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技術 難燃紙

出願人 東レ株式会社
発明者 唐崎秀朗高野朋子西岡和也
出願日 2018年8月6日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-147417
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-023759
状態 未査定
技術分野 電場又は磁場に対する装置又は部品の遮蔽 紙(4)
主要キーワード ポリホウ酸塩 色保持性 脱水分解 カーボンナノチューブ粒子 電波エネルギー 導電性短繊維 水平燃焼 ハイドロフォー
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

本発明は、特に、電波吸収体の部材に好適な高い難燃性を有するのに加えて、製造過程において紙の破断が発生しにくく、生産性が良好な難燃紙を提供する。

解決手段

本発明の難燃紙は、パルプ水酸化アルミニウムグアニジン系難燃剤およびウレタン樹脂を含有する難燃紙であって、前記パルプの含有量が10〜35質量%であり、前記水酸化アルミニウムの含有量が40〜70質量%であり、前記グアニジン系難燃剤の含有量が0.1〜15質量%であり、前記ウレタン樹脂の含有量が0.1〜2質量%である難燃紙である。

概要

背景

従来、難燃性を有する紙の開発が多くの分野で要望されている。例えば、電気電子材料産業用資材などにおいて、紙は幅広く利用されており、これらの分野の一部においては難燃性を有する紙の開発への要求が高まっている。

紙に難燃性を付与する手法としては、難燃剤塗付あるいは含浸、難燃性の有機物質無機質紛体の内添、無機繊維混抄、あるいはそれらの組み合わせ等が知られている。より具体的には、例えば、難燃性繊維水酸化アルミニウムを含む難燃紙が提案されている(特許文献1参照)。

更に、電波暗室で使用される電波吸収体部材用難燃紙等は、10年以上にわたって使用されるが、その間の難燃性低下が抑制されたものであることが望まれている。

上記のような要求を解決すべく、パルプならびに水酸化アルミニウムおよびポリホウ酸塩から成る難燃剤を含む電波吸収体部材用難燃紙が提案されている(特許文献2参照。)。

概要

本発明は、特に、電波吸収体の部材に好適な高い難燃性を有するのに加えて、製造過程において紙の破断が発生しにくく、生産性が良好な難燃紙を提供する。本発明の難燃紙は、パルプ、水酸化アルミニウム、グアニジン系難燃剤およびウレタン樹脂を含有する難燃紙であって、前記パルプの含有量が10〜35質量%であり、前記水酸化アルミニウムの含有量が40〜70質量%であり、前記グアニジン系難燃剤の含有量が0.1〜15質量%であり、前記ウレタン樹脂の含有量が0.1〜2質量%である難燃紙である。なし

目的

更に、電波暗室で使用される電波吸収体部材用難燃紙等は、10年以上にわたって使用されるが、その間の難燃性低下が抑制されたものであることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

パルプ水酸化アルミニウムグアニジン系難燃剤およびウレタン樹脂を含有する難燃紙であって、前記難燃紙に対し、前記パルプの含有量が10〜35質量%であり、前記水酸化アルミニウムの含有量が40〜70質量%であり、前記グアニジン系難燃剤の含有量が0.1〜15質量%であり、前記ウレタン樹脂の含有量が0.1〜2質量%である難燃紙。

請求項2

前記グアニジン系難燃剤の前記ウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)が50/50以上95/5以下である請求項1に記載の難燃紙。

請求項3

難燃紙の製造方法であって、前記難燃紙に対するパルプの含有量が10〜35質量%であり、かつ、前記難燃紙に対する水酸化アルミニウムの含有量が40〜70質量%となるように、パルプと水酸化アルミニウムとを湿式抄紙することで難燃紙基材を得る工程と、前記難燃紙に対するグアニジン系難燃剤の含有量が0.1〜15質量%であり、かつ、前記難燃紙に対するウレタン樹脂の含有量が0.1〜2質量%となるように、グアニジン系難燃剤とウレタン樹脂とを前記難燃紙基材に付与する工程とを、この順に有する、難燃紙の製造方法。

技術分野

0001

この発明は、難燃紙に関する。

背景技術

0002

従来、難燃性を有する紙の開発が多くの分野で要望されている。例えば、電気電子材料産業用資材などにおいて、紙は幅広く利用されており、これらの分野の一部においては難燃性を有する紙の開発への要求が高まっている。

0003

紙に難燃性を付与する手法としては、難燃剤塗付あるいは含浸、難燃性の有機物質無機質紛体の内添、無機繊維混抄、あるいはそれらの組み合わせ等が知られている。より具体的には、例えば、難燃性繊維水酸化アルミニウムを含む難燃紙が提案されている(特許文献1参照)。

0004

更に、電波暗室で使用される電波吸収体部材用難燃紙等は、10年以上にわたって使用されるが、その間の難燃性低下が抑制されたものであることが望まれている。

0005

上記のような要求を解決すべく、パルプならびに水酸化アルミニウムおよびポリホウ酸塩から成る難燃剤を含む電波吸収体部材用難燃紙が提案されている(特許文献2参照。)。

先行技術

0006

国際公開第2014/088019号
国際公開第2017/002863号

発明が解決しようとする課題

0007

本発明者の知見によると、上記の特許文献1および2で提案された難燃紙および電波吸収体部材用難燃紙は、難燃紙のじん性が比較的低く、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリット印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断が発生する傾向がみられ、難燃紙の生産性が低下してしまうという加工上の問題がある。

0008

そこで、本発明の目的は、特に、電波吸収体の部材に好適な高い難燃性を有するのに加えて、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断が発生しにくく、生産性が良好な難燃紙を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記目標を達成するため、本発明の難燃紙は、(1)パルプ、水酸化アルミニウム、グアニジン系難燃剤およびウレタン樹脂を含有する難燃紙であって、前記難燃紙に対し、前記パルプの含有量が10〜35質量%であり、前記水酸化アルミニウムの含有量が40〜70質量%であり、前記グアニジン系難燃剤の含有量が0.1〜15質量%であり、前記ウレタン樹脂の含有量が0.1〜2質量%である。

0010

また、(2)(1)の難燃紙において、前記難燃紙に含有される前記グアニジン系難燃剤の前記ウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)が50/50以上95/5以下である。

発明の効果

0011

本発明によれば、高い難燃性を有するのに加えて、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断が発生しにくく、生産性が良好な難燃紙を得ることができる。

0012

以下、本発明の実施形態の例を説明する。

0013

本発明の難燃紙は、パルプ、水酸化アルミニウム、グアニジン系難燃剤およびウレタン樹脂を含有する難燃紙であって、前記難燃紙に対し、前記パルプの含有量が10〜35質量%であり、前記水酸化アルミニウムの含有量が40〜70質量%であり、前記グアニジン系難燃剤の含有量が0.1〜15質量%であり、前記ウレタン樹脂の含有量が0.1〜2質量%である。

0014

そして、上記の構成を採用する本発明の難燃紙は、優れた難燃性を有する一方で、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時などにおける難燃紙の破断の発生が抑制されることにより優れた生産性も有することとなる。その理由については、以下のとおり推測する。まず、詳細は下記するが、難燃紙が紙として成形されるために難燃紙は特定の量以上のパルプを含有する必要がある。そして、パルプは比較的、燃えやすい素材であるため、難燃紙の難燃性を十分なものとするためには、難燃紙における水酸化アルミニウムやグアニジン系難燃剤などの難燃剤の含有量を特定の量以上とする必要がある。一方で、難燃紙における難燃剤の含有量が多くなると、難燃紙のじん性が低下し、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時などにおける難燃紙の破断の発生頻度が増大する。しかし、難燃紙がウレタン樹脂を含有するものであり、さらに、パルプ、水酸化アルミニウム、グアニジン系難燃剤およびウレタン樹脂を、それぞれ特定の含有量で含むものであることで、難燃紙のじん性がより高いものとなり、難燃紙の紙としての成形性と難燃性とを、それぞれ高い水準で有しつつ、さらに、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時などにおける難燃紙の破断の発生が抑制され生産性にも優れた難燃紙を得ることができるものと推測する。なお、本来、難燃紙の紙としての成形性と難燃性とは、上記の事情により、トレードオフの関係にある。

0015

本発明の難燃紙に用いられるパルプとしては、針葉樹パルプ広葉樹パルプサーモメカニカルパルプ砕木パルプリンターパルプおよび麻パルプなどの植物繊維からなるパルプ、レーヨンなどの再生繊維からなるパルプ、およびビニロンポリエステルなどからなる合成繊維パルプなどが挙げられ、これのなかから1種類または2種類以上のパルプを適宜選択して用いることができる。

0016

本発明の難燃紙は、難燃紙全体に対し10〜35質量%のパルプを含有している。パルプの含有量が10質量%を下回る場合は、抄紙工程においてパルプの絡合力が弱くなり、シート状態の形成が困難になる。一方、パルプの含有量が35質量%を上回る場合には、難燃紙として十分な難燃性が得られない傾向がある。

0017

このように、パルプの含有量を10〜35質量%の範囲とすることにより、難燃紙の難燃性が優れたシートを得ることができる。

0018

次に、本発明の難燃紙は、水酸化アルミニウムを40〜70質量%含有している。水酸化アルミニウムは、難燃紙の全体に十分に分散された状態で担持されていることが好ましいため、水酸化アルミニウムは粉末であることが好ましい。

0019

ここで、水酸化アルミニウムは高温になると脱水分解し、その際の吸熱作用により難燃効果が得られる。この難燃効果は長期間の保存によっても経時的に低下せず、難燃紙に付与された難燃効果を長期間、維持することを可能とする。

0020

また、難燃紙の抄紙時にカチオン高分子化合物あるいはアニオン高分子化合物からなる歩留まり向上剤紙力増強剤等の抄紙用薬剤を適宜添加することにより、水酸化アルミニウムはパルプに吸着され、難燃紙の難燃性の向上により寄与する。

0021

また、水酸化アルミニウムは白色粉末であるため、水酸化アルミニウムを特定の含有量以上で含有する難燃紙の色は白色となる。よって、本発明の難燃紙を、例えば、電波暗室用の電波吸収体に使用した際、室内の照明効果を高めることができる。更に、水酸化アルミニウムは変色せず、難燃紙を白色に維持することができる。

0022

水酸化アルミニウムの含有量が40質量%を下回る場合には、難燃紙が十分な難燃性を得られない可能性がある。また、水酸化アルミニウムの含有量が40質量%を下回る場合であって、難燃紙における水酸化アルミニウムの含有量とパルプの含有量との比(水酸化アルミニウムの含有量/パルプの含有量)が小さくなる場合には、この難燃紙が電波吸収体部材用難燃紙として使用される場合、難燃紙中のパルプ分が難燃紙中の水酸化アルミニウム分に対し多くなるため、難燃紙の経時変化による変色が著しく目立つようになる。

0023

一方、水酸化アルミニウムの含有量が70質量%を上回る場合には、難燃紙は高い難燃性を得られるが、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時に難燃紙の破断が発生し、取り扱い性工程通過性が悪化する場合がある。

0024

このように、水酸化アルミニウムの含有量を40〜70質量%の範囲にすることにより、難燃紙の優れた難燃性および白色保持性を有した難燃紙を得ることができる。水酸化アルミニウムは富士フイルム和光純薬株式会社およびシグマアルドリッチジャパン株式会社等から購入できる。

0025

本発明の難燃紙に用いられるグアニジン系難燃剤としては、リン酸グアニジンリン酸グアニル尿素スルファミン酸グアニジン炭酸グアニジン等が挙げられ、これら1種類または2種類以上のグアニジン系難燃剤を適宜選択して用いることができる。一般に、難燃剤の所要量が多いと、難燃紙のじん性が低下するため、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時に難燃紙の破断が発生しやすい傾向にある。また、難燃紙のじん性を低下させる傾向は、グアニジン系難燃剤のほうが水酸化アルミニウムよりも大きい。これらグアニジン系難燃剤の中でも、特にセルロース素材に対して難燃効果が高く、含有する難燃剤の所要量の少なくとも十分な難燃紙の難燃性を確保できるリン酸グアニジンを用いることが好ましい。

0026

本発明の難燃紙は、難燃紙全体に対し、0.1〜15質量%のグアニジン系難燃剤を含有している。

0027

グアニジン系難燃剤の難燃紙全体に対する含有量が0.1質量%以下である場合、難燃紙と発泡スチロールとを貼り合わせた部材の難燃性が不十分となる傾向がみられる。上記の観点からは、グアニジン系難燃剤の含有量は、2質量%以上であることがより好ましい。

0028

一方、グアニジン系難燃剤の難燃紙全体に対する含有量が15質量%以上である場合、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時に難燃紙の破断が発生し、取り扱い性や工程通過性が悪化する場合がある。また、電波吸収体部材用難燃紙として使用される場合、経時変化による変色が著しく目立つようになる。

0029

本発明の難燃紙は、難燃紙全体に対し0.1〜2質量%のウレタン樹脂を含有している。ウレタン樹脂は、難燃紙に含有させることで難燃紙のじん性を向上させることができるため、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時における難燃紙の破断を抑制することが可能である。

0030

ウレタン樹脂の難燃紙全体に対する含有量が0.1質量%以下である場合、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時に難燃紙の破断が発生し、取り扱い性や工程通過性が悪化する場合がある。

0031

一方、ウレタン樹脂の難燃紙全体に対する含有量が2質量%以上である場合、薬剤付与工程において塗工装置乾燥ロール上にウレタン樹脂が付着し、定期的に設備清掃が必要になる等、生産性が低下する可能性がある。

0032

また、本発明の難燃紙は、グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)が50/50以上95/5以下であることが好ましい。

0033

ここで、グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)について説明する。難燃紙と発泡スチロールとを貼り合わせた部材の難燃性および含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時における難燃紙の破断の抑制はトレードオフの関係にある。つまり、難燃紙に含まれるグアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)を大きくすると、その難燃紙と発泡スチロールとを貼り合わせた部材の難燃性がより優れたものとなる。一方で、難燃紙に含まれるグアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)を小さくすると、その難燃紙の含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時における難燃紙の破断がより抑制される。

0034

上記の観点から、グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)を50/50以上95/5以下の範囲にすることにより、難燃紙と発泡スチロールとを貼り合わせた部材の難燃性および含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時における難燃紙の破断の抑制がより高い水準で両立された難燃紙となる。なお、難燃紙に含まれるグアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は50/50以上95/5以下の範囲内において、目的に応じて、上記の基準より適宜選択することが好ましい。

0035

本発明の難燃紙は、ガラス繊維ロックウールバサルト繊維等の無機繊維を含有させてよい。これらは、無機繊維であるために難燃紙の難燃性を向上させることができるとともに、剛性が高い繊維であるために難燃紙で高度な剛性を発現でき、難燃紙の取り扱い性を向上させることができる。前記無機繊維の含有量としては、本発明の難燃紙の紙全体を100質量%とした場合、1〜30質量%の範囲であることが好ましい。さらに20質量%以下であることがより好ましい。この範囲とすることで、高度な剛性を有する難燃紙を安定して製造することができる。

0036

本発明の難燃紙は、導電性物質を含有することができる。本発明における導電性物質とは、難燃紙が電波吸収体部材用難燃紙として使用される場合、電波エネルギー微小電流に変換し、更に熱エネルギーに変換することにより電波減衰作用、すなわち電波の吸収をおこなう材料である。導電性物質としては、例えば、導電性粒子導電性繊維を挙げることができる。ここで、導電性粒子としては、金属粒子カーボンブラック粒子カーボンナノチューブ粒子カーボンマイクロコイル粒子、およびグラファイト粒子等を挙げることができる。導電性繊維としては、炭素繊維および金属繊維等を挙げることができ、金属繊維としてはステンレス繊維銅繊維、銀繊維、金繊維、ニッケル繊維アルミニウム繊維、および鉄繊維等を挙げることができる。また、非導電性粒子および繊維に金属をめっき、蒸着および溶射する等して導電性を付与したものについても、導電性物質として挙げることができる。

0037

これらの導電性物質の中でも、導電性繊維を用いることが好ましく、導電性繊維の中でも、導電性短繊維を用いることがより好ましい。導電性短繊維はアスペクト比が大きいので、繊維同士が接触しやすく、粉体と比べて、少量でも効果的に電波吸収性能を得ることができる。また、導電性短繊維の中でも、炭素繊維は繊維が剛直であり、基材内に配向させやすいこと、および長期間の使用において、ほとんど性能の変化がないことから、特に好ましく使用されている。導電性短繊維について、繊維同士の接触のしやすさと、後述する抄紙製造工程におけるスラリー分散性から、導電性短繊維の長さは0.1mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましい。一方で、15.0mm以下が好ましく、10.0mm以下がより好ましい。

0038

本発明の難燃紙において、導電性物質の含有量は導電性物質を除いた難燃紙の原料100質量部に対して、0.05質量部以上5質量部以下であることが好ましい。更に、その含有量は0.1質量部以上であることが好ましい。一方で、その含有量は4質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましい。

0039

本発明の難燃紙の坪量は50〜200g/m2の範囲であることが好ましい。坪量がこの範囲内であることにより、難燃紙のじん性が向上し、難燃紙の含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断を抑制できる。坪量は80g/m2以上が好ましい。一方で、150g/m2以下が好ましい。

0040

次に、本発明の難燃紙の製造方法について説明する。

0041

本発明の難燃紙の製造方法は、難燃紙に対するパルプの含有量が10〜35質量%であり、かつ、難燃紙に対する水酸化アルミニウムの含有量が40〜70質量%となるように、パルプと水酸化アルミニウムとを湿式抄紙することで難燃紙基材を得る工程と、難燃紙に対するグアニジン系難燃剤の含有量が0.1〜15質量%であり、かつ、難燃紙に対するウレタン樹脂の含有量が0.1〜2質量%となるように、グアニジン系難燃剤とウレタン樹脂とを難燃紙基材に付与する工程とを、この順に有するものである。そして、本発明の難燃紙の製造方法としては、その一例として、公知の紙材料の抄紙による方法を用いることができる。本発明の難燃紙の構成材料である、繊維(パルプ)および水酸化アルミニウム等と水とを混合したスラリーとし、抄紙機で抄きあげる湿式抄紙法等である。

0042

抄紙機としては、円網、短網、長網パーチフォーマーロトフォーマーおよびハイドロフォーマー等、いずれの抄紙機も用いることができる。また、乾燥機としては、ヤンキー型、多筒型およびスルー型等、いずれの乾燥機も用いることができる。

0043

更に、グアニジン系難燃剤とウレタン樹脂を難燃紙に含有させる方法は、特に限定されない。例えば、内添や含浸塗布コーティング塗付等が例示できる。含浸塗布やコーティング塗布には、サイズプレスコーターロールコーターブレードコーターバーコーターおよびエアーナイフコーター等の塗工装置を用いることができ、それらの装置はオンマシンもしくはオフマシンで用いることができる。

0044

ウレタン樹脂を難燃紙に含有させる方法としては、含浸塗布がより好ましい。ウレタン樹脂を含浸塗布により難燃紙に含有させることで、ウレタン樹脂が難燃紙の表面に被膜を形成し、より効果的に難燃紙のじん性を向上させるため、難燃紙の含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断をより抑制することができる。

0045

また、難燃紙に導電性繊維を添加する方法としては、上記スラリー中に導電性繊維を混合して、難燃紙の中に抄き込む方法や、バインダー樹脂材料に導電性繊維を混合し、サイズプレスコーター、ロールコーター、ブレードコーター、バーコーターおよびエアーナイフコーター等の装置を用いて、難燃紙に塗布する等の方法が挙げられる。

0046

次に実施例により、本発明の難燃紙についてさらに詳細に説明する。実施例に示す性能値は、次の方法で測定したものである。

0047

測定方法
(1)難燃紙に含有される成分の確認
難燃紙に含有される成分の確認は、次のようにして行う。すなわち、超高分解能電解出形走査電子顕微鏡(SEM日立ハイテクノロジーズ製SU−8010型)を用いて、10cm×10cmの難燃紙の試験片の4隅から試験片の中央に向かってタテヨコ方向に2.5cmずつずらした点の周辺領域の4つの領域点と、試験片の中央部の1点の周辺領域の1つの領域の合計5つの領域を撮影し、エネルギー分散X線分析装置(EDX)にて、特定の元素の存在を確認し、前記試験片を赤外分光光度計(FT−IR、島津製作所製IR PRESTIGE−21)を用いて測定した結果と併せて、難燃紙に含有される成分について確認する。

0048

(2)難燃紙の坪量
難燃紙5枚を1辺300mmの正方形カットして質量を測定し、1m2当たりの質量に換算して、平均値を取ることで坪量を算出する。

0049

(3)難燃紙の難燃性
UL94安全規格(「装置及び器具部品プラスチック材料燃焼性試験」)における20mm垂直燃焼試験(UL94 V−0)に基づいて、評価する。ここで、ULとは、米国Underwriters Laboratories Inc.が制定し、許可している電子機器に関する安全性規格であり、UL94は難燃性の規格でもある。
・◎:5本全ての水準について、100mm間(25mmラインから125mmラインまで)の燃焼時間を測定し、燃焼速度を算出し、40mm/分を超える燃焼速度で燃えるサンプルがあってはならない。または、燃焼あるいは火種が125mmラインに達する前に消火するサンプルでなくてはならない。さらに、燃焼したサンプルの燃焼速度の平均値が35mm/分未満でなくてはならない。
・○:5本全ての水準について、100mm間(25mmラインから125mmラインまで)の燃焼時間を測定し、燃焼速度を算出し、40mm/分を超える燃焼速度で燃えるサンプルがあってはならない。または、燃焼あるいは火種が125mmラインに達する前に消火するサンプルでなくてはならない。さらに、燃焼したサンプルの燃焼速度の平均値が35mm/分以上40mm/分以下でなくてはならない。
・×:5本の内少なくとも1本が上記◎および/または○の基準を満たさない。

0050

(4)難燃紙と発泡スチロールとを貼り合わせた部材の難燃性
難燃紙と厚みが10mmの発泡スチロールとを両面テープ再生紙両面テープ NWBB−15、ニチバン株式会社製)で貼り合わせて、難燃紙と発泡スチロールが接合している部材を制作する。

0051

上記部材をUL94安全規格(「装置及び器具部品のプラスチック材料燃焼性試験」)における発泡材料水平燃焼性試験(UL94 HBF)に準拠して燃焼速度を評価する。
・◎:5本全ての水準について、100mm間(25mmラインから125mmラインまで)の燃焼時間を測定し、燃焼速度を算出し、40mm/分を超える燃焼速度で燃えるサンプルがあってはならない。または、燃焼あるいは火種が125mmラインに達する前に消火するサンプルでなくてはならない。さらに、燃焼したサンプルの燃焼速度の平均値が35mm/分未満でなくてはならない。
・○:5本全ての水準について、100mm間(25mmラインから125mmラインまで)の燃焼時間を測定し、燃焼速度を算出し、40mm/分を超える燃焼速度で燃えるサンプルがあってはならない。または、燃焼あるいは火種が125mmラインに達する前に消火するサンプルでなくてはならない。さらに、燃焼したサンプルの燃焼速度の平均値が35mm/分以上40mm/分以下でなくてはならない。
・×:5本の内少なくとも1本が上記◎および/または○の基準を満たさない。

0052

(5)折れ割れ性
以下の手法により、難燃紙の破断の有無を確認した。100mm角にカットした難燃紙を80℃、120秒乾燥処理した後に、室温で10秒冷却し、山折谷折を繰り返して、折れ目裂け目が出来た回数を記録する(上限は20回)。ここで、裂け目ができるまでに折り曲げ回数が多いほど、破断が生じづらい難燃紙であるといえる。

0053

(6)抄紙生産性
連続式抄紙方法で湿式抄紙する場合において、次の評価によって安定した連続生産性を確認した。
・A:安定して抄紙生産ができた。
・B:抄紙中に紙が破断した、又は塗工設備や乾燥ロールへのウレタン樹脂の付着が発生し、安定した抄紙生産ができなかった。

0054

[実施例1]
パルプとして繊維長5mmの針葉樹パルプを15質量%、水酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社)を66質量%およびガラス繊維を15質量%混合して連続式抄紙方法で湿式抄紙することで、難燃紙基材を作成した。

0055

この難燃紙に、サイズプレスコーターにより、グアニジン系難燃剤としてリン酸グアニジン(製品名ノンネン(登録商標)985、丸菱油化工業株式会社製)とウレタン樹脂(製品名スーパーフレックス150(商品名)、第一工業製薬株式会社製)を難燃紙全体に対してそれぞれ3質量%および1質量%となるように含有させることで、坪量104g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(難燃剤/ウレタン樹脂)は70/30とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0056

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は6回)。

0057

[実施例2]
実施例1のパルプを20質量%および水酸化アルミニウムを61質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の坪量104g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0058

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は7回)。

0059

[実施例3]
実施例1のパルプを30質量%および水酸化アルミニウムを51質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の坪量104g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0060

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は9回)。

0061

[実施例4]
実施例1のパルプを21質量%、水酸化アルミニウムを62.5質量%、グアニジン系難燃剤を1.0質量%およびウレタン樹脂0.5質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の坪量102g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0062

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は9回)。

0063

[実施例5]
実施例1のパルプを19質量%、水酸化アルミニウムを59質量%、グアニジン系難燃剤を5質量%およびウレタン樹脂2質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の坪量107g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0064

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は5回)。

0065

[実施例6]
実施例5のパルプを17質量%、水酸化アルミニウムを54質量%、ガラス繊維を12質量%およびグアニジン系難燃剤を15質量%としたこと以外は実施例5と同様にして、実施例6の坪量117g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は88/12とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0066

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は3回)。

0067

[実施例7]
実施例2のパルプを21質量%、水酸化アルミニウムを60.7質量%およびウレタン樹脂を0.3質量%としたこと以外は実施例2と同様にして、実施例7の坪量103g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は90/10とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0068

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は5回)。

0069

[実施例8]
実施例2のグアニジン系難燃剤を2質量%およびウレタン樹脂を2質量%としたこと以外は実施例2と同様にして、実施例8の坪量104g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は50/50とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0070

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は13回)。

0071

[実施例9]
実施例2の水酸化アルミニウムを63質量%、グアニジン系難燃剤を0.2質量%およびウレタン樹脂を1.8質量%としたこと以外は実施例2と同様にして、実施例9の坪量102g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は10/90とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0072

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は○)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は20回以上)。

0073

[実施例10]
実施例6の水酸化アルミニウムを54.4質量%、ガラス繊維を13質量%およびウレタン樹脂を0.6質量%としたこと以外は実施例6と同様にして、実施例10の坪量116g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は96/4とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0074

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性は良好であった(折れ割れ回数は2回)。

0075

[実施例11]実施例2のグアニジン系難燃剤をリン酸グアニル尿素(製品名アピノン−405(商品名)、株式会社三和ケミカル製)としたこと以外は実施例2と同様にして、実施例10の坪量104g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は70/30とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0076

得られた難燃紙について評価を実施した。その結果を表1に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格した(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格した(評価は◎)。加えて、折れ割れ性も良好であった(折れ割れ回数は6回)。

0077

実施例1〜11の難燃紙の構成および評価結果を表1に示した。

0078

0079

[比較例1]
実施例1のパルプを5質量%および水酸化アルミニウムを76質量%としたこと以外は実施例1と同様にしたが、安定した製造ができず、比較例1の難燃紙は得られなかった。

0080

[比較例2]
実施例1のパルプを40質量%、水酸化アルミニウムを36質量%およびガラス繊維を20質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の坪量104g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は70/30とした。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0081

得られた難燃紙について、評価を実施した。その結果を表2に示す。難燃紙の燃焼速度は速く、UL94 V−0に不合格であった(評価は×)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も速く、UL94 HBFに不合格であった(評価は×)。折れ割れ性は良好(13回)であり、上記難燃紙は折れ割れ性に優れるものであった。

0082

[比較例3]
実施例2の水酸化アルミニウムを65質量%、グアニジン系難燃剤およびウレタン樹脂を含まないとしたこと以外は実施例2と同様にして、比較例3の坪量100g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0083

得られた難燃紙について、評価を実施した。その結果を表2に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格であった(評価は◎)。一方、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度は速く、UL94 HBFに不合格であった(評価は×)。折れ割れ性は良好(20回以上)であり、上記難燃紙は折れ割れ性に優れるものであった。

0084

[比較例4]
実施例5の水酸化アルミニウムを58質量%およびウレタン樹脂を3質量%としたこと以外は実施例5と同様にして、比較例4の坪量108g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は63/37とした。抄紙生産性は、塗工設備や乾燥ロールへのウレタン樹脂の付着が見られたため、Bの評価であった。

0085

得られた難燃紙について、評価を実施した。その結果を表2に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格であった(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格であった(評価は○)。折れ割れ性は良好(6回)であり、上記難燃紙は折れ割れ性に優れるものであった。

0086

[比較例5]
実施例6のパルプを17質量%、水酸化アルミニウムを53質量%およびグアニジン系難燃剤を16質量%としたこと以外は実施例6と同様にして、比較例5の坪量118g/m2の難燃紙を得た。グアニジン系難燃剤のウレタン樹脂に対する質量比(グアニジン系難燃剤/ウレタン樹脂)は89/11とした。抄紙生産性は、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断が見られたため、Bの評価であった。

0087

得られた難燃紙について、評価を実施した。その結果を表2に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格であった(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格であった(評価は◎)。折れ割れ性は悪く(2回)、上記難燃紙は折れ割れ性に劣るものであった。

0088

[比較例6]
実施例6のパルプを21質量%、水酸化アルミニウムを61質量%、ガラス繊維を15質量%およびウレタン樹脂を含まないとしたこと以外は実施例6と同様にして、比較例6の坪量115g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断が見られたため、Bの評価であった。

0089

得られた難燃紙について、評価を実施した。その結果を表2に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格であった(評価は◎)。一方、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度は遅く、UL94 HBFに合格であった(評価は◎)。折れ割れ性は悪く(1回)、上記難燃紙は折れ割れ性に劣るものであった。

0090

[比較例7]
実施例8のパルプを19質量%、水酸化アルミニウムを65質量%、ガラス繊維を14質量%およびグアニジン系難燃剤を含まないとしたこと以外は実施例8と同様にして、比較例7の坪量102g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、Aの評価であった。

0091

得られた難燃紙について、評価を実施した。その結果を表2に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格であった(評価は○)。一方、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度は速く、UL94 HBFに不合格であった(評価は×)。折れ割れ性は良好(20回以上)であり、上記難燃紙は折れ割れ性に優れるものであった。

0092

[比較例8]
実施例6のパルプを18質量%、水酸化アルミニウムを59質量%、難燃剤をポリホウ酸塩(製品名SOUFA(商品名)およびウレタン樹脂を含まないとしたこと以外は実施例6と同様にして、比較例8の坪量110g/m2の難燃紙を得た。抄紙生産性は、含浸や塗布等での薬剤付与工程における乾燥時およびスリットや印刷加工等の二次加工時において難燃紙の破断が見られたため、Bの評価であった。

0093

得られた難燃紙について、評価を実施した。その結果を表2に示す。難燃紙の燃焼速度は遅く、UL94 V−0に合格であった(評価は◎)。また、発泡スチロールと貼り合わせた部材の燃焼速度も遅く、UL94 HBFに合格であった(評価は◎)。折れ割れ性は悪く(1回)、上記難燃紙は折れ割れ性に劣るものであった。

0094

比較例1〜8の難燃紙の構成と評価結果を表2に示した。

0095

0096

実施例1〜11において、難燃紙の難燃性、難燃紙と発泡スチロールとを貼り合わせた部材の難燃性、折れ割れ性、抄紙生産性に優れた難燃紙を得ることができた。

実施例

0097

一方、比較例1は、安定した製造ができなかった。また、比較例2は折れ割れ性に優れるものの、難燃紙および貼り合わせ品の難燃性に劣るものであった。比較例3は、折れ割れ性および難燃紙の難燃性に優れるものの、貼り合わせ品の難燃性に劣るものであった。比較例4は、難燃紙および貼り合わせ品の難燃性、折れ割れ性に優れるものの、抄紙生産性に劣るものであった。比較例5および6は、難燃紙および貼り合わせ品の難燃性に優れるものの、折れ割れ性および抄紙生産性に劣るものであった。比較例7は、難燃紙の難燃性および折れ割れ性に優れるものの、貼り合わせ品の難燃性に劣るものであった。比較例8は、難燃紙および貼り合わせ品の難燃性に優れるものの、折れ割れ性および抄紙生産性に劣るものであった。

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