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技術 超音波装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 山田昌佳岩井光清瀬摂内
出願日 2018年12月14日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2018-234127
公開日 2020年2月13日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-025242
状態 未査定
技術分野 シート,ウェブの制御 ファクシミリ一般
主要キーワード センサー中心 谷型形状 各保護部材 パルス波電圧 距離測定センサー 音響透過率 各駆動ローラー 中心軸間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

紙粉等の異物が超音波送受信面堆積すると、超音波の送信感度受信感度が低下してしまう。

解決手段

超音波装置は、第一軸に沿って超音波を送信すること、及び前記第一軸に沿って入力される超音波を受信することの少なくとも一方を実施する超音波素子と、前記第一軸上に設けられて前記超音波素子を覆う保護部材と、を備え、前記保護部材は、前記第一軸に沿って進行する前記超音波を通過させる複数の孔部を備えている。

概要

背景

従来、超音波を用いて対象物の状態を検出する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置は、シート搬送装置により搬送されたシート重送を検知する重送センサーを有している。この重送センサーは、シートを通過するように超音波を送信する発信側センサユニットと、シートを通過した超音波を受信する受信側センサユニットとを備える。この特許文献1に記載の重送センサーでは、発信側センサユニットが固定される回路基板を保護するためのカバー部材が設けられている。

概要

紙粉等の異物が超音波の送受信面堆積すると、超音波の送信感度受信感度が低下してしまう。超音波装置は、第一軸に沿って超音波を送信すること、及び前記第一軸に沿って入力される超音波を受信することの少なくとも一方を実施する超音波素子と、前記第一軸上に設けられて前記超音波素子を覆う保護部材と、を備え、前記保護部材は、前記第一軸に沿って進行する前記超音波を通過させる複数の孔部を備えている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

第一軸に沿って超音波を送信すること、及び前記第一軸に沿って入力される超音波を受信することの少なくとも一方を実施する超音波素子と、前記第一軸上に設けられて前記超音波素子を覆う保護部材と、を備え、前記保護部材は、前記第一軸に沿って進行する前記超音波を通過させる複数の孔部を有することを特徴とする超音波装置

請求項2

請求項1に記載の超音波装置において、前記第一軸を中心軸とした略筒状に構成されたシールド部を備え、前記超音波素子は、前記シールド部の筒内周面に囲われて配置され、前記シールド部は、前記超音波素子を囲う位置から前記第一軸に沿って延出し、延出先端部に前記超音波を通過させる通過孔を有し、前記保護部材は、前記シールド部の前記通過孔を覆って設けられていることを特徴とする超音波装置。

請求項3

請求項2に記載の超音波装置において、前記シールド部の前記延出先端部の前記超音波素子とは反対側の面には、前記通過孔を囲う吸音部が設けられていることを特徴とする超音波装置。

請求項4

請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超音波装置において、前記保護部材は、複数の線材が前記第一軸に交差する第一方向、及び前記第一軸及び前記第一方向に交差する第二方向に沿って配置されることで構成され、前記第一方向及び前記第二方向を含む平面の法線は、前記第一軸に対して傾斜していることを特徴とする超音波装置。

請求項5

請求項4に記載の超音波装置において、前記第一方向及び前記第二方向を含む平面の法線は、前記第一軸に対して5°以上の角度で傾斜していることを特徴とする超音波装置。

請求項6

請求項4または請求項5に記載の超音波装置において、前記超音波素子は、対象物に向かって前記超音波を送信すること、及び前記対象物から入力される前記超音波を受信することの少なくとも一方を実施し、前記第一軸は、前記対象物の法線に対して第一角度で傾斜し、前記第一方向及び前記第二方向を含む平面の法線は、前記対象物の法線に対して、前記第一角度とは異なる第二角度で傾斜していることを特徴とする超音波装置。

請求項7

請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の超音波装置において、前記超音波素子は、前記超音波が送信または受信される第一面、及び前記第一面とは反対側の第二面を有し、前記超音波素子を保持する台座部を備え、前記台座部は、前記第一軸に直交して前記超音波素子の前記第二面が接合される第三面と、前記第三面の反対側に設けられる第四面とを含み、前記第四面の法線は、前記第一軸に対して傾斜していることを特徴とする超音波装置。

請求項8

請求項7に記載の超音波装置において、前記第四面の法線は、前記第一軸に対して5°以上の角度で傾斜していることを特徴とする超音波装置。

請求項9

請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の超音波装置において、一対の前記超音波素子が設けられ、一対の前記超音波素子の一方は、前記超音波を送信する送信部であり、一対の前記超音波素子の他方は、前記超音波を受信する受信部であり、前記送信部及び前記受信部は、前記第一軸の軸上で互いに対向する位置に設けられていることを特徴とする超音波装置。

請求項10

請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の超音波装置において、前記超音波素子は、対象物からの前記超音波を受信して受信信号を出力し、前記受信信号に基づいて前記対象物の状態を検出する状態検出部を備えることを特徴とする超音波装置。

技術分野

0001

本発明は、超音波装置に関する。

背景技術

0002

従来、超音波を用いて対象物の状態を検出する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置は、シート搬送装置により搬送されたシート重送を検知する重送センサーを有している。この重送センサーは、シートを通過するように超音波を送信する発信側センサユニットと、シートを通過した超音波を受信する受信側センサユニットとを備える。この特許文献1に記載の重送センサーでは、発信側センサユニットが固定される回路基板を保護するためのカバー部材が設けられている。

先行技術

0003

特開2016−159986号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記特許文献1に記載のような重送センサーでは、重送センサーの超音波の送受信面を保護することができない。例えば、シートとして紙媒体等を用いる場合、紙粉等の異物が発生する場合がある。このような異物が重送センサーの超音波の送受信面に堆積すると、超音波の送信感度受信感度が低下してしまうとの課題がある。

課題を解決するための手段

0005

第一の適用例に係る超音波装置は、第一軸に沿って超音波を送信すること、及び前記第一軸に沿って入力される超音波を受信することの少なくとも一方を実施する超音波素子と、前記第一軸上に設けられて前記超音波素子を覆う保護部材と、を備え、前記保護部材は、前記第一軸に沿って進行する前記超音波を通過させる複数の孔部を有することを特徴とする。

0006

本適用例の超音波装置において、前記第一軸を中心軸とした略筒状に構成されたシールド部を備え、前記超音波素子は、前記シールド部の筒内周面に囲われて配置され、前記シールド部は、前記超音波素子を囲う位置から前記第一軸に沿って延出し、延出先端部に前記超音波を通過させる通過孔を有し、前記保護部材は、前記シールド部の前記通過孔を覆って設けられていることが好ましい。

0007

本適用例の超音波装置において、前記シールド部の前記延出先端部の前記超音波素子とは反対側の面には、前記通過孔を囲う吸音部が設けられていることが好ましい。

0008

本適用例の超音波装置において、前記保護部材は、複数の線材が前記第一軸に交差する第一方向、及び前記第一軸及び前記第一方向に交差する第二方向に沿って配置されることで構成され、前記第一方向及び前記第二方向を含む平面の法線は、前記第一軸に対して傾斜していることが好ましい。

0009

本適用例の超音波装置において、前記第一方向及び前記第二方向を含む平面の法線は、前記第一軸に対して5°以上の角度で傾斜していることが好ましい。

0010

本適用例の超音波装置において、前記超音波素子は、対象物に向かって前記超音波を送信すること、及び前記対象物から入力される前記超音波を受信することの少なくとも一方を実施し、前記第一軸は、前記対象物の法線に対して第一角度で傾斜し、前記第一方向及び前記第二方向を含む平面の法線は、前記対象物の法線に対して、前記第一角度とは異なる第二角度で傾斜していることが好ましい。

0011

本適用例の超音波装置において、前記超音波素子は、前記超音波が送信または受信される第一面、及び前記第一面とは反対側の第二面を有し、前記超音波素子を保持する台座部を備え、前記台座部は、前記第一軸に直交して前記超音波素子の前記第二面が接合される第三面と、前記第三面の反対側に設けられる第四面とを含み、前記第四面の法線は、前記第一軸に対して傾斜していることが好ましい。

0012

本適用例の超音波装置において、前記第四面の法線は、前記第一軸に対して5°以上の角度で傾斜していることが好ましい。

0013

本適用例の超音波装置において、一対の前記超音波素子が設けられ、一対の前記超音波素子の一方は、前記超音波を送信する送信部であり、一対の前記超音波素子の他方は、前記超音波を受信する受信部であり、前記送信部及び前記受信部は、前記第一軸の軸上で互いに対向する位置に設けられていることが好ましい。

0014

本適用例に係る超音波装置において、前記超音波素子は、対象物からの前記超音波を受信して受信信号を出力し、前記受信信号に基づいて前記対象物の状態を検出する状態検出部を備えることが好ましい。

図面の簡単な説明

0015

第一実施形態のイメージスキャナー概略構成を示す外観図
本実施形態のイメージスキャナーの搬送部の概略を示す側断面図。
本実施形態の超音波センサーの概略構成を示す断面図。
本実施形態の送信本体部の一部の概略断面図。
本実施形態の保護部材の概略構成を示す図。
センサー中心軸に対する保護部材の法線の角度が異なる複数のパターンにおいて、送信部から保護部材の距離を変化させた際の受信信号の電圧値の変化を示す図。
保護部材をセンサー中心軸に対して垂直に配置して、用紙を配置していない時に、送信部から超音波を送信した際の受信信号の波形を示す図。
保護部材の法線とセンサー中心軸との角度を変化させた際の、図7の信号D2の変化を示した図。
本実施形態の保護部材と受信本体部の寸法を説明する図。
本実施形態のイメージスキャナーの制御構成を示すブロック図。
第二実施形態における超音波センサーの概略構成を示す断面図。
シールド部に、吸音部及び保護部材を設けない場合に、送信部側の保護部材から用紙までの距離を変動させた際の受信信号の変化を示す図。
シールド部に、保護部材を設けず、吸音部を設けた場合に、送信部側の保護部材から用紙までの距離を変動させた際の受信信号の変化を示す図。
第三実施形態における超音波センサーの概略構成を示す断面図。
第二実施形態において、送信部側の保護部材から用紙までの距離を変動させた際の受信信号を示す図。
第三実施形態において、送信部側の保護部材から用紙までの距離を変動させた際の受信信号を示す図。
変形例1に係る超音波センサーの概略構成を示す断面図。
変形例2に係る超音波センサーの概略構成を示す断面図。
変形例3に係る超音波センサーの概略構成を示す断面図。
変形例3に係る超音波センサーの概略構成を示す断面図。
変形例4に係る保護部材の構成例を示す平面図。
変形例4に係る保護部材の他の構成例を示す平面図。
変形例4に係る保護部材の他の構成例を示す平面図。
変形例4に係る保護部材の他の構成例を示す平面図。
変形例4に係る保護部材の他の構成例を示す平面図。
変形例5に係る送信部の構成を示す断面図。
変形例5の送信台座部の構成を示す斜視図。
変形例5の送信台座部の構成を示す平面図。
変形例5の送信台座部の傾斜端面の他の例を示す概略図。
変形例5の送信台座部の傾斜端面の他の例を示す概略図。

実施例

0016

[第一実施形態]
以下、第一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のイメージスキャナー10の概略構成を示す外観図である。図2は、イメージスキャナー10の搬送部の概略を示す側断面図である。なお、図2では、搬送方向(Y方向)に対して直交する主走査方向(X方向)からイメージスキャナー10を見た際の側断面図である。

0017

[イメージスキャナー10の概略構成]
イメージスキャナー10は、電子機器の一例であり、このイメージスキャナー10は、図1に示すように、装置本体11と、用紙サポート12と、を備える。装置本体11の内部には、図2に示すように、用紙Pを搬送する搬送部13と、搬送された用紙Pの画像を読み取るスキャン部14と、用紙Pの重送を検出する超音波センサー15と、イメージスキャナー10を制御する制御部16と、が設けられている。なお、本実施形態では用紙Pを対象物として、超音波センサー15が用紙Pの重送を検出する例を示すが、これに限定されない。対象物としては、例えば、フィルム布帛等、種々のメディアを対象とすることができる。

0018

装置本体11には、図1及び図2に示すように、用紙サポート12との接続位置に給送口11Aが設けられている。用紙サポート12に載置された用紙Pは、給送口11Aへ1枚ずつ給送される。給送された用紙Pは、搬送部13により、装置本体11内の所定の搬送経路130に沿って搬送される。そして、その搬送途中の読取位置で、スキャン部14により画像が読み取られた後、装置本体11の前側下部に開口する排出口11Bから排出される。

0019

[搬送部13の構成]
搬送部13は、用紙サポート12にセットされた複数枚の用紙Pを、搬送方向(Y方向)に1枚ずつ搬送する。すなわち、搬送部13は、給送口11Aから送られた用紙Pを装置本体11内へ案内しつつ給送し、給送した用紙Pを所定の搬送経路130に沿って搬送する。

0020

より具体的には、搬送部13は、搬送経路130のY方向の上流側(−Y側)に配置された第一給送ローラー対131と、第一給送ローラー対131よりもY方向の下流側(+Y側)に配置された第二給送ローラー対132とを備える。さらに、搬送部13は、用紙Pの読取位置を挟んで−Y側に配置された第一搬送ローラー対133と、+Y側に配置された第二搬送ローラー対134とを備える。

0021

第一給送ローラー対131は、第一駆動ローラー131Aと第一従動ローラー131Bとにより構成される。同様に、第二給送ローラー対132は、第二駆動ローラー132Aと第二従動ローラー132Bとにより構成される。また、第一搬送ローラー対133は、第三駆動ローラー133Aと第三従動ローラー133Bとにより構成される。同様に、第二搬送ローラー対134は、第四駆動ローラー134Aと第四従動ローラー134Bとにより構成される。各従動ローラー131B〜134Bは、それぞれが対をなす駆動ローラー131A〜134Aの回転により従動連れ回り)する。

0022

各ローラー対131〜134を構成する各駆動ローラー131A〜134Aは、それらの動力源である搬送モーター135の動力により回転駆動する。なお、搬送モーター135は、制御部16により制御され、各駆動ローラー131A〜134Aを駆動させる。
また、第二給送ローラー対132を構成する第二従動ローラー132Bはリタードローラーとなっており、その外周面の用紙Pに対する摩擦係数が、第二駆動ローラー132Aの外周面の用紙Pに対する摩擦係数よりも大きくなっている。このため、第二給送ローラー対132は、用紙Pを1枚ずつ分離して+Y側へ送り出す分離機構として機能する。よって、第一給送ローラー対131の回転により用紙サポート12に積載された複数の用紙Pは、例えば最上位のものから順番に1枚ずつ給送口11Aから装置本体11内へ給送され、さらに第二給送ローラー対132の回転により1枚ずつ分離されて+Y側へ給送される。

0023

[スキャン部14の構成]
図2に示すように、搬送経路130の第一搬送ローラー対133と、第二搬送ローラー対134との間には、用紙Pの画像を読み取る読取位置が設けられ、スキャン部14が設けられている。
スキャン部14は、搬送経路130を挟む両側に設けられた第一スキャン部14Aと第二スキャン部14Bとからなる。このスキャン部14は、搬送中の用紙Pに光を照射可能な光源141と、主走査方向(X方向)に延びるイメージセンサー142とにより構成される。用紙Pの表面を読み取る通常読取モードのときは、第一スキャン部14Aが読取動作を行い、用紙Pの表裏面を読み取る両面読取モードのときは、第一スキャン部14Aと第二スキャン部14Bとが共に読取動作を行う。第一スキャン部14A及び第二スキャン部14Bを構成する光源141及びイメージセンサー142は、制御部16に接続され、制御部16の制御によって、用紙Pの画像を読み取るスキャン処理を実施する。

0024

[超音波センサー15の構成]
超音波センサー15は、搬送経路130において、第二給送ローラー対132と第一搬送ローラー対133との間の位置に設けられている。この超音波センサー15は、重送センサーであり、搬送部13により搬送される用紙Pの重送を検出する。

0025

図3は、超音波センサー15の概略構成を示す断面図である。なお、図3では、超音波センサー15を、Y方向から見た際の断面図を示す。
超音波センサー15は、一対の超音波素子を備えて構成される。一対の超音波素子の一方は、送信部151であり、超音波を送信する。一対の超音波素子の他方は受信部152であり、超音波を受信する。
これらの送信部151及び受信部152は、図3に示すように、センサー中心軸15C(第一軸)の軸上で互いに対向し、用紙Pが搬送される搬送経路130を挟んで配置されている。
この超音波センサー15では、搬送部13により搬送経路130に沿って搬送される用紙Pに対して送信部151から超音波を送信する。送信部151から送信された超音波は、用紙Pに入力され、用紙Pを透過した超音波が受信部152で受信される。受信部152で超音波が受信されると、受信部152から受信した超音波の音圧に応じた受信信号が出力され、この受信信号の信号強度に基づいて用紙Pの重送が検出される。

0026

図3に示すように、センサー中心軸15Cは、送信部151の中心と受信部152の中心とを通る軸であり、超音波の送受信方向となる。本実施形態では、センサー中心軸15Cは、搬送経路130に搬送される用紙Pの表面の法線に対して、第一角度θで傾斜する。
センサー中心軸15Cが、用紙Pの表面の法線方向と一致する場合、送信部151から送信された超音波が、用紙Pと送信部151との間で多重反射する虞がある。また、用紙Pを通過した超音波が受信部152と用紙Pとの間で多重反射する虞がある。この場合、受信部152では、送信部151から用紙Pを通過して受信部152で受信される超音波に加えて、用紙Pと送信部151との間で多重反射された超音波と、受信部152と用紙Pとの間で多重反射された超音波と、が受信部152で受信されることになり、正確な重送検出ができない。
これに対して、センサー中心軸15Cを用紙Pの表面の法線に対して傾斜させることで、多重反射された超音波等の不要な超音波成分の受信を低減でき、精度の高い重送検出が可能となる。

0027

また、送信部151及び受信部152のそれぞれには、シールド部153、及び保護部材154が設けられている。シールド部153及び保護部材154は、超音波素子である送信部151及び受信部152を保護する部材である。シールド部153及び保護部材154の詳細な説明は後述する。

0028

[送信部151及び受信部152の構成]
送信部151は、送信台座部151Aと、送信本体部151Bと、を備え、送信回路基板31に取り付けられている。送信回路基板31は、装置本体11内において、搬送経路130に対して平行となるように固定されている。
送信台座部151Aは、基端側端面151A1(第四面)が、送信回路基板31に固定され、基端側端面151A1とは反対側の先端側端面151A2(第三面)が、基端側端面151A1に対して第一角度θで傾斜する。そして、先端側端面151A2に送信本体部151Bが固定されることで、送信部151の超音波の送信面151Cがセンサー中心軸15Cに対して直交する角度で固定される。ここで、送信本体部151Bの送信面151Cは、超音波が送信される第一面に相当し、送信本体部151Bの送信台座部151Aに固定される側の面(送信側固定面151B1)は、第一面とは反対側の第二面に相当する。送信本体部151Bの送信側固定面151B1は、第三面である先端側端面151A2に接着剤両面テープ等によって接合される。
送信本体部151Bは、センサー中心軸15Cに沿って超音波を送信する超音波素子である。送信本体部151Bの詳細な構成について後述する。

0029

受信部152は、送信部151と略同様の構成を有する。すなわち、受信部152は、受信台座部152Aと、受信本体部152Bと、を備え、受信回路基板32に固定される。受信回路基板32は、装置本体11内において、搬送経路130に対して平行に固定されている。
受信台座部152Aは、基端側端面152A1が、受信回路基板32に固定され、基端側端面152A1とは反対側の先端側端面152A2が、基端側端面152A1に対して第一角度θで傾斜する。そして先端側端面152A2に受信本体部152Bが固定されることで、受信部152の超音波の受信面152Cがセンサー中心軸15Cに対して直交する角度で固定される。ここで、受信本体部152Bの受信面152Cは、超音波が受信される第一面に相当し、受信本体部152Bの受信台座部152Aに固定される側の面(受信側固定面152B1)は、第一面とは反対側の第二面に相当する。受信本体部152Bの受信側固定面152B1は、第三面である先端側端面152A2に接着剤や両面テープ等によって接合される。
受信本体部152Bは、センサー中心軸15Cに沿って入力された超音波を受信する超音波素子である。

0030

なお、本実施形態では、送信回路基板31及び受信回路基板32がそれぞれ独立して設けられる例を示すが、これに限定されず、送信回路基板31及び受信回路基板32が1つの基板に一体的に設けられる構成としてもよい。また、送信回路基板31及び受信回路基板32の少なくとも一方を複数の基板により構成してもよい。

0031

[送信本体部151Bの詳細構成]
次に、送信本体部151Bの構成をより具体的に説明する。なお、受信本体部152Bは、送信本体部151Bと同様の構成を有する。したがって、受信本体部152Bの詳細な構成については省略する。

0032

図4は、送信本体部151Bの一部の断面図である。
送信本体部151Bは、図4に示すように、素子基板21と、圧電素子22と、を備えて構成されている。
素子基板21は、基板本体部211と、基板本体部211の一面側に設けられる振動板212と、を備える。ここで、以降の説明にあたり、素子基板21の基板厚み方向をZ方向とする。Z方向は、超音波を送信する方向であり、センサー中心軸15Cと平行となる。
基板本体部211は、振動板212を支持する基板であり、Si等の半導体基板で構成される。基板本体部211には、Z方向に沿って基板本体部211を貫通する開口部211Aが設けられている。

0033

振動板212は、SiO2や、SiO2及びZrO2の積層体等より構成され、基板本体部211の−Z側に設けられる。この振動板212は、開口部211Aを構成する基板本体部211の隔壁211Bにより支持され、開口部211Aの−Z側を閉塞する。振動板212のうち、Z方向から見た際に開口部211Aと重なる部分は、振動部212Aを構成する。

0034

圧電素子22は、振動板212上で、かつ、Z方向から見た際に、各振動部212Aと重なる位置に設けられている。この圧電素子22は、図4に示すように、振動板212上に第一電極221、圧電膜222、及び第二電極223が順に積層されることにより構成されている。

0035

ここで、1つの振動部212Aと、当該振動部212A上に設けられた圧電素子22とにより、1つの超音波トランスデューサーTrが構成される。図示は省略するが、本実施形態では、このような超音波トランスデューサーTrが、2次元アレイ構造に配置されることで、送信本体部151Bが構成されている。

0036

送信本体部151Bは、各超音波トランスデューサーTrの第一電極221及び第二電極223間に所定周波数パルス波電圧印加されることで、圧電膜222が伸縮する。これにより、振動部212Aが開口部211Aの開口幅等に応じた周波数で振動し、振動部212Aからセンサー中心軸15Cに沿って+Z側に向かって超音波が送信される。つまり、素子基板21の+Z側の面が送信部151の超音波の送信面151Cとなる。

0037

受信本体部152Bは、上述したように、送信本体部151Bと同様の構成を有し、図4に示す送信本体部151Bを上下逆転させた構成となる。つまり、受信本体部152Bでは、基板本体部211の+Z側に振動板212が配置され、振動板212の+Z側に圧電素子22が配置される。したがって、受信本体部152Bでは、素子基板21の振動板212が設けられていない−Z側の面が受信面152Cとなり、−Z側から+Z側に向かって入力される超音波を受信する。この受信本体部152Bは、センサー中心軸15Cに沿って、開口部211Aから超音波が入力されると、振動部212Aが振動する。これにより、圧電膜222の第一電極221側と第二電極223側とで電位差が発生し、当該電位差に応じた受信信号が受信本体部152Bから出力される。

0038

[シールド部153及び保護部材154の構成]
シールド部153は、図3に示すように、送信部151及び受信部152のそれぞれに対して設けられている。このシールド部153は、金属等の導電性部材により構成され、送信本体部151B及び受信本体部152Bを静電気や電磁波から防護する。
このシールド部153は、センサー中心軸15Cを中心軸とした略筒状のシールド壁153Aを有し、基端側が回路基板に固定されて、搬送経路130側に向かって延出する。
つまり、送信部151側に設けられるシールド部153は、基端側が送信回路基板31に固定され、センサー中心軸15Cを中心軸として搬送経路130側(用紙P側)に向かって延出する。よって、送信台座部151A及び送信本体部151Bは、シールド部153の筒状のシールド壁153Aの筒内周面に囲われて配置される。
同様に、受信部152側に設けられるシールド部153は、基端側が受信回路基板32に固定され、センサー中心軸15Cを中心軸として搬送経路130側(用紙P側)に向かって延出する。よって、受信台座部152A及び受信本体部152Bは、シールド部153の筒状のシールド壁153Aの筒内周面に囲われて配置される。

0039

また、シールド部153は、シールド壁153Aの搬送経路130側の端部に、シールド壁153Aからセンサー中心軸15C側に突出する突出部153Bを有する。この突出部153Bには、センサー中心軸15Cと交差する位置に、超音波を通過させる通過孔153Cが設けられている。つまり、送信部151側のシールド部153は、送信台座部151A及び送信本体部151Bを囲う位置から用紙Pが搬送される搬送経路130に近接する側まで延出し、延出先端部に送信本体部151Bから送信された超音波が通過する通過孔153Cを有する。また、受信部152側のシールド部153は、受信台座部152A及び受信本体部152Bを囲う位置から用紙Pが搬送される搬送経路130に近接する側まで延出し、延出先端部に受信本体部152Bで受信させる超音波が通過する通過孔153Cを有する。
本実施形態では、この突出部153Bは、図3に示すように、搬送経路130と平行な板状に構成されている。つまり、突出部153Bの法線は、センサー中心軸15Cに対して第一角度θで傾斜する。
そして、シールド部153の突出部153Bには、通過孔153Cを覆うように、保護部材154が設けられている。

0040

図5は、本実施形態の保護部材154の概略構成を示す図である。図5において、Xm方向(第一方向)、及びYm方向(第二方向)はセンサー中心軸15Cに対して交差する方向であり、XmYm平面の法線がセンサー中心軸15Cに対して第一角度θで傾斜する。なお、以降の説明にあたり、XmYm平面の法線を保護部材154の法線と称する場合がある。
保護部材154は、Xm方向を線方向とする線材154AがYm方向に沿って複数配置され、Ym方向を線方向とする線材154AがXm方向に沿って複数配置されることで、メッシュ状に構成されたフィルターである。なお、図5では、Xm方向とYm方向とが90°で交差する例を示すが、これに限定されず、Xm方向及びYm方向の為す角は90°以外の角度であってもよい。
線材154Aの材質としては、銅、鉄、真鍮、SUS等の金属素材合金素材ナイロンポリエステル等の合成樹脂等を用いることができる。特に、導電性を有する素材を用いることが好ましく、この場合、静電気や電磁波に対する耐性が得られる。

0041

また、線材154Aの線径W1は、超音波の波長未満とすることが好ましい。これにより、超音波が保護部材154の線材154Aによって乱反射する不都合が抑制される。

0042

このような保護部材154では、Xm方向に隣り合う一対の線材154Aと、Ym方向に隣り合う一対の線材154Aとに囲われる空隙154Bが構成される。なお、空隙154Bは、センサー中心軸15Cに沿って進む超音波を、送信部151側から受信部152側に通過させる孔部に相当する。本実施形態では、送信面151Cや受信面152Cへの紙粉等の異物の付着や堆積を抑制するため、空隙154Bの幅、つまり、隣り合う線材154A間の距離(開き目W2)を、1mm以下にすることが好ましい。

0043

また、線材154Aの中心軸間の距離をピッチW3とし、空隙率Sを下記(1)により定義する。
S=100×(W2/W3)2 …(1)
本実施形態において、空隙率Sは、20%以上であることが好ましい。
超音波センサー15により、用紙Pの重送を検出する場合、用紙Pを透過した超音波が受信本体部152Bで検出されたか否かを判定する。つまり、送信本体部151Bから送信された超音波が、送信部151の保護部材154、用紙P、受信部152の保護部材154を透過して受信本体部152Bに入力される必要がある。この場合、受信本体部152Bで受信される超音波の音圧低下を抑制するため、各保護部材154の音響透過率を50%以上とすることが好ましい。
ここで、空隙率Sが20%未満となる場合、音響透過率が50%未満となる。このため、搬送経路130に用紙Pが重送されていない場合であっても、受信本体部152Bで受信される超音波の音圧が低くなり、受信信号が小さくなる。この場合、受信信号とノイズとの区別が困難となり、精度よく重送を検出できない。
これに対して、空隙率Sが20%以上の場合、音響透過率が50%以上となり、2つの保護部材154に超音波を透過させた場合でも、音圧の過剰な低下を抑制でき、超音波センサー15による重送検出を実施することが可能となる。

0044

そして、本実施形態では、上記のような保護部材154が、シールド部153の通過孔153Cを覆うように設けられている。保護部材154は、シールド部153の突出部153Bの超音波素子側の面に接着剤等により接着固定される。つまり、用紙Pが超音波センサー15の位置まで搬送された場合には、送信部151と用紙Pとの間、及び受信部152と用紙Pとの間に、保護部材154が配置される。
上述したように、シールド部153の突出部153Bは、その法線がセンサー中心軸15Cに対して第一角度θで傾斜する。したがって、突出部153Bに固定される保護部材154の法線、つまり、XmYm平面の法線も、センサー中心軸15Cに対して第一角度θで傾斜する。

0045

[超音波の多重反射抑制構成]
図6は、センサー中心軸15Cに対する保護部材154の法線の角度が異なる複数のパターンにおいて、センサー中心軸15C上での送信部151の送信面151Cから保護部材154までの距離L1を変化させた際の受信信号の電圧値の変化を示す図である。図6では、保護部材154の法線とセンサー中心軸15Cとの為す角度を0°、10°、及び20°の3パターンに変化させ、それぞれの場合において、送信面151Cから保護部材154までの距離L1を3mmから10mmの間で変化させた際の受信本体部152Bから出力される受信信号の受信電圧を示している。
図6において、信号A1は、保護部材154の法線と、センサー中心軸15Cとが平行となる場合の受信信号である。信号A2は、保護部材154の法線と、センサー中心軸15Cとの為す第一角度θが10°である場合の受信信号である。信号A3は、保護部材154の法線と、センサー中心軸15Cとの為す第一角度θが20°である場合の受信信号である。
なお、信号A2の見易さを考慮し、距離L1を3mm〜5mmに変化させた際の信号A3の表示を省略しているが、5mm以降と同様の波形が得られている。

0046

保護部材154の法線と、センサー中心軸15Cとが平行となる場合、図6の信号A1に示すように、送信面151Cから保護部材154までの距離L1を変動させると、受信信号の電圧値(受信電圧)が大きく変動する。つまり、送信面151Cから保護部材154までの距離L1と、超音波の波長λとの関係が、L1=m×λ/2となる場合(但しmは整数)、多重反射成分による超音波が互いに強め合う。また、距離L1と、超音波の波長λとの関係が、L1={(2m+1)/4}×λとなる場合、多重反射成分による超音波が互いに弱め合う。
このように、距離L1を変動させた際に、受信信号の電圧値のばらつきが大きくなる場合、超音波の多重反射成分が受信部152で受信されていることを意味する。このような場合、多重反射された超音波によるノイズ成分が受信信号に含まれることになり、受信信号に基づいて重送を検出する場合に、検出精度が低下する。

0047

これに対して、信号A2や信号A3のように、第一角度θを10°以上とすることで、距離L1を変動させた際の受信信号のばらつきが小さくなる。これは、受信部152で受信される超音波の多重反射成分が減少していることを意味する。つまり、第一角度θを大きくすることで、多重反射成分によるノイズを抑制でき、受信信号に基づいて重送を検出する場合に、検出精度の向上を図ることができる。

0048

図7は、保護部材154をセンサー中心軸15Cに対して垂直に配置し、搬送経路130に用紙Pを配置していない時に、送信部151から超音波を出力させた際の受信部152からの受信信号の波形を示す図である。
図7において、信号D1は、どの部材にも反射されずに受信本体部152Bに入力された超音波に基づく受信信号である。
信号D2は、送信部151から送信された超音波のうち、送信部151側の保護部材154で反射され、送信部151で反射された後、受信本体部152Bに入力された超音波に基づく受信信号である。
信号D3は、送信部151から送信された超音波のうち、受信部152で反射され、受信部152側の保護部材154で再反射された後、受信本体部152Bに入力された超音波に基づく受信信号である。
信号D4は、送信部151から送信された超音波のうち、受信部152で反射され、送信部151側の保護部材154で反射された後、受信本体部152Bに入力された超音波に基づく受信信号である。
信号D5は、送信部151から送信された超音波のうち、受信部152で反射され、送信部151で再反射された後、受信本体部152Bに入力された超音波に基づく受信信号である。

0049

図8は、保護部材154の法線とセンサー中心軸15Cとの第一角度θを変化させた際の、図7の信号D2の変化を、L1=10mm、30mmとした場合の2つの例で示した図である。図8に示すように、保護部材154の法線と、センサー中心軸15Cとの為す第一角度θを大きくすると、受信信号の電圧値が小さくなる。

0050

多重反射に基づいた受信信号による重送検知精度の低下を抑制するためには、少なくとも、受信信号の電圧値が、第一角度θを0°とした場合の受信電圧の半値以下となるように、保護部材154の傾斜角度を設定することが好ましい。
この場合、図8に示すように、第一角度θを5°以上とすることで、距離L1によらず、受信信号の電圧値を、θ=0°とした場合の受信信号の半値以下とすることができ、保護部材154と送信本体部151Bとの間での多重反射を抑制することが可能となる。
この関係は、受信部152でも成立する。したがって、受信部152においても第一角度θを5°以上とすることで、保護部材154と受信本体部152Bとの間での多重反射を抑制することが可能となる。

0051

なお、上述した多重反射成分による超音波の強め合い又は弱め合いを合わせて考慮すると、送信部151及び受信部152において第一角度θをそれぞれ10°以上とすることがより好ましい。
図9は、保護部材154と受信本体部152Bとの位置関係を示す図である。
センサー中心軸15C上での保護部材154と受信面152Cとの距離をL2とする。センサー中心軸15Cに沿って受信本体部152Bに入力された超音波が、受信面152Cで反射され、受信部152側の保護部材154で再反射された場合、当該再反射された超音波は、受信面152Cと同一平面内において、センサー中心軸15Cから距離Ld=L2・tan(2θ)だけ離れた位置に入力される。

0052

図9に示すように、センサー中心軸15Cを含む平面内での、受信面152Cの幅をWAとした場合、WA/2<Ldとなる受信本体部152Bが設けられることが好ましい。つまり、受信面152Cの幅WAは、WA<2L2・tan(2θ)を満たすことが好ましい。これにより、保護部材154で再反射された超音波が受信本体部152Bで受信される不都合をより抑制することができる。
より好ましくは、受信面152Cの幅WAは、WA<Ldを満たすことが好ましい。つまり、受信面152Cの幅WAが、WA<L2・tan(2θ)となることがより好ましい。この場合、受信面152Cへの超音波の入力位置によらず、受信面152Cで反射された超音波が、保護部材154で再反射されて受信面152Cに再び入射する不都合を抑制できる。
この関係は、送信本体部151Bでも成立する。したがって、送信面151Cの幅をWBとした場合、WB<2L1・tan(2θ)となる送信本体部151Bが設けられていることが好ましく、より好ましくはWB<L1・tan(2θ)を満たすことが好ましい。

0053

また、送信本体部151Bから超音波を送信すると、送信面151Cから受信部152に向かう方向に加え、送信面151Cとは反対側の送信側固定面151B1から送信台座部151A側に向かってもセンサー中心軸15Cに沿って超音波が送信される。
ここで、送信台座部151Aの基端側端面151A1の法線が、センサー中心軸15Cと一致している場合、基端側端面151A1と送信本体部151Bとの間で超音波が多重反射される。このため、多重反射された超音波が、送信面151Cから受信部152に向かう超音波に重畳され、送信超音波の音圧が変動し、超音波センサー15による重送検知精度が低下してしまう。

0054

これに対して、本実施形態では、図3に示すように、送信台座部151Aの基端側端面151A1は、先端側端面151A2に対して傾斜している。つまり、基端側端面151A1の法線は、センサー中心軸15Cに対して傾斜している。
これにより、送信本体部151Bからセンサー中心軸15Cに沿って送信台座部151A側に送信された超音波は、基端側端面151A1によって、センサー中心軸15Cとは異なる方向に反射され、上記のような多重反射が抑制される。

0055

ここで、センサー中心軸15Cに対する基端側端面151A1の法線の角度を変化させた際の受信信号の電圧を測定すると、図8と略同様の測定結果が得られる。つまり、センサー中心軸15Cに対する基端側端面151A1の法線の角度が±5°の範囲内の角度では、多重反射成分により受信信号が大きくなり、重送検知精度が不安定となる。
これに対して、センサー中心軸15Cに対する基端側端面151A1の法線の角度を5°以上とすることで、多重反射の影響が抑制され、10°以上とすることで、多重反射の影響をより効果的に抑制することが可能となる。

0056

[超音波センサー15の回路構成
図10は、イメージスキャナー10の制御構成を示すブロック図である。
本実施形態では、超音波センサー15の回路構成として、送信回路基板31に、送信部151の駆動を制御する送信制御回路が設けられ、受信回路基板32に受信部152の駆動を制御する受信処理回路が設けられる。なお、超音波センサー15の回路構成としては、これに限定されるものではなく、上述したように、送信回路基板31に、受信部152を制御する回路構成が一体に設けられていてもよく、受信回路基板32に送信部151を制御する回路構成が一体に設けられていてもよい。その他、複数の回路基板により、これらの回路構成が構成されていてもよい。

0057

本実施形態では、図10に示すように、送信回路基板31には、送信回路311が設けられている。
送信回路311は、送信本体部151Bの各超音波トランスデューサーTrに電気的に接続されており、各超音波トランスデューサーTrを駆動させる駆動信号を生成する。

0058

また、受信回路基板32は、受信信号を処理して制御部16に出力する受信回路等が設けられている。受信回路としては、超音波の受信により入力される受信信号を処理する一般的な回路を用いることができる。図10に示すように、受信回路は、バンドパスフィルター321、アンプ322、サンプルアンドホールド回路323、及びコンパレーター324等により構成することができる。受信本体部152Bから出力された受信信号は、バンドパスフィルター321に入力される。この受信信号は、バンドパスフィルター321でノイズ成分等が除去され、アンプ322で所定の信号強度以上となるように増幅され、サンプルアンドホールド回路323に入力される。サンプルアンドホールド回路323は、所定周波数で受信信号をサンプリングし、サンプリングされた受信信号は、コンパレーター324に入力される。コンパレーター324は、サンプリングされた受信信号のうち、信号強度が所定の閾値を超える受信信号を検出して制御部16に入力する。

0059

[制御部16の構成]
制御部16は、図10に示すように、CPU(Central Processing Unit)等により構成された演算部161と、メモリー等の記録回路により構成された記憶部162とを備える。
この制御部16は、搬送部13の搬送モーター135、スキャン部14、及び超音波センサー15に接続され、これらの搬送モーター135、スキャン部14、及び超音波センサー15の駆動を制御する。また、制御部16は、インターフェイス部17に接続され、パーソナルコンピューター等の外部機器51から入力された各種のデータや信号を受信したり、イメージスキャナー10が読み取った読取データを外部機器51に出力したりする。

0060

記憶部162は、イメージスキャナー10を制御するための各種データや、各種プログラムが記録されている。
演算部161は、記憶部162に記憶された各種プログラムを読み込み実行することで、図10に示すように、搬送制御部161A、読取制御部161B、及び重送判定部161C等として機能する。

0061

搬送制御部161Aは、搬送部13の搬送モーター135を制御して、複数のローラー対131〜134を回転させることで、用紙サポート12にセットされた用紙Pを1枚ずつ装置本体11内へ給送する。さらに搬送制御部161Aは、給送された用紙Pを搬送経路130に沿って搬送させる。
読取制御部161Bは、用紙Pの搬送中にスキャン部14を制御し、用紙Pの画像を読み取らせる。

0062

重送判定部161Cは、用紙Pの状態を検出する状態検出部であり、本実施形態では、超音波センサー15を制御して、受信部152から入力された受信信号に基づいて、用紙Pの重送を判定する。
具体的には、受信信号の電圧値が所定の閾値より小さい場合に、用紙Pが重送されていると判定する。なお、重送判定部161Cに重送と判定された場合、搬送制御部161Aは、用紙Pの搬送を停止する。

0063

[本実施形態の作用効果
本実施形態の超音波センサー15は、センサー中心軸15Cに沿って用紙Pに超音波を送信する送信処理を実施する送信部151と、センサー中心軸15Cに沿って用紙Pから入力される超音波を受信する受信処理を実施する受信部152と、を備える。そして、本実施形態では、送信部151と用紙Pとの間、受信部152と用紙Pとの間にメッシュ状の保護部材154が設けられている。
このような構成では、保護部材154によって、紙粉等の異物の侵入を抑制でき、送信面151Cや受信面152Cへの異物の付着や堆積を抑制できる。このため、超音波センサー15における超音波の送受信感度の低下を抑制できる。
また、イメージスキャナー10では、高い送受信感度で超音波センサー15での超音波送受信処理を行うことができるため、受信本体部152Bから出力される受信信号に基づいて、精度良く、用紙Pの重送検出を行うことができる。

0064

本実施形態の超音波センサー15は、センサー中心軸15Cを中心軸とした略筒状のシールド壁153Aを有するシールド部153を備えている。送信部151及び受信部152は、このシールド部153のシールド壁153Aに囲われて配置され、シールド部153は、送信部151や受信部152を囲う位置から、用紙Pが搬送される搬送経路130側まで延出して設けられている。そして、シールド部153の搬送経路130側の延出先端部には、超音波を通過させる通過孔153Cが設けられており、この通過孔153Cを覆って保護部材154が設けられている。
このため、送信部151や受信部152は、保護部材154と、シールド部153とに囲われる構成となる。つまり、保護部材154によって、センサー中心軸15Cに沿う方向からの異物の侵入を抑制でき、センサー中心軸15C以外の方向からの異物の侵入はシールド部153により抑制することができる。
また、シールド部153は、導電性素材により構成されているので、送信本体部151Bや受信本体部152Bへの、静電気や電磁波の影響を抑制することができる。

0065

本実施形態の超音波センサー15では、保護部材154の法線が、センサー中心軸15Cに対して傾斜している。
このため、本実施形態の超音波センサー15では、送信部151と保護部材154との間での超音波の多重反射、受信部152と保護部材154との間での超音波の多重反射を抑制することができる。
特に、本実施形態のように、超音波センサー15を重送センサーとして用いる場合では、受信部152で超音波の多重反射成分が受信されると受信信号が増大してしまう。この場合、搬送経路130に複数枚の用紙Pが搬送された場合でも、所定電圧値以上の受信信号が出力される場合があり、適正に用紙の重送を判定できないおそれがある。これに対して、本実施形態では、超音波の多重反射成分の受信部152に入力される不都合が抑制され、高い検出精度で重送を検出することができる。

0066

本実施形態では、保護部材154の法線が、センサー中心軸15Cに対して5°以上の第一角度θで傾斜している。
この場合、受信本体部152Bと、受信部152側の保護部材154との間で多重反射される超音波に起因する受信信号の電圧値を、第一角度θ=0°とした場合の受信信号の電圧値の半値以下とすることができる。また、送信部151側の保護部材154と受信本体部152Bとの距離は、受信部152側の保護部材154と受信本体部152Bとの距離よりも大きい。よって、受信本体部152Bと、送信部151側の保護部材154との間で多重反射される超音波が受信本体部152Bに入力された場合でも、その受信電圧は、第一角度θ=0°とした場合の受信信号の電圧値の半値以下となる。
すなわち、上記のように第一角度θを5°以上とすることで、受信本体部152Bで超音波の多重反射成分を受信した際の受信信号の電圧値を小さくでき、受信信号のばらつきを抑制することができる。これにより、安定した重送検知処理を実施することができる。

0067

本実施形態では、保護部材154は、Xm方向及びYm方向に沿って複数の線材154Aが配置されることでメッシュ状に構成されており、各線材154Aの線径W1は、送信部151で送信される超音波の波長より小さい。このため、送信部151で送信された超音波が保護部材154で乱反射される不都合を抑制することができる。

0068

そして、本実施形態のイメージスキャナー10では、上述したような超音波センサー15の受信部152から出力される受信信号に基づいて、用紙Pの重送を検出する重送判定部161Cを有している。上述したように、本実施形態では、超音波センサー15の送信部151や受信部152への異物の付着や堆積が抑制されるため、送信部151の送信感度及び受信部152の受信感度を高く維持することができる。よって、重送判定部161Cは、このような超音波センサー15から出力される受信信号に基づいて、精度良く用紙Pの重送を判定することができる。

0069

[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
第二実施形態では、第一実施形態に示すシールド部153において、更に吸音部が設けられる点で、第一実施形態と相違する。
なお、以降の説明にあたり、既に説明した事項については同符号を付し、その説明を省略または簡略化する。

0070

図11は、第二実施形態における超音波センサー15Aの概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、第一実施形態と同様に、超音波センサー15Aは、送信部151、受信部152、シールド部153、及び保護部材154を備える。
そして、本実施形態では、シールド部153の搬送経路130に対向する面、つまり突出部153Bの搬送経路130に対向する面に、吸音部155が設けられている。
この吸音部155は、ウレタン等の多孔性部材を設けることで構成されている。なお、本実施形態では、図11に示すように、突出部153Bに、吸音特性を有する多孔性部材である吸音部155を設ける例を示すが、これに限定されない。吸音部155として、突出部153Bの搬送経路130に対向する面に粗面加工等を施し、超音波を散乱させる構成としてもよい。

0071

図12及び図13は、吸音部155による受信信号の変化を示す図である。図12は、シールド部153に、吸音部155及び保護部材154を設けない場合に、送信部151側の保護部材154の用紙Pに対向する面から用紙Pまでの距離LPを変動させた際の受信信号の変化を示す図である。また、図13は、シールド部153に、保護部材154を設けず、吸音部155を設けた場合に、距離LPを変動させた際の受信信号の変化を示す図である。
シールド部153に吸音部155を設けない場合、図12に示すように、距離LPを変動させた際の受信信号の電圧値のばらつきが大きくなり、電圧値のばらつき度は、5.9%となった。これは、突出部153Bと用紙Pとの間で多重反射される超音波成分が大きいことを示す。
これに対して、図13に示すように、シールド部153に吸音部155を設けると、距離LPを変動させた際の受信信号の電圧値のばらつきは2.1%となった。すなわち、吸音部155を設けることで、突出部153Bと用紙Pとの間で多重反射される超音波が減少していることが分かる。

0072

[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、上述した第一実施形態で説明した効果に加えて、次の効果を奏することができる。
本実施形態の超音波センサー15Aには、シールド部153の突出部153Bの用紙Pに対向する面に、通過孔153Cを囲って吸音部155が設けられている。
このような構成では、シールド部153と用紙Pとの間における超音波の多重反射を抑制することができる。上述したように、多重反射成分が受信部152で受信されると、受信信号が大きくなるため、用紙Pの重送を適正に判定できないおそれがある。本実施形態では、このような多重反射成分を抑制することができ、用紙Pの重送を適正に判定することができる。

0073

[第三実施形態]
次に、第三実施形態について説明する。
第一実施形態及び第二実施形態では、保護部材154の法線が、センサー中心軸15Cに対して第一角度θで傾斜し、対象物である用紙Pの法線と一致する例を示した。これに対して、第三実施形態では、保護部材154の法線が、用紙Pの法線に対して傾斜している点で、上記第一実施形態及び第二実施形態と相違する。

0074

図14は、第三実施形態における超音波センサー15Bの概略構成を示す断面図である。
図14では、第二実施形態のように、突出部153Bに吸音部155が設けられている。
そして、本実施形態では、図14に示すように、センサー中心軸15Cは、用紙Pの法線に対して、第一角度θで傾斜する。また、突出部153Bの法線、つまり保護部材154におけるXmYm平面の法線は、用紙Pの法線に対して、第一角度θとは異なる第二角度φで傾斜する。
つまり、保護部材154の法線は、センサー中心軸15Cに対して角度θ−φで傾斜しており、保護部材154のXmYm平面は、搬送経路130に搬送される用紙Pに対して、角度θ+φで傾斜している。

0075

図15は、第二実施形態において、送信部151側の保護部材154の用紙Pに対向する面から用紙Pまでの距離LPを変動させた際の受信信号を示す図である。また、図16は、第三実施形態において、距離LPを変動させた際の受信信号を示す図である。
第一実施形態及び第二実施形態では、受信面152Cと保護部材154との間、送信面151Cと保護部材154との間での多重反射を抑制することができる。また、第二実施形態では、吸音部155が設けられることで、突出部153Bと用紙Pとの間の多重反射をも抑制することができる。しかしながら、図15のように、距離LPを変動させた際に、僅かに受信信号の電圧値がばらつき、電圧値のばらつき度が6.1%となった。これは、保護部材154と、搬送経路130に搬送される用紙Pとが平行または略平行となるので、保護部材154と用紙Pとの間で多重反射が発生していることを示している。

0076

これに対して、図16に示すように、第三実施形態では、距離LPを変動させた際の受信信号の電圧値のばらつき度は0.8%となった。これは、保護部材154と用紙Pとの間で多重反射が抑制されていることを意味する。
つまり、本実施形態では、受信面152Cと保護部材154との間、送信面151Cと保護部材154との間、突出部153Bと用紙Pとの間、及び、保護部材154と用紙Pとの間のそれぞれにおいて、超音波の多重反射が抑制されており、多重反射に起因するノイズ成分が受信信号に重畳される不都合を効果的に抑制することができる。

0077

[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、上述した第一実施形態及び第二実施形態の効果に加え、次の効果を奏することができる。
すなわち、本実施形態では、センサー中心軸15Cは、第一実施形態等と同様に用紙Pが搬送される搬送経路130の法線に対して第一角度θで傾斜する。また、保護部材154のXmYm平面の法線は、搬送経路130の法線に対して、第一角度θとは異なる第二角度φで傾斜している。
この場合、送信部151と保護部材154との間、及び受信部152と保護部材154との間に加え、保護部材154と用紙Pとの間における超音波の多重反射を抑制することができる。また、第二実施形態と同様に、通過孔153Cを囲う吸音部155が設けられることで、突出部153Bと用紙Pとの間の超音波の多重反射をも抑制することができる。
このため、本実施形態では、多重反射された超音波が受信部152で受信される不都合をさらに抑制することができ、適正に用紙Pの重送を判定することができる。

0078

[変形例]
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。

0079

[変形例1]
上記第一から第三実施形態では、センサー中心軸15Cが、用紙Pの法線に対して傾斜している例を示したが、これに限定されない。図17は、変形例1に係る超音波センサー15Dの構成を示す図である。
図17に示すように、センサー中心軸15Cが、用紙Pの法線に対して平行または略平行となるように、送信部151が配置されていてもよい。この場合、保護部材154の法線が、センサー中心軸15Cに傾斜する構成とする。
このような構成では、送信部151と保護部材154との間、受信部152と保護部材154との間の多重反射が抑制される。また、保護部材154と用紙Pとの間の多重反射も抑制される。また、センサー中心軸15Cを傾斜させる場合に比べて、超音波センサー15Dの配置スペースを小さくできる。また、超音波センサー15Dの配置スペースを小さくできる分、イメージスキャナー10等の電子機器を小型化することが可能となる。

0080

[変形例2]
図18は、変形例2に係る超音波センサー15Eの構成を示す断面図である。
第三実施形態において、センサー中心軸15C、及び保護部材154の法線が、用紙Pの法線に対して傾斜する構成を説明した。ここで、第三実施形態では、送信面151Cと送信部151側の保護部材154が、用紙Pの法線に対して同一方向に傾斜、つまり、図14において、右肩上がりに傾斜する例を示した。
これに対して、図18に示すように、センサー中心軸15Cが用紙Pの法線に対して、異なる方向に傾斜してもよい。図18に示すように、送信面151C及び受信面152Cが右肩上がりとなり、保護部材154が右肩下がりとなるように、配置されていてもよい。

0081

[変形例3]
図19及び図20は、変形例3に係る超音波センサー15F,15Gの構成を示す図である。
上記各実施形態では、保護部材154は、XmYm平面上に複数の線材154Aが配置されることで、保護部材154が平面形状となる例を示した。これに対して、図19に示す超音波センサー15Fのように、保護部材154が屈曲されて、2つの傾斜面を備える構成としてもよい。また、図20に示す超音波センサー15Gのように、保護部材154が湾曲面を有する構成としてもよい。いずれの場合であっても、保護部材154と超音波素子との間の多重反射、保護部材154と用紙Pとの多重反射を抑制することができる。

0082

また、図19及び図20は、センサー中心軸15Cが用紙Pの法線に対して傾斜する例であるが、図17に示すように、センサー中心軸15Cが用紙Pの法線に対して平行となる場合でも同様に、保護部材154が屈曲して2つの傾斜面を有する構成としてもよく、湾曲面を有する構成としてもよい。

0083

[変形例4]
上記各実施形態では、保護部材154は、線材154AがXm方向及びYm方向に沿って複数配置されることでメッシュ状に構成される例を示したが、これに限定されない。
図21から図25は、変形例に係る保護部材の概略構成を示す平面図である。
例えば、図21に示すように、保護部材154Cは、複数の線材154C1が平行に配置されて構成されてもよい。複数の線材154C1は、Xm方向に平行であってもよく、Ym方向に平行であってもよく、Xm方向及びYm方向に傾斜する方向に平行であってもよい。この場合、隣り合う線材154C1の間の空隙154C2は、センサー中心軸に沿って超音波を通過させる孔部に相当する。

0084

また、図22に示すように、保護部材154Dは、例えば平板により構成され、平板を板厚方向に貫通する複数の貫通孔154D1が設けられる構成としてもよい。
なお、図22に示す例では、貫通孔154D1は、正方形状の貫通孔154D1がXm方向及びYm方向に沿って複数設けられる構成であるが、貫通孔154D1の形状はこれに限定されない。例えば、図23に示す保護部材154Eに示すように、一方向に長手となるスリット状の貫通孔154E1が設けられていてもよい。
さらに、平板状の保護部材に、形状が異なる複数の貫通孔が設けられる構成としてもよい。
例えば、図24に示す保護部材154Fでは、貫通孔154F1は、保護部材154Fの中心点を中心にした複数の同心円に沿って配置されており、それぞれ弧の長さが異なっている。
また、図25に示す保護部材154Gに示すように、それぞれ、形状や大きさが異なる複数の貫通孔154G1が配置される構成としてもよい。
これらの貫通孔154D1,154E1,154F1,154G1は、センサー中心軸に沿って超音波を通過させる孔部に相当する。

0085

さらに、上記実施形態や図21における空隙154B、154C2、図22から図25に示す貫通孔154D1,154E1,154F1,154G1は、保護部材154,154C,154D,154E,154F,154Gを、センサー中心軸15Cに沿って貫通する孔部であるが、これに限定されない。
例えば、保護部材は、多孔質部材により構成されていてもよい。多孔質部材としては、例えば、不織布や、連続気泡構造を有するフォーム材を例示できる。このような、保護部材では、不織布の間隙や、フォーム材の連続気泡構造が、保護部材の送信部151側の面から、受信部152側の面までを連通させる孔部となり、センサー中心軸15Cに沿って超音波を通過させる。
その他、保護部材の一方の面から他方の面を連通させる複数の孔部を有し、当該孔部により超音波をセンサー中心軸に沿って通過させる構造であれば、いかなる形状としてもよい。

0086

[変形例5]
上記第一実施形態では、超音波センサー15を構成する送信部151及び受信部152は、それぞれ、略筒状のシールド壁153Aを有するシールド部153を有し、シールド部153の一端が送信回路基板31または受信回路基板32に固定される構成とした。また、シールド部153は、略筒状のシールド壁153Aを備え、筒内部に送信台座部151A及び送信本体部151B、又は、受信台座部152A及び受信本体部152Bが設けられる構成とした。
これに対して、シールド部の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば図26に示すような構成としてもよい。
図26は、変形例5に係る送信部151Dの概略断面図である。なお、ここでは、送信部151Dについて説明するが、受信部も同様の構成とすることができる。
図26において、センサー中心軸15Cと平行な方向をZh方向、Zh方向に直交する方向をXh方向、Zh方向及びXh方向に直交する方向をYh方向とし、超音波が+Zh方向に送信されるものとして、以下説明する。図26は、送信部151Dを、Xh方向及びZh方向を含むXhZh平面と平行な面で切断した際の断面図である。
図26に示すように、送信部151Dは、送信本体部151Bが接合された送信台座部151Eと、送信台座部151Eを挟み込むように配置される第一シールド部153D1及び第二シールド部153D2と、を有する。
第一シールド部153D1及び第二シールド部153D2は、センサー中心軸15Cに平行な中心軸を有する筒状部材であり、Zh方向に沿って見た際の筒内周面の形状が、Xh方向に平行な2辺、及びYh方向に平行な2辺を有する矩形状となる。

0087

図27は、送信台座部151Eの斜視図である。図28は、送信台座部151Eを+Zh側から見た平面図である。
送信台座部151Eは、センサー中心軸15Cからみた平面視が矩形状となるブロック状の部材であり、受信部に対向する先端側端部151Fと、先端側端部151Fとは反対側の基端側端部151Gとを有する。
先端側端部151Fには、センサー中心軸15Cに対して直交する接合面151F1(第三面)が設けられている。この接合面151F1には、送信本体部151Bの送信面151C(第一面)とは反対側の送信側固定面151B1(第二面)が接合されている。
また、先端側端部151Fには、送信本体部151Bを位置決めする段差部151F2が複数設けられている。例えば、図28に示す例では、段差部151F2は、接合面151F1の±Yh側及び、−Xh側にそれぞれ設けられており、送信本体部151Bを位置決めする。

0088

基端側端部151Gは、傾斜端面151G1(第四面)と、接続面151G2と、基板接合部151G3と、を有する。
傾斜端面151G1は、法線がセンサー中心軸15Cに対して傾斜する面であり、センサー中心軸15Cに沿って見た平面視で、送信本体部151Bの送信面151Cと重なる位置に設けられている。本例では、傾斜端面151G1は、+Xh側に向かうに従って、−Zh側に傾斜する例を示すが、傾斜端面151G1の傾斜方向はこれに限定されず、例えば、+Yh側に向かうに従って−Zh方向に傾斜してもよく、その他の傾斜方向であってもよい。
接続面151G2は、傾斜端面151G1の+Xh側で、傾斜端面151G1から連続する面である。送信台座部151Eには、接続面151G2から接合面151F1までを貫通する配線孔151Hが設けられ、この配線孔151Hには、送信本体部151Bと送信回路基板31Aとを接続する配線またはFPCが挿通される。

0089

基板接合部151G3は、傾斜端面151G1のYh方向両端部に、傾斜端面151G1を挟むように一対設けられている。基板接合部151G3は、傾斜端面151G1よりも−Zh側に突出する突出部であり、突出先端側に、送信回路基板31Aが接する基板接合面151G4、及び送信回路基板31Aの端部を位置決めする基板保持部151G5が設けられている。具体的には、基板接合面151G4は、センサー中心軸15Cに対して傾斜する平面であり、送信回路基板31Aにコネクタ31A1を介して接続される配線ケーブル31A2の延設方向と略平行な平面である。また、基板保持部151G5は、基板接合面151G4に交差する方向に立ち上がる面により構成される。
基板接合面151G4に送信回路基板31Aが固定されることで、送信本体部151Bの送信側固定面151B1から送信台座部151E側に送信された超音波が、センサー中心軸15Cに沿って傾斜端面151G1を通過し、送信回路基板31Aに到達した場合でも、送信回路基板31Aでセンサー中心軸15Cに対して傾斜する方向に反射される。このため、送信回路基板31Aからセンサー中心軸15Cに向かって超音波が反射されることによる多重反射を抑制することができる。

0090

図28に示すように、送信台座部151Eは、Zh方向から見た平面視で、先端側端部151Fと基端側端部151Gとが重なる形状となる。つまり、先端側端部151FのYh方向に沿う寸法と、+Yh側の基板接合部151G3の+Yh側端面から−Yh側の基板接合部151G3の−Yh側端面までの寸法とは、同一寸法となり、第一シールド部153D1及び第二シールド部153D2の筒内周面のYh方向の寸法と略一致する。
また、先端側端部151FのXh方向に沿う寸法と、傾斜端面151G1の−Xh側の端縁から接続面151G2の+Xh側の端縁までの寸法とは、同一寸法であり、第一シールド部153D1及び第二シールド部153D2の筒内周面のYh方向の寸法と略一致する。
そして、送信台座部151Eの周面には、Zh方向から見た際に、先端側端部151Fと基端側端部151Gとが重なる領域よりも、±Yh側に突出する露出部151J1と、±Xh側に突出する鍔部151J2とが設けられている。

0091

露出部151J1は、Zh方向から見た際に、先端側端部151Fと基端側端部151Gとが重なる領域よりも、第一シールド部153D1及び第二シールド部153D2の厚みと略同一寸法だけYh方向に突出する。この露出部151J1は、XhZh平面と平行な露出面151J3を有する。この露出面151J3は、送信部151Dを固定する電子機器内の固定部に接することで、送信部151Dを位置決めすることが可能となる。
鍔部151J2は、Zh方向から見た際に、先端側端部151Fと基端側端部151Gとが重なる領域よりも、第一シールド部153D1及び第二シールド部153D2の厚みと略同一寸法だけXh方向に突出する。

0092

第一シールド部153D1は、送信台座部151Eの+Zh側に設けられ、−Zh側の端部が、露出部151J1及び鍔部151J2の+Zh側端面に接する。これにより、送信本体部151Bが固定された先端側端部151Fを含む送信台座部151Eの+Zh側の一部は、第一シールド部153D1の筒内周に配置される。
また、第一シールド部153D1の−Zh側には、センサー中心軸15Cに沿った第一通過孔153C1が設けられ、第一通過孔153C1に臨んで、送信本体部151Bの送信面151Cが配置される。

0093

第一シールド部153D1の+Zh側の開口端には、第一通過孔153C1と連通する第二通過孔153C2が設けられている。第二通過孔153C2は、センサー中心軸15Cに対して傾斜する第一傾斜中心軸15C1を有する孔部であり、第一傾斜中心軸15C1に直交する孔断面が、第一通過孔153C1のセンサー中心軸15Cに直交する孔断面よりも大きい。第一通過孔153C1と第二通過孔153C2の間には、第一通過孔153C1の端縁から第二通過孔153C2の端縁を接続する段差面153C3が設けられている。段差面153C3は、第一傾斜中心軸15C1に直交する平面であり、この段差面153C3に、保護部材154が配置されている。これにより、保護部材154の法線は、センサー中心軸15Cに対して傾斜する。
また、第一シールド部153D1の+Zh側端面には、センサー中心軸15Cに沿った貫通孔である第三通過孔153E1を有するキャップ153Eが勘合されている。キャップ153Eは、段差面153C3との間で保護部材154を挟み込むことで、保護部材154を保持している。

0094

第二シールド部153D2は、送信台座部151Eの−Zh側に設けられ、+Zh側の端部が、露出部151J1及び鍔部151J2の−Zh側端面に接する。これにより、基端側端部151Gを含む送信台座部151Eの−Zh側の一部は、第二シールド部153D2の筒内周側に配置される。
第二シールド部153D2は、センサー中心軸15Cを中心軸とした筒状の第一筒部153D3と、センサー中心軸15Cに対して傾斜する第二傾斜中心軸15C2を中心とした筒状の第二筒部153D4とを備えている。
第一筒部153D3の筒内周側には、送信台座部151E、及び送信台座部151Eに固定された送信回路基板31Aが配置されている。
第二筒部153D4は、送信回路基板31Aに接続された配線ケーブル31A2が配置され、第二筒部153D4の第一筒部153D3とは反対側の開口端から配線ケーブル31A2が引き出されている。

0095

なお、上記第一実施形態に示す送信台座部151Aは、基端側端面151A1が送信回路基板31に固定される構成であるが、変形例5に係る送信台座部151Eの傾斜端面151G1には、送信回路基板31A等の他の部材が接合されない。このため、傾斜端面151G1の形状は、図27図28に示すような平面形状に限定されない。
例えば、図29及び図30に示すように、送信台座部151Eの傾斜端面151G1が屈曲されていてもよい。
図29に示すように、傾斜端面151G1は、−Xh側の端部から+Xh側に向かうにしたがって+Zh側に傾斜する第一傾斜面151G6と、+Xh側の端部から−Xh側に向かうにしたがって+Zh側に傾斜する第二傾斜面151G7と、を備える谷型形状に構成されていてもよい。
また、図30に示すように、傾斜端面151G1は、−Xh側の端部から+Xh側に向かうにしたがって−Zh側に傾斜する第三傾斜面151G8と、+Xh側の端部から−Xh側に向かうにしたがって−Zh側に傾斜する第四傾斜面151G9と、を備える山型形状に構成されていてもよい。
その他、傾斜端面151G1は、シリンドリカル形状球面状に湾曲していてもよく、錐体形状に形成されていてもよい。

0096

[変形例6]
第一実施形態では、電子機器の一例として、イメージスキャナー10を例示したが、これに限定されない。搬送経路130上に搬送された印刷紙に対して、画像を印刷する印刷ヘッドが設けられた印刷装置プリンター)において、印刷紙の重送を検出する際に上述したような超音波センサー15,15A,15B,15D,15E,15F,15Gを適用してもよい。

0097

また、このような印刷装置において、印刷紙の種類を判定する際に、超音波センサー15,15A,15B,15D,15E,15F,15Gを用いてもよい。つまり、印刷装置は、受信部152からの受信信号の信号強度と、印刷紙の種類とを対応付けたテーブルデータを記憶する記憶部に記憶しておく。そして、印刷装置に設けられた制御部(コンピューター)は、状態検出部として機能し、テーブルデータを参照して、受信部152からの受信信号に対応する印刷紙の種類を判定する。この場合、印刷装置は、印刷紙の種類に応じた最適な画像を印刷紙に形成することができる。
また、対象物としては、用紙Pや印刷紙に限定されず、上述したように、フィルムや布帛等であってもよい。

0098

さらに、配管等を流れる流体流速を検出する流速検出装置において、上述したような超音波センサー15,15A,15B,15D,15E,15F,15Gを適用してもよい。つまり、対象物である流体に対して超音波を送信し、流体を通過する超音波を受信すると、流体の流速に応じて超音波の進行方向が変化する。この際、受信信号の電圧値の変化を検出することで、流体の流速を測定することが可能となる。このような流速検出装置では、受信信号の電圧変化から流体の流速を測定するため、送信部から送信される超音波の音軸を、正確に受信部に向けておき、基準位置を設定する必要がある。上述したような超音波センサーを用いることで、基準位置を正確に設定することができ、流速検出装置における流速検出精度を向上させることができる。

0099

また、上記実施形態では、超音波を送信する送信部151と、超音波を受信する受信部152とを備えた超音波センサー15,15A,15B,15D,15E,15F,15Gを例示した。これに対して、超音波を送信する送信部のみで超音波装置が構成されていてもよく、超音波を受信する受信部のみで超音波装置が構成されていてもよい。
例えば、超音波によりデータを送信するデータ送信装置、超音波を用いて虫や動物を退ける虫除け装置や動物除け装置、ハプティクスに超音波を用いた触覚伝達装置等の超音波装置では、送信部のみが設けられる構成としてもよい。また、超音波を用いたデータ送信装置から送信された超音波信号を受信するデータ受信装置等の超音波装置では、受信部のみが設けられる構成としてもよい。
送信部のみが設けられる超音波装置では、送信部の送信面に異物が付着すると送信感度が低下する。また、受信部のみが設けられる超音波装置では、受信部の送信面に異物が付着すると受信感度が低下する。これに対して、上記のように、送信面や受信面から所定距離離れた位置にメッシュ状の保護部材を設けることで、異物の侵入を抑制でき、送信部の送信感度の低下や、受信部の受信感度の低下を抑制できる。
また、送信部のみが設けられる超音波装置では、超音波の多重反射が発生すると、残留振動により次に送信する超音波の精度に影響する。例えば、超音波によりデータを送信するデータ送信装置では、残留信号によって、次に送信するデータが正しく送信できなくなる場合もある。これに対して、上記実施形態のように、保護部材を送信面の法線に対して傾斜させる構成とすれば多重反射を効果的に抑制できるので、残留信号による影響を抑制できる。

0100

さらには、送信部及び受信部が別体となる超音波装置の例を示したが、超音波の送受信処理を行う1つの送受信部が設けられる構成としてもよい。この場合、送受信部から測定対象に対して超音波を送信し、測定対象で反射されて送受信部に戻ってきた反射超音波を受信する。この場合、送受信部で超音波を送信したタイミングから、送受信部で反射超音波を受信したタイミングまでの時間に基づいて、超音波センサーから測定対象までの距離を測定する距離測定センサーに利用することができる。

0101

その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。

0102

10…イメージスキャナー(電子機器)、15,15A,15B,15D,15E,15F,15G…超音波センサー、16…制御部、31…送信回路基板、32…受信回路基板、130…搬送経路、151…送信部、151A…送信台座部、151A1…基端側端面、151A2…先端側端面、151B…送信本体部、151C…送信面、152…受信部、152A…受信台座部、152A1…基端側端面、152A2…先端側端面、152B…受信本体部、152C…受信面、153…シールド部、153A…シールド壁、153B…突出部、153C…通過孔、154,154C,154D,154E,154F,154G…保護部材、154A,154C1…線材、154B,154C2…空隙(後部)、154D1,154E1,154F1,154G1…貫通孔、155…吸音部、161…演算部、161C…重送判定部。

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