図面 (/)

技術 光照射装置及び光照射装置の製造方法

出願人 メトラス株式会社
発明者 椎橋忠
出願日 2019年1月18日 (1年5ヶ月経過) 出願番号 2019-007193
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-024898
状態 特許登録済
技術分野 放射線治療装置 光源またはランプホルダの固定 非携帯用の照明装置またはそのシステム
主要キーワード ネジ締 正多角錐 後退領域 ブロック配線図 合外周面 合内周面 電子式スイッチ 雰囲気空間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

光照射装置の製造技術を向上させる。

解決手段

光照射装置は、発光素子20が配置された配線基板13を備える。発光素子20は、電極端子であるアノード92及びカソード93のストッパー部94が配線基板13のスルーホール90の内部に位置するように配置される。

概要

背景

赤色LLLT(Low Level Laser Therapy)や、赤色LED(Light Emitting Diode)からの赤色光照射が、ヒトの毛髪成長を促す効果を有することが報告されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。赤色光の照射により毛乳頭細胞刺激されて活性化され、HGFVEGF−Aなどの細胞増殖因子分泌が促されることにより、毛髪の成長が促進されると考えられている。

概要

光照射装置の製造技術を向上させる。光照射装置は、発光素子20が配置された配線基板13を備える。発光素子20は、電極端子であるアノード92及びカソード93のストッパー部94が配線基板13のスルーホール90の内部に位置するように配置される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

発光素子が配置された基板を備え、前記発光素子は、電極端子ストッパー部が前記基板のスルーホールの内部に位置するように配置されることを特徴とする光照射装置

請求項2

前記発光素子の電極端子は、前記ストッパー部において曲げられ、前記発光素子は、光軸が前記基板の配置面に鉛直な方向から傾くように配置されることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。

請求項3

前記基板の配置面に鉛直な方向を上下方向と呼び、複数の前記発光素子が配置された側を上と呼ぶ場合に、前記基板の下方に設けられた下側ケースを更に備え、複数の前記発光素子のそれぞれは、光軸が前記上下方向から傾くように配置され、前記下側ケースは、前記基板に配置された複数の前記発光素子のそれぞれを斜め下方から支持するための受け部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光照射装置。

請求項4

複数の前記発光素子のそれぞれは、光軸が複数の前記発光素子の位置を頂点とする多角形の内側に傾くように配置され、前記受け部は、前記多角形の内側の斜め下方から前記発光素子を支持するように設けられることを特徴とする請求項3に記載の光照射装置。

請求項5

前記受け部は、斜め上方に面する凹面を有し、前記発光素子の側面が前記受け部の前記凹面に当接するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の光照射装置。

請求項6

前記基板の上方に設けられた上側ケースを更に備え、前記上側ケースは、前記多角形の外側の斜め上方から複数の前記発光素子のそれぞれを前記受け部に押し当てるための押さえ部を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の光照射装置。

請求項7

光照射装置を製造する方法であって、発光素子の電極端子を基板のスルーホールに挿入するステップと、前記電極端子のストッパー部が前記スルーホールの内部に位置するように前記発光素子の高さを調整するステップと、前記発光素子の電極端子を前記ストッパー部において曲げることにより、前記発光素子の光軸を前記基板の配置面に鉛直な方向から傾けるステップと、を備えることを特徴とする方法。

請求項8

前記発光素子を傾けるステップは、前記基板の配置面に鉛直な方向を上下方向と呼び、前記発光素子が配置された側を上と呼ぶ場合に、前記基板を、前記基板に配置された発光素子を斜め下方から受けるための受け部が形成された下側ケースに載置するステップと、前記基板に配置された発光素子を前記受け部に押し当てて前記発光素子を傾けるステップと、を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。

請求項9

前記発光素子を傾けるステップは、斜め上方から前記発光素子を前記受け部に押し当てるための押さえ部を有する上側ケースを前記基板の上から被せるステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、人体被照射部位に光を照射するための光照射装置及び光照射装置の製造方法に関する。

背景技術

0002

赤色LLLT(Low Level Laser Therapy)や、赤色LED(Light Emitting Diode)からの赤色光の照射が、ヒトの毛髪成長を促す効果を有することが報告されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。赤色光の照射により毛乳頭細胞刺激されて活性化され、HGFVEGF−Aなどの細胞増殖因子分泌が促されることにより、毛髪の成長が促進されると考えられている。

先行技術

0003

「LEDの毛髪医療への応用の可能性:赤色LEDのマウス毛成長への促進効果とそのメカニズム解析」、乾重樹、日本レーザ治療学会誌、第11巻第2号、29〜32頁、2012年
「赤色Light emitting diode(LED)の毛成長促進作用の可能性とそのメカニズムの解析」、乾重樹、皮膚と美容、第45巻第1号、9〜12頁、2013年
「超狭帯域LED光源の開発とその皮膚医学応用」、小原正弘、平尾孝、田静雄、材料、第64巻第5号、405〜409頁、2015年5月

発明が解決しようとする課題

0004

薄毛脱毛に悩む人は人種性別などを問わず数多く存在しており、このような赤色光を利用した発毛育毛のための機器の提供を多くの人が待ち望んでいる。本発明者らは、光照射装置の製造技術の改良を目指して実験を重ね、本発明に想到した。

0005

本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光照射装置の製造技術を向上させることにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明のある態様の光照射装置は、発光素子が配置された基板を備える。発光素子は、電極端子ストッパー部が基板のスルーホールの内部に位置するように配置される。

0007

本発明の別の態様は、光照射装置の製造方法である。この方法は、発光素子の電極端子を基板のスルーホールに挿入するステップと、電極端子のストッパー部がスルーホールの内部に位置するように発光素子の高さを調整するステップと、発光素子の電極端子をストッパー部において曲げることにより、発光素子の光軸を基板の配置面に鉛直な方向から傾けるステップと、を備える。

0008

なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム記録媒体コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。

発明の効果

0009

本発明によれば、光照射装置の製造技術を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0010

実施形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
実施形態に係る光照射装置の正面図である。
実施形態に係る光照射装置の側断面図である。
実施形態に係る光照射装置のカバー部材の正面図である。
図4のカバー部材の側面図である。
図4のカバー部材の背面図である。
カバー部材と発光素子の周辺の拡大断面図である。
実施形態に係る光照射装置のフード部材の正面図である。
図8のフード部材の側面図である。
実施形態に係る光照射装置の複数の発光素子の正面図である。
図10の複数の発光素子の側面図である。
図3の筒状部と嵌合筒部の拡大断面図である。
実施形態に係る光照射装置のブロック配線図である。
LEDランプ温度特性を示す図である。
マウスの発毛実験の結果を示す図である。
ヒトの発毛実験の結果を示す図である。
本実施例の発光部を斜め上方から見た上面斜視図である。
図18(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部の平面図、正面図、及び背面斜視図である。
本実施例の発光部の構成部材を模式的に示す図である。
図20(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部の上側ケースの上面斜視図、背面斜視図、及び平面図である。
図21(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部の配線基板の上面図、正面図、及び背面図である。
図22(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部の下側ケースの上面斜視図、正面図、及び背面斜視図である。
図23(a)(b)は、それぞれ、本実施例の発光部の配線基板と、配線基板が載置された下側ケースの上面斜視図である。
図24(a)(b)は、本実施例の発光部の寸法図である。
図25(a)(b)は、本実施例の配線基板の寸法図である。
配線基板に配置された発光素子の概略断面図である。
発光部の更に別の実施例の構成部材を模式的に示す図である。
図28(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部の上側ケースの上面斜視図、背面斜視図、及び平面図である。
図29(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部の下側ケースの上面斜視図、正面図、及び背面斜視図である。

実施例

0011

以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。

0012

本発明の実施の形態として、人体の頭皮等の被照射部位に、発毛及び育毛を促進することが可能な638nm付近波長の赤色光をLEDから照射しつつ、適温の空気を被照射部位に送風するための光照射装置について説明する。

0013

本発明者らは、非特許文献1〜3などの論文により発毛及び育毛を促進する効果を有することが証明された、638nm付近の波長の赤色光を照射するための光照射装置を開発するにあたって、光照射装置の使用者がどのようなときに使用することを望んでいるかをアンケートにより調査した。アンケートの対象者は、薄毛ケアヘアケア希望する男性15名、女性6名の計21名であり、平均年齢は47.5である。アンケートの結果は下記のとおりであった。
(1)ヘアードライヤーの使用時についでに実施したい:15名(71.4%)
(2)洗面台の使用時に実施したい:3名(14.3%)
(3)薄毛ケア、ヘアケアのための専用の時間を要してもよい:3名(14.3%)
また、全員が、薄毛ケア又はヘアケアをしていることを家族にも「知られたくない」又は「できれば知られたくない」と考えていることが分かった。

0014

上記のアンケート調査の結果から、薄毛を気にしていて薄毛ケアやヘアケアを望んでいる人であっても、そのためにわざわざ時間を割くことを望んでいる人は少なく、多くの人は日常的な行動の中で薄毛ケアやヘアケアを実施することを望んでいることが分かった。70歳以下の日本人のヘアードライヤーの使用状況の調査結果によると、ヘアードライヤーを「よく使う」又は「たまに使う」人の割合は、女性で91.8%、男性で61.6%であるから、ヘアードライヤーの使用時に薄毛ケアやヘアケアを実施することは、日常生活における行動にマッチしていると言える。また、別の調査結果によると、薄毛による毛髪のボリュームの減少を気にする人は、男女共に40代前後から多くなり、60代になっても女性の95%、男性の78.8%は将来の薄毛への不安を抱え続け、約87%の人が薄毛ケアやヘアケアを望んでいる。

0015

本発明者らは、以上のアンケート調査の結果を踏まえて、ヘアードライヤーに高エネルギー密度赤色LEDユニットを組み込んだ光照射装置を試作し、マウス及びヒトの発毛実験を実施した。発毛実験の詳細については、後掲の実施例において詳述する。

0016

マウスの発毛実験から、赤色光を照射するだけでも発毛及び育毛効果が得られるが、体温程度の温度に加温した温風を送風しながら赤色光を照射することにより、赤色光を照射するだけの場合よりも更に高い発毛及び育毛効果が得られることが分かった。ヒトの発毛実験においても、体温程度の温度に加温した温風を送風しながら赤色光を照射することにより、全ての被験者において明らかな発毛及び育毛効果がみられた。

0017

頭皮のマッサージによる伸展刺激IL−6やTNT−αなどの脱毛因子を抑制し、毛周期の正常化や毛髪の再生に有効であることが報告されている(例えば、「Standardized Scalp Massage Results in Increased Hair Thickness by Inducing Stretching Forces to Dermal Papilla Cells in the Subcutaneous Tissue」、Taro Koyama,Kazuhiro Kobayashi,Takanori Hama,Kasumi Murakami,Rei Ogawa、An Open Access Journal、2016年1月25日)。適度な送風によっても頭皮に対してマッサージと同様の刺激が与えられ、脱毛因子の抑制効果が発揮されると考えられる。

0018

空気を加温せずに室温のまま送風しても、頭皮に対してマッサージと同様の刺激を与えることができ、脱毛因子の抑制効果が得られると考えられるが、適度に加温した温風を送風することにより、皮膚の角質層透過率を高めることができるので、より高い効果が期待できる。また、上述したように、多くの使用者は、洗髪後頭髪を乾燥させるときや外出前に頭髪をセットするときなどにヘアードライヤーを使用するついでに赤色光の照射による薄毛ケアやヘアケアを実施したいと望んでおり、頭髪の乾燥やセットのためにヘアードライヤーを使用する場合は、室温の空気をそのまま送風するよりも、適度に加温した温風を送風する方が、乾燥や毛髪のセットの効果が高いので、薄毛ケアやヘアケアのための光照射装置においても、適度に加温した温風を送風する機能があるのが望ましい。発毛及び育毛を促進する観点からも、体温程度に加温した温風を頭皮に送風した方が、リラクゼーション効果により脱毛因子の抑制効果を高めることができる可能性があるし、細胞増殖因子を活性化することができる可能性もあるので、相乗効果により更に発毛及び育毛を促進することができる可能性がある。

0019

しかしながら、LEDから赤色光を照射する光照射装置に、温風を送風する機能を搭載する場合、LEDは熱に弱く温度によって特性が変化しうるという新たな課題が生じる。発毛及び育毛に効果を有することが分かっている638nm付近の波長の光を被照射部位に十分な照度で照射することが重要なのであるから、温風によりLEDの温度が上昇し、発光される光の波長が638nm付近からずれたり、発光される光の強度が減少したりすると、被照射部位における発毛及び育毛の効果が減退してしまうことになり、本末転倒である。

0020

本実施の形態の光照射装置は、このような課題を解決するために、光照射装置が使用される環境において、被照射部位における発毛又は育毛を促進することが可能な波長及び照射エネルギーの光が発光部から被照射部位に照射されるように、光照射装置のLED、LEDに電力を供給するための回路、温風を送出するための送風部、温風の温度を調整するための温度調整部、それらを制御する制御部などの各構成要素が構成される。波長は、より具体的には、638nmを含む所定の範囲の波長であり、例えば、634〜639nmの波長である。送風部により送出される空気の温度は、使用者が心地よく感じ、角質層の皮膚透過率を高める効果が期待できる体温付近の温度であり、例えば、35〜45℃である。

0021

本実施の形態では、被照射部位に照射される光が被照射部位における発毛又は育毛を促進することが可能な638nmを含む所定の範囲の波長及び照射エネルギーとなるように光照射装置を構成するために、以下の3つの態様の光照射装置を提案する。
[態様1]光照射装置の送風部から送出される空気の温度の範囲において、638nmを含む所定の範囲の波長の光が出力されるような温度特性を有するLEDを使用する。または、638nmを含む所定の範囲の波長の光がLEDから出力されるようにLEDの温度特性を補償することが可能な回路を搭載する。
[態様2]光照射装置の送風部から送出される空気によりLEDが加温されない、又は加温されにくいような位置関係で送風部とLEDを搭載する。
[態様3]被照射部位又はその近傍に照射される光の波長又は照射エネルギーを検知し、検知された波長又は照射エネルギーに基づいてLEDから出力される光の波長又は照射エネルギーを動的に制御する。

0022

[光照射装置の構成例]
まず、本実施の形態の光照射装置の構成例を示す。その後、上記の態様1〜3の光照射装置の詳細について説明する。

0023

図1は実施形態に係る光照射装置100の分解斜視図であり、図2は光照射装置100の正面図であり、図3は光照射装置100の側断面を模式的に示している。以下、XYZ直交座標系をもとに説明する。方向Xは水平な左右方向に対応し、方向Yは水平な前後方向に対応し、方向Zは鉛直な上下方向に対応する。方向Yおよび方向Zはそれぞれ方向Xに直交する。方向Xは左方向あるいは右方向と、方向Yは前方向あるいは後方向と、方向Zは上方向あるいは下方向と表記することがある。
後述する半径方向という。
これらの方向の表記に関わらず、光照射装置100は任意の姿勢で使用されうる。

0024

実施形態に係る光照射装置100の説明は、被照射部である皮膚または体毛の一例として頭皮または頭髪にヘアドライヤ形状を有する光照射装置を使用する例について説明する。光照射装置100は眉毛や髭など頭髪以外の部位における体毛とその根元近傍の皮膚についても使用することができる。

0025

実施形態に係る光照射装置100は、図3に示すように、第1方向Pに流れる空気流42を送出するための送風部40と、被照射部70の一例である頭皮または頭髪を照らすための光束28を出力する発光部10と、を備えており、発光部10は送風部40の第1方向P側に設けられている。

0026

被照射部70の近傍に光照射装置100を置いた状態で、被照射部70に光束28を照射していると被照射部70の温度が上昇することが考えられる。また、使用中に光照射装置100自身が発熱することで、被照射部70の温度を上昇させることも考えられる。そこで、光照射装置100では、送風部40は被照射部70に向けて空気流42を送出するように構成されている。被照射部70が空気流42を受けることで温度上昇緩和することができる。また、被照射部70が非加温の涼風を受けることで、使用者の緊張がほぐれて血流が改善されることで、頭皮に光束28と空気流42とを受けることとの相乗効果も期待できる。

0027

(カバー部材)
次に、図4から6を参照して、カバー部材18について説明する。図4はカバー部材18の正面図、図5はその側面図、図6はその背面図である。複数の発光素子20が被照射部70の一例である頭皮や頭髪に直接接触すると、複数の発光素子20に皮脂などの異物が付着して複数の発光素子20の表面が曇ることがある。複数の発光素子20の表面が曇ると出力される光量が減少することが考えられる。このため、複数の発光素子20は被照射部70に直接接触しないことが望ましい。そこで、光照射装置100では、発光部10には光束28が透過するカバー部材18が交換可能に設けられている。この場合、カバー部材18に異物が付着した場合は外して洗浄することができる。カバー部材18は工具を用いずに手動にて交換可能に取り付けられてもよい。カバー部材18には容易に取り付けと取り外しができる係合部が設けられてもよい。

0028

(突出部)
カバー部材の前側の表面が平坦である場合には、カバー部材が頭髪を押さえ密集させるから、光束は、頭髪に当たる割合が増えて、頭皮に届く割合が小さくなることが考えられる。そこで、光照射装置100では、カバー部材18は第1方向側に突出して被照射部70に接触するための複数の突出部19を有する。この場合、突出部19は頭髪の間に分け入り、突出部19の先端が頭皮に接近するから、光束28が効率的に頭皮に届くようになる。突出部19の先端が頭皮に当接するようにしてもよい。突出部19の先端が頭皮に当たることで、頭皮に適度な刺激を加え、血流を促進することが可能になる。

0029

大型化を抑制する観点から、発光部は前後方向の寸法が小さいことが望ましい。そこで、光照射装置100では、図7に示すように、カバー部材18には複数の発光素子20の少なくとも一部を収容する凹部19bが設けられている。凹部19bに、例えば発光素子20の先端部を収容することによって、発光部10の前後方向の寸法の小型化が可能になる。凹部19bは突出部19に対応して設けられてもよい。

0030

光束28に含まれる有害な紫外線光はできるだけ少ないことが望ましい。そこで、光照射装置100では、カバー部材18は紫外線光を減衰させる材料から形成されている。この場合、カバー部材18を透過した光束28に含まれる紫外線光が少ないから使用者は安心して使用することができる。

0031

頭部は略球状であるなど、被照射部は湾曲している場合が多い。このため、カバー部材の形状は、被照射部の湾曲形状に対応して設定されることが望ましい。そこで、光照射装置100では、図5に示すように、カバー部材18は、第1方向Pである前後方向で送風部40側に後退している後退領域18aと、後退領域18aより第1方向Pで前方に前進している前進領域18bと、を含んでいる。この場合、カバー部材18の後退領域18aと前進領域18bとを、被照射部70の湾曲形状Cに対応して配置することができる。

0032

(フード部材)
次に、図8、9を参照して、フード部材15について説明する。図8はフード部材15の正面図、図9はその側面図である。
光束28の一部が外側に漏れると、その漏れた光が目に入ることが考えられる。そこで、光照射装置100では、発光部10に、第1方向P側で光束28を囲むフード部材15が設けられている。フード部材15を設けたことにより外側に漏れる光量を減らすことができる。なお、フード部材15を被照射部70に接触するように設けることで、外側に漏れる光量をさらに減らすことができる。フード部材15はカバー部材18の突出部19より前方に突出するように設けられてもよい。フード部材15には、カバー部材18の後退領域18aに対応する後退領域15aと、前進領域18bに対応する前進領域15bと、が設けられる。前進領域15bは後退領域15aより第1方向Pで前方に前進している。

0033

次に、図10、11を参照して、複数の発光素子20について説明する。図10は配線基板13に取り付けられた状態の複数の発光素子20の正面図、図11はその側面図である。

0034

使用者の利便の観点から、光照射装置は広い範囲に光束を照射できることが望ましい。そこで、光照射装置100では、図10に示すように、発光部10は、複数の発光素子20を含んでいる。複数の発光素子20としては例えばLED(light emitting diode)またはLD(diode laser)を用いることができる。光照射装置100では、複数の発光素子20が空気流42の周囲を囲むように配置される。特に、複数の発光素子20は、送風部40の第1方向P側において、空気流42の中心部を避けて空気流42を囲む位置に例えば環状に並べて配置される。複数の発光素子20は、空気流42を囲む円形状、オーバル形状または多角形状に配置されてもよい。

0035

既述したように、頭部は略球状であるから被照射部は湾曲している場合が多い。このため、それぞれの発光素子の位置は、被照射部の湾曲形状に対応して設定されることが望ましい。そこで、光照射装置100では、図11に示すように、複数の発光素子20は、第1方向Pである前後方向において、第1方向Pで送風部側に後退している発光素子20aと、後退している発光素子20aより第1方向で前進している発光素子20bと、を含んでいる。つまり、光照射装置100では、複数の発光素子20のそれぞれについて、頭部の湾曲形状Cに沿うように、前後方向の位置を変化させて配置されている。光照射装置100では、一例として、方向Z(上下方向)に沿って、その中央近傍の発光素子21はその両側(上側および下側)の発光素子22より、第1方向Pである前後方向で後側に後退して配置されている。複数の発光素子20のそれぞれの頭部表面からの距離の差が小さくなり、光束28を効果的に照射することができる。

0036

被照射部内で受ける光量は、被照射部内のそれぞれの部位での偏りが小さいことが望ましい。そこで、光照射装置100では、複数の発光素子20の少なくとも一部は、第1方向Pである前後方向に対して傾斜して設けられている。つまり、光照射装置100では、複数の発光素子20の少なくとも一部が前後方向に対して光軸が傾くように設けられている。光照射装置100では、一例として、複数の発光素子20は、その光軸が前方で交差するように内向きに傾けられている。特に、複数の発光素子20は、空気流42の中心部を避けた位置にて、当該発光素子20の光軸が被照射部70の空気流42の中心部が当たる部分を向くように傾斜して設けられる。複数の発光素子20は、その光軸が前方で開くように外向きに傾けられてもよい。このような傾斜の方向は発光素子の指向性に対応して設定することができる。このような傾斜は、例えば3度から30度の範囲に設定することができる。光照射装置100では、複数の発光素子20の光軸は前後方向に対して3度内向きに斜傾して設けられている。

0037

大きな光量の光束を出力する場合に、発光部の発光素子やその周辺の電子部品の温度上昇が懸念される。これらの部品使用温度が高くなると発光素子や電子部品の寿命が短くなるため、発光素子やその周辺の電子部品は冷却されながら使用されることが望ましい。そこで、光照射装置100では、図3に示すように、複数の発光素子20の少なくとも一部は空気流42が通過する領域に配置されている。つまり、送出口114から前方に延長した範囲に複数の発光素子20が配置されている。この場合、複数の発光素子20には送出口114から送出された空気流42によって冷却されて温度上昇が抑えられる。

0038

また、光照射装置100では、図3に示すように、発光部10は、複数の発光素子20のいずれかに電気的に接続される電子部品14の少なくとも一部が空気流42が通過する範囲に配置されている。つまり、電子部品14の少なくとも一部は、空気流42によって放熱が促進されるように配置される。この場合、電子部品14には空気流42が当たるから、電子部品14は冷却されて温度上昇が抑えられる。

0039

発光部10が出力する光束28が目に入る可能性を小さくすることが望ましい。そこで、光照射装置100では、図3に示すように、発光部10が被照射部70から所定の距離以上に離れると、発光部10に供給する電流遮断または減らすように構成される電流制限部32を備えている。つまり、光照射装置100では、発光部10が被照射部70に接近している状態で、発光部10は通電されて光束28を出力し、被照射部70から遠ざかると実質的に通電を停止するように構成されている。電流制限部32は、例えば、発光部10からの距離を検出して、その検出した距離に応じて発光部10への通電を制御するように構成されてもよい。また、電流制限部32は、発光部10が被照射部70またはその周辺に接触した場合に発光部10に通電するように構成されてもよい。発光部10が頭部から離れると自動的に光束28の出力が小さくなるから光束28が目に入る可能性を小さくできる。なお、理解を容易にするため、図1、2では電流制限部32の記載を省略している。

0040

(合図出力部)
光照射装置は、例えば頭部を複数の被照射部に分けて、それぞれの被照射部毎に所定の時間ずつ使用されることがある。使い勝手の観点から、それぞれの被照射部への使用時間は好ましくは3秒から30秒の範囲、より好ましくは5秒から20秒の範囲にすることができる。それぞれの被照射部への使用時間は、光照射装置の光束が大きい場合は短く、小さい場合は長くなる。このような使用時間について合図が出力されると使用者に便利である。そこで、光照射装置100では、図3に示すように、所定のタイミングで使用者が知覚できる合図を出力するように構成される合図出力部34を備えている。一例として、合図出力部は、設定された時間(例えば10秒)毎に合図であるビープ音34eを出力するようにしてもよい。使用者は合図のタイミングで使用位置を切り替えて使用することができる。合図としては使用者が知覚できるものであれば特に制限はない。なお、理解を容易にするため、図1、2では合図出力部34の記載を省略している。

0041

それぞれの被照射部への使用時間は揃っていることが望ましい。そこで、光照射装置100では、合図出力部34は、発光部10への電流の供給開始から所定の時間経過したタイミングで、音、振動および光の少なくとも何れかを用いた合図を出力するように構成されている。一例として、合図出力部34は、発光部10への電流の供給開始から設定された時間(例えば5秒)経過したタイミングで合図であるビープ音34eを出力するようにしてもよい。使用者はビープ音34eのタイミングで使用位置を切り替えて使用することができる。この場合、それぞれの被照射部への使用時間が揃いやすくなる。

0042

光照射装置は、いくつかのブロックに分離できると収納コンパクトになり携帯に便利である。一方で、光照射装置は発光部と送風部の一方に給電するだけで、他方にも給電できることが望ましい。そこで、光照射装置100では、発光部10は送風部40の第1方向P側に脱着可能に装着される。特に、発光部10は送風部40に対して工具を用いずに手動にて取り付けおよび取り外し可能に設けられている。発光部10は送風部40から電流の供給を受けるための第2接点部38を有している。送風部40は発光部10が装着されたとき第2接点部38に電気的に接続される第1接点部36を有している。このように構成することにより。光照射装置100は発光部10と送風部40とに分離して収納できる。また、光照射装置100は、発光部10を送風部40に取り付けることで送風部40側に給電するだけで第1接点部36と第2接点部38を介して発光部10にも給電できる。第1接点部36は送風部40の外殻である筐体110の空気流42に近い内部側または空気流42と反対側の外部側に設けることができる。実施の形態の光照射装置100では、一例として、後述する筐体110の第1方向端である筒状部82の外周部に第1接点部36が設けられている。

0043

次に、光照射装置100の具体的な構造について説明する。

0044

(送風部)
送風部40は、図3に示すように、筐体110と、グリップ部108と、吸入口116と、送出口114と、インペラ43と、モータ41と、ヒータ44と、制御部50と、スイッチ部52と、通路部118と、第1接点部36と、電源部124と、筒状部82と、を含む。

0045

筐体110は、送風部40の外殻であり、その内部に送風部40の主要な構成要素を収容して保持する。筐体110は、中空略円筒状の部材で、樹脂材料からモールド成型工程により形成することができる。グリップ部108は、使用者が手で握るための部分で、筐体110の後部寄りの外周下面から下方に突き出るように取り付けられる。グリップ部108は、筐体110に対して、折り曲げを可能とするヒンジ手段を介して接続されてもよい。

0046

吸入口116は、送風するための空気を雰囲気空間から筐体110内に導入するための開口で、例えば筐体110の後方側に設けられる。吸入口116には異物の侵入を抑制する網目部材(不図示)が設けられてもよい。送出口114は、空気流42を送出するための開口で、筐体110の前方側に設けられる。送出口114には異物の侵入を抑制する網目部材(不図示)が設けられてもよい。

0047

インペラ43は、回転することにより後方の空気を前方に押し出すための羽根部材で、例えば樹脂材料からモールド成型工程により形成することができる。インペラ43は、筐体110内に吸入口116の前方側に設けられる。モータ41は、インペラ43を回転駆動するための電気モータで、制御部50から電流が供給されることによって回転する。モータ41は筐体110内のインペラ43の前方側に設けられ、モータ41の回転軸(不図示)がインペラ43の中心部に固定される。

0048

ヒータ44は、インペラ43によって押し出された空気流を加熱するための電気ヒータで、制御部50から電流が供給されることによって発熱する。ヒータ44は、筐体110のモータ41の前方側に設けられる。制御部50は、電源部124から供給される電力を制御して、スイッチ部52の状態に応じて、モータ41とヒータ44と発光部10のそれぞれに電流を供給するように構成される。制御部50は、例えばグリップ部108内に収容されて固定されている。制御部50は、筐体110内に収容されてもよい。被照射部70への過度な照射を制限する観点で、発光部10の照射光量を制限する手段を設けてもよい。一例として、制御部50は、発光部10への供給電流と供給時間とをパラメータとして所定の演算により取得した値に基づき発光部10への給電を制限するように構成されてもよい。

0049

スイッチ部52は光照射装置100の動作モードを切り替える部材である。スイッチ部52には、機械接点を有する機械式スイッチや、手指の接触を検出して電子的に切り替える電子式スイッチを含むことができる。スイッチ部52は、グリップ部108の前方側の開口108aに突出部52aが突出するように、グリップ部108に取り付けられる。スイッチ部52は、突出部52aを後方に押し込むことによって複数のモードを切り替えるように構成される。例えば、全体オフ状態から、1回目の押し込みによってモータ41に電流を供給して送風を開始し、2回目の押し込みによって発光部10に電流を供給して発光を開始し、3回目の押し込みによって発光部10の電流をオフにしてヒータ44に電流を供給して加熱を開始し、4回目の押し込みによって全体オフ状態にすることができる。スイッチ部52は、複数の電気スイッチを含むことができる。スイッチ部52は、発光部10への給電を開始または停止するための発光制御スイッチを含んでもよく、この発光制御スイッチは光照射装置100の姿勢に応じて給電を開始または停止するように構成されてもよい。この発光制御スイッチは、一例として、光照射装置100が所定の姿勢(例えば、発光部10が頭部に向いた姿勢)において、発光部10に給電を開始するように構成されてもよい。

0050

送風部40には、発光部10が装着されたとき当該発光部10に電流を供給するための電気ケーブル126が設けられる。第1接点部36は、第2接点部38と電気的に接続されるための接点を有しており、電気ケーブル126によって制御部50の出力部に電気的につなげられている。通路部118は、制御部50から発光部10に繋げられる電気ケーブル126をヒータ44の熱から保護するための通路である。特に、電気ケーブル126は、送風部40の外殻である筐体110の例えば内側に設けられる管状の通路部118を通じて配線される。通路部118は、電気ケーブル126を収容するために、筐体110の下方に設けられる。

0051

電源部124は、電源ケーブル(不図示)から供給された電力を制御部50に送るための電気回路で、グリップ部108に収容されて固定される。電源部124は、整流回路平滑回路が含まれてもよい。

0052

筒状部82は送風部40の第1方向P側端部に設けられる中空筒状の部位である(図1も参照)。筒状部82の内側には空気流42を送出する送出口114が形成される。筒状部82は後述する発光部10の嵌合筒部84と嵌合する。特に、筒状部82の少なくとも先端部は嵌合筒部84の内側に収容される。図12は、筒状部82と後述する嵌合筒部84の拡大断面図である。筒状部82には、送風部40に発光部10を取り付けおよび取り外し可能に装着するための着脱機構が設けられる。特に、筒状部82には、筐体110の前方に設けられる嵌合外周面82aと、嵌合外周面82aに設けられた爪部82bとが設けられる。嵌合外周面82aは、例えばその後方側の領域より小径に形成される。爪部82bは嵌合外周面82aに1つまたは複数(例えば2個)設けられてもよい。嵌合外周面82aは嵌合筒部84の嵌合内周面84aに嵌合するように構成される。爪部82bは後述する嵌合筒部84の段部84bに係合するように構成される。

0053

(発光部)
発光部10は、図3に示すように、ハウジング30と、通気口86と、カバー部材18と、フード部材15と、配線基板13と、電子部品14と、複数の発光素子20と、第2接点部38と、嵌合筒部84と、を含む。

0054

ハウジング30は、その内部に発光部10の主要な構成要素を収容して保持するための中空の略円筒状の部材である。ハウジング30は、複数の発光素子20を固定する環状の配線基板13を収容する収容筒部31と、送風部40の第1方向P側の端部40aに設けられる筒状部82に嵌合する嵌合筒部84と、収容筒部31と嵌合筒部84の間に設けられる中間筒部17と、を含む。図3に示すように、中間筒部17は配線基板13の外径より小さな内径を有する。この内径が大きい場合に比べて、空気流42が配線基板13の内側に当たって拡散する割合を小さくできる。中間筒部17は送風部40の筒状部82の前方端の外径より小さな内径を有する。この内径が大きい場合に比べて、中間筒部17は空気流42の拡散を抑えて中心部寄りに集めることができる。空気流42を中心部寄りに集めることで、光束28に照らされる被照射部70に効率的に空気流42を送ることができる。

0055

通気口86は、ハウジング30の内部と外部とを連通する開口で、ハウジング30の中間筒部17の外周部に1または複数(例えば4つ)形成される。通気口86を設けることで、ハウジング30の内部の空気の換気を促し、被照射部70の温度上昇を抑えることが可能になる。ハウジング30は、例えば樹脂材料からモールド成型工程により形成することができる。

0056

カバー部材18は、図5〜7に示すように、前後方向(方向X)に対して垂直に設けられる略円盤状の部材で、内周部18jと外周部18kとを有する。カバー部材18は送風部40の第1方向P側にて空気流42の周囲を囲む形状に形成される。カバー部材18は中空環状に形成されてもよい。カバー部材18が中空に形成されることで空気流42の抵抗を抑制することができる。カバー部材18は、例えば光の透過性が良好な樹脂材料からモールド成型工程により形成することができる。カバー部材18の前方側には前方に向かって突出する複数(例えば24個)の突出部19が設けられている。突出部19は円筒の先端に半球を結合したような砲弾形状を有している。図6に示すように、カバー部材18は複数の発光素子20それぞれの先端部を収容する複数の凹部19bを有する。凹部19bは、カバー部材18の後方側において前方側に窪むように複数(例えば24個)設けられる。凹部19bは突出部19に対応している。言い換えると、カバー部材18は、複数の凹部19bが設けられる面と反対側の面に第1方向P側に突出する複数の突出部19を有する。

0057

フード部材15は、図8、9に示すように、前後方向(方向X)に延在する中空円筒形状の部材で、内周部15jと外周部15kとを有する。フード部材15は、例えば樹脂材料からモールド成型工程により形成することができる。フード部材15は、カバー部材18より光透過性の低い材料から形成されてもよい。フード部材15の内面には反射面が形成されてもよい。フード部材15はカバー部材18と一体化した状態で発光部10に取り付けおよび取り外し可能に形成されてもよい。

0058

発光部10は、複数の発光素子20を固定するプリント配線板である配線基板13を含む。配線基板13は、図11に示すように、前後方向に対して垂直に設けられる略円板形状を有する。配線基板13は送風部40の第1方向P側にて空気流42の周囲を囲む環形状を有する(図1、3も参照)。配線基板13は内周部13jと外周部13kとを有する。配線基板13は、外周部13kがハウジング30の段部にネジ締めや接着によって固定される。電子部品14は、複数の発光素子20に流れる電流を制限する抵抗や電圧を平滑するコンデンサなどを含んでもよい。電子部品14は、例えば配線基板13の前面部や後面部に半田付けによって固定されている。

0059

複数の発光素子20は、図10、11に示すように、配線基板13の前面側に、周方向略等間隔で配置される複数(例えば24個)のLED20mを含んでいる。LED20mとしては、特別の制限はないが、実施の形態の光照射装置100では、波長が620〜670nm(赤色)のLEDを選択している。例えば638nmの赤色光を、光量時間積が1平方センチメートル当たり1J(=W・s)から1.5J(=W・s)にて用いることで皮下組織の活性化に効果があるとの知見を得ている。この場合に、照射時間を調整することで、光量は被照射部70が日焼けなどの損傷を受けない程度の範囲に、より好ましくは使用者が痛痒を感じない程度の範囲に抑えることが望ましい。また、1箇所の1回の照射時間が3秒から30秒の範囲、より好ましくは5秒から20秒の範囲で上記の光量時間積が得られるように複数の発光素子20の光量を設定してもよい。

0060

第2接点部38は、図13に示すように、第1接点部36と電気的に接続されるための接点を有しており、電気ケーブル128によって複数の発光素子20に電気的につなげられている。第2接点部38は、例えば嵌合筒部84の内周部に設けられている。送風部40に発光部10を取り付けられた状態で、第2接点部38の2個の接点が第1接点部36の2個の接点のそれぞれに電気的に接続される。

0061

嵌合筒部84には、図12に示すように、送風部40に発光部10を取り付けおよび取り外し可能に装着するための着脱機構が設けられる。嵌合筒部84には、ハウジング30の後方に設けられる嵌合内周面84aと、嵌合内周面84aに形成された段部84bとが形成される。段部84bは嵌合内周面84aに1つまたは複数(例えば2個)設けられてもよい。嵌合内周面84aは、筒状部82の嵌合外周面82aに嵌合するように構成される。段部84bは筒状部82の爪部82bに係合するように構成される。

0062

(電流制限部)
電流制限部32は、発光部10が被照射部70から所定の距離以上に離れると、発光部10に供給する電流を遮断または減らすように構成される。電流制限部32は、センサ部32aを含み、センサ部32aの状態に応じて発光部10に供給する電流を遮断または減らすように構成される。センサ部32aには、機械的な接触に対応して出力状態が変化するリミットスイッチや、光や音波を利用した距離センサを採用することができる。実施の形態の光照射装置100では、図3に示すよう、センサ部32aがハウジング30の外周部に取り付けられている。発光部10において、センサ部32aは、第1方向P側に張り出す張出部である先端部32eを有する。センサ部32aは先端部32eが被照射部70に接して押し込まれるとオンになるリミットスイッチ32bを内蔵している。

0063

図13に示すよう、リミットスイッチ32bは発光部10に直列に接続されており、非使用時はオフで、先端部32eが被照射部70に接するとオンになり発光部10に通電する。つまり、発光部10は先端部32eが被照射部70に接触したタイミングで発光を開始するように構成される。先端部32eの位置を調整することで、通電と非通電の切り替え距離を所望の距離に設定することができる。また一例として、発光部10は、先端部32eが被照射部70に接触したタイミングから予め設定されたタイマー時間が経過したら発光を停止するように構成してもよい。また別の一例として、発光部10は、張出部である先端部32eが被照射部70に接触したタイミングから予め設定されたタイマー時間が経過したとき、音、振動および光の少なくとも何れかを用いた合図を出力するようにしてもよい。このような合図は後述する合図出力部34を備えることで出力することができる。なお、これらの動作タイミングとしては、先端部32eが被照射部70に接触したタイミングに代えて、先端部32eが被照射部70に予め設定された距離以下に接近したタイミングを用いるようにしてもよい。

0064

(合図出力部)
合図出力部34は、所定のタイミングで、音、振動および光の少なくとも何れかを用いた合図を出力するように構成される。合図出力部34は、発光部10または送風部40に設けられる。光照射装置100では、図3に示すように、合図出力部34はハウジング30の外周部に設けられている。実施の形態の光照射装置100では、合図出力部34は、発光部10への電流の供給開始から所定の時間経過したタイミングで合図を出力するように構成される。合図出力部34は、図13のブロック配線図に示すように、発光部10への通電開始後に設定したタイマー時間を経過すると出力状態がオフからオンに変化するタイマー手段34aと、タイマー手段34aの出力状態がオンであるときにビープ音34eを発生させるブザー手段34bとを含んでいる。タイマー手段34aは発光部10が通電状態になることでアクティブになり、時間のカウントを開始する。タイマー手段34aは所定の時間カウントが経過するとブザー手段34bに通電してビープ音34eを発生させる。発光部10が非通電状態になるとタイマー手段34aはリセットされ、ブザー手段34bは休止する。さらに、発光部10が通電状態になると、タイマー手段34aはアクティブになり、合図出力部34は上記の動作を繰り返す。

0065

次に、このように構成された光照射装置100を使用する方法を説明する。
(1)第1の使用形態
第1の使用形態は、送風部40は非稼働状態として、発光部10の発光機能のみを使用する。このモードを第1モードと表記する。まず、スイッチ部52を操作して、光照射装置100を第1モードに切り替える。この状態では、電流制限部32が働いており、発光部10は非発光状態にある。発光部10を頭部に接近させて先端部32eが被照射部70に接すると、発光部10は通電され発光を開始して被照射部70に光束28を照射する。これと同時にタイマー手段34aが起動し、例えば設定した10秒が経過するとブザー手段34bからビープ音34eを発生させる。使用者は、ビープ音34eに応じて、発光部10を一旦頭部から離す。この状態で発光およびビープ音34eは停止する。使用者が、発光部10を頭部の別位置の被照射部70に接近させて置くことで先端部32eが被照射部70に接すると、上記と同様の動作を繰り返す。これらの動作を繰り返すことで頭部の所望の範囲に光束28を受けることができる。

0066

(2)第2の使用形態
第2の使用形態は、送風部40を非加熱の涼風を送風する状態にして、発光部10の発光機能と共に使用する。このモードを第2モードと表記する。まず、スイッチ部52を操作して、光照射装置100を第2モードに切り替える。この状態では、送風部40が送出した非加熱の空気流42が発光部10の中孔部16を通過して出口部16bから吐き出されている。発光部10を頭部に接近させると、頭部には空気流42が当たる。さらに、発光部10を頭部に接近させて先端部32eが被照射部70に接すると、発光部10は通電され発光を開始して被照射部70に光束28を照射する。つまり、この状態では被照射部70には非加熱の空気流42と光束28とが同時に当たる。第1の使用モードと同様に、合図出力部34が稼働することで、所定のタイミングでビープ音34eが発生する。使用者は、ビープ音34eに応じて、使用者が、発光部10を頭部の別位置の被照射部70に置くことで上記と同様の動作を繰り返す。これらの動作を繰り返すことで、使用者は、頭部の所望の範囲に非加熱の空気流42と光束28とを同時に受けることができる。

0067

(3)第3の使用形態
第3の使用形態は、送風部40を加温した温風を送風する状態にして、発光部10の発光機能と共に使用する。このモードを第3モードと表記する。まず、スイッチ部52を操作して、光照射装置100を第3モードに切り替える。この状態では、送風部40が送出した加温した空気流42が発光部10の中孔部16を通過して出口部16bから吐き出されている。以下の動作は第2の使用形態と同様であり、この動作を繰り返すことで、頭部の所望の範囲に加温した空気流42と光束28とを同時に受けることができる。

0068

(4)第4の使用形態
第4の使用形態は、発光部10は非稼働状態として、送風部40の送風機能のみを使用する。この場合、発光部10は送風部40から取り外した状態で使用してもよいし、取り付けた状態で使用してもよい。以下は、取り付けた状態で使用する例を説明する。このモードを第4モードと表記する。まず、スイッチ部52を操作して、光照射装置100を第4モードに切り替える。この状態では、送風部40が送出した非加熱または加温した空気流42が発光部10の中孔部16を通過して出口部16bから吐き出される。第4の使用形態によると、使用者は、頭部の所望の範囲に非加熱または加温した空気流42を受けることができる。なお、第4の使用形態では合図出力部34は使用してもよいし、使用しなくてもよい。

0069

光照射装置100は、発光部10の第1方向P側である前方側の少なくとも一部を頭部に接触した状態で使用してもよい。特に、上記の第1から第3の使用形態において、光照射装置100の一部を頭部に接触した状態で使用することができる。このように使用することによって、外側に漏れる光量を減らすことができる。

0070

次に、本発明の実施の形態の光照射装置100の特徴を説明する。
光照射装置100では、カバー部材18は、複数の凹部19bが設けられる面と反対側の面に第1方向P側に突出する複数の突出部19を有する。この構成によると、突出部19が頭髪などのなどの体毛の間に分け入り、頭髪などの体毛の密集を緩和することができる。

0071

光照射装置100では、中間筒部17は送風部40の第1方向端の外径より小さな内径を有する。この構成によると、空気流42を絞って中心部寄りに集めることで、空気流42を光束28に照らされる被照射部70に効率的に送ることができる。

0072

光照射装置100では、中間筒部17には当該中間筒部の内部と外部とを連通する1または複数の開口である通気口86が設けられる。この構成によると、ハウジング30の内部の空気の換気を促し、発光部10の温度上昇を抑えることができる。

0073

光照射装置100は、第1方向Pに流れる空気流42を送出するための送風部40と、被照射部70である皮膚または体毛を照らすための光束28を出力する発光部10と、を備えており、発光部10は送風部40の第1方向P側に設けられている。この構成により、光照射装置100では、被照射部70は光束28を受けることができる。

0074

光照射装置100では、送風部40は被照射部70に向けて空気流42を送出するように構成されているから、被照射部70は光束28と共に空気流42を受けることができる。

0075

光照射装置100では、発光部10には光束28が透過するカバー部材18が交換可能に設けられているから、複数の発光素子20が被照射部70に直接接触する可能性を小さくできる。

0076

光照射装置100では、カバー部材18は第1方向P側に突出する複数の突出部19を有しているから、突出部19は頭髪の間に分け入り、頭髪の密集を緩和することができる。また、光照射装置100では、カバー部材18には複数の発光素子20の少なくとも一部を収容する凹部19bが設けられているから、発光素子20の先端部を凹部19bに収容できる。また、光照射装置100では、カバー部材18は紫外線光を減衰させる材料から形成されているから、カバー部材18は光束28の紫外線光を減衰させることができる。

0077

光照射装置100では、カバー部材18は、第1方向Pである前後方向で送風部40側に後退している後退領域18aと、後退領域18aより第1方向Pで前方に前進している前進領域18bと、を含んでいるから、カバー部材18は被照射部70の湾曲形状に対応することができる。

0078

光照射装置100では、発光部10に、第1方向P側で光束28を囲むフード部材15が設けられているから、フード部材15は光束28を蔽うことができる。

0079

光照射装置100では、発光部10は、複数の発光素子20を含んでいるから、発光部10は複数の発光素子20によって発光することができる。

0080

光照射装置100では、複数の発光素子20は、第1方向Pである前後方向において、第1方向Pで送風部側に後退している発光素子20aと、後退している発光素子20aより第1方向で前進している発光素子20bと、を含んでいるから、複数の発光素子20は被照射部70の湾曲形状に対応することができる。

0081

光照射装置100では、複数の発光素子20の少なくとも一部は、第1方向Pである前後方向に対して傾斜して設けられているから、複数の発光素子20は第1方向Pから傾斜する発光素子を含むことができる。

0082

光照射装置100では、複数の発光素子20の少なくとも一部は空気流42が通過する領域に配置されているから、複数の発光素子20は空気流42が通過する領域に配置される発光素子を含むことができる。

0083

光照射装置100では、発光部10は、複数の発光素子20のいずれかに電気的に接続される電子部品14の少なくとも一部が空気流42が通過する範囲に配置されているから、発光部10は空気流42が通過する領域に配置される電子部品を含むことができる。

0084

光照射装置100では、発光部10が被照射部70から所定の距離以上に離れると、発光部10に供給する電流を遮断または減らすように構成される電流制限部32を備えているから、被照射部70から離れた場合に発光部10の電流を変化させることができる。

0085

光照射装置100では、所定のタイミングで使用者が知覚できる合図を出力するように構成される合図出力部34を備えているから、使用者は合図によって所定のタイミングの到来を知覚することができる。

0086

光照射装置100では、合図出力部34は、発光部10への電流の供給開始から所定の時間経過したタイミングで、音、振動および光の少なくとも何れかを用いた合図を出力するように構成されているから、使用者は、音、振動および光の少なくとも何れかにより所定の時間が経過したタイミングの到来を知覚することができる。

0087

光照射装置100では、発光部10は、送風部40に対して取り付けおよび取り外し可能に設けられており、送風部40は、発光部10に電流を供給するための第1接点部36を有し、発光部10は、送風部40に取り付けられた状態にて第1接点部36に電気的に接続される第2接点部38を有しているから、光照射装置100は発光部10を取り外すことができる。

0088

以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。

0089

(変形例1)
光照射装置100では、赤色光を出力するLEDを使用する例について説明したが、これに限られない。例えば、緑色や青色の光を出力するLEDを使用してもよく、異なった色の光を出力するLEDを組み合わせて使用してもよい。

0090

(変形例2)
光照射装置100では、発光素子としてLEDまたはLDを使用する例について説明したが、これに限られない。例えば、有機EL素子など他の種類の発光素子を使用してもよい。

0091

(変形例3)
光照射装置100では、送風部40が主に手持ち式のヘアドライヤの形態を有する例について説明したが、これに限られない。光照射装置の送風部はスタンドに支持されてもよい。また、光照射装置は、頭部の少なくとも一部を収容する椀型の収容部を有し、送風部と発光部とが当該収容部内に設けられてもよい。

0092

(変形例4)
光照射装置100の発光部10では、複数の発光素子20が実質的に回転対称な位置において一重の円環状に配置される例について説明したがこれに限られない。複数の発光素子は多重の環状に配置されてもよい。複数の発光素子は点対称または線対称な位置に配置されてもよい。複数の発光素子は点対称でなく線対称でもない非対称な位置に配置されてもよい。複数の発光素子はアレイ状またはマトリックス状に配置される部分を含んでもよい。

0093

(変形例5)
本発明の光照射装置には、マイナスイオンを含む空気を送出する手段や、水や美容液などの液体微粒化したミストを送出する手段などを備えてもよい。

0094

[態様1]
上述した光照射装置を、被照射部位に照射される光が被照射部位における発毛又は育毛を促進することが可能な638nmを含む所定の範囲の波長及び照射エネルギーとなるように構成するための態様について説明する。

0095

態様1の光照射装置は、送風部から送出される空気の温度の範囲において、638nmを含む所定の範囲の波長の光が出力されるような温度特性を有するLEDを使用する、または、638nmを含む所定の範囲の波長の光がLEDから出力されるようにLEDの温度特性を補償することが可能な回路を搭載する。

0096

このような温度特性を有するLEDとして、例えば、商業的に入手可能なLEDランプを使用可能である。図14は、このLEDランプの温度特性を示す。本発明者は、このLEDランプが標榜された温度特性を有することを実験により検証した。環境雰囲気温度を25℃、35℃、45℃、及び55℃に設定し、30mA、40mA、及び50mAの電流をLEDに供給して120分間連続点灯させ、パワーメータにより光強度を測定し、分光器により光の波長を測定した。最大定格である50mAの電流を供給したときの各環境雰囲気温度における光強度の時間変化と、波長のピーク値の時間変化を図14に示す。温度の上昇に伴って波長のピーク値は長波長側にずれるが、いずれの環境雰囲気温度においても、波長のピーク値は、638nmを含む634nm〜639nmの範囲にある。また、光強度は、環境雰囲気温度によらず、ほぼ一定に保たれた。このように、上記の型番のLEDを使用することにより、送風部から送出される空気の温度の範囲において、638nmを含む所定の範囲の波長の光が出力されることが確認された。

0097

態様1の光照射装置は、送風部から送出される空気の温度の範囲において、638nmを含む所定の範囲の波長の光が出力されるような温度特性を有するLEDを使用するか、又は、638nmを含む所定の範囲の波長の光がLEDから出力されるように温度特性を補償することが可能な回路を搭載するので、送風部から送出される空気がLEDに当たって、LEDが送風部から送出される空気により加温されても問題ない。したがって、態様1の光照射装置は、上述した光照射装置100のように、送風部から送出される空気流の外側の外周部に発光部が設けられてもよいが、逆に、空気流の内側の中央付近に発光部が設けられてもよいし、送風口の全面にわたって発光部が設けられてもよい。発光部は、被照射部位に光を照射する際に送風部と被照射部位との間になる位置に設けられてもよい。

0098

[態様2]
態様2の光照射装置は、光照射装置の送風部から送出される空気によりLEDが加温されない、又は加温されにくいような位置関係で送風部とLEDを搭載する。すなわち、発光部は、被照射部位に光を照射する際に送風部と被照射部位との間から外れる位置に設けられる。例えば、上述した光照射装置100のように、送風部から送出される空気流の外側の外周部に発光部が設けられてもよい。

0099

態様2の光照射装置は、送風部から送出される空気流の温度による影響を受けにくい位置にLEDが配置されるので、常温において638nmを含む所定の範囲の波長の光が出力されるようなLEDであれば、送風部から送出される空気流の温度において638nmを含む所定の範囲から外れる波長の光が出力されるような温度特性のLEDでも使用可能である。

0100

[態様3]
態様3の光照射装置は、被照射部位又はその近傍に照射される光の波長又は照射エネルギーを検知し、検知された波長又は照射エネルギーに基づいてLEDから出力される光の波長又は照射エネルギーを動的に制御する。

0101

態様3の光照射装置は、被照射部位に照射される光の波長又は照射エネルギーを検知するための光検知部を備える。制御部は、光検知部により検知された被照射部位に照射された光の波長又は照射エネルギーに基づいて、被照射部位に照射される光が所定の波長及び照射エネルギーとなるように発光部又は回路を制御する。これにより、温度などの影響によりLEDの特性が変化し、被照射部位に照射される光が所定の波長及び照射エネルギーの範囲から外れたとしても、LEDやLEDに電力を供給するための回路を動的に制御することにより、被照射部位に照射される光が所定の波長及び照射エネルギーとなるようにすることができるので、被照射部位における発毛及び育毛の効果を発揮させることができる。

0102

態様1〜3の光照射装置は、被照射部位の温度を検知するための温度検知部を備えてもよい。この場合、制御部は、温度検知部により検知された被照射部位の温度に基づいて、被照射部位の温度が所定の範囲の温度となるように発光部、送風部、又は回路を制御する。これにより、被照射部位の温度を、発毛及び育毛の効果を高めることが可能な温度に保つことができる。また、光の照射により被照射部位の温度が上昇して火傷などが生じないように、適切に温度を制御することができる。

0103

態様1〜3の光照射装置は、被照射部位に光を照射する際に被照射部位の周囲の部位に当接し、被照射部位と発光部及び送風部との間を離隔するために設けられたスペーサーを備えてもよい。この場合、光検知部又は温度検知部は、スペーサーに設置されてもよい。これにより、より被照射部位に近い位置で、照射される光や温度を検知することができ、光の波長及び照度や温度をより精確に制御することができる。

0104

[実施例1:マウスの発毛実験]
上述した実施の形態に係る光照射装置を試作し、試作機を使用してマウスの発毛実験を実施した。試作機の発光部の波長域は620〜640nmであり、照射エネルギーは1.0J/cm2であり、送出される温風の温度は室温下で約42℃である。

0105

週齢のC3H/He系雄マウス(日本エスエルシー株式会社)を購入し、1週間の予備飼育の後、7週齢から実験を開始した。被験群1、被験群2、コントロール群の3群各6匹のマウスをポリカーボネートケージに収容し、室温23℃±3℃において、1日あたり12時間照明して飼育した。日本農産工業株式会社標資料及び水を自由に摂取できるようにした。

0106

まず、各個体の体幹背部被毛剪毛し、被験群1には、実験開始から1、3、6、8、10、13、15、17、20、22、24、27、29、31、34、36、及び38日目にLED光を1分間照射するとともに温風を送風し、被験群2には、被験群1と同じ日にLED光を1分間照射するが送風は行わず、コントロール群には、LED光を照射せず送風も行わなかった。実験開始から10、17、22、27、34、及び41日目に剪毛部を撮影し、画像解析ソフトウェアを使用して剪毛部に対する発毛部の面積割合を算出し、育毛率とした。

0107

図15は、マウスの発毛実験の結果を示す。被験群1及び被験群2の個体では17日目より発毛が確認された。34日目には被験群1の個体の育毛率がコントロール群に対して有意な差を示した。41日目には被験群2の個体の育毛率もコントロール群に対して有意な差を示した。被験群1の個体の育毛率は、被験群2の個体の育毛率よりも高いことが分かる。このように、赤色LED光を照射するだけよりも、赤色LED光の照射に加えて温風を送風する方が、毛の成長により有効であることが確認された。

0108

各試験群の実験開始前と41日目の毛を光学顕微鏡により撮影して比較した。実験開始前のマウスの剃毛から無作為選別した毛と、実験開始から41日目に同じマウスの発毛部の毛の先端部、毛乳頭毛幹部の画像を比較した。毛先については、被験群1と被験群2では、毛先が2〜3本に割れ現象が改善され、特に被験群1では、毛先まで力強い状態であった。毛乳頭については、被験群1では、濃くはっきりした組織像が観察された。被験群2では、実験開始前よりも改善傾向にあるが、透過率が比較的高く、組織密度が低いことが示唆された。毛幹部については、被験群1では、全ての毛幹部に濃くはっきりした像が観察された。被験群2では、一部を除きはっきりとした像が観察された。これらの結果から、赤色LED光の照射により毛質が改善され、ヘアケア効果が得られることが確認された。これは、毛成長因子が毛質の改善に積極的に作用する可能性を示唆していると考えられる。毛質の改善効果についても、赤色LED光を照射するだけよりも、赤色LED光の照射に加えて温風を送風する方が、より有効であることが示唆された。

0109

[実施例2:ヒトの発毛実験]
実施例2と同様の試作機を使用して、ヒトの発毛実験を実施した。薄毛ケアやヘアケアを実施することを望んでいて、生活習慣病等を罹患していない被験者を募り、女性12名(38〜55歳)、男性8名(41〜67歳)、計20名(平均年齢46.5歳)を対象として実験を実施した。なお、実験開始時の被験者の頭髪の状態は個人差が大きく、薄毛履歴についても大きく異なっており、バックグラウンド統一することは難しいため、これらの個人差は考慮しない。

0110

本実験は、2013年に修正されたヘルシンキ宣言に則って実行した。実験期間中も、被験者の通常の生活習慣で生活を続けさせ、特段の制限は行わなかったが、サプリメントの摂取や、新たな運動の開始などは禁止した。

0111

全ての被験者について、実験開始から2〜3ヶ月間はコントロールのためのプラセボ期間とし、不可視光線が照射される旨を告げ、その不可視光線が薄毛ケアやヘアケアに有効である可能性を暗示しつつ、実際にはLED光を照射しない実験機を使用させた。その後、実施例2と同様の試作機に交換して使用を継続させ、赤色LED光の照射と温風の送風を行わせた。試作機による赤色LED光の照射時間、使用回数に制限は設けなかったので、照射エネルギーは個々の被験者のヘアードライヤーの使用習慣に依存する。

0112

被験者の頭髪を撮影した画像からは、試作機の使用開始から約2〜3ヶ月後には、全ての被験者について発毛、増毛が観察された。

0113

従来の発毛実験の解析においては、実験開始前に被験者の体毛を剃毛し、皮膚にマーキングを付すことにより測定部位再現性を担保していたが、この解析手法では、被験者への負担が大きく、社会生活にも支障をきたしうる。そのため、本実験では、第1の解析手法として、色相ヒストグラム法による解析を行った。被験者の頭部を撮影した画像を色相に分解し、それを2値化することにより、頭髪の面積比率を算出した。第1の解析手法は、定性的に発毛、増毛を観察するのに適しているが、撮影条件を毎回再現することが困難であるため、定量的な解析には難がある。

0114

したがって、定量的な解析により適した第2の解析手法として、2値化メッシュ法による解析を行った。被験者のの位置と被験者の横臥位位置の物理的な空間座標により、被験者の撮影対象頭頂部撮影位置各被験者が設定するとともに、毎回同一撮影装置を使用して撮影することにより、再現性を高めた。

0115

頭髪の毛間隔は、頭頂部、側頭部などの部位により差があるものの、男女問わず700〜1200μm程度であり、平均すると780±180μmであった。被験者の測定部位の画像を、この毛間隔のメッシュに分割し、各メッシュに毛孔からの毛髪があるか否かで2値化することにより、発毛状況を表現した。このような解析手法によれば、毛染めなどの影響を受けることなく発毛状況を解析することができることが分かった。

0116

図16は、頭髪が生えていないメッシュの数を計数した結果を示す。計数値が少ないほど、頭髪が生えている部分が多いことになるので、計数値の減少は発毛増毛効果があったことを示す。図16から明らかであるように、全ての被験者において発毛増毛の効果が認められた。被照射部位は、一人平均3.5部位であり、平均照射時間は、一部位につき約10秒である。何らかの副作用不快感訴えた被験者はおらず、女性の被験者の全員が、「やかな髪になった」、「髪がまとまり易くなった」など、ヘアケアに効果があったと報告した。

0117

このように、本発明者らによる実験により、本実施の形態の光照射装置が頭髪の発毛及び育毛を促す効果を有することが確認された。

0118

(発光部)
つづいて、発光部の別の例について説明する。図17は、本実施例の発光部200を斜め上方から見た上面斜視図である。発光部200は、図1〜3に示した発光部10に代えて光照射装置100に搭載されてもよいし、発光部10を構成するフード部材15、ハウジング30などの部材とともに光照射装置100に搭載されてもよい。

0119

本実施例の発光部200において、複数の発光素子20は、空気流42を囲むように環状に配置され、複数の発光素子20の位置を頂点とする多角形の内側に光軸が傾斜するように設けられる。これにより、複数の発光素子20から発せられる光を集光して被照射部位に照射することができるので、光の照射効率を向上させることができる。複数の発光素子20は、好ましくは、正多角形の頂点の位置に配置され、それぞれの発光素子20の光軸が、その正多角形を底面とする正多角錐側稜を構成するように設けられる。また、複数の発光素子20から被照射部位に光を照射する際には、好ましくは、被照射部位がその正多角錐の頭頂部の位置となるように調整される。したがって、複数の発光素子20の光軸の角度は、複数の発光素子20により形成される正多角形の外接円の半径と、正多角形により規定される平面から被照射部位までの距離に応じて定められてもよい。

0120

複数の発光素子20は、環状、半円状、円弧状に配置されてもよい。複数の発光素子20の位置を頂点とする多角形の内側に、更に複数の発光素子20が配置されてもよい。例えば、同心円状に配置された複数の環を構成するように複数の発光素子20が配置されてもよい。また、複数の発光素子20の光軸が1点に集中するように複数の発光素子20が配置されてもよいし、2以上の交点が存在するように複数の発光素子20が配置されてもよい。複数の発光素子20の光軸の交点が空気流42の中心と重なるように複数の発光素子20が配置されてもよいし、重ならないように配置されてもよい。複数の発光素子20の光軸の交点が複数存在する場合、それらの交点の重心が空気流42の中心と重なるように複数の発光素子20が配置されてもよい。

0121

図18(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部200の平面図、正面図、及び背面斜視図である。発光部200は、複数の発光素子20が配置された配線基板13を挟持する上側ケース210及び下側ケース220を備える。上側ケース210には、複数の発光素子20に対応する位置に開口部212が設けられる。複数の発光素子20は、砲弾型の封止部の少なくとも一部が開口部212から突出するように設けられる。

0122

図19は、本実施例の発光部200の構成部材を模式的に示す。本図は、発光部200を構成する複数の部材の配置関係を模式的に示すものであるから、各部材の向きや縮尺などは必ずしも精確ではない。発光部200は、被照射部位に近い側から順に、上側ケース210、配線基板13、及び下側ケース220を備える。

0123

発光部200は、被照射部位に近い上側ケース210側が前方となり、被照射部位から遠い下側ケース220側が後方となるように、光照射装置100に搭載されるが、上記の複数の部材を組み立てて発光部200を製造する際には、下側ケース220の上に、配線基板13、上側ケース210を順に積み上げていくことになるので、以降の説明では、本図に示すように、配線基板13の配置面に鉛直な方向を上下方向と呼び、発光素子20が配置される側を上と呼ぶ。

0124

図20(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部200の上側ケース210の上面斜視図、背面斜視図、及び平面図である。上側ケース210には、発光素子20と対応する位置に開口部212が設けられる。上側ケース210の上面は、外周側から中心側に向けて低くなるように設けられる。すなわち、上側ケース210の上面は、外周側が被照射部位の方に前進し、中心側が送風部40の方に後退するように形成される。また、上側ケース210の開口部212の中心側の側面212jは、斜め上方に面するように傾斜がつけられている。これにより、複数の発光素子20から被照射部位に向けて斜め前方に発せられた光の一部が上側ケース210により遮蔽又は拡散されるのを低減させることができる。また、光軸が環の中心の方へ傾斜するように設けられた複数の発光素子20が上側ケース210と接触して光軸の方向がずれてしまうのを防ぐことができる。

0125

図21(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部200の配線基板13の上面図、正面図、及び背面図である。配線基板13は、ドーナツ状の形状を有しており、複数の発光素子20が空気流42を囲むように環状に配置される。配線基板13に複数の発光素子20が配置される際には、複数の発光素子20の光軸が配線基板13の上面に対して鉛直上向きになるように配置されるが、後述するように、発光部200が組み立てられる際に、複数の発光素子20の光軸が環の中心の方へ傾斜するように複数の発光素子20の電極端子23が曲げられる。配線基板13には、配線基板13と下側ケース220とを位置合わせするための切欠部24が設けられる。また、配線基板13には、複数の発光素子20の電極端子23を制御部50に接続する配線を通すための配線孔26が設けられる。

0126

図22(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部200の下側ケース220の上面斜視図、正面図、及び背面斜視図である。下側ケース220は、配線基板13を載置するための底面部224と、配線基板13が底面部224に載置されたときに配線基板13の内側の開口に挿嵌される筒部222とを備える。筒部222には、複数の発光素子20のそれぞれを、複数の発光素子20の位置を頂点とする多角形の内側の斜め下方から受けるための受け部229が設けられる。底面部224には、配線基板13と制御部50とを接続する配線を通すための配線孔226と、配線基板13の切欠部24を係止するための係止部228が設けられる。

0127

図23(a)(b)は、それぞれ、本実施例の発光部200の配線基板13と、配線基板13が載置された下側ケース220の上面斜視図である。配線基板13に設けられた複数の切欠部24が、下側ケース220に設けられた複数の係止部228に係止されるように、配線基板13が下側ケース220の底面部224に載置される。このとき、配線基板13の配線孔26と、下側ケース220の配線孔226は、同じ位置に重なるように構成される。したがって、配線基板13からの配線を、配線孔26及び配線孔226に通して、下側ケース220の後方の制御部50へ接続することができる。

0128

下側ケース220の底面部224は、配線基板13を覆うように構成される。これにより、空気流42が配線基板13に直接当たらないように保護することができるので、加熱された空気流42により発光素子20が加熱されたり、空気流42に乗って異物などが配線基板13に当たったりするのを抑えることができる。また、配線基板13において発生した熱を下側ケース220の底面部224を介して効率良く放熱することができる。空気流42に含まれる水分により配線基板13や発光素子20に結露などが生じないようにするために、下側ケース220は防水加工されてもよい。

0129

受け部229は、発光素子20の砲弾型の封止部の側面の一部が当接するように、封止部の外径とほぼ同じ又は封止部の外径よりもやや大きい内径を有する半円筒の一部が発光素子20と同じ角度に傾斜された凹面の形状を有する。これにより、発光素子20において発生した熱を、受け部229を介して下側ケース220から効率良く放熱することができるので、発光素子20の温度上昇に起因して被照射部位に照射される光の波長がずれるのを抑えることができる。また、受け部229が発光素子20を斜め下方から支持するので、発光素子20が更に環の中心側に傾いて光軸がずれてしまうのを抑えることができる。受け部229は、発光素子20の封止部以外の任意の部位が当接するように設けられてもよい。同様に、上側ケース210が複数の発光素子20の少なくとも一部と当接するように設けられてもよい。

0130

上側ケース210及び下側ケース220は、熱伝導率の高い樹脂により形成されるのが好ましい。これにより、配線基板13及び発光素子20において発生した熱を効率良く外部へ放熱することができるので、配線基板13及び発光素子20の温度上昇による不具合を抑えることができる。また、加熱された空気流42が被照射部位に向けて送出される場合であっても、上側ケース210、下側ケース220、配線基板13、及び発光素子20が熱平衡状態に達するまでの時間を長くすることができるので、発光素子20を本来の寿命に保つことができる。上側ケース210又は下側ケース220は、砲弾型LEDの封止部に一般的に使用されるエポキシ樹脂よりも高い熱伝導率を有する樹脂により形成されてもよく、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂により形成されてもよい。上側ケース210又は下側ケース220は、熱伝導率が0.2[W/m・K]以上、好ましくは0.21[W/m・K]以上、より好ましくは0.22[W/m・K]以上、更に好ましくは0.25[W/m・K]以上である樹脂により形成されてもよい。上側ケース210及び下側ケース220を形成するための樹脂として、上側ケース210及び下側ケース220の表面積体積、樹脂の熱伝導率、樹脂の比熱、被照射部位に送風される空気流42の温度、発光素子20及び配線基板13の定格温度などに応じて、必要な冷却効果が得られる樹脂が選択されるのが好ましい。

0131

上側ケース210又は下側ケース220を形成する樹脂は、白色の樹脂であってもよい。例えば、下側ケース220を白色の樹脂で形成することにより、下側ケース220の後方から送出される加熱された空気流42の輻射熱を下側ケース220に吸収させにくくすることができる。また、下側ケース220の背面に鏡面が形成されてもよい。これにより、配線基板13及び発光素子20の温度上昇を更に抑えることができる。

0132

図24(a)(b)は、本実施例の発光部200の寸法図である。図25(a)(b)は、本実施例の配線基板13の寸法図である。本図に示した寸法は一例であり、光照射装置100の寸法や用途などに応じて適宜変更可能である。

0133

図26は、配線基板13に配置された発光素子20の概略断面図である。本図では、砲弾型のLED91を発光素子20として使用する例を示す。図26(a)に示すように、LED91のアノード92とカソード93の両電極端子が配線基板13のスルーホール90に挿入される。アノード92及びカソード93には、ストッパー部94が設けられる。ストッパー部94は、LED91をタイバーから切り離すときに形成されるものであり、アノード92及びカソード93の他の部分よりも幅が広く、複数のLED91に共通する位置に形成される。本実施例の発光部200においては、ストッパー部94が配線基板13のスルーホール90の内部に位置するようにLED91の高さが調整されて配線基板13に半田付けされる。複数の発光素子20は、インサーターなどを使用して自動的に配線基板13に配置されてもよい。

0134

発光部200を製造する際には、図26(b)に示すように、ストッパー部94においてアノード92及びカソード93を折り曲げて、LED91の光軸を傾ける。幅の広いストッパー部94において電極端子を折り曲げるので、より容易にLED91を傾けることができる。また、折り曲げられた部分をスルーホール90により保護することができるので、製造後に傾斜角が変化して光軸がずれるのを抑えることができる。ストッパー部94は、電極端子の他の部分よりも薄く形成されてもよい。これにより、ストッパー部94を更に曲げやすくすることができる。

0135

本実施例の発光部200を製造する方法を説明する。まず、上述したように配線基板13に複数の発光素子20を配置して、ストッパー部94がスルーホール90の内部に位置するように調整し、半田付けにより固定して、余った電極端子を切断する。次に、下側ケース220の底面部224の上に配線基板13を載置し、係止部228により切欠部24を係止して配線基板13を下側ケース220に固定する。つづいて、複数の発光素子20の封止部を環の外側の斜め上方から下側ケース220の受け部229に押し当てることにより、それぞれの発光素子20の電極端子23をストッパー部94において折り曲げ、発光素子20を所定の傾斜角に傾斜させる。複数の発光素子20の傾斜角に合わせて受け部229を形成することにより、発光素子20を受け部229に押し当てるだけで発光素子20を精確に所望の傾斜角に傾斜させることができる。発光素子20を1つずつ受け部229に押し当ててもよいが、複数の発光素子20を一斉に受け部229に押し当てるための押さえ部材を使用してもよい。この押さえ部材は、円錐台の側面の形状を有し、円錐台の上面の半径は、複数の発光素子20の封止部に外接する外接円よりもやや小さく、円錐台の底面の半径は、外接円よりもやや大きい。このような押さえ部材を用いて複数の発光素子20を上方から受け部229に押し当てることにより、複数の発光素子20を同時に傾斜させることができる。これにより、容易かつ精確に複数の発光素子20を所定の傾斜角に傾斜させることができる。最後に、上側ケース210を上から被せて下側ケース220に固定する。

0136

図27は、発光部200の更に別の実施例の構成部材を模式的に示す。本図も、発光部200を構成する複数の部材の配置関係を模式的に示すものであるから、各部材の向きや縮尺などは必ずしも精確ではない。発光部200は、被照射部位に近い側から順に、上側ケース230、配線基板13、及び下側ケース240を備える。本実施例の発光部200の上側ケース230は、上述した押さえ部材の機能を兼ねる。本実施例の発光部200の配線基板13は、図21に示した配線基板13と同様である。本実施例の発光部200の下側ケース220には、通気口244が設けられる。図19〜23に示した発光部200の構成と異なる点について主に説明する。

0137

図28(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部200の上側ケース230の上面斜視図、背面斜視図、及び平面図である。上側ケース230の上面の開口部212よりも内側は、図20に示した上側ケース210と同様に、外周側から中心側に向けて低くなるように設けられる。上側ケース230の上面の開口部212よりも外側には、円錐台状の斜面部232と、開口部212の内側よりも低い底面部234が設けられる。斜面部232の背面には、複数の発光素子20の封止部の側面を、環の外側の斜め上方から下側ケース240の受け部に押し当てるための押さえ部236が形成される。

0138

図29(a)(b)(c)は、それぞれ、本実施例の発光部200の下側ケース240の上面斜視図、正面図、及び背面斜視図である。下側ケース240は、配線基板13を載置するための底面部224と、配線基板13が底面部224に載置されたときに配線基板13の内側の開口に挿嵌される筒部242とを備える。筒部242には、複数の発光素子20のそれぞれを環の中心側の斜め下方から受けるための受け部249が設けられる。本実施例の下側ケース240は、図22に示した下側ケース220に比べて、筒部242の外径が大きいため、受け部249の半円筒状の凹面がより大きく形成されている。これにより、発光素子20の封止部との接触面積がより大きくなるので、より効率良く発光素子20の熱を下側ケース240に伝達することができるとともに、発光素子20をより強く支持することができる。

0139

下側ケース240の筒部242の、複数の発光素子20の頂部が当接する位置の近傍に、後方からの空気流42の一部を下側ケース240と上側ケース230の間の空間に取り入れるための通気口244が設けられる。通気口244から流入した空気は、上側ケース230の背面に当たって複数の発光素子20及び配線基板13に向けて吹き下ろされる。これにより、複数の発光素子20及び配線基板13を効率良く冷却することができる。また、加熱された空気流42が送出されてから、上側ケース230、下側ケース240、配線基板13、及び発光素子20を含む系が熱平衡状態に達するまでの熱時定数をより大きくすることができるので、発光素子20の寿命をより長く保つことができる。通気口は、任意の形状であってよく、下側ケース240又は上側ケース230の任意の任意の位置に設けられてもよい。下側ケース240と上側ケース230の間に隙間を設け、通気口としてもよい。

0140

本実施例の下側ケース240においても、図22に示した下側ケース220と同様に、底面部224が配線基板13を覆うように設けられており、後方から配線基板13への直接の空気の流入が遮断される。そのため、下側ケース240の筒部242に通気口244を設けたが、配線基板13への空気の流入を遮断しないように下側ケース240を構成してもよい。

0141

上側ケース230の開口部212又は空気の流出口に、空気の流れにより音を発生させるためのスリット又はリードを設けてもよい。例えば、送風部40のモータ41の回転周波数同位相低周波数の音を発生させることができるように構成することにより、モータ41の動作音に合わせた和音を発生させてもよい。これにより、耳障りな動作音を和らげることができる。または、モータ41の動作音と逆位相の音を発生させることができるように構成してもよい。これにより、モータ41の動作音を消音又は緩和することができる。

0142

比較的速い流速の空気流42が送出される場合、空気流42の周囲に生じる負圧を利用して、上側ケース230又は下側ケース240に設けられた開口から上側ケース230と下側ケース240の間の空間に空気を流入させてもよい。

0143

本実施例の発光部200を製造する方法を説明する。まず、上述したように配線基板13に複数の発光素子20を配置して、ストッパー部94がスルーホール90の内部に位置するように調整し、半田付けにより固定して、余った電極端子を切断する。次に、下側ケース240の底面部224の上に配線基板13を載置して固定する。つづいて、上側ケース230を上から被せる。このとき、上側ケース230の押さえ部236が複数の発光素子20の封止部を環の外側の斜め上方から下側ケース240の受け部249に押し当てるので、複数の発光素子20の電極端子23をストッパー部94において一斉に曲げて発光素子20を所定の傾斜角に傾斜させることができる。このように、本実施例の構成によれば、上側ケース230を被せて下側ケース240に固定するだけで、複数の発光素子20が所定の傾斜角に傾斜された発光部200を容易に製造することができる。

0144

以上、光照射装置を頭髪などの体毛の発毛及び育毛を促すために使用する例について説明したが、本実施の形態の光照射装置は、他の用途にも使用可能である。

0145

例えば、疼痛を緩和する目的で患部に光を照射するために光照射装置を利用可能である。この場合は、例えば790〜904nmの波長の光を出力するLEDを使用すればよい。この場合も、温風を患部に送風することにより、患部の血行を改善し、患部におけるリラクゼーション効果を高め、角質層の透過率を高めることができる。この場合も、患部に照射される光が上記の所定の波長及び照射エネルギーとなるように、光照射装置が構成される。

0146

また、白斑乾癬などを治療するための紫外線治療器として光照射装置を利用可能である。この場合は、例えば308nm付近の波長の光を出力するLEDを使用すればよい。この場合も、温風を患部に送風することにより、患部の血行を改善し、患部におけるリラクゼーション効果を高め、角質層の透過率を高めることができる。この場合も、患部に照射される光が上記の所定の波長及び照射エネルギーとなるように、光照射装置が構成される。

0147

本実施の形態の光照射装置を、発毛及び育毛を促す目的で使用したり、疼痛を緩和する目的で使用したり、皮膚疾患を治療する目的で使用したりする場合に、発光素子20から照射される光の強度を所定の範囲で変化させながら被照射部位に照射してもよい。一定の強度の光を連続して照射するよりも、光の強度を変化させながら照射する方が、被照射部位に新たな刺激を与え続けることが可能となり、より高い効果が得られることが期待される。また、送風部40から送出する空気流の風量も、所定の範囲で変化させながら被照射部位に送出してもよい。例えば、1/fゆらぎとなるような風量で空気流を送出してもよい。これにより、より高いリラクゼーション効果が得られることが期待される。

0148

10発光部、 13配線基板、 14電子部品、 15フード部材、 16 中孔部、 16b出口部、 17中間筒部、 18カバー部材、 18a後退領域、 18b前進領域、 19 突出部、 19b 凹部、 20発光素子、 21 発光素子、 22 発光素子、 23電極端子、 24切欠部、 26配線孔、 28 光束、 30ハウジング、 32電流制限部、 32bリミットスイッチ、 34 合図出力部、 36 第1接点部、 38 第2接点部、 40送風部、 41モータ、 42空気流、 43インペラ、 44ヒータ、 50 制御部、 52 スイッチ部、 70 被照射部、 82 筒状部、 84 嵌合筒部、 86通気口、 90スルーホール、 91LED、 92アノード、 93カソード、 94ストッパー部、 100光照射装置、 108グリップ部、 110筐体、 114送出口、 116吸入口、 118通路部、 124電源部、 126電気ケーブル、 128 電気ケーブル、 200 発光部、 210 上側ケース、 212 開口部、 220 下側ケース、 222 筒部、 224 底面部、 226 配線孔、 228係止部、 229 受け部、 230 上側ケース、 232 斜面部、 234 底面部、 236押さえ部、 240 下側ケース、 242 筒部、 244 通気口、 249 受け部。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社スリーエスの「 光学ユニット及びその光学ユニットを使ったLED照明器具」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】 効率的な有効光束を照射することができる光学ユニットを提供する。【解決手段】 光学ユニット(2)は、基板に配置されたLED光源の光軸に対して半楕円形状に形成された外郭(22g)と、LED光... 詳細

  • 東芝ライテック株式会社の「 照明装置」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】主光源の調色制御のときに副光源を適切に制御できる照明装置を提供する。【解決手段】照明装置は、主光源、副光源および制御部を備える。主光源は、調色制御によって出射光に対する所定の色成分の光が含まれ... 詳細

  • 三菱電機株式会社の「 照明装置」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】簡易な構成でありながら非常用電源である電池を確実に保持することができる照明装置を提供する。【解決手段】照明装置は、照明器具と、照明器具に形成された第1空間に着脱自在に取り付けられる第1照明具と... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ