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技術 磁石ユニットの製造方法、磁石ユニット、振動モータおよび触覚デバイス

出願人 日本電産コパル株式会社
発明者 山田裕貴佐野良行森敬
出願日 2018年8月8日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-149095
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-025414
状態 未査定
技術分野 機械的振動の発生装置 往復動・振動型電動機 永久磁石 電磁石1(アマチュア有) 同期機の永久磁石界磁
主要キーワード 隙間位置 シリコーン樹脂系接着剤 パラジウムメッキ層 各磁石ユニット クロムメッキ層 溶接ポイント 触覚デバイス 溶接痕
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

磁石フレームとの固定に際して、接着剤治具に付着することがない各磁石ユニットの製造方法を提供する。

解決手段

第1磁石ユニット31の製造方法では、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53として、表面にメッキ層を備える磁石を用いる。また、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53を、同一の極を向かい合わせて第1方向Xに配列するとともに、フレーム50を第2方向Yから磁石51、52、53に接触させて、フレーム50と磁石51、52、53とを治具により把持する。次に、磁石51、52、53とフレーム50との溶接を行う。しかる後に、治具による把持を解除して当該治具を磁石51、52、53およびフレーム50から離間させる。その後、磁石51、52、53およびフレーム50に接着剤を塗布する。

概要

背景

スマートフォン等の各種機器に搭載される振動モータは、磁界発生装置が発生する磁界中にコイルを配置し、コイルへの通電を制御することにより磁界発生装置とコイルとを相対移動させる。特許文献1には、かかる振動モータの磁界発生装置が記載されている。磁界発生装置は、複数の磁石非磁性金属からなるフレームに固定した磁石ユニットを備える。磁石ユニットでは、磁石とフレームとの固定に、接着剤を用いる。

概要

磁石とフレームとの固定に際して、接着剤が治具に付着することがない各磁石ユニットの製造方法を提供する。第1磁石ユニット31の製造方法では、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53として、表面にメッキ層を備える磁石を用いる。また、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53を、同一の極を向かい合わせて第1方向Xに配列するとともに、フレーム50を第2方向Yから磁石51、52、53に接触させて、フレーム50と磁石51、52、53とを治具により把持する。次に、磁石51、52、53とフレーム50との溶接を行う。しかる後に、治具による把持を解除して当該治具を磁石51、52、53およびフレーム50から離間させる。その後、磁石51、52、53およびフレーム50に接着剤を塗布する。

目的

本発明は、磁石とフレームとの固定に際して、接着剤が治具に付着することがない磁石ユニットの製造方法を提案することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

磁石を金属製のフレームに固定した磁石ユニットの製造方法において、前記磁石として、表面にメッキ層を備える磁石を用い、前記フレームと前記磁石とを接触させて当該フレームおよび当該磁石を治具により把持し、前記磁石と前記フレームとの溶接を行い、前記治具による把持を解除して当該治具を前記磁石および前記フレームから離間させ、前記磁石および前記フレームに接着剤を塗布することを特徴とする磁石ユニットの製造方法。

請求項2

第1磁石、第2磁石および第3磁石を金属製のフレームに固定した磁石ユニットの製造方法において、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石として、表面にメッキ層を備える磁石を用い、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石を、同一の極を隣り合わせて所定の第1方向に配列するとともに、前記フレームを前記第1方向と交差する第2方向から前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石に接触させて当該フレーム、前記第1磁石、前記2磁石および前記第3磁石を治具により把持し、前記第1磁石と前記フレームとの溶接、前記第2磁石と前記フレームとの溶接、および前記第3磁石と前記フレームとの溶接、を行い、前記治具による把持を解除して当該治具を前記第1磁石、前記第2磁石、前記第3磁石および前記フレームから離間させ、前記第1磁石、前記第2磁石、前記第3磁石および前記フレームに接着剤を塗布することを特徴とする磁石ユニットの製造方法。

請求項3

磁石と、前記磁石に所定の方向から接触する金属製のフレームと、前記フレームと前記磁石との間に設けられた接着剤層と、を有し、前記磁石は、表面にメッキ層を備え、前記フレームは、前記所定の方向から見た場合に、前記磁石と重なる位置に溶接痕を備えることを特徴とする磁石ユニット。

請求項4

所定の第1方向に配列された第1磁石、第2磁石および第3磁石と、前記第1方向と交差する第2方向から前記第1磁石、第2磁石および第3磁石に接触する金属製のフレームと、前記第1磁石と前記フレームとの間、前記第2磁石と前記フレームとの間、および前記第3磁石と前記フレームとの間に設けられた接着剤層と、を有し、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石のそれぞれは、表面にメッキ層を備え、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石は、同一の極が隣り合い、前記フレームは、前記第2方向から見た場合に、前記第1磁石と重なる位置に第1溶接痕を備え、前記第2磁石と重なる位置に第2溶接痕を備え、前記第3磁石と重なる位置に第3溶接痕を備えることを特徴とする磁石ユニット。

請求項5

前記フレームは、前記第1磁石と前記第2磁石とが接触する第1接触位置、および、前記第2磁石と前記第3磁石とが接触する第2接触位置を経由して前記第1方向に延びる開口部を備えることを特徴とする請求項4に記載の磁石ユニット。

請求項6

前記第1溶接痕は、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向で前記開口部の両側に設けられ、前記第2溶接痕は、前記第3方向で前記開口の両側に設けられ、前記第3溶接痕は、前記第3方向で前記開口の両側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の磁石ユニット。

請求項7

前記フレームは、前記第2方向から前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石に接触するフレーム本体部と、前記フレーム本体部から前記第2方向に突出して、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向から前記第1磁石、前記第2磁石および前記3磁石に接触する突出部を備え、前記第1溶接痕、前記第2溶接痕および前記第3溶接痕は、前記フレーム本体部に設けられていることを特徴とする請求項4、または5に記載の磁石ユニット。

請求項8

請求項3から7のうちのいずれか一項に記載された磁石ユニットと、前記磁石ユニットで発生する磁界内に配置されたコイルと、を有し、前記コイルへの給電により前記磁石ユニットおよび前記コイルの一方が移動することを特徴とする振動モータ

請求項9

請求項8に記載の振動モータと、前記振動モータの前記コイルに給電を行う制御部と、を有する触覚デバイス

技術分野

0001

本発明は、磁石ユニットの製造方法、磁石ユニット、振動モータおよび触覚デバイスに関する。

背景技術

0002

スマートフォン等の各種機器に搭載される振動モータは、磁界発生装置が発生する磁界中にコイルを配置し、コイルへの通電を制御することにより磁界発生装置とコイルとを相対移動させる。特許文献1には、かかる振動モータの磁界発生装置が記載されている。磁界発生装置は、複数の磁石非磁性金属からなるフレームに固定した磁石ユニットを備える。磁石ユニットでは、磁石とフレームとの固定に、接着剤を用いる。

先行技術

0003

特開2016−163366号公報

発明が解決しようとする課題

0004

磁石ユニットを製造する場合には、まず、磁石とフレームとを所定の位置関係に配置して、これらを治具によって把持する。次に、磁石とフレームとに接着剤を塗布する。その後、接着剤を硬化させる。しかる後に、治具による把持を解除して、治具から磁石およびフレームを取り外す。

0005

ここで、磁石とフレームとに接着剤の塗布する際には、接着剤が治具に付着することがある。接着剤が治具に付着すると、次の磁石ユニットの製造を開始する前に、治具から接着剤を除去する作業が必要となる。従って、磁石ユニットの製造が滞るという問題が発生する。

0006

上記問題点に鑑み、本発明は、磁石とフレームとの固定に際して、接着剤が治具に付着することがない磁石ユニットの製造方法を提案することにある。また、かかる製造方法により製造された磁石ユニットを提供することにある。また、かかる磁石ユニットを備える振動モータを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、磁石を金属製のフレームに固定した磁石ユニットの製造方法において、前記磁石として、表面にニッケルメッキ層を備える磁石を用い、前記フレームと前記磁石とを接触させて当該フレームおよび当該磁石を治具により把持し、前記磁石と前記フレームとの溶接を行い、前記治具による把持を解除して当該治具を前記磁石および前記フレームから離間させ、前記磁石および前記フレームに接着剤を塗布することを特徴とする。

0008

また、本発明は、第1磁石、第2磁石および第3磁石を金属製のフレームに固定した磁石ユニットの製造方法において、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石として、表面にニッケルメッキ層を備える磁石を用い、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石を、同一の極を隣り合わせて所定の第1方向に配列するとともに、前記フレームを前記第1方向と交差する第2方向から前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石に接触させて当該フレーム、前記第1磁石、前記2磁石および前記第3磁石を治具により把持し、前記第1磁石と前記フレームとの溶接、前記第2磁石と前記フレームとの溶接、および前記第3磁石と前記フレームとの溶接、を行い、前記治具による把持を解除して当該治具を前記第1磁石、前記第2磁石、前記第3磁石および前記フレームから離間させ、
前記第1磁石、前記第2磁石、前記第3磁石および前記フレームに接着剤を塗布することを特徴とする。

0009

次に、本発明の磁石ユニットは、磁石と、前記磁石に所定の方向から接触する金属製のフレームと、前記フレームと前記磁石との間に設けられた接着剤層と、を有し、前記磁石は、表面にニッケルメッキ層を備え、前記フレームは、前記所定の方向から見た場合に、前記磁石と重なる位置に溶接痕を備えることを特徴とする。

0010

また、本発明の磁石ユニットは、所定の第1方向に配列された第1磁石、第2磁石および第3磁石と、前記第1方向と交差する第2方向から前記第1磁石、第2磁石および第3磁石に接触する金属製のフレームと、前記第1磁石と前記フレームとの間、前記第2磁石と前記フレームとの間、および前記第3磁石と前記フレームとの間に設けられた接着剤層と、を有し、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石のそれぞれは、表面にニッケルメッキ層を備え、前記第1磁石、前記第2磁石および前記第3磁石は、同一の極が隣り合い、前記フレームは、前記第2方向から見た場合に、前記第1磁石と重なる位置に第1溶接痕を備え、前記第2磁石と重なる位置に第2溶接痕を備え、前記第3磁石と重なる位置に第3溶接痕を備えることを特徴とする。

発明の効果

0011

本発明の磁石ユニットでは、金属製のフレームと磁石とを溶接によって固定するとともに、接着剤層によって固定する。従って、磁石ユニットを製造する際には、まず、溶接によりフレームに磁石を固定し、しかる後に、フレームおよび磁石を接着剤により固定できる。よって、フレームおよび磁石に接着剤を塗布する際に、フレームと磁石とを治具より把持して固定しておく必要がない。従って、治具に接着剤が付着することを防止できる。ここで、フレームと磁石とは溶接と接着剤層によって固定される。従って、フレームと磁石との溶接による固定は、仮の固定とすることができる。言い換えれば、フレームと磁石との溶接による固定は、溶接のみによってフレームと磁石とを固定する場合と比較して、低い熱量で行うことができる。これにより、磁石を高温状態に長時間晒すことを防止或いは抑制できるので、磁石の熱減磁を防止或いは抑制できる。

図面の簡単な説明

0012

図1は、振動モータをカバーの側から見た場合の斜視図である。
図2は、図1の振動モータの分解斜視図である。
図3は、カバーを省略した振動モータの平面図である。
図4は、カバーを省略した振動モータの分解斜視図である。
図5は、第1磁石ユニットおよび第2磁石ユニットにおける各磁石の配置例の説明図である。
図6は、振動体を第1磁石ユニットの側から見た場合の側面図である。
図7は、第1磁石ユニットをフレームの側から見た場合の斜視図である。
図8は、第1磁石ユニットを磁石の側から見た場合の斜視図である。
図9は、第1磁石ユニットの製造方法のフローチャートである。
図10は、本発明の触覚デバイスの概略図である。

実施例

0013

以下に、図面を参照して、本発明を適用した振動モータ、磁石ユニット、磁石ユニットの製造方法、および触覚デバイスの実施の形態を説明する。

0014

(振動モータ)
図1は、本発明を適用した振動モータをカバーの側から見た場合の斜視図である。図2は、振動モータの分解斜視図である。図3は、カバー7を省略した振動モータ1の平面図である。振動モータ1は、静止体2に対して振動体3を往復移動させて振動を発生する。

0015

図1に示すように、振動モータ1は、全体として直方体形状の筐体5を有する。筐体5は、平板状のベースプレート6と、ベースプレート6に被せられた箱型のカバー7と、を備える。図2図3に示すように、ベースプレート6とカバー7とにより区画された筐体5の内部には、振動体3と、振動体3を往復移動可能に支持する支持機構4とが収容されている。ここで、筐体5は静止体2の一部分である。静止体2は、支持機構4を介して、振動体3を支持する。

0016

以下の説明では、振動モータ1の長手方向を第1方向Xとする。振動モータ1の短手方向を第2方向Yとする。第1方向Xと第2方向Yとは直交する。また、第1方向Xおよび第2方向Yと直交する方向を第3方向Zとする。さらに、第1方向Xの一方側を−X方向、他方側を+X方向とする。第2方向Yの一方側を−Y方向、他方側を+Y方向とする。第3方向Zの一方側を−Z方向、他方側を+Z方向とする。ここで、X方向は、振動体3が往復移動する移動方向である。Z方向はベースプレート6とカバー7との積層方向である。−Z方向はベースプレート6が位置する側であり、+Z方向はカバー7が位置する側である。

0017

(静止体)
図4は、カバー7を省略した振動モータ1の分解斜視図である。図2に示すように、筐体5のカバー7は、+Z方向の端に位置する矩形端板10と、端板10の−X方向の端縁から−Z方向に延びる第1側板部11と、端板10の+X方向の端縁から−Z方向に延びる第2側板部12と、を備える。また、カバー7は、端板10の+Y方向の端縁から−Z方向に延びる第3側板部13と、端板10の−Y方向の端縁から−Z方向に延びる第4側板部14と、を備える。

0018

図4に示すように、ベースプレート6は、カバー7で覆われた長方形基台部15と、基台部15から−X方向に突出する基台突出部16と、を備える。ベースプレート6の+Z方向の面には、基板18が固定されている。基板18はフレキシブルプリント基板、或いは、リジッド基板である。本例では、基板18はフレキシブルプリント基板である。基板18は、ベースプレート6の基台部15に固定された基部19と、基部19から−X方向に延びて基台突出部16分に達する延設部20と、を備える。延設部20は基部19よりもY方向の幅が広い。延設部20の先端部分には第1端子部21および第2端子部22が設けられている。図1に示すように、第1端子部21および第2端子部22は、筐体5の外側に露出している。

0019

図4に示すように、基台部15の中央にはコイル部25が固定されている。コイル部25は、鉄などの磁性材料からなるコア26と、コア26に巻き回されたコイル27と、を備える。コア26は、第1方向Xに延びる芯部28と、芯部28の第1方向Xの両端部分に固定された一対の鍔部29とを備える。芯部28は、鉄などの磁性材料からなる薄板を積層して構成されている。各鍔部29は、鉄などの磁性材料からなる環状の板部材である。−X方向の側に位置する一方の鍔部29の中心孔には、芯部28の−X方向の端部分が嵌め込まれている。+X方向の側に位置する他方の鍔部29の中心孔には、芯部28の+X方向の端部分が嵌め込まれている。図3に示すように、コイル27の軸線Lは第1方向Xに向いている。

0020

コイル27は、一対の鍔部29の間において芯部28の外周側に巻き回されている。コイル27の一方端および他方端のそれぞれは、基板18の基部19に電気的に接続されている。これにより、コイル27の一方端は、基板18に設けられた配線パターンを介して、第1端子部21に電気的に接続されている。また、コイル27の他方端は、基板18に設けられた配線パターンを介して、第2端子部22に電気的に接続されている。コイル部25は、一対の鍔部29のそれぞれがベースプレート6に固定されることにより、ベースプレート6に固定されている。基板18およびコイル部25は、ベースプレート6およびカバー7とともに静止体2を構成する。

0021

(振動体)
図2図3に示すように、振動体3は、コイル部25を第1方向Xおよび第2方向Yから囲む。振動体3は、コイル部25の+Y方向に配置された第1磁石ユニット31と、コイル部25の−Y方向に配置された第2磁石ユニット32と、を備える。また、振動体3は、コイル部25の−X方向に配置された第1部33と、コイル部25の第+X方向に配置された第2錘部34と、を備える。第1錘部33は、第1磁石ユニット31の−X方向の端部分と第2磁石ユニット32の−X方向の端部分とを接続する。第2錘部34は、第1磁石ユニット31の+X方向の端部分と第2磁石ユニット32の+X方向の端部分とを接続する。

0022

第1錘部33は+Z方向の端面にY方向に配列された2つの第1係止突起36、37を備える。第2錘部34は+Z方向の端面にY方向に配列された2つの第2係止突起38、39を備える。第1錘部33において第1方向Xでコイル部25と対向する+X方向の端面には、第1磁性板41が取り付けられている。第2錘部34において第1方向Xでコイル部25と対向する−X方向の端面には、第2磁性板42が取り付けられている。第1方向Xにおけるコイル部25と第1磁性板41との間には第1ダンパ部材43が配置されている。第1方向Xにおけるコイル部25と第2磁性板42との間には第2ダンパ部材44が配置されている。第1ダンパ部材43および第2ダンパ部材44は、それぞれ第1方向Xに弾性変形可能である。

0023

第1磁石ユニット31と第2磁石ユニット32とは、コイル部25の軸線Lを含んで第1方向Xおよび第3方向Zに広がる仮想面に対して対称である。図2に示すように、第1磁石ユニット31および第2磁石ユニット32は、それぞれ、第1方向Xに延びるフレーム50と、フレーム50に固定された第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53を備える。フレーム50は、金属製である。本例では、フレーム50は、ステンレス鋼製である。また、本例では、フレーム50は、非磁性である。

0024

第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は、焼結磁石である。また、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は、表面にメッキ層を備える磁石である。言い換えれば、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53の表面はメッキ層により覆われている。なお、一般的な磁石の表面には、防錆用のコーティング層として、ニッケルメッキ層が設けられている。メッキ層は、亜鉛メッキ層クロムメッキ層銅メッキ層スズメッキ層金メッキ層銀メッキ層パラジウムメッキ層コバルトメッキ層とすることもできる。

0025

第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53はフレーム50における第1方向Xの中央に固定されている。図4に示すように、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は、−X方向の側から+X方向の側に向かってこの順に配列されている。フレーム50は、第1方向Xと直交する第2方向Yから第1磁石51、第2磁石52、第3磁石53に接触する。すなわち、第1磁石ユニット31のフレーム50は、+Y方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触するフレーム本体部55を備える。また、第2磁石ユニット32のフレーム50は、−Y方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触するフレーム本体部55を備える。

0026

ここで、フレーム50は、第1磁石51よりも−X方向に延びる第1錘部固定部61と、第3磁石53よりも+X方向に延びる第2錘部固定部62と、を備える。第1錘部固定部61は第1錘部33の2つの第1係止突起36、37のうちの一方が係止される第1係合孔63を備える。第2錘部固定部62は第2錘部34の2つの第2係止突起38、39のうちの一方が係止される第2係合孔64を備える。すなわち、図2図3に示すように、第1磁石ユニット31のフレーム50の第1錘部固定部61は、第1錘部33の2つの第1係止突起36、37のうち+Y方向に位置する第1係止突起36が係止される第1係止孔63を備える。第2磁石ユニット32のフレーム50の第1錘部固定部61は、第1錘部33の2つの第1係止突起36、37のうち−Y方向に位置する第1係止突起37が係止される第1係止孔63を備える。また、第1磁石ユニット31のフレーム50の第2錘部固定部62は、第2錘部34の2つの第2係止突起38、39のうち+Y方向に位置する第2係止突起38が係止される第2係止孔64を備える。第2磁石ユニット32のフレーム50の第2錘部固定部62は、第2錘部34の2つの第2係止突起38、39のうち−Y方向に位置する第2係止突起39が係止される第2係止孔64を備える。

0027

第1錘部33は、第1係止突起36が第1磁石ユニット31の第1係合孔63に係止され、第1係止突起37が第2磁石ユニット32の第1係合孔63に係止された状態で、第1磁石ユニット31の第1錘部固定部61と第2磁石ユニット32の第1錘部固定部61との間に挟まれている。第2錘部34は、第2係止突起38が第1磁石ユニット31の第2係合孔64に係止され、第2係止突起39が第2磁石ユニット32の第2係合孔64に係止された状態で、第1磁石ユニット31の第2錘部固定部62と、第2磁石ユニット32の第2錘部固定部62との間に挟まれている。

0028

図5は、第1磁石ユニット31および第2磁石ユニット32における各磁石の配置例の説明図である。図5に示すように、第1磁石ユニット31および第2磁石ユニット32では、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は、同一の極を隣り合わせて配列されている。

0029

より具体的には、第1磁石51は、S極を−X方向に向け、N極を+X方向に向けて配置されている。第2磁石52は、第2方向Yにおいてコイル部25の側にN極を向け、コイル部25とは反対側にS極を向けて配置されている。すなわち、第1磁石ユニット31では、第2磁石52は−Y方向にN極を向け、+Y方向にS極を向けて配置されている。第2磁石ユニット32では、第2磁石52は+Y方向にN極を向け、−Y方向にS極を向けて配置されている。第3磁石53は、N極を−X方向に向け、S極を+X方向に向けて配置されている。第1磁石51および第3磁石53では、磁束の方向が互いに第2磁石52の側に向かう。第2磁石52では、磁束の方向がコイル部25の側に向かう。かかる磁石の配列構造ハルバッハ配列構造と呼ばれている。

0030

本例では、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53の配列構造にハルバッハ配列構造を採用することにより、振動体3には、各磁石ユニット31、32の第1方向Xの中央からコイル部25を経由して第1方向Xの両端に戻る磁束の方向の磁気回路が構成される。従って、図5の矢印に示すように、各磁石ユニット31、32が発生させる磁束をコイル部25に集中させることができる。また、本例では、第1錘部33に第1磁性板41を固定して当該第1磁性板41を−X方向の側からコイル部25に対向させている。さらに、第2錘部34に第2磁性板42を固定して当該第2磁性板42を+X方向の側からコイル部25に対向させている。従って、磁束の漏れを抑制できる。

0031

(支持機構)
次に、支持機構4は、振動体3をY軸方向に往復移動可能に支持する。図2に示すように、支持機構4は、振動体3の−X方向に配置された第1弾性部材65と、振動体3の+X方向に配置された第2弾性部材66と、を備える。第1弾性部材65および第2弾性部材66は板バネである。第1弾性部材65および第2弾性部材66は対応する構成を備える。

0032

第1弾性部材65および第2弾性部材66は、第2方向Yへの蛇行を繰り返しながら第1方向Xに延びる。図3に示すように、各弾性部材65、66は、第2方向Yおよび第3方向Zに広がる複数枚の平板部67と、第1方向Xで隣り合う平板部67の間で湾曲して、隣り合う2枚の平板部67の端を接続する複数枚の湾曲板部68と、を備える。本例では各弾性部材65、66は、6枚の平板部67と、5枚の湾曲板部68とを備える。

0033

第1弾性部材65において、−X方向の端に位置する第1の平板部67は、カバー7の第1側板部11に固定される。ここで、図4に示すように、第1の平板部67には、矩形の開口部71が設けられている。開口部71の内側には直方体形状の第3ダンパ部材72が配置されている。第3ダンパ部材72は、両面テープにより第1側板部11に固定される。第3ダンパ部材72の+X方向の端面は、第1の平板部67の+X方向の隣に位置する平板部67に接する。また、第1弾性部材65において、+X方向の端に位置する第2の平板部67は、第1錘部33に固定されている。第2の平板部67には矩形の開口部73が設けられている。開口部73の内側には、直方体形状の第4ダンパ部材74が配置されている。第4ダンパ部材74は、両面テープにより第1錘部33に固定される。第4ダンパ部材74の−X方向の端面は、第2の平板部67の−X方向の隣に位置する平板部67に接する。

0034

第2弾性部材66において、−X方向の端に位置する第1の平板部67は、第2錘部34に固定される。ここで、第1の平板部67には、第1弾性部材65と同様に矩形の開口部が設けられている。図2図3に示すように、第1の平板部67の開口部の内側には直方体形状の第5ダンパ部材75が配置されている。第5ダンパ部材75は、両面テープにより第2錘部34に固定されている。第5ダンパ部材75の+X方向の端面は、第1の平板部67の+X方向の隣に位置する平板部67に接する。また、第2弾性部材66において、+X方向の端に位置する第2の平板部67は、カバー7の第2側板部12に固定されている。第2の平板部67には矩形の開口部76が設けられている。開口部76の内側には、直方体形状の第6ダンパ部材77が配置されている。第6ダンパ部材77は、両面テープにより第2側板部12に固定される。第6ダンパ部材77の−X方向の端面は、第2の平板部67の−X方向の隣に位置する平板部67に接する。

0035

第3ダンパ部材72、第4ダンパ部材74、第5ダンパ部材75、および第6ダンパ部材77は、第1方向Xで弾性変形可能である。支持機構4は、各弾性部材65、66に対して第3ダンパ部材72、第4ダンパ部材74、第5ダンパ部材75、および第6ダンパ部材77を備えることにより、振動体3の振動減衰を高め、安定した振動を確保できる。また、支持機構4は、第3ダンパ部材72、第4ダンパ部材74、第5ダンパ部材75、および第6ダンパ部材77を備えることにより、第1弾性部材65および第2弾性部材66が第3方向Zに撓むことを抑制できる。これにより、振動体3が往復移動する際にカバー7に接触することを防止或いは抑制できる。

0036

(振動モータの動作)
振動モータ1を駆動する際には、第1端子部21および第2端子部22を介してコイル部25に給電する。本例では、コイル部25に、交流電流を供給する。コイル部25に交流電流が供給されると、コイル部25は、−X方向にN極、+X方向にS極が発生する状態と、−X方向にS極、+X方向にN極が発生する状態と、を周期的に切り替える。すなわち、コイル部25は、振動体3の第1磁石ユニット31および第2磁石ユニット32が形成する図5の磁気回路内で、周期的に第1方向Xの両端の極性反転させる。これにより、振動体3は、X軸方向で往復移動する。

0037

(磁石ユニットの詳細)
次に、第1磁石ユニット31を詳細に説明する。図6は、振動体3を第1磁石ユニット31の側から見た場合の側面図である。図7は第1磁石ユニット31を+Z方向の+Y方向の側から見た場合の斜視図である。図8は第1磁石ユニット31を−Z方向の−Y方向の側から見た場合の斜視図である。なお、第1磁石ユニット31は第2磁石ユニット32と対応する構成を備えるので、第1磁石ユニット31を説明して、第2磁石ユニット32の詳細な説明は省略する。

0038

第1磁石ユニット31のフレーム50は、図6に示すように、+Y方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触する板状のフレーム本体部55を備える。第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は、フレーム本体部55における第1方向Xの中央部分に接触する。従って、フレーム本体部55は、図7図8に示すように、第1磁石51よりも−X方向に延びる一方側延設部分55aと、第3磁石53よりも+X方向に延びる他方側延設部分55bと、を備える。また、フレーム50は、図8に示すように、フレーム本体部55のX方向の中央部分の−Z方向の端縁から+Y方向に突出する第1突出部56を備える。第1突出部56は、板状であり、Y方向に一定幅で延びる。第1突出部56は、−Z方向の側から第1磁石51、第2磁石52および、第3磁石53に接触する。

0039

さらに、フレーム50は、図7に示すように、フレーム本体部55の+Z方向の端縁から+Y方向に突出する第2突出部57を備える。第2突出部57は、板状であり、Y方向に延びる。第2突出部57は、Y方向に一定幅で延びる中央部分57aと、中央部分57aの−X方向で中央部分57aよりも−Y方向に突出する一方側幅広部分57bと、中央部分57aの+X方向で中央部分57aよりも−Y方向に突出する他方側幅広部分57cと、を備える。一方側幅広部分57bおよびには第1係止孔63が設けられている。他方側幅広部分57cには第2係止孔64が設けられている。中央部分57aは、Z方向において第1突出部56と対向する。中央部分57aは、+Z方向の側から第1磁石51、第2磁石52および、第3磁石53に接触する。

0040

一方側幅広部分57bは、フレーム本体部55の一方側延設部分55aとともに、第1錘部固定部61を構成する。他方側幅広部分57cは、フレーム本体部55の他方側延設部分55bとともに、第2錘部固定部62を構成する。第1錘部固定部61には第1錘部33の+Y方向の端部分が保持される。第2錘部固定部62には第2錘部34の+Y方向の端部分が保持される。

0041

ここで、図6に示すように、フレーム本体部55は、Z方向の途中に、一定幅でY方向に延びる開口部58を備える。開口部58は、フレーム本体部55の厚み分の内周壁面を備える孔である。開口部58は、第1磁石51と第2磁石52とが接触する第1接触位置A、および、第2磁石52と第3磁石53とが接触する第2接触位置Bを経由して延びる。本例では、開口部58は、Y方向において第1磁石51と第1錘部33との間に形成された隙間が位置する第1隙間位置C、第1接触位置A、第2接触位置B、および、Y方向において第3磁石53と第2錘部34との間に形成された隙間が位置する第2隙間位置Dを経由して延びる。従って、開口部58からは、第1錘部33、第1磁石51、第2磁石52、第3磁石53、および第2錘部34が、部分的に露出する。

0042

また、フレーム本体部55は、+Y方向から見た場合に、第1磁石51と重なる位置に第1溶接痕81を備え、第2磁石52と重なる位置に第2溶接痕82を備え、第3磁石53と重なる位置に第3溶接痕83を備える。第1溶接痕81は第3方向Zで開口部58の両側に設けられている。第2溶接痕82は、第3方向Zで開口部58の両側に設けられている。第3溶接痕83は、第3方向Zで開口部58の両側に設けられている。すなわち、第1磁石51は、第1溶接痕81が形成された位置において、フレーム本体部55に溶接されている。また、第2磁石52は、第2溶接痕82が形成された位置において、フレーム本体部55に溶接されている。第3磁石53は、第3溶接痕83が形成された位置において、フレーム本体部55に溶接されている。

0043

さらに、第1磁石ユニット31は、図6に示すように、開口部58を覆う接着剤層85を備える。ここで、接着剤層85を形成する接着剤は、第1磁石51とフレーム50との間、第2磁石52とフレーム50との間、および第3磁石53とフレーム50との間に浸透して、これらの間を接着している。従って、接着剤層85は、第1磁石51とフレーム50との間、第2磁石52とフレーム50との間、および第3磁石53とフレーム50との間にも設けられている。また、接着剤層85を形成する接着剤は、第1磁石51と第2磁石52との間、および、第2磁石52と第3磁石53との間に浸透して、これらの間を接着している。従って、接着剤層85は、第1磁石51と第2磁石52との間、および、第2磁石52と第3磁石53との間にも設けられている。

0044

また、本例では、接着剤層85を形成する接着剤は、第1錘部33とフレーム50との間、第1磁石51と第1錘部33との隙間、第2錘部34とフレーム50との間、および第3磁石53と第2錘部34との隙間にも浸透して、これらの間を接着している。従って、接着剤層85は、第1錘部33とフレーム50との間、第1磁石51と第1錘部33との隙間、第2錘部34とフレーム50との間、および第3磁石53と第2錘部34との隙間にも設けられている。

0045

なお、接着剤は、金属相互を接着するのに適する接着剤である。接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系接着剤シリコーン樹脂系接着剤アクリル樹脂系接着剤ウレタン樹脂系接着剤フェノール樹脂系接着剤である。

0046

(磁石ユニットの製造方法)
次に、図9を参照して、各磁石ユニット31、32の製造方法を説明する。図9は第1磁石ユニット31の製造方法のフローチャートである。なお、各磁石ユニット31、32は同一なので、第1磁石ユニット31の製造方法を説明する。

0047

第1磁石ユニット31の製造方法では、まず、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53として、表面にニッケルメッキ層を備える磁石を用いる(ステップST1)。次に、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53を、同一の極を隣り合わせて第1方向Xに配列する。また、フレーム50におけるフレーム本体部55を+Y方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触させる。また、フレーム50における第1突出部56を−Z方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触させるとともに、フレーム50における第2突出部57の中央部分57aを+Z方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触させる。そして、この状態で、フレーム50、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53を治具により把持する(ステップST2)。

0048

ここで、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は、互いに同一の極を隣り合わせて配列されているので、各磁石51、52、53は反発し合う。従って、ステップST2では、フレーム50、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53を治具により把持しなければ、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53の全てがフレーム50に接触している状態とすることができない。

0049

次に、第1磁石51とフレーム50との溶接、第2磁石52とフレーム50との溶接、および第3磁石53とフレーム50との溶接を行う(ステップST3)。本例では、溶接は、レーザー溶接である。溶接は、フレーム本体部55における第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53とは反対側から行う。溶接ポイントは、フレーム本体部55を+Y方向から見た場合に、第1磁石51と重なる位置、第2磁石52と重なる位置、および第3磁石53と重なる位置に設ける。本例では、第1磁石51と重なる位置では、第3方向Zで開口部58を間に挟んだ両側の2か所に溶接ポイントを設ける。同様に、フレーム本体部55の第2磁石52と重なる位置では、第3方向Zで開口部58を間に挟んだ両側の2か所に溶接ポイントを設ける。また、フレーム本体部55の第3磁石53と重なる位置では、第3方向Zで開口部58を間に挟んだ両側の2か所に溶接ポイントを設ける。

0050

ここで、第1磁石ユニット31において、フレーム50と各磁石51、52、53とは、接着剤層85によって固定される。従って、ステップST3におけるフレーム50と各磁石51、52、53との溶接による固定は、仮の固定とすることができる。言い換えれば、フレーム50と各磁石51、52、53との溶接による固定は、溶接のみによってフレーム50と各磁石51、52、53とを固定する場合と比較して、低い熱量で行うことができる。これにより、各磁石51、52、53を高温状態に長時間晒すことを防止或いは抑制できるので、各磁石51、52、53の熱減磁を防止或いは抑制できる。

0051

第1磁石51とフレーム50との溶接では、第1磁石51のニッケルメッキ層のニッケルとフレーム50の母材の金属とが融合して第1磁石51とフレーム50とが接合される。同様に、第2磁石52とフレーム50との溶接では、第2磁石52のニッケルメッキ層のニッケルとフレーム50の母材の金属とが融合して第2磁石52とフレーム50とが接合される。また、第3磁石53とフレーム50との溶接では、第3磁石53のニッケルメッキ層のニッケルとフレーム50の母材の金属とが融合して第3磁石53とフレーム50とが接合される。ここで、第1磁石51とフレーム50とを溶接すると、図6図7に示すように、フレーム本体部55には第1溶接痕81が形成される。同様に、第2磁石52とフレーム50とを溶接すると、フレーム50には第2溶接痕82が形成される。また、第3磁石53とフレーム50とを溶接すると、フレーム50には第3溶接痕83が形成される。

0052

次に、治具による第1磁石51、第2磁石52、第3磁石53およびフレーム50の把持を解除する。そして、治具を、第1磁石51、第2磁石52、第3磁石53およびフレーム50から離間させる(ステップST4)。ここで、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は互いに同一の極を隣り合わせて配列されているので、各磁石51、52、53は反発し合っている。しかし、各磁石51、52、53は溶接によってフレーム50に固定されている。従って、治具による把持を解除しても、各磁石51、52、53がフレーム50に接触している状態は維持される。

0053

その後、第1磁石51、第2磁石52、第3磁石53およびフレーム50に接着剤を塗布する(ステップST5)。

0054

なお、本例では、第1磁石ユニット31を製造する際に、フレーム50に第1錘部33および第2錘部34を保持させて、第1磁石ユニット31に第1錘部33および第2錘部34を固定する固定作業を併せて行う。従って、ステップST3とステップST5との間に、第1錘部33の第1係止突起36をフレーム50の第1係止孔63に係止して、フレーム50に第1錘部33を支持させる。また、第2錘部34の第2係止突起38をフレーム50の第2係止孔64に係止して、フレーム50に第2錘部34を支持させる。

0055

ステップST5では、フレーム本体部55に設けられた開口部58の内側の領域の全体に接着剤を塗布する。これにより、接着剤は、第1磁石51とフレーム50との間、第2磁石52とフレーム50との間、および、第3磁石53とフレーム50との間に浸入する。すなわち、接着剤は、フレーム本体部55における開口部58の開口縁からフレーム本体部55と第1磁石51との間、フレーム本体部55と第2磁石52との間、フレーム本体部55と第3磁石53との間に浸入する。また、接着剤は、第1磁石51と第2磁石52との間、および、第2磁石52と第3磁石53との間に浸入する。さらに、接着剤は、第1錘部33とフレーム50との隙間、第1磁石51と第1錘部33との間、第2錘部34とフレーム50との間、および第3磁石53と第2錘部34との隙間に浸入する。ここで、開口部58は、フレーム本体部55の厚み分の内周壁面を備える孔である。従って、開口部58は、接着剤が塗布されたときに、接着剤溜まりとして機能する。よって、接着剤が意図しない箇所に流出することを防止できる。

0056

その後、接着剤が硬化すると、接着剤層85が形成される。よって、接着剤層85は、第1錘部33、第1磁石51、第2磁石52、第3磁石53および第2錘部34において、開口部58から露出している領域の表面に設けられる。また、接着剤層85は、第1磁石51とフレーム50との間、第2磁石52とフレーム50との間、および第3磁石53とフレーム50との間に設けられる。さらに、接着剤層85は、第1磁石51と第2磁石52との間、および、第2磁石52と第3磁石53との間に設けられる。また、接着剤層85は、第1錘部33とフレーム50との隙間、第1磁石51と第1錘部33との間、第2錘部34とフレーム50との間、および第3磁石53と第2錘部34との隙間に設けられる。これにより、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53は、フレーム50に固定される。従って、第1磁石ユニット31が完成する。また、本例では、第1錘部33および第2錘部34が第1磁石ユニット31に接続された状態で、第1磁石ユニット31が完成する。

0057

ここで、第2磁石ユニット32は、第1磁石ユニット1と同様の手順で製造できる。また、製造した第2磁石ユニット32のフレーム50に、第1磁石ユニット31に固定された第1錘部33および第2錘部34を固定することにより、振動体3を製造できる。

0058

(触覚デバイス)
次に、上記の振動モータ1を備える触覚デバイスについて説明する。図10は、触覚デバイスの概略図である。触覚デバイス100は、触覚デバイス100の操作者触覚的刺激を与える。触覚デバイス100としては、例えば、スマートフォンを含む携帯電話タブレットゲーム機器、およびウェアラブル端末がある。

0059

触覚デバイス100は、筐体101と、振動モータ1と、振動モータ1が実装された基板102と、制御部103と、を有する。振動モータ1、基板102、および制御部103は、筐体101の内部に収容されている。振動モータ1の静止体2は、基板102に、電気的および機械的に接続されている。基板102は筐体101に固定されている。制御部101は振動モータ1を駆動制御する。すなわち、制御部103は、振動モータ1のコイル27に給電する。より詳細には、制御部103は、基板102を介して、コイル27に交流電流を供給する。

0060

コイル27に交流電流が供給されると、振動体3が静止体2に対して往復移動する。これにより、筐体101に固定された基板102上で振動モータ1が振動する。従って、触覚デバイス100は、操作者に触覚的な刺激を付与できる。

0061

作用効果
本例の磁石ユニット31、32では、金属製のフレーム50と各磁石51、52、53とを溶接により固定するとともに、接着剤層85によって固定する。従って、各磁石ユニット31、32を製造する際には、まず、溶接によってフレーム50に各磁石51、52、53を固定し、しかる後に、フレーム50および各磁石51、52、53を接着剤層85によって固定できる。よって、フレーム50および各磁石51、52、53に接着剤を塗布する際に、フレーム50と各磁石51、52、53とを治具より把持して固定しておく必要がない。従って、治具に接着剤が付着することを防止できる。

0062

また、フレーム50と各磁石51、52、53との溶接による固定は、仮固定なので、低い熱量で行うことができる。これにより、各磁石51、52、53の熱減磁を防止或いは抑制できる。

0063

さらに、本例では、第1磁石51とフレーム50とを溶接した第1溶接痕81は、第3方向Zで開口部58の両側に設けられている。第2磁石52とフレーム50とを溶接した第2溶接痕82は、第3方向Zで開口部58の両側に設けられている。第3磁石53とフレーム50とを溶接した第2溶接痕83は、第3方向Zで開口部58の両側に設けられている。従って、溶接により、第1磁石51、第2磁石52、および第3磁石53を確実に固定できる。また、各磁石51、52、53とフレーム50とを2つの溶接ポイントで溶接するので、各磁石51、52、53とフレーム50とを1つの溶接ポイントで溶接して固定する場合と比較して、1つの溶接ポイントにおける溶接の熱量を抑制できる。よって、各磁石51、52、53の熱減磁を防止或いは抑制しやすい。

0064

さらに、本例では、フレーム50は、第1磁石51と第2磁石52とが接触する第1接触位置A、および、第2磁石52と第3磁石53とが接触する第2接触位置Bを経由して第1方向Xに延びる開口部58を備える。従って、開口部58に接着剤を塗布することにより、第1磁石51と前記フレーム50との間、第2磁石52と前記フレーム50との間、第3磁石53と前記フレーム50との間に接着剤層85を設けることができる。また、開口部58に接着剤を塗布することにより、第1磁石51と第2磁石52との間、および、第2磁石52と第3磁石53との間に接着剤層85を設けることができる。

0065

また、フレーム50は、第2方向Yから第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触するフレーム本体部55と、フレーム本体部55から第2方向Yに突出して、−Z方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触する第1突出部56を備える。さらに、フレーム50は、フレーム本体部55から第2方向Yに突出して+Z第3方向から第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触する第2突出部57と、を備える。従って、フレーム50を第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53に接触させたときに、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53をX方向に配列しやすい。

0066

(その他の実施の形態)
各磁石ユニット31、32では、第1磁石51、第2磁石52および第3磁石53のS極を隣り合わせて配列してもよい。この場合には、第1磁石51は、N極を−X方向に向け、S極を+X方向に向けて配置される。第2磁石52は、第2方向Yにおいてコイル部25の側にS極を向け、コイル部25とは反対側にN極を向けて配置される。第3磁石53は、S極を−X方向に向け、N極を+X方向に向けて配置される。このようにしても、コイル部25に交流電流を供給することにより、振動体3をX方向に往復移動させることができる。

0067

また、振動モータ1は、コイル部25を備える側を振動体とし、第1磁石ユニット31および第2磁石ユニット32を備える側を静止体とすることもできる。

0068

なお、本発明は、磁石の個数や磁石の配列に拘わらず、磁石が金属製のプレートに固定された磁石ユニットに採用できる。

0069

例えば、一つの磁石を金属製のフレームに固定した磁石ユニットに本発明を適用することができる。この場合には、磁石ユニットは、表面にニッケルメッキ層を備える磁石と、磁石に所定の方向から接触する金属製のフレームと、フレームと磁石との間に設けられた接着剤層とを有する。フレームは、所定の方向から見た場合に、磁石と重なる位置に溶接痕を備える。

0070

また、一つの磁石を金属製のフレームに固定した磁石ユニットの製造方法は、図9に示すフローチャートと同様である。すなわち、磁石として、表面にニッケルメッキ層を備える磁石を用いる。次に、フレームと磁石とを接触させて当該フレームおよび当該磁石を治具により把持する。そして、磁石とフレームとの溶接を行う。その後、治具による把持を解除して当該治具を磁石およびフレームから離間させる。しかる後に、磁石およびフレームに接着剤を塗布する。そして、接着剤を硬化させる。

0071

同様に、同一の極を隣り合わせて配列された2つの磁石と、これら2つの磁石の配列方向と交差する方向から当該2つの磁石に接触する金属製のフレームと、を備える磁石ユニットに本発明を適用できる。

0072

この場合には、磁石ユニットは、表面にニッケルメッキ層を備える第1磁石および第2磁石と、第1磁石および第2磁石に配列方向に交差する方向から接触する金属製のフレームと、フレームと磁石との間に設けられた接着剤層とを有する。磁石は、N極同士、または、S極同士を隣り合わせて配置される。接着剤層は、第1磁石と第2磁石との間、第1磁石とフレームとの間、第2磁石とフレームとの間に設けられる。フレームは、配列方向に交差する方向から見た場合に、第1磁石と重なる位置に第1溶接痕を備え、第2磁石と重なる位置に第2溶接痕を備える。

0073

磁石ユニットの製造方法は、図9に示すフローチャートと同様である。すなわち、まず、第1磁石および第2磁石として、表面にニッケルメッキ層を備える磁石用意する。次に、第1磁石および第2磁石とフレームとを接触させて当該フレームおよび当該磁石を治具により把持する。そして、第1磁石とフレームとの溶接および第2磁石とフレームとの溶接を行う。その後、治具による把持を解除して当該治具を第1磁石、第2磁石およびフレームから離間させる。しかる後に、第1磁石、第2磁石およびフレームに接着剤を塗布する。そして、接着剤を硬化させる。

0074

ここで、同一の極を隣り合わせて配列された第1磁石および第2磁石は、互いに反発する。従って2つの磁石とフレームとを治具により把持しなければ、第1磁石および第2磁石の双方がフレームに接触している状態とすることができない。従って、磁石ユニットの製造方法では、まず、第1磁石、第2磁石およびプレートを治具で把持して溶接する。これにより、第1磁石、第2磁石およびプレートを仮固定する。しかる後に、治具による把持を解除して、第1磁石、第2磁石およびフレームを接着剤で固定する。これにより、治具に接着剤が付着することを回避できる。

0075

1…振動モータ、2…静止体、3…振動体、4…支持機構、5…筐体、6…ベースプレート、7…カバー、10…端板、11…第1側板部、12…第2側板部、13…第3側板部、14…第4側板部、15…基台部、16…基台突出部、18…基板、19…基部、20…延設部、21…第1端子部、22…第2端子部、25…コイル部、26…コア、27…コイル、28…芯部、29…鍔部、31…第1磁石ユニット、32…第2各磁石ユニット、33…第1錘部、34…第2錘部、36、37…第1係止突起、38、39…第2係止突起、41…第1磁性板、42…第2磁性板、43…第1ダンパ部材、44…第2ダンパ部材、50…フレーム、51…第1磁石、52…第2磁石、53…第3磁石53、55…フレーム本体部、55a…一方側延設部分、55b…他方側延設部分、56…第1突出部、57…第2突出部、57a…中央部分、57b…一方側幅広部分、57c…他方側幅広部分、58…開口部、61…第1錘部固定部、62…第2錘部固定部、63…第1係止孔、64…第2係止孔、65…第1弾性部材、66…第2弾性部材、67…平板部、68…湾曲板部、71…開口部、72…第3ダンパ部材、73…開口部、74…第4ダンパ部材、75…第5ダンパ部材、76…開口部、77…第6ダンパ部材、81…第1溶接痕、82…第2溶接痕、83…第3溶接痕、85…接着剤層、100…触覚デバイス、101…筐体、102…基板、103…制御部

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