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技術 警報システム、警報器、制御方法、及びプログラム

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 珍坂舞高橋秀晃向山文祥阪本浩司吉鶴智博
出願日 2018年7月31日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2018-144268
公開日 2020年2月6日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2020-021262
状態 未査定
技術分野 警報システム 火災感知器 火災警報装置
主要キーワード 正面視円形状 ラビリンス内 設置部屋 接合関係 使用方向 非住宅 無線タイプ 公会堂
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

避難時間又は特定事象発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ること。

解決手段

警報システムは、複数の警報器1を備える。複数の警報器1の各々は、制御部10と出力部13と通信部8とを備える。制御部10は、センサ(検知部2)の出力結果に応じて、特定事象の発生の有無を判定する。出力部13は、制御部10にて特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する。通信部8は、複数の警報器1における他の警報器1と通信可能に構成される。通信部8は、出力部13にて上記出力を実行すると、他の警報器1に対して、上記出力の連動を行わせる制御信号を出力する。複数の警報器1は、複数の警報器1の間で規則性を有して上記出力を実行する。

概要

背景

従来例として、特許文献1に記載の住宅用火災警報器を例示する。この住宅用火災警報器は、煙、熱等の火災要因を検知する検知部と、火災を検出した時にブザー等の音響警報出力制御する制御部とを備えている。また住宅用火災警報器には、音響警報の出力と同時に、光を床面に向けて照射する発光表示部が設けられている。この住宅用火災警報器によれば、夜間等に火災が発生した時に、足元を確保して速やかに避難経路を見つけ出すことができる。

概要

避難時間又は特定事象発生元の確認時間に関する時間短縮の向上をること。警報システムは、複数の警報器1を備える。複数の警報器1の各々は、制御部10と出力部13と通信部8とを備える。制御部10は、センサ(検知部2)の出力結果に応じて、特定事象の発生の有無を判定する。出力部13は、制御部10にて特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する。通信部8は、複数の警報器1における他の警報器1と通信可能に構成される。通信部8は、出力部13にて上記出力を実行すると、他の警報器1に対して、上記出力の連動を行わせる制御信号を出力する。複数の警報器1は、複数の警報器1の間で規則性を有して上記出力を実行する。

目的

本発明は上記事由に鑑みてなされ、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることができる警報システム、警報器、制御方法、及びプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の警報器を備えた警報システムであって、前記複数の警報器の各々は、センサの出力結果に応じて、特定事象の発生の有無を判定する制御部と、前記制御部にて前記特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する出力部と、前記複数の警報器における他の警報器と通信可能に構成され、前記出力部にて前記出力を実行すると、前記他の警報器に対して、前記出力の連動を行わせる制御信号を出力する通信部と、を備え、前記複数の警報器は、前記複数の警報器の間で規則性を有して前記出力を実行する、警報システム。

請求項2

前記出力は、周囲の領域を照らす照明光の出力を少なくとも含む、請求項1に記載の警報システム。

請求項3

前記複数の警報器の各々は、前記センサを、更に備え、前記センサは、監視空間内における煙、熱、及び炎のうち少なくとも1つに関する情報を、前記出力結果として出力する、請求項1又は2に記載の警報システム。

請求項4

前記規則性は、前記出力を開始する順番に関する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項5

各警報器における前記出力の出力量は、周期的な変化を有し、前記規則性は、前記出力の実行中において前記変化が前記複数の警報器の間で異なる、出力パターンに関する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項6

前記規則性は、前記出力を停止する順番に関する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項7

前記複数の警報器の各々は、前記出力を停止させる操作を受け付ける操作部を、更に備え、前記出力の実行中にある前記複数の警報器は、前記特定事象の発生が有ると判定した連動元である第1警報器と、前記出力の連動を受けた連動先である第2警報器と、を含み、前記第1警報器は、自身の前記操作部で前記操作を受け付けると、自身の前記出力を含む前記複数の警報器の前記出力を停止させる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項8

前記複数の警報器の各々は、前記出力を停止させる操作を受け付ける操作部を、更に備え、前記出力の実行中にある前記複数の警報器は、前記特定事象の発生が有ると判定した連動元である第1警報器と、前記出力の連動を受けた連動先である第2警報器と、を含み、前記第2警報器は、自身の前記操作部で前記操作を受け付けると、自身の前記出力を含めて、前記複数の警報器のうち、前記第1警報器を除いて、前記出力を停止させる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項9

前記複数の警報器は、2つ以上のグループ分類されており、前記複数の警報器において、前記出力の連動を受けた連動先である警報器は、グループごとに、前記出力の開始又は前記出力の停止を行う、請求項1〜8のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項10

前記複数の警報器において、前記出力の連動を受けた連動先である警報器は、前記特定事象の発生が有ると判定した連動元である警報器に対して、一定時間遅れて、前記出力の開始又は前記出力の停止を行う、請求項1〜9のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項11

前記規則性に関する設定を行う設定部を、更に備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の警報システム。

請求項12

前記設定部は、前記複数の警報器の位置に基づいて、前記規則性に関する設定を行う、請求項11に記載の警報システム。

請求項13

前記設定部は、外部からの操作入力に基づいて、前記規則性に関する設定を行う、請求項11又は12に記載の警報システム。

請求項14

請求項1〜13のいずれか1項に記載の警報システムに用いられる、警報器。

請求項15

複数の警報器を備えた警報システムの制御方法であって、前記複数の警報器の各々において、センサの出力結果に応じて、特定事象の発生の有無を判定する判定ステップと、前記判定ステップにて前記特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する出力ステップと、前記複数の警報器における他の警報器と通信する通信ステップと、を有し、前記出力ステップにて前記出力を実行すると、前記通信ステップにて、前記他の警報器に対して、前記出力の連動を行わせる制御信号を出力し、前記出力ステップにて、前記複数の警報器の間で規則性を有して前記出力を実行する、制御方法。

請求項16

コンピュータシステムに請求項15に記載の制御方法を実行させる、プログラム

技術分野

0001

本発明は、一般に、警報システム警報器制御方法、及びプログラムに関し、より詳細には、複数の警報器を備えた警報システム、当該警報システムに用いられる警報器、当該警報システムの制御方法、及びプログラムに関する。

背景技術

0002

従来例として、特許文献1に記載の住宅用火災警報器を例示する。この住宅用火災警報器は、煙、熱等の火災要因を検知する検知部と、火災を検出した時にブザー等の音響警報出力制御する制御部とを備えている。また住宅用火災警報器には、音響警報の出力と同時に、光を床面に向けて照射する発光表示部が設けられている。この住宅用火災警報器によれば、夜間等に火災が発生した時に、足元を確保して速やかに避難経路を見つけ出すことができる。

先行技術

0003

特開2006−39818号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、住人が、例えば火元特定事象発生元)とは異なる部屋に居る場合、発生元の方向や避難口の方向をより速やかに認識できることが望まれる。

0005

本発明は上記事由に鑑みてなされ、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることができる警報システム、警報器、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一態様に係る警報システムは、複数の警報器を備える。前記複数の警報器の各々は、制御部と出力部と通信部とを備える。前記制御部は、センサの出力結果に応じて、特定事象の発生の有無を判定する。前記出力部は、前記制御部にて前記特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する。前記通信部は、前記複数の警報器における他の警報器と通信可能に構成される。前記通信部は、前記出力部にて前記出力を実行すると、前記他の警報器に対して、前記出力の連動を行わせる制御信号を出力する。前記複数の警報器は、前記複数の警報器の間で規則性を有して前記出力を実行する。

0007

本発明の一態様に係る警報器は、上記の警報システムに用いられる。

0008

本発明の一態様に係る制御方法は、複数の警報器を備えた警報システムの制御方法である。前記制御方法は、判定ステップと出力ステップと通信ステップとを有する。前記判定ステップにて、前記複数の警報器の各々において、センサの出力結果に応じて、特定事象の発生の有無を判定する。前記出力ステップにて、前記判定ステップにて前記特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する。前記通信ステップにて、前記複数の警報器における他の警報器と通信する。前記出力ステップにて前記出力を実行すると、前記通信ステップにて、前記他の警報器に対して、前記出力の連動を行わせる制御信号を出力する。前記出力ステップにて、前記複数の警報器の間で規則性を有して前記出力を実行する。

0009

本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに上記制御方法を実行させる。

発明の効果

0010

本発明は、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることができる、という利点がある。

図面の簡単な説明

0011

図1は、一実施形態に係る警報システムにおける各警報器ブロック構成図である。
図2は、同上の警報システムの全体構成図である。
図3は、同上の警報器の外観図である。
図4は、同上の警報器の正面図である。
図5は、同上の警報器が設置されている寝室の様子を示す図である。
図6A〜図6Cは、同上の警報システムにおける第1順路の説明図である。
図7A及び図7Bは、同上の警報システムにおける第2順路の説明図である。

実施例

0012

(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。

0013

本実施形態の警報システム100は、複数の警報器1を備えている。各警報器1は、特定事象の発生に関する報知動作を行う。ここでは一例として、特定事象の発生とは、「火災の発生」であることを想定する。すなわち、警報器1は、火災の発生時に警報音等の音を出力する火災警報器である。ただし、特定事象の発生は、火災の発生に限定されず、ガス漏れ、又は不完全燃焼によるCO(一酸化炭素)の発生等であってもよい。

0014

警報器1は、図5に示すように、構造体C1(天井や壁等の造営材)に設置される。警報器1は、図2に示すように、住宅200内の居室、寝室、階段廊下等の構造体C1の一面(天井面又は壁面)に設置される。住宅は、戸建住宅、又は集合住宅マンション)でもよい。更に、警報器1は、住宅だけでなく非住宅の構造体C1(天井面又は壁面等)に設置されてもよい。非住宅の例としては、オフィスビル劇場映画館公会堂遊技場複合施設飲食店百貨店、学校、ホテル旅館病院老人ホーム幼稚園図書館博物館美術館地下街空港等を含む。

0015

複数の警報器1の各々は、図1に示すように、制御部10と出力部13と通信部8とを備えている。制御部10は、センサ(検知部2)の出力結果に応じて、特定事象の発生(火災)の有無を判定する。ここでは警報器1は、その内部に煙を検知する光電式のセンサ(検知部2)を更に備えている。検知部2は、熱を検知する定温式のセンサでもよい。ただし、各警報器1が検知部2を備えることは必須ではない。例えば、警報器1は、警報器1とは別体のセンサとの通信により、又は検知部2を備えた別の警報器1との通信により、火災に関する情報を受けてもよい。

0016

出力部13は、制御部10にて火災が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する。ここで言う「音」とは、火災を報知する警報音でもよいし、警報音とは別の音でもよい。一方、「光」とは、例えば周囲の領域R1(図5参照)を照らす光である。ここでは出力部13は、光の出力を実行するものとし、警報音は、出力部13とは別の、音響部12によって出力される。

0017

通信部8は、複数の警報器1における他の警報器1と通信可能に構成される。通信部8は、無線により(有線でもよい)、警報音の発報等を警報システム100内で連動させるための通信インタフェイスである。また通信部8は、出力部13にて上記出力(光の出力)を実行すると、他の警報器1に対して、上記出力の連動を行わせる制御信号を出力する。そして、複数の警報器1は、複数の警報器1の間で規則性を有して上記出力を実行する。

0018

この構成によれば、複数の警報器1の間で、すなわち警報システム100内において、規則性を有して上記出力(光の出力)が実行される。そのため、ユーザ(例えば住人300:図5参照)は、その規則性のある出力を通じて、当該出力そのものにより得られる情報だけでなく、規則性に関する情報を得ることができる。例えば、その規則性が、特定事象の発生元の方向又は避難口の方向等を示すように設定されていれば、それらの方向をより速やかに認識できる可能性が高くなる。したがって、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることができる。

0019

(2)詳細
(2.1)全体構成
以下、本実施形態に係る警報器1及び警報システム100の全体構成について詳しく説明する。ここでは、警報器1は、一例として電池式の火災警報器である。ただし、警報器1は、外部電源(例えば商用の電力系統)に電気的に接続され、外部電源から供給される交流電力(例えば実効値100V)を直流電流に変換して駆動する火災警報器であってもよい。

0020

警報システム100は、図2に示すように、複数(図示例では5つ)の警報器1を備えている。複数の警報器1は、いわゆる連動型の警報器であり、いずれの警報器1で火災を検出しても、他の警報器1と連動して(他の警報器1と共に)、警報音の発報を行うように構成されている。火元の位置にある警報器1(連動元)は、例えば、「ビュービュー火事です。」という警報音の発報を行う。一方、他の警報器1(連動先)は、火元の位置を特定できるような警報音の発報を行う。複数の警報器1のうち、いずれか1台は、親器として機能し、他の残りの警報器1は、子器として機能することが望ましい。親器の警報器1は、他の子器である警報器1の識別情報を記憶していることが望ましい。

0021

親器、子器に関わらず、各警報器1は、自身が設置されている場所に応じた警報音を、自身以外の他の警報器1で出力するように、施工者又はユーザ(住人300等)によって予め設定されている。各警報器1は、予め複数種類の警報音の音声メッセージを記憶している。例えば、ある警報器1がリビングに設置されていて、当該警報器1が火災を検出すると、この火元の警報器1は、「ビュービュー火事です。」という警報音の発報を行う。また火元の警報器1は、火災発生の旨と自身の設置場所に対応する音声メッセージの種類に関する情報を含む警報信号を、親器及び子器の警報器1に送信する。そして、火元以外の警報器1は、受信した警報信号に基づいて、「ビュービュー、リビングで火事です。」という警報音の発報を行う。

0022

以下では、図2の例の通り、複数の警報器1がいずれも、住宅200内における各部屋又は階段の天井面(構造体C1の一面)に設置されていることを想定する。これにより、警報器1の上下、左右の方向を、図3に図示されている上下、左右の矢印を用いて規定して説明する。これらの矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。またこれらの方向は、警報器1の使用方向を限定する趣旨ではない。

0023

各警報器1は、図1に示すように、制御部10、出力部13、通信部8、及び検知部2の他に、例えば、表示部11と、音響部12と、操作部3と、バッテリー14と、設定部16と、筐体4(図3参照)と、を更に備えている。表示部11及び音響部12は、報知部6を構成する。また警報器1は、記憶部7を更に備えている。

0024

(2.2)筐体
筐体4は、制御部10、表示部11、音響部12、出力部13、バッテリー14、検知部2、記憶部7、通信部8、及び、制御部10や各種の回路を構成する回路部品実装される回路基板(不図示)等を内部に収容する。図示は省略するが、ここで言う各種の回路とは、例えば後述する音響回路、第1点灯回路、第2点灯回路、及び電源回路等である。

0025

筐体4は、合成樹脂製であり、例えば難燃性ABS樹脂製である。筐体4は、全体としてへん平な円筒状に形成されている。筐体4は、その上面に取付部を有しており、当該取付部によって構造体C1の一面(設置面)に取り付けられる。

0026

筐体4は、図3に示すように、その周壁400に、筐体4内に設けられているラビリンスに煙を導入可能な孔401を有している。筐体4は、その内部空間を上下2つに仕切仕切壁を有している。ラビリンス及び検知部2は、上側の第1空間にあり、制御部10、表示部11、音響部12、出力部13、バッテリー14、記憶部7、通信部8、及び回路基板等は、下側の第2空間にある。

0027

筐体4は、図3及び図4に示すように、その前面402(図3では下面)において、上方向に凹んだスリット9を有している。スリット9は、筐体4の外周に沿った、所定の溝幅を有する円環の形状となっている。スリット9は、図4に示すように、その内面90の第1領域91と、第2領域92とに、それぞれ、音響孔H1と、窓孔H2とを有している。音響孔H1は、音響部12の警報音を筐体4の外部に導出するための孔であり、筐体4内の音響部12と対向している。なお、音響孔H1は、省略されてもよく、設けられていなくてもよい。また、窓孔H2は、出力部13からの光を筐体4の外部に導出するための孔であり、筐体4内の出力部13と対向している。以下、出力部13の光を「照明光」と呼ぶこともあるが、出力部13の光は、例えば、一般的な照明器具が出力する照明光に比べて明るさの弱い、避難経路を照らす程度の光である。

0028

更に筐体4は、その前面402において、操作部3の下面が筐体4の外部に露出するように、操作部3を支持している。操作部3は、外部からの操作入力(操作)を受け付ける。操作部3は、ユーザの指等による押し操作により上方へ押し込み可能となっている。操作部3は、透光性を有した円板状の部材である。操作部3は、筐体4内に収容されている表示部(作動灯)11と対向して配置されている。また操作部3は、押し操作により、筐体4内に収容されている押し釦スイッチ(不図示)を押すように構成されている。

0029

(2.3)報知部
報知部6は、上述の通り、表示部11及び音響部12から構成される。報知部6は、火災の発生を報知する機能を有している。また報知部6は、警報器1の取り換え時期(交換時期)、警報器1内の故障(回路部品の故障や断線等)、電池切れ(バッテリー14の残容量が残り僅かな状態)、及び、警報器1間の通信エラー等が発生した場合に、その旨を報知する。「取り換えの時期」は、警報器1の設置後(電源投入されてから)、約10年が経過すると到達したと判断される。警報器1は、10年が経過すると、内部の電子部品寿命、及び電池切れ等により、火災の感知や報知ができなくなる可能性があり、10年を目安に取り換えが推奨されている。

0030

音響部12は、音(音波)を出力する。音響部12は、制御部10にて火災が発生したと判定したときに、火災の発生を報知するように警報音を出力する。

0031

音響部12は、電気信号を音に変換するスピーカにより構成される。スピーカは、振動板を有し、電気信号に従って振動板を機械的に振動させることにより警報音を発する。スピーカは、正面視円形状に形成されており、円板状である。音響部12は、制御部10による制御下で、警報音(例えば「ピー」音)を出力する。音響部12は、警報音の大きさ(音圧レベル)を変化させて警報音を出力することが好ましい。警報音は、例えば、低音から高音スイープさせたスイープ音を含んでもよい。警報音は、例えば「火事です。火事です。」といった音声メッセージを含んでもよい。ここでは、警報音は、スイープ音と、スイープ音に連続する音声メッセージとから構成されることを想定する。

0032

上記の回路基板には、例えば音響回路を構成する回路部品が実装されている。音響回路は、ローパスフィルタ、及び増幅器等を有する。音響回路は、火災発生時に制御部10にて生成された警報音に対応するPWM(Pulse Width Modulation)信号を受け取ると、ローパスフィルタで正弦波形音声信号に変換し増幅器で増幅して、警報音として音響部12から出力させる。

0033

音響部12は、取り換え時期や、故障、電池切れ等が発生したと制御部10が判定したとき、その発生の旨を報知するための音を出力する。以下、この音を、火災発生時の警報音と区別するために「報知音」と呼ぶこともある。例えば、警報器1の取り換え時期に関する報知音の例は、「警報器の交換時期です。」といった音声メッセージを含む。また故障に関する報知音の例は「○○に故障が発生しました。」といった音声メッセージを含む。また電池切れに関する報知音の例は「電池切れです。」といった音声メッセージを含む。報知音は、警報音の音量の60〜70%程度の音量で出力される。

0034

音響部12は、動作試験時においても、警報音及び報知音を試験的に出力する。動作試験は、操作部3が押し操作されるか、又は筐体4から導出されている引き紐(不図示)が引き操作されることで実行可能となっている。

0035

なお、警報中(警報音を発報中)に操作部3が外部からの操作入力を受け付けると、音響部12は、警報音の出力を停止する。

0036

表示部(作動灯)11は、光源として上記回路基板に実装された赤色LED(Light Emitting Diode)110を有している。表示部11は、通常時(火災の監視時)には消灯しており、制御部10にて火災が発生したと判定したときに点滅(又は点灯)を開始する。当該点滅(作動点滅)は、警報音の発報が停止すると、制御部10の制御の下、停止する。

0037

上記の回路基板には、表示部11のLED110を点滅させるための第1点灯回路を構成する回路部品が実装されている。第1点灯回路は、制御部10による制御下で、バッテリー14から放電される直流電力を用いて、LED110を点滅させる。警報器1が、商用の電力系統に電気的に接続されている場合には、第1点灯回路は、電力系統から供給される交流電力を直流電流に変換して、LED110を点滅させる。

0038

表示部11から出射された光は、透光性を有した操作部3を介して、筐体4の外部に導出される。住人300は、操作部3越しの赤色の作動点滅を視認することで、警報器1が作動中(火災を検知中)であることを知ることができる。

0039

また表示部11は、取り換え時期や、故障、電池切れ等が発生したと制御部10が判定したとき、その発生の旨を住人300に知らせるために点滅する。操作部3越しに当該点滅(報知点滅)に気づいた住人300が、操作部3に押し操作を行うことで、音響部12が、上述した「警報器の交換時期です。」といった音声メッセージを出力してもよい。

0040

表示部11の動作試験は、音響部12と同様に、操作部3が押し操作されるか、又は引き紐が引き操作されることで実行可能となっている。

0041

(2.4)出力部
出力部13は、制御部10の制御の下、火災の発生に応じて、周囲の領域R1(図5参照:主に床面)を照らす照明光を出力する。出力部13は、光源として上記の回路基板に実装された1又は複数の照明用白色LED130を有している(図1参照)。出力部13は、通常時には消灯しており、制御部10にて火災が発生したと判定したとき点灯(照明光の出力)を開始する。したがって、図5に示すように例えば住人300が就寝している深夜の時間帯に火災が発生しても、住人300は、照明器具を点灯させるために壁スイッチオン操作しなくても出力部13の照明光を利用して、直ちに避難経路を視認して避難できる。

0042

LED130は、平板状の実装基板実装面の中央に少なくとも1個のLEDチップが実装された、パッケージ型のLEDとして構成される。LEDチップは、例えば、発光面から青色光放射する青色発光ダイオードであることが好ましい。また、LEDチップを含む基板の実装面は、LEDチップから放射される青色光を波長変換する蛍光物質混入された封止樹脂で被われている。LED130は、そのアノード電極カソード電極との間に直流電圧印加されることにより、白色の照明光を発光面から放射するように構成されている。照明光の色は、白色に限定されず、他の光色でもよい。ただし、表示部11の光色と被らないことが望ましい。

0043

上記の回路基板には、出力部13のLED130を点灯させるための第2点灯回路を構成する回路部品が実装されている。第2点灯回路は、制御部10による制御下で、バッテリー14から放電される直流電力を用いて、LED130を点灯させる。警報器1が、商用の電力系統に電気的に接続されている場合には、第2点灯回路は、電力系統から供給される交流電力を直流電流に変換して、LED130を点灯させる。

0044

出力部13から出射された光(照明光)は、スリット9の窓孔H2を介して、筐体4の外部に導出されて、周囲の領域R1が照らされる。出力部13は、動作試験時においても試験的に点灯する。出力部13の動作試験は、音響部12と同様に、操作部3が押し操作されるか、又は引き紐が引き操作されることで実行可能となっている。

0045

(2.5)検知部
検知部(センサ)2は、警報音の発報対象となる火災に関する情報を検知する。検知部2は、各部屋、廊下、階段等の監視空間内における煙、熱、及び炎のうち少なくとも1つに関する情報を、出力結果として出力する。ここでは、検知部2は、一例として、煙を検知する光電式のセンサである。したがって、上記情報は、例えば、煙に関する情報を含む。検知部2は、図1に示すように、例えば、LED等の発光部21と、フォトダイオード等の受光部22とを備えている。発光部21及び受光部22は、筐体4のラビリンス内において、受光部22の受光面が、発光部21の照射光光軸上から外れるように配置されている。火災の発生時には、煙が筐体4の周壁400にある孔401を通じて、ラビリンス内に導入され得る。

0046

筐体4のラビリンス内に煙が存在しない場合、発光部21の照射光は、受光部22の受光面にほとんど到達しない。一方、筐体4のラビリンス内に煙が存在する場合、発光部21の照射光が煙によって散乱し、散乱した光の一部が受光部22の受光面に到達する。つまり、検知部2は、煙によって散乱された発光部21の照射光を受光部22で受光する。

0047

検知部2は、制御部10と電気的に接続されている。検知部2は、受光部22で受光された光量に応じた電圧レベルを示す電気信号(検知信号)を制御部10に送信する。制御部10は、検知部2から受け取った検知信号の光量を煙濃度換算して火災の判定を行う。検知部2は、受光部22で受光された光量を煙濃度に換算してから煙濃度に応じた電圧レベルを示す検知信号を制御部10に送信してもよい。あるいは、検知部2は、受光部22で受光された光量から火災(煙)の発生を判定し、火災が発生したという情報を含む検知信号を制御部10に送信してもよい。

0048

(2.6)制御部
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリ主構成とするマイクロコントローラにて構成されている。言い換えれば、制御部10は、CPU及びメモリを有するコンピュータにて実現されており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが制御部10として機能する。プログラムは、ここではメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。

0049

制御部10は、表示部11、第1点灯回路、音響部12、音響回路、出力部13、第2点灯回路、検知部2、記憶部7、及び通信部8等を制御する。また制御部10は、バッテリー14の直流電力から各種の回路の動作電力を生成する電源回路を制御する。記憶部7は、データを書き換え可能なメモリであって、不揮発性メモリであることが好ましい。記憶部7は、制御部10自身が有しているメモリであってもよい。

0050

制御部10は、検知部2(センサ)の出力結果に応じて、火災の有無を判定するように構成されている(判定ステップ)。すなわち、制御部10は、検知部2から検知信号を受信し、火災が発生したか否かを判定するように構成されている。具体的には、制御部10は、検知部2の検知信号を監視し、検知信号に含まれている信号レベル閾値を超えたか否かを判定する。

0051

制御部10は、記憶部7内に閾値を記憶している。制御部10は、例えば、所定の時間間隔で、周期的に煙濃度が閾値を超えたか否かを判定し、一度でも煙濃度が閾値を超えれば、火災が発生したと決定してもよい。所定の時間間隔は、例えば5秒間隔である。あるいは、制御部10は、煙濃度が連続して閾値を超えた回数カウントし、その回数が規定回数に到達したときに、火災が発生したと決定してもよい。もちろん、制御部10は、検知部2から火災が発生したという情報を含む検知信号を受信すれば、直接的に火災が発生したと決定してもよい。

0052

制御部10は、煙濃度に基づいて火災が発生したと判定すると、音響部12から警報音の出力を開始させる。具体的には、制御部10は、時間の経過に伴って周波数が直線的に変化するスイープ音に対応したPWM信号を生成し、音響回路に出力する。上記PWM信号は、音響回路にて音声信号に変換されて、スイープ音(警報音)が音響部12から出力される。また、制御部10は、記憶部7内に記憶されているメッセージデータに基づいて、音声メッセージに対応したPWM信号を生成し、音響回路に出力する。上記PWM信号は、音響回路にて音声信号に変換されて、音声メッセージ(警報音)が音響部12から出力される。

0053

また制御部10は、火災が発生したと判定すると、表示部11を点滅させるための点灯制御信号を第1点灯回路へ送信する。第1点灯回路は、制御部10から点灯制御信号を受信すると、表示部11に作動点滅を開始させる。

0054

なお、出力部13に関する制御の詳細は、後述するが、第2点灯回路は、制御部10から点灯制御信号を受信すると、出力部13を一定の明るさで点灯させる。

0055

制御部10は、警報中(警報音を発報中)も煙濃度の判定を行なっている。制御部10は、もし警報中に煙濃度が、基準値以下になれば、PWM信号の生成を止めて音響部12による警報音の出力を停止し、また停止信号を第1点灯回路に送信して、表示部11からの光出力も停止する。つまり、制御部10は、火災(煙)が無くなったと判断すると、自動的に警報音の出力、及び表示部11の点滅を停止する。

0056

また制御部10は、警報中に、操作部3への押し操作により筐体4内の押し釦スイッチがオンされると、警報音の出力を停止する。もし住人300が、警報器1の警報が誤報であると判断すれば、操作部3を押すことで、警報音の発報を停止することができる。警報音の発報の停止は、引き紐の引っ張りでも可能である。

0057

一方、制御部10は、非警報中に、操作部3への押し操作により筐体4内の押し釦スイッチがオンされると、点検用の所定の動作試験を実行する。動作試験は、音響部12の音出力試験、出力部13の光出力試験、表示部11の点滅試験等を含む。動作試験は、引き紐の引き操作でも可能である。

0058

また制御部10は、取り換え時期や、故障、電池切れ等の発生の有無を判定するように構成されている。制御部10は、例えば、内蔵されるタイマを用いて使用時間を監視している。使用時間は、例えば、電源が投入されて警報器1が動作状態にある時間である。制御部10は、記憶部7内に使用時間を累積して記憶する。制御部10は、累積の使用時間が10年に到達すると、自身の警報器1が、取り換え時期に到達したと判定し、表示部11に報知点滅を開始させる。

0059

制御部10は、使用時間の監視以外にも、例えば、音響回路から音響部12に流れる電流を監視し、当該電流の電流値異常値(ゼロ又はそれに近い値等)であれば、断線が発生したと判定する。また制御部10は、各種回路における所定の電路電圧値が異常値であれば、当該回路に故障が発生したと判定する。また制御部10は、各種回路の温度等を監視し、異常な発熱があれば、故障が発生したと判定してもよい。制御部10は、故障が発生したと判定すると、報知部6に報知させる。

0060

また制御部10は、バッテリー14の電池電圧を監視する。制御部10は、記憶部7内に、バッテリー14の電池電圧と容量とが対応付けされた特性データを予め記憶し、監視する電池電圧に対応する残容量が容量の10%未満であれば、電池切れが発生したと判定する。制御部10は、電池切れが発生したと判定すると、報知部6に報知させる。

0061

制御部10は、所定の周期で、これらの事象の発生の有無を判定してもよい。これらの事象の少なくとも一部の判定は、一例として、1日に1回、深夜0時に行われてもよい。

0062

なお、これらの事象の発生を報知する音声メッセージに関して、制御部10は、記憶部7内に記憶されているメッセージデータに基づいてPWM信号を生成し、音響回路を介して対応する音声メッセージを音響部12から出力させる。

0063

(2.7)照明光の出力連動
まず警報の発報に関する連動について説明する。警報システム100内における親器及び複数の子器の警報器1の各々は、待機状態において、非同期間欠受信方式で、実際の火災を検出した時の警報信号等の信号の有無を確認している。つまり、本実施形態では、バッテリー14を内蔵した無線タイプの警報器1において、バッテリー14の消費電力を抑えるために、間欠受信方式が採用されている。そして、連動元となる警報器1は、警報信号を、複数回(例えば3回)繰り返し、親器又は他の子器の警報器1にマルチキャスト送信する。子器の警報器1が警報信号を受信した場合には、そのまま警報の発報を開始し、親器の警報器1が警報信号を受信した場合には、子器に対して周期的なビーコンの送信を開始して漏れなく子器で警報の発報が開始される。以降、親器と子器の警報器1は、警報の発報の終了まで、時分割多元接続方式で通信することになる。

0064

ところで、本実施形態における各警報器1の制御部10は、出力部13にて照明光の出力を実行すると(出力ステップ)、他の警報器1に対して照明光の出力の連動を行わせる制御信号を生成して、通信部8より、生成した制御信号を送信させる。言い換えると、制御部10による制御下で、通信部8は、出力部13にて照明光の出力を実行すると、他の警報器1に制御信号を出力する(通信ステップ)。制御信号は、警報音の発報の連動を行わせるための警報信号とは別に送信されてもよい。あるいは、制御信号は、警報信号で賄うように構成されてもよく、すなわち、警報信号は、照明光の連動の指示等に関する情報も含んでもよい。

0065

上述の通り、複数の警報器1は、いわゆる連動型の警報器であり、いずれの警報器1で火災を検出しても、他の警報器1と連動して(他の警報器1と共に)、警報音の発報を行うように構成されている。本実施形態では、この連動の対象が、音響部12から出力される警報音だけでなく、出力部13から出力される照明光も含む。ただし、警報音の発報は、火災を検出した連動元の警報器1から開始されて、連動先の他の警報器1では警報信号を受信次第開始される。一方、照明光の出力は、必ずしも連動元の警報器1から開始されるとは限らない。

0066

具体的には、本実施形態の警報システム100は、複数の警報器1の間で規則性を有して照明光の出力を実行するように構成されている。要するに、複数の警報器1から出力される照明光には、規則性が予め設定されている。ここでは一例として、「規則性」は、照明光の出力を開始する順番に関するものとする。

0067

照明光の出力順の順路としては、例えば、第1順路RT1及び第2順路RT2が考えられる(図6A〜図7B参照)。第1順路RT1は、火元側を始点とする順路である。第2順路RT2は、避難口側を始点とする順路である。すなわち、第1順路RT1及び第2順路RT2は、住宅200内に設置されている複数の警報器1の位置に基づく順路である。警報システム100には、第1順路RT1及び第2順路RT2の一方が予め設定される。

0068

第1順路RT1又は第2順路RT2の選択は、警報システム100の設置環境要望等に応じて適宜に行えることが望ましい。そこで、本実施形態の各警報器1は、規則性に関する設定を行う設定部16を備えており(図1参照)、警報システム100を施工する施工者、又はユーザ(住人300等)は、規則性の設定を行うことができる。

0069

設定部16は、外部からの操作入力に基づいて、規則性に関する設定を行う。設定部16は、例えば、CPU及びメモリを主構成とするマイクロコントローラにて構成されてもよい。言い換えれば、設定部16は、CPU及びメモリを有するコンピュータにて実現されており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが設定部16として機能する。プログラムは、ここではメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。なお、設定部16は、制御部10の一部でもよい。言い換えると制御部10が、設定部16としての機能を有してもよい。

0070

規則性に関する設定情報は、記憶部7に記憶される。設定情報は、親器、子器関わらず各警報器1の記憶部7に記憶される。親器の警報器1は、各子器の識別情報と対応付けて各子器の設定情報を管理することが望ましい。各子器で設定された設定情報は、新規登録又は変更の都度、当該子器から親器に送信されることが望ましい。そして、実際の火災発生時に、連動元が子器の警報器1であれば、親器の警報器1が、当該子器から警報信号を受信すると、管理する設定情報を参照しながら点灯させるべき順で、各子器へ制御信号を送信してもよい。

0071

設定部16は、外部からの操作入力を受け付けるための1又は複数のディップスイッチ又は押し釦スイッチ等を更に有し、これらのスイッチ等への操作により、規則性の設定が行えてもよい。

0072

このように設定部16が設けられていることで、警報システム100の設置環境又は住人300の要望等に応じた規則性の設定が可能となる。特に、設定部16が外部からの操作入力を受け付ける構成を有していることで、施工者又は住人300は、設定部16を通じて手動操作により規則性の設定を行うことができ、利便性が向上される。

0073

各順路における具体的な順番の設定に関して、警報システム100を構成する警報器1の数が比較的少なければ(例えば2〜9台程度)、全ての順番が、手動で設定されてもよい。例えば、警報器1の台数が3台(1階リビング、階段、2階寝室)で、「第1順路RT1」が設定される場合、各警報器1の設置部屋等が火元となったときの火元側を始点とした3台の警報器1の点灯順が、全て手動で設定されてもよい。例えば、階段に設置されている警報器1は、自身以外の警報器1が火災を検出する場合、必ず2番目に点灯するように設定されてもよい。

0074

しかし、台数が例えば10台以上になると、全ての順番を手動で設定することは、非常に煩雑な作業となり得る。また設定用のインタフェーイスも複雑になり得る。そこで、各警報器1に対して、自身の位置(設置場所)に関する情報さえ登録すれば、警報システム100内の親器の警報器1(又は火元側の子器の警報器1でもよい)が、位置に関する情報に基づいて、各順路に関する順番を自動的に決定してもよい。上述した通り、連動型の各警報器1は、自身の設置場所に応じた警報音を、自身以外の他の警報器1で出力するように予め設定されている。つまり、リビングの警報器1が火災を検出すると、火元以外の警報器1が「ビュービュー、リビングで火事です。」という警報音の発報を行えるように、自身の設置場所に対応した音声メッセージの種類に関する情報(メッセージ情報)が登録されている。親器の警報器1は、このメッセージ情報を位置情報に利用して、選択された順路(例えば第1順路RT1)に関する順番を自動的に決定してもよい。各部屋や廊下、階段等に対応するメッセージ情報には、優先度等が予め設定されていて、優先度の高い順に点灯を開始するように順番が決定されてもよい。

0075

なお、火災の発生時に警報システム100内の全ての警報器1が照明光を出力することは必須ではない。第1順路RT1及び第2順路RT2が、1本の最短ルートを描く順路であれば、その順路から逸れる警報器1は、照明光を出力しないように設定されてもよい。

0076

(2.8)動作説明(第1順路)
以下、警報システム100の動作について、第1順路RT1を例にして、図6A〜図6Cを参照しながら詳しく説明する。以下では、警報の発報に関する動作説明は、適宜に省略することもある。また以下では、火元以外の照明光の出力を開始させる制御信号を、親器の警報器1が行うことを想定するが、子器、親器に関わらず各警報器1が、警報信号の受信に応じて設定情報に基づき照明光の出力を開始してもよい。例えば、2番目に開始する予定の警報器1は、火元の警報器1から警報信号の受信後10秒後に照明光を出力し、3番目に開始する予定の警報器1は、警報信号の受信後30秒後に照明光を出力してもよい(時間差の設定)。

0077

図6A〜図6Cは、図2中の住宅200をさらに模式化した図であり、合計5台の警報器1(1A〜1E)が設置されている。図示例では、1階に警報器1A、1Bが、2階に警報器1C、1Eが、階段の天井に警報器1Dが、それぞれ設置されている。ここでは警報器1Dが親器であり、他の警報器1A〜1C、1Eが子器とする。なお、図中の警報器1間を繋ぐ線は、単に順路を示すための線であり、実体を伴わない線である。

0078

第1順路RT1は、上述の通り、火元側を点灯の始点とする順路である。つまり、例えば、火災を検出した連動元の警報器1が、警報システム100内で最初に点灯を開始し、その後、連動元の警報器1に近い警報器1から順次点灯していく。

0079

第1順路RT1の場合、点灯の開始を最後に行う終点は、住宅200の玄関口又は勝手口等の避難口側でもよいし、寝室等の夜間に住人300が居る可能性の高い部屋側でもよい。ここでは、基本的には2階寝室(図中の左上)にある警報器1Cを点灯の終点とし、2階寝室が火元となる場合のみ1階玄関側(図中の左下)にある警報器1Aを点灯の終点とする。

0080

まず1階リビング(図中の右下)の警報器1Bが火災を検出した場合について、図6Aを参照しながら説明する。警報器1Bは、直ちに警報音を発報し、連動元となって他の全ての警報器1で警報音の発報が行われるように警報信号を送信する。また警報器1Bは、点灯の始点となるため、最初に照明光の出力を開始する。警報信号を受信した親器の警報器1Dは、設定情報を参照して、以降に照明光の出力を開始すべき順番を決定する。ここでは、警報器1Bを始点とする第1順路RT1において、警報器1B−警報器1D−警報器1Cの順番で照明光の出力を開始することが予め設定されている。したがって、親器の警報器1Dは、自身の照明光の出力を開始し、さらに警報器1Cに対して、照明光の出力を開始するための制御信号を送信する。なお、図6Aの例では、警報器1A及び警報器1Eは、第1順路RT1から外れるため、消灯を維持している。

0081

次に2階子供部屋(図中の右上)の警報器1Eが火災を検出した場合について、図6Bを参照しながら説明する。警報器1Eは、直ちに警報音を発報し、連動元となって他の全ての警報器1で警報音の発報が行われるように警報信号を送信する。また警報器1Eは、点灯の始点となるため、最初に照明光の出力を開始する。警報信号を受信した親器の警報器1Dは、設定情報を参照して、以降に照明光の出力を開始すべき順番を決定する。ここでは警報器1Eを始点とする第1順路RT1において、警報器1E−警報器1D−警報器1Cの順番で照明光の出力を開始することが予め設定されている。したがって、親器の警報器1Dは、自身の照明光の出力を開始し、さらに警報器1Cに対して、照明光の出力を開始するための制御信号を送信する。なお、図6Bの例では、警報器1A及び警報器1Bは、第1順路RT1から外れるため、消灯を維持している。

0082

次に2階寝室の警報器1Cが火災を検出した場合について、図6Cを参照しながら説明する。警報器1Cは、直ちに警報音を発報し、連動元となって他の全ての警報器1で警報音の発報が行われるように警報信号を送信する。また警報器1Cは、点灯の始点となるため、最初に照明光の出力を開始する。警報信号を受信した親器の警報器1Dは、設定情報を参照して、以降に照明光の出力を開始すべき順番を決定する。ここでは警報器1Cを始点とする第1順路RT1において、警報器1C−警報器1D−警報器1Aの順番で照明光の出力を開始することが予め設定されている。したがって、親器の警報器1Dは、自身の照明光の出力を開始し、さらに警報器1Aに対して、照明光の出力を開始するための制御信号を送信する。なお、図6Cの例では、警報器1B及び警報器1Eは、第1順路RT1から外れるため、消灯を維持している。

0083

ところで、警報音の発報は、何らかの原因(センサの誤検知等)により、誤報である可能性もある。これに対して、上述のように火元側を点灯の始点とする第1順路RT1が設定されていれば、住人300は、照明光の点灯の開始順という規則性から、火元の方向を容易に特定可能となり、火元の概ねの位置を知ることができる。したがって、火元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることができる。特に火元以外の警報器1は「ビュービュー、リビングで火事です。」という警報音の発報も行うため、住人300は、より速やかに火元の確認を行える。

0084

また規則性が、照明光の出力を開始する順番に関するものであるため、簡素な構成でありながら、複数の警報器1の間における照明光の出力に対して、容易に規則性を持たせることができる。特に、照明光の出力の「開始」に関する規則性であるため、いち早く住人300に規則性を伝えることができる。

0085

なお、夜間等において住人300がベッド就寝中に火災が発生した場合、照明光の点灯順を見逃す可能性があるため、連動点灯は、比較的緩やかに順次開始することが望ましい。例えば、連動元となる警報器1は、警報音の発報タイミングよりも、例えば10秒〜20秒程度遅れて照明光の出力を開始してもよい。また連動先の2番目に点灯する警報器1は、連動元である警報器1に対して、一定時間(例えば10秒秒程)遅れて、照明光の出力を開始することが望ましい。3番目に点灯する警報器1も、2番目に点灯する警報器1に対して、一定時間(例えば10秒程)遅れて、照明光の出力を開始することが望ましい。

0086

(2.9)動作説明(第2順路)
以下、警報システム100の動作について、第2順路RT2を例にして、図7A及び図7Bを参照しながら詳しく説明する。なお、図7A及び図7Bは、図6A〜図6Cと同様に、合計5台の警報器1(1A〜1E)が設置されている。また、図中の警報器1間を繋ぐ線は、単に順路を示すための線であり、実体を伴わない線である。

0087

第2順路RT2は、上述の通り、避難口側を点灯の始点とする順路である。つまり、火災を検出した連動元の警報器1が、警報システム100内で最初に点灯を開始するとは限らない。避難口側にある警報器1が、警報システム100内で最初に点灯を開始し、その後、避難口側にある警報器1に近い警報器1から順次点灯していく。つまり、第1順路RT1とは異なり、点灯の始点は、基本的に固定であり、1階玄関側にある警報器1Aとなる。ただし、1階玄関側で出火することを考慮して、避難口の次の候補として、1階勝手口(図中の右下)側の警報器1Bが、予め設定されている。

0088

第2順路RT2の場合、点灯の開始を最後に行う終点は、寝室等の夜間に住人300が居る可能性の高い部屋側でもよいし、火元側でもよい。ここでは、2階寝室の警報器1Cを点灯の終点とする。

0089

まず、例えば1階リビングの警報器1Bが火災を検出した場合について、図7Aを参照しながら説明する。警報器1Bは、直ちに警報音を発報し、連動元となって他の全ての警報器1で警報音の発報が行われるように警報信号を送信する。ただし、警報器1Bは、照明光の出力を開始しない。警報信号を受信した親器の警報器1Dは、設定情報を参照して、照明光の出力を開始すべき順番を決定する。ここでは、警報器1Aを始点とする第2順路RT2において、警報器1A−警報器1D−警報器1Cの順番で照明光の出力を開始することが予め設定されている。したがって、親器の警報器1Dは、警報器1Aに対して照明光の出力を開始するための制御信号を送信し、次に自身の照明光の出力を開始し、最後に警報器1Cに対して照明光の出力を開始するための制御信号を送信する。なお、図7Aの例では、火元の警報器1B、及び警報器1Eは、第2順路RT2から外れるため、消灯を維持している。

0090

なお、2階子供部屋の警報器1Eが火災を検出した場合にも、図7Aと同様に、警報器1A−警報器1D−警報器1Cの順番で、照明光の出力が開始される。

0091

次に1階玄関口側の警報器1Aが火災を検出した場合について、図7Bを参照しながら説明する。警報器1Aは、直ちに警報音を発報し、連動元となって他の全ての警報器1で警報音の発報が行われるように警報信号を送信する。ただし、警報器1Aは、照明光の出力を開始しない。警報信号を受信した親器の警報器1Dは、設定情報を参照して、照明光の出力を開始すべき順番を決定する。ここでは、1階玄関口側で火災が発生しているため、次の避難口の候補である警報器1Bを始点とする第2順路RT2において、警報器1B−警報器1D−警報器1Cの順番で照明光の出力を開始することが予め設定されている。したがって、親器の警報器1Dは、警報器1Bに対して照明光の出力を開始するための制御信号を送信し、次に自身の照明光の出力を開始し、最後に警報器1Cに対して照明光の出力を開始するための制御信号を送信する。なお、図7Bの例では、火元の警報器1A、及び警報器1Eは、第2順路RT2から外れるため、消灯を維持している。

0092

このように避難口側を点灯の始点とする第2順路RT2が設定されていれば、住人300は、照明光の点灯の開始順という規則性から、避難口の方向を容易に特定可能となり、避難口の概ねの位置を知ることができる。したがって、避難時間に関する時間短縮の向上を図ることができる。

0093

(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、上記実施形態に係る警報システム100と同様の機能は、警報システム100の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。

0094

以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。なお、以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。

0095

本開示における各警報器1の制御部10は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における各警報器1の制御部10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスクハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積度合いによって呼び方が異なっており、システムLSIVLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップ集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。

0096

また、各警報器1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは警報器1に必須の構成ではなく、各警報器1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、各警報器1の少なくとも一部の機能、例えば、警報器1の一部の機能がクラウドクラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。反対に、基本例のように、各警報器1の複数の機能が1つの筐体内に集約されていてもよい。

0097

(3.1)変形例1
ところで、警報システム100において、各警報器1が備える操作部3は、照明光の出力を停止させる操作を受け付けることが好ましい。照明光の出力の実行中にある複数の警報器1は、火災が有ると判定した連動元である警報器1(第1警報器)と、照明光の出力の連動を受けた連動先である警報器1(第2警報器)とに分類される。言い換えると、照明光の出力の実行中にある複数の警報器1は、第1警報器と第2警報器とを含む。

0098

そして、連動元の警報器1(第1警報器)は、照明光の出力中において、自身の操作部3で操作を受け付けると、自身の照明光の出力を含む複数の警報器1の照明光の出力を連動停止させることが好ましい。この構成によれば、例えば、住人300が火元を確認した結果、誤報だった場合に、警報器1(第1警報器)の操作部3を通じて、自身の照明光の出力を含む複数の警報器1の照明光の出力を連動停止できるため、利便性が向上される。

0099

連動元の警報器1で操作を受け付けた場合、警報音の連動停止と照明光の連動停止との関係は、例えば、以下の通りであってもよい。すなわち、警報システム100において、連動元の警報器1は、警報音の発報中に、自身の操作部3に対して押し操作を受け付けると、複数の警報器1が連動して、警報音の発報と照明光の出力の両方を停止してもよい。要するに、火元の確認により、発報が誤報だと判断された時に、複数の警報器1における警報音の発報と照明光の出力の両方が連動して停止してもよい。

0100

一方、連動先の警報器1(第2警報器)は、照明光の出力中において、自身の操作部3で操作を受け付けると、自身の照明光の出力を含めて、複数の警報器1のうち、連動元である警報器1(第1警報器)を除いて、連動出力を停止させることが好ましい。この構成によれば、例えば、実際に火災が発生しているにも関わらず、住人300が火元を確認せずに誤報と違いをして、連動先の警報器1の操作部3を操作して照明光の出力を停止させても、連動元の警報器1の照明光の出力は停止されない。そのため、住人300の避難遅れを抑制することができる。

0101

連動先の警報器1で操作を受け付けた場合、警報音の連動停止と照明光の連動停止との関係は、例えば、以下の通りであってもよい。すなわち、警報システム100にて、連動先の警報器1は、発報中に自身の操作部3に対して押し操作を受け付けると、複数の警報器1が連動して警報音の発報を停止する一方で、照明光の出力については連動先の警報器1を除いて停止してもよい。

0102

連動先の警報器1は、火災が有ると判定した連動元の警報器1に対して、一定時間遅れて、照明光の出力の停止を行うことが好ましい。この場合、時間差による規則性を提供できる。

0103

(3.2)変形例2
基本例では、規則性は、照明光の出力を開始する順番に関する。しかし、規則性は、照明光の出力を停止する順番に関してもよい。

0104

例えば、発報が誤報だと判断された時に、連動元の警報器1が、操作部3にて押し操作を受け付けると、連動元の警報器1が最初に消灯を開始し、その後、連動元の警報器1に近い警報器1から順次消灯してもよい。この場合、住人300は、夜間等において、1階リビングにて誤報の確認後、照明光を再び2階寝室に向かうまでの灯りに利用することができる。

0105

また、消灯の終点が、避難口側に設定されてもよい。いずれかの警報器1が、操作部3にて押し操作を受け付けると、当該警報器1を始点として避難口側に向かって順次消灯してもよい。この場合、住人300を避難口へ誘導することが可能となる。

0106

あるいは、連動元の警報器1が、操作部3にて押し操作を受け付けると、避難口側の警報器1が最初に消灯を開始し、その後、当該警報器1に近い警報器1から順次消灯してもよい。この場合、照明光の消灯の開始順という規則性を通じて、例えば警報システム100における点検時の動作試験、又は避難訓練等において、規則性の設定状況を確認することができる。

0107

本変形例の構成によれば、簡素な構成でありながら、複数の警報器1の間における照明光の出力に対して、容易に規則性を持たせることができる。

0108

(3.3)変形例3
基本例では、規則性は、照明光の出力を開始する順番に関し、変形例2では、規則性は、照明光の出力を停止する順番に関する。しかし、規則性は、照明光の出力の実行中における出力パターンに関してもよい。具体的には、各警報器1における照明光の出力の出力量は、周期的な変化を有し、規則性は、照明光の出力の実行中において当該変化が複数の警報器1の間で異なるように設定されてもよい。

0109

出力量の周期的な変化は、例えば、点滅点灯でもよい。複数の警報器1が点滅点灯を行う一方で、火災を検出した連動元の警報器1の点滅周期が最も短く、連動元の警報器1から離れるほど、点灯周期が長くなるように設定されてもよい。この場合、簡素な構成でありながら、複数の警報器1の間における照明光の出力に対して、容易に規則性を持たせることができる。特に、点滅周期の最も短い警報器1が火元側であると速やかに認識可能となる。

0110

なお、避難口側の警報器1の点滅周期が最も短く、当該警報器1から離れるほど、点灯周期が長くなるように設定されてもよい。この場合、点滅周期の最も短い警報器1が避難口側であると速やかに認識可能となる。

0111

あるいは、出力量の周期的な変化は、明るさ(調光度)の周期的な変化でもよい。この場合においても、簡素な構成でありながら、複数の警報器1の間における照明光の出力に対して、容易に規則性を持たせることができる。

0112

(3.4)変形例4
基本例では、規則性における照明光の出力を開始する順番とは、1台1台の開始順である。また変形例2では、規則性における照明光の出力を停止する順番も、1台1台の停止順である。

0113

しかし、複数の警報器1は、2つ以上のグループに分類されていて、複数の警報器1において、照明光の出力の連動を受けた連動先である警報器1は、グループごとに、照明光の出力の開始又は停止を行ってもよい。

0114

以下、グループ単位による出力の開始について、図2中の警報器1A〜1Eを用いて説明する。グループの設定は、1階、2階等のフロア単位で設定することが好ましいが、特に限定されない。ここでは、例えば、1階にある警報器1A及び1Bを「第1グループ」とし、階段にある警報器1Dを「第2グループ」とし、2階にある警報器1C及び1Eを「第3グループ」として、予め分類されているものとする。グループの設定に関するグループ情報は、親器の警報器1の記憶部7に登録されてもよいし、各子器の警報器1の記憶部7にも登録されてもよい。グループの設定も、基本例における設定部16より行われてよい。

0115

例えば、警報器1Bで火災を検出すると、警報器1Bは、直ちに警報音を発報し、連動元となって他の全ての警報器1で警報音の発報が行われるように警報信号を送信する。警報信号を受信した親器の警報器1Dは、グループ情報を参照して、照明光の出力を開始すべきグループ単位の順番を決定する。ここでは、連動元の警報器1Bが属する第1グループ、第3グループ、住人300が夜間等に居る可能性の高い2階寝室の警報器1Cが属する第2グループの順番で、照明光の出力を開始することが予め設定されているとする。

0116

したがって、親器の警報器1Dは、まず第1グループの警報器1A及び1Bに、照明光の出力を開始するための制御信号を送信する。次に、第3グループである親器の警報器1Dは、自身の照明光の出力を開始し、さらに第2グループの警報器1C及び1Eに、制御信号を送信する。したがって、1階、階段、2階の順に、グループ単位で照明光の出力が開始されることになる。この構成によれば、グループ単位で規則性を提供できる。特に、上の説明例では、住人300は、火元が2階ではなく1階であることを速やかに認識できる。

0117

なお、グループの数、及び各グループに属する警報器1の数等は、特に限定されない。また連動元の警報器1は、グループ扱いの対象外でもよい。すなわち、連動元の警報器1は、警報音の発報と同時に照明光の出力を開始し、親器の警報器1は、連動元の警報器1を除いた、連動先の警報器1についてのみ、グループ単位で照明光の出力を開始するための制御信号を送信してもよい。

0118

グループごとに、照明光の出力が停止される場合、例えば、照明光の出力を実行中である2階寝室の警報器1Cの操作部3が押し操作されると、2階にある警報器1C及び1Eが消灯することで、火元が1階であることを速やかに認識できる。

0119

(3.5)その他の変形例
基本例では、規則性は、照明光の出力を開始する順番に関する。しかし、規則性は、時間差でもよい。複数の警報器1において、連動先である警報器1は、連動元である警報器1に対して、一定時間遅れて、照明光の出力の開始(又は停止)を行ってもよい。この場合、時間差による規則性を提供できる。また例えば警報器1B−警報器1D−警報器1Cの順番で照明光の出力を開始する場合、警報器1B及び警報器1Dの開始の時間差と、警報器1D及び警報器1Cの開始の時間差とでは、後者の時間差が前者の時間差より長くてもよい。あるいは、逆に後者の時間差が前者の時間差より短くてもよい。

0120

基本例では、第1順路RT1及び第2順路RT2は、1本の最短ルートによる順路であるが、例えば、連動先の警報器1は、連動元の警報器1を中心として、放射状に広がるように順次照明光の出力を開始する構成でもよい。また出力の停止に関しても、放射状に順次照明光の出力を停止する構成でもよい。

0121

基本例では、順路の終点は、予め設定されている。しかし、例えば、警報システム100は、部屋に設置される1又は複数の人感センサを更に備え、火災を検出時に、人感センサで住人300を検出した部屋の警報器1が、順路の終点となるように決定してもよい。

0122

(4)利点
以上説明したように、第1の態様に係る警報システム(100)は、複数の警報器(1)を備える。複数の警報器(1)の各々は、制御部(10)と出力部(13)と通信部(8)とを備える。制御部(10)は、センサ(検知部2)の出力結果に応じて、特定事象の発生(例えば火災、ガス漏れ、又はCOの発生等)の有無を判定する。出力部(13)は、制御部(10)にて特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する。通信部(8)は、複数の警報器(1)における他の警報器(1)と通信可能に構成される。通信部(8)は、出力部(13)にて上記出力を実行すると、他の警報器(1)に対して、上記出力の連動を行わせる制御信号を出力する。複数の警報器(1)は、複数の警報器(1)の間で規則性を有して上記出力を実行する。第1の態様によれば、ユーザ(例えば住人)が、光及び音のうち少なくとも一方の出力そのものだけでなく、複数の警報器(1)の間における出力の規則性を認識することで、避難時間又は特定事象の発生元(火災であれば火元)の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることができる。

0123

第2の態様に係る警報システム(100)に関して、第1の態様において、上記出力は、周囲の領域(R1)を照らす照明光の出力を少なくとも含むことが好ましい。第2の態様によれば、例えば夜間等に特定事象の発生が発生した場合、ユーザは、照明光により照らされた周囲の領域(R1)によって、速やかに避難経路又は特定事象の発生元までの経路を見つけ出すことができる。また複数の警報器(1)の間における照明光の規則性を認識することで、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることができる。

0124

第3の態様に係る警報システム(100)に関して、第1の態様又は第2の態様において、複数の警報器(1)の各々は、センサ(検知部2)を、更に備えることが好ましい。センサ(検知部2)は、監視空間内における煙、熱、及び炎のうち少なくとも1つに関する情報を、出力結果として出力することが好ましい。第3の態様によれば、各警報器(1)がセンサ(検知部2)を備えた警報システム(100)を提供でき、外部からセンサの出力結果を取得する構成が不要となる。

0125

第4の態様に係る警報システム(100)に関して、第1〜第3の態様のいずれか1つにおいて、規則性は、上記出力を開始する順番に関することが好ましい。第4の態様によれば、簡素な構成でありながら、複数の警報器(1)の間における出力に対して、容易に規則性を持たせることができる。特に、出力の「開始」に関する規則性であるため、いち早くユーザに規則性を伝えることができる。

0126

第5の態様に係る警報システム(100)に関して、第1〜第4の態様のいずれか1つにおいて、各警報器(1)における上記出力の出力量は、周期的な変化を有することが好ましい。規則性は、上記出力の実行中において上記変化が複数の警報器(1)の間で異なる、出力パターンに関することが好ましい。第5の態様によれば、簡素な構成でありながら、複数の警報器(1)の間における出力に対して、容易に規則性を持たせることができる。

0127

第6の態様に係る警報システム(100)に関して、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、規則性は、上記出力を停止する順番に関することが好ましい。第6の態様によれば、簡素な構成でありながら、複数の警報器(1)の間における出力に対して、容易に規則性を持たせることができる。

0128

第7の態様に係る警報システム(100)に関して、第1〜第6の態様のいずれか1つにおいて、複数の警報器(1)の各々は、上記出力を停止させる操作を受け付ける操作部(3)を、更に備えることが好ましい。上記出力の実行中にある複数の警報器(1)は、特定事象の発生が有ると判定した連動元である第1警報器(1)と、上記出力の連動を受けた連動先である第2警報器(1)と、を含む。第1警報器(1)は、自身の操作部(3)で操作を受け付けると、自身の出力を含む複数の警報器(1)の出力を停止させることが好ましい。第7の態様によれば、例えば、ユーザが特定事象の発生元を確認した結果、誤報だった場合に、第1警報器(1)の操作部(3)を通じて、自身の出力を含む複数の警報器(1)の出力を停止できるため、利便性が向上される。

0129

第8の態様に係る警報システム(100)に関して、第1〜第7の態様のいずれか1つにおいて、複数の警報器(1)の各々は、上記出力を停止させる操作を受け付ける操作部(3)を、更に備えることが好ましい。上記出力の実行中にある複数の警報器(1)は、特定事象の発生が有ると判定した連動元である第1警報器(1)と、上記出力の連動を受けた連動先である第2警報器(1)と、を含む。第2警報器(1)は、自身の操作部(3)で操作を受け付けると、自身の出力を含めて、複数の警報器(1)のうち、第1警報器(1)を除いて、出力を停止させることが好ましい。第8の態様によれば、例えば、実際には特定事象が発生しているにも関わらず、ユーザが誤報と勘違いをして、連動先である第2警報器(1)の操作部(3)を操作して出力を停止させても、連動元である第1警報器(1)の出力は停止されない。そのため、ユーザの避難遅れを抑制することができる。

0130

第9の態様に係る警報システム(100)に関して、第1〜第8の態様のいずれか1つにおいて、複数の警報器(1)は、2つ以上のグループに分類されていることが好ましい。複数の警報器(1)において、上記出力の連動を受けた連動先である警報器(1)は、グループごとに、上記出力の開始又は上記出力の停止を行うことが好ましい。第9の態様によれば、グループ単位で規則性を提供できる。

0131

第10の態様に係る警報システム(100)に関して、第1〜第9の態様のいずれか1つにおいて、複数の警報器(1)において、上記出力の連動を受けた連動先である警報器(1)は、以下のように構成されることが好ましい。すなわち、連動先である警報器(1)は、特定事象の発生が有ると判定した連動元である警報器(1)に対して、一定時間遅れて、上記出力の開始又は上記出力の停止を行うことが好ましい。第10の態様によれば、時間差による規則性を提供できる。

0132

第11の態様に係る警報システム(100)は、第1〜第10の態様のいずれか1つにおいて、規則性に関する設定を行う設定部(16)を、更に備えることが好ましい。第11の態様によれば、例えば、警報システム(100)の設置環境、又はユーザの要望等に応じた規則性の設定が可能となる。

0133

第12の態様に係る警報システム(100)に関して、第11の態様において、設定部(16)は、複数の警報器(1)の位置に基づいて、規則性に関する設定を行うことが好ましい。第12の態様によれば、警報器(1)の位置に依存した規則性の設定が可能となる。

0134

第13の態様に係る警報システム(100)に関して、第11の態様又は第12の態様において、設定部(16)は、外部からの操作入力に基づいて、規則性に関する設定を行うことが好ましい。第13の態様によれば、ユーザ等の手動操作により、規則性の設定が可能となり、利便性が向上される。

0135

第14の態様に係る警報器(1)は、第1〜第13の態様のいずれか1つにおける警報システム(100)に用いられる。第14の態様によれば、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることが可能な警報器(1)を提供できる。

0136

第15の態様に係る制御方法は、複数の警報器(1)を備えた警報システム(100)の制御方法である。制御方法は、判定ステップと出力ステップと通信ステップとを有する。判定ステップにて、複数の警報器(1)の各々において、センサ(検知部2)の出力結果に応じて、特定事象の発生の有無を判定する。出力ステップにて、判定ステップにて特定事象の発生が有ると判定した場合に、光及び音のうち少なくとも一方の出力を実行する。通信ステップにて、複数の警報器(1)における他の警報器(1)と通信する。出力ステップにて上記出力を実行すると、通信ステップにて、他の警報器(1)に対して、上記出力の連動を行わせる制御信号を出力する。出力ステップにて、複数の警報器(1)の間で規則性を有して上記出力を実行する。第15の態様によれば、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることが可能な制御方法を提供できる。

0137

第16の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに第15の態様における制御方法を実行させる。第16の態様によれば、避難時間又は特定事象の発生元の確認時間に関する時間短縮の向上を図ることが可能な機能を提供できる。

0138

第2〜13の態様に係る構成については、警報システム(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。

0139

100警報システム
1警報器
10 制御部
13 出力部
8通信部
16 設定部
2 検知部(センサ)
3 操作部
R1 周囲の領域

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