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技術 ソマトスタチン受容体作動活性を有する化合物を含有してなる医薬組成物

出願人 小野薬品工業株式会社
発明者 石田昭治吉田篤史宮田英典正野知行
出願日 2019年8月6日 (1年3ヶ月経過) 出願番号 2019-144109
公開日 2020年2月13日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-023490
状態 未査定
技術分野 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード コマンド電圧 加熱手法 融解結晶化 生分解性高分子化合物 専用容器 プラスチック製フィルム 発泡顆粒 刺激頻度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月13日)のものです。
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課題

解決手段

本発明で開示される、一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなる医薬組成物は、ソマトスタチン受容体サブタイプ2に対して強力な作動活性を有する医薬組成物であり、経口投与が可能であるため、容易に服用可能で患者治療に伴う苦痛を軽減することができる。また、本医薬組成物は、SSTR2アゴニスト活性に対してhERG阻害活性、またはホスホリピドーシス作用が十分に弱いため、それら作用に起因する副作用を抑制、あるいは軽減させることができる。

概要

背景

先端巨大症末端肥大症)は、下垂体腺腫などの原因で下垂体から成長ホルモンの過剰分泌が起こることによりもたらされるホルモン障害であり、罹患した患者は頭や手足の骨、軟部組織肥大をきたす。先端巨大症は、有病率100万人あたり約60人程度と必ずしも高い有病率を示す疾患ではないが、その患者は身体各部の異常により生活に支障を受け、また患者の3分の1には心疾患が発生するなど、死亡リスクを増大させる重大な疾患である。

先端巨大症患者の治療としては現在、成長ホルモンを分泌する腺腫外科的に除去する手術放射線治療に加え、成長ホルモンの分泌を抑制するホルモンであるソマトスタチン類似体を外的に投与するという薬物治療などが行われている。このようなソマトスタチン類似体には、ノバルティスファーマシューティカルズ社の酢酸オクトレオチド登録商標サンドスタチン)や、イプセンファルマエスエーエス社の酢酸ランレオチド(登録商標:ソマチリン)があり、これら薬剤有用性は確かなものと認知されているが、一方で、これらの薬剤はペプチド医薬であるがために注射での投与が必要であり、その持続性製剤を数週間に一度筋肉内に注射する際にはかなりの痛みが伴うとされている。この問題点を解決するためには、注射を必要とするペプチド医薬ではなく、非ペプチド型で経口投与可能な低分子化合物を得ることが最良の選択であると考えられる。

一方、ソマトスタチンの受容体にはこれまで、SSTR1からSSTR5までの5つのサブタイプが存在することが明らかとなっており、上記の酢酸オクトレオチドや酢酸ランレオチドは、ソマトスタチン受容体サブタイプ2(SSTR2)に高い親和性をもって結合するとされている。また、これらの薬物は、ソマトスタチン受容体サブタイプ3(SSTR3)やソマトスタチン受容体サブタイプ5(SSTR5)に対しては中程度の親和性で結合し、ソマトスタチン受容体サブタイプ1(SSTR1)やソマトスタチン受容体サブタイプ4(SSTR4)に対しては結合しないということも報告されている。

このように、酢酸オクトレオチドや酢酸ランレオチドのこれら受容体サブタイプに対する親和性の違いが科学的に明らかにされるにつれ、非ペプチド型で低分子ソマトスタチン受容体作動薬が幾つか合成されてきた。

例えば、特許文献1には、一般式(A):

(式中、R1Aは、(1)ハロゲン原子、(2)置換基置換されていてもよいC1−4アルキル、または(3)C1−4アルコキシ等を表し;
pAは、0−3の整数を表し;
pAが2以上の場合、複数のR1Aは同じでも異なっていてもよく;
R2Aは、(1)ハロゲン原子、(2)−OR3A、(3)−COOR5A、または(4)置換されていてもよいC1−4アルキル等を表し;
R3Aは、C1−4アルキル等を表し;
R5Aは、C1−4アルキル等を表し;
qAは、0−3の整数を表し;
qAが2以上の場合、複数のR2Aは同じでも異なっていてもよく;
環AAは、5−10員の単環または二環式複素環等を表し;
環GAは、ベンゼンピリジンピリミジンピラゾールチアゾール、またはフラン環等を表し;
WAおよびYAは、それぞれ独立して窒素原子または炭素原子を表し;
rAは、0または1を表し;
環BAは、WAおよびYAの少なくとも一方が窒素原子を表しかつrAが0または1を表す場合にはピリジン環等を表し;
LAは、結合手等を表し;
MAは、結合手等を表し;
ZAは、(a)ハロゲン原子、(b)−NR53AR54A、(c)−OR55A、(d)−NR56AR57Aおよび/または−OR58Aで置換されていてもよいC1−4アルキル、および(e)オキソからなる群より選択される置換基で置換されていてもよい5−10員の単環または二環式含窒素複素環等を表し;
R53A−R58Aは、それぞれ独立して水素原子、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルオキセタニル等を表す。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグがSSTR2選択的なアゴニストであり、先端巨大症や消化管閉塞に伴う消化器症状の予防および/または治療に有用である旨記載されている。

また、特許文献2には、一般式(B):

(式中、R1Bは、(1)ハロゲン原子、(2)シアノ基、(3)C1−4アルキル、(4)C1−4アルコキシ等を表し;
pBは、0−2の整数を表し;
pBが2の場合、複数のR1Bは、同じでも異なっていてもよく;
R2BおよびR3Bは、それぞれ独立して水素原子またはC1−4アルキルを表し;
R4Bは、水素原子を表し;
または、R2BとR4Bは、それらが結合する原子一緒になって5−8員含窒素飽和複素環を形成してもよく;
LBは、(1)結合手、(2)−CRAB=CRBB→、または(3)−C(=O)−NRDB→(各基中、矢印はピリジン環との結合部位を表す。)を表し;
RAB、RBBおよびRDBは、それぞれ独立して水素原子またはC1−4アルキルを表し;
X1BおよびX2Bは、それぞれ独立してハロゲン原子を表す。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体もしくはその溶媒和物、またはそれらのプロドラッグがSSTR2選択的なアゴニストであり、先端巨大症や消化管閉塞に伴う消化器症状の予防および/または治療に有用である旨記載されている。

しかしながら、本発明で開示する後述の化合物、またはその塩と、それらの医薬用途は、何れの先行技術にも記載されていない。

ところで、例えば、先端巨大症治療のように、長期にわたって服用する医薬品においては、できる限り副作用が少ないものが望まれる。例えば、主作用以外に、hERG阻害活性ホスホリピドーシス作用がある場合、QT延長作用や薬剤が蓄積する臓器重篤な副作用が生じる可能性がある。

概要

ソマトスタチン受容体サブタイプ2作動化合物を含有してなる医薬組成物の提供。 本発明で開示される、一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなる医薬組成物は、ソマトスタチン受容体サブタイプ2に対して強力な作動活性を有する医薬組成物であり、経口投与が可能であるため、容易に服用可能で患者の治療に伴う苦痛を軽減することができる。また、本医薬組成物は、SSTR2アゴニスト活性に対してhERG阻害活性、またはホスホリピドーシス作用が十分に弱いため、それら作用に起因する副作用を抑制、あるいは軽減させることができる。なし

目的

本発明の課題は、より強力なSSTR2アゴニスト活性を有し、且つ、hERG阻害活性がより十分に乖離し、またホスホリピドーシス作用がさらに弱いといった、副作用を生じさせる可能性のある作用がSSTR2アゴニスト活性に対して十分に弱い低分子化合物を含有してなる医薬組成物を提供する

効果

実績

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請求項1

一般式(I)(式中、R1は、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピルエチル、または水素原子を表わし、R2は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシハロゲンニトリル、またはC1〜4アルコキシカルボニルを表わし、R3は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、R4は、水素原子、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環を表わし、R7は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、R8は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、2個以上のR7がC5〜6単環炭素環に置換するとき、複数のR7は同じでも異なっていてもよく、2個以上のR8が5〜6員単環複素環に置換するとき、複数のR8は同じでも異なっていてもよく、R5は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、ring1は、C5〜6単環炭素環、または5〜6員単環複素環を表わし、R6は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンを表わし、mは0〜3の整数を表わし、nは0〜3の整数を表わし、mが2以上のとき、複数のR2は同じでも異なっていてもよく、nが2以上のとき、複数のR6は同じでも異なっていてもよい。)で示される化合物、またはその塩(ただし、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−(4,6−ジメチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、およびrac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノールを除く。)および薬学的に許容される担体を含有してなる医薬組成物

請求項2

一般式(I)で示される化合物が、一般式(IB)(式中、R1−1は、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、またはエチルを表わし、その他の記号は請求項1と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1記載の医薬組成物。

請求項3

一般式(IB)で示される化合物が、一般式(IB−1)(式中、すべての記号は請求項1または2と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1または2記載の医薬組成物。

請求項4

R2が、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、またはC1〜4アルコキシカルボニルであり、R6が、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンである、請求項1から3のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項5

R6がハロゲンであり、nが2である、請求項1から4のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項6

化合物が、(1)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、(2)(3S,4R)−1−[3−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−5−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、(3)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、(4)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、または(5)(3S,4R)−1−[3−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノールである、請求項2に記載の医薬組成物。

請求項7

R4が、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環である、請求項1記載の医薬組成物。

請求項8

一般式(I)で示される化合物が、一般式(I−1)(式中、R4−1は、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環を表わし、その他の記号は請求項1と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1または7記載の医薬組成物。

請求項9

R2が、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、またはC1〜4アルコキシカルボニルであり、R6が、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンである、請求項7または8記載の医薬組成物。

請求項10

R6がハロゲンであり、nが2である、請求項7から9のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項11

化合物が、(1)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、(2)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、(3)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、(4)(3S,4R)−4−アミノ−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、(5)(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、(6)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(5−フルオロ−6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、(7)(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、(8)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、(9)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、または(10)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−モルホリニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラートである、請求項7記載の医薬組成物。

請求項12

R4が、水素原子である、請求項1記載の医薬組成物。

請求項13

一般式(I)で示される化合物が、一般式(I−2)(式中、すべての記号は請求項1と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1または12記載の医薬組成物。

請求項14

R2が、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、またはC1〜4アルコキシカルボニルであり、R6が、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンである、請求項12または13記載の医薬組成物。

請求項15

R6がハロゲンであり、nが2である、請求項12から14のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項16

化合物が、(1)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、(2)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、(3)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(2,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、または(4)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラートである、請求項12記載の医薬組成物。

請求項17

一般式(I)で示される化合物、またはその塩がソマトスタチン受容体作動剤である請求項1記載の医薬組成物。

請求項18

ソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤である請求項1から17のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項19

ソマトスタチン関連疾患が、先端巨大症消化管閉塞に伴う消化器症状常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍である請求項18に記載の医薬組成物。

請求項20

(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩を含有してなる医薬組成物。

請求項21

(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩を含有してなる医薬組成物。

請求項22

ソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤である請求項20または21記載の医薬組成物。

請求項23

ソマトスタチン関連疾患が、先端巨大症、消化管閉塞に伴う消化器症状、常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍である請求項22記載の医薬組成物。

請求項24

一般式(I)(式中、R1は、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、エチル、または水素原子を表わし、R2は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ニトリル、またはC1〜4アルコキシカルボニルを表わし、R3は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、R4は、水素原子、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環を表わし、R7は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、R8は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、2個以上のR7がC5〜6単環炭素環に置換するとき、複数のR7は同じでも異なっていてもよく、2個以上のR8が5〜6員単環複素環に置換するとき、複数のR8は同じでも異なっていてもよく、R5は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、ring1は、C5〜6単環炭素環、または5〜6員単環複素環を表わし、R6は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンを表わし、mは0〜3の整数を表わし、nは0〜3の整数を表わし、mが2以上のとき、複数のR2は同じでも異なっていてもよく、nが2以上のとき、複数のR6は同じでも異なっていてもよい。)で示される化合物、またはその塩(ただし、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−(4,6−ジメチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、およびrac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノールを除く。)を含有してなる、ソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤。

請求項25

ソマトスタチン関連疾患が、先端巨大症、消化管閉塞に伴う消化器症状、常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍である請求項24記載の剤。

請求項26

(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩を含有してなる、ソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤。

請求項27

(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩を含有してなる、ソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤。

請求項28

ソマトスタチン関連疾患が先端巨大症、消化管閉塞に伴う消化器症状、常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍である、請求項26または27に記載の剤。

技術分野

0001

本発明は、ソマトスタチン受容体、特にソマトスタチン受容体サブタイプ2の作動活性を有する後述の一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなる医薬組成物に関する。

背景技術

0002

先端巨大症末端肥大症)は、下垂体腺腫などの原因で下垂体から成長ホルモンの過剰分泌が起こることによりもたらされるホルモン障害であり、罹患した患者は頭や手足の骨、軟部組織肥大をきたす。先端巨大症は、有病率100万人あたり約60人程度と必ずしも高い有病率を示す疾患ではないが、その患者は身体各部の異常により生活に支障を受け、また患者の3分の1には心疾患が発生するなど、死亡リスクを増大させる重大な疾患である。

0003

先端巨大症患者の治療としては現在、成長ホルモンを分泌する腺腫外科的に除去する手術放射線治療に加え、成長ホルモンの分泌を抑制するホルモンであるソマトスタチン類似体を外的に投与するという薬物治療などが行われている。このようなソマトスタチン類似体には、ノバルティスファーマシューティカルズ社の酢酸オクトレオチド登録商標サンドスタチン)や、イプセンファルマエスエーエス社の酢酸ランレオチド(登録商標:ソマチリン)があり、これら薬剤有用性は確かなものと認知されているが、一方で、これらの薬剤はペプチド医薬であるがために注射での投与が必要であり、その持続性製剤を数週間に一度筋肉内に注射する際にはかなりの痛みが伴うとされている。この問題点を解決するためには、注射を必要とするペプチド医薬ではなく、非ペプチド型で経口投与可能な低分子化合物を得ることが最良の選択であると考えられる。

0004

一方、ソマトスタチンの受容体にはこれまで、SSTR1からSSTR5までの5つのサブタイプが存在することが明らかとなっており、上記の酢酸オクトレオチドや酢酸ランレオチドは、ソマトスタチン受容体サブタイプ2(SSTR2)に高い親和性をもって結合するとされている。また、これらの薬物は、ソマトスタチン受容体サブタイプ3(SSTR3)やソマトスタチン受容体サブタイプ5(SSTR5)に対しては中程度の親和性で結合し、ソマトスタチン受容体サブタイプ1(SSTR1)やソマトスタチン受容体サブタイプ4(SSTR4)に対しては結合しないということも報告されている。

0005

このように、酢酸オクトレオチドや酢酸ランレオチドのこれら受容体サブタイプに対する親和性の違いが科学的に明らかにされるにつれ、非ペプチド型で低分子のソマトスタチン受容体作動薬が幾つか合成されてきた。

0006

例えば、特許文献1には、一般式(A):

0007

0008

(式中、R1Aは、(1)ハロゲン原子、(2)置換基置換されていてもよいC1−4アルキル、または(3)C1−4アルコキシ等を表し;
pAは、0−3の整数を表し;
pAが2以上の場合、複数のR1Aは同じでも異なっていてもよく;
R2Aは、(1)ハロゲン原子、(2)−OR3A、(3)−COOR5A、または(4)置換されていてもよいC1−4アルキル等を表し;
R3Aは、C1−4アルキル等を表し;
R5Aは、C1−4アルキル等を表し;
qAは、0−3の整数を表し;
qAが2以上の場合、複数のR2Aは同じでも異なっていてもよく;
環AAは、5−10員の単環または二環式複素環等を表し;
環GAは、ベンゼンピリジンピリミジンピラゾールチアゾール、またはフラン環等を表し;
WAおよびYAは、それぞれ独立して窒素原子または炭素原子を表し;
rAは、0または1を表し;
環BAは、WAおよびYAの少なくとも一方が窒素原子を表しかつrAが0または1を表す場合にはピリジン環等を表し;
LAは、結合手等を表し;
MAは、結合手等を表し;
ZAは、(a)ハロゲン原子、(b)−NR53AR54A、(c)−OR55A、(d)−NR56AR57Aおよび/または−OR58Aで置換されていてもよいC1−4アルキル、および(e)オキソからなる群より選択される置換基で置換されていてもよい5−10員の単環または二環式含窒素複素環等を表し;
R53A−R58Aは、それぞれ独立して水素原子、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルオキセタニル等を表す。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体、それらの溶媒和物、またはそれらのプロドラッグがSSTR2選択的なアゴニストであり、先端巨大症や消化管閉塞に伴う消化器症状の予防および/または治療に有用である旨記載されている。

0009

また、特許文献2には、一般式(B):

0010

0011

(式中、R1Bは、(1)ハロゲン原子、(2)シアノ基、(3)C1−4アルキル、(4)C1−4アルコキシ等を表し;
pBは、0−2の整数を表し;
pBが2の場合、複数のR1Bは、同じでも異なっていてもよく;
R2BおよびR3Bは、それぞれ独立して水素原子またはC1−4アルキルを表し;
R4Bは、水素原子を表し;
または、R2BとR4Bは、それらが結合する原子一緒になって5−8員含窒素飽和複素環を形成してもよく;
LBは、(1)結合手、(2)−CRAB=CRBB→、または(3)−C(=O)−NRDB→(各基中、矢印はピリジン環との結合部位を表す。)を表し;
RAB、RBBおよびRDBは、それぞれ独立して水素原子またはC1−4アルキルを表し;
X1BおよびX2Bは、それぞれ独立してハロゲン原子を表す。)
で示される化合物、その塩、そのN−オキシド体もしくはその溶媒和物、またはそれらのプロドラッグがSSTR2選択的なアゴニストであり、先端巨大症や消化管閉塞に伴う消化器症状の予防および/または治療に有用である旨記載されている。

0012

しかしながら、本発明で開示する後述の化合物、またはその塩と、それらの医薬用途は、何れの先行技術にも記載されていない。

0013

ところで、例えば、先端巨大症治療のように、長期にわたって服用する医薬品においては、できる限り副作用が少ないものが望まれる。例えば、主作用以外に、hERG阻害活性ホスホリピドーシス作用がある場合、QT延長作用や薬剤が蓄積する臓器重篤な副作用が生じる可能性がある。

先行技術

0014

国際公開第2014/007228号パンフレット
国際公開第2015/046482号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0015

本発明の課題は、より強力なSSTR2アゴニスト活性を有し、且つ、hERG阻害活性がより十分に乖離し、またホスホリピドーシス作用がさらに弱いといった、副作用を生じさせる可能性のある作用がSSTR2アゴニスト活性に対して十分に弱い低分子化合物を含有してなる医薬組成物を提供することにある。また、一態様において、長期服用が可能な医薬組成物の提供することである。

課題を解決するための手段

0016

本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、後述の一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなる医薬組成物が上記の課題を解決するものであることを見出し、さらに検討を重ねることにより本発明を完成した。

0017

すなわち、本発明は、
[1]一般式(I)

0018

0019

(式中、R1は、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピルエチル、または水素原子を表わし、R2は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲンニトリル、またはC1〜4アルコキシカルボニルを表わし、R3は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、R4は、水素原子、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環を表わし、R7は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、R8は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、2個以上のR7がC5〜6単環炭素環に置換するとき、複数のR7は同じでも異なっていてもよく、2個以上のR8が5〜6員単環複素環に置換するとき、複数のR8は同じでも異なっていてもよく、R5は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、ring1は、C5〜6単環炭素環、または5〜6員単環複素環を表わし、R6は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンを表わし、mは0〜3の整数を表わし、nは0〜3の整数を表わし、mが2以上のとき、複数のR2は同じでも異なっていてもよく、nが2以上のとき、複数のR6は同じでも異なっていてもよい。)で示される化合物、またはその塩(ただし、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−(4,6−ジメチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、およびrac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノールを除く。)および薬学的に許容される担体を含有してなる医薬組成物、
[2]一般式(I)で示される化合物が、一般式(IB)

0020

0021

(式中、R1−1は、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、またはエチルを表わし、その他の記号は前記[1]と同じ意味を表わす。)
で示される化合物である、前記[1]記載の医薬組成物、
[3]一般式(IB)で示される化合物が、一般式(IB−1)

0022

0023

(式中、すべての記号は前記[1]または[2]と同じ意味を表わす。)
で示される化合物である、前記[1]または[2]記載の医薬組成物、
[4] R2が、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、またはC1〜4アルコキシカルボニルであり、R6が、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンである、前記[1]から[3]のいずれか一項に記載の医薬組成物、
[5] R6がハロゲンであり、nが2である、前記[1]から[4]のいずれか一項に記載の医薬組成物、
[6] 化合物が、
(1)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(2)(3S,4R)−1−[3−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−5−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、
(3)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、
(4)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、または
(5)(3S,4R)−1−[3−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール
である、前記[2]に記載の医薬組成物、
[7] R4が、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環である、前記[1]記載の医薬組成物、
[8]一般式(I)で示される化合物が、一般式(I−1)

0024

0025

(式中、R4−1は、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環を表わし、その他の記号は前記[1]と同じ意味を表わす。)
で示される化合物である、前記[7]記載の医薬組成物、
[9] R2が、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、またはC1〜4アルコキシカルボニルであり、R6が、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンである、前記[7]または[8]記載の医薬組成物、
[10] R6がハロゲンであり、nが2である、前記[7]から[9]のいずれか一項に記載の医薬組成物、
[11] 化合物が、
(1)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(2)メチル 2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート
(3)メチル 2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、
(4)(3S,4R)−4−アミノ−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(5)(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(6)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(5−フルオロ−6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、
(7)(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(8)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、
(9)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、または
(10)メチル 2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−モルホリニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート
である、前記[7]記載の医薬組成物、
[12] R4が、水素原子である、前記[1]記載の医薬組成物、
[13]一般式(I)で示される化合物が、一般式(I−2)

0026

0027

(式中、すべての記号は前記[1]と同じ意味を表わす。)
で示される化合物である、前記[1]または[12]記載の医薬組成物、
[14] R2が、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、またはC1〜4アルコキシカルボニルであり、R6が、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンである、前記[12]または[13]記載の医薬組成物、
[15] R6がハロゲンであり、nが2である、前記[12]から[14]のいずれか一項に記載の医薬組成物、
[16] 化合物が、
(1)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(2)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(3)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(2,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、または
(4)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート
である、前記[12]記載の医薬組成物、
[17]一般式(I)で示される化合物、またはその塩がソマトスタチン受容体作動剤である前記[1]記載の医薬組成物、
[18]ソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤である前記[1]から[17]のいずれか一項に記載の医薬組成物、
[19] ソマトスタチン関連疾患が、先端巨大症、消化管閉塞に伴う消化器症状、常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍である前記[18]に記載の医薬組成物、
[20] 該組成物が、該組成物を必要とする対象(患者)に反復投与される、前記[1]から[19]のいずれか一項に記載の医薬組成物、
[21] 長期間にわたり服用する必要のある患者に対して投与される、前記[1]から[20]のいずれか一項に記載の医薬組成物、
[22] 一般式(I)

0028

0029

(式中、R1は、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、エチル、または水素原子を表わし、R2は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ニトリル、またはC1〜4アルコキシカルボニルを表わし、R3は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、R4は、水素原子、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環を表わし、R7は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、R8は、ハロゲン、またはC1〜4アルキルを表わし、2個以上のR7がC5〜6単環炭素環に置換するとき、複数のR7は同じでも異なっていてもよく、2個以上のR8が5〜6員単環複素環に置換するとき、複数のR8は同じでも異なっていてもよく、R5は、C1〜4アルキル、または水素原子を表わし、ring1は、C5〜6単環炭素環、または5〜6員単環複素環を表わし、R6は、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンを表わし、mは0〜3の整数を表わし、nは0〜3の整数を表わし、mが2以上のとき、複数のR2は同じでも異なっていてもよく、nが2以上のとき、複数のR6は同じでも異なっていてもよい。)で示される化合物、またはその塩(ただし、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−(4,6−ジメチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、rac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−フルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノール、およびrac−(3R,4S)−4−アミノ−1−[3−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピぺリジノールを除く。)を含有してなる、ソマトスタチン関連疾患(例えば先端巨大症、消化管閉塞に伴う消化器症状、常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍)の予防および/または治療剤、
[23]ペグビソマントブロモクリプチン、およびカベルゴリンからなる群より選択される少なくとも1つの薬物とともに投与されることを特徴とする、前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなるソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤、
[24]プロクロルペラジンレボメプロマジンリスペリドンメトクロプラミドドンペリドンジフェンヒドラミンクロルフェニラミンジメンヒドリナートプロメタジンジプロフィリンファモチジンシメチジンスコポラミントロピセトロングラニセトロンオンダンセトロンアザセトロンラモセトロンインジセトロン、パロノセトロンシサプリドモサプリドデキサメタゾンベタメタゾンプレドニゾロンアプレピタントオランザピンクエチアピンペロスピロン、メチルナルトレキソンおよびモルヒネからなる群より選択される少なくとも1つの薬物とともに投与されることを特徴とする、前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなるソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤、
[25]オクトレオチドランレオチドパシレオチドトルバプタンカプトプリルエナラプリルアラセプリルデラプリルリシノプリルイミダプリルベナゼプリルシラザプリルテモカプリルトランドラプリルマニジピンニフェジピンアムロジピン、エホニジピンニカルジピンレブクロマカリム、AL0671、NIP−121、ロサルタンカンデサルタンシレキセチルエプロサルタンバルサルタンイルベサルタンオルメサルタンメドキソミル、E4177、1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−4H−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−2−エトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボン酸エタノールブチルシアノアクリレート、ミノマイシンテトラサイクリン、およびオレイン酸モノエタノールアミンからなる群より選択される少なくとも1つの薬物とともに投与されることを特徴とする、前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなるソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤、および、
[26] オクトレオチド、ランレオチド、パシレオチド、テロトリスタットロペラミドラベプラゾール、ファモチジン、シメチジン、ジアゾキシドインスリン、ペグビソマント、ミトタンケトコナゾールインターフェロンαシクロホスファミドイホスファミドエベロリムススニチニブ、およびインジウムペンテトレオチドからなる群より選択される少なくとも1つの薬物とともに投与されることを特徴とする、前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその塩を含有してなるソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤、
[1−1] (3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノールまたはその塩を含有してなる医薬組成物、
[1−2] (3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩を含有してなる医薬組成物、
[1−3] ソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤である前記[1−1]または[1−2]記載の医薬組成物、
[1−4] ソマトスタチン関連疾患が、先端巨大症、消化管閉塞に伴う消化器症状、常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍である前記[1−3]記載の医薬組成物、
[1−5] ソマトスタチン関連疾患が、先端巨大症である前記[19]または[1−3]記載の医薬組成物、
[1−6] ソマトスタチン関連疾患が、常染色体優性多発性嚢胞腎である前記[19]または[1−3]記載の医薬組成物、
[1−7] 該組成物が、該組成物を必要とする対象(患者)に反復投与される、前記[1]から[21]および[1−1]から[1−6]のいずれかに記載の医薬組成物、
[1−8] 長期間にわたり服用する必要のある患者に対して長期間にわたり投与される、前記[1]から[21]および[1−1]から[1−7]のいずれかに記載の医薬組成物、
[2−1] (3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノールまたはその塩を含有してなるソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤、
[2−2] (3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノールまたはその塩を含有してなるソマトスタチン関連疾患の予防および/または治療剤、
[2−3] ソマトスタチン関連疾患が先端巨大症、消化管閉塞に伴う消化器症状、常染色体優性多発性嚢胞腎、または神経内分泌腫瘍である、前記[2−1]または[2−2]に記載の剤、
[2−4] ソマトスタチン関連疾患が、先端巨大症である前記[22]および[2−1]から[2−3]のいずれかに記載の剤、
[2−5] ソマトスタチン関連疾患が、常染色体優性多発性嚢胞腎である前記[22]および[2−1]から[2−3]記載の剤、
[2−6] 該剤を必要とする対象(患者)に反復投与される、前記[22]から[26]および[2−1]から[2−5]のいずれかに記載の剤、
[2−7] 長期間にわたり服用する必要のある患者に対して長期間にわたり投与される、前記[22]から[26]および[2−1]から[2−6]のいずれかに記載の剤、等に関する。

発明の効果

0030

本発明で開示される、一般式(I)で示される化合物、またはその塩(以下、総じて本発明化合物と略記する場合がある。)を含有してなる医薬組成物(以下、本発明の医薬組成物または本医薬組成物と略記する場合がある。)は、ソマトスタチン受容体のうち、特にソマトスタチン受容体サブタイプ2(SSTR2)に対して強力な作動活性を有する医薬組成物であり、経口投与が可能であるため、酢酸オクトレオチドや酢酸ランレオチドに代表される既存のペプチド医薬のように投与に際して筋肉内注射を必須とするものではなく、容易に服用可能で患者の治療に伴う苦痛を軽減することができる。また、本医薬組成物は、SSTR2アゴニスト活性に対して、hERG阻害活性、および/またはホスホリピドーシス作用が十分に弱いため、それら作用に起因する副作用を抑制、あるいは軽減させることができる。そのため、その投与を必要とするソマトスタチン関連疾患の患者、特に先端巨大症や消化管閉塞の患者は、安全に本医薬組成物を使用することができる。また、一態様において本医薬組成物は、安全性に優れるため長期服用が可能である。

0031

本発明において、「ハロゲン」には、例えば、フッ素塩素臭素ヨウ素原子が含まれる。

0032

本発明において、「C1〜4アルキル」には、メチル、エチル、プロピルイソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、およびイソブチル基が含まれる。

0033

本発明において、「C1〜4アルコキシ」には、メトキシ、エトキシ、プロポキシイソプロポキシブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、およびイソブトキシ基が含まれる。

0034

本発明において、「C1〜4アルコキシカルボニル」には、メトキシカルボニルエトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、およびイソブトキシカルボニル基が含まれる。

0035

本発明において、「C5〜6単環炭素環」には、例えば、シクロペンタンシクロヘキサンシクロペンテンシクロヘキセンシクロペンタジエンシクロヘキサジエンベンゼン環が含まれる。

0036

本発明において、「5〜6員単環複素環」には、例えば、「1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜6員単環複素環」等が含まれる。該「1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜6員の単環複素環」には、例えば、ピロールイミダゾールトリアゾールテトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジンフランピランチオフェンチオピランオキサゾールイソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾールフラザン、オキサジアゾール、オキサジンオキサジアジンチアジアゾールチアジンチアジアジンピロリンピロリジンイミダゾリンイミダゾリジントリアゾリントリアゾリジンテトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリンピラゾリジンジヒドロピリジンテトラヒドロピリジンピペリジンジヒドロピラジンテトラヒドロピラジン、ピペラジンジヒドロピリミジンテトラヒドロピリミジンパーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジンテトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロフランテトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピランジヒドロチオフェンテトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾールテトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリンチオモルホリンオキサチアン、ジオキソランジオキサンジオキソール環等が含まれる。

0037

なお、本発明においては、特に断らない限り、当業者にとって明らかなように記号

0038

0039

紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表わし、

0040

0041

は、α−配置、β−配置またはそれらの任意の混合物であることを表わす。

0042

本発明において、R1として好ましくは、例えば、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、またはエチルが挙げられる。また、水素原子も好ましい。

0043

本発明において、R2として好ましくは、例えば、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、またはC1〜4アルコキシカルボニルが挙げられる。より好ましくは、例えば、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンである。特に好ましくは、例えば、フッ素である。

0044

本発明において、R3として好ましくは、例えば、水素原子が挙げられる。

0045

本発明において、R4として好ましくは、例えば、水素原子、またはC1〜4アルキルが挙げられる。より好ましくは、例えば、水素原子、またはメチルである。特に好ましくは、例えば、メチルである。また、水素原子も特に好ましい。

0046

本発明において、R5として好ましくは、例えば、水素原子が挙げられる。

0047

本発明において、ring1として好ましくは、例えば、C5〜6単環炭素環、または5〜6員単環複素環が挙げられる。より好ましくは、例えば、ベンゼン環である。

0048

本発明において、R6として好ましくは、例えば、C1〜4アルコキシ、またはハロゲンが挙げられる。より好ましくは、例えば、メトキシ、フッ素、または塩素である。

0049

本発明において、R2−1として好ましくは、例えば、フッ素である。

0050

本発明において、R6−1として好ましくは、例えば、フッ素である。

0051

本発明において、mとして好ましくは、例えば、2である。

0052

本発明において、nとして好ましくは、例えば、2である。

0053

本発明において、一般式(I)として好ましくは、例えば、一般式(IB):

0054

0055

(式中、R1−1は、3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、またはエチルを表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(IB−1):

0056

0057

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−1):

0058

0059

(式中、R4−1は、C1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−2):

0060

0061

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−3):

0062

0063

(式中、R6−1はハロゲンを表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−4):

0064

0065

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−5):

0066

0067

(式中、R2−1はハロゲンを表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わし、R2−1およびR6−1で表されるハロゲンは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。)が挙げられる。より好ましくは、例えば、一般式(I−A):

0068

0069

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(IB−A):

0070

0071

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(IB−1−1):

0072

0073

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−1−1):

0074

0075

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−2−1):

0076

0077

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−3−1):

0078

0079

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−4−1):

0080

0081

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)、一般式(I−5−1):

0082

0083

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)である。

0084

本発明において、化合物として好ましくは、例えば、
(1)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(2)メチル 2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、
(3)メチル 2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、
(4)(3S,4R)−4−アミノ−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(5)(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(6)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(5−フルオロ−6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、
(7)(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(8)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、
(9)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、または
(10)メチル 2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(4−モルホリニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、
またはその塩が挙げられる。

0085

より好ましくは、例えば、
(1)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、
(2)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(5−フルオロ−6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、
(3)(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(4)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、または
(5)(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、
またはその塩である。

0086

特に好ましくは、例えば、
メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−2−メチル−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、またはその塩である。

0087

また、(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(5−フルオロ−6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩も特に好ましい。

0088

また、(3S,4R)−1−[5−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩も特に好ましい。

0089

また、(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、またはその塩も特に好ましい。

0090

また、(3S,4R)−1−[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−(5,6,7−トリフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩も特に好ましい。

0091

また、
(1)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(2)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(3)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(2,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(4)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、
(5)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(6)(3S,4R)−1−[3−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−5−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、
(7)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、
(8)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3−フルオロ−5−メトキシフェニル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、または
(9)(3S,4R)−1−[3−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、
またはその塩も好ましい。

0092

より好ましくは、例えば、
(1)(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、
(2)メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、
(3)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、
(4)(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、または
(5)(3S,4R)−1−[3−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、
またはその塩である。

0093

特に好ましくは、例えば、
(3S,4R)−4−アミノ−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−3−ピペリジノール、またはその塩である。

0094

また、メチル2−{4−[(3S,4R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3−ピリジニル}−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボキシラート、またはその塩も特に好ましい。

0095

また、(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(3−オキセタニルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩も特に好ましい。

0096

また、(3S,4R)−1−[3−(5,6−ジフルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−5−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−ピリジニル]−4−(エチルアミノ)−3−ピペリジノール、またはその塩も特に好ましい。

0097

また、(3S,4R)−1−[3−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−(6−フルオロ−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−ピリジニル]−4−[(3,3,3−トリフルオロプロピル)アミノ]−3−ピペリジノール、またはその塩も特に好ましい。

0098

異性体]
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基アルコキシ基等には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β体、エナンチオマージアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。また、本発明においては、互変異性による異性体もすべて包含される。

0099

[塩、溶媒和物]
本発明で開示される、一般式(I)で示される化合物の塩には薬学的に許容されるものすべてが含まれる。薬学的に許容される塩は毒性の低い、水溶性のものが好ましい。適当な塩として、例えば、酸付加塩(例えば、無機酸塩[例:塩酸塩臭化水素酸塩ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩硝酸塩など]、有機酸塩[例:酢酸塩トリフルオロ酢酸塩乳酸塩酒石酸塩シュウ酸塩フマル酸塩マレイン酸塩安息香酸塩クエン酸塩メタンスルホン酸塩エタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩トルエンスルホン酸塩イセチオン酸塩グルクロン酸塩、グルコン酸塩など]、酸性天然アミノ酸との塩[例:アスパラギン酸塩グルタミン酸塩など]など)などが挙げられる。

0100

さらに塩には、四級アンモニウム塩も含まれる。四級アンモニウム塩とは、一般式(I)で示される化合物の窒素原子が、R0基によって四級化されたものを表わす。ここでR0基は、例えば、フェニル基によって置換されていてもよいC1−8アルキル基などを表わす。

0101

一般式(I)で示される化合物は、公知の方法により上記の塩やN−オキシド体、溶媒和物に変換することができる。

0102

一般式(I)で示される化合物のN−オキシド体とは、一般式(I)で示される化合物の窒素原子が酸化されたものを表わす。また、かかるN−オキシド体は、例えば、上記の酸付加物塩などのような塩を形成していてもよい。

0103

一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのN−オキシド体は、例えば、水やアルコール系溶媒(例えば、エタノールなど)などと溶媒和物を形成していてもよい。溶媒和物は低毒性かつ水溶性であるものが好ましい。

0104

一般式(I)で示される化合物またはその塩は、溶媒和していない形態で存在してもよいし、水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒と溶媒和した形態で存在してもよい。溶媒和物として好ましくは水和物である。一般式(I)で示される化合物およびその塩は、公知の方法で溶媒和物に変換することができる。

0105

一般式(I)で示される化合物またはその塩は、適切な共結晶形成剤共結晶を形成することができる。共結晶としては、薬学的に許容される共結晶形成剤と形成される、薬学的に許容されるものが好ましい。共結晶は、典型的に、2種以上の異なる分子がイオン結合とは異なる分子間相互作用で形成される結晶として定義される。また、共結晶は中性分子と塩の複合体であってもよい。共結晶は、公知の方法、例えば、融解結晶化により、溶媒からの再結晶により、又は成分を一緒に物理的に粉砕することにより、調製することができる。適当な共結晶形成剤としては、国際公開第2006/007448号パンフレットに記載のものを含む。

0106

本発明において、本発明化合物に関する言及はすべて、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物(例えば、水和物)、そのN−オキシド体、もしくはその共結晶、または一般式(I)で示される化合物の塩の溶媒和物(例えば、水和物)、そのN−オキシド体、もしくはその共結晶を包含する。

0107

すなわち、本発明において、一般式(I)で示される化合物、またはその塩は、一般式(I)で示される化合物の溶媒和物(例えば、水和物)、そのN−オキシド体、もしくはその共結晶、または一般式(I)で示される化合物の塩の溶媒和物(例えば、水和物)、そのN−オキシド体、もしくはその共結晶を包含する。

0108

[プロドラッグ]
一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとは、生体内において酵素胃酸などによる反応により一般式(I)で示される化合物に変換される化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、例えば、一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基が、アシル化アルキル化リン酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のアミノ基が、エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など)など;一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基が、アシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物の水酸基が、アセチル化パルミトイル化プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など)などが挙げられる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163−198頁(1990年刊)に記載されているような、生理的条件で一般式(I)で示される化合物に変化するものであってもよい。これら一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、一般式(I)で示される化合物と同様に、例えば、上記の酸付加物塩などのような塩を形成していてもよく、例えば、水やアルコール系溶媒(例えば、エタノールなど)などと溶媒和物を形成していてもよい。

0109

標識化合物
本発明において、一般式(I)で示される化合物、またはその塩は、それらを構成する各原子の一部または全部がその同位元素によって置換された、いわゆる標識化合物をも包含する。これら標識化合物は、自体公知の方法によって製造することができる。標識のために用いられる同位元素としては、これに限定されないが、例えば、2H、3H、13C、14C、15N、16N、17O、18O、35S、36Cl、77Br、125Iなどを好適に用いることができる。

0110

[製造方法]
[本発明化合物の製造方法]
一般式(I)で示される化合物、またはその塩は、公知の方法、例えば、以下に示す方法、これらに準ずる方法、実施例に示す方法、実施例に準ずる方法、またはコンプリヘンシヴ・オーガニックトランスフォーメーションズ:ア・ガイドトゥファンクシナルグループプレパレーションズ、セカンドエディション[Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)]に記載された方法等を適宜改良し、組み合わせることによって製造することができるが、これに限定されるものではない。なお、以下の各製造方法において、原料化合物は塩を形成したものを用いてもよい。このような塩としては、前記した一般式(I)で示される化合物の塩として記載したものが挙げられる。

0111

一般式(I)で示される本発明化合物のうち、R1が水素原子である化合物、すなわち一般式(IA)

0112

0113

(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物は、一般式(II)

0114

0115

(式中、R100は酸性条件下脱保護される基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物を、酸性条件の脱保護反応に付すことにより製造することができる。またその際必要に応じて官能基保護反応および/または脱保護反応を行ってもよい。

0116

酸性条件の脱保護反応は、例えば、水または有機溶媒(例:ジクロロメタンクロロホルム、1,4−ジオキサン、酢酸エチルアニソール、またはそれらの混合溶媒等)中、有機酸(例:酢酸トリフルオロ酢酸メタンスルホン酸等)、無機酸(例:塩酸、硫酸等)、もしくはそれらの混合物(例:臭化水素/酢酸等)中、0〜100℃の温度で行うことができる。

0117

酸性条件下脱保護される基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル(Boc)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、ビニルオキシカルボニル基ベンジルオキシカルボニルCbz)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、ホルミル基ベンゾイル基、p−メトキシベンジル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基、トリフェニルメチル基、p−トルエンスルホニル基等が挙げられる。

0118

酸性条件下脱保護される基としては、上記した以外にも容易にかつ選択的に脱離できる基であれば特に限定されない。例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス[Protective Groups in Organic Synthesis (T. W. Greene, John Wiley & Sons Inc, 1999)]に記載されたものも用いることができる。

0119

当業者には容易に理解できることではあるが、これらの脱保護反応を使い分けることによって、目的とする本発明化合物を容易に製造することができる。

0120

さらに必要であれば、この反応に引き続いて公知の方法によって、目的の塩に変換する操作を行ってもよい。

0121

一般式(I)で示される本発明化合物のうち、R1が3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、またはエチルである化合物、すなわち一般式(IB)

0122

0123

(式中、R1−1は3−オキセタニル、3,3,3−トリフルオロプロピル、またはエチルを表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物は、一般式(IA)で示される化合物と、3−オキセタノン、3,3,3−トリフルオロプロパナール、またはアセトアルデヒドを、還元的アミノ化反応に付すことにより製造することができる。またその際必要に応じて官能基の保護反応および/または脱保護反応を行ってもよい。

0124

この還元的アミノ化反応は公知であり、反応で生成するイミンを単離した後還元してもよく、また反応系中にイミンを生成させ、単離せずに(ワンポットで)還元してもよい。このイミンの生成反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例:メタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、またはそれらの混合溶媒等)中、脱水剤(例:無水硫酸マグネシウムモレキュラーシーブ商品名)等)の存在下または非存在下、酸(例:塩酸、酢酸等)の存在下または非存在下、20℃〜還流温度で行うことができる。イミンの還元反応も公知であり、例えば、有機溶媒(例:テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジクロロエタン、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、酢酸、メタノール、エタノール、またはそれらの混合物等)中、還元剤(例:水素トリアセトキシホウナトリウムシアノ水素化ホウ素ナトリウム水素化ホウ素ナトリウム水素化ホウ素亜鉛ジイソブチルアルミニウムヒドリド、2−ピコリンボラン錯体等)の存在下、0〜40℃の温度で行うか、または溶媒(例:エーテル系(例:テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、アルコール系(例:メタノール、エタノール等)、ベンゼン系(例:ベンゼン、トルエン等)、ニトリル系(例:アセトニトリル等)、アミド系(例:ジメチルホルムアミド等)、水、酢酸エチル、酢酸、またはそれらの混合溶媒等)中、触媒(例:パラジウム炭素パラジウム黒水酸化パラジウム、酸化白金ラネーニッケル等)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下、0〜200℃の温度で行うことができる。また、イミンを単離せずに行う還元的アミノ化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例:ジクロロエタン、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、酢酸、またはそれらの混合物等)中、還元剤(例:水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、2−ピコリンボラン錯体等)の存在下、0〜40℃の温度で行うことができる。

0125

また、例えば、有機溶媒(例:ジクロロエタン、ジクロロメタン、またはそれらの混合溶媒等)中、三級アミン(例:トリエチルアミンジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、ルイス酸(例:四塩化チタン等)を用いて、0〜40℃で反応させ、さらに、還元剤(例:水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、2−ピコリンボラン錯体等)の存在下、0〜40℃の温度で行うこともできる。

0126

さらに必要であれば、この反応に引き続いて公知の方法によって、目的の塩に変換する操作を行ってもよい。

0127

一般式(II)で示される化合物は、以下の反応工程式1に記載の方法により製造することができる。反応工程式1中、X1は臭素、塩素、ヨウ素、メシラート、またはトリフラートを表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。

0128

0129

一般式(V)で示される化合物は、一般式(III)で示される化合物と、一般式(IV)で示される化合物を、カップリング反応に付すことにより製造することができる。

0130

このカップリング反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例:ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン、またはそれらの混合溶媒など)中、塩基(例:ナトリウムエチラート水酸化ナトリウム水酸化カリウム、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム炭酸水素ナトリウム炭酸カリウム炭酸セシウム炭酸タリウムリン酸三カリウム、フッ化セシウム水酸化バリウム、フッ化テトラブチルアンモニウムなど)、あるいはそれらの水溶液、もしくはそれらの混合物と、触媒(例:ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニルホスフィンジクロロパラジウム(II)((A-taPhos)2PdCl2)、テトラキストリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PdCl2(PPh3)2)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)、パラジウム黒、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(PdCl2(dppf)2)、二塩化ジアリルパラジウム(PdCl2(allyl)2)、ヨウ化フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PhPdI(PPh3)2)など)存在下、室温〜150℃で反応させることにより行うことができる。

0131

一般式(II)で示される化合物は、一般式(V)で示される化合物と、一般式(VI)で示される化合物を、環化反応に付すことにより製造することができる。

0132

この環化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例:エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルスルホキシドまたはそれらの混合溶媒など)中、酸(例:酢酸、亜硫酸水素ナトリウムなど)または亜ジチオン酸ナトリウム存在下、室温〜還流温度で反応させることにより行うことができる。

0133

一般式(III)で示される化合物のうち、R4がC1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環である化合物、すなわち一般式(III−1)で示される化合物は、以下の反応工程式2に記載の方法により製造することができる。反応工程式2中、X2は臭素またはヨウ素を表わし、X3は塩素を表わし、R4−1はC1〜4アルキル、1〜3個のR7で置換されていてもよいC5〜6単環炭素環、または1〜3個のR8で置換されていてもよい5〜6員単環複素環である化合物を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。

0134

0135

一般式(VIII)で示される化合物は、一般式(VII)で示される化合物をホルミル化反応に付すことにより製造することができる。

0136

このホルミル化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例:テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、またはそれらの混合溶媒など)中、塩基(例:リチウムジイソプロピルアミド、n−ブチルリチウムなど)存在下、ホルミル化剤(例:N,N−ジメチルホルムアミド、ギ酸メチルギ酸エチルなど)を加え、−78℃〜室温で反応させることにより行うことができる。

0137

一般式(X)で示される化合物は、一般式(VIII)で示される化合物と、一般式(IX)で示される化合物を、付加反応に付すことにより製造することができる。

0138

この付加反応は公知であり、例えば、有機溶媒(例:N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、2−プロパノール、ジメチルスルホキシド、またはそれらの混合溶媒など)中、塩基(例:トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウムなど)存在下、室温〜120℃で反応させることにより行うことができる。

0139

一般式(III−1)で示される化合物は、一般式(X)で示される化合物と、一般式(XI)で示される化合物を、カップリング反応に付すことにより製造することができる。一般式(IX)で示される化合物は、公知の化合物であるか、或いは、公知の方法、例えば、日本特許公開公報第2009-155283号の記載に従いまたは準じて製造することができる。

0140

このカップリング反応は公知であり、前記一般式(V)で示される化合物を製造する方法と同様の条件で行うことができる。

0141

一般式(III)で示される化合物のうち、R4が水素原子である化合物、すなわち一般式(III−2)で示される化合物は、以下の反応工程式3に記載の方法により製造することができる。反応工程式3中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。

0142

0143

一般式(III−2)で示される化合物は、一般式(XII)で示される化合物と、一般式(IX)で示される化合物を、付加反応に付すことにより製造することができる。

0144

この付加反応は公知であり、前記一般式(X)で示される化合物を製造する方法と同様の条件で行うことができる。

0145

本発明化合物のうち、光学活性を有する化合物は、光学活性を有する出発原料または試薬を用いて製造するか、ラセミ体製造中間体光学分割し、次いで本発明化合物に導くか、あるいはラセミ体の本発明化合物を光学分割することで製造することができる。

0146

光学分割の方法は公知であり、例えば、他の光学活性な化合物と塩・錯体などを形成させ、再結晶を行った後、目的とする化合物を単離するか、あるいは直接キラルカラムなどを用いて分離する方法などが挙げられる。

0147

原料化合物として用いる一般式(III)、(IV)、(VI)、(VII)、(IX)、(XI)、および(XII)で示される化合物は、それ自体公知であるか、公知の方法、例えば、コンプリヘンシヴ・オーガニック・トランスフォーメーションズ:ア・ガイド・トゥ・ファンクショナル・グループ・プレパレーションズ、セカンド・エディション[Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)]に記載された方法などを組み合わせて用いることで容易に製造することができる。

0148

本明細書に例示する各反応においては、加熱の際に、水浴油浴砂浴、またはマイクロウェーブなど、任意の加熱手法を用いてもよい。

0149

本明細書に例示する各反応においては、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレンポリアクリルアミドポリプロピレンポリエチレングリコールなど)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。

0150

本明細書に例示する各反応の生成物は、通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留シリカゲルイオン交換樹脂スカベンジャー樹脂、またはケイ酸マグネシウムを用いた各種クロマトグラフィー(例えば、高速液体クロマトグラフィー薄層クロマトグラフィー、またはカラムクロマトグラフィーなど)、あるいは洗浄や再結晶などの方法により精製することができる。精製は反応ごとに行ってもよいし、いくつかの反応終了後に行ってもよい。

0151

[毒性]
本発明化合物の毒性は低いものであるため、医薬品として安全に使用することができる。

0152

[医薬品への適用]
本発明化合物はソマトスタチン受容体作動活性を有するので、哺乳動物、特にヒトにおいて、ソマトスタチン関連疾患(ソマトスタチンそれ自体またはソマトスタチンが調節するホルモンが関与し得る疾患)を予防および/または治療するための薬剤として使用することができる。

0153

また、本発明化合物はhERG阻害活性やホスホリピドーシス誘発能が十分に弱いため、長期服用を可能とする。

0154

したがって、本発明の医薬組成物は、長期間にわたり服用する必要のある患者に対して、反復して投与される(反復投与)。

0155

本発明において、「長期間にわたり服用する必要のある患者」とは、慢性的疾病の予防・治療の目的で服用する患者であれば特に限定はないが、例えば、ソマトスタチン関連疾患等の患者を挙げることができる。

0156

本発明において、反復投与とは、投与を繰り返し行うことを意味し、各投与量や各投与間隔等は、同一であっても異なってもよい。

0157

ソマトスタチン関連疾患としては、例えば、ホルモン病[hormonal disease](例:先端巨大症、巨人症下垂体性巨人症、クッシング病グレーブス病甲状腺機能亢進症等)、発育不全[ateliosis](例:骨格形成異常ヌーナン症候群肥満症肥満に伴う発育不全、子宮発育不全症、発育不全に伴う腎不全症、症候群X等)、癌または腺腫[cancer or adenoma](例:白血病軟骨肉腫黒色腫脂肪腫髄膜腫神経芽細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腺腫に伴う頭痛非機能性下垂体腺腫、成長ホルモン産生腺腫、成長ホルモン放出因子産生腺腫、ゴナドトロピン産生腺腫、プロラクチン産生腺腫甲状腺刺激ホルモン産生腺腫、VIP産生腺腫、ACTH産生腺腫、甲状腺癌甲状腺髄質癌、肺癌乳癌肝癌、神経内分泌腫瘍(神経内分泌腺腫瘍)、胃腸の神経内分泌腺腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド症候群結腸直腸癌膵臓癌膵島細胞腫インスリン産生腫瘍、グルカゴン産生腫瘍、前立腺癌癌性悪液質大腸血管腫瘍等)、消化管疾患[gastrointestinal disease](例:消化管閉塞に伴う消化器症状、胃食道逆流胃十二指腸逆流、過剰な胃酸分泌消化性潰瘍、ゾリンジャー・エリソン症候群、蛋白漏出性胃腸症、ダンピング症候群、短小腸症候群、炎症性腸疾患クローン病過敏性腸症候群過敏性結腸症候群、腸皮フィステル、機能性ディスペプシア嘔気嘔吐腹部膨満感等)、下痢[diarrhea](例:水性下痢症候群、慢性続発性下痢、化学療法誘発下痢、後天性免疫不全症候群に伴う難治性の下痢、過敏性腸症候群に伴う下痢、手術後の下痢等)、血管疾患[vascular disease](例:増殖性網膜症黄斑変性症加齢に伴う黄斑変性症、胃腸の出血胃十二指腸潰瘍に伴う出血、食道静脈瘤の出血、肝硬変患者静脈瘤出血、門脈圧亢進症移植血管の出血、再狭窄、傷の瘢痕化乾癬全身性硬化症強皮症)、同種移植片慢性拒絶反応低血圧症アテローム性動脈硬化症PTCA後の再狭窄、肥大性心筋症動脈硬化症、心弁膜症心筋梗塞等)、線維症[fibrosis](例:皮膚線維症、中枢神経系線維症、線維症、肺線維症肝線維症腎線維症、化学療法誘発線維症等)、糖尿病およびその合併症[diabetes and diabetic complication](例:糖尿病、インスリン依存性糖尿病、糖尿病性網膜症糖尿病性腎症糖尿病性神経障害、あけぼの現象、インスリン不応症高インスリン血症高脂血症等)、炎症性疾患[inflammatory disease](例:関節炎関節リウマチ、乾癬、局所炎症、日焼け湿疹等)、中枢神経系疾患[central nervous system disease](例:認知症アルツハイマー病てんかん等)、呼吸器疾患[respiratory disease](例:睡眠時無呼吸症候群等)、膵疾患[pancreatic disease](例:膵炎急性膵炎慢性膵炎、膵皮フィステル、膵偽嚢胞腹水症膵液膵臓外科手術に伴う症状等)、肝疾患[hepatic disease](例:嚢胞肝等)、腎疾患[renal disease](例:肝腎症候群嚢胞腎腎症等)、卵巣疾患[ovarian disease](例:多嚢胞性卵巣症候群等)、骨関節疾患[bone and joint disease](例:骨粗鬆症変形性関節症等)、疼痛、頭痛等を例示することができる。さらに、本発明化合物は、本発明化合物に直接または適当なスペーサーを介して放射性物質(例:123I、125I、111In等)を導入することによって、ソマトスタチン受容体を有する腫瘍のイメージングに用いることができ、また、本発明化合物に直接または適当なスペーサーを介して制癌剤を導入することによって、ソマトスタチン受容体を有する腫瘍のターゲッティングに用いることもできる。

0158

なかでも、先端巨大症、巨人症、下垂体性巨人症、下垂体腺腫、下垂体腺腫に伴う頭痛、非機能性下垂体腺腫、成長ホルモン産生腺腫、神経内分泌腫瘍(神経内分泌腺腫瘍)、胃腸膵の神経内分泌腺腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド症候群、インスリン産生腫瘍、グルカゴン産生腫瘍、消化管閉塞に伴う消化器症状、嚢胞腎、嚢胞肝、食道静脈瘤の出血、門脈圧亢進症、糖尿病性網膜症、認知症、アルツハイマー病、疼痛、頭痛等の予防および/または治療に本発明化合物は有用であり、とりわけ、先端巨大症や、消化管閉塞に伴う消化器症状の予防および/または治療に本発明化合物は好適である。本発明において、「治療」には、その疾患自体を治すことのみならず、その疾患に伴う症状を改善または緩和する効果、すなわち「症状改善」も含まれる。

0159

消化管閉塞に伴う消化器症状には、例えば、進行・再発癌患者の緩和医療における消化管閉塞(進行・再発癌患者の悪性消化管閉塞)に伴う消化器症状も含まれ、本発明化合物はこれを改善することができる。本発明化合物は、消化管閉塞に伴う消化器症状改善剤、または、進行・再発癌患者の緩和医療における消化管閉塞(進行・再発癌患者の悪性消化管閉塞)に伴う消化器症状改善剤としても有用である。

0160

嚢胞腎には、例えば、常染色体優性多発性嚢胞腎および常染色体劣性多発性嚢胞腎も含まれる。

0161

嚢胞肝には、例えば、常染色体優性多嚢胞性肝疾患および常染色体優性多発性嚢胞腎に合併した多発性肝嚢胞も含まれる。

0162

神経内分泌腫瘍は、神経内分泌細胞由来の非癌性若しくは癌性の腫瘍の総称である。神経内分泌腫瘍は内分泌臓器のみではなく全身臓器に発生することが知られている。神経内分泌腫瘍は特に膵臓や消化管などの消化器に生じることが多いが、下垂体、副甲状腺、甲状腺、副腎胸腺に発生することもある。多発性内分泌腫瘍1型(MEN1)や多発性内分泌腫瘍2型(MEN2)、副甲状腺機能亢進症の合併などに伴い発生することもある。

0163

神経内分泌腫瘍は、その症状から、ホルモンの過剰産生が認められる機能性神経内分泌腫瘍と、ホルモンの過剰産生が認められない非機能性神経内分泌腫瘍に大別される。機能性神経内分泌腫瘍としては、例えば、カルチノイド症候群、セロトニン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍(ガストリノーマゾリンジャー‐エリソン症候群)、グルカゴン産生腫瘍(グルカゴノーマ)、インスリン産生腫瘍(インスリノーマ)、血管作動性腸管ペプチド産生腫瘍(VIPオーマ)、ソマトスタチン産生腫瘍(ソマトスタチノーマ)、成長ホルモン放出ホルモン産生腫瘍(GRHオーマ)、副腎皮質刺激ホルモン産生腫瘍(ACTHオーマ)、副甲状腺ホルモン関連蛋白産生腫瘍(PTHrPオーマ)、コレシストキニン産生腫瘍(CCKオーマ)、レニン産生腫瘍、エリスロポエチン産生腫瘍、黄体形成ホルモン産生腫瘍(LH産生腫瘍)、インスリン様成長因子−2産生腫瘍(IGF−2)、グルカゴン様ペプチド−1産生腫瘍(GLP−1産生腫瘍)等が挙げられる。また、これらの腫瘍から、肝臓等の他の臓器へ転移した腫瘍も含まれる。非機能性神経内分泌腫瘍としては、例えば、膵臓、消化管、肺、下垂体、副甲状腺、甲状腺、副腎および/または胸腺等に形成される、内分泌細胞由来の非癌性または癌性の腫瘍等が挙げられる。また、これらの腫瘍から、肝臓等の他の臓器へ転移した腫瘍も含まれる。

0164

本発明化合物の薬理活性を評価するための、実施例記載以外の試験方法としては、例えば、ラットを用いた胃酸分泌抑制作用の評価系がある。例えば、下記の方法を用いることで、本発明化合物の胃酸分泌抑制作用を評価することができる。

0165

(ラットを用いた胃酸分泌抑制作用の評価)
評価前日より一晩絶食し、評価2時間前より絶水させたラット(7週齢雄性Crl:CD(SD)IGSラット(日本チャールス・リバー株式会社))の尾部イソフルラン麻酔下で留置針留置する。ラットを麻酔から覚醒させた後、留置針を介して媒体生理食塩水(大塚生食注、株式会社大塚製薬工場))もしくは媒体に溶解した被験化合物静脈持続投与を開始する。投与開始1時間後、ラットをイソフルラン麻酔下で開腹して、幽門部を糸で結紮する。開腹部を閉じた後、麻酔から回復させる。投与開始5時間(幽門部結紮後4時間)の時点で再度イソフルラン麻酔下で開腹し、胃の噴門部鉗子で閉じた後、放血致死させる。胃の内容物を500×gで15分間遠心分離し、上清胃液として回収した後、体重当たりの値として胃液量(mL/100g BW)を求める。また、胃液中酸濃度(mmol/mL)をCOM−1600ST自動滴定装置日立ハイテク(平産業))を用いた逆滴定により測定する。胃液量および酸濃度の積を胃酸分泌量(mmol/100g BW)として、胃酸分泌の抑制率(%)を数式{[胃酸分泌の抑制率(%)]=([媒体投与群の胃酸分泌量]−[被験化合物投与群の胃酸分泌量])/[媒体投与群の胃酸分泌量]×100}により求める。本評価系によれば、例えば、オクトレオチドは1μg/kg/hの投与速度で39%の胃酸分泌抑制率を示すことが本発明者らの検討結果により得られている。

0166

また、本発明化合物は、上記に列挙した疾患以外にも、ソマトスタチンが関係する種々の病理学的疾病、例えば、ライフサイエンシズ(Life Sciences)、1987年、40巻、419−437頁や、ヨーロピアン・ジャーナルオブ・メディシン(The European Journal of Medicine)、1993年、2巻、97−105頁等に記載の疾患の予防および/または治療にも使用することができる。

0167

本発明化合物を医薬適用するにあたっては、本発明化合物は、単剤として用いられるだけではなく、例えば、(1)その予防、治療および/または症状改善効果の補完および/または増強、(2)その動態吸収改善、投与量の低減、および/または(3)その副作用の軽減のために、他の有効成分、例えば、以下に列挙するような薬物等と組み合わせ、併用剤として用いてもよい。

0168

本発明化合物を先端巨大症の予防および/または治療に用いる場合、本発明化合物と組み合わせて用いられる薬物としては、例えば、ソマトスタチンアナログ、ソマトスタチン受容体作動薬、成長ホルモン受容体拮抗薬ドパミン受容体作動薬等が挙げられる。

0169

また、先端巨大症の患者は、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満等の生活習慣病やその他の種々の疾患を合併することが多いので、本発明化合物は、例えば、糖尿病治療薬(例:インスリン抵抗性改善薬インスリン分泌促進薬(例:スルホニル尿素剤等)、ビグアナイド薬、インスリン、α−グルコシダーゼ阻害薬、β3アドレナリン受容体作動薬ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬アミリンアゴニストホスホチロシンホスファターゼ阻害薬、糖新生阻害薬、SGLT(sodium-glucose co-transporter)阻害薬、あるいはその他の糖尿病治療薬等)、糖尿病合併症治療薬(例:アルドース還元酵素阻害薬、グリケーション阻害薬、プロテインキナーゼC阻害薬、神経栄養因子、神経栄養因子増加薬、神経再生促進薬、あるいはその他の糖尿病合併症治療薬等)、高血圧治療薬(例:アンギオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬カリウムチャネル開口薬アンギオテンシンII拮抗薬等)、高脂血症治療薬(例:HMG−CoA還元酵素阻害薬フィブラート系化合物、スクアレン合成酵素阻害薬、抗酸化剤等)、抗肥満薬(例:膵リパーゼ阻害薬、中枢性抗肥満薬、ペプチド性食欲抑制薬、コレシストキニンアゴニスト、その他の抗肥満薬等)、関節炎治療薬、抗不安薬抗うつ薬骨粗鬆症治療薬、抗てんかん薬化学療法薬免疫療法薬、抗PD−1抗体、抗血栓薬認知症治療薬勃起不全改善薬尿失禁頻尿治療薬、排尿困難治療薬、非ステロイド系抗炎症薬局所麻酔薬ビタミン類等と組み合わせて用いてもよい。また、他の成長ホルモン分泌を促進するホルモン(例:GHRH)、GH、IGF−1、サイトカイン類、あるいはサイトカイン作用増強剤等と組み合わせることもできる。

0170

さらに、本発明化合物を消化管閉塞に伴う消化器症状の予防および/または治療に用いる場合、本発明化合物と組み合わせて用いられる薬物としては、例えば、ソマトスタチンアナログ、ソマトスタチン受容体作動薬、ドパミンD2受容体拮抗薬ヒスタミンH1受容体拮抗薬、ヒスタミンH1受容体拮抗薬とPDE阻害薬配合剤、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、抗コリン薬セロトニンHT3受容体拮抗薬、セロトニン5HT4受容体拮抗薬、コルチコステロイド、NK1受容体拮抗薬、非定型抗精神病薬(MARTA)、オピオイドオピオイド拮抗薬等が挙げられる。また、その他にも、例えば、プロクロルペラジン(prochlorperazine)、レボメプロマジン(levomepromazine)等と組み合わせてもよい。

0171

本発明化合物を常染色体優性多発性嚢胞腎の予防および/または治療に用いる場合、本発明化合物と組み合わせて用いられる薬物としては、例えば、ソマトスタチンアナログ、ソマトスタチン受容体作動薬、バソプレシンV2受容体拮抗薬、高血圧治療薬(例:アンギオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬、カリウムチャネル開口薬、アンギオテンシンII拮抗薬等)、硬化剤等が挙げられる。
また、常染色体優性多発性嚢胞腎の患者は、疼痛、嚢胞感染、嚢胞出血やその他の種々の疾患を合併することが多いので、本発明化合物は、例えば、非ステロイド系抗炎症薬、オピオイド、抗菌薬止血薬等と組み合わせて用いても良い。

0172

本発明化合物を常染色体優性多嚢胞性肝疾患の予防および/または治療に用いる場合、本発明化合物と組み合わせて用いられる薬物としては、例えば、ソマトスタチンアナログ、ソマトスタチン受容体作動薬、硬化剤等が挙げられる。
また、常染色体優性多嚢胞性肝疾患の患者は、疼痛、嚢胞感染、嚢胞出血やその他の種々の疾患を合併することが多いので、本発明化合物は、例えば、非ステロイド系抗炎症薬、オピオイド、抗菌薬、止血薬等と組み合わせて用いても良い。

0173

本発明化合物を神経内分泌腫瘍の予防および/または治療に用いる場合、本発明化合物と組み合わせて用いられる薬物としては、例えば、ホルモン過剰産生に伴う症状を改善する目的で、ソマトスタチンアナログ及びソマトスタチン受容体作動薬、セロトニン合成酵素阻害剤オピオイド受容体作動薬プロトンポンプ阻害剤、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、低血糖症治療薬、インスリン製剤成長ホルモン受容体拮抗剤ステロイド合成阻害剤ステロイド産生抑制剤等が挙げられる。
また、例えば、腫瘍増殖に伴う症状を改善する目的で、ソマトスタチンアナログ及びソマトスタチン受容体作動薬、インターフェロン製剤アルキル化剤分子標的薬ペプチド受容体放射性核種療法薬等が挙げられる。
また、例えば、神経内分泌腫瘍を診断する目的で、ソマトスタチン受容体シンチグラフィー(インジウムペンテトレオチド(111In)等)等が挙げられる。

0174

ソマトスタチンアナログとしては、例えば、オクトレオチド(octreotide)、ランレオチド(lanreotide)、パシレオチド(pasireotide)等が挙げられる。

0175

ソマトスタチン受容体作動薬としては、例えば、国際公開第2002/091125号パンフレットに記載の化合物、国際公開第2003/042234号パンフレットに記載の化合物、国際公開第2003/045926号パンフレットに記載の化合物、国際公開第2008/051272号パンフレットに記載の化合物、国際公開第2004/046107号パンフレットに記載の化合物、国際公開第2017/003723号パンフレットに記載の化合物、国際公開第2017/003724号パンフレットに記載の化合物等が挙げられる。

0176

成長ホルモン受容体拮抗薬としては、例えば、ペグビソマント(pegvisomant)等が挙げられる。

0177

ドパミン受容体作動薬としては、例えば、ブロモクリプチン(bromocriptine)、カベルゴリン(cabergoline)等が挙げられる。

0178

インスリン抵抗性改善薬としては、例えば、バラグリタゾン(balaglitazone)、ネトグリタゾン(netoglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone)、リボグリタゾン(rivoglitazone)、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、ファルグリタザル(farglitazar) 、ムラグリタザール(muraglitazar)、ナベグリタザール(naveglitazar)、ラガグリタザール(ragaglitazar)、テサグリタザール(tesaglitazar)、レグリキサン(reglixane)、BM−13.1258、FK−614、KRP−297、LM−4156、LY−510929、MBX−102、MX−6054、R−119702、T−131、THR−0921、国際公開第2001/038325号パンフレットに記載の化合物、国際公開第1999/058510号パンフレットに記載の化合物(例えば、(E)−4−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシベンジルオキシイミノ]−4−フェニル酪酸)等が挙げられる。

0179

スルフォニル尿素剤としては、例えば、アセトヘキサミド(acetohexamide)、クロルプロパミド(chlorpropamide)、グリベンクラミド(glibenclamide)、グリクラジド(gliclazide)、グリメピリド(glimepiride)、グリピザイド(glipizide)、グリブゾール(glybuzole)、グリクロピラミド(glyclopyramide)、ミチグリニド(mitiglinide )、ナテグリニドnateglinide)、レパグリニド(repaglinide)、セナグリニド(senaglinide)、トラザミド(tolazamide)、トルブタミド(tolbutamide)、JTT−608等が挙げられる。

0180

ビグアナイド薬としては、例えば、ブホルミン(buformin)、フェンホルミン(fenformin)、メトホルミン(metformin)等が挙げられる。

0181

インスリンとしては、例えば、ウシブタの膵臓から抽出された動物インスリン、ブタの膵臓から抽出したインスリンから酵素的に合成された半合成ヒトインスリン大腸菌イーストを用いて遺伝子工学的に合成したヒトインスリン、0.45から0.9(w/w)%の亜鉛を含むインスリン亜鉛、塩化亜鉛硫酸プロタミンおよびインスリンから製造されるプロタミンインスリン亜鉛等が挙げられる。また、インスリンは、そのフラグメントあるいは誘導体(例:INS−1等)であってもよく、経口インスリン製剤であってもよい。さらに、インスリンには、超速効型、速効型、二相型、中間型持続型等種々のものが含まれるが、これらは患者の病態により適宜選択することもできる。

0182

α−グルコシダーゼ阻害薬としては、例えば、アカルボース(acarbose)、エミグリテート(emiglitate)、ミグリトール(miglitol)、ボグリボース(voglibose)等が挙げられる。

0183

β3アドレナリン受容体作動薬としては、例えば、AJ−9677、AZ40140等が挙げられる。

0184

ジペプチジルペプチダーゼIV阻害薬としては、例えば、シタグリプチン(sitagliptin)、アログリプチン(alogliptin)、ビルダグリプチン(vildagliptin)、リナグリプチン(linagliptin)、アナグリプチン(anagliptin)、サキサグリプチン(saxagliptin)、テネリグリプチン(teneligliptin)、ビセグリプチン(bisegliptin)、カルメグリプチン(carmegliptin)、エボグリプチン(evogliptin)、オマリグリプチン(omarigliptin)、デナグリプチン(denagliptin)、デュトグリプチン(dutogliptin)、ゲミグリプチン(gemigliptin)、ゴソグリプチン(gosogliptin)、メログリプチン(melogliptin)、NVP−DPP−728、PT−100、P32/98、TS−021、TA−6666、KRP-104、DSP-7238、SYR−472(trelagliptin)、TAK−100等が挙げられる。

0185

アミリンアゴニストとしては、例えば、プラムリンチド(pramlintide)等が挙げられる。

0186

ホスホチロシンホスファターゼ阻害薬としては、例えば、バナジン酸ナトリウム(sodium vanadate)等が挙げられる。

0187

糖新生阻害薬としては、例えば、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害薬、グルコース−6−ホスファターゼ阻害薬、グルカゴン拮抗薬等が挙げられる。

0188

SGLT(sodium-glucose co-transporter)阻害薬としては、例えば、イプラグリフロジン(ipragliflozin)、ルセオグリフロジン(luseogliflozin)、トホグリフロジン(tofogliflozin)、カナグリフロジン(canagliflozin)、ダパグリフロジン(dapagliflozin)等が挙げられる。

0189

上記以外の糖尿病治療薬としては、例えば、ブロモクリプチン(bromocriptine)、レプチン(leptin)、BAY−27−9955、GLP−1受容体アゴニスト(例:GLP−1、GLP−1MR剤リラグルチド(liraglutide)、AC−2993(exendin-4)、BIM−51077、Aib(8,35)hGLP−1(7,37)NH2、CJC−1131、エキセナチド(exenatide)等)、GPR40アゴニスト(例:TAK−875等)、GPR119アゴニスト、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例:BVT−3498等)、アディポネクチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例:AS−2868等)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体作動薬(例:国際公開第2001/025228号パンフレット、国際公開第2003/042204号パンフレット、国際公開第1998/044921号パンフレット、国際公開第1998/045285号パンフレット、国際公開第1999/022735号パンフレット記載の化合物等)、グルコキナーゼ活性化薬(例:RO−28−1675等)等が挙げられる。

0190

アルドース還元酵素阻害薬としては、例えば、トルレスタット(tolrestat)、エパルレスタット(epalrestat)、イミレスタット(imirestat)、ゼナレスタット(zenarestat)、フィダレスタット(fidarestat)、ゾポルレスタット(zopolrestat)、ミナルレスタット(minalrestat)、ラニレスタット(ranirestat)、CT−112等が挙げられる。

0191

グリケーション阻害薬としては、例えば、ピマゲジン(pimagedine)、ALT−946、ALT766、EXO−226等が挙げられる。

0192

プロテインキナーゼC阻害薬としては、例えば、ルボキシスタウリンメシレート(ruboxistaurin mesylate)等が挙げられる。

0193

神経栄養因子としては、例えば、NGF、NT−3、BDNF等が挙げられる。

0194

神経栄養因子増加薬としては、例えば、国際公開第2001/014372号パンフレットに記載のニューロトロフィン産生/分泌促進薬(例:4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メチル−1−イミダゾリル)−5−[3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾール等)等が挙げられる。

0195

神経再生促進薬としては、例えば、Y−128、VX−853、プロサプチド(prosaptide)等が挙げられる。

0196

上記以外の糖尿病合併症治療薬としては、例えば、アルプロスタジル(alprostadil)、チアプリド(tiapride)、シロスタゾール(cilostazol)、メキシレチン(mexiletine)、イコサペント酸エチル(ethyl icosapentate)、メマンチン(memantine)、ピマゲドリン(pimagedline)、AGE阻害薬(例:ALT−946、アラブリウム(alagebrium)、ピリドリン(pyridorin)、ピリドキサミン(pyridoxamine)等)、活性酸素消去薬(例:チオクト酸(thioctic acid)等)、ソマトスタチン受容体作動薬(例:BIM−23190)、アポトーシスシグナルレギュレティングキナーゼ−1(ASK−1)阻害薬等が挙げられる。

0197

アンジオテンシン変換酵素阻害薬としては、例えば、カプトプリル(captopril)、エナラプリル(enalapril)、アラセプリル(alacepril)、デラプリル(delapril)、リシノプリル(lisinopril)、イミダプリル(imidapril)、ベナゼプリル(benazepril)、シラザプリル(cilazapril)、テモカプリル(temocapril)、トランドラプリル(trandolapril)等が挙げられる。

0198

カルシウム拮抗薬としては、例えば、マニジピン(manidipine)、ニフェジピン(nifedipine)、アムロジピン(amlodipine)、エホニジピン(efonidipine)、ニカルジピン(nicardipine)等が挙げられる。

0199

カリウムチャネル開口薬としては、例えば、レブクロマカリム(levcromakalim)、AL0671、NIP−121等が挙げられる。

0200

アンジオテンシンII拮抗薬としては、例えば、ロサルタン(losartan)、カンデサルタンシレキセチル(candesartan cilexetil)、エプロサルタン(eprosartan)、バルサルタン(valsartan)、イルベサルタン(irbesartan)、オルメサルタンメドキソミル(olmesartan medoxomil)、E4177、1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−4H−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−2−エトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボン酸等が挙げられる。

0201

HMG−CoA還元酵素阻害薬としては、例えば、プラバスタチン(pravastatin)、シンバスタチン(simvastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、ピタバスタチン(pitavastatin)、ロスバスタチン(rosuvastatin)等が挙げられる。

0202

フィブラート系化合物としては、例えば、ベザフィブラート(bezafibrate)、クリノフィブラート(clinofibrate)、クロフィブラート(clofibrate)、シンフィブラート(simfibrate)、フェノフィブラート(fenofibrate)等が挙げられる。

0203

スクアレン合成酵素阻害薬としては、例えば、国際公開第1997/010224号パンフレットに記載の化合物(例:N−[[(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセチル]ピペリジン−4−酢酸等)等が挙げられる。

0204

抗酸化剤としては、例えば、リポ酸(lipoic acid)、プロブコール(probucol)等が挙げられる。

0205

膵リパーゼ阻害薬としては、例えば、オルリスタット(orlistat)、セチリスタット(cetilistat)等が挙げられる。

0206

中枢性抗肥満薬としては、例えば、マジンドール(mazindol)、デキスフェンフルラミン(dexfenfluramine)、フルオキセチン(fluoxetine)、シブトラミン(sibutramine)、フェンフルラミン(fenfluramine)、フェンテルミン(phentermine)、アンフェプラモン(amfepramone)、デキサンフェタミン(dexamfetamine)、フェニルプロパノールアミン(phenylpropanolamine)、クロベンゾレックス(clobenzorex)等が挙げられる。

0207

ペプチド性食欲抑制薬としては、例えば、レプチン(leptin)、CNTF(毛様体神経栄養因子)等が挙げられる。

0208

コレシストキニンアゴニストとしては、例えば、リンチトリプト(lintitript)、FPL−15849等が挙げられる。

0209

上記以外の抗肥満薬としては、例えば、リプスタチン(lipstatin)、MCH受容体拮抗薬(例:SB−568849、SNAP−7941、国際公開第2001/082925号パンフレットに記載の化合物、および国際公開第2001/087834号パンフレットに記載の化合物等)、ニューロペプチドY拮抗薬(例:CP−422935等)、カンナビノイド受容体拮抗薬(例:SR−141716、リモナバン(rimonabant)等)、グレリン拮抗薬、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例:BVT−3498等)、β3アゴニスト(例:AJ−9677、AZ40140等)、摂食抑制薬(例:P−57等)等が挙げられる。

0210

関節炎治療薬としては、例えば、イブプロフェン(ibuprofen)等が挙げられる。

0211

抗不安薬としては、例えば、クロルジアゼポキシド(chlordiazepoxide)、ジアゼパム(diazepam)、オキサゾラム(oxazolam)、メダゼパム(medazepam)、クロキサゾラム(cloxazolam)、ブロマゼパム(bromazepam)、ロラゼパム(lorazepam)、アルプラゾラム(alprazolam)、フルジアゼパム(fludiazepam)等が挙げられる。

0212

抗うつ薬としては、例えば、フルオキセチン(fluoxetine)、フルボキサミン(fluvoxamine)、イミプラミン(imipramine)、パロキセチン(paroxetine)、サートラリン(sertraline)等が挙げられる。

0213

骨粗鬆症治療薬としては、例えば、アルファカルシドール(alfacalcidol)、カルシトリオール(calcitriol)、エルカトニン(elcatonin)、サケカルシトニン(calcitonin salmon)、エストリオール(estriol)、イプリフラボン(ipriflavone)、リセドロン酸二ナトリウム(risedronate disodium)、パミドロン酸二ナトリウム(pamidronate disodium)、アレンドロン酸ナトリウム水和物(alendronate sodium hydrate)、インカロン酸二ナトリウム(incadronate disodium)等が挙げられる。

0214

抗てんかん薬としては、例えば、ガバペンチン(gabapentin)、トリレプタル(trileptal)、ケプラ(keppra)、ゾネグラン(zonegran)、プレギャバリン(pregabalin)、ハーコセライド(harkoseride)、カルバマゼピン(carbamazepine)等が挙げられる。

0215

化学療法薬としては、例えば、アルキル化剤(例:シクロホスファミド(cyclophosphamide)、イホスファミド(ifosfamide)等)、代謝拮抗剤(例:メトトレキサート(methotrexate)、5−フルオロウラシル(5-fluorouracil)、5−フルオロウラシル誘導体(例:ドキシフルリジン(doxifluridine)等)等)、抗癌性抗生物質(例:マイトマイシン(mitomycin)、ドキソルビシン(doxorubicin)等)、植物由来抗癌剤(例:ビンクリスチン(vincristine)、ビンデシン(vindesine)、パクリタキセル(paclitaxel)等)、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)、エトポシド(etoposide)等が挙げられる。

0216

免疫療法薬としては、例えば、微生物または細菌成分(例:ムラミルジペプチド(muramyl dipeptide)誘導体、ピシバニール(picibanil)等)、免疫増強活性のある多糖類(例:レンチナン(lentinan)、シゾフィラン(sizofiran)、クレスチン(Krestin:登録商標)等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例:インターフェロン(interferon)、インターロイキン(interleukin:IL)(例:IL−1、IL−2、IL−12等)等)、コロニー刺激因子(例:顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン(erythropoietin:EPO)等)等が挙げられる。

0217

抗PD−1抗体としては、例えば、ニボルマブ(nivolumab)、ペンブロリズマブ(pembrolizumab)等が挙げられる。

0218

抗血栓薬としては、例えば、ヘパリン(例:ダルテパリン(dalteparin )、ヘパリン(heparin)等)、ワルファリン(例:ワルファリン(warfarin)等)、抗トロンビン薬(例:アルガトロバン(argatroban)等)、血栓溶解薬(例:ウロキナーゼ(urokinase)、チソキナーゼ(tisokinase)、アルテプラーゼ(alteplase)、ナテプラーゼ(nateplase)、モンテプラーゼ(monteplase)、パミテプラーゼ(pamiteplase)等)、血小板凝集抑制薬(例:チクロピジン(ticlopidine)、シロスタゾール(cilostazol)、イコサペント酸エチル(ethyl icosapentate)、ベラプロスト(beraprost)、サルポグレラート(sarpogrelate)等)等が挙げられる。

0219

認知症治療薬としては、例えば、ドネペジル(donepezil)、ガランタミン(galanthamine)、リバスチグミン(rivastigmine)、タクリン(tacrine)等が挙げられる。

0220

勃起不全改善薬としては、例えば、アポモルフィン(apomorphine)、シルデナフィル(sildenafil)等が挙げられる。

0221

尿失禁/頻尿治療薬としては、例えば、フラボキサート(flavoxate)、イミダフェナシン(imidafenacin)、オキシブチニン(oxybutynin)、プロピベリン(propiverine)等が挙げられる。

0222

排尿困難治療薬としては、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例:ジスチグミン(distigmine)等)等が挙げられる。

0223

非ステロイド系抗炎症薬としては、例えば、アセトアミノフェン(acetaminophen)、アスピリン(aspirin)、インドメタシン(indometacin)等が挙げられる。

0224

局所麻酔薬としては、例えば、カプサイシン(capsaicin)、リドカイン(lidocaine)等が挙げられる。

0225

ビタミン類としては、例えば、ビタミン(vitamin)B1、ビタミン(vitamin)B12等が挙げられる。

0226

ドパミンD2受容体拮抗薬としては、例えば、プロクロルペラジン(prochlorperazine)、レボメプロマジン(levomepromazine)、リスペリドン(risperidone)、メトクロプラミド(metoclopramide)、ドンペリドン(domperidone)等が挙げられる。

0227

ヒスタミンH1受容体拮抗薬としては、例えば、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、クロルフェニラミン(chlorpheniramine)、ジメンヒドリナート(dimenhydrinate)、プロメタジン(promethazine)等が挙げられる。

0228

ヒスタミンH1受容体拮抗薬とPDE阻害薬の配合剤としては、例えば、ジフェンヒドラミン/ジプロフィリン(diphenhydramine/diprophylline)配合剤等が挙げられる。

0229

ヒスタミンH2受容体拮抗薬としては、例えば、ファモチジン(famotidine)、シメチジン(cimetidine)等が挙げられる。

0230

抗コリン薬としては、例えば、スコポラミン(scopolamine)等が挙げられる。

0231

セロトニン5HT3受容体拮抗薬としては、例えば、トロピセトロン(tropisetron)、グラニセトロン(granisetron)、オンダンセトロン(ondansetron)、アザセトロン(azasetron)、ラモセトロン(ramosetron)、インジセトロン(indisetron)、パロノセトロン(palonosetron)等が挙げられる。

0232

セロトニン5HT4受容体拮抗薬としては、例えば、シサプリド(cisapride)、モサプリド(mosapride)等が挙げられる。

0233

コルチコステロイドとしては、例えば、デキサメタゾン(dexamethasone)、ベタメタゾン(betamethasone)、プレドニゾロン(prednisolone)等が挙げられる。

0234

NK1受容体拮抗薬としては、例えば、アプレピタント(aprepitant)、ホスアプレピタント(fosaprepitant)等が挙げられる。

0235

非定型抗精神病薬(MARTA)としては、例えば、オランザピン(olanzapine)、クエチアピン(quetiapine)、ペロスピロン(perospirone)等が挙げられる。

0236

オピオイドとしては、例えば、モルヒネ(morphine)等が挙げられる。

0237

オピオイド拮抗薬としては、例えば、メチルナルトレキソン(methylnaltrexone)等が挙げられる。

0238

バソプレシンV2受容体拮抗薬としては、例えば、トルバプタン(tolvaptan)等が挙げられる。

0239

硬化剤としては、エタノール(ethanol)、ブチルシアノアクリレート(butyl cyanoacrylate)、ミノマイシン(minomycin)、テトラサイクリン(tetracycline)、オレイン酸モノエタノールアミン(monoethanolamine oleate)等が挙げられる。

0240

止血薬としては、例えば、トラネキサム酸(tranexamic acid)等が挙げられる。

0241

セロトニン合成酵素阻害剤としては、例えば、テロトリスタット(telotristat)等が挙げられる。

0242

オピオイド受容体作動薬としては、例えば、ロペラミド(loperamide)等が挙げられる。

0243

プロトンポンプ阻害剤としては、例えば、ラベプラゾール(rabeprazole)等が挙げられる。

0244

低血糖症治療薬としては、例えば、ジアゾキシド(diazoxide)等が挙げられる。

0245

成長ホルモン受容体拮抗剤としては、例えば、ペグビソマント(pegvisomant)等が挙げられる。

0246

ステロイド合成阻害剤としては、例えば、ミトタン(mitotane)等が挙げられる。

0247

ステロイド産生抑制剤としては、例えば、ケトコナゾール(ketoconazole)等が挙げられる。

0248

インターフェロン製剤としては、例えば、インターフェロンα(interferon α)が挙げられる。

0249

分子標的薬としては、例えば、エベロリムス(everolimus)、スニチニブ(sunitinib)が挙げられる。

0250

本発明化合物とこれら他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、別々の製剤を同一投与経路または別投与系路で投与する形態をとってもよい。別々の製剤を投与する場合は、必ずしも同時投与である必要はなく、必要に応じて投与に時間差を設けてもよい。また、投与に時間差を設ける場合、投与の順序に特に制限はなく、望む薬効が得られるように適宜調節すればよい。

0251

本発明化合物と組み合わせて用いられるこれら他の薬剤の投与量は、その薬剤もしくは類似薬の臨床上用いられている用量を基準に適宜増減することができる。また、本発明化合物と他の薬剤との配合比は、投与対象年齢や体重、投与方法、投与時間、対象疾患、症状等を考慮して適宜調節することができる。おおむね、1重量部の本発明化合物に対して、他の薬剤を0.01から100重量部までの範囲で組み合わせればよい。他の薬剤は複数のものを用いてもよい。また、他の薬剤は、上に列挙したもののほか、それと同一メカニズムを有する薬物であってもよい。このような薬物には、現在までに見出されているものだけでなく、今後見出されるものも含まれる。

0252

本発明化合物の投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人1人当たり、1回につき、0.1mgから300mgの範囲で1日1回から数回経口投与するか、または成人1人当たり、1回につき、0.1mgから150mgの範囲で1日1回から数回非経口投与するか、または1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与すればよい。

0253

もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。

0254

本発明化合物を単剤として、あるいは本発明化合物と他の薬剤とを組み合わせた併用剤として、上記の疾患の予防および/または治療の目的に用いるには、有効成分である当該物質を、通常、各種の添加剤または溶媒等の薬学的に許容される担体とともに製剤化したうえで、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。ここで、薬学的に許容される担体とは、一般的に医薬品の製剤に用いられる、有効成分以外の物質を意味する。薬学的に許容される担体は、その製剤の投与量において薬理作用を示さず、無害で、有効成分の治療効果を妨げないものが好ましい。また、薬学的に許容される担体は、有効成分および製剤の有用性を高める、製剤化を容易にする、品質の安定化を図る、または使用性を向上させる等の目的で用いることもできる。具体的には、薬事日報社2000年刊「医薬品添加物事典」(日本医薬品添加剤協会編集)等に記載されているような物質を、適宜目的に応じて選択すればよい。

0255

投与に用いられる剤型としては、例えば、経口投与用製剤(例:錠剤カプセル剤顆粒剤散剤経口液剤シロップ剤経口ゼリー剤等)、口腔用製剤(例:口腔用錠剤、口腔用スプレー剤、口腔用半固形剤含嗽剤等)、注射用製剤(例:注射剤等)、透析用製剤(例:透析用剤等)、吸入用製剤(例:吸入剤等)、眼科用製剤(例:点眼剤眼軟膏剤等)、耳科用製剤(例:点耳剤等)、鼻科用製剤(例:点鼻剤等)、直腸用製剤(例:坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤等)、用製剤(例:腟錠、腟用坐剤等)、および皮膚用製剤(例:外用固形剤外用液剤スプレー剤軟膏剤クリーム剤ゲル剤貼付剤等)等が挙げられる。

0256

[経口投与用製剤]
経口投与用製剤には、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、経口液剤、シロップ剤、経口ゼリー剤等が含まれる。また、経口投与用製剤には、製剤からの有効成分の放出性を特に調節していない速崩性製剤と、固有製剤設計および製法により放出性を目的にあわせて調節した、例えば、腸溶性製剤徐放性製剤等の放出調節製剤がある。腸溶性製剤は、有効成分の胃内での分解を防ぐ、または有効成分の胃に対する刺激作用を低減させる等の目的で、有効成分を胃内で放出せず、主として小腸内で放出するよう設計された製剤をいい、通常、酸不溶性腸溶性基剤を用いて皮膜を施すことにより製造することができる。徐放性製剤は、投与回数の減少または副作用の低減を図る等の目的で、製剤からの有効成分の放出速度、放出時間、放出部位を調節した製剤をいい、通常、適切な徐放化剤を用いることにより製造することができる。経口投与用製剤のうち、カプセル剤、顆粒剤、錠剤等では、服用を容易にする、または有効成分の分解を防ぐ等の目的で、糖類または糖アルコール類高分子化合物等適切なコーティング剤剤皮を施すこともできる。

0257

(1)錠剤
錠剤は、経口的に投与される一定の形状を有する固形の製剤であり、素錠フィルムコーティング錠糖衣錠多層錠有核錠等の一般的に錠剤と称されるもののほか、口腔内速崩錠チュアブル錠発泡錠分散錠溶解錠等が含まれる。素錠を製造する際には、通常、下記の(a)、(b)、または(c)の手法:
(a)有効成分に賦形剤結合剤崩壊剤等の添加剤を加えて混和して均質とし、水または結合剤を含む溶液を用いて適切な方法で粒状とした後、滑沢剤等を加えて混和し、圧縮成形する;
(b)有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤を加えて混和して均質としたものを、直接圧縮成形するか、または予め添加剤で製した顆粒に有効成分および滑沢剤等を加えて混和して均質とした後、圧縮成形する;
(c)有効成分に賦形剤、結合剤等の添加剤を加えて混和して均質とし、溶媒で湿潤させた練合物を一定の型に流し込んで成形した後、適切な方法で乾燥する;
が用いられる。フィルムコーティング錠は、通常、素錠に高分子化合物等の適切なコーティング剤で薄く剤皮を施すことにより製造することができる。糖衣錠は、通常、素錠に糖類または糖アルコールを含むコーティング剤で剤皮を施すことにより製造することができる。多層錠は、適切な方法により、組成の異なる粉粒体を層状に積み重ね、圧縮成形することにより製造することができる。有核錠は、内核錠を組成の異なる外層で覆うことにより製造することができる。また、錠剤は、公知の適切な手法を用いて腸溶錠または徐放錠とすることもできる。口腔内速崩錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、および溶解錠は、添加剤の適切な選択により錠剤に独特の機能を付与したものであり、前記錠剤の製造手法に準じて製造することができる。なお、口腔内速崩錠とは、口腔内で速やかに溶解または崩壊させて服用できる錠剤を;チュアブル錠とは、咀嚼して服用する錠剤を;発泡錠とは、水中で急速に発泡しながら溶解または分散する錠剤を;分散錠とは、水に分散して服用する錠剤を;溶解錠とは、水に溶解して服用する錠剤をいう。発泡錠は、適切な酸性物質炭酸塩炭酸水素塩等を添加剤に用いることにより製造することができる。

0258

(2)カプセル剤
カプセル剤は、カプセル充填またはカプセル基剤被包成形した製剤であり、硬カプセル剤軟カプセル剤等が含まれる。硬カプセル剤は、有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和して均質としたもの、または適切な方法で粒状もしくは成形物としたものを、カプセルにそのまま、または軽く成形して充填することにより製造することができる。軟カプセル剤は、有効成分に添加剤を加えたものを、グリセリンD−ソルビトール等を加えて塑性増しゼラチン等の適切なカプセル基剤で、一定の形状に被包成形することにより製造することができる。カプセル剤は、公知の適切な手法を用いて腸溶性カプセル剤または徐放性カプセル剤とすることもでき、また、カプセル基剤に着色剤または保存剤等を加えることもできる。

0259

(3)顆粒剤
顆粒剤は、粒状に造粒した製剤であり、一般的に顆粒剤と称されるもののほか、発泡性顆粒剤等も含まれる。顆粒剤を製造する際には、通常、下記の(a)、(b)、または(c)の手法:
(a)粉末状の有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤、またはその他の添加剤を加えて混和して均質にした後、適切な方法により粒状とする;
(b)予め粒状に製した有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和し、均質とする;
(c)予め粒状に製した有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和し、適切な方法により粒状とする;
が用いられる。顆粒剤には、必要に応じて剤皮を施すこともでき、また、公知の適切な手法を用いて腸溶性顆粒剤または徐放性顆粒剤とすることもできる。発泡顆粒剤は、適切な酸性物質、炭酸塩、炭酸水素塩等を添加剤に用いることにより製造することができる。なお、発泡顆粒剤とは、水中で急速に発泡しながら溶解または分散する顆粒剤をいう。顆粒剤は、粒子の大きさを調節することにより、細粒剤とすることもできる。

0260

(4)散剤
散剤は、粉末状の製剤であり、通常、有効成分に賦形剤またはその他の添加剤を加えて混和し、均質とすることにより製造することができる。

0261

(5)経口液剤
経口液剤は、液状または流動性のある粘稠ゲル状の製剤であり、一般的に経口液剤と称されるもののほか、エリキシル剤懸濁剤乳剤リモナーデ剤等が含まれる。経口液剤は、通常、有効成分に添加剤および精製水を加え、混和して均質に溶解、または乳化もしくは懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。エリキシル剤とは、甘味および芳香のあるエタノールを含む澄明な液状の経口液剤をいい、通常、固形の有効成分またはその浸出液に、エタノール、精製水、着香剤、および白糖、その他の糖類、または甘味剤を加えて溶かし、濾過またはその他の方法によって澄明な液とすることにより製造することができる。懸濁剤とは、有効成分を微細均質に懸濁した経口液剤をいい、通常、固形の有効成分に懸濁化剤またはその他の添加剤と精製水または油を加え、適切な方法で懸濁し、全体を均質とすることにより製造することができる。乳剤とは、有効成分を微細均質に乳化した経口液剤をいい、通常、液状の有効成分に乳化剤と精製水を加え、適切な方法で乳化し、全体を均質とすることにより製造することができる。なお、リモナーデ剤とは、甘味および酸味のある澄明な液状の経口液剤をいう。

0262

(6)シロップ剤
シロップ剤は、糖類または甘味剤を含む粘稠性のある液状または固形の製剤であり、シロップ用剤等が含まれる。シロップ剤は、通常、白糖、その他の糖類、もしくは甘味剤の溶液、または単シロップに有効成分を加えて溶解、混和、懸濁、または乳化し、必要に応じて混液煮沸した後、熱時濾過することにより製造することができる。シロップ用剤とは、水を加えるとシロップ剤となる顆粒状または粉末状の製剤をいい、ドライシロップ剤とも称されることがある。シロップ用剤は、通常、糖類または甘味剤を添加剤として用いて、前記顆粒剤または散剤の製造手法に準じて製造することができる。

0263

(7)経口ゼリー剤
経口ゼリー剤は、流動性のない成形したゲル状の製剤であり、通常、有効成分に添加剤および高分子ゲル基剤を加えて混和し、適切な方法でゲル化させ一定の形状に成形することにより製造することができる。

0264

[口腔用製剤]
(1)口腔用錠剤
口腔用錠剤は、口腔内に適用する一定の形状の固形の製剤であり、トローチ剤舌下錠バッカル錠、付着錠、ガム剤等が含まれる。口腔用錠剤は、通常、前記錠剤の製造手法に準じて製造することができる。なお、トローチ剤とは、口腔内で徐々に溶解または崩壊させ、口腔咽頭等の局所に適用する口腔用錠剤を;舌下錠とは、有効成分を下で速やかに溶解させ、口腔粘膜から吸収させる口腔用錠剤を;バッカル錠とは、有効成分を臼歯の間で徐々に溶解させ、口腔粘膜から吸収させる口腔用錠剤を;付着錠とは、口腔粘膜に付着させて用いる口腔用錠剤を;ガム剤とは、咀嚼により有効成分を放出する口腔用錠剤をいう。

0265

(2)口腔用スプレー剤
口腔用スプレー剤は、有効成分を霧状、粉末状、泡沫状、またはペースト状等として噴霧する製剤であり、通常、溶剤等に有効成分および添加剤を溶解または懸濁させ、必要に応じて濾過した後、液化ガスまたは圧縮ガスと共に容器に充填するか、あるいは、有効成分および添加剤を用いて溶液または懸濁液を調製し、容器に充填後、スプレー用ポンプを装着することにより製造することができる。

0266

(3)口腔用半固形剤
口腔用半固形剤は、口腔粘膜に適用する製剤であり、クリーム剤、ゲル剤、軟膏剤等が含まれる。口腔用半固形剤は、通常、有効成分を添加剤と共に精製水およびワセリン等の油性成分で乳化するか、または高分子ゲルもしくは油脂を基剤として有効成分および添加剤と共に混和して均質とすることにより製造することができる。クリーム剤とは、水中油型または油中水型に乳化した半固形の製剤をいい、油中水型に乳化した親油性の製剤については油性クリーム剤とも呼ばれることがある。クリーム剤は、通常、ワセリン、高級アルコール等をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて油相とし、別に、精製水をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて水相とし、そのいずれかの相に有効成分を加えて、それぞれ加温し、油相および水相をあわせて全体が均質になるまでかき混ぜて乳化することにより製造することができる。ゲル剤とは、ゲル状の製剤をいい、水性ゲル剤油性ゲル剤等が含まれる。水性ゲル剤は、有効成分に高分子化合物、その他の添加剤および精製水を加えて溶解または懸濁させ、加温および冷却、またはゲル化剤を加えて架橋させることにより製造することができる。油性ゲル剤は、有効成分にグリコール類、高級アルコール等の液状の油性基剤およびその他の添加剤を加えて混和することにより製造することができる。軟膏剤とは、有効成分を基剤に溶解または分散させた半固形の製剤をいい、油脂性軟膏剤、水溶性軟膏剤等が含まれる。油脂性軟膏剤は、通常、油脂類、ろう類、パラフィン等の炭化水素類等の油脂性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、混和して溶解または分散させ、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。水溶性軟膏剤は、通常、マクロゴール等の水溶性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。

0267

(4)含嗽剤
含嗽剤は、口腔、咽頭等の局所に適用する液状の製剤であり、用時溶解して用いる固形の製剤等も含まれる。含嗽剤は、通常、有効成分に溶剤および添加剤を加えて混和して均質に溶解し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。用時溶解して用いる固形の製剤の場合は、通常、前記錠剤または顆粒剤等の製造手法に準じて製造することができる。

0268

[注射用製剤]
(1)注射剤
注射剤は、皮下、筋肉内、または血管等の体内組織器官に直接投与する、溶液、懸濁液、もしくは乳濁液、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の無菌製剤であり、一般的に注射剤と称されるもののほか、凍結乾燥注射剤、粉末注射剤充填済みシリンジ剤、カートリッジ剤、輸液剤、埋め込み注射剤、および持続性注射剤等が含まれる。注射剤を製造する際には、通常、下記の(a)または(b)の手法:
(a)有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加えたものを注射用水、他の水性溶剤、または非水性溶剤等に溶解、懸濁、もしくは乳化して均質としたものを注射剤用の容器に充填して密封し、滅菌する;
(b)有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加えたものを注射用水、他の水性溶剤、または非水性溶剤等に溶解、懸濁、もしくは乳化して均質としたものを無菌濾過するか、無菌的に調製して均質としたものを注射剤用の容器に充填して密封する;
が用いられる。凍結乾燥注射剤は、通常、有効成分をそのまま、または有効成分および賦形剤等の添加剤を注射用水に溶解し、無菌濾過し、注射剤用の容器に充填した後に凍結乾燥するか、または専用容器で凍結乾燥した後に直接の容器に充填することにより製造することができる。粉末注射剤は、通常、無菌濾過により処理した後、晶析により得た粉末またはその粉末に滅菌処理した添加剤を加えて注射剤用の容器に充填することにより製造することができる。充填済みシリンジ剤は、通常、有効成分をそのまま、または有効成分および添加剤を用いて溶液、懸濁液、または乳濁液を調製して注射筒に充填することにより製造することができる。カートリッジ剤とは、薬液が充填されたカートリッジを専用の注射器に入れて用いる注射剤をいい、薬液が充填されたカートリッジは、通常、有効成分をそのまま、または有効成分および添加剤を用いて溶液、懸濁液、または乳濁液を調製してカートリッジに充填することにより製造することができる。輸液剤とは、静脈内に投与される通常100mL以上の注射剤をいう。埋め込み注射剤とは、長期にわたる有効成分の放出を目的として、皮下、筋肉内等に埋め込み用器具を用いて、または手術により適用する固形またはゲル状の注射をいう。埋め込み注射剤は、通常、生分解性高分子化合物を用い、ペレットマイクロスフェア、またはゲル状にすることにより製造することができる。持続性注射剤とは、長期にわたる有効成分の放出を目的として、筋肉内等に適用する注射剤をいい、通常、有効成分を植物油等に溶解もしくは懸濁するか、または生分解性高分子化合物を用いたマイクロスフェアの懸濁液とすることにより製造することができる。

0269

[透析用製剤]
(1)透析用剤
透析用剤は、腹膜透析または血液透析に用いる液状もしくは用時溶解する固形の製剤であり、腹膜透析用剤、血液透析用剤が含まれる。腹膜透析用剤とは、腹膜透析に用いる無菌の透析用剤をいい、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤に溶解して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填し、密封し、必要に応じて滅菌処理を施すことにより製造することができる。用時溶解する固形の製剤の場合は、通常、前記錠剤または顆粒剤等の製造手法に準じて製造することができる。血液透析用剤とは、血液透析に用いる透析用剤をいい、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤に溶解して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填することにより製造することができる。用時溶解する固形の製剤の場合は、通常、前記錠剤または顆粒剤等の製造手法に準じて製造することができる。

0270

[吸入用製剤]
(1)吸入剤
吸入剤は、有効成分をエアゾールとして吸入し、気管支または肺に適用する製剤であり、粉末吸入剤吸入液剤、吸入エアゾール剤等が含まれる。粉末吸入剤とは、吸入量が一定となるように調製された、固体粒子のエアゾールとして吸入する製剤をいい、通常、有効成分を微細な粒子とし、必要に応じて乳糖等の添加剤と混和して均質とすることにより製造することができる。吸入液剤とは、ネブライザ等により適用する液状の吸入剤をいい、通常、有効成分に溶剤および適切な等張化剤pH調節剤等を加え、混和して均質に溶解または懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。吸入エアゾール剤とは、容器に充填した噴射剤と共に、一定量の有効成分を噴霧する定量噴霧式吸入剤をいう。吸入エアゾール剤は、通常、有効成分に溶剤および適切な分散剤安定化剤等を加えて、溶液または懸濁液とし、液状の噴射剤と共に耐圧性の容器に充填し、定量バルブを装着することにより製造することができる。

0271

[眼科用製剤]
(1)点眼剤
点眼剤は、結膜嚢等の眼組織に適用する、液状、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の無菌製剤である。点眼剤は、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤等に溶解もしくは懸濁して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填することにより製造することができる。

0272

(2)眼軟膏剤
眼軟膏剤は、結膜嚢等の眼組織に適用する半固形の無菌製剤であり、通常、ワセリン等の基剤と有効成分の溶液または微細な粉末を混和して均質とし、容器に充填することにより製造することができる。

0273

[耳科用製剤]
(1)点耳剤
点耳剤は、外耳または中耳に投与する、液状、半固形、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の製剤である。点耳剤は、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤等に溶解もしくは懸濁して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填することにより製造することができる。

0274

[鼻科用製剤]
(1)点鼻剤
点鼻剤は、鼻腔または鼻粘膜に投与する製剤であり、点鼻粉末剤点鼻液剤等が含まれる。点鼻粉末剤とは、鼻腔に投与する微粉状の点鼻剤をいい、通常、有効成分を適度に微細な粒子とし、必要に応じて添加剤と混和して均質とすることにより製造することができる。点鼻液剤とは、鼻腔に投与する液状、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の点鼻剤をいい、通常、有効成分に溶剤および添加剤等を加え、溶解または懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。点鼻液剤の添加剤としては、等張化剤、pH調節剤等を用いることができる。

0275

[直腸用製剤]
(1)坐剤
坐剤は、直腸内に適用する、体温によって溶融するか、または水に徐々に溶解もしくは分散することにより有効成分を放出する一定の形状の半固形の製剤である。坐剤は、通常、有効成分に分散剤、乳化剤等の添加剤を加えて混和して均一としたものを、加熱する等して液状化させた基剤中に溶解または均一に分散させ、容器に一定量充填し、固化/成形することにより製造することができる。坐剤の基剤としては、通常、油脂性基剤または親水性基剤が用いられる。

0276

(2)直腸用半固形剤
直腸用半固形剤は、肛門周囲または肛門内に適用する製剤であり、直腸用クリーム剤、直腸用ゲル剤、直腸用軟膏剤等が含まれる。直腸用半固形剤は、通常、有効成分を添加剤と共に精製水およびワセリン等の油性成分で乳化するか、または高分子ゲルもしくは油脂を基剤として有効成分および添加剤と共に混和して均質とすることにより製造することができる。直腸用クリーム剤は、通常、ワセリン、高級アルコール等をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて油相とし、別に、精製水をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて水相とし、そのいずれかの相に有効成分を加えて、それぞれ加温し、油相および水相をあわせて全体が均質になるまでかき混ぜて乳化することにより製造することができる。直腸用ゲル剤とは、ゲル状の製剤をいい、水性ゲル剤、油性ゲル剤等が含まれる。水性ゲル剤は、有効成分に高分子化合物、その他の添加剤および精製水を加えて溶解または懸濁させ、加温および冷却、またはゲル化剤を加えて架橋させることにより製造することができる。油性ゲル剤は、有効成分にグリコール類、高級アルコール等の液状の油性基剤およびその他の添加剤を加えて混和することにより製造することができる。直腸用軟膏剤とは、有効成分を基剤に溶解または分散させた半固形の製剤をいい、油脂性軟膏剤、水溶性軟膏剤等が含まれる。油脂性軟膏剤は、通常、油脂類、ろう類、パラフィン等の炭化水素類等の油脂性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、混和して溶解または分散させ、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。水溶性軟膏剤は、通常、マクロゴール等の水溶性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。

0277

(3)注腸剤
注腸剤は、肛門を通して適用する液状または粘稠なゲル状の製剤であり、通常、精製水または適切な水性溶剤を用い、有効成分を溶剤等に溶解または懸濁して一定容量とし、容器に充填することにより製造することができる。注腸剤の添加剤としては、分散剤、安定化剤、pH調節剤等を用いることができる。

0278

[腟用製剤]
(1)腟錠
腟錠は、腟に適用する、水に徐々に溶解または分散することにより有効成分を放出する一定の形状の固形の製剤であり、通常、前記錠剤の製造手法に準じて製造することができる。

0279

(2)腟用坐剤
腟用坐剤は、腟に適用する、体温によって溶融するか、または水に徐々に溶解もしくは分散することにより有効成分を放出する一定の形状の半固形の製剤であり、通常、前記直腸用坐剤等の製造手法に準じて製造することができる。

0280

[皮膚用製剤]
(1)外用固形剤
外用固形剤は、頭皮を含む皮膚または爪に、塗布または散布する固形の製剤であり、外用散剤等が含まれる。外用散剤とは、粉末状の外用固形剤をいい、通常、有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和して均質とした後、粉末状とすることにより製造することができる。

0281

(2)外用液剤
外用液剤は、頭皮を含む皮膚または爪に塗布する液状の製剤であり、リニメント剤ローション剤等が含まれる。外用液剤は、通常、有効成分に溶剤、添加剤等を加え、溶解、乳化、または懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。リニメント剤とは、皮膚にすり込んで用いる液状または泥状の外用液剤をいう。ローション剤とは、有効成分を水性の液に溶解または乳化もしくは微細に分散させた外用液剤をいい、通常、有効成分、添加剤、および精製水を用いて、溶液、懸濁液、または乳濁液として全体を均質とすることにより製造することができる。

0282

(3)スプレー剤
スプレー剤は、有効成分を霧状、粉末状、泡沫状、またはペースト状等として皮膚に噴霧する製剤であり、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤等が含まれる。スプレー剤は、通常、有効成分の溶液または懸濁液を調製し、必要に応じて濾過した後、容器に充填することにより製造することができる。外用エアゾール剤とは、容器に充填した液化ガスまたは圧縮ガスと共に有効成分を噴霧するスプレー剤をいう。外用エアゾール剤は、通常、有効成分の溶液または懸濁液を調製し、液状の噴射剤と共に耐圧性の容器に充填し、連続噴射バルブを装着することにより製造することができる。外用エアゾール剤には、必要に応じて、分散剤、安定化剤等の添加剤を加えることもできる。ポンプスプレー剤とは、ポンプにより容器内の有効成分を噴霧するスプレー剤をいう。ポンプスプレー剤は、通常、有効成分および添加剤を溶解または懸濁し、充填後の容器にポンプを装着して製造することができる。

0283

(4)軟膏剤
軟膏剤は、皮膚に塗布する、有効成分を基剤に溶解または分散させた半固形の製剤であり、油脂性軟膏剤、水溶性軟膏剤等が含まれる。油脂性軟膏剤は、通常、油脂類、ろう類、パラフィン等の炭化水素類等の油脂性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、混和して溶解または分散させ、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。水溶性軟膏剤は、通常、マクロゴール等の水溶性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。

0284

(5)クリーム剤
クリーム剤は、皮膚に塗布する、水中油型または油中水型に乳化した半固形の製剤であり、油中水型に乳化した親油性の製剤については油性クリーム剤とも呼ばれることもある。クリーム剤は、通常、ワセリン、高級アルコール等をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて油相とし、別に、精製水をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて水相とし、そのいずれかの相に有効成分を加えて、それぞれ加温し、油相および水相をあわせて全体が均質になるまでかき混ぜて乳化することにより製造することができる。

0285

(6)ゲル剤
ゲル剤は、皮膚に塗布するゲル状の製剤であり、水性ゲル剤、油性ゲル剤等が含まれる。水性ゲル剤は、有効成分に高分子化合物、その他の添加剤および精製水を加えて溶解または懸濁させ、加温および冷却、またはゲル化剤を加えて架橋させることにより製造することができる。油性ゲル剤は、有効成分にグリコール類、高級アルコール等の液状の油性基剤およびその他の添加剤を加えて混和することにより製造することができる。

0286

(7)貼付剤
貼付剤は、皮膚に貼付する製剤であり、テープ剤パップ剤等が含まれる。貼付剤は、通常、高分子化合物またはこれらの混合物を基剤とし、有効成分を基剤と混和し均質として、支持体またはライナー剥離体)に展延して成形することにより製造することができる。また、放出調節膜を用いて経皮吸収型製剤とすることもできる。貼付剤には、必要に応じて、粘着剤吸収促進剤等の添加剤を用いることもできる。テープ剤とは、ほとんど水を含まない基剤を用いる貼付剤をいい、プラスター剤硬膏剤等が含まれる。テープ剤は、通常、樹脂プラスチックゴム等の非水溶性天然または合成高分子化合物を基剤とし、有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加え、全体を均質とし、布に展延またはプラスチック製フィルム等に展延もしくは封入して成形することにより製造することができる。また、有効成分と基剤またはその他の添加剤からなる混合物を放出調節膜、支持体およびライナー(剥離体)でできた放出体に封入して成形することにより製造することもできる。パップ剤とは、水を含む基剤を用いる貼付剤をいい、通常、有効成分を精製水、グリセリン等の液状の物質と混和し、全体を均質にするか、水溶性高分子吸水性高分子等の天然または合成高分子化合物を精製水と混ぜて練り合わせ、有効成分を加え、全体を均質にし、布等に展延して成形することにより製造することができる。

0287

他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術的、科学的用語、および略語は、本発明の分野に属する当業者によって普通に理解されるものと同様の意味を有する。

0288

また、本明細書において、明示的に引用される全ての特許文献および非特許文献もしくは参考文献の内容は、全て本明細書の一部としてここに引用し得る。

0289

以下、実施例および生物学的実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の化合物名および実施例に示す化合物名は、ACD/Name(バージョン6.00、Advanced Chemistry Development Inc.社製)、もしくはChemdraw Ultra(バージョン12.0、Cambridge Soft社製)によって命名した。

0290

中圧分取液体クロマトグラフィーの箇所に示されている括弧内のHi-flash SIまたはHi-flash NHの記載はそれぞれ、用いたカラム種別(Hi-flash SI:シリカゲル(山善株式会社製)、Hi-flash NH:アミノプロピル基担持型シリカゲル(山善株式会社製))を表わす。
HPLC保持時間(分)は、下記条件:
カラム:YMC Triart C18(粒子径:1.9 x 10-6 m;カラム長:30 x 2.0 mm I.D.);流速:1.0mL/min;カラム温度:40℃;移動相(A):0.1%トリフルオロ酢酸水溶液;移動相(B):0.1%トリフルオロ酢酸−アセトニトリル溶液グラジエント(移動相(A):移動相(B)の比率を記載):[0分]95:5;[0.1分]95:5;[1.2分]5:95;[1.4分]5:95;[1.41分]95:5;[1.5分]95:5;検出器:UV(PDA)、ELSD、MS
での測定値である。

0291

MRの箇所に示した数値は記載した測定溶媒を用いた時の1H−NMRの測定値(化学シフト値)である。

0292

また、後述の生物学的実施例4は先端巨大症に対する本発明化合物の有用性を示す試験の一例として、生物学的実施例5は常染色体優性多発性嚢胞腎に対する本発明化合物の有用性を示す試験の一例として挙げたものであるが、本発明化合物が対象とする疾患はこの限りで無い。本発明化合物がソマトスタチンそれ自体またはソマトスタチンが調節するホルモンが関与し得る疾患全般の予防および/または治療に有用であることは前記のとおりである。

0293

参考例1
2,5−ジブロモ−4−クロロピリジン−3−カルバルデヒド
3,5−ジブロモ−4−クロロピリジン(CAS番号13626-17-0、MILESTONE社、N24466)(2g)のテトラヒドロフラン(以下、THFと略記)溶液(28mL)に、−78℃でリチウムジイソプロピルアミド(1M THF溶液、7.74mL)を20分かけて滴下した。−78℃で5分撹拌した後、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記)(0.688mL)を3分かけて滴下した。−78℃で10分撹拌した後、酢酸(1.69mL)を加え、反応液を室温まで昇温後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層減圧下濃縮して得られた残渣を中圧分取液体クロマトグラフィー(Hi-flash SI)(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜0:100)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.95g)を得た。
HPLC保持時間(分):1.01;
MS(ESI, Pos.):300(M+H)+;
1H-NMR(CDCl3):δ 10.1, 8.86。

0294

参考例2
tert−ブチル(3aS,7aR)−5−(2,5−ジブロモ−3−ホルミルピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−1(2H)−カルボキシラート
参考例1で製造した化合物(1.3g)、およびtert−ブチル (3aS,7aR)−2,2−ジメチルヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[5,4−c]ピリジン−1(2H)−カルボキシラート(CAS番号1173005-74-7、日本特許公開公報第2009-155283号の実施例8に記載の化合物)(1.1g)のN,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAと略記)溶液(13mL)に、トリエチルアミン(1.8mL)を加え、50℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮して得られた残渣を中圧分取液体クロマトグラフィー(Hi-flash SI)(n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10〜0:100)で精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.2g)を得た。
HPLC保持時間(分):1.24;
MS(ESI, Pos.):520(M+H)+。

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