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技術 成膜レートモニタ装置及び成膜装置

出願人 キヤノントッキ株式会社
発明者 住谷利治
出願日 2018年8月8日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-149341
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-023737
状態 未査定
技術分野 測定手段を特定しない測長装置 音響的手段による測長装置 物理蒸着
主要キーワード 非遮蔽状態 設定速 モニタヘッド 開口スリット 非遮蔽位置 工程内容 スリット形 下地処理後
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図面 (5)

課題

装置の長寿命化を図りつつ製造タクトの向上を図ることができる成膜レートモニタ装置を提供する。

解決手段

水晶振動子13に蒸発源300から昇華又は気化された成膜材料400を付着させたときの水晶振動子13aの共振周波数の変化に基づいて成膜対象物100に対する成膜材料400の成膜レートを検知する成膜レートモニタ装置であって、蒸発源300と水晶振動子13との間に遮蔽部12bが位置する遮蔽状態と、蒸発源300と水晶振動子13との間に開口部12aが位置する非遮蔽状態と、を取り得るように回転する遮蔽部材12を備え、所定の期間において非遮蔽状態となる期間が第1の長さとなるように遮蔽部材12を回転させる第1遮蔽モードと、所定の期間において非遮蔽状態となる期間が第1の長さよりも長い第2の長さとなるように遮蔽部材12を回転させる第2遮蔽モードと、を有することを特徴とする。

概要

背景

基板上に薄膜を形成する成膜装置として、真空チャンバ内において成膜材料を収容した容器坩堝)を加熱し、成膜材料を蒸発昇華又は気化)させて容器外噴射させ、基板の表面に付着・堆積させることで薄膜を形成する真空蒸着方式の成膜装置がある。かかる成膜装置では、所望の膜厚を得るべく、真空チャンバ内に配置したモニタユニットを用いて成膜レートを取得し、取得した成膜レートに基づいて容器の加熱を制御する成膜レートモニタ装置を備える場合がある。

成膜レートモニタ装置は、成膜材料の付着による水晶振動子固有振動数の変化量に基づいて成膜レートを取得するものであり、水晶振動子に対する成膜材料の付着量をコントロールすべく、回転式遮蔽部材チョッパ)を備えた構成が知られる(特許文献1)。遮蔽部材は、成膜材料の付着を妨げるように水晶振動子と成膜材料の蒸発源との間を遮蔽する遮蔽部と、成膜材料の付着を許容するための開口部と、を有し、遮蔽状態非遮蔽状態とを周期的に切り換えるように、サーボモータにより回転制御される。水晶振動子は成膜材料の付着量が所定量を超えると検知精度の低下により交換が必要となるため、成膜材料の付着量を遮蔽部材によってなるべく抑えることで、モニタユニットの長寿命化が図られる。

一方、検知精度を高めるため、下地処理プレコート)として、予め水晶振動子の表面をある程度の成膜材料で覆った状態としてから、その後の付着量の増加による固有振動数の変化に基づいて成膜レートの検知を行う場合がある。例えば、水晶振動子と成膜材料との相性によっては、付着量の少ない使用初期では成膜材料が付着し難く、ある程度付着させて材料同士が付着する状態にならないと成膜レートが安定しない場合があり、正確な検知のためこのような下地処理が行われる。

モニタユニットの長寿命化の観点からは、水晶振動子の蒸発源に対する暴露時間は短いことが好ましく、一方、製造タクト向上の観点からは、下地処理における暴露時間を長くして、素早く下地を形成することが好ましい。所定の期間における暴露時間の長さ、すなわち、単位時間当たりの非遮蔽状態の時間長さは、定速制御前提とすれば、遮蔽部材における開口部(非遮蔽部)の大きさ(回転方向の幅の広さ)に依存する。例えば、遮蔽部材を開口部の大きさが可変に構成し、工程内容に応じて開口部の大きさを変更するように構成することが考えられるが、装置構成が複雑化し、コスト面において課題がある。

概要

装置の長寿命化をりつつ製造タクトの向上をることができる成膜レートモニタ装置を提供する。水晶振動子13に蒸発源300から昇華又は気化された成膜材料400を付着させたときの水晶振動子13aの共振周波数の変化に基づいて成膜対象物100に対する成膜材料400の成膜レートを検知する成膜レートモニタ装置であって、蒸発源300と水晶振動子13との間に遮蔽部12bが位置する遮蔽状態と、蒸発源300と水晶振動子13との間に開口部12aが位置する非遮蔽状態と、を取り得るように回転する遮蔽部材12を備え、所定の期間において非遮蔽状態となる期間が第1の長さとなるように遮蔽部材12を回転させる第1遮蔽モードと、所定の期間において非遮蔽状態となる期間が第1の長さよりも長い第2の長さとなるように遮蔽部材12を回転させる第2遮蔽モードと、を有することを特徴とする。

目的

本発明は、装置の長寿命化を図りつつ製造タクトの向上を図ることができる成膜レートモニタ装置を提供する

効果

実績

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牽制数
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請求項1

成膜対象物に対する成膜材料成膜レートを検知する成膜レートモニタ装置であって、蒸発源から昇華又は気化された前記成膜材料を付着させるための水晶振動子と、前記成膜材料が前記水晶振動子に付着することを妨げるための遮蔽部と、前記付着を許容するための開口部と、を有し、前記蒸発源と前記水晶振動子との間に前記遮蔽部が位置する遮蔽状態と、前記蒸発源と前記水晶振動子との間に前記開口部が位置する非遮蔽状態と、を取り得るように回転する遮蔽部材と、前記遮蔽部材の回転を制御する制御部と、前記水晶振動子の共振周波数の変化に基づいて成膜レートを取得する取得部と、を備え、所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が第1の長さとなるように前記制御部が前記遮蔽部材を回転させる第1遮蔽モードと、前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が前記第1の長さよりも長い第2の長さとなるように前記制御部が前記遮蔽部材を回転させる第2遮蔽モードと、を有することを特徴とする成膜レートモニタ装置。

請求項2

前記制御部は、前記第2遮蔽モードにおいて、前記非遮蔽状態における回転速度が、前記遮蔽状態における回転速度よりも遅くなるように、前記遮蔽部材を回転させることを特徴とする請求項1に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項3

前記制御部は、前記第2遮蔽モードの前記非遮蔽状態における回転速度が、前記第1遮蔽モードの前記非遮蔽状態における回転速度よりも遅くなるように、前記遮蔽部材を回転させることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項4

前記制御部は、前記第2遮蔽モードにおける前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる頻度が、前記第1遮蔽モードにおける前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる頻度よりも高くなるように、前記第2遮蔽モードにおいて前記遮蔽部材を往復回転させることを特徴とする請求項1に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項5

前記開口部の前記遮蔽部材の回転方向における幅は、前記水晶振動子の前記回転方向における幅よりも狭いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項6

前記第1遮蔽モードは、前記取得部が前記成膜レートを取得する際に実行されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項7

前記第1遮蔽モードは、前記成膜対象物に成膜を行う際に実行されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項8

前記第2遮蔽モードは、前記成膜対象物に対する成膜を行わない期間に実行されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項9

前記第2遮蔽モードは、前記取得部が前記成膜レートを取得する前に所定量の前記成膜材料を予め前記水晶振動子に付着させる下地処理において実行されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の成膜レートモニタ装置。

請求項10

成膜対象物を収容するチャンバと、前記チャンバ内に配置される、成膜材料を収容する蒸発源容器と、前記蒸発源容器を加熱する加熱手段を有し、前記蒸発源容器の加熱温度を制御する加熱制御部と、前記チャンバ内に配置される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の成膜レートモニタ装置と、を備え、前記加熱制御部は、前記成膜レートモニタ装置によって取得される成膜レートに基づいて、前記加熱温度を制御することを特徴とする成膜装置

請求項11

前記加熱制御部は、前記成膜レートモニタ装置が前記第1遮蔽モードを実行している間に取得される前記成膜レートに基づいて、前記加熱温度を制御することを特徴とする請求項10に記載の成膜装置。

請求項12

前記チャンバに前記成膜対象物が収容されていない間において、前記加熱制御部が前記蒸発源容器を加熱し、前記成膜レートモニタ装置が前記第2遮蔽モードを実行することを特徴とする請求項9または10に記載の成膜装置。

技術分野

0001

本発明は、成膜装置に用いられる成膜レートモニタ装置に関する。

背景技術

0002

基板上に薄膜を形成する成膜装置として、真空チャンバ内において成膜材料を収容した容器坩堝)を加熱し、成膜材料を蒸発昇華又は気化)させて容器外噴射させ、基板の表面に付着・堆積させることで薄膜を形成する真空蒸着方式の成膜装置がある。かかる成膜装置では、所望の膜厚を得るべく、真空チャンバ内に配置したモニタユニットを用いて成膜レートを取得し、取得した成膜レートに基づいて容器の加熱を制御する成膜レートモニタ装置を備える場合がある。

0003

成膜レートモニタ装置は、成膜材料の付着による水晶振動子固有振動数の変化量に基づいて成膜レートを取得するものであり、水晶振動子に対する成膜材料の付着量をコントロールすべく、回転式遮蔽部材チョッパ)を備えた構成が知られる(特許文献1)。遮蔽部材は、成膜材料の付着を妨げるように水晶振動子と成膜材料の蒸発源との間を遮蔽する遮蔽部と、成膜材料の付着を許容するための開口部と、を有し、遮蔽状態非遮蔽状態とを周期的に切り換えるように、サーボモータにより回転制御される。水晶振動子は成膜材料の付着量が所定量を超えると検知精度の低下により交換が必要となるため、成膜材料の付着量を遮蔽部材によってなるべく抑えることで、モニタユニットの長寿命化が図られる。

0004

一方、検知精度を高めるため、下地処理プレコート)として、予め水晶振動子の表面をある程度の成膜材料で覆った状態としてから、その後の付着量の増加による固有振動数の変化に基づいて成膜レートの検知を行う場合がある。例えば、水晶振動子と成膜材料との相性によっては、付着量の少ない使用初期では成膜材料が付着し難く、ある程度付着させて材料同士が付着する状態にならないと成膜レートが安定しない場合があり、正確な検知のためこのような下地処理が行われる。

0005

モニタユニットの長寿命化の観点からは、水晶振動子の蒸発源に対する暴露時間は短いことが好ましく、一方、製造タクト向上の観点からは、下地処理における暴露時間を長くして、素早く下地を形成することが好ましい。所定の期間における暴露時間の長さ、すなわち、単位時間当たりの非遮蔽状態の時間長さは、定速制御前提とすれば、遮蔽部材における開口部(非遮蔽部)の大きさ(回転方向の幅の広さ)に依存する。例えば、遮蔽部材を開口部の大きさが可変に構成し、工程内容に応じて開口部の大きさを変更するように構成することが考えられるが、装置構成が複雑化し、コスト面において課題がある。

先行技術

0006

特開2014−066673号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、装置の長寿命化を図りつつ製造タクトの向上を図ることができる成膜レートモニタ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するため、本発明の成膜レートモニタ装置は、
成膜対象物に対する成膜材料の成膜レートを検知する成膜レートモニタ装置であって、
蒸発源から昇華又は気化された前記成膜材料を付着させるための水晶振動子と、
前記成膜材料が前記水晶振動子に付着することを妨げるための遮蔽部と、前記付着を許容するための開口部と、を有し、前記蒸発源と前記水晶振動子との間に前記遮蔽部が位置する遮蔽状態と、前記蒸発源と前記水晶振動子との間に前記開口部が位置する非遮蔽状態と、を取り得るように回転する遮蔽部材と、
前記遮蔽部材の回転を制御する制御部と、
前記水晶振動子の共振周波数の変化に基づいて成膜レートを取得する取得部と、
を備え、
所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が第1の長さとなるように前記制御部が前記遮蔽部材を回転させる第1遮蔽モードと、
前記所定の期間において前記非遮蔽状態となる期間が前記第1の長さよりも長い第2の長さとなるように前記制御部が前記遮蔽部材を回転させる第2遮蔽モードと、
を有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の成膜装置は、
成膜対象物を収容するチャンバと、
前記チャンバ内に配置される、成膜材料を収容する蒸発源容器と、
前記蒸発源容器を加熱する加熱手段を有し、前記蒸発源容器の加熱温度を制御する加熱制御部と、
前記チャンバ内に配置される、本発明の成膜レートモニタ装置と、
を備え、
前記加熱制御部は、前記成膜レートモニタ装置によって取得される成膜レートに基づいて、前記加熱温度を制御することを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、装置の長寿命化を図りつつ製造タクトの向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施例における成膜装置の模式的断面図
本発明の実施例における成膜レートモニタ装置の構成を示す模式図
本発明の実施例における水晶モニタヘッドと遮蔽部材の構成を示す模式図
本発明の実施例における遮蔽部材の回転制御の説明図

実施例

0011

以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態及び実施例を説明する。ただし、以下の実施形態及び実施例は本発明の好ましい構成を例示的に示すものにすぎず、本発明の範囲をそれらの構成に限定されない。また、以下の説明における、装置のハードウェア構成及びソフトウェア構成処理フロー製造条件、寸法、材質、形状などは、特に特定的な記載がないかぎりは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。

0012

[実施例1]
図1図4を参照して、本発明の実施例に係る成膜レートモニタ装置及び成膜装置について説明する。本実施例に係る成膜装置は、真空蒸着により基板に薄膜を成膜する成膜装置である。本実施例に係る成膜装置は、各種半導体デバイス磁気デバイス電子部品などの各種電子デバイスや、光学部品などの製造において基板(基板上に積層体が形成されているものも含む)上に薄膜を堆積形成するために用いられる。より具体的には、本実施例に係る成膜装置は、発光素子光電変換素子タッチパネルなどの電子デバイスの製造において好ましく用いられる。中でも、本実施例に係る成膜装置は、有機EL(ErectroLuminescence)素子などの有機発光素子や、有機薄膜太陽電池などの有機光電変換素子の製造において特に好ましく適用可能である。なお、本発明における電
子デバイスは、発光素子を備えた表示装置(例えば有機EL表示装置)や照明装置(例えば有機EL照明装置)、光電変換素子を備えたセンサ(例えば有機CMOSイメージセンサ)も含むものである。本実施例に係る成膜装置は、スパッタ装置等を含む成膜システムの一部として用いることができる。

0013

<成膜装置の概略構成
図1は、本発明の実施例に係る成膜装置2の構成を示す模式図である。成膜装置2は、不図示の排気装置ガス供給装置により、内部が真空雰囲気窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気に維持される真空チャンバ(成膜室蒸着室)200を有する。なお、本明細書において「真空」とは、大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間内の状態をいう。

0014

成膜対象物である基板100は、搬送ロボット(不図示)によって真空チャンバ200内部に搬送されると真空チャンバ200内に設けられた基板保持ユニット(不図示)によって保持され、マスク220上面に載置される。マスク220は、基板100上に形成する薄膜パターンに対応する開口パターン221を有するメタルマスクであり、真空チャンバ200内部において水平面に平行に設置されている。基板100は、基板保持ユニットによってマスク220の上面に載置されことで、真空チャンバ200内部において、水平面と平行に、かつ、被処理面である下面がマスク220で覆われる態様で設置される。

0015

真空チャンバ200内部におけるマスク220の下方には、蒸発源装置300が設けられている。蒸発源装置300は、概略、成膜材料(蒸着材料)400を収容する蒸発源容器(坩堝)301(以下、容器301)と、容器301に収容された成膜材料400を加熱する加熱手段としてのヒータ302と、を備える。容器301内の成膜材料400は、ヒータ302の加熱によって容器301内で蒸発し、容器301上部に設けられたノズル303を介して容器301外へ噴出される。容器301外へ噴射した成膜材料400は、装置300上方に設置された基板100の表面に、マスク220に設けられた開口パターン221に対応して、蒸着する。

0016

蒸発源装置300は、その他、図示は省略しているが、ヒータ302による加熱効率を高めるためのリフレクタ伝熱部材、それらを含む蒸発源装置300の各構成全体を収容する枠体シャッタなどが備えられる場合がある。また、蒸発源装置300は、成膜を基板100全体に一様に行うため、固定載置された基板100に対して相対移動可能に構成される場合がある。

0017

本実施例に係る成膜装置2は、容器301から噴出する成膜材料400の蒸気量、あるいは基板100に成膜される薄膜の膜厚を検知するための手段として、成膜レートモニタ装置1を備えている。成膜レートモニタ装置1は、容器301から噴出する成膜材料400の一部を、遮蔽部材12により間欠的に遮蔽状態と非遮蔽状態とを繰り返して、水晶モニタヘッド11に備えられた水晶振動子に付着させるように構成されている。成膜材料400が堆積することによる水晶振動子の共振周波数(固有振動数)の変化量(減少量)を検知することで、所定の制御目標温度に対応した成膜レート(蒸着レート)として、単位時間当たりの成膜材料400の付着量(堆積量)を取得することができる。この成膜レートをヒータ302の加熱制御における制御目標温度の設定にフィードバックすることで、基板100に対する成膜レートを任意に制御することが可能となる。したがって、成膜レートモニタ装置1によって成膜処理中に常時、成膜材料400の吐出量あるいは基板100上の膜厚をモニタすることで、精度の高い成膜が可能となる。本実施例に係る成膜装置2の制御部(演算処理装置)20は、モニタユニット10の動作の制御、成膜レートの測定、取得を行うモニタ制御部21と、蒸発源装置300の加熱制御を行う加熱制御部22と、を有する。

0018

<成膜レートモニタ装置>
図2は、本実施例に係る成膜レートモニタ装置1の概略構成を示す模式図である。図2に示すように、本実施例に係る成膜レートモニタ装置1は、モニタヘッド11や遮蔽部材(チョッパ)12などを備えるモニタユニット10と、モニタ制御部21と、を備える。モニタユニット10は、モニタヘッド11と、遮蔽部材12と、水晶モニタヘッド11に組み込まれた水晶ホルダ回転支持体)14の回転駆動源としてのサーボモータ16と、遮蔽部材12の回転駆動源としてのサーボモータ15と、を備える。モニタ制御部21は、遮蔽部材12の回転駆動を制御する遮蔽部材制御部212と、水晶振動子13の共振周波数(の変化量)の取得を行う成膜レート取得部213と、水晶ホルダ14の回転駆動を制御するホルダ制御部214と、を有する。

0019

図3は、モニタヘッド11(水晶ホルダ14)と遮蔽部材12をそれぞれの回転軸線方向に沿って見たときの両者の配置関係を示す模式図である。図3に示すように、モニタヘッド11の内部には、複数の水晶振動子13(13a、13b)を円周方向に等間隔で配置して支持する水晶ホルダ14が組み込まれている。モニタヘッド11には、水晶振動子13よりも僅かに大きいモニタ開口11aが一つ設けられており、水晶ホルダ14は、支持する水晶振動子13のうちの1つを、モニタ開口11aを介して外部(蒸着源装置300)に暴露される位置(回転位相)で支持する。

0020

図2及び図3に示すように、水晶ホルダ14は、その中心がサーボモータ16のモータ軸16aに連結されており、サーボモータ16によって回転駆動される。これにより、モニタ開口11aを介して外部に暴露される水晶振動子13を順次切り替えることができるように構成されている。すなわち、水晶ホルダ14に支持された複数の水晶振動子13のうち、1つの水晶振動子13aがモニタ開口11aと位相が重なる位置にあり、他の水晶振動子13bは、使用済み又は交換用の水晶振動子として、モニタヘッド11の内部に隠れた位置にある。モニタ開口11aを介して外部に暴露されている水晶振動子13が、成膜材料400の付着量が所定量を超えて寿命に到達すると、水晶ホルダ14が回転して、新しい水晶振動子13を、モニタ開口11aと重なる暴露位置に移動させる。
ホルダ制御部214によるサーボモータ16の回転制御は、検出部18aと被検出部18bとからなる位相位置検出手段18が検出する水晶ホルダ14の回転位置(回転位相)に基づいて行われる。なお、位置(位相)検知手段としては、ロータリーエンコーダ等の既知位置センサを用いてもよい。

0021

図3に示すように、遮蔽部材12は、略円盤状の部材であり、その中心がサーボモータ15のモータ軸15aに連結されており、サーボモータ15によって時計回り又は反時計回りのいずれか一方の単一方向に回転駆動される。遮蔽部材12は、扇型開口スリット(開口部、非遮蔽部)12aが、回転中心から離れた位置であって、その回転軌道が、モニタヘッド11のモニタ開口11aと重なる位置に設けられている。開口スリット12aは、回転方向における幅が、モニタ開口11aの幅よりも狭く、かつモニタ開口11aで暴露されている水晶振動子13aの幅よりも狭く構成されている。

0022

図2及び図3に示すように、遮蔽部材12が回転することで、モニタ開口11aに対する開口スリット12aの相対位置(相対位相)が、モニタ開口11aと重なる位置(開口位置、非遮蔽位置)と、重ならない位置(非開口位置、遮蔽位置)と、に変化する。これにより、遮蔽部材12において開口スリット12aを除いた領域部分が遮蔽部12bとなり、これがモニタ開口11aと重なる(覆う)位置(位相)にあるとき、水晶振動子13aへの成膜材料400の付着が妨げられる遮蔽状態(非開口状態)となる。また、開口スリット12aがモニタ開口11aと重なる位置(位相)にあるとき、水晶振動子13aへの成膜材料400の付着が許容される非遮蔽状態(開口状態)となる。
遮蔽部材制御部212によるサーボモータ15の回転制御は、検出部17aと被検出部
17bとからなる位相位置検出手段17が検出する遮蔽部材12の回転位置(回転位相)に基づいて行われる。なお、位置(位相)検知手段としては、ロータリーエンコーダ等の既知の位置センサを用いてもよい。

0023

開口スリット12aは、本実施例では、閉じた孔となっているが、遮蔽部材12の周端開放された切り欠き状になっていてもよい。また、設ける個数も2個以上でもよいし、スリット形状も、本実施例で示した扇型に限定されず種々の形状を採用し得るものであり。開口スリット12aを複数設ける場合には、個々に異なる形状としてもよい。

0024

水晶振動子13aは、電極同軸ケーブル等を介して外部共振器19に接続されている。水晶振動子13a表面に堆積した成膜材料400の薄膜と、裏面の電極との間に電圧印加することで生成される発信信号が、水晶振動子13の共振周波数(の変化量)として、共振器19から成膜レート取得部213に伝達され、取得される。

0025

図示を省略するが、モニタユニット10には、熱源となるモータ15、16の熱を冷却するための冷却水を流すための流路が備えられている。
なお、ここで示した成膜レートモニタ装置の構成はあくまで一例であり、これに限定されるものではなく、既知の種々の構成を適宜採用してよい。

0026

<本実施例の特徴>
図4は、本実施例における遮蔽部材12の回転制御について説明するグラフである。図4において、遮蔽部材12が水晶振動子13を遮蔽した状態にあるときを0、遮蔽していない状態にあるときを1、でそれぞれ示している。
本実施例では、成膜レート取得部213により取得する成膜レートが安定した状態となるまで予め水晶振動子13aに所定量の成膜材料400を付着、被覆させる下地処理を行う際において、遮蔽部材12の回転速度を変速制御することを特徴とする。具体的には、下地を迅速に形成すべく、水晶振動子13aの暴露時間が長くなるように、遮蔽部材12の回転速度を制御する第2遮蔽モード(以下、第2モード)を実行する。なお、このような下地処理は、基板100を真空チャンバ200内に設置しないで行うのが一般的である。すなわち、基板100を真空チャンバ200内に収容する前(基板100上における成膜レートのモニタを行わない期間)に実施される。

0027

また、下地処理の後、安定した成膜レートを用いてヒータ3の加熱制御を行う際には、従来の制御と同様、定常回転時における回転速度を予め定めた設定速度で等速制御することを特徴とする。具体的には、水晶振動子13aの寿命をできるだけ延ばすべく、水晶振動子13aの暴露時間が短くなるように、遮蔽部材12の回転速度を制御する第1遮蔽モード(以下、第1モード)を実行する。

0028

下地処理中では、第2モードとして、開口スリット12aがモニタ開口11aと重なる非遮蔽状態における遮蔽部材12の定常回転速度が、開口スリット12aがモニタ開口11aと重ならない遮蔽状態における定常回転速度の1/10となるように制御する。下地処理後の成膜レートをモニタする期間中は、第1モードとして、開口スリット12aとモニタ開口11aの遮蔽・非遮蔽の如何にかかわらず、一定の定常回転速度で遮蔽部材13の回転を制御する。第2モードの遮蔽状態における定常回転速度と、第1モードにおける定常回転速度とは同じ速度となっており、したがって、第2モードでの非遮蔽状態のおける定常回転速度が、第1モードでの非遮蔽状態における定常回転速度の1/10となっている。これにより、同じ所定の期間で比較したときに、第2モードにおいて非遮蔽状態となる期間の時間長さ(第2の長さ)は、第1モードにおいて非遮蔽状態となる期間の時間長さ(第1の長さ)よりも長くなる。

0029

図4に、第1モードにおいて非遮蔽状態(膜付け状態)となる期間の時間長さTO1と、第2モードにおいて非遮蔽状態となる期間の時間長さTO2と、を示している。図4に示すように、定常回転速度が1/10となることで、TO2は、TO1の10倍の時間となっている。所定の期間として、図4に示した時間内において、第1モードと第2モードとを比較すると、第1モードにおいて非遮蔽状態となる回数が3回であるのに対し、第2モードにおいて非遮蔽状態となる回数は2回となり、回数は第1モードの方が多くある。しかしながら、1回の非遮蔽状態の継続時間は、第2モードの方が第1モードより長くなり、所定の期間内におけるトータルの非遮蔽状態の継続時間も、第2モードの方が第1モードよりも長くなる。

0030

図4に示す例では、単位時間当たりに占める非遮蔽状態の時間の割合が、第1モードでは約3.3%であるのに対し、第2モードでは約25%となっている。第1モードにおける約3.3%の上記割合は、等速回転制御による数値であるので、遮蔽部材12の開口率(遮蔽部12bに対する開口部12aの面積比)と一致する数値である。すなわち、本実施例による遮蔽部材12の変速制御(非遮蔽状態における定常回転速度を遮蔽状態における定常回転速度よりも遅くする制御)により、遮蔽部材12の開口率を実質的に増大させることができる。これにより、遮蔽部材12の形状を物理的に変化させるなどの手法を取らずに(装置構成を複雑化させずに)、遮蔽部材12の開口率を可変に制御し、水晶振動子13に対する成膜レートを任意に制御することが可能となる。したがって、安定した成膜レートモニタの下準備としての下地処理は、水晶振動子13への成膜材料400の付着量を増やして素早く終了させることができる。また、基板100の成膜レートをモニタする際には、水晶振動子13への成膜材料400の付着を極力抑えることで装置の長寿命化を図ることができる。すなわち、装置の長寿命化を図りつつ製造タクトの向上を図ることが可能となる。

0031

[実施例2]
遮蔽部材12の開口率を、遮蔽部材12の形状を物理的に変化させるなどの手法を取らずに、実質的に増大させる手法は、実施例1で説明した手法に限られるものではない。本発明の実施例2では、第2モードにおける遮蔽部材12の回転制御において、遮蔽部材12の回転方向を一時的に逆方向に変えて往復動させることで、所定の期間内において非遮蔽状態となる回数を増やす(頻度を高める)ことを特徴とする。なお、実施例2に係る成膜レートモニタ装置、成膜装置の構成は、実施例1の装置構成と同じであり、説明は省略する。

0032

開口スリット12aがモニタ開口11aの近傍で行ったり来たりするように遮蔽部材12を往復回転運動させることで、単一方向に回転させて非遮蔽状態を周期的に形成する場合よりも、所定の期間内における非遮蔽状態の発生回数を増やすことができる。これにより、所定の期間内におけるトータルの非遮蔽状態の継続時間を長くすることができる。なお、成膜ムラ回避の観点から、往復回転運動における回転方向の切り返しは、開口スリット12aがモニタ開口11aを完全に通過してから(すなわち、水晶振動子13aが十分に遮蔽された状態となってから)行うことが好ましい。

0033

[その他]
実施例1、2とは異なり、第2モードにおいて、遮蔽状態における定常回転速度を、非遮蔽状態における定常回転速度(第1モードにおける定常回転速度)よりも速い速度に変更する制御により、所定期間内における非遮蔽状態の回数を増やすようにしてもよい。
また、実施例1と実施例2とを組み合わせた制御としてもよい。すなわち、非遮蔽状態における定常回転速度を減速しつつ、遮蔽状態と非遮蔽状態とを短期間で繰り返すように往復回転させる制御としてもよい。
また、本実施例では、第2モードの遮蔽状態における定常回転速度と、第1モードにお
ける定常回転速度とを同じ速度としているが、遮蔽部材12の開口率を実質的に増大させる効果が得られる範囲で、適宜異なる速度に設定してもよい。

0034

1…成膜レートモニタ装置、10…モニタユニット、11…水晶モニタヘッド、11a…モニタ開口、12…遮蔽部材(チョッパ)、12a…開口スリット(開口部、非遮蔽部)、12b…遮蔽部、13(13a、13b)…水晶振動子、14…水晶ホルダ(回転支持体)、15…サーボモータ(駆動源)、15a…モータ軸、16…サーボモータ(駆動源)、16a…モータ軸16a、17(17a、17b)…位置(回転位相)検出手段、18(18a、18b)…位置(回転位相)検出手段、19…共振器、2…成膜装置、100…基板、20…制御部(取得部、加熱制御部)、200…真空チャンバ(成膜室)、300…蒸発源装置、301…蒸発源容器(坩堝)、302…ヒータ(加熱手段)、303…ノズル

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