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技術 2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンの分離、精製方法

出願人 石原産業株式会社
発明者 安東孝芳
出願日 2019年8月5日 (1年3ヶ月経過) 出願番号 2019-143472
公開日 2020年2月13日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-023489
状態 未査定
技術分野 ピリジン系化合物
主要キーワード 酸性弗化アンモニウム 液体不純物 凝縮生成物 弗化クロム ポリバケツ 予熱管 通常範囲 溶融晶析
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課題

医薬農薬等の中間体として有用な2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンの分離、精製方法を提供する。

解決手段

1)β−メチルピリジン化合物塩素および弗化水素とを反応装置内で反応させるか、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物と塩素とを反応装置内で反応させるか、または、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と弗化水素とを反応装置内で反応させることにより、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する過程において、2)当該反応装置からクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含む液体混合物分取し、3)当該液体混合物から2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを分離、精製する方法。

概要

背景

特許文献1及び特許文献2には、特定の触媒及び不活性希釈剤の存在下に、β−メチルピリジン化合物塩素及び無水弗化水素とを気相で反応させることを特徴とする、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する方法が開示されている。その実施例では、当該クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物として、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(以下、2,5−CTFともいう)が主に得られ、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(以下、2,3−CTFともいう)、2,6−ジクロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(以下、2,3,6−DCTFともいう)などが合わせて得られることが示されている。

特許文献3には、不活性希釈剤の存在下に、3−トリフルオロメチルピリジンを塩素化してクロロ3−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する方法が開示されている。その実施例では、当該クロロ3−トリフルオロメチルピリジン系化合物として、2,5−CTFが主に得られ、2,3−CTF、2,3,6−DCTFなどが合わせて得られることが示されている。

特許文献4及び特許文献5には、特定の触媒の存在下に、β−トリクロロメチルピリジン系化合物と無水弗化水素とを気相で反応させることを特徴とする、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する方法が開示されている。その実施例では、当該クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物として、2,5−CTFが主に得られることが示されている。

概要

医薬農薬等の中間体として有用な2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンの分離、精製方法を提供する。 1)β−メチルピリジン系化合物と塩素および弗化水素とを反応装置内で反応させるか、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物と塩素とを反応装置内で反応させるか、または、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と弗化水素とを反応装置内で反応させることにより、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する過程において、2)当該反応装置からクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含む液体混合物分取し、3)当該液体混合物から2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを分離、精製する方法。 なし

目的

本発明は、
1)β−メチルピリジン系化合物と塩素および弗化水素とを反応装置内で反応させるか、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物と塩素とを反応装置内で反応させるか、または、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と弗化水素とを反応装置内で反応させることにより、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する過程において、
2)当該反応装置からクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含む液体混合物を分取し、
3)当該液体混合物から2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを分離、精製する方法(以下、本発明の方法ともいう)を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

1)β−メチルピリジン化合物塩素および弗化水素とを反応装置内で反応させるか、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物と塩素とを反応装置内で反応させるか、または、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と弗化水素とを反応装置内で反応させることにより、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する過程において、2)当該反応装置からクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含む液体混合物分取し、3)当該液体混合物から2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを分離、精製する方法。

請求項2

β−メチルピリジン系化合物が式(I):(式中、X1及びY1は各々水素原子又は塩素原子である)で表される化合物であり、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物が式(III):で表される化合物であり、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物が式(IV):(式中、X2及びY2は各々水素原子又は塩素原子であり、但し、X2とY2の少なくとも一方は塩素原子である)で表される化合物であり、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物が式(II):(式中、X2及びY2は上述の通りである)で表される化合物である、前記請求項1に記載の方法。

請求項3

式(I)で表されるβ−メチルピリジン系化合物を、反応装置内において、触媒及び不活性希釈剤の存在下、塩素及び無水弗化水素気相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造するか、式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を、反応装置内において、塩素と気相又は液相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造するか、または式(IV)で表されるクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物を、反応装置内において、触媒及び不活性希釈剤の存在下、無水弗化水素と気相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する、前記請求項2に記載の方法。

請求項4

反応装置から式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含有する液体混合物を分取する過程として、蒸留操作により2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを分取した後、更に蒸留操作を行い2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む液体混合物を分取し、当該液体混合物から、晶析操作により2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む結晶を得る、前記請求項3に記載の方法。

請求項5

晶析操作により得た2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む結晶を加熱溶解し、再度晶析操作を行う、前記請求項4に記載の方法。

請求項6

式(I)で表されるβ−メチルピリジン系化合物と、塩素及び無水弗化水素との反応温度が300〜600℃であり、式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物と、塩素との気相での反応温度が270〜500℃であり、式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物と、塩素との液相での反応温度が35〜150℃であり、式(IV)で表されるクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と、無水弗化水素との反応温度が200〜700℃である、前記請求項4に記載の方法。

請求項7

式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含有する液体混合物から2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを分取する蒸留温度が90〜130℃(120〜147hPaの条件下)であり、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む液体混合物を分取する蒸留温度が110〜130℃(120〜147hPaの条件下)である、前記請求項4に記載の方法。

請求項8

2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む液体混合物から、液温5〜25℃で晶析を行い、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む結晶を得る、前記請求項4に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、医薬農薬等の中間体として有用な2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンの分離、精製方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1及び特許文献2には、特定の触媒及び不活性希釈剤の存在下に、β−メチルピリジン化合物塩素及び無水弗化水素とを気相で反応させることを特徴とする、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する方法が開示されている。その実施例では、当該クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物として、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(以下、2,5−CTFともいう)が主に得られ、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(以下、2,3−CTFともいう)、2,6−ジクロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(以下、2,3,6−DCTFともいう)などが合わせて得られることが示されている。

0003

特許文献3には、不活性希釈剤の存在下に、3−トリフルオロメチルピリジンを塩素化してクロロ3−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する方法が開示されている。その実施例では、当該クロロ3−トリフルオロメチルピリジン系化合物として、2,5−CTFが主に得られ、2,3−CTF、2,3,6−DCTFなどが合わせて得られることが示されている。

0004

特許文献4及び特許文献5には、特定の触媒の存在下に、β−トリクロロメチルピリジン系化合物と無水弗化水素とを気相で反応させることを特徴とする、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する方法が開示されている。その実施例では、当該クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物として、2,5−CTFが主に得られることが示されている。

先行技術

0005

特開昭55−147261号公報
特開昭56−120667号公報
特開昭55−122762号公報
特開昭55−124762号公報
特開昭56−100764号公報

発明が解決しようとする課題

0006

2,5−CTF、2,3−CTFともに、例えば農薬の中間体として有用な化合物であるが、特許文献1〜5に開示された方法では、2,3−CTFの生成量は僅かであった。一方、2,3−CTFを高収率で製造するため、別の製造方法を採用することも考え得るが、2,5−CTFを高収率で製造しつつ、合わせて2,3−CTFの生成量を十分に確保することができれば、高いコストメリットが生まれる。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決するべく検討を行った結果、β−メチルピリジン系化合物、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物などを原料化合物として用い、主たる生成物として2,5−CTFを得つつ、その蒸留過程分取した蒸留物から簡便な方法で2,3−CTFを精製することにより、2,3−CTFを高収率かつコスト効率良く製造する方法を見出し、本発明を完成した。

0008

即ち、本発明は、
1)β−メチルピリジン系化合物と塩素および弗化水素とを反応装置内で反応させるか、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物と塩素とを反応装置内で反応させるか、または、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と弗化水素とを反応装置内で反応させることにより、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する過程において、
2)当該反応装置からクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含む液体混合物を分取し、
3)当該液体混合物から2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを分離、精製する方法(以下、本発明の方法ともいう)を提供する。

発明の効果

0009

本発明の方法によれば、医薬、農薬等の中間体として有用な2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを、高収率、高純度かつコスト効率良く製造することができる。

0010

本発明の方法は、以下のように実施される。
(1)下記反応1〜反応3に示した方法によって、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する。

0011

(反応1)下記反応式で示すように、式(I)で表されるβ−メチルピリジン系化合物を、反応装置内において、触媒及び不活性希釈剤の存在下、塩素及び無水弗化水素と気相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造し、蒸留操作により、反応装置から、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含有する液体混合物を分取する。液体混合物には、一般に2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(2,5−CTF)、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)、2,6−ジクロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3,6−DCTF)などが含まれている。

0012

0013

式中、X1、X2、Y1及びY2は各々水素原子又は塩素原子であり、但し、X2とY2の少なくとも一方は塩素原子である。
上記反応1は、触媒及び不活性希釈剤の存在下に、式(I)で表されるβ−メチルピリジン系化合物と塩素及び無水弗化水素とを気相で反応させることにより、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する反応である。

0014

上記反応1で使用される式(I)で表されるβ−メチルピリジン系化合物としては、β−ピコリンの他、2−クロロ−β−ピコリン、6−クロロ−β−ピコリン又は2,6−ジクロロ−β−ピコリンのクロロβ−ピコリン類が挙げられる。特に、β−ピコリンは各種有機合成化学工業の原料として入手し易いものであり、本発明方法によればこれから直接クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物が製造できるので有利である。
上記反応1で使用される触媒としては、金属の弗化物が挙げられる。具体的には、アルミニウムクロム、鉄、ニッケルコバルト及びマンガンの弗化物が挙げられる。より具体的には、水和弗化アルミニウム(AlF3・3H2O)、三弗化アルミニウム(AlF3)、二弗化クロム(CrF2)、水和三弗化クロム(CrF3・3H2O)、三弗化クロム(CrF3)、四弗化クロム(CrF4)、水和弗化第一鉄(FeF2・8H2O)、弗化第一鉄(FeF2)、弗化第二鉄(FeF3)、弗化第一ニッケル(NiF2)、水和弗化第一ニッケル(NiF2・3H2O)、弗化第二ニッケル(NiF3)、弗化第一コバルト(CoF2)、弗化第二コバルト(CoF3)、弗化第一マンガン(MnF2)、弗化第二マンガン(MnF3)、四弗化マンガン(MnF4)などが挙げられる。触媒の使用量は、反応条件により一概に規定できないが、原料のβ−メチルピリジン系化合物1モルに対して0.001〜3モル、望ましくは0.01〜3モルである。通常、この触媒は活性炭活性アルミナ、三弗化アルミニウムなどの担体と混合し、適当な大きさの粒状、ペレツト状に成型してから固定床又は流動床として存在させる。また触媒は前記金属の弗化物の形態で直接、反応管に入れて存在させる方法もあるが、工業的には、前記金属の酸化物塩化物又は炭酸塩の形態又は前記弗化物の水和物の形態で反応管に入れ、無水弗化水素と反応させて弗化物に変換させることによって存在させる方法が有利である。例えばアルミナの担体に三酸化クロム塩化第二鉄酸化ニッケルなどの前記金属の酸化物又は塩化物を担持させた成型物を反応管に入れ、予め無水弗化水素を導入して200〜600℃で反応させ、前記金属の弗化物に変換させてから反応を実施することもできる。

0015

不活性希釈剤としては四塩化炭素クロロホルム塩化メチレン、F−112(CFCl2・CFCl2)、F−113(CF2Cl・CFCl2)などのハロゲン化炭化水素有機溶媒窒素ヘリウムアルゴンなどの不活性気体が使用でき、これら不活性希釈剤は燃焼炭化タール状副生物の生成などを抑制する機能を有するものである。
上記反応1の実施にあたっては原料物質及び不活性希釈剤を別々に反応器へ供給できる他これらの混合状態でも供給でき、また、これらを同時に又は順次に、或は一括又は分割して供給できる。例えばβ−メチルピリジン系化合物と不活性希釈剤との混合物、或は塩素と無水弗化水素との混合物を別々に供給する。
塩素及び無水弗化水素の使用量は原料のβ−メチルピリジン系化合物の種類、目的物の種類、反応装置などの違いによって一概に規定できないが一般に原料のβ−メチルピリジン系化合物1モル当り、塩素が2〜15モル、無水弗化水素が2〜60モルであり、不活性希釈剤の使用量は、原料のβ−メチルピリジン系化合物1モル当り2〜70モルである。反応温度は300〜600℃であり、反応混合物反応帯域における滞留時間は0.5〜60秒、望ましくは3〜60秒である。

0016

通常、反応装置からはクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を主成分とする弗素化生成物、未反応の弗化水素及び塩素、中間生成物副生塩化水素、更には不活性希釈剤を含有するガス状物質が排出されるが、適当な冷却、凝縮装置を経てクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物は液体混合物として採取される。液体混合物には一般に2,5−CTF、2,3−CTF及び2,3,6−DCTFが含有されており、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物は例えば85%以上の生成率で得られる。採取した液体混合物中にクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物の生成迄達していない中間生成物が含まれているときには、これら中間生成物は未反応原料、又は不活性希釈剤と共に分離、回収し、反応帯域へ循環使用することができる。
また、上記反応1は、特開昭55−147261号公報、特開昭56−120667号公報の記載に従って行うことができる。

0017

(反応2)下記反応式で示すように、式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を、反応装置内において、塩素と気相又は液相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造し、蒸留操作により、反応装置から、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含有する液体混合物を分取する。液体混合物には、一般に2,5−CTF、2,3−CTF、2,3,6−DCTFなどが含まれている。

0018

0019

式中、X2及びY2は各々水素原子又は塩素原子であり、但し、X2とY2の少なくとも一方は塩素原子である。
上記反応2は、その一つの態様として、式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を、不活性希釈剤の存在下に気相で塩素化することにより、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する反応である。

0020

一般にβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物及び塩素は不活性希釈剤を担体として、別々に反応装置に導入され反応に供される。不活性希釈剤は、通常の気相塩素化反応の場合と同様に燃焼、炭化、タール状副生物の生成などを抑制する機能を有し、具体例として窒素、ヘリウムなどの不活性気体、四塩化炭素、トリクロロエチレンテトラクロロエチレンテトラクロロジフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられるが、工業的には窒素、四塩化炭素又はそれらの混合物を使用するのが望ましい。不活性希沢剤及び塩素の使用量は他の反応条件の相違によって異なり一概に規定できないが、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物1モル当り不活性希釈剤が3〜70モル、望ましくは10〜20モル、塩素が0.5〜5モル、望ましくは0.8〜3モルである。反応温度は270〜500℃、望ましくは350〜450℃であり、反応混合物の反応帯域における滞留時間は0.5〜60秒、望ましくは1〜20秒である。

0021

上記反応2は、所望により、シリカ、アルミナ、シリコンカーバイドなどの多孔質物質磁器ガラス玉、又はそれらの混合物などの充填物の存在下に反応を行なうことができる。工業的実施に際してはこれらの充填物を反応器内に固定床、流動床として存在させて反応効率を向上させることもできる。β−トリフルオロメチルピリジン系化合物、塩素及び不活性希釈剤は、普通予熱してから反応装置内に供給されるが、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物の供給に際しては高温ガス状の不活性希釈剤中に導入したり或いは液状の不活性希釈剤中に溶解させた溶液を加熱したりすることによって気化させて供給することができる。反応装置内では、所定の反応条件が推持され、所望の反応が行なわれてクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物が生成される。

0022

通常、反応装置からはクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物、不活性希釈剤、未反応塩素などを含有するガス状物質が排出されるが、適当な冷却、凝縮装置を経てクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物は液体混合物として採取される。液体混合物には一般に2,5−CTF、2,3−CTF及び2,3,6−DCTFが含有されている。採取した液体混合物中にクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物の生成迄達していない中間生成物が含まれているときには、これら中間生成物は未反応原料、又は不活性希釈剤と共に分離、回収し、反応帯域へ循環使用することができる。

0023

上記反応2は、その別の態様として、式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を、不活性希釈剤に溶解させて液相状態で塩素化することにより、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する反応である。この際ラジカル発生剤を存在させたり或いは紫外線又は可視光線照射したりして、反応の促進を図ることができる。一般に塩素化剤としては塩素ガス塩化スルフリルなどが使用され、不活性希釈剤としては四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、テトラクロロジフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素の有機溶媒などが使用される。ラジカル発生剤としては、例えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリルアゾビスメチルブチロニトリルなどのアゾビスニトリル系化合物、また、過酸化ベンゾイル、O,O′−ジクロロ過酸化ベンゾイル、P,P′−ジメチル過酸化ベンゾイルなどの過酸化ベンゾイル系化合物などが挙げられる。

0024

不活性希沢剤及び塩素の使用量は他の反応条件の相違によって異なり一概に規定できないが、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物1モル当りの使用量は、不活性希釈剤が5〜30モルであり、塩素が有効塩素換算量で0.5〜7モルである。また、ラジカル発生剤はβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物当り0.01〜5重量%使用される。反応温度は35〜150℃であり、反応時間は6〜24時間である。
通常、反応装置からはクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含む液体混合物が採取される。液体混合物には一般に2,5−CTF、2,3−CTF及び2,3,6−DCTFが含有されている。採取した液体混合物中にクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物の生成迄達していない中間生成物が含まれているときには、これら中間生成物は未反応原料、又は不活性希釈剤と共に分離、回収し、反応帯域へ循環使用することができる。
また、上記反応2は、特開昭55−122762号公報の記載に従って行うことができる。

0025

(反応3)下記反応式で示すように、式(IV)で表されるクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物を、反応装置内において、触媒及び不活性希釈剤の存在下、無水弗化水素と気相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造し、蒸留操作により、反応装置から、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含有する液体混合物を分取する。液体混合物には、一般に2,5−CTF、2,3−CTF、2,3,6−DCTFなどが含まれている。

0026

0027

式中、X2及びY2は各々水素原子又は塩素原子であり、但し、X2とY2の少なくとも一方は塩素原子である。
上記反応3は、触媒及び不活性希釈剤の存在下に、式(IV)で表されるクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と無水弗化水素とを気相で反応させることにより、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する反応である。

0028

上記反応3で使用される触媒としては、金属の弗化物、アンモニウム弗化物が挙げられる。金属の弗化物として具体的には、上記反応1と同様のものなどが挙げられる。アンモニウム弗化物として具体的には、弗化アンモニウム酸性弗化アンモニウムなどが挙げられる。触媒成分の中、工業的にはクロム、鉄又はニッケルの弗化物が望ましい。通常、これら触媒成分は活性炭、活性アルミナなどの担体と混合され、適当な大きさの粒状、ペレツト状に成型してから反応帯域に供給される。触媒成分は前記金属の弗化物の形態で反応管に供給されて、直接、反応帯域に存在させる方法もあるが、前記金属の酸化物、塩化物、水酸化物、炭酸塩などの形態で、或はそれらの水和物の型態で反応管に供給された後、高温下で無水弗化水素ガスを通ずることによって、これら物質と弗化水素とを反応させ、所望の弗素化合物に変換させることによって存在させることもできる。例えばアルミナ担体に塩化第二鉄、三酸化クロム、酸化ニッケルなどの前記金属の酸化物、塩化物を担持させた成型物を反応管に入れ、予め無水弗化水素を導入して200〜600℃で反応させ、前記金属の弗化物に変換させてから反応を実施することもできる。

0029

上記反応3の実施に当つては、原料のクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物及び無水弗化水素は反応管に、別々に或は混合状態で供給してもよく、また不活性希釈剤と混合してから供給してもよい。原料はそのまま気化させて供給してもよく、またクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物は一且不活性溶媒に溶解させた後気化させて供給してもよい。原料の供給に際しては、一般にクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物の沸点ないし反応温度近くまで予熱しておくのが望ましい。不活性希釈剤としては例えば、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、F−112(CFCl2・CFCl2)、F−113(CF2Cl・CFCl2)などのハロゲン化炭化水素の不活性溶媒、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性気体が使用される。不活性希釈剤を使用する場合、その使用量は一概に規定できないが、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物1モル当り1〜20モル、望ましくは3〜10モルである。クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物に対する無水弗化水素の使用量は、同様に一概に規定できないが、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物1モル当り3〜10モル、望ましくは4〜9モルである。触媒の使用量は、同様に一概に規定できないが、上記反応1と同様の使用量である。

0030

通常、上記反応3の反応帯域では、原料のクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物及び無水弗化水素、或は不活性希釈剤が一定の流速で供給されるので、触媒の固型物は流動床又は固定床を形成する。クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と無水弗化水素との反応は200〜700℃、望ましくは300〜500℃で行なわれる。反応混合物の反応帯域における滞留時間は1〜20秒、望ましくは2〜10秒である。

0031

反応装置からは前述の弗素化反応を終えて、ガス状の反応生成物が排出される。このガス状の反応生成物にはクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を主成分とする弗素化生成物、末反応弗化水素、副生塩化水素、更に不活性希釈剤が含まれている。この反応生成物は適当な冷却、凝縮装置を経て弗素化生成物が液化され、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を主成分とする液体混合物が得られる。液体混合物には一般に2,5−CTF、2,3−CTF及び2,3,6−DCTFが含有されており、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物は、例えばクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物に対して80%以上の収率で得られる。採取した液体混合物中にクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物の生成迄達していない中間生成物が含まれているときには、これら中間生成物は未反応原料、又は不活性希釈剤と共に分離、回収し、反応帯域へ循環使用することができる。
また、上記反応3は、特開昭55−124762号公報、特開昭56−100764号公報の記載に従って行うことができる。

0032

(2)上記(1)で分取した液体混合物には、概ね、2,5−CTFが30〜65%程度、2,3−CTFが5〜20%程度、2,3,6−DCTFが10〜30%程度の各割合で含まれている。ここでの割合は、ガスクロマトグラフィー分析によるピーク面積率を示す。
上記液体混合物から、蒸留操作により2,5−CTFを主に含む留分を分取する。この操作は、工業的な実施場面では、上記(1)に記載した各種反応を行ってクロロβ−トリフルオロメチルピリジンを製造し、蒸留操作によりクロロβ−トリフルオロメチルピリジンを含有する液体混合物を分取する過程において、一定の留分を分取することにより行う。2,5−CTFを主に含む留分を分取する蒸留の条件は、例えば蒸留塔で行う場合、還流圧力損失などの影響で塔頂付近塔底付近では条件が異なるため一概に規定できないが、塔底付近での条件として、通常90〜130℃、望ましくは100〜120℃の温度、通常120〜147hPa、望ましくは127〜140hPaの条件下で、5〜15時間程度かけて行うことができる。蒸留を常圧下で行う場合は、塔底付近での条件として、通常130〜160℃の温度で行う。2,5−CTFを主に含む留分の分取は、例えば、得られた留分を適宜サンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析して、2,5−CTFのピーク面積率が98〜100%程度となる時点で終えることができる。

0033

(3)上記(2)で2,5−CTFを主に含む留分を分取した後の液状残留分(残留反応混合物)から、晶析操作により、2,3−CTFを含む結晶を得る。
この操作は、工業的な実施場面では、上記(2)に記載した蒸留操作において、2,5−CTFを主に含む留分を分取した後、引き続き蒸留操作を行う。この蒸留の条件は、例えば蒸留塔で行う場合、還流や圧力損失などの影響で塔頂付近と塔底付近では条件が異なるため一概に規定できないが、塔底付近での条件として、通常110〜130℃、望ましくは115〜125℃の温度、通常120〜147hPa、望ましくは127〜140hPaの条件下で、1〜5時間程度かけて行うことができる。蒸留を常圧下で行う場合は、塔底付近での条件として、通常160〜180℃の温度で行う。この蒸留では、例えば、得られた留分を適宜サンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析して、2,3−CTFのピーク面積率が65〜85%程度となった後の留分を取得する。

0034

このようにして得られた留分から、溶融晶析により、2,3−CTFを含む結晶を得る。溶融晶析は、液温が、通常5〜25℃、望ましくは10〜20℃の範囲で行うことができる。
得られた結晶を加熱溶解し、ガスクロマトグラフィーにより分析して、2,3−CTFのピーク面積率が97.5%を超えた時点で晶析を終えることができる。

0035

晶析は、当該技術分野で知られている晶析装置を用い行うことができ、例えば連続溶融晶析装置、層状晶析装置(薄膜下式晶析装置、静止式晶析装置)、溶融晶析精製装置掻取型晶析装置と精製塔組合せからなる)などを用いることができる。
本発明において使用できる溶融晶析装置の具体例としては、特に制限はないが、連続的な溶融晶析が可能な装置として呉羽テクエンジ株式会社製の商品名KCPである連続溶融晶析装置を、半連続的な溶融晶析装置としてSulzer Chemtech Ltdの薄膜半連続溶融晶析装置を、バッチ式の溶融晶析装置としてSulzer Chemtech Ltdの静態回分溶融晶析装置を挙げることができる。これら以外にも各種カタログホームページ紹介されている公知の装置を使用することができる。

0036

また、晶析は、上述のような晶析装置を用いずに行うこともできる。具体的な方法としては、例えば、上記残留反応混合物をドラム缶に入れ、液温が、通常5〜25℃、望ましくは10〜20℃の範囲、外気温で規定すると、5〜10℃程度で5〜24時間静置した後、ドラム缶から液状物を排出し、2,3−CTFを含む結晶を得る方法が挙げられる。この際、ドラム缶を傾けることで液状物の排出が容易になり、また、ドラム缶に液状物を排出するためのバルブノズルを取り付けることで、排出作業を効率化できる。

0037

(4)上記(3)で得た2,3−CTFを含む結晶を40〜60℃、望ましくは45〜55℃に加熱して溶かし、再度上記同様の晶析操作を行うことにより、2,3−CTFの純度を向上させることができる。本発明においては、2,3−CTFが所望の純度に到達するまで、この操作を繰り返すことができるが、少なくとも2回、望ましくは2〜4回、繰り返すことができる。

0038

本発明の方法における種々の構成要素は、前述した複数の例示や条件の中から適宜選択し、且つ、相互に組み合わせることができる。即ち、化合物(I)、触媒及び不活性希釈剤の、それぞれの種類、使用形態、又は使用量;蒸留操作、晶析操作の、それぞれの温度;晶析操作における静置時間;晶析操作の回数;等は、前述した通常範囲の例示や条件と、好ましい範囲の例示や条件の中から適宜選択し、且つ、相互に組み合わせることができる。

0039

以下に本発明の好ましい実施形態の一例を列記するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[1] 1)β−メチルピリジン系化合物と塩素および弗化水素とを反応装置内で反応させるか、β−トリフルオロメチルピリジン系化合物と塩素とを反応装置内で反応させるか、または、クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と弗化水素とを反応装置内で反応させることにより、クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する過程において、
2)当該反応装置からクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含む液体混合物を分取し、
3)当該液体混合物から2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを分離、精製する方法。

0040

[2] β−メチルピリジン系化合物が式(I):

0041

0042

(式中、X1及びY1は各々水素原子又は塩素原子である)で表される化合物であり、
β−トリフルオロメチルピリジン系化合物が式(III):

0043

0044

で表される化合物であり、
クロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物が式(IV):

0045

0046

(式中、X2及びY2は各々水素原子又は塩素原子であり、但し、X2とY2の少なくとも一方は塩素原子である)で表される化合物であり、
クロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物が式(II):

0047

0048

(式中、X2及びY2は上述の通りである)で表される化合物である、前記[1]に記載の方法。

0049

[3] 式(I)で表されるβ−メチルピリジン系化合物を、反応装置内において、触媒及び不活性希釈剤の存在下、塩素及び無水弗化水素と気相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造するか、
式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を、反応装置内において、塩素と気相又は液相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造するか、または
式(IV)で表されるクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物を、反応装置内において、触媒及び不活性希釈剤の存在下、無水弗化水素と気相で反応させ、式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を製造する、前記[2]に記載の方法。

0050

[4]反応装置から式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含有する液体混合物を分取する過程として、蒸留操作により2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを分取した後、更に蒸留操作を行い2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む液体混合物を分取し、当該液体混合物から、晶析操作により2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む結晶を得る、前記[3]に記載の方法。

0051

[5]晶析操作により得た2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む結晶を加熱溶解し、再度晶析操作を行う、前記[4]に記載の方法。

0052

[6] 式(I)で表されるβ−メチルピリジン系化合物と、塩素及び無水弗化水素との反応温度が300〜600℃であり、
式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物と、塩素との気相での反応温度が270〜500℃であり、
式(III)で表されるβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物と、塩素との液相での反応温度が35〜150℃であり、
式(IV)で表されるクロロβ−トリクロロメチルピリジン系化合物と、無水弗化水素との反応温度が200〜700℃である、前記[4]に記載の方法。

0053

[7] 式(II)で表されるクロロβ−トリフルオロメチルピリジン系化合物を含有する液体混合物から2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを分取する蒸留温度が90〜130℃(120〜147hPaの条件下)であり、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む液体混合物を分取する蒸留温度が110〜130℃(120〜147hPaの条件下)である、前記 [4]に記載の方法。

0054

[8] 2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む液体混合物から、液温5〜25℃で晶析を行い、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジンを含む結晶を得る、前記[4]に記載の方法。

0055

次に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
実施例1
(1)反応装置として、反応部が内径97.1mm、高さ1570mmの触媒流動床を有するインコネル竪型反応官を設置し、原料物質及び不活性希釈剤用に内径30mm、長さ1000mmのインコネル製予熱管を2本接続したものを使用し、反応管及び予熱管を温度制御できるように電熱器及び断熱材で覆つた。
無水塩化第2鉄277gを粒径105〜250μmの三弗化アルミニウム2.2Kgに含浸させたものを触媒充填部へ入れ、200℃に加熱し、無水弗化水素を2.3L/分の割合で1時間導入して、触媒の活性化を行なった。
反応装置を400℃に加熱し、β−ピコリンを6.8g/分及び窒素ガスを9.9L/分の割合になるよう予熱管を通じ、また塩素ガスを7.4L/分及び無水弗化水素を7.4L/分の割合になるよう予熱管を通じ、それぞれ約200℃の混合ガスとして反応管に導入し、約30時間にわたって反応させた。この間活性化触媒は300g/時間の割合で連続的に供給、排出した。反応混合物の管内滞留時間は約3.4秒であつた。
反応装置より排出するガス水洗塔及びアルカリ洗浄塔に通し、凝縮生成物を分離、アンモニア水溶液中和して、水蒸気蒸留によって油状物19.11Kgを得た。この油状物を蒸留してβ−トリフルオロメチルピリジンを主成分とする初留分1.53Kg、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(2,5−CTF)を主成分とする主留分9.56Kgを分取した。初留分および主留分を分取した後の残留分(後留分)には、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(2,5−CTF)3.7%、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)14.5%、2,6−ジクロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3,6−DCTF)47.7%及びその他34.1%が含まれていた。ここでの%表記は、ガスクロマトグラフィー分析によるピーク面積率(GCPA%)に基づく。

0056

(2)前記工程(1)に記載の方法に準じて得た油状物から、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(2,5−CTF)を主成分とする留分を蒸留により分取しつつ、残留分について蒸留を110〜130℃で継続し、サンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析を行い、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)のピーク面積率が65%を超えた後の留分を取得する。この操作方法に従い、上記油状物の約2400Kgを蒸留して、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)の面積値が65%を超えた留分約70Kgを取得した。

0057

(3)前記工程(2)に記載の方法に準じて得た2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)を含む留分(液体混合物)284Kgを、ドラム缶(200L)に移し、静置して、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)を晶析させた。2,3−CTFの融点は37〜39.5℃であり、当該温度を下回る気温下で2時間晶析を行った後、ドラム缶の排出口にノズル及びバルブを取付け、ドラム缶転倒器で横転させ、液分をポリバケツ(50L)に受けた。ドラム缶内の結晶を加熱溶解し、再度晶析させたのち、上述と同様の操作で液分を取り除き、2,3−CTFの結晶(純度97.5%)を189Kg得た。

0058

実施例2
前記実施例1の(1)および(2)に準じて得た2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)を含む留分(液体混合物)1600Kgを、晶析槽(2000L)に仕込み、40〜60℃で30分撹拌した。晶析槽を20〜30℃まで冷却し、2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)を晶析させた。結晶析出を確認後、同温度にて1時間程度撹拌した。撹拌終了後、晶析槽底部より結晶を抜き出し、ろ過機遠心分離機)にて結晶をろ取して、2,3−CTFの結晶(純度97〜99%)を528Kg得た。

0059

実施例3
前記実施例1の(1)および(2)に準じて得た2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,3−CTF)を含む留分(液体混合物)を連続溶融晶析装置(呉羽テクノエンジ株式会社製の商品名KCPである連続溶融晶析装置)に仕込む。液体混合物を10℃程度まで冷却し、数時間かけて2,3−CTFを晶析させる。同温度を維持できる環境下で、次いで2,3−CTFを結晶として含むスラリー液を網状の濾板上で濾過する。得られた2,3−CTFを主成分とする結晶を筒状の容器に下部から投入し、スクリューを用いて上部に押し上げる。上部には30〜35℃まで加熱できる加熱源があり、結晶に内包あるいは付着している液体不純物を溶かし、下部へと落とす。これを繰り返すことにより容器内で熱交換による精製(スエット法)を行い、純度の高い2,3−CTFの結晶(純度97〜99%)を得る。網状の濾板で濾過した液は2,3−CTFを含む液体混合物製造工程の原料とし、筒状容器の底部から抜き出した液は再度、溶融晶析の原料とする。

0060

実施例4
反応装置として、反応部が内径42mm、長さ1250mmのステンレス製反応管を用い、この反応管の入口より後方500mmの部分に長さ250mmの触媒充填層を設置した。
一方、予熱部として無水弗化水素及び塩素用に内径20mm、長さ500mmのステンレス製予熱管を使用し、β−ピコリン及び四塩化炭素用に内径20mm、長さ500mmのステンレス製予熱管を用いた。
反応管及び予熱管は外側から温度制御できる様に電熱器及び断熱材で覆い、傾斜して設置した。
反応管の触媒充填部に水和三弗化クロム0.03モルと粒径4〜6mmの活性アルミナ200gとを充分混合した配合物充填し、反応管を430℃に加熱して無水弗化水素1g/分で2時間通じて活性化した。その後230℃で予熱したβ−ピコリン280g(3モル)及び四塩化炭素2310g(15モル)並びに300℃で予熱した塩素960g(13.5モル)及び無水弗化水素480g(24モル)を290分間にわたってほぼ一定流量で供給し、430℃にて気相で反応させた。反応混合物の管内滞留時間は約9秒であつた。
反応管より排出するガスは水洗塔及びアルカリ洗浄塔に通じて凝縮させた。油状物を分液、採取し、水洗し、芒硝で乾燥後四塩化炭素を減圧下に留去して油状物420gを得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

0061

実施例5
前記実施例4で使用した反応管の触媒充填層にγ−アルミナ300gを入れ、前記実施例4の場合と同様に無水弗化水素で活性化した後、引き続き250℃で予熱したβ−ピコリン465g(5モル)及び、四塩化炭素3850g(25モル)並びに300℃で予熱した塩素1950g(27.5モル)及び無水弗化水素900g(45モル)を約8時間にわたってほぼ一定流量で供給し、反応温度430℃、反応混合物の管内滞留時間10.5秒で気相反応させた。
反応管より排出するガスを実施例4の場合と同様に処理して油状物708gを得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

0062

実施例6
γ−アルミナ300gに代えて、粒径2〜4mmの活性炭200gに水和弗化第1ニッケル0.1モルを担持させたものを使用すること、並びに無水弗化水素でアルミナの触媒活性化を行なわないことを除いては、実施例5の場合と同様に反応をおこない、油状物300gを得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

0063

実施例7
反応装置として、反応部が内径82mm、高さ1100mmの触媒流動床を有するインコネル製竪型反応管を設置し、原料物質及び不活性希釈剤用に内径8mm、長さ2000mmのインコネル製予熱管を2本接続したものを使用し、反応管及び予熱管を温度制御できるように電熱器及び断熱材で覆つた。
触媒として、前記実施例4で使用した活性化触媒を粒径0.18〜0.4mmに粉砕して調整したもの1.7Kgを反応部に充填した。
反応装置を430℃に加熱し、β−ピコリンを3.6g/分及び窒素ガスを11.3L/分の割合になるよう予熱管を通じ、また塩素ガスを2.8L/分及び無水弗化水素を2.5L/分の割合になるよう予熱管を通じ、それぞれ約200℃の混合ガスとして反応管に導入し、約5時間にわたって反応させた。反応混合物の管内滞留時間は約7秒であつた。
反応装置より排出するガスを前記実施例4の場合と同様に処理して油状物1680gを得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

0064

実施例8
前記実施例7の場合と同様にして、β−ピコリンを2.38g/分、3−トリフルオロメチルピリジンを1.88g/分及び窒素ガスを11.3L/分の割合になるよう供給し、また塩素ガスを2.8L/分及び無水弗化水素を2.5L/分の割合になるよう供給して、約3時間にわたって反応させた。反応混合物の管内滞留時間は約7秒であつた。
反応装置より排出するガスを前記実施例4の場合と同様に処理して油状物1090gを得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

0065

実施例9
前記実施例4と同様の反応装置を用い、反応管の触媒充填部に、粒径2〜4mmの活性炭200gに0.1モルの弗化第一コバルトを担持させた触媒を入れた。その後230℃で予熱したβ−ピコリン280g(3モル)及び四塩化炭素2310g(15モル)並びに300℃で予熱した塩素960g(13.5モル)及び無水弗化水素480g(24モル)を290分間にわたってほぼ一定流量で供給し430℃にて気相で反応させた。反応混合物の管内滞留時間は約9秒であつた。
反応管より排出するガスは水洗塔及びアルカリ洗浄塔に通じて凝縮させた。油状物を分液、採取し、水洗し、芒硝で乾燥後四塩化炭素を減圧下に留去して油状物を280g得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

0066

実施例10
触媒を弗化第二マンガンに代える以外は前記実施例9と同様にして、油状物を340g得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

実施例

0067

実施例11
熱電対を付した直径4cm、長さ70cmのガラス製反応管を用いた。2本のガラス製ガス吹き込み管は予熱器を通して反応管に挿入した。反応管は外側から温度が制御できるように電熱器及び断熱材で覆い、傾斜して設置した。一方のガス吹き込み管は乾燥した塩素ガスの導入に、他方の吹き込み管は3−トリフルオロメチルピリジンの四塩化炭素溶液を窒素気流中で加熱、気化させた混合ガスの導入に使用した。反応管の出口には排出ガス捕集するため冷却管を備えた受器を設置した。この反応管に毎分、3−トリフルオロメチルピリジンと四塩化炭素とのモル比が1対10である溶液5.9mL、塩素184mL及び窒素610mLの割合で30分間に亘って供給し、400℃で気相反応させた。ガスの反応管内滞留時間は約10秒であった。受器に捕集した液状物質アンモニア希薄水溶液洗浄後、芒硝で乾燥し、四塩化炭素を減圧下に留去して黄色油状物24.8gを得た。
得られた油状物を用い、前記実施例1の(2)および(3)に準じて蒸留、晶析し、2,3−CTFの結晶を得る。

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