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技術 スピーカーシステムの限界能力を引き出す制御方法と装置

出願人 角元純一
発明者 角元純一
出願日 2018年8月7日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-159746
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-025238
状態 特許登録済
技術分野 可聴帯域変換器の回路等
主要キーワード 本案発明 許容動作範囲 パワアンプ 許容振動 総合ゲイン 特性群 計算行 係数計算機
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

小型化、高性能化、軽量化が進むスピーカーシステムにおいて、コストや寸法形状が最小限の条件下では、それぞれの評価項目に関連するパラメーター群はシステムの性能に照らして相反する関係にある。全てのパラメーターの選択の自由度を広げることが、求められるが、既に高い完成度にある今日では容易ではない。市場にはさらなるニーズがあって、これを満足するには格段に設計自由度を広げる決定的な手法が必要である。

解決手段

特に低音域と高音域そして一般的には全帯域における、スピーカーシステムを含む音響再生システムにおける各種限界能力に関し、計算に必要な既知のパラメーター群と入力信号から、パワアンプ出力電圧ボイスコイルへの供給電流、ボイスコイルの消費電力、ボイスコイルの温度 ボイスコイルの振動振幅、を計算することによって、動作状況を把握し、許容限界内にある状態に再生信号を抑制する。

概要

背景

明細書全文で、請求項に記述の用語を用いる。
背景技術その1、スピーカーシステムについて、
図1は請求項1に記述の、本案検証用として試作したスピーカーシステムが持つ特性の一例である。
供試用のスピーカーシステムは
スピーカーユニットは、公称径70mm定格電力15Wインピーダンス8オーム
2個の共振体は、内容積62.5cm^3ダイヤフラム窓面積25cm^2重り40g 、
が、
密閉キャビネット、横130mm 縦94mm 奥行き69mm の外形寸法、厚み4mmの木板
の密内部に組み込まれたものである。
図1中、Impedance は 供試スピーカーシステムのインピーダンス特性である。
120Hz付近を中心とする緩やかなインピーダンス増大帯域は、共振特性が緩やかになっている。これは、共振体が無い場合の通常 f0 と呼ばれる 200Hz 付近の鋭い山が 共振体の共振特性と結合し、低音側に移動することによる。
この特性は、良好な低音再生特性に作り込む設計工程において重要である。

このようなスピーカーシステムの設計方法は公知であって、下記の特許文献に記述されている。それぞれの表現方法は異なるものの、振動メカニズムの本質は類似である。
特願2010-251188スピーカー装置
特願2011-514324 スピーカー装置
特開2010-097146吸音構造群及び音響室
特開2010-097145 吸音構造群及び音響室
特開2010-031582 吸音構造群及び音響室
特開2007-336337 スピーカーシステムおよびスピーカーエンクロージャ
以上に記述されるスピーカーシステムの設計方法は低音再生性能の改善に関する。

背景技術その2、パワアンプについて、
一般的に、音響再生用のパワアンプは電圧出力型である。これは、スピーカーの特性が暗黙のうちに、一定電圧入力による再生特性として定義づけられていることにもよる。
また、f0 と呼ばれる低音共振点付近では強い固有の音色を持つ。電圧出力型のパワアンプのほうが電流出力型よりはこの固有の音色を抑制する。共振点自由振動の抑制はダンピングファクターと呼ばれるところのパラメーターで評価される。
図1のグラクに示すインピーダンス特性の場合、インピーダンスが高い 120Hz付近の周波数帯域では、電流出力パワアンプの場合の音圧は、電圧出力パワアンプに比べ 約10dB 強い。これは 3倍 の電力の違いに相当する。
以上は公知である。
SPLby Voltage Amplifier は電圧出力パワアンプの場合の音圧特性を示す。
SPL by Current Amplifier は電流出力パワアンプの場合の音圧特性を示す。
双方の特性はインピーダンスが極小値を示す 400Hz 付近でSPLが一致するべく入力信号のレベルを一致させたものである。

高音域では、一般的にスピーカーシステムのインピーダンス特性は周波数にほぼ比例して大きくなる。スピーカーユニットの設計工程では発注先から要求される低音の再生特性と高音の再生特性の双方を満足させなければならない。トレードオフの関係にある双方のファクターについて、常にカットアンドトライの業務がつきまとう。2018年現在の、近年、特に小型スピーカーステム高性能化の要望が強く、難しい低音再生性能改善には様々な試みが成されている。しかし、高音再生犠牲にすることはできないことから、より簡素な技術で設計自由度を大幅に拡大する手法が望まれている。
電流出力パワアンプを使うことは、設計の自由度を大幅に拡げ、低音再生性能と高音再生性能トレードオフ関係を大幅に改善する。

図1の高域特性がその事実を示している。3kHz から 10kHz における出力音圧は、電圧出力パワアンプの場合に対し電流出力パワアンプの場合、インピーダンス特性が
+-2dB の範囲でほぼ比例して大幅に改善される。
但し、電流出力パワアンプを使う場合、下記3点の問題がある。
第1に、パワアンプの電源電圧による制限によって、最大出力電圧の上限が決まる。
しかし、パワアンプの電源電圧を上げることは、ボイスコイルのインピーダンスが小さい帯域で過大入力となる確率が極めて高くなる。従って電源電圧を上げた場合、全帯域での定格出力運転保証できななくなる。
第2に、ダンピングファクターの問題があって、電流出力パワアンプは採用されない。
第3に、2018年現在には低消費電力省スペース低コストが求められる量産商品用のパワアンプの 100% はスイッチング方式の電圧出力パワアンプである。既に高い完成度で安定して実績のある生産現場の現状を変えることは簡単ではない。

図2は、ボイスコイルの振動振幅の電圧出力パワアンプと電流出力パワアンプの相違を示す。この特性の測定に使った変位測定器周波数範囲は 20Hz から 500Hz である。
図2 はスピーカーシステムが電流出力パワアンプと電圧出力パワアンプでは低音域における振動振幅が大きく異なることを示す。図1も含め、それらの特性は電流出力パワアンプが電圧出力パワアンプに比べ低音再生特性と高音特性の双方にとって良好であることを示している。
しかし、再生周波数が低域に寄るほど振動振幅は大きくなることから、ダイナミックレンジが狭い小型スピーカーシステムではダンパーエッジを柔らかくすることには限度がある。この限度が、従来の設計法方によるダンパーの弾性を強くすることによる図2の振動振幅の超低音領域の頭打ちである。ボイスコイルの振動振幅を知ることができれば、信号処理側で信号の低音強度に応じて低音域のダイナミックレンジの制御が可能となることから、ダンパーの弾性を柔らかくすることが可能となる。
以上は公知である。

背景技術その3、ボイスコイルの温度について。
スピーカーシステムの許容定格電力は、保証する最大環境温度と、ボイスコイルの許容温度上昇で決まる。これは、ボイスコイルの電力損失コイルボビンの熱容量とボビンの放熱条件に依存する。さらに、ボイスコイルの放熱条件は一般的に、ボイスコイルの振動振幅にも依存することから、低音域と高音域では放熱条件が異なる。信号が高音域だけの場合、ボイスコイルの振動振幅が極めて小さくなり、結果、ボイスコイル付近の空気流による冷却効果極度に低下する。スピーカーシステムの用途と種類と使用条件によってはこのことも考慮されなければならない。
以上は公知である。

背景技術その4、信号処理について、
一般のコンシューマ商品音響信号処理は、限られたDSP資源の下に、必要最小限のサイズの機能が組み込まれる。しかし、例えば低音再生性能と高音再生性能の双方の改善に必要な資材コストはDSP資源のコストに比べ充分高い。従って、数十MPS程度の追加のDSP資源に必要な信号処理に要するコストアップは大きな負担にはならない。しかも、DSPはパワアンプのラインアップと同様、多種多様市場販売されていることから、信号処理に関してはどれを選択するかの課題だけである。
特に、スピーカーシステムの現状を超える高性能化への設計行程リスク見積もりは難しい。

背景技術その5、
与えられた特定の周波数特性を、一次と二次のフィルター近似させる手法は極めて一般に用いられている。通常の音響再生系の場合、位相特性は実用上さして重要ではないことから、位相特性を無視し、ゲイン特性だけに照準を合わすことで必要充分に近似できる。
図4は、この近似に必要な8個の二次フィルターのそれぞれの特性とゲインと位相総合特性を示す。これらのフィルターの調整はゲイン特性だけに着目し、位相特性については無視している。

背景技術その6、
図1と図2の供試のスピーカーのボイスコイルの純抵抗実測値は 6.84オーム、
440Hz の信号による電流値電圧値の実測値の比であるインピーダンスの絶対値は
6.6オームである。両者の違いは 3.5% である。即ち、インピーダンスの極小点かまたはアドミタンス極大点におけるスピーカーシステムのインピーダンスはボイスコイルの純抵抗にほぼ等しい。このことは、スピーカーシステムへの供給電流供給電圧測定値からボイスコイルの純抵抗の測定を必要充分な精度で得られることの裏付である。

背景技術その7、
図1と図2の供試のスピーカーに、
室温26度C の環境での 440Hz におけるボイスコイルのインピーダンスの実測値が
6.6オームである。温度上昇の見積もりに際し、抵抗温度係数を 1.0035/度 とする。
4000Hz 0.5A の電流を流し、10分後の、440Hz におけるボイスコイルのインピーダンスの実測値が 8.4オームであった。このことからボイスコイルの温度上昇値は 78度C と見積もることができる。
80Hz 0.5A の電流を流し、10分後の、440Hz におけるボイスコイルのインピーダンスの実測値が 7.1オームであった。このことからボイスコイルの温度上昇値は 22度C と見積もることができる。
同じ 0.5A の電流につきボイスコイルの双方の熱損失は同じと見なすことができるので、両者の違いは、ボイスコイルの振動によって生じる空気流放熱条件の違いによる、と断定できる。
使われているボイスコイルの抵抗の温度特性既知であることから、ボイスコイルの温度または温度上昇を請求項2に記述の方法で測定することができる。

概要

小型化、高性能化、軽量化が進むスピーカーシステムにおいて、コストや寸法形状が最小限の条件下では、それぞれの評価項目に関連するパラメーター群はシステムの性能に照らして相反する関係にある。全てのパラメーターの選択の自由度を広げることが、求められるが、既に高い完成度にある今日では容易ではない。市場にはさらなるニーズがあって、これを満足するには格段に設計自由度を広げる決定的な手法が必要である。特に低音域と高音域そして一般的には全帯域における、スピーカーシステムを含む音響再生システムにおける各種限界能力に関し、計算に必要な既知のパラメーター群と入力信号から、パワアンプの出力電圧、ボイスコイルへの供給電流、ボイスコイルの消費電力、ボイスコイルの温度 ボイスコイルの振動振幅、を計算することによって、動作状況を把握し、許容限界内にある状態に再生信号を抑制する。

目的

しかし、高音再生を犠牲にすることはできないことから、より簡素な技術で設計自由度を大幅に拡大する手法が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

小型スピーカーステムを有する音響再生システムが持つ潜在能力限界まで、かつ、安全に引き出すところの、方法と再生装置に関し、;再生系が実質上50Hzから15000Hzの300倍にもなる広帯域であって、聴覚に関わる高品質電力変換系の大幅な性能改善という課題に対し、公知ではあるが複雑に絡み合って相反する関係にある個々の現象を計算で推定し、統合的に、精密に制御することで信頼性の裏付けの確保と大幅な性能改善を図ろうとする方法と装置に関し、;再生信号とは、音楽放送音の再生の元になる信号とし、再生しようとする信号が圧縮信号の場合、復調した信号を再生信号とし、音声信号周波数範囲は実用的な音響周波数範囲にあるものとし、強度とは、信号の絶対値または最大値または実効値を元にするところの強さの度合いとし、;スピーカーユニットとは、電気信号音響信号に変換する機能とし、キャビネットとは、スピーカーユニットを組み込むケースとし共振体とは、スピーカーユニットのボイスコイル振動に起因するエネルギーの授受によって共振するところの、空気振動の共振体と機械振動の共振体のいずれかまたは双方とし、スピーカーシステムとは、一つまたは複数のスピーカーユニットと、一つまたは複数の共振体と、一つのキャビネットとを組み合わせた装置のこととし、パワアンプとは、スピーカーシステムを駆動する電力増幅器とし、ボイスコイル電圧電流はスピーカーシステムの入力電圧入力電流と同じであって、かつ、パワアンプの出力電圧出力電流とも同じであるとし、ボイスコイルの熱損失はボイスコイルに流れる電流とボイスコイルの純抵抗によって発生する電力損失と同じであるとし、;信号変換とは、音響信号の用途に適した分解能を持つところの、高速フーリエ変換とその逆変換と、一次と二次のフィルターの組み合わせによるところの特定の周波数特性を持つフィルターによる信号変換とインパルス応答特性を積分核とするコンボリューションによる信号変換と、を意味するものとし、以下の記述で信号変換の機能を持つX(f)で表現されている周波数に依存する表現形式は、一般的にイコラーザーと呼ばれている一次のフィルターと二次のフィルター群の組み合わせによるところの、実用的に必要充分な精度でX(f)を近似した周波数特性で代用するものも含まれるものとし、;インピーダンス増大帯域とは、低音域では主として、スピーカーユニットの固有の特性とキャビネットが持つ容積との関係で決まるところの共振の性質と共振体が持つ固有の共振特性との相互作用または双方に独立した作用によって発生するところの、そして、共振条件の計算または実験的な修正によって設計されることで、インピーダンスが増大する周波数帯域のこととし、高音域では主として、ボイスコイルと周辺磁気回路とから生じるスピーカーユニットのインダクタンスによるところの、周波数の増大に伴いインピーダンスが増大する周波数帯域のこととし、;以下に記述の、tを時間としfを周波数とし、s(t)を再生信号とし、RaとQaは、ボイスコイルの純抵抗Raの測定時刻の温度Qaとし、KRqは、ボイスコイルの抵抗の温度係数とし、q(t)は、後述の計算上のボイスコイル温度とし、Ra,KRqは設計的に決定される定数とし、Qaは実測値環境温度または実測されない場合は設計的に決定される環境温度とし、;記号*は*の左右の項の乗算とし、記号/は/の左右の項の除算とし、記号{}^2は{}のの項の自乗とし、x(t)*X(f)とはx(t)なる時系列信号がX(f)なる周波数特性を持つ系によって変換された時系列信号であるものとし、x(t)をs(t),e(t),r(t),v(t),i(t),p(t),q(t),d(t) のいずれかの時系列の信号とし、X(f)をH(f),K(f),G{f,q(t)},Y{f,q(t)},Jq(f),Tq(f),D{f,q(t)},LCd{f,Kd}のいずれかを含む周波数に依存する定数とし、;H(f)を音質仕上げフィルターとし、H(f)は与えられたパワアンプとスピーカーシステムの組み合わせでs(t)の再生を期待の音質とすべく、信号変換を司るものとし、H(f)は本案の本質であるところの、再生系の電圧、電流、電力、温度、振動振幅動作状態の全てが許容範囲内にあるべく制御されていることを前提として設計された装置全体の音質仕上げだけのために、設計的に決定される定数とし、e(t)をs(t)*H(f)とし、K(f)*e(t)をパワアンプの入力信号とし、K(f)は再生系の動作状態が許容範囲内に収まるよう、それぞれの強度を抑制するための詳細を後述の総合抑制係数とし、;r(t)={1+KRq*{q(t)-Qa}}*Raを、温度q(t)における計算上のボイスコイル純抵抗とし、{1+KRq*{q(t)-Qa}}*Raを計算する機能をボイスコイル純抵抗計算機能とし、;G{f,q(t)}をボイスコイル電圧周波数特性とし、この値はパワアンプの入力信号に対するスピーカーシステムに供給する電圧の比とし、G{f,q(t)}はボイスコイルの温度上昇q(t)に依存するものとし、G{f,q(t)}の計算式は実測値から得るかまたは設計的に決定されるものとし、;Y{f,q(t)}をボイスコイル電流周波数特性とし、この値はパワアンプの入力信号に対するボイスコイルに供給する電流の比とし、Y{f,q(t)}はボイスコイルの温度上昇q(t)に依存するものとし、Y{f,q(t)}の計算式は実測値から得るかまたは設計的に決定されるものとし、;D{f,q(t)}をボイスコイル振動振幅周波数特性とし、この値はパワアンプの入力信号に対するボイスコイルの振動振幅の比とし、D{f,q(t)}はボイスコイルの温度上昇q(t)に依存するものとし、D{f,q(t)}の計算式は実測値から得るかまたは設計的に決定される定数とし、;v(t)=e(t)*K(f)*G{f,q(t)}は、パワアンプの入力がK(f)*e(t)のときの計算上のボイスコイルの電圧とし、e(t)*K(f)*G{f,q(t)}の計算を司る機能をボイスコイル電圧計算機能とし、;i(t)=e(t)*K(f)*Y{f,q(t)}は、パワアンプの入力がK(f)*e(t)のときの計算上のボイスコイルの電流とし、e(t)*K(f)*Y{f,q(t)}の計算を司る機能をボイスコイル電流計算機能とし、;p(t)=r(t)*{i(t)}^2は、計算上のボイスコイルの熱損失とし、r(t)*{i(t)}^2の計算を司る機能をボイスコイル熱損失計算機能とし、;q(t)=r(t)*{i(t)*J(f)}^2*Tp(f)は、計算上のボイスコイルの温度とし、r(t)*{i(t)*J(f)}^2*Tq(f)の計算を司る機能をボイスコイル温度計算機能とし、Jq(f)は、ボイスコイルの振動振幅に依存の放熱条件の影響によるボイスコイル温度上昇の補正係数を電流の値に換算する役割を持つところの、電流換算温度補正係数とし、ボイスコイルの振動振幅に依存の放熱条件の仕組みの忠実モデル化は、系が非線形の要素を持つこともあって、計算式が複雑であることから、簡素な計算式で近似する一つの方法としてJq(f)を、周波数特性を持つところの電流の大きさに掛かる係数として計算モデルに組み込むものとし、Tq(f)は、ボイスコイルの構造を支え周辺部品も含めた熱時定数の大きい放熱条件によるボイスコイルの熱時定数とし、Jq(f)とTq(f)の計算式と定数は実測値から得るかまたは設計的に決定されるものとし、q(t)の値をv(t),i(t),p(t),d(t)の計算に反映するものとし、q(t)の計算はi(t),p(t)の計算を介して閉ループを形成しているが、q(t)のパラメーターの一つである熱時定数が大きいことと、q(t)の増大がi(t),p(t)の強度の減少に反映されることとから、q(t)が関わる閉ループが発散しない性質を利用するものとし、;d(t)=e(t)*K(f)*D{f,q(t)}は、パワアンプの入力がK(f)*e(t)のときの計算上のボイスコイルの振動振幅とし、e(t)*K(f)*D{f,q(t)}の計算を司る機能をボイスコイル振動振幅計算機能とし、D{f,q(t)}の計算式は実測値から得るかまたは設計的に決定されるものとし、;K(f)=Kv*Ki*Kp*Kq*LCd{f,Kd}は、ボイスコイルの電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅のそれぞれの強度を許容値の範囲に抑制する可変係数であって、電圧強度抑制係数がKv=Kv{Int{v(t)},Tva,Tvr,Kvmin,Kvmax,Vmax}、電流強度抑制係数がKi=Ki{Int{i(t)},Tia,Tir,Kimin,Kimax,Imax}、熱損強度失抑制係数がKp=Kp{Int{p(t)},Tpa,Tpr,Kpmin,Kpmax,Pmax}、温度強度抑制係数がKq=Kq{{q(t)},Kqmin,Kqmax,Qmax}、振動振幅強度抑制係数がKd=Kd{Int{d(t)},Tda,Tdr,Kdmin,Kdmax,Dmax)、によって計算されるものとし、Kv*Ki*Kp*Kq*LCd{f,Kd}の計算を司る機能を総合抑制係数計算機能とし、;Kv=Kv{Int{v(t)},Tva,Tvr,Kvmin,Kvmax,Vmax}は、KvminからKvmaxの範囲で変動するところの可変係数とし、Kv{}の計算を司る機能を電圧抑制係数計算機能とし、Int{v(t)}は計算上のボイスコイルの電圧v(t)の強度信号とし、Int{v(t)}の最大値がVmaxより小さい場合はKv=Kmaxであって、その他の場合はInt{v(t)}の値がVmaxを上回らないようKvの値を可変するものとし、KvはInt{v(t)}なる電圧強度信号をアタック時定数Tva、レリース時定数Tvrで作用させるものとし、Tva,Tvr,Kvmin,Kvmax,Vmaxの値は設計的に決定される定数とし、Kv{}の計算式は設計的に決定されるものとし、;Ki{Int{i(t)},Tia,Tir,Kimin,Kimax,Imax}は、Ki{}はKiminからKimaxの範囲で変動するところの可変係数とし、Ki{}の計算を司る機能を電流抑制係数計算機能とし、Int{i(t)}は計算上のボイスコイルの電流i(t)の強度信号とし、Int{i(t)}の最大値がImaxより小さい場合はKi=Kimaxであって、その他の場合はInt{i(t)}の値がImaxを上回らないようKiの値を可変するものとし、KiはInt{i(t)}なる電圧強度信号をアタック時定数Tia、レリース時定数Tirで作用させるものとし、Tia,Tir,Kimax,Kimin,Imaxの値は設計的に決定される定数とし、Ki{}の計算式は設計的に決定されるものとし、;Kp{Int{p(t)},Tpa,Tpr,Kpmin,Kpmax,Pmax}は、Kp{}はKpminからKpmaxの範囲で変動するところの可変係数とし、Kp{}の計算を司る機能を熱損失抑制係数計算機能とし、Int{p(t)}は計算上のボイスコイルの熱損失p(t)の強度信号とし、Int{p(t)}の最大値がPmaxより小さい場合はKp=Kpmaxであって、その他の場合はInt{p(t)}の値がPmaxを上回らないようKpの値を可変するものとし、KpはInt{p(t)}なる電力強度信号をアタック時定数Tpa、レリース時定数Tprで作用させるものとし、Tpa,Tpr,Kpmax,Kpmin,Pmaxの値は設計的に決定される定数とし、Kp{}の計算式は設計的に決定されるものとし、;Kq{q(t),Tq(f),Kqmin,Kqmax,Qmax}は、Kq{}はKqminからKqmaxの範囲で変動するところの可変係数とし、Kq{}の計算を司る機能を温度抑制係数計算機能とし、q(t)は前述の計算上のボイスコイルの温度とし、q(t)の最大値がQmaxより小さい場合はKq=Kqmaxであって、その他の場合はq(t)の値がQmaxを上回らないようKqの値を可変するものとし、Kqmax,Kqmin,Qmaxの値は設計的に決定される定数とし、Kq{}の計算式は設計的に決定されるものとし、;Kd{Int{d(t)},Tda,Tdr,Kdmin,Kdmax,Dmax}は、Kd{}はKdminからKdmaxの範囲で変動するところの可変係数とし、Kd{}の計算を司る機能を振動振幅抑制係数計算機能とし、Int{d(t)}は計算上のボイスコイルの振動振幅d(t)の強度信号とし、Kd{}はInt{d(t)}なる温度強度信号をアタック定数Tda、レリース時定数Tdrで作用させるものとし、Kd{}は、計算上のボイスコイルの振動振幅強度の最大値を制限するところの一次または二次の低域遮断特性を持つ可変フィルター遮断周波数を制御する抑制係数であって、Kd{}の計算を司る機能を振動振幅抑制係数計算機能とし、その遮断周波数の最小周波数を決定する値がKdmin、最大周波数を決定する値がKdmaxとし、Int{d(t)}が許容値Dmaxを下回るとき、Kd()=Kdminであって、その他の場合のK{}の値はInt{d(t)}が許容値Dmaxを上回らないよう可変するものとし、Tda,Tdr,Kdmax,Kdmin,Dmaxの値は設計的に決定される定数とし、Kd{}の計算式は設計的に決定されるものとし、;Kv,Ki,Kp,Kq,LCd{f,Kd}のそれぞれは独立して機能するものとし、Kv,Ki,Kp,Kq,LCd{f,Kd}の内、機能させる抑制機能と用途によっては機能させない抑制機能を設計的に決定されるものとし、機能させない抑制係数を恒常的に1とし、;音質仕上げフィルターH(f)を有することを第1とし、ボイスコイルの、純抵抗計算機能を有することを第2とし、電圧計算機能と電圧抑制係数計算機能を有することを第3とし、電流計算機能と電流抑制係数計算機能を有することを第4とし、熱損失計算機能と熱損失抑制係数計算機能を有することを第5とし、温度計算機能と温度抑制係数計算機能を有することを第6とし、振動振幅計算機能と振動振幅抑制係数計算機能を有することを第7とし、総合抑制係数計算機能を有することを第8とし、;いずれも公知の、第1と第2と第3、第4、第5の内、いずれか一つ、または、いずれか二つ、または全てと、第5と第6と第8とを組み合わせることで、音響再生システムの運転状況を計算により推定し、許容動作範囲内において、その音響再生システムが持つ再生能力最大限引き出すことを特徴とする、音響信号制御方法と再生装置。

請求項2

音響再生装置の再生能力を最大限引き出すことを特徴とする、請求項1に記述の、音響信号再生方法と再生装置の設計工程において、長時間を要するパラメーターの実測と、測定結果から請求項1の計算式に組み込むに必要なパラメーターの表現形式への変換と、が設計現場にとっては複雑な業務を要するとろのパラメーターの決定のための環境の改善に関する自動化の方法と装置に関し、;請求項1に記述の用語を適用するものとし、ABS{}は{}内の絶対値とし、;環境温度の実測値Qaにおけるボイスコイルの純抵抗の実測値をRaとし、;パワアンプからスピーカーシステムに接続する2本の出力端差電圧ディジタル信号に変換する機能を電圧測定機能とし、電圧測定機能が出力する信号をvo(t)とし、;パワアンプからスピーカーシステムに接続する2本の線の内の一方に、スピーカーシステムの固有のインピーダンスに比べ微少抵抗値電流検出用抵抗器を接続し、その抵抗器の両端の電圧の差電圧をディジタル信号に変換することで、スピーカーシステムに流れる電流を測定するところの機能を電流測定機能とし、電流測定機能が出力する信号をio(t)とし、;スピーカーシステムのコーンの中央部の面の振動を検出し、検出した振動振幅信号をディジタル信号に変換する機能を振動振幅測定機能とし、振動振幅測定機能が出力する信号をxo(t)とし、;s(t)に測定用信号を用いるとし、測定用信号は、ホワイトノイズM系列正弦波スイープのいずれかであるとし、s(t)を周波数軸で表現した信号をS(f)とし、H(f)を1とし、K(f)を恒常的に1とし、以下に記述の時系列信号を周波数信号に変換する機能は、公知である高速フーリエ変換を用いることとし、;既知の信号であるs(t)から測定で得られたvo(t)を周波数軸で表現した信号をVo(f)とし、Go(f)=Vo(f)/S(f)を算出する機能をボイスコイル電圧周波数特性測定機能とし、;既知の信号であるs(t)から測定で得られたio(t)を周波数軸で表現した信号をIo(f)とし、Yo(f)=Io(f)/S(f)を算出する機能をボイスコイル電流周波数特性測定機能とし、;既知の信号であるs(t)から測定で得られたxo(t)を周波数軸で表現した信号をXo(f)とし、Do(f)=Xo(f)/S(f)を算出する機能をボイスコイル振動振幅周波数特性測定機能とし、;設計的に決定される周波数範囲の中でABS{Vo(f)/Io(f)}の強度が極小値の周波数をFzminとし、Fzminを検出する機能をボイスコイル極小インピーダンス周波数検出機能とし、FzminにおけるABS{Vo(f)/Io(f)}をRminとし、Rminを得る機能をボイスコイル抵抗測定機能とし、Rminと、QaとRaから算出するボイスコイルの温度をq(t)とし、q(t)の計算式は設計的に決定されるものとし、q(t)を計算する機能をボイスコイル温度計算機能とし、;FzminにおけるRminの値がボイスコイルの温度に依存することを利用し、既知であるボイスコイルの抵抗温度係数を元に、ボイスコイル温度測定機能が動作する時間区間のs(t)の強度はボイスコイルの温度測定に実用上必要充分な精度の確保に影響を与えない強度のs(t)とし、測定のためのs(t)の強度と測定時間は設計的に決定されるものとし、;G{f,q(t)}とY{f,q(t)}はそれぞれ、ボイスコイル温度q(t)に依存するG{f}、Y{f)}とし、請求項1に記述のG{f,q(t)}とY{f,q(t)}に供するサンプルデータを得るに必要なボイスコイルの電流強度をIo1,Io2,Io3,,,Ion,,,Iouとし、n=1,2,3,,,,,u とするところのIonにおけるG{f,q(t)}をG1{f},G2{f},G3{f},,,Gn{f},,,Gu{f}とし、Y{f,q(t)}をY1{f},Y2{f},Y3{f},,,Yn{f},,,Yu{f}とし、D{f,q(t)}をD1{f},D2{f},D3{f},,,Dn{f},,,Du{f}とし、n=1,2,3,,,,,u とするところのそれぞれのIonにおけるGn(f),Yn(f),Dn(f)をそれぞれ、温度依存電圧周波数特性群、温度依存電流周波数特性群、温度依存振動振幅周波数特性群とし、これらの特性群はそれぞれ、請求項1に記述のv(t),i(t),d(t)の計算を司る機能の中のボイスコイルの温度を反映する計算に供するものとし、これらの特性群を得る機能のそれぞれを温度依存電圧周波数特性群測定機能、温度依存電流周波数特性群測定機能、温度依存振動振幅周波数特性群測定機能とし、電流強度のサンプル数は、実用上、特性の温度影響の精度を確保するに必要充分な数として設計的に決定されるものとし、;ボイスコイル温度q(t)に依存するボイスコイルの振動振幅周波数特性D{f,q(t)}のサンプルデータを得る必要なサンプル周波数をf1,f2,f3,,,fn,,,fbとし、ボイスコイルの温度の時間経過に依存するファクターの測定を目的とするサンプル時間を環境温度Qaの状態から始まるところのt1,t2,t3,,,tm,,,tcとし、温度の測定区間は、測定に必要な一定強度のIo(t)をボイスコイルに供給するものとし、サンプル周波数とサンプル時間の数は、設計的に決定されるものとし、各サンプル時間における測定で得られたボイスコイルの温度のサンプル群をn1,2,3,,,,bとし、mを1,2,3,,,,,cとするところのTemp{fn,tm}とし、Temp{fn,tm}は、各サンプル周波数ごとに、Io(t)の強度がリアルタイム一定値に制御された条件での測定結果であるものとし、nとmを設計的に決定したデータ番号とするところの、時刻tmにおける振動周波数に依存するボイスコイルの温度をTemp-1m,Temp-2m,Temp-3m,,,Temp-nm,,,Temp-bmとし、各温度の値をTemp-nmで除した値をRatio-1m,Ratio-2m,Ratio-3m,,,Ratio-nm,,,,Ratiobmとし、この値の平方根を周波数軸上にプロットした周波数特性の近似特性をJqo(f)とし、Jqo(f)をボイスコイル電流換算温度補正係数とし、Jqo(f)を請求項1に記述のJq(f)としてq(t)の計算を司る機能が参照する定数とし、Jqo(f)を得る機能をボイスコイル電流換算温度補正係数計算機能とし、;Temp{fn,tm}のデータ群のnを設計的に決定したデータ番号とするところの、時間経過tmに依存するボイスコイルの温度をTemp-n1,Temp-n2,Temp-n3,,,Temp-nm,,,Temp-ncとし、各温度の値をTemp-ncで除した時系列データ群をRatio-c1,Ratio-c2,Ratio-c3,,,Ratio-cn,,,,Ratio-cbとし、この時系列データ群に最も近似の時系列データ群{1-e^-(t1/A)},{1-e^-(t2/A)},{1-e^-(t3/A)},,,{1-e^-(tm/A)},,,{1-e^-(tc/A)}を満足するAを求める機能をボイスコイル熱時定数計算機能とし、tを時間とし、Aを時定数とするところの{1-{e^-(t/A)}}*Temp-nc/{Int{Io(t)}}をボイスコイルの温度過渡応答特性とし、温度過渡応答特性の時間の微分係数であるところの{e^-(t/A)}*Temp-nc/{Int{Io(t)}*A}をボイスコイルの温度インパルス応答特性とし、温度過渡応答特性に対応するところの温度周波数特性を、jを虚数単位、paiを円周率とするところの、{Temp-nc/{Int{Io(t)}*A}}*{1+j*2*pai/A}^-1とし、上記、温度インパルス応答特性と温度周波数特性とのいずれかを請求項1に記述のq(t)の計算に必要なTq(f)とするものとし、Tq(f)の算出する機能をを熱時定数特性計算機能とし、Tq(f)の計算式は設計的に決定されるものとし、請求項1のq(t)の計算に必要な定数は、計算温度インパルス応答特性を使う場合はコンボリューション積分の積分核として、温度周波数特性を使う場合は一次のフィルターとして、設計的に決定された形式が選択されるものとし、;ボイスコイルの、電圧測定機能を有することを第1とし、電流測定機能を有することを第2とし、振動振幅測定機能を有することを第3とし、電圧周波数特性測定機能を有することを第4とし、電流周波数特性測定機能を有することを第5とし、振動振幅周波数特性測定機能を有することを第6とし、極小インピーダンス検出機能を有すること第7とし、抵抗測定機能を有することを第8とし、温度測定機能を有すること第9とし、温度依存電圧周波数特性群測定機能を有することを第10とし、温度依存電流周波数特性群測定機能を有することを第11とし、温度依存振動振幅周波数特性群測定機能を有することを第12とし、電流換算温度補正係数計算機能を有すること第13とし、熱時定数計算機能を有すること第14とし、熱時定数特性計算機能を有すること第15とし、第1と第2と第3と第4と第5と第6と第7と第8と第9と第10と第11と第12と第13と第14と第15を有し、Go{f,q(t)},Yo{f,q(t)},Joq(f),Toq(f),Do{f,q(t)}とをそれぞれ請求項1に記述のG{f,q(t)},Y{f,q(t)},Jq(f),Tq(f),D{f,q(t)}として対応させて出力し、加えてFzminを出力する機能を有するところの、パラメーター群の測定装置

請求項3

請求項1に記述の用語を適用するものとし、{}^0.5は{}の項の平方根とし、請求項1に記述の、インピーダンス増大帯域の極大点にあるインピーダンスをZmaxとし、ボイスコイルが持つ実測による抵抗値またはスピーカーユニットの公称インピーダンスをRとするとき、ABS{Zmax/R}をAとし、スピーカーシステムの実測定格最大電力または公称定格最大電力をPratedとし、パワアンプが出力する無歪み最大実効電圧をVratedとし、;Vrated={Prated*R*A}^0.5の計算によりボイスコイルの純抵抗Rを基準としてパワアンプの無歪み最大出力実効電圧を決定する方法を第1とし、;Vrated={Prated*R*A}^0.5の計算によりパワアンプの無歪み最大出力実効電圧Vratedを基準としてボイスコイルの純抵抗Rまたは公称インピーダンスを決定する方法を第2とし、;第1と第2の手法のいずれかを採用した場合、スピーカーシステムのインピーダンスの値が極小になる周波数帯域では、ボイスコイルの最大熱損失が従来のA倍となる不都合の回避のために、請求項1に記述の、ボイスコイルの、純抵抗計算機能を有することを第3とし、電圧計算機能と電圧抑制係数計算機能を有することを第4とし、電流計算機能と電流抑制係数計算機能を有することを第5とし、熱損失計算機能と熱損失抑制係数計算機能を有することを第6とし、温度計算機能と温度抑制係数計算機能を有することを第7とし、振動振幅計算機能と振動振幅抑制係数計算機能を有することを第8とし、総合抑制係数計算機能を有することを第9とし、第1と第2のいずれかと、いずれも公知の、第3と第4、第5、第6の内、いずれか一つ、または、いずれか二つ、または全てと、第7と第8と第9とを組み合わせることで、音響再生システムの運転状況を計算により推定し、許容動作範囲内において、その音響再生システムが持つ再生能力を最大限引き出すことを特徴とする、音響信号制御方法と再生装置。

請求項4

請求項1に記述の用語を適用するものとし、請求項1のr(t),q(t),i(t)を算出する系においてr(t),q(t),i(t)のいずれもがいずれにも影響を与える、という性質を持つことで、一連計算過程が閉ループを形成していることによる、計算誤差への影響を軽減する方法に関し、計算上のボイスコイルの純抵抗がr(t)={1+KRq*{q(t)-Qa}}*Raとして、計算上のボイスコイルの温度q(t)から計算される値が、Fzminにおけるインピーダンスとして計算できるところのr(t)と一致していなければならない、という命題を検証し、一定値以上の乖離を検出した場合、何らかの修正を加える、その方法に関し、請求項1に記述の、e(t)*K(f)*G{f,q(t)}=s(t)*H(f)*K(f)*G{f,q(t)}から計算されるv(t)を高速フーリエ変換した信号をV(f)とし、e(t)*K(f)*Y{f,q(t)}=s(t)*H(f)*K(f)*G{f,q(t)}から計算されるi(t)を高速フーリエ変換した信号をI(f)とし、設計的に決定される周波数範囲の中でABS{V(f)/I(f)}の強度が極小値の周波数をFzminとするかまたは設計的に決定されたFzminとするところの、v(t)の強度をInt{v(t)}とし、i(t)の強度をInt{i(t)}とし、FzminにおけるABS{V(f)/I(f)}をrvi(t)とし、{Int{r(t)}-Int{rvi(t)}}/Int{r(t)}が+Errorの値を超えた場合、{Int{r(t)}-Int{rvi(t)}}/Int{r(t)}が+Errorの値を超えないよう、q(t)の値を減少させ、{Int{r(t)}-Int{rvi(t)}}/Int{r(t)}が-Errorの値を超えた場合、{Int{r(t)}-Int{rvi(t)}}/Int{r(t)}が-Errorの値を超えないよう、q(t)の値を増加させ、r(t)とrvi(t)が一定限度以上乖離しないよう作用させる機能を、計算上のボイスコイル温度修正機能とし、計算上のボイスコイル温度修正機能を有することを第1とし、修正後のq(t)をqcomp(t)とし、qcomp(t)を請求項1のq(t)として再計算する機能を計算所上のボイスコイル温度再計算機能とし、計算上のボイスコイル温度修正機能を有することを第2とし、請求項1に加えて、第1と第2を有するところの音響再生システムの運転状況を計算により推定し、許容動作範囲内において、その音響再生システムが持つ再生能力を最大限引き出すことを特徴とする、音響信号再生方法と再生装置。

請求項5

請求項1に記述の用語を適用するものとし、請求項1が、パワアンプとスピーカーシステムの構成が全帯域であることに対し、全帯域を複数の帯域に分割し、再生装置を構成している場合に関し、s(t)を入力信号とし、H(f)を音質仕上げフィルターとし、K(f)を総合抑制係数し、帯域分割された、個々の帯域ごとに算出するところの、請求項1に記述の総合抑制係数を帯域別総合抑制係数とし、;帯域分割で、1系統のパワアンプに割り当てられた帯域に1種類のスピーカーシステムが接続されている場合において、帯域分割のためのフィルターの出力がパワアンプの入力に接続され、かつ、帯域分割のためのフィルターの入力が、全帯域の信号K(f)*e(t)=s(t)*H(f)*K(f)であるとし、帯域分割のフィルターとパワアンプとスピーカーシステムからなる特性が持つパラメーター群をその帯域のボイスコイルの純抵抗、電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅の瞬時値と強度の計算に必要なパラメーター群とし、一つの帯域の帯域別総合抑制係数を算出する機能を帯域別総合抑制係数計算機能とし、;1系統のパワアンプに割り当てられた帯域に複数種類のスピーカーシステムが接続されている場合において、帯域分割のためのフィルターの出力がパワアンプの入力に接続され、かつ、帯域分割のためのフィルターの入力が、全帯域の信号K(f)*e(t)=s(t)*H(f)*K(f)であるとし、帯域分割のフィルターとパワアンプと複数の内の1種類のスピーカーシステムからなる機能の特性が持つパラメーター群を、そのスピーカーシステムを持つ系統の帯域のボイスコイルの、純抵抗、電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅の瞬時値と強度の計算に必要なパラメーター群とし、そのスピーカーシステムの系統の帯域の帯域別総合抑制係数を算出する機能を帯域別総合抑制係数計算機能とし、1種類の帯域別総合抑制係数計算機能は1組のパラメーター群を有するものとし、他の種類のスピーカーシステムについても同様、個々のスピーカーシステムに固有の帯域別総合抑制係数計算機能と計算に必要なパラメーター群を持つものとし、全てのパラメーター群は設計適に決定されるものとし、;n個のスピーカーシステムに対応する帯域別総合抑制係数計算機能の出力を、それぞれ、K1(f),K2(f),K3(f),,,Kn(f)とし、K(f)は、個々の分割帯域ごとに算出した帯域別総合抑制係数の積、即ち、K(f)=K1(f),K2(f),K3(f),,,Kn(f)とし、請求項1に記述の音響信号再生方法を応用するところの、複数のスピーカーシステムのそれぞれに対応した帯域別総合抑制係数計算機能を有し、それぞれの、帯域別総合抑制係数計算機能の出力である帯域別総合抑制係数の積でもって総合抑制係数とするところの、音響再生システムの運転状況を計算により推定し、許容動作範囲内において、その音響再生システムが持つ再生能力を最大限引き出すことを特徴とする、帯域分割音響信号制御方法と再生装置。

技術分野

背景技術

0002

明細書全文で、請求項に記述の用語を用いる。
背景技術その1、スピーカーシステムについて、
図1は請求項1に記述の、本案検証用として試作したスピーカーシステムが持つ特性の一例である。
供試用のスピーカーシステムは
スピーカーユニットは、公称径70mm定格電力15Wインピーダンス8オーム
2個の共振体は、内容積62.5cm^3ダイヤフラム窓面積25cm^2重り40g 、
が、
密閉キャビネット、横130mm 縦94mm 奥行き69mm の外形寸法、厚み4mmの木板
の密内部に組み込まれたものである。
図1中、Impedance は 供試スピーカーシステムのインピーダンス特性である。
120Hz付近を中心とする緩やかなインピーダンス増大帯域は、共振特性が緩やかになっている。これは、共振体が無い場合の通常 f0 と呼ばれる 200Hz 付近の鋭い山が 共振体の共振特性と結合し、低音側に移動することによる。
この特性は、良好な低音再生特性に作り込む設計工程において重要である。

0003

このようなスピーカーシステムの設計方法は公知であって、下記の特許文献に記述されている。それぞれの表現方法は異なるものの、振動メカニズムの本質は類似である。
特願2010-251188スピーカー装置
特願2011-514324 スピーカー装置
特開2010-097146吸音構造群及び音響室
特開2010-097145 吸音構造群及び音響室
特開2010-031582 吸音構造群及び音響室
特開2007-336337 スピーカーシステムおよびスピーカーエンクロージャ
以上に記述されるスピーカーシステムの設計方法は低音再生性能の改善に関する。

0004

背景技術その2、パワアンプについて、
一般的に、音響再生用のパワアンプは電圧出力型である。これは、スピーカーの特性が暗黙のうちに、一定電圧入力による再生特性として定義づけられていることにもよる。
また、f0 と呼ばれる低音共振点付近では強い固有の音色を持つ。電圧出力型のパワアンプのほうが電流出力型よりはこの固有の音色を抑制する。共振点自由振動の抑制はダンピングファクターと呼ばれるところのパラメーターで評価される。
図1グラクに示すインピーダンス特性の場合、インピーダンスが高い 120Hz付近の周波数帯域では、電流出力パワアンプの場合の音圧は、電圧出力パワアンプに比べ 約10dB 強い。これは 3倍 の電力の違いに相当する。
以上は公知である。
SPLby Voltage Amplifier は電圧出力パワアンプの場合の音圧特性を示す。
SPL by Current Amplifier は電流出力パワアンプの場合の音圧特性を示す。
双方の特性はインピーダンスが極小値を示す 400Hz 付近でSPLが一致するべく入力信号のレベルを一致させたものである。

0005

高音域では、一般的にスピーカーシステムのインピーダンス特性は周波数にほぼ比例して大きくなる。スピーカーユニットの設計工程では発注先から要求される低音の再生特性と高音の再生特性の双方を満足させなければならない。トレードオフの関係にある双方のファクターについて、常にカットアンドトライの業務がつきまとう。2018年現在の、近年、特に小型スピーカーステム高性能化の要望が強く、難しい低音再生性能改善には様々な試みが成されている。しかし、高音再生犠牲にすることはできないことから、より簡素な技術で設計自由度を大幅に拡大する手法が望まれている。
電流出力パワアンプを使うことは、設計の自由度を大幅に拡げ、低音再生性能と高音再生性能トレードオフ関係を大幅に改善する。

0006

図1高域特性がその事実を示している。3kHz から 10kHz における出力音圧は、電圧出力パワアンプの場合に対し電流出力パワアンプの場合、インピーダンス特性が
+-2dB の範囲でほぼ比例して大幅に改善される。
但し、電流出力パワアンプを使う場合、下記3点の問題がある。
第1に、パワアンプの電源電圧による制限によって、最大出力電圧の上限が決まる。
しかし、パワアンプの電源電圧を上げることは、ボイスコイルのインピーダンスが小さい帯域で過大入力となる確率が極めて高くなる。従って電源電圧を上げた場合、全帯域での定格出力運転保証できななくなる。
第2に、ダンピングファクターの問題があって、電流出力パワアンプは採用されない。
第3に、2018年現在には低消費電力省スペース低コストが求められる量産商品用のパワアンプの 100% はスイッチング方式の電圧出力パワアンプである。既に高い完成度で安定して実績のある生産現場の現状を変えることは簡単ではない。

0007

図2は、ボイスコイルの振動振幅の電圧出力パワアンプと電流出力パワアンプの相違を示す。この特性の測定に使った変位測定器周波数範囲は 20Hz から 500Hz である。
図2はスピーカーシステムが電流出力パワアンプと電圧出力パワアンプでは低音域における振動振幅が大きく異なることを示す。図1も含め、それらの特性は電流出力パワアンプが電圧出力パワアンプに比べ低音再生特性と高音特性の双方にとって良好であることを示している。
しかし、再生周波数が低域に寄るほど振動振幅は大きくなることから、ダイナミックレンジが狭い小型スピーカーシステムではダンパーエッジを柔らかくすることには限度がある。この限度が、従来の設計法方によるダンパーの弾性を強くすることによる図2の振動振幅の超低音領域の頭打ちである。ボイスコイルの振動振幅を知ることができれば、信号処理側で信号の低音強度に応じて低音域のダイナミックレンジの制御が可能となることから、ダンパーの弾性を柔らかくすることが可能となる。
以上は公知である。

0008

背景技術その3、ボイスコイルの温度について。
スピーカーシステムの許容定格電力は、保証する最大環境温度と、ボイスコイルの許容温度上昇で決まる。これは、ボイスコイルの電力損失コイルボビンの熱容量とボビンの放熱条件に依存する。さらに、ボイスコイルの放熱条件は一般的に、ボイスコイルの振動振幅にも依存することから、低音域と高音域では放熱条件が異なる。信号が高音域だけの場合、ボイスコイルの振動振幅が極めて小さくなり、結果、ボイスコイル付近の空気流による冷却効果極度に低下する。スピーカーシステムの用途と種類と使用条件によってはこのことも考慮されなければならない。
以上は公知である。

0009

背景技術その4、信号処理について、
一般のコンシューマ商品音響信号処理は、限られたDSP資源の下に、必要最小限のサイズの機能が組み込まれる。しかし、例えば低音再生性能と高音再生性能の双方の改善に必要な資材コストはDSP資源のコストに比べ充分高い。従って、数十MPS程度の追加のDSP資源に必要な信号処理に要するコストアップは大きな負担にはならない。しかも、DSPはパワアンプのラインアップと同様、多種多様市場販売されていることから、信号処理に関してはどれを選択するかの課題だけである。
特に、スピーカーシステムの現状を超える高性能化への設計行程リスク見積もりは難しい。

0010

背景技術その5、
与えられた特定の周波数特性を、一次と二次のフィルター近似させる手法は極めて一般に用いられている。通常の音響再生系の場合、位相特性は実用上さして重要ではないことから、位相特性を無視し、ゲイン特性だけに照準を合わすことで必要充分に近似できる。
図4は、この近似に必要な8個の二次フィルターのそれぞれの特性とゲインと位相総合特性を示す。これらのフィルターの調整はゲイン特性だけに着目し、位相特性については無視している。

0011

背景技術その6、
図1図2の供試のスピーカーのボイスコイルの純抵抗実測値は 6.84オーム、
440Hz の信号による電流値電圧値の実測値の比であるインピーダンスの絶対値は
6.6オームである。両者の違いは 3.5% である。即ち、インピーダンスの極小点かまたはアドミタンス極大点におけるスピーカーシステムのインピーダンスはボイスコイルの純抵抗にほぼ等しい。このことは、スピーカーシステムへの供給電流供給電圧測定値からボイスコイルの純抵抗の測定を必要充分な精度で得られることの裏付である。

0012

背景技術その7、
図1図2の供試のスピーカーに、
室温26度C の環境での 440Hz におけるボイスコイルのインピーダンスの実測値が
6.6オームである。温度上昇の見積もりに際し、抵抗温度係数を 1.0035/度 とする。
4000Hz 0.5A の電流を流し、10分後の、440Hz におけるボイスコイルのインピーダンスの実測値が 8.4オームであった。このことからボイスコイルの温度上昇値は 78度C と見積もることができる。
80Hz 0.5A の電流を流し、10分後の、440Hz におけるボイスコイルのインピーダンスの実測値が 7.1オームであった。このことからボイスコイルの温度上昇値は 22度C と見積もることができる。
同じ 0.5A の電流につきボイスコイルの双方の熱損失は同じと見なすことができるので、両者の違いは、ボイスコイルの振動によって生じる空気流放熱条件の違いによる、と断定できる。
使われているボイスコイルの抵抗の温度特性既知であることから、ボイスコイルの温度または温度上昇を請求項2に記述の方法で測定することができる。

先行技術

0013

特許文献は背景技術に記述。

発明が解決しようとする課題

0014

小型化、高性能化、軽量化が進むスピーカーシステムにおいて、要望のコストとサイズの条件の下に、信頼度の確保の上、重要な評価項目総合的な最大化が必要である。
例えば、

0015

課題その1
小型化や軽量化に対して、総じて低音再生能力が顕著に低下する。

0016

課題その2
低音再生性能を上げようとすると、総じて高音再生性能が低下する。

0017

具体的には、
課題その3
インピーダンス増大帯域でのボイスコイルの振動振幅が大きくなり、この帯域での音響出力が増える。低インピーダンス出力のアンプでこの周波数帯域を駆動すると、インピーダンスが大きくなった分、スピーカーシステムに流れる電流は減少する。通常のスピーカー駆動用のパワアンプは低インピーダンス出力であり、この変換効率が上がった帯域でのスピーカーシステムの供給電力はインピーダンスの変化に反比例して少なくなる。
即ち、この周波数帯域では、熱設計の観点からは、スピーカーシステムが持つ能力使い切っていない。

0018

課題その4
一般的に、スピーカーユニットは高域で周波数が高くなるにつれインピーダンスが大きくなる。主な原因として、ボイスコイルに起因するインダクタンスがある。このことは、高域周波数帯において音響出力低下の主要因となる。この傾向は低音再生の性能改善とともに顕著になる。高域における公称インピーダンスに対応する最大定格電圧の下でのスピーカーシステムの消費電流は減少する。
結果、ボイスコイルが発生する熱損失は減少する。
即ち、この周波数帯域では、熱設計の観点からは、スピーカーシステムが持つ能力を使い切っていないこととなる。

0019

課題その5
パワアンプの最大定格出力はスピーカーシステムの公称許容電力に合わせて、実働時の双方の最大定格電力バランスするよう設計される。即ち、低出力インピーダンスのパワアンプの公称最大実効電圧はスピーカーの公称最大定格電力と公称インピーダンスの積の平方根目安に設計される。スピーカーシステムとパワアンプが一体の場合における再生系の設計の際、このことは、例外なく実施されている。

0020

課題その6
パワアンプを駆動する電源電圧は、最大実効電圧を満足する電圧を目安に決定される。
スピーカーシステムを破損あるいは焼損させるような電源電圧には、決して設計しないのが慣例である。

0021

課題その7
許容電力という側面から、スピーカーシステムとパワアンプと電源回路は必要範囲を超えて、不必要なマージンを設けた設計がなされることは、一般的ではない。

0022

課題その8
一般的に、コスト最小限、寸法形状最小限の条件下では、それぞれの評価項目に対応するパラメーター群は常に相反する関係にある。これらの相反する関係にある全てのパラメーターの選択の自由度を広げることが、スピーカーシステムにとって必然である。しかし、既に高い完成度にある今日の状態から大幅に設計自由度を広げることは至難である。

課題を解決するための手段

0023

本案は公知の手法を組み合わせる。与えられた音響再生装置運転状態において、
電圧、電流、熱損失、温度上昇、振動振幅を計算によって推定し、許容限界を超えないよう精密に制御することで、パワアンプとスピーカーシステムが持つ能力を最大限に引き出す方法に関する。

0024

手段その1、
環境温度Qa におけるスピーカーシステムのボイスコイルの抵抗値Ra を測定。

0025

手段その2、
スピーカーシステムのインピーダンス特性かまたはアドミタンス特性を測定。

0026

手段その3、
スピーカーシステムのインピーダンス特性かまたはアドミタンス特性を元に、
全周波数帯でスピーカーシステムに最大許容電流を供給できる電圧出力パワアンプの出力電圧を決定。許容電流は許容電力を {1+KRq*{qmax(t)-Qa}}*Ra*i(t)^2 を目安として決定。Krq はボイスコイルの抵抗温度係数qmax(t) はボイスコイルの許容温度
Ra は環境温度Qa におけるボイスコイルの純抵抗である。
ボイスコイルの抵抗値はボイスコイルの温度によって変動することから、その値は計算上のボイスコイルの温度に依存させて補正を作用させる。例えば、背景技術その7の説明で、4000Hz 0.5A の直流電流を流した場合、ボイスコイルの抵抗は常温の状態に対し 27% 増加する。

0027

手段その4、
Vmax,Imax,Pmax,Qmax,Dmax,Kvmin,Kvmax,Kvmin,Kimax,Kimin,Kpmax,Kpmin,
KRq,Qa,Ra,Kqmax,Kqmin,Kdmax,Kdmin,Tva,Tvr,Tia,Tir,Tpa,Tpr,Tqa,Tqr を決定.

0028

手段その5、
パワアンプとスピーカーシステムの組み合わせによる G{f,q(t)} と
Y{f,q(t)} を測定。

0029

手段その6、
再生特性を期待特性とすべく、音質仕上げフィルターの特性 H(f) を決定。

0030

手段その7、
計算上の、r(t),v(t),i(t),p(t),q(t),d(t) を求める計算機能構築
r(t)={1+Krq*{q(t)-Qa}} は計算上のボイスコイルの純抵抗
v(t)=e(t)*K(f)*G{f,q(t)} は計算上のボイスコイルの電圧
i(t)=e(t)*K(f)*Y{f,q(t)} は計算上のボイスコイルの電流
p(t)=r(t)*{i(t)}^2 は計算上のボイスコイルの熱損失
q(t)=r(t)*{i(t)*J(f)}^2*Tq(f) は計算上のボイスコイルの温度上昇
d(t)=e(t)*K(f)*D{f,q(t)} は計算上のボイスコイルの振動振幅

0031

手段その8、
強度抑制係数、Kv,Ki,Kp,Kq,Kd を求める計算機能を構築。
Kv=Kv{Int{v(t)},Tva,Tvr,Kvmin,Kvmax,Vmax} は電圧強度抑制係数
Ki=Ki{Int{i(t)},Tia,Tir,Kimin,Kimax,Imax} は電流強度抑制係数
Kp=Kp{Int{p(t)},Tpa,Tpr,Kpmin,Kpmax,Pmax} は熱損強度失抑制係数
Kq=Kq{q(t),Kqmin,Kqmax,Qmax} は温度強度抑制係数
Kd=Kd{Int{d(t)},Tda,Tdr,Kdmin,Kdmax,Dmax) は振動振幅強度抑制係数

0032

手段その9、
ボイスコイル振動振幅抑制係数LCd{f,Kd} を求める計算機能を構築。

0033

手段その10、
総合抑制係数K(f)=Kv*Ki*Kp*Kq*LCd{f,Kd} を求める計算機能を構築。
以上の機能を組み合わす。

発明の効果

0034

効果その1、
小型スピーカーシステムの潜在能力を安全の範囲内で最大限引き出すことができる。
効果その2、
エージングテストの工程で、計算値ではあるが、ボイスコイルの電圧、電流、電力、温度、振動振幅の状態を正確にモニターできることから、信頼性設計の客観性を高めることができる。
効果その3、
製品の販売途中に故障品質などの問題が発生した場合、電圧、電流、電力、温度、振動振幅の許容限度設定値を変更することによって素早く対応できる。
効果その4、
製品の生産途中素材や形状の変更などの問題が発生した場合、電圧、電流、電力、温度、振動振幅の許容限度の設定値を変更することによって素早く対応できる。

図面の簡単な説明

0035

供試品のスピーカーシステムのインピーダンス特性と電圧出力パワアンプと電流出力パワアンプによる再生特性の違い
供試品のスピーカーシステムのインピーダンス特性と電圧出力パワアンプと電流出力パワアンプによるボイスコイルの振動振幅周波数特性の違い
与えられた周波数特性を8個の二次フィルターで近似する例
図8の周波数特性の8個のフィルターによる総合ゲイン特性と総合位相特性
本案の請求項1の説明のためのブロック図
本案の請求項2の説明のためのブロック図
再生系が帯域分割されているシステムの説明のためのブロック図

発明を実施するための最良の形態

0036

その1、各種計算機能を音響信号処理プロセッサプログラムに組み込む。
その2、各部の動作状況のモニターとパラメーターの書き換え機能を持つGUIを作る。
その3、各種パラメータ設計手順書を作る
その4、測定がやや面倒な、あるいは、測定の習慣がない主要パラメーターの自動測定ができて、ターゲット再生装置データ通信接続できる装置を作る。
その5、プロセッサに組み込む全プログラムの基本ソースプログラムを提供。

0037

その1、小型スピーカーシステムを使った再生装置の最大効果を得るための設計の標準化
その2、特に、共振体を持つスピーカーシステムを使った再生装置の最大効果を得るための設計の標準化
その3、再生装置の設計工程の事務化による製品開発工程の短縮
その4、スピーカーユニットの運転状況掌握を可能とする、信頼性設計の標準化
その5、計算による推定値ではあるが、ボイスコイルの現在温度を掌握できる。
その6.一連信号処理プログラムソースコードのIP化

0038

図1は、供試品のスピーカーシステムのインピーダンス特性と電圧出力パワアンプと電流出力パワアンプによる再生特性の違いの説明図である。
背景技術の項に説明のとおり。

0039

図2は、供試品のスピーカーシステムのインピーダンス特性と電圧出力パワアンプと電流出力パワアンプによるボイスコイルの振動振幅周波数特性の違いの説明図である。
背景技術の項に説明のとおり。

0040

図3は、与えられた周波数特性を8個の二次フィルターで近似する例の説明図である。
背景技術の項に説明のとおり。

0041

図4は、そのフィルターの総合ゲイン特性と総合位相特性の説明図である。
背景技術の項に説明のとおり。

0042

図5は、本案の請求項1の説明のためのブロック図である。
詳細は請求項で記述のとおりであり、以下は請求項の補足説明である。
s(t) は再生信号、Tone Conditioning は再生システム全体の音質を整える音質仕上げフィルター、Intensity Conditioning は電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅、を総合的に抑制する係数器低域遮断フィルター、Power Amp はパワアンプ、
Speaker System はスピーカーシステムSeting Parameters は本案のシステムを機能させるに必要な設計的に決定されるパラメーター、Signal Estimation はボイスコイルの純抵抗、電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅、の瞬時値を計算で求める機能、Intensity Detection は、電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅の計算値を元に、それぞれのファクターの許容限界値の制御に必要な制御変数を計算する機能、である。
制御に必要な計算式とパラメーターは設計的に決定される。

0043

ボイスコイルの電圧またはパワアンプ出力電圧の抑制機能は、パワアンプの出力が飽和しないよう、電圧の振幅許容値以下に収まるべく Kv で制御する。本案の本質とするところは、信号処理系統の内部での振幅抑制ではなく再生装置全体の運転状況の一部としての電圧抑制である。

0044

ボイスコイルの電流またはパワアンプ出力電流の抑制機能は電流が許容値以下に収まるよう Ki で制御する。本案の本質とするところは、信号処理系統の内部での振幅抑制ではなく、再生装置全体の運転状況の一部としての電流抑制である。

0045

ボイスコイルの消費電力が許容値以下に収まるよう Kp で制御する。
ボイスコイルの温度 または温度上昇が許容値以下に収まるよう Kq で制御する。

0046

ボイスコイルの振動振幅が許容値以下に収まるよう Kd で制御する。
ボイスコイルの振動振幅の抑制は、信号の大きさを制御するのではなく、低域遮断フィルターを機能させ、周波数の低い方に大きく作用する。強力な低音信号が録音されている楽曲は少なくない。しかし、通常のさして大きくない信号レベルでのリスニングでは低音域をできる範囲で最大限に再生できることが望ましい。このような理由により、低音遮断フィルターLCd{f,Kd} の遮断周波数の制御による振動振幅抑制が有効である。
いずれの抑制係数も優先準位はなく、許容限界を超えようとしたファクターから、
K(f)=Kv*Ki*Kp*Kq*LCd{f,Kd} の計算によって抑制が作用する。
Vmax,Imax,Pmax,Qmax,Dmax はパワアンプとスピーカーシステムが持つそれぞれの許容限界値を基準に、商品の企画や信頼性設計の方針に基づき設計的に決定される。
Kvmin,Kvmax,Kimin,Kimax,Kpmin,Kpmax,Kqmin,Kqmax はそれぞれ、
Vmax,Imax,Pmax,Qmax,Dmax に従属して設計的に決定される。

0047

Tva,Tvr,Tia,Tir,Tpa,Tpr,Tda,Tdr はそれぞれ、抑制する信号の性質により設計的に決定される。
一般的に、高速アタックタイムと低速レリースタイム時定数が聴感上適切である。
アタックタイムの参考例として、以下の値が目安である。
Tva が約10msec 以下、過電圧による飽和から生じる混変調歪みが聴感に敏感である。
Tia が約100msec 以下、短時間の過電流は聴感に敏感でない。
Tpa が約1sec 以下、ボイスコイルに熱容量があって短時間の過電力は問題ない。
Tda が約10msec 以下、スピーカーシステムの過振幅は混変調歪みとして聴感に敏感である。
Tvr,Tir,Tpr,Tdr はそれぞれ 1.5sec から 30sec が目安である。
抑制機能の副産物であるゲイン変化の聴感上の違和感を最小限に抑える必要がある。
複数の抑制機能の時定数を高速低速とに役割分担させることで、このい違和感を軽減できる。例えば、電圧抑制を高速に、電流抑制を低速とする。さらに、一つの抑制機能に高速と低速の二種類を作用させることで、この違和感を大幅に軽減できる。

0048

温度上昇q(t) の検出は熱容量と放熱条件に依存して厳密には複雑な非線形を含む計算モデルを必要とする。しかし、実用的には実測値を基に簡単な線形計算モデルで充分に機能する。
Jq(f) は温度上昇の周波数特性の強度の平方根の特性を一次と二次のフィルターの組み合わせでモデル化できる。
Tq(f) は、熱時定数の大きい放熱条件の特性である。温度上昇の時間経過の特性をインパルス応答特性を積分核とし、時間とともに変化する熱損失とのコンボリューション積分によってボイスコイルの温度を計算することもできる。
具体的な計算式は設計的に決定される。
温度上昇の基準となるボイスコイルの熱損失の計算には、ボイスコイルの純抵抗の温度上昇の影響を考慮した計算モデルを使うことで、熱損失と温度の関係が、過渡特性も含め実用上充分な精度で計算できる。

0049

Int{v(t)},Int{i(t)},Int{p(t)},Int{d(t)} はそれぞれ、電圧強度、電流強度、
熱損失強度、振動振幅強度 である。
それぞれの強度の計算方手順は設計的に決定される。
瞬時値の最大値の検出が必要なことから、
v(t),i(t),p(t),d(t) の絶対値の最大値を使う。

0050

図6は、図5の Seting Parameters の主要パラメーターを自動計測と計算で得る機能を持つ計測装置の説明図である。
近年、小型スピーカーシステムのパワアンプのほとんどが平衡出力となっていることから電圧検出の部分は平衡型としている。誤差無く測定できれば不平衡型でもさし支えない。rs は電流検出用微少抵抗値の電流検出抵抗器である。rs の両端の差電圧を検出することにより、ボイスコイルへの供給電流を測定することができる。
ボイスコイルの抵抗値が 4オームの場合、 rs の抵抗値は 0.1オームで必要な測定ができる。

0051

DS はボイスコイルの変位を測定する。
振動振幅の特性測定に、ホワイトノイズM系列ランダム信号または正弦波スイープさせる信号を用いる。
この信号をパワアンプに供給するか、または、入力端子から測定用信号を供給し、
H(f) と k(f) を恒常的に 1 とすることでも測定できる。

0052

G{f,q(t)} は、ボイスコイルの両端電圧信号を高速フーリエ変換した信号を、
測定用信号を高速フーリエ変換した信号で除算することで得ることができる。
Y{f,KRq,R,q(t)} は、は、ボイスコイルの電流信号を高速フーリエ変換した信号を、
測定用信号を高速フーリエ変換した信号で除算することで、得られる。
G{f},Y(f) 双方とも位相情報は重要でないことから無視できる。従って大きさだけを算出することで充分である。G{},Y{} の、ボイスコイルの温度上昇q(t) の影響を反映した計算式は、精密に連続的に表現された計算式である必要はない。
実用的に必要充分なサンプル数の温度 q(t) のにおける G{f},Y{f} の実測値の絶対値を利用することで実用上、隣り合うサンプルの間は補完により充分な精度の装置を具現化できる。

0053

R は、ABS{G(f,q(t))/Y{f,q(t)}} の極小値Fzmin を R の値とする。
極小点Fzmin が複数存在することもあるがこの場合、
極小点における ABS{G(f,q(t))/Y{f,q(t)}} の最小値を選択する。
通常のスピーカーの Fzmin は 40Hz から 200Hz の間に存在する。

0054

D{f,KRq,R,q(t)} は、ボイスコイルの振動振幅を高速フーリエ変換した信号を、
テスト信号を高速フーリエ変換した信号で除算することで、得られる。
ボイスコイルの振動振幅もボイスコイルの温度を基準とする各部品の影響を受ける。
D{} の、ボイスコイルの温度上昇q(t) の影響を反映した計算式は、精密に連続的に表現された計算式である必要はない。
実用的に必要充分なサンプル数の温度 q(t) のにおける D{f,Kd} の実測値の絶対値を利用することで実用上、充分な精度の装置を具現化できる。

0055

Jq(f) はサンプリング周波数の信号でボイスコイルに一定電流を流した場合の、サンプリング周波数ごとの温度または温度上昇値の周波数特性の大きさの平方根の周波数特性である。平方根である理由は その後の行程の計算で ボイスコイルの温度上昇の元になる電力を r(t)*{i(t)*Jq(f)}^2 としていることによる。
ボイスコイルの温度上昇がボイスコイルの振動振幅にも依存することから、温度上昇のボイスコイル電流の周波数にも依存することによる。原理的には Jp(f) は電流の補正係数ではないが、簡素化されたこの計算によっても実用上充分な精度が得られる。

0056

Tq(f) はボイスコイルに一定電流を流した場合の温度上昇の時定数である。
温度上昇は熱容量や放熱条件に左右され、分布常数系であることと、必ずしも線形ではないが、線形の集中常数系と見なして計算しても実用上不都合な誤差は発生しない。

0057

図7は、再生系が帯域分割されているシステムの説明のためのブロック図である。
請求項5に対応する説明図である。
帯域が4種類のスピーカーシステムによって分割されていて、その内、2種類のスピーカーシステムが1系統のパワアンプに接続されている例を示す。
この系はそれぞれの帯域分割の系統に対し、
共通の入力信号s(t) と
共通の音質仕上げフィルターH(f) と
共通の総合抑制係数K(f)=K11(f)*K12(f)*K2(f)*K3(f) を持つ。
K11 は系統11のスピーカーシステム11に対応する抑制係数であって
K11=Kv11*Ki11*Kp11*Kq11*LCq11{f,Kd11} である。
Kv11*Ki11*Kp11*Kq11*LCd11{f,Kd11} は請求項1に記述の Kv,Ki,Kp,Kq,LCd(f,Kd)
に対応するところの、それぞれ、ボイスコイルの電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅の抑制係数である。
Kv11*Ki11*Kp11*Kq11*LCd11{f,Kd11} は Intensity-Detection-11 の出力であって、請求項1の Intensity-Detection に対応する。
Signal-Detection-11 は、請求項1の Intensity-Detection に対応して、ボイスコイルの純抵抗、電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅、を算出し、それらの算出値をIntensity-Detection-11 に渡す。
Signal-Detection-11 の入力信号は 請求項1と同様、s(t)*H(f)*K(f) である。
Intensity-Detection-11 と Signal-Detection-11 が必要とするところの、設計的に決定されるパラメーターは、請求項1と同様、あらかじめシステムに組み込まれる。

0058

K12 は系統12のスピーカーシステム12に対応する抑制係数である。
K2 は系統2のスピーカーシステム2に対応する抑制係数である。
K3 は系統3のスピーカーシステム3に対応する抑制係数である。
Intensity-Detection-12,Intensity-Detection-2,Intensity-Detection-3 はそれぞれの分割帯域の抑制係数、
Signal-Detection-12,Signal-Detection-2,Signal-Detection-3 はそれぞれの分割帯域の計算上の検出信号
Parameter-Set-12,Parameter-Set-2,Parameter-Set-3 はそれぞれの分割帯域の信号検出計算と強度計算に必要なパラメーター群である。

0059

請求項1の補足説明
本案発明基本構成である。いずれも公知の複数の手法を用いて小型スピーカーシステムの設計自由度を大幅に広げる方法に関する。
再生装置全体が持つ諸特性から、ボイスコイルの、電圧、電流、熱損失、温度、振動振幅を計算で算出し、それぞれのファクターの状態を検出し、それぞれのファクターについて許容限界を超えないよう、それぞれのファクターの強度を抑制する。
G{},Y{},D{} それぞれ、ボイスコイルの温度の影響を受ける。特定の温度環境Qa でのボイスコイルの純抵抗Ra の実測値はあらかじめ本案に必要なパラメーターとして計算行程に組み入れられている。ボイスコイルの環境温度の情報を外部から与えられたときに、本案による計算で得たボイスコイルの温度を計算できる。

0060

請求項2の補足説明
請求項1に記述の複雑なパラメーターを設計現場簡易に間違いなく設定することを可能にする自動パラメーター生成の方法と装置に関する。
ボイスコイルの温度は運転状況に応じて大きく変化し、その結果ボイスコイルの純抵抗が大きく変化する。ボイスコイルの温度を知る、という課題はスピーカーシステムの運転状況を正確に把握することにとって重要である。
ボイスコイルの温度を計算するには、環境ボイスコイルの電流とボイスコイルの純抵抗の値と熱時定数の関係を知る必要がある。さらに、ボイスコイルの振動振幅に依存する放熱条件への影響も考慮されなければならない。動作中のボイスコイルの電圧と電流の測定機能を商品に備えない限り、直接的に運転状況を把握することはできない。
請求項1に記述の温度上昇は、あらかじめ実測したパラメーター群を利用し、設計的に決められた計算式によりボイスコイルの温度 q(t) を推定する。その推定されたボイスコイルの温度を基に、G{f},Y{f},D{f} と そして温度 q(t) そのものも計算式の中に組み入れて算出する。

0061

パワアンプの出力インピーダンスの特性にもよるが、パワアアンプの入力に対するボイスコイルの電圧と電流はボイスコイルの純抵抗に大きく依存することから、G({f} と Y{f} の計算モデルには ボイスコイルの温度による抵抗変化が反映されていなければならない。これらの計算式に必要なボイスコイルの温度も計算された値であり、そして、計算結果である温度の値が閉ループを形成するところの一連の計算に組み込まれていることから q(t) の計算誤差が原因して、正帰還負帰還による計算誤差のさらなる増大の懸念がある。請求項2の測定装置は、環境温度とボイスコイルの温度上昇とボイスコイルの温度と、の測定機能をもつことから、請求項1に基づく計算処理全体の誤差を評価することができる。即ち、計算により推定される温度により計算するボイスコイルの電圧と電流の値と実測による電圧と電流の値との間に乖離があるかどうかの検証が可能である。この検証によって、乖離が期待よりも大きい場合、不具合なパラメーターや計算式の再吟味の機会を見いだすことができる。
ボイスコイルの温度上昇による G{f},Y{f},D{f} の値は、温度のサンプル値でもって、離散的に測定し、全てのサンプル温度で得られた結果を再生装置に渡す。

0062

請求項3の補足説明
従来の再生装置の設計の場合の、パワアンプ最大出力電圧とスピーカーシステムのインピーダンスの仕様決定方法に関する。
スピーカーシステムの持つ能力を最大限引き出し、かつ請求項1の手法で常時、安全圏内で運転させることにより、従来の慣習にとらわれず、パワアンプの出力電圧を大幅に大きくする、かまたは、スピーカーシステムのボイスコイルのインピーダンスを大幅に小さくすることができる手法に関する。

0063

請求項4の補足説明
請求項1に記述の r(t) と q(t) の計算行程に i(t) の計算を介して、それ自身を含む閉ループを構成していることによるところの、計算誤差の拡大を抑制する機能に関する。

0064

請求項5の補足説明
パワアンプとスピーカーシステムが複数あって帯域分割されている場合の請求項1の応用に関する。帯域ごとの帯域分割のためのフィルターはパワアンプと一体となっている。
スピーカーシステムごとに、パラメーター群とボイスコイルの純抵抗、電圧、電流、
熱損失、温度、振動振幅について、信号検出の計算機能と抑制係数を算出する機能を持つ。複数のスピーカーシステムが一つのパワアンプに接続されている場合は、パワアンプとそれぞれのスピーカーシステムとを組み合わせた状態で、それぞれのスピーカーシステムごとに運転状態を検出し、それぞれの許容値に照らして抑制係数を算出する。
総合抑制係数はスピーカーシステムごとに算出された抑制係数の積である。
全てのパワアンプの入力は共通であって、その共通信号に、再生システム全体の音質仕上げフィルターと総合抑制係数を作用させ、それぞれのパワアンプに供給する。
帯域分割の場合の全ての動作は、請求項1が示す動作に準ずる。

0065

図1
供試品のスピーカーシステムの、
Impedanceインピーダンス特性
SPLby Voltage Amplifier電圧出力パワアンプによる SPL
SPL by Current Amplifier電流出力パワアンプによる SPL

0066

図2
供試品のスピーカーシステムの、
Voltage drive Displacement電圧駆動によるボイスコイルの振動
Current drive Displacement電流駆動によるボイスコイルの振動

0067

図3
供試品のスピーカーシステムの、
Admitanceアドミタンス特性
By SecondaryEQ8個の二次フィルターによる近似

0068

図4
図3近似特性の、
EQ1,Eq2,,,,,,,EQ12 12個の二次フィルター
Gain 8個の二次フィルターの総合ゲイン特性
Pahse 8個の二次フィルターの総合位相特性

0069

図5
s(t)再生信号
Tone Conditioning音質仕上げ
H(f) 音質仕上げフィルター
e(t) 音質仕上げフィルターの出力
K(f)=Kv*Ki*Kp*Kq*LCd(f,Kd)総合抑制係数
Power Ampパワアンプ
Speaker Systemスピーカーシステム
SPスピーカーユニット
Resonance共振体
e(t)*K(f) パワアンプの入力
Raボイスコイルの純抵抗の基準値(環境温度Qaでの)
Qa 環境温度
KRq ボイスコイルの抵抗温度係数
Fzmin ボイスコイルの極小インピーダンス
r(t)={1+KRq*q(t)}*R ボイスコイル温度が補正されたボイスコイルの抵抗値
G{f,q(t)} パワアンプの入力に対するボイスコイルの電圧周波数特性
Y{f,q(t)} パワアンプの入力に対するボイスコイルの電流周波数特性
Jq(f)信号周波数に依存するボイスコイルの温度を
電流換算で補正する係数
Tq(f) ボイスコイルの熱時定数
D{f,q(t)} パワアンプの入力に対するボイスコイルの振動振幅周波数特性
v(t)=e(t)*K(f)*G{f,q(t)} 計算上のボイスコイルの電圧
i(t)=e(t)*K(f)*Y{f,q(t)} 計算上のボイスコイルの電流
p(t)=r(t)*{i(t)}^2 計算上のボイスコイルの熱損失
q(t)=r(t)*{i(t)*J(f)}^2*Tp(f) 計算上のボイスコイルの温度または温度上昇
d(t)=e(t)*K(f)*D{f,q(t)} 計算上のボイスコイルの振幅振動
Kv=Kv{Int{v(t)},Tva,Tvr,Kvmin,Kvmax,Vmax}電圧強度抑制係数
Ki=Ki{Int{i(t)},Tia,Tir,Kimin,Kimax,Imax}電流強度抑制係数
Kp=Kp{Int{p(t)},Tpa,Tpr,Kpmin,Kpmax,Pmax}熱損強度失抑制係数
Kq=Kq{q(t),Kqmin,Kqmax,Qmax} 温度強度抑制係数
Kd=Kd{Int{d(t)},Tda,Tdr,Kdmin,Kdmax,Dmax) 振動振幅強度抑制係数
Tva,Tvr 電圧強度測定のアタックタイム、レリースタイム
Kvmin,Kvmax,Vmax 電圧強度抑制係数の下限、上限、許容電圧強度
Tia,Tir 電流強度測定のアタックタイム、レリースタイム
Kimin,Kimax,Imax 電流強度抑制係数の下限、上限、許容電流強度
Tpa,Tpr電力強度測定のアタックタイム、レリースタイム
Kpmin,Kpmax,Pmax 電力強度抑制係数の下限、上限、許容電力強度
Kqmin,Kqmax,Qmax 温度強度抑制係数の下限、上限、許容温度強度
Tda,Tdr 振動振幅強度測定のアタックタイム、レリースタイム
Kdmin,Kdmax,Dmax 振動振幅強度抑制係数の下限、上限、許容振動振幅強度

0070

図6
Measurement Equipmentパラメーター計測ツール
Displacement Sencerボイスコイル振動振幅センサー
DS振動振幅センサー
Displacement 振動振幅測定入力
Test Signal測定用信号出力
Voltage電圧測定入力
Current電流測定入力
rs電流検出用抵抗
Dislacement 振動振幅測定入力
Measurment{G{f,q(t)},Y{f,q(t)},Ra,Qa,Jq(f),Tq(f),D{f,q(t)}}
測定したパラメーター群の出力

0071

図7
K11(f),K12(f),K2(f),K3(f) それぞれ、分割帯域別のパワアンプとスピーカー
に対応する帯域別抑制係数
K(f)=K11(f)*K12(f)*K2(f)*K3(f)総合抑制係数
Power-Amp-1,Power-Amp-2,Power-Amp-3
分割帯域ごとの分割フィルター内蔵のパワアンプ
H1(f),H2(f),H3(f) 分割帯域ごとの分割特性
PA-1,PA-2,PA-3 分割帯域ごとのパワアンプ
Speaker-System-11 分割帯域1の第1のスピーカーシステム
Speaker-System-12 分割帯域1の第2のスピーカーシステム
Speaker-System-2 分割帯域2のスピーカーシステム
Speaker-System-3 分割帯域3のスピーカーシステム
Parameter-set-1,Parameter-set-1,Parameter-set-1
分割帯域ごとのパラメーター群
Signal-Detection-1,Signal-Detection-2,Signal-Detection-3
分割帯域ごとの信号検出
Intensity-Detection-1,Intensity-Detection-2,Intensity-Detection-3
分割帯域ごとの強度検出

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