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技術 農業用フィルム用塗布型防曇剤及び農業用フィルム

出願人 理研ビタミン株式会社
発明者 佐藤弘一田口勇
出願日 2019年4月26日 (1年2ヶ月経過) 出願番号 2019-086545
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-023661
状態 未査定
技術分野 他類に属さない組成物 植物の保護 温室 積層体(2)
主要キーワード 合成樹脂被覆材 水滴落下 水溶性アルカリ金属ケイ酸塩 コロイド状微粒子 ケイ酸リチウム水溶液 塗布型防 水溶性合成樹脂 水酸化錫
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

農業用フィルム初期防曇性のみならず、長期防曇性を付与することができる防曇剤を提供すること。

解決手段

(A)コロイド状無機微粒子、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩、(C)合成樹脂及び(D)エポキシ系シランカップリング剤を含有する農業用フィルム用塗布型防剤であって、(A)コロイド状無機微粒子の固形分100質量部に対し、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩の固形分が2.5〜150質量部、(C)合成樹脂の固形分が30〜150質量部、(D)エポキシ系シランカップリング剤の固形分が0.5〜5.0質量部である農業用フィルム用塗布型防曇剤。

概要

背景

近年、ハウス栽培トンネル栽培等、合成樹脂原材料としたフィルム(以下「合成樹脂フィルム」という)下での農作物栽培が盛んに行われている。該フィルムに関しては、土壌又は農作物等から蒸散する水蒸気により該フィルム表面がったり、水滴が付着したりして、日光不足による農作物の栽培性低下、水滴落下による農作物の病害発生等を招いてしまうということが知られている。
したがって、従来の、農作物の栽培に用いられる合成樹脂フィルム(以下「農業用フィルム」という)に、防曇性を付与する技術の開発が試みられている。

農業用フィルムに防曇性を付与する技術としては、特定のアクリル樹脂水系エマルジョン及び無機質コロイドゾル特定量含有する防曇剤組成物(特許文献1)、特定のアクリル樹脂の水分散液、無機質コロイドゾル及び界面活性剤を特定量含有する防曇剤組成物の調整法(特許文献2)、(A)ポリエステル系及びポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタンエマルションの中から選ばれた少なくとも1種と、(B)特定の平均粒径コロイド状シリカ粒子及びコロイド状アルミナ粒子の中から選ばれた少なくとも1種とを、特定割合で含有して成る防曇性塗膜形成用組成物(特許文献3)、合成樹脂被覆材基体層の片面に、合成樹脂バインダー鎖状コロイダルシリカを含む防曇性塗膜層を設けたことを特徴とする保存安定性の良い防曇性農業用被覆材(特許文献4)、特定の反応性重合基を有する乳化剤を使用して製造される(メタアクリル酸系共重合体親水性物質を含有することを特徴とする防曇塗料組成物(特許文献5)、少なくとも(A)(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸とを単量体として含む単量体混合物を、反応性ノニオン系乳化剤の存在下で乳化重合して得られる(メタ)アクリル系共重合体を含む造膜性樹脂組成物、(B)無機コロイドゾル、(C)炭素原子数が1〜10の脂肪族アルコール、(D)水の各成分を含有し、最低造膜温度が−25℃以上20℃以下である防曇剤組成物(特許文献6)、コロイダルシリカ一次粒子が環状に結合したネックレス状コロイダルシリカ、コロイダルシリカの一次粒子が鎖状に結合した鎖状コロイダルシリカ、及びバインダー樹脂を特定比率で含有することを特徴とする防曇性組成物(特許文献7)、等が開示されている。

しかし、上記従来技術では、防曇効果即効性(以下「初期防曇性」ともいう)が優れているものの、一定期間が経過すると当該フィルムの表面から塗布膜が脱離してしまい、防曇性が持続しない場合がある。したがって、初期防曇性のみならず、長期間持続する防曇性(以下「長期防曇性」ともいう)をも付与することができる防曇剤が求められていた。

概要

農業用フィルムに初期防曇性のみならず、長期防曇性を付与することができる防曇剤を提供すること。(A)コロイド状無機微粒子、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩、(C)合成樹脂及び(D)エポキシ系シランカップリング剤を含有する農業用フィルム用塗布型防曇剤であって、(A)コロイド状無機微粒子の固形分100質量部に対し、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩の固形分が2.5〜150質量部、(C)合成樹脂の固形分が30〜150質量部、(D)エポキシ系シランカップリング剤の固形分が0.5〜5.0質量部である農業用フィルム用塗布型防曇剤。

目的

本発明は、農業用フィルムに初期防曇性のみならず、長期防曇性を付与することができる防曇剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

(A)コロイド状無機微粒子、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩、(C)合成樹脂及び(D)エポキシ系シランカップリング剤を含有する農業用フィルム塗布型防剤であって、(A)コロイド状無機微粒子の固形分100質量部に対し、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩の固形分が2.5〜150質量部、(C)合成樹脂の固形分が30〜150質量部、(D)エポキシ系シランカップリング剤の固形分が0.5〜5.0質量部である農業用フィルム用塗布型防曇剤。

請求項2

請求項1の塗布型防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布してなる農業用フィルム。

技術分野

0001

本発明は、農業用途のフィルムに塗布して用いる防曇剤及び該防曇剤を塗布したことにより長期間持続する防曇性が付与された農業用フィルムに関する。

背景技術

0002

近年、ハウス栽培トンネル栽培等、合成樹脂原材料としたフィルム(以下「合成樹脂フィルム」という)下での農作物栽培が盛んに行われている。該フィルムに関しては、土壌又は農作物等から蒸散する水蒸気により該フィルム表面がったり、水滴が付着したりして、日光不足による農作物の栽培性低下、水滴落下による農作物の病害発生等を招いてしまうということが知られている。
したがって、従来の、農作物の栽培に用いられる合成樹脂フィルム(以下「農業用フィルム」という)に、防曇性を付与する技術の開発が試みられている。

0003

農業用フィルムに防曇性を付与する技術としては、特定のアクリル樹脂水系エマルジョン及び無機質コロイドゾル特定量含有する防曇剤組成物(特許文献1)、特定のアクリル樹脂の水分散液、無機質コロイドゾル及び界面活性剤を特定量含有する防曇剤組成物の調整法(特許文献2)、(A)ポリエステル系及びポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタンエマルションの中から選ばれた少なくとも1種と、(B)特定の平均粒径コロイド状シリカ粒子及びコロイド状アルミナ粒子の中から選ばれた少なくとも1種とを、特定割合で含有して成る防曇性塗膜形成用組成物(特許文献3)、合成樹脂被覆材基体層の片面に、合成樹脂バインダー鎖状コロイダルシリカを含む防曇性塗膜層を設けたことを特徴とする保存安定性の良い防曇性農業用被覆材(特許文献4)、特定の反応性重合基を有する乳化剤を使用して製造される(メタアクリル酸系共重合体親水性物質を含有することを特徴とする防曇塗料組成物(特許文献5)、少なくとも(A)(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸とを単量体として含む単量体混合物を、反応性ノニオン系乳化剤の存在下で乳化重合して得られる(メタ)アクリル系共重合体を含む造膜性樹脂組成物、(B)無機コロイドゾル、(C)炭素原子数が1〜10の脂肪族アルコール、(D)水の各成分を含有し、最低造膜温度が−25℃以上20℃以下である防曇剤組成物(特許文献6)、コロイダルシリカ一次粒子が環状に結合したネックレス状コロイダルシリカ、コロイダルシリカの一次粒子が鎖状に結合した鎖状コロイダルシリカ、及びバインダー樹脂を特定比率で含有することを特徴とする防曇性組成物(特許文献7)、等が開示されている。

0004

しかし、上記従来技術では、防曇効果即効性(以下「初期防曇性」ともいう)が優れているものの、一定期間が経過すると当該フィルムの表面から塗布膜が脱離してしまい、防曇性が持続しない場合がある。したがって、初期防曇性のみならず、長期間持続する防曇性(以下「長期防曇性」ともいう)をも付与することができる防曇剤が求められていた。

先行技術

0005

特開昭62−246984号公報
特開昭63−150369号公報
特開平6−122851号公報
特開平7−327522号公報
特開2006−16578号公報
特開2008−50492号公報
特開2015−168692号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、農業用フィルムに初期防曇性のみならず、長期防曇性を付与することができる防曇剤を提供することを目的とする。また本発明は、前記防曇剤が塗布されたことにより初期防曇性のみならず、長期防曇性が付与された農業用フィルムを提供することに着目し、これを本発明の目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、コロイド状無機微粒子水溶性アルカリ金属ケイ酸塩、合成樹脂及びエポキシ系シランカップリング剤を特定の比率で含有する防曇剤を農業用フィルムに塗布することにより、上記課題を解決することを見出した。本発明者らは、これらの知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記[1]及び[2]を包含する。
[1](A)コロイド状無機微粒子、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩、(C)合成樹脂及び(D)エポキシ系シランカップリング剤を含有する農業用フィルム用塗布型防曇剤であって、(A)コロイド状無機微粒子の固形分100質量部に対し、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩の固形分が2.5〜150質量部、(C)合成樹脂の固形分が30〜150質量部、(D)エポキシ系シランカップリング剤の固形分が0.5〜5.0質量部である農業用フィルム用塗布型防曇剤。
[2]前記[1]の塗布型防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布してなる農業用フィルム。
[3]前記[1]の塗布型防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布し、防曇性(防曇層)を有する農業用フィルムを製造する方法。
[4]前記[1]の塗布型防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布し、農業用フィルムに防曇性を付与又は防曇層を形成する方法。
[5]合成樹脂フィルム表面への前記[1]の塗布型防曇剤の塗布量が固形分換算で0.1〜2g/m2である前記[2]〜[4]のいずれかに記載の農業用フィルム又は方法。

発明の効果

0008

本発明の農業用フィルム用塗布型防曇剤(以下「本発明の防曇剤」という)を農業用フィルムに塗布することで、該フィルムに、初期防曇性だけでなく長期防曇性を付与することができる。また、本発明の防曇剤を塗布した農業用フィルムは、農業用フィルムに希求される透明性を有している。

図面の簡単な説明

0009

防曇性を評価する為の評価箱及び恒温水槽を示す。1:評価箱、2:評価箱の窓部、3:恒温水槽である。
防曇性を評価する為の評価箱を設置した恒温水槽を示す。1:評価箱、3:恒温水槽、4:評価箱の窓部に張り付けたフィルムである。

0010

本発明の防曇剤に用いられる(A)コロイド状無機微粒子(以下「(A)成分」ともいう)は、無機物コロイド状微粒子である。該無機物としては、例えば、シリカアルミナ酸化チタン水酸化鉄水酸化錫又は硫酸バリウム等が挙げられ、好ましくは、シリカ又はアルミナであるが、これらに限定されない。これら無機物は、1種又は2種以上を併用しても良い。該微粒子平均粒子径に特に制限はなく、好ましくは5〜100nmである。該微粒子の形状に特に制限はなく、例えば、鎖状、球状、ネックレス状等が挙げられる。

0011

商業的に販売されている(A)コロイド状無機微粒子としては、例えば、シリカゾル商品名:スノーテックス;固形分20質量%;日産化学工業社製)又はアルミナゾル(商品名:AS−520;固形分20質量%;日産化学工業社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができるが、これらに限定されない。

0012

本発明の防曇剤に用いられる(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩(以下「(B)成分」ともいう)とは、M2O・nSiO2で表される化合物である。前記Mは例えば、Li(リチウム)、Na(ナトリウム)又はK(カリウム)等が挙げられ、好ましくはLi(リチウム)又はNa(ナトリウム)であるが、これらに限定されない。前記nはSiO2/M2O(モル比)を意味し、その数値としてはアルカリ金属ケイ酸塩水溶性となる数値であれば特に制限はないが、MがLi(リチウム)である場合、nは好ましくは3.5〜7.5、MがNa(ナトリウム)である場合、nは好ましくは2.0〜4.0、MがK(カリウム)である場合、nは好ましくは2.0〜4.0である。なお、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩は水溶性であるため、(A)のコロイド状無機微粒子とは区別される。

0013

(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸リチウムケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリウム等が挙げられ、好ましくは、ケイ酸リチウム又はケイ酸ナトリウムであるが、これらに限定されない。

0014

(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩としては、水溶液の形態のものを用いることが好ましい。商業的に販売されている(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液としては、例えば、ケイ酸リチウム水溶液〔商品名:リチウムシリケート45;SiO2/Li2O(モル比)=4.5;固形分26質量%;日産化学工業社製〕又はケイ酸ナトリウム水溶液〔商品名;SiO2/Na2O(モル比)=2.2;固形分55質量%;和光純薬工業社製〕等が挙げられ、本発明でこれらを用いることができるが、これらに限定されない。

0015

本発明の防曇剤に用いられる(C)合成樹脂(以下「(C)成分」ともいう)としては、本発明の防曇剤を農業用フィルムに密着させることができる樹脂であれば特に制限はなく、水不溶性合成樹脂又は水溶性合成樹脂を単独又は併用して用いることができる。

0016

上記水不溶性合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂酢酸ビニル樹脂酢酸ビニルアクリル樹脂、酢酸ビニルベオバ樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂ウレタン樹脂エポキシ樹脂フェノール樹脂アルキッド樹脂若しくはポリエステル樹脂又はこれらの共重合樹脂ハイブリッド樹脂若しくは変性樹脂等が挙げられ、好ましくはアクリル樹脂又はウレタン樹脂であるが、これらに限定されない。これら水不溶性合成樹脂は、1種又は2種以上を併用しても良い。

0017

上記アクリル樹脂としては、例えば、アクリル酸系モノマー重合物若しくは共重合物又はアクリル酸系モノマーとその他のモノマーとの共重合物等が挙げられるが、これらに限定されない。

0018

上記アクリル酸系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステルメタクリル酸メタクリル酸エステルマレイン酸無水マレイン酸フマル酸クロトン酸イタコン酸エチレンスルホン酸、2−アクリルアミド2−メチルプロパン酸、アクリル酸誘導体水酸基含有ビニル単量体メタクリル酸誘導体の水酸基含有ビニル単量体、アクリロニトリル類アクリルアマイド類、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリル酸のグリシジルエステル類又はメタクリル酸のグリシジルエステル類等が挙げられるが、これらに限定されない。エステルの残基としては、例えば、C1−6低級アルキル(例えば、メチルエチル等)が挙げられるが、これらに限定されない。

0019

上記その他のモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン若しくはその誘導体、N−ビニルアセトアミド又はエチレン−酢酸ビニル等が挙げられるが、これらに限定されない。

0020

上記ウレタン樹脂は、ポリイソシアネートポリオールとを反応させることにより得られる高分子化合物である。ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネートが挙げられ、ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール若しくはポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオールポリエチレンアジペートグリコール若しくはポリブチレンアジペートグリコール等のポリエステルポリオール又はポリブチレンカーボネートジオール若しくはポリヘキサメチレンカーボネートジオール等のポリカーボネートポリオール等が挙げられるが、これらに限定されない。

0021

上記水不溶性合成樹脂は、水及び/又は水溶性の分散媒中に水不溶性合成樹脂を粒子状に分散させたエマルジョンの形態のものを用いることが好ましい。商業的に販売されている水不溶性合成樹脂のエマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン(商品名:NeoCryl A−6057;固形分35質量%;化成社製)又はウレタン樹脂エマルジョン(商品名:NeoRez R−986;固形分35質量%;楠本化成社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができるが、これらに限定されない。

0022

上記水溶性合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンオキサイドポリビニルアルコールポリビニルピロリドンカルボキシメチルセルロースメチルセルロースヒドロキシエチルセルロース又はカルボキシビニルポリマー等が挙げられ、好ましくはポリエチレンオキサイド又はポリビニルアルコール、さらに好ましくはポリエチレンオキサイドであるが、これらに限定されない。これら水溶性合成樹脂は、1種又は2種以上を併用しても良い。

0023

商業的に販売されている水溶性合成樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール(商品名:KL−03;日本合成化学社製)又はポリエチレンオキサイド(商品名:L−6;明成化学工業社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができるが、これらに限定されない。

0024

本発明で用いられる(D)エポキシ系シランカップリング剤(以下「(D)成分」ともいう)とは、アルコキシ基エポキシ基を有する有機ケイ素化合物である。具体的には、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン又は3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、好ましくは3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン又は3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランであるが、これらに限定されない。

0025

商業的に販売されている(D)エポキシ系シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403;信越化学工業社製)、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBE−403;信越化学工業社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができるが、これらに限定されない。

0026

本発明の防曇剤は、(E)溶媒又は分散媒(以下「(E)溶媒等」又は「(E)成分」ともいう)を含んでいても良い。
本発明の防曇剤に用いられる(E)溶媒等としては、本発明の防曇剤に含まれる(A)〜(D)成分を溶解又は分散できるものであれば、特に制限はないが、例えば、水、メチルアルコールエチルアルコール若しくはイソプロピルアルコール等の一価アルコール類エチレングリコールジエチレングリコール若しくはグリセリン等の多価アルコール類ベンジルアルコール等の環式アルコール類、セロソルブアセテート類又はケトン類等が挙げられ、環境面を考慮した場合、好ましくは水である。これら溶媒等は、1種又は2種以上を併用しても良い。

0027

本発明の防曇剤には、本発明の目的を阻害しない範囲で塗布型防曇剤に通常用いられる任意の添加剤が含まれても良く、例えば、消泡剤可塑剤造膜助剤増粘剤顔料顔料分散剤耐候性改良剤熱安定剤レベリング剤架橋剤又は分散剤等が挙げられるが、これらに限定されない。

0028

本発明の防曇剤に含まれる(A)〜(D)成分の配合量としては、(A)コロイド状無機微粒子の固形分100質量部に対して、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩の固形分が2.5〜150質量部、好ましくは10〜30質量部、(C)合成樹脂の固形分が30〜150質量部、好ましくは50〜100質量部、(D)エポキシ系シランカップリング剤の固形分が0.5〜5.0質量部、好ましくは1.0〜3.0質量部であるが、これらに限定されない。本発明の防曇剤に含まれる(E)溶媒等の配合量としては、前記(A)〜(D)成分を溶解又は分散できる量であれば特に制限はないが、例えば、本発明の防曇剤100質量%中の(A)〜(D)成分の合計の固形分濃度が、通常0.5〜10質量%、好ましくは1〜5質量%となるよう調整する。なお、本発明における固形分は、残存量熱重量測定機(型式:TGA55;TAインスツルメント社製)を用いて、窒素雰囲気下で10mgのサンプルを105℃で2時間加熱した場合の残存量を測定することにより求める。

0029

本発明の防曇剤は、各成分〔少なくとも(A)〜(D)成分、例えば、(A)〜(E)成分をいう。以下同じ〕を均一に混合して得ることができる。混合する方法に特に制限はなく、公知の撹拌機混合機等を用いることができる。混合条件としては、各成分を均一に混合することができれば特に制限はないが、例えば、25〜60℃にて、180〜360分間混合する方法等が挙げられる。

0030

本発明の防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布してなる農業用フィルムも本発明の形態の一つである。

0031

上記合成樹脂フィルムに用いられる合成樹脂に特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体又はポリ塩化ビニル等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用しても良い。

0032

上記合成樹脂フィルムには、上記合成樹脂の他に合成樹脂フィルムに通常用いられる任意の添加剤が含まれても良く、例えば、酸化防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤赤外線吸収剤滑剤アンチブロッキング剤、防霧剤、保温剤又は顔料等が挙げられるが、これらに限定されない。

0033

上記合成樹脂フィルムは、上記合成樹脂又は上記合成樹脂に上記添加剤を配合した合成樹脂組成物をフィルム状に成形したものであれば特に制限はなく、例えば、インフレーション成形法、Tダイ成形法等の方法でフィルム状に成形したもの等が挙げられる。また、該合成樹脂フィルムは、単層でも多層でも良い。

0034

上記合成樹脂フィルムの厚さとしては、農業用途に適した厚さであれば特に制限はないが、フィルム強度、重量等を考慮した場合、通常50〜200μm、好ましくは80〜150μmである。

0035

上記合成樹脂フィルムの表面は、本発明の防曇剤の塗布性及び接着性を向上させるために、予めプラズマ放電処理コロナ放電処理等の前処理を施すことが好ましい。このための技術は、従来、充分に確立されているので、本発明においてもそれらに従ってよい。

0036

本発明の農業用フィルムは、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に(E)溶媒等を含む本発明の防曇剤を塗布し、該防曇剤中の(E)溶媒等を除去して合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に防曇層を形成する。

0037

上記塗布する方法としては特に制限は無く、例えば、ブレードコート法ロールコート法、ディップコート法バーコート法スプレーコート法ロッドコート法、ナイフコート法又はハケ塗り等の方法が挙げられる。

0038

本発明の防曇剤の合成樹脂フィルムへの塗布量としては、合成樹脂フィルム表面に塗布した後に(E)溶媒等を除去した防曇層の量に換算して、通常0.1〜2g/m2、好ましくは0.2〜1g/m2である。

0039

上記(E)溶媒等を除去する方法としては、乾燥する方法が挙げられる。乾燥方法に特に制限はないが、例えば、自然乾燥法又は熱風乾燥法、赤外線乾燥法若しくは遠赤外線乾燥法等の強制乾燥法が挙げられ、強制乾燥法の場合、乾燥温度は通常50〜120℃、好ましくは55〜75℃であるが、これらに限定されない。

0040

本件明細書において、「初期防曇性」とは、通常、好ましくは、防曇効果の即効性を意味し、本発明における初期とは、本発明の防曇剤が用いられてから、防曇効果が表れるまでの時間が、例えば、45分未満、好ましくは30分未満、さらに好ましくは15分未満であることを示すが、これらに限定されない。
なお、本発明の防曇剤が用いられたことにより、初期防曇性を示すことを確認する方法として、例えば、本発明の防曇剤を適用した農業用フィルムが、非適用の農業用フィルムに対し、防曇剤適用後、目視で観察した際に、フィルム表面が均一に濡れる(水が薄膜状になり、水滴となっていない)までの時間が短いこと等が挙げられる。

0041

また、本件明細書において、「長期防曇性」とは、通常、好ましくは、防曇効果が長期間持続することを意味し、本発明における長期間とは、本発明の防曇剤が用いられてから、防曇効果が持続する期間が、例えば、2か月以上、好ましくは半年以上、さらに好ましくは、1年以上持続することであるが、これらに限定されない。
なお、本発明の防曇剤が用いられたことにより、長期防曇性を示すことを確認する方法として、例えば、本発明の防曇剤を適用した農業用フィルムが、非適用の農業用フィルムに対し、水滴の付着がないか、あるいは、水滴の付着が少ないこと等が挙げられる。

0042

また、本件明細書において、農業用フィルムが「農業用フィルムに希求される透明性」を有するとは、例えば、JIS K7136に従う測定方法により、濁度計等で測定した濁度が、通常、好ましくは、17.0以下、さらに好ましくは、15.0以下、特に好ましくは、13.0未満であることであるが、これらに限定されない。

0043

以下に本発明を実施例で説明するが、これは本発明を単に説明するだけのものであって、本発明を限定するものではない。

0044

<農業用フィルム用塗布型防曇剤の作製>
(1)原材料
1)シリカゾル(商品名:スノーテックス;固形分20質量%;日産化学社製)
2)アルミナゾル(商品名:AS−520;固形分20質量%;日産化学社製)
3)ケイ酸リチウム水溶液〔商品名:リチウムシリケート45;SiO2/Li2O(モル比)=4.5;固形分26質量%;日産化学社製〕
4)ケイ酸ナトリウム水溶液〔商品名;SiO2/Na2O(モル比)=2.2;固形分55質量%;富士フイルム和光純薬社製〕
5)アクリル樹脂エマルジョン(商品名:NeoCryl A−6057;固形分35質量%;楠本化成社製)
6)ウレタン樹脂エマルジョン(商品名:NeoRez R−986;固形分35質量%;楠本化成社製)
7)ポリビニルアルコール(商品名:KL−03;日本合成化学社製)
8)ポリエチレンオキサイド(商品名:L−6;明成化学工業社製)
9)3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403;信越化学工業社製)
10)3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBE−403;信越化学工業社製)
11)3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン〔商品名:KBE−9007;エポキシ系以外(イソシアネート系)のシランカップリング剤;信越化学工業社製〕
12)3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン〔商品名:KBE−585;エポキシ系以外(ウレイド系)のシランカップリング剤;信越化学工業社製〕
13)水(イオン交換水
14)メチルアルコール(商品名;富士フイルム和光純薬社製)
15)イソプロピルアルコール(商品名;富士フイルム和光純薬社製)

0045

(2)配合
上記原材料を用いて作製した農業用フィルム用塗布型防曇剤(以下単に「防曇剤」という)1〜23の配合を表1〜8に示した。ここで防曇剤1〜15は本発明の実施例であり、防曇剤16〜23はそれらに対する比較例である。なお、表1〜8において、(A)コロイド状無機微粒子、(B)水溶性アルカリ金属ケイ酸塩、(C)合成樹脂、(D)エポキシ系シランカップリング剤及び(E)溶媒等を、それぞれ単に(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)と表記した。

0046

0047

0048

0049

0050

0051

0052

0053

0054

(3)防曇剤の作製方法
表1〜8に記載の等倍量の原材料をビーカー仕込みマグネティックスターラー(型式:SR−356;通常型撹拌子使用;ADVANTEC社製)で30℃、300分間撹拌混合して比較例及び実施例の防曇剤1〜23を作製した。なお、(D)成分としてエポキシ系以外のシランカップリング剤を用いた比較例の防曇剤22及び23はゲル化してしまい、農業用フィルムに塗布できるものではなかったため、以降の評価からは除外した。

0055

<農業用フィルムの作製>
(1)合成樹脂フィルムの成形
エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:サンテックEF0925;旭化成ケミカルズ社製)1000gを、ラボプラストミル(型式:4C−150;東洋精機製作所社製)を用いて、温度170℃、回転数200rpmの条件にて溶融及び混練後、該混練物をインフレーション成形法により厚さ100μmのフィルムに成形し、その後、該フィルムをコロナ処理機(型式:ASA−4;コロナ処理強度:36dyne;信光電気計装社製)を用いてコロナ処理を行った。

0056

(2)防曇剤の塗布
比較例及び実施例の防曇剤1〜21を、バーコーター番線の番号:No.07;第一理化社製)を用いて合成樹脂フィルムの片面に塗布した後に、75℃のギヤーオーブン(型式:GPHH−201;ESPEC社製)中で1分間乾燥して防曇層を片面に形成(防曇層の量が0.5g/m2に相当)した、比較例及び実施例の農業用フィルム1〜21を得た。なお、さらなる比較例(コントロール)として、防曇剤を添加しない農業用フィルムを、農業用フィルム22とした。

0057

<農業用フィルムの評価>
(1)初期防曇性(防曇効果の即効性)の評価
15°の傾斜がついた評価箱(図1の1)の上面に設けられた窓部(図1の2)に、得られた農業用フィルム1〜22(11×11cm)(図2の4)を張って(農業用フィルム1〜21については防曇層が内側になるように張って)該窓部を覆い、該フィルムを張った評価箱を30℃の水を1/2容量程度張った7.4Lの恒温水槽(図1の3)上に設置し、評価箱を設置した7.4Lの恒温水槽(図2)を雰囲気温度が25℃の恒温槽の庫内に入れて初期防曇性を評価した。
初期防曇性として、農業用フィルム1〜22の状態を目視にて観察し、フィルム表面が均一に濡れる(水が薄膜状になり、水滴となっていないこと)までの時間を測定した。測定した時間を下記評価基準記号化した。結果を表9に示す。なお、結果が〇であると初期防曇性に優れていると言え、◎であるとさらに優れていると言える。
◎:15分未満
〇:15分以上、30分未満
△:30分以上、45分未満
×:45分以上

0058

(2)長期防曇性の評価
15°の傾斜がついた評価箱(図1の1)の上面に設けられた窓部(図1の2)に、得られた農業用フィルム1〜22(11×11cm)(図2の4)を張って(農業用フィルム1〜21については防曇層が内側になるように張って)該窓部を覆い、該フィルムを張った評価箱を40℃の水を1/2容量程度張った7.4Lの恒温水槽(図1の3)上に設置し、評価箱を設置した7.4Lの恒温水槽(図2)を雰囲気温度が25℃の恒温槽の庫内に入れて、長期防曇性を評価した。
長期防曇性として、農業用フィルムの1日後、14日後、28日後、56日後の状態を目視にて観察し、下記評価基準で評価した。結果を表9に示す。なお、結果が〇であると長期防曇性に優れていると言え、◎であるとさらに優れており、◎+であると最も優れていると言える。
◎+:水滴の付着が、農業用フィルムに見られない
◎: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の15%未満
〇: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の15%以上30%未満
△: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の30%以上50%未満
×: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の50%以上

0059

(3)透明性
JIS K7136に従う測定方法により、濁度計(型式:NDH2000;日本電色工業社)を用いて、農業用フィルム1〜22を20℃、65%RHに放置して7日後の濁度を測定し、透明性について、下記基準に従って評価した。結果を表9に示す。なお、結果が〇であると透明性に優れていると言え、◎であるとさらに優れていると言え、◎+であると最も優れていると言える。
◎+: 濁度が13.0未満
◎: 濁度が13.0〜15.0
〇: 濁度が15.0〜17.0
△: 濁度が17.0〜19.0
×: 濁度が19.0以上

0060

実施例

0061

表9の結果から明らかなように、防曇剤として実施例である防曇剤1〜15を塗布した農業用フィルム1〜15は、初期防曇性だけでなく、長期防曇性を有していた。また、農業用フィルム1〜15は、農業用フィルムとして適切な透明性を有していた。一方、比較例である防曇剤16〜18を用いた農業用フィルム16〜18は、初期防曇性は有していたものの、長期防曇性は有していなかった、また、比較例である防曇剤19〜21を塗布した農業用フィルム19〜21は、長期防曇性を有していないだけでなく、初期防曇性も有していなかった。

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