲食品)
本発明の解析方法の対象とする飲食品は、特に制限はない。飲食品は、1種類であっても、2種類以上であってもよい。
本発明の解析方法で複数種類の飲食品を用いる場合、解析対象とする飲食品は、被験者が飲食する量(重量および/または体積)が統一されていると、飲食品の嚥下感覚を純粋に評価でき、好ましい。すなわち、被験者が飲食する量に依存して被験者の表面筋電位(筋活動)が変化する可能性を減らすことができる。
また、嚥下感覚に対するフレーバー添加効果を評価する場合は、フレーバー未添加の飲食品とフレーバー添加した飲食品とで、テクスチャー(粘度、硬さなどの機械的特性)および量(重量および/または体積)が統一されていること、またはフレーバー添加の有無以外に違いがないことが、フレーバー添加効果を純粋に評価でき、好ましい。

0019

飲食品の具体例としては、例えば、せんべい、あられ、おこし、餅類饅頭、ういろう、あん類、羊かん、水羊かん、錦玉、ゼリーカステラ飴玉ビスケットクラッカーポテトチップスクッキーパイプリンバタークリームカスタードクリームシュークリームワッフルスポンジケーキドーナツチョコレートチューインガムキャラメルキャンディーピーナッツペーストなどのペースト類、などの菓子類
コーラ飲料果汁入り炭酸飲料乳類入り炭酸飲料などの炭酸飲料類;果汁飲料野菜飲料スポーツドリンクハチミツ飲料、豆乳ビタミン補給飲料、ミネラル補給飲料、栄養ドリンク、滋養ドリンク、乳酸菌飲料乳飲料などのソフト飲料類緑茶紅茶ウーロン茶ハーブティーミルクティーコーヒー飲料などの嗜好飲料類;チューハイカクテルドリンク、発泡酒果実酒薬味酒などのアルコール飲料類;などの飲料類;
パン、うどん、ラーメン中華麺、すし、五目飯、チャーハンピラフ、おじや、餃子の皮、シューマイの皮、お好み焼き、たこ焼き、などのパン類麺類、ご飯類
糠漬け梅干福神漬け、べったら漬け千枚漬けらっきょう味噌漬け、たくあん漬け、及び、それらの漬物の素、などの漬物類;
サバイワシサンマサケマグロカツオクジラ、カレイイカナゴアユなどの魚類スルメイカヤリイカ、紋イカホタルイカなどのイカ類、マダコ、イイダコなどのタコ類クルマエビボタンエビイセエビブラックタイガーなどのエビ類タラガニズワイガニワタリガニ、ケガニなどのカニ類アサリハマグリホタテカキムール貝などの貝類、などの魚介類
缶詰、煮佃煮すり身、水産練り製品(ちくわ蒲鉾、あげ蒲鉾、カニ足蒲鉾など)、フライ天ぷら、などの魚介類の加工飲食品類;
鶏肉豚肉牛肉肉、馬肉などの畜肉類
カレーシチュービーフシチュー、ハヤシライスソースミートソース、マーボ豆腐ハンバーグ、餃子、釜飯の素、スープ類肉団子、角煮、畜肉缶詰などの畜肉を用いた加工飲食品類;
卓上塩、調味塩、醤油粉末醤油味噌粉末味噌、もろみ、ひしお、ふりかけ、お漬けの素、マーガリンマヨネーズドレッシング食酢、三酢、粉末すし酢、中華の素、天つゆ、麺つゆ、ソース、ケチャップ焼肉タレカレールー、シチューの素、スープの素、だしの素、複合調味料、新みりん唐揚げ粉・たこ焼き粉などのミックス粉、などの調味料類、など;
その他、チーズバターなどの乳製品野菜煮物、筑前煮、おでん、鍋物などの煮物類、持ち帰り弁当の具や惣菜類トマトジュースなどが例示できる。

0020

本発明では、これらの飲食品のかたさや弾力などの機械的特性や風味(味および/または香り)を適宜調整した高齢者食や幼児食を解析対象の飲食品として用いることも好ましい。

0021

飲食品には、フレーバーを添加してもよい。フレーバーとは、飲食品に添加することにより、飲食品に香りまたは風味を付与ないし増強することができる化合物または組成物であって、例えば、香料化合物香料組成物動植物抽出物天然精油などが例示できる。「特許公報、周知・慣用技術集(香料)第II部食品用香料、平成12年1月14日発行」、「日本における食品香料化合物の使用実態調査」(平成12年度厚生科学研究報告書、日本香料工業会、平成13年3月発行)、および「合成香料化学商品知識」(2016年12月20日増補新版発行、合成香料編集委員会編集、化学工業日報社)に記載されている天然精油、天然香料化合物、合成香料化合物などを挙げることができるが、これらに限定されない。

0022

<段階(A)>
段階(A)は、上述の通り、被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位の波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階であるが、以下にその具体例を示す。

0023

嚥下筋は、嚥下に関与する筋肉であれば特に限定されないが、好ましくは舌骨上筋群および/または舌骨下筋群である。なお、舌骨上筋群とは、オトガイ舌骨筋、顎舌骨筋、顎二腹筋、茎突舌骨筋を含む筋肉群であり、舌骨上方に連結し、オトガイ下部およびその周辺部分の筋肉である。舌骨下筋群とは、胸骨甲状筋、甲状舌骨筋、肩甲舌骨筋、胸骨舌骨筋を含む筋肉群であって、舌骨体部の下方に直接または間接的に連結する、前頸部およびその周辺部分の筋肉である。図1に例示するように被験者の頸部に表面筋電位測定用電極を装着すると、図1中のオトガイ下部では舌骨上筋群、前頸部では舌骨下筋群の表面筋電位を主に測定することができる。

0024

表面筋電位の測定によって、いわゆる波形データを得ることができる。
段階(A)の解析は、飲食品の嚥下時における嚥下筋の活動電位を表面筋電位として計測して得た、表面筋電位の波形データに対して行うことが好ましい。

0025

段階(A)の嚥下筋の波形データの解析で得られる具体的な嚥下に関するパラメータ(本明細書では、単に「嚥下パラメータ」と称することがある)の例としては、時間的因子、量的因子、および周波数因子が挙げられる。より具体的には、時間的因子としては「嚥下筋の活動時間(本明細書では単に筋活動時間、または選択時間幅と称することがある)」などが挙げられる。量的因子としては「波形の最大振幅(スペクトル最大振幅)」、「波形の積分値(スペクトル面積)」、「二乗平均平方根(Root Mean Square、以下RMSとも称する)」などが挙げられる。周波数因子としては「パワースペクトル」、「パワースペクトル密度(以下PSD)」、「中央パワー周波数」などが挙げられる。周波数因子は、例えばフーリエ変換高速フーリエ変換など)などによって求めることができる。
本発明において、「筋活動時間」とは、時間的因子であって、嚥下時に嚥下筋が活動している時間を表す。「嚥下時」と「非嚥下時」との境界は、解析前の波形データから判別でき、例えば、波形のベースライン標準偏差よりも有意に大きくなる時点を嚥下開始時点、ベースラインの標準偏差と同等になる時点を嚥下終了時点とすることができる。
「最大振幅(スペクトル最大振幅)」とは、量的因子であって、前記波形データの波の振幅のうち最大振幅であり、嚥下時に発揮された最大筋力を表す。
「積分値(スペクトル面積)」とは、量的因子であって、筋活動量を表し、表面筋電位の波形データの波の総積分値である。
「RMS」とは、量的因子であって、筋活動量を表す。
「パワースペクトル」とは、周波数因子であって、力がどの周波数に分布しているかを表し、単位周波数で規格化する前のパワースペクトルである。
「パワースペクトル密度(PSD)」とは、周波数因子であって、単位周波数(1Hz幅)で規格されたスペクトル関数を表す。
「中央パワー周波数」とは、周波数因子であって、筋疲労の指標として活用され得る。
本発明において、周波数因子を20〜45Hz、46〜80Hzおよび81〜350Hzに分類して算出することが好ましい。また、周波数因子はPSDであることがより好ましい。

0026

本発明の解析方法は、段階(A)を具体的に行う方法として、段階(C1)および段階(C2)を行う方法や、段階(D)を行う方法を挙げることができる。
以下、段階(C1)および段階(C2)を行う方法と、段階(D)を行う方法を順に説明する。

0027

(段階(C1)および段階(C2))
本発明の解析方法は、下記の段階(C1)および段階(C2)を有することが好ましい。
段階(C1)被験者のオトガイ下部および/または前頸部に筋電位測定電極を装着し、筋電位測定電極を用いて被験者の飲食品の嚥下時における嚥下筋の筋活動を測定して、表面筋電位の波形データを取得し、波形データを解析して嚥下に関するパラメータを算出する段階。
段階(C2) 段階(C1)で表面筋電位の波形データを取得する際に被験者に嚥下およびした飲食品を官能評価させて、飲食品の嚥下感覚の官能評価データを取得する段階。
段階(C1)は、段階(A)を具体的に行う一例である。

0028

段階(C1)および段階(C2)を用いる段階(A)の具体的な手順としては、例えば以下の手順(1)〜手順(4)を挙げることができる。
なお、段階(C1)が手順(1)〜(3)に相当し、段階(C2)が手順(4)に相当する。

0029

手順(1)被験者に表面筋電位測定用の電極を装着する。
被験者の耳たぶなどにアース用の電極を1カ所、表面筋電位の測定部位(例えば、オトガイ下部および/または前頸部)1〜2カ所に1〜2対の電極を貼る(図1参照)。
筋肉で発生した電位が、皮下の組織伝道して体表に到達するまでに1/1000以下に減衰するといわれ、体表で得られる電位の大きさは数十μV〜数mVほどである。そのため、測定する表面筋電位は、5μV〜5mV程度の範囲が好ましい。
サンプリングする表面筋電位の周波数は0Hz超1000Hz以下の範囲が好ましい。実際に表面筋電図の場合は5〜500Hzの範囲に筋活動の情報が多く含まれるとされる(例えば、「バイオメカニズムライブラリー表面筋電図」(木塚ら、2006年、東京電機大学出版局)を参照)ため、0Hz超500Hz以下の範囲を測定してもよい。
「パワースペクトル」、「PSD」などの周波数因子のパラメータは、特定の周波数の帯域幅ごとに区切って算出することもできる。表面筋電位のデータには、活動した筋繊維のタイプに応じて特定の周波数帯の筋電位が多く含まれる。そのため、持久力を司る筋肉の活動は低周波数帯の「パワースペクトル」、「PSD」に反映され、瞬発力を司る筋肉の活動は高周波数帯の「パワースペクトル」、「PSD」に反映される。例えば、筋繊維タイプ遅筋繊維(すなわちタイプ1繊維)、中間筋繊維(すなわちタイプ2aの速筋繊維)および速筋繊維(すなわちタイプ2bの速筋繊維)に分け、20〜45Hzを遅筋周波数帯、46〜80Hzを中間筋周波数帯、81Hz以上(例えば81〜350Hz、または81〜100Hz)を速筋周波数帯として「パワースペクトル」、「PSD」のパラメータをそれぞれの周波数帯で導出することも可能である。

0030

手順(2)被験者の表面筋電位を測定しながら被験者に飲食品を飲食させる。
被験者の嚥下筋の表面筋電位を測定して波形データを得ながら、当該被験者に飲食品を飲食させて、嚥下時の嚥下筋の波形データを得る。例えば、生理応答データ収録システムML4856 PowerLab26TおよびMLU260/8 LabChart(登録商標) Pro V8(以上バイオリサーチセンター株式会社製)を使用して表面筋電位の測定および波形データの取得をすることができる。

0031

手順(3)表面筋電位測定によって取得した表面筋電位の波形データを解析し、嚥下パラメータを算出する。
このパラメータの算出には、LabChart(登録商標) Pro V8(バイオリサーチセンター株式会社製)を使用することができる。周波数因子の算出は高速フーリエ変換(FFT解析)により行うことができる。高速フーリエ変換により、ある特定の周波数帯のパワースペクトル密度などの周波数因子のパラメータが得られる。

0032

手順(4)被験者に嚥下感覚に関する官能評価アンケートを記入させて、嚥下感覚の官能評価データを得る。
この手順(4)は、前述の段階(C2)に相当する。
官能評価アンケートの内容は、本発明の解析方法で解析したい嚥下感覚の内容に応じて任意に設定できるが、飲食品の嚥下感覚の度合いの回答が数値化できるものが好ましい。例えば、飲み込み易さの度合いに応じて点数が増加するものが例示でき、より具体的には、「非常に飲み込み易い」を5点、「飲み込み易い」を3点、「どちらでもない」を0点、「飲み込みづらい」を−3点、「非常に飲み込みづらい」を−5点とするスケールバー原点を「どちらでもない」、「非常に飲み込みづらい」、または「飲み込み易い」とし、そこからの距離に応じて好ましさの度合いを点数化するスケールバー、ある嚥下感覚(例えば「飲み込み易さ」)について「好き」、「嫌い」を前述のように点数化できるスケールバーなどが例示できるが、これらに限定されない(図2を参照)。
飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、表面筋電位の波形データと官能評価データのセットに関するビッグデータ蓄積する前は、表面筋電位の波形データを取得する際に被験者が嚥下した飲食品を嚥下感覚について官能評価して取得されたものであることが好ましい。
なお、本発明の一実施態様において、「データのセット」とは、嚥下感覚の官能評価データと波形データとのセット、すなわち、ある飲食品に関する嚥下感覚の官能評価データと、当該飲食品の嚥下時に取得した波形データとがづいている状態のセットを意味し、「データのセットに関するビッグデータ」とはこのセットを多数含むデータの集合を意味する。なお、データのセットは、さらに、波形データを解析して算出した嚥下パラメータも紐づいているものでもよく、さらに、嚥下感覚の官能評価データと波形データとを取得した被験者と紐づいていてもよい。
また、本発明の他の実施態様において、「データのセット」とは、嚥下感覚の官能評価データと嚥下パラメータとのセット、すなわち、ある飲食品に関する嚥下感覚の官能評価データと、当該飲食品の嚥下時に取得した波形データから算出した嚥下パラメータとが紐づいている状態のセットである。さらに、嚥下感覚の官能評価データと波形データとを取得した被験者と紐づいていてもよい。
この手順(4)は、データのセットに関するビッグデータが蓄積し、後述の段階(B)で所望の精度の相関関係を導出できた後は省略することができる。例えば、所望の精度の嚥下感覚の評価式(後述)が得られれば、前記パラメータを当該評価式に導出すれば実際に取得した嚥下感覚の官能評価データと同様の値が得られるので、官能評価データの取得は省略してよい。なお、本明細書では、嚥下感覚の官能評価データ(すなわち官能評価で得られたある嚥下感覚の度合い)を「嚥下感覚の実測値」とも称することがあり、嚥下感覚の評価式(後述)に前記パラメータを導入して得られる値を「嚥下感覚の予測値」とも称することがある。

0033

(段階(D))
本発明の解析方法は下記の段階(D)を有することも好ましい。
段階(D)表面筋電位の波形データおよび飲食品の嚥下感覚の官能評価データのセットが記録された記録媒体から、表面筋電位の波形データおよび飲食品の嚥下感覚の官能評価データのセットを取得する段階。
表面筋電位の波形データと嚥下感覚の官能評価データの複数のセット(例えば、上述のビッグデータ)を蓄積し、少なくともその一部をあらかじめ適当な記録媒体に表面筋電位の波形データおよび飲食品の嚥下感覚の官能評価データのセットを記録しておくことが好ましい。
段階(D)に用いるビッグデータの入手方法としては特に制限は無い。段階(C1)および段階(C2)を繰り返し行った結果を蓄積してビッグデータを作成してもよいし、商業的にビッグデータを入手してもよい。
本発明では、蓄積したビッグデータをもとにして段階(B)で相関解析を行う数を増やすことで、大人数のデータに基づく嚥下感覚の評価式(後述)を得ることで、ある飲食品や集団において多くに好まれる嚥下感覚を予測することができる。

0034

<段階(B)>
段階(B)は、段階(A)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータと、飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関を解析する段階である。
ただし、飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、被験者が嚥下した飲食品の嚥下感覚を官能評価して取得されたものである。
段階(B)では、上記相関解析を行うことによって、嚥下感覚の官能評価アンケートによって得た官能評価データによって表される嚥下感覚の度合いを客観的に支持することができる。また、段階(B)では、嚥下パラメータの値と嚥下感覚の官能評価データとの相関解析によって相関関係を表す式を得ることができる。この式は、式を得たあとに、新たに算出した嚥下パラメータの値を導入すれば飲食品の嚥下感覚の予測値を導出できる式(嚥下感覚の評価式とも称する)である。嚥下感覚の評価式は、特定の飲食品に対して導出するほか、特定の個人や集団に対して導出してもよい。特定の個人または集団に対する、特定の飲食品の嚥下感覚の評価式でもよいし、特定の個人または集団に対する、複数種類の飲食品の嚥下感覚の評価式でもよい。後者の場合、飲食品の種類が多いほど、個人または集団の一般的な嚥下感覚の好みを表すと考えられる。このように、本発明によって、特定の個人や集団に対して、オーダーメイド的に嚥下感覚の嗜好性の高い飲食品や香料を提供できる。
または、段階(B)の相関解析に基づいて、公知のマッピング手法によって相関関係を表すマップを作成すれば、飲食品の嚥下感覚のマップを導出することもできる。このようなマップは、各飲食品の嚥下感覚の度合いを一見して把握することができるため、飲食品や飲食品素材広告商品提案マーケティングなどに使用することができる。マップの種類は任意であって解析手法や所望の可視化形態に応じて選択できるが、例として等高線マップバイプロット図を挙げることができる。

0035

(飲食品の嚥下感覚の評価式の導出)
本発明では、段階(B)の解析を統計解析または機械学習により行い、段階(A)で算出したパラメータと飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表す式を導出して、該式を飲食品の嚥下感覚の評価式(具体的には、線形または非線形モデル)として得ることが好ましい。本発明において、飲食品の嚥下感覚の評価式(以下、単に評価式と称する場合がある)とは、上述の通り、嚥下パラメータの値と、嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表す式である。この評価式により、生理応答データから、飲食品の嚥下感覚の客観的な度合いを得ることができる。すなわち、評価式が得られた後に、この評価式に新たに算出した嚥下パラメータを導入すると、嚥下感覚の予測値を導出することができる(後述の、嚥下感覚の予測方法に関する記載を参照)。
相関解析による評価式の導出には、統計解析でなく、ニューラルネットワーク等の機械学習を用いることも可能であり、機械学習で得た評価式の方が、精度よく、より簡便に、嚥下パラメータの値から嚥下感覚の度合いの予測が可能である場合もある。解析対象(目的変数および/または説明変数の数、より具体的には、例えば、被験者の人数やパラメータの数など)に応じて、適切な相関解析手法を選択してよい。

0036

−統計解析を用いた嚥下感覚の評価式の導出−
統計解析とは、2つまたはそれ以上の変数を含むデータからある傾向を把握可能な、統計学上の理論に基づく解析方法である。以下、統計解析の一例として、回帰分析を利用した評価式の導出について説明する。
回帰分析とは、従属変数(目的変数)と、独立変数(説明変数)の間に評価式(回帰モデル)を当てはめるものであって、本発明では、例えば偏最小二乗PLS:Partial Least Squares)回帰重回帰分析を用いることができる。
具体的には、飲食した飲食品に対する「飲み込み易さ」や「喉ごし」などの嚥下感覚の官能評価データ(嚥下感覚の度合いを示す点数)を目的変数と設定し、嚥下パラメータを説明変数と設定して、重回帰分析やPLS回帰分析などの回帰分析を適用することで、飲食品の嚥下感覚の評価式として、上記パラメータと飲食品の嚥下感覚の官能評価データ(嚥下感覚の実測値)との相関を示す回帰モデル(例えば線形モデル、より具体的には後述の実施例に記載の線形評価式など)を導出できる。
回帰分析は、入手可能な任意のソフトウェアで行ってよいが、例えば、探索的データ分析ソフトウェアJMP(登録商標) 13(SASInstitute Japan)を用いて行うことができる。

0037

−機械学習を用いた評価式の導出−
機械学習は、2つまたはそれ以上の変数を含むデータからある傾向を把握するものであるが、多数の変数を統計的に扱う統計解析に対して、人が明示的に挙動を指示することなしにコンピューター学習能力を与え、変量間の関係性を解析するものである。
活用できる機械学習としては、「サポートベクターマシン」や「ニューラルネットワーク解析」などがある。ニューラルネットワーク解析としては、階層型ネットワークモデルや、階層型ネットワークモデルの中間層を多数としたディープラーニング深層学習)モデルを用いることができる。
機械学習を利用した解析の具体的な手法は、段階(A)で算出した嚥下パラメータと、嚥下感覚の官能評価データとの相関が解析できるものであれば特に限定されず、任意の二変量または多変量解析を採用することができる。
飲食した飲食品に対する「飲み込み易さ」や「喉ごし」などの嚥下感覚の官能評価データを目的変数とし、嚥下パラメータを説明変数と設定して、機械学習を適用することで、飲食品の嚥下感覚の評価式を導出することができる。
また、機械学習は、教師なし分析を行っても、教師つき分析を行ってもよい。
機械学習は、入手可能な任意のソフトウェアで行ってよいが、例えば、探索的データ分析ソフトウェアJMP(登録商標) 13(SASInstitute Japan)を用いて行うことができる。AI人工知能)を利用してもよい。

0038

(飲食品の嚥下感覚のマップの導出)
段階(B)の解析を、統計解析または機械学習により行い、段階(A)で算出した嚥下パラメータと飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表すマップを導出して、該マップを飲食品の嚥下感覚のマップとして得る段階としてもよい。具体的には、判別分析、回帰分析、または主成分分析により行い、飲食品の嚥下感覚のマップを導出することができる。
上述の評価式では、予測した嚥下感覚の度合いを数値によって確認することができるが、このマッピングでは、前記パラメータに基づいて導出される嚥下感覚の度合いをマップ中の嚥下感覚の各度合いに応じた領域にプロットすることで可視化することができ、視覚的にも直感的にも分かりやすいという利点がある。なお、マッピングでは実験結果が直感的にイメージしやすい方が好まれるため、見やすさや相関を考慮して鋭意検討を重ねた上で、マッピングの導出に最適と思われるパラメータを選択することができる。

0039

−判別分析を用いたマッピング−
判別分析では、異なるグループに分かれるデータが存在しているとき、新しいデータが得られた際に、どのグループに入るのかを判別するための判別関数判別式とも称する)を得ることができる。
飲食した飲食品に対する「飲み込み易さ」や「喉ごし」などの嚥下感覚の官能評価データ(すなわち、嚥下感覚の度合いであって、例えば点数)を目的変数と設定し、段階(A)で算出した嚥下パラメータを説明変数と設定して、判別分析を適用し目的変数である官能評価データによってグループ分け(判別)されたプロットを得る。さらに、マッピングツール(例えば、等高線マップ作成ツール)を用いて、当該官能評価データごとに背景色を設定することで、段階(A)で算出した嚥下パラメータと嚥下感覚の官能評価データとの関係性を直感的に見やすく表示した嚥下感覚のマップを導出してもよい。
判別分析は、例えば、探索的データ分析ソフトウェアJMP(登録商標) 13(SASInstitute Japan)を用いて行うことができる。背景色は、適当な色を選択してカラーマップにしてもよく、カラーマップの方が直感的にも見やすい点で好ましい。判別分析の場合は、マップ上で、飲食した飲食品が官能評価データごとにグループ分けされた形で視認できるとともに、背景色によって嚥下感覚の度合いが把握できる。

0040

−回帰分析を用いたマッピング−
飲食した飲食品に対する「飲み込み易さ」や「喉ごし」などの嚥下感覚の官能評価データ(すなわち、嚥下感覚の度合いであって、例えば点数)を目的変数と設定し、段階(A)で算出した嚥下パラメータを説明変数と設定して、重回帰分析やPLS回帰分析などの回帰分析を適用した後、マッピングツール(例えば、等高線マップ作成ツール)を用いて、嚥下感覚の官能評価データ(点数)ごとに背景色を設定することで、段階(A)で算出した嚥下パラメータと嚥下感覚の官能評価データとの関係性を直感的に見やすく表示した嚥下感覚のマップを導出することができる。
回帰分析は、例えば、探索的データ分析ソフトウェアJMP(登録商標) 13(SASInstitute Japan)を用いて行うことができる。背景色は、適当な色を選択してカラーマップにしてもよく、カラーマップの方が直感的にも見やすい点で好ましい。

0041

−主成分分析を用いたマッピング−
主成分分析は、多数の変数がある場合に、これらの変数を縮約して新たな変数(主成分)を合成して、より少ない変数で解釈可能にするための手法である。
飲食した飲食品に対する「飲み込み易さ」や「喉ごし」などの官能評価データ(すなわち、嚥下感覚の度合いであって、例えば点数)を目的変数と設定し、段階(A)で算出した嚥下パラメータを説明変数と設定して、主成分分析を適用してバイプロット図を得ることで、段階(A)で算出した嚥下パラメータと嚥下感覚の官能評価データとの関係性を直感的に見やすく表示した嚥下感覚のマップを導出することができる。さらに、このバイプロット図において、嚥下感覚の官能評価データごとに図の背景色を設定することで、より見やすい嚥下感覚のマップとすることもできる。
主成分分析は、例えば、探索的データ分析ソフトウェアJMP(登録商標) 13(SASInstitute Japan)等の統計解析ソフトを用いて行うことができる。背景色は、適当な色を選択してカラーマップにしてもよく、カラーマップの方が直感的にも見やすい点で好ましい。

0042

−機械学習を用いたマッピング−
飲食品の嚥下感覚の評価式と同様に、飲食した飲食品に対する「飲み込み易さ」や「喉ごし」などの嚥下感覚の官能評価データを目的変数と設定し、段階(A)で算出した嚥下パラメータを説明変数と設定して、機械学習による解析(例えば、上述の回帰分析、主成分分析、判別分析など)を適用して目的変数と説明変数との相関関係を表す図を作成し、上述の通り嚥下感覚の官能評価データを背景色に反映させることで、飲食品の嚥下感覚のマップを導出することができる。
活用できる機械学習の手法としては、「サポートベクターマシン」や「ニューラルネットワーク解析」などがある。ニューラルネットワーク解析としては、階層型ネットワークモデルや、階層型ネットワークモデルの中間層を多数としたディープラーニング(深層学習)モデルを用いることができる。

0043

(段階(B)で用いる段階(A)で算出したパラメータ)
本発明では、段階(B)で用いる「段階(A)で算出した嚥下パラメータ」の種類としては特に制限は無く、段階(A)で算出した嚥下パラメータのうち単独のパラメータのみを用いてもよく、2つ以上のパラメータを用いてもよく、すべてのパラメータを用いてもよい。また、波形データから算出したパラメータの場合には、時間的因子、量的因子、周波数因子の3群に分類可能なパラメータのうち、少なくとも1つの群の1以上のパラメータを用いてよく、全ての群の全てのパラメータを用いてもよい。後述の段階(E)、(F1)、(F2)によって、段階(B)で用いるパラメータを選択してもよい。

0044

本発明では、段階(B)で用いられる「段階(A)で算出した嚥下パラメータ」が、筋活動時間(時間的因子)、スペクトル面積、スペクトル最大振幅(以上、量的因子)、パワースペクトル、パワースペクトル密度(PSD)、および中央パワー周波数(以上、周波数因子)のうち、少なくとも1つであってよい。

0045

段階(A)で算出した嚥下パラメータのうち、段階(B)で使用する嚥下パラメータの選定(例えば、外れ値の除外)((後述の段階(E))、段階(F1)および/または段階(F2))を適宜行った後に段階(B)を行うことで、予測精度の高い飲食品の嚥下感覚の評価式や、より嚥下感覚による分類が明確な飲食品の嚥下感覚のマップを導出できる場合がある。

0046

段階(B)では、段階(A)で算出した嚥下パラメータのうち、2つ以上のパラメータを用いることが好ましい。段階(B)で2つ以上のパラメータを用いる場合は、段階(A)で算出した時間的因子のパラメータ、量的因子のパラメータ、および周波数因子のパラメータのうち、1つの群のパラメータで複数のパラメータを算出(例えば、周波数因子のパラメータのうち、PSDおよびパワースペクトルを算出)してもよいし、2つの群以上のパラメータを算出してもよい。そして、得られた2つ以上のパラメータと、飲食品の嚥下感覚の官能評価データ(例えば、嚥下感覚の度合いを表す点数)との相関を解析する方法が好ましい。段階(B)で用いるパラメータの数が多いほど、一般的に段階(B)の解析結果が良好となる傾向がある。

0047

段階(B)で用いる好ましい嚥下パラメータとして、20〜45Hz、46〜80Hzおよび81〜350Hzに分類して算出した周波数因子のうち少なくとも1以上を含むことが好ましく、2以上がより好ましく、3以上がさらに好ましい。周波数因子は好ましくはパワースペクトル密度(PSD)である。例えば、段階(B)で用いるパラメータが、舌骨上筋群の20〜45HzのPSD、46〜80HzのPSDおよび81〜350HzのPSDのうち少なくとも1以上を含んでよく、2個含むことがより好ましく、3個含むことがさらに好ましい。舌骨下筋群についても同様である。少なくとも、舌骨上筋群の20〜45HzのPSDおよび46〜80HzのPSD、舌骨下筋群の20〜45HzのPSDおよび46〜80HzPSDのすべてを含むことがより好ましい。舌骨上筋群および舌骨下筋群の、20〜45HzのPSD、46〜80HzのPSDおよび81〜350HzのPSDすべてを含むことがさらに好ましい。ただし、舌骨上筋群の20〜45HzのPSD、46〜80HzのPSDおよび81〜350HzのPSDすべてを含み、舌骨下筋群のPSDを含まない場合も、段階(B)の解析結果が良好となるならば、好ましい。

0048

段階(A)で算出したパラメータのうち、段階(B)で単独のパラメータを用いる場合、例えば、段階(B)が、20〜45Hzの周波数帯の波形データの舌骨上筋群および/または舌骨下筋群のPSDを、飲食品の嚥下感覚との相関解析に用いる段階であってよい。
例えば、段階(B)が、20〜45Hzの周波数帯の波形データから算出した舌骨上筋群および/または舌骨下筋群のPSDを、飲食品の嚥下感覚と相関を解析する対象とする段階であることがより好ましく、飲食品の飲み込み易さと「正」の相関を示す指標として分析する段階であることが特に好ましい。

0049

別の態様として、段階(B)が、46〜80Hzの周波数帯の波形データの舌骨上筋群および/または舌骨下筋群のPSDを、飲食品の嚥下感覚との相関解析に使用する段階であってよい。
例えば、段階(B)が、46〜80Hzの周波数帯の波形データの舌骨上筋群および/または舌骨下筋群のPSDを、飲食品の嚥下感覚との相関解析に使用する段階であってよく、飲食品の飲み込み易さと「正」の相関を示すパラメータであってよい。

0050

<段階(E)>
本発明の解析方法は、さらに下記の段階(E)を有することが好ましい。
段階(E) 段階(A)で算出した嚥下に関するパラメータのうち、飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関が高いパラメータを選択する段階。
段階(E)は、段階(B)よりも前に行うことが好ましい。

0051

段階(E)の選択の基準は特に制限はないが、段階(B)の相関解析によって得られる相関を示す指標であってよい。例えば、相関係数Rの値や、決定係数R2の値や、確率pの値を選択の基準として用いることができる。
段階(E)の選択をする主体は、人間、CPU、AI(人工知能)のいずれであってもよい。例えば、AIによって最も相関が高くなるようにパラメータを選択してよい。

0052

<段階(F1)および/または段階(F2)>
本発明の解析方法は、さらに、段階(F1)および/または段階(F2)を有することが好ましい。
段階(F1) 段階(B)の解析で用いる(相関解析の対象とする)飲食品の嚥下感覚の官能評価データの中から、異常値の除去を行う段階。
段階(F2) 段階(A)で算出した嚥下パラメータの中から、段階(B)の解析で用いる(相関解析の対象とする)パラメータを選別する段階。
段階(F1)および/または段階(F2)は、段階(B)よりも前に行うことが好ましい。
これらの段階を行うことで、より精度の高い評価式やマップの導出を行うことができる傾向にある。
例えば、飲食品の嚥下感覚のマップを導出する場合には、判別分析に基づくマッピングがベストモードに近づくように、判別分析の前に段階(F1)および/または段階(F2)による嚥下感覚の官能評価データおよび/または嚥下パラメータの選定を行ってマッピングの最適化を行うことが好ましい。評価式を導出する場合も同様である。

0053

−段階(F1)−
段階(F1)の「異常値の除去」は、具体的には、嚥下感覚の官能評価データの最頻値から一定以上離れた外れ値を除外する方法や、外れ値検定により外れ値と判定された異常値を除外する方法が挙げられる。「異常値の除去」は、外れ値検定による異常値の除去であることが好ましい。
(F1)飲食品の嚥下感覚の官能評価データに関して異常値を除去する段階として、飲食品の嚥下感覚の官能評価データ(点数)のばらつきを確認し、外れ値があった場合には、これを除外する段階であることが好ましい。

0054

−段階(F2)−
段階(F2)として、具体的には、嚥下感覚の官能評価データと段階(A)で算出した嚥下パラメータとの相関係数を算出し、相関が高いパラメータだけに絞る方法や、回帰分析にて飲食品の嚥下感覚の評価式を導くうえで重要と判定されたパラメータに絞る方法などが挙げられる。
また、段階(F2)の解析対象とするパラメータを選別する段階では、段階(E)を行って選択したパラメータのみを用いてもよい。

0055

段階(F2)は、下記段階(F2−1)および/または(F2−2)のうち少なくとも一方であることが好ましい。
段階(F2−1)PLS回帰分析によるVIP(variable importance in projection;投影変数の重要度スコアに基づいてパラメータを選定する段階。
段階(F2−2)相関係数に基づいてパラメータを選定する段階。

0056

PLS回帰分析ではVIPスコアと呼ばれる変数重要度を算出することができる。VIPスコアは、変数Xおよび変数Yとの相関関係のモデル化におけるX変数の重要度を表す指標で、目安として、スコアが0.8以上のX変数が重要であると考えられている。
段階(F2−1)では、VIPスコアが0.8以上のパラメータを選定することができる。また、VIPスコアが1.0以上のパラメータを選定することができる。

0057

[嚥下感覚の予測方法]
本発明は、本発明の解析方法で得られた評価式またはマップを用いた、嚥下感覚の予測方法を提供できる。
すなわち、本発明の解析方法を用いて既に導出した評価式またはマップを、(例えば記憶装置などから読み出して)用意する段階と、
この評価式またはマップを導出する際に段階(B)の相関関係の解析において用いた嚥下パラメータ(すなわちこの評価式またはマップの変数)を、被験者に飲食品を嚥下させて本発明の解析方法の段階(A)を行うことによって新たに算出する段階と、
前記相関関係を表す式またはマップに、この新たに算出した嚥下パラメータを適用する段階と、によって、飲食品の嚥下感覚を予測することができる。
上記の予測方法で用いる相関関係が評価式である場合、嚥下パラメータを評価式に代入すれば、嚥下感覚の予測値が算出できる。上記の予測方法で用いる相関関係がマップである場合も同様に、嚥下感覚の予測値が得られ、さらに、嚥下感覚のマップ上の対応する領域にプロットされる。
嚥下パラメータと嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表す評価式またはマップは、特定の飲食品に関するものでも、特定の個人または集団に関するものでもよい。例えば、個人の前記パラメータと嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を表すものであってよい。
特定の個人または集団に対する評価式を用いて本発明の予測方法を実施する場合は、この評価式に導入する新たな嚥下パラメータを算出するための飲食品は、当該評価式を導出したものと同じでもよく、異なっていてもよい。すなわち、特定の個人または集団に対する、特定の飲食品に関する評価式を用いる場合には、同じ飲食品であることが好ましいが、特定の個人または集団に対する、多種類の飲食品に関する評価式を用いる場合(このような評価式は、個人または集団の一般的な好みを表すことになる)には、飲食品は同じであっても異なってもよい。

0058

本発明の嚥下感覚の予測方法では、個人が意思疎通が困難となる前に本発明の解析方法で前記個人の前記嚥下パラメータと嚥下感覚の官能評価データとの相関関係を得ておき、
意思疎通が難しくなった後の前記個人が飲食品を嚥下する場合に、前記相関関係の解析に用いた前記嚥下パラメータに関して、該飲食品に対応する嚥下パラメータの値を算出し、
該パラメータの値を前記相関関係に導入して、前記個人にとっての該飲食品の嚥下感覚の度合いを予測することが好ましい。
この方法によって、意思疎通が難しくなった場合でも、個人の嚥下感覚の好みにあわせて飲食品を提供することができる。個人が意思疎通が困難となる例としては、言語障害認知症などを挙げることができる。

0059

[飲食品の嚥下感覚の提示方法]
本発明は、飲食品の嚥下感覚の新規な提示方法(本発明の提示方法)を提供できる。
本発明の提示方法は、飲食品の嚥下感覚の提示方法であり、下記の段階(a)〜段階(c)を有する、提示方法である:
段階(a) 複数の飲食品について、被験者の飲食品の嚥下時における1個以上の嚥下筋の表面筋電位の波形データを解析して、1個以上の嚥下に関するパラメータを算出する段階;
段階(b) 段階(a)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータを、判別分析を用いて前記飲食品ごとに分類して嚥下パラメータの分布図を作成する段階;
段階(c) 段階(b)で作成した前記分布図の背景に、前記各飲食品の嚥下感覚の官能評価データを反映させ、嚥下感覚の官能評価データの分布を図示する段階;
ただし、飲食品の嚥下感覚の官能評価データは、前記被験者が嚥下した前記飲食品の嚥下感覚を官能評価して取得されたものである。

0060

本発明の提示方法における段階(a)の好ましい態様は、本発明の解析方法における段階(A)の好ましい態様と同様である。
段階(b)では、段階(a)で算出した1個以上の嚥下に関するパラメータを、判別分析を用いて前記飲食品ごとに分類して嚥下パラメータの分布図を作成する。複数の飲食品を解析対象として判別分析を用いたマッピングを行う場合に、目的変数を解析対象とする飲食品の種類とすることが好ましい。この場合、飲食品の種類を目的変数と設定し、段階(a)で算出した嚥下パラメータを説明変数と設定して、判別分析を適用し、目的変数である飲食品の種類によってグループ分け(判別)されたプロットを得ることが好ましい。目的変数以外に関する段階(b)の判別分析の好ましい態様は、本発明の解析方法における判別分析の好ましい態様と同様である。
段階(c)では、段階(b)で作成した前記分布図の背景に、前記各飲食品の嚥下感覚の官能評価データを反映させ、嚥下感覚の官能評価データの分布を図示する。例えば、マッピングツール(例えば、等高線マップ作成ツール)を用いて、飲食品ごとに分類した飲食品に対する「飲み込み易さ」や「喉ごし」などの嚥下感覚の官能評価データ(すなわち、嚥下感覚の度合いであって、例えば点数)ごとに背景色を設定することで、段階(a)で算出した嚥下パラメータと嚥下感覚の官能評価データとの関係性を直感的に見やすく表示した嚥下感覚のマップを導出することができる。

0061

本発明の提示方法によって、複数の飲食品の嚥下感覚を直感的に把握しやすいマップを導出することができる。また、この提示方法によって、特定の飲食品の入手が困難になった場合でも、嚥下感覚の好みにあわせて、同程度の嚥下感覚であると客観的に評価された代替の飲食品を容易に提供することができる。特定の飲食品の入手が困難となり代替の飲食品が求められる例としては、災害などに起因して特定の高齢者食や幼児食や嗜好品などの飲食品の供給が困難となる場合や、特定の飲食品の風味やテクスチャーの改良品の開発を行う場合などを挙げることができる。
本発明の提示方法では、特定の飲食品の入手が困難となる前にあらかじめ本発明の提示方法で前記嚥下パラメータ、飲食品の種類、および嚥下感覚の官能評価データが提示された嚥下パラメータの分布図を得ておくことが好ましい。そして、代替候補の飲食品を嚥下する場合に、判別分析に用いた前記嚥下パラメータに関して、代替候補の飲食品に対応する嚥下パラメータの値を算出し、該パラメータの値を前記嚥下パラメータの分布図にマッピングして、該代替候補の飲食品の嚥下感覚の度合いをそれぞれ予測することが好ましい。

0062

以下に実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。

0063

[実施例1]飲食品の嚥下感覚の評価式の導出(1)
「実施例1の実施態様1」
<テクスチャーの異なる飲食品の官能評価データと表面筋電位の波形データの取得(2名)>
様々な硬さの飲食品として、市販の煮込みハンバーグ、おじや、リンゴゼリー、リンゴ風味ゼリー飲料の4種類のテクスチャーの異なる飲食品を用意した。被験者は2名とした。
すなわち、この実施例は、特定の飲食品や個人によらず、広く飲食品一般の嚥下感覚に関する評価式を導出する。
具体的には、以下のように行った。
図1に示すように、被験者のオトガイ下部および前頸部に表面筋電位計の電極を着け、嚥下筋の表面筋電位の測定によって波形データを取得中の(0Hz〜1000Hz以下の周波数帯を測定し、解析には0Hz超500Hz以下を用いた)被験者2名に、実験サンプル5gを口に入れて咀嚼させ、一回で嚥下させた。また、被験者には、飲み込んだ後すぐに嚥下感覚に関する官能評価を行わせて、嚥下感覚として「飲み込み易さ」の度合いについて点数付けを行わせ、官能評価データを得た。点数付けでは、図2に示すようなスケールバーを用いて、スケール上で該当すると思われる位置を1カ所記録させた。「飲み込み易さ」の度合いの点数は、スケール左端からの距離とした。
このようにして、飲食品の嚥下時における嚥下筋の表面筋電位の波形データおよび嚥下感覚の官能評価データを得た。

0064

<段階(A)>
生理応答データ収録システムML4856 PowerLab26T、 MLU260/8 LabChart(登録商標) Pro V8(以上バイオリサーチセンター株式会社製)を用いて、上記表面筋電位の波形データの解析を行った。
まず、上記表面筋電位の波形データから、嚥下パラメータとして、嚥下時の嚥下筋の表面筋電位の時間的因子および量的因子である以下のパラメータを算出した。なお、波形のベースラインの標準偏差よりも有意に大きくなる時点を嚥下開始時点、ベースラインの標準偏差と同等になる時点を嚥下終了時点とした。
(嚥下パラメータ)
嚥下時の筋活動時間(後述の評価式では選択時間幅とも称する);
舌骨下筋群および舌骨上筋群の筋活動量(嚥下時の波形データの積分値であって、後述の評価式では積分とも称する);
舌骨下筋群および舌骨上筋群の最大振幅;
舌骨下筋群および舌骨上筋群の中央パワー周波数;
舌骨下筋群および舌骨上筋群のRMS;
舌骨下筋群および舌骨上筋群の、20−45Hz、46−80Hzおよび81−350Hzの各周波数帯で分類したPSD(パワースペクトル密度);
舌骨下筋群および舌骨上筋群の全周波数帯のPSD(0Hz超500Hz以下)。

0065

<段階(B)>
(機械学習を用いた嚥下感覚の評価式の導出)
探索的データ分析ソフトウェアJMP(登録商標) 13(SASInstitute Japan)で、上記嚥下パラメータの値、ならびに被験者による飲食品の嚥下感覚の官能評価データの点数を読み込んだ。分析手法として、機械学習のひとつであるニューラルネットワークを選択した。JMP(登録商標) 13では、ニューラルネットワークを作成し、S字型関数線形関数階層化による柔軟な予測モデルを作成することができる。
JMP(登録商標) 13で飲食品の嚥下時における表面筋電位の波形データから算出した嚥下パラメータ(実施例1の段階(A)で算出したパラメータの全て)および飲食品の嚥下感覚の官能評価データを読み込んだ。分析手法としてニューラルネットワークを選択した。次いで、嚥下感覚の官能評価データ(点数)を目的変数として選択し、上記嚥下パラメータを説明変数として選択した。そして、検証法として、除外行の保留、保留、K分割を選択し、分割数を5、隠れノードの数を3と指定した後、診断プロットを実行して得られたグラフ図3に示した。図3は、得られた評価式から導出される「飲み込み易さ」(嚥下感覚)の予測値(図中の「飲み込み易さ予測値」軸の値)がどれだけ実際の官能評価データ(すなわち官能評価点数、「飲み込み易さ」軸の値)と相関があるかを診断した結果を示すプロット(診断プロットとも称する)である。図中、〇印は煮込みハンバーグ、+印はおじや、◇印はリンゴゼリー、×印はリンゴ風味ゼリー飲料を意味する。図3紙面左側の「学習」と記載されたプロットは、読み込んだデータの一部をランダムに選択して相関解析を行って得たプロットである。図3の紙面右側の「検証」と記載されたプロットは、「学習」プロットに用いなかった残りの嚥下パラメータを「学習」プロットの評価式に導入した場合に得られる予測値のプロットであり、これらの関係は図4〜6、10および11でも同様である。
図3の「学習」プロットから、「予測式の保存」を実行し、以下の「飲み込み易さ」の予測値を導出できる、評価式を得た。この評価式は、説明変数(嚥下パラメータ)を導入すると、飲食品の「飲み込み易さ」の度合いの予測値(嚥下感覚の予測値のひとつ)を導出できるものである。なお、図3の「学習」プロットおよび「検証」プロットから分かるように、下記評価式は、評価式に用いなかった嚥下パラメータを代入しても実測値と予測値とが近いため、下記評価式に汎用性があることが確認できる。



評価式中、TanH:双曲線正接ハイパボリックタンジェント)は下記の関数である。

0066

なお、式中、黒丸乗算を、「オトガイ」は舌骨上筋群を、「下筋」は舌骨下筋群を、「20−45」、「46−80」、「81−350」はそれぞれの範囲内のHzにおける値を意味する。また、「all」は500Hz以下(0Hz超500Hz以下)の全周波数帯における値を意味する。すなわち、例えば、「オトガイPSD20−45」は、「舌骨上筋群の筋電位測定で得られた波形データから算出された、20〜45HzのPSDの値」を意味する。以下の実施例(図面、数式を含む)の記載においても同様である。なお、今回の実験では、筋活動をよく表すとされる0Hz超500Hz以下の周波数帯を用いたが、限定する必要はなく、1000Hzまで測定して1000Hzまでのデータを採用してもよい。
また、JMP(登録商標) 13に読み込んだすべてのデータ、すなわち、段階(A)で算出した嚥下パラメータおよび官能評価データを用いて「飲み込み易さ」の予測値(評価式から導出される官能評価の予測点数)と実測値(官能評価で得られた点数)の相関係数を算出したところ、0.84あった。

0067

「実施例1の実施態様2」
段階(B)の解析で「PSDall」を評価式の導出に用いなかった以外は上記「実施例1の実施態様1」と同様にして、ニューラルネットワークを利用して「学習」プロットに基づいて評価式を導出し、さらに、すべてのデータを用いて「飲み込み易さ」の予測値と実測値の相関係数を算出したところ、相関係数=0.80であり、同等の精度の評価式が得られた。診断プロットを実行して得られたグラフ(「学習プロット」および「検証プロット」)を図4に、「学習」プロットに基づく評価式を以下にそれぞれ示す。図4中の4種類のシンボルは、図3と同様、〇印は煮込みハンバーグ、+印はおじや、◇印はリンゴゼリー、×印はリンゴ風味ゼリー飲料を意味する。
実施例1の実施態様1の図3(PSD allあり)と実施態様2の図4(PSD allなし)との比較、および相関係数の比較から、評価式の導出において、周波数25〜45Hz、46〜80Hz、および81〜350Hzの各範囲で算出されたパワースペクトル密度を用いる場合、「PSD all」を用いるか否かに関わらず同等の精度の評価式が得られることがわかった。

0068

[実施例2]飲食品の嚥下感覚の評価式の導出(2)
周波数因子の周波数帯による分類と予測式の精度との関係を確認するため、周波数因子であるPSDを、20−45Hz、46−80Hz、81−350Hzに分類して算出したパラメータを、段階(B)の相関解析で使用するか否かによって嚥下感覚の評価式の精度が変化するかを確認した。
実施例2では、段階(A)で以下の嚥下パラメータを算出し、これらを段階(B)の相関解析で使用した以外は実施例1(4種類のテクスチャーの異なる飲食品)の実施態様1と同様にして本発明の評価式を得た。具体的には、実施例1で使用した嚥下パラメータのうち、「舌骨下筋群および舌骨上筋群の、20−45Hz、46−80Hzおよび81−350Hzの各周波数帯で分類したPSD」を算出しなかった以外は実施例1の実施態様1と同様にして、実施例2の嚥下感覚の評価式を得た。
(実施例2で使用した嚥下パラメータ)
嚥下時の筋活動時間(後述の評価式では選択時間幅とも称する);
舌骨下筋群および舌骨上筋群の筋活動量(嚥下時の波形データの積分値であって、後述の評価式では積分とも称する);
舌骨下筋群および舌骨上筋群の最大振幅;
舌骨下筋群および舌骨上筋群の中央パワー周波数;
舌骨下筋群および舌骨上筋群のRMS;
舌骨下筋群および舌骨上筋群の全周波数帯のPSD(0Hz超500Hz以下)。
診断プロットを実行して得られたグラフ(「学習」プロットおよび「診断」プロット)を図5に、「学習」プロットに基づいて得られた評価式を以下にそれぞれ示す。



すべてのデータを用いて「飲み込み易さ」の予測値と実測値の相関係数を算出したところ、飲み込み易さの予測値と実測値の相関係数=0.59であった。
このように、段階(A)においてPSDを20−45Hz、46−80Hz、81−350Hzの周波数帯に分類して算出し、段階(B)の相関解析に用いることで、用いない場合よりも評価式の精度を高められると考えられた。

0069

[実施例3]飲食品の嚥下感覚の評価式の導出(3)
実施例1において、用いる飲食品を以下のパンに代え、被験者を4名とし、算出した嚥下パラメータを以下とした以外は実施例1と同様にして、飲食品の嚥下感覚の評価式を得た。

0070

<様々な香味の飲食品の官能評価データと表面筋電位の波形データの取得(4名)>
実験サンプルとして以下の2種類のパンを用意した。
パン1:市販のマーガリン(無香料)を塗ったパン
パン2:長谷川香料株式会社製バターフレーバー賦香した市販のマーガリンを塗ったパン
図1に示すように、被験者のオトガイ下部および前頸部に表面筋電位計の電極を着け、嚥下筋の表面筋電位の測定によって波形データを取得中の(0Hz超1000Hz以下の周波数帯を測定し、解析には0Hz超500Hz以下を用いた)被験者4名に、各サンプル5gを口に入れて咀嚼させ、一回で嚥下させた。また、被験者には、飲み込んだ後すぐに嚥下感覚に関する官能評価を行わせて、嚥下感覚として「飲み込み易さ」の度合いについて点数付けを行わせ、官能評価データを得た。点数付けでは、図2に示すようなスケールバーを用いて、スケール上で該当すると思われる位置を1カ所記録させた。「飲み込み易さ」の度合いの点数は、スケール左端からの距離とした。

0071

<段階(A)>
実施例1と同様にして以下の嚥下パラメータを算出した。
(実施例3の段階(A)で算出した嚥下パラメータ)
嚥下時の筋活動時間(後述の評価式では選択時間幅とも称する);
筋活動量(嚥下時の波形データの積分値であって、後述の評価式では積分とも称する);
舌骨下筋群および舌骨上筋群の最大振幅;
舌骨下筋群および舌骨上筋群の中央パワー周波数;
舌骨下筋群および舌骨上筋群のRMS;
舌骨下筋群および舌骨上筋群の、20−45Hz、46−80Hzおよび81−350Hzの各周波数帯で分類したPSD(パワースペクトル密度)。

0072

<段階(E)および段階(B)>
段階(E)として、上記段階(A)で算出した嚥下パラメータのうち、飲食品の嚥下感覚の官能評価データとの相関が高いパラメータを選択し、段階(B)で用いた。具体的には、段階(B)では以下の嚥下パラメータのみを用いて、実施例1と同様にしてニューラルネットワークによる相関解析を行った。
(段階(B)で用いた嚥下パラメータ)
嚥下時の筋活動時間(後述の評価式では選択時間幅とも称する);
筋活動量(嚥下時の波形データの積分値であって、後述の評価式では積分とも称する);
舌骨上筋群の最大振幅;
舌骨上筋群の中央パワー周波数;
舌骨上筋群のRMS;
舌骨上筋群の、20−45Hz、46−80Hzおよび81−350Hzの各周波数帯で分類したPSD(パワースペクトル密度)。
図6の診断プロットのうち「学習」プロットから、「予測式の保存」を実行し、以下の「飲み込み易さ」の予測値を導出できる、実施例3の評価式を得た。図中、+印はパン1(市販の(無香料)マーガリンを塗布したパン)を、〇印はパン2(賦香マーガリンを塗布したパン)を示す。

0073

実施例1、2と同様にして、JMP(登録商標) 13に読み込んだすべてのデータ、すなわち上記嚥下パラメータおよび官能評価データを用いてニューラルネットワークによって相関解析を行ったところ、本実施例において、嚥下感覚と予測値と実測値の相関係数=0.74であった。
以上から、嚥下感覚とは、硬さなどのテクスチャーだけではなく香りの違いによっても変化するものであり、それを本発明の解析方法によって精度よく予測できることが確認できた。

0074

[実施例4] 単独で嚥下感覚の指標となるパラメータの検討
嚥下パラメータのうち、単独でも飲み込み易さの指標として有用であるものを確認するため、実施例3(バターフレーバーの賦香有無の異なるマーガリン塗布食パン)において取得した嚥下パラメータおよび官能評価データを用いて検証を行った。具体的には、被験者に食パンを飲食させつつ筋電データを取得し、段階(A)で嚥下パラメータを算出し、官能評価で「飲み込み易い」または「飲み込みにくい」と回答させ、段階(B)で嚥下パラメータと官能評価データとの相関を確認した。結果を図7に示す。図7に示すように、「オトガイPSD20−45」、「オトガイPSD46−80」、「下筋PSD20−45」、「下筋PSD46−80」は、有用なパラメータであることが確認され、これらは単独でも飲み込み易さの指標として有用であることが確認された。

0075

[実施例5]飲食品の嚥下感覚の評価式の導出(4)
「実施例5の実施態様1:最初の嚥下時」
<様々な味と温度の飲食品の官能評価データと表面筋電位の波形データの取得(5名)>
本実施例では、実験サンプルとして以下の4種類の飲料サンプル1〜4を選択した。飲料サンプル1〜4は、糖類、クエン酸食塩ビタミンCを溶解させた糖酸水溶液であり、表1に記載の糖度および酸度、ならびに温度が異なる以外は同一のものとした。
飲料サンプル1:タイプA常温液温約20℃)
飲料サンプル2:タイプB常温(液温約20℃)
飲料サンプル3:タイプA冷蔵(液温約4℃)
飲料サンプル4:タイプB冷蔵(液温約4℃)

0076

そして、実施例1と同様に、筋電位計図1のようにオトガイ下部および前頸部に着けた複数(5名)の被験者に対し、同量の飲料サンプル1〜4を嚥下させ、各飲料の嚥下感覚について回答させた。具体的には、図2に示すようなスケールバーを用いて、スケール上で該当すると思われる位置を1カ所記録させ、「すっきりした喉ごしであるか(喉ごしまたは喉通りのよさ)」の度合いの点数はスケール左端(「非常に飲み込みづらい」の位置)からの距離とした。以上のようにして、嚥下時における表面筋電位の波形データおよび嚥下に関する官能評価データを得た。

0077

<段階(A)>
試料の飲料を全量嚥下するまでに、嚥下が数回行われ、嚥下回数は被験者によって異なる場合がある。そこで、実施例5の実施態様1では、最初の嚥下時に計測された表面筋電位から嚥下パラメータを算出した。
最初の嚥下について、実施例1と同様にして段階(A)を行った。算出した嚥下パラメータの種類は、以下のとおりとした。
(嚥下パラメータ)
嚥下時の筋活動時間(後述の評価式では選択時間幅とも称する);
舌骨上筋群の筋活動量(嚥下時の波形データの積分値であって、後述の評価式では積分とも称する);
舌骨上筋群の最大振幅;
舌骨上筋群の中央パワー周波数;
舌骨上筋群のRMS;
舌骨上筋群の、20−45Hz、46−80Hzおよび81−350Hzの各周波数帯で分類したPSD(パワースペクトル密度)。

0078

<段階(B)>
次いで、段階(B)として、これらの嚥下パラメータを使用して、解析手法として統計解析のひとつであるPLS回帰分析を行い、本発明の嚥下感覚の評価式を得た。診断プロットを実行して得られたグラフを図8に、評価式を以下にそれぞれ示す。図8では、縦軸は嚥下感覚に関する官能評価データ(点数)を、横軸は評価式から導出できる嚥下感覚の予測値を意味する。この評価式は、喉ごしのよさ(すっきり感)の予測値と実測値の相関係数=0.76であった。

0079

「実施例5の実施態様2:最後の嚥下時」
次いで実施例5の実施態様2では、最後の嚥下時に計測された表面筋電位から嚥下パラメータを算出した。
最後の嚥下についても、最初の嚥下と同様にして、下記に示す評価式を得た。図9はこの評価式に関する図であり、縦軸は嚥下感覚に関する官能評価データ(点数)を、横軸は上記評価式から導出できる嚥下感覚の予測値を意味する。相関係数は0.74であった。



以上から、嚥下感覚とは、硬さなどのテクスチャーだけではなく温度や味覚によっても変化するものであり、それを本発明の解析方法によって精度よく予測できることが確認できた。

0080

[実施例6]飲食品の嚥下感覚の評価式の導出(5)
「実施例6の実施態様1:最初の嚥下時」
4種類の飲料について行った実施例5の実施態様1(最初の嚥下の場合)において、段階(B)でPLS回帰分析に代えて機械学習のひとつであるニューラルネットワークを用いて行った以外は実施例5の実施態様1と同様にして、嚥下感覚の評価式を導出した。診断プロットを実行して得られたグラフ(「学習プロット」および「検証プロット」)を図10に、「学習」プロットに基づいて得られた評価式を以下にそれぞれ示す。図10において、縦軸は嚥下感覚に関する官能評価データ(点数)を、横軸は評価式から導出できる嚥下感覚の予測値を意味する。実施例1〜3と同様にして、すべての嚥下パラメータおよび官能評価データを用いて相関解析を行ったところ、嚥下感覚の予測値と実測値の相関係数=0.94であった。

0081

「実施例6の実施態様2:最後の嚥下時」
さらに、4種類の飲料について行った実施例5の実施態様2(最後の嚥下の場合)において、段階(B)でPLS回帰分析に代えて機械学習のひとつであるニューラルネットワークを用いて行った以外は実施例5の実施態様2と同様にして、嚥下感覚の評価式を導出した。診断プロットを実行して得られたグラフ(「学習」プロットおよび「検証」プロット)を図11に、「学習」プロットに基づいて得られた式を以下にそれぞれ示す。図11において、縦軸は嚥下感覚に関する官能評価データ(点数)を、横軸は上記評価式から導出できる嚥下感覚の予測値を意味する。実施例1〜3と同様にして、すべての嚥下パラメータおよび官能評価データを用いて相関解析を行ったところ、嚥下感覚の予測値と実測値の相関係数=0.94であった。



実施例5および6の結果から、段階(B)の解析で、統計解析であるPLS回帰分析と機械学習であるニューラルネットワークでは、後者の方がより精度の高い評価式を導出できると考えられた。

0082

[実施例7]選択する嚥下の検討
段階(A)の嚥下パラメータの算出に用いるデータを、実施例5の最初の嚥下または最後の嚥下に代えて、最後から1個前の嚥下、またはすべての嚥下の平均値とした以外は実施例5と同様にして、PLS回帰分析による嚥下感覚の評価式の導出を行った。すべての嚥下の平均値は、最初の嚥下から最後の嚥下までに行われた嚥下の回数で、各嚥下パラメータを除算すること(すなわち単純平均)で算出した。その結果、以下の評価式が得られた。相関係数は、最後から1個前の嚥下の場合で0.77、すべての嚥下の平均の場合で0.75であった。






相関係数は、実施例5において最初の嚥下では0.76、最後の嚥下では0.74であり、本実施例において最後から1個前の嚥下では0.77、すべての嚥下の平均では0.75であり、複数回の嚥下のうち、どの嚥下を選択して採用しても同様の精度の評価式が得られると考えられた。

0083

[実施例101]嚥下感覚のマッピング(1)
上述の実施例5において、4種類の飲料に関する官能評価データとして、官能評価において度合いの点数化ではなく喉ごしのすっきり感が「弱い」、「中程度」、「強い」の3種類から選択させた以外は実施例5と同様にして、判別分析によるおいしさのマッピングを行った。
探索的データ分析ソフトウェアJMP(登録商標) 13で、まず、段階(A)で算出した嚥下パラメータおよび段階(C2)で得た飲食品の官能評価データを読み込んだ。多変量解析として判別分析(教師あり学習)を選択した。
共変量として上述の嚥下パラメータを、分類を試みたいカテゴリとして官能評価データ(すなわち「喉ごしのすっきり感」の度合いを表す「弱い」、「中程度」、「強い」の三択)を選択した。
設定した判別法(「線形」、「等しい共分散行列」)で判別分析を実行した。判別分析で得られた2つの正準スコアを縦軸と横軸にプロットしたものを図12に示す。図12中、+印は喉ごしのすっきり感が「弱い」(「すっきり弱」)を、◇印は喉ごしのすっきり感が「中程度」(「すっきり中」)を、〇印は喉ごしのすっきり感が「強い」(「すっきり強」)を示す。図12の円は、上記ソフトウェアによって描画した、嚥下感覚(喉ごしのすっきり感)の「弱い」、「中程度」、または「強い」の場合にプロットされる可能性の高いエリアを示すものである。この判別分析で得られた判別式に、別途被験者に飲食品を嚥下させて算出した嚥下パラメータを導入すれば、当該飲食品の喉ごしのすっきり感の度合いが「弱い」、「中程度」、「強い」のいずれかに分類されるかを判別した結果が得られる。
なお、上述の実施例5の実施態様1の判別式に、被験者に飲食品を嚥下させて算出した嚥下パラメータを導入すれば、その飲食品の嚥下感覚の予測値に対応する正準スコアが図12のマップ上にプロットされ、判別の様子を可視化することができる。このように、本発明は、当該飲食品の嚥下感覚を予測し、かつその予測を直感的に見やすく示せるマップを得ることができる。
また、さらに、得られた正準プロットを使用して等高線マップを作成してもよい。すなわち、グラフメニューの「等高線図」を選択することで正準プロットの背景を官能評価データ(点数)ごとに濃淡分けして、判別分析を用いた「嚥下感覚」のマップに反映することができる。
マッピングは、官能評価データをよく反映して直感的にデータを把握できるものが好ましいので、官能評価データとよく照らし合わせたうえで最適と思われる解析手法を選択することが好ましい。例えば、3次元のマップを作成してもよい。

0084

[実施例102]嚥下感覚のマッピング(2)
実施例102では、判別分析において実施例101とは異なる観点による分類を行い、本発明の飲食品の嚥下感覚の提示方法を行った。

0085

「実施例102の実施態様1」
本実施例の実施態様1では、実施例5の4種類の飲料の嚥下パラメータおよび官能評価データを用い、段階(a)を省略した。
実施例101の判別分析において、官能評価データによる分類に代えて、段階(b)として実施例5の4種類の飲料の嚥下パラメータを飲食品の種類(4種類の飲料)による分類を行って、正準プロットを作成した。
次いで、段階(c)としてグラフメニューの「等高線図」を選択することで、正準プロットの背景を、実施例5の4種類の飲料の官能評価データごとに濃淡分けして、判別分析を用いた「嚥下感覚」のマップを得た。
得られた結果を図13(A)および(B)に示す。図13(A)は正準プロットであり、飲食品ごとに分類した、嚥下パラメータの分布図に相当する。図13(B)は、嚥下パラメータの分布図の背景色を、官能評価データごと(すなわち飲み込み易さの度合い)に濃淡分けした嚥下感覚のマップである。図13(B)では、背景の色が濃いほど、飲み込み易い(すっきり感が強い)ことを表している。このような処理によって、各飲食品の嚥下感覚を直感的に把握しやすいマップを導出することができる。

実施例

0086

「実施例102の実施態様2」
また、実施例102の実施態様2では、実施例5(4種類の飲料)にて取得した嚥下パラメータおよび官能評価データを用い、飲食品の種類による分類を行って、3次元の判別分析を行った。その結果を図14に示す。図14では、上記実施例102の実施態様1における4種類の飲料の場合とは異なり、判別分析における次元圧縮を3次元とした。すなわち、判別分析における次元圧縮を上記実施例102の実施態様1における4種類の飲料のように2次元にしても、この実施態様2のように3次元にしてもよく、判別の基準が直感的に分かりやすく表示できているものを適宜選択すればよい。

0087

本発明の解析方法によれば、嚥下感覚に関する官能評価結果を客観的に支持するデータを導出することができる。例えば、飲食品の嚥下感覚の評価式(表面筋電位の波形データから官能評価データ(点数)を予測する評価式)や、飲食品の嚥下感覚のマップを導出することができる。このようなデータは、飲食品の広告や製品プレゼンテーション等に提供することができ、産業上の利用性が高い。本発明では、統計解析によって、これまで有用性が見過ごされてきたパラメータによってヒトの感覚による官能評価を生理応答データで裏付けることや、パラメータから飲食品の嚥下感覚を予測することができる。また、使用するパラメータの選択を行うことで、さらに好適な評価式の導出が可能となる。
本発明の解析方法によれば、特定の個人や集団に対して、好ましい嚥下感覚(例えば、飲み込み易い)の飲食品の嚥下感覚を客観的に支持するデータを導出してもよい。このようなデータを用いると、特定の個人や集団に対して、オーダーメイド的に好ましい嚥下感覚や飲食品や香料を提供することができ、産業上の利用性が高い。
本発明の解析方法によれば、ビッグデータをもとにして、万人に好まれる嚥下感覚を予測することができ、産業上の利用性が高い。
本発明の嚥下感覚の予測方法によれば、個人の嚥下感覚の好みにあわせて飲食品を提供することができ、産業上の利用可能性が高い。特に高齢者などの場合において意思疎通が難しくなった場合でも、本人の好む嚥下感覚の飲食品を含む食事を提供できれば、食べる意欲も向上し、健康状態にも良い影響を与える可能性がある。

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