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課題

弾性線維の形成を促進する製剤を提供すること。

解決手段

シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、弾性線維形成促進剤及び弾性線維関連因子産生促進剤

概要

背景

加齢とともに結膜がたるみ、60代以上ではほぼ全員が結膜弛緩発症すると言われている。結膜が弛緩すると、流路障害分配障害が生じ、なみだ目、乾燥感ドライアイ)、違和感、異物感などの不定愁訴を引き起こす。また、近年では、コンタクトレンズ装用の普及による、結膜弛緩発症の低年齢化も懸念されている。

一方、弾性線維エラスチン線維)は線維芽細胞より産生される弾性線維関連因子同士が相互作用し合うことで形成される線維であるが、結膜弛緩の発症者では結膜の弾性線維が断裂凝集していることに加えて、健常な成人においても50代以上になると弾性線維が減少することが知られている(例えば、非特許文献1)。

概要

弾性線維の形成を促進する製剤を提供すること。シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、弾性線維形成促進剤及び弾性線維関連因子産生促進剤。なし

目的

本発明は、弾性線維の形成を促進することのできる製剤を提供することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、弾性線維形成促進剤

請求項2

クエン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を更に含有する、請求項1に記載の弾性線維形成促進剤。

請求項3

結膜弾性線維の形成を促進するために用いられる、請求項1又は2に記載の弾性線維形成促進剤。

請求項4

シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、弾性線維関連因子産生促進剤

請求項5

クエン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を更に含有する、請求項4に記載の弾性線維関連因子産生促進剤。

請求項6

結膜の弾性線維関連因子の産生を促進するために用いられる、請求項4又は5に記載の弾性線維関連因子産生促進剤。

請求項7

弾性線維関連因子がFibulin−5である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の弾性線維関連因子産生促進剤。

請求項8

シアノコバラミン、アスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種、クエン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種、並びに増粘剤を含有する、眼科組成物

請求項9

増粘剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びにヒアルロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の眼科組成物。

請求項10

シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、瞳の輝きの改善用眼科組成物。

技術分野

0001

本発明は、弾性線維形成促進剤及び弾性線維関連因子産生促進剤に関する。

背景技術

0002

加齢とともに結膜がたるみ、60代以上ではほぼ全員が結膜弛緩発症すると言われている。結膜が弛緩すると、流路障害分配障害が生じ、なみだ目、乾燥感ドライアイ)、違和感、異物感などの不定愁訴を引き起こす。また、近年では、コンタクトレンズ装用の普及による、結膜弛緩発症の低年齢化も懸念されている。

0003

一方、弾性線維(エラスチン線維)は線維芽細胞より産生される弾性線維関連因子同士が相互作用し合うことで形成される線維であるが、結膜弛緩の発症者では結膜の弾性線維が断裂凝集していることに加えて、健常な成人においても50代以上になると弾性線維が減少することが知られている(例えば、非特許文献1)。

先行技術

0004

CORNEA,23(3),p294−298,2004

発明が解決しようとする課題

0005

結膜弛緩の症状が強い場合、余分の結膜を切除する外科的手法によって症状を緩和するのが実情である。このような状況の下、結膜の弾性線維の形成を促進する製剤を提供することができれば、外科的手法によらず、より簡便に結膜弛緩を改善し、結膜弛緩が原因で起こる種々の症状を緩和でき、見た目にも美しくできることが期待される。本発明は、弾性線維の形成を促進することのできる製剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、シアノコバラミン、及びアスパラギン酸若しくはその塩が弾性線維関連因子の遺伝子発現を増加させ、弾性線維の形成を促進することを見出した。本発明は、この知見に基づくものであり、以下の各発明を提供するものである。

0007

[1]
シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、弾性線維形成促進剤。
[2]
クエン酸又はその塩を更に含有する、[1]に記載の弾性線維形成促進剤。
[3]
結膜の弾性線維の形成を促進するために用いられる、[1]又は[2]に記載の弾性線維形成促進剤。
[4]
シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、弾性線維関連因子産生促進剤。
[5]
クエン酸又はその塩を更に含有する、[4]に記載の弾性線維関連因子産生促進剤。
[6]
結膜の弾性線維関連因子の産生を促進するために用いられる、[4]又は[5]に記載の弾性線維関連因子産生促進剤。
[7]
弾性線維関連因子がFibulin−5である、[4]〜[6]のいずれかに記載の弾性線維関連因子産生促進剤。
[8]
シアノコバラミン、アスパラギン酸又はその塩、クエン酸又はその塩、及び増粘剤を含有する、眼科組成物
[9]
増粘剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びにヒアルロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種である、[8]に記載の眼科組成物。
[10]
シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、瞳の輝きの改善用眼科組成物。

発明の効果

0008

本発明によれば、弾性線維の形成を促進する製剤及び弾性線維関連因子の産生を促進する製剤を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

試験例1において、各成分を含む培地で処理したときのFibulin−5の遺伝子発現量を示すグラフである。
試験例2において、各成分を含む培地で処理したときの弾性線維関連因子(Fibulin−5)の局在蛍光顕微鏡撮影した写真である。
試験例2において、各成分を含む培地で処理したときの弾性線維(エラスチン線維)の形成を蛍光顕微鏡で撮影した写真である。

0010

以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0011

本明細書において、特に記載のない限り、含有量の単位「%」は「w/v%」を意味し、「g/100mL」と同義である。

0012

〔1.弾性線維形成促進剤及び弾性線維関連因子産生促進剤〕
本実施形態に係る弾性線維形成促進剤及び弾性線維関連因子産生促進剤(単に「本実施形態に係る剤」とも表記する。)は、シアノコバラミン(単に「(A)成分」とも表記する。)、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(単に「(B)成分」とも表記する。)を含有する。

0013

本明細書において「弾性線維」とは、線維芽細胞より産生された、マイクロフィブリル(Fiburillin 1、Fiburillin 2)、トロポエラスチン、Fibulinファミリー分子(例えば、Fibulin−5)、LTBPファミリー分子(例えば、LTBP−4)、リシルオキシダーゼ等の弾性線維関連因子同士が相互作用し合うことで形成される、弾性(引き延ばしても元に戻る特性)を有する線維を意味し、エラスチン線維と同義である。

0014

本明細書において「弾性線維関連因子」とは、弾性線維の形成に関与する分子を意味する。本実施形態に係る弾性線維関連因子産生促進剤は、上記弾性線維関連因子の産生を促進する作用を有しており、好ましくはFibulin−5の産生を促進する作用を有している。なお、Fibulin−5は、「FBLN5」又は「DANCE」とも称される弾性線維関連因子である。

0015

本実施形態に係る弾性線維形成促進剤は、生体内のあらゆる組織における弾性線維の形成を促進するために用いることが可能であるが、好ましくは結膜の弾性線維の形成を促進するために用いられる。また、本実施形態に係る弾性線維関連因子産生促進剤は、生体内のあらゆる組織における弾性線維関連因子の産生を促進するために用いることが可能であるが、好ましくは結膜の弾性線維関連因子の産生を促進するために用いられる。

0016

シアノコバラミンは、ビタミンB12の一種である公知の化合物である。

0017

本実施形態に係る剤における(A)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、本実施形態に係る剤の総量を基準として、(A)成分の総含有量が、0.0002〜2w/v%であることが好ましく、0.002〜0.2w/v%であることがより好ましく、0.003〜0.02w/v%であることが更に好ましい。

0018

アスパラギン酸は、2−アミノブタン二酸とも称される酸性アミノ酸として公知の化合物である。アスパラギン酸は、L体、D体、DL体のいずれであってもよいが、好ましくはL体である。

0019

アスパラギン酸の塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。具体的には、無機塩基との塩(例えば、アンモニウム塩アルカリ金属ナトリウムカリウム等)、アルカリ土類金属カルシウムマグネシウム等)、アルミニウム等の金属との塩等)、有機塩基との塩(例えば、メチルアミントリエチルアミントリエタノールアミンモルホリンピペラジンピロリジントリピリジンピコリン等の有機アミンとの塩等)等が挙げられる。アスパラギン酸及びその塩としては、アスパラギン酸の無機塩基との塩が好ましく、アスパラギン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩がより好ましく、アスパラギン酸カリウム及びアスパラギン酸マグネシウム・カリウムが更に好ましい。アスパラギン酸及びその塩は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0020

本実施形態に係る剤における(B)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、本実施形態に係る剤の総量を基準として、(B)成分の総含有量が、0.01〜20w/v%であることが好ましく、0.01〜2.0w/v%であることがより好ましく、0.2〜2.0w/v%であることが更に好ましい。

0021

本実施形態に係る剤における、(A)成分に対する(B)成分の含有比率は特に限定されず、(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(B)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る剤に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(B)成分の総含有量が、0.005〜100000質量部であることが好ましく、0.05〜1000質量部であることがより好ましく、10〜670質量部であることが更に好ましい。

0022

本実施形態に係る剤は、(A)成分又は(B)成分のいずれか一方のみを含有してもよく、(A)成分及び(B)成分の両方を含有してもよいが、(A)成分及び(B)成分の両方を含有することが好ましい。

0023

本実施形態に係る剤は、クエン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(単に「(C)成分」とも表記する。)を更に含有してもよい。これにより、本発明による効果がより顕著に奏される。

0024

クエン酸の塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。具体的には、無機塩基との塩(例えば、アンモニウム塩;アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、アルミニウム等の金属との塩等)、有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等の有機アミンとの塩等)等が挙げられる。クエン酸又はその塩としてはクエン酸及びクエン酸の無機塩基との塩が好ましく、クエン酸及びクエン酸のアルカリ金属塩がより好ましく、クエン酸及びクエン酸ナトリウムが更に好ましい。クエン酸及びその塩は、水和物であってもよく、無水物であってもよい。クエン酸及びその塩は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0025

本実施形態に係る剤における(C)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態等に応じて適宜設定される。(C)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、本実施形態に係る剤の総量を基準として、(C)成分の総含有量が、0.0002〜5.0w/v%であることが好ましく、0.001〜5.0w/v%であることがより好ましく、0.005〜4.0w/v%であることが更に好ましい。

0026

本実施形態に係る剤における、(A)成分に対する(C)成分の含有比率は特に限定されず、(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(C)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る剤に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(C)成分の総含有量が、0.0001〜25000質量部であることが好ましく、0.005〜2500質量部であることがより好ましく、0.25〜1340質量部であることが更に好ましい。

0027

本実施形態に係る剤における、(B)成分に対する(C)成分の含有比率は特に限定されず、(B)成分及び(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分に対する(C)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る剤に含まれる(B)成分の総含有量1質量部に対して、(C)成分の総含有量が、0.00001〜5000質量部であることが好ましく、0.0005〜500質量部であることがより好ましく、0.0025〜20質量部であることが更に好ましい。

0028

本実施形態に係る剤は、上記(A)成分及び/又は(B)成分のみを含有してもよく、必要に応じて(C)成分を更に含有してもよく、必要に応じて医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される添加剤を更に含有してもよい。

0029

本実施形態に係る剤の投与経路は特に限定されず、例えば、経腸投与経静脈投与、経動脈投与、筋肉内投与皮下投与、皮内投与、腹腔内投与、眼局所投与(例えば点眼投与硝子体内投与結膜下投与等)、経皮投与等の非経口投与、又は経口投与を採用することができる。これらの中でも、本発明の効果をより確実に発揮できるという観点から、非経口投与が好ましく、眼局所投与及び経皮投与がより好ましく、眼局所投与が更に好ましい。

0030

本実施形態に係る剤は投与経路に適した製剤形態を採用することができる。経口投与に適した製剤形態としては、例えば、錠剤カプセル剤顆粒剤散剤等が挙げられ、非経口投与に適した製剤形態としては、例えば、眼科組成物(点眼剤洗眼剤コンタクトレンズ用組成物等)、皮膚外用剤液剤リニメント剤ローション剤クリーム剤軟膏剤エアゾール剤)、注射剤等が挙げられる。これらの製剤形態は、当該分野で汎用されている通常の技術を用いて調製することができる。これらの中でも、本発明の効果をより確実に発揮できるという観点から、眼科組成物及び皮膚外用剤が好ましく、眼科組成物がより好ましい。

0031

添加物としては、例えば、担体キレート剤基剤pH調節剤界面活性剤清涼化剤、増粘剤、緩衝剤安定化剤防腐剤等張化剤糖アルコール類油類溶剤分散剤乳化剤賦形剤結合剤崩壊剤滑沢剤保湿剤着色料、及び香料等が挙げられる。これらの添加物は、投与経路、製剤形態等に応じて適宜選択することができる。

0032

本実施形態に係る剤の製剤形態が眼科組成物である場合、例えば、担体(例えば、水、含水エタノール等の水性溶媒)、キレート剤(例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸エチレンジアミン四酢酸EDTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等)、基剤(例えば、オクチルドデカノール酸化チタン臭化カリウムプラスチベース等)、pH調節剤(例えば、塩酸酢酸水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化カルシウム水酸化マグネシウム、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(例えば、チロキサポールポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類ステアリン酸ポリオキシルポリオキシエチレンヒマシ油ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ポロクサマー類等の非イオン界面活性剤ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩アルキルベンゼンスルホン酸塩アルキル硫酸塩、N−アシルタウリン塩等の陰イオン界面活性剤ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性イオン界面活性剤等)、清涼化剤(例えば、メントールメントンカンフルボルネオールゲラニオールシネオールシトロネロールカルボンアネトールオイゲノールリモネンリナロール酢酸リナリルチモールシメンテルピネオールピネンカンフェンイソボルネオールフェンチェンネロールミルセンミルセノール、酢酸リナロール、ラバンジュロールユーカリ油ベルガモット油ペパーミント油、クールミント油、スペアミント油ハッカ油ウイキョウ油ケイヒ油ローズ油樟脳油等)、増粘剤(例えば、メチルセルロースエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系高分子化合物ポリビニルピロリドンポリビニルアルコール等のポリビニル系高分子化合物カルボキシビニルポリマーグアーガムヒドロキシプロピルグアーガムアラビアゴムカラヤガムキサンタンガム寒天アルギン酸及びその塩(ナトリウム塩等);ヘパリン類似物質ヘパリン、ヘパリン硫酸ヘパラン硫酸ヘパリノイド、ヒアルロン酸及びその塩(ナトリウム塩等)、コンドロイチン硫酸及びその塩(ナトリウム塩等)のムコ多糖類デンプンキチン及びその誘導体キトサン及びその誘導体;カラギーナンブドウ糖等の単糖類等)、緩衝剤(例えば、ホウ酸緩衝剤リン酸緩衝剤炭酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、乳酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤、トリス緩衝剤、AMPD緩衝剤等)、安定化剤(例えば、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、亜硫酸水素ナトリウムピロ亜硫酸ナトリウムモノステアリン酸アルミニウムモノステアリン酸グリセリンシクロデキストリンモノエタノールアミンジブチルヒドロキシトルエン等)、防腐剤(例えば、アルキルポリアミノエチルグリシン第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウム等)、グルコン酸クロルヘキシジン塩化ポリドロニウム、塩化亜鉛安息香酸ナトリウムエタノールクロロブタノールソルビン酸ソルビン酸カリウムデヒドロ酢酸ナトリウムパラオキシ安息香酸メチルパラオキシ安息香酸エチルパラオキシ安息香酸プロピルパラオキシ安息香酸ブチル硫酸オキシキノリンフェネチルアルコールベンジルアルコールビグアニド化合物(具体的には、塩酸ポリヘキサニドポリヘキサメチレンビグアニド)、アレキシジン等)、グローキルローディア社商品名)等)、等張化剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム塩化カリウム塩化カルシウム塩化ナトリウム塩化マグネシウム酢酸カリウム酢酸ナトリウム炭酸水素ナトリウム炭酸ナトリウムチオ硫酸ナトリウム硫酸マグネシウムグリセリンプロピレングリコール等)、糖アルコール類(例えば、キシリトールソルビトールマンニトール等)、油類(例えば、ゴマ油ヒマシ油ダイズ油オリーブ油等の植物油スクワラン等の動物油流動パラフィンワセリン等の鉱物油等)等を添加剤として使用することができる。

0033

本実施形態に係る剤は、製剤分野で通常用いられている方法に従って調製すればよく、例えば、(A)成分、(B)成分、及び必要に応じて、(C)成分、他の含有成分を所望の含有量となるように添加及び混和することにより調製することができる。

0034

本実施形態に係る剤の用法・用量としては、効果を奏し、副作用の少ない用法・用量であれば特に限定されないが、例えば、本実施形態に係る剤を眼科組成物として点眼投与する場合、かつ成人(15以上)及び7歳以上の小児の場合、1回1〜2滴を1日4回点眼して用いる方法、1回1〜2滴、1〜3滴、又は2〜3滴を1日5〜6回点眼して用いる方法を例示できる。

0035

〔2.眼科組成物〕
本実施形態に係る眼科組成物は、シアノコバラミン(単に「(A)成分」とも表記する。)、アスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(単に「(B)成分」とも表記する。)、クエン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(単に「(C)成分」とも表記する。)、並びに増粘剤(単に「(D)成分」とも表記する。)を含有する。

0036

シアノコバラミンは、ビタミンB12の一種である公知の化合物である。

0037

本実施形態に係る眼科組成物における(A)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物の総量を基準として、(A)成分の総含有量が、0.0002〜2w/v%であることが好ましく、0.002〜0.2w/v%であることがより好ましく、0.003〜0.02w/v%であることが更に好ましい。

0038

アスパラギン酸は、2−アミノブタン二酸とも称される酸性アミノ酸として公知の化合物である。アスパラギン酸は、L体、D体、DL体のいずれであってもよいが、好ましくはL体である。

0039

アスパラギン酸の塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。具体的には、無機塩基との塩(例えば、アンモニウム塩;アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、アルミニウム等の金属との塩等)、有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等の有機アミンとの塩等)等が挙げられる。アスパラギン酸及びその塩としては、アスパラギン酸の無機塩基との塩が好ましく、アスパラギン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩がより好ましく、アスパラギン酸カリウム及びアスパラギン酸マグネシウム・カリウムが更に好ましい。アスパラギン酸及びその塩は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0040

本実施形態に係る眼科組成物における(B)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物の総量を基準として、(B)成分の総含有量が、0.01〜20w/v%であることが好ましく、0.01〜2.0w/v%であることがより好ましく、0.2〜2.0w/v%であることが更に好ましい。

0041

本実施形態に係る眼科組成物における、(A)成分に対する(B)成分の含有比率は特に限定されず、(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(B)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(B)成分の総含有量が、0.005〜100000質量部であることが好ましく、0.05〜1000質量部であることがより好ましく、10〜670質量部であることが更に好ましい。

0042

クエン酸の塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。具体的には、無機塩基との塩(例えば、アンモニウム塩;アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、アルミニウム等の金属との塩等)、有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等の有機アミンとの塩等)等が挙げられる。クエン酸又はその塩としてはクエン酸及びクエン酸の無機塩基との塩が好ましく、クエン酸及びクエン酸のアルカリ金属塩がより好ましく、クエン酸及びクエン酸ナトリウムが更に好ましい。クエン酸及びその塩は、水和物であってもよく、無水物であってもよい。クエン酸及びその塩は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0043

本実施形態に係る眼科組成物における(C)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(C)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物の総量を基準として、(C)成分の総含有量が、0.0002〜5.0w/v%であることが好ましく、0.001〜5.0w/v%であることがより好ましく、0.005〜4.0w/v%であることが更に好ましい。

0044

本実施形態に係る眼科組成物における、(A)成分に対する(C)成分の含有比率は特に限定されず、(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(C)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(C)成分の総含有量が、0.0001〜25000質量部であることが好ましく、0.005〜2500質量部であることがより好ましく、0.25〜1340質量部であることが更に好ましい。

0045

本実施形態に係る眼科組成物における、(B)成分に対する(C)成分の含有比率は特に限定されず、(B)成分及び(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分に対する(C)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物に含まれる(B)成分の総含有量1質量部に対して、(C)成分の総含有量が、0.00001〜5000質量部であることが好ましく、0.0005〜500質量部であることがより好ましく、0.0025〜20質量部であることが更に好ましい。

0046

増粘剤としては、例えば、セルロース系高分子化合物(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)、ポリビニル系高分子化合物(ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等)、カルボキシビニルポリマー、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸及びその塩(ナトリウム塩等)、ムコ多糖類(例えば、ヘパリン類似物質、ヘパリン、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリノイド、ヒアルロン酸及びその塩(ナトリウム塩等)、コンドロイチン硫酸及びその塩(ナトリウム塩等))、デンプン、キチン及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、カラギーナン、単糖類(ブドウ糖等)等が挙げられる。

0047

増粘剤としては、セルロース系高分子化合物、ポリビニル系高分子化合物、ムコ多糖類が好ましく、セルロース系高分子化合物、ムコ多糖類がより好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、コンドロイチン硫酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、ブドウ糖が更に好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウムが特に好ましい。

0048

増粘剤は、市販されているものを使用してもよい。増粘剤は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0049

本実施形態に係る眼科組成物における(D)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(D)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物の総量を基準として、(D)成分の総含有量が、0.0001〜5w/v%であることが好ましく、0.0005〜3w/v%であることがより好ましく、0.001〜1.2w/v%であることが更に好ましい。

0050

本実施形態に係る眼科組成物における、(A)成分に対する(D)成分の含有比率は特に限定されず、(D)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(D)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(D)成分の総含有量が、0.00005〜25000質量部であることが好ましく、0.0025〜1500質量部であることがより好ましく、0.05〜400質量部であることが更に好ましい。

0051

本実施形態に係る眼科組成物における、(B)成分に対する(D)成分の含有比率は特に限定されず、(B)成分及び(D)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分に対する(D)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物に含まれる(B)成分の総含有量1質量部に対して、(D)成分の総含有量が、0.000005〜5000質量部であることが好ましく、0.00025〜300質量部であることがより好ましく、0.0005〜6質量部であることが更に好ましい。

0052

〔緩衝剤〕
本実施形態に係る眼科組成物は、更に(C)成分以外の緩衝剤を含有することが好ましい。眼科組成物が緩衝剤を更に含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。緩衝剤は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。

0053

緩衝剤としては、例えば、無機由来の緩衝剤である無機緩衝剤、及び有機酸又は有機塩基由来の緩衝剤である有機緩衝剤が挙げられる。

0054

無機緩衝剤としては、例えば、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤等が挙げられる。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸又はその塩(ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸又はその塩(リン酸アルカリ金属塩リン酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。炭酸緩衝剤としては、炭酸又はその塩(炭酸アルカリ金属塩炭酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。また、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤又は炭酸緩衝剤として、ホウ酸塩リン酸塩又は炭酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的な例として、ホウ酸緩衝剤として、ホウ酸又はその塩(ホウ酸ナトリウムテトラホウ酸カリウムメタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウムホウ砂等);リン酸緩衝剤として、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウムリン酸二水素ナトリウムリン酸二水素カリウムリン酸三ナトリウムリン酸三カリウムリン酸一水素カルシウムリン酸二水素カルシウム等);炭酸緩衝剤として、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム炭酸カリウム炭酸カルシウム炭酸水素カリウム炭酸マグネシウム等)などが例示できる。

0055

有機緩衝剤としては、例えば、酢酸緩衝剤、乳酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤、トリス緩衝剤、AMPD緩衝剤等が挙げられる。酢酸緩衝剤としては、酢酸又はその塩(酢酸アルカリ金属塩、酢酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。乳酸緩衝剤としては、乳酸又はその塩(乳酸アルカリ金属塩、乳酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。コハク酸緩衝剤としては、コハク酸又はその塩(コハク酸アルカリ金属塩等)が挙げられる。また、酢酸緩衝剤、乳酸緩衝剤又はコハク酸緩衝剤として、酢酸塩乳酸塩又はコハク酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的な例として、酢酸緩衝剤として、酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム等);乳酸緩衝剤として、乳酸又はその塩(乳酸ナトリウム乳酸カリウム乳酸カルシウム等);コハク酸緩衝剤としてコハク酸又はその塩(コハク酸一ナトリウムコハク酸二ナトリウム等)などが例示できる。トリス緩衝剤としては、例えば、トロメタモール又はその塩(トロメタモール塩酸塩等)が挙げられる。AMPD緩衝剤としては、例えば、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール又はその塩が挙げられる。

0056

緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤(例えば、ホウ酸とホウ砂の組み合わせ等)、リン酸緩衝剤(例えば、リン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムの組み合わせ等)、トリス緩衝剤(例えば、トロメタモール)が好ましく、ホウ酸緩衝剤がより好ましく、ホウ酸及びその塩が更に好ましく、ホウ酸とホウ砂の組み合わせが更により好ましい。

0057

緩衝剤は、市販されているものを使用してもよい。緩衝剤は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0058

本実施形態に係る眼科組成物における(C)成分以外の緩衝剤の含有量は特に限定されず、緩衝剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(C)成分以外の緩衝剤の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物の総量を基準として、(C)成分以外の緩衝剤の総含有量が、0.001〜20w/v%であることが好ましく、0.01〜4.0w/v%であることがより好ましく、0.05〜3.0w/v%であることが更に好ましい。

0059

本実施形態に係る眼科組成物のpHは、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される範囲内であれば特に限定されるものではない。本実施形態に係る眼科組成物のpHとしては、例えば、4.0〜9.5であってよく、4.0〜9.0であることが好ましく、4.5〜9.0であることがより好ましく、4.5〜8.5であることが更に好ましく、5.0〜8.5であることが更により好ましく、5.0〜8.0であることが特に好ましい。

0060

本実施形態に係る眼科組成物は、必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧比に調節することができる。適切な浸透圧比は、眼科組成物の用途、製剤形態、使用方法等に応じて適宜設定され得るが、例えば、0.4〜5.0とすることができ、0.6〜3.0とすることが好ましく、0.8〜2.2とすることがより好ましく、0.8〜2.0とすることが更に好ましい。浸透圧比は、第十七改正日本薬局方に基づき、286mOsm(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液浸透圧)に対する試料の浸透圧の比とし、浸透圧は日本薬局方記載の浸透圧測定法凝固点降下法)を参考にして測定する。なお、浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)は、塩化ナトリウム(日本薬局方標準試薬)を500〜650℃で40〜50分間乾燥した後、デシケーターシリカゲル)中で放冷し、その0.900gを正確に量り精製水に溶かし正確に100mLとして調製するか、市販の浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)を用いることができる。

0061

本実施形態に係る眼科組成物の粘度は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される範囲内であれば、特に限定されるものではない。本実施形態に係る眼科組成物の粘度としては、例えば、回転粘度計(RE550型粘度計、東機産業社製、ローター;1°34'×R24)で測定した20℃における粘度が0.5〜10mPa・sであることが好ましく、1〜5mPa・sであることがより好ましく、1〜3mPa・sであることが更に好ましい。

0062

本実施形態に係る眼科組成物は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記成分の他に種々の薬理活性成分及び生理活性成分から選択される成分を組み合わせて適当量含有していてもよい。当該成分は特に制限されず、例えば、一般用医薬品製造販売承認基準2012年版(一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会 監修)に記載された眼科用薬における有効成分が例示できる。眼科用薬において用いられる成分として、具体的には、例えば、次のような成分が挙げられる。
抗アレルギー剤:例えば、クロモグリク酸ナトリウムトラニラストペミロラストカリウム等。
抗ヒスタミン剤:例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、イプロヘプチン、マレイン酸クロルフェニラミン塩酸レボカバスチンフマル酸ケトチフェン塩酸オロパタジン等。
(B)成分以外のアミノ酸:例えば、グリシンアラニンアミノ酪酸、アミノ吉草酸アミノカプロン酸等のモノアミノモノカルボン酸グルタミン酸等のモノアミノジカルボン酸又はそれらの塩;アルギニンリジン等のジアミノモノカルボン酸又はそれらの塩;アミノエチルスルホン酸タウリン)又はそれらの塩等。
消炎剤:例えば、サリチル酸メチルサリチル酸グリコールアラントイングリチルリチン酸二カリウムトラネキサム酸リゾチーム塩化リゾチームインドメタシンプラノプロフェンイブプロフェンイブプロフェンピコノールケトプロフェンフェルビナクベンダザックピロキシカムブフェキサマクフルフェナム酸ブチルイプシロン−アミノカプロン酸、塩化ベルベリン硫酸ベルベリンアズレンスルホン酸ナトリウム等。
ステロイド剤:例えば、プロピオン酸フルチカゾンフランカルボン酸フルチカゾンフランカルボン酸モメタゾンプロピオン酸ベクロメタゾンフルニソリド等。
充血除去剤:例えば、塩酸テトラヒドロゾリン硝酸テトラヒドロゾリン塩酸ナファゾリン硝酸ナファゾリンエピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン塩酸フェニレフリンdl−塩酸メチルエフェドリン等。
眼筋調節薬剤:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミントロピカミドヘレニエン硫酸アトロピン等。
(A)成分以外のビタミン類:例えば、酢酸レチノールパルミチン酸レチノール酢酸トコフェロールフラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム塩酸ピリドキシンパンテノールパントテン酸カルシウムアスコルビン酸アスコルビン酸ナトリウム等。
無機塩類:例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の金属の塩化物塩化アンモニウム硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム硫酸カリウム硫酸アンモニウム等の金属の硫酸塩等。
収斂剤:例えば、亜鉛華乳酸亜鉛硫酸亜鉛等。
その他:例えば、スルファメトキサゾールスルフイソキサゾールスルフイソミジン及びそれらの塩等。

0063

本実施形態に係る眼科組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途及び製剤形態に応じて、常法に従い、様々な添加物を適宜選択し、1種又はそれ以上を併用して適当量含有させてもよい。このような添加物として、例えば、医薬品添加物事典2007(日本医薬品添加剤協会編集)に記載された各種添加物が例示できる。代表的な成分として次の添加物が挙げられる。
担体:例えば、水、含水エタノール等の水性溶媒。
キレート剤:例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等。
基剤:例えば、オクチルドデカノール、酸化チタン、臭化カリウム、プラスチベース等。
pH調節剤:例えば、塩酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等。
非イオン界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポロクサマー類等。
陰イオン界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、N−アシルタウリン塩等。
両性界面活性剤:例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等。
清涼化剤:例えば、メントール、メントン、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、シトロネロール、カルボン、アネトール、オイゲノール、リモネン、リナロール、酢酸リナリル、チモール、シメン、テルピネオール、ピネン、カンフェン、イソボルネオール、フェンチェン、ネロール、ミルセン、ミルセノール、酢酸リナロール、ラバンジュロール、ユーカリ油、ベルガモット油、ペパーミント油、クールミント油、スペアミント油、ハッカ油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ローズ油、樟脳油等。
安定化剤:例えば、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン、シクロデキストリン、モノエタノールアミン、ジブチルヒドロキシトルエン等。
防腐剤:例えば、アルキルポリアミノエチルグリシン類第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等)、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ポリドロニウム、塩化亜鉛、安息香酸ナトリウム、エタノール、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、塩酸ポリヘキサニド(ポリヘキサメチレンビグアニド)、アレキシジン等)、グローキル(ローディア社製商品名)等。
等張化剤:例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール等。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン等。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
油類:例えば、ゴマ油、ヒマシ油、ダイズ油、オリーブ油等の植物油、スクワラン等の動物油、流動パラフィン、ワセリン等の鉱物油等。

0064

本実施形態に係る眼科組成物が水を含有する場合、水の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物の総量を基準として、水の含有量が、80w/v%以上100w/v%未満であることが好ましく、85w/v%以上99.5w/v%以下であることがより好ましく、90w/v%以上99.2w/v%以下であることが更に好ましい。

0065

本実施形態に係る眼科組成物に用いられる水は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであればよい。このような水として、例えば、蒸留水常水、精製水、滅菌精製水注射用水及び注射用蒸留水等を挙げることができる。これらの定義は第十七改正日本薬局方に基づく。

0066

本実施形態に係る眼科組成物は、例えば、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び必要に応じて他の含有成分を所望の含有量となるように添加及び混和することにより調製することができる。具体的には、例えば、精製水で上記成分を溶解又は懸濁させ、所定のpH及び浸透圧に調整し、濾過滅菌等により滅菌処理することで調製できる。

0067

本実施形態に係る眼科組成物は、目的に応じて種々の剤型をとることができ、例えば、液剤、ゲル剤半固形剤軟膏等)等が挙げられる。これらの中でも、液剤が好ましく、水性液剤がより好ましい。

0068

本実施形態に係る眼科組成物は、例えば、点眼剤(点眼液又は点眼薬ともいう。また、点眼剤には人工涙液コンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤を含む。)、洗眼剤(洗眼液又は洗眼薬ともいう。また、洗眼剤にはコンタクトレンズ装用中に洗眼可能な洗眼剤を含む。)、コンタクトレンズ用組成物[コンタクトレンズ装着液コンタクトレンズケア用組成物コンタクトレンズ消毒剤、コンタクトレンズ用保存剤コンタクトレンズ用洗浄剤コンタクトレンズ用洗浄保存剤)、コンタクトレンズ装着液及びコンタクトレンズ装用中の点眼剤の両方の用途に用いられる、コンタクトレンズ装着点眼液等]として用いることができる。本実施形態に係る眼科組成物の好適な一例として、点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ用組成物が挙げられ、より好適な例として、点眼剤、コンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装用中に洗眼可能な洗眼剤、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ装着点眼液が挙げられ、更に好適な例として、点眼剤、コンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤が挙げられる。なお、「コンタクトレンズ」は、ハードコンタクトレンズソフトコンタクトレンズイオン性及び非イオン性の双方を包含し、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ及び非シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの双方を包含する)を含む。

0069

本実施形態に係る眼科組成物が点眼剤である場合、その用法・用量としては、効果を奏し、副作用の少ない用法・用量であれば特に限定されないが、例えば成人(15歳以上)及び7歳以上の小児の場合、1回1〜2滴を1日4回点眼して用いる方法、1回1〜2滴、1〜3滴、又は2〜3滴を1日5〜6回点眼して用いる方法を例示できる。

0070

本実施形態に係る眼科組成物は、任意の容器に収容して提供される。本実施形態に係る眼科組成物を収容する容器については特に制限されず、例えば、ガラス製であってもよく、またプラスチック製であってもよい。好ましくはプラスチック製である。プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートポリアリレートポリエチレンナフタレートポリカーボネートポリエチレンポリプロピレンポリイミド及びこれらを構成するモノマー共重合体、並びにこれら2種以上を混合したものが挙げられる。好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートであり、より好ましくは、ポリエチレンテレフタレートである。また、本実施形態に係る眼科組成物を収容する容器は、容器内部を視認できる透明容器であってもよく、容器内部の視認が困難な不透明容器であってもよい。好ましくは透明容器である。ここで、「透明容器」とは、無色透明容器及び有色透明容器の双方が含まれる。

0071

本実施形態に係る眼科組成物を収容する容器には、ノズルが装着されてもよい。ノズルの材質については特に制限されず、例えば、ガラス製であってもよく、またプラスチック製であってもよい。好ましくはプラスチック製である。プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート及びこれらを構成するモノマーの共重合体、並びにこれら2種以上を混合したものが挙げられる。ノズルの材質としては、本発明の効果をより一層高めるという観点から、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましく、ポリエチレンがより好ましい。

0072

本実施形態に係る眼科組成物を収容する容器は、複数回の使用量が収容されるマルチドーズ型であってもよく、単回の使用量が収容されるユニットドーズ型であってもよいが、本発明による効果をより顕著に発揮できることから、マルチドーズ型であることが好ましい。

0073

本実施形態に係る眼科組成物は、シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有するので、弾性線維の形成を促進する効果及び弾性線維関連因子の産生を促進する効果を発揮する。したがって、本実施形態に係る眼科組成物は、弾性線維形成促進剤及び弾性線維関連因子産生促進剤として用いることができる。

0074

〔3.結膜弛緩の改善用眼科組成物、瞳の輝きの改善用眼科組成物、アンチエイジング用眼科組成物〕
本実施形態に係る眼科組成物は、シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有するので、結膜の弾性線維の形成が促進され、結膜弛緩が改善される。したがって、本発明の一実施形態として、シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、結膜弛緩の改善用眼科組成物が提供される。なお、本明細書において「結膜弛緩」とは、結膜が弛緩を起こしている状態を意味する。結膜弛緩は、加齢などによって結膜が弛緩を起こしている状態(例えば、加齢に伴う結膜弛緩)であってもよく、具体的には、結膜弛緩症、結膜のしわ白目のしわ)、結膜のたるみ(白目のたるみ)等を含む。
また、結膜が弛緩し、又は結膜の弾性線維が減少すると、涙が目の表面に滞留できず、「瞳の輝き」が失われる。一方、結膜の弾性線維の形成が促進されると、結膜弛緩が改善し、涙が目の表面に滞留しやすくなり、「瞳の輝き」が改善する。したがって、本発明の一実施形態として、シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、瞳の輝きの改善用眼科組成物が提供される。
さらに、結膜弛緩を改善することは、総じて目や結膜のアンチエイジングに繋がる。したがって、本発明の一実施形態として、シアノコバラミン、並びにアスパラギン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、アンチエイジング用眼科組成物が提供される。なお、結膜弛緩を改善することは、目の乾燥(ドライアイ)、目の疲れ、目のかすみ、異物感、ピントが合いにくい、充血などの不定愁訴の改善にも繋がる。

0075

なお、これらの実施形態における、(A)成分の種類及び含有量等、(B)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、眼科組成物の製剤形態等については、〔2.眼科組成物〕で説明したとおりである。

0076

以下、試験例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0077

〔試験例1:ヒト結膜線維芽細胞におけるFibulin−5の遺伝子発現の測定〕
HConf(ヒト結膜線維芽細胞、Sciencell #6570、Lot 5965)を、FM(Sciencell #2301)を用いて拡大培養した後、2×105細胞数ウェル(1mL)となるように、12ウェルプレート播種し、37℃、5%CO2下で1日培養した。その後、抗生物質(Thermo Fisher Scientific 15240062)を添加したDMEM/F12(Thermo Fisher Scientific 11039021)に培地交換し、さらに1日培養した。各ウェルの培地を吸引除去した後、表1に示す各実施例及び比較例に記載の成分を含む培地を1mL添加し、48時間培養した。ここで、表1に示す各実施例及び比較例に記載の成分の溶解には、抗生物質を添加したDMEM/F12を使用した。なお、表1に示す各成分の数値は、培地の総量を基準としてw/v%で表したものである。その後、QIAShredder(QIAGEN 79656)を用いて細胞回収した後、RNeasy Mini Kit(250)(QIAGEN 74106)を用いてmRNAを回収した。得られたmRNA溶液、ReverTra Ace(登録商標)(TOYOBO TRT−101)を用いて、サーマルサイクラー(Applied Byosystems 2720)にて逆転写反応を行った。得られたcDNA溶液、TaqMan(登録商標) probe(Thermo Fisher Scientific)、TaqMan(登録商標) Fast Advanced Master Mix(Thermo Fisher Scientific)を用い、Quant Studio7(Thermo Fisher Scientific)にて定量的Real−TimePCR反応を行った。内部標準には18sを使用した。キットの使用方法は全て添付のプロトコールに従った。定量的Real−TimePCR後、各サンプルのCT値を、QuantStudio(商標) Design & Analysis Softwareの自動解析により算出した。算出したCT値を用い、以下の1)〜3)の手順で無処理群(比較例1)に対する各実施例及び比較例の相対的mRNA発現量平均値及びSD値を算出した。
1)各実施例及び比較例におけるFibulin−5のΔCT値を、式(1)から算出した。
式(1):ΔCT値=(各実施例及び比較例におけるFibulin−5のCT値)−(18sのCT値)
2)無処理群(比較例1)のΔCT値の平均値を算出し、各実施例及び比較例のΔΔCT値を、式(2)から算出した。
式(2):ΔΔCT値=(各実施例及び比較例のΔCT値)−(無処理群(比較例1)のΔCT値の平均値)
3)各実施例及び比較例の、無処理群(比較例1)に対する相対的mRNA発現量を、式(3)から算出した。
式(3):各実施例及び比較例の相対的mRNA発現量=2−ΔΔCT値
結果を表1及び図1に示す。

0078

0079

シアノコバラミン、アスパラギン酸カリウム又はアスパラギン酸マグネシウム・カリウムを含む培地で処理した実施例1−1、1−2及び1−3では、無処理の比較例1−1と比べて、Fibulin−5のmRNAの発現量が増加した。一方、無水クエン酸を含む培地で処理した比較例1−2では、無処理の比較例1−1と比べて、Fibulin−5のmRNAの発現量が低下した。
また、シアノコバラミン、又はアスパラギン酸カリウムに無水クエン酸を配合した培地で処理した実施例1−4及び1−5では、シアノコバラミン、又はアスパラギン酸カリウムをそれぞれ単独で含む培地で処理した実施例1及び2と比較してFibulin−5のmRNAの発現量が増加し、さらに、シアノコバラミン、アスパラギン酸マグネシウム・カリウム及び無水クエン酸を配合した培地で処理した実施例1−6では、Fibulin−5のmRNAの発現量が顕著に増加することが確認された。

0080

〔試験例2:弾性線維関連因子産生及び弾性線維形成の評価〕
HConf(ヒト結膜線維芽細胞、Sciencell #6570、Lot 5965)を、FM(Sciencell #2301)を用いて拡大培養した後、2×104細胞数/ウェル(100μL)となるように、コラーゲン1コートされた96ウェルプレート(FALCON 354407)に播種し、37℃、5%CO2下で2日間培養した。各ウェルの培地を吸引除去し、表2及び3に示す各実施例及び比較例に記載の成分を含む培地を各ウェルに200μL添加し、37℃、5% CO2下で3週間培養した。ここで、表2及び3に示す各実施例及び比較例に記載の成分の溶解には、線維形成培地(DMEM/F12(Thermo Fisher Scientific 11039021)、FGS(Sciencell #2301)、FBS(MPバイオIC2917354F)、抗生物質(Thermo Fisher Scientific 15240062)を使用し、0.2μmフィルターでろ過したものを使用した。なお、表2及び3に示す各成分の数値は、培地の総量を基準としてw/v%で表したものである。3週間後、デカンテーションで各実施例及び比較例に記載の成分を含む培地を除去し、D−PBS(−)(コージンバイオ、16220015)200μLで洗浄した。氷冷したメタノール(WAKO 137−01823)50μLをゆっくりと添加し、−20℃で20分間固定した。固定後、メタノールを除去し、PBS200μLで洗浄した。1% BSA(Sigma A3059−100G)−PBSを200μL添加し、室温で1時間反応させた。その後、1% BSA−PBSを除去し、PBS200μLで洗浄した。
Can get Signal A(TOYOBO NKB−501)で200倍希釈した一次抗体(Rabbit anti human FBLN5 antibody(Proteintech 12188−1−AP)又はMouse anti human ELN antibody(Millipore MAB2503))を調製し、これを50μL添加し、室温で2時間インキュベートした。一次抗体を除去し、PBS200μLで2回洗浄した。次いで、0.1% BSA−PBSで希釈した二次抗体(Goat anti rabbitIgG2nd antibody Alexa 546(Thermo Fisher Scientific A11010)又はGoat anti mouse IgG 2nd antibody Alexa 488(Thermo Fisher Scientific A11001))を調製し、これを50μL添加し、暗所で1時間半反応させた。二次抗体を除去し、PBS200μLで洗浄した後、蛍光顕微鏡で、弾性線維関連因子(Fibulin−5)の局在及び弾性線維(エラスチン線維)の形成を観察し、写真を撮影した(図2及び3)。また、ImageJを用い、得られた画像中において弾性線維関連因子(Fibulin−5)又は弾性線維(エラスチン線維)が占める割合(%)を算出した。
結果を表2及び3、並びに図2及び3に示す。

0081

0082

0083

表2及び図2に示すように、含有量の異なるアスパラギン酸カリウムを含む培地で処理した実施例2−1〜2−4では、濃度依存的に弾性線維関連因子(Fibulin−5)が増加することが確認された。また、アスパラギン酸カリウムにクエン酸を配合した培地で処理した実施例2−5では、アスパラギン酸カリウム、又は無水クエン酸をそれぞれ単独で含む培地で処理した実施例2−3及び比較例2−2と比較して、顕著に弾性線維関連因子(Fibulin−5)が増加することが確認された。
表3及び図3に示すように、含有量の異なるアスパラギン酸カリウムを含む培地で処理した実施例2−3及び2−4では、濃度依存的に弾性線維(エラスチン線維)が増加することが確認された。また、アスパラギン酸カリウムに無水クエン酸を配合した培地で処理した実施例2−5では、アスパラギン酸カリウム、又は無水クエン酸をそれぞれ単独で含む培地で処理した実施例2−3及び比較例2−2と比較して、顕著に弾性線維(エラスチン線維)が増加することが確認された。

0084

〔製剤例〕
以下の表4及び5に製剤例を示す。表4及び5における各成分の単位は表中に明記したもの以外はw/v%である。製剤例1〜19は全て点眼剤である。

0085

実施例

0086

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