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技術 超音波画像処理装置およびプログラム

出願人 株式会社日立製作所
発明者 大山誠司
出願日 2018年8月6日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-147386
公開日 2020年2月13日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-022550
状態 未査定
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード 推奨領域 電気電子回路 トレース点 推奨位置 トレースライン トラッキングポイント 設定位置情報 演算デバイス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月13日)のものです。
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図面 (15)

課題

超音波画像内にマニュアル設定される各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示を実現する。

解決手段

ガイダンス画像生成部は、超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式図上に、マニュアル設定される各代表点の設定位置情報設定順序情報を示したガイダンス画像42を生成する。シェーマ図44は心臓断層像を模式的に示している。位置マーカー46は設定位置情報の具体例であり、番号ラベル48は設定順序情報の具体例である。複数の位置マーカー46は、心尖部三腔像(A3C)を模式的に示したシェーマ図44内における複数の特徴点に対応した位置を示している。複数の番号ラベル48は、複数の特徴点の設定順序を示している。

概要

背景

超音波画像処理装置の具体例の1つである超音波診断装置は、生体内の様々な組織診断に利用されており、例えば心臓などの臓器の診断において重要な役割を担っている。

例えば、特許文献1には、超音波断層画像が臓器のどの位置に対応するのかを模式図(シェーマ)を用いて表示画像上に表示させる超音波診断装置が記載されている。

また、例えば、特許文献2には、ボリュームデータを利用して、計測対象輪郭を抽出し、輪郭から診断に有用な解剖学的構造としての計測情報を取得する超音波撮像装置が記載されている。

また、例えば、特許文献3には、超音波画像内における組織のトレースラインを構成する複数のトレース点の中から、選択トレース点を基点とする追従処理対象範囲内にある追従トレース点を決定し、選択トレース点の移動に追従するように追従トレース点を移動させて複数のトレース点を修正する超音波診断装置が記載されている。

概要

超音波画像内にマニュアル設定される各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示を実現する。ガイダンス画像生成部は、超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式上に、マニュアル設定される各代表点の設定位置情報設定順序情報を示したガイダンス画像42を生成する。シェーマは心臓の断層像を模式的に示している。位置マーカー46は設定位置情報の具体例であり、番号ラベル48は設定順序情報の具体例である。複数の位置マーカー46は、心尖部三腔像(A3C)を模式的に示したシェーマ内における複数の特徴点に対応した位置を示している。複数の番号ラベル48は、複数の特徴点の設定順序を示している。

目的

本発明の目的は、超音波画像内にマニュアル設定される各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示を実現することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

音波送受することにより得られたデータに基づく超音波画像内に、複数の代表点のうちの少なくとも1つをユーザの操作に従ってマニュアル設定する代表点設定部と、前記超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式図上に、マニュアル設定される前記各代表点設定位置情報設定順序情報を示したガイダンス画像を生成する画像生成部と、を有する、ことを特徴とする超音波画像処理装置

請求項2

請求項1に記載の超音波画像処理装置において、前記画像生成部は、前記設定位置情報としての位置マーカーと前記設定順序情報としての番号ラベルを前記模式図上に示した前記ガイダンス画像を生成する、ことを特徴とする超音波画像処理装置。

請求項3

請求項1または2に記載の超音波画像処理装置において、前記画像生成部は、前記超音波画像に含まれる臓器像の種別に応じて選択される前記模式図上に、当該臓器像の種別に応じた前記設定位置情報と前記設定順序情報を示すことにより、当該臓器像の種別に応じた前記ガイダンス画像を生成する、ことを特徴とする超音波画像処理装置。

請求項4

請求項1に記載の超音波画像処理装置において、前記代表点設定部は、閉領域の外縁を定義する代表的な点として、血流の内部に対応した1つ以上の代表点をユーザの操作に従ってマニュアル設定し、前記画像生成部は、血流の内部にマニュアル設定される前記各代表点の設定位置情報と設定順序情報を前記模式図上に示した前記ガイダンス画像を生成する、ことを特徴とする超音波画像処理装置。

請求項5

請求項4に記載の超音波画像処理装置において、前記複数の代表点に基づいて前記閉領域の外縁に複数の追跡点を設定する追跡点設定部と、前記各追跡点ごとに前記超音波画像の画像データに基づく時相間のパターンマッチング処理を適用することにより、複数時相に亘って前記複数の追跡点の動きを追跡する追跡処理部と、をさらに有する、ことを特徴とする超音波画像処理装置。

請求項6

請求項5に記載の超音波画像処理装置において、前記閉領域の外縁に設定された前記複数の追跡点の動きを追跡することにより得られる前記各追跡点の運動情報と、前記閉領域内を通る複数の超音波ビームから得られるドプラ情報と、に基づいて、前記閉領域内における1つ以上の箇所に対応したベクトル情報を得るベクトル演算部をさらに有する、ことを特徴とする超音波画像処理装置。

請求項7

コンピュータに、超音波を送受することにより得られたデータに基づく超音波画像内に、複数の代表点のうちの少なくとも1つをユーザの操作に従ってマニュアル設定する機能と、前記超音波画像内の臓器像を模式的に表現した模式図上に、マニュアル設定される前記各代表点の設定位置情報と設定順序情報を示したガイダンス画像を生成する機能と、を実現させるプログラム

技術分野

0001

本発明は、超音波画像処理装置およびプログラムに関する。

背景技術

0002

超音波画像処理装置の具体例の1つである超音波診断装置は、生体内の様々な組織診断に利用されており、例えば心臓などの臓器の診断において重要な役割を担っている。

0003

例えば、特許文献1には、超音波断層画像が臓器のどの位置に対応するのかを模式図(シェーマ)を用いて表示画像上に表示させる超音波診断装置が記載されている。

0004

また、例えば、特許文献2には、ボリュームデータを利用して、計測対象輪郭を抽出し、輪郭から診断に有用な解剖学的構造としての計測情報を取得する超音波撮像装置が記載されている。

0005

また、例えば、特許文献3には、超音波画像内における組織のトレースラインを構成する複数のトレース点の中から、選択トレース点を基点とする追従処理対象範囲内にある追従トレース点を決定し、選択トレース点の移動に追従するように追従トレース点を移動させて複数のトレース点を修正する超音波診断装置が記載されている。

先行技術

0006

特開2012−100815号公報
特開2018−51001号公報
特開2017−196008号公報

発明が解決しようとする課題

0007

超音波画像を利用した診断では、医師検査技師などのユーザからの操作が必要となる場合がある。例えば、ユーザからの操作に従って超音波画像内に複数の代表点マニュアル設定する場合がある。ユーザにとって操作負担は大きいよりも小さいことが望ましい。例えば、各代表点がマニュアル設定される場合に、各代表点の設定位置と設定順序をユーザに知らせることができれば、ユーザの操作負担の軽減が期待できる。

0008

ちなみに、特許文献1に記載される超音波診断装置は、超音波の断層画像が臓器のどの位置に対応するのかを模式図(シェーマ)を用いて表示画像上に表示させているに過ぎない。

0009

本発明の目的は、超音波画像内にマニュアル設定される各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示を実現することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明の具体例の1つは、超音波を送受することにより得られたデータに基づく超音波画像内に、複数の代表点のうちの少なくとも1つをユーザの操作に従ってマニュアル設定する代表点設定部と、前記超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式図上に、マニュアル設定される前記各代表点の設定位置情報設定順序情報を示したガイダンス画像を生成する画像生成部と、を有することを特徴とする超音波画像処理装置である。

発明の効果

0011

本発明の具体例の1つにより、超音波画像内にマニュアル設定される各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示が実現される。また、本発明の他の具体例では、臓器像の種別に応じたガイダンス画像を生成することにより、その種別に適した各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内することができる。また、本発明の他の具体例では、血流の内部にマニュアル設定される各代表点の設定位置情報と設定順序情報を模式図上に示すことにより、血流の内部に対応した各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内することができ、ユーザの戸惑いを軽減または解消できる。

図面の簡単な説明

0012

超音波画像処理装置の具体例の1つである超音波診断装置を示す図である。
表示画像の具体例を示す図である。
心尖部三腔像(A3C)のガイダンス画像の具体例を示す図である。
心尖部二腔像(A2C)のガイダンス画像の具体例を示す図である。
心尖部四腔像(A4C)のガイダンス画像の具体例を示す図である。
左右が反転した心尖部三腔像のガイダンス画像の具体例を示す図である。
左右が反転した心尖部二腔像のガイダンス画像の具体例を示す図である。
左右が反転した心尖部四腔像のガイダンス画像の具体例を示す図である。
セミオートトレースの具体例を示す図である。
表示画像の変形例1を示す図である。
表示画像の変形例2を示す図である。
表示画像の変形例3を示す図である。
表示画像の変形例4を示す図である。
表示画像の変形例5を示す図である。

実施例

0013

まず、発明を実施するための形態(実施形態)の概要について説明する。実施形態に係る超音波画像処理装置は、超音波画像内に各代表点を設定する代表点設定部と、ガイダンス画像を生成する画像生成部を有する。代表点設定部は、超音波を送受することにより得られたデータに基づく超音波画像内に、複数の代表点のうちの少なくとも1つをユーザの操作に従ってマニュアル設定する。また、画像生成部は、超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式図上に、マニュアル設定される各代表点の設定位置情報と設定順序情報を示したガイダンス画像を生成する。

0014

実施形態において、画像生成部は、超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式図を含む画像を生成する。例えば、診断対象となる複数種類の臓器像に対応した複数の模式図の中から、超音波画像に含まれる臓器像に対応した模式図が選択されてもよい。なお、例えば、超音波画像に対する画像処理により、その超音波画像に含まれる臓器像に対応した模式図が生成されてもよい。

0015

また、実施形態において、画像生成部は、マニュアル設定される各代表点の設定位置情報と設定順序情報を模式図上に示したガイダンス画像を生成する。設定位置情報は、各代表点が設定される位置に関する情報である。設定位置情報の具体例には、例えば、各代表点が設定されるべき位置(推奨位置)を示す情報や、各代表点が設定されるべき領域(推奨領域)を示す情報などが含まれる。また、設定順序情報は、各代表点が設定される順序に関する情報である。設定順序情報の具体例には、例えば、各代表点が設定される順序を示す数値などの情報が含まれる。

0016

実施形態に係る超音波画像処理装置により、超音波画像内にマニュアル設定される各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示が実現される。

0017

実施形態において、画像生成部は、例えば、設定位置情報としての位置マーカーと設定順序情報としての番号ラベルを模式図上に示したガイダンス画像を生成してもよい。例えば、模式図上において、位置マーカーが各代表点の設定位置を示し、番号ラベルが各代表点の設定順序を示すようにしてもよい。

0018

また、実施形態において、画像生成部は、超音波画像に含まれる臓器像の種別に応じて選択される模式図上に、その臓器像の種別に応じた設定位置情報と設定順序情報を示すことにより、その臓器像の種別に応じたガイダンス画像を生成してもよい。例えば同じ臓器について互いに異なる複数の断面から得られる臓器像が利用される場合がある。同じ臓器であっても断面が異なれば臓器像も異なるのが一般的である。つまり、同じ臓器であっても断面が異なれば臓器像の種別が異なる場合がある。もちろん互いに異なる臓器についての臓器像は種別が異なるものとして扱ってもよい。臓器像の種別が異なれば、臓器像を含む超音波画像に対する各代表点の設定位置や設定順序も異なるのが一般的である。臓器像の種別に応じたガイダンス画像を生成することにより、その種別に適した各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内することができる。

0019

また、実施形態において、代表点設定部は、閉領域の外縁を定義するための代表的な点として、血流の内部に対応した1つ以上の代表点をユーザの操作に従ってマニュアル設定してもよいし、画像生成部は、血流の内部にマニュアル設定される各代表点の設定位置情報と設定順序情報を模式図上に示したガイダンス画像を生成してもよい。通常は血流の内部に構造的目安が存在しないため、ユーザが医師や検査技師などの診断の専門家であっても血流の内部に対応した代表点のマニュアル設定において戸惑いを感じる場合がある。このような場合でも、血流の内部に対応した1つ以上の代表点の設定位置情報と設定順序情報を模式図上に示すことにより、血流の内部に対応した1つ以上の代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内することができ、ユーザの戸惑いを軽減または解消できる。

0020

なお、実施形態において、代表点設定部は、閉領域の外縁を定義するための代表的な点として、組織の輪郭上に対応した1つ以上の代表点を含む複数の代表点を設定するようにしてもよいし、画像生成部は、組織の輪郭上にマニュアル設定される各代表点の設定位置情報と設定順序情報を模式図上に示したガイダンス画像を生成してもよい。

0021

また、実施形態に係る超音波画像処理装置は、複数の代表点に基づいて閉領域の外縁に複数の追跡点を設定し、各追跡点ごとに超音波画像の画像データに基づく時相間のパターンマッチング処理を適用することにより、複数時相に亘って複数の追跡点の動きを追跡するようにしてもよい。さらに、実施形態に係る超音波画像処理装置は、閉領域の外縁に設定された複数の追跡点の動きを追跡することにより得られる各追跡点の運動情報と、閉領域内を通る複数の超音波ビームから得られるドプラ情報に基づいて、閉領域内における1つ以上の箇所に対応したベクトル情報を得るようにしてもよい。

0022

実施形態に係る超音波画像処理装置の概要は以上のとおりである。次に、実施形態に係る超音波画像処理装置の具体例を図面に基づいて説明する。

0023

図1は、実施形態に係る超音波画像処理装置の具体例の1つである超音波診断装置を示す図である。図1に例示する超音波診断装置は、符号を付して図示する構成要素を備えている。

0024

プローブ10は、診断対象を含む診断領域に超音波を送受する超音波探触子である。プローブ10は超音波を送受する複数の振動素子を備えており、複数の振動素子が送受信部12により送信制御されて送信ビームが形成される。また、複数の振動素子が診断領域から超音波を受波し、これにより得られた信号が送受信部12へ出力され、送受信部12が受信ビームを形成して受信信号エコーデータ)を得る。なお、超音波の送受において送信開口合成等の技術が利用されてもよい。また、プローブ10は、三次元の診断領域内で超音波を立体的に送受する三次元超音波探触子でもよいし、二次元の診断領域内で超音波を平面的に送受する二次元超音波探触子でもよい。

0025

送受信部12は、プローブ10が備える複数の振動素子に送信信号を出力し、送信ビームを形成するように複数の振動素子を制御する送信ビームフォーマとしての機能を備えている。また、送受信部12は、プローブ10が備える複数の振動素子から得られる信号に基づいて、受信ビームを形成して受信信号(エコーデータ)を得る受信ビームフォーマとしての機能を備えている。送受信部12は、例えば、電気電子回路送受信回路)を利用して実現することができる。また、その実現において、必要に応じてASICFPGAなどのハードウェアが利用されてもよい。

0026

超音波画像形成部20は、送受信部12から得られる受信信号(エコーデータ)に基づいて超音波画像の画像データを生成する。超音波画像形成部20は、受信信号に対して、必要に応じて、ゲイン補正ログ圧縮検波輪郭強調フィルタ処理等の信号処理を行うことにより、例えば、診断対象を含んだ断層画像(Bモード画像)のフレームデータを複数時相に亘って各時相ごとに形成する。なお、超音波が立体的に送受されて三次元の診断領域から受信信号が収集されている場合には、三次元の診断領域を空間的に構成する複数のフレームデータが生成されてもよい。

0027

ドプラ処理部22は、超音波ビーム(受信ビーム)から得られる受信信号に含まれるドプラシフト計測する。ドプラ処理部22は、例えば公知のドプラ処理により運動体(血流などを含む)の動きによって超音波の受信信号内に生じるドプラシフトを計測し、運動体についての超音波ビーム方向の速度情報(ドプラ情報)を得る。ドプラ処理部22は、例えば、電気電子回路(直交検波回路などを含む)を利用して実現することができる。また、その実現において、必要に応じてASICやFPGAやプロセッサなどのハードウェアが利用されてもよい。

0028

データ記憶部24は、超音波画像形成部20によって生成された超音波の画像データ(フレームデータ)を記憶する。また、データ記憶部24は、ドプラ処理部22によって計測されたドプラ情報(超音波ビーム方向の速度情報)を記憶する。データ記憶部24は、例えば、半導体メモリハードディスクドライブ等の記憶デバイスを利用して実現することができる。

0029

フレーム選択部26は、データ記憶部24に記憶された複数時相のフレームデータの中から、代表点の設定に利用される時相のフレームデータ(画像データ)を選択する。

0030

画像種別判定部30は、超音波画像に含まれる臓器像(臓器に対応した画像部分)の種別を判定する。画像種別判定部30は、例えば、フレーム選択部26によって選択された時相のフレームデータに含まれる臓器像の種別(例えば断面の種類など)を判定する。

0031

ガイダンス画像生成部40は、超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式図と複数の代表点に対応したガイダンス要素を含むガイダンス画像を生成する。ガイダンス画像生成部40は、マニュアル設定される各代表点の設定位置情報と設定順序情報を模式図上に示したガイダンス画像を生成する。

0032

ガイダンス画像生成部40によって生成されたガイダンス画像は、表示画像形成部80による処理を経て表示部82に表示され、医師や検査技師などのユーザからの操作に従って各代表点がマニュアル設定される際に、各代表点の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示として利用される。

0033

代表点設定部50は、超音波画像内に複数の代表点を設定する。代表点設定部50は、複数の代表点のうちの少なくとも1つをユーザからの操作に従ってマニュアル設定する。複数の代表点の具体例として、例えば超音波画像内に含まれる臓器像の構造的な目安となる特徴点が設定されてもよい。

0034

追跡点設定部60は、代表点設定部50によって設定された複数の代表点に基づいて、閉領域の外縁に複数の追跡点を設定する。追跡点設定部60は、例えば、複数の代表点に基づいて、閉領域の具体例である計測領域の外縁に対応したトレースラインを形成し、トレースライン上に複数の追跡点を設定する。

0035

追跡処理部62は、各追跡点ごとに超音波画像の画像データに基づく時相間のパターンマッチング処理を適用して、複数時相に亘って複数の追跡点の動きを追跡する。追跡処理部62は、例えば、各追跡点(各トラッキングポイント)ごとに画像データに基づく追跡処理(トラッキング処理)を実行して、複数時相(複数フレーム)に亘って各追跡点の動きをトラッキングする。

0036

ベクトル演算部70は、閉領域の外縁に設定された複数の追跡点の動きを追跡することにより得られる各追跡点の運動情報と、閉領域内を通る複数の超音波ビームから得られるドプラ情報に基づいて、閉領域内における1つ以上の箇所に対応したベクトル情報を導出する。ベクトル演算部70は、例えば、追跡処理部62から得られる複数の追跡点(複数のトラッキングポイント)の追跡結果とデータ記憶部24から得られるドプラ情報に基づいて、閉領域の具体例である計測領域内における複数個所の速度ベクトルを導出する。

0037

ベクトル演算部70は、例えば参考文献1(特開2013−192643号公報)に説明される公知の手法により、超音波ビーム方向のドプラ情報から得られる速度情報と、複数の追跡点の追跡結果から得られる運動情報を利用して、計測領域内の各位置における2次元の速度ベクトルを導出してもよい。

0038

表示画像形成部80は、表示部82に表示する表示画像を形成する。表示画像形成部80は、例えば、ガイダンス画像生成部40によって生成されたガイダンス画像を含む表示画像(画像データ)を形成する。また、表示画像形成部80は、例えば、超音波画像形成部20から得られる超音波画像を含む表示画像を形成してもよいし、ベクトル演算部70から得られるベクトル情報を含む表示画像を形成してもよい。

0039

表示部82は表示画像形成部80によって形成された表示画像を表示する。表示部82は、例えば、液晶ディスプレイ有機EL(エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の表示デバイスを利用して実現することができる。

0040

制御部100は、図1の超音波診断装置内を全体的に制御する。制御部100による制御には操作受付部90を介してユーザから受け付けられる操作に対応した指示も反映される。制御部100は、例えば、CPUやプロセッサやメモリ等のハードウェアと、そのCPUやプロセッサの動作を規定するソフトウェア(プログラム)との協働により実現することができる。また、操作受付部90は、例えばマウスキーボードトラックボールタッチパネル、その他のスイッチ類等のうちの少なくとも1つの操作デバイスにより実現できる。

0041

なお、図1に示す構成のうち、超音波画像形成部20とフレーム選択部26と画像種別判定部30とガイダンス画像生成部40と代表点設定部50と追跡点設定部60と追跡処理部62とベクトル演算部70と表示画像形成部80は、各々が、例えばプロセッサ等のハードウェアとそのプロセッサ等の動作を規定するソフトウェア(プログラム)との協働により実現することができる。その実現において、必要に応じてASICやFPGAなどのハードウェアが利用されてもよい。

0042

また、図1に示す具体例の超音波診断装置は、例えば1台以上のコンピュータを利用して実現されてもよい。そのコンピュータは、CPU等の演算デバイス、メモリやハードディスク等の記憶デバイス、インターネット等の通信回線を利用する通信デバイス光ディスクや半導体メモリやカードメモリ等の記憶媒体からデータを読み取りデータを書き込むデバイス、ディスプレイ等の表示デバイス、ユーザから操作を受け付ける操作デバイス等のハードウェア資源を備えている。

0043

そして、例えば、図1に例示する超音波診断装置が備える符号を付した複数部分のうちの少なくとも一部の機能に対応したプログラム(ソフトウェア)がコンピュータに読み込まれてメモリ等に記憶され、そのコンピュータが備えるハードウェア資源と読み込まれたソフトウェアとの協働により、図1に例示する超音波診断装置の少なくとも一部の機能がコンピュータにより実現される。そのプログラムは、例えば、インターネット等の通信回線を介してコンピュータ(超音波診断装置)に提供されてもよいし、光ディスクや半導体メモリやカードメモリ等の記憶媒体に記憶されてコンピュータ(超音波診断装置)に提供されてもよい。

0044

図1に例示する超音波診断装置の全体構成は以上のとおりである。図1に例示する超音波診断装置の診断対象は様々であり、その診断対象の具体例には生体内の組織(血流を含む)や母体内の胎児などが含まれる。例えば、図1の超音波診断装置は心臓の診断に利用されてもよい。そこで、診断対象の具体例の1つである心臓(心臓内の血流を含む)の診断において、図1の超音波診断装置によって実現される処理の具体例について説明する。なお、図1に示した構成(符号を付した各部)については、以下の説明において図1の符号を利用する。

0045

図2は、表示部82に表示される表示画像84の具体例を示す図である。図2には、超音波画像28とガイダンス画像42を含んだ表示画像84が例示されている。

0046

図2に示す具体例において、超音波画像28内には、臓器像の具体例である心臓の断層像が含まれている。超音波画像28内に示される心臓の断層像には、複数の特徴点52(52a〜52f)が設定されている。

0047

複数の特徴点52(52a〜52f)は、マニュアル設定される1つ以上の代表点の具体例である。例えば、医師や検査技師などのユーザは、図2に示す具体例の表示画像84を見ながら、操作受付部90を操作することにより、各特徴点52の設定位置などを指示する。そして、代表点設定部50は、操作受付部90から制御部100を経由して得られるユーザの指示に応じて、心臓の断層像上に複数の特徴点52(52a〜52f)を設定する。

0048

なお、図2に例示する超音波画像28内には、複数の追跡点(トラッキングポイント)64が設定されている。複数の追跡点64は、追跡点設定部60によって設定される。追跡点設定部60は、代表点設定部50によって設定された複数の代表点の具体例である複数の特徴点52(52a〜52f)に基づいて、複数の追跡点64を設定する。

0049

また、図2に示す具体例において、表示画像84内には、超音波画像28と共にガイダンス画像42が表示されている。ガイダンス画像42は、各特徴点52がマニュアル設定される際に、各特徴点52の設定位置と設定順序をユーザに案内する表示として利用される。

0050

また、図2に示す具体例の表示画像84内には、表示断面を選択するメニュー画面が設けられている。医師や検査技師などのユーザは、例えば、表示断面を選択するメニュー画面を操作することにより、プルダウンメニューで表示される表示断面の一覧の中から、超音波画像28内の心臓の断層像に対応した断面を選択する。これにより、選択された断面に対応したガイダンス画像42が表示される。例えば、図2に例示する具体例では、超音波画像28内の心臓の断層像が心尖部三腔像(A3C)であり、表示断面としてA3Cが選択され、心尖部三腔像(A3C)に対応したガイダンス画像42が表示画像84内に表示される。

0051

図3から図8には、ガイダンス画像生成部40によって生成されるガイダンス画像42の具体例が図示されている。ガイダンス画像生成部40は、超音波画像に含まれる臓器像を模式的に表現した模式図上に、マニュアル設定される各代表点の設定位置情報と設定順序情報を示したガイダンス画像42を生成する。

0052

図3から図8に例示するガイダンス画像42内において、シェーマ図44は模式図の具体例の1つであり心臓の断層像を模式的に示している。また、位置マーカー46は設定位置情報の具体例の1つであり、番号ラベル48は設定順序情報の具体例の1つである。

0053

図3は、心尖部三腔像(A3C)のガイダンス画像42の具体例を示している。心尖部三腔像(A3C)では、例えば心臓の弁輪と心尖が特徴点として利用され、また、例えば大動脈流出路内と左心房内にも特徴点が設定される。図3に示す具体例では、心尖部三腔像(A3C)を模式的に示したシェーマ図44が利用される。

0054

図3に示す具体例において、複数の位置マーカー46(46a〜46f)は、心尖部三腔像(A3C)を模式的に示したシェーマ図44内における複数の特徴点に対応した位置を示している。例えば、位置マーカー46aは弁輪(左)の位置を示しており、位置マーカー46bは心尖の位置を示しており、位置マーカー46cは弁輪(右)の位置を示しており、位置マーカー46eは弁輪(中)の位置を示している。また、位置マーカー46dは大動脈流出路内の位置を示しており、位置マーカー46fは左心房内の位置を示している。

0055

また、図3に示す具体例において、複数の番号ラベル48(48a〜48f)は、複数の特徴点の設定順序を示している。例えば、番号ラベル48aは、弁輪(左)に対応した特徴点の設定順序が1番目であることを示しており、番号ラベル48bは、心尖に対応した特徴点の設定順序が2番目であることを示しており、番号ラベル48cは、弁輪(右)に対応した特徴点の設定順序が3番目であることを示している。また、番号ラベル48dは、大動脈流出路内の特徴点の設定順序が4番目であることを示しており、番号ラベル48eは、弁輪(中)に対応した特徴点の設定順序が5番目であることを示しており、番号ラベル48fは、左心房内の特徴点の設定順序が6番目であることを示している。

0056

図3に示す具体例のガイダンス画像42は、例えば、超音波画像に含まれる臓器像が心尖部三腔像(A3C)であり、その超音波画像内に複数の特徴点がマニュアル設定される際に、各特徴点の設定位置と設定順序を医師や検査技師などのユーザに案内する表示として利用される。例えば、図2に例示する具体例のように、超音波画像28と共にガイダンス画像42を示した表示画像84が形成されて表示部82に表示される。

0057

これにより、例えば、超音波画像28に含まれる心尖部三腔像(A3C)の臓器像と、ガイダンス画像42に含まれる心尖部三腔像(A3C)のシェーマ図44との対応関係から、ユーザは、超音波画像28内において各特徴点を設定すべき位置を直感的に自然に把握することができ、また、複数の特徴点を設定する順番も自然に理解することができる。

0058

超音波画像に含まれる臓器像の種別が心尖部三腔像(A3C)の場合には、図3に示す具体例のガイダンス画像42が利用される。図4から図8には、臓器像の種別が心尖部三腔像(A3C)とは異なる場合に利用されるガイダンス画像42の具体例が例示されている。

0059

図4は、心尖部二腔像(A2C)のガイダンス画像42の具体例を示している。心尖部二腔像(A2C)では、例えば心臓の弁輪と心尖が特徴点として利用され、また、例えば左心房内にも特徴点が設定される。

0060

図4に示す具体例では、心尖部二腔像(A2C)を模式的に示したシェーマ図44が利用される。また、複数の位置マーカー46(46a〜46d)は心尖部二腔像(A2C)を模式的に示したシェーマ図44内における複数の特徴点に対応した位置を示している。例えば、位置マーカー46aは弁輪(左)の位置を示しており、位置マーカー46bは心尖の位置を示しており、位置マーカー46cは弁輪(右)の位置を示しており、位置マーカー46dは左心房内の位置を示している。また、複数の番号ラベル48(48a〜48d)は、複数の特徴点の設定順序を示している。例えば、番号ラベル48aは、弁輪(左)に対応した特徴点の設定順序が1番目であることを示しており、番号ラベル48bは、心尖に対応した特徴点の設定順序が2番目であることを示しており、番号ラベル48cは弁輪(右)に対応した特徴点の設定順序が3番目であることを示しており、番号ラベル48dは、左心房内の特徴点の設定順序が4番目であることを示している。

0061

図4に示す具体例のガイダンス画像42は、例えば、超音波画像に含まれる臓器像が心尖部二腔像(A2C)であり、その超音波画像内に複数の特徴点がマニュアル設定される際に、各特徴点の設定位置と設定順序を医師や検査技師などのユーザに案内する表示として利用される。例えば、心尖部二腔像(A2C)を含む超音波画像と共に図4のガイダンス画像42を示した表示画像が形成されて表示部82に表示される。

0062

図5は、心尖部四腔像(A4C)のガイダンス画像42の具体例を示している。心尖部四腔像(A4C)では、例えば心臓の弁輪と心尖が特徴点として利用され、また、例えば左心房内にも特徴点が設定される。

0063

図5に示す具体例では、心尖部四腔像(A4C)を模式的に示したシェーマ図44が利用される。また、複数の位置マーカー46(46a〜46d)は心尖部四腔像(A4C)を模式的に示したシェーマ図44内における複数の特徴点に対応した位置を示している。例えば、位置マーカー46aは弁輪(左)の位置を示しており、位置マーカー46bは心尖の位置を示しており、位置マーカー46cは弁輪(右)の位置を示しており、位置マーカー46dは左心房内の位置を示している。また、複数の番号ラベル48(48a〜48d)は、複数の特徴点の設定順序を示している。例えば、番号ラベル48aは、弁輪(左)に対応した特徴点の設定順序が1番目であることを示しており、番号ラベル48bは、心尖に対応した特徴点の設定順序が2番目であることを示しており、番号ラベル48cは弁輪(右)に対応した特徴点の設定順序が3番目であることを示しており、番号ラベル48dは、左心房内の特徴点の設定順序が4番目であることを示している。

0064

図5に示す具体例のガイダンス画像42は、例えば、超音波画像に含まれる臓器像が心尖部四腔像(A4C)であり、その超音波画像内に複数の特徴点がマニュアル設定される際に、各特徴点の設定位置と設定順序を医師や検査技師などのユーザに案内する表示として利用される。例えば、心尖部四腔像(A4C)を含む超音波画像と共に図5のガイダンス画像42を示した表示画像が形成されて表示部82に表示される。

0065

図6は、左右が反転した心尖部三腔像(A3C_Inv)のガイダンス画像42の具体例を示している。図6に示す具体例のガイダンス画像42は、例えば、超音波画像に含まれる臓器像が左右反転の心尖部三腔像(A3C_Inv)であり、その超音波画像内に複数の特徴点がマニュアル設定される際に、各特徴点の設定位置と設定順序を医師や検査技師などのユーザに案内する表示として利用される。

0066

図6に示す具体例では、左右反転の心尖部三腔像(A3C_Inv)を模式的に示したシェーマ図44が利用される。また、複数の位置マーカー46(46a〜46f)は、左右反転の心尖部三腔像(A3C_Inv)を模式的に示したシェーマ図44内における複数の特徴点に対応した位置を示している。例えば、位置マーカー46aは弁輪(右)の位置を示しており、位置マーカー46bは心尖の位置を示しており、位置マーカー46cは弁輪(左)の位置を示しており、位置マーカー46dは大動脈流出路内の位置を示しており、位置マーカー46eは弁輪(中)の位置を示しており、位置マーカー46fは左心房内の位置を示している。

0067

また、図6に示す具体例において、複数の番号ラベル48(48a〜48f)は、複数の特徴点の設定順序を示している。例えば、番号ラベル48aは、弁輪(右)に対応した特徴点の設定順序が1番目であることを示しており、番号ラベル48bは、心尖に対応した特徴点の設定順序が2番目であることを示しており、番号ラベル48cは弁輪(左)に対応した特徴点の設定順序が3番目であることを示しており、番号ラベル48dは、大動脈流出路内に対応した特徴点の設定順序が4番目であることを示しており、番号ラベル48eは、弁輪(中)に対応した特徴点の設定順序が5番目であることを示しており、番号ラベル48fは、左心房内の特徴点の設定順序が6番目であることを示している。

0068

図7は、左右が反転した心尖部二腔像(A2C_Inv)のガイダンス画像42の具体例を示している。図7に示す具体例のガイダンス画像42は、例えば、超音波画像に含まれる臓器像が左右反転の心尖部二腔像(A2C_Inv)であり、その超音波画像内に複数の特徴点がマニュアル設定される際に、各特徴点の設定位置と設定順序を医師や検査技師などのユーザに案内する表示として利用される。

0069

図7に示す具体例では、左右反転の心尖部二腔像(A2C_Inv)を模式的に示したシェーマ図44が利用される。また、複数の位置マーカー46(46a〜46d)は、左右反転の心尖部二腔像(A2C_Inv)を模式的に示したシェーマ図44内における複数の特徴点に対応した位置を示している。例えば、位置マーカー46aは弁輪(右)の位置を示しており、位置マーカー46bは心尖の位置を示しており、位置マーカー46cは弁輪(左)の位置を示しており、位置マーカー46dは左心房内の位置を示している。また複数の番号ラベル48(48a〜48d)は、複数の特徴点の設定順序を示している。例えば、番号ラベル48aは、弁輪(右)に対応した特徴点の設定順序が1番目であることを示しており、番号ラベル48bは、心尖に対応した特徴点の設定順序が2番目であることを示しており、番号ラベル48cは弁輪(左)に対応した特徴点の設定順序が3番目であることを示しており、番号ラベル48dは、左心房内の特徴点の設定順序が4番目であることを示している。

0070

図8は、左右が反転した心尖部四腔像(A4C_Inv)のガイダンス画像42の具体例を示している。図8に示す具体例のガイダンス画像42は、例えば、超音波画像に含まれる臓器像が左右反転の心尖部四腔像(A4C_Inv)であり、その超音波画像内に複数の特徴点がマニュアル設定される際に、各特徴点の設定位置と設定順序を医師や検査技師などのユーザに案内する表示として利用される。

0071

図8に示す具体例では、左右反転の心尖部四腔像(A4C_Inv)を模式的に示したシェーマ図44が利用される。また、複数の位置マーカー46(46a〜46d)は、左右反転の心尖部四腔像(A4C_Inv)を模式的に示したシェーマ図44内における複数の特徴点に対応した位置を示している。例えば、位置マーカー46aは弁輪(右)の位置を示しており、位置マーカー46bは心尖の位置を示しており、位置マーカー46cは弁輪(左)の位置を示しており、位置マーカー46dは左心房内の位置を示している。また複数の番号ラベル48(48a〜48d)は、複数の特徴点の設定順序を示している。例えば、番号ラベル48aは、弁輪(右)に対応した特徴点の設定順序が1番目であることを示しており、番号ラベル48bは、心尖に対応した特徴点の設定順序が2番目であることを示しており、番号ラベル48cは弁輪(左)に対応した特徴点の設定順序が3番目であることを示しており、番号ラベル48dは、左心房内の特徴点の設定順序が4番目であることを示している。

0072

図9は、図1の超音波診断装置が実行する処理の具体例を示す図(フローチャート)である。図9には、図1の超音波診断装置が実行するセミオートトレース(半自動化されたトレースラインの形成処理)の具体例が例示されている。例えば、セミオートトレースを必要とする診断モードが選択されると、図9に示すフローチャートの処理が開始される。

0073

図9に示すフローチャートが開始されると、まず、超音波画像が生成される(S901)。心臓に関する診断において、検査者(医師や検査技師などのユーザ)は、例えば、被検者体表にプローブ10の送受波面を接触させ、その被検者の心臓に関する超音波画像(断層画像)が表示部82に映し出されるようにプローブ10の位置や向きを調整する。そして、所望の断層画像が得られる状態で、心臓に関する複数時相の画像データ(フレームデータ)が収集される。収集された複数時相の画像データはデータ記憶部24に記憶される。

0074

次に、フレーム(時相)が選択される(S902)。例えば、データ記憶部24に記憶された複数時相の画像データの中から、トレースラインの形成処理に利用される時相の画像データ(フレームデータ)が選択される。例えば、データ記憶部24に記憶された複数時相の画像データの内容を示す表示画像が表示部82に表示され、検査者が、その表示画像を見ながら操作受付部90を操作して所望の時相の画像データを指定する。そして、フレーム選択部26が、検査者によって指定された時相の画像データ(フレームデータ)を選択する。なお、フレーム選択部26が、例えば拡張末期などの特徴的な時相に対応した時相のフレームデータを自動選択(検査者からの指示を必要としない選択)してもよい。

0075

次に画像種別が判定される(S903)。画像種別判定部30は、例えば、フレーム選択部26によって選択された時相の画像データ(フレームデータ)に含まれる臓器像の種別を判定する。例えば心臓の診断であれば、心尖部三腔像(A3C),心尖部二腔像(A2C),心尖部四腔像(A4C)などの代表的な臓器像の種別の中から、検査者が指定する種別を画像種別判定部30が選択する。

0076

なお、例えば、フレーム選択部26によって選択された時相の画像データに対する画像認識処理により、画像種別判定部30が臓器像の種別を自動判定(検査者からの指示を必要としない判定)してもよい。画像種別判定部30は、例えば参考文献2(特許第5242163号公報)に説明される画像認識処理に係る技術を利用して臓器像の種別を自動判定してもよい。

0077

参考文献2の技術を利用した自動判定の概要は次のとおりである。例えば、臓器像の種別ごとに基準となるテンプレート基準テンプレート)が予め準備される。例えば、心尖部三腔像(A3C),心尖部二腔像(A2C),心尖部四腔像(A4C)などの代表的な臓器像の種別ごとに基準テンプレートが準備される。画像種別判定部30は、対象画像データ(フレーム選択部26によって選択された時相の画像データ)に対して参考文献2に詳述される処理を適用してその対象画像データをテンプレート化する。そして、画像種別判定部30は、テンプレート化された対象画像データと予め準備された基準テンプレートに対して、参考文献2に詳述される処理を適用した照合を実施し、対象画像データがどの基準テンプレートに対応しているか(どの基準テンプレートとの照合結果の差が閾値以下となるか)を判定することにより、対象画像データに含まれる臓器像の種別を決定してもよい。

0078

画像種別が判定されると、シェーマ図が選択されて表示される(S904)。例えば、心臓の診断であれば、心尖部三腔像(A3C),心尖部二腔像(A2C),心尖部四腔像(A4C)などの代表的な臓器像の種別ごとに、臓器像を模式的に表現した複数のシェーマ図が予め準備される。画像種別判定部30は、例えば、予め準備された複数のシェーマ図の中から、S903で判定した臓器像の種別に対応したシェーマ図を選択する。そして画像種別判定部30によって選択されたシェーマ図が表示部82に表示される。

0079

次に特徴点が設定される(S905)。代表点設定部50は、例えば、複数の代表点の具体例である複数の特徴点のうちの少なくとも1つを、検査者(医師や検査技師などのユーザ)の操作に従ってマニュアル設定する。そのマニュアル設定において、S904で選択されたシェーマ図に対応したガイダンス画像42(例えば図3から図8参照)が利用される。例えば、S904で選択されたシェーマ図に対応したガイダンス画像42と、S902で選択された時相の画像データに対応した超音波画像28を含んだ表示画像84(例えば図2参照)が表示部82に表示され、検査者が、表示画像84を見ながら、ガイダンス画像42によって案内される各特徴点の設定位置と設定順序に従って、超音波画像28内に複数の特徴点の設定位置を次々に指定する。

0080

なお、代表点設定部50が、超音波画像28内における複数の特徴点の少なくとも1つの設定位置を検出するようにしてもよい。代表点設定部50は、例えば、S902で選択された時相の画像データ内における画像(臓器像)を解析することにより、その画像データに対応した超音波画像28内において、1つ以上の特徴点に対応した位置を検出してもよい。例えば、心臓の断層画像であれば、代表点設定部50は、画像内で比較的高輝度となる弁輪部の画像位置を、弁輪部に対応した特徴点の位置として検出してもよい。

0081

特徴点が設定されるとトレースラインが形成される(S906)。追跡点設定部60はS905で設定された複数の特徴点に基づいてトレースラインを形成する。

0082

例えば、図2に例示するように、超音波画像28内の心臓の断層像が心尖部三腔像(A3C)であれば、追跡点設定部60は、3つの弁輪部に対応した特徴点52a,52c,52eと心尖部に対応した特徴点52bに基づいて、左心室と左心房と大動脈の輪郭を抽出する。なお、追跡点設定部60による輪郭の抽出には、例えば参考文献3(国際公開第2011/083789号パンフレット)に説明される動的輪郭モデルなどの公知の手法が利用されてもよい。さらに、追跡点設定部60は、例えば、左心房の一方側の輪郭から特徴点52fを通り左心房の他方側の輪郭に達するように心房内を区切る境界を設定し、大動脈の一方側の輪郭から特徴点dを通り大動脈の他方側の輪郭に達するように大動脈内を区切る境界を設定する。こうして、例えば、図2に例示する具体例であれば、左心室の輪郭と左心房の輪郭と大動脈の輪郭と心房内を区切る境界と大動脈を区切る境界とによって構成されるトレースラインが形成される。

0083

なお、超音波画像28内の臓器像の種別が心尖部二腔像(A2C),心尖部四腔像(A4C)などの場合には、臓器像の種別に応じたトレースラインが形成される。

0084

トレースラインが形成されると、形成されたトレースラインが表示部82に表示され(S907)、検査者(医師や検査技師などのユーザ)が、正確なトレースラインが形成されたかどうかを確認する(S908)。トレースラインが正確でなければ、検査者は、例えば、操作受付部90を操作して表示部82に表示されるトレースラインの位置や形状を修正する(S909)。そして、正確なトレースラインが形成されると、図9に例示する処理(セミオートトレース)が終了する。

0085

例えば、図9に例示する処理によりトレースラインが形成されると、追跡点設定部60は、トレースライン上に複数の追跡点を設定する。追跡点設定部60は、トレースライン上において例えば100個程度の追跡点(トラッキングポイント)を設定する。これにより、例えば、図2に示す具体例のように、超音波画像28内においてトレースラインに沿って複数の追跡点(トラッキングポイント)64が設定される。

0086

複数の追跡点が設定されると、追跡処理部62は、各追跡点ごとに例えば画像データに基づく追跡処理(トラッキング処理)を実行する。追跡処理部62は、例えば、データ記憶部24に記憶された複数時相の画像データを処理対象として、複数時相に亘って各追跡点の動きを追跡(トラッキング)する。追跡処理部62は、例えば、各追跡点ごとに画像データに基づく時相間のパターンマッチング処理を適用して、複数時相に亘って複数の追跡点の動きを追跡する。こうして、例えば心臓の診断であれば、複数の追跡点から心臓壁の運動情報が得られる。

0087

そして、ベクトル演算部70は、例えば参考文献1(特開2013−192643号公報)に説明される公知の手法により、超音波ビーム方向のドプラ情報から得られる速度情報と、複数の追跡点の追跡結果から得られる運動情報を利用して、計測領域内の各位置における2次元の速度ベクトルを導出する。例えば、ベクトル演算部70は、超音波が送受される空間に対応した演算用座標系において複数のサンプル点について、各サンプル点ごとに速度ベクトルを得ることにより、2次元の速度ベクトルの分布を形成する処理(VFMベクトルフローマッピング)を実行してもよい。

0088

例えば、ベクトル演算部70が形成した速度ベクトルの分布を含む表示画像を表示画像形成部80が形成し、その表示画像を表示部82が表示する。これにより、例えば、診断対象が心臓であれば、心臓内における血流の状態を検査者が視覚的に確認できるようになる。

0089

図10から図14は、表示部82に表示される表示画像84の変形例を示す図である。図10から図14には、超音波画像28とガイダンス画像42を含んだ表示画像84の変形例が図示されている。

0090

図10に示す変形例1では、マニュアル設定において医師や検査技師などのユーザが次に設定すべき特徴点の位置と順番が強調表示される。例えば、ガイダンス画像42内で、次に設定すべき特徴点に対応した位置マーカーと番号ラベルが強調表示される。例えば、図10に例示する具体例のように、1番目の特徴点52aの位置が設定されると、ガイダンス画像42内で、次に設定すべき2番目の特徴点に対応した位置マーカーと番号ラベルが拡大されて強調される。なお、例えば、色や輝度などを変化させた強調表示が実行されてもよい。

0091

そして、医師や検査技師などのユーザは、例えば、操作受付部90を操作して表示画像84内に表示される矢印状カーソルACを所望の位置に移動させて、次に設定すべき特徴点の位置を指定する。

0092

図11に示す変形例2では、代表点設定部50が超音波画像28内における複数の特徴点の設定位置を検出する。そして、その検出結果に基づいて、マニュアル設定において医師や検査技師などのユーザが次に設定すべき特徴点の位置の推奨エリアが表示される。例えば、超音波画像28内に次の特徴点が設定されるべき位置の推奨エリアが表示される。例えば図11に例示する具体例のように、1番目の特徴点52aの位置が設定されると、超音波画像28内で、次に設定すべき2番目の特徴点に対応した位置の推奨エリアが破線の円で表示される。もちろん、円以外の形状で推奨エリアが表示されてもよい。

0093

そして、医師や検査技師などのユーザは、例えば、操作受付部90を操作して表示画像84内に表示される矢印状のカーソルACを、例えば推奨エリア内の所望の位置に移動させて、次に設定すべき特徴点の位置を指定する。

0094

図12に示す変形例3では、代表点設定部50が超音波画像28内における複数の特徴点の設定位置を検出する。そして、その検出結果に基づいて、例えば表示画像形成部80は、マニュアル設定において医師や検査技師などのユーザが次に設定すべき特徴点の予想位置へ、設定用カーソルを移動させる。例えば、図12に例示する具体例のように、1番目の特徴点52aの位置が設定されると、次に設定すべき2番目の特徴点が設定される予想位置に、矢印状のカーソルACが移動する。医師や検査技師などのユーザは、例えば、操作受付部90を操作して、必要に応じて矢印状のカーソルACの位置を微調整して、次に設定すべき特徴点の位置を指定する。

0095

図13に示す変形例4では、画像種別判定部30が臓器像の種別を自動判定し、画像種別判定部30が自動判定した種別に対応したガイダンス画像42が表示される。例えば、心臓の診断であれば、心尖部三腔像(A3C),心尖部二腔像(A2C),心尖部四腔像(A4C)などの代表的な断層像の種別の中から、画像種別判定部30が超音波画像28に対応した種別を判定する。そして、ガイダンス画像生成部40が画像種別判定部30によって判定された種別に対応したシェーマ図を選択してガイダンス画像42を生成する。

0096

なお、画像種別判定部30が自動判定した臓器像の種別をユーザが修正(変更)できるようにしてもよい。例えば、図13に示す変形例4において、医師や検査技師などのユーザが、表示断面を選択するメニュー画面を操作することにより、プルダウンメニュー(図2参照)で表示される表示断面の一覧の中から、超音波画像28内の心臓の断層像に対応した断面を選択して断面の種別を変更できるようにしてもよい。

0097

図14に示す変形例5では、代表点設定部50が超音波画像28内における複数の特徴点の設定位置を検出する。そして、代表点設定部50による複数の特徴点の検出結果が超音波画像28内に表示される。例えば、図14に例示する具体例のように、代表点設定部50によって検出された複数の特徴点52a〜52fに対応した位置が超音波画像28内に表示される。

0098

なお、代表点設定部50が検出した特徴点の位置をユーザが修正(変更)できるようにしてもよい。例えば、図14に示す変形例5において、ユーザが操作受付部90を操作して超音波画像28内に表示される各特徴点52の位置を修正して、修正後の特徴点の位置を指定できるようにしてもよい。

0099

以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態包含する。

0100

10プローブ、12送受信部、20超音波画像形成部、22ドプラ処理部、24データ記憶部、26フレーム選択部、30画像種別判定部、40ガイダンス画像生成部、50代表点設定部、60追跡点設定部、62追跡処理部、70ベクトル演算部、80表示画像形成部、82 表示部、90操作受付部、100 制御部。

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