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技術 光源モジュール

出願人 株式会社島津製作所
発明者 若林直樹
出願日 2018年8月6日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-147408
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-024242
状態 未査定
技術分野 半導体レーザ ライトガイドの光学的結合
主要キーワード 分散レンズ 変化量δ ファイバコア径 ファスト軸方向 スロー軸方向 FACレンズ レーザ加工用 長波長シフト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月13日)のものです。
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図面 (15)

課題

可視光ダイレクトダイオードレーザ出力変動を小さくすることができる光源モジュールを提供する。

解決手段

互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源1a〜1cと、複数のレーザ光源に対向して配置され、複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズ21と、複数の平行光レンズで平行光にされた複数のレーザ光を縮小させる縮小光学系3と、縮小光学系で縮小された複数のレーザ光を集光してファイバ5に結合する集光レンズ4とを備え、複数の平行光レンズは、ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、平行光レンズの焦点距離と縮小光学系の縮小倍率と集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、複数のレーザ光源の波長の変化量Δλの値とに応じて、複数の波長に対する平行光レンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdが設定されている。

概要

背景

ダイレクトダイオードレーザは、複数の半導体レーザの複数のレーザ光を一つのファイバレンズを用いて合波することで高出力化したレーザである(特許文献1)。従来のダイレクトダイオードレーザは、波長赤外域の0.8μm以上の半導体レーザを用いるのが一般的である。近年、可視域、特に青色の半導体レーザの高出力化が進み、可視光ダイレクトダイオードレーザの開発が行われている。

ダイレクトダイオードレーザでは、図10に示すように、複数の半導体レーザ1a〜1cからのビームコリメートレンズ2a〜2cで平行光に変換し、縮小光学系3を通過した後、集光レンズ4でファイバ5に集光・合波する。

半導体レーザは、電流が流れると、温度が上昇してレーザの中心波長は、図11に示すように、長波長側にシフトする。一般に、レンズは、図12に示すように、波長に対して屈折率が異なる。このため、半導体レーザの長波長シフトが起きると、特にコリメートレンズにおいて色収差が発生し、図13に示すように、集光レンズを通過した後のビームの集光位置が変化してしまう。この色収差により、ファイバ結合率が変化するため、ファイバからの出力が温度・波長変動とともに変化してしまう。

従来の赤外レーザでは、波長に対してレンズの屈折率変化が小さい。例えば、図12では、波長が0.8μm以上であるため,色収差によるファイバ結合率の変化は小さい。

概要

可視光ダイレクトダイオードレーザの出力変動を小さくすることができる光源モジュールを提供する。互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源1a〜1cと、複数のレーザ光源に対向して配置され、複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズ21と、複数の平行光レンズで平行光にされた複数のレーザ光を縮小させる縮小光学系3と、縮小光学系で縮小された複数のレーザ光を集光してファイバ5に結合する集光レンズ4とを備え、複数の平行光レンズは、ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、平行光レンズの焦点距離と縮小光学系の縮小倍率と集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、複数のレーザ光源の波長の変化量Δλの値とに応じて、複数の波長に対する平行光レンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdが設定されている。

目的

本発明の課題は、可視光ダイレクトダイオードレーザの出力変動を小さくすることができる光源モジュールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源に対向して配置され、前記複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズと、前記複数の平行光レンズで平行光にされた複数のレーザ光を縮小させる凸レンズ凹レンズとを有する縮小光学系と、前記縮小光学系で縮小された複数のレーザ光を集光してファイバに結合する集光レンズとを備え、前記複数の平行光レンズは、前記ファイバの出力変動所定値以下に抑制するように、前記平行光レンズの焦点距離と前記縮小光学系の縮小倍率と前記集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλの値とに応じて、前記複数の波長に対する前記平行光レンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdが設定されていることを特徴とする光源モジュール

請求項2

前記複数のレーザ光源の各々は、波長が0.3μm〜0.55μmの半導体レーザからなることを特徴とする請求項1記載の光源モジュール。

請求項3

前記複数の平行光レンズは、コリメートレンズからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光源モジュール。

請求項4

互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源に対向して配置され、前記複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズと、前記複数の平行光レンズで変換された複数のレーザ光を集光してファイバに結合する集光レンズとを備え、前記複数の平行光レンズは、複数のコリメートレンズからなり、前記ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、前記コリメートレンズの焦点距離と前記集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλ〔μm〕の値とに応じて、前記複数の波長に対する前記コリメートレンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdを変えたレンズからなることを特徴とする光源モジュール。

請求項5

前記複数の平行光レンズは、前記複数のレーザ光源から出射されたファスト方向ビームを平行光にするファスト軸コリメートレンズスロー方向のビームを平行光にするスロー軸コリメートレンズからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光源モジュール。

請求項6

互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源に対向して配置され、前記複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズと、前記複数の平行光レンズで変換された複数のレーザ光を集光してファイバに結合する集光レンズとを備え、前記複数の平行光レンズは、前記ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、前記平行光レンズの焦点距離と前記集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλ〔μm〕の値とに応じて、前記複数の波長に対する前記平行光レンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdを変えたレンズで且つ前記複数のレーザ光源から出射されたファスト方向のビームを平行光にするファスト軸コリメートレンズとスロー方向のビームを平行光にするスロー軸コリメートレンズからなることを特徴とする光源モジュール。

請求項7

前記複数の平行光レンズは、Δλ>1.5×10−3μmのとき、vd>138.55×α/d−5.6354、1.0×10−3μm<Δλ≦1.5×10−3μmのとき、vd>96.44×α/d−3.3878、0.75×10−3μm<Δλ≦1.0×10−3μmのとき、vd>76.22×α/d−4.007、0<Δλ≦0.5×10−3μmのとき、vd>66.19×α/d−11.823とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の光源モジュール。

請求項8

請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の光源モジュールを光源モジュールユニットとして複数備え、前記複数の光源モジュールユニットに対向して配置され、前記複数の光源モジュールユニットからの複数のレーザ光を平行光に変換する複数の第2の平行光レンズと、変換された複数のレーザ光を集光して第2のファイバに結合する第2の集光レンズとを備えることを特徴とする光源モジュール。

請求項9

前記複数の第2の平行光レンズは、前記第2のファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、前記第2の平行光レンズの焦点距離と前記第2の集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλの値とに応じて、前記複数の波長に対する前記第2の平行光レンズでの複数の屈折率に基づく第2のアッベ数vdが設定されていることを特徴とする請求項8記載の光源モジュール。

技術分野

0001

本発明は、複数の光源からの光を合波する場合に、光源の温度変動および波長変動を抑制した光学系を備えた光源モジュールに関する。

背景技術

0002

ダイレクトダイオードレーザは、複数の半導体レーザの複数のレーザ光を一つのファイバレンズを用いて合波することで高出力化したレーザである(特許文献1)。従来のダイレクトダイオードレーザは、波長赤外域の0.8μm以上の半導体レーザを用いるのが一般的である。近年、可視域、特に青色の半導体レーザの高出力化が進み、可視光ダイレクトダイオードレーザの開発が行われている。

0003

ダイレクトダイオードレーザでは、図10に示すように、複数の半導体レーザ1a〜1cからのビームコリメートレンズ2a〜2cで平行光に変換し、縮小光学系3を通過した後、集光レンズ4でファイバ5に集光・合波する。

0004

半導体レーザは、電流が流れると、温度が上昇してレーザの中心波長は、図11に示すように、長波長側にシフトする。一般に、レンズは、図12に示すように、波長に対して屈折率が異なる。このため、半導体レーザの長波長シフトが起きると、特にコリメートレンズにおいて色収差が発生し、図13に示すように、集光レンズを通過した後のビームの集光位置が変化してしまう。この色収差により、ファイバ結合率が変化するため、ファイバからの出力が温度・波長変動とともに変化してしまう。

0005

従来の赤外レーザでは、波長に対してレンズの屈折率変化が小さい。例えば、図12では、波長が0.8μm以上であるため,色収差によるファイバ結合率の変化は小さい。

先行技術

0006

特開2005−114977号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、可視から紫外(0.3μm〜0.55μm)での半導体レーザでは、レンズの波長に対する屈折率変化が大きい、即ちレンズの波長分散が大きいため、従来使用するレンズでは、色収差の効果が無視できない。

0008

図14に半導体レーザの波長シフトに対して、ファイバ出力の変動を計算した例を示す。図14から、波長が長くなると、出力変動が大きくなることがわかる。また、vdはコリメートレンズのアッベ数で、一般にvdの値が50以上のレンズは、低分散レンズであり、アッべ数vdの値が50以下のレンズは、高分散レンズとなる。図14ではアッべ数vdが小さくなる、即ちレンズの波長分散が大きくなると、出力変動が増えることがわかる。なお、アッべ数vdは下記の式で表される。
vd=(Nd−1)/(NF−NC
Ndは波長0.5875618μmでの屈折率、NFは波長0.4861327μmでの屈折率、NCは波長0.6562725μmでの屈折率である。各波長は、複数の半導体レーザの波長である。

0009

本発明の課題は、可視光ダイレクトダイオードレーザの出力変動を小さくすることができる光源モジュールを提供する。

課題を解決するための手段

0010

本発明に係る光源モジュールの請求項1は、互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源に対向して配置され、前記複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズと、前記複数の平行光レンズで平行光にされた複数のレーザ光を縮小させる縮小光学系と、前記縮小光学系で縮小された複数のレーザ光を集光してファイバに結合する集光レンズとを備え、前記複数の平行光レンズは、前記ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、前記平行光レンズの焦点距離と前記縮小光学系の縮小倍率と前記集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλ〔μm〕の値とに応じて、前記複数の波長に対する前記平行光レンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdを変えたレンズからなることを特徴とする。なお、縮小光学系は、凸レンズ凹レンズとの組み合わせ以外にも、アナモルフィックプリズム等を用いてもよい。

0011

請求項2では、前記複数のレーザ光源の各々は、波長が0.3μm〜0.55μmの半導体レーザからなることを特徴とする。

0012

請求項3では、前記複数の平行光レンズは、コリメートレンズからなることを特徴とする。

0013

請求項4は、互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源に対向して配置され、前記複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズと、前記複数の平行光レンズで変換された複数のレーザ光を集光してファイバに結合する集光レンズとを備え、前記複数の平行光レンズは、複数のコリメートレンズからなり、前記ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、前記コリメートレンズの焦点距離と前記集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλ〔μm〕の値とに応じて、前記複数の波長に対する前記コリメートレンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdを変えたレンズからなることを特徴とする。

0014

請求項5では、前記複数の平行光レンズは、前記複数のレーザ光源から出射されたファスト方向のビームを平行光にするファスト軸コリメートレンズスロー方向のビームを平行光にするスロー軸コリメートレンズからなることを特徴とする。

0015

請求項6では、互いに異なる複数の波長を有する複数のレーザ光を出力する複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源に対向して配置され、前記複数のレーザ光源からのレーザ光を平行光に変換する複数の平行光レンズと、前記複数の平行光レンズで変換された複数のレーザ光を集光してファイバに結合する集光レンズとを備え、前記複数の平行光レンズは、前記ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、前記平行光レンズの焦点距離と前記集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλ〔μm〕の値とに応じて、前記複数の波長に対する前記平行光レンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdを変えたレンズで且つ、前記複数のレーザ光源から出射されたファスト方向のビームを平行光にするファスト軸コリメートレンズとスロー方向のビームを平行光にするスロー軸コリメートレンズからなることを特徴とする。

0016

請求項7では、前記複数の平行光レンズは、Δλ>1.5×10−3μmのとき、vd>138.55×α/d−5.6354、1.0×10−3μm<Δλ≦1.5×10−3μmのとき、vd>96.44×α/d−3.3878、0.75×10−3μm<Δλ≦1.0×10−3μmのとき、vd>76.22×α/d−4.007、0<Δλ≦0.5×10−3μmのとき、vd>66.19×α/d−11.823とすることを特徴とする。

0017

請求項8は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の光源モジュールを光源モジュールユニットとして複数備え、前記複数の光源モジュールユニットに対向して配置され、前記複数の光源モジュールユニットからの複数のレーザ光を平行光に変換する複数の第2の平行光レンズと、変換された複数のレーザ光を集光して第2のファイバに結合する第2の集光レンズとを備えることを特徴とする。

0018

請求項9では、前記複数の第2の平行光レンズは、前記第2のファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、前記第2の平行光レンズの焦点距離と前記第2の集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、前記複数のレーザ光源の波長の変化量Δλの値とに応じて、前記複数の波長に対する前記第2の平行光レンズでの複数の屈折率に基づく第2のアッベ数vdが設定されていることを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明によれば、複数の平行光レンズは、ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、平行光レンズの焦点距離と縮小光学系の縮小倍率と集光レンズの焦点距離とに基づく横倍率αの値と、複数のレーザ光源の波長の変化量Δλの値とに応じて、複数の波長に対する平行光レンズでの複数の屈折率に基づくアッベ数vdが設定されているので、可視光ダイレクトダイオードレーザの出力変動を小さくすることができる。

図面の簡単な説明

0020

半導体レーザからのビームの拡がりの様子を示す図で、(a)はファスト方向の拡がりを示し、(b)はスロー方向の拡がりを示す。
本発明の実施例1の光源モジュールの構成図で、FACレンズSACレンズとを用いた場合のビームのファイバ結合を示し、(a)はファスト方向を示す図、(b)はスロー方向を示す図である。
本発明の実施例1の第1の変形例の光源モジュールの構成図で、単一のコリメートレンズを用いた場合のビームのファイバ結合を示し、(a)はファスト方向を示す図、(b)はスロー方向を示す図である。
本発明の実施例1の第2の変形例の光源モジュールの構成図で、ファスト方向に対して配置された複数の半導体レーザからのビームのファイバ結合を示す図である。
ファイバコア径dが100μmでエミッタサイズwfが0.9μmの場合にコリメートレンズのアッベ数とファスト方向の横倍率αに対して、ファイバ出力変動が5%となる場合のグラフである。
ファイバコア径dが100μmでエミッタサイズwfが0.9μmの場合にコリメートレンズのアッベ数とファスト方向の横倍率αに対して、ファイバ出力変動が5%以下となる領域を示す図である。
ファイバコア径dが100μmでエミッタサイズwfが0.9μmの場合にコリメートレンズのアッベ数とファスト方向の横倍率αに対して、ファイバ出力変動が5%となる場合のグラフである。
コリメートレンズのアッベ数と横倍率αをファイバコア規格化した値に対して、ファイバ出力変動が5%となる場合のグラフである。
本発明の実施例2の光源モジュールの構成図である。
従来のダイレクトダイオードレーザの構成を示す図である。
半導体レーザの温度に対する中心波長のシフトを示す図である。
硝子の波長に対する屈折率分散の一例を示す図である。
半導体レーザの短波長から長波長へのシフトによる集光位置のずれを示す図である。
半導体レーザの波長シフトに伴うファイバ出力の変動の計算例を示す図である。

実施例

0021

(実施例1)
図1は、半導体レーザからのビームの拡がりの様子を示す図で、(a)はファスト方向の拡がりを示し、(b)はスロー方向の拡がりを示す。ファスト方向は、スロー方向に対して、広がり角が大きいことがわかる。

0022

図2は、本発明の実施例1の光源モジュールの構成図で、FAC(Fast Axis Collimators)レンズとSAC(Slow Axis Collimators)レンズとを用いた場合のビームのファイバ結合を示す。光源モジュールは、半導体レーザ1、FACレンズ21、SACレンズ22、凸レンズ3a、凹レンズ3b、集光レンズ4、ファイバ5を備える。凸レンズ3aと凹レンズ3bは、縮小光学系3を構成する。

0023

図2(a)はファスト方向に対して、半導体レーザ1からのビームをファイバ5に結合する光学系を示す。FACレンズ21は、半導体レーザ1からのビームのファスト方向を平行光にする。縮小光学系3は、FACレンズ21からのビームを縮小する。集光レンズ4は、縮小光学系3からのビームを集光してファイバ5に結合する。

0024

図2(b)では、スロー方向に対して、半導体レーザ1からのビームをファイバ5に結合する光学系を示す。SACレンズ22は、半導体レーザ1からのビームをスロー方向に対して平行光にし、集光レンズ4はビームを集光してファイバ5に結合する。図2ではビームをファスト軸方向スロー軸方向、別々のレンズで平行光にしたが、図3に示すように、単一のコリメートレンズ25で半導体レーザ1からのビームを平行光にし、ファイバ5に結合することもできる。

0025

ダイレクトダイオードレーザは、一般にファスト方向、スロー方向に複数の半導体レーザからのビームをファイバに結合することで高出力化する。例えば、図4はファスト方向に3個の半導体レーザ1a〜1cと3個のFACレンズ21又は3個のコリメートレンズ25を配置し、ファイバ5に結合した場合を示す。

0026

半導体レーザ1a〜1cは、本発明の複数のレーザ光源に対応し、複数のレーザ光を出射する。半導体レーザ1a〜1cの各々は、波長が0.3μm〜0.55μmの半導体レーザからなる。3個のFACレンズ21又は3個のコリメートレンズ25は、複数の半導体レーザ1a〜1cに対向して配置され、複数の半導体レーザ1a〜1cからの複数のレーザ光を平行光にする。集光レンズ4は、凹レンズ3bで縮小された複数のレーザ光を集光してファイバ5に結合する。

0027

図3(a)では、半導体レーザ1a〜1cの波長が長波長にシフトした場合の集光位置のずれを示した。短波長のビームに対し、半導体レーザ1a〜1cの波長が長くなると、Δl分だけ、集光位置がずれる。一般にΔlは、横倍率αの2乗に比例し、


となる。図3(a)の光学系では、コリメートレンズ25又はFACレンズ21の焦点距離をFf、縮小光学系3の縮小倍率をF1/F2、集光レンズ4の焦点距離をF3とすると、


となる。

0028

ここで、A(≧1)は、ビームの集光位置での収差によるビームの広がりを表す係数で、A=1の場合は理想的な無収差の光学系を表す。(1)式からレンズの横倍率αが大きいほど、色収差による集光位置の変化が大きくなることがわかる。

0029

半導体レーザ1a〜1cの波長の変化よりコリメートレンズ25の屈折率が変化した場合、集光レンズ4の焦点距離Ffの変化量δFfは一般に


となる。(3)式から、アッベ数vdが大きいとFfの変化量が小さくなる。Ffの変化量が小さいと、(1)(2)式からΔlの変化量が小さくなることがわかる。従って、色収差によるΔlを小さくするためには、アッベ数vdの大きなコリメートレンズ25を用いる必要がある。

0030

Δlが変化するとファイバへのビームの結合効率が変化し、ファイバ出力が変動する。このため、ファイバ出力変動を小さくするためには、コリメートレンズ25のアッベ数vdを大きくする必要がある。

0031

ファイバコア径d=100μm、ファストエミッタサイズwf=0.9μmとし、各横倍率αに対して、ファイバ出力が小さくなるアッベ数vdを計算により求めた。図5は0.448μmの半導体レーザの波長を+1.00nm長波長シフトした場合に、ファイバ出力の変動が5%となるアッベ数vdと横倍率αの関係を示すグラフである。

0032

例えば、横倍率α =64.8、アッベ数vd=62.1としたときに、ファイバ出力が100Wであるとする。このとき、半導体レーザの波長が0.448μmから0.449μmにシフトすると、ファイバ出力が100Wから95Wに低下する(5%変動する)ことを示す。ファイバ出力変動を5%以下にするためには、図6の網部で示す領域のアッベ数vdをもつコリメートレンズ25を用いればよい。従って、
vd>0.9644×α −3.3878
を満たすアッベ数vdをもつコリメートレンズ25を用いる必要がある。なおコリメートレンズ25は、FACレンズ21又は単レンズのどちらでもよい。

0033

図7図5のΔλ=+1.00nmに加えて、+0.5nm、+0.75nm、+1.5nmの場合に、ファイバ出力変動が5%となるアッベ数vdとαの関係を計算したグラフである。

0034

Δλが大きくなるにつれて、vd/αの傾きが大きくなり、ファイバ出力変動を小さくするために、アッベ数vdの大きいレンズを使用する必要がある。

0035

レーザ加工用に用いる青(0.448μm)のダイレクトダイオードレーザでは、ファイバ5の出力変動がおよそ5%以下であることが求められる。従って、出力変動を5%以下に抑制するためには、半導体レーザの波長変動Δλと横倍率αに対して、図6のグラフを用いてアッベ数vdを決定する必要がある。以下に、グラフから求めたアッベ数vdの使用可能範囲を示す。

0036

(1) Δλ>1.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>1.3855×α−5.6354とする。
(2)1.0×10−3μm<Δλ≦1.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>0.9644×α−3.3878とする。
(3)0.75×10−3μm<Δλ≦1.0×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>0.7622×α−4.007とする。
(4)0<Δλ≦0.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>0.6619×α−11.823とする。

0037

図7は径d=100μm、ファストエミッタサイズwf=0.9μmとした場合に計算したグラフであるが、一般にファイバコア径は、使用する半導体レーザのエミッタサイズや個数により決定される。

0038

そこで、ファイバコア径dの大きさで、図7の値を規格化すると、図8に示すようになる。ここでα×ws<d、α×wf<dとし、グラフから求めたアッベ数vdの使用可能範囲(ファイバ出力変動が5%以下)は以下のようになる。

0039

(1)Δλ>1.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>138.55×α/d−5.6354とする。
(2)1.0×10−3μm<Δλ≦1.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>96.44×α/d−3.3878とする。
(3)0.75×10−3μm<Δλ≦1.0×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>76.22×α/d−4.007とする。
(4)0<Δλ≦0.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>66.19×α/d−11.823とする。

0040

このように実施例1の光源モジュールによれば、ファイバ5の出力変動を所定値(5%)以下に抑制するように、コリメートレンズ25又はFACレンズ21又はSACレンズ22は、そのレンズ21,22,25の焦点距離と縮小光学系3の縮小倍率と集光レンズ4の焦点距離とに基づく横倍率αの値と、複数の半導体レーザ1a〜1cの波長の変化量Δλの値とに応じて、複数の波長に対するレンズ21,22,25での複数の屈折率に基づくアッベ数vdが設定されているので、可視光ダイレクトダイオードレーザの出力変動を小さくすることができる。

0041

また、Δλ>1.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>138.55×α/d−5.6354とし、1.0×10−3μm<Δλ≦1.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>96.44×α/d−3.3878とし、0.75×10−3μm<Δλ≦1.0×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>76.22×α/d−4.007とし、0<Δλ≦0.5×10−3μmのとき、コリメートレンズ25のアッベ数をvd>66.19×α/d−11.823に設定することで、ファイバ出力変動を5%以下に抑制することができる。

0042

なお、実施例1の図2図4において、縮小光学系3を設けない実施例でも本発明は適用できる。

0043

例えば、図3又は図4に示す構成に対して、縮小光学系3を設けず且つコリメートレンズ25を用いた場合には、コリメートレンズ25は、ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、コリメートレンズ25の焦点距離と集光レンズ4の焦点距離とに基づく横倍率αの値と、半導体レーザ1の波長の変化量Δλの値とに応じて、複数の波長に対するコリメートレンズ25での複数の屈折率に基づく第2のアッベ数vdを変えたレンズを用いる。

0044

このように、縮小光学系3を設けない場合でも、コリメートレンズ25のアッベ数vdを上述したように設定することで、ファイバ出力変動を5%以下に抑制することができる。

0045

また、図2又は図4に示す構成に対して、縮小光学系3を設けず且つFACレンズ23とSACレンズ24を用いた場合には、FACレンズ23とSACレンズ24は、ファイバの出力変動を所定値以下に抑制するように、FACレンズ23とSACレンズ24の焦点距離と集光レンズ4の焦点距離とに基づく横倍率αの値と、半導体レーザ1の波長の変化量Δλの値とに応じて、複数の波長に対するFACレンズ23とSACレンズ24での複数の屈折率に基づく第2のアッベ数vdを変えたレンズを用いる。

0046

このように、縮小光学系3を設けない場合でも、FACレンズ23とSACレンズ24のアッベ数vdを上述したように設定することで、ファイバ出力変動を5%以下に抑制することができる。

0047

(実施例2)
図9は、本発明の実施例2の光源モジュールの構成図である。実施例2の光源モジュールは、図2又は図3に示す実施例1の光源モジュールを光源モジュールユニットとし、3個の光源モジュールユニットA,B,Cを備えている。

0048

なお、光源モジュールユニットの数は3個に限定されることなく、2個又は4個以上であってもよい。

0049

さらに、実施例2の光源モジュールは、光源モジュールユニットA,B,Cに対向して配置され、コリメートレンズ26a〜26cと、集光レンズ40とを備える。なお、ミラー27a〜27dにより、ビーム同士の間隔を狭くしてあるが、場合により、縮小光学系を用いてもよい。

0050

コリメートレンズ26a〜26cは、本発明の第2の平行光レンズに対応し、光源モジュールユニットA,B,Cからのレーザ光を平行光に変換する。集光レンズ40は、本発明の第2の集光レンズに対応し、変換された複数のレーザ光を集光して第2のファイバ50に結合する。

0051

また、コリメートレンズ26a〜26cは、コリメートレンズ26a〜26cの焦点距離と集光レンズ40の焦点距離とに基づく横倍率αの値と、半導体レーザの波長の変化量Δλの値とに応じて、複数の波長に対するコリメートレンズ26a〜26cでの複数の屈折率に基づく第2のアッベ数vdを変えたレンズからなる。

0052

このように実施例2の光源モジュールによれば、光源モジュールユニットA,B,Cからのレーザ光を集光してファイバ50に結合するので、さらに、レーザ出力の高出力化を実現することができる。

0053

また、光源モジュールユニットA,B,Cの各々及びコリメートレンズ26a〜26cと集光レンズ40とからなる光源モジュールにおいて、FACレンズ21a〜21c、コリメートレンズ26a〜26cアッベ数vdを実施例1で既に述べた値に設定することで、ファイバ出力変動を5%以下に抑制することができる。

0054

本発明は、光結合装置に適用可能である。

0055

1a〜1c半導体レーザ
2a〜2cコリメートレンズ
3縮小光学系
3a,31凸レンズ
3b,32凹レンズ
4,40集光レンズ
5,5a〜5c,50ファイバ
21,21a〜21cFACレンズ
22SACレンズ
26a〜26c コリメートレンズ

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