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課題

受光素子から取得された信号に基づき、強度と光学的距離の情報を同時に取得しかつ両者を正確に分離することで、光学的距離や強度の情報を算出する光学計測装置を得る。

解決手段

レーザー光源21、2次元走査デバイス26、ビームスプリッター27等が並んで配置され、対物レンズ31が測定対象物G1と対向する。ビームスプリッター27の左隣に受光素子29A、29Bが配置される。測定対象物G1より受光した2つの受光素子29A、29Bからの信号及び2次元走査デバイス26による走査の基準となる信号が信号比較器33を介して送り込まれたデータ処理部34においてヒルベルト変換して、離散的複数個のデータからなる計測データを得る。この計測データ列に続いて複数の0の値を埋め込むことで、被変換データとする。被変換データをフーリエ変換して測定対象物G1のプロフィル等の計測値を得る。

概要

背景

従来の光学的顕微鏡では、光学的距離等の3次元計測が困難であることに加え、位相情報強度情報を正確に分離することはできなかった。例えば、位相差顕微鏡は、コントラストの低い生物細胞等を明瞭に観察するために、位相板を用いて、位相情報を強度情報に変換して観察していた。したがって、位相情報を可視化できるが、強度情報も観察されていた。
このように従来の位相差顕微鏡は、純粋に位相情報あるいは強度情報だけを分離して、観察する顕微鏡ではなかった。また、位相情報を可視化する微分干渉顕微鏡においても、同様であった。特に、3次元計測を可能にするためには、位相情報である光学的距離情報と強度情報は明確に分離する必要性がある。

この一方、従来の光学的な行路差を検出する手段としては、共焦点顕微鏡デジタルホログラム顕微鏡等が知られている。
前者の共焦点顕微鏡は、測定対象物スポット光照射しそのスポット光に対してピンホールを介して共焦点位置に配置した受光素子にて受光した光量が最大になるように、対物レンズまたは測定対象物を動かすことにより、測定対象物の高さ情報や行路差情報を取得していた。

また、後者のデジタルホログラム顕微鏡は、測定対象物に対して略平行なレーザー光を照射し、測定対象物で回折された光を対物レンズにて集光し、レフランスとなる平面波とCCD等のエリアセンサ上にて干渉させてホログラムを作成するものである。そして、この干渉縞を計算にて解析することにより元の測定対象物からの波面を復元して、行路差情報を取得していた。

ところが、前者の共焦点顕微鏡では、基本的にスポット光内に位相分布があるとビームが変形し誤情報となる。特に測定対象物が細胞等の屈折率変化など波面が位相的に変化するようなものに対しては、その値の信頼性は乏しいと言わざるを得ない。また、受光した光量が最大になるように対物レンズや測定対象物を動かす必要性があるので、リアルタイム性欠けている。さらに、測定対象物が吸収率変化や反射率変化により強度むらの生じるようなものである場合、強度の変化が生じる点においては当然に受光した光量が変化するので、ピンホールを通過する光量は、合焦点で強度が強くなったのか、強度むらにより強くなったのか判断することはできず、誤った光学的距離を算出することになる。

後者のデジタルホログラム顕微鏡では、対物レンズで回折された光を集光し、参照平面波と干渉させて、その明暗パターンをCCD等で取り入れ計算機においてその波面を再生して情報としている。ところが、参照平面波はいくつもの光学素子を通過した平面波なので、平面波とはいえ微視的に見れば、波長の1/10程度は面内で凹凸がある。この波面の凸凹状態を何らかのキャリブレーション用の平面等で記憶しておいても、温度の揺らぎ空気密度の揺らぎ等で、実効的に揺らいでしまう。このために、異なる行路を通過した平面波と物体波との干渉パターンは厳密な意味では、物体波を再生しているとは言い難かった。

また、従来のホログラム顕微鏡では、結像レンズ等を用いているものが多く、レンズのNAによる空間周波数領域での位相情報や強度情報はMTFにより変化があり、正しく空間周波数再現されているとは言いがたかった。したがって、光学的距離情報も正しい値を計算しているとみなすことは困難であった。

他方、結像光学系の一部にフーリエ変換面を用意し、この面に位相型の空間変調器を配置し、0次回折光位相変調を加える方法が、下記特許文献1及び非特許文献1、2に開示されている。この方法では、0次回折光と1次回折光との間に90度ずつ位相差を生じさせた計4種類の画像を結像面に配置したCCDカメラ撮像している。そして、この4種類の画像の相互の演算から光学的距離を計測する方法とされている。

しかしこの時、0次回折光だけに位相差を生じさせることは、実効的に不可能である。なぜならば、0次回折光は試料からの変調を受けずに透過した光であるが、0次回折光の領域に重なった周波数の低い1次回折光があり、実質的に0次回折光と1回折光を区別することはできないからである。さらに、4つの位相を変えた画像を取得するに当たり空間光変調器の変調切り替えを行う必要性があり、CCDカメラで取得した画像は時間的にずれた情報となっている。従って、比較的高速に変化するような過程の変化を正しく反映しているとは言えない。

これに対してできるだけこの影響を少なくするために、0次回折光の広がり周辺部付近のごく狭い領域で本手法を適用することが考えられる。このようにすれば、空間周波数の周波数依存性や0次回折光に含まれる1次回折光の影響を低減させることができる可能性がある。ただし、極めて狭い範囲の光しか有効に取得することができなくなるので、光量が極めて低下し、SN比の良好な情報とすることは困難となる。

これらの事情に対して、近年のマイクロナノテクノロジー分野の発展に伴い、微細工業製品精密部品の3次元的な情報を高速で計測する技術に注目が集まっている。これに加え、生物学、医学農学において、細胞のように厚みを持った生体試料の3次元プロファイル情報を生きた状態でリアルタイムに取得したいという要求も高まっている。

しかしながら、基本的にすべての物体は高さや屈折率分布が異なり、さらに、吸収率や反射率等が異なるために、それぞれ異なった強度情報と光学的距離情報を有する。ホログラムを含む干渉縞を解析する方法では、位相情報を干渉縞の強度情報に変換し、CCD等で検出しているので、簡単に本来の強度情報を位相情報から分離することは本質的に困難である。

概要

受光素子から取得された信号に基づき、強度と光学的距離の情報を同時に取得しかつ両者を正確に分離することで、光学的距離や強度の情報を算出する光学計測装置を得る。レーザー光源21、2次元走査デバイス26、ビームスプリッター27等が並んで配置され、対物レンズ31が測定対象物G1と対向する。ビームスプリッター27の左隣に受光素子29A、29Bが配置される。測定対象物G1より受光した2つの受光素子29A、29Bからの信号及び2次元走査デバイス26による走査の基準となる信号が信号比較器33を介して送り込まれたデータ処理部34においてヒルベルト変換して、離散的複数個のデータからなる計測データを得る。この計測データ列に続いて複数の0の値を埋め込むことで、被変換データとする。被変換データをフーリエ変換して測定対象物G1のプロフィル等の計測値を得る。

目的

本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、受光素子から取得された信号に基づき、強度と光学的距離の情報を同時に取得しかつ両者を正確に分離し、測定対象物の有する真の強度分布や光学的距離の分布を正しく算出することで、光学的距離情報および透過率、反斜率、吸収率等の強度情報を算出する光学的計測装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

コヒーレント照射光照射する光源と、光源からの照射光を走査させて測定対象物に送る走査素子と、照射光の光軸方向に対して垂直な方向を境界線として両側に各1つ位置し、走査に伴い測定対象物により変調された照射光をそれぞれ受光して光電変換する少なくとも2つの受光素子と、これら受光素子にてそれぞれ光電変換されて出力された信号および該信号をヒルベルト変換した信号それぞれを、離散的複数個のデータからなる計測データとすると共に、この計測データを構成する複数個のデータ列に続いて複数の0の値を埋め込んだものを被変換データとし、この被変換データをフーリエ変換して2つの受光素子の出力から求まる測定対象物についての和信号差信号計測値を得る計測部と、を含む光学計測装置

請求項2

前記計測部にて、被変換データに関して直流部分から計測範囲の半分の周波数までのデータを抽出してフーリエ変換し、このフーリエ変換されたデータの内の必要とされる光学系の有する分解能を含む範囲の周波数までのデータをデコンボリューションして計測値を得る請求項1に記載の光学計測装置。

請求項3

2つの前記受光素子それぞれで光電変換された信号を第1の信号とし、この光電変換された各信号から交流成分とされる変調信号を抽出し、この交流成分の変調信号をヒルベルト変換した第2の信号と該第2の信号をさらにヒルベルト変換した第3の信号を用い、これら変換された各信号を2つの受光素子の一方の受光素子からの出力と他方の受光素子からの出力の和信号と差信号に施す請求項1から請求項2の何れかに記載の光学計測装置。

請求項4

前記走査素子が、照射光を相互に直交する2方向にそれぞれ走査させる2次元走査素子とされ、この2方向の内の少なくとも1方向の走査により測定対象物に照射された照射光が変調される請求項1から請求項3の何れかに記載の光学計測装置。

請求項5

前記走査素子にコントローラを接続し、このコントローラが走査素子の動作を操作して走査速度及び走査範囲を調整する請求項1から請求項4の何れかに記載の光学計測装置。

請求項6

コヒーレントな照射光を照射する光源と、光源からの照射光を走査させて測定対象物に送る走査素子と、照射光の光軸方向に対して垂直な方向を境界線として両側に各1つ位置し、走査に伴い測定対象物により変調された照射光をそれぞれ受光して光電変換する少なくとも2つの受光素子と、これら受光素子にてそれぞれ光電変換されて出力され時系列に入力される信号それぞれを、測定対象物が表示される画像を形成する際の少なくとも各ライン単位でフーリエ変換して、強度情報位相情報を得ると共に、これら強度情報と位相情報それぞれのMTFの基となるデータが計測された周波数に基づく係数を乗じてMTFをフラット化してから、これら強度情報と位相情報それぞれに対して逆フーリエ変換をして、2つの受光素子の出力から求まる測定対象物についての和信号と差信号の計測値を得る計測部と、を含む光学計測装置。

請求項7

前記計測部において、位相情報に関してはヒルベルト変換した信号としてからフーリエ変換して、強度情報と位相情報を得ると共に、MTFをフラット化する請求項6に記載の光学計測装置。

技術分野

0001

本発明は、レーザー光照射により測定対象物表面状態プロファイル計測細胞等の表面状態および内部状態の計測や観察に対して、透過度反射度吸光度等の強度情報光学的距離情報を同時に取得しかつ両者を正確に分離する光学計測装置に関し、顕微鏡等の光学機器の性能を向上させる装置に好適なものである。

背景技術

0002

従来の光学的顕微鏡では、光学的距離等の3次元の計測が困難であることに加え、位相情報と強度情報を正確に分離することはできなかった。例えば、位相差顕微鏡は、コントラストの低い生物細胞等を明瞭に観察するために、位相板を用いて、位相情報を強度情報に変換して観察していた。したがって、位相情報を可視化できるが、強度情報も観察されていた。
このように従来の位相差顕微鏡は、純粋に位相情報あるいは強度情報だけを分離して、観察する顕微鏡ではなかった。また、位相情報を可視化する微分干渉顕微鏡においても、同様であった。特に、3次元計測を可能にするためには、位相情報である光学的距離情報と強度情報は明確に分離する必要性がある。

0003

この一方、従来の光学的な行路差を検出する手段としては、共焦点顕微鏡デジタルホログラム顕微鏡等が知られている。
前者の共焦点顕微鏡は、測定対象物にスポット光を照射しそのスポット光に対してピンホールを介して共焦点位置に配置した受光素子にて受光した光量が最大になるように、対物レンズまたは測定対象物を動かすことにより、測定対象物の高さ情報や行路差情報を取得していた。

0004

また、後者のデジタルホログラム顕微鏡は、測定対象物に対して略平行なレーザー光を照射し、測定対象物で回折された光を対物レンズにて集光し、レフランスとなる平面波とCCD等のエリアセンサ上にて干渉させてホログラムを作成するものである。そして、この干渉縞を計算にて解析することにより元の測定対象物からの波面を復元して、行路差情報を取得していた。

0005

ところが、前者の共焦点顕微鏡では、基本的にスポット光内に位相分布があるとビームが変形し誤情報となる。特に測定対象物が細胞等の屈折率変化など波面が位相的に変化するようなものに対しては、その値の信頼性は乏しいと言わざるを得ない。また、受光した光量が最大になるように対物レンズや測定対象物を動かす必要性があるので、リアルタイム性欠けている。さらに、測定対象物が吸収率変化や反射率変化により強度むらの生じるようなものである場合、強度の変化が生じる点においては当然に受光した光量が変化するので、ピンホールを通過する光量は、合焦点で強度が強くなったのか、強度むらにより強くなったのか判断することはできず、誤った光学的距離を算出することになる。

0006

後者のデジタルホログラム顕微鏡では、対物レンズで回折された光を集光し、参照平面波と干渉させて、その明暗パターンをCCD等で取り入れ計算機においてその波面を再生して情報としている。ところが、参照平面波はいくつもの光学素子を通過した平面波なので、平面波とはいえ微視的に見れば、波長の1/10程度は面内で凹凸がある。この波面の凸凹状態を何らかのキャリブレーション用の平面等で記憶しておいても、温度の揺らぎ空気密度の揺らぎ等で、実効的に揺らいでしまう。このために、異なる行路を通過した平面波と物体波との干渉パターンは厳密な意味では、物体波を再生しているとは言い難かった。

0007

また、従来のホログラム顕微鏡では、結像レンズ等を用いているものが多く、レンズのNAによる空間周波数領域での位相情報や強度情報はMTFにより変化があり、正しく空間周波数再現されているとは言いがたかった。したがって、光学的距離情報も正しい値を計算しているとみなすことは困難であった。

0008

他方、結像光学系の一部にフーリエ変換面を用意し、この面に位相型の空間変調器を配置し、0次回折光位相変調を加える方法が、下記特許文献1及び非特許文献1、2に開示されている。この方法では、0次回折光と1次回折光との間に90度ずつ位相差を生じさせた計4種類の画像を結像面に配置したCCDカメラ撮像している。そして、この4種類の画像の相互の演算から光学的距離を計測する方法とされている。

0009

しかしこの時、0次回折光だけに位相差を生じさせることは、実効的に不可能である。なぜならば、0次回折光は試料からの変調を受けずに透過した光であるが、0次回折光の領域に重なった周波数の低い1次回折光があり、実質的に0次回折光と1回折光を区別することはできないからである。さらに、4つの位相を変えた画像を取得するに当たり空間光変調器の変調切り替えを行う必要性があり、CCDカメラで取得した画像は時間的にずれた情報となっている。従って、比較的高速に変化するような過程の変化を正しく反映しているとは言えない。

0010

これに対してできるだけこの影響を少なくするために、0次回折光の広がり周辺部付近のごく狭い領域で本手法を適用することが考えられる。このようにすれば、空間周波数の周波数依存性や0次回折光に含まれる1次回折光の影響を低減させることができる可能性がある。ただし、極めて狭い範囲の光しか有効に取得することができなくなるので、光量が極めて低下し、SN比の良好な情報とすることは困難となる。

0011

これらの事情に対して、近年のマイクロナノテクノロジー分野の発展に伴い、微細工業製品精密部品の3次元的な情報を高速で計測する技術に注目が集まっている。これに加え、生物学、医学農学において、細胞のように厚みを持った生体試料の3次元プロファイル情報を生きた状態でリアルタイムに取得したいという要求も高まっている。

0012

しかしながら、基本的にすべての物体は高さや屈折率分布が異なり、さらに、吸収率や反射率等が異なるために、それぞれ異なった強度情報と光学的距離情報を有する。ホログラムを含む干渉縞を解析する方法では、位相情報を干渉縞の強度情報に変換し、CCD等で検出しているので、簡単に本来の強度情報を位相情報から分離することは本質的に困難である。

0013

特表2007−524075号公報
特開2015−4643号公報
特開2013−238450号公報
特開2017−116925号公報
特開2017−133867号公報

先行技術

0014

Opt.Lett.29(21),2503-2505(2004)
Opt.Exp.19(2),1016-1026(2011)

発明が解決しようとする課題

0015

上記した特許文献1の特表2007−524075号公報では、空間変調器を用いて0次回折光に対して実質4つの位相差を生じさせている。しかし、空間変調器の面内ばらつき温度変化等により、安定した位相差を維持させることは困難であった。また、液晶の空間変調器を用いた場合には、直線偏光の向きと液晶分子の方向を正しく合わせないと位相以外に偏光も回転させてしまうので、調整が難しい。さらに、空間変調器により4つの位相差を生じさせているので、タイムラグが発生する。このため、時間的な変動の早い現象に対しては、4つの位相情報を異なる時間に取得していることになるので、正確な情報を取得できない。

0016

上より、従来の顕微鏡では、強度および光学的距離が同時に変化するような一般的な測定対象物に対して、これらを厳密に分けることができないので、正しい強度情報や光学的距離情報を算出することはできなかった。

0017

本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、受光素子から取得された信号に基づき、強度と光学的距離の情報を同時に取得しかつ両者を正確に分離し、測定対象物の有する真の強度分布や光学的距離の分布を正しく算出することで、光学的距離情報および透過率、反斜率、吸収率等の強度情報を算出する光学的計測装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0018

請求項1に係る光学計測装置は、コヒーレント照射光を照射する光源と、
光源からの照射光を走査させて測定対象物に送る走査素子と、
照射光の光軸方向に対して垂直な方向を境界線として両側に各1つ位置し、走査に伴い測定対象物により変調された照射光をそれぞれ受光して光電変換する少なくとも2つの受光素子と、
これら受光素子にてそれぞれ光電変換されて出力された信号および該信号をヒルベルト変換した信号それぞれを、離散的複数個のデータからなる計測データとすると共に、この計測データを構成する複数個のデータ列に続いて複数の0の値を埋め込んだものを被変換データとし、この被変換データをフーリエ変換して2つの受光素子の出力から求まる測定対象物についての和信号差信号計測値を得る計測部と、
を含む。

0019

請求項1に係る光学計測装置の作用を以下に説明する。
本発明においては、コヒーレントな照射光が光源から照射されると共に、走査素子がこの照射光を走査させて走査ビームとして測定対象物に送る。さらに、照射光の光軸方向に対して垂直な方向を境界線とした両側に各1つ位置した2つの受光素子が、走査に伴い測定対象物により変調された照射光をそれぞれ受光して光電変換する。

0020

そして、これら2つの受光素子でそれぞれ光電変換された信号および該信号をヒルベルト変換した信号それぞれを計測部にて、離散的な複数個のデータからなる計測データとする。さらに、この計測データを構成する複数個のデータ列に続いて複数の0の値を挿入して、計測データ及びこれに隣り合う複数の0の値を埋め込んだものを被変換データとする。

0021

他方、計測部においてこの被変換データをフーリエ変換することで、電圧に変換された測定対象物の有する空間周波数の分析を行うことが出来ることになり、対物レンズ等の有するNAによる空間周波数の劣化修復することができる。この結果として、2つの受光素子の出力から求まる和信号と差信号から、測定対象物についての真の透過率、反射率、吸収率等の強度情報の計測値を得ると共に、位相情報に基づき測定対象物の真の光学的距離情報の計測値を得ることができる。

0022

つまり、本発明によれば、特別な空間変調器等の変調素子を用いて光源からの照射光に位相変化を与えてCCD等で受光することもなく、走査素子が走査させて走査ビームとされる照射光が測定対象物に照射されて反射または透過されることで、測定対象物を照射光が経由する。これに伴って2つの受光素子で受光しそれぞれ光電変換された信号および該信号をヒルベルト変換した信号それぞれを、離散的な複数個のデータからなる計測データとするだけでなく、この計測データを上記のように被変換データとしてフーリエ変換を行うことにする。

0023

このことより、特別な装置や素子を用いること無く、本発明に係る光学計測装置は、レンズの有するNAによる空間周波数の再現性の劣化を測定値に基づき自動的に補正することで、測定対象物の有する強度情報と光学的距離情報を同時に取得しかつ両者を完全に分離し、測定対象物の有する真の強度分布や光学的距離の分布を正しく算出できるようになる。

0024

以上の結果として、本発明が適用された顕微鏡等では、反射光学系及び透過光学系において、走査ビームの照射位置から同時に強度情報と光学的距離情報を取得することができるので、生きたままの細胞やマイクロマシンなどの状態変化などの強度変化や3次元計測をリアルタイムに行うことが可能となる。しかも、複数のCCD等により取得する複数のデータではなく、同一観測点からの情報となるので、画素ズレによる位置合わせとは無縁な処理となり、確実に同一箇所から異なる情報を取得することができる。

0025

また、強度情報と高さ情報が混在するような場合、ピンホールを通過する最大光量にて高さを算出する前述の共焦点顕微鏡の一種であるレーザー走査型共焦点顕微鏡では、誤信号となる高さ情報である光学的距離情報が、本装置では確実にしかも一回の走査にて算出できるので、非常に大きな特徴を有することとなる。

0026

さらに、本発明を透過型の顕微鏡に適用した場合、簡単な装置になるのに伴い、細胞や微小生物等を生きたままで蛍光着色せず、高い分解能であって簡易且つ高速度に可視化して観察、計測できる。しかも、位相情報より光学的距離情報が求められ、強度情報より透過率や吸収率が求められので、いくつかの生体物理量が生きたまま計測できるといった大きな特徴を有することになる。

0027

請求項2によれば、前記計測部にて、被変換データに関して直流部分から計測範囲の半分の周波数までのデータを抽出してフーリエ変換し、このフーリエ変換されたデータの内の必要とされる光学系の有する分解能を含む範囲の周波数までのデータをデコンボリューションして計測値を得る。この結果として、最小限のデータのみをデコンボリューションして計測値を得ることになるため、データ処理が容易かつ高速になり、強度情報および光学的距離情報を一層簡易に分離して求めることができるようになる。

0028

次に、請求項3によれば、2つの前記受光素子それぞれで光電変換された信号を第1の信号とし、この光電変換された各信号から交流成分とされる変調信号を抽出し、この交流成分の変調信号をヒルベルト変換した第2の信号と該第2の信号をさらにヒルベルト変換した第3の信号を用い、これら変換された各信号を2つの受光素子の一方の受光素子からの出力と他方の受光素子からの出力の和信号と差信号に施すことで、強度情報および光学的距離情報を簡易に求めることができる。

0029

この一方、請求項4のように、走査素子が、照射光を相互に直交する2方向にそれぞれ走査させる2次元走査素子とされ、この2方向の内の少なくとも1方向の走査により測定対象物に照射された照射光が変調されることが考えられる。さらに請求項5のように、前記走査素子にコントローラを接続し、このコントローラが走査素子の動作を操作して走査速度及び走査範囲を調整することが考えられる。このようにすれば、2次元の画像が単に得られるだけでなく、コントローラの設定を変更するだけで、任意の変調量かつ任意の範囲にて計測が可能となる。

0030

請求項6に係る光学計測装置は、コヒーレントな照射光を照射する光源と、
光源からの照射光を走査させて測定対象物に送る走査素子と、
照射光の光軸方向に対して垂直な方向を境界線として両側に各1つ位置し、走査に伴い測定対象物により変調された照射光をそれぞれ受光して光電変換する少なくとも2つの受光素子と、
これら受光素子にてそれぞれ光電変換されて出力され時系列に入力される信号それぞれを、測定対象物が表示される画像を形成する際の少なくとも各ライン単位でフーリエ変換して、強度情報と位相情報を得ると共に、これら強度情報と位相情報それぞれのMTFの基となるデータが計測された周波数に基づく係数を乗じてMTFをフラット化してから、これら強度情報と位相情報それぞれに対して逆フーリエ変換をして、2つの受光素子の出力から求まる測定対象物についての和信号と差信号の計測値を得る計測部と、
を含む。

0031

請求項6に係る光学計測装置の作用を以下に説明する。
本発明においては、コヒーレントな照射光が光源から照射されると共に、走査素子がこの照射光を走査させて走査ビームとして測定対象物に送る。さらに、照射光の光軸方向に対して垂直な方向を境界線とした両側に各1つ位置した2つの受光素子が、走査に伴い測定対象物により変調された照射光をそれぞれ受光して光電変換する。

0032

そして、これら2つの受光素子でそれぞれ光電変換されて出力され時系列に計測部に入力される信号それぞれをこの計測部にて、測定対象物が表示される画像を形成する際の少なくとも各ライン単位でフーリエ変換する。これに伴って、フーリエ変換により得られる強度情報と位相情報の基となるデータが計測された周波数に基づく係数をこれら情報に乗じることで、これら強度情報と位相情報のMTFを更にフラット化する。

0033

他方、これらフーリエ変換により得られた強度情報と位相情報それぞれに対して計測部にて逆フーリエ変換をすることで、対物レンズ等の有するNAによる空間周波数の劣化を修復することができる。この結果として、2つの受光素子の出力から求まる和信号と差信号から、測定対象物についての真の透過率、反射率、吸収率等の強度情報の計測値を得ると共に、位相情報に基づき測定対象物の真の光学的距離情報の計測値を得ることができる。

0034

つまり、本発明によれば、請求項1の発明と同様に、特別な空間変調器等の変調素子を用いて光源からの照射光に位相変化を与えてCCD等で受光することもなく、走査素子が走査させて走査ビームとされる照射光が測定対象物に照射されて反射または透過されることで、測定対象物を照射光が経由する。これに伴って2つの受光素子で受光しそれぞれ光電変換された信号を少なくとも各ライン単位でフーリエ変換し、これにより得られた強度情報と位相情報それぞれのMTFをフラット化し、逆フーリエ変換を行うことで、請求項1の発明と同様な作用効果が得られる。

0035

請求項7によれば、前記計測部において、位相情報に関してはヒルベルト変換した信号としてからフーリエ変換して、強度情報と位相情報を得ると共に、MTFをフラット化する。この結果として、強度情報だけでなく光学的距離情報をもより適切に求めることができる。

発明の効果

0036

上記に示したように、本発明の光学計測装置は、コヒーレントな照射光が光源から照射されると共に、走査素子がこの照射光を走査させて走査ビームとして測定対象物に送ることで、この照射光を変調する。
さらに、照射光の光軸方向に対して垂直な方向を境界線として両側に各1つ位置した受光素子でそれぞれ光電変換された信号をヒルベルト変換して計測データを得ると共にこの計測データを基にした被変換データをフーリエ変換する。このことにより、測定対象物の強度情報と位相情報を同時に取得しかつ両者を正確に分離することとし、これに伴い、定量的な強度と光学的距離等の算出が可能になるという優れた効果を奏する。

図面の簡単な説明

0037

本発明に係る光学計測装置の実施例1とされる反射光学系の装置のブロック図である。
図1の反射光学系の受光素子上における光照射領域を表す説明図である。
レーザー光の繰り返し走査を説明する斜視図である。
実施例1の受光素子で得られる空間周波数におけるMTF曲線カットオフ周波数を表すグラフを示す図であって、図4(A)に強度部のコントラストを示し、図4(B)に位相部のコントラストを示す。
本発明に係る光学計測装置の実施例2とされる透過光学系の装置のブロック図である。
実施例2の変形例とされる透過光学系の装置のブロック図である。
本発明に係る光学計測装置の実施例3とされる装置の受光素子上における光照射領域を表す説明図である。
本発明に係る光学計測装置の実施例4の光学系を表す概略図である。
本発明に係る光学計測装置の実施例5とされる反射光学系と透過光学系を併用した装置のブロック図である。
測定対象物の透過光学系の強度情報を表示した画面を示す図であって、図10(A)は透過光学系の強度情報を表示する画面とされ、図10(B)は図10(A)の画像を縮小して4つ表示する画面とされる。
測定対象物の透過光学系の強度情報を表示した画面を示す図であって、図11(A)は透過光学系の強度情報を表示する画面とされ、図11(B)は解像度を変えず図11(A)の画像を表示する部位だけ4つ表示する画面とされる。

0038

以下に、本発明に係る光学計測装置の実施例1から実施例5を各図面に基づき、詳細に説明する。

0039

本発明に係る光学計測装置の実施例1を以下に図1及び図2を参照しつつ説明する。本実施例は、走査ビームを測定対象物で反射する反射光学系の装置とされている。図1は、実施例に係る反射光学系の装置の構成を示すブロック図である。

0040

この図1に示すように、コヒーレントな照射光であるレーザー光が照射(出射)される光源であるレーザー光源21と、このレーザー光から平行光を得られるように収差補正されたコリメーターレンズ22とが順に配置されている。従って、本実施例では、レーザー光源21から出射されたレーザー光が、コリメーターレンズ22により平行光とされる。

0041

また、このコリメーターレンズ22に対して、2群のレンズからなる瞳伝達レンズ系25、入力されたレーザー光を2次元走査する2次元走査素子である2次元走査デバイス26、入力されたレーザー光を本来的には分離して出射するためのものであるビームスプリッター27が、さらに順に並んで配置されている。そして、図1に示すように瞳伝達レンズ系25に向かう側のレーザー光の光路を光軸Lとしている。なお、この2次元走査デバイス26には、レーザー光を2次元走査する走査範囲や走査速度を調整する電圧等を変更するための制御手段であるコントローラ23が接続されている。

0042

さらに、ビームスプリッター27に隣り合って、2群のレンズからなる瞳伝達レンズ系30が位置し、この隣に対物レンズ31が測定対象物G1と対向して配置されている。つまり、これら部材も光軸Lに沿って並んでいることになる。以上より、レーザー光がこの光軸Lに沿って、瞳伝達レンズ系25、2次元走査デバイス26、ビームスプリッター27、瞳伝達レンズ系30、対物レンズ31を順に経て、測定対象物G1に照射される。この際、2次元走査デバイス26の動作により、このレーザー光が走査ビームとなって測定対象物G1上で2次元的に走査される。

0043

他方、光軸Lが通過する方向に対して直交する方向であってビームスプリッター27の隣の位置には、複数の光センサにより構成される受光素子群29が配置されている。そして、図1に示す測定対象物G1にて反射した走査ビームは回折光となり、対物レンズ31、瞳伝達レンズ系30及びビームスプリッター27の順で戻って平行光となる。これに伴いこのビームスプリッター27で反射して、本来の光軸Lに対して直交する照射光の光軸Lに沿って受光素子群29に入射される。

0044

尚、この受光素子群29は、測定対象物G1のファーフィールド遠視野)面に配置されているだけでなく、本実施例では2つの受光素子29A、29Bにより構成されている。但し、図2に示すように、走査ビームLAのスポットの中心となる光軸Lに沿った方向に対して略垂直な面上であってこの光軸Lを通る境界線Sを挟んで、これら受光素子29A、29Bがそれぞれ配置されている。つまり、境界線Sの片側にずれて受光素子29Aが位置し、これと境界線Sの反対側にずれて受光素子29Bが位置していて、測定対象物G1で反射することで経由した走査ビームLAをこれら各受光素子29A、29Bが受光する。

0045

さらに、各受光素子29A、29Bは図示しない光電変換部を有した構造とされていて、各受光素子29A、29Bが走査ビームLAを受光してそれぞれ光電変換することになる。
この各受光素子29A、29B及び、2次元走査デバイス26の動作を操作する前述のコントローラ23は、信号比較器33にそれぞれ接続されている。これに伴って、信号比較器33が各受光素子29A、29Bからの信号及びコントローラ23からの信号により測定対象物G1の強度情報および位相情報を得ることになる。そして、この信号比較器33が、最終的にデータを処理して測定対象物G1のプロフィル等の計測値を得るデータ処理部34に繋がっている。このため、本実施例では、これら信号比較器33及びデータ処理部34が計測部とされている。尚、このデータ処理部34は図示しないものの、アナログデータをデジタルデータに変換するためのADコンバータを内蔵している。

0046

また、レーザー光源21は半導体レーザーであり、コヒーレントなレーザー光を発生する。このレーザー光をコリメーターレンズ22により平行光束にし、瞳伝達レンズ系25に入射させる。このとき、レーザー光の入射ビーム径は、瞳伝達レンズ系25との兼ね合いより、絞り機構(図示せず)等を用いて適正化しておくことにする。

0047

ここで、コリメーターレンズ22と2次元走査デバイス26との間に配置されている瞳伝達レンズ系25は、コリメーターレンズ22の出射面位置を次の2次元走査デバイス26に共役に伝達するための光学系である。この瞳伝達レンズ系25を通過したレーザー光は、2次元走査デバイス26を経由して走査ビームとなってビームスプリッター27に送られるが、このビームスプリッター27からの走査ビームは、対物レンズ31の瞳位置に共役にする瞳伝達レンズ系30を介して対物レンズ31に入射する。

0048

以上より、本実施例では、変調されていない状態のレーザー光がレーザー光源21より照射されるものの、2次元走査デバイス26により走査ビームとされたレーザー光が測定対象物G1に入射されてパターンを有する強度変化と光学的距離変化により実質的に変調されると共に測定対象物G1で反射されて、受光素子群29により走査ビームのフーリエ変換パターンの変調信号を最終的に検出する。

0049

また、図3に示すように、2次元走査デバイス26は、水平方向Xに沿ってレーザー光を繰り返して光軸Lを移動しつつ測定対象物G1上で走査する。但し、この繰り返しに際して図3における1、2、3、4・・・のように垂直方向Yに沿って順次走査位置を変更していくことで、2次元走査を可能としている。そして、この2次元走査デバイス26の動作を調整するコントローラ23は、本装置の視野範囲を変更可能としている。つまり、コントローラ23が2次元走査デバイス26の水平方向の走査範囲をコントロールする電圧を変更したり、垂直方向の走査範囲を変更したりすることで、自由に3次元画像拡大縮小して視野範囲を調整可能となる。尚この際、コントローラ23は横分解能を一定に保ったまま、視野範囲だけを変更できる。

0050

従って、本実施例によれば、図3に示すように測定対象物G1の表面に凸部Cが存在するような凹凸があったり、高濃度の箇所Dが存在するような濃淡があったりした場合でも、2次元走査デバイス26により走査されて照射されたレーザー光の回折量や反射量の変化により、これら凸部Cや高濃度の箇所Dを正確に再現可能となる。

0051

このようにレーザー光源21から変調されていないレーザー光が照射されるが、2次元走査デバイス26による走査により走査ビームとされたこのレーザー光は、測定対象物G1を経て回折を生じて実質的に回折光となる。この回折光のうち、0次回折光及び1次回折光自体は無変調光であり、これら回折光の強度信号は無変調信号となる。
この一方、0次回折光と1次回折光が重なった部分は、0次回折光に対して1次回折光が位相差を有した信号なので、変調された強度信号となる。なぜならば、強度ないし光学的距離のそれぞれは、ある空間周波数の集合体とみなせ、照射光であるビームの走査により0次回折光と1次回折光の重なった部分は、1次回折光に対応した空間周波数で変調される。

0052

この変調された光は受光素子29A、29Bによって、空間周波数に対応した周波数の電流に強度信号として変換され、この受光素子29A、29B内の光電変換部の電流電圧変換回路等により、この電流を電圧に変換する。したがって、無変調光である0次回折光及び1次回折光自体はDC信号となり、変調光である0次回折光と1次回折光の重なった部分はAC信号となる。

0053

次に、本実施の形態に係る光学計測装置のデータ処理について以下に具体的に説明する。ただし、反射光学系のみならず透過光学系においてもデータ処理については同様なので、以下に一括して説明する。

0054

各受光素子29A、29Bにてそれぞれ光電変換されて出力された各信号が信号比較器33においてコントローラ23からの信号と比較されて、測定対象物G1の信号情報を得ることになる。そして、この信号比較器33からこの信号情報が送り込まれたデータ処理部34においてヒルベルト変換される。そしてこの信号情報自体及びヒルベルト変換された信号それぞれをデータ処理部34にて、離散的な複数個のデータからなる計測データとする。

0055

例えば、データ処理部34の一部を構成しているADコンバータのサンプリング周波数を480MHzとし、走査ビームの走査速度をv=3.0m/sとした場合、240MHzの周波数は12.5nmの間隔に相当し、30MHzの周波数は100nmの間隔に相当する。
これに対して、例えば使用しているレーザー光源21のレーザー波長を488nmとし、対物レンズ31のNAを0.95とすると、カットオフの空間周波数は256nmとなるので、100nmの間隔でデータを取得すれば、十分ということになる。ただし、本発明の実施例4に示すような横分解能を向上させる光学的においては、さらに取得する周波数の上限を高くし、例えば60MHzまでにすればよい。

0056

本実施の形態の場合、測定対象物G1上における走査ビームの走査速度との関係から、ヒルベルト変換後において上記AC信号をAD変換した離散的なデータからなる計測データとして、30MHzの周波数で16個のデータを得ることにする。

0057

さらに、時系列的に流れることになるこの16個の計測データに続く隣り合う位置に、データ処理部34において複数個とされる合計2n−16個の0の値のデータを埋め込むことでこれら0の値が挿入されて、合計2n個のデータからなる被変換データとする。最後にこの被変換データをフーリエ変換する形でデータを処理して、電圧に変換された測定対象物G1の有する空間周波数の分析を行うことで、対物レンズ31等の有するNAによる空間周波数の劣化を修復することができる。

0058

この結果として、2つの受光素子29A、29Bの出力から求まる各信号データを上記のように処理して得られた和信号と差信号から、測定対象物G1についての真の透過率、反射率、吸収率等の強度情報の計測値や、位相情報に基づき測定対象物G1の真の光学的距離情報の計測値を得ることにより、測定対象物G1のプロフィル等が得られる。

0059

つまり、測定対象物G1のプロフィル等は、様々な凸凹、屈折率分布および強度分布を有しているが、これらの凸凹や分布は、様々な空間周波数を要するフーリエ級数で表すことができる。そして、0次回折光とその空間周波数の有する1次回折光との関係により、主にこれらの凸凹や分布の情報が決まるので、これらの関係を基にして計測値を得ることになる。

0060

ただし、2n個の被変換データのうちの意味のあるデータはこの内の半分の2n-1個となるので、データ処理部34において0Hzから240MHzまでの間の2n-1 個の被変換データを全体から分割して取り出すことにする。さらにこの内の30MHz以下の周波数の信号を有効な信号とすると、2 n-1/8個の被変換データが有効な信号データである。このため、データ処理部34にて2n個全体のフーリエ変換を行い、このうちのDC(0MHz)から30MHzまでの2 n-1/8個のデータを有効とする。

0061

これに伴い、連続した2n個の被変換データの内の2 n-1/8個の被変換データを切り出したことになるので、連続した2n個のフーリエ変換されたデータの内の求めたいデータのフーリエ変換値と2 n-1/8個の1よりなる矩形関数のフーリエ変換値とのコンボリューションとなる。したがって、2 n-1/8個だけの求めたいフーリエ変換されたデータは、このコンボルーションされた関数の矩形関数に対するデコンボリューションをすればよい。このデコンボリューションは、2 n-1/8個の周波数がわかっているδ関数と値のわかっている矩形波のフーリエ変換であるシンク関数との総和であるので、2 n-1/8元の方程式解くことと等価になることで、測定対象物G1についての計測値が得られる。

0062

具体的には、n=10とした場合、2n個のデータとは1024個のデータである。そして、この内のAD変換された離散的な16個のデータが計測データであり、残りの1008個のデータに0の値が入力されていて、最終的にこれらが統合されて被変換データとなる。
そして、この1024個のデータからなる被変換データをフーリエ変換し、このうちのDCから64個のデータを有効とし、上記したようにデコンボリューションすれば、30MHzで離散的な周波数のフーリエ級数係数(振幅と位相)が得られる。この場合には、64元方程式を解けばよい。

0063

この振幅と位相に関するフーリエ級数係数とレーザー光の走査による走査ビームの空間周波数とは、1対1の関係で結ばれているので、強度に係るMTF及び位相である光学的距離に係るMTFに関して、対物レンズ31固有のNAにより、空間周波数と電気的に検出される周波数の関係は、一義的に決まる。また、実施例4で示すような横分解能向上タイプにおいても、対物レンズ31のNAと各受光素子29A、29Bの位置関係による実効的なNAによって、同じく空間周波数と電気的に検出される周波数の関係が1対1で対応するので、電気的にフーリエ変換で求めたフーリエ級数の振幅や位相と空間周波数とが一義的に対応する。

0064

したがって、上記したフーリエ変換による離散的な周波数の振幅と位相に関するフーリエ級数係数は、離散的に検出された空間周波数になるので、使用する対物レンズ31に対応した、強度と光学的距離の空間周波数に関して検出された信号の修復係数を組み込んでおけば、フーリエ変換で求めた振幅と位相および修復係数により、光学的距離や強度の情報を正しく導くことが可能となる。

0065

以上より、本実施の形態によれば、上記手順を踏んでデータ処理部34にて得られた計測データを基にして被変換データとしてMTFを自動的に補正することで、光学的距離および強度分布を光学系の有するカットオフ周波数まで完全に再現して定量化することが可能となる。

0066

つまり、本実施の形態に係る光学計測装置は、対物レンズ31等の有するNAによる空間周波数の再現性の劣化を得られた測定値に基づき自動的に補正することで、測定対象物G1の有する強度情報と光学的距離情報を同時に取得しかつ両者を完全に分離できるので、測定対象物G1の有する真の強度分布や光学的距離の分布を正しく算出できるようになる。なお、フーリエ変換する際には、高速フーリエ変換FFT:fast Fourier transform)のアルゴリズム具現化するソフトウエアないしハードウエアを用いることが考えられる。

0067

次に、受光素子29A、29Bで検出される信号がどのようになるかを以下に具体的に示す。反射光学系のみならず透過光学系においても、また、高分解能化された透過光学系においても、信号処理としては同様なので、ここで以下の実施例において一括して説明する。

0068

測定対象物G1の状態は、強度パターンと光学的距離パターンの積で一般的に表され、測定対象物G1によって照射光は回折される。
簡単のために、強度パターンの複素振幅E0はピッチdiの余弦波パターンとし、光学的距離パターンの位相Θはピッチdpの正弦波パターンとする。照射光の波長をλ、強度の変調度をm、媒体と測定対象物の屈折率差をδn、厚さをhとすると、以下の数式のように表すことができる。

0069

0070

これらのパターンに波長λの光を照射し、ファーフィールドであるフーリエ変換面に配置した受光素子29A、29Bで受光する。振幅部分の測定対象物G1のパターンにおける、強度パターンの複素振幅E0のフーリエ変換面では、光軸Lに対して片側でかつ1次回折光と−1次回折光が重ならない領域、すなわち、空間周波数が比較的高い領域を考えると、1次回折光側では以下の数式のようになる。

0071

0072

同様に、位相部分のフーリエ変換面では、光軸に対して片側でかつ1次回折光と−1次回折光が重ならない空間周波数が比較的高い部分を考える。1次回折光側では以下の数式で空間周波数が比較的高い部分が与えられる。

0073

0074

このため、1次回折光側では、光の振幅分布ERは以下の数式のようになる。

0075

0076

ここで、aは光学的距離の位相情報を表し、bは光学的距離の位相情報の1次ベッセル関数と0次ベッセル関数の比を表している。また、上記したようにmは強度の変調度を表している。したがって、1次回折光側で受光する光量の出力IRは以下の数式で求められる。

0077

0078

同様にして、光軸Lに対して片側でかつ1次回折光と−1次回折光が重ならない周波数が比較的高い部分を考える。−1次回折光側では、光の振幅分布ELは以下の数式のようになる。

0079

0080

したがって、−1次回折光側で受光する光量の出力ILは以下の数式のようになる。

0081

0082

なお、1次回折光側と−1次回折光側で多少の回路ゲインの違い等が生じている可能性を考慮して、係数値K1、K2を入れて検出される信号レベルA1、A2に違いを持たせ一般化した。

0083

上記のように強度部は同相であり、位相部は逆相となる。
詳細は割愛するが、光軸Lを境界として、対物レンズのNAと同じ領域の光を受光する受光素子を用いた場合でかつ、測定対象物G1上でのスポット径に対して、スポット径の大きさと同じ空間周波数に対して、上記数式となる。

0084

図4に示すグラフのように、MTF曲線Mの上記した空間周波数におけるカットオフ周波数の1/2の周波数を点線Tで示す。つまり、図4(A)に示す強度部のコントラストは点線Tで示すように最大値の1/2の値になり、図4(B)に示す位相部のコントラストは点線Tで示すように最大値と同一の値になる。これら以外の空間周波数においては、強度部のMTF曲線Mを図4(A)に示すようになり、位相部のMTF曲線Mを図4(B)に示すようになる。

0085

したがって、以下の議論で求めることにする強度の変調度m,光学的距離の位相情報の1次ベッセル関数bの値は、空間周波数のカットオフ周波数の1/2の周波数に対するものとなる。
他方、特開2015−4643号公報の出願において、本願発明者たちはビームの走査を利用して、光電変換された周波数情報から測定対象物G1が有する空間周波数を特定し、MTFを補正する手段を提案している。この手法を用いることにより、実際のm,bの値を修正すれば、測定対象物G1が本来有する強度の変調度mやbを介して光学的距離情報が得られることになる。

0086

なおこの際、前述のようにデータ処理部34にて得られた計測データを基にして被変換データを作成し、この被変換データをフーリエ変換によるデータ処理する形で、具体的にMTFを自動的に補正する手段を採用することが考えられる。このことで、強度情報および位相情報である光学的距離情報を実効的なカットオフ周波数まで、空間周波数によらず一定にすることができる。

0087

さて、走査ビームを速さvで走査した場合、空間周波数に相当した変調信号が走査ビームに乗るので、上記θとηはそれぞれ検出される周波数をfi,fpとすると、以下の数式で実効的に表すことができる。つまり、以下のように空間周波数の位相は、変調を受けることになる。

0088

0089

次に、各受光素子で1次回折光と−1次回折光からそれぞれ得られた信号を第1の信号とするが、この第1の信号の交流成分の変調信号を2回続けてヒルベルト変換するものとする。この際、1回目のヒルベルト変換した第2の信号をH1(IR)やH1(IL) で表し、2回目のヒルベルト変換した第3の信号をH2(IR)やH2(IL)で表すものとする。そして、1次回折光側の受光素子で得られた出力と−1次回折光側の受光素子で、得られた信号のそれぞれのヒルベルト変換は下記の式となる。

0090

0091

ここで、まず光量の現信号IR及び現信号ILである第1の信号と2回のヒルベルト変換された第3の信号H2(IR)やH2(IL)との和の出力か、現信号IR、ILのDC出力を取り出すと、以下のようになる。

0092

0093

この信号により除算すると、規格化することができる。
すなわち、α をα=2b/(1+b2)とし、βをβ=2m/(1+m2)とおくことにする。

0094

1次回折光側と−1次回折光側で受光された出力値の現信号IR、ILである第1の信号とヒルベルト変換された第3の信号H2(IR)やH2(IL)は、それぞれ以下の式のようになる。尚、θ0はηに対応し、θ1はθに対応する。

0095

0096

さて、これら変換された各信号を2つの受光素子の一方の受光素子からの出力と他方の受光素子からの出力である1次回折光側の光量の出力IRと−1次回折光側の光量の出力ILに施した和信号と差信号は、以下の数式のようになる。

0097

0098

このように強度に関する信号は同相なので、これらの比を取ると、下記(3)式のように光学的距離の信号である位相信号のみとなる。このような和の信号であるIR+ILが純粋な強度信号となり、下記(3)式のXが純粋な位相情報となる。そして、これら各情報の信号自体に対して上記したフーリエ変換を行う。この際、強度情報に関しては、電気信号の周波数に対応した空間周波数を図4(A)のMTF曲線に基づいて計測された信号ゲインを変化させて補正する係数をかける。また、位相情報である光学的距離情報に関しては、同様に図4(B)のMTF曲線を用いて信号ゲインを補正する係数をかける。

0099

上記した例では、サンプリング周波数を480MHzとし、走査ビームの走査速度をv=3.0m/sとした場合に、カットオフ周波数100nmが電気的信号の周波数で30MHzに対応するので、DC(0MHz)から30MHzを64分割した周波数を補正することが出来る。つまり、DCから0.01/nmまでの間を64分割した空間周波数で測定対象物G1の空間周波数を表現し、これを修復させたことに相当する。

0100

したがって、上記の手法を用いることにより、測定対象物G1の屈折率や高さの情報である光学的距離情報および、測定対象物G1の透過度、吸収率等を反映した強度情報を十分に再現したことになる。尚、さらなる精度の向上を求める場合には、実効上、フーリエ変換の点数を可能な限り多くすればよい。

0101

0102

また、差信号のヒルベルト変換と2回のヒルベルト変換の比を取ると、以下の(4)式、(5)式のようになる。

0103

0104

したがって、(4)式より光学的距離の位相の空間周波数に対する位相θ0を求め、(3)式よりαを求める。αはα=2b/(1+b2)であり、b=J1(a)/ J0(a)なので、bに関する2次方程式を解くことにより、bを算出する。
bは、0次と1次のベッセル関数を介して、光学的距離の位相情報の最大振幅であるaと結びついているので、aを導くことができる。bは任意の値(b<1およびb>1の値)となるので、適正に選択する。特に、透過光学系の場合には屈折率差が非常に小さいので、J0(a)>J1(a)となり、b<1の解を選択すればよい。
なお、実際の位相情報は下記数式より求めることができる。

0105

0106

次に、和信号のヒルベルト変換と2回のヒルベルト変換の比を取ると、以下のようになる。

0107

0108

したがって、(6)式より強度の空間周波数に対する位相θ1を求め、(7)式よりβを求める。βはβ=2b/(1+b2)で強度の変調度mに関する2次方程式を解くことにより、mを算出する。この場合、強度の変調度mはm<1なので、解は1つとなる。
実際の強度情報は1+mcosθ(x=0)より、求めることができる。

0109

0110

また、鏡等で100%反射させるなどしてC0、C1を測定しておき、測定対象物のある状態でbを得たのち、C0、C1を測定すれば、実効上、mに係る強度情報を得ることができる。このようにすれば、反射率等の物理量にすることが可能となる。

0111

以上のように受光素子29A、29Bにより測定対象物G1を経由した走査ビームを検出することで、2分割された受光領域の両側の信号を得て、これを用い、強度情報が両受光素子の出力間で同相である事実と、光学的距離情報である位相情報が両受光素子の出力間で逆相になる事実を利用する。そして、元信号およびヒルベルト変換を1回経た信号と2回経た信号を用いて、強度情報の変調信号と光学的距離情報である位相信号を完全に分離することが可能となる。

0112

また、これらを算出するにあたり、強度と位相のそれぞれを図4(A)(B)に示す別々のMTF曲線にて補正することにより、対物レンズ31等の光学系で欠落した情報を回復することが可能となる。したがって、本実施の形態によれば、測定対象物G1の有する真の情報をカットオフ周波数まで、正確に算出することができる。

0113

従って、信号比較器33が、受光素子29A、29Bで光電変換された信号とコントローラ23からの信号とを比較し、最終的にデータを処理してデータ処理部34で上記したような演算を行うことにより、測定対象物G1の光学的距離情報と強度情報の変調度等の計測値を得ることができる。なお、DC信号とAC信号を含む同相信号逆相信号の積を分離することが実質的に可能な演算であれば、ヒルベルト変換を用いなくてもよい。

0114

つまり、信号比較器33が、前述の測定対象物G1で反射された走査ビームを光電変換した信号と走査ビームの基となるコントローラ23の走査を指示する信号とにより、測定対象物G1の強度情報と位相情報を得て、この信号比較器33と接続されたCPUやメモリ等からなるデータ処理部34にこの強度情報と位相情報を送り込むことになる。
これに伴い、データ処理部34でこの強度情報と位相情報を平面に対する走査情報とともに記録していき、測定対象物G1の表面についての強度情報とプロファイル情報等の位相情報の計測値を簡単に導くことができる。この場合、上記した強度情報は、反射率を反映したような情報となる。

0115

以上より、本実施例によれば、測定対象物が光の吸収を生じて、反射率、透過率の異なる強度情報を有したりし、かつ屈折率分布や厚みが異なる光学的距離情報を有したりする場合でも、正確に強度情報と光学的距離情報の両方を分離する装置を提供することが可能となる。

0116

これに伴って、このような本実施例の光学系と信号処理を用いれば、2次元走査を行うたびに、光学的距離情報として3次元計測データを取得し、かつ同時にこの3次元計測データから強度情報を分離して取得することが可能となる。このため、本実施例の光学系によれば、細胞や微生物の状態変化や、この状態変化に伴うこれら細胞等の表面状態および内部状態の過渡的な変化等を、高速に観察、計測できる他、透過率、反射率、吸収率等の情報も同時に取得可能となる。
さらに、光学的距離情報に基づいて製品化されている裸眼立体ディスプレイ偏光めがねを使用した3次元ディスプレイ等を用いることにより、3次元立体画像を表示することもできるので、教育や研究、医療において、有用な装置とすることができる。

0117

尚、本光学系においては、図1に示す一つの2次元走査デバイス26を用いた例で説明をしたが、単純な一方向だけのデータが必要なアプリケーションであれば、この2次元走査デバイスを1次元走査デバイスに置き換えても同様な効果が得られることになる。これらの1次元走査デバイスとして、ガルバノミラー、レゾナンミラー回転ポリゴンミラー等を採用することができる。

0118

また、一つの2次元走査デバイス26の替わりに、独立した1次元走査デバイスを、相互に直交したX方向用とY方向用の計2つ用意し、これらを瞳伝達レンズ系25の前後に配置することによっても2次元走査デバイス26と同様の機能を実現できる。なお、例えばマイクロマシーンの技術を用いたマイクロミラーデバイスを用いても良い。このマイクロミラーデバイスとしては、1次元用、2次元用ともに知られ製品化されている。さらに、1次元走査デバイスを1つと測定対象物G1を支持する図示しないテーブルとを相互に直交する形で採用することもできる。

0119

以上述べたように、走査ビームの受光素子群29で光電変換された信号とコントローラ23からの2次元走査デバイス26による走査の基準となる信号とを基にすることで、測定対象物G1の強度情報および位相情報である光学的距離を定量的に算出できる。

0120

他方、測定対象物G1の有する真の強度分布や光学的距離の分布を正しく算出するべく、上記とは異なる手法を用いた変形例で、2つの受光素子29A、29Bの出力から求まる測定対象物G1についての和信号と差信号の計測値を得る場合について説明する。
2つの受光素子29A、29Bにてそれぞれ光電変換されて信号を出力することになるのに合わせて信号比較器33が各受光素子29A、29Bからの信号及びコントローラ23からの信号により測定対象物G1の強度情報および位相情報を得ることになる。

0121

そして、この信号比較器33から最終的にデータを処理して測定対象物G1のプロフィル等の計測値を得るデータ処理部34に信号を出力することで、時系列にこの出力された信号がこのデータ処理部34に入力される。これに伴ってこれら信号それぞれがフーリエ変換された強度情報と位相情報を得ることにする。この際、データ処理部34において、測定対象物G1の画像を形成する少なくとも1ライン単位で、これら強度情報および位相情報の信号からなるまとまったデータをフーリエ変換することで、MTFを得る。ただし、位相情報に関しては対応する信号を一旦ヒルベルト変換後にフーリエ変換することとする。

0122

さらに、これら強度情報と位相情報それぞれのMTFの基となるデータが計測された空間周波数に対応する加重値をデータ処理部34にて係数として乗じて付加することで、MTFをフラット化し、フラット化されたこれら強度情報と位相情報それぞれに対して逆フーリエ変換をする。

0123

この際、例えばハイビジョン画像であって、横方向1440個の画素があり縦方向1080本の走査線を有する画像とすれば、1ラインが1440個の画素となり、各画素単位で強度情報および位相情報のデータを取得し、1ライン単位でフーリエ変換することで、MTFを得ることにする。さらにこれを画面の縦方向に沿って1080回繰り返す。そして、逆フーリエ変換をする際にも同様とする。

0124

なお、上記係数は周波数毎に異なる値となる空間周波数対応の加重値であり、この加重値を付加することで、図4(A)に示す強度部のコントラストおよび図4(B)に示す位相部のコントラストのグラフのように、MTF曲線Mが二点鎖線Fのようにフラット化する。

0125

以上のことで、前述の実施例と同様にデータ処理部34において、2つの受光素子29A、29Bの出力から求まる測定対象物G1についての和信号と差信号の計測値を得て、測定対象物G1の有する真の強度分布や光学的距離の分布を正しく算出することが可能になる。 なお、各ライン単位でフーリエ変換する際には、FPGA(field-programmable gate array)のIPコアを用いることが例えば考えられる。
つまり、2次元的な画像を作成する際には、上記1ライン単位の処理を繰り返して実行して全てのラインを作成することで、2次元的な1画面を形成する。そして、以上を連続して繰り返すことで、動画を作り出すことが可能となる。

0126

この結果として、本変形例に係る光学計測装置は、対物レンズ31等の有するNAによる空間周波数の再現性の劣化を得られた測定値に基づき自動的に補正することで、測定対象物G1の有する強度情報と光学的距離情報を同時に取得しかつ両者を完全に分離できるので、測定対象物G1の有する真の強度分布や光学的距離の分布を正しく算出できるようになる。

0127

なお、この変形例においても、フーリエ変換や逆フーリエ変換する際には、高速フーリエ変換(FFT:fast Fourier transform)のアルゴリズムを具現化するソフトウエアないしハードウエアを用いることが考えられる。

0128

次に、本発明に係る光学計測装置の実施例2を以下に図5を参照しつつ説明する。本実施例は、走査ビームが測定対象物を透過する透過光学系の装置とされている。
図5は、本実施例に係る透過光学系の装置を示すブロック図である。主要な光学系は前記反射光学系の装置と同じなので説明を割愛するが、この透過光学系の装置では、実施例1と比較して対物レンズ31で集光された光が測定対象物G2を透過することになる。

0129

また、本実施例では、透過光学系であることからビームスプリッター27が不要になり、これに合わせて測定対象物G2を介した対物レンズ31と反対側の位置に、受光素子群29が配置されている。但し、実施例1と同様にこの受光素子群29は、測定対象物G2のファーフィールド面に配置されているだけでなく、実施例1の2つの受光素子29A、29Bと同様な構造の受光素子29E、29Fにより構成されている。

0130

つまり、透過光学系の本装置の場合、図5に示すように対物レンズ31の光軸Lの延長線上に受光素子群29が配置されている。さらに、実施例1と同様に、走査ビームLAのスポットの中心となる光軸Lに沿った方向に対して略垂直な面上であってこの光軸Lを通る境界線Sを挟んで、受光素子29E、29Fがそれぞれ位置している。このことから、境界線Sの片側にずれて受光素子29Eが位置し、これと境界線Sの反対側にずれて受光素子29Fが位置していることになる。これに伴い、図5の透過光学系の装置でも、図1の反射光学系の装置と同様に受光素子群29上において空間的にほぼ等位相になる。

0131

さらに、信号比較器33が、前述の測定対象物G2で透過された走査ビームを光電変換した信号と走査ビームの基となるコントローラ23の走査を指示する信号により、測定対象物G2の強度情報と位相情報を得て、この信号比較器33と接続されたCPUやメモリ等からなるデータ処理部34にこの強度情報と位相情報を送り込むことになる。これに伴い、データ処理部34でこの強度情報と位相情報を平面に対する走査情報とともに記録していき、測定対象物G2の表面や内部についての強度情報とプロファイル情報等の位相情報の計測値を簡単に導くことができる。この場合、上記した強度情報は、反射率を反映したような情報となる。

0132

従って、実施例1と同様に、受光素子群29を構成する受光素子29E、29Fでそれぞれ光電変換した信号及び、コントローラ23からの2次元走査デバイス26による走査を指示する信号により、信号比較器33が測定対象物G2の強度情報と位相情報を得ることになる。
そして、実施例1と同様に、元信号とヒルベルト変換を2回行うことにより、最終的にデータを処理してデータ処理部34が測定対象物G2のプロフィル等の光学的距離と透過度や透過率等の計測値を実質的に得ることができる。この結果として、本実施例によっても、透過光による強度情報と光学的距離情報を完全に分離することが可能となる。

0133

また、上記した実施例1で示したC0、C1を測定対象物のない状態で測定しておき、測定対象物G2のある状態でbを得たのち、C0、C1を測定すれば、実効上、強度の変調度mに係る強度情報を得ることができる。このようにすれば、この強度情報を透過率等の物理量にすることが可能となる。

0134

特に、本実施例のように透過光学系の装置では、無染色、非侵襲で生きたままの細胞の状態変化を強度情報と光学的距離情報に分離してリアルタイムに観察できるので、iPS、ES細胞等の細胞が正常か否かの検査がん細胞の有無検査等に大きな役割を果たすことができる。これは、電子顕微鏡のような高倍率であっても生体を殺した状態でないと観測できない測定器とは大きく異なる特徴である。

0135

他方、本実施例の変形例として、測定対象物G2を挟んで対物レンズ31と反対側となる測定対象物G2の背後であって受光素子群29の手前にレンズ40を図6に示すように配置することが考えられる。つまり、測定対象物G2からの回折光となる走査ビームをこのレンズ40にて平行光としたのち、受光素子群29に導く形となる。このため、本変形例では、図6に示すように測定対象物G2を透過した走査ビームのフーリエ変換パターンがレンズ40により平行光とされて受光素子群29で受光される。但し、このレンズ40により集光して受光素子群29に走査ビームを導いてもよい。

0136

また、横分解能を向上させる目的で、対物レンズ31の光軸Lに対して傾けた光学系を配置し、0次回折光の一部と高い空間周波数を有する1次回折光をこの傾けた光学系において重ね合わせることで、より高い空間周波数までの情報を取得する手法が特開2013−238450号公報により知られている。この手法においても、強度情報と位相情報のMTF曲線がどのようになるかが予め分かっているので、さらに高い空間周波数までの強度情報と光学的距離情報の取得が可能となる。

0137

他方、本願の実施例においては周波数の測定が走査画素ごとに行えるので、測定対象物G1、G2を観察する観察者が強調したい空間周波数等を簡単に設定でき、見たい部分の強調や背景に隠れてしまうような部分を表示することができる。このように空間周波数を簡単かつフレキシブルに変更できるのに伴い、空間周波数の帯域をいくつかに分け、それぞれの帯域において観察者がゲインを手動等で設定可能にしておくことで、画像に対して一種のイコライザーを自由に行うことがきるようになる。

0138

また、光学系の有する横分解能の限界は検出できる周波数の上限にあたるので、この上限の周波数よりも十分に高い周波数でサンプリングし、このサンプリングしたデータに基づき、時系列で流れてくるデータを加算することで、ランダムノイズを軽減することができる。この結果として、計測データの精度の向上および3次元画像の表示の際におけるノイズの軽減につながる。
さらに、走査速度は一定なので、加算のデータ数を変更することにより、実質的に画像を表示する範囲を変更することが可能となる。したがって、照射に使用した対物レンズのNAを実質的に変更することなく、視野範囲をある程度任意に拡大縮小することが可能となる。

0139

すなわち、本手法によれば、横分解能を一定に保ったまま、強度情報と光学的距離情報を視野範囲だけを変更することができるという大きな特徴を有する。さらに、走査素子であるMEMSや共振ミラー等に対して、水平走査方向の走査範囲をコントロールする電圧を変更して走査範囲を変更する機能と併用すれば、さらに自由に3次元画像の拡大縮小が、横分解能を変えることなく行うことができる。

0140

以上のように、走査に基づく信号と受光素子29Eや受光素子29Fで検出された信号とにより、測定対象物の強度情報と光学的距離情報を簡単かつ完全に分離し、可視化することができる。そして、この信号を適正に処理することで、計測値を算出することができる。
さらに、測定対象物が本来有する空間周波数を再現する方法とこの手法を併用することにより、測定対象物の反射率、透過率、吸収率等の強度情報と光学的距離情報をより正確に算出することもできる。

0141

また、透過光学系の装置の場合には、前述の実施例により細胞や微小生物等の可視化を簡単な装置で実現できるので、ミクロな3次元デジタイザーとして教育やホビーで利用することができる。このようにすると、昨今の3次元プリンタと本実施例による装置とを組み合わせて使用することにより、強度情報のない光学的距離情報だけを用いて、染色等の処理をせずに生きたままの状態で、簡単に細胞分裂の経過や微小生物の細胞内部の器官の3次元立体像を、3次元模型として表すことができるようになる。

0142

次に、本発明に係る光学計測装置の実施例3を以下に図7を参照しつつ説明する。本実施例は、反射光学系の装置及び透過光学系の装置に適用できるものである。

0143

実施例1、2では、受光素子群29を構成する受光素子29A、29Bあるいは受光素子29E、29Fが、走査ビームLAの光軸Lに沿った方向に対して略垂直な面上であってこの光軸Lを通る境界線Sを挟んで、2分割された領域にそれぞれ位置されている。これに対して本実施例では、測定対象物G1、G2の面内の水平方向及び垂直方向でそれぞれの情報を取得可能なように、図7に示す4分割された受光素子29A〜29Dとした。

0144

つまり、境界線Sとこの境界線Sに対して照射光の光軸L上で交差する交差境界線KSとで区画された各領域内に受光素子29A〜29Dを配置することとした。そして、測定対象物G1、G2の面内の水平方向及び垂直方向それぞれの情報をこれら4つの受光素子29A〜29Dで個々に取得することにより、より詳細なデータが得られることになる。

0145

さらにこれだけで無く、これら4つの受光素子29A〜29Dの内の境界線Sを挟んで対向する2つのもの(例えば受光素子29Aと受光素子29B)や、交差境界線KSを挟んで対向する2つのもの(例えば受光素子29Aと受光素子29C)とされる、それぞれ対となる2つの受光素子を用いて、上記した演算により、強度情報と光学的距離情報を取得し、取得したそれぞれの信号に対して、前述した高速フーリエ変換等により周波数を検出し、強度と光学的距離に対して、MTFを補正するで、対象物の真の情報を取得することが出来る。

0146

具体的には、それぞれ対となる受光素子の出力は、同相信号が強度情報であり、逆相信号が光学的距離情報であるので、上記したように強度と光学的距離情報を分離できる。これに伴い、より小型で低コストの受光素子を採用しても良くなり、この小型の受光素子が受光した僅かな位相情報であっても、計測部が必要な計測値を得ることができる。尚、本実施例では4分割の領域に分けたが、4分割以上の領域に分けて4つ以上の受光素子を採用した構造としても良い。

0147

本発明に係る光学計測装置の実施例4について図8を参照しつつ、以下に説明する。
図8は、本実施例の光学計測装置の構成を示す概略図である。本実施例は測定対象物G2を透過した走査ビームに対して横分解能を向上させつつ処理するために、例えば実施例2の透過光学系の装置の下部にこの図に示す傾けた光学系を配置するものである。尚、図8において、瞳伝達レンズ系25、30、2次元走査デバイス26、信号比較器33及びデータ処理部34等の光学系は図示を省略し、また、受光素子群29の替わりに受光素子50を採用している。

0148

そして、本実施例では、対物レンズ31の光軸Lとされる0次回折光の光軸に対して、レンズ36を傾斜して設置している。具体的には、測定対象物G2を透過した0次回折光の一部と1次回折光の一部とを、0次回折光の光軸Lと1次回折光の光軸L1との間の中間的な傾き角を有した光軸L3だけ傾けた状態のレンズ36に取り入れる。このことで、0次回折光の一部だけでなく、同じレンズを用いた場合に比較してより高い空間周波数を有した1次回折光の一部を取り入れて、結像光学系にてこれら0次回折光と1次回折光の干渉を実現している。なお、図示しないものの、本実施例においては、光軸Lに対して対象な位置に同様な光学系が配置されている。

0149

さらに本実施例では、レンズ36を傾けて0次回折光の一部と1次回折光の一部を取得し、このレンズ36により平行光束にした回折光同士をレンズ52にて集光する。このレンズ52により回折光同士が焦点近傍で重なり合って、実質的に干渉する。ただし、0次回折光と±1次回折光との干渉ではないので、測定対象物G2自体の結像とは異なる。

0150

他方、本実施例においては、レンズ52の実効的な焦点距離を長くするか、受光素子50を若干デフォーカスの位置に配置するかすることで、干渉縞のピッチを広げることができる。もし、レンズ36とレンズ52の焦点距離が同じであれば当然等倍となり、測定対象物G2の空間周波数となる。これに対して、図示しない他方の光学系とされる−1次回折光の光学系にて干渉された結果は、ピッチがずれた干渉縞となる。しかしながら、干渉縞のピッチに対して受光素子が大きいと、±1次回折光を受光する素子の位置合わせが困難になる。

0151

そこで、拡大光学系53により干渉縞自体を拡大し、受光素子50の大きさにほぼ等しくするか若干デフォーカスの位置に配置することで、±1次回折光間において、強度情報は同相になり、光学的距離情報である位相情報は自然と逆位相となるので、0次回折光がバイアスになるような形で明暗が逆になる。この様にすれば、極めて簡単に空間周波数の高い領域まで、情報を取得することができ、上記した演算を行うことにより、強度情報と光学的距離情報の両方を取得することができる。このことで、横分解能を高くする必要のあるような測定対象物G2に対しても、信頼度の高い強度情報と光学的距離を測定することが可能となる。
この場合、取得される空間周波数のカットオフ周波数は伸び、かつ、強度と光学的距離に対するMTFの形は変わるが、この形に基づいて算出された周波数を補正することで、さらに分解能の高いより正確な強度と光学的距離を算出することが可能となる。

0152

本実施例の場合、レンズ52を用いているので、このレンズ52に入射される0次回折光と1次回折光の位相差がそのまま反映される程度の波面収差許容される。したがって、高額なレンズを用いる必要性はない。また、詳細には述べないが、拡大光学系53を省略し、レンズ52の焦点からずらせたデフォーカス位置に受光素子50を配置してもよい。この時、2次の波面の波面ひずみより干渉縞のコントラストを低下させることができ、実質的に0次回折光とそれ以外の回折光を重ね合わせた効果をもたらすことができる。

0153

ここで、受光素子の調整方法を具体的に述べる。
測定対象物G2に関する情報が位相情報である場合、1次回折光と0次回折光との間及び、−1次回折光と0次回折光との間の2系統でそれぞれ調整を行うこととする。つまり、一方の受光素子が最大光量のときに他方の受光素子でほぼ0になるように、受光素子を調整する。
また、測定対象物G2に関する情報が強度情報である場合には、1次回折光と0次回折光との間及び、−1次回折光と0次回折光との間の2系統で、同様にそれぞれ調整を行うことにする。この場合、一方の受光素子が最大光量のときに他方の受光素子でも最大になるように、受光素子を調整する。

0154

なお、本実施例においては、焦点距離が多少異なるレンズであっても、お互いの受光素子の受けとる光量に大きな変化がなく、レンズ面内の波面収差が大きくなければ、干渉縞のピッチが多少変わる程度なので、そのまま用いることができる。また、取得できる空間周波数の限界は、1.5倍程度となる。この光学系は、レンズ系だけを用いて構成しているので、非常にシンプルで、外乱に対しても強い。

0155

さらに、本実施例では、各受光素子が境界線で区画された何れかの側に位置しているが、境界線を跨いで受光素子を配置しても良い。この場合でも、境界線の片側にずれた形で受光素子が位置していれば良い。

0156

以上、本発明に係る各実施例を説明したが、本発明は前述の各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

0157

本発明に係る光学計測装置の実施例5を以下に図9を参照しつつ、以下に説明する。
図9は、本実施例の光学計測装置の構成を示す概略図である。本実施例は、反射光学系と透過光学系を併用して強度情報と光学的距離情報を取得する装置に適用できるものである。

0158

図9に示すように本実施例では、実施例1のように反射光学系の2つの受光素子29A、29Bにより構成される受光素子群29を有する他、測定対象物G2を介した対物レンズ31と反対側の位置であって実施例2と同位置に配置された、2つの受光素子29E、29Fにより構成される透過光学系の受光素子群29を有している。そして、本実施例は他の部分も実施例1とほぼ同様な構造となっていて、受光素子29A、29Bが信号比較器33に接続される他、図9に示すように2つの受光素子29E、29Fも同様に信号比較器33にそれぞれ接続されている。

0159

従って、信号比較器33では、反射光学系と透過光学系を併用するのに伴い、これら4つの受光素子29A、29B、29E、29Fからの信号を比較して、強度情報と光学的距離情報を取得することになる。

0160

つまり、反射光学系と透過光学系を併用することで、反射率と透過率を同時に測定できるので、これら測定された値から光の吸収率の測定も可能となる。特に、照射光を走査することにより同一箇所から反射率と透過率の値が同時に得られるのに伴い、同一箇所からの強度情報と光学的距離情報を得ることができる。このため、CCD等を用いて透過光学系と反射光学系で取得した画像を比べた場合に比較して、画素ズレ等の影響は皆無となるので、透過率、反射率、吸収率を正確かつ高分解能で得られるようになる。

0161

そして、本実施例はこれらの受光素子から得られた画像表示に関するものであり、例えば測定対象物G2の透過光学系の強度情報Kを表示している画面とされる図10(A)に対して図10(B)に示すように切り替えて画像を例えば4つ表示することができる。このことにより、質の異なる例えば4つとされる複数の異なる画像を同時表示できる。
例えば本願発明者らが以前出願した特開2017−133867号公報に示す偏光画像の実施例のいずれか一つと組み合わせて、計4つの画像とされる、反射光学系の光学的距離と強度の画像および、透過光学系の光学的距離と強度の画像をそれぞれ表示してもよい。

実施例

0162

他方、上記図10(B)の例ではデータを間引いてそれぞれ全体を表示しているが、測定対象物G2の画像Gを図11(A)から図11(B)に示すように解像度はそのままで、図11(A)の枠部分P内の必要とされる部位GPだけ4つ表示するように変更してもよい。
以上より、図10(B)に示す例では、測定対象物G2の図10(A)に示す全体像中における質の異なる部位を大まか判定できるといった利点があり、図11(B)に示す例では、解像度を落とさずに注視したい部位を観察したり計測したりできるといった利点がある。
また、これらの情報もリアルタイムに強度と光学的距離の空間周波数を測定された周波数から補正できるので、真の測定対象物自体の情報をいくつかの分割した画像で可視化することが出来る。

0163

本発明の光学計測装置は、測定対象物である試料との間の距離や試料の形状を計測できるだけでなく、強度情報を光学的距離情報と分離できるので、反射率、透過率、吸収率等の物理量の測定も可能となる。このように顕微鏡等のさまざまな種類の測定機器に適用可能となる。
また、本発明の光学計測装置は、顕微鏡だけでなく、さまざまな種類の光学機器や波動を有する電磁波を用いた計測機に適用でき、これら光学機器や波動を有する電磁波を用いた計測機の強度と高さ等の3次元プロファイル情報とを分離できるものである。

0164

21レーザー光源(光源)
22コリメーターレンズ
23コントローラ
25 瞳伝達レンズ系
26 2次元走査デバイス(走査素子、2次元走査素子)
27ビームスプリッター
29受光素子群
29A〜29F受光素子
30 瞳伝達レンズ系
31対物レンズ
33信号比較器(計測部)
34データ処理部(計測部)
G1、G2測定対象物
L光軸
LA走査ビーム
S境界線
KS 交差境界線

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