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技術 ヒト組織因子に対するヒト抗体

出願人 ゲンマブエー/エス
発明者 フェアプレーゲンサンドラサテインデイビッドピー.イー.フートルネエム.エイパレンポールバンデウィンケルヤンブレインホルトヴィベケミラーエーンルートエババーズガードオレフィンクトムブリーカーウィレムカレルハウトカンプミッシャアウツホーンマロエスカデヨンクロブエヌ.
出願日 2019年9月20日 (1年1ヶ月経過) 出願番号 2019-171368
公開日 2020年2月13日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-022461
状態 未査定
技術分野 微生物による化合物の製造 生物学的材料の調査,分析 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 微生物、その培養処理 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード クワドラント 重量クラス 吐瀉物 クロスブロック 面グループ 光感作薬 炎症サイクル サブパネル
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図面 (20)

課題

ヒト組織因子(TF)に結合するヒト抗体の提供。

解決手段

ヒトTFに結合する単離されたヒトモノクローナル抗体ならびに関連する抗体をベースとする組成物および分子。前記抗体を含む薬学的組成物ならびに抗体を使用する治療方法および診断方法

概要

背景

発明の背景
組織因子(TF)は、トロンボプラスチン、第III因子、またはCD142とも呼ばれ、内皮下組織血小板、および白血球に存在するタンパク質であり、酵素前駆体プロトロンビンからトロンビンへの形成開始に必要である。トロンビン形成は最終的には血液凝固につながる。組織因子は細胞血液凝固カスケードを開始するのを可能にし、凝固VII因子に対する高親和性受容体として機能する。結果として生じた複合体は、特定の限られたタンパク質分解による凝固プロテアーゼカスケードの開始を担う触媒事象をもたらす。非機能性前駆体として循環する、これらのプロテアーゼカスケードの他の補因子とは異なり、この因子は、細胞表面上に発現されると完全に機能する強力な開始因子である。

組織因子は、セリンプロテアーゼVIIa因子(FVIIa)に対する細胞表面受容体である。FVIIaが組織因子に結合すると、細胞内でシグナル伝達プロセスが開始することが見出されている。このシグナル伝達機能は血管形成において役割を果たしている。血管形成は成長および発生ならびに創傷治癒における正常プロセスであるが、腫瘍休眠状態から悪性状態移行する際の基礎段階でもある。すなわち、癌細胞が、血管形成に関与するタンパク質、いわゆる、血管新生増殖因子を産生する能力を獲得すると、これらのタンパク質は、腫瘍によって近くの組織に放出され、新しい血管が、既存の健康な血管から腫瘍に向かって、および腫瘍の中に成長するよう刺激する。新しい血管が腫瘍に進入すると、腫瘍は急速にサイズを拡大し、局所組織および局所臓器侵入することができる。癌細胞は新しい血管を通ってさらに循環中に逃げ、他の臓器の中に入って新たな腫瘍を形成することもある(転移)。

さらに、TFは炎症において役割を果たしている。TFの役割は血液凝固によって媒介されると想定されている(非特許文献1/ A. J. Chu : 「Tissue factor mediates inflammation」in Archives of biochemistry and biophysics, 2005, vol. 440, No. 2, pp. 123-132)。従って、TFの阻害、例えば、モノクローナル抗TF抗体によるTFの阻害は、抗炎症だけでなく血管疾患にも寄与する凝固-炎症サイクル中断において重要な意味がある。

TF発現は多くのタイプの癌において観察され、悪性度がさらに高い疾患と関連している。さらに、ヒトTFは、可溶性オルタナティブスプライシング型であるasHTFでも存在する。最近、asHTFは腫瘍成長を促進することが発見された(非特許文献2/ Hobbs et al.2007 Thrombosis Res. 120(2)S13-S21)。

TFに結合する抗体は、以下の先行技術に開示されている。

WO98/40408(特許文献1)は、ネイティブなヒトTFのみ、またはTF:VIIa複合体に存在するネイティブなヒトTFに結合し、第X因子がTFまたはその複合体に結合するのを効果的に阻止し、それによって、血液凝固を弱めることができる抗体を開示する。この抗体は、動脈手術もしくは心臓手術などの侵襲性医療処置後の血栓症を軽減するのに、または医療器具の使用によって生じた血液凝固を無くすのに使用できることが開示されている。ネイティブなヒトTFのインビボ画像診断を含むインビボ診断方法において用いられる、さらなる抗体が開示されている。

WO04/094475(特許文献2)は、正常血漿対照と比較して、因子によって媒介される血液凝固を阻害しない、ヒト組織因子に結合することができる抗体を提供する。ヒト抗体は説明されていない。この抗体は癌治療に用いられ得ると主張している。

WO03/093422(特許文献3)は、TF単独よりTF:VIIa複合体に対して高い親和性で結合する抗体に関する。敗血症播種性血管内凝固虚血性脳卒中、血栓症、急性冠状動脈症候群、および進行癌における凝固障害などのある特定の疾患の治療において、この抗体を抗凝固剤として使用することが提案されている。

WO01/27079(特許文献4)は、異常な細胞増殖、特に、内皮細胞増殖、例えば、癌、異常発生免疫応答機能不全、ならびに血管新生および腫瘍成長に関連する血管形成を阻害するための組成物および方法を開示する。抗体を含む多くの活性物質が提案されているが、具体的な抗体は開示されていない。

WO03/037361(特許文献5)は、アポトーシスに関連する治療のためのTFアゴニストまたはアンタゴニストの使用に関する。

WO03/029295(特許文献6)は、ヒトTFと免疫反応して、凝固第VIIa因子の結合を阻害する単離されたヒト抗体に関する。しかしながら、この出願は、これらの特性を有する抗体のたった一つの例しか開示していない。

様々な腫瘍タイプを治療するために、例えば、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、およびトラスツズマブ(Herceptin(登録商標))を含む、多くのモノクローナル抗体療法が認可されている。

概要

ヒト組織因子(TF)に結合するヒト抗体の提供。ヒトTFに結合する単離されたヒトモノクローナル抗体ならびに関連する抗体をベースとする組成物および分子。前記抗体を含む薬学的組成物ならびに抗体を使用する治療方法および診断方法。なし

目的

WO04/094475(特許文献2)は、正常血漿対照と比較して、因子によって媒介される血液凝固を阻害しない、ヒト組織因子に結合することができる抗体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ヒト組織因子に結合するヒト抗体

請求項2

実施例13のアッセイに記載されているように確かめられた時に、3nM以下、例えば、0.50nM以下、例えば、0.35nM以下、例えば、0.20nM以下、例えば、0.1nM以下の見かけの親和性(EC50)で、組織因子細胞外ドメインに結合する、請求項1記載の抗体。

請求項3

実施例14のアッセイに記載されているように確かめられた時に、好ましくは、10nM以下、例えば、8nM以下、例えば、5nM以下、例えば、2nM以下、例えば、1nM以下、例えば、0.5nM以下、例えば、0.3nM以下の見かけの親和性(EC50)で、組織因子を発現する哺乳動物細胞、例えば、組織因子をコードする構築物トランスフェクトされたA431細胞に結合する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項4

実施例20のアッセイに記載されているように確かめられた時に、好ましくは、2nM以下、例えば、1nM以下、例えば、0.7nM以下、または0.3nM以下、例えば、0.2nM以下、または0.1nM以下、または0.05nM以下のEC50値で、A431細胞において抗体依存性細胞傷害誘導することができる、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項5

実施例24に記載の方法によって確かめられた時に、確立したMDA-MB-231腫瘍成長阻害において有効である、および/または実施例26に記載の方法によって確かめられた時に、確立したBxPC3腫瘍の成長の阻害において有効である、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項6

実施例19のアッセイに記載されているように確かめられた時に、組織因子によって誘導される血液凝固を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満、例えば、1nM未満の中央値阻害濃度で阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項7

実施例15のアッセイに記載されているように確かめられた時に、FVIIaと組織因子との結合を、好ましくは、80%超、例えば、90%超の阻害の最大阻害値で阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項8

実施例17のアッセイに記載されているように確かめられた時に、MDA-MB-231細胞によるFVIIa誘導性IL-8放出を、好ましくは、40%超、例えば、50%超、例えば、60%超の阻害の最大阻害値で阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項9

実施例18のアッセイに記載されているように確かめられた時に、TF/FVIIa複合体によるFXからFXaへの変換を、好ましくは、50%未満、例えば、40%未満、例えば、1〜30%の範囲で阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項10

SEQID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項11

組織因子との結合が、組織因子の位置45にあるアミノ酸W、位置46にあるアミノ酸K、または位置94にあるアミノ酸Yのいずれか1つに関与しない、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項12

SEQID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項13

実施例16のアッセイに記載されているように確かめられた時に、FVIIa誘導性ERKリン酸化を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満の中央値阻害濃度で阻害する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項14

実施例16のアッセイに記載されているように確かめられた時に、ERKリン酸化を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満の中央値阻害濃度で阻害し、実施例17のアッセイに記載のFVII誘導性IL-8放出を最大10%を超えて阻害しない、請求項1〜7および9〜13のいずれか一項記載の抗体。

請求項15

C3cおよびC4cの沈着を誘導することができる、好ましくは、実施例21において確かめられた時にC3cおよびC4cの沈着を誘導することができる、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項16

抗体のFab断片が、実施例28に記載されているようにELISAによって測定された時に、0.1μg/mLより低い、例えば、0.05μg/mLより低い、例えば、0.04μg/mLより低いEC50値で組織因子の細胞外ドメインに結合する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項17

抗体のFab断片が、実施例28に記載されているようにELISAによって測定された時に、1.0μg/mLを上回るEC50で、組織因子の細胞外ドメインに結合する、請求項1〜15のいずれか一項記載の抗体。

請求項18

抗体のFab断片が、実施例28に記載されているように、10μg/mLより低い、例えば、1μg/mLより低い、例えば、0.5μg/mLより低い、または0.2μg/mLより低いEC50値で組織因子の細胞外ドメインに結合する、請求項1〜15のいずれか一項記載の抗体。

請求項19

実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸42-84以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸42-84がマウス配列で置換されているシャッフル構築物42-84mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項20

実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸85-122以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸85-122がマウス配列で置換されているシャッフル構築物85-122mmとの結合を比較した時に弱い結合を示す、請求項1〜18のいずれか一項記載の抗体。

請求項21

実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸123-137以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸123-137がマウス配列で置換されているシャッフル構築物123-137mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、請求項1〜18のいずれか一項記載の抗体。

請求項22

実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸185-225以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸185-225がマウス配列で置換されているシャッフル構築物185-225mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、請求項1〜18のいずれか一項記載の抗体。

請求項23

実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸226-250以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸226-250がマウス配列で置換されているシャッフル構築物226-250mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、請求項1〜18のいずれか一項記載の抗体。

請求項24

ヒトTFと複数のシャッフル構築物との結合を比較した時に弱い結合を示す、例えば、●請求項19において定義されたシャッフル構築物42-84mmおよび請求項20において定義されたシャッフル構築物85-122mmとの結合を比較した時に弱い結合を示す、または●請求項21において定義されたシャッフル構築物123-137mm、および請求項22において定義されたシャッフル構築物185-225mm、および請求項23において定義されたシャッフル構築物226-250mmとの結合を比較した時に弱い結合を示す、請求項19〜23のいずれか一項記載の抗体。

請求項25

-SEQID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合しない、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項26

a)-SEQID NO:12、-SEQ ID NO:16、-SEQ ID NO:20、-SEQ ID NO:24、-SEQ ID NO:28に示した配列、またはb)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、3個、4個、または5個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体を有するVHCDR3領域を含む、請求項25記載の抗体。

請求項27

SEQID NO:12に示した配列またはその変異体を有するVHCDR3領域を含み、該変異体が、位置2、3、6、9、および11の1つまたは複数において修飾を含み、好ましくは、修飾が置換であり、より好ましくは、該置換が、a)Rが位置2にある時の、RからKへの置換、b)Sが位置3にある時の、SからAまたはTへの置換、c)Gが位置6にある時の、GからTへの置換、d)Lが位置9にある時の、LからFへの置換、およびe)Sが位置11にある時の、SからYへの置換からなる群より選択される、請求項26記載の抗体。

請求項28

a)SEQID NO:10、11および12のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:66、67および68のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:14、15、および16のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:70、71および72のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:18、19、20のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:74、75および76のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、d)SEQ ID NO:22、23、および24のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:78、79および80のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、e)SEQ ID NO:26、27、および28のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:82、83、および84のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、またはf)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項1または26記載の抗体。

請求項29

a)SEQID NO:9、13、17、21、および25からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:9、13、17、21、21および25からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVHを含む、請求項26記載の抗体。

請求項30

a)SEQID NO:65、69、73、77、および81からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:65、69、73、77、および81からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVLを含む、請求項26記載の抗体。

請求項31

a)SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、d)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、e)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、またはf)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項26記載の抗体。

請求項32

-SEQID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、および-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、請求項1〜24のいずれか一項記載の抗体。

請求項33

a)-SEQID NO:8、-SEQ ID NO:52に示した配列、またはb)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体を有するVHCDR3領域を含む、請求項32記載の抗体。

請求項34

a)SEQID NO:6、7および8のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:62、63および64のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:50、51および52のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:106、107、および108のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、またはc)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項1または32のいずれか一項記載の抗体。

請求項35

a)SEQID NO:5および49からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:5および49からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVHを含む、請求項32記載の抗体。

請求項36

a)SEQID NO:61および105からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:61および105からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVLを含む、請求項32記載の抗体。

請求項37

a)SEQID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、またはc)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項32記載の抗体。

請求項38

-SEQID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合しない、ならびに-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、請求項1〜24のいずれか一項記載の抗体。

請求項39

a)-SEQID NO:32、-SEQ ID NO:36、-SEQ ID NO:40、-SEQ ID NO:56に示した配列、またはb)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体を有するVHCDR3領域を含む、請求項38記載の抗体。

請求項40

a)SEQID NO:30、31および32のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:86、87および88のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:34、35および36のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:90、91および92のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:38、39および40のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:94、95および96のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、d)SEQ ID NO:54、55および56のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:110、11および112のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、またはe)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項1または38記載の抗体。

請求項41

a)SEQID NO:29、33、37および53からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:29、33、37および53からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVHを含む、請求項38記載の抗体。

請求項42

a)SEQID NO:85、89、93、および109からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:85、89、93、および109からなる群より選択されるVL領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVLを含む、請求項38記載の抗体。

請求項43

a)SEQID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、d)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域、またはe)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項38記載の抗体。

請求項44

SEQID NO:41の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、前記請求項1〜24のいずれか一項記載の抗体。

請求項45

a)-SEQID NO:4、-SEQ ID NO:44、-SEQ ID NO:48に示した配列、またはb)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体を有するVHCDR3領域を含む、請求項44記載の抗体。

請求項46

a)SEQID NO:2、3および4のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:58、59および60のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:42、43および44のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:98、99および100のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:46、47および48のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:102、103および104のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、またはd)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項1または44記載の抗体。

請求項47

a)SEQID NO:1、41および45からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:1、41および45からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVHを含む、請求項44記載の抗体。

請求項48

a)SEQID NO:57、97、および101からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、またはb)SEQ ID NO:57、97および101からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有するVLを含む、請求項44記載の抗体。

請求項49

a)SEQID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、またはd)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体を含む、請求項44記載の抗体。

請求項50

本明細書の実施例22に記載されているように確かめられた時に、5nM未満、例えば、3.5nM未満、例えば、2nM未満の、組織因子に対する親和性を有する、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体。

請求項51

本明細書の実施例22に記載の方法によって確かめられた時に10-3sec-1を超えるkdを有する、および/または本明細書の実施例22に記載の方法によって確かめられた時に5x104,mol-1sec-1を超えるkaを有する、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体。

請求項52

本明細書の実施例22に記載の親和性方法によって確かめられた時に10-3sec-1を超えるkdを有し、本明細書の実施例22に記載のアビディティ方法によって確かめられた時に、5nM未満、例えば、1nM未満、例えば、0.2nM未満のアビディティを有する、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体。

請求項53

実施例23に記載のアッセイにおいて確かめられた時に健康組織への結合を示さず、特に、ヒト糸球体への結合を示さないが、例えば、本明細書の実施例23に記載のアッセイにおいて確かめられた時に膵臓腫瘍への結合を示す、請求項1〜5のいずれか一項、または51、または52記載の抗体。

請求項54

本明細書の実施例26に記載の方法によって確かめられた時に、確立したBX-PC3腫瘍の成長の阻害において有効である、請求項1〜5または51〜53のいずれか一項記載の抗体。

請求項55

以下の特性:増殖の阻害、腫瘍血管形成の阻害、腫瘍細胞アポトーシスの誘導、オルタナティブスプライシングされた組織因子との結合の1つまたは複数をさらに有する、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項56

a)SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、d)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、e)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、f)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、g)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、h)SEQ ID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、i)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、j)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、k)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、l)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、m)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、またはn)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体。

請求項57

a)SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、b)SEQ ID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、c)SEQ ID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、d)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、e)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、f)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、g)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、h)SEQ ID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、i)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、j)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、k)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、l)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、m)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、またはn)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域を有する抗体と同じ、組織因子上のエピトープに結合する、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体。

請求項58

-IGHV1-18*01、IGHV3-23*01、IGHV3-30*01、IGHV3-33*01、IGHV3-33*03、IGHV1-69*02、IGHV1-69*04、およびIGHV5-51*01からなる群より選択されるヒト生殖系列VH配列由来する重鎖可変領域、ならびに/または-IGKV3-20*01、IGKV1-13*02、IGKV3-11*01、およびIGKV1D-16*01からなる群より選択されるヒト生殖系列Vκ配列に由来する軽鎖可変領域を含む、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項59

完全長抗体、好ましくは、IgG1抗体、特に、IgG1,κ抗体である、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項60

別の部分、例えば、細胞傷害性部分、放射性同位体、または薬物と結合体化している、前記請求項のいずれか一項記載の抗体。

請求項61

エフェクター機能欠損性抗体である、請求項1〜3または15〜49のいずれか一項記載の抗体。

請求項62

エフェクター機能欠損性の抗組織因子抗体が、安定化されたヒトIgG4抗体、例えば、ヒトIgG4の重鎖定常領域にある位置409のアルギニンが、リジンスレオニンメチオニン、もしくはロイシン、好ましくは、リジンで置換されている、および/またはヒンジ領域がCys-Pro-Pro-Cys配列を含む抗体である、請求項61記載の抗体。

請求項63

一価抗体である、請求項1〜3または15〜49のいずれか一項記載の抗体。

請求項64

一価抗体が、i)一価抗体の軽鎖をコードする核酸構築物を準備する工程であって、該構築物は、選択された抗原特異的抗体のVL領域をコードするヌクレオチド配列、およびIg定常CL領域をコードするヌクレオチド配列を含み、該選択された抗原特異的抗体のVL領域をコードするヌクレオチド配列および該IgのCL領域をコードするヌクレオチド配列は一緒に機能的に連結され、IgG1サブタイプの場合、ポリクローナルヒトIgGの存在下で、または動物もしくはヒトに投与された時に、CL領域の同一のアミノ酸配列を含む他のペプチドジスルフィド結合または共有結合を形成することができるアミノ酸をCL領域が含有しないように、CL領域をコードするヌクレオチド配列は修飾されている、前記工程;ii)該一価抗体の重鎖をコードする核酸構築物を準備する工程であって、該構築物は、選択された抗原特異的抗体のVH領域をコードするヌクレオチド配列およびヒトIgの定常CH領域をコードするヌクレオチド配列を含み、ヒンジ領域に対応する領域、およびIgサブタイプにより必要とされる場合には、CH領域の他の領域、例えば、CH3領域が、ポリクローナルヒトIgGの存在下で、または動物もしくはヒトに投与された時に、ヒトIgのCH領域の同一のアミノ酸配列を含む他のペプチドとのジスルフィド結合または共有結合もしくは安定した非共有結合による重鎖間結合の形成に関与するアミノ酸残基を含まないように、CH領域をコードするヌクレオチド配列は修飾されており、該選択された抗原特異的抗体のVH領域をコードするヌクレオチド配列および該IgのCH領域をコードするヌクレオチド配列は一緒に機能的に連結されている、前記工程;iii)該一価抗体を産生するための細胞発現系を準備する工程;iv)(iii)の細胞発現系の細胞において、(i)および(ii)の核酸構築物を同時発現させることによって、該一価抗体を産生する工程を含む方法によって構築される、請求項63記載の抗体。

請求項65

一価抗体が、(i)請求項1〜26のいずれか一項記載の抗体の可変領域または該領域の抗原結合部分、ならびに(ii)ヒンジ領域に対応する領域および、免疫グロブリンがIgG4サブタイプでない場合は、CH領域の他の領域、例えば、CH3領域が、ポリクローナルヒトIgGの存在下で同一のCH領域とジスルフィド結合を形成することができるアミノ酸残基、または同一のCH領域と他の共有結合もしくは安定した非共有結合による重鎖間結合をすることができるアミノ酸残基を含まないように修飾されている、免疫グロブリンのCH領域、またはCH2領域およびCH3領域を含むその断片を含む、請求項63記載の抗体。

請求項66

ヒンジ全体が欠失されるように重鎖が修飾されている、請求項63〜65のいずれか一項記載の抗体。

請求項67

請求項1〜62のいずれか一項記載の抗体、および第2の結合特異性、例えば、ヒトエフェクター細胞、ヒトFc受容体、またはT細胞受容体に対する結合特異性を含む、二重特異性分子

請求項68

SEQID NO:1〜SEQ ID NO:112からなる群より選択されるアミノ酸配列の1つまたは複数をコードするヌクレオチド配列を含む、発現ベクター

請求項69

ヒト抗体の軽鎖、重鎖、または軽鎖および重鎖の両方の定常領域をコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項68記載の発現ベクター。

請求項70

請求項1〜59または61〜66のいずれか一項において定義された抗体を産生する、組換え真核宿主細胞または組換え原核宿主細胞

請求項71

請求項1〜54のいずれか一項において定義された抗体、請求項67において定義された二重特異性分子、および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物

請求項72

医用薬剤として使用するための、請求項1〜66のいずれか一項において定義された抗体または請求項67において定義された二重特異性分子。

請求項73

使用が、癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項74

癌が、中枢神経系の腫瘍、頭頚部癌肺癌乳癌食道癌胃癌肝臓癌および胆道癌膵臓癌結腸直腸癌膀胱癌腎臓癌前立腺癌子宮内膜癌卵巣癌悪性黒色腫肉腫原発起源不明の腫瘍、骨髄癌、急性リンパ芽球性白血病慢性リンパ芽球性白血病、および非ホジキンリンパ腫皮膚癌神経膠腫、脳癌、子宮癌、および直腸癌からなる群より選択される、請求項73記載の抗体または二重特異性分子。

請求項75

使用が、膵臓癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項76

使用が、結腸直腸癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項77

使用が、卵巣癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項78

使用が、乳癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項79

使用が、前立腺癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項80

使用が、膀胱癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項81

医用薬剤が、1種類または複数の種類のさらなる治療剤、例えば、化学療法剤と組み合わせて癌を治療するためのものである、請求項72記載の抗体または二重特異性分子。

請求項82

癌を治療するための医用薬剤を製造するための、請求項1〜66のいずれか一項記載の抗体または請求項697記載の二重特異性分子の使用。

請求項83

請求項74〜81のいずれか一項記載のさらなる特徴を含む、請求項82記載の使用。

請求項84

組織因子を発現する腫瘍細胞の成長および/または増殖を阻害するための方法であって、以下の工程を含む方法:組織因子を発現する腫瘍細胞の成長および/または増殖の阻害を必要とする個体に、請求項1〜66のいずれか一項記載の抗体または請求項67において定義された二重特異性分子を投与する工程。

請求項85

請求項1〜59または61〜66のいずれか一項記載の抗体を産生するための方法であって、以下の工程を含む方法:a)請求項70記載の宿主細胞を培養する工程、およびb)培地から抗体を精製する工程。

請求項86

請求項1〜67のいずれか一項において定義された抗体を含む、診断用組成物

請求項87

試料中の組織因子の存在を検出するための方法であって、以下の工程を含む方法:-試料と、請求項1〜66のいずれか一項記載の抗体または請求項67記載の二重特異性分子とを、抗体または二重特異性分子と組織因子との複合体が形成する条件下で接触させる工程;および-複合体が形成したかどうか分析する工程。

請求項88

-請求項1〜66のいずれか一項記載の抗体または請求項67記載の二重特異性分子;および-キットを使用するための説明書を含む、試料中の組織因子の存在を検出するためのキット。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、組織因子、特に、ヒト組織因子に対する抗体、ならびにこのような抗体の使用、特に、癌、炎症、および血管疾患治療におけるこのような抗体の使用に関する。

背景技術

0002

発明の背景
組織因子(TF)は、トロンボプラスチン、第III因子、またはCD142とも呼ばれ、内皮下組織血小板、および白血球に存在するタンパク質であり、酵素前駆体プロトロンビンからトロンビンへの形成開始に必要である。トロンビン形成は最終的には血液凝固につながる。組織因子は細胞血液凝固カスケードを開始するのを可能にし、凝固VII因子に対する高親和性受容体として機能する。結果として生じた複合体は、特定の限られたタンパク質分解による凝固プロテアーゼカスケードの開始を担う触媒事象をもたらす。非機能性前駆体として循環する、これらのプロテアーゼカスケードの他の補因子とは異なり、この因子は、細胞表面上に発現されると完全に機能する強力な開始因子である。

0003

組織因子は、セリンプロテアーゼVIIa因子(FVIIa)に対する細胞表面受容体である。FVIIaが組織因子に結合すると、細胞内でシグナル伝達プロセスが開始することが見出されている。このシグナル伝達機能は血管形成において役割を果たしている。血管形成は成長および発生ならびに創傷治癒における正常プロセスであるが、腫瘍休眠状態から悪性状態移行する際の基礎段階でもある。すなわち、癌細胞が、血管形成に関与するタンパク質、いわゆる、血管新生増殖因子を産生する能力を獲得すると、これらのタンパク質は、腫瘍によって近くの組織に放出され、新しい血管が、既存の健康な血管から腫瘍に向かって、および腫瘍の中に成長するよう刺激する。新しい血管が腫瘍に進入すると、腫瘍は急速にサイズを拡大し、局所組織および局所臓器侵入することができる。癌細胞は新しい血管を通ってさらに循環中に逃げ、他の臓器の中に入って新たな腫瘍を形成することもある(転移)。

0004

さらに、TFは炎症において役割を果たしている。TFの役割は血液凝固によって媒介されると想定されている(非特許文献1/ A. J. Chu : 「Tissue factor mediates inflammation」in Archives of biochemistry and biophysics, 2005, vol. 440, No. 2, pp. 123-132)。従って、TFの阻害、例えば、モノクローナル抗TF抗体によるTFの阻害は、抗炎症だけでなく血管疾患にも寄与する凝固-炎症サイクル中断において重要な意味がある。

0005

TF発現は多くのタイプの癌において観察され、悪性度がさらに高い疾患と関連している。さらに、ヒトTFは、可溶性オルタナティブスプライシング型であるasHTFでも存在する。最近、asHTFは腫瘍成長を促進することが発見された(非特許文献2/ Hobbs et al.2007 Thrombosis Res. 120(2)S13-S21)。

0006

TFに結合する抗体は、以下の先行技術に開示されている。

0007

WO98/40408(特許文献1)は、ネイティブなヒトTFのみ、またはTF:VIIa複合体に存在するネイティブなヒトTFに結合し、第X因子がTFまたはその複合体に結合するのを効果的に阻止し、それによって、血液凝固を弱めることができる抗体を開示する。この抗体は、動脈手術もしくは心臓手術などの侵襲性医療処置後の血栓症を軽減するのに、または医療器具の使用によって生じた血液凝固を無くすのに使用できることが開示されている。ネイティブなヒトTFのインビボ画像診断を含むインビボ診断方法において用いられる、さらなる抗体が開示されている。

0008

WO04/094475(特許文献2)は、正常血漿対照と比較して、因子によって媒介される血液凝固を阻害しない、ヒト組織因子に結合することができる抗体を提供する。ヒト抗体は説明されていない。この抗体は癌治療に用いられ得ると主張している。

0009

WO03/093422(特許文献3)は、TF単独よりTF:VIIa複合体に対して高い親和性で結合する抗体に関する。敗血症播種性血管内凝固虚血性脳卒中、血栓症、急性冠状動脈症候群、および進行癌における凝固障害などのある特定の疾患の治療において、この抗体を抗凝固剤として使用することが提案されている。

0010

WO01/27079(特許文献4)は、異常な細胞増殖、特に、内皮細胞増殖、例えば、癌、異常発生免疫応答機能不全、ならびに血管新生および腫瘍成長に関連する血管形成を阻害するための組成物および方法を開示する。抗体を含む多くの活性物質が提案されているが、具体的な抗体は開示されていない。

0011

WO03/037361(特許文献5)は、アポトーシスに関連する治療のためのTFアゴニストまたはアンタゴニストの使用に関する。

0012

WO03/029295(特許文献6)は、ヒトTFと免疫反応して、凝固第VIIa因子の結合を阻害する単離されたヒト抗体に関する。しかしながら、この出願は、これらの特性を有する抗体のたった一つの例しか開示していない。

0013

様々な腫瘍タイプを治療するために、例えば、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、およびトラスツズマブ(Herceptin(登録商標))を含む、多くのモノクローナル抗体療法が認可されている。

0014

WO98/40408
WO04/094475
WO03/093422
WO01/27079
WO03/037361
WO03/029295

先行技術

0015

A. J. Chu : 「Tissue factor mediates inflammation」in Archives of biochemistry and biophysics, 2005, vol. 440, No. 2, pp. 123-132
Hobbs et al.2007 Thrombosis Res. 120(2)S13-S21

0016

多くの進歩がなされてきたが、重大な疾患を治療する改善された方法、例えば、治療用抗体に基づく癌の改善された治療が依然として必要とされている。

0017

本発明の目的は、医療用新規の高特異性かつ有効なヒト抗TF抗体を提供することである。本発明の抗体は、当技術分野において説明された抗体とは異なるTF結合特性を示す。好ましい態様において、本発明の抗体は、ヒト組織因子に対して高親和性を有し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を媒介し、FVIIaがTFに結合するのを阻害し、FVIIaによって誘導されるERKリン酸化およびIL8放出を阻害し、凝固を阻害しないか、またはほとんど阻害しない。
[本発明1001]
ヒト組織因子に結合するヒト抗体。
[本発明1002]
実施例13のアッセイに記載されているように確かめられた時に、3nM以下、例えば、0.50nM以下、例えば、0.35nM以下、例えば、0.20nM以下、例えば、0.1nM以下の見かけの親和性(EC50)で、組織因子の細胞外ドメインに結合する、本発明1001の抗体。
[本発明1003]
実施例14のアッセイに記載されているように確かめられた時に、好ましくは、10nM以下、例えば、8nM以下、例えば、5nM以下、例えば、2nM以下、例えば、1nM以下、例えば、0.5nM以下、例えば、0.3nM以下の見かけの親和性(EC50)で、組織因子を発現する哺乳動物細胞、例えば、組織因子をコードする構築物トランスフェクトされたA431細胞に結合する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1004]
実施例20のアッセイに記載されているように確かめられた時に、好ましくは、2nM以下、例えば、1nM以下、例えば、0.7nM以下、または0.3nM以下、例えば、0.2nM以下、または0.1nM以下、または0.05nM以下のEC50値で、A431細胞において抗体依存性細胞傷害を誘導することができる、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1005]
実施例24に記載の方法によって確かめられた時に、確立したMDA-MB-231腫瘍の成長の阻害において有効である、および/または実施例26に記載の方法によって確かめられた時に、確立したBxPC3腫瘍の成長の阻害において有効である、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1006]
実施例19のアッセイに記載されているように確かめられた時に、組織因子によって誘導される血液凝固を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満、例えば、1nM未満の中央値阻害濃度で阻害する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1007]
実施例15のアッセイに記載されているように確かめられた時に、FVIIaと組織因子との結合を、好ましくは、80%超、例えば、90%超の阻害の最大阻害値で阻害する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1008]
実施例17のアッセイに記載されているように確かめられた時に、MDA-MB-231細胞によるFVIIa誘導性IL-8放出を、好ましくは、40%超、例えば、50%超、例えば、60%超の阻害の最大阻害値で阻害する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1009]
実施例18のアッセイに記載されているように確かめられた時に、TF/FVIIa複合体によるFXからFXaへの変換を、好ましくは、50%未満、例えば、40%未満、例えば、1〜30%の範囲で阻害する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1010]
SEQID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1011]
組織因子との結合が、組織因子の位置45にあるアミノ酸W、位置46にあるアミノ酸K、または位置94にあるアミノ酸Yのいずれか1つに関与しない、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1012]
SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1013]
実施例16のアッセイに記載されているように確かめられた時に、FVIIa誘導性ERKリン酸化を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満の中央値阻害濃度で阻害する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1014]
実施例16のアッセイに記載されているように確かめられた時に、ERKリン酸化を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満の中央値阻害濃度で阻害し、実施例17のアッセイに記載のFVII誘導性IL-8放出を最大10%を超えて阻害しない、本発明1001〜1007および1009〜1013のいずれかの抗体。
[本発明1015]
C3cおよびC4cの沈着を誘導することができる、好ましくは、実施例21において確かめられた時にC3cおよびC4cの沈着を誘導することができる、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1016]
抗体のFab断片が、実施例28に記載されているようにELISAによって測定された時に、0.1μg/mLより低い、例えば、0.05μg/mLより低い、例えば、0.04μg/mLより低いEC50値で組織因子の細胞外ドメインに結合する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1017]
抗体のFab断片が、実施例28に記載されているようにELISAによって測定された時に、1.0μg/mLを上回るEC50で、組織因子の細胞外ドメインに結合する、本発明1001〜1015のいずれかの抗体。
[本発明1018]
抗体のFab断片が、実施例28に記載されているように、10μg/mLより低い、例えば、1μg/mLより低い、例えば、0.5μg/mLより低い、または0.2μg/mLより低いEC50値で組織因子の細胞外ドメインに結合する、本発明1001〜1015のいずれかの抗体。
[本発明1019]
実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸42-84以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸42-84がマウス配列で置換されているシャッフル構築物42-84mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1020]
実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸85-122以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸85-122がマウス配列で置換されているシャッフル構築物85-122mmとの結合を比較した時に弱い結合を示す、本発明1001〜1018のいずれかの抗体。
[本発明1021]
実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸123-137以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸123-137がマウス配列で置換されているシャッフル構築物123-137mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、本発明1001〜1018のいずれかの抗体。
[本発明1022]
実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸185-225以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸185-225がマウス配列で置換されているシャッフル構築物185-225mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、本発明1001〜1018のいずれかの抗体。
[本発明1023]
実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸226-250以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸226-250がマウス配列で置換されているシャッフル構築物226-250mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す、本発明1001〜1018のいずれかの抗体。
[本発明1024]
ヒトTFと複数のシャッフル構築物との結合を比較した時に弱い結合を示す、例えば、
●本発明1019において定義されたシャッフル構築物42-84mmおよび本発明1020において定義されたシャッフル構築物85-122mmとの結合を比較した時に弱い結合を示す、または
●本発明1021において定義されたシャッフル構築物123-137mm、および本発明1022において定義されたシャッフル構築物185-225mm、および本発明1023において定義されたシャッフル構築物226-250mmとの結合を比較した時に弱い結合を示す、
本発明1019〜1023のいずれかの抗体。
[本発明1025]
-SEQ ID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、
-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合しない、
前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1026]
a)
-SEQ ID NO:12、
-SEQ ID NO:16、
-SEQ ID NO:20、
-SEQ ID NO:24、
-SEQ ID NO:28
に示した配列、または
b)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、3個、4個、または5個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVHCDR3領域を含む、本発明1025の抗体。
[本発明1027]
SEQ ID NO:12に示した配列またはその変異体を有するVH CDR3領域を含み、該変異体が、位置2、3、6、9、および11の1つまたは複数において修飾を含み、好ましくは、修飾が置換であり、より好ましくは、該置換が、
a)Rが位置2にある時の、RからKへの置換、
b)Sが位置3にある時の、SからAまたはTへの置換、
c)Gが位置6にある時の、GからTへの置換、
d)Lが位置9にある時の、LからFへの置換、および
e)Sが位置11にある時の、SからYへの置換
からなる群より選択される、本発明1026の抗体。
[本発明1028]
a)SEQ ID NO:10、11および12のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:66、67および68のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:14、15、および16のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:70、71および72のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:18、19、20のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:74、75および76のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:22、23、および24のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:78、79および80のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:26、27、および28のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:82、83、および84のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
f)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1001または1026の抗体。
[本発明1029]
a)SEQ ID NO:9、13、17、21、および25からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:9、13、17、21、21および25からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む、本発明1026の抗体。
[本発明1030]
a)SEQ ID NO:65、69、73、77、および81からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:65、69、73、77、および81からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む、本発明1026の抗体。
[本発明1031]
a)SEQ ID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、または
f)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1026の抗体。
[本発明1032]
-SEQ ID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、および
-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、
本発明1001〜1024のいずれかの抗体。
[本発明1033]
a)
-SEQ ID NO:8、
-SEQ ID NO:52
に示した配列、または
b)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVH CDR3領域を含む、本発明1032の抗体。
[本発明1034]
a)SEQ ID NO:6、7および8のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:62、63および64のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:50、51および52のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:106、107、および108のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
c)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1001または1032のいずれかの抗体。
[本発明1035]
a)SEQ ID NO:5および49からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:5および49からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む、本発明1032の抗体。
[本発明1036]
a)SEQ ID NO:61および105からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:61および105からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む、本発明1032の抗体。
[本発明1037]
a)SEQ ID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、または
c)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1032の抗体。
[本発明1038]
-SEQ ID NO:9の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域とを含む抗体と、組織因子結合において競合しない、ならびに
-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、
本発明1001〜1024のいずれかの抗体。
[本発明1039]
a)
-SEQ ID NO:32、
-SEQ ID NO:36、
-SEQ ID NO:40、
-SEQ ID NO:56
に示した配列、または
b)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVH CDR3領域を含む、本発明1038の抗体。
[本発明1040]
a)SEQ ID NO:30、31および32のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:86、87および88のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:34、35および36のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:90、91および92のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:38、39および40のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:94、95および96のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:54、55および56のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:110、11および112のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
e)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1001または1038の抗体。
[本発明1041]
a)SEQ ID NO:29、33、37および53からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:29、33、37および53からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む、本発明1038の抗体。
[本発明1042]
a)SEQ ID NO:85、89、93、および109からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:85、89、93、および109からなる群より選択されるVL領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む、本発明1038の抗体。
[本発明1043]
a)SEQ ID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域、または
e)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1038の抗体。
[本発明1044]
SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域とSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域とを含む抗体と組織因子結合において競合する、前記本発明1001〜1024のいずれかの抗体。
[本発明1045]
a)
-SEQ ID NO:4、
-SEQ ID NO:44、
-SEQ ID NO:48
に示した配列、または
b)該配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVH CDR3領域を含む、本発明1044の抗体。
[本発明1046]
a)SEQ ID NO:2、3および4のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:58、59および60のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:42、43および44のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:98、99および100のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:46、47および48のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:102、103および104のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
d)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1001または1044の抗体。
[本発明1047]
a)SEQ ID NO:1、41および45からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:1、41および45からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む、本発明1044の抗体。
[本発明1048]
a)SEQ ID NO:57、97、および101からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:57、97および101からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む、本発明1044の抗体。
[本発明1049]
a)SEQ ID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、または
d)該配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、該抗体のいずれかの変異体
を含む、本発明1044の抗体。
[本発明1050]
本明細書の実施例22に記載されているように確かめられた時に、5nM未満、例えば、3.5nM未満、例えば、2nM未満の、組織因子に対する親和性を有する、本発明1001〜1005のいずれかの抗体。
[本発明1051]
本明細書の実施例22に記載の方法によって確かめられた時に10-3sec-1を超えるkdを有する、および/または本明細書の実施例22に記載の方法によって確かめられた時に5x104,mol-1sec-1を超えるkaを有する、本発明1001〜1005のいずれかの抗体。
[本発明1052]
本明細書の実施例22に記載の親和性方法によって確かめられた時に10-3sec-1を超えるkdを有し、本明細書の実施例22に記載のアビディティ方法によって確かめられた時に、5nM未満、例えば、1nM未満、例えば、0.2nM未満のアビディティを有する、本発明1001〜1005のいずれかの抗体。
[本発明1053]
実施例23に記載のアッセイにおいて確かめられた時に健康組織への結合を示さず、特に、ヒト糸球体への結合を示さないが、例えば、本明細書の実施例23に記載のアッセイにおいて確かめられた時に膵臓腫瘍への結合を示す、本発明1001〜1005のいずれか一項、または51、または52記載の抗体。
[本発明1054]
本明細書の実施例26に記載の方法によって確かめられた時に、確立したBX-PC3腫瘍の成長の阻害において有効である、本発明1001〜1005または1051〜1053のいずれかの抗体。
[本発明1055]
以下の特性:増殖の阻害、腫瘍血管形成の阻害、腫瘍細胞アポトーシスの誘導、オルタナティブスプライシングされた組織因子との結合の1つまたは複数をさらに有する、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1056]
a)SEQ ID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、
f)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、
g)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、
h)SEQ ID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、
i)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、
j)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、
k)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、
l)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、
m)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、または
n)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域
を含む抗体と組織因子結合において競合する、本発明1001〜1005のいずれかの抗体。
[本発明1057]
a)SEQ ID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、
f)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、
g)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、
h)SEQ ID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、
i)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、
j)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、
k)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、
l)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、
m)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、または
n)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域
を有する抗体と同じ、組織因子上のエピトープに結合する、本発明1001〜1005のいずれかの抗体。
[本発明1058]
-IGHV1-18*01、IGHV3-23*01、IGHV3-30*01、IGHV3-33*01、IGHV3-33*03、IGHV1-69*02、IGHV1-69*04、およびIGHV5-51*01からなる群より選択されるヒト生殖系列VH配列由来する重鎖可変領域、ならびに/または
-IGKV3-20*01、IGKV1-13*02、IGKV3-11*01、およびIGKV1D-16*01からなる群より選択されるヒト生殖系列Vκ配列に由来する軽鎖可変領域
を含む、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1059]
完全長抗体、好ましくは、IgG1抗体、特に、IgG1,κ抗体である、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1060]
別の部分、例えば、細胞傷害性部分、放射性同位体、または薬物と結合体化している、前記本発明のいずれかの抗体。
[本発明1061]
エフェクター機能欠損性抗体である、本発明1001〜1003または1015〜1049のいずれかの抗体。
[本発明1062]
エフェクター機能欠損性の抗組織因子抗体が、安定化されたヒトIgG4抗体、例えば、ヒトIgG4の重鎖定常領域にある位置409のアルギニンが、リジンスレオニンメチオニン、もしくはロイシン、好ましくは、リジンで置換されている、および/またはヒンジ領域がCys-Pro-Pro-Cys配列を含む抗体である、本発明1061の抗体。
[本発明1063]
一価抗体である、本発明1001〜1003または1015〜1049のいずれかの抗体。
[本発明1064]
一価抗体が、
i)一価抗体の軽鎖をコードする核酸構築物を準備する工程であって、該構築物は、選択された抗原特異的抗体のVL領域をコードするヌクレオチド配列、およびIg定常CL領域をコードするヌクレオチド配列を含み、該選択された抗原特異的抗体のVL領域をコードするヌクレオチド配列および該IgのCL領域をコードするヌクレオチド配列は一緒に機能的に連結され、IgG1サブタイプの場合、ポリクローナルヒトIgGの存在下で、または動物もしくはヒトに投与された時に、CL領域の同一のアミノ酸配列を含む他のペプチドジスルフィド結合または共有結合を形成することができるアミノ酸をCL領域が含有しないように、CL領域をコードするヌクレオチド配列は修飾されている、前記工程;
ii)該一価抗体の重鎖をコードする核酸構築物を準備する工程であって、該構築物は、選択された抗原特異的抗体のVH領域をコードするヌクレオチド配列およびヒトIgの定常CH領域をコードするヌクレオチド配列を含み、ヒンジ領域に対応する領域、およびIgサブタイプにより必要とされる場合には、CH領域の他の領域、例えば、CH3領域が、ポリクローナルヒトIgGの存在下で、または動物もしくはヒトに投与された時に、ヒトIgのCH領域の同一のアミノ酸配列を含む他のペプチドとのジスルフィド結合または共有結合もしくは安定した非共有結合による重鎖間結合の形成に関与するアミノ酸残基を含まないように、CH領域をコードするヌクレオチド配列は修飾されており、該選択された抗原特異的抗体のVH領域をコードするヌクレオチド配列および該IgのCH領域をコードするヌクレオチド配列は一緒に機能的に連結されている、前記工程;
iii)該一価抗体を産生するための細胞発現系を準備する工程;
iv)(iii)の細胞発現系の細胞において、(i)および(ii)の核酸構築物を同時発現させることによって、該一価抗体を産生する工程
を含む方法によって構築される、本発明1063の抗体。
[本発明1065]
一価抗体が、
(i)本発明1001〜1026のいずれかの抗体の可変領域または該領域の抗原結合部分、ならびに
(ii)ヒンジ領域に対応する領域および、免疫グロブリンがIgG4サブタイプでない場合は、CH領域の他の領域、例えば、CH3領域が、ポリクローナルヒトIgGの存在下で同一のCH領域とジスルフィド結合を形成することができるアミノ酸残基、または同一のCH領域と他の共有結合もしくは安定した非共有結合による重鎖間結合をすることができるアミノ酸残基を含まないように修飾されている、免疫グロブリンのCH領域、またはCH2領域およびCH3領域を含むその断片
を含む、本発明1063の抗体。
[本発明1066]
ヒンジ全体が欠失されるように重鎖が修飾されている、本発明1063〜1065のいずれかの抗体。
[本発明1067]
本発明1001〜1062のいずれかの抗体、および第2の結合特異性、例えば、ヒトエフェクター細胞、ヒトFc受容体、またはT細胞受容体に対する結合特異性を含む、二重特異性分子
[本発明1068]
SEQ ID NO:1〜SEQ ID NO:112からなる群より選択されるアミノ酸配列の1つまたは複数をコードするヌクレオチド配列を含む、発現ベクター
[本発明1069]
ヒト抗体の軽鎖、重鎖、または軽鎖および重鎖の両方の定常領域をコードするヌクレオチド配列をさらに含む、本発明1068の発現ベクター。
[本発明1070]
本発明1001〜1059または1061〜1066のいずれか一項において定義された抗体を産生する、組換え真核宿主細胞または組換え原核宿主細胞
[本発明1071]
本発明1001〜1054のいずれか一項において定義された抗体、本発明1067において定義された二重特異性分子、および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物
[本発明1072]
医用薬剤として使用するための、本発明1001〜1066のいずれか一項において定義された抗体または本発明1067において定義された二重特異性分子。
[本発明1073]
使用が、癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1074]
癌が、中枢神経系の腫瘍、頭頚部癌肺癌乳癌食道癌胃癌肝臓癌および胆道癌膵臓癌結腸直腸癌膀胱癌腎臓癌前立腺癌子宮内膜癌卵巣癌悪性黒色腫肉腫原発起源不明の腫瘍、骨髄癌、急性リンパ芽球性白血病慢性リンパ芽球性白血病、および非ホジキンリンパ腫皮膚癌神経膠腫、脳癌、子宮癌、および直腸癌からなる群より選択される、本発明1073の抗体または二重特異性分子。
[本発明1075]
使用が、膵臓癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1076]
使用が、結腸直腸癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1077]
使用が、卵巣癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1078]
使用が、乳癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1079]
使用が、前立腺癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1080]
使用が、膀胱癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1081]
医用薬剤が、1種類または複数の種類のさらなる治療剤、例えば、化学療法剤と組み合わせて癌を治療するためのものである、本発明1072の抗体または二重特異性分子。
[本発明1082]
癌を治療するための医用薬剤を製造するための、本発明1001〜1066のいずれかの抗体または本発明1697の二重特異性分子の使用。
[本発明1083]
本発明1074〜1081のいずれかのさらなる特徴を含む、本発明1082の使用。
[本発明1084]
組織因子を発現する腫瘍細胞の成長および/または増殖を阻害するための方法であって、以下の工程を含む方法:
組織因子を発現する腫瘍細胞の成長および/または増殖の阻害を必要とする個体に、本発明1001〜1066のいずれかの抗体または本発明1067において定義された二重特異性分子を投与する工程。
[本発明1085]
本発明1001〜1059または1061〜1066のいずれかの抗体を産生するための方法であって、以下の工程を含む方法:
a)本発明1070の宿主細胞を培養する工程、および
b)培地から抗体を精製する工程。
[本発明1086]
本発明1001〜1067のいずれか一項において定義された抗体を含む、診断用組成物
[本発明1087]
試料中の組織因子の存在を検出するための方法であって、以下の工程を含む方法:
-試料と、本発明1001〜1066のいずれかの抗体または本発明1067の二重特異性分子とを、抗体または二重特異性分子と組織因子との複合体が形成する条件下で接触させる工程;および
-複合体が形成したかどうか分析する工程。
[本発明1088]
-本発明1001〜1066のいずれかの抗体または本発明1067の二重特異性分子;および
-キットを使用するための説明書
を含む、試料中の組織因子の存在を検出するためのキット。

図面の簡単な説明

0018

本発明の抗体の配列のアラインメントIMGTによるCDR1、CDR2、およびCDR3を強調した。イタリック体の配列はCDR1領域を表し、下線の付いた配列はCDR2領域を表し、太字の配列はCDR3領域を表す。
図1-1の続きを示す。
図1-2の続きを示す。
IgG4配列(SEQID NO:113-114)。SEQ ID NO:113:ヒトIgG4の野生型CH領域のアミノ酸配列。イタリック体の配列はCDR1領域を表し、強調した配列はヒンジ領域を表し、通常の配列はCH2領域を表し、下線の付いた配列はCH3領域を表す。SEQ ID NO:114:ヒトIgG4のヒンジの無いCH領域のアミノ酸配列。
抗TF HuMabとTF細胞外ドメインとの結合。
図3-1の続きを示す。
抗TF HuMabと膜結合型TFとの結合。
図4-1の続きを示す。
FVIIaとTFとの結合の阻害。
図5-1の続きを示す。
FVIIa誘導性ERKリン酸化の阻害。
図6-1の続きを示す。
FVIIa誘導性ERKリン酸化の阻害。
FVIIa誘導性IL-8放出の阻害。
図7-1の続きを示す。
FXa生成の阻害。
図8-1の続きを示す。
血液凝固の阻害。
図9-1の続きを示す。
TF-HuMabは、ADCCによってBx-PC3細胞の溶解を誘導する。
図10-1の続きを示す。
標的細胞上での補体成分C3cおよびC4cの沈着。
図11-1の続きを示す。
図11-2の続きを示す。
図11-3の続きを示す。
TF-HuMabと糸球体との結合の免疫組織化学的分析
TF-HuMabと膵臓腫瘍との結合の免疫組織化学的分析。
確立したMDA-MB-231腫瘍異種移植片におけるTF-HuMabのインビボ効力
図14-1の続きを示す。
TF特異的HuMab011の静脈内注射の際にカニクイザルにおいて求めた出血時間。1日目(0mg/kg)、8日目(1mg/kg)、15日目(10mg/kg)、および22日目(100mg/kg)に、抗体を投与した。
予防的なおよび確立したBX-PC3腫瘍異種移植片におけるTF-HuMabのインビボ効力。
図16-1の続きを示す。
シャッフル構築物およびTFドメイン
シャッフル構築物およびTFドメイン。
抗TF抗体とTFシャッフル構築物との結合。
図18-1の続きを示す。
図18-2の続きを示す。
図18-3の続きを示す。
図18-4の続きを示す。
図18-5の続きを示す。
図18-6の続きを示す。
図18-7の続きを示す。
HuMab-TFFab断片とTF細胞外ドメインとの結合、ELISA。
HuMab-TF Fab断片とTF細胞外ドメインとの結合、FACS
発現したTF分子の数に依存する、抗TF HuMabの結合プロファイル

0019

発明の詳細な説明
定義
「組織因子」、「TF」、「CD142」、「組織因子抗原」、「TF抗原」、および「CD142抗原」という用語は本明細書において同義に用いられ、特に定めのない限り、細胞によって天然に発現されたヒト組織因子、または組織因子遺伝子でトランスフェクトされた細胞上に発現されたヒト組織因子の任意の変異体、アイソフォーム、および種ホモログを含む。

0020

「免疫グロブリン」という用語は、一対が低分子量の軽鎖(L)、一対が重鎖(H)の二対のポリペプチド鎖からなり、4本全てがジスルフィド結合で相互接続されている場合がある、構造的に関連する糖タンパク質クラスをいう。免疫グロブリンの構造ははっきり特徴づけられている。例えば、Fundamental Immunology Ch. 7 (Paul, W., ed., 2nd ed. Raven Press, N. Y.(1989))を参照されたい。簡単に述べると、それぞれの重鎖は、典型的には、重鎖可変領域(本明細書では、VHまたはVHと省略する)および重鎖定常領域からなる。重鎖定常領域は、典型的には、3つのドメイン、CH1、CH2、およびCH3からなる。それぞれの軽鎖は、典型的には、軽鎖可変領域(本明細書ではVLまたはVLと省略する)および軽鎖定常領域からなる。軽鎖定常領域は、典型的には、1つのドメインCLからなる。VHおよびVL領域は、相補性決定領域(CDR)とも呼ばれる超可変性領域(または配列が著しく変化し得る、および/もしくは構造が規定されたループの形をとり得る超可変領域)にさらに細分することができ、超可変性領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる保存領域と共に散在している。それぞれのVHおよびVLは、典型的には、3つのCDRおよび4つのFRからなり、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって、以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で並べられている(Chothia and Lesk J. Mol. Biol. 196, 901-917 (1987)も参照されたい)。典型的には、この領域におけるアミノ酸残基のナンバリングは、IMGT., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD.(1991)に従う(本明細書における、Kabatと同様の、またはKabatによる可変ドメイン残基ナンバリングなどのは、重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインについての、このナンバリングシステムをいう)。このナンバリングシステムを用いると、可変ドメインのFRもしくはCDRの短縮または可変ドメインのFRもしくはCDRへの挿入に対応して、ペプチドの実際の直鎖アミノ酸配列中のアミノ酸を減らすことができる、またはさらなるアミノ酸を含むことができる。例えば、重鎖可変ドメインは、VH CDR2の残基52の後ろに1個のアミノ酸インサート(Kabatに従って、残基52a)、ならびに重鎖FR残基82の後ろに挿入残基(例えば、Kabatに従って、残基82a、82b、および82cなど)を含むことができる。Kabat残基ナンバリングは、ある特定の抗体について、Kabatによってナンバリングされた「標準」配列と抗体配列との相同性領域でのアラインメントによって決定することができる。

0021

本発明の文脈において「抗体」(Ab)という用語は、免疫グロブリン分子、免疫グロブリン分子の断片、またはそのいずれかの誘導体を指し、これらは、代表的な生理学的条件下で、かなり長い半減期、例えば、少なくとも約30分、少なくとも約45分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、約24時間以上、約48時間以上、約3日、4日、5日、6日、7日以上など、あるいは他の任意の関連する、機能によって規定された期間(例えば、抗体と抗原との結合に関連する生理学的応答を誘導する、促進する、増強する、および/もしくは調節するのに十分な時間、ならびに/または抗体がエフェクター活性を高めるのに十分な時間)で抗原に特異的に結合する能力を有する。免疫グロブリン分子の重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。抗体(Ab)の定常領域は、免疫グロブリンと、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)および補体系成分、例えば、補体活性化古典経路の第1の成分であるC1qを含む、宿主組織または宿主因子との結合を媒介することができる。抗TF抗体はまた、二重特異性抗体ダイアボディ(diabody)、または類似の分子でもよい(例えば、ダイアボディの説明については、PNAS USA 90 (14), 6444-8(1993)を参照されたい)。実際には、本発明によって提供される二重特異性抗体、ダイアボディなどは、組織因子または組織因子FVIIa複合体の一部に加えて、任意の適切な標的に結合することができる。前記のように、本明細書において抗体という用語は、特に定めのない限り、または文脈によって明らかに否定されない限り、抗原に特異的に結合する能力を保持している抗体断片を含む。抗体の抗原結合機能は完全長抗体の断片によって果たし得ることも示されている。「抗体」という用語の中に含まれる結合断片の例には、(i)Fab'またはFab断片、VL、VH、CL、およびCH1ドメインからなる一価断片、またはWO2007059782(Genmab)に記載の一価抗体;(ii)F(ab') 2断片、2つのFab断片がヒンジ領域でのジスルフィド架橋によって連結された二価断片;(iii)VHおよびCH1ドメインから本質的になるFd断片;(iv)VLおよびVHドメインから本質的になるFv断片、(v)VHドメインから本質的になり、ドメイン抗体(Holt et al; TrendsBiotechnol. 2003 Nov; 21 (11):484-90)とも呼ばれる、dAb断片(Ward et al., Nature 341, 544-546(1989));(vi)キャメリド(camelid)またはナノボディ(nanobody)(Revets et al; Expert Opin Biol Ther. 2005 Jan; 5 (1):111-24)、ならびに(vii)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれる。さらに、Fv断片の2つのドメインであるVLおよびVHは別々の遺伝子によってコードされるが、VLおよびVH領域が対形成して一価分子(単鎖抗体または単鎖Fv(scFv)と知られる。例えば、Bird et al., Science 242, 423-426(1988)およびHuston et al., PNAS USA 85, 5879-5883(1988)を参照されたい)を形成する1本のタンパク質鎖として作られるのを可能にする合成リンカーによって、組換え法を用いて接続されてもよい。このような単鎖抗体は、特に定めのない限り、または文脈によって明らかに示されない限り、抗体という用語の中に含まれる。このような断片は、一般的に、抗体の意味の中に含まれるが、ひとまとめにして、およびそれぞれ独立して、本発明の独特の特徴であり、異なる生物学的な特性よび有用性を示す。本発明の文脈における、これらの抗体断片および他の有用な抗体断片は本明細書においてさらに議論される。抗体という用語は、特に定めのない限り、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体(mAb)、抗体様ポリペプチド、例えば、キメラ抗体およびヒト化抗体、ならびに任意の公知の技法、例えば、酵素切断ペプチド合成、および組換え技法によって提供される抗原に特異的に結合する能力を保持している抗体断片(抗原結合断片)も含むことも理解すべきである。作製される抗体は任意のアイソタイプを有してよい。

0022

「抗TF抗体」とは、抗原組織因子に特異的に結合する前記の抗体である。

0023

本明細書で使用する「ヒト抗体」という用語は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する抗体を含むことが意図される。本発明のヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、インビトロでのランダム変異誘発もしくは部位特異的変異誘発によって、またはインビボで遺伝子再編成中に、もしくは体細胞変異によって導入された変異)を含んでもよい。しかしながら、本明細書で使用する「ヒト抗体」という用語は、マウスなどの別の哺乳動物種生殖系列に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列移植された抗体を含むことは意図されない。

0024

好ましい態様において、本発明の抗体は単離されている。本明細書で使用する「単離された抗体」は、抗原特異性の異なる他の抗体を実質的に含まない抗体をいうことが意図される(例えば、組織因子に特異的に結合する単離された抗体は、組織因子以外の抗原に特異的に結合する抗体を実質的に含まない)。しかしながら、ヒト組織因子のエピトープ、アイソフォーム、または変異体に特異的に結合する単離された抗体は、他の関連抗原、例えば、他の種に由来する抗原(例えば、組織因子の種ホモログ)との交差反応性を有することがある。さらに、単離された抗体は、他の細胞の材料および/または化学物質を実質的に含まないことがある。本発明の1つの態様では、詳細に明らかにされた組成物において、抗原結合特異性の異なる、2種類以上の「単離された」モノクローナル抗体が組み合わされる。

0025

2種類以上の抗体の文脈に関して本明細書において用いられる場合、「と競合する」または「と交差競合する」という用語は、2種類以上の抗体が、TFとの結合において競合する、例えば、本明細書の実施例6記載のアッセイにおいてTFとの結合において競合することを示す。数対の抗体についての実施例6のアッセイにおける競合は、一方の抗体がプレート上にコーティングされ、他方の抗体が競合に用いられた時のみに観察され、逆は同じではない。「と競合する」という用語はまた、本明細書において用いられる場合、このような組み合わせ抗体をカバーすることが意図される。

0026

本明細書で使用する「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」という用語は、分子組成が1種類しかない抗体分子調製物をいう。モノクローナル抗体組成物は、ある特定のエピトープに対して結合特異性および親和性を1つしか示さない。従って、「ヒトモノクローナル抗体」という用語は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する、結合特異性を1つしか示さない抗体をいう。ヒトモノクローナル抗体は、トランスジェニック非ヒト動物またはトランスクロモソーム非ヒト動物、例えば、ヒト重鎖トランスジーンおよび軽鎖トランスジーンを含むゲノムを有するトランスジェニックマウスから得られたB細胞不死化細胞と融合したハイブリドーマによって作製することができる。

0027

抗体と所定の抗原との結合に関して本明細書で使用する「結合」という用語は、典型的には、例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)技術によって、BIAcore 3000機器において、リガンドとして抗原、分析物として抗体を用いて確かめられた時に、約10-7M以下、例えば、約10-8M以下、例えば、約10-9M以下、約10-10M以下、または約10-11Mまたはさらにそれ未満のKDに対応する親和性での結合であり、所定の抗原または密接に関連する抗原以外の非特異的抗原(例えば、BSA、カゼイン)との結合の親和性の1/10以下、例えば、1/100以下、例えば、1/1,000以下、例えば、1/10,000以下、例えば、1/100,000以下のKDに対応する親和性で所定の抗原に結合する。親和性がより低い量は抗体のKDに依存し、その結果、抗体のKDが非常に低い(すなわち、抗体が高特異性である)場合、抗原に対する親和性が非特異的抗原に対する親和性よりも低い量は1/10,000以下であり得る。

0028

本明細書で使用する「kd」(sec-1)という用語は、特定の抗体間相互作用の解離速度定数をいう。この値は、koff値とも呼ばれる。

0029

本明細書で使用する「ka」(M-1xsec-1)という用語は、特定の抗体-抗原相互作用の会合速度定数をいう。

0030

本明細書で使用する「KD」(M)という用語は、特定の抗体-抗原相互作用の解離平衡定数をいう。

0031

本明細書で使用する「KA」(M-1)という用語は、特定の抗体-抗原相互作用の会合平衡定数をいい、kaをkdで割ることによって得られる。

0032

本発明はまた、実施例の抗体のVL領域、VH領域、または1つもしくは複数のCDRの機能的変異体を含む抗体を提供する。抗TF抗体に関して用いられるVL、VH、またはCDRの機能的変異体は依然として、親抗体の親和性/アビディティおよび/または特異性/選択性の少なくともかなりの部分(少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%以上)を抗体が保持することを可能にする。場合によっては、このような抗TF抗体は、親抗体より高い親和性、選択性、および/または特異性に関連することがある。

0033

このような機能的変異体は、典型的には、親抗体と大きな配列同一性を保持している。2つの配列間のパーセント同一性は、2つの配列の最適アラインメントのために導入される必要のある、ギャップの数およびそれぞれのギャップの長さを考慮に入れた、これらの配列が共有する同一の位置の数の関数(すなわち、%相同性=同一の位置の数/位置の総数x100)である。2つの配列間の配列の比較およびパーセント同一性の決定は、以下の非限定的な例に記載のように数学アルゴリズムを用いて達成することができる。

0034

2つのヌクレオチド配列間のパーセント同一性は、GCGソフトウェアパッケージの中にあるGAPプログラム(http://www.gcg.comで入手可能)を用いて、NWSgapdna.CMPマトリックスならびに40、50、60、70、または80のギャップウエイトおよび1、2、3、4、5、または6のレングスウエイトを用いて決定することができる。2つのヌクレオチド配列間またはアミノ酸配列間のパーセント同一性はまた、ALIGNプログラム(バージョン2.0)の中に組み込まれている、E. Meyers and W. Miller, Comput. Appl. Biosci 4, 11-17(1988))のアルゴリズムを使用し、PAM120ウエイト残基表、12のギャップレングスペナルティ、および4のギャップペナルティを用いて決定することもできる。さらに、2つのアミノ酸配列間のパーセント同一性は、GCGソフトウェアパッケージの中にあるGAPプログラム(http://www.gcg.comで入手可能)に組み込まれている、Needleman and Wunsch, J. Mol. Biol. 48, 444-453(1970))アルゴリズムを使用し、Blossum 62マトリックスまたはPAM250マトリックス、ならびに16、14、12、10、8、6、または4のギャップウエイトおよび1、2、3、4、5、または6のレングスウエイトを用いて決定することができる。

0035

CDR変異体の配列は、主に保存的置換によって親抗体配列のCDRの配列と異なってもよい。例えば、変異体における置換の少なくとも約35%、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上(例えば、約65〜99%、例えば、約96%、97%、または98%)は保存的アミノ酸残基置換である。

0036

CDR変異体の配列は、主に保存的置換によって親抗体配列のCDRの配列と異なってもよい。例えば、変異体における置換の少なくとも10個、例えば、少なくとも9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個は保存的アミノ酸残基置換である。

0037

本発明の文脈において、保存的置換は、以下の3つの表の1つまたは複数に反映されるアミノ酸クラスの中の置換によって定義することができる。

0038

保存的置換のためのアミノ酸残基クラス

0039

代わりとなる保存的アミノ酸残基置換クラス

0040

アミノ酸残基の代わりとなる物理分類および機能的分類

0041

さらに保存的な置換のグループには、バリン-ロイシン-イソロイシンフェニルアラニン-チロシン、リジン-アルギニン、アラニン-バリン、およびアスパラギン-グルタミンが含まれる。

0042

さらなるアミノ酸グループも、例えば、Creighton (1984) Proteins:Structure and Molecular Properties (2d Ed. 1993), W. H. Freeman and Companyに記載の原理を用いて表すことができる。

0043

本発明の1つの態様において、ヒドロパシー/親水性および残基の重量/サイズの点から見た保存もまた、実施例の抗体のCDRと比較して変異体CDRにおいて実質的に保持されている(例えば、配列の重量クラス、ヒドロパシースコア、またはその両方が、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%以上(例えば、約65〜99%)保持されている)。加えて、または代わりに、例えば、保存的な残基置換は、当技術分野において公知の強いまたは弱い重量ベースの保存グループに基づくものでもよい。

0044

加えて、または代わりに、類似の残基の保持は、BLASTプログラム(例えば、NCBIを介して利用可能なBLAST 2.2.8。標準設定BLOSUM62、オープンギャップ=11、およびエクステンディッドギャップ=1を用いる)を用いて求められる類似性スコアによって測定されてもよい。適切な変異体は、典型的には、親ペプチドと、少なくとも約45%、例えば、少なくとも約55%、少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%以上(例えば、約70〜99%)の類似性を示す。

0045

本明細書で使用する「アイソタイプ」は、重鎖定常領域遺伝子によってコードされる免疫グロブリンクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgDIgAIgE、またはIgM)をいう。

0046

「エピトープ」という用語は、抗体に特異的結合することができるタンパク質決定基を意味する。エピトープは、通常、アミノ酸または糖側鎖などの分子の表面グループからなり、通常、特異的な三次元構造特性ならびに特異的な電荷特性を有する。コンホメーションエピトープおよび非コンホメーションエピトープは、変性溶媒の存在下では前者への結合が失われ、後者への結合が失われないという点で区別される。エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基(エピトープ免疫優性成分とも呼ばれる)、および結合に直接関与しない他のアミノ酸残基、例えば、特定の抗原結合ペプチドによって効果的にブロックされるアミノ酸残基(言い換えると、このアミノ酸残基は、特定の抗原結合ペプチドのフットプリント(footprint)の中にある)を含むことがある。

0047

明細書中で使用するヒト抗体は、その抗体がヒト免疫グロブリン配列を用いた系から、例えば、ヒト免疫グロブリン遺伝子を保有するトランスジェニックマウスを免疫することによって、またはヒト免疫グロブリン遺伝子ライブラリースクリーニングすることによって獲得される場合、特定の生殖系列配列に「由来」し、ここで、選択されたヒト抗体Vドメイン配列は、アミノ酸Vドメイン配列において、生殖系列免疫グロブリン遺伝子によってコードされるアミノ酸配列と少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、例えば、少なくとも97%、例えば、少なくとも98%、または例えば、少なくとも99%同一である。典型的には、特定のヒト生殖系列配列由来のヒト抗体は、重鎖CDR3外では、生殖系列免疫グロブリン遺伝子によりコードされるアミノ酸配列と、20個以下のアミノ酸の違い、10個以下のアミノ酸の違い、例えば、9個以下、8個以下、7個以下、6個以下、または5個以下、例えば、4個以下、3個以下、2個以下、または1個以下のアミノ酸の違いを示す。

0048

本明細書で使用する「増殖を阻害する」(例えば、腫瘍細胞などの細胞について言及している場合)という用語は、細胞と抗TF抗体が接触した時に、抗TF抗体と接触していない同じ細胞の増殖と比較して任意の測定可能な細胞増殖減少、例えば、細胞培養増殖の少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、99%、または100%の阻害を含むことが意図される。このような細胞増殖減少は、様々な機構、例えば、エフェクター細胞食作用、ADCC、CDC、および/またはアポトーシスによって起こり得る。

0049

「二重特異性分子」という用語は、2種類の結合特異性を有する任意の薬剤、例えば、タンパク質、ペプチド、またはタンパク質もしくはペプチド複合体を含むことが意図される。例えば、この分子は、(a)細胞表面抗原および(b)エフェクター細胞表面上のFc受容体に結合する、またはこれらと相互作用することができる。「二重特異性抗体」という用語は、二重特異性分子である任意の抗TF抗体を含むことが意図される。「二重特異性抗体」という用語はまたダイアボディも含む。ダイアボディは、リンカーを用いて1本のポリペプチド鎖上にVHドメインおよびVLドメインが発現しているが、リンカーが短すぎるので同じ鎖上にある2つのドメインは対形成することができず、それによって、これらのドメインは強制的に別の鎖の相補ドメインと対形成し、2つの抗原結合部位が作り出されている二価の二重特異性抗体である(例えば、Holliger, P. et al., PNAS USA 90, 6444-6448(1993)、Poljak, RJ. et al., Structure 2, 1121-1123(1994)を参照されたい)。

0050

「エフェクター機能が欠損している抗体」または「エフェクター機能欠損性抗体」は、1つまたは複数のエフェクター機構、例えば、補体活性化もしくはFc受容体結合を活性化する能力が大幅に低下ている、または補体活性化もしくはFc受容体結合を活性化する能力が無い抗体をいう。従って、エフェクター機能欠損性抗体は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)および/もしくは補体依存性細胞傷害(CDC)を媒介する能力が大幅に低下しているか、または抗体依存性細胞傷害(ADCC)および/もしくは補体依存性細胞傷害(CDC)を媒介する能力が無い。このような抗体の一例はIgG4である。

0051

「一価抗体」という用語は、本発明の文脈では、抗体分子が1種類の抗原分子にしか結合できない、従って、抗原架橋できないことを意味する。

0052

「安定化されたIgG4抗体」という用語は、半分子交換(half-molecule exchange)を弱めるように改変されているIgG4抗体をいう(van der Neut Kolfschoten M et al . (2007) Science 14;317(5844)およびその中の参考文献を参照されたい。Labrijn et al. (2009) Nature Biotechnology, 27, 767-771も参照されたい)。

0053

本明細書で使用する「エフェクター細胞」という用語は、免疫応答の認識期および活性化期と相対するものである、免疫応答のエフェクター期に関与する免疫細胞をいう。例示的な免疫細胞には、骨髄由来またはリンパ系由来の細胞、例えば、リンパ球(例えば、B細胞および細胞傷害性T細胞(CTL)を含むT細胞)、キラー細胞ナチュラルキラー細胞マクロファージ単球好酸球多核細胞、例えば、好中球顆粒球マスト細胞、および好塩基球が含まれる。エフェクター細胞の中には特異的なFc受容体を発現し、特異的な免疫機能を果たすものもある。ある態様において、エフェクター細胞は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる細胞であり、例えば、ADCCを誘導することができるナチュラルキラー細胞である。例えば、FcRを発現する、単球、マクロファージは、標的細胞の特異的な死滅および免疫系の他の成分への抗原の提示、または抗原を提示する細胞への結合に関与する。ある態様において、エフェクター細胞は標的抗原または標的細胞を貪食することがある。エフェクター細胞上での、ある特定のFcRの発現は、サイトカインなどの体液性因子によって調節され得る。例えば、FcγRIの発現は、インターフェロンγ(IFN-γ)および/またはG-CSFによってアップレギュレートされることが見出されている。このように発現が上昇すると、標的に対する、FcγRIを有する細胞の細胞傷害活性が増大する。エフェクター細胞は標的抗原または標的細胞を貪食または溶解することができる。

0054

本明細書で使用する「ベクター」という用語は、ベクターに連結されている別の核酸輸送することができる核酸分子をいうことが意図される。ベクターの一種が「プラスミド」であり、「プラスミド」は、さらなるDNAセグメントを連結することができる環状二本鎖DNAループをいう。別の種類のベクターがウイルスベクターであり、さらなるDNAセグメントをウイルスゲノムに連結することができる。ある特定のベクターは、導入された宿主細胞内で自律増殖することができる(例えば、細菌複製起点を有する細菌ベクターおよびエピソーム哺乳動物ベクター)。他のベクター(例えば、非エピソーム哺乳動物ベクター)が宿主細胞に導入されると宿主細胞ゲノムに組み込むことができ、それによって、宿主ゲノムと共に複製される。さらに、ある特定のベクターは、ベクターに機能的に連結された遺伝子の発現を誘導することができる。このようなベクターは「組換え発現ベクター」(または本明細書において単に「発現ベクター」)と呼ばれる。一般的に、組換えDNA技法において有用な発現ベクターはプラスミドの形をとっていることが多い。プラスミドが最も一般的に用いられる形のベクターであるので、本明細書では「プラスミド」および「ベクター」は同義に用いられることがある。しかしながら、本発明は、同等の機能を果たす、このような他の形の発現ベクター、例えば、ウイルスベクター(例えば、複製欠損のあるレトロウイルスアデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス)を含むことが意図される。

0055

本明細書で使用する「組換え宿主細胞」(または単に「宿主細胞」)という用語は、発現ベクターが導入されている細胞をいうことが意図される。このような用語は、特定の対象細胞だけでなく、このような細胞の子孫も指すと意図されると理解すべきである。変異または環境からの影響により後の世代においては一定の変化が生じ得るため、実際のところ、このような子孫は、その親細胞と同一でない場合もあるが、そうであっても本明細書中で使用する「宿主細胞」という用語の範囲に含まれる。組換え宿主細胞には、例えば、トランスフェクトーマ(transfectoma)、例えば、CHO細胞HEK293細胞、NS/0細胞、およびリンパ球細胞が含まれる。

0056

本明細書で使用する「トランスフェクトーマ」という用語は、酵母細胞を含む、抗体を発現する組換え真核宿主細胞、例えば、CHO細胞、NS/0細胞、HEK293細胞、植物細胞、または菌類を含む。

0057

「トランスジェニック非ヒト動物」という用語は、1つまたは複数のヒト重鎖および/または軽鎖トランスジーンもしくはトランスクロモソーム(transchromosome)を含む(動物の天然ゲノムDNAに組み込まれた、または組み込まれていない)ゲノムを有し、完全なヒト抗体を発現することができる非ヒト動物をいう。例えば、トランスジェニックマウスは、TF抗原および/またはTF発現細胞で免疫した時にヒト抗TF抗体を産生するように、ヒト軽鎖トランスジーンおよびヒト重鎖トランスジーンまたはヒト重鎖トランスクロモソームを有することができる。ヒト重鎖トランスジーンは、トランスジェニックマウス、例えば、HuMAbマウス、例えば、HCo7もしくはHCol2マウスのようにマウスの染色体DNAに組み込まれてもよい。または、ヒト重鎖トランスジーンは、WO02/43478に記載のトランスクロモソームKMマウスのように染色体外に維持されてもよい。このようなトランスジェニックマウスおよびトランスクロモソームマウス(総称して本明細書において「トランスジェニックマウス」と呼ばれる)は、V-D-J組換えおよびアイソタイプスイッチを受けることによって、ある特定の抗原に対して、複数のアイソタイプのヒトモノクローナル抗体(例えば、IgG、IgA、IgM、IgD、および/またはIgE)を産生することができる。トランスジェニック非ヒト動物はまた、このような特異的抗体をコードする遺伝子を導入することによって、例えば、これらの遺伝子と、動物の乳の中に発現される遺伝子とを機能的に連結することによって、ある特定の抗原に対する抗体を産生するのに使用することもできる。

0058

「治療」とは、症状または疾患状態緩和する、寛解させる、抑止する、または根絶する(治癒する)目的で、治療活性のある有効量の本発明の化合物を投与するこという。

0059

「有効量」とは、望ましい治療結果を得るために必要な投与および時間で効果を示す量をいう。抗TF抗体の治療的有効量は、個体の疾患状態、年齢性別、および体重、ならびに個体において抗TF抗体が望ましい応答を誘発する能力などの要因に応じて変わることがある。治療的有効量はまた、抗体または抗体部分の治療に有益な作用が毒性作用または有害作用を上回る量でもある。

0060

抗イディオタイプ」(Id)抗体は、概して抗体の抗原結合部位に結合する独特の決定基を認識する抗体である。

0061

本発明のさらなる局面および態様
前記のように、第1の局面において、本発明は、ヒト組織因子に結合するヒト抗体に関する。

0062

1つの態様において、前記抗体は、実施例13のアッセイに記載されているように確かめられた時に、3nM以下、例えば、0.50nM以下、例えば、0.35nM以下、例えば、0.20nM以下、例えば、0.1nM以下の見かけの親和性(EC50)で、組織因子の細胞外ドメインに結合する。

0063

別の態様において、前記抗体は、実施例14のアッセイに記載されているように確かめられた時に、好ましくは、10nM以下、例えば、8nM以下、例えば、5nM以下、例えば、2nM以下、例えば、1nM以下、例えば、0.5nM以下、例えば、0.3nM以下の見かけの親和性(EC50)で、組織因子を発現する哺乳動物細胞、例えば、組織因子をコードする構築物でトランスフェクトされたA431細胞に結合する。

0064

別の態様において、前記抗体は、実施例20のアッセイに記載されているように確かめられた時に、好ましくは、2nM以下、例えば、1nM以下、例えば、0.7nM以下、または0.3nM以下、例えば、0.2nM以下、または0.1nM以下、または0.05nM以下のEC50値で、A431細胞において抗体依存性細胞傷害を誘導することができる。

0065

別の態様において、前記抗体は、実施例24に記載の方法によって確かめられた時に、確立したMDA-MB-231腫瘍の成長の阻害において有効である、および/または実施例26に記載の方法によって確かめられた時に、確立したBxPC3腫瘍の成長の阻害において有効である。

0066

別の態様において、前記抗体は、実施例19のアッセイに記載されているように確かめられた時に、組織因子によって誘導される血液凝固を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満、例えば、1nM未満の半抑制濃度で阻害する。

0067

別の態様において、前記抗体は凝固を阻害しない。1つの態様において、凝固は、ネイティブなレベルと比較して、最大30%、例えば、25%、例えば、20%、例えば、15%、例えば、10%、または例えば、5%、阻害される。

0068

さらなる態様において、前記抗体は、実施例15のアッセイに記載されているように確かめられた時に、FVIIaと組織因子との結合を、好ましくは、80%超、例えば、90%超の阻害の最大阻害値で阻害する。

0069

さらなる態様において、前記抗体は、実施例17のアッセイに記載されているように確かめられた時に、MDA-MB-231細胞によるFVIIa誘導性IL-8放出を、好ましくは、40%超、例えば、50%超、例えば、60%超の阻害の最大阻害値で阻害する。

0070

さらなる態様において、前記抗体は、実施例18のアッセイに記載されているように確かめられた時に、TF/FVIIa複合体によるFXからFXaへの変換を、好ましくは、50%未満、例えば、40%未満、例えば、1〜30%の範囲で阻害する。

0071

さらなる態様において、前記抗体は、SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する。

0072

さらなる態様において、本発明の抗体と組織因子との結合が、以下の残基:組織因子の位置45にあるW、位置46にあるK、位置94にあるYの3つ全てに関与しない。なおさらなる態様において、前記結合は、以下の残基:位置45にあるW、位置46にあるK、または位置94にあるYのいずれかに関与しない(これらの数字成熟TFを基準とし、GenBankエントリーNP_001984における対応する位置は77、78および126である)。

0073

本発明の抗体の別の態様において、前記抗体は、SEQID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する。

0074

さらなる態様において、前記抗体は、実施例16のアッセイに記載されているように確かめられた時に、FVIIa誘導性ERKリン酸化を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満の半抑制濃度で阻害する。

0075

さらなる態様において、前記抗体は、実施例16のアッセイに記載されているように確かめられた時に、ERKリン酸化を、好ましくは、10nM未満、例えば、5nM未満、例えば、2nM未満の半抑制濃度で阻害し、実施例17のアッセイに記載されているようにFVII誘導性IL-8放出を最大10%を超えて阻害しない。

0076

さらなる態様において、前記抗体は、C3cおよびC4cの沈着を誘導することができ、好ましくは、実施例21において求められるようにC3cおよびC4cの沈着を誘導することができる。

0077

さらなる態様において、抗体のFab断片は、実施例28に記載されているようにELISAによって測定された時に、0.1μg/mLより低い、例えば、0.05μg/mLより低い、例えば、0.04μg/mLより低いEC50値で組織因子の細胞外ドメインに結合する。

0078

さらなる態様において、抗体のFab断片は、実施例28に記載されているようにELISAによって測定された時に、1.0μg/mLを上回るEC50で、組織因子の細胞外ドメインに結合する。

0079

さらなる態様において、抗体のFab断片は、実施例28に記載されているように、10μg/mLより低い、例えば、1μg/mLより低い、例えば、0.5μg/mLより低い、または0.2μg/mLより低いEC50値で組織因子の細胞外ドメインに結合する。

0080

さらなる態様において、前記抗体は、実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸42-84以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸42-84がマウス配列で置換されているシャッフル構築物42-84mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す。

0081

さらなる態様において、前記抗体は、実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸85-122以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸85-122がマウス配列で置換されているシャッフル構築物85-122との結合と比較した時に弱い結合を示す。

0082

さらなる態様において、前記抗体は、実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸123-137以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸123-137がマウス配列で置換されているシャッフル構築物123-137mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す。

0083

さらなる態様において、前記抗体は、実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸185-225以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸185-225がマウス配列で置換されているシャッフル構築物185-225mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す。

0084

さらなる態様において、前記抗体は、実施例27に記載されているように、ヒト組織因子に結合し、マウス組織因子に結合せず、ヒトTFとの結合を、アミノ酸226-250以外はヒトTF配列を含有し、アミノ酸226-250がマウス配列で置換されているシャッフル構築物226-250mmとの結合と比較した時に弱い結合を示す。

0085

さらなる態様において、前記抗体は、ヒトTFとの結合と複数のシャッフル構築物との結合を比較した時に弱い結合を示す。1つの態様において、抗体は、構築物42-84mmならびに85-122mmと弱い結合を示す。1つの態様において、抗体は、123-137mmならびに構築物185-225mmと弱い結合を示す。1つの態様において、抗体は、構築物123-137mmならびに構築物185-225mmと弱い結合を示し、さらに構築物226-250mmと弱い結合を示す。

0086

さらなる態様において、前記抗体は、C3cおよびC4cの沈着を誘導することができ、好ましくは、実施例21において求められるようにC3cおよびC4cの沈着を誘導することができる。

0087

本発明の抗体の1つの態様において、前記抗体は、
-SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する、ならびに
-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域を含む抗体と、組織因子結合において競合しない。

0088

さらなる態様において、前記抗体は、
a)
-SEQID NO:12、
-SEQ ID NO:16、
-SEQ ID NO:20、
-SEQ ID NO:24、
-SEQ ID NO:28
に示した配列、または
b)前記配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、3個、4個、または5個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVHCDR3領域を含む。

0089

さらなる態様において、前記抗体は、SEQID NO:12に示した配列またはその変異体を有するVHCDR3領域を含む。前記変異体は、位置2、3、6、9、および11の1つまたは複数にある修飾を含み、好ましくは、修飾は置換であり、より好ましくは、置換は、
a.Rが位置2にある時の、RからKへの置換、
b.Sが位置3にある時の、SからAまたはTへの置換、
c.Gが位置6にある時の、GからTへの置換、
d.Lが位置9にある時の、LからFへの置換、および
e.Sが位置11にある時の、SからYへの置換
からなる群より選択される。

0090

別の態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:10、11および12のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:66、67および68のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:14、15および16のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:70、71および72のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:18、19、20のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:74、75および76のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:22、23および24のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:78、79および80のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:26、27および28のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:82、83および84のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
f)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0091

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:9、13、17、21および25からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:9、13、17、21、21および25からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む。

0092

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:65、69、73、77、および81からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:65、69、73、77、および81からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む。

0093

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、または
f)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0094

さらなる態様において、前記抗体は、
-SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する、および
-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する。

0095

さらなる態様において、前記抗体は、
a)
-SEQID NO:8、
-SEQ ID NO:52
に示した配列、または
b)前記配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVHCDR3領域を含む。

0096

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:6、7および8のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:62、63および64のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:50、51および52のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:106、107および108のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
c)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0097

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:5および49からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:5および49からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む。

0098

さらなる態様において、前記抗体は、
c)SEQID NO:61および105からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
d)SEQ ID NO:61および105からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む。

0099

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、または
c)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0100

さらなる態様において、前記抗体は、
-SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域を含む抗体と、組織因子結合において競合しない、および
-SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する。

0101

さらなる態様において、前記抗体は、
a)
-SEQID NO:32、
-SEQ ID NO:36、
-SEQ ID NO:40、
-SEQ ID NO:56
に示した配列、または
b)前記配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVHCDR3領域を含む。

0102

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:30、31および32のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:86、87および88のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:34、35および36のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:90、91および92のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:38、39および40のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:94、95および96のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:54、55および56のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:110、111および112のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
e)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0103

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:29、33、37および53からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:29、33、37および53からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む。

0104

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:85、89、93、および109からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:85、89、93、および109からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む。

0105

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域、または
e)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0106

さらなる態様において、前記抗体は、SEQID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域を含む抗体と組織因子結合において競合する抗体を含む。

0107

さらなる態様において、前記抗体は、
a)
-SEQID NO:4、
-SEQ ID NO:44、
-SEQ ID NO:48
に示した配列、または
b)前記配列のいずれかの変異体、例えば、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体
を有するVHCDR3領域を含む。

0108

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:2、3および4のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:58、59および60のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:42、43および44のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:98、99および100のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:46、47および48のCDR1、2、および3配列を含むVH領域、ならびにSEQ ID NO:102、103および104のCDR1、2、および3配列を含むVL領域、または
d)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0109

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:1、41および45からなる群より選択されるVH領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
b)SEQ ID NO:1、41および45からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVHを含む。

0110

さらなる態様において、前記抗体は、
c)SEQID NO:57、97、および101からなる群より選択されるVL領域配列と、少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%、もしくは100%の同一性、または
d)SEQ ID NO:57、97および101からなる群より選択されるVH領域配列と比較して、最大で20個、例えば、15個、または10個、または5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換
を有するVLを含む。

0111

さらなる態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、または
d)前記配列内に、好ましくは、最大で1個、2個、もしくは3個のアミノ酸修飾、より好ましくは、アミノ酸置換、例えば、保存的アミノ酸置換を有する、前記抗体のいずれかの変異体
を含む。

0112

なおさらなる態様において、本発明の抗体は、本明細書の実施例22に記載の方法によって確かめられた時に、5nM未満、例えば、3.5nM未満、例えば、2nM未満の、組織因子に対する親和性を有する。

0113

本発明の抗体の特に興味深いグループは、正常なアビディティまたは高いアビディティおよび高いオフレート(off-rate)(kd)によって特徴付けられる組織因子との結合を示す。本明細書において証明されたように、このような抗体は、癌組織に結合するが、健康組織に結合しない、または癌組織より弱く健康組織に結合する点で腫瘍特異的結合を示し得る。特定の理論に拘束されるものではないが、抗体が二価の場合にしか結合が効率的に起こらないので、このグループの抗体は高レベルのTFを発現する細胞にしかよく結合しないと仮説が立てられている。これらの抗体の例には、本明細書に記載の抗体044、098、および111が含まれる。

0114

従って、1つの態様において、本発明の抗体は、本明細書の実施例22に記載の親和性方法によって確かめられた時に10-3sec-1を超えるkdを有し、本明細書の実施例22に記載のアビディティ方法によって確かめられた時に、5nM未満、例えば、1nM未満、例えば、0.2nM未満のアビディティを有する。

0115

別の態様において、本発明の抗体は、本明細書の実施例22に記載の親和性方法によって確かめられた時に10-3sec-1を超えるkdを有する、および/または本明細書の実施例22に記載の親和性方法によって確かめられた時に5x104,Mol-1sec-1を超えるkaを有する。

0116

さらなる態様において、前記抗体は、例えば、実施例23に記載のアッセイにおいて確かめられた時に健康組織への結合を示さず、特に、ヒト糸球体への結合を示さないが、例えば、本明細書の実施例23に記載のアッセイにおいて確かめられた時に膵臓腫瘍への結合を示す。

0117

なおさらなる態様において、前記抗体は、本明細書の実施例26に記載の方法によって確かめられた時に、確立したBX-PC3腫瘍の成長の阻害において有効である。

0118

別の態様において、本発明の抗体は、以下の特性:増殖の阻害、腫瘍血管形成の阻害、腫瘍細胞アポトーシスの誘導、オルタナティブスプライシングされた組織因子との結合の1つまたは複数を有する。

0119

さらなる態様において、本発明の抗体は、
a)SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、
f)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、
g)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、
h)SEQ ID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、
i)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、
j)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、
k)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、
l)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、
m)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、または
n)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域
を含む抗体と組織因子結合において競合する。

0120

さらなる態様において、本発明の抗体は、
a)SEQID NO:9の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:65の配列を含むVL領域、
b)SEQ ID NO:1の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:57の配列を含むVL領域、
c)SEQ ID NO:5の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:61の配列を含むVL領域、
d)SEQ ID NO:13の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:69の配列を含むVL領域、
e)SEQ ID NO:17の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:73の配列を含むVL領域、
f)SEQ ID NO:21の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:77の配列を含むVL領域、
g)SEQ ID NO:25の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:81の配列を含むVL領域、
h)SEQ ID NO:29の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:85の配列を含むVL領域、
i)SEQ ID NO:33の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:89の配列を含むVL領域、
j)SEQ ID NO:37の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:93の配列を含むVL領域、
k)SEQ ID NO:41の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:97の配列を含むVL領域、
l)SEQ ID NO:45の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:101の配列を含むVL領域、
m)SEQ ID NO:49の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:105の配列を含むVL領域、または
n)SEQ ID NO:53の配列を含むVH領域およびSEQ ID NO:109の配列を含むVL領域
を有する抗体と同じ、組織因子上のエピトープに結合する。

0121

さらなる態様において、本発明の抗体は、
-IGHV1-18*01、IGHV3-23*01、IGHV3-30*01、IGHV3-33*01、IGHV3-33*03、IGHV1-69*02、IGHV1-69*04、およびIGHV5-51*01からなる群より選択されるヒト生殖系列VH配列に由来する重鎖可変領域、ならびに/または
-IGKV3-20*01、IGKV1-13*02、IGKV3-11*01、およびIGKV1D-16*01からなる群より選択されるヒト生殖系列Vκ配列に由来する軽鎖可変領域
を含む。

0122

さらなる局面において、本発明は、配列番号9、1、5、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、もしくは53に示した配列を有するVH領域、または前記配列のいずれかの変異体、例えば、最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失または挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体を含むモノクローナル抗TF抗体に関する。

0123

配列番号9、1、5、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、または53に示した配列の変異体は、前記配列のいずれかと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性または90%の同一性または95%の同一性、例えば、96%の同一性または97%の同一性または98%の同一性または99%の同一性を有してもよい。

0124

本発明の1つの局面において、単離されたモノクローナル抗TF抗体は、SEQID NO:65、57、61、69、73、77、81、85、89、93、97、101、もしくは105に示したVL配列、または前記配列のいずれかの変異体、例えば、最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失または挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換を有する変異体を含む。

0125

配列番号65、57、61、69、73、77、81、85、89、93、97、101、または105に示した配列の変異体は、前記配列のいずれかと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性または90%の同一性または95%の同一性、例えば、96%の同一性または97%の同一性または98%の同一性または99%の同一性を有してもよい。

0126

別の態様において、前記抗体は、
a)SEQID NO:65、57、61、69、73、77、81、85、89、93、97、101、または105からなる群より選択される配列を有するVL領域、およびSEQ ID NO:9、1、5、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、もしくは53からなる群より選択される配列を有するVH領域、
b)前記のいずれかの変異体、好ましくは、前記配列において保存的置換しか有さない変異体
を含む。

0127

好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:65に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:9に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:9またはSEQ ID NO:65それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0128

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:57に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:1に示した配列を有するVH 領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:57それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0129

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:61に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:5に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:5またはSEQ ID NO:61それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0130

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:69に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:13に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:13またはSEQ ID NO:69それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0131

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:73に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:17に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:17またはSEQ ID NO:73それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0132

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:77に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:21に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:21またはSEQ ID NO:77それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0133

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:81に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:25に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:25またはSEQ ID NO:81それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0134

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:85に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:29に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:29またはSEQ ID NO:85それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0135

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:89に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:33に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:33またはSEQ ID NO:89それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0136

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:93に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:37に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:37またはSEQ ID NO:93それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0137

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:97に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:41に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:41またはSEQ ID NO:97それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0138

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:101に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:45に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:45またはSEQ ID NO:101それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0139

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:105に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:49に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:49またはSEQ ID NO:105それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0140

別の好ましい態様において、前記抗体は、SEQID NO:109に示した配列を有するVL領域およびSEQ ID NO:53に示した配列を有するVH領域、または2つの配列のいずれかの変異体であって、
a)最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、もしくは11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、もしくは1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失もしくは挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、または
b)SEQ ID NO:53またはSEQ ID NO:109それぞれと少なくとも80%の同一性、例えば、少なくとも85%の同一性もしくは90%の同一性もしくは95%の同一性、例えば、96%の同一性もしくは97%の同一性もしくは98%の同一性もしくは99%の同一性
のいずれかを有する、変異体
を含む。

0141

本発明のモノクローナル抗体は、例えば、Kohler et al., Nature 256, 495(1975)によって初めて述べられたハイブリドーマ法によって産生されてもよく、組換えDNA方法によって産生されてもよい。モノクローナル抗体はまた、例えば、Clackson et al., Nature 352, 624-628(1991)およびMarks et al., J. Mol. Biol. 222, 581-597(1991)に記載の技法を用いてファージ抗体ライブラリーから単離されてもよい。モノクローナル抗体は任意の適切な供給源から得ることができる。従って、例えば、モノクローナル抗体は、関心対象の抗原、例えば、表面上に抗原を発現する細胞、または関心対象の抗原をコードする核酸の形をした抗原で免疫したマウスから得られたマウス脾臓B細胞から調製されたハイブリドーマから得られてもよい。モノクローナル抗体はまた、免疫したヒトまたは非ヒト哺乳動物、例えば、ラットウサギイヌ霊長類などの抗体発現細胞に由来するハイブリドーマから得られてもよい。

0142

1つの態様において、本発明の抗体はヒト抗体である。組織因子に対するヒトモノクローナル抗体は、マウス系ではなくヒト免疫系の一部を有するトランスジェニックマウスまたはトランスクロモソームマウスを用いて作製することができる。このようなトランスジェニックマウスおよびトランスクロモソームマウスは、本明細書において、それぞれ、HuMAbマウスおよびKMマウスと呼ばれるマウスを含み、本明細書において総称して「トランスジェニックマウス」と呼ばれる。

0143

HuMAbマウスは、再編成されていないヒト重鎖可変領域および定常領域(μおよびγ)ならびに軽鎖可変領域および定常領域(κ)免疫グロブリン配列と、内因性μ鎖およびκ鎖遺伝子座不活化する標的変異をコードするヒト免疫グロブリン遺伝子ミニ遺伝子座を含有する(Lonberg, N. et al., Nature 368, 856-859(1994))。従って、このマウスは、マウスIgMまたはκの低発現を示し、免疫に応答して、導入されたヒト重鎖および軽鎖トランスジーンはクラススイッチおよび体細胞変異を受けて、高親和性ヒトIgG,κモノクローナル抗体を産生する(Lonberg, N. et al.(1994), 前出;Lonberg, N. Handbook of Experimental Pharmacology 113, 49-101(1994)、Lonberg, N. and Huszar, D., Intern. Rev. Immunol. Vol.13 65-93(1995)、およびHarding, F. and Lonberg, N. Ann. N. Y. Acad. Sci 764 536-546(1995)に概説)。HuMAbマウスの調製は、Taylor, L. et al., Nucleic AcidsResearch 20, 6287-6295(1992)、Chen, J. et al., International Immunology 5, 647-656(1993)、Tuaillon et al., J. Immunol. 152, 2912-2920(1994)、Taylor, L. et al., International Immunology 6, 579-591(1994)、Fishwild, D. et al., Nature Biotechnology 14, 845-851(1996)に詳述されている。US5,545,806、US5,569,825、US5,625,126、US5,633,425、US5,789,650、US5,877,397、US5,661,016、US5,814,318、US5,874,299、US5,770,429、US5,545,807、WO98/24884、WO94/25585、WO93/1227、WO92/22645、WO92/03918、およびWO01/09187も参照されたい。

0144

HCo7マウスは、内因性軽鎖(κ)遺伝子におけるJKD破壊(Chen et al.,EMBO J. 12, 821-830 (1993)に記載)、内因性重鎖遺伝子におけるCMD破壊(WO01/14424の実施例1に記載)、KCo5ヒトκ軽鎖トランスジーン(Fishwild et al., Nature Biotechnology 14、845-851(1996)に記載)、およびHCo7ヒト重鎖トランスジーン(US5,770,429に記載)を有する。

0145

HCo12マウスは、内因性軽鎖(κ)遺伝子におけるJKD破壊(Chen et al.,EMBO J. 12, 821-830 (1993)に記載)、内因性重鎖遺伝子におけるCMD破壊(WO01/14424の実施例1に記載)、KCo5ヒトκ軽鎖トランスジーン(Fishwild et al., Nature Biotechnology 14、845-851(1996)に記載)、およびHCo12ヒト重鎖トランスジーン(WO01/14424の実施例2に記載)を有する。

0146

KMマウス系統では、内因性マウスκ軽鎖遺伝子は、Chen et al.,EMBO J. 12, 811-820(1993)に記載されているようにホモで破壊されており、内因性マウス重鎖遺伝子は、WO01/09187の実施例1に記載されているようにホモで破壊されている。このマウス系統は、Fishwild et al., Nature Biotechnology 14, 845-851(1996)に記載されているように、ヒトκ軽鎖トランスジーンであるKCo5を有する。このマウス系統はまた、WO02/43478に記載されているように、第14番染色体断片hCF(SC20)からなるヒト重鎖トランスクロモソームも有する。

0147

これらのトランスジェニックマウスに由来する脾細胞を用いると、周知の技法に従って、ヒトモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマを作製することができる。本発明のヒトモノクローナル抗体もしくはヒトポクローナル抗体または他の種に由来する本発明の抗体はまた、遺伝子導入によって、関心対象の免疫グロブリン重鎖配列および軽鎖配列についてトランスジェニックである別の非ヒト哺乳動物または植物を作製し、それから回収可能な形で抗体を産生することにより作製することもできる。哺乳動物におけるトランスジェニック作製に関連して、抗体はヤギウシ、または他の哺乳動物において産生され、ヤギ、ウシ、または他の哺乳動物の乳から回収することができる。例えば、US5,827,690、US5,756,687、US5,750,172、およびUS5,741,957を参照されたい。

0148

さらに、本発明のヒト抗体または他の種に由来する本発明の抗体は、当技術分野において周知の技法を用いた、ファージディスプレイ、レトロウイルスディスプレイリボソームディスプレイ、および他の技法を含むが、それに限定されるわけではないディスプレイ型技術によって作製することができ、得られた分子は、このような技法が当技術分野において周知のように親和性成熟などのさらなる成熟に供することができる(例えば、Hoogenboom et al., J. Mol. Biol. 227, 381(1991)(ファージディスプレイ)、Vaughan et al., Nature Biotech 14, 309(1996)(ファージディスプレイ)、Hanes and Plucthau, PNAS USA 94, 4937-4942(1997)(リボソームディスプレイ)、Parmley and Smith, Gene 73, 305-318(1988)(ファージディスプレイ)、Scott TIBS17, 241-245(1992)、Cwirla et al., PNAS USA 87, 6378-6382(1990)、Russel et al., Nucl. AcidsResearch 21, 1081-1085(1993)、Hogenboom et al., Immunol. Reviews 130, 43-68(1992)、Chiswell and McCafferty TIBTECH 10, 80-84(1992)、およびUS5,733,743を参照されたい)。非ヒト抗体を作製するためにディスプレイ技術が用いられるのであれば、このような抗体をヒト化することができる。

0149

本発明の抗体はどのアイソタイプでもよい。アイソタイプの選択は、典型的には、ADCC誘導などの望ましいエフェクター機能によって導かれる。例示的なアイソタイプは、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4である。ヒト軽鎖定常領域であるκまたはλのどちから一方を使用することができる。所望であれば、本発明の抗TF抗体のクラスは、公知の方法によってスイッチすることができる。例えば、最初にIgMであった本発明の抗体は、本発明のIgG抗体にクラススイッチすることができる。さらに、クラススイッチ法を用いて、あるIgGサブクラスを別のIgGサブクラスに、例えば、IgG1からIgG2に変換することができる。従って、本発明の抗体のエフェクター機能は、様々な治療用途に合わせて、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgD、IgA、IgE、またはIgM抗体へのアイソタイプスイッチによって変えることができる。1つの態様において、本発明の抗体は、IgG1抗体、例えば、IgG1,κである。

0150

1つの態様において、本発明の抗体は、完全長抗体、好ましくは、IgG1抗体、特に、IgG1,κ抗体である。別の態様において、本発明の抗体は抗体断片または単鎖抗体である。

0151

抗体断片は、例えば、従来の技法を用いた断片化によって行うことができ、この断片は、抗体全体について本明細書で説明されたものと同じやり方で有用性についてスクリーニングすることができる。例えば、F(ab') 2断片は、抗体をペプシンで処理することによって作製することができる。ジスルフィド架橋が少なくするように得られたF(ab') 2断片を処理して、Fab'断片を作製することができる。Fab断片は、IgG抗体をパパインで処理することによって得ることができる。Fab'断片は、IgG抗体のペプシン消化によって得ることができる。F(ab')断片はまた、チオエーテル結合またはジスルフィド結合を介して、下記のFab'を結合することによって作製することもできる。Fab'断片は、F(ab') 2のヒンジ領域のジスルフィド結合を切断することによって得られる抗体断片である。Fab'断片は、F(ab') 2断片をジチオスレイトールなどの還元剤で処理することによって得ることができる。抗体断片はまた、組換え細胞において、このような断片をコードする核酸を発現させることによって作製することもできる(例えば、Evans et al., J. Immunol. Meth. 184, 123-38(1995)を参照されたい)。例えば、このような切断型抗体断片分子を生じるために、F(ab') 2断片の一部をコードするキメラ遺伝子は、H鎖のCH1ドメインおよびヒンジ領域をコードするDNA配列に続いて、翻訳停止コドンを含むことができる。

0152

1つの態様において、抗TF抗体は、一価抗体、好ましくは、(参照により本明細書に組み入れられる)WO2007059782(Genmab)に記載の、ヒンジ領域が欠失している一価抗体である。従って、1つの態様において、前記抗体は、以下の工程:
i)一価抗体の軽鎖をコードする核酸構築物を準備する工程であって、前記構築物は、選択された抗原特異的TF抗体のVL領域をコードするヌクレオチド配列、およびIgの定常CL領域をコードするヌクレオチド配列を含み、前記選択された抗原特異的抗体のVL領域をコードするヌクレオチド配列および前記IgのCL領域をコードするヌクレオチド配列は一緒に機能的に連結され、IgG1サブタイプの場合、ポリクローナルヒトIgGの存在下で、または動物もしくはヒトに投与された時に、CL領域の同一のアミノ酸配列を含む他のペプチドとジスルフィド結合または共有結合を形成することができるアミノ酸をCL領域が含有しないように、CL領域をコードするヌクレオチド配列は改変されている、工程;
ii)前記一価抗体の重鎖をコードする核酸構築物を準備する工程であって、前記構築物は、選択された抗原特異的抗体のVH領域をコードするヌクレオチド配列およびヒトIgの定常CH領域をコードするヌクレオチド配列を含み、ヒンジ領域に対応する領域、およびIgサブタイプにより必要とされる場合には、CH領域の他の領域、例えば、CH3領域が、ポリクローナルヒトIgGの存在下で、または動物もしくはヒトに投与された時に、ヒトIgのCH領域の同一のアミノ酸配列を含む他のペプチドとのジスルフィド結合、または共有結合もしくは安定した非共有結合による重鎖間結合の形成に関与するアミノ酸残基を含まないように、CH領域をコードするヌクレオチド配列は修飾されており、前記選択された抗原特異的抗体のVH領域をコードするヌクレオチド配列および前記IgのCH領域をコードするヌクレオチド配列は一緒に機能的に連結されている、工程;
iii)前記一価抗体を産生するための細胞発現系を準備する工程;
iv)(iii)の細胞発現系の細胞において、(i)および(ii)の核酸構築物を同時発現させることによって、前記一価抗体を産生する工程
を含む方法によって抗TF抗体が構築される、一価抗体である。

0153

同様に、1つの態様において、抗TF抗体は、
(i)本明細書に記載の本発明の抗体の可変領域または前記領域の抗原結合部分、ならびに
(ii)ヒンジ領域に対応する領域および、免疫グロブリンがIgG4サブタイプでない場合は、CH領域の他の領域、例えば、CH3領域が、ポリクローナルヒトIgGの存在下で、同一のCH領域とジスルフィド結合を形成することができるアミノ酸残基、または同一のCH領域と他の共有結合もしくは安定した非共有結合による重鎖間結合をすることができるアミノ酸残基を含まないように改変されている、免疫グロブリンのCH領域、またはCH2領域およびCH3領域を含むその断片
を含む、一価抗体である。

0154

さらなる態様において、一価抗TF抗体の重鎖は、ヒンジ全体が欠失されるように改変されている。

0155

さらなる態様において、一価抗体は、IgG4サブタイプであるが(SEQID NO:113のヒンジの無い変異体であるSEQ ID NO:114を参照されたい)、CH3領域は、以下のアミノ酸置換の1つまたは複数がなされているように改変されている。すなわち、位置234にあるThr(T)がAla(A)によって置換され、位置236にあるLeu(L)がAla(A)によって置換され、位置236にあるLeu(L)がVal(V)によって置換され、位置273にあるPhe(F)がAla(A)によって置換され、位置273にあるPhe(F)がLeu(L)によって置換され、位置275にあるTyr(Y)がAla(A)によって置換されている。

0156

別のさらなる態様において、前記一価抗体の配列は、N結合型グリコシル化のための全てのアクセプター部位を含まないように改変されている。

0157

本発明の抗TF抗体はまた単鎖抗体を含む。単鎖抗体は、重鎖および軽鎖Fv領域が接続されているペプチドである。1つの態様において、本発明は、1本のペプチド鎖において、本発明の抗TF抗体のFvの重鎖および軽鎖が可動性ペプチドリンカー(典型的には、約10個、12個、15個以上のアミノ酸残基からなる)とつながっている単鎖Fv(scFv)を提供する。このような抗体を作製する方法は、例えば、US4,946,778、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, vol. 113, Rosenburg and Moore eds. Springer-Verlag, New York, pp. 269-315(1994)、Bird et al., Science 242, 423-426(1988)、Huston et al., PNAS USA 85, 5879-5883(1988)、およびMcCafferty et al., Nature 348, 552-554(1990)に記載されている。単鎖抗体は、1種類のVHおよびVLしか用いられないのであれば一価であり得、2種類のVHおよびVLが用いられるのであれば二価であり得、3種類以上のVHおよびVLが用いられるのであれば多価であり得る。

0158

1つの態様において、本発明の抗TF抗体は、エフェクター機能欠損性抗体である。このような抗体は、TFの阻害作用遮断を介して免疫系を刺激するのに用いられる時に特に有用である。このような用途の場合、ADCCなどのエフェクター機能が望ましくない細胞傷害性につながる可能性があるので、前記抗体にエフェクター機能が無いことが有利な場合がある。

0159

1つの態様において、エフェクター機能欠損性の抗TF抗体は、安定化されたIgG4抗体である。適切な安定化されたIgG4抗体の例は、Kabat et al.,のようにEUインデックスで示された、ヒトIgG4の重鎖定常領域の位置409にあるアルギニンが、リジン、スレオニン、メチオニン、もしくはロイシン、好ましくは、リジンで置換されている(WO2006033386(Kirin)に記載)、および/またはヒンジ領域がCys-Pro-Pro-Cys配列を含む、抗体である。

0160

さらなる態様において、安定化されたIgG4抗TF抗体は、重鎖および軽鎖を含むIgG4抗体であり、重鎖は、409に対応する位置に、Lys、Ala、Thr、Met、およびLeuからなる群より選択される残基、ならびに/または405に対応する位置に、Ala、Val、Gly、Ile、およびLeuからなる群より選択される残基を有するヒトIgG4定常領域を含み、前記抗体は、任意で、1つまたは複数のさらなる置換、欠失、および/または挿入を含むが、ヒンジ領域にCys-Pro-Pro-Cys配列を含まない。好ましくは、前記抗体は、409に対応する位置にLysまたはAla残基を含むか、抗体のCH3領域は、ヒトIgG1、ヒトIgG2、またはヒトIgG3のCH3領域で置換されている。

0161

なおさらなる態様において、安定化されたIgG4抗TF抗体は、重鎖および軽鎖を含むIgG4抗体であり、重鎖は、409に対応する位置に、Lys、Ala、Thr、Met、およびLeuからなる群より選択される残基、ならびに/または405に対応する位置に、Ala、Val、Gly、Ile、およびLeuからなる群より選択される残基を有するヒトIgG4定常領域を含み、前記抗体は、任意で、1つまたは複数のさらなる置換、欠失、および/または挿入を含み、ヒンジ領域にCys-Pro-Pro-Cys配列を含む。好ましくは、前記抗体は、409に対応する位置にLysまたはAla残基を含むか、抗体のCH3領域は、ヒトIgG1、ヒトIgG2、またはヒトIgG3のCH3領域で置換されている。

0162

さらなる態様において、エフェクター機能欠損性の抗TF抗体は、ADCCなどのエフェクター機能を媒介する能力が低下するように、さらにはエフェクター機能が無くなるように変異されている、非IgG4型、例えば、IgG1、IgG2、またはIgG3の抗体である。このような変異は、例えば、Dall'Acqua WF et al., J Immunol.177 (2): 1129-1138 (2006)およびHezareh M, J Virol.;75 (24): 12161-12168(2001)に記載されている。

0163

さらなる態様において、本発明の抗体は、別の部分、例えば、細胞傷害性部分、放射性同位体、または薬物と結合体化されている。このような抗体は、他の部分と、抗TF抗体またはその断片(例えば、抗TF抗体H鎖、L鎖、または抗TF特異的/選択的なその断片)のN末端側またはC末端側とを化学的に結合体化することによって作製することができる(例えば、Antibody Engineering Handbook, Osamu Kanemitsu編, Chijin Shokan(1994)により出版を参照されたい)。このような結合体化された抗体誘導体はまた、適宜、内部の残基または糖において結合体化を行うことによっても作製することができる。

0164

一般的に、本明細書に記載の抗TF抗体は、任意の適切な数のこのような修飾アミノ酸を含めることによって、および/またはこのような結合体化置換基と結合させることによって改変することができる。この状況における適性は、一般的に、誘導体化されていない親抗TF抗体に関連するTF選択性および/または特異性を少なくとも実質的に保持する能力によって決まる。例えば、ポリペプチド血清半減期延長ポリペプチド抗原性の低下、またはポリペプチド保管定性の増大では、1つまたは複数の修飾アミノ酸を含めることが有利な場合がある。アミノ酸は、例えば、組換え産生の間に翻訳と同時にまたは翻訳後に修飾されるか(例えば、哺乳動物細胞における発現間のN-X-S/TモチーフでのN結合型グリコシル化)、合成手段によって修飾される。修飾アミノ酸の非限定的な例には、グリコシル化アミノ酸、硫酸化アミノ酸、プレニル化(例えば、ファルネシル化ゲラニルゲラニル化)アミノ酸、アセチル化アミノ酸アシル化アミノ酸ペグ化アミノ酸、ビオチン化アミノ酸、カルボキシル化アミノ酸、リン酸化アミノ酸などが含まれる。当業者のアミノ酸修飾の手引きとなるのに十分な参考文献は文献全体にわたって豊富にある。例となるプロトコールは、Walker (1998) Protein Protocols On Cd-Rom, Humana Press, Towata, NJに見られる。修飾アミノ酸は、例えば、グリコシル化アミノ酸、ペグ化アミノ酸、ファルネシル化アミノ酸、アセチル化アミノ酸、ビオチン化アミノ酸、脂質部分と結合体化したアミノ酸、または有機誘導体化剤と結合体化したアミノ酸より選択されてもよい。

0165

抗TF抗体はまた、例えば、循環半減期延ばすために、ポリマーと共有結合させることによって化学修飾されてもよい。例示的なポリマー、およびポリマーをペプチドに取り付ける方法は、例えば、US4,766,106、US4,179,337、US4,495,285、およびUS4,609,546に例示されている。さらなる例示的なポリマーには、ポリオキシエチル化ポリオールおよびポリエチレングリコール(PEG)(例えば、約1,000〜約40,000、例えば、約2,000〜約20,000、例えば、約3,000〜12,000g/molの分子量を有するPEG)が含まれる。

0166

1つの態様において、本発明は、放射性核種酵素酵素基質、補因子、蛍光マーカー化学発光マーカーペプチドタグ、または磁気粒子より選択される第2の分子と結合体化された抗TF抗体を提供する。1つの態様において、抗TF抗体は、1つまたは複数の抗体断片、核酸(オリゴヌクレオチド)、ヌクレアーゼホルモン免疫調節剤キレート剤ホウ素化合物光活性剤色素などと結合体化されてもよい。これらのおよび他の適切な薬剤は、本発明の抗TF抗体と直接または間接的に共役されてもよい。第2の薬剤の間接的な共役の一例は、スペーサー部分による共役である。次に、これらのスペーサー不溶性または可溶性でもよく(例えば、Diener et al., Science 231, 148 (1986)を参照されたい)、標的部位で、および/またはある特定の条件下での抗TF抗体からの薬物放出を可能にするように選択されてもよい。抗TF抗体に共役することができる薬剤のさらなる例には、レクチンおよび蛍光ペプチドが含まれる。

0167

1つの態様において、1つまたは複数の放射標識アミノ酸を含む抗TF抗体が提供される。放射標識された抗TF抗体は診断目的および治療目的で使用することができる(放射標識分子との結合体化は別の可能性のある特徴である)。ポリペプチドの標識の非限定的な例には、3H、14C、15N、35S、90Y、99Tc、および125I、131I、ならびに186Re が含まれるが、これに限定されない。放射標識アミノ酸および関連ペプチド誘導体を調製するための方法は当技術分野において公知である(例えば、Junghans et al., in Cancer Chemotherapy and Biotherapy 655-686 (2d edition, Chafner and Longo, eds., Lippincott Raven (1996))、ならびにUS4,681,581、US4,735,210、US5,101,827、US5,102,990(USRE35,500)、US5,648,471、およびUS5,697,902を参照されたい)。例えば、放射性同位体はクロラミンT法によって結合体化することができる。

0168

1つの態様において、本発明の抗TF抗体には核酸または核酸結合分子が結合体化される。本発明の1つのこのような側面において、結合体化される核酸は細胞傷害性リボヌクレアーゼである、1つの態様において、結合体化される核酸は、アンチセンス核酸(例えば、S100A10標的化アンチセンス分子。これは、本発明の組み合わせ組成物または併用投与方法における独立した成分でもあり得る。例えば、Zhang et al., J Biol Chem. 279 (3), 2053-62 (2004)を参照されたい)である。1つの態様において、結合体化される核酸は抑制性RNA分子(例えば、siRNA分子)である。1つの態様において、結合体化される核酸は免疫賦活性核酸(例えば、免疫賦活性CpGモチーフを含有するDNA分子)である。1つの態様において、結合体化される核酸は、腫瘍抑制遺伝子抗癌ワクチン、抗癌サイトカイン、またはアポトーシス剤の発現をコードする発現カセットである。このような誘導体はまた、1種類または複数の種類の細胞傷害性タンパク質、例えば、植物毒素および細菌毒素の発現をコードする核酸の結合体化を含んでもよい。

0169

1つの態様において、抗TF抗体は、機能性核酸分子と結合体化される。機能的核酸には、アンチセンス分子、干渉核酸分子(例えば、siRNA分子)、アプタマーリボザイム三重鎖形成分子、および外部ガイド配列が含まれる。機能性核酸分子は、標的分子が有する特定の活性のエフェクター、インヒビターモジュレーター、およびスティミュレーターとして働いてもよく、他のどの分子とも無関係の新規の(de novo)活性を有してもよい。

0170

別の態様において、本発明の抗TF抗体はアプタマーと結合体化される。

0171

別の態様において、本発明は、リボザイムと結合体化された抗TF抗体を提供する。

0172

抗TF抗体と、結合体化分子、例えば、前記の結合体化分子を結合体化するための当技術分野において公知の任意の方法を、Hunter et al., Nature 144, 945 (1962), David et al., Biochemistry 13, 1014(1974)、Pain et al., J. Immunol. Meth. 40, 219 (1981)、およびNygren, J. Histochem. and Cytochem. 30, 407(1982)に記載の方法を含めて使用することができる。細胞傷害性化合物上の反応基を用いることによって、または架橋剤を用いることによって、非常に多くの種類の細胞傷害性化合物をタンパク質につなぐことができる。インビボでアミンと安定した共有結合を形成する一般的な反応基は、イソチオシアネートである(Means et al., Chemical modifications of proteins (Holden-Day, San Francisco 1971) pp. 105-110)。この基は、優先的にリジンのε-アミン基と反応する。マレイミドは、システイン上のスルフヒドリル基と安定したインビボ共有結合を形成するために一般的に用いられる反応基である(Ji., MethodsEnzymol 91, 580-609(1983))。モノクローナル抗体は、典型的には、ラジオメタル(radiometal)イオンと共有結合を形成することができないが、抗体に共有結合により連結されたキレート剤を用いることによって、ラジオメタルを抗体に間接的に取り付けることができる。キレート剤は、アミノ酸残基のアミン(Meares et al., Anal. Biochem. 142, 68-78 (1984))およびスルハイドラル(sulfhydral)基(Koyama, Chem. Abstr. 120, 217262t(1994))を介して取り付けられてもよく、炭水化物基(Rodwell et al., PNAS USA 83, 2632-2636(1986)、Quadri et al., Nucl. Med. Biol. 20, 559-570(1993))を介しても取り付けられてもよい。これらのキレート剤は、一方が金属イオンに結合し、他方がキレートと抗体をつなぐ2種類の官能基を含有するので、一般に二官能性キレート剤と呼ばれる(Sundberg et al., Nature 250, 587-588(1974))。

0173

1つの態様において、本発明は、治療部分、例えば、細胞毒化学療法薬免疫抑制剤、または放射性同位体と結合体化された、抗TF抗体、例えば、ヒト抗TF抗体を提供する。このような結合体は本明細書において「免疫結合体」と呼ばれる。1種類または複数の種類の細胞毒を含む免疫結合体は「免疫毒素」と呼ばれる。

0174

細胞毒または細胞傷害剤には、細胞に有害な(例えば、細胞を死滅させる)任意の薬剤が含まれる。当技術分野において周知の、これらのクラスの薬物およびこれらの作用機構の説明については、Goodman et al., Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th Ed., Macmillan Publishing Co., 1990を参照されたい。抗体免疫毒素の調製に関連した、さらなる技法は、例えば、Vitetta, Immunol. Today 14, 252 (1993)およびUS 5,194,594に示されている。

0175

本発明の免疫結合体を形成するための適切な治療剤には、タキソールサイトカラシンBグラミシジンD、臭化エチジウムエメチンマイトマイシンエトポシド、テノポシド(tenoposide)、ビンクリスチンビンブラスチンコルヒチンドキソルビシンダウノルビシンジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロンミトラマイシンアクチノマイシンD、1-デヒドロ-テストステロングルココルチコイドプロカインテトラカインリドカインプロプラノロール、およびピューロマイシン代謝拮抗物質(例えば、メトトレキセート、6-メルカプトプリン6-チオグアニンシタラビンフルダラビン5-フルオロウラシルデカルバジン(decarbazine)、ヒドロキシウレアアスパラギナーゼゲムシタビンクラドリビン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオエパ(thioepa)、クロランブシルメルファランカルムスチン(BSNU)、ロムスチン(CCNU)、シクロホスファミドブスルファンジブロモマンニトールストレプトゾトシンダカルバジン(DTIC)、プロカルバジンマイトマイシンCシスプラチンおよび他の白金誘導体、例えば、カルボプラチン)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ダウノルビシン(以前はダウノマイシン)、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトラマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、プリカマイシン、アントラマイシン(AMC))、ジフテリア毒素および関連分子(例えば、ジフテリアA鎖およびその活性断片、ならびにハイブリッド分子)、リシン毒素(例えば、リシンAまたは脱グリコシルリシンA鎖毒素)、コレラ毒素志賀毒素様毒素(SLT-I、SLT-II、SLT-IIV)、LT毒素、C3毒素、志賀毒素百日咳毒素破傷風毒素ダイズBowman-Birkプロテアーゼ阻害剤シュードモナス属(Pseudomonas)エキソトキシンアロリン(alorin)、サポリン、モデシン(modeccin)、ゲラニン(gelanin)、アブリンA鎖、モデシンA鎖、α-サルシン(sarcin)、シナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチン(dianthin)タンパク質、アメリカヤマゴボウ(Phytolacca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP-S)、ニガウリ(momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチンサボンソウ(sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニンミトゲリン(mitogellin)、レストクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、およびエノマイシン(enomycin)毒素が含まれる。他の適切な結合体化分子には、リボヌクレアーゼ(RNアーゼ)、DNアーゼI、ブドウ球菌エンテロトキシン-A、アメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質ジフテリン毒素、およびシュードモナス属エンドトキシンが含まれる。例えば、Pastan et al., Cell 47, 641(1986)およびGoldenberg, Calif. A Cancer Journal for Clinicians 44, 43(1994)を参照されたい。本明細書の他の場所で説明されるように本発明の抗TF抗体と組み合わせて投与され得る治療剤はまた、本発明の抗TF抗体と結合体化するのに有用な治療部分の候補でもよい。

0176

1つの態様において、本発明の抗TF抗体は、キレート剤リンカー、例えば、チウキセタンに取り付けられる。キレート剤リンカーがあると、抗体と放射性同位体との結合体化が可能になる。

0177

さらなる局面において、本発明は、本明細書で前述した本発明の抗TF抗体、および第2の結合特異性、例えば、ヒトエフェクター細胞、ヒトFc受容体、もしくはT細胞受容体に対する結合特異性、またはTFの別のエピトープに対する結合特異性を含む、二重特異性分子に関する。

0178

本発明の二重特異性分子は、抗TF結合特異性、およびヒトエフェクター細胞、ヒトFc受容体、またはT細胞受容体に対する結合特異性に加えて、第3の結合特異性をさらに含んでもよい。

0179

本発明の例示的な二重特異性抗体分子は、(i)2つの抗体であって、一方の抗体がTFに対する特異性を有し、別の抗体が第2の標的に対する特異性を有し、これらが一緒に結合体化されている、2つの抗体、(ii)TFに特有の1本の鎖および第2の分子に特有の第2の鎖を有する、1つの抗体、ならびに(iii)TFおよび第2の分子に対する特異性を有する単鎖抗体を含む。典型的には、第2の標的/第2の分子は、TF以外の分子である。1つの態様において、第2の分子は、癌抗原/腫瘍関連抗原、例えば、癌胎児抗原(CEA)、前立腺特異的抗原(PSA)、RAGE(腎臓抗原)、α-フェトプロテインCAMEL(黒色腫においてCTLによって認識される抗原)、CT抗原(例えば、MAGE-B5、-B6、-C2、-C3、およびD;Mage-12;CT10;NY-ESO-1、SSX-2、GAGE、BAGE、MAGE、およびSAGE)、ムチン抗原(例えば、MUC1、ムチン-CA125など)、ガングリオシド抗原、チロシナーゼ、gp75、C-myc、Mart1、MelanA、MUM-1、MUM-2、MUM-3、HLA-B7、およびEp-CAMである。1つの態様において、第2の分子は、癌関連インテグリン、例えば、α5β3インテグリンである。1つの態様において、第2の分子は、血管新生因子または他の癌関連増殖因子、例えば、血管内皮増殖因子(VEGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、上皮細胞成長因子(EGF)、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)、アンジオゲニンおよびその受容体、特に、癌進行に関連する受容体(例えば、HER1〜HER4受容体の1つ、c-met、またはRON)である。本明細書において議論される他の癌進行関連タンパク質も適切な第2の分子であり得る。

0180

1つの態様において、本発明の二重特異性抗体はダイアボディである。二重特異性抗体はまた、架橋した抗体または「ヘテロコンジュゲート(heteroconjugate)」抗体を含む。例えば、ヘテロコンジュゲートの中にある抗体の一方はアビジンと共役してもよく、他方はビオチンと共役してもよい。このような抗体は、例えば、免疫系細胞を、不必要な細胞に標的化すると提唱されている(例えば、US4,676,980を参照されたい)。ヘテロコンジュゲート抗体は、任意の便利な架橋法を用いて作ることができる。

0181

さらなる局面において、本発明は、本発明の抗体をコードする発現ベクターに関する。

0182

1つの態様において、本発明の発現ベクターは、SEQID NO:1-112からなる群より選択されるアミノ酸配列の1つまたは複数をコードするヌクレオチド配列を含む。

0183

別の特定の態様において、本発明の発現ベクターは、SEQID NO:9、1、5、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、および53からなる群より選択されるVHアミノ酸配列の1つまたは複数をコードするヌクレオチド配列を含む。

0184

特定の態様において、本発明の発現ベクターは、SEQID NO:4、8、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、および56からなる群より選択されるVHCDR3アミノ酸配列の1つまたは複数をコードするヌクレオチド配列を含む。

0185

別の特定の態様において、本発明の発現ベクターは、SEQID NO:65、57、61、69、73、77、81、85、89、93、97、101、および105からなる群より選択されるVLアミノ酸配列の1つまたは複数をコードするヌクレオチド配列を含む。

0186

別の態様において、本発明の発現ベクターは、SEQID NO:60、64、68、72、76、80、84、88、92、96、100、104、および108からなる群より選択されるVLCDR3アミノ酸配列の1つまたは複数をコードするヌクレオチド配列を含む。

0187

特定の態様において、本発明の発現ベクターは、前記のアミノ酸配列の1つまたは複数の変異体をコードするヌクレオチド配列変異体を含み、前記変異体は、最大で25個のアミノ酸修飾、例えば、20個、例えば、最大で15個、14個、13個、12個、または11個のアミノ酸修飾、例えば、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のアミノ酸修飾、例えば、欠失または挿入、好ましくは、置換、例えば、保存的置換、あるいは前記の配列のいずれかと少なくとも80%の同一性、例えば、前述のアミノ酸配列のいずれかと少なくとも85%の同一性または90%の同一性または95%の同一性、例えば、96%の同一性または97%の同一性または98%の同一性または99%の同一性を有する。

0188

さらなる態様において、発現ベクターは、抗体、例えば、ヒト抗体の軽鎖、重鎖、または軽鎖および重鎖の両方の定常領域をコードするヌクレオチド配列をさらに含む。

0189

このような発現ベクターは、本発明の抗体の組換え産生に使用することができる。

0190

本発明の文脈において発現ベクターは、染色体核酸ベクター、非染色体核酸ベクター、および合成核酸ベクター(適切な一組の発現制御エレメントを含む核酸配列)を含む任意の適切なベクターでよい。このようなベクターの例には、SV40、細菌プラスミド、ファージDNA、バキュロウイルス酵母プラスミド、プラスミドおよびファージDNAの組み合わせに由来するベクター、ならびにウイルス核酸(RNAまたはDNA)ベクターの誘導体が含まれる。1つの態様において、抗TF抗体をコードする核酸は、例えば、直鎖発現エレメントを含む、DNAベクターもしくはRNAベクター(例えば、Sykes and Johnston, Nat Biotech 12, 355-59(1997)に記載)、圧縮された核酸ベクター(例えば、US6,077,835および/もしくはWO00/70087に記載)、プラスミドベクター、例えば、pBR322、pUC19/18、もしくはpUC118/119、「midge」最小サイズ核酸ベクター(例えば、Schakowski et al., Mol Ther 3, 793-800(2001)に記載)、または沈殿された核酸ベクター構築物、例えば、CaPO4によって沈殿された構築物(例えば、WO00/46147、Benvenisty and Reshef, PNAS USA 83, 9551-55(1986)、Wigler et al., Cell 14, 725(1978)、およびCoraro and Pearson, Somatic Cell Genetics 2, 603(1981)に記載)の中に含まれる。このような核酸ベクターおよびその利用は当技術分野において周知である(例えば、US5,589,466およびUS5,973,972を参照されたい)。

0191

1つの態様において、ベクターは、細菌細胞における抗TF抗体の発現に適している。このようなベクターの例には、発現ベクター、例えば、BlueScript(Stratagene)、pINベクター(Van Heeke & Schuster, J Biol Chem 264, 5503-5509(1989)、pETベクター(Novagen, Madison WI)など)が含まれる。

0192

加えて、または代わりに、発現ベクターは、酵母系における発現に適したベクターでもよい。酵母系における発現に適した任意のベクターを使用することができる。適切なベクターには、例えば、構成的プロモーターまたは誘導性プロモーター、例えば、α因子アルコールオキシダーゼ、およびPGHを含むベクターが含まれる(F. Ausubel et al., ed. Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing and Wiley InterScience New York (1987)、およびGrant et al., Methodsin Enzymol 153, 516-544(1987)に概説)。

0193

核酸および/またはベクターはまた、分泌配列/局在化配列をコードする核酸配列を含んでもよい。分泌配列/局在化配列は、ポリペプチド、例えば、新生ポリペプチド鎖を細胞周辺腔にまたは細胞培地中に標的化することができる。このような配列は当技術分野において公知であり、分泌リーダーまたはシグナルペプチド細胞小器官標的化配列(例えば、核局在化配列、ER保留シグナルミトコンドリア移行配列葉緑体移行配列)、膜局在化/アンカー配列(例えば、膜透過停止配列、GPIアンカー配列)などを含む。

0194

本発明の発現ベクターでは、抗TF抗体をコードする核酸は、任意の適切なプロモーターエンハンサー、および他の発現促進エレメントを含んでもよく、これと結合してもよい。このようなエレメントの例には、強発現プロモーター(例えば、ヒトCMVIEプロモーター/エンハンサーならびにRSV、SV40、SL3-3、MMTV、およびHIVLTRプロモーター)、有効なポリ(A)終結配列大腸菌におけるプラスミド産物用の複製起点、選択マーカーとしての抗生物質耐性遺伝子、ならびに/または便利なクローニングサイト(例えば、ポリリンカー)が含まれる。核酸はまた、構成的プロモーターと相対する誘導性プロモーター、例えば、CMVIEを含んでもよい(当業者であれば、このような用語が、実際に、ある特定の条件下での遺伝子発現の程度を説明するものであることを認識しているだろう)。

0195

1つの態様において、抗TF抗体をコードする発現ベクターは、ウイルスベクターを介して、宿主細胞もしくは宿主動物の中に配置されてもよく、および/または宿主細胞もしくは宿主動物に送達されてもよい。

0196

なおさらなる局面において、本発明は、本明細書において定義される本発明の抗体または本明細書において定義される本発明の二重特異性分子を産生する、組換え真核宿主細胞または原核宿主細胞、例えば、トランスフェクトーマに関する。宿主細胞の例には、酵母細胞、細菌細胞、および哺乳動物細胞、例えば、CHO細胞またはHEK細胞が含まれる。例えば、1つの態様において、本発明は、本発明の抗TF抗体の発現をコードする配列を含む核酸が細胞ゲノムに安定に組み込まれている細胞を提供する。別の態様において、本発明は、本発明の抗TF抗体の発現をコードする配列を含む、非組み込み型核酸、例えば、プラスミド、コスミドファージミド、または直鎖発現エレメントを含む細胞を提供する。

0197

さらなる局面において、本発明は、本明細書において定義される本発明の抗体を産生するハイブリドーマに関する。なおさらなる局面において、本発明は、ヒト重鎖およびヒト軽鎖をコードする核酸を含むトランスジェニック非ヒト動物に関し、ここで、このような動物または植物は本発明の抗体を産生する。このようなハイブリドーマおよびトランスジェニック動物の作製は前述されている。

0198

さらなる局面において、本発明は、本発明の抗TF抗体を産生するための方法であって、
a)本明細書において前述された本発明のハイブリドーマまたは宿主細胞を培養する工程、および
b)培地から本発明の抗体を精製する工程を含む方法に関する。

0199

さらなる主な局面において、本発明は、医用薬剤として使用するための、本明細書において定義される抗TF抗体または本明細書において定義される二重特異性分子に関する。

0200

なおさらなる局面において、本発明は、
-本明細書において定義される抗TF抗体または本明細書において定義される二重特異性分子、および
-薬学的に許容される担体
を含む、薬学的組成物に関する。

0201

薬学的組成物は、薬学的に許容される担体または希釈剤、ならびに従来の技法に従う他の任意の公知のアジュバントおよび賦形剤、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th Edition, Gennaro, Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 1995に開示されるものを用いて処方することができる。

0202

薬学的に許容される担体または希釈剤ならびに他の任意の公知のアジュバントおよび賦形剤は、選択された本発明の化合物および選択された投与方法に適していなければならない。薬学的組成物の担体および他の成分が適しているかどうかは、本発明の選択された化合物または薬学的組成物の望ましい生物学的特性に大きな悪影響が無いこと(例えば、抗原結合への実質的な影響より少ない(10%以下の相対阻害、5%以下の相対阻害など))に基づいて確かめられる。

0203

本発明の薬学的組成物はまた、希釈剤、増量剤、塩、緩衝液界面活性剤(例えば、非イオン性界面活性剤、例えば、Tween-20もしくはTween-80)、安定剤(例えば、糖またはタンパク質を含まないアミノ酸)、防腐剤、組織固定液可溶化剤、および/または薬学的組成物に含めるのに適した他の材料を含んでもよい。

0204

癌細胞、例えば、ヒト結腸直腸癌細胞では、TFの発現は、MEK/マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)およびホスファチジルイノシトール3'-キナーゼ(PI3K)に依存して、疾患進行を動かす2種類の主要なトランスフォーミング事象(K-ras癌遺伝子の活性化およびp53腫瘍抑制遺伝子の不活性化)の制御下にあると報告されている(Yu et al.(2005) Blood 105: 1734)。

0205

TFを過剰発現する癌細胞は、細胞1個あたりの結合し得る抗体の数が多くなるので、本発明の抗TF抗体の特に優れた標的である可能性がある。従って、1つの態様において、本発明の抗TF抗体を用いて治療される癌患者は、腫瘍細胞においてK-Rasに1つもしくは複数の変異および/またはp53に1つもしくは複数の変異を有すると診断された患者、例えば、膵臓癌、肺癌、または結腸直腸癌の患者である。

0206

代わりの態様において、本発明の抗TF抗体を用いて治療される患者は、K-Rasに変異を有さない患者、例えば、膵臓癌、肺癌、または結腸直腸癌の患者である。特定の理論に拘束されるものではないが、細胞内シグナル伝達機構に対する抗TF抗体の作用が、K-Rasが活性化されている細胞ではあまり有効でない場合があるので、K-Rasが活性化されている腫瘍細胞の中には抗TF抗体治療に対する感受性が低いものもある可能性がある。

0207

本発明の薬学的組成物における活性成分の実際の投与量レベルは、患者への毒性無く、特定の患者、組成物、および投与方法について望ましい治療応答を実現するのに有効な活性成分量を得るように変えることができる。選択される投与量レベルは、使用される本発明の特定の組成物またはそのアミドの活性、投与経路、投与時間、使用されている特定の化合物の排出速度、治療期間、使用される特定の組成物と併用される他の薬物、化合物、および/または材料、治療されている患者の年齢、性別、体重、状態、身体全体の健康、および前病歴、ならびに医学分野において周知の同様の要因を含む様々な薬物動態要因に依存する。

0208

薬学的組成物は、任意の適切な経路および方法によって投与することができる。本発明の化合物をインビボおよびインビトロで投与する適切な経路は当技術分野において周知であり、当業者によって選択することができる。

0209

1つの態様において、本発明の薬学的組成物は非経口投与される。

0210

本明細書で使用する「非経口投与」および「非経口投与される」という句は、経腸投与および局所投与以外の投与方法、通常、注射による投与方法を意味し、表皮静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内嚢内眼窩内心臓内、皮内、腹腔内、内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下脊髄内頭蓋内、胸腔内硬膜外、および胸骨内への注射および注入を含む。

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