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技術 電気モータの駆動装置および電動ポンプ装置

出願人 アイシン精機株式会社
発明者 宮本裕章相澤浩一
出願日 2018年7月31日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-143183
公開日 2020年2月6日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-022245
状態 未査定
技術分野 電動機の制御一般 無整流子電動機の制御
主要キーワード 電源電圧補正 電動ポンプ装置 軸ずれ角 軸誤差 回転座標軸 電動ウォーターポンプ PWMデューティ 直流ブラシレスモータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

構成が複雑になるのを抑制しながら、複数の回転数の領域において脱調を検出することが可能な電気モータ駆動装置および電動ポンプ装置を提供する。

解決手段

この電気モータ110の駆動装置100は、位置検出センサを有しない電気モータ110の駆動装置100であって、外部から入力される指令値に基づいて、電気モータ110を駆動する駆動部20と、駆動部20により駆動される電気モータ110の回転数を検出する回転数検出部13と、回転数検出部13により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、電気モータ110が脱調していると判断する脱調判断部15とを備える。そして、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、変更されるように構成されている。

概要

背景

従来、電気モータ脱調していると判断する脱調判断部を備える位置検出センサを有しないブラシレスモータ制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。

上記特許文献1に記載のブラシレスモータの制御装置は、軸誤差が所定の基準値を超えたことに基づいて、ブラシレスモータが異常であると判断する異常検出手段(脱調判断部)を備えている。ここで、「軸誤差」とは、ブラシレスモータの磁束軸をd軸とし、d軸に直交する軸をq軸とした場合、回転座標軸であるd−q軸と、制御上の仮想のd−q軸との軸ずれ角を意味する。具体的には、上記特許文献1では、電圧指令値と、電流値と、回転速度と、ブラシレスモータ定数とに基づいて、所定の計算式を用いて軸誤差が演算される。そして、軸誤差が、予め設定された基準値を超えたことに基づいて、ブラシレスモータが異常であると判断される。

また、ブラシレスモータの場合、軸誤差が±90度の範囲であれば、ブラシレスモータは安定する。また、弱め界磁制御を行う場合、軸誤差が±60度の範囲で制御される。そこで、上記特許文献1では、軸誤差が±60度を超えた場合、異常であると判断するように構成されている。

また、位置検出センサを有しないブラシレスモータでは、ブラシレスモータに発生する誘起電圧に基づいて、ロータの位置が検出されている。しかしながら、ブラシレスモータの回転数が比較的低い領域では、ブラシレスモータの誘起電圧が発生していない(または、誘起電圧が微弱である)ため、ブラシレスモータ(ロータ)の位置を検出することができない。このため、ブラシレスモータの回転数が比較的低い領域において、脱調(入力の指令値に同期しない状態でロータが回転すること)する可能性がある。また、ブラシレスモータの回転数が比較的高い領域でも、ロータの回転数の急激な変化に起因して脱調する可能性がある。上記特許文献1では、電圧指令値に基づいて、軸誤差が演算されている。このため、ブラシレスモータの回転数が比較的低い領域(電圧指令値のデューティ比の小さい領域)の脱調だけでなく、ブラシレスモータの回転数が比較的高い領域(電圧指令値のデューティ比の大きい領域)の脱調も検出していると考えられる。つまり、上記特許文献1では、複数のブラシレスモータの回転数の領域において脱調を検出可能に構成されていると考えられる。

概要

構成が複雑になるのを抑制しながら、複数の回転数の領域において脱調を検出することが可能な電気モータの駆動装置および電動ポンプ装置を提供する。この電気モータ110の駆動装置100は、位置検出センサを有しない電気モータ110の駆動装置100であって、外部から入力される指令値に基づいて、電気モータ110を駆動する駆動部20と、駆動部20により駆動される電気モータ110の回転数を検出する回転数検出部13と、回転数検出部13により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、電気モータ110が脱調していると判断する脱調判断部15とを備える。そして、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、変更されるように構成されている。

目的

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、構成が複雑になるのを抑制しながら、複数の回転数の領域において脱調を検出することが可能な電気モータの駆動装置および電動ポンプ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

位置検出センサを有しない電気モータ駆動装置であって、外部から入力される指令値に基づいて、前記電気モータを駆動する駆動部と、前記駆動部により駆動される前記電気モータの回転数を検出する回転数検出部と、前記回転数検出部により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、前記電気モータが脱調していると判断する脱調判断部とを備え、前記所定のしきい値は、外部から入力される前記指令値に基づいて、変更されるように構成されている、電気モータの駆動装置。

請求項2

前記所定のしきい値は、外部から入力される前記指令値が所定の値以上の場合の第1しきい値と、外部から入力される前記指令値が前記所定の値未満の場合の、前記第1しきい値よりも小さい第2しきい値とを含み、前記所定のしきい値は、外部から入力される前記指令値に基づいて、前記第1しきい値と前記第2しきい値とのうちのいずれかが選択されるように構成されている、請求項1に記載の電気モータの駆動装置。

請求項3

前記脱調判断部により前記電気モータが脱調していると判断された場合、前記電気モータへの電圧指令を停止させて、前記電気モータを停止させるように構成されている、請求項1または2に記載の電気モータの駆動装置。

請求項4

前記脱調判断部により前記電気モータが脱調していると判断された場合、停止された状態の前記電気モータを再起動させるように構成されている、請求項3に記載の電気モータの駆動装置。

請求項5

位置検出センサを有しない電気モータに駆動される電動ポンプと、前記電気モータの駆動装置とを備え、前記電気モータの前記駆動装置は、外部から入力される指令値に基づいて、前記電気モータを駆動する駆動部と、前記駆動部により駆動される前記電気モータの回転数を検出する回転数検出部と、前記回転数検出部により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、前記電気モータが脱調していると判断する脱調判断部とを含み、前記所定のしきい値は、外部から入力される前記指令値に基づいて、変更されるように構成されている、電動ポンプ装置

技術分野

0001

本発明は、位置検出センサを有しない電気モータ駆動装置および電動ポンプ装置に関し、特に、電気モータが脱調していると判断する脱調判断部を備える電気モータの駆動装置および電動ポンプ装置に関する。

背景技術

0002

従来、電気モータが脱調していると判断する脱調判断部を備える位置検出センサを有しないブラシレスモータ制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。

0003

上記特許文献1に記載のブラシレスモータの制御装置は、軸誤差が所定の基準値を超えたことに基づいて、ブラシレスモータが異常であると判断する異常検出手段(脱調判断部)を備えている。ここで、「軸誤差」とは、ブラシレスモータの磁束軸をd軸とし、d軸に直交する軸をq軸とした場合、回転座標軸であるd−q軸と、制御上の仮想のd−q軸との軸ずれ角を意味する。具体的には、上記特許文献1では、電圧指令値と、電流値と、回転速度と、ブラシレスモータ定数とに基づいて、所定の計算式を用いて軸誤差が演算される。そして、軸誤差が、予め設定された基準値を超えたことに基づいて、ブラシレスモータが異常であると判断される。

0004

また、ブラシレスモータの場合、軸誤差が±90度の範囲であれば、ブラシレスモータは安定する。また、弱め界磁制御を行う場合、軸誤差が±60度の範囲で制御される。そこで、上記特許文献1では、軸誤差が±60度を超えた場合、異常であると判断するように構成されている。

0005

また、位置検出センサを有しないブラシレスモータでは、ブラシレスモータに発生する誘起電圧に基づいて、ロータの位置が検出されている。しかしながら、ブラシレスモータの回転数が比較的低い領域では、ブラシレスモータの誘起電圧が発生していない(または、誘起電圧が微弱である)ため、ブラシレスモータ(ロータ)の位置を検出することができない。このため、ブラシレスモータの回転数が比較的低い領域において、脱調(入力の指令値に同期しない状態でロータが回転すること)する可能性がある。また、ブラシレスモータの回転数が比較的高い領域でも、ロータの回転数の急激な変化に起因して脱調する可能性がある。上記特許文献1では、電圧指令値に基づいて、軸誤差が演算されている。このため、ブラシレスモータの回転数が比較的低い領域(電圧指令値のデューティ比の小さい領域)の脱調だけでなく、ブラシレスモータの回転数が比較的高い領域(電圧指令値のデューティ比の大きい領域)の脱調も検出していると考えられる。つまり、上記特許文献1では、複数のブラシレスモータの回転数の領域において脱調を検出可能に構成されていると考えられる。

先行技術

0006

特開2012−60781号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記特許文献1に記載のブラシレスモータの制御装置では、複数の回転数の領域におけるブラシレスモータの異常(脱調など)を判断するために、電圧指令値と、電流値と、回転速度と、ブラシレスモータ定数とに基づいて、所定の計算式を用いて軸誤差を演算する必要がある。ここで、一般的に、電流値を検出するためには、検出された電流の信号を増幅するためのアンプが必要になる。このため、上記特許文献1に記載の構成では、ブラシレスモータの異常を検出するための構成が比較的複雑になるという問題点がある。

0008

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、構成が複雑になるのを抑制しながら、複数の回転数の領域において脱調を検出することが可能な電気モータの駆動装置および電動ポンプ装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における電気モータの駆動装置は、位置検出センサを有しない電気モータの駆動装置であって、外部から入力される指令値に基づいて、電気モータを駆動する駆動部と、駆動部により駆動される電気モータの回転数を検出する回転数検出部と、回転数検出部により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、電気モータが脱調していると判断する脱調判断部とを備え、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、変更されるように構成されている。

0010

この発明の第1の局面における電気モータの駆動装置では、上記のように、回転数検出部により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、電気モータが脱調していると判断する脱調判断部を備え、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、変更されるように構成されている。これにより、所定のしきい値が外部から入力される指令値に基づいて変更されるので、複数の指令値(つまり、回転数)の領域において、指令値に応じた所定のしきい値に基づいて脱調を検出することができる。また、回転数のみに基づいて(回転数が所定のしきい値未満か否か)によって脱調が判断されるので、脱調の判断に回転数以外に電流値などが用いられる場合と異なり、電流値を検出するためのアンプなどを設ける必要もない。これらによって、構成が複雑になるのを抑制しながら、複数の回転数の領域において脱調を検出することができる。また、回転数検出部により検出された回転数と所定のしきい値との比較(回転数が所定のしきい値未満か否か)によって脱調か否かが判断されるので、比較的複雑な計算式を用いて演算を行う必要がない。これにより、駆動装置の負荷が大きくなるのを抑制することができる。

0011

上記第1の局面における電気モータの駆動装置において、好ましくは、所定のしきい値は、外部から入力される指令値が所定の値以上の場合の第1しきい値と、外部から入力される指令値が所定の値未満の場合の、第1しきい値よりも小さい第2しきい値とを含み、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、第1しきい値と第2しきい値とのうちのいずれかが選択されるように構成されている。

0012

このように構成すれば、外部から入力される指令値が所定の値以上の場合(回転数が比較的高い領域)では、回転数検出部により検出された回転数と第1しきい値との比較に基づいて、容易に、電気モータが脱調しているか否かを判断することができる。また、外部から入力される指令値が所定の値未満の場合(回転数が比較的低い領域)では、回転数検出部により検出された回転数と第2しきい値との比較に基づいて、容易に、電気モータが脱調しているか否かを判断することができる。

0013

上記第1の局面における電気モータの駆動装置において、好ましくは、脱調判断部により電気モータが脱調していると判断された場合、電気モータへの電圧指令を停止させて、電気モータを停止させるように構成されている。

0014

このように構成すれば、電気モータが脱調していると判断された場合、電気モータが停止されるので、電気モータが脱調している状態で、電気モータの駆動が継続されるのを抑制することができる。

0015

この場合、好ましくは、脱調判断部により電気モータが脱調していると判断された場合、停止された状態の電気モータを再起動させるように構成されている。

0016

ここで、一般的に、電気モータが停止された場合、永久磁石磁界によって、ロータは予め定められた所定の位置に停止されるように構成されている。そして、ロータが予め定められた所定の位置に停止された状態の電気モータを再起動することによって、脱調を抑制しながら電気モータを起動させることができる。

0017

この発明の第2の局面における電動ポンプ装置は、位置検出センサを有しない電気モータに駆動される電動ポンプと、電気モータの駆動装置とを備え、電気モータの駆動装置は、外部から入力される指令値に基づいて、電気モータを駆動する駆動部と、駆動部により駆動される電気モータの回転数を検出する回転数検出部と、回転数検出部により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、電気モータが脱調していると判断する脱調判断部とを含み、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、変更されるように構成されている。

0018

この発明の第2の局面における電動ポンプ装置では、上記のように、電動ポンプを駆動する電気モータの駆動装置は、回転数検出部により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、電気モータが脱調していると判断する脱調判断部を備え、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、変更されるように構成されている。これにより、所定のしきい値が外部から入力される指令値に基づいて変更されるので、複数の指令値(つまり、回転数)の領域において、指令値に応じた所定のしきい値に基づいて脱調を検出することができる。また、回転数のみに基づいて(回転数が所定のしきい値未満か否か)によって脱調が判断されるので、脱調の判断に回転数以外に電流値などが用いられる場合と異なり、電流値を検出するためのアンプなどを設ける必要もない。これらによって、構成が複雑になるのを抑制しながら、複数の回転数の領域において脱調を検出することが可能な電動ポンプ装置を提供することができる。また、回転数検出部により検出された回転数と所定のしきい値との比較(回転数が所定のしきい値未満か否か)によって脱調か否かが判断されるので、比較的複雑な計算式を用いて演算を行う必要がない。これにより、駆動装置の負荷が大きくなるのを抑制することが可能な電動ポンプ装置を提供することができる。

0019

なお、本出願では、上記第1の局面による電気モータの駆動装置とは別に、以下のような他の構成も考えられる。

0020

付記項
すなわち、本出願の他の構成による電気モータの駆動装置では、外部から入力される指令値は、電気モータの目標の回転数に対応するデューティ比である。このように構成すれば、脱調は電気モータの回転数に起因して生じるので、脱調を判断するための所定のしきい値を、外部から入力される指令値に基づいて適切に選択することができる。

図面の簡単な説明

0021

一実施形態による電気モータの駆動装置(電動ポンプ装置)のブロック図である。
一実施形態による入力指示と脱調しているか否かを判断する所定のしきい値との関係を示す図である。
一実施形態による電気モータの駆動装置の動作を説明するためのフロー図である。

実施例

0022

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

0023

図1および図2を参照して、本実施形態による電気モータ110の駆動装置100(電動ポンプ装置200)の構成について説明する。なお、電気モータ110は、位置検出センサを有しない直流ブラシレスモータである。

0024

図1に示すように、電動ポンプ装置200は、電気モータ110によって駆動されるように構成されている。また、電動ポンプ装置200は、たとえば、インバーター冷却用電動ウォーターポンプ装置である。

0025

また、駆動装置100は、IC(integrated circuit)10を備えている。IC10には、指令値が入力されるように構成されている。具体的には、指令値は、電気モータ110の目標の回転数に対応するデューティ比(%)である。

0026

また、IC10は、電源電圧補正部11を備えている。電源電圧補正部11には、IC10に供給される電源電圧が入力される。なお、IC10に供給される電源の電圧は、変動する場合がある。そこで、電源電圧補正部11は、IC10に供給される電源の電圧の変動が電気モータ110の回転数に影響しないように、補正に関する信号を出力PWMデューティ演算部12に出力するように構成されている。

0027

また、IC10は、出力PWMデューティ演算部12を含んでいる。出力PWMデューティ演算部12は、入力された指令値と、電源電圧補正部11から出力された補正に関する信号に基づいて、PWM信号を生成するように構成されている。

0028

また、駆動装置100は、駆動部20を備えている。駆動部20は、外部から入力される指令値に基づいて、電気モータ110を駆動するように構成されている。具体的には、駆動部20は、出力PWMデューティ演算部12から出力されたPWM信号に基づいて、駆動部20の内部のスイッチング素子(図示せず)を駆動する。これにより、電気モータ110が所望の回転数で駆動される。

0029

また、駆動装置100は、位置検出部30を備えている。位置検出部30は、電気モータ110に発生する誘起電圧に基づいて、ロータ(図示せず)の位置を検出(推定)するように構成されている。

0030

また、IC10は、回転数検出部13を含む。回転数検出部13は、位置検出部30により検出(推定)されたロータ(図示せず)の位置に基づいて、ロータの回転数を検出(推定)するように構成されている。また、回転数検出部13により検出されたロータの回転数は、IC10の外部に出力されるように構成されている。

0031

また、IC10は、しきい値決定部14を備えている。しきい値決定部14は、電気モータ110が脱調しているか否かを判断するしきい値(回転数)を決定するように構成されている。ここで、本実施形態では、所定のしきい値は、外部から入力される指令値(デューティ比(%))に基づいて、変更されるように構成されている。具体的には、図2に示すように、所定のしきい値は、外部から入力される指令値が所定の値以上の場合の第1しきい値と、外部から入力される指令値が所定の値未満の場合の、第1しきい値よりも小さい第2しきい値とを含む。たとえば、指令値(デューティ比)の所定の値は、30%である。たとえば、第1のしきい値は、800rpmである。たとえば、第2のしきい値は、160rpmである。そして、所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、第1しきい値と第2しきい値とのうちのいずれかが選択されるように構成されている。たとえば、第1しきい値と第2しきい値とが予め記憶部(図示せず)に記憶されており、指令値に基づいて、第1しきい値と第2しきい値とのうちのいずれかが選択される。なお、脱調は電気モータの回転数に起因して生じるので、脱調を判断するための所定のしきい値を、外部から入力される指令値(デューティ比)に基づいて適切に選択することができる。

0032

また、図1に示すように、本実施形態では、IC10は、脱調判断部15を含んでいる。脱調判断部15は、回転数検出部13により検出された回転数が所定のしきい値未満の場合に、電気モータ110が脱調していると判断するように構成されている。そして、脱調判断部15は、指令値(デューティ比)が、たとえば30%以上の場合、第1のしきい値(たとえば、800rpm)を選択する。そして、脱調判断部15は、回転数検出部13により検出された回転数が第1のしきい値未満の場合に、電気モータ110が脱調していると判断する。詳細には、脱調判断部15は、回転数検出部13により検出された回転数が、所定の時間の間(たとば、3秒間)、第1のしきい値未満の場合、電気モータ110が脱調していると判断する。これにより、電気モータ110の回転数が比較的高い領域において、脱調を検出することが可能になる。また、脱調判断部15は、たとえば、指令値(デューティ比)が、30%未満の場合、第2のしきい値(たとえば、160rpm)を選択する。そして、脱調判断部15は、回転数検出部13により検出された回転数が第2のしきい値未満の場合に、電気モータ110が脱調していると判断する。詳細には、脱調判断部15は、回転数検出部13により検出された回転数が、所定の時間の間(たとば、3秒間)、第2のしきい値未満の場合、電気モータ110が脱調していると判断する。これにより、電気モータ110の回転数が比較的低い領域において、脱調を検出することが可能になる。

0033

また、本実施形態では、脱調判断部15により電気モータ110が脱調していると判断された場合、電気モータ110への電圧指令を停止させて、電気モータ110を停止させるように構成されている。具体的には、脱調判断部15により電気モータ110が脱調していると判断された場合、出力PWMデューティ演算部12から駆動部20へのPWM信号の出力が停止される。これにより、電気モータ110が停止される。また、電気モータ110は、たとえば、1秒間停止される。この際、電気モータ110のロータは、予め定められた所定の位置において停止される。

0034

そして、脱調判断部15により電気モータ110が脱調していると判断された場合、停止された状態の電気モータ110が再起動されるように構成されている。つまり、電気モータ110のロータが予め定められた所定の位置において停止された状態で、電気モータ110が再起動される。つまり、出力PWMデューティ演算部12から駆動部20へのPWM信号の出力が再開される。これにより、脱調を抑制しながら電気モータ110が起動される。

0035

次に、図3を参照して、電気モータ110の駆動装置100の動作について説明する。

0036

まず、ステップS1において、IC10に指令値が入力される。

0037

次に、ステップS2において、しきい値決定部14によって所定のしきい値が決定される。具体的には、指令値が所定の値以上の場合、第1しきい値が選択される。また、指令値が所定の値未満の場合、第2しきい値が選択される。

0038

次に、ステップS3において、電源電圧補正部11に、IC10に供給される電源の電圧が入力されることにより、電源電圧補正部11は、IC10に供給される電源の電圧を認識する。そして、電源電圧補正部11は、補正に関する信号を出力PWMデューティ演算部12に出力する。

0039

次に、ステップS4において、出力PWMデューティ演算部12は、入力された指令値と、電源電圧補正部11から出力された補正に関する信号と基づいて、PWM信号を生成する。そして、生成されたPWM信号に基づいて、駆動部20によって電気モータ110が駆動される。

0040

次に、ステップS5において、回転数検出部13は、位置検出部30により検出(推定)されたロータ(図示せず)の位置に基づいて、ロータの回転数を検出(推定)する。そして、検出されたロータの回転数が脱調判断部15に入力されることにより、脱調判断部15は、ロータの回転数を認識する。

0041

次に、ステップS6において、脱調判断部15は、回転数検出部13により検出された回転数が、たとえば、3秒間、所定のしきい値未満か否かを判断する。脱調判断部15が、回転数が所定のしきい値未満でないと判断した場合、ステップS1に戻る。また、脱調判断部15が、回転数が所定のしきい値未満であると判断した場合、電気モータ110が脱調していると判断する。そして、ステップS7に進む。

0042

次に、ステップS7において、電気モータ110への電圧指令が停止されて、電気モータ110が、たとえば、1秒間停止される。

0043

次に、ステップS8において、電気モータ110が再起動される。

0044

(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。

0045

本実施形態では、上記のように、脱調判断部15が脱調を判断するための所定のしきい値は、外部から入力される指令値に基づいて、変更されるように構成されている。これにより、所定のしきい値が外部から入力される指令値に基づいて変更されるので、複数の指令値(つまり、回転数)の領域において、指令値に応じた所定のしきい値に基づいて脱調を検出することができる。また、回転数のみに基づいて(回転数が所定のしきい値未満か否か)によって脱調が判断されるので、脱調の判断に回転数以外に電流値などが用いられる場合と異なり、電流値を検出するためのアンプなどを設ける必要もない。これらによって、構成が複雑になるのを抑制しながら、複数の回転数の領域において脱調を検出することができる。また、回転数検出部13により検出された回転数と所定のしきい値との比較(回転数が所定のしきい値未満か否か)によって脱調か否かが判断されるので、比較的複雑な計算式を用いて演算を行う必要がない。これにより、駆動装置100の負荷が大きくなるのを抑制することができる。

0046

また、本実施形態では、上記のように、外部から入力される指令値が所定の値以上の場合(回転数が比較的高い領域)では、回転数検出部13により検出された回転数と第1しきい値との比較に基づいて、容易に、電気モータ110が脱調しているか否かを判断することができる。また、外部から入力される指令値が所定の値未満の場合(回転数が比較的低い領域)では、回転数検出部13により検出された回転数と第2しきい値との比較に基づいて、容易に、電気モータ110が脱調しているか否かを判断することができる。

0047

また、本実施形態では、上記のように、電気モータ110が脱調していると判断された場合、電気モータ110が停止されるので、電気モータ110が脱調している状態で、電気モータ110の駆動が継続されるのを抑制することができる。

0048

また、本実施形態では、上記のように、ロータが予め定められた所定の位置に停止された状態の電気モータ110を再起動することによって、脱調を抑制しながら電気モータ110を起動させることができる。

0049

[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。

0050

たとえば、上記実施形態では、電気モータが脱調していると判断するために2つのしきい値(第1しきい値および第2しきい値)が用いられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電気モータが脱調していると判断するために、3つ以上のしきい値を用いてもよい。また、電気モータが脱調していると判断するためのしきい値を、指令値に応じて連続的に変化させてもよい。

0051

また、上記実施形態では、第1しきい値および第2しきい値を選択するための所定の値(デューティ比)が、30%である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、所定の値は、30%以外でもよい。

0052

また、上記実施形態では、第1のしきい値が800rpmであり、第2のしきい値が160rpmである例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1のしきい値および第2のしきい値は、上記の値以外の値でもよい。

0053

また、上記実施形態では、脱調判断部により電気モータが脱調していると判断された場合、電気モータが1秒間停止される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電気モータが停止される期間は、1秒以外であってもよい。

0054

また、上記実施形態では、電動ポンプ装置が電動ウォーターポンプ装置である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電動オイルポンプ装置等の電動ポンプ装置にも本発明を適用することは可能である。

0055

13回転数検出部
15脱調判断部
20 駆動部
100駆動装置
110電気モータ
200電動ポンプ装置
210 電動ポンプ

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