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技術 嫌気性流動床式生物処理装置および嫌気性流動床式生物処理方法

出願人 オルガノ株式会社佐竹化学機械工業株式会社
発明者 山本太一油井啓徳加藤好一根本孝宏吾郷健一
出願日 2018年8月9日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-150114
公開日 2020年2月20日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-025901
状態 未査定
技術分野 嫌気,嫌気・好気又は生物に特徴ある処理 回転撹拌具形混合機
主要キーワード 円盤状板 リング状板 吸水性高分子ゲル 正方形板 膜状構造体 竜巻状 プロペラ状 キューブ状
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重要な関連分野

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図面 (13)

課題

担体を適切な流動状態に維持し、かつ反応槽内におけるスカム等の液面浮遊物蓄積を抑制しながら反応槽外への担体の流出を抑制し、安定した高効率の嫌気性処理が可能となる、嫌気性流動床式生物処理装置および嫌気性流動床式生物処理方法を提供する。

解決手段

担体13を用いた流動床式生物処理を行うための反応槽2と、反応槽2に液体を導入したときの液面から所定の深さに設置された回転翼3と、反応槽2の底部2aに固定された放射状に延びる静翼4と、反応槽2における液面付近に設置された、反応槽2内の液体を外部に排出する排出口9と、を備える嫌気性流動床式の生物処理装置8である。

概要

背景

流動床式嫌気性生物処理は、担体微生物を固着させ、流動により被処理水との接触効率を高めることで、安定かつ高効率な処理が実現出来る処理方法である。しかし、担体の流動状態を適切に管理しなければ、担体に付着した微生物の剥離や、担体の反応槽外への流出等が発生し、処理が不安定となる。

特許文献1には、反応槽内に上下が開口したドラフトチューブを設け、ドラフトチューブの内側に下向流、ドラフトチューブの外側に上向流を形成し、上向流に伴って上昇する担体が存在する領域を実質的にドラフトチューブの上端以下に抑える方法が示されている。微生物の付着した担体は、微生物の付着量や担体内で発生するバイオガス量等によって担体の見掛け比重が変化するため、特許文献1の方法では、担体の流動性を十分に確保しながら担体の存在領域をドラフトチューブの上端以下に制御するには、界面計測装置を設置して管理する等、装置構成運転管理が複雑になる場合がある。

特許文献2には、槽底部に放射状に延びる静翼と槽内の液面下方付近回転翼具備する反応槽において、回転翼より下方位置の槽側壁面に開口部を設けるとともに、その槽壁面の外部に開口部に連通する担体分離部を設ける方法が示されている。特許文献2の方法では、担体分離部は背面板前面板を複雑に組み合わせる必要があり、かつ反応槽と担体分離部との接続部分が液面下となっているため、排水処理に伴って発生するスカムや油分が液面上に蓄積する問題がある。

概要

担体を適切な流動状態に維持し、かつ反応槽内におけるスカム等の液面浮遊物の蓄積を抑制しながら反応槽外への担体の流出を抑制し、安定した高効率の嫌気性処理が可能となる、嫌気性流動床式生物処理装置および嫌気性流動床式生物処理方法を提供する。担体13を用いた流動床式の生物処理を行うための反応槽2と、反応槽2に液体を導入したときの液面から所定の深さに設置された回転翼3と、反応槽2の底部2aに固定された放射状に延びる静翼4と、反応槽2における液面付近に設置された、反応槽2内の液体を外部に排出する排出口9と、を備える嫌気性流動床式の生物処理装置8である。

目的

本発明の目的は、担体を適切な流動状態に維持し、かつ反応槽内におけるスカム等の液面浮遊物の蓄積を抑制しながら反応槽外への担体の流出を抑制し、安定した高効率の嫌気性処理が可能となる、嫌気性流動床式生物処理装置および嫌気性流動床式生物処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

担体を用いた流動床式生物処理を行うための反応槽と、前記反応槽に液体を導入したときの液面から所定の深さに設置された回転翼と、前記反応槽の底部に固定された放射状に延びる静翼と、前記反応槽における液面付近に設置された、前記反応槽内の液体を外部に排出する排出口と、を備えることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理装置

請求項2

請求項1に記載の嫌気性流動床式生物処理装置であって、前記回転翼は、前記回転翼の上方で前記回転翼の回転の影響を受けない液層部分が形成される深さに設置されることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理装置。

請求項3

請求項1または2に記載の嫌気性流動床式生物処理装置であって、前記回転翼は、前記液面からの深さの1/4よりも前記反応槽の底部側に設置されることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理装置。

請求項4

請求項1または2に記載の嫌気性流動床式生物処理装置であって、前記回転翼は、長方形状平板であることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理装置。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の嫌気性流動床式生物処理装置であって、前記回転翼の上端部に板体が固定されていることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理装置。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の嫌気性流動床式生物処理装置であって、前記液面より下で、前記回転翼の上方の前記反応槽の側壁内周面に、円周方向に、邪魔板が固定されていることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理装置。

請求項7

担体を用いた流動床式の生物処理を行うための反応槽と、前記反応槽に液体を導入したときの液面から所定の深さに設置された回転翼と、前記反応槽の底部に固定された放射状に延びる静翼と、前記反応槽における液面付近に設置された、前記反応槽内の液体を外部に排出する排出口と、を備える生物処理装置を用いて嫌気性流動床式生物処理を行うことを特徴とする嫌気性流動床式生物処理方法

請求項8

請求項7に記載の嫌気性流動床式生物処理方法であって、前記回転翼は、前記回転翼の上方で前記回転翼の回転の影響を受けない液層部分が形成される深さに設置されることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理方法。

請求項9

請求項7または8に記載の嫌気性流動床式生物処理方法であって、前記回転翼は、前記液面からの深さの1/4よりも前記反応槽の底部側に設置されることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理方法。

請求項10

請求項7または8に記載の嫌気性流動床式生物処理方法であって、前記回転翼は、長方形状の平板であることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理方法。

請求項11

請求項7〜10のいずれか1項に記載の嫌気性流動床式生物処理方法であって、前記回転翼の上端部に板体が固定されていることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理方法。

請求項12

請求項7〜11のいずれか1項に記載の嫌気性流動床式生物処理方法であって、前記液面より下で、前記回転翼の上方の前記反応槽の側壁の内周面に、円周方向に、邪魔板が固定されていることを特徴とする嫌気性流動床式生物処理方法。

技術分野

0001

本発明は、微生物を付着した担体を用いた嫌気性流動床式生物処理装置および嫌気性流動床式生物処理方法に関する。

背景技術

0002

流動床式嫌気性生物処理は、担体に微生物を固着させ、流動により被処理水との接触効率を高めることで、安定かつ高効率な処理が実現出来る処理方法である。しかし、担体の流動状態を適切に管理しなければ、担体に付着した微生物の剥離や、担体の反応槽外への流出等が発生し、処理が不安定となる。

0003

特許文献1には、反応槽内に上下が開口したドラフトチューブを設け、ドラフトチューブの内側に下向流、ドラフトチューブの外側に上向流を形成し、上向流に伴って上昇する担体が存在する領域を実質的にドラフトチューブの上端以下に抑える方法が示されている。微生物の付着した担体は、微生物の付着量や担体内で発生するバイオガス量等によって担体の見掛け比重が変化するため、特許文献1の方法では、担体の流動性を十分に確保しながら担体の存在領域をドラフトチューブの上端以下に制御するには、界面計測装置を設置して管理する等、装置構成運転管理が複雑になる場合がある。

0004

特許文献2には、槽底部に放射状に延びる静翼と槽内の液面下方付近回転翼具備する反応槽において、回転翼より下方位置の槽側壁面に開口部を設けるとともに、その槽壁面の外部に開口部に連通する担体分離部を設ける方法が示されている。特許文献2の方法では、担体分離部は背面板前面板を複雑に組み合わせる必要があり、かつ反応槽と担体分離部との接続部分が液面下となっているため、排水処理に伴って発生するスカムや油分が液面上に蓄積する問題がある。

先行技術

0005

特開2006−218371号公報
特開2012−030155号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、担体を適切な流動状態に維持し、かつ反応槽内におけるスカム等の液面浮遊物の蓄積を抑制しながら反応槽外への担体の流出を抑制し、安定した高効率の嫌気性処理が可能となる、嫌気性流動床式生物処理装置および嫌気性流動床式生物処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、担体を用いた流動床式の生物処理を行うための反応槽と、前記反応槽に液体を導入したときの液面から所定の深さに設置された回転翼と、前記反応槽の底部に固定された放射状に延びる静翼と、前記反応槽における液面付近に設置された、前記反応槽内の液体を外部に排出する排出口と、を備える、嫌気性流動床式生物処理装置である。

0008

前記嫌気性流動床式生物処理装置において、前記回転翼は、前記回転翼の上方で前記回転翼の回転の影響を受けない液層部分が形成される深さに設置されることが好ましい。

0009

前記嫌気性流動床式生物処理装置において、前記回転翼は、前記液面からの深さの1/4よりも前記反応槽の底部側に設置されることが好ましい。

0010

前記嫌気性流動床式生物処理装置において、前記回転翼は、長方形状平板であることが好ましい。

0011

前記嫌気性流動床式生物処理装置において、前記回転翼の上端部に板体が固定されていることが好ましい。

0012

前記嫌気性流動床式生物処理装置において、前記液面より下で、前記回転翼の上方の前記反応槽の側壁内周面に、円周方向に、邪魔板が固定されていることが好ましい。

0013

また、本発明は、担体を用いた流動床式の生物処理を行うための反応槽と、前記反応槽に液体を導入したときの液面から所定の深さに設置された回転翼と、前記反応槽の底部に固定された放射状に延びる静翼と、前記反応槽における液面付近に設置された、前記反応槽内の液体を外部に排出する排出口と、を備える生物処理装置を用いて嫌気性流動床式生物処理を行う、嫌気性流動床式生物処理方法である。

0014

前記嫌気性流動床式生物処理方法において、前記回転翼は、前記回転翼の上方で前記回転翼の回転の影響を受けない液層部分が形成される深さに設置されることが好ましい。

0015

前記嫌気性流動床式生物処理方法において、前記回転翼は、前記液面からの深さの1/4よりも前記反応槽の底部側に設置されることが好ましい。

0016

前記嫌気性流動床式生物処理方法において、前記回転翼は、長方形状の平板であることが好ましい。

0017

前記嫌気性流動床式生物処理方法において、前記回転翼の上端部に板体が固定されていることが好ましい。

0018

前記嫌気性流動床式生物処理方法において、前記液面より下で、前記回転翼の上方の前記反応槽の側壁の内周面に、円周方向に、邪魔板が固定されていることが好ましい。

発明の効果

0019

本発明により、担体を適切な流動状態に維持し、かつ反応槽内におけるスカム等の液面浮遊物の蓄積を抑制しながら反応槽外への担体の流出を抑制し、安定した高効率の嫌気性処理が可能となる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の実施形態に係る生物処理装置の第1の例を示す概略構成図である。
図1におけるA−A線断面図である。
本発明の実施形態に係る生物処理装置の第2の例を示す概略構成図である。
本発明の実施形態に係る生物処理装置の第2の例を示す概略構成図である。
図4におけるB−B線断面図である。
本発明の実施形態に係る生物処理装置の第3の例を示す概略構成図である。
本発明の実施形態に係る生物処理装置の第3の例を示す概略構成図である。
図7におけるC−C線断面図である。
比較例1における、CODCr負荷、除去速度の経日変化を示すグラフである。
比較例1における、処理水有機酸濃度の経日変化を示すグラフである。
実施例1における、CODCr負荷、除去速度の経日変化を示すグラフである。
実施例1における、処理水の有機酸濃度の経日変化を示すグラフである。

0021

本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。

0022

本発明の実施形態に係る生物処理装置の第1の概略を図1に示し、その構成について説明する。

0023

[嫌気性流動床式生物処理の反応槽、撹拌装置
生物処理装置8は、担体を用いた流動床式の生物処理を行うための反応槽2と、反応槽2に液体を導入したときの液面から所定の深さに設置された回転翼3と、反応槽2の底部に固定された放射状に延びる静翼4と、反応槽2における液面付近に設置された、反応槽2内の液体を外部に排出する排出口9と、を備える。生物処理装置8は、反応槽2の例えば底部付近の側壁部分に形成された、反応槽2内に被処理水を導入する流入管6を備える。反応槽2内には、嫌気性微生物生物膜状となって付着している担体13が投入されている。

0024

本実施形態に係る生物処理装置8においては、撹拌装置の回転軸3aを反応槽2内の液面から下方に伸ばし、回転軸3aの下端に固定された回転翼3を、反応槽2内に収容された被処理水の液面から所定の深さにおいて回転するように設けるとともに、回転翼3の上方の液面付近における反応槽2の側壁に排出口9を設ける。

0025

なお、「液面から所定の深さ」とは、反応槽2内に予め定めた(規定)の高さまで被処理水を収容し、回転翼3を回転させたときに、回転翼3の上方で、回転翼3の回転の影響を実質的に受けない液層部分10(以下、「無担体ゾーン10」という)が形成される深さを意味し、この深さは、反応槽2と回転翼3と静翼4の形状や、回転翼3の回転数や、被処理水や担体13の種類等により影響を受けるが、例えば、回転翼3は、液面からの深さの1/4よりも反応槽2の底部側に設置されることが好ましく、液面からの深さの1/3.7以下の反応槽2の底部側に設置されることがより好ましく、液面からの深さの1/3よりも反応槽2の底部側に設置されることがさらに好ましい。

0026

排出口9は、回転翼3の上方の無担体ゾーン10の上部の液面付近における反応槽2の側壁部分に設置される。この「排出口を液面付近に設置」とは、液面に蓄積し易いスカムや油分等を系外へ排出することができるように設置すればよく、例えば反応槽2の水位(底部2aから液面までの高さ)の上部5%以内に排出口の中心がくるよう設置すればよい。

0027

本実施形態に係る生物処理方法および生物処理装置8の動作について説明する。

0028

被処理水は、流入管6より、反応槽2内に所定の高さまで導入されて、反応槽2内に収容される。回転翼3が回転されることにより、反応槽2内において、担体13および被処理水は、例えば図1に示すように、回転翼3によって反応槽2の半径方向外側に吐出されて反応槽2の側壁内面に接して下方に流れて、反応槽2の側壁内面を旋回しながら緩やかに反応槽2の底部2aに向かう下降流が形成され、その後、反応槽2の底部2aの中心部において、静翼4により、竜巻上昇流が引き起こされ、これにより、回転翼3と静翼4との間において、循環流が形成され、反応槽2内で担体13および被処理水の混合、分散化が行われる。

0029

回転翼3の上方に回転翼3による吐出流の影響をほとんど受けない無担体ゾーン10が形成され、無担体ゾーン10の処理水が、液面付近の排出口9から排出される。これにより、反応後の処理水が、担体13の流出がほとんどない状態で、処理槽2の外に引き抜き排出される。

0030

本実施形態に係る生物処理方法および生物処理装置により、担体13を適切な流動状態に維持し、かつ反応槽2内におけるスカム等の液面浮遊物の蓄積を抑制しながら反応槽2外への担体13の流出を抑制し、安定した高効率の嫌気性処理が可能となる。簡易な構成で、担体13の槽内混合、分散化が得られるとともに、担体13が生物処理系から系外に流出することが抑制される。

0031

回転翼3の形状としては、反応槽2内の液体を撹拌できるものであればよく、特に制限はないが、例えば、パドル翼傾斜パドル翼プロペラ翼タービン翼アンカー翼等が挙げられる。回転翼3の形状は、図1に縦断側面図、および、図2図1におけるA−A線断面図を示すように、長方形状(正方形状を含む)の平板(フラット状パドル)、すなわちパドル翼が好ましい。図1,2の例では、回転翼3は、傾斜角度90度の長方形状の平板(フラット状パドル)の羽根4枚が等角度で配置されている4枚パドル翼である。この長方形状の平板の回転翼3によって、担体13に付着した微生物の剥離が抑制される。パドル翼の羽根の枚数は、例えば、2〜6枚とすればよい。

0032

反応槽2の内径に対する、回転翼3の反応槽2の径方向の長さ(径)の比は、例えば、0.25〜0.6の範囲とすればよい。回転翼3の高さは、例えば、回転翼径に対して0.15〜0.35の範囲とすればよい。

0033

静翼4の形状は、反応槽2の底部の中心部から放射状に延びる長方形状(正方形状を含む)の平板(フラット状板)である。図1,2の例では、傾斜角度90度の長方形状の平板(フラット状板)4枚が等角度で配置されている。羽根の枚数は、例えば、2〜6枚とすればよい。

0034

反応槽2の内径に対する、静翼4の反応槽2の径方向の長さ(静翼径)の比は、例えば、0.6〜1.0の範囲とすればよい。静翼4の高さは、例えば、回転翼径に対して0.15〜0.35の範囲とすればよい。

0035

図3,4に、本実施形態に係る生物処理装置の第2の例の概略構成を示す。図5には、図4におけるB−B線断面図を示す。図3〜5の生物処理装置8では、回転翼3の上端部に円板等の板体11が固定されている。

0036

板体11は、例えば、その中心が回転軸3aとほぼ一致した円板であり、回転翼3の径と同じ、それ以下の径、または、それ以上の径の円板で形成されるとともに、板体11の縁部と反応槽2の側壁内面との間に隙間が形成されるような大きさに形成される。

0037

板体11により、回転翼3の上方の無担体ゾーン10への担体13の侵入図1の装置に比べてより少なくすることができるようになる。また、板体11を設けることにより、回転翼3の上方に無担体ゾーン10が形成されやすくなるため、図1のように板体11を設置しない場合に比べて、回転翼3の位置をより高い位置に設けることができるようになる。すなわち、回転軸3aの長さをより短くすることができる。

0038

板体11は、円板の他に、例えば、リング状板正方形板であってもよい。流動安定性、翼設計等の点から、円板が好ましい。

0039

反応槽2の内径に対する、板体11の長さの比は、例えば、0.25〜0.6の範囲とすればよい。

0040

図6,7に、本実施形態に係る生物処理装置の第3の例の概略構成を示す。図8には、図7におけるC−C線断面図を示す。図6〜8の生物処理装置8では、回転翼3の上方でかつ液面よりも下方の反応槽2の側壁の内周面に、円周方向に、例えば、リング状板等の邪魔板12が固定されている。

0041

邪魔板12は、反応槽2の側壁の内周面に、円周方向に固定されており、回転翼3の上方が開放されているものであればよく、特に制限はない。邪魔板12は、例えば、反応槽2の内径と同じ外径リング状の板が反応槽2の側壁内の全周にわたって水平に固定された板体であるリング状板であり、板体の中心部には、例えば、円状の開口部12aが形成されている。

0042

邪魔板12は、例えば、リング状板であり、リング状の平板の他に、リング状の傾斜板、リング状の湾曲板であってもよい。製作施工等の点から、リング状の平板が好ましい。

0043

邪魔板12の設置位置は、回転翼3の上方でかつ液面よりも下方であればよいが、例えば、液面からの深さは回転翼径の1/2よりも反応槽2の液面側に設置されることがより好ましい。

0044

邪魔板12の開口部12aの大きさは、例えば、回転翼3の径よりも大きく形成すればよい。また、回転翼3の上端に板体11が設置されている場合は、例えば、板体11の径よりも大きく形成すればよい。

0045

リング状板等の邪魔板12により、図7に示すように、回転翼3により半径方向外側に吐出され、反応槽2の側壁の内面に接した被処理水が、邪魔板12より上方に向かうのを抑制することができ、図1,4の装置に比べて回転翼3の上方の無担体ゾーン10への担体13の侵入をさらに少なくすることができるようになる。また、リング状板等の邪魔板12を設けることにより、回転翼3の上方に無担体ゾーン10がさらに形成されやすくなるため、図1,4のようにリング状板等の邪魔板12を設置しない場合に比べて、回転翼3の位置をより高い位置に設けることができるようになる。すなわち、回転軸3aの長さをより短くすることができる。

0046

[担体]
担体としては、従来、嫌気性生物処理で使用される担体であれば特に制限されるものではなく、例えば、プラスチック製担体、スポンジ状担体ゲル状担体等が挙げられる。特に、ゲル状担体を用いることで、高分子ポリマを産出しないメタン発酵菌がゲル状担体の3次元網目構造の孔に入り込む、またはゲル状担体の形状、荷電等の関係で付着しやすく、また、撹拌による担体の流動性も高いため、プラスチック製担体、スポンジ状担体と比較して、高負荷処理が可能となる。ゲル状担体としては、特に限定されるものではないが、ポリビニルアルコールポリエチレングリコールポリウレタン等を含んでなる吸水性高分子ゲル状担体等が挙げられる。

0047

担体の形状は、特に限定されるものではないが、0.5mm〜20mm程度の径の球状または立方体状(キューブ状)、長方体円筒状等のものが好ましい。特に、3〜8mm程度の径の球状、または円筒状のゲル状担体が好ましい。

0048

反応槽2の内部に流動状態を形成するために、担体の比重は少なくとも1.0より大きく、真比重として、1.1以上、あるいは見かけ比重として1.01以上のものが好ましい。

0049

反応槽2への担体の投入量は、反応槽2の容積に対して10〜70%の範囲が好ましい。担体の投入量が反応槽2の容積に対して10%未満であると反応速度が小さくなる場合があり、70%を超えると担体が流動しにくくなり、長期運転において汚泥による閉塞等で被処理水がショートパスして処理水質が悪くなる場合がある。

0050

担体の沈降速度は、100〜150m/hrであることが好ましい。担体の沈降速度が10m/hr未満であると、担体が浮上し、反応槽2から流出しやすくなり、150m/hrを超えると、流動状態が悪くなり、被処理水がショートパスしたり、撹拌のエネルギーが大きくなったりする場合がある。

0051

嫌気性微生物付着担体
生物膜とは、嫌気性微生物と、嫌気性微生物が産出する菌体外多糖等の生産物等が集合した膜状構造体であって、少なくとも10μm以上の膜厚、好ましくは20μm以上の膜厚を有するものである。上記膜厚は、担体表面上からの厚みであり、10個〜20個の担体の平均値である。なお、菌体外多糖等の生産物は、アルカリを用いて生物膜から多糖類を抽出し、抽出液中糖濃度をAnthrone法により測定することが可能である。菌体外多糖等の生産物は粘着性を有し、生物膜の付着性に影響を与えるものであると考えられ、例えば、生物膜中に20ppm以上存在していることが好ましく、50ppm以上存在していることがより好ましい。

0052

[反応槽の運転条件
本実施形態では、有機物を含有する有機性の被処理水を生物処理するにあたり、被処理水のpHは6.0〜8.5の範囲が好ましく、6.5〜7.5の範囲がより好ましい。被処理水のpH調整は、例えば、pH調整剤供給ライン(図示せず)から、被処理水を貯留した被処理水槽(図示せず)にpH調整剤を供給することにより行われる。被処理水のpHが上記範囲外であると、生物処理による有機物の分解反応速度が低下する場合がある。

0053

pH調整剤としては、塩酸等の酸剤水酸化ナトリウム等のアルカリ剤等が挙げられ、特に制限されるものではない。また、pH調整剤は、例えば、緩衝作用を持つ重炭酸ナトリウム燐酸緩衝液等であってもよい。

0054

本実施形態では、有機性の被処理水を生物処理するにあたり、嫌気性微生物の分解活性を良好に維持する等の点から、例えば、被処理水に栄養剤を添加することが好ましい。栄養剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、炭素源窒素源、燐源、その他無機塩類ニッケルコバルト、鉄等の塩類)等が挙げられる。

0055

本実施形態では、流動床式の反応槽2の水温を20℃以上となるように温度調整することが好ましい。通常、20℃未満であると、分解反応速度が低下する傾向にある。流動床式の反応槽2内の水温の温度調整方法は、特に制限されるものではないが、例えば、流動床式の反応槽2にヒータ等の加熱装置を設置して、ヒータ等の熱により反応槽2内の水温を調整する方法等が挙げられる。

0056

[被処理水]
本実施形態に係る生物処理装置および生物処理方法における処理対象である被処理水は、例えば、食品製造工場電子産業工場、パルプ製造工場化学工場等から排出される有機物(油脂、懸濁物質、ならびに油脂および懸濁物質以外の有機物)を含有する排水である。

0057

本実施形態に係る生物処理装置および生物処理方法は、被処理水のCODCr濃度が比較的低く、流動担体ゾーン(無担体ゾーン10の下方)から排出口9への液の流れ、すなわち上昇LV(m/h:被処理水流入量m3/hを反応槽2の断面積で除した値)が高い条件ほど、高い効果を示す。例えば、被処理水CODCr濃度5000mg/L以下、上昇LVが2m/h以上の条件にて効果が高い。

0058

以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。

0059

<比較例1>
試験は従来のドラフトチューブ型の嫌気性生物処理装置を用いて行った。排出口を液面付近に設置し、反応槽の容積は2.7Lとした。球状のポリビニルアルコール製ゲル状担体(細孔径4〜20μm、直径4mm、比重1.025、沈降速度4cm/sec)を反応槽の容積に対して30%投入し、嫌気性汚泥を反応構の容積に対して10%投入した。プロペラ状の回転翼を用いて、撹拌速度220〜260rpmでドラフトチューブ内に下降流を発生させ、担体および嫌気性汚泥を流動させた。被処理水はスクロースカツオエキスを主成分とした食品工場模擬排水(CODCr濃度1000〜2000mg/L)とした。

0060

図9にCODCr負荷、除去速度の経日変化、図10に処理水の有機酸濃度の経日変化を示す。処理状況を確認しながら、段階的にCODCr負荷を上昇させたが、CODCr負荷約3.3kg/m3/dayにおいて処理水の有機酸濃度が200mg/Lを超え、除去速度は2.4kg/m3/day程度に留まった。

0061

これは、担体がドラフトチューブ内に進入することで、担体上の生物膜がプロペラ状の回転翼に接触し、剥離したことが要因の一つと考えられる。ドラフトチューブ内に担体が進入しないように撹拌速度を低下させた場合、一部の担体が反応槽の底部に蓄積する傾向を確認した。

0062

<実施例1>
試験は図3,4に示す嫌気性生物処理装置を用いて行った。放射状に延びる静翼を槽底部、排出口を液面付近(反応槽の水位(底部から液面までの高さ)の上部5%以内)に設置し、反応槽の容積は1.3Lとした。球状のポリビニルアルコール製ゲル状担体(細孔径4〜20μm、直径4mm、比重1.025、沈降速度4cm/sec)を反応槽の容積に対して30%投入し、嫌気性汚泥を反応槽の容積に対して10%投入した。フラット状の回転翼を用いて、撹拌速度80〜90rpmで反応槽壁付近に下降流の旋回流と反応槽中心付近竜巻状の上昇流を発生させ、担体および嫌気性汚泥を流動させた。回転翼には上端部に円盤状の板(回転翼の径と同じ大きさ)を設置し、かつ回転翼は液面からの深さの1/3.7の位置に設置した。被処理水はスクロース、カツオエキスを主成分とした食品工場模擬排水(CODCr濃度3000mg/L)とした。

0063

図11にCODCr負荷、除去速度の経日変化、図12に処理水の有機酸濃度の経日変化を示す。処理状況を確認しながら、段階的にCODCr負荷を上昇させたところ、CODCr負荷約21kg/m3/dayにおいても処理水の有機酸濃度が200mg/L以下を維持し、除去速度は16kg/m3/dayに到達した。フラット状回転翼と底部の静翼の効果により、担体上の微生物の剥離を抑えながら良好な担体流動状態を維持でき、かつ回転翼上端に円盤状板を設置し、回転翼の設置位置を液面からの深さの1/4より底部側とし、さらに排出口を液面付近に設置することで、担体の流出を抑制することができたため、処理効率を高くすることが可能であった。また、排出口からスカム等の液面浮遊物が排出されることで、ガス配管目詰まり等が発生せず、安定した処理が可能であった。

実施例

0064

このように、実施例の生物処理装置および生物処理方法によって、担体を適切な流動状態に維持し、かつ反応槽内におけるスカム等の液面浮遊物の蓄積を抑制しながら反応槽外への担体の流出を抑制し、安定した高効率の嫌気性処理が可能となった。

0065

2反応槽、2a 底部、3回転翼、3a回転軸、4静翼、6流入管、8生物処理装置、9 排出口、10無担体ゾーン、11板体、12邪魔板、12a 開口部、13担体。

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