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技術 ヒト化抗カリクレイン−2抗体

出願人 フレダックス・アクチエボラーグ
発明者 パー・オスカー・ヴィルヘルムソン・ティメマンアマンダ・トゥイ・トランスヴェンーエリク・ストランドウルポ・ユハニ・ラミンマキシェル・ショーストレム
出願日 2019年10月2日 (1年3ヶ月経過) 出願番号 2019-181801
公開日 2020年2月13日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-022470
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 微生物、その培養処理 酵素、微生物を含む測定、試験 突然変異または遺伝子工学 微生物による化合物の製造 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 ペプチド又は蛋白質 生物学的材料の調査,分析 医薬品製剤
主要キーワード 放射線ガイド 吸収線量率 制御放射 独占所有権 高周波交番磁界 付与エネルギー 局所エネルギ 当業技術分野
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月13日)のものです。
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図面 (20)

課題

前立腺癌治療および診断するための新たな治療薬剤ならびに方法を提供する。特に播種性悪性疾患、特に微小転移巣に対する相補的治療様式を提供する。

解決手段

ヒトカリクレイン−2(hk2)に対する結合特異性を持つ抗体ポリペプチドであって、特定の重鎖可変領域ならびに軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域および軽鎖可変領域は、1つまたはそれ以上のヒト抗体由来するフレームワークアミノ酸配列を含む抗体ポリペプチドを開示する。さらに、前立腺癌の診断および治療における前記抗体ポリペプチドの使用も開示する。

概要

背景

前立腺癌は、現在のところ男性の癌の最も一般的な形態である。前立腺は、男性にあるクルミサイズのであり、精液の成分である液体を産生する。前立腺は2つもしくはそれ以上の葉、または断片を有し、組織外層によって囲まれている。前立腺は、直腸の前の膀胱直下に位置し、尿道を取り囲んでいる。

前立腺癌の発生は、ヨーロッパ西部および米国において最も高い。腫瘍成長は、通常長期間の間に起こる過程である。前立腺癌は通常、穏やかな形態の癌である。実際のところ、前立腺癌と診断された男性の大多数生存し、回復し、少数の男性だけが、初期段階において転移する悪性形態の前立腺癌になる。この悪性形態の前立腺癌は、癌が被膜外組織に広がる前の、初期段階で診断される場合にだけ治療可能である。

今日、前立腺癌の診断およびモニターは、患者血液中の前立腺特異抗原(PSA)の濃度を測定することによって一般に実行される。異なる時点で実行した数回の連続的な測定において、PSAの濃度が著しく高い場合、前立腺癌の可能性があると判定される。この時点で、生検を実行して、前立腺癌を確認することができる。

PSA(別名カリクレインIII)は、237アミノ酸一本鎖からなるタンパク質であり、前立腺の分泌細胞において産生される。これらの分泌細胞は、前立腺全体に見ることができる。PSAは、前立腺癌に関してしっかりと確立され、良く研究されているマーカーである。健康細胞との比較により、PSAの産生は、悪性細胞においてより低く、過形成細胞においてより高い。実際にPSAの濃度が前立腺癌を患っている男性の血液中でより高いことは、むしろ矛盾している。しかしながら、1つの説明は、悪性細胞が劣化した細胞構造を有し、したがってPSAに対してより透過性であるということである。

前立腺癌の療法の標的として適している別の重要なセリンプロテアーゼは、ヒト腺性カリクレイン2(hK2)である。hK2をコードしている遺伝子は、PSAをコードしている遺伝子と共に第19染色体に位置する。hK2は、前立腺組織において、まさにPSAのように主に発現する。前立腺において、PSAは、不活性な前形態として存在し、hK2のペプチダーゼ作用によって活性化される。hK2に関する免疫組織化学的研究は、hK2が分化のレベルと関連して発現することが示されている。これは、hK2が、前立腺癌の状態の組織など低分化の組織においてより高い産生量で、および別の一般的な前立腺の問題である前立腺肥大症(BPH)の状態の組織など高分化の組織においてより低い産生量で発現することを意味する。

今日の前立腺癌の療法は、手術(例えば、根治的前立腺切除)、放射線療法近接照射療法および外照射療法を含む)、高密度焦点式超音波(HIFU)、化学療法、経口化学療法薬凍結手術(腫瘍を凍らせる)、ホルモン療法抗アンドロゲン療法など)、去勢または前述の組合せである。

これらの療法の大部分(手術および外照射療法)は、しかしながら原発腫瘍および大きい転移の治療にしか(または主に)有用でない。化学療法は、播種性の癌に使用されるが、これらの患者の大部分の場合、緩和効果および/または生存期間延長である。したが
って、播種性悪性疾患、特に微小転移巣の場合、相当な改善を達成するには他のまたは相補的治療様式が必要である。

抗体およびフラグメントなど標的化分子を使用する免疫療法または放射免疫療法などの療法は、播種性疾患の療法の可能性を与える。

したがって、前立腺癌を治療および診断するための新たな治療薬剤ならびに方法が必要とされている。

概要

前立腺癌を治療および診断するための新たな治療薬剤ならびに方法を提供する。特に播種性悪性疾患、特に微小転移巣に対する相補的な治療様式を提供する。ヒトカリクレイン−2(hk2)に対する結合特異性を持つ抗体ポリペプチドであって、特定の重鎖可変領域ならびに軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域および軽鎖可変領域は、1つまたはそれ以上のヒト抗体由来するフレームワークアミノ酸配列を含む抗体ポリペプチドを開示する。さらに、前立腺癌の診断および治療における前記抗体ポリペプチドの使用も開示する。なし

目的

本発明は、上で定義した1つもしくはそれ以上の、当技術分野における不十分な点ならびに不都合を単独でまたは任意の組合せで緩和、軽減もしくは除去することを模索し、添付の特許請求の範囲による治療薬剤および方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

ヒトカリクレイン−2(hK2)に対する結合特異性を持つ抗体ポリペプチドであって、(a)配列番号1および配列番号2および配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域ならびに/または(b)配列番号4および配列番号5および配列番号6のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、該重鎖可変領域および軽鎖可変領域は、1つまたはそれ以上のヒト抗体由来するフレームワークアミノ酸配列を含む、前記抗体ポリペプチド。

請求項2

マウス11B6抗体と比較して治療可能比の増強を呈する、請求項1に記載の抗体ポリペプチド。

請求項3

完全な抗体を含むまたはそれからなる、請求項1または2に記載の抗体ポリペプチド。

請求項4

Fvフラグメント(例えば一本鎖Fvおよびジスルフィド結合Fv)、Fab様フラグメント[例えばFabフラグメント、Fab’フラグメントおよびF(ab)2フラグメント]およびドメイン抗体(例えば単一VH可変ドメインまたはVL可変ドメイン)からなる群から選択される抗原結合フラグメントを含むまたはそれからなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項5

抗原結合性フラグメントは、scFvである、請求項4に記載の抗体ポリペプチド。

請求項6

フレームワークは、ヒト免疫グロブリンVH4遺伝子ファミリーの配列を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項7

フレームワーク配列は、VH4−28生殖細胞遺伝子由来である、請求項6に記載の抗体ポリペプチド。

請求項8

重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域のフレームワーク配列は、天然に存在しない、請求項1〜7のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項9

配列番号8のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖可変領域を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項10

配列番号9のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項11

配列番号8のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号9のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む、請求項9または10に記載の抗体ポリペプチド。

請求項12

重鎖定常領域またはその部分をさらに含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項13

.重鎖定常領域は、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4からなる群から選択される免疫グロブリンサブタイプのものである、請求項12に記載の抗体ポリペプチド。

請求項14

重鎖定常領域は、免疫グロブリンサブタイプIgG1のものである、請求項12に記載の抗体ポリペプチド。

請求項15

配列番号10のアミノ酸配列またはその部分を含むまたはそれからなる重鎖定常領域を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項16

軽鎖定常領域またはその部分をさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項17

軽鎖定常領域は、κまたはλ軽鎖のものである、請求項16に記載の抗体ポリペプチド。

請求項18

軽鎖定常領域は、κ軽鎖のものである、請求項17に記載の抗体ポリペプチド。

請求項19

配列番号11のアミノ酸配列またはその部分を含むまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項20

配列番号10のアミノ酸配列を含むもしくはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号11のアミノ酸配列を含むもしくはそれからなる軽鎖定常領域を含む、請求項18または19に記載の抗体ポリペプチド。

請求項21

配列番号12のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖を含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項22

配列番号13のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる軽鎖を含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項23

配列番号12のアミノ酸配列を含むもしくはそれからなる重鎖、および配列番号13のアミノ酸配列を含むもしくはそれからなる軽鎖を含む、請求項21または22に記載の抗体ポリペプチド。

請求項24

直接または間接的に治療部分に連結されている、請求項1〜23のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項25

治療部分は、1つまたはそれ以上の放射性同位元素を含むまたはそれからなる細胞障害性部分である、請求項24に記載の抗体ポリペプチド。

請求項26

1つまたはそれ以上の放射性同位元素は、β放射体、オージェ−放射体転換電子放射体、α放射体および低光子エネルギー放射体からなる群からそれぞれ独立に選択される、請求項25に記載の抗体ポリペプチド。

請求項27

1つまたはそれ以上の放射性同位元素は、薬剤付近において高線量の吸収を生じる局所吸収エネルギー放射パターンをそれぞれ独立に有する、請求項26に記載の抗体ポリペプチド。

請求項28

1つもしくはそれ以上の放射性同位元素は、90Y、32P、186Re/188Reのような長距離β放射体;166Ho、76As/77As、153Sm;131I、177Lu、67Cu、161Tbのような中距離β放射体;45Caまたは35Sまたは14Cのような低エネルギーβ放射体;51Cr、67Ga、99Tcm、111In、123I、125I、201Tlのような転換もしくはオージェ放射体;ならびに212Bi、213Bi、223Acおよび221Atのようなα放射体からなる群からそれぞれ独立に選択される、請求項26または27に記載の抗体ポリペプチド。

請求項29

放射性同位元素は、177Luである、請求項28に記載の抗体ポリペプチド。

請求項30

治療部分は、1つまたはそれ以上の細胞障害性薬を含むまたはそれからなる細胞障害性部分である、請求項24に記載の抗体ポリペプチド。

請求項31

1つまたはそれ以上の治療部分は、細胞増殖抑制薬;抗アンドロゲン薬コルチゾンおよびその誘導体ホスホン酸塩テストステロン−5−α−レダクターゼインヒビター;ホウ付加物サイトカインタプシガルジンおよびその代謝産物毒素サポリンまたはカリケアマイシンなど);化学療法剤代謝拮抗物質など);または前立腺癌の治療に有用な他の任意の細胞障害性薬からなる群からそれぞれ独立に選択される、請求項30に記載の抗体ポリペプチド。

請求項32

治療部分は、光子活性化療法中性子活性化療法、中性子誘導オージェ電子線療法、シンクロトロン照射療法または低エネルギーX線光子活性化療法のような活性化療法における使用に適する1つまたはそれ以上の部分を含むまたはそれからなる、請求項24に記載の抗体ポリペプチド。

請求項33

検出可能な部分をさらに含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載のる抗体ポリペプチド。

請求項34

検出可能な部分は、放射性同位元素を含むまたはそれからなる、請求項33に記載の抗体ポリペプチド。

請求項35

放射性同位元素は、99mTc、111In、67Ga、68Ga、72As,89Zr、123Iおよび201Tlからなる群から選択される、請求項34に記載の抗体ポリペプチド。

請求項36

放射性同位元素は、89Zrである、請求項34に記載の抗体ポリペプチド。

請求項37

86Y/90Yまたは124I/211Atのような一対の検出可能なおよび細胞障害性の放射性核種を含む、請求項1〜36のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項38

放射性同位元素は、検出可能な部分として、さらに細胞障害性部分として集学的方式で同時に作用することが可能である、請求項37に記載の抗体ポリペプチド。

請求項39

検出可能な部分は、常磁性同位元素を含むまたはそれからなる、請求項33に記載の抗体ポリペプチド。

請求項40

常磁性同位元素は、157Gd、55Mn、162Dy、52Crおよび56Feからなる群から選択される、請求項34に記載の抗体ポリペプチド。

請求項41

検出可能な部分は、SPECT、PET、MRI光学または超音波画像診断のような画像診断技術によって検出可能である、請求項33〜40のいずれかに1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項42

治療部分および/または検出可能な部分は、連結部分を介して間接的に抗体ポリペプチドに繋がれている、請求項24〜41のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項43

連結部分は、キレート化剤である、請求項34に記載の抗体ポリペプチド。

請求項44

キレート化剤は、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10四酢酸DOTA)の誘導体、デフェロキサミンDFO)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)の誘導体、S−2−(4−イソチオシアナトベンジル)−1,4,7−トリアザシクロノナン−1,4,7三酢酸(NOTA)の誘導体および1,4,8,11−テトラアザシクロドデカン−1,4,8,11四酢酸(TETA)の誘導体からなる群から選択される、請求項34に記載の抗体ポリペプチド。

請求項45

薬剤のinvivo半減期を増加させるための部分をさらに含む、請求項1〜44のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項46

invivo半減期を増加させるための部分は、ポリエチレングリコール(PEG)、ヒト血清アルブミングリコシル化基、脂肪酸およびデキストランからなる群から選択される、請求項45に記載の抗体ポリペプチド。

請求項47

単離された核酸分子であって、請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド、またはそのポリペプチド鎖成分をコードする前記単離された核酸分子。

請求項48

cDNA分子である、請求項47に記載の核酸分子。

請求項49

配列番号14および/または配列番号15のヌクレオチド配列を含む、請求項47または48に記載の核酸分子。

請求項50

ベクターであって、請求項47〜49のいずれか1項に記載の核酸分子を含む前記ベクター。

請求項51

発現ベクターである、請求項50に記載のベクター。

請求項52

組換え宿主細胞であって、請求項47〜49のいずれか1項に記載の核酸分子または請求項50もしくは51に記載のベクターを含む、前記組換え宿主細胞。

請求項53

細菌細胞である、請求項52に記載の宿主細胞

請求項54

哺乳動物細胞である、請求項52に記載の宿主細胞。

請求項55

ヒト細胞である、請求項54に記載の宿主細胞。

請求項56

請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体または抗原結合フラグメントを産生する方法であって、コードされている該抗体またはその抗原結合フラグメントの発現が可能な条件下で、請求項52〜55のいずれか1項において定義される宿主細胞を培養する工程を含む前記方法。

請求項57

医薬組成物であって、請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドおよび薬学的に許容できる賦形剤希釈剤または担体を含む前記医薬組成物。

請求項58

非経口投与に適している、請求項57に記載の医薬組成物。

請求項59

キットであって、請求項57または58に記載の医薬組成物を含む前記キット。

請求項60

医薬における使用のための、請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項61

前立腺癌の治療および/または診断における使用のための、請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項62

治療しようとする前立腺癌は、非限局性(すなわち播種性)前立腺癌である、請求項61に記載の抗体ポリペプチド。

請求項63

治療しようとする前立腺癌は、転移性前立腺癌、場合により微小転移性前立腺癌である、請求項62に記載の抗体ポリペプチド。

請求項64

治療しようとする転移性前立腺癌は、リンパ系転移;骨(脊椎椎骨骨盤肋骨を含む)の転移;骨盤、直腸膀胱尿道内転移である、請求項63に記載の抗体ポリペプチド。

請求項65

患者は前立腺癌であり、前立腺癌の診断時および/または治療時に70、65、60、55、50、45、40未満、またはより若い、請求項61〜64のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項66

患者は、親または兄弟のような親族が、前立腺癌であると以前に診断されたことを特徴とする、請求項61〜65のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項67

治療しようとする前立腺癌は、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)である、請求項61〜66のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチド。

請求項68

前立腺癌の治療および/または診断用医薬品の製造における、請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドの使用。

請求項69

患者における前立腺癌の治療の方法であって、請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドを治療上有効な量で投与する工程を含む前記方法。

請求項70

患者における癌の治療または診断の方法であって、請求項1〜46のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドを診断上有効な量で投与する工程を含む前記方法。

請求項71

治療しようとする前立腺癌は、非限局性(すなわち播種性)前立腺癌である、請求項69または70に記載の方法。

請求項72

治療しようとする前立腺癌は、転移性前立腺癌、場合により微小転移性前立腺癌である、請求項71に記載の方法。

請求項73

治療しようとする転移性前立腺癌は、リンパ系の転移;骨(脊椎、椎骨、骨盤、肋骨を含む)の転移;骨盤、直腸、膀胱、尿道内転移である、請求項72に記載の方法。

請求項74

患者は前立腺癌であり、前立腺癌の診時断および/または治療時に70、65、60、55、50、45、40歳未満、またはより若い、請求項69〜73のいずれか1項に記載の方法。

請求項75

患者は、父親または兄弟のような親族が、前立腺癌であると以前に診断されたことを特徴とする、請求項69〜74のいずれか1項に記載の方法。

請求項76

治療しようとする前立腺癌は、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)である、請求項69〜75のいずれか1項に記載の方法。

請求項77

抗体ポリペプチドの投与後に患者に対して放射線ガイド下手術を実行して、前立腺癌細胞摘出する、請求項69〜76のいずれか1項に記載の方法。

請求項78

対象の血液における前立腺腫瘍細胞のinvitro検出方法であって:(a)試験する対象から血液のサンプルを得る工程と;(b)場合により、該血液サンプル中に存在する細胞を抽出および/または精製する工程と;(c)請求項1〜47のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドを、該血液サンプル中に存在する細胞と接触させる工程と;(d)該抗体ポリペプチドが遊離hK2に結合するかどうか決定する工程とを含み、遊離hK2に対する該抗体ポリペプチドの結合は、対象の血液における前立腺腫瘍細胞の存在を示す、前記方法。

請求項79

対象の組織における前立腺腫瘍細胞のinvitro検出方法であって:(a)試験する対象から組織のサンプルを得る工程と;(b)場合により、該組織サンプル中に存在する細胞を抽出および/または精製する工程と;(c)請求項1〜47のいずれか1項に記載の抗体ポリペプチドを、該組織サンプル中に存在する細胞と接触させる工程と;(d)該抗体ポリペプチドが遊離hK2に結合するかどうか決定する工程とを含み、遊離hK2に対する該抗体ポリペプチドの結合が、対象の組織における前立腺腫瘍細胞の存在を示す、前記方法。

請求項80

組織サンプルは、組織学的サンプルである、請求項79に記載の方法。

請求項81

工程(d)は、ELISAによって実行される、請求項78〜80のいずれか1項に記載の方法。

請求項82

サンプルにおける前立腺腫瘍細胞を定量する工程をさらに含む、請求項78〜81のいずれか1項に記載の方法。

請求項83

対象において前立腺癌を診断するための、請求項78〜82のいずれか1項に記載の方法。

請求項84

本明細書を参照して本明細書に実質的に記載される抗体ポリペプチド。

請求項85

本明細書を参照して本明細書に実質的に定義される、単離された核酸分子。

請求項86

本明細書を参照して本明細書に実質的に定義されるベクター。

請求項87

本明細書を参照して本明細書に実質的に定義される宿主細胞。

請求項88

本明細書を参照して本明細書に実質的に定義される、抗体ポリペプチドを産生する方法。

請求項89

本明細書を参照して本明細書に実質的に記載される医薬組成物。

請求項90

本明細書を参照して本明細書に実質的に記載される、前立腺癌の治療および/または診断における使用のための抗体ポリペプチド。

請求項91

本明細書を参照して本明細書に実質的に記載される、患者における前立腺癌の治療および/または診断の方法。

請求項92

本明細書を参照して本明細書に実質的に記載される、対象における前立腺腫瘍細胞のinvitro検出方法。

技術分野

0001

本発明は一般に、治療および診断薬剤ならびに方法の分野、特に前立腺癌の分野に関する。

背景技術

0002

前立腺癌は、現在のところ男性の癌の最も一般的な形態である。前立腺は、男性にあるクルミサイズのであり、精液の成分である液体を産生する。前立腺は2つもしくはそれ以上の葉、または断片を有し、組織外層によって囲まれている。前立腺は、直腸の前の膀胱直下に位置し、尿道を取り囲んでいる。

0003

前立腺癌の発生は、ヨーロッパ西部および米国において最も高い。腫瘍成長は、通常長期間の間に起こる過程である。前立腺癌は通常、穏やかな形態の癌である。実際のところ、前立腺癌と診断された男性の大多数生存し、回復し、少数の男性だけが、初期段階において転移する悪性形態の前立腺癌になる。この悪性形態の前立腺癌は、癌が被膜外組織に広がる前の、初期段階で診断される場合にだけ治療可能である。

0004

今日、前立腺癌の診断およびモニターは、患者血液中の前立腺特異抗原(PSA)の濃度を測定することによって一般に実行される。異なる時点で実行した数回の連続的な測定において、PSAの濃度が著しく高い場合、前立腺癌の可能性があると判定される。この時点で、生検を実行して、前立腺癌を確認することができる。

0005

PSA(別名カリクレインIII)は、237アミノ酸一本鎖からなるタンパク質であり、前立腺の分泌細胞において産生される。これらの分泌細胞は、前立腺全体に見ることができる。PSAは、前立腺癌に関してしっかりと確立され、良く研究されているマーカーである。健康細胞との比較により、PSAの産生は、悪性細胞においてより低く、過形成細胞においてより高い。実際にPSAの濃度が前立腺癌を患っている男性の血液中でより高いことは、むしろ矛盾している。しかしながら、1つの説明は、悪性細胞が劣化した細胞構造を有し、したがってPSAに対してより透過性であるということである。

0006

前立腺癌の療法の標的として適している別の重要なセリンプロテアーゼは、ヒト腺性カリクレイン2(hK2)である。hK2をコードしている遺伝子は、PSAをコードしている遺伝子と共に第19染色体に位置する。hK2は、前立腺組織において、まさにPSAのように主に発現する。前立腺において、PSAは、不活性な前形態として存在し、hK2のペプチダーゼ作用によって活性化される。hK2に関する免疫組織化学的研究は、hK2が分化のレベルと関連して発現することが示されている。これは、hK2が、前立腺癌の状態の組織など低分化の組織においてより高い産生量で、および別の一般的な前立腺の問題である前立腺肥大症(BPH)の状態の組織など高分化の組織においてより低い産生量で発現することを意味する。

0007

今日の前立腺癌の療法は、手術(例えば、根治的前立腺切除)、放射線療法近接照射療法および外照射療法を含む)、高密度焦点式超音波(HIFU)、化学療法、経口化学療法薬凍結手術(腫瘍を凍らせる)、ホルモン療法抗アンドロゲン療法など)、去勢または前述の組合せである。

0008

これらの療法の大部分(手術および外照射療法)は、しかしながら原発腫瘍および大きい転移の治療にしか(または主に)有用でない。化学療法は、播種性の癌に使用されるが、これらの患者の大部分の場合、緩和効果および/または生存期間延長である。したが
って、播種性悪性疾患、特に微小転移巣の場合、相当な改善を達成するには他のまたは相補的治療様式が必要である。

0009

抗体およびフラグメントなど標的化分子を使用する免疫療法または放射免疫療法などの療法は、播種性疾患の療法の可能性を与える。

0010

したがって、前立腺癌を治療および診断するための新たな治療薬剤ならびに方法が必要とされている。

発明が解決しようとする課題

0011

したがって、本発明は、上で定義した1つもしくはそれ以上の、当技術分野における不十分な点ならびに不都合を単独でまたは任意の組合せで緩和、軽減もしくは除去することを模索し、添付の特許請求の範囲による治療薬剤および方法を提供することによって少なくとも上述の問題を解決する。

課題を解決するための手段

0012

本発明の第1の態様は、ヒトカリクレイン−2(hK2)に対する結合特異性を持つ抗
ポリペプチドであって、
(a)配列番号1および配列番号2および配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDRH1: SDYAWN 配列番号1
CDRH2: YISYSGSTTYNPSLKS 配列番号2
CDRH3: GYYYGSGF 配列番号3
ならびに/または
(b)配列番号4および配列番号5および配列番号6のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDRL1: KASESVEYFGTSLMH 配列番号4
CDRL2: AASNES配列番号5
CDRL3: QQTRKVPYT 配列番号6
を含み、重鎖可変領域および軽鎖可変領域は、1つまたはそれ以上のヒト抗体由来するフレームワークアミノ酸配列を含む、抗体ポリペプチドを提供する。

0013

上記の6つのアミノ酸配列は、Kabatら、(1991年)Sequences of Immunological Interest、第5版、NIH、Bethesda、MD(その開示を参照によって本明細書に組み入れる)にしたがって定義されるように、本発明の抗体ポリペプチドの相補性決定領域(CDR)を表す。

0014

「抗体ポリペプチド」には、実質的に完全な抗体分子一本鎖抗体ダイアボディ二重特異性抗体抗体重鎖抗体軽鎖、抗体重鎖および/または軽鎖ホモ二量体およびヘテロ二量体、ならびに抗原結合フラグメントおよびその誘導体を含める。

0015

本明細書では用語「アミノ酸」は、遺伝的にコードされている標準的な20アミノ酸およびそれに対応する「D」体(天然の「L」体と比較する)の立体異性体、ω−アミノ酸、他の天然に存在するアミノ酸、非正規なアミノ酸(例えばα、α二置換アミノ酸、N−アルキルアミノ酸等)ならびに化学的誘導体化されたアミノ酸を含む(下記参照)。

0016

アラニン」または「Ala」または「A」のようにアミノ酸が具体的に挙げられている場合、明確に記述されない限り、その用語は、L−アラニンとD−アラニンの両方のことを指す。ポリペプチドによって望ましい機能特性が保持される限り、他の非正規なアミノ酸も、本発明のポリペプチドに適切な成分になることができる。示したペプチドについて、コードされた各アミノ酸残基は、必要に応じて、一文字指定によって表され、従来の
アミノ酸の慣用名に対応する。

0017

一実施形態において、本明細書に定義したポリペプチドは、L−アミノ酸を含むまたはそれからなる。

0018

本発明の抗体ポリペプチドは、hK2に対する特異性を呈する。

0019

典型的なhK2配列は、以下のワールドワイドウェブアドレス
ensembl.org/Homo_sapiens/Transcript/Sequence_Protein?g=ENSG00000167751;r=19:51376689−51383822;t=ENST00000325321
で見ることができるアンサンブルデータベースにあるように、転写産物:KLK2−201(ENST00000325321)、遺伝子産物ENSG00000167751と記述され、以下の配列:
MWDLVLSIALSVGCTGAVPIQRIVGGWE CEKHSQPWQV AVYSHGAHC GGVLVHPQWVLTAAHCLKKN SQVWLGRHNLFEPEDTGQRVPVSHSFPHPLYNMSLLKHQS
LRPDEDSSHD LMLLRLSEPKITDVVKVLGLPTQEPALGT TCYASGWGSI EPEEFLRPRSLQCVLHLLS NDMCARAYSE KVTFMLCAGLWTGGKDTCGGDSGGPLVCN GVLQGISWGPEPCALPEKP AVYTKVVHYR KWIKDTIAANP
[配列番号7]
を有する(成熟した、活性なhK2タンパク質の配列に下線を施し、その配列は、N末端においてシグナルペプチドおよびプロペプチド配列が前にある)。

0020

精漿に見られるhK2の大部分は、不活性であり、プロテインCインヒビターPCI)と複合体形成している。hK2が、他の細胞外プロテアーゼインヒビターと複合体を形成することも考えられる。In vitro研究は、hK2がα2−抗プラスミン(α2−AP)、ACT、AMG、抗トロンビンIII(ATIII)、C1不活化因子およびプラスミノーゲンアクチベーターインヒビター−1(PAI−1)に結合できることを示す。

0021

一実施形態において、抗体ポリペプチドは、複合型のhK2アイソフォームと比較して、遊離(すなわち、非複合型)hK2アイソフォームに対する特異性を有する。遊離hK2アイソフォームに対する特異性がある結合部分は、遊離hK2アイソフォーム上で露出しているが、複合型hK2アイソフォーム上で露出していないエピトープに対する結合特異性を有し、これは直鎖状またはコンフォメーションを有する(すなわち、非直鎖状)エピトープであることがある。例えば、抗体ポリペプチドは、遊離hK2においては露出しているが、hK2がPCIと複合体形成している場合に精液に存在する形態のような複合型アイソフォームにおいては露出していない、hK2の触媒溝の一部である1つまたはそれ以上のアミノ酸残基を含むエピトープに対する特異性を有していてよい。hK2のエピトープマッピングについては、Vaisanenら、Clinical Chemistry 50:9、1607〜1617頁(2004年)に記述され、その開示を参照によって本明細書に組み入れる。

0022

hK2タンパク質のさらなる例は、以下の受託番号によって同定される:
(a)GenBank:AAF08277.1;
(b)GenBank:AAF08275.1;および
(c)UniProtKB/Swiss−Prot:P20151.1

0023

組換えhK2の産生については、Lovgrenら、1999年、Eur.J.Biochem.266:1050〜5頁に記述される(その開示を参照によって本明細書に組み入れる)。

0024

「特異性」とは、抗体ポリペプチドが、in vivo、すなわち人体においてhK2が存在する生理的条件下で、hK2に結合可能であることを意味する。好ましくは、抗体ポリペプチドは、in vivoで他のどんなタンパク質にも結合しない。

0025

そのような結合特異性は、hK2を発現するトランスフェクトした細胞を使用するELISA、免疫組織化学、免疫沈降ウェスタンブロットおよびフローサイトメトリーのような当技術分野において周知の方法によって決定することができる。有利なことに、抗体ポリペプチドは、hK2に選択的に結合することが可能であり、すなわち、その抗体は別のタンパク質(特に、前立腺特異抗原またはPSAのような他のカリクレイン)よりhK2に少なくとも10倍強く結合する。好ましくは、抗原ポリペプチドは、in vivoでPSAに結合しない。

0026

hK2に対する特異性を持つマウス抗体は、当業者に公知である。例えば、Vaisanenら、2004年、Clinical Chemistry 50(9):1607〜1617頁は、マウスにおけるhK2に対する特異性を持つモノクローナル抗体の産生について記述している(その開示を参照によって本明細書に組み入れる)。「11B6」および「7D7」と称される2つの抗体は、hK2に対して選択的であると述べられる。

0027

マウス抗体11B6の重鎖および軽鎖成分のアミノ酸配列は、国際出願PCT/GB2012/052675(WO2013/061083;その開示全体を参照によって本明細書に組み入れる)に開示され;特に、その中の配列番号4および5を参照のこと。

0028

本発明の抗体ポリペプチドは、11B6抗体の選択されたヒト化バージョンに基づき、それは予想外の好ましい特性を呈する。

0029

特に、本発明のヒト化抗体は、CDR配列が得られたマウス親11B6抗体(m11B6)と比較して治療可能比の増強を呈する(実施例6を参照のこと)。

0030

「治療可能比の増強」とは、本発明の抗体ポリペプチド(11B6抗体のヒト化形態)が、前立腺腫瘍の患者に投与される場合に、マウス親11B6抗体(同じ放射活性および投与ルートで比較する)より高い比の腫瘍吸収線量対(健常)骨髄吸収線量が得られることを意味する。腫瘍対骨髄の吸収線量の比は、実施例6に記述される方法を使用して算出できる。

0031

本発明の抗体の予想外に良好な治療プロファイルは、より高い放射線量(吸収線量)を使用することを可能にし、健康な組織および臓器に対する副作用または「副次的損傷」を増加させることなく、前立腺癌の治療においてより大きな効能をもたらす。

0032

ヒト化(再構築またはCDR移植とも称する)は、異種供給源由来(一般に、マウスなど齧歯動物由来)モノクローナル抗体の免疫原性を減少させ、ヒト免疫系の活性化を改善するための技術である(AlmagroおよびFransson、2008年、Frontiers in Bioscience 13:1619〜1633頁による総説を参照のこと;その開示を参照によって本明細書に組み入れる)。いくつものヒト化モノクローナル抗体臨床試験中であり、いくつかは薬物として使用される承認を得ている。分子生物学の技術を使用して操作したモノクローナル抗体を産生する技法は比較的直接的であ
るが、ヒトフレームワークへの齧歯目の相補性決定領域(CDR)の単純な移植では、起源モノクローナル抗体の結合親和性および特異性を必ずしも再構成しない。抗体をヒト化するためには、ヒト化抗体の設計は、起源分子の機能を再生させるにあたって重要な工程である。

0033

ヒト化抗体の設計は、使用しようとするCDRの範囲および使用しようとするヒトフレームワークを含めたいくつかの鍵となる選択肢を含む。しかし、親抗体の特異性を保持するためには、ヒトフレームワーク領域に齧歯目mAb由来残基を1つまたはそれ以上置換する(いわゆる復帰突然変異)ことも重要になる。必要な復帰突然変異の位置を同定するには、詳細な配列/構造分析を必要とする。近年では、ファージライブラリを使用して、選んだ位置でアミノ酸を変化させてきた。同様に、齧歯目のCDRを移植するのに最適なヒトフレームワークを選ぶために、多くの手法が使用されてきた。初期実験は、齧歯目のモノクローナル抗体に対する配列同一性に関係なく、よく特徴づけられたヒトモノクローナル抗体の限られたサブセット(しばしば構造が利用可能であった)を使用した(いわゆる固定フレームワーク手法)。いくつかのグループは、齧歯目の可変領域に対して高いアミノ酸配列同一性相同性マッチングまたはベストフィット)を持つ可変領域を使用し;他のグループは共通のまたは生殖細胞系配列を使用し、一方でさらに他のグループは、異なるいくつかのヒトモノクローナル抗体から各軽鎖もしくは重鎖可変領域のフレームワーク配列のフラグメントを選択する。齧歯目の表面残基をヒトモノクローナル抗体に見られる最も一般的な残基と置きかえる(「再表面化(resurfacing)」または「化粧張り(veneering)」)および異なる定義のCDRの範囲を使用するヒト化の手法も開発されている。

0034

しかしながら、抗体ヒト化の大規模研究にもかかわらず、いくつかの齧歯目モノクローナル抗体は、ヒト化が困難であることが判明した。

0035

本発明の抗体ポリペプチドの開発は、フレームワーク領域だけでなくいくつかのCDRにおいても復帰突然変異を必要とした(下記の実施例1を参照のこと)。したがって、配列番号1〜6で上に表される6つのCDR配列は、マウス抗hK2抗体11B6から得られるが、マウス親抗体と比較してCDRH2(配列番号2)およびCDRL1(配列番号4)に突然変異を含有する。CDR中のこれらの突然変異は、11B6のヒト化バージョンにおける最適な特異性および安定性を得るために作製された。

0036

一実施形態において、本発明の抗体ポリペプチドは、0.1×10−9Mより大きいKDでhK2に結合する。

0037

相互作用(抗体とリガンドとの相互作用など)の全体的な親和性(KD)ならびに会合速度(ka)および解離速度(kd)を測定する方法は、当業者に周知である。典型的なin vitroの方法については、下記の実施例3に記述される。フローサイトメトリーに基づく方法を使用することも考えられる(Sklarら、2002年、Annu Rev Biophys Biomol Struct、31:97〜119頁;その開示を参照によって本明細書に組み入れる)。

0038

有利には、本発明の抗体ポリペプチドは、hK2に対する1.0×10−10M未満の親和性(KD)、例えば9.0x10−11M、8.0x10−11M、7.0x10−11M、6.0x10−11M、5.0x10−11M、4.0x10−11M、3.0x10−11M、2.0x10−11M未満または1.0x10−11M未満のKDを有する。

0039

本発明の抗体ポリペプチドが、抗体重鎖、抗体軽鎖、抗体重鎖および/または軽鎖のホ
二量体およびヘテロ二量体、ならびに抗原結合フラグメントおよびその誘導体を構成できることは、当技術に熟達した者には認識されよう。

0040

一実施形態において、抗体ポリペプチドは、IgAIgDIgEIgGまたはIgM分子のような完全(すなわちすべて揃った)抗体を含むまたはそれからなる。

0041

有利には、抗体ポリペプチドは、完全なIgG分子または抗原結合フラグメントもしくはその誘導体を含むまたはそれからなる。

0042

IgG分子は、任意の公知のサブタイプ、例えばIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4であってもよい。

0043

抗体の「抗原結合フラグメントおよび誘導体」には、Fvフラグメント(例えば一本鎖Fvおよびジスルフィド結合Fv)、Fab様フラグメント[例えばFabフラグメント、Fab’フラグメントおよびF(ab)2フラグメント]およびドメイン抗体(例えば単一VH可変ドメインまたはVL可変ドメイン)を含める。

0044

例えば、抗体ポリペプチドは、scFvまたはFabフラグメントを含んでいるかまたはそれからなっていてもよい。

0045

本発明の抗体ポリペプチドをさらに特徴づけている特徴は、重鎖および軽鎖可変領域における1つまたはそれ以上のヒト抗体に由来するフレームワークアミノ酸配列の存在である。

0046

「フレームワーク配列」には、CDR以外の重鎖および軽鎖可変ドメインの領域を含める。
一般に、各可変ドメインは、4つのフレームワーク領域を含むことになり、FR1〜FR4と称され、その中にCDR配列が位置する:
FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4

0047

フレームワーク領域のアミノ酸配列は、完全にヒトの配列であっても、または1つもしくはそれ以上の復帰突然変異を含有していてもよい(すなわち、ヒトフレームワークに存在するアミノ酸配列を、CDRが由来する齧歯目の可変ドメイン内の対応する位置に見られるアミノ酸で置換することができる)ことはいうまでもない。結果的に、本発明の抗体ポリペプチドの重鎖ならびに/または軽鎖可変ドメインのFR1、FR2、FR3および/もしくはFR4の配列は、天然には存在しない配列であることがある。

0048

一実施形態において、抗体ポリペプチドのフレームワーク配列は、1つまたはそれ以上のヒト抗体に由来するフレームワーク領域と少なくとも70%、例えば少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはより高い配列同一性を共有する。したがって、抗体ポリペプチドは、ヒト抗体のFR1領域と少なくとも70%の配列同一性を共有する重鎖FR1領域を含むことができる。しかしながら、抗体ポリペプチドの重鎖および軽鎖が、異なるヒト抗体のフレームワーク領域と配列同一性を共有できることはいうまでもない。

0049

パーセント同一性は、例えば、Expasy機関イト(http://www.ch.embnet.org/software/LALIGN_form.html)にあ
るLALIGNプログラム[HuangおよびMiller、Adv.Appl.Math.(1991年)12:337〜357頁]により、パラメータとしてグローバルアラインメントオプションスコア行列BLOSUM62、開始ギャップペナルティ−14、
延長ギャップペナルティ−4を使用して決定することができる。別法として、2つのポリペプチド間のパーセント配列同一性は、適切なコンピュータプログラム、例えばウィスコシン大学Genetic Computing GroupのGAPプログラムを使用して決定することができ、パーセント同一性が、配列が最適に整列されたポリペプチドに対して算出されることはいうまでもない。

0050

別法として整列化は、Clustal Wプログラム(Thompsonら、1994年、Nucl.Acid Res.22:4673〜4680頁に記載される、参照によって本明細書に組み入れる)を使用して実施することができる。使用したパラメータは、以下の通りである:
高速ペアワイズ整列化パラメータ:K組(ワード)サイズ;1、ウィンドウサイズ;5、ギャップペナルティ;3、トップダイアゴナル数;5。スコア法:xパーセント。
多重整列化パラメータ:ギャップ開始ペナルティ;10、ギャップ伸長ペナルティ;0.05。
・スコア行列:BLOSUM。

0051

別法として、BESTFITプログラムを使用して、局所配列整列化を決定することができる。

0052

一実施形態において、本発明の抗体ポリペプチドの重鎖可変ドメインのフレームワーク配列は、ヒト免疫グロブリンVH4遺伝子ファミリーにコードされている。

0053

例えば、フレームワーク配列は、少なくとも一部にはVH4−28生殖細胞遺伝子にコードされている(例えば、FR1、FR2およびFR3はVH4−28にコードされ、FR4はJH1にコードされている)。

0054

したがって、一実施形態において、抗体ポリペプチドは、配列番号8のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖可変領域を含んでいるかまたはそれからなっていてもよい:QVQLQESGPGLVKPSDTLSLTCAVSGNSITSDYAWNWIRQPPGKGLEWIGYISYSGSTTYNPSLKSRVTMSRDTSKNQFSLKLSSVTAVDTAVYYCATGYYYGSGFWGQGTLVTVSS
[配列番号8]

0055

一実施形態において、本発明の抗体ポリペプチドの軽鎖可変ドメインのフレームワーク配列は、ヒト免疫グロブリンκV4遺伝子ファミリーにコードされている。

0056

例えば、フレームワーク配列は、少なくとも一部にはIgkV4−B3生殖細胞遺伝子にコードされている(例えば、FR1、FR2およびFR3はIgkV4−B3にコードされ、FR4はJK2にコードされている)。

0057

したがって、一実施形態において、抗体ポリペプチドは、配列番号9のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる軽鎖可変領域を含んでいるかまたはそれからなっていてもよい:DIVLTQSPDSLAVSLGERATINCKASESVEYFGTSLMHWYQQKPGQPPKLLIYAASNRESGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQTRKVPYT FGQGTKLEIK
[配列番号9]

0058

「少なくとも一部」には、フレームワーク配列が、参照遺伝子にコードされる少なくとも10個の連続するアミノ酸、例えば少なくとも20個の連続するアミノ酸を含むことを含める。1つまたはそれ以上だがすべてではないFR領域が、参照遺伝子にコードされる
(例えば、FR1およびFR2が参照遺伝子にコードされるが、FR3はコードされない)ことも含める。

0059

好ましい実施形態において、抗体ポリペプチドは、配列番号8のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖可変領域、および配列番号9のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる軽鎖可変領域を含む。

0060

場合により、本発明の抗体ポリペプチドは、重鎖定常領域またはその一部をさらに含む。

0061

一実施形態において、抗体ポリペプチドは、IgG重鎖(IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4重鎖など)のCH1、CH2および/またはCH3領域を含む。したがって、抗体ポリペプチドは、IgG1重鎖由来の定常領域の一部または全部を含むことができる。例えば、抗体ポリペプチドは、CH1およびCL定常領域を含むFabフラグメントであってもよい。

0062

一実施形態において、抗体ポリペプチドは、抗体Fc領域を含むことができる。Fc部分が、IgG抗体に由来する、または異なるクラスの抗体(IgM、IgA、IgDまたはIgEなど)に由来することは、当業者には認識されよう。一実施形態において、Fc領域はIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4抗体に由来する。

0063

Fc領域は、天然に存在する(例えば内生的に産生される抗体の一部)ものであっても、または人工的(例えば、天然に存在するFc領域と比較して1つもしくはそれ以上の点突然変異および/またはCH2ドメイン内の炭水化物部分に修飾を含む)なものであってもよい。FcRに結合する能力を改善する点突然変異を持つFc領域は、例えば血清半減期改変することにより、またはADCCおよびCDCに関係するFcγ受容体(FcγR)に対する結合を変化させる(すなわち、増強または減少させる)ことにより有利になることがある。

0064

有利なことに、抗体ポリペプチドは、配列番号10のアミノ酸配列、またはその一部を含むことができる:
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
[配列番号10]

0065

場合により、本発明の抗体ポリペプチドは、軽鎖定常領域またはその一部をさらに含む。

0066

一実施形態において、抗体ポリペプチドは、IgG軽鎖のCL領域(κまたはλ軽鎖など)を含む。

0067

例えば、抗体ポリペプチドは、配列番号11のアミノ酸配列、またはその一部を含むことができる:
RTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
[配列番号11]

0068

有利には、抗体ポリペプチドは、配列番号10のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる重鎖定常領域、および配列番号11のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる軽鎖定常領域を含む。

0069

好ましい一実施形態において、本発明の抗体ポリペプチドは、
(a)配列番号12のアミノ酸配列を含むもしくはそれからなる重鎖(可変領域は太字体およびCDR配列は囲んだイタリックである)



および/または

0070

(b)配列番号13のアミノ酸配列を含むもしくはそれからなる軽鎖(可変領域は太字体およびCDR配列は囲んだイタリックである)



を含む。

0071

例えば、抗体ポリペプチドは、配列番号12の重鎖2つおよび配列番号13の軽鎖2つを含んでいるかまたはそれからなっていてもよく、それらはジスルフィド架橋によって互いに繋がれて、典型的なIgG抗体構造を形成する。

0072

本発明の抗体ポリペプチドは、修飾または誘導体化した1つまたはそれ以上のアミノ酸を含んでいるかまたはそれからなっていてもよい。

0073

1つまたはそれ以上のアミノ酸の化学誘導体は、官能側基との反応によって達成することができる。そのような誘導体化した分子には、例えば、遊離アミノ基を誘導体化したアミン塩酸塩、p−トルエンスルホニル基カルボベンゾキシ基、t−ブチルオキシカルボニル基、クロロアセチル基またはホルミル基を形成する分子がある。遊離カルボキシ基は誘導体化されて、塩、メチルおよびエチルエステルまたは他の型のエステルならびにヒドラジドを形成することができる。遊離水酸基は誘導体化されて、O−アシルまたはO−アルキル誘導体を形成することができる。20種の標準アミノ酸の天然に存在するアミノ酸誘導体を含有するペプチドも化学誘導体に含める。例えば:4−ヒドロキシプロリンプロリンと置換できる;5−ヒドロキシリシンリジンと置換できる;3−メチルヒスチジンをヒスチジンと置換できる;ホモセリンセリンおよびオルニチンをリジンと置換できる。必要な活性が維持される限り、誘導体は1つもしくはそれ以上の付加または欠失を含有するペプチドも含む。他に含まれる修飾は、アミド化アミノ末端アシル化(例えばアセチル化またはチオグリコール酸アミド化)、末端カルボキシルアミド化(例えばアンモニアまたはメチルアミンによる)、などの末端修飾である。

0074

ペプチド模倣体化合物も有用であることは、当技術に熟達した者にはさらに認識されよう。用語「ペプチド模倣体」とは、治療薬剤として特定のペプチドのコンフォメーションおよび所望の特徴を模倣する化合物のことを指す。

0075

例えば、前記ポリペプチドは、アミノ酸残基がペプチド結合(−CO−NH−)で繋がれている分子だけでなくペプチド結合が逆転している分子も含む。そのようなレトロインベルソ(retro-inverso)ペプチド模倣体は、例えばMeziereら(1997年)J
.Immunol.159、3230〜3237頁に記述されるそれなど当技術分野において公知の方法を使用して作ることができ、これは参照によって本明細書に組み入れてある。この手法は、側鎖の向きは変えない骨格の変化を含むペプチドを製作する工程を含
む。CO−NHペプチド結合の代わりにNH−CO結合を含有するレトロインバース(Retro-inverse)ペプチドは、タンパク質分解に対し、より一層抵抗性である。別法として
、前記ポリペプチドは、ペプチド模倣体化合物であってもよく、アミノ酸残基の1つまたはそれ以上は、従来のアミド結合の場所において−y(CH2NH)−結合によって連結されている。

0076

さらに別法として、アミノ酸残基の炭素原子間に間隔を保持する適切なリンカー部分が使用される場合、ペプチド結合は全く不要になり;ペプチド結合と実質的に同じ荷電分布および実質的に同じ平面性を有することは、リンカー部分にとって有利になる。

0077

エキソタンパク質分解性消化に対する感受性を減少させるために、前記ポリペプチドは、好都合には、そのNまたはC末端ブロックできることはいうまでもない。

0078

D−アミノ酸およびN−メチルアミノ酸のような様々なコードされていないまたは修飾したアミノ酸を使用して、哺乳動物のペプチドも修飾した。加えて、推定される生理活性型コンフォメーションを、環化などの共有結合修飾によってまたはラクタムもしくは他の型の架橋の組み込みによって安定化することができ、例えば、Veberら、1978年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:2636頁およびThursellら、1983年、Biochem.Biophys.Res.Comm.111:166頁を参照のこと、参照によって本明細書に組み入れる。

0079

本発明の抗体ポリペプチドを官能部分拡張して、例えばin vivo造影剤または治療薬剤として目的とする使用を容易にできることは、当技術に熟達した者には認識されよう。

0080

したがって、一実施形態において、抗体ポリペプチドは、直接または間接的に治療部分に連結されている。

0081

任意の適切な治療部分を使用できる。適切な治療部分は、前立腺癌細胞の成長を減少または阻害する、特に死滅させることが可能なものである。例えば、治療薬剤は細胞障害性部分であってもよい。細胞障害性部分は、1つまたはそれ以上の放射性同位元素を含んでいるかまたはそれからなっていてもよい。例えば、1つまたはそれ以上の放射性同位元素は、β放射体、オージェ放射体転換電子放射体、α放射体、および低光子エネルギー放射体からなる群からそれぞれ独立に選択できる。1つまたはそれ以上の放射性同位元素は、薬剤付近において高い吸収線量を生じる局所的吸収エネルギー放射パターンをそれぞれ独立に有することが望ましい。典型的な放射性同位元素は、90Y、32P、186Re/188Reのような長距離β放射体;131I、177Lu、67Cu、161Tb、105Rhのような中距離β放射体;166Ho、76As/77As、89Sr、153Sm;45Caまたは35Sのような低エネルギーβ放射体;51Cr、67Ga、99Tcm、111In、114mIn、123I、125I、201Tのような転換またはオージェ放射体;ならびに212Bi、213Bi、223Ac、225Ac、212Pb、255Fm、223Ra、149Tbおよび221Atのようなα放射体を含むことができる。他の放射性核種が利用可能であり、療法に使用可能になる。

0082

別の実施形態において、治療部分または細胞障害性部分が、WO2006/087374A1、特に11頁7〜15行において「トレーサ」として開示されている部分でないことが望ましい。

0083

好ましい一実施形態において、抗体ポリペプチドは、放射性同位元素177Luに連結されている(そうでない場合は標識される)。

0084

別法として、治療部分は、1つまたはそれ以上の治療薬細胞毒など)、例えば、細胞増殖抑制薬;抗アンドロゲン薬コルチゾンおよびその誘導体;ホスホン酸塩テストステロン−5−α−レダクターゼインヒビター;ホウ付加物(boron addend);サイトカインタプシガルジンおよびその代謝産物毒素サポリンまたはカリケアマイシンなど);化学療法剤代謝拮抗物質など);または前立腺癌の治療に有用な他の任意の治療または細胞障害性薬を含んでいるかまたはそれからなっていてもよい。

0085

典型的な治療/細胞障害性薬は、例えば:
細胞増殖抑止剤、特に、用量規制副作用があるシクロホスファミドクロラムブシルイホスファミドブスルファンロムスチンタキサンエストラムスチンリン酸および他のナイトロジェンマスタード抗生物質ドキソルビシン、カリケアマイシンおよびエスペラミシンを含む)、ビンカアルカロイドアジリジン白金含有化合物エンドスタチンアルキルスルホン酸塩ニトロソ尿素トリアゼン葉酸類似体ピリミジン類似体プリン類似体、酵素、置換された尿素メチルヒドラジン誘導体、ダウノルビシン両親媒性アミンを含むがそれだけに限らない細胞増殖抑止剤
フルタミドおよびビカルタミドならびにその代謝産物のような抗アンドロゲン;
・コルチゾンおよびその誘導体;
ジホスホン酸塩およびビスホスホネートのようなホスホン酸塩;
・テストステロン−5−α−レダクターゼインヒビター;
・ホウ素付加物;
・サイトカイン;
・タプシガルジンおよびその代謝産物;
・前立腺癌の治療に使用される他の薬剤
を含むことができる。

0086

別法として、細胞障害性部分は、光子活性化療法中性子活性化療法、中性子誘導オージェ電子線療法、シンクロトロン照射療法または低エネルギーX線光子活性化療法のような活性化療法における使用に適する1つまたはそれ以上の部分を含んでいるかまたはそれからなっていてもよい。

0087

例えば、本発明の抗体ポリペプチドにより、いわゆる光活性化放射線療法(PAT)に主に集中している放射線療法を向上させるためにシンクロトロン放射(または、低エネルギーX線)を使用する可能性が生まれ、それらにおいて外部X線照射からの局所エネルギ蓄積は、予め投与した高Z腫瘍標的化薬剤(high−Z tumor−targeting agent)との相互作用によって癌組織において増強される。

0088

PAT治療法は、グルノーブルにあるヨーロッパ放射光施設ESRF)のID17生医学ビームラインによって提供されるような、および新しいスウェーデンシンクロトロン施設、Max−IVのような他の施設で将来的に利用可能になると予想されるようなシンクロトロン供給源からの単色のX線を利用する。

0089

さらなる治療法候補となる、「誘導オージェ電子腫瘍療法」の研究は、ランドにできる予定のヨーロッパ核破砕中性子源(ESS)、および願わくは医学的実験ステーションである。反応器で生成された熱および半熱中性子は、ホウ素中性子捕捉療法、BNCT、誘導α粒子を用いる臨床前実験および脳腫瘍治療の両方ならびに高い局所的吸収エネルギーを与える反跳核(7L)に長い間使用されてきた。類似の手法は、中性子および中性子に対して高い断面積を持つ安定原子核で標識された適切な腫瘍標的化分子を使用することである。抗体またはペプチドを、例えば安定なガドリニウム(157Gd)で標識することができ、この抗体またはペプチドは、Gd−核によって捕捉される中性子の標的分子とし
て作用し得る。これが、いわゆるガドリニウム中性子捕捉療法(GdNCT)である。モンテカルロ技術により、腫瘍および周囲の組織における線量分布は、それがγ−光子、中性子、核反跳、ならびに特性X線、ガドリニウムまたは他の潜在的元素由来の内部転換およびオージェ電子に起因するものとして算出される。

0090

前述のとおり、治療部分(放射性同位元素、細胞障害性部分などのような)を、結合部分(抗体またはそのフラグメントのような)に直接または間接的に連結することができる。適切なリンカーは当業者に公知であり、例えば、補欠分子族、非フェノール性リンカー(N−スクシンイミジルベンゾアートの誘導体;ドデカボラート)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10四酢酸DOTA)の誘導体のような大環状非環式キレート化剤両方のキレート化部分、デフェロキサミンDFO)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)の誘導体、S−2−(4−イソチオシアナトベンジル)−1,4,7−トリアザシクロノナン−1,4,7三酢酸の誘導体(NOTA)、および1,4,8,11−テトラアザシクロドデカン−1,4,8,11四酢酸(TETA)の誘導体、3,6,9,15−テトラアザビシクロ[9.3.1]−ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン−4−(S)−(4−イソチオシアナトベンジル)−3,6,9三酢酸(PCTA)の誘導体、5−S−(4−アミノベンジル)−1−オキサ−4,7,10トリアザシクロドデカン−4,7,10トリス(酢酸)(DO3A)の誘導体ならびに他のキレート化部分がある。そのようなリンカーの使用は、薬剤が、リンカーを介して治療部分である放射性同位元素に連結された結合部分として抗体またはそのフラグメントを含むまたはそれからなる状況で、特に適切な可能性がある。

0091

好ましい一つのリンカーは、例えば177Lu−DTPA−[本発明の抗体ポリペプチド]において使用されているDTPAである。

0092

さらなる好ましいリンカーは、例えば89Zr−DFO−[本発明の抗体ポリペプチド]において使用されているデフェロキサミン、DFOである。

0093

場合により、本発明の抗体ポリペプチドは、検出可能な部分をさらに含む(または含まない)ことができる。例えば、検出可能な部分は、99mTc、111In、67Ga、68Ga、72As,89Zr、123Iおよび201Tlからなる群から選択される放射性同位元素のような放射性同位元素を含んでいるかまたはそれからなっていてもよい。場合により、薬剤は、86Y/90Yまたは124I/211Atのような一対の検出可能なおよび細胞障害性の放射性核種を含むことができる。別法として、薬剤は、検出可能な部分として、さらに細胞障害性部分として集学的方式で同時に作用していわゆる「集学的診断治療法(theragnostics)」を提供することが可能な放射性同位元素を含むことが
できる。したがって、結合部分を、放射性核種または化学療法剤のような細胞障害性薬を使用する治療能力と共に多重画像診断(例えば、SPECT、PET、MRI光学的、または超音波)の能力を有するナノ粒子カップリングさせることができる。高周波交番磁界、およびこれに付随する超音波画像診断を使用する温熱療法による治療の可能性も、本発明に含まれる。

0094

別法として、検出可能な部分は、常磁性同位元素を含んでいるかまたはそれからなっていてもよく、このような常磁性同位元素は、157Gd、55Mn、162Dy、52Crおよび56Feからなる群から選択される。

0095

抗体ポリペプチドが検出可能な部分を含む場合に、次いで、検出可能な部分は、SPECT、PET、MRI、光学または超音波画像診断のような画像診断技術によって検出可能である。

0096

治療および検出可能な部分は、当技術分野において周知の方法を使用して抗体ポリペプチドとコンジュゲート、さもなければ組み合わせることができる{例えば、既存の免疫複合体療法、ゲムツズマブオゾガミシン商品名:Mylotarg(登録商標)]は、細胞毒素カリケアマイシンに連結されたモノクローナル抗体を含む}。

0097

さらなる実施形態において、抗体ポリペプチド分子の集団を含む製剤の形態で本発明の抗体ポリペプチドを使用して、前立腺癌を治療する。1選択肢において、集団中の抗体ポリペプチド分子のすべて(または重量で90%、95%、99%、99.9%以上より多いような実質的にすべて)は、同じ治療部分を含む。別の選択肢において、集団は、異なる治療部分を持つ他の薬剤の混合物を含む。この選択肢は、化学療法剤、ホルモン療法剤または他の療法の組合せのような様々な薬剤を使用する標的化放射性核種療法の効果を増強する可能性を与えることになり、この療法において標的化薬剤は腫瘍関連抗原治療効果がある放射性核種を送達するだけでなく、同時に細胞内シグナル伝達カスケードを変化させる(例えば、始動させるまたは遮断する)ことにより標的した腫瘍細胞放射線増感する。この選択肢は、大きな腫瘍、微小転移巣ならびに単一腫瘍細胞の併用治療のために、細胞毒性薬剤の混合物、例えば、α放射体と異なる範囲のβ放射体のカクテル、または異なる範囲を持つ放射性核種のカクテルを使用する前立腺癌の治療、LET線エネルギー付与)およびRBE生物学的効果比)にも有用である。一実施形態において、大きな腫瘍を治療するには長距離放射体を、微小転移巣、および単一腫瘍細胞のようなより小さい腫瘍を治療するには短距離放射体を使用することができる。

0098

場合により、本発明の抗体ポリペプチドは、薬剤のin vivo半減期を増加させるための部分をさらに含むことも(または含まないことも)できる。薬剤のin vivo半減期を増加させるための典型的な部分には、ポリエチレングリコール(PEG)、ヒト血清アルブミングリコシル化基、脂肪酸およびデキストランがある。特にPEGが検討される。

0099

本発明のポリペプチドを、例えば冷凍乾燥噴霧乾燥噴霧冷却によって、または超臨界二酸化炭素からの粒子形成(沈殿)の使用によって凍結乾燥して保管し、使用前に適切な担体再溶解できることはいうまでもない。任意の適切な凍結乾燥方法(例えば、冷凍乾燥、噴霧乾燥、ケーキ乾燥)および/または再溶解技術を利用することができる。凍結乾燥および再溶解は様々な程度の活性消失をもたらすことがあり、その使用レベルを上方へ調整して、補正しなければならないことは、当技術に熟達した者には認識されよう。好ましくは、凍結乾燥した(冷凍乾燥した)ポリペプチドは、再水和した場合に、その(凍結乾燥前の)活性を約1%しか、または再水和した場合に、その(凍結乾燥前の)活性を約5%、10%、20%、25%、30%、35%、40%、45%しか、もしくは約50%しか失わない。

0100

本発明のポリペプチドを産生するための方法は、当業者に周知である。好都合には、ポリペプチドは、組換えポリペプチドであるまたはそれを含む。原核または真核生物宿主細胞における発現など、そのような組換えポリペプチドを産生するための適切な方法は当業者に周知である(例えばSambrook & Russell、2000年、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring Harbor、New Yorkを参照のこと、文書内の関連する開示を参照によって本明細書に組み入れる)。

0101

本発明の抗体ポリペプチドは、ウサギ網状赤血球溶解物または小麦麦芽溶解物(Promegaから利用可能である)のような市販のin vitro翻訳系を使用して産生することもできる。好ましくは、翻訳系はウサギ網状赤血球溶解物である。好都合には、翻訳系を、TNT転写翻訳系(Promega)のような転写系とカップリングさせること
ができる。この系には、翻訳と同じ反応においてコードしているDNAポリヌクレオチドから適切なmRNA転写産物を産生するという長所がある。

0102

別法として本発明のポリペプチドを、例えば周知の液相または固相合成技術(t−BocまたはFmoc固相ペプチド合成など)を使用して人工的に合成できることは当技術に熟達した者には認識されよう。

0103

本発明の第2の態様は、本発明の抗体ポリペプチド、またはそのポリペプチド鎖成分をコードする単離された核酸分子を提供する。「核酸分子」には、DNA(例えばゲノムDNAまたは相補DNA)およびmRNA分子を含め、それらは一本鎖または二本鎖であってもよい。

0104

一実施形態において、核酸分子はcDNA分子である。

0105

核酸分子は、特定の宿主細胞における抗体ポリペプチドの発現、例えばヒト細胞における発現のためにコドンを最適化できることは、当技術に熟達した者には認識されよう[例えば、Angov、2011年、Biotechnol.J.6(6):650〜659頁を参照のこと]。

0106

好ましい実施形態において、本発明の核酸分子は、
(a)配列番号14のヌクレオチド配列



および/または

0107

(b)配列番号15のヌクレオチド配列



を含む。

0108

以下も、本発明の範囲に含まれる:
(a)本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様に記載の核酸分子を含むベクター発現ベクターなど)を提供する;
(b)本発明の第4の態様は、本発明の第2の態様に記載の核酸分子を含む宿主細胞(哺乳動物細胞、例えばヒト細胞など)または本発明の第3の態様に記載のベクターを提供する;および
(c)本発明の第5の態様は、前記ポリペプチドが発現される条件下で本発明の第4の態様に記載の宿主細胞の集団を培養する工程と、そこからポリペプチドを単離する工程とを含む、本発明の第1の態様に記載の抗体ポリペプチドを製作する方法を提供する。

0109

本発明の第6の態様は、医薬として有効な量の本発明の第1の態様の抗体ポリペプチドおよび薬学的に許容できる希釈剤、担体または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。

0110

EDTAクエン酸、EGTAまたはグルタチオンのようなキレート剤を含めた追加の化合物を、医薬組成物に含めることもできる。

0111

医薬組成物は、十分に保存に安定しており、ヒトおよび動物への投与に適切である当業者に公知の方式で調製することができる。例えば、医薬組成物は、例えば冷凍乾燥、噴霧乾燥、噴霧冷却によって、または超臨界粒子形成からの粒子形成の使用によって凍結乾燥することができる。

0112

「薬学的に許容できる」は、本発明の薬剤のカリクレインタンパク質結合活性の効果を低下させない非毒性材料を意味する。そのような薬学的に許容できる緩衝液、担体または賦形剤は、当業技術分野において周知である[Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、A.R Gennaro編、Mack Publishing Company(1990年)およびHandbook of Pharmaceutical Excipients、第3版、A.Kibbe編、Pharmaceutical Press(2000年)を参照のこと、その開示を参照によって本明細書に組み入れる]。

0113

用語「緩衝液」は、pHを安定させる目的で酸塩基混合物を含有する水溶液を意味するものとする。緩衝液の例は、Trizma、ビシントリシン、MOPS、MOPSO、MOBS、トリス、Hepes、HEPBS、MES、リン酸塩炭酸塩酢酸塩クエン酸塩グリコール酸塩乳酸塩ホウ酸塩、ACES、ADA、酒石酸塩AMP、A
MPD、AMPSO、BES、CABS、カコジル酸塩、CHES、DIPSO、EPPS、エタノールアミングリシン、HEPPSO、イミダゾール、イミダゾール乳酸PIPES、SSC、SSPEPOPSO、TAPS、TABS、TAPSOおよびTESである。

0114

用語「希釈剤」は、医薬製剤において薬剤を希釈する目的の水性または非水性溶液を意味するものとする。希釈剤は、生理食塩水、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールエタノールまたは油(ベニバナ油トウモロコシ油ピーナッツ油綿実油またはゴマ油など)のうち1つもしくはそれ以上であってもよい。

0115

用語「アジュバント」は、本発明の薬剤の生物学的作用を増加させるために製剤に添加される任意の化合物を意味するものとする。アジュバントは、異なる陰イオン、例えば、それだけには限らないがフッ化物クロリド臭化物ヨウ化物チオシアン酸亜硫酸水酸化物、リン酸、炭酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、ホウ酸酒石酸、および異なるアシル組成物の酢酸を伴う亜鉛、銅または銀塩のうち1つまたはそれ以上であってもよい。アジュバントは、陽イオンセルロースエーテル、陽イオンセルロースエステル脱アセチル化ヒアルロン酸キトサン、陽イオンデンドリマーのような陽イオンポリマーポリビニルイミダゾール)のような陽イオン合成ポリマー、ならびにポリヒスチジンポリリシンポリアルギニンのような陽イオンポリペプチド、およびこれらのアミノ酸を含有するペプチドであることもできる。

0116

賦形剤は、1つまたはそれ以上の炭水化物ポリマー、脂質および鉱物であってもよい。炭水化物の例には、ラクトースグルコーススクロースマンニトール、およびシクロデキストリンがあり、それらは、例えば凍結乾燥を容易にするために組成物に添加される。ポリマーの例は、澱粉、セルロースエーテル、セルロースカルボキシメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースエチルヒドロキシエチルセルロースアルギン酸カラギーナンヒアルロン酸およびその誘導体、ポリアクリル酸ポリスルホナート、ポリエチレングリコール/ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドコポリマーポリビニルアルコール/異なる程度の加水分解ポリ酢酸ビニル、ならびにポリビニルピロリドン、分子量が異なるこれらのすべてであり、それらは、例えば、粘性制御、生物接着を達成する、または化学的およびタンパク質分解から脂質を保護するために組成物に添加される。脂質の例は、脂肪酸、リン脂質モノ、ジおよびトリグリセリドセラミドスフィンゴ脂質および糖脂質アシル鎖長および飽和が異なるこれらのすべて、卵レシチン大豆レシチン水素ならびに大豆レシチンであり、それらは、ポリマーと類似の理由のために組成物に添加される。鉱物の例はタルク酸化マグネシウム酸化亜鉛および酸化チタンであり、それらは、蓄液の減少または有利な色素特性のような利点を得るために組成物に添加される。

0117

本発明の抗体ポリペプチドを、その送達を適切にするために、当業者に公知の任意の型の医薬組成物に製剤化することができる。

0118

一実施形態において、本発明の医薬組成物は、抗体ポリペプチドが、薬学的に許容できる他の担体に加えて、脂質のような両親媒性薬剤と組み合わされているリポソームの形態であってもよく、このリポソームはミセル不溶性単分子層および液晶として凝集形態で存在する。リポソーム製剤用の適切な脂質には、モノグリセリドジグリセリドスルファチドリゾレシチン、リン脂質、サポニン胆汁酸などがあるが、これに限定されない。適切な脂質には、血流循環時間を延長するために極性頭部基をポリ(エチレングリコール)で修飾した上記の脂質もある。そのようなリポソームの製剤の調製については、参照によって本明細書にその開示を組み入れる例えば米国特許第4,235,871号に見ることができる。

0119

本発明の医薬組成物は、生分解性微小球の形態であることもできる。ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、PLAとPGA(PLGA)またはポリ(カプロラクトン)(PCL)とのコポリマー、およびポリ無水物のような脂肪族ポリエステルが、微小球の産生において生分解性ポリマーとして広く使用されてきた。そのような微小球の調製については、米国特許第5,851,451号および欧州特許第0 213 303号に見ることができ、その開示を参照によって本明細書に組み入れる。

0120

さらなる実施形態において、本発明の医薬組成物は、ポリマーゲルの形態で提供され、澱粉、セルロースエーテル、セルロースカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸、カラギーナン、ヒアルロン酸およびその誘導体、ポリアクリル酸、ポリビニルイミダゾール、ポリスルホナート、ポリエチレングリコール/ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドコポリマー、ポリビニルアルコール/異なる程度の加水分解のポリ酢酸ビニル、ならびにポリビニルピロリドンなどのポリマーが、薬剤を含有する溶液を厚くするために使用される。ポリマーは、ゼラチンまたはコラーゲンを含むこともできる。

0121

別法として、抗体ポリペプチドを、生理食塩水、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノールもしくは油(ベニバナ油、トウモロコシ油、ピーナッツ油、綿実油またはゴマ油など)、トラガカントゴム、および/または様々な緩衝液に単に溶解することができる。

0122

本発明の医薬組成物は、活性な抗体ポリペプチドの作用を強化するためにイオンおよび定義済みpHを含むことができることはいうまでもない。加えて、組成物を、滅菌のような従来の製薬工程に供することができおよび/または防腐剤、安定剤、湿潤剤乳化剤、緩衝液、充填材等のような従来のアジュバントを含有することができる。

0123

本発明に記載の医薬組成物は、当業技術者に公知の任意の適切な経路によって投与することができる。したがって、考えられる投与経路には、非経口静脈、皮下、筋肉内)、局所、眼、経鼻口腔、経口、非経口、および直腸がある。移植片からの投与も考えられる。投与される薬剤の潜在的に高い細胞障害性のため、輸注が望ましい経路であることがある。

0124

一実施形態において、医薬組成物は、非経口的、例えば、静脈内、脳室内、関節内、動脈内、腹膜内、くも膜下腔内、脳室内、大槽内頭蓋内、筋肉内にもしくは皮下に投与され、またはそれらは輸注技術によって投与することができる。それらは、好都合には、他の物質、例えば、血液と等張な溶液を作るのに十分な塩またはグルコースを含有していてもよい無菌水溶液の形態で使用される。必要に応じて、水溶液は、適切に緩衝されるべきである(例えば、pH3〜9に)。無菌状態下での適切な非経口製剤の調製は、当業技術者に周知の標準的な製薬技術によって容易に達成される。

0125

非経口投与に適している製剤には、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤および製剤を対象とするレシピエントの血液と等張にする溶質を含有することができる水性および非水性の無菌注射溶液;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含むことができる水性および非水性無菌懸濁液がある。製剤は、単位服用量または多回投与容器、例えば密封されたアンプルおよびバイアルで提供することができ、使用直前に無菌の液状担体、例えば注射用蒸留水を添加するだけで十分な、冷凍乾燥した(凍結乾燥した)条件で保管することができる。即時の注射溶液および懸濁液は、前に記述したたぐいの無菌の散剤顆粒剤および錠剤から調製することができる。

0126

したがって、本発明の医薬組成物は、患者の腫瘍(例えば、内部腫瘍性または周囲腫瘍性)への非経口、例えば、静脈内投与または局所的投与に特に適している。

0127

医薬組成物は、医薬として有効な用量、すなわち治療上有効な吸収線量の治療用放射性核種で患者に投与されることになる。

0128

本発明の抗体ポリペプチドの治療上の使用の文脈において、「医薬として有効な量」、または「有効な量」、または「治療的に有効な」は、本明細書では、所与の症状および投与治療計画に対して治療効果を提供する量のことを指す。これは、必要とされる添加物および希釈剤、すなわち、担体または投与媒体と関連して望ましい治療効果をもたらすために算出された活性物質の所定の量である。さらに、宿主の活動、機能および応答における臨床的に重要な障害を減少および/または予防するのに十分な量を意味するものとする。あるいは、治療上有効な量は、宿主における臨床的に重要な症状に改善をもたらすのに十分である。当業技術者によって認められているように、化合物の量はその比活性によって変わる。適切な投与量は、必要とされる希釈剤と関連して望ましい治療効果をもたらすように算出された所定の量の活性な組成物を含有することができる。本発明の組成物の製造の方法および使用において、治療上有効な量の活性成分が提供される。治療上有効な量は、当業者に周知であるように、年齢、重量、性別、症状、合併症、他の疾患などのような患者特性に基づいて通常の熟練した医療従事者によって決定することができる(下記の実施例8を参照のこと)。医薬として有効な用量の投与は、個別の用量単位または他のいくつかのより小さい用量単位の形態での単回投与、およびまた特定の間隔に再分した用量の複数回投与の両方によって実施することができる。別法として、用量は長期にわたる持続輸注で与えることができる。

0129

本発明の抗体ポリペプチドの診断使用の文脈において、「医薬として有効な量」、または「有効な量」または「診断上有効な」は、本明細書では、in vivo画像診断目的で検出可能なシグナルをもたらす量のことを指す。

0130

本発明の抗体ポリペプチドは、使用する化合物の効能/毒性に応じて様々な濃度で製剤化することができる。製剤は、0.1μM〜1mM、1μM〜500μM、500μM〜1mM、300μM〜700μM、1μM〜100μM、100μM〜200μM、200μM〜300μM、300μM〜400μM、400μM〜500μMおよび約500μMの濃度でポリペプチドを含むことができる。

0131

一般に、ヒト患者における抗体ポリペプチドの治療用量(治療部分の有無にかかわらず)は、1投与につき100μg〜700mgになる(70kgの体重に基づく)。例えば、最大治療用量は、1投与につき0.1〜10mg/kg、例えば0.1〜5mg/kgまたは1〜5mg/kgもしくは0.1〜2mg/kgであってもよい。腫瘍学者内科医の決定にしたがって、そのような用量を異なる間隔で投与できることはいうまでもなく;例えば、用量は、毎日、週2回、週1回、隔週または毎月投与することができる。

0132

本発明の医薬組成物を、単独でもしくは前立腺癌の治療に使用される他の治療薬剤と併用して、または他の治療抗体、手術(例えば、根治的前立腺切除)、放射性核種療法、近接照射療法、外照射療法、高密度焦点式超音波(HIFU)、化学療法、経口化学療法薬、凍結手術(腫瘍を凍らせる)、ホルモン療法(抗アンドロゲン療法など)、去勢もしくは前述の組合せのような前立腺癌の治療の他の治療様式で患者を治療する前、後もしくは同時に投与できることは、当技術に熟達した者には認識されよう。

0133

本発明の第7の態様は、本発明の第1の態様に記載の抗体ポリペプチドまたは本発明の
第6の態様に記載の医薬組成物を、本明細書の記載したのと同じ使用についての説明書一緒に含むキットを提供する。

0134

本発明の第8の態様は、医学に使用する本発明の第1の態様による抗体ポリペプチドを提供する。

0135

本発明の第9の態様は、前立腺癌の治療および/または診断に使用する本発明の第1の態様による抗体ポリペプチドを提供する。

0136

本発明の第10の態様は、対象における前立腺癌の治療の方法であって、対象に本発明の第1の態様に記載の抗体ポリペプチドを治療上有効な量で投与する工程を含む方法を提供する。

0137

「治療」には、患者の治療的および予防的治療を含める。用語「予防的」は、薬剤もしくはその製剤の使用を包含するために使用され、本明細書に記載の通り、その薬剤は前立腺癌になる可能性、または患者もしくは対象における限局性前立腺癌拡散播種もしくは転移を予防するかもしくは減少させるかのいずれかである。用語「予防的」は、本明細書に記載の通り、以前に前立腺癌の治療を受けたことがある患者において前立腺癌の再発を予防するための薬剤、またはその製剤の使用も包含する。

0138

本発明の第11の態様は、対象における前立腺癌の診断の方法であって、対象に本発明の第1の態様に記載の抗体ポリペプチドを診断上有効な量で投与する工程を含む方法を提供する。

0139

「診断」には、in vivo(すなわち患者の体内)またはex vivo(すなわち患者の身体から摘出した組織または細胞サンプル内)のいずれかにおける前立腺癌細胞の検出を含める。

0140

治療もしくは診断しようとする前立腺癌は、前立腺に限局していることができ、または非限局性(すなわち、播種性)前立腺癌であってもよい。前立腺に限局している前立腺癌は、例えば、TNMシステム(腫瘍/リンパ節/転移で略記される)にしたがって臨床的T1またはT2癌と分類できるが、非限局性/播種性前立腺癌は、例えば、臨床的T3またはT4癌と分類できる。

0141

治療または診断しようとする前立腺癌は、転移性前立腺癌であってもよい。転移とは、元の位置から体内の他の部位への癌の拡散のことを指す。例えば、治療または診断しようとする転移性前立腺癌は、リンパ系;骨(脊椎椎骨骨盤肋骨を含む)に存在する転移;骨盤、直腸、膀胱、もしくは尿道内転移である。他の一般的でない位置に存在する転移も、本発明により治療することができる。転移は、微小転移巣であってもよい。微小転移巣とは、新しく形成された腫瘍が一般に小さすぎて検出できない、または検出が困難である転移の形態である。例えば、そのような細胞または塊の存在が診断不能であるが存在している、例えばごく微量の播種性疾患であるとしても、本発明は、当業者に単一癌細胞もしくは細胞塊を治療する手段を提供する。

0142

したがって、前立腺癌の先行技術の治療と比較して、本発明によって提供される治療の特に重要な技術的長所は、播種性および/または転移性微小転移を含めた)前立腺癌の治療における効能の増強であると予想される。

0143

したがって、一実施形態において、本発明は、原発性前立腺腫瘍の転移を予防または治療するための抗体ポリペプチドおよび方法を提供する。

0144

前立腺癌は50を超えた男性、より一般には60、65または70を超えた男性において発症する傾向があり、男性において最も多い型の癌の1つであるが、多くの人は病徴が全く無く、療法を受けず、最終的に他の原因で亡くなる。これは、前立腺の癌がほとんどの場合で成長が遅く、症状がないためであり、症状がある男性は老年なので、彼らは、心臓循環器病肺炎、他の無関係の癌または老齢のような前立腺癌とは無関係な原因でしばしば死亡する。前立腺癌の症例の約2/3は成長が遅く、他の1/3はより悪性であり、速く発達する。

0145

したがって、特に若年患者において、より悪性であり、速く発達する形態の癌の管理には、前立腺癌の治療および診断のための有効な方法の開発が特に重要である。したがって、一実施形態において、本発明は、前立腺癌の診断時および/または治療時に90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40歳未満、またはより若い患者の前立腺癌の治療もしくは診断に関する。

0146

前立腺癌である一親等親族親または兄弟)が一人いる男性は、前立腺癌を発症する危険性が2倍であると考えられ、罹患した一親等の親族が2人では、家族の既往なしの男性と比較して5倍大きな危険性があると考えられる。したがって、本発明は、1人、2人、もしくはより多くの親族、特に一親等親族(父親または兄弟など)が前立腺癌であると以前に診断されたことを特徴とする患者の前立腺癌の治療または診断に関することができる。

0147

本発明は、患者の前立腺癌の治療または診断にも関し、治療しようとする前立腺癌は、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)である。CRPCは、1〜3年後にホルモン治療に対して一般に不能性になり、ホルモン療法にもかかわらず成長を再開することによって特徴づけることができる。

0148

本発明の医学的な使用および方法において、一般に抗体ポリペプチドは、患者の身体に注射または注入される。in vivoにおいて、次いで抗体ポリペプチドは、標的抗原、hK2を産生する組織;第一に、前立腺癌細胞およびその転移に結合する。結合と同時に、抗体ポリペプチドは、治療効果を直接及ぼすことができる(例えば、ADCC、CDCによってまたは放射性同位元素もしくは他の細胞障害性部分を運ぶことによって細胞死を誘導する)。別法として、結合した抗体ポリペプチドは、診断(画像診断)手段としての機能を果たすことができ、療法の選択肢を導くまたは癌細胞の外科的除去を補助することができる。

0149

本発明の抗体ポリペプチドを、外放射線療法、手術、細胞増殖抑止剤ならびにアンドロゲン治療など他の治療および/または診断薬剤/治療と併用して使用できることは当技術に熟達した者には認識されよう。

0150

前述の説明は、前立腺癌の治療および診断の方法に適用できる本発明の実施形態に重点を置く。しかしながら、本発明が、そのような適用に限定されておらず、術後検査、ならびに放射線、細胞増殖抑止剤およびアンドロゲン治療の間またはその後の検査に有用であることはいうまでもない。

0151

別の実施形態において、放射線ガイド下手術(RGS)または画像ガイド下手術(IGS)を使用して、手術の間および/またはその前に本発明のトレーサ標識抗体ポリペプチドを同定することができる。したがって、前述の検出可能な部分を含む抗体ポリペプチドを、手術の間および/またはその前に投与することができる。この実施形態において、抗体ポリペプチドは、最初に注入できる。その後、RGS/IGSを使用して、手術の間ま
たはその前に検出可能な部分に感度が高い検出器具でhK2産生組織を同定することができる。検出可能な部分は、例えば、放射線放射または磁気感度が高い検出可能な部分であってもよく;例えば、チェレンコフ放射の放射体および/または制御放射であってもよく;蛍光標識および/または磁気もしくは磁化可能な標識であってもよい。したがって、本発明によるRGS/IGSは、例えば、光学、チェレンコフ、制御放射もしくはβ線の検出;放射性核種標識の検出に基づく方法であってもよく、および/または磁力測定を含んでいてもよい。RGSは、外科医が検出可能な部分によって「マークされた」組織を同定することが可能になる手術技術として、当技術に熟達した者に周知である。

0152

上記の方法によって得られる可視化は、SPECT/PET、コンピュータ断層撮影(CT)、超音波(US)および磁気共鳴映像法(MRI)など他の放射線可視化方法と組み合わせることができる。

0153

したがって、さらなる態様において、本発明は、放射線ガイド下または画像ガイド下手術などの手術の前または間に、前立腺癌である患者への投与によって医学に使用する抗体ポリペプチドも提供する。

0154

本発明のなおさらなる態様は、対象の血液における前立腺腫瘍細胞のin vitro検出方法であって:
(a)試験する対象から血液のサンプルを得る工程と;
(b)場合により、血液サンプル中に存在する細胞を抽出および/または精製する工程と;
(c)本発明の第1の態様に記載の抗体ポリペプチドを、血液サンプル中に存在する細胞と接触させる工程と;
(d)抗体ポリペプチドが遊離(すなわち複合体形成していない)hK2に結合するかどうか(直接または間接的に)決定する工程と
を含み、遊離hK2に対する抗体ポリペプチドの結合が、対象の血液における前立腺腫瘍細胞の存在を示す、方法を提供する。

0155

したがって、本方法は、血液サンプルが遊離hK2を含有するかどうか決定するアッセイを実施する工程と;遊離hK2の存在が対象の血液における前立腺腫瘍細胞の存在を示す工程とを含む。

0156

当技術に熟達した者は、そのようなアッセイを実行する多くの方法があることを理解しよう。例えば、免疫測定法は、均一または、より好ましくは、不均一のいずれかであってもよい。アッセイは、競合的または、より好ましくは、非競合的形式のいずれかでも実行できる。

0157

不均一な、非競合的アッセイの場合に、典型的な手順は:
(a)試験する対象から血液のサンプルを得る工程と;
(b)場合により、血液サンプル中に存在する細胞を抽出および/または精製する工程と;
(c)本発明の第1の態様に記載の固相固定化抗体ポリペプチドを、血液サンプル中に存在する細胞と接触させる工程と;
(d)洗浄して可溶性成分固体表面に結合していない)を除去する工程と;
(e)トレーサ、すなわち、レポータ分子/粒子で標識した別の抗hK2特異的抗体を添加する工程と;
(f)洗浄して結合していないトレーサ抗体を除去する工程と;
(g)トレーサ抗体からのシグナルを検出する工程と
であってもよい。

0158

工程bとcまたはcとdの間に、細胞に可溶性hK2を産生させ、次いでそれを検出することを可能にするためのインキュベーション時間が一般にあるべきである。

0159

本発明の追加の態様は、対象の組織における前立腺腫瘍細胞のin vitro検出方法であって、
(a)試験する対象から組織のサンプル(組織学的なサンプルのような)を得る工程と;
(b)場合により、組織サンプル中に存在する細胞を抽出および/または精製する工程と;
(c)本発明の第1の態様に記載の抗体ポリペプチドを、組織サンプル中に存在する細胞と接触させる工程と;
(d)抗体ポリペプチドが遊離(すなわち複合体形成していない)hK2に結合するかどうか(直接または間接的に)決定する工程と
を含み、遊離hK2に対する抗体ポリペプチドの結合が、対象の組織における前立腺腫瘍細胞の存在を示す、方法を提供する。

0160

上記のin vitro方法の一実施形態において、工程(d)はELISAによって実行される。しかしながら、in vitroで抗体抗原相互作用を検出するのに適切な任意のアッセイを使用することができる。

0161

追加の実施形態において、本方法は、サンプルにおける前立腺腫瘍細胞を定量する工程をさらに含む。

0162

上記in vitro方法のさらなる実施形態において、本方法は対象における前立腺癌を診断するためのものである。

0163

単語「a」または「an」の使用は、請求項および/もしくは明細書において用語「comprising(含む)」と一緒に使用される場合、「1つ」を意味することができるが、「1つまたはそれ以上の」、「少なくとも1つ」ならびに「1つより1つまたはそれ以上の」の意味とも一致する。

0164

上記の説明ならびに添付の図面と一緒に考えると、これらのおよび他の、本発明の実施形態はよりよく認識され、理解されることになる。しかしながら、上記の説明は、本発明の様々な実施形態ならびにその特定の詳細を多数示すが、実例として与えられるものであり、制限するものではないことは理解されたい。多くの置換、修飾、追加および/または再構成を、本発明の精神を逸脱することなくその範囲内で作ることができ、本発明は、そのような置換、修飾、追加および/または再構成のすべてを含む。

0165

以下の図面は本明細書の部分を形成し、本発明の特定の態様をさらに実証するために含める。本発明は、これらの図面の1つまたはそれ以上を本明細書に存在する特定の実施形態の詳細な説明と組み合わせて参照することによって、よりよく理解することができる。

図面の簡単な説明

0166

本発明の典型的なヒト化11B6Fabフラグメントの重鎖および軽鎖可変領域の配列を示す図である。
マウスならびにヒト化11B6抗体の未変性および還元サンプルによるSDS−PAGEゲルを示す図である。
チップ上のhK2に対する11B6試験抗体の結合の結合段階を示す図である。
11B6試験抗体の解離段階を示す図である。
177Lu標識ヒト化11B6抗体の体内分布を示す図である。
マウスの前立腺腫瘍に対する177Lu標識h11B6の結合を示す典型的なSPECT画像を示す図である。
腫瘍および骨における177Lu標識h11B6ならびにm11B6の取り込み率を示す図である。
177Lu標識h11B6およびm11B6のグラム当たりの取り込み率の腫瘍対骨の比を示す図である。
ヒト化11B6抗体の速度論を示す図である。
マウス11B6抗体の速度論を示す図である。
血液からの177Lu標識h11B6およびm11B6のクリアランスを示す図である。
177Lu−11B6による治療の前(上の画像)および後(下の画像)の腫瘍サイズ代表写真である。
LNCaP異種移植における腫瘍サイズに対する177Lu−11B6の単一放射活性量「D」を示す図である。
LNCaP異種移植における腫瘍サイズに対する177Lu−11B6の二重放射活性量「2xD」を示す図である。
LNCaP異種移植における腫瘍サイズに対する対照治療の効果の概要を示す図である。
単一用量177Lu−11B6で治療した1匹のLNCaP異種移植マウスの(a)腫瘍成長データおよび(b)SPECT画像を示す図である。
本発明による177Lu標識h11B6抗体を与えた動物の注射後の日数に応じた腫瘍容積を示す図である。治療は、0日目に投与した。以下の出来事:大きい腫瘍容積(直径>14mm);大きい重量減少(最初の重量と比較して重量減少>15%);一般的な症状に悪影響を及した;またはこれらの3つの指標のすべての組合せが生じた場合、動物を終了させた。(右の数は、各動物のID番号である)
177Lu標識非特異的IgG「アイソタイプ対照」抗体を与えた動物の注射後の日数に応じた腫瘍容積を示す図である。治療は、0日目に投与した。以下の出来事:大きい腫瘍容積(直径>14mm);大きい重量減少(最初の重量と比較して重量減少>15%);一般的な症状に悪影響を及した;またはこれらの3つの指標のすべての組合せが生じた場合、動物を終了させた。(右の数は、各動物のID番号である)
NaClだけを与えた動物の注射後の日数に応じた腫瘍容積を示す図である。治療は、0日目に投与した。以下の出来事:大きい腫瘍容積(直径>14mm);大きい重量減少(最初の重量と比較して重量減少>15%);一般的な症状に悪影響を及した;またはこれらの3つの指標のすべての組合せが生じた場合、動物を終了させた。(右の数は、各動物のID番号である)
図14に示した3つの処理群カプラマイア曲線を示す図である。実線:177Lu−h11B6;破線:177Lu標識非特異的IgG「アイソタイプ対照」抗体;点線:NaCl。

0167

本発明の特定の実施形態を実証するために以下の実施例を含める。後に続く実施例において開示される技術は、本発明者によって発見された技術が本発明の実践においてよく機能することを表し、したがって、その実践のための特定の様式を構成すると見なせることを、当業者は認識するべきである。しかしながら、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、開示される特定の実施形態に多くの変更を作り、同様のまたは類似の結果をさらに得られることを、本開示を考慮して当業者は認識するべきである。

0168

ハイブリドーマ細胞系からの11B6のクローニング
試薬
モノクローナル抗体11B6産生ハイブリドーマ細胞系を使用して、mRNA抽出および抗体産生行い、タンパク質配列決定のためにさらに親和性精製した(Vaisanenら、2004年)。

0169

制限酵素、FastAPおよびT4DNAリガーゼは、Fermentasから、プライマーは、University of Turku Department of Biotechnology(WO252)およびThermo Scientificから入手した。DNA精製は、Qiagenのゲル抽出およびPCR精製キットで行った。

0170

mRNA摘出およびcDNA合成
mRNAを、QuickPrep Micro mRNA精製キット(Amersham Biosciences)で11B6 MAb産生ハイブリドーマ細胞(5E6細胞)から抽出し、mRNAからのcDNA合成を、説明書にしたがってApplied BiosystemsのHigh−capacity cDNA archiveキットで行った。

0171

cDNAからの抗体遺伝子増幅
精製した11B6 MAbの重鎖(H)および軽鎖(L)のN末端配列を、ヘルシンキ大学のタンパク質配列決定サービスエドマン分解によって決定した。軽鎖配列は、DIVLTQSPAS[配列番号16]、重鎖配列は、DVQLQESGPG[配列番号17]であった。アミノ酸のIMGTデータベース比較により、遺伝子:IGKV3およびIGHV3をそれぞれ同定した。フォワードPCRプライマー縮重)の相補領域を、N末端アミノ酸をコードしているDNA配列(NCBIBLASTによって見出した)に基づいて設計した。重鎖をクローニングするために使用したリバースプライマーは、CH1に結合するように設計した。軽鎖の場合、2つのリバースプライマーを使用し;第1のPCRに使用した方は、CLに結合し、第2のPCRに使用したもう一方は、VLとCLの境界に結合する。すべてのプライマーは、クローニングに必要な制限酵素認識部位も含有していた(後に下線を施した)。

0172

軽鎖フォワードプライマーは、SfiI_DIVLTQSPAS[配列番号16]:
(5’−TTACTCGCGGCCCAGCCGGCCATGGCGGAYATHGTRYTVACNCARTCTCC−3’;[配列番号18])
であり、リバースプライマーは、WO252
(5’−GCGCCGTCTAGAATTAACACTCATTCCTGTTGAA−3’、XbaI;[配列番号19])
およびCpoI_JK2
(5’−GATACAGTTGGTGCAGCATCGGTCCGTTTTATTTCCAGCTTGGTCCCCCCT−3’;[配列番号20])
であった。

0173

重鎖フォワードプライマーは、NotI_DVQLQESGPG[配列番号17]
(5’−TGCTGCTGGCGGCCGCTCCAGCCATGGCTGAYGTVCARCTKCAGGAGTCDGG−3’;[配列番号21])
であり、リバースプライマーはasCH1_SacI
(5’−CGCCACCAGAGCTCTCACAATCCCTGGGCACAATTTTC−3’;[配列番号22])。
であった。

0174

VL+CLフラグメントを、鋳型であるcDNA100ng、0.2mM dNTP、0.5μMプライマーSfiI DIVLTQSPAS[配列番号16]およびWO252、1xPhusion HF緩衝液ならびに0.6U PhusionDNAポリメラーゼ(Finnzymes)を含有するPCR反応で増幅した。増幅は、98℃30秒間、30サイクルの98℃ 7秒間、50℃ 20秒間、72℃ 20秒間、および最終的な伸張72℃ 10分間の手順によって行った。PCR産物配列決定し、VL−CL境界の配列を解明した後、実際のクローニングのためのPCRを、VL部分だけをクローニングするためのプライマーSfiI_DIVLTQSPAS[配列番号16]およびCpoI_JK2以外は上記と同様な反応でcDNAから再び行った。増幅は、98℃30秒間、10サイクルの98℃ 7秒間、60℃ 20秒間、72℃ 20秒間、25サイクルの98°C 7秒間、56℃ 20秒間、72℃ 20秒間、および最終的な伸張72℃ 10分間の手順によって行った。

0175

VH+CH1フラグメントを、プライマーNotI_DVQLQESGPG[配列番号17]およびCH1_SacI以外はVLと同様の反応で増幅した。増幅手順は、98℃30秒間、30サイクルの98°C 7秒間、64℃ 20秒間、72℃ 20秒間、および最終的な伸張72℃ 10分間であった。

0176

クローニング
正しいサイズの産物を、分取アガロースゲルから精製した。VLを、SfiIおよびCpoIで、VH+CH1をSacIおよびNotIで消化した。レシピエントベクターpAK400 5404FAb lch(pAK400から修飾した、Krebberら、1997年)を、両方の酵素の組合せで別々に消化し、フラグメントをFastAPで脱リン酸化し、分取ゲルから精製した。

0177

消化した11B6 VLおよび対応するベクターフラグメントを、T4DNAリガーゼでライゲーションし、大腸菌XL1−Blue細胞(Stratagene)にエレクトロポレーションによって形質転換して、ベクターpAK400−11B6−VLを作製した。SacI+NotI消化したVH+CH1およびベクターフラグメントのライゲーション産物を、pAK400−11B6−VH+CH1と名付けた。正しいクローンをDNA配列決定によって確認し、配列を起源タンパク質配列およびデータベース(BLAST探索)で見つかる抗体と比較した。

0178

完全な11B6Fabを構築するために、以前に作られた構築物の両方を、NotIおよびSacIで消化した。ベクターpAK400−11B6−VLを、ベクターpAK400−11B6−VH+CH1由来VH+CH1を挿入するレシピエントベクターとして使用した。ライゲーションおよび形質転換を、上記のように行った。構築したpAK400 11B6FAb lchベクターを、制限酵素分析で確認した。

0179

参照文
Barbas CF 3rd, Kang AS, Lerner RA, Benkovic SJ. (1991) Assembly of combinatorial
antibody libraries on phage surfaces: The gene III site. Proc. Nat. Acad. Sci.,
Vol. 88, pp. 7978-7982
Biomagnetic Techniques in Molecular Biology: Technical handbook. Dynal A.S, 2ndedition, 1995
Krebber A, Bornhauser S, Burmester J, Honegger A, Willuda J, Bosshard HR, Pluckthun A. (1997) Reliable cloning of functional antibody variable domains from hybridomas and spleen cell repertoires employing a reengineered phage display system. J Immunol Methods. 201(1):35-55
Lilja H, Christensson A, Dahlen U, MatikainenMT, Nilsson O, Pettersson K, Lovgren T. (1991) Prostate-specific antigen in serum occurs predominantly in complex with alpha 1-antichymotrypsin. Clin Chem. 37(9):1618-25
Pajunen M, Saviranta P, Jauria P, Karp M, Pettersson K, Mantsala P, Lovgren T. (1997) Cloning, sequencing, expression and characterization of three anti-estradiol-17betaFabfragments. Biochim Biophys Acta. 1351(1-2):192-202
Vaisanen V, Eriksson S, Ivaska KK, Lilja H, Nurmi M, Pettersson K. (2004) Development of sensitive immunoassays for free and total human glandular kallikrein 2.
Clin Chem. 50(9):1607-17

0180

11B6抗体のヒト化
マウス抗hK2抗体11B6の可変ドメインを、CDR移植法を使用してヒト化した。この手法において、マウス抗体の相補性決定領域(CDR)を、可変重鎖および軽鎖ドメインフレームワークに移植した。CDR領域の残基に加えて、フレームワーク領域の特定の重要な位置にある残基を、ヒト様に変えるのではなくマウス様として保持して、移植したCDRループのコンフォメーションがマウス親抗体におけるそのコンフォメーションと可能な限り類似するように維持した。

0181

この説明の全体を通じてKabatナンバリングスキーム(Kabatら、1991年)を使用した。

0182

相同性モデリング
マウス11B6抗体の相同性モデルを、自動Web抗体モデリングサーバ(VAM;http://antibody.bath.ac.uk/index.html)を使用して生成した。モデルを使用して、マウス親抗体と、可変ドメインのヒト化のフレームワークとして使用したヒト免疫グロブリン配列との間で異なる残基の重要性を目で見て検討することによりそれぞれ評価した。

0183

11B6ヒト化V−ドメイン配列の設計
VLドメイン設計
マウス11B6軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列を、NCBIのClustalW配列整列化プログラムを使用して、ヒト免疫グロブリン生殖細胞系配列のデータベースと比較した。11B6 VLは、ヒトVκ4ファミリー唯一メンバーであるヒト生殖細胞遺伝子B3(IGKV4−1*01)と最も高い類似性を共有することが判明した。可変ドメイン配列のC末端部をコードしているJ−区分に関しては、ヒトJκ2が、マウス11B6の対応する領域と最も類似していることが判明した。

0184

IGKJ2の配列と一緒にヒトB3遺伝子をフレームワークとして使用して、マウス親抗体11B6の軽鎖からCDRループを移植した(図1)。マウス起源の残基(ロイシン)を、ヒト様のメチオニンの代わりにVLの4位に導入した。このバーニヤ帯(Vernier zone)(FooteおよびWinter、1992年)残基は、軽鎖のCDR1およびCDR3ループの真下に位置する。CDR−L2の54位で、ヒト様アルギニンを、マウス様バリンの代わりに使用した。モデリングによると、この位置にある残基は、抗原と直接的な相互作用を形成しないと思われるが、Arg54は、ヒトフレームワークの60位で負に荷電したアスパラギン酸塩橋を形成するようであった。CDR−L1の24位にある残基は、抗原接触に関係しないと考えられた。結果的に、ヒト様リジンを、マウス様アルギニンの代わりにこの位置に導入した。

0185

VHドメイン設計
マウス11B6重鎖可変ドメインのアミノ酸配列を、NCBIのClustalW配列整列化プログラムを使用して、ヒト免疫グロブリン生殖細胞系配列のデータベースと比較した。11B6 VHは、ヒトVH4ファミリーメンバーVH4−28と最も高い類似性を有することが判明した。可変ドメイン配列のC末端部をコードしているJ−区分に関しては、ヒトJH1が、マウス11B6の対応する領域と最も類似していることが判明した。

0186

JH1の配列と一緒にヒトVH4−28遺伝子をフレームワークとして使用して、マウス親抗体11B6の重鎖からCDRループを移植した(図1)。

0187

マウス様残基アスパラギンおよびトレオニンを、VHの27および30位にそれぞれ導入した。Kabat定義(Kabatら、1991年;図1)によるCDR−H1に属さないにもかかわらず、それらは、Chothia(1989年)による定義など他の何らかのCDR定義手順によりCDR残基に分類された。残基27および30は、CDR−H1の他の部分の構造に影響を及ぼすことができ、抗原との直接接触関与する可能性があった。71位にある残基は、CDR−H2のコンフォメーションの維持に重要な役割を果たすことが公知であり(Tramontanoら、1990年)、マウス様アルギニンを、ヒト様バリンの代わりにここで使用した。重要なCDR−H3ループの前の94位で、マウス11B6由来残基のトレオニンを、ヒトVH4−28様アルギニンの代わりに導入した。加えて、CDR−H2の60位にある残基は、抗原接触に関係しないと考えられた。したがって、ヒト様アスパラギンを、マウス様セリンの代わりにこの位置に導入した。

0188

設計したVHおよびVLドメインが、ヒトCH1ならびにヒトCκ定常ドメインにそれぞれ繋がれているFabフラグメントであるヒト化11B6をコードする遺伝子を、合成構築物として購入した(Genscript、US)。遺伝子を、Fabカセットのいずれの側にも認識部位を有するSfiI制限酵素を使用して、pAK400(Krebberら、1997年)から修飾した発現ベクターpAK400Fabにクローニングした。ベクターを、大腸菌XL−1 blue細胞に形質転換して、ヒト化Fabフラグメントを発現させた。

0189

本発明の典型的なヒト化11B6Fabフラグメントの重鎖および軽鎖可変領域の配列を、図1に示す。

0190

参照文献
Chothia, C., Lesk, A. M., Tramontano, A., Levitt, M., Smith-Gill, S.J., Air, G.,
Sheriff, S., Padlan, E.A., Davies, D., Tulip, W.R., Colman, P.M., Spinelli, S., Alzari, P.M., and Poljak, R. J. (1989) Conformations of immunoglobulin hypervariable regions Nature, 342, 877-883
Kabat, E.A., Wu, T.T., Perry, H.M., Gottesman, K. S and Foeller, C . (1991) Sequences of Immunoglogical Interest, 5th edit., NIH, Bethesda, MD
Krebber A, Bornhauser S, Burmester J, Honegger A, Willuda J, Bosshard HR, Pluckthun A. (1997) Reliable cloning of functional antibody variable domains from hybridomas and spleen cell repertoires employing a reengineered phage display system. J Immunol Methods. 201(1):35-55
Tramontano, A., Chothia, C. and Lesk, A. M. (1990) Framework Residue 71 is a Major Determinant of the Position and Conformation of the Second Hypervariable Region in the VHDomains of Immunoglobulins. J. Mol. Biol. 215, 175-182

0191

h11B6の発現および精製
HEK293細胞を、FreeStyle 293発現培地(Life Technologies)中に2Lの懸濁培養展開した。細胞密度は、トランスフェクションの日に1×106個細胞/mLであった。

0192

重鎖または軽鎖成分をコードするヌクレオチド配列(すなわちそれぞれ配列番号14および15)を、哺乳動物細胞における発現のためにコドンを最適化し、合成し、IgG発現ベクターにクローニングした。重鎖および軽鎖のヌクレオチド配列を含有するプラスミドDNA(発現ベクター)を、次いでトランスフェクション薬剤と混合し、RTで10分間インキュベートした。DNA−トランスフェクション薬剤混合物を、ゆっくりとフラスコをかきまわしながら、細胞培養にゆっくりと添加した。次いでトランスフェクトした細胞培養を、およそ135rpmで回転させているオービタルシェイカプラットフォーム上で、37℃、8%CO2で7日間インキュベートした。

0193

培地を遠心分離によって回収し、5μm、0.6μmおよび0.22μmフィルターシステム濾過した。

0194

抗体を、プロテインクロマトグラフィーによって精製し、緩衝液を、透析によってPBSpH7.4と交換し;その後抗体を、限外濾過によって濃縮した。

0195

濃度を、吸光度によって測定した。
DNA:軽鎖:p11B6VLhV1hk(4300bp)量:0.35mg
重鎖:p11B6VHhV1hIgG1(4900bp)量:0.6mg

0196

DNA量は、最適化しなかった。

0197

トランスフェクション薬剤:独占所有権がある[しかしながら、適切な市販のトランスフェクション薬剤、Xfect(商標)Transfection Reagent(Clontech)、Lipofectamine(Life Technologies)、FuGENE(登録商標)HD Transfection Reagent(Promega)、FreeStyle(商標)Max Reagent(Invitrogen)、DEAEデキストラン、ポリエチレンイミンおよびリン酸カルシウムなどをすぐに入手できる]。

0198

全収率:13.1mg(約6.5mg/L)

0199

h11B6の特徴付け:親和性
研究の目的
本研究の目的は、Biacore器械表面プラスモン共鳴(SPR)技術を使用することにより、抗体11B6の4つのバリアントと抗原hK2との結合速度論を精査することであった。

0200

タンパク質サンプル(抗体および抗原)の品質を精査するために、SPR実験の前にSDS−PAGEゲルで泳動した。

0201

本研究の実験に適切な条件を見つけるために、予備研究において異なる指標を精査した。

0202

本研究において、多重結合測定を、4つの抗体および抗原について実行した。収集したデータから、結合および解離速度定数(konおよびkoff)ならびに解離定数(KD
)を算出し、ここに報告した。

0203

試薬および器械情報
以下の4つの抗体および1つの抗原の溶液を、Diaprost ABから得た:
・m11B6ストック:a−ehk211B6 14.12013 PP、3.41mg/mL:0.9% NaCl、100μL
・h11B6ストック:Innovagenロット90476.30 2013−04−12、1mg/mL:PBSpH7.4、320μL
・h11B6−DTPAストック:0.2M酢酸ナトリウムpH5.5、0.9mg/mL、340μL
・h11B6−DFOストック:0.2M酢酸アンモニウムpH 5.5、1.6mg/mL中に5mg/mLゲンチシン酸、400μL
・hK2ストック:26.6μg/mL frakt 2 fr 7 SL+タンパク質inh 5/2−02 1%BSA

0204

すべてのサンプルを分注し、分析の前に−20℃冷凍庫に保った。

0205

すべての結合実験を、Biacore3000器械で、CM4チップ上で実行した。チップならびに活性化、固定化不活性化、結合および再生に必要なすべての試薬を、GE
Healthcareから購入し、製造者ガイドラインにしたがって使用した。

0206

SDS−PAGE
(a)実験の説明
Diaprost ABによって提供される試薬を、製造者のガイドラインにしたがってNovex製TRIS−Tricine 10〜20%アクリルアミドゲルに流した。

0207

未変性のおよび還元した2系列のタンパク質サンプルを、標準サンプルと一緒に同じゲルに同時に流した。

0208

未変性系列の各サンプルは、以下を含有していた:タンパク質1〜1.3μg、トリス緩衝液pH8.8、SDSおよびローディング緩衝液

0209

還元系列の各サンプルは、以下を含有していた:タンパク質1〜1.3μg、トリス緩衝液pH8.8、SDS、ローディング緩衝液および0.04%体積/体積β2メルカプトエタノール還元薬剤)。

0210

ゲルの染色を、0.7、3.0、6.3に対応する割合の酢酸、エタノールおよび水のクマシーブリリアンブルー溶液で実行した。

0211

ゲルの脱色を、0.7、3.0、6.3に対応する割合の酢酸、エタノールおよび水の溶液で実行した。

0212

(b)結果および結論
結果を、図2に示す。

0213

抗体ならびに抗原サンプルが、高い品質および純度であることが、これらの結果から明白であった。

0214

親和性研究
(a)CM4チップへの抗原の固定化
CM4−2チップの活性化を、EDCおよびNHS混合物を使用するアミンカップリングの製造者のガイドラインにしたがって実行した。

0215

2.96μg/mL抗原hK2(10mM NaAc緩衝液pH3.8に希釈したhK2のストック溶液)を含有する溶液をCM4−2チップのチャネルfc2〜4上に流して、チップに抗原を固定した。流速:5μL/分、容積:200μL。
標的Ru≦MW/10 MW(hk2)=25900Da 標的Ru(hk2)≦2590

0216

チャネルfc1を、ブランクとして使用した。

0217

以下の固定化を達成した:
fc2=1104RU fc3=731RU fc4=688RU

0218

活性化および固定化後にすべてのチャネル(fc1〜4)を、エタノールアミンでブロッキングした。

0219

これらのデータは、2.96μg/mLの抗原を使用して適切な固定化が達成されたことを実証した。

0220

(b)結合段階の精査
異なる5つの濃度の各抗体溶液(HSP−緩衝液に希釈したストック溶液)を、30μL/分の速度でCM4−2チップのチャネルfc2〜4上に流した場合、CM4−2チップに対する4つの抗体の結合段階を4〜5分間追跡した。

0221

各抗体について精査した濃度は:100、50、25、12.5および6.25nMであった。

0222

加えて、解離過程を480分間追跡した場合、結合データを実験から得た。

0223

全部で、各抗体について18回の個別の結合実験を実行した。

0224

ブランク、fc1からのシグナルを、すべてのデータについて減算した。

0225

異なる5つの濃度の抗体のそれぞれについて、CM−2チップのチャネルfc2における結合段階を図3に示した。

0226

4〜5分後、結合過程のデータにフィッティングできることが判明した。

0227

(c)解離段階の精査
CM4−2チップのチャネルfc2〜4上に50nM抗体溶液を30μL/分の速度で5分間流した後に、解離段階を抗体のそれぞれについて480分間追跡した(図4)。

0228

解離速度定数の算出に使用したすべてのデータにおいて、ブランク、fc1からのシグナルを減算した。

0229

データは、解離過程が非常に遅いことを示した。4つすべての抗体について、チャネルfc4のシグナルはドリフトしており、そのチャネルにおいて解離過程を追跡できなかった。

0230

(d)解離速度定数(koff)の推定
解離段階データをフィッティングし、解離速度定数(koff)を推定した(表2を参照のこと)。

0231

0232

各抗体について取得した2つの測定に基づくと、試験した抗体の解離速度定数(koff)間に有意差がないように見えた。

0233

(e)結合速度定数(kon)の推定
結合速度定数を推定するために、解離速度定数(表2)を、フィッティングした方程式に使用した。

0234

フィッティングしたすべてのデータを使用して、結合速度定数の平均値および各抗体の標準偏差を算出した(表3を参照のこと)。

0235

0236

各抗体について取得した15〜18回の測定に基づくと、試験した抗体の結合速度定数(kon)間に有意差がないように見えた。

0237

(f)解離定数(kD)の推定
試験した抗体のそれぞれの解離定数(KD)を、表4に示した。

0238

0239

解離定数(KD)は、4つすべての抗体について10−12Mの範囲であった。

0240

統計的に有意ではなかったが、ヒト化抗体に対する解離定数は、マウス親抗体のそれより高いように見えた。

0241

KDは、h11B6−DTPAまたはh11B6−DFOについて有意に変化しなかったので、ヒト化抗体のコンジュゲーションは、親和性に顕著に影響を及ぼさないように見えた。

0242

概要
・結合過程は、4つすべての抗体について非常に速く、各抗体に対する15〜18回の実験に基づくと結合速度定数(kon)は、すべて105M−1s−1の範囲にあった。
・解離過程は、非常に遅く、ほとんど、Biacoreの技術的制限の範囲であった。解離速度定数(koff)はすべて、各抗体についての2つの実験に基づいて10−5s−1の範囲であった。
・解離定数(KD)は、4つすべての抗体について10−12Mの範囲であった。

0243

h11B6の特徴付け:凝集
概要
動的光散乱(DLS)研究を、IgGの4つのバリアントで実施して、凝集の傾向を研究した。DLSの結果は、すべての構築物が合理的なサイズ(球状タンパク質仮定して200kDaまたはわずかに200kDaを超える)を有し、ほとんどまたは全く凝集しないことを示した。

0244

目的
動的光散乱を使用し、4つのIgG構築物をオリゴマー状態について特徴づけること。インスリンを対照として使用した。

0245

結果
動的光散乱
リン酸緩衝食塩水(PBSpH7.4)を、0.22ミクロンフィルターによって濾過した。得られたタンパク質を、PBS pH7.4中に0.1mg/mLへ希釈した。動的光散乱は、MalvernAPS機器を使用して2連のサンプルで、20℃で測定した。各サンプルを3回測定した。希釈緩衝液を対照として使用して、緩衝液が塵および凝集体を合理的に含まないことを確認した(図1c)。すべてのサンプルを、数分布関数を使用して確実に測定できた。最も豊富分子種平均半径を、分子種の多分散とともに算出した。この分子種の平均質量分布も算出した、表5を参照のこと。

0246

0247

インスリン対照(4mg/mL 20mM Na2HPO4、10mM Na3EDTA)は、平均半径2.8nmを有し、それは約37kDaであった。溶液中で、インスリンは、約35kDaの六量体を形成することが公知である。半径5.7nmは、完全な球形を有するタンパク質の場合約200kDaの分子量に対応する。半径6.1nmは、完全な球形を有するタンパク質の場合約230kDaの分子量に対応する。これは、IgG分子の150kDaの分子量に相当に近く、このことは、大部分のサンプルが主に単量体および/または二量体IgG分子からなることを意味する。二量体を除外しない理由は、光散乱が分子形状に基づいて大まかなサイズ推定値を与えるので、単量体と二量体を分離することは困難だが、単量体と大きな凝集体または単量体と六量体(インスリン場合のように)を分離することは容易だからである

0248

結論
動的光散乱は、すべての構築物が合理的なサイズを有し、ほとんどまたはまったく凝集しないことを示した。4つすべての構築物のサイズ分布は、重複していた(データ不掲載)。

0249

h11B6の特徴付け:in vivo体内分布
本研究は、177Luに標識した場合の、マウス11B6およびヒト11B6のin vivo体内分布を比較した。

0250

材料および方法
材料
177Luを、Mallinkrodt Medical BV、Petten、Hollandから購入した。

0251

すべての化学物質はSigma Aldrichから入手し、緩衝液は(特に明記しない限り)分析品質水を使用して研究室内で調製した。

0252

ヒトカリクレイン2に特異的なマウス親抗体m11B6を、University of Turku、Finlandから入手した。

0253

m11B6重鎖[配列番号23]:
DVQLQESGPGLVKPSQSLSLTCTVTGNSITSDYAWNWIRQFPGNRLEWMGYISYSGSTTYSPSLKSRFSITRDTSKNQFFLQLNSVTPEDTATYFCATGYYYGSGFWGQGTLVTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLESDLYTLSSSVTVPSSPRPSETVTCNVAHPASSTKVDKKIVPRDCGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMNTNGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGK

0254

m11B6軽鎖[配列番号24]:
DIVLTQSPASLAVSLGQRATISCRASESVEYFGTSLMHWYRQKPGQPPKLLIYAASNVESGVPARFSGSGSGTDFSLNIQPVEEDDFSMYFCQQTRKVPYTFGGGTKLEIKRTDAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC

0255

ヒト化対応抗体(counterpart antibody)、h11B6を、上記実施例2および3に記載の通り産生した(図1を参照のこと)。

0256

in vivo研究の場合、hK2(ATCC、Manassas、VA、USA)およびDU145(ATCC、Manassas、VA、USA)を発現している前立腺癌細胞系LNCaPを使用した。細胞を、10%ウシ胎仔血清およびPEST(ペニシリン100IU/mLおよび100μg/mLストレプトマイシン)で補充したRPMI1640培地中で培養した。細胞を、加湿したインキュベーター中で、5%CO2、37℃で維持し、トリプシン−EDTA溶液(緩衝液に0.25%トリプシン、0.02% EDTA、Thermo Scientific)ではがした。LNCaP細胞を異種移植する場合、BD−biosciences(San Jose、California、USA)製マトリゲルマトリックスを使用した。NMRI−Nu、(Charles River)およびBalb/c−Nu(研究室内で繁殖させた)マウスに2つの細胞系を植え付けた。

0257

コンジュゲーションおよび放射標識
CHX−A”−DTPAと11B6とのコンジュゲーション:Amicon Ultra−2遠心濾過(2mL、100K)で濃縮する前に、PBS中のマウスおよびヒト化11B6 mAbの溶液を、0.07Mホウ酸ナトリウム緩衝液を使用してpH9.2に調整した。次いで、得られたタンパク質溶液を、キレート化剤対抗体の3:1のモル比で、キレート化剤CHX−A”−DTPA(Macrocylics、USA)と40℃でコンジュゲートさせた。4時間後に反応を停止させ、CHX−A”−DTPA−11B6(DTPA−11B6)をNAP−5カラム(GE Healthcare)によるサイズ排除クロマトグラフィーで遊離キレートから分離し、0.2M酢酸アンモニウム緩衝液、pH5.5 20mLで平衡化した。コンジュゲートした11B6抗体を、酢酸アンモニウム緩衝液1mLで溶出した。

0258

DTPA−11B6の放射標識:酢酸アンモニウム緩衝液pH5.5中のマウスおよびヒト化DTPA−11B6を、所定量の177LuCl3と混合した。対象当たり0.5
〜0.6MBq最終活性を体内分布に使用し、または対象当たり18〜20MBqの最終活性をSPECT研究に使用した。室温で2時間のインキュベーション後に、標識を停止し、NAP−5カラムで精製し、PBSで平衡化した。

0259

動物実験
すべての動物実験は、実験動物保護に関する国の法令にしたがって実行した。

0260

雄の免疫不全ヌードマウス、NMRI−Nu、(6〜8週齢)およびBalb/c−Nuを、本研究に使用した。すべてのマウスは、左もしくは右横腹部にLNCaP細胞またはDU145、成長培地100μLおよびマトリゲル100μL中に8000000〜10000000個の細胞を異種移植された。

0261

体内分布研究
体内分布研究を、h11B6およびm11B6の両方で実行した。

0262

6つのマウスの群(n=4)に、177Luで標識したh11B6 20μgまたはm11B6 20μgのいずれかを静脈内注射した。動物を、注射24時間後、48時間後および72時間後に屠殺し、対象の臓器を3インチのNaI(Tl)検出器を備えた自動化したNaI(Tl)ウェルカウンター(1480 WIZARD、Wallac Oy、Turku、Finland)で分析した。

0263

グラム組織当たりの注射した用量のパーセント(%IA/g)で表す組織取り込み値を:
%IA/g=(組織放射活性/注射した放射活性)/臓器重量x100
として算出し、ここで、iv注射の場合:
注射した放射活性=対照注射器における平均放射活性−使用した注射器における放射活性−尾部の放射活性
とした。

0264

解剖後に臓器も計量した。

0265

動力学的データ
時間−%ID曲線は、直線、ID(t)=k*t+mとして最長48時間まで表した。第2および第3の時点(それぞれ48、72時間)のデータに基づいて、モノ指数曲線[ID(t)=ID(0)e−λt]を、時間間隔[48、∞]に適用した。しかしながら、ラムダが負の数になる、すなわちIDが48〜72時間の間で増加している場合、この時間間隔の時間ID曲線は、代わりに直線としてモデル化され、医薬品は、臓器内に72時間以降も保持されたと考えられた。時間活性曲線を得るために、物理的半減期を適用した。

0266

注−いくつかの図において、IDを「IA」と称し;これらの表現を、本明細書において互換的に使用した。

0267

結果
ヒト化177Lu−11B6の体内分布
177Lu−h11B6の体内分布を、図5に示した。

0268

抗体は、24時間までにLNCaP腫瘍内に迅速に蓄積し、放射活性は72時間で高いままであった。

0269

最初に、高レベルのh11B6が、血液および腎臓にあることも明白であり、抗体が身体から除かれるのにつれて48時間後から減少した。そのような生物動力学は、任意の放射性標識した抗体の静注に必然的で、予想される結果であった。

0270

骨および筋肉など他のすべての臓器は、低レベルの放射活性を示した。

0271

これらのデータは、177Lu−h11B6が、in vivoで前立腺癌細胞効果的に標的できることを実証した。

0272

図6は、典型的なSPECT画像を示し、異種移植したマウス内のLNCaP腫瘍細胞に対する177Lu−h11B6の結合は、全く明白であった。

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