図面 (/)

技術 硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物

出願人 シーバイエス株式会社
発明者 石川直愛
出願日 2018年8月1日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-144762
公開日 2020年2月6日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-019890
状態 未査定
技術分野 洗浄性組成物 食器の洗浄、乾燥
主要キーワード クリスタルグラス スルホン酸系共重合体 アルミニウム由来 表面変色 封鎖効果 溶存アルミニウム 仕上がり効果 除去具
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

ガラスに対する腐食抑制性能と、洗浄性能スケール生成抑制性能等を兼ね備えた硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を提供する。

解決手段

(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸類、(E)高分子電解質重合体を含有する洗浄剤組成物であって、上記(C)アルミニウム化合物に対する上記(D)有機カルボン酸類の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120である。

概要

背景

従来、ホテルレストラン、学校、病院飲食店給食会社、会社の食堂等において、使用後の食器を効率よく洗浄するため、自動食器洗浄機が広く用いられている。また、食器に限らず、各種製造工場加工工場等においても、器具容器流通に用いられるプラスチックコンテナ等を洗浄するために、様々な自動洗浄機が用いられている。

このような硬表面洗浄用の自動洗浄機に用いられる洗浄剤組成物としては、アルカリ剤キレート剤とを主成分としたものが一般的であるが、上記洗浄剤組成物を用いてガラスコップ等のガラス製品を洗浄すると、洗浄剤組成物中のキレート剤によってガラス中の金属イオン溶出し、アルカリ剤によってガラス表面が浸食されやすくなり、ガラスに割れ欠けが生じたり、アルカリ焼け白化現象が生じたりして見栄えが悪くなるという問題がある。

また、硬度の高い水を洗浄に使用した場合にガラス表面に生じるミネラル成分被膜や、洗浄成分残留付着や汚れ再付着等によるウォータースポットの形成も、洗浄後のガラス面の見栄えを損なう要因となっている。

飲食業界、特に高級志向エンドユーザーの場合、取り扱うガラス食器美観がとりわけ重視されるが、このように、自動食器洗浄機を用いて洗浄したガラス食器は、完全に美麗な仕上がりとすることが難しいため、人の手でピカピカに磨き上げる作業が必要となり、多大な人件費を要している。

また、使用を繰り返すと、前述のとおりガラス表面が浸食されて傷が付きやすくなるため、ガラス食器の割れや欠け(ブレケージ)が生じる頻度が高くなり、ガラス食器の交換、補充に膨大なコストがかかっている。

そこで、特にガラス表面に対する洗浄性仕上がり性に優れていることを謳った洗浄剤組成物がいくつか提案されている。例えば、後記の特許文献1には、「(A)アルカリ金属炭酸塩を20〜80質量%、(B)キレート剤を1〜40質量%、(C)ノニオン界面活性剤を0.1〜10質量%、(D)酵素を0.1〜5質量%、および(E)ポリカルボン酸またはその塩を0.1〜10質量%含有し、前記(B)キレート剤の、pH8.0〜11.0の範囲内いずれかのpHにおける、Pb(II)に対する安定度定数とCa(II)に対する安定化定数が特定の範囲である自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が、ガラスを腐食することなく、さらに石灰被膜やウォータースポットを形成することなく、優れた洗浄性能を示す」との提案がなされている。

また、下記の特許文献2には、「(a)水酸化アルカリ金属5〜60重量%と、(b)金属イオン封鎖剤5〜50重量%と、(c)アルミニウム化合物0.01〜10重量%とを含有する硬表面洗浄剤組成物、あるいは、上記(a)〜(c)とともに、(d)成分として、特定の式で表されるマレイン酸もしくは無水マレイン酸と共重合可能な他の単量体とから得られるコポリマー又はその水溶性塩を含有する硬表面洗浄剤組成物が、クリスタルグラス等に対しても、優れた洗浄性とスケール生成抑制能を備えている」との提案がなされている。

概要

ガラスに対する腐食抑制性能と、洗浄性能、スケール生成抑制性能等を兼ね備えた硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を提供する。(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸類、(E)高分子電解質重合体を含有する洗浄剤組成物であって、上記(C)アルミニウム化合物に対する上記(D)有機カルボン酸類の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120である。なし

目的

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、特にガラスに対する腐食抑制能と、洗浄性能、スケール生成抑制能を兼ね備えた、高品質仕上がり感を得ることのできる硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物の提供を、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸類、および(E)高分子電解質重合体を含有する洗浄剤組成物であって、上記(C)アルミニウム化合物に対する上記(D)有機カルボン酸類の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120であることを特徴とする硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物

請求項2

上記(C)アルミニウム化合物が組成物全体に対し0.05〜6質量%含有されている請求項1記載の硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物。

請求項3

上記(D)有機カルボン酸類が組成物全体に対し5〜30質量%含有されている請求項1または2記載の硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物。

請求項4

上記(A)アルカリ剤のアルカリ度Xに対する上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤のキレート力Yの割合(Y/X)が、1.5〜9である請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物。

請求項5

組成物中における上記(A)アルカリ剤のアルカリ度XがKOH換算で2〜14%に設定され、組成物中における上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤のキレート力Yが15〜60CaCO3mg/gに設定されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物。

請求項6

上記(E)高分子電解質重合体が組成物全体に対し0.5〜6質量%含有されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物。

請求項7

上記(A)〜(E)成分とともに、(F)水を含み、液体として調製されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物。

技術分野

0001

本発明は、食器や各種容器器具等の硬表面を自動洗浄機によって洗浄する際に用いられる硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物に関するものである。

背景技術

0002

従来、ホテルレストラン、学校、病院飲食店給食会社、会社の食堂等において、使用後の食器を効率よく洗浄するため、自動食器洗浄機が広く用いられている。また、食器に限らず、各種製造工場加工工場等においても、器具や容器流通に用いられるプラスチックコンテナ等を洗浄するために、様々な自動洗浄機が用いられている。

0003

このような硬表面洗浄用の自動洗浄機に用いられる洗浄剤組成物としては、アルカリ剤キレート剤とを主成分としたものが一般的であるが、上記洗浄剤組成物を用いてガラスコップ等のガラス製品を洗浄すると、洗浄剤組成物中のキレート剤によってガラス中の金属イオン溶出し、アルカリ剤によってガラス表面が浸食されやすくなり、ガラスに割れ欠けが生じたり、アルカリ焼け白化現象が生じたりして見栄えが悪くなるという問題がある。

0004

また、硬度の高い水を洗浄に使用した場合にガラス表面に生じるミネラル成分被膜や、洗浄成分残留付着や汚れ再付着等によるウォータースポットの形成も、洗浄後のガラス面の見栄えを損なう要因となっている。

0005

飲食業界、特に高級志向エンドユーザーの場合、取り扱うガラス食器美観がとりわけ重視されるが、このように、自動食器洗浄機を用いて洗浄したガラス食器は、完全に美麗な仕上がりとすることが難しいため、人の手でピカピカに磨き上げる作業が必要となり、多大な人件費を要している。

0006

また、使用を繰り返すと、前述のとおりガラス表面が浸食されて傷が付きやすくなるため、ガラス食器の割れや欠け(ブレケージ)が生じる頻度が高くなり、ガラス食器の交換、補充に膨大なコストがかかっている。

0007

そこで、特にガラス表面に対する洗浄性仕上がり性に優れていることを謳った洗浄剤組成物がいくつか提案されている。例えば、後記の特許文献1には、「(A)アルカリ金属炭酸塩を20〜80質量%、(B)キレート剤を1〜40質量%、(C)ノニオン界面活性剤を0.1〜10質量%、(D)酵素を0.1〜5質量%、および(E)ポリカルボン酸またはその塩を0.1〜10質量%含有し、前記(B)キレート剤の、pH8.0〜11.0の範囲内いずれかのpHにおける、Pb(II)に対する安定度定数とCa(II)に対する安定化定数が特定の範囲である自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が、ガラスを腐食することなく、さらに石灰被膜やウォータースポットを形成することなく、優れた洗浄性能を示す」との提案がなされている。

0008

また、下記の特許文献2には、「(a)水酸化アルカリ金属5〜60重量%と、(b)金属イオン封鎖剤5〜50重量%と、(c)アルミニウム化合物0.01〜10重量%とを含有する硬表面洗浄剤組成物、あるいは、上記(a)〜(c)とともに、(d)成分として、特定の式で表されるマレイン酸もしくは無水マレイン酸と共重合可能な他の単量体とから得られるコポリマー又はその水溶性塩を含有する硬表面洗浄剤組成物が、クリスタルグラス等に対しても、優れた洗浄性とスケール生成抑制能を備えている」との提案がなされている。

先行技術

0009

特開2006−265463号公報
特開2000−345194号公報

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、上記特許文献1の洗浄剤組成物では、キレート剤の金属安定度が限定されているため、所望の洗浄力が得られない。また、洗浄力を上げるためにアルカリ度を上げると、上記キレート剤のガラスに対する腐食抑制効果が低下して、ガラス表面に影響が生じるおそれがある。

0011

また、上記特許文献2の洗浄剤組成物では、アルミニウム化合物の存在がガラスに対する腐食抑制能を発揮するが、ガラスの表面変色重量減少の両方を抑制することはできず、どちらかが不充分になる。また、この洗浄剤組成物を希釈して使用する際、水の硬度が高いと、上記アルミニウム化合物によって、スケール生成抑制能が低下してしまう。

0012

このように、従来の洗浄剤組成物は、硬表面、特にガラスに対する腐食抑制能と、一般的な洗浄性能およびスケール生成抑制能とを兼ね備えたものがないため、とりわけガラス製品に対し優れた仕上がり感が得られる洗浄剤組成物の提供が強く求められている。

0013

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、特にガラスに対する腐食抑制能と、洗浄性能、スケール生成抑制能を兼ね備えた、高品質の仕上がり感を得ることのできる硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物の提供を、その目的とする。

課題を解決するための手段

0014

上記の目的を達成するため、本発明は、(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸類、および(E)高分子電解質重合体を含有する洗浄剤組成物であって、上記(C)アルミニウム化合物に対する上記(D)有機カルボン酸類の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120である硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を第1の要旨とする。

0015

また、本発明は、そのなかでも、特に、上記(C)アルミニウム化合物が組成物全体に対し0.05〜6質量%含有されている硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を第2の要旨とし、上記(D)有機カルボン酸類が組成物全体に対し5〜30質量%含有されている硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を第3の要旨とする。

0016

さらに、本発明は、それらのなかでも、上記(A)アルカリ剤のアルカリ度Xに対する上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤のキレート力Yの割合(Y/X:数値比、以下同じ)が、1.5〜9である硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を第4の要旨とし、組成物中における上記(A)アルカリ剤のアルカリ度XがKOH換算で2〜14%に設定され、組成物中における上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤のキレート力Yが15〜60CaCO3mg/gに設定されている硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を第5の要旨とする。

0017

そして、本発明は、それらのなかでも、特に、上記(E)高分子電解質重合体が組成物全体に対し0.5〜6質量%含有されている硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を第6の要旨とし、上記(A)〜(E)成分とともに、(F)水を含み、液体として調製されている硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物を第7の要旨とする。

0018

すなわち、本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸類、および(E)高分子電解質重合体を含有する洗浄剤組成物において、特に、上記(C)アルミニウム化合物に対する上記(D)有機カルボン酸類の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120になっていると、優れた洗浄性を維持しつつガラスに対する腐食抑制能を効果的に発揮することを見いだした。

0019

また、上記構成によれば、上記(D)有機カルボン酸類の作用により、アルミニウムによるスケール抑制能の低下を抑えることができ、しかも洗浄剤組成物が(F)水を含んだ液体である場合、上記(D)有機カルボン酸類によって、組成物中のアルミニウム化合物の沈澱が抑制され、均質使いやすい洗浄剤組成物が得られることを見いだし、本発明に到達した。

0020

なお、本発明において、「有機カルボン酸類」とは、有機カルボン酸およびその塩から選択される少なくとも一つの化合物を指す趣旨である。

発明の効果

0021

本発明の硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物(以下「洗浄剤組成物」と略すことがある)は、(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸類、および(E)高分子電解質重合体を含有する洗浄剤組成物において、特に、上記(C)アルミニウム化合物に対する上記(D)有機カルボン酸類の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120になっているものである。

0022

上記洗浄剤組成物は、優れた洗浄性を有し、しかもガラスに対する腐食性が抑制されたものとなる。また、上記(D)有機カルボン酸類の存在によって、アルミニウムによるスケール抑制能の低下を抑えることができ、しかも洗浄剤組成物が(F)水を含んだ液体である場合は、上記(D)有機カルボン酸類によって組成物中の(C)アルミニウム化合物の沈澱が抑制されるため、外観が安定し、均質で使いやすい洗浄剤組成物となる。

0023

そして、本発明のなかでも、特に、上記(C)アルミニウム化合物が組成物全体に対し0.05〜6質量%であるものは、とりわけ、ガラスに対する防食性(腐食抑制性と同義、以下同じ)と系の安定性に優れたものになり、好適である。

0024

また、本発明のなかでも、特に、上記(D)有機カルボン酸類が組成物全体に対し5〜30質量%含有されているものは、とりわけ、スケール生成抑制性能と系の安定性に優れたものとなり、好適である。

0025

さらに、本発明のなかでも、特に、上記(A)アルカリ剤のアルカリ度Xに対する上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤のキレート力Yの割合(Y/X)が、1.5〜9であるものは、とりわけ、ガラスに対する防食性と洗浄性の両方に優れたものとなり、好適である。

0026

また、本発明のなかでも、特に、上記(A)アルカリ剤のアルカリ度XがKOH換算で2〜14%に設定され、組成物中における上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤のキレート力Yが15〜60CaCO3mg/gに設定されているものも、とりわけ、ガラスに対する防食性と洗浄性の両方に優れたものとなり、好適である。

0027

そして、本発明のなかでも、特に、上記(E)高分子電解質重合体が組成物全体に対し0.5〜6質量%含有されているものは、とりわけ、スケール生成抑制性能と洗浄性能と系のバランスのいずれにも優れたものとなり、好適である。

0028

また、本発明のなかでも、特に、上記(A)〜(E)成分とともに、(F)水を含み、液体として調製されているものは、とりわけ、粉粒体のように飛散せず、塊状の固体のようにカートリッジを交換するような手間を要さず、使い勝手がよいものとなり、好適である。

0029

つぎに、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。

0030

本発明の洗浄剤組成物は、(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸、(E)高分子電解質重合体を含有するものである。

0031

上記(A)アルカリ剤は、洗浄性の向上を目的として配合されるもので、(A)アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)等のアルカリ金属水酸化物珪酸ナトリウム珪酸カリウム等の珪酸塩炭酸ナトリウム炭酸カリウム等の炭酸塩、等の無機アルカリ剤や、モノエタノールアミンMEA)、ジエタノールアミントリエタノールアミン等のアルカノールアミン、等の有機アルカリ剤があげられる。

0032

上記(A)成分は、単独で用いても複数種類を併用してもよい。そして、これらのなかでも、洗浄性の観点から、無機アルカリ剤が好ましく、とりわけ、水酸化アルカリ金属塩が好ましい。

0033

上記(A)成分の含有量自体は、特に限定されないが、洗浄性能を維持し、かつガラスの防食性の低下が少ない範囲として、組成物中の(A)成分のアルカリ度Xが、KOH換算で2〜14%の範囲となるよう調整することが好ましい。すなわち、上記アルカリ度Xが低すぎると、洗浄性能が低下するおそれがあり、上記アルカリ度Xが高すぎると、ガラス防食性の効果が得られにくくなるおそれがある。上記アルカリ度Xは、特に3〜13%が好ましく、さらには4〜11%が好ましい。

0034

なお、上記「アルカリ度X(KOH換算)」は、洗浄剤組成物に対し、フェノールフタレイン指示薬を使用して0.1mol/L塩酸規定液中和滴定することにより測定され、フェノールフタレイン指示薬のピンク色が消えた点を終点として、下記の一般式(1)にて算出される値である。
アルカリ度X(KOH換算)
=0.1×F×A×56.1/サンプルの質量(g)×10…(1)
A:0.1mol/L塩酸規定液の滴定量(mL)
F:0.1mol/L塩酸規定液のファクター

0035

また、本発明の洗浄剤組成物に用いられる、上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤は、スケール生成抑制能、系の安定性、油汚れに対する洗浄性の向上を目的として配合されるもので、上記(B)成分としては、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ニトリロ三酢酸NTA)、イミノ二酢酸ジエチレントリアミン五酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸エチレンジアミンテトラプロピオン酢酸メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、エチレングリコールエーテルジアミン四酢酸ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、シクロヘキサン−1,2−ジアミン四酢酸、ジエンコル酸ジカルボキシメチルグルタル酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、L−アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸(ASDA)、およびこれらのアルカリ金属塩があげられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。

0036

なお、上記(B)成分のなかでも、特に、スケール生成抑制能、系の安定性、および油汚れに対する洗浄性に対する優れた向上効果の点から、NTA、MGDA、GLDA、HIDAを用いることが好ましい。

0037

上記(B)成分の含有量自体は、特に限定されないが、スケール生成抑制性能と油汚れの洗浄性能を維持しつつ、ガラスの防食性の低下が少ない範囲として、組成物中の(B)成分のキレート力Yが15〜60CaCO3mg/gになるよう調整することが好ましい。すなわち、上記キレート力Yが低すぎると、スケール生成抑制性能と油汚れの洗浄性能が低下する傾向があり、逆に、上記キレート力Yが高すぎると、ガラスへの影響力が大きくなり、ガラスが腐食する傾向がみられる。なお、上記キレート力Yは、特に、18〜52CaCO3mg/gであることが好ましく、20〜40CaCO3mg/gであることが、他成分とのバランスにおける洗浄性能、ガラスへの影響という点で、より一層好ましい。

0038

なお、上記「キレート力Y」は、洗浄剤組成物に対し、エリオクロムブラックT指示薬を使用して0.01mol/L塩化カルシウム規定液で置換滴定することにより測定され、エリオクロムブラックT指示薬の青色から赤紫色に変色した点を終点として、下記の一般式(2)にて算出される値である。
キレート力Y(CaCO3換算)
=0.01×F×A×100/147/サンプルの質量(g)×100…(2)
A=0.01mol/L塩化カルシウム規定液の滴定量(mL)
F=0.01mol/L塩化カルシウム規定液のファクター

0039

また、上記(A)アルカリ剤と、上記(B)アミノカルボン酸系キレート剤の含有割合において、(A)アルカリ剤のアルカリ度Xに対する(B)アミノカルボン酸系キレート剤のキレート力Yの割合(Y/X)が、1.5〜9となるよう設定されていることが好ましく、特に好ましいのは、2〜8であり、さらに好ましいのは、2.5〜7である。すなわち、上記の割合(Y/X)において、キレート力Yの割合が大きすぎるとガラスに対する防食性が低下する傾向がみられ、逆に、小さすぎると洗浄性能が低下する傾向がみられるからである。

0040

そして、本発明の洗浄剤組成物において、上記(A)成分、(B)成分とともに用いられる(C)アルミニウム化合物としては、アルミン酸ナトリウム臭化アルミニウム塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウムヨウ化アルミニウム硝酸アルミニウム硫酸アルミニウム酢酸アルミニウムギ酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、乳酸アルミニウムオレイン酸アルミニウム臭素酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム硫酸カリウムアルミニウム等が用いられる。

0041

上記(C)成分は、ガラスに対する腐食の影響を軽減する作用を果たすもので、なかでも、アルミン酸ナトリウム、硫酸カリウムアルミニウムが好ましく用いられる。

0042

上記(C)成分は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよく、その含有量は、特に限定されるものではない。ただし、後述する(D)有機カルボン酸類との含有割合が重要であり、(C)成分に対する(D)成分の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120であることが必要である。すなわち、上記のように、両者の含有割合を調整することにより、洗浄性と系の安定性に優れるだけでなく、ガラスに対し非常に優れた防食性を発揮することができる。そして、上記効果の点において、含有割合(D/C)が、5〜100であるとより好ましく、7〜50であるとさらに好ましい。

0043

なお、上記含有割合(D/C)を満たすことを前提とした上で、上記(C)成分は、洗浄剤組成物全体に対し、0.05〜6質量%に設定することが好適である。すなわち、上記(C)成分が少なすぎると、ガラスに対する防食効果が小さくなる傾向がみられる。一方、上記(C)成分が多すぎると、系の安定性が低下する傾向がみられるとともに、さらにアルミニウム化合物由来スケールの生成が多くなる傾向がみられる。上記(C)成分の含有量は、なかでも、防食効果および安定性の点から、0.3〜4.5質量%の範囲に設定することが好ましく、さらには0.5〜3質量%の範囲が最適である。

0044

また、上記(D)成分である有機カルボン酸類は、アルミニウムと水の硬度成分とが洗浄液中共存する際に発生するスケールを抑制するために用いられる。また、洗浄剤組成物が液体である場合、アルミニウム化合物の析出沈澱を抑制する作用も果たす。

0045

上記(D)成分としては、例えば、クエン酸グルコン酸シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸コハク酸またはその塩等があげられる。これらも、単独で用いても2種以上を併用してもよい。そして、なかでも、クエン酸塩グルコン酸塩を用いることが、効果の点で好適である。

0046

上記(D)成分の含有量も、上記(C)成分と同様、特に限定されるものではないが、すでに述べたとおり、上記(C)成分に対する(D)成分の含有割合(D/C)が、質量基準で4〜120であることが必要である。その理由については、前述のとおりである。

0047

なお、上記含有割合(D/C)を満たすことを前提とした上で、上記(D)成分は、洗浄剤組成物全体に対し、5〜30質量%に設定することが好ましい。すなわち、上記(D)成分が少なすぎると、スケール生成抑制能が低下する傾向がみられ、洗浄剤組成物が液体の場合、アルミニウム化合物の析出を防止する効果も低下する傾向がみられる。一方、上記(D)成分が多すぎると、他成分とのバランスをとることが容易でなく、特に、洗浄剤組成物が液体の場合、とりわけ系の安定性に与える影響が大きく、バランスをとることがさらに難しくなるおそれがある。上記(D)成分の含有量は、なかでも10〜25質量%がより好ましく、11〜21質量%が特に好ましい。

0048

また、本発明において、上記(E)高分子電解質重合体は、金属イオン封鎖効果スレッシュホールド効果、水不溶性物質分散性能再付着防止性能および洗浄性能の向上等を目的として配合されるものである。上記(E)成分としては、例えば、アクリル酸重合体およびその塩、マレイン酸重合体およびその塩、アクリル酸マレイン酸共重合体およびその塩、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸およびその塩、アクリル酸−マレイン酸系−ポリエチレングリコール共重合体およびその塩、オレフィン−マレイン酸共重合体およびその塩、アクリル酸−スルホン酸系共重合体およびその塩があげられる。これらの塩としては、ナトリウム塩カリウム塩アンモニウム塩エタノールアミン塩があげられるが、なかでも、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。なお、上記重合体および共重合体の塩は、全てが中和された塩であっても、部分的に中和された塩であってもよい。

0049

上記(E)成分は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。そして、特に、金属イオン封鎖効果、再付着防止性能および洗浄性能の点から、ポリマレイン酸ナトリウムポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸−マレイン酸共重合体のナトリウム塩、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸ナトリウム、アクリル酸−マレイン酸系−ポリエチレングリコール共重合体、オレフィン−マレイン酸共重合体のナトリウム塩、アクリル酸−スルホン酸系共重合体のナトリウム塩が好ましく用いられる。

0050

なお、上記マレイン酸重合体、アクリル酸重合体、マレイン酸とアクリル酸との共重合体の塩は、市販品から選択することもできるが、例えばポリマレイン酸ナトリウムであれば、ポリマレイン酸に、事前に、水酸化ナトリウムを添加(中和反応)することにより、適宜調製することができる。よって、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムを加える場合には、任意の比で、ポリマレイン酸ナトリウムとポリマレイン酸カリウムとの混合物を得ることができる。

0051

そして、上記(E)成分として、例えばマレイン酸重合体、アクリル酸重合体およびその塩を用いる場合、その重量平均分子量は、600〜15,000であることが好ましく、特に好ましくは1,000〜15,000である。また、例えばマレイン酸とアクリル酸の共重合体およびその塩を用いる場合、その重量平均分子量は、1,000〜100,000であることが好ましく、特に好ましくは3,000〜80,000である。

0052

なお、上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。

0053

上記(E)成分の含有量は、洗浄剤組成物全体に対し、0.5〜6質量%に設定することが好適である。すなわち、上記(E)成分が少なすぎると、所望のスケール生成抑制能や洗浄性能が低下する傾向がみられる。また、上記(E)成分が多すぎると、全体としてのバランスが容易に調整しにくくなり、貯蔵安定性が低下する傾向がみられるとともに、他成分との相乗効果がそれ以上得られない傾向がみられる。上記(E)成分の含有量は、特に、0.5〜4質量%の範囲に設定することが、スケール生成抑制能の点で好適である。

0054

本発明の洗浄剤組成物は、上記(A)〜(E)成分を必須成分として調製されるが、さらに、任意成分として、(F)水を用いることにより、液体として調製することができる。

0055

上記(F)水としては、水道水軟水イオン交換水、純水、精製水等があげられ、好ましくは、軟水、イオン交換水、純水が用いられる。これらも、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0056

なお、上記(F)水は、本発明の洗浄剤組成物を構成する各成分に由来する結晶水水溶液の形で含まれる水と、外から加えられる水との総和であり、水を配合する場合は、上記必須の(A)〜(E)成分や適宜添加される他の任意成分を除く残質量%が水の配合量となる。

0057

そして、本発明の洗浄剤組成物には、上記必須の(A)〜(E)成分および任意の(F)成分以外に、必要に応じて、各種の任意成分を適宜配合することができる。このような任意成分としては、着色料香料pH調整剤殺菌剤防腐剤消臭剤帯電防止剤等があげられる。

0058

本発明の洗浄剤組成物は、これらの成分を用いて、通常の、洗浄剤組成物を調製する方法にしたがって調製することができる。組成物の最終形態は、塊状の固形であってもよいし、粉状や粒状であってもよい。また、すでに述べたように、(F)水を加えることによって液体洗浄剤組成物として調製することもできる。

0059

このようにして得られた本発明の洗浄剤組成物は、(A)アルカリ剤、(B)アミノカルボン酸系キレート剤、(C)アルミニウム化合物、(D)有機カルボン酸類、および(E)高分子電解質重合体を含有し、上記(C)成分に対する(D)成分の含有割合(D/C)が特定の範囲内になるように設定されている。

0060

この構成によれば、優れた洗浄性を有し、しかもガラスに対する腐食性が非常に抑制されたものとなる。また、(D)有機カルボン酸類の存在によって、アルミニウムによるスケール抑制性の低下を抑えることができる。しかも、洗浄剤組成物が(F)水を含んだ液体である場合は、上記(D)有機カルボン酸類によって組成物中のアルミニウム化合物(C)の沈澱が抑制されるため、外観が安定し、均質で使いやすい洗浄剤組成物となる。

0061

したがって、本発明の洗浄剤組成物を用いてガラス食器等を洗浄した場合、美麗な外観が得られるため、従来必要とされてきた拭き上げ作業が不要となり、人件費を大幅に削減することができる。また、ガラス表面の腐食劣化が抑制されるため、ガラス食器等のブレッケージ率を大幅に低減することができ、コスト負担を抑えることができる。

0062

そして、本発明の洗浄剤組成物は、ガラス、陶磁器、金属、プラスチック等の硬表面の洗浄用途に適しているだけでなく、各種製造工場,加工工場等における器具や容器、流通に用いられるプラスチックコンテナ等を洗浄するための自動洗浄機用途としても使用可能である。このほか、食品工場食品加工工場等のタイル、床等の硬表面の洗浄、飲料用ガラス瓶ビール瓶等の容器洗浄、金属表面洗浄にも好ましく用いることができる。特に、ホテル、レストラン、学校、病院、飲食店、給食会社、会社の食堂等における自動食器洗浄機に好適に用いることができる。

0063

なお、本発明の洗浄剤組成物は、汚れの種類や汚れの量(程度)、洗浄に用いられる水の水質等を考慮して、通常、0.02〜0.5質量%の洗浄剤水溶液として、自動洗浄機に供給することにより、対象物に対して、優れた仕上がり効果を得ることができる。

0064

つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。

0065

[実施例1〜35、比較例1〜11]
後記の表1〜表10に記載した組成の洗浄剤組成物を調製し、下記の評価項目について、それぞれ評価した。その結果を、後記の表に併せて示す。なお、表中の各成分の組成を示す数値は、各成分の有効含有量(質量%、純分換算)で示している。また、各洗浄剤組成物の材料に関する特定条件(アルカリ度X、キレート力Y等)についても併せて示す。

0066

[スケール抑制能]
試験方法
洗浄剤組成物を、人工硬水総硬度: 150mg/L)を用いて0.2質量%に希釈し、容量100mLの比色管に50mLを注ぎ、インキュベータ(IS800、ヤマト科学社製)により60℃の雰囲気下に置いて4時間保持した後、スケールの生成量を以下の基準で目視判定した。なお、スケールには、試験液に浮遊するものと、比色管底部および側部に付着するものとがあるが、いずれも評価対象とした。
評価基準
◎:スケールの生成がなかった。
○:スケール生成が殆どなかった。
△:スケールの生成があった。
×:スケール付着が著しかった。

0067

[洗浄力]
・試験方法
調製された洗浄剤組成物を業務用の自動食器洗浄機(DW−RD61、三洋電機社製)に投入し、下記の運転条件運転した。そして、下記の被洗浄物である磁器皿を10枚1組として洗浄し、その洗浄性能を後記の評価基準で評価した。なお、汚れとして牛脂卵黄を用意し、それぞれの汚れに対し洗浄評価を行った。
・運転条件
洗剤濃度:0.2質量%
洗浄温度:60℃
すすぎ温度 :80℃
洗浄コース標準洗浄サイクル(洗浄:43秒、すすぎ:15秒)
水道水の硬度:(CaCO3として)70〜80mg/L
牛脂汚れ :直径25cmの磁器皿に、精製牛脂を4g/枚となるように付着させたものを用いた。
卵黄汚れ :直径25cmの磁器皿に鶏卵の卵黄を4g/枚となるように付着させ、常温(約23±2℃)で1時間乾燥させ、洗浄直前に30分間40℃のお湯にて浸漬したものを用いた。
・評価基準
牛脂汚れについては、オイルレッド液を洗浄後の磁器皿に塗布し、卵黄汚れについては、そのまま目視にて、以下の基準にしたがって汚れの除去具合を判定した。なお、オイルレッド液にはアゾ色素が含まれており、油脂を赤く染める。
◎…90%以上の汚れ除去
○…70%以上90%未満の汚れ除去
△…50%以上70%未満の汚れ除去
×…50%未満の汚れ除去

0068

[系の安定性]
・試験方法
調製された洗浄剤組成物を250mLのポリプロピレン製容器に入れ、恒温槽(SLI−4S、須中理化工業社製)により40℃の雰囲気下に置き、その状態で1カ月保管した。また、同様に、調製された洗浄剤組成物を原液のまま100mLのガラス瓶に入れ、インキュベーターMTH−2400、SANYO社製)により−5℃から5℃にプログラムコントロールされた雰囲気下に置き、その状態で1カ月保管した。そして、これらの外観を目視によりそれぞれ観察し、下記の評価基準に基づいて評価した。
・評価基準
◎:非常によい(1カ月後、濁り・分離・析出等の外観変化は全くなかった)。
○:よい(1カ月後、濁り・分離・析出等の外観変化がわずかにみられた)。
△:可(2週間後、濁り・分離もしくは析出等の外観変化がわずかにみられた)。
×:悪い(配合直後に、濁り・分離もしくは析出等の外観変化があった)。

0069

ソーダガラスに対する防食性]
(1)外観変化
・試験方法
調製された洗浄剤組成物中に、市販のタンブラーグラス(7オンスソーダガラスタンブラー、東洋佐々木ガラス社製)を下記の条件で浸漬した。そして、浸漬後のタンブラーグラスの状態を目視により観察し、下記の評価基準で評価した。
・浸漬条件
洗剤濃度:0.2質量%
漬温度:60℃
浸漬時間 :1週間
・評価基準
◎…タンブラーグラス表面に変色や腐食が認められない。
○…タンブラーグラス表面がわずかに変色している。
△…タンブラーグラス表面の変色が大きい。
×…タンブラーグラス表面の腐食が大きい。
(2)重量変化
上記外観変化の評価に用いたタンブラーグラスの、浸漬前後における重量を測定し、腐食に伴う重量変化の有無を、下記の評価基準で評価した。
◎…重量に全く変化はない。
○…20mg未満の重量変化であり、無視できる。
△…20mg以上40mg未満の重量変化であり、やや腐食されている。
×…40mg以上の重量変化であり、腐食が大きい。

0070

これらの結果を、下記の表1〜表10に併せて示す。

0071

0072

0073

0074

0075

0076

0077

0078

0079

0080

0081

上記の結果から、実施例1〜35品は、どの評価項目に対しても概ね優れた評価が得られていることがわかる。一方、(A)〜(E)成分の何れかが含まれていないか、全て含有していてもD/Cが4〜120の範囲にない比較例1〜11品は、いずれかの評価項目において「×」の評価があり、洗浄後の仕上がりに関するガラスに対する防食性、スケール抑制能および洗浄力や、洗浄剤組成物の使用上の取扱に関係のある系の安定性において問題があることがわかる。

0082

なお、実施例34において、系の安定性の評価が「△」のものであっても、実施例35のように液体ではなく粉体であれば、長期にわたって品質を損なうことなく保管することができ、実用上問題はない。同様に、液体である他の実施例において、系の安定性の評価が「△」のものであっても、粉体や塊状のブロックのような固体として調製した場合は、長期にわたって安定した品質を保持することができるため、実用上問題はない。

0083

そして、比較例についてさらに詳しく見ていくと、従来技術の特開2000−345194号公報に記載されているような、(D)有機カルボン酸類を含まない比較例1〜3は、洗浄力、スケール抑制能は充分であるが、(D)有機カルボン酸類を含んでいないため、ガラスに対する防食性、系の安定性が劣る。比較例4は、(C)アルミニウム化合物を含まないため、ガラスに対する防食性が劣る。比較例5は、(B)アミノカルボン酸系キレート剤を含まないため、ガラスの外観変化が大きくなり、スケール抑制能及び油に対する洗浄力も劣る。比較例6は、(E)高分子電解質重合体を含まないため、ガラスの外観変化が大きくなり、スケール抑制能も劣る。比較例7は、(A)アルカリ剤を含まないため、ガラスに対する防食性はあるが、洗浄力が劣り、系の安定性も劣る。そして、(A)アルカリ剤がないと、(C)アルミニウム化合物が洗浄剤組成物中に溶解しにくくなるため、系の安定性が低下する。

実施例

0084

また、(A)〜(E)成分の全てを含有するが、D/Cが4〜120の範囲外である比較例8〜11を見ると、D/Cが4未満である比較例8は、(C)アルミニウム化合物を充分に含んでいるが、(D)有機カルボン酸類が少ないため、アルミニウム由来のスケールがやや発生し、系の安定性が劣る。これは、(D)有機カルボン酸類による(C)アルミニウム化合物の溶解が不足していることによる。さらに、比較例8と同様にD/Cが4未満である比較例9の場合、(D)有機カルボン酸類の含有量がやや少なく、(D)有機カルボン酸類に対して(C)アルミニウム化合物が多いため、系の安定性およびガラスの防食性が劣る。これは、(D)有機カルボン酸類による(C)アルミニウム化合物の溶解が不足し、溶存アルミニウムの低下が防食性の低下に関係していると推測される。比較例10および11は、D/Cが120を超えており、(C)アルミニウム化合物が少なすぎるため、防食性が不充分である。

0085

本発明は、特にガラスに対する腐食抑制能と、洗浄性能、スケール生成抑制能を兼ね備えた、高品質の仕上がり感を得ることのできる硬表面自動洗浄機用洗浄剤組成物に利用することができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ