図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年2月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

安全性が高く持続的に摂取可能なGLUT発現亢進剤を提供する。

解決手段

クロロゲン酸類カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1発現亢進剤。

概要

背景

脳はグルコースを重要なエネルギー基質とし、代謝により産生されるATPを用いて活動を維持しており、脳機能を維持するためには脳神経細胞エネルギー代謝が重要である。1988年のFoxらによるPositron Emission Tomography(PET)を用いた研究では、ヒトの視覚野の脳グルコース消費率、脳血流量および脳酸素消費量を測定し、視覚刺激による脳の機能活動亢進により脳グルコース消費が高まることが明らかにされている(非特許文献1)。つまり、脳内のエネルギー代謝基質であるグルコース量の低下は脳機能低下につながる。一方で、脳内のグルコースの取り込みはグルコーストランスポーター1(Glucose Transporter 1:GLUT1)に依存している。そのため、GLUT1の発現亢進させることは脳内へのグルコース取り込み量を促進させ、脳機能向上につながる。

GLUT1欠損症症候群(glucose transporter type 1 deficiency syndrome:GLUT1 DS)は、脳のエネルギー代謝基質であるグルコースが脳内に取り込まれないことにより生じる代謝性脳症で、1991年にDe Vivoらにより初めて報告された(非特許文献2)。GLUT1欠損症症候群患者大多数はGLUT1をエンコードしているSLC2A1遺伝子のヘテロ接合性de novo変異がみられ、赤血球を用いた3-O-メチル-D-グルコース取り込み試験にて取り込み量が低下することが知られている(非特許文献3、4)。また、血糖値は正常であるが髄液中の糖が低値となることより中枢神経系内の低血糖状態を生じ、様々な中枢神経系機能不全を起こす。中でも発達遅滞痙性麻痺運動失調等の原因となることが知られている(非特許文献3、5)。

GLUT1欠損症症候群の具体的な治療法としては、一般的にケトン食療法が用いられているが、便秘低血糖症高脂血症高コレステロール血症、軽度アシドーシスなどの副作用が報告されている。また、ウイルスベクターを用いたGLUT1遺伝子治療法(特許文献1)や奇数鎖脂肪酸であるトリヘプタイン摂取法(特許文献2)等も開発されているが、副作用や投与方法などの問題により、一般的には使用されていない。

一方、クロロゲン酸類は、植物においてはコーヒー豆やじゃがいも等に見出され、これまでに末梢において抗酸化作用抗不安作用、抗炎症作用鎮痛作用解熱作用血圧降下作用等を有すること、ならびに中枢神経系においてアミロイドβ誘導毒性及び酸化ストレスから神経細胞を保護する作用を有することが報告されている(特許文献3、4)。また、2個のカフェ酸エステル結合したジ−O−カフェオイルキナ酸神経細胞保護作用があることが報告されている(特許文献5)。また、カフェ酸には、自律神経機能向上作用(特許文献6)、血液流動性改善作用(特許文献7)があることが報告されている。

しかしながら、クロロゲン酸類やカフェ酸が、GLUT1の発現を亢進すること、GLUT1欠損症症候群の改善に有用であることは知られていない。

概要

安全性が高く持続的に摂取可能なGLUT1発現亢進剤を提供する。クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1発現亢進剤。なし

目的

本発明は、安全性が高く持続的に摂取可能なGLUT1発現亢進剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

クロロゲン酸類カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT発現亢進剤

請求項2

クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とする脳内グルコース取り込み促進剤

請求項3

クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善剤

請求項4

クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1発現亢進食品

請求項5

クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とする脳内グルコース取り込み促進用食品。

請求項6

クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1欠損症症候群の予防又は改善用食品

請求項7

クロロゲン酸類が、3-CQA、4-CQA、5-CQA、3,4-diCQA、4,5-diCQA及び3,5-diCQAのうち少なくとも一つから選択される1種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の剤、又は請求項4〜6のいずれか1項記載の食品。

技術分野

0001

本発明は、グルコーストランスポーター1の発現亢進するGLUT発現亢進剤に関する。

背景技術

0002

脳はグルコースを重要なエネルギー基質とし、代謝により産生されるATPを用いて活動を維持しており、脳機能を維持するためには脳神経細胞エネルギー代謝が重要である。1988年のFoxらによるPositron Emission Tomography(PET)を用いた研究では、ヒトの視覚野の脳グルコース消費率、脳血流量および脳酸素消費量を測定し、視覚刺激による脳の機能活動亢進により脳グルコース消費が高まることが明らかにされている(非特許文献1)。つまり、脳内のエネルギー代謝基質であるグルコース量の低下は脳機能低下につながる。一方で、脳内のグルコースの取り込みはグルコーストランスポーター1(Glucose Transporter 1:GLUT1)に依存している。そのため、GLUT1の発現を亢進させることは脳内へのグルコース取り込み量を促進させ、脳機能向上につながる。

0003

GLUT1欠損症症候群(glucose transporter type 1 deficiency syndrome:GLUT1 DS)は、脳のエネルギー代謝基質であるグルコースが脳内に取り込まれないことにより生じる代謝性脳症で、1991年にDe Vivoらにより初めて報告された(非特許文献2)。GLUT1欠損症症候群患者大多数はGLUT1をエンコードしているSLC2A1遺伝子のヘテロ接合性de novo変異がみられ、赤血球を用いた3-O-メチル-D-グルコース取り込み試験にて取り込み量が低下することが知られている(非特許文献3、4)。また、血糖値は正常であるが髄液中の糖が低値となることより中枢神経系内の低血糖状態を生じ、様々な中枢神経系機能不全を起こす。中でも発達遅滞痙性麻痺運動失調等の原因となることが知られている(非特許文献3、5)。

0004

GLUT1欠損症症候群の具体的な治療法としては、一般的にケトン食療法が用いられているが、便秘低血糖症高脂血症高コレステロール血症、軽度アシドーシスなどの副作用が報告されている。また、ウイルスベクターを用いたGLUT1遺伝子治療法(特許文献1)や奇数鎖脂肪酸であるトリヘプタイン摂取法(特許文献2)等も開発されているが、副作用や投与方法などの問題により、一般的には使用されていない。

0005

一方、クロロゲン酸類は、植物においてはコーヒー豆やじゃがいも等に見出され、これまでに末梢において抗酸化作用抗不安作用、抗炎症作用鎮痛作用解熱作用血圧降下作用等を有すること、ならびに中枢神経系においてアミロイドβ誘導毒性及び酸化ストレスから神経細胞を保護する作用を有することが報告されている(特許文献3、4)。また、2個のカフェ酸エステル結合したジ−O−カフェオイルキナ酸神経細胞保護作用があることが報告されている(特許文献5)。また、カフェ酸には、自律神経機能向上作用(特許文献6)、血液流動性改善作用(特許文献7)があることが報告されている。

0006

しかしながら、クロロゲン酸類やカフェ酸が、GLUT1の発現を亢進すること、GLUT1欠損症症候群の改善に有用であることは知られていない。

0007

特開2017−123840号公報
特表2016−504323号公報
特開2002−53464号公報
特表2013−543856号公報
国際公開第2007/091613号
特開2002−145765号公報
特開2004−168749号公報

先行技術

0008

Science, 241:462-464, 1988
N Engl J Med, 325:703-9, 1991
Revue Neurologique, 170:91-99, 2014
Annals of Neurology, 70:996-1005, 2011
Nat Commun, 2017,DOI: 10.1038/ncomms14152

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、安全性が高く持続的に摂取可能なGLUT1発現亢進剤を提供することに関する。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは、長期的に服用又は摂取することができる安全性の高い成分について、種々検討した結果、クロロゲン酸類が優れたGLUT1発現亢進作用を有し、GLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善に有用であることを見出した。

0011

すなわち、本発明は、以下の1)〜6)に係るものである。
1)クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1発現亢進剤。
2)クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とする脳内グルコース取り込み促進剤
3)クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善剤
4)クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1発現亢進用食品
5)クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とする脳内グルコース取り込み促進用食品。
6)クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1欠損症症候群の予防又は改善用食品

発明の効果

0012

本発明によれば、GLUT1の発現を亢進し、GLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善に有用な、医薬品、食品が提供される。

図面の簡単な説明

0013

クロロゲン酸摂取による脳内のGLUT1発現亢進作用。
脳血管内皮細胞におけるクロロゲン酸類及び5−CQAのGLUT1発現亢進作用(5時間処理)。
脳血管内皮細胞におけるクロロゲン酸類及び5−CQAのGLUT1発現亢進作用(24時間処理)。
脳血管内皮細胞におけるクロロゲン酸類及び5−CQAのGLUT1発現亢進作用(48時間処理)。
脳血管内皮細胞におけるクロロゲン酸類及びその構成成分単体のGLUT1遺伝子発現亢進作用。
脳血管内皮細胞におけるクロロゲン酸類及びその構成成分単体のGLUT1タンパク質発現亢進作用。

0014

本発明における「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸(3-CQA)、4−カフェオイルキナ酸(4-CQA)及び5−カフェオイルキナ酸(5-CQA)のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルロイルキナ酸(3-FQA)、4−フェルロイルキナ酸(4-FQA)及び5−フェルロイルキナ酸(5-FQA)のモノフェルロイルキナ酸と、3,4−ジカフェオイルキナ酸(3,4-diCQA)、3,5−ジカフェオイルキナ酸(3,5-diCQA)及び4,5−ジカフェオイルキナ酸(4,5-diCQA)のジカフェオイルキナ酸を併せての総称である。クロロゲン酸類の含有量は上記9種の合計量に基づいて定義される。
本発明の「クロロゲン酸類」は、上記9種のクロロゲン酸類のうち少なくとも1種を含有すればよいが、GLUT1発現亢進作用の点から、モノ又はジカフェオイルキナ酸を含むのが好ましく、モノカフェオイルキナ酸を含むのがより好ましく、5−カフェオイルキナ酸を含むのが更に好ましい。5−カフェオイルキナ酸の含量は、15質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、35質量%以上が更に好ましい。

0015

本発明の「カフェ酸」は、3,4−ジヒドロキシケイ皮酸別称である。

0016

本発明において、クロロゲン酸類及びカフェ酸は、塩の形態でもよく、塩としては薬学的に許容される塩、例えばナトリウムカリウム等のアルカリ金属塩マグネシウムカルシウム等のアルカリ土類金属塩モノエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミン等の有機アミン塩アルギニンリジンヒスチジンオルニチン等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。

0017

本発明のクロロゲン酸類、カフェ酸又はそれらの塩は、これを含む植物の抽出物、その濃縮物又はそれらの精製物等を使用することができる。このような植物抽出物としては、例えば、ヒマワリ種子リンゴ未熟果、コーヒー豆、シモン葉、マツ科植物球果、マツ科植物の種子殻ジャガイモカンショサトウキビ小麦南天の葉、ゴボウニンジンキャベツレタスアーチチョークトマトモロヘイヤナスの皮、ナシプラムモモアプリコットチェリーウメ果実フキタンポポブドウ科植物等から抽出されたものが挙げられる。なかでも、クロロゲン酸類含量等の点から、コーヒー豆抽出物が好ましく、焙煎コーヒー豆でもよいが、浅焙煎コーヒー豆、微焙煎コーヒー豆、生コーヒー豆が好ましい。コーヒーの木の種類としては、アラビカ種ロブスタ種、リベリカ種及びアラブスタ種のいずれでもよい。

0018

コーヒー豆抽出物は、カフェインを除去したものが好ましく、カフェインとクロロゲン酸類との質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)が、風味の観点から0.05以下が好ましく、0.03以下がより好ましく、0.02以下が更に好ましい。なお、カフェイン/クロロゲン酸類の比の下限は特に限定されず、0であってもよい。コーヒー豆抽出物は、カリウム(K)とナトリウム(Na)の和とクロロゲン酸類との質量比〔(K+Na)/クロロゲン酸類〕が風味の観点から、0.18以下、更に0.14以下、更に0.1以下、殊更に0.06以下が好ましい。なお、質量比〔(K+Na)/クロロゲン酸類〕の下限は特に限定されず、0であってもよいが、生産効率の観点から、0.0001、更に0.001が好ましい。

0019

本発明のクロロゲン酸類、カフェ酸又はそれらの塩の抽出、濃縮、精製の方法・条件は特に限定されず、公知の方法及び条件を採用することができる。なかでも、アスコルビン酸水溶液クエン酸水溶液又は熱水による抽出が好ましい。
また、クロロゲン酸類又はその塩の原料として市販のクロロゲン酸類含有製剤を使用してもよく、例えば、フレーバーホルダーRC(長谷川香料(株))、生コーヒー豆エキスP(オリザ油化社製)、スベトール(Nurex Inc.製)、OXCH100(東洋発酵社製)等が挙げられる。また、カフェ酸又はその塩は、caffeic acid(SIGMA社製)等の市販品を使用することもできる。

0020

後記実施例に示すように、クロロゲン酸類又はカフェ酸は、脳におけるGLUT1遺伝子の発現亢進作用を有する。すなわち、クロロゲン酸類又はカフェ酸は、脳内のGLUT1発現を亢進させ、グルコースの取り込みを促進する作用を有する。
GLUT1欠損症症候群は、GLUT1の遺伝子異常により、脳のエネルギー代謝基質であるグルコースが中枢神経系に取り込まれないことにより生じる代謝性脳症である。
従って、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上は、GLUT1発現亢進剤、脳内グルコース取り込み促進剤、GLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善剤(以下、「本発明のGLUT1発現亢進剤等」とも称する)となり得、GLUT1の発現を亢進するため、脳内グルコース取り込みを促進するため、GLUT1欠損症症候群を予防、治療又は改善するために使用することができ、またGLUT1発現亢進剤、脳内グルコース取り込み促進剤、GLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善剤を製造するために使用することができる。
ここで、「使用」は、ヒト若しくは非ヒト動物への投与又は摂取であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。尚、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。

0021

本発明において、GLUT1の発現亢進には、遺伝子レベルでの発現亢進及びタンパク質レベルでの発現亢進が包含される。遺伝子レベルでの発現亢進にはmRNAの発現亢進、好ましくはmRNAへの転写亢進が挙げられ、タンパク質レベルでの発現亢進には翻訳における亢進が含まれるが、好ましくはmRNAの発現亢進である。ここで、「GLUT1」とは、NCBIのデータベース(Gene)[http://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/]において、「GLUT1」として登録されているGlucose Transporter 1を意味する。

0022

本発明において、「GLUT1欠損症症候群」の症状としては、脳が慢性的エネルギー不足となることで出現する様々な神経症状が挙げられ、具体的には、脳脊髄液糖症、脳の低血糖、発達の遅延精神遅滞微小頭症(頭部の成長減速)、異常眼球運動発作無呼吸発作、Doose症候群、認知障害学習障害嗜眠傾眠不全片麻痺全身麻痺睡眠障害頭痛嘔吐痙攣てんかん発作)、運動失調およびジストニアの特徴を組み合わせた複雑な運動障害等が挙げられる。

0023

本発明において、「脳内グルコース取り込み促進」とは、血液中のグルコースを脳組織内に取り込む機能を促進することを意味する。

0024

本明細書において、「予防」とは、個体における疾患若しくは症状の発症の防止又は遅延、あるいは個体の疾患若しくは症状の発症の危険性を低下させることをいう。
また、「改善」とは、疾患、症状又は状態の好転、疾患、症状又は状態の悪化の防止又は遅延、あるいは疾患又は症状の進行の逆転、防止又は遅延をいう。
また、「治療」には、疾患の完全治癒に加えて、症状を改善させることが包含される。

0025

本発明の本発明のGLUT1発現亢進剤等は、それ自体、GLUT1の発現を亢進するため、GLUT1欠損症症候群を予防、治療又は改善するための医薬品、医薬部外品サプリメント又は食品であってもよく、或いは当該医薬品、医薬部外品、又は食品に配合して使用される素材又は製剤であってもよい。
当該食品には、GLUT1発現亢進、GLUT1欠損症症候群の予防又は改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した食品、機能性食品、病者用食品、特定保健用食品、機能性表示食品、サプリメントが包含される。これらの食品は機能表示許可された食品であるため、一般の食品と区別することができる。

0026

上記医薬品(医薬部外品も含む)の投与形態としては、例えば錠剤カプセル剤顆粒剤散剤シロップ剤等による経口投与、又は注射剤坐剤吸入薬等による非経口投与が挙げられる。また、このような種々の剤型の製剤は、本発明のクロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を単独で、又はこれと他の薬学的に許容される賦形剤結合剤増量剤崩壊剤界面活性剤滑沢剤分散剤緩衝剤保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤担体希釈剤、本発明のクロロゲン酸類、カフェ酸又はそれらの塩以外の薬効成分等を適宜組み合わせて調製することができる。これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与である。

0027

上記食品の形態としては、清涼飲料水茶系飲料コーヒー飲料果汁飲料炭酸飲料ゼリーウエハースビスケットパン、麺、ソーセージ等の飲食品栄養食等の各種食品の他、さらには、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)の栄養補給用組成物が挙げられる。

0028

種々の形態の食品は、本発明のクロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を単独で、又は他の食品材料や、溶剤軟化剤、油、乳化剤防腐剤酸味料甘味料苦味料、香科、安定剤、着色剤酸化防止剤保湿剤増粘剤、クロロゲン酸類又はその塩以外の有効成分等を適宜組み合わせて調製することができる。

0029

上記の医薬品(医薬部外品を含む)や食品中のクロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の含有量は、その使用形態により異なるが、通常、クロロゲン酸類又はカフェ酸として総量中好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。また、好ましくは0.001〜90質量%、より好ましくは0.01〜60質量%、更に好ましくは0.1〜30質量%である。

0030

上記医薬品(医薬部外品も含む)及び食品の投与量又は摂取量は、適宜決定され得るが、通常、成人(60kg)に対して1日あたり、クロロゲン酸類又はカフェ酸として、好ましくは100mg以上、より好ましくは300mg以上であり、また、好ましくは3000mg以下、より好ましくは1000mg以下である。本発明では斯かる量を1回で投与又は摂取するのが好ましい。

0031

上記製剤は、任意の計画に従って投与又は摂取され、投与又は摂取期間は特に限定されないが、反復・連続して投与又は摂取することが好ましく、7日間以上連続して投与又は摂取することがより好ましく、28日間以上連続して投与又は摂取することが更に好ましい。

0032

投与又は摂取対象としては、例えばGLUT1欠損症症候群に基づく各種神経症状があるヒト、その発症の恐れがあるヒト等が挙げられる。

0033

上述した実施形態に関し、本発明においては以下の態様が開示される。
<1>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1発現亢進剤。
<2>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とする脳内グルコース取り込み促進剤。
<3>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善剤。
<4>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1発現亢進用食品。
<5>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とする脳内グルコース取り込み促進用食品。
<6>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を有効成分とするGLUT1欠損症症候群の予防又は改善用食品。

0034

<7>GLUT1発現亢進剤を製造するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の使用。
<8>脳内グルコース取り込み促進剤を製造するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の使用。
<9>GLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善剤を製造するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の使用。
<10>GLUT1発現亢進用食品を製造するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の使用。
<11>脳内グルコース取り込み促進用食品を製造するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の使用。
<12>GLUT1欠損症症候群の予防又は改善用食品を製造するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の使用。

0035

<13>GLUT1発現亢進に使用するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上。
<14>脳内グルコース取り込み促進に使用するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上。
<15>GLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善に使用するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上。

0036

<16>GLUT1の発現を亢進するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の非治療的使用。
<17>脳内グルコース取り込みを促進するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の非治療的使用。
<18>GLUT1欠損症症候群を予防又は改善するための、クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上の非治療的使用。

0037

<19>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取するGLUT1発現亢進方法。
<20>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取する脳内グルコース取り込み促進方法
<21>クロロゲン酸類、カフェ酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取するGLUT1欠損症症候群の予防、治療又は改善方法

0038

<22><1>〜<21>において、クロロゲン酸類は、3-CQA、4-CQA、5-CQA、3,4-diCQA、4,5-diCQA及び3,5-diCQAのうち少なくとも一つから選択される1種以上である。

0039

<23><1>〜<3>、<7>〜<9>の剤、<4>〜<6>、<10>〜<12>の食品における、前記有効成分の含有量は、クロロゲン酸類又はカフェ酸として総量中好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。また、好ましくは0.001〜90質量%、より好ましくは0.01〜60質量%、更に好ましくは0.1〜30質量%である。

0040

<24><1>〜<21>において、成人1人当たりの1日の投与量は、クロロゲン酸類又はカフェ酸として、好ましくは100mg以上、より好ましくは300mg以上であり、また、好ましくは3000mg以下、より好ましくは1000mg以下である。

0041

製造例1クロロゲン酸類含有組成物の調製
1)ロブスタ種のコーヒー生豆を熱水にて抽出し、得られた抽出液スプレードライにて乾燥し、粗クロロゲン酸類含有組成物を得た。該粗クロロゲン酸類含有組成物の組成は、クロロゲン酸類32.3質量%、カフェイン9.8質量%、質量比(カフェイン/クロゲン類)が0.303、質量比((K+Na)/クロロゲン酸類)が0.24であった。
2)該粗クロロゲン酸類含有組成物189gを、エタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液756g、酸性白土(ミズカエース#600、水澤化学社製)94.5g、ろ過助剤(ソルカフロック、新日鉱プロキュアメント社製)10.7gと混合することにより、クロロゲン酸類含有スラリー1051gを得た。該クロロゲン酸類含有スラリーのpHは5.7であった。
3)該クロロゲン酸類含有スラリー1051gと、続いてエタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液189gを、プレコート剤として珪藻土堆積させた2号濾紙にてろ過し、ろ過液1054gを回収した。
4)次いで、活性炭(白鷺WH2C、日本エンバイケミカルズ社製)を132mL充填したカラムと、H形カチオン交換樹脂SK1BH、三菱化学社製)を105mL充填したカラムとを連結し、これに、該ろ過液1019gを通液し、続いてエタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液231gを通液して、溶出したカラム処理液1072gを回収した。ろ過液中のクロロゲン酸類含量に対する活性炭の使用量は、0.81質量倍(g/g)であった。イオン交換樹脂の使用量は、粗クロロゲン酸類含有組成物中の固形分含量に対して0.74(mL/g)であった。
5)該カラム処理液1038gを、0.2μmメンブランフィルターにてろ過した後、ロータリーエバポレーターにてエタノールを留去して、クロロゲン酸類含有液225gを得た。該クロロゲン酸類含有液の組成は、クロロゲン酸類22.6質量%、カフェイン0.29質量%、質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)が0.013、エタノール0質量%で、かつそのpHは3.1であった。
6)該クロロゲン酸類含有液を蒸留水にて希釈し、クロロゲン酸類濃度を3質量%に調整した。得られた希釈液10gを遠心管に取り、3000rpm、15℃、60分間遠心分離し、上清凍結乾燥処理して、クロロゲン酸類含有精製コーヒーポリフェノールCPP)を得た。該CPP中におけるクロロゲン酸類とカリウムおよびナトリウムの質量比((K+Na)/クロロゲン酸類)は0.036、クロロゲン酸類とカフェインとの質量比は上記5)と同様であった。該CPP中のクロロゲン酸類の組成比を表1に示す。

0042

0043

製造例2
生コーヒー豆抽出物(FH1041、長谷川香料製、100%)を、中圧ODSカラムクロマト(山善、YMC−PACKODS−A)に展開し、水を10 B.V.通液させ水溶出画分(Fr.1、54.5%)を得た。その後、メタノール濃度を上げ低極性成分を溶出させ、各種クロロゲン酸類を含む画分(Fr.2:3.9%、Fr.3:7.6%、Fr.4:18.7%、Fr.5:6.0%、Fr.6:10.0%、Fr.7:1.4%)を得た。Fr.4を分取HPLC(Column:Capcell PAK C18(10X250mm),UV:325nm,Solvent:7%MeCN,0.1%TFAaq)により分画し、4−CQA(6.27%)を得た。Fr.5を分取HPLC(Column:Capcell PAK C18(10X250mm),UV:325nm, Solvent:12%MeCN,0.1%TFAaq)により分画し、3,4−diCQA(0.63 %)を得た。Fr.6を分取HPLC(Column:Capcell PAK C18(10X250mm),UV:325nm,Solvent:20%MeCN,0.1%TFAaq)により分画し、3,4−diCQA(0.3%)、4.5−diCQA(0.4%)を得た。

0044

試験例1健常マウスでのクロロゲン酸類によるGLUT1発現亢進
動物
試験にはC57BL/6Jマウス(雄、8週齢)(日本クレア)を用いた。マウスは室温22±2℃、湿度55±10%、照明12時間サイクル(7:00a.m.〜7:00p.m.)で飼育し、及び水は自由摂取とした。

0045

(方法)
試験期間中、動物を(I)対照食群、(II)CPP0.5%食群、及び(III)CPP1%食群の3群に分け、それぞれに一ヶ月間継続的に以下の餌を与えた。
(I)対照食群:CPP非添加の餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ61.5%)
(II)CPP0.5%食群:CPPを0.5質量%含む餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ60.5%、製造例1で得たCPP1%)
(III)CPP1%食群:CPPを1質量%含む餌(コーン油10%、カゼイン20%、セルロース4%、ミネラル3.5%、ビタミン1%、ポテトスターチ59.5%、製造例1で得たCPP2%)

0046

試験期間終了後、動物をイソフルランによる深麻酔下にてヘパリン(5U/mL)含有PBS灌流し、脳を摘出した。摘出した脳から大脳皮質を分離し、RNA分解阻害液(RNA later solution,Ambion)に浸漬した後、ビーズホモジナイザーを用いて破砕し、RNeasy(登録商標)Plus Universal Mini kit(QIAGEN)にて総RNAを調製した。抽出した総RNAをHigh Capacity RNA−to−cDNAkit(Applied Biosystems)を用いて、添付のプロトコールに従って逆転写反応を行い、cDNA合成を行った。
得られたcDNAを鋳型に、TaqMan(登録商標)Fast UniversalPCRMaster Mix(Applied Biosystems)及びABIPrism 7700(Applied Biosystems)を用いて、定量的PCRを行った。定量的PCRに使用したTaqMan(登録商標)Geneは、GLUT1:Mm00441480_m1、GAPDH:Mm99999915_g1であった。GLUT1遺伝子の発現量は、GAPDH(Glyceraldehyde−3−Phosphate Dehydrogenase)遺伝子発現量補正した。測定した発現量から、対照食群の平均値を1とする相対発現量を各群について求めた。有意差検定はDunnett testを用いて対照食群と比較を行い、*P<0.05、**P<0.01とした。

0047

(結果)
結果を図1に示す。CPPを含む餌を摂取したCPP食群では、GLUT1遺伝子の発現が上昇した。このGLUT1の発現上昇度合いは、摂取した餌のCPP含量に依存していた。このことから、CPPが、脳内のGLUT1発現を亢進させ、グルコースの取り込みを促進する作用を有することが示された。

0048

試験例2脳血管内皮細胞におけるクロロゲン酸類及び5−CQAのGLUT1発現亢進
初代培養ラット脳血管内皮細胞(Applied Biological materials)を24wellコラーゲンIコートプレートに2.0×105個/well播種し、10%ウシ胎児血清(FBS)を加えた脳血管内皮細胞増殖培地(Applied Biological materials)にて、3日間培養した。その後、0.1%FBSを加えた脳血管内皮増殖培地に置換し、24時間培養した後に、0.1%FBSに溶解させた5−カフェオイルキナ酸(5−caffeoylquinic acid:5−CQA、Cayman Chemical)、CPPを5、24、48時間添加した。そして、培地を除去し、PBSで洗浄後、RNeasy Mini Kit (Qiagen)を用いて全RNAを抽出した。抽出した全RNAから、High Capacity RNA−to−cDNAkit(Life Technologies)を用いて逆転写反応を行い、cDNA合成を行った。得られたcDNAを鋳型に、TaqMan(登録商標)Fast UniversalPCRMaster Mix(Applied Biosystems)及びABIPrism 7700(Applied Biosystems)を用いて、定量的PCRを行った。定量的PCRに使用したTaqMan(登録商標)Geneは、GLUT1:Rn01417099_m1、β-actin:Rn00667869_m1であった。GLUT1遺伝子の発現量は、β-actin遺伝子発現量で補正した。測定した発現量から、control群の平均値を1とする相対発現量を各群について求めた。すべての値は平均値±標準偏差(mean ± standard deviation (SD))で表した。有意差検定はDunnett testを用いてcontrol群と比較を行い、*P<0.05、**P<0.01とした。

0049

(結果)
結果を図2、3、4に示す。図2には5−CQAとCPPを初代培養ラット脳血管内皮細胞に5時間処置した際、図3には24時間処置した際、図4には48時間処置した際のGLUT1遺伝子発現量の変化を示している。
5−CQAを脳血管内皮細胞に処置すると、5時間後ではGLUT1遺伝子の発現上昇は見られなかったが、24時間では10、100μM、48時間では1、10、100μMで発現が有意に上昇した。CPPを脳血管内皮細胞に処置すると、5時間後では213.4μg/mL、24および48時間では2.13、21.3、213.4μg/mLでGLUT1遺伝子発現量が有意に上昇した。このことから、5−CQAおよびCPPが、脳血管内皮細胞のGLUT1発現を亢進させ、グルコースの取り込みを促進する作用を有することが示された。

0050

試験例3脳血管内皮細胞におけるクロロゲン酸類及びその構成成分単体のGLUT1遺伝子発現亢進
初代培養ラット脳血管内皮細胞(Applied Biological materials)を24wellコラーゲンIコートプレートに2.0×105個/well播種し、10%FBSを加えた脳血管内皮細胞増殖培地(Applied Biological materials)にて、3日間培養した。その後、0.1%FBSを加えた脳血管内皮増殖培地に置換し、24時間培養した後に、0.1%FBSに溶解させたCPP及び3−,4−,5−CQA、3,4−、3,5−、4,5−diCQA、カフェ酸(表2に記載)を48時間添加した。そして、培地を除去し、PBSで洗浄後、RNeasy Mini Kit (Qiagen)を用いて全RNAを抽出した。抽出した全RNAから、High Capacity RNA−to−cDNAkit(Life Technologies)を用いて逆転写反応を行い、cDNA合成を行った。得られたcDNAを鋳型に、TaqMan(登録商標)Fast UniversalPCRMaster Mix(Applied Biosystems)及びABIPrism 7700(Applied Biosystems)を用いて、定量的PCRを行った。定量的PCRに使用したTaqMan(登録商標)Geneは、GLUT1:Rn01417099_m1、β-actin:Rn00667869_m1であった。GLUT1遺伝子の発現量は、β-actin遺伝子発現量で補正した。測定した発現量から、control群の平均値を1とする相対発現量を各群について求めた。すべての値は平均値±標準偏差(mean ± standard deviation (SD))で表した。有意差検定はDunnett testを用いてcontrol群と比較を行い、**P<0.01とした。

0051

0052

(結果)
結果を図5に示す。ラット初代培養脳血管内皮細胞においてCPP8.4μg/mL、3−CQA3.97μM、4−CQA 4.19μM、5−CQA 10μM、3,4−diCQA 1.32μM、3,5−diCQA 0.91μM、4,5−CQA 1.35μM、カフェ酸10μMで、GLUT1遺伝子発現が亢進した。したがって、CPP、モノ又はジカフェオイルキナ酸、カフェ酸は、脳血管内皮細胞のGLUT1発現を亢進させ、グルコースの取り込みを促進する作用を有することが示された。

0053

試験例4脳血管内皮細胞でのクロロゲン酸類及びその構成成分単体によるGLUT1タンパク質発現亢進
(方法)
初代培養ラット脳血管内皮細胞(Applied Biological materials)を60mmコラーゲンIコートディッシュに2.1×105個/ディッシュで播種し、10%FBSを加えた脳血管内皮細胞増殖培地(Applied Biological materials)にて、3日間培養した。その後、0.1%FBSを加えた脳血管内皮増殖培地に置換し、24時間培養した後に、0.1%FBSに溶解させたCPP及び5−CQA、3,5−diCQA(表3に記載)を48時間添加した。そして、培地を除去し、PBSで洗浄後、フォスファターゼインヒビター(SIGMA)、プロテアーゼインヒビター2(SIGMA)、プロテアーゼインヒビター3(SIGMA)を加えたCelLyticTM Mammalian Tissue Lysis/Extraction Reagent(SIGMA)を添加し、セルスクレーパーにより細胞を回収した。回収した液をホモジェナイザーによって破砕し、遠心(12000 rpm、15分間、4℃)した。遠心後の上清を回収し、BCA(Thermo Scientific)を用いてタンパク濃度を定量し、液量を補正することで各サンプルの濃度を統一した。調整したタンパク質溶液にLane Marker Reducing Sample Buffer(Thermo Scientific)を加え、熱処理を行った。得られたタンパク質溶液を用いてウェスタンブロットを行った。SDS−PAGEはミニプロティアンTGXゲル(BioRad)を使用し、泳動PVDF膜(BioRad)に転写した。PVDF膜はPVDFBlocking Reagent(TOYOBO)に浸漬した後、抗GLUT1抗体(1:1000、Milipore、CBL242)をCan Get Signal(TOYOBO)のSolution1で希釈し、4℃で一晩一次抗体反応を行った。T−TBS(0.1%Tween−20(BioRad)/TBS(BioRad))で十分に洗浄し、HRP標識抗ラビット抗体(1:5000、R&D System、HAF008)をCan Get Signal(TOYOBO)のSolution2で希釈し、室温で2時間二次抗体反応を行い、T−TBSで十分に洗浄した。洗浄後、ECLSelectTM Western Blotting Detection Reagent(GE Healthcare)を用いて化学発光を行い、ChemDoc XRS(BioRad)で発光強度を測定した。

0054

実施例

0055

(結果)
結果を図6に示す。CPP、5−CQA、3,5−diCQAを脳血管内皮細胞に処置すると、濃度依存的にGLUT1タンパク質の発現上昇が確認できた。このことから、CPP、5−CQA、3,5−diCQAが、脳血管内皮細胞のGLUT1発現を亢進させ、グルコースの取り込みを促進する作用を有することが示された。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ