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図面 (1)

課題

新規な抗I型アレルギー剤を提供する。

解決手段

フロレト酸を有効成分として含有する抗I型アレルギー剤。

概要

背景

アレルギー(allergy)とは「免疫反応に基づく生体に対する全身的または局所的な障害」と定義される。アレルギー反応分類するとI型IV型に分けられる。このうち、I、II、III型アレルギーは血清交代関与する体液性免疫(humoral immunity)であり、IV型アレルギーは感作リンパ球による細胞性免疫(Cellular immunity)である。

I型アレルギーは即時型アレルギーアナフィラキシー型アレルギーとも呼ばれる。I型アレルギーの症状としては花粉症蕁麻疹等が挙げられるが、これらの症状を有する人口は比較的多いため、有効な抗I型アレルギー剤が求められている。例えば特許文献1には、カルニチン誘導体および/または前記カルニチン誘導体を効果促進剤と併用されることにより、抗アレルギー効果を有する化粧料又は皮膚外用剤が開示されている。

概要

新規な抗I型アレルギー剤を提供する。フロレト酸を有効成分として含有する抗I型アレルギー剤。なし

目的

本発明は、新規な抗I型アレルギー剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

フロレト酸を有効成分として含有する抗I型アレルギー剤

請求項2

肥満細胞又は好塩基球脱顆粒抑制作用に基づくものである、請求項1に記載の抗I型アレルギー剤。

請求項3

フロレト酸を有効成分として含有する、肥満細胞又は好塩基球の脱顆粒抑制剤

技術分野

0001

本発明は、抗I型アレルギー剤に関する。

背景技術

0002

アレルギー(allergy)とは「免疫反応に基づく生体に対する全身的または局所的な障害」と定義される。アレルギー反応分類するとI型〜IV型に分けられる。このうち、I、II、III型アレルギーは血清交代関与する体液性免疫(humoral immunity)であり、IV型アレルギーは感作リンパ球による細胞性免疫(Cellular immunity)である。

0003

I型アレルギーは即時型アレルギーアナフィラキシー型アレルギーとも呼ばれる。I型アレルギーの症状としては花粉症蕁麻疹等が挙げられるが、これらの症状を有する人口は比較的多いため、有効な抗I型アレルギー剤が求められている。例えば特許文献1には、カルニチン誘導体および/または前記カルニチン誘導体を効果促進剤と併用されることにより、抗アレルギー効果を有する化粧料又は皮膚外用剤が開示されている。

先行技術

0004

特開2014−114289号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、新規な抗I型アレルギー剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、一態様として、フロレト酸を有効成分として含有する抗I型アレルギー剤を提供する。

0007

フロレト酸は、芳香族ヒドロキシ酸一種であり、抗酸化作用等の効果が知られている。本発明者らは、in vitro試験によって、フロレト酸を含有する組成物が抗I型アレルギー作用を有することを見出した。すなわち、本発明の抗I型アレルギー剤によれば、I型アレルギーの症状を抑制(治療緩和又は予防)することができる。

0008

本発明の抗I型アレルギー剤は、肥満細胞又は好塩基球脱顆粒抑制作用に基づくものであってもよい。

0009

I型アレルギー反応の機序は以下のとおりである。
(1)花粉ダニなどの抗原アレルゲン)が生体内侵入すると、ヘルパーT細胞(Th2細胞)が指令を出しB細胞免疫グロブリンEIgE抗体産生細胞へと分化させる。
(2)IgE抗体産生細胞からその抗原に特異的なIgE抗体が産生される。
(3)IgE抗体が肥満細胞又は好塩基球に結合し、そこに再び抗原が結合することによりヒスタミンロイコトリエン等の化学伝達物質分泌脱顆粒)され、アレルギー症状発現する。

0010

本発明の抗I型アレルギーは、少なくとも肥満細胞又は好塩基球の脱顆粒を抑制する作用を有する。したがって、本発明の抗I型アレルギー剤によれば、I型アレルギーの症状を効果的に抑制することができる。

0011

本発明は、他の態様として、フロレト酸を有効成分として含有する、肥満細胞又は好塩基球の脱顆粒抑制剤を提供するということもできる。

発明の効果

0012

本発明によれば、新規な抗I型アレルギー剤を提供することができる。

図面の簡単な説明

0013

実施例1〜3、及び比較例1の脱顆粒率を示すグラフである。

0014

以下、本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0015

一実施形態に係る抗I型アレルギー剤は、フロレト酸を有効成分として含有する。

0016

本明細書における抗I型アレルギー剤は、I型アレルギー症状を抑制する作用を備える組成物である。I型アレルギー症状を抑制する作用とは、例えば、花粉症、蕁麻疹、アレルギー性鼻炎気管支喘息等のI型アレルギーによる症状を緩和、治療、又は予防する作用であってよい。また、I型アレルギー症状を抑制する作用とは、I型アレルギー反応のメカニズムにおける、肥満細胞又は好塩基球の脱顆粒を抑制する作用であってよい。すなわち、本明細書における抗I型アレルギー剤は、肥満細胞又は好塩基球の脱顆粒抑制剤ということもできる。

0017

フロレト酸は芳香族ヒドロキシ酸の一種であり、3−(4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸とも称される化合物である。フロレト酸は、p−クマル酸の2−プロペン酸側鎖の水素化、又はフロレチンヒドロラーゼによるフロレチンの加水分解によって生成されてよい。フロレト酸は、市販されているものであってもよく、微生物によってp−クマル酸が還元されたものであってもよい。p−クマル酸からフロレト酸を得る場合、原料となるp−クマル酸は、市販されているもの、又はリグニン分解生成物から分離したものであってよい。このとき、リグニン分解物イネ科植物由来のものであってよく、サトウキビ又はバガス由来のものであってもよい。

0018

本実施形態に係る抗I型アレルギー剤は、有効成分であるフロレト酸のみからなってもよく、食品医薬部外品又は医薬品に使用可能な素材を更に含有してもよい。食品、医薬部外品又は医薬品に使用可能な素材としては、特に制限されるものではないが、例えば、アミノ酸タンパク質炭水化物、油脂、甘味料ミネラルビタミン香料賦形剤結合剤滑沢剤崩壊剤乳化剤界面活性剤基剤溶解補助剤懸濁化剤等が挙げられる。

0019

タンパク質としては、例えば、ミルクカゼインホエイ大豆タンパク小麦タンパク卵白等が挙げられる。炭水化物としては、例えば、コーンスターチセルロース、α化デンプン小麦デンプン米デンプン馬鈴薯デンプン等が挙げられる。油脂としては、例えば、サラダ油コーン油大豆油ベニバナ油オリーブ油パーム油等が挙げられる。甘味料としては、例えば、ブドウ糖ショ糖果糖ブドウ糖果糖液糖果糖ブドウ糖液糖等の糖類、キシリトールエリスリトールマルチトール等の糖アルコールスクラロースアスパルテームサッカリンアセスルファムK等の人工甘味料ステビア甘味料などが挙げられる。ミネラルとしては、例えば、カルシウムカリウムリンナトリウムマンガン、鉄、亜鉛マグネシウム、及びこれらの塩類等が挙げられる。ビタミンとしては、例えば、ビタミンEビタミンCビタミンAビタミンDビタミンB類ビオチンナイアシン等が挙げられる。賦形剤としては、例えば、デキストリン、デンプン、乳糖結晶セルロース等が挙げられる。結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコールゼラチンヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースカルボキシメチルセルロースナトリウムポリビニルピロリドン等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウムタルク等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば、結晶セルロース、寒天、ゼラチン、炭酸カルシウム炭酸水素ナトリウム、デキストリン等が挙げられる。乳化剤又は界面活性剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステルクエン酸乳酸グリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルレシチン等が挙げられる。基剤としては、例えば、セトステアリルアルコールラノリンポリエチレングリコール等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール炭酸ナトリウムクエン酸ナトリウム等が挙げられる。懸濁化剤としては、例えば、モノステアリン酸グリセリン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロースヒドロキシメチルセルロースアルギン酸ナトリウム等が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0020

抗I型アレルギー剤が他の素材を配合する場合、有効成分であるフロレト酸の含有量は、後述する抗I型アレルギー剤の形態、使用目的等に応じて適宜設定すればよいが、脂肪細胞又は好塩基球の脱顆粒をより抑制しやすくする観点から、抗I型アレルギー剤全量を基準として、好ましくは50μg/g以上、より好ましくは70μg/g以上、更に好ましくは100μg/g以上であり、また、好ましくは1000μg/g以下、より好ましくは800μg/g以下、更に好ましくは700μg/gである。

0021

抗I型アレルギー剤は、固体粉末顆粒等)、液体溶液、懸濁液等)、ペースト等のいずれの形状であってもよく、散剤丸剤顆粒剤錠剤カプセル剤トローチ剤液剤懸濁剤等のいずれの剤形であってもよい。

0022

本実施形態の抗I型アレルギー剤は、I型アレルギー反応において、特に、肥満細胞又は好塩基球から、ヒスタミン、ロイコトリエン等の化学伝達物質を含む顆粒が細胞外へ放出されること(脱顆粒)を抑制する作用(脱顆粒抑制作用)を有する。そのため、本実施形態の抗I型アレルギー剤によれば、I型アレルギー反応による症状を効果的に抑制、治療又は予防することができる。

0023

抗I型アレルギー剤が脱顆粒抑制作用を有しているか否かは、例えば、ラット好塩基球性白血病細胞(RBL−2H3細胞)等の、細胞表面に結合したIgEが抗原により架橋されることで、ヒスタミン等を含む顆粒球を細胞外へ放出する細胞を用いて、この細胞を抗原で刺激したときに、抗I型アレルギー剤を添加しなかった検体に比べて抗I型アレルギー剤を添加した検体の脱顆粒がどの程度抑制されたかを算出することによって確認することができる。

0024

抗I型アレルギー剤は、食品、医薬部外品又は医薬品として用いることができる。食品は、例えば、健康食品、特定保健用食品機能性食品栄養機能食品サプリメント等の形態で提供されてもよい。

0025

抗I型アレルギー剤は、静脈投与等の非経口投与がされてよく、経口投与がされてもよい。抗I型アレルギー剤は、経口投与されることが好ましい。

0026

抗I型アレルギー剤が経口投与される場合、投与量としては、例えば、フロレト酸が1回当たり40μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが好ましく、60μg/kg(体重)以上となるように投与されるのがより好ましく、80μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が1日当たり120μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが好ましく、180μg/kg(体重)以上となるように投与されるのがより好ましく、240μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が1回当たり300mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが好ましく、200mg/kg(体重)以下となるように投与されるのがより好ましく、160mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が1日当たり900mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが好ましく、600mg/kg(体重)以下となるように投与されるのがより好ましく、400mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが更に好ましい。この範囲であれば、十分な血中濃度を達成することができ、抗I型アレルギー作用をよりよく発現することができる。

0027

抗I型アレルギー剤が非経口投与される場合、投与量としては、例えば、フロレト酸が1回当たり50μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが好ましく、75μg/kg(体重)以上となるように投与されるのがより好ましく、100μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が1日当たり100μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが好ましく、150μg/kg(体重)以上となるように投与されるのがより好ましく、200μg/kg(体重)以上となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が1回当たり500mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが好ましく、250mg/kg(体重)以下となるように投与されるのがより好ましく、100mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが更に好ましい。また、フロレト酸が1日当たり1000mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが好ましく、500mg/kg(体重)以下となるように投与されるのがより好ましく、200mg/kg(体重)以下となるように投与されるのが更に好ましい。この範囲であれば、十分な血中濃度を達成することができ、抗I型アレルギー作用をよりよく発現することができる。

0028

本実施形態の抗I型アレルギー剤は上述した作用を有するため、I型アレルギーの症状を有するヒト又は動物用として用いることができ、また、I型アレルギーを発症していないヒト又は動物に対して、I型アレルギー発症の予防用として用いることができる。

0029

以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0030

試験液の調製]
フロレト酸をエタノールに溶解させて、50mg/mLの試験液原液を調製した。この試験液原液を以下の表1に示す緩衝溶液希釈し、検体濃度1000、500及び250μg/mLの試験液をそれぞれ調製した。

0031

[RBL−2H3細胞脱顆粒抑制試験]
試験操作
ラット好塩基球性白血病細胞であるRBL−2H3細胞(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所)を96ウェルプレート播種後、一晩培養した。表1に示す組成を有し、更に抗DNP−IgE抗体を含む培地を添加し、37℃で2時間反応させた後、細胞を緩衝溶液で洗浄した。さらに、調製した1000、500及び250μg/mLの試験液を、終濃度がそれぞれ500μg/mL(実施例1)、250μg/mL(実施例2)及び125μg/mL(実施例3)となるように添加した。その後、37℃で10分間反応させてから、DNP標識ヒト血清アルブミンを加え、37℃で更に3時間反応させた。また、試験液を添加せず、緩衝溶液のみを添加したものを未処置対照(比較例1)として同様に試験を行った。また、抗DNP−IgE抗体を含まない培地を添加した後、緩衝溶液及びDNP標識ヒト血清アルブミンを順次加えて、同様に反応させたものを抗原未刺激対照とした。

0032

細胞上清全量を空のウェル分取した後、細胞には細胞溶解バッファー(Lysis buffer)を添加し、室温で10分間静置して細胞溶解液を得た。細胞上清及び細胞溶解液にそれぞれp−ニトロフェニル−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド溶液(以下、基質溶液と呼ぶ。)を加え、37℃で25分間反応させた後、グリシンバッファーを加えて反応を停止させた。また、細胞上清及び細胞溶解液にそれぞれグリシンバッファーを加え、37℃で25分間反応させた後に基質溶液を加えたものをサンプブランクとした。

0033

0034

[脱顆粒率の算出]
実施例1〜3、比較例1、抗原未刺激対照及びサンプルブランクの各サンプルについて、マイクロプレートリーダー(SpectraMax M2e、モレキュラーデバイス社)を用いて、顆粒中に存在するβ−ヘキソサミニダーゼ基質との反応により生じたp−ニトロフェノール吸光度を測定した(測定波長:405nm、対照波長:650nm)。

0035

比較例1の吸光度に対する各サンプルの吸光度から、次式により放出率を求め、更に放出率から脱顆粒率を算出した。なお、式中、「細胞上清側の吸光度」及び「細胞溶液側の吸光度」は、サンプルブランクを差し引いた値である。
放出率(%)=細胞上清側の吸光度/(細胞上清側の吸光度+細胞溶液側の吸光度)
脱顆粒率(%)={(試験液の放出率−抗原未刺激対照の放出率)/(未処置対照の放出率−抗原未刺激対照の放出率)の平均値}×100

実施例

0036

脱顆粒率を算出した結果を図1に示す。脱顆粒率は、比較例1が100±4.9であったのに対して、実施例1が45±3.3(n=4の平均値±標準偏差、以下同様。)、実施例2が76±2.2、実施例3が88±2.7であった。

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