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技術 ミトコンドリアDNA枯渇症候群を含む不均衡なヌクレオチドプールによって引き起こされる疾患のためのデオキシヌクレオシド療法

出願人 ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨークフンダチオホスピタルウニベルシタリバールヘブロン‐インスティテュートデレセルカ
発明者 ヒラノ,ミチオガロネ,カテリーナマルティ,ラモン
出願日 2019年10月2日 (1年0ヶ月経過) 出願番号 2019-182191
公開日 2020年2月6日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-019791
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 糖類化合物 化合物または医薬の治療活性 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード 平均グレー 代替言語 拡張スペクトル 習熟者 セサミオイル 許容誤差範囲内 単一線 デオキシグアノシン一リン酸
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重要な関連分野

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図面 (9)

課題

ヒト遺伝子疾患のための、具体的には不均衡ヌクレオチドプールによって特徴付けられるそれらの疾患、より具体的にはミトコンドリアDNA枯渇症候群、より具体的にはチミジンキナーゼ2(TK2)欠損のための薬理学的治療法の提供。

解決手段

薬理学的治療法は、少なくとも1種類のデオキシヌクレオシド、またはその混合物投与を含む。TK2欠損の治療では、薬理学的治療法は、デオキシチミジン(dT)またはデオキシシチジン(dC)のいずれか、あるいはこれらの混合物の投与を含む。デオキシヌクレオシドのこの投与は、不均衡なヌクレオチドプールの他の障害に、特にミトコンドリアDNA枯渇症候群で認められる障害に適用可能である。

概要

背景

ミトコンドリア病は、電子エネルギーアデノシン三リン酸ATP)に転換する生化学的経路である、ミトコンドリア呼吸鎖(RC)および酸化的リン酸化欠陥に起因する臨床的異質性疾患である。この呼吸鎖は、電子を移してミトコンドリア内膜を横切るプロトン勾配を生じる4種の多サブユニット酵素複合体I〜IV)からなり、複合体Vを通るプロトン流がATP合成を駆動する(DiMauroおよびSchon,2003;DiMauroおよびHirano,2005)。補酵素Q10(CoQ10)は、複合体IおよびIIから複合体IIIに電子を動かす必須分子である。呼吸鎖は2つのゲノムであるミトコンドリアDNAmtDNA)および核DNA(nDNA)に制御される利点において、真核動物、例えば哺乳動物細胞独特である。結果として、いずれかのゲノムにおける変異はミトコンドリア病の原因となり得る。ほとんどのミトコンドリア病は複数の体器官に影響を及ぼし、小児または若年者において一般的に致命的である。ミトコンドリア病に関して証明された有効な治療はなく、CoQ10およびそのアナログ投与のような支持療法のみが呼吸鎖活性を高めて、機能障害的な呼吸鎖酵素の毒性副産物である活性酸素(ROS)を解毒する。

ミトコンドリアDNA枯渇症候群(MDS)はミトコンドリア病の下位群であり、組織におけるミトコンドリアDNA(mtDNA)コピー数の低下およびミトコンドリアRC複合体の不十分な合成によって分子的に特徴付けられる重篤な小児脳筋症をよく引き起こす(Hiranoら,2001)。いくつかの核遺伝子における変異が幼児MDSの原因として特定されており、TK2、DGUOK、POLG、POLG2、SCLA25A4、MPV17、RRM2B、SUCLA2、SUCLG1、TYMP、OPA1、およびC10orf2(PEO1)が含まれる。(Bourdonら,2007;Copeland,2008;Elpelegら,2005;Mandelら,2001;Naviaux およびNguyen 2004;Ostergaardら,2007;Saadaら,2003;Sarziら,2007;Spinazzolaら,2006)。さらに、これらの核遺伝子における変異は、mtDNA枯渇の有無にかかわらず、mtDNAの複数の欠失も引き起こす可能性がある(Behinら,2012;Garoneら,2012; Longleyら,2006;Nishinoら,1999;Paradasら,2012;Ronchiら,2012; Spelbrinkら,2001;Tyynismaaら,2009;Tyynismaaら,2012;Van Goethemら,2001)。

これらの遺伝子の1つはTK2であり、デオキシチミジン一リン酸(dTMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)を生じるためにピリミジンヌクレオシドチミジンおよびデオキシシチジン)のリン酸化に必要とされるミトコンドリア酵素である、チミジンキナーゼ(TK2)をコードする(Saadaら、2001)。TK2における変異は、mDNA複製および修復のための構成要素であるデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)の合成に必要とされる、ミトコンドリアヌクレオシドヌクレオチドサルベージ経路を損なう。

TK2欠損症は、重篤で壊滅的な筋症を有する、異なる4家族出身の4名の罹患した小児について、Saadaおよび同僚(Saadaら、2001)によって2001年に最初に報告された。事象を伴わない初期発育後に、6〜36ヶ月の患者らは、後に自発的活動喪失を伴う重度筋緊張低下である、高CK血症発症した。この疾患は急速に進行し、患者2名が3年で人工呼吸器を使用し、一方、他の患者2名は報告時までに既に死亡した。

最初の報告後に、さらに60名の患者が文献で報告されており、さらに少なくとも26名の患者が診断されているが報告されず(Alstonら,2013;Bartesaghiら,2010;Behinら,2012;Blakelyら,2008;Carrozzoら,2003;Chanprasertら,2013;Collinsら,2009;Galbiatiら,2006;Gotzら,2008;Leshinsky−Silverら,2008;Leskoら,2010;Mancusoら,2002;Mancusoら,2003;Martiら,2010;Oskouiら,2006;Paradasら,2012;Roosら,2014;Tuliniusら,2005;Tyynismaaら,2012;Vilaら,2003;Wangら,2005)、結果として患者90名中に、男性が53名、女性が37名だった。

最近診断された26名の患者は、次世代DNAシークエンシングによって特定された。新たに特定された症例のこの多さは、TK2欠損症が過小診断される障害であることを示唆する。

TK2欠損症は幅広い臨床的および分子遺伝学スペクトルを示し、大部分の患者が初期幼児期に壊滅的な臨床経過を表すが、一方で他の患者は数十年にわたる遅い進行性衰弱を有する。

ほとんどのMDSおよびミトコンドリア障害のような、TK2欠損症のための治療は、支持療法に限定されている。デオキシチミジン一リン酸(dTMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)の投与はTK2ノックイン変異体マウスおよびTK2欠損症を有する患者の両方の症状を改善したが(米国特許出願番号第15/082,207号、その全体が本明細書に組み込まれている)、TK2欠損症のための治療介入が依然として必要とされている。

さらに、MDSの他の形態および不均衡なヌクレオチドプールによって特徴付けられる他の疾患のための治療が必要とされている。例えば、mtDNAの枯渇または複数の欠失、あるいはこの両方を有するいくつかのメンデル遺伝病は、mtDNA複製の欠陥をもたらす不均衡なデオキシヌクレオチド三リン酸プールによって特徴付けられる。1つのこのような疾患であるDGUOK変異は、デオキシプリンヌクレオシドであるデオキシグアノシンおよびデオキシシチジンを通常はリン酸化してデオキシグアノシン一リン酸(dGMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)を生じる、ミトコンドリア内酵素デオキシグアノシンキナーゼを損なう。ミトコンドリアdNTPプールを妨害する他の核遺伝子には、TYMP、RRM2B、SUCLA2、SUCLG1およびMPV17が含まれる。dNTPプールの均衡回復する治療法は、これらの疾患を治療する上でも有用であるだろう。

概要

ヒト遺伝子疾患のための、具体的には不均衡なヌクレオチドプールによって特徴付けられるそれらの疾患、より具体的にはミトコンドリアDNA枯渇症候群、より具体的にはチミジンキナーゼ2(TK2)欠損のための薬理学的治療法の提供。薬理学的治療法は、少なくとも1種類のデオキシヌクレオシド、またはその混合物の投与を含む。TK2欠損の治療では、薬理学的治療法は、デオキシチミジン(dT)またはデオキシシチジン(dC)のいずれか、あるいはこれらの混合物の投与を含む。デオキシヌクレオシドのこの投与は、不均衡なヌクレオチドプールの他の障害に、特にミトコンドリアDNA枯渇症候群で認められる障害に適用可能である。

目的

本発明の方法およびこれらの使用方法を説明する上で専門家に付加的な手引きを提供する

効果

実績

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請求項1

それを必要とするヒト被験体におけるチミジンキナーゼ2(TK2)欠損症治療する方法において使用するための、デオキシシチジン(dC)であって、前記方法は、デオキシチミジン(dT)および前記デオキシシチジン(dC)の治療上効果的な量を投与することを含む、デオキシシチジン(dC)。

請求項2

それを必要とするヒト被験体におけるチミジンキナーゼ2(TK2)欠損症を治療する方法において使用するための、デオキシチミジン(dT)であって、前記方法は、デオキシシチジン(dC)および前記デオキシチミジン(dT)の治療上効果的な量を投与することを含む、デオキシチミジン(dT)。

請求項3

前記治療上効果的な量が、a)前記組成物中の各デオキシヌクレオシドの100mg/kg/日と1000mg/kg/日の間であるか、b)前記組成物中の各デオキシヌクレオシドの200mg/kg/日と800mg/kg/日の間であるか、またはc)前記組成物中の各デオキシヌクレオシドの250mg/kg/日と400mg/kg/日の間である、請求項1に記載のdCまたは請求項2に記載のdT。

請求項4

前記治療上効果的な量が、前記組成物中の各デオキシヌクレオシドの100mg/kg/日と400mg/kg/日の間である、請求項1に記載のdCまたは請求項2に記載のdT。

請求項5

前記治療上効果的な量が、前記組成物中の各デオキシヌクレオシドの250mg/kg/日と400mg/kg/日の間である、請求項1に記載のdCまたは請求項2に記載のdT。

請求項6

前記治療上効果的な量が、a)前記組成物中の全デオキシヌクレオシドの100mg/kg/日と1000mg/kg/日の間であるか、b)前記組成物中の全デオキシヌクレオシドの200mg/kg/日と800mg/kg/日の間であるか、またはc)前記組成物中の全デオキシヌクレオシドの250mg/kg/日と400mg/kg/日の間である、請求項1に記載のdCまたは請求項2に記載のdT。

請求項7

デオキシシチジン(dC)とデオキシチミジン(dT)の比は、50/50、5/95、10/90、15/85、20/80、25/75、30/70、35/65、40/60、45/55、55/45、60/40、65/35、70/30、75/25、80/20、85/15、90/10、または95/5である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のdCまたはdT。

請求項8

前記デオキシシチジン(dC)とデオキシチミジン(dT)の比は、50/50である、請求項7に記載のdCまたはdT。

請求項9

前記組成物が、1日に1回、1日に2回、1日に3回、1日に4回、1日に5回または1日に6回投与される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のdCまたはdT。

請求項10

前記組成物が、経口、髄腔内、経腸、または静脈内で投与される、請求項1〜9のいずれか1項に記載のdCまたはdT。

請求項11

前記組成物が、経口投与され、かつ前記組成物が、牛乳ヒト母乳乳児人工乳または水をさらに含む、請求項10に記載のdCまたはdT。

請求項12

前記方法は、前記被験体チミジンホスホリラーゼ阻害剤を投与することをさらに含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のdCまたはdT。

請求項13

前記チミジンホスホリラーゼの阻害剤が、チピラシルである、請求項12に記載のdCまたはdT。

請求項14

前記方法は、前記被験体にシチジンデアミナーゼの阻害剤を投与することをさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のdCまたはdT。

請求項15

前記シチジンデアミナーゼ阻害剤が、テトラヒドロウリジン(THU)である、請求項14に記載のdCまたはdT。

請求項16

前記被験体に投与される前記組成物の前記治療上効果的な量が、経時的に増加され、任意で前記被験体に投与される前記組成物の最初の治療上効果的な量が、組成物の約100mg/kg/日であり、かつ前記組成物の前記治療上効果的な量が、経時的に200mg/kg/日に、400mg/kg/日に、800mg/kg/日に、1000mg/kg/日にまで増加される、請求項1に記載のdCまたは請求項2に記載のdT。

請求項17

前記組成物が、医薬品として許容可能な担体を含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載のdCまたはdT。

請求項18

前記治療する方法は、前記組成物の前記投与後に前記被験体をモニタリングすることをさらに含み、a.筋の強度および制御を観察すること、b.身長と体重における差を観察すること、c.移動性を観察すること、およびd.前記組成物の投与後に観察(a)〜(c)のいずれかが増加する場合に前記被験体の症状における改善を決定すること、および前記組成物の投与後に観察(a)〜(c)のいずれかが同じであるか低下する場合に改善がないと決定することを含む、請求項1に記載のdCまたは請求項2に記載のdT。

請求項19

テップ(d)において改善がないという前記決定がされる場合、前記組成物の前記治療上効果的な量が増加される、請求項18に記載のdCまたはdT。

請求項20

前記治療する方法は、前記組成物の投与後に前記被験体を有害効果についてモニタリングすることをさらに含み、ここで有害効果が認められる場合、前記組成物の前記治療上効果的な量が低減される、請求項1に記載のdCまたは請求項2に記載のdT。

請求項21

前記組成物の前記治療上効果的な量が低減された後に前記被験体を前記認められた有害効果についてモニタリングすることをさらに含み、ここで前記有害効果がもはや認められない場合、前記組成物の前記治療上効果的な量が増加される、請求項20に記載のdCまたはdT。

請求項22

有害効果が、胃腸不耐性である、請求項20に記載のdCまたはdT。

請求項23

前記有害効果が、下痢および腹部膨満からなる群から選択される、請求項20に記載のdCまたはdT。

技術分野

0001

政府支援
本発明はNIHによって認定されたHD080642に基づく政府支援によって実施された。政府は本発明に特定の権利を有する。

0002

関連出願の相互参照
本出願は2015年6月17日出願、米国特許仮出願第62/180,194号の優先権を主張し、参考として本明細書に組み込まれる。

0003

発明の分野
本発明は全般的にはヒト遺伝子疾患、具体的にはミトコンドリアDNA枯渇症候群などの不均衡ヌクレオチドプールによって特徴付けられる疾患、より具体的にはチミジンキナーゼ2(TK2)欠損症のための薬理学的治療法に関する。薬理学的治療法は、少なくとも1種類のデオキシヌクレオシド、またはこの混合物投与を含む。TK2欠損症の治療では、薬理学的治療法はデオキシチミジン(dT)またはデオキシシチジン(dC)のいずれか、あるいはこれらの混合物の投与を含む。1種類以上のデオキシヌクレオシドのこの投与は、不均衡なヌクレオシドプールの他の障害、特にミトコンドリアDNA枯渇症候群で認められる障害に適用可能である。

背景技術

0004

ミトコンドリア病は、電子エネルギーアデノシン三リン酸ATP)に転換する生化学的経路である、ミトコンドリア呼吸鎖(RC)および酸化的リン酸化欠陥に起因する臨床的異質性疾患である。この呼吸鎖は、電子を移してミトコンドリア内膜を横切るプロトン勾配を生じる4種の多サブユニット酵素複合体I〜IV)からなり、複合体Vを通るプロトン流がATP合成を駆動する(DiMauroおよびSchon,2003;DiMauroおよびHirano,2005)。補酵素Q10(CoQ10)は、複合体IおよびIIから複合体IIIに電子を動かす必須分子である。呼吸鎖は2つのゲノムであるミトコンドリアDNA(mtDNA)および核DNA(nDNA)に制御される利点において、真核動物、例えば哺乳動物細胞独特である。結果として、いずれかのゲノムにおける変異はミトコンドリア病の原因となり得る。ほとんどのミトコンドリア病は複数の体器官に影響を及ぼし、小児または若年者において一般的に致命的である。ミトコンドリア病に関して証明された有効な治療はなく、CoQ10およびそのアナログの投与のような支持療法のみが呼吸鎖活性を高めて、機能障害的な呼吸鎖酵素の毒性副産物である活性酸素(ROS)を解毒する。

0005

ミトコンドリアDNA枯渇症候群(MDS)はミトコンドリア病の下位群であり、組織におけるミトコンドリアDNA(mtDNA)コピー数の低下およびミトコンドリアRC複合体の不十分な合成によって分子的に特徴付けられる重篤な小児脳筋症をよく引き起こす(Hiranoら,2001)。いくつかの核遺伝子における変異が幼児MDSの原因として特定されており、TK2、DGUOK、POLG、POLG2、SCLA25A4、MPV17、RRM2B、SUCLA2、SUCLG1、TYMP、OPA1、およびC10orf2(PEO1)が含まれる。(Bourdonら,2007;Copeland,2008;Elpelegら,2005;Mandelら,2001;Naviaux およびNguyen 2004;Ostergaardら,2007;Saadaら,2003;Sarziら,2007;Spinazzolaら,2006)。さらに、これらの核遺伝子における変異は、mtDNA枯渇の有無にかかわらず、mtDNAの複数の欠失も引き起こす可能性がある(Behinら,2012;Garoneら,2012; Longleyら,2006;Nishinoら,1999;Paradasら,2012;Ronchiら,2012; Spelbrinkら,2001;Tyynismaaら,2009;Tyynismaaら,2012;Van Goethemら,2001)。

0006

これらの遺伝子の1つはTK2であり、デオキシチミジン一リン酸(dTMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)を生じるためにピリミジンヌクレオシドチミジンおよびデオキシシチジン)のリン酸化に必要とされるミトコンドリア酵素である、チミジンキナーゼ(TK2)をコードする(Saadaら、2001)。TK2における変異は、mDNA複製および修復のための構成要素であるデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)の合成に必要とされる、ミトコンドリアヌクレオシド/ヌクレオチドサルベージ経路を損なう。

0007

TK2欠損症は、重篤で壊滅的な筋症を有する、異なる4家族出身の4名の罹患した小児について、Saadaおよび同僚(Saadaら、2001)によって2001年に最初に報告された。事象を伴わない初期発育後に、6〜36ヶ月の患者らは、後に自発的活動喪失を伴う重度筋緊張低下である、高CK血症発症した。この疾患は急速に進行し、患者2名が3年で人工呼吸器を使用し、一方、他の患者2名は報告時までに既に死亡した。

0008

最初の報告後に、さらに60名の患者が文献で報告されており、さらに少なくとも26名の患者が診断されているが報告されず(Alstonら,2013;Bartesaghiら,2010;Behinら,2012;Blakelyら,2008;Carrozzoら,2003;Chanprasertら,2013;Collinsら,2009;Galbiatiら,2006;Gotzら,2008;Leshinsky−Silverら,2008;Leskoら,2010;Mancusoら,2002;Mancusoら,2003;Martiら,2010;Oskouiら,2006;Paradasら,2012;Roosら,2014;Tuliniusら,2005;Tyynismaaら,2012;Vilaら,2003;Wangら,2005)、結果として患者90名中に、男性が53名、女性が37名だった。

0009

最近診断された26名の患者は、次世代DNAシークエンシングによって特定された。新たに特定された症例のこの多さは、TK2欠損症が過小診断される障害であることを示唆する。

0010

TK2欠損症は幅広い臨床的および分子遺伝学スペクトルを示し、大部分の患者が初期幼児期に壊滅的な臨床経過を表すが、一方で他の患者は数十年にわたる遅い進行性衰弱を有する。

0011

ほとんどのMDSおよびミトコンドリア障害のような、TK2欠損症のための治療は、支持療法に限定されている。デオキシチミジン一リン酸(dTMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)の投与はTK2ノックイン変異体マウスおよびTK2欠損症を有する患者の両方の症状を改善したが(米国特許出願番号第15/082,207号、その全体が本明細書に組み込まれている)、TK2欠損症のための治療介入が依然として必要とされている。

0012

さらに、MDSの他の形態および不均衡なヌクレオチドプールによって特徴付けられる他の疾患のための治療が必要とされている。例えば、mtDNAの枯渇または複数の欠失、あるいはこの両方を有するいくつかのメンデル遺伝病は、mtDNA複製の欠陥をもたらす不均衡なデオキシヌクレオチド三リン酸プールによって特徴付けられる。1つのこのような疾患であるDGUOK変異は、デオキシプリンヌクレオシドであるデオキシグアノシンおよびデオキシシチジンを通常はリン酸化してデオキシグアノシン一リン酸(dGMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)を生じる、ミトコンドリア内酵素デオキシグアノシンキナーゼを損なう。ミトコンドリアdNTPプールを妨害する他の核遺伝子には、TYMP、RRM2B、SUCLA2、SUCLG1およびMPV17が含まれる。dNTPプールの均衡回復する治療法は、これらの疾患を治療する上でも有用であるだろう。

0013

特定の実施形態では、本発明は不均衡なヌクレチドプールによって特徴付けられる疾患または障害を治療する方法に関し、この方法を必要とする被験体に1種類以上のデオキシヌクレオシドを含む組成物の治療上効果的な量を投与することを含む。

0014

本発明の方法によって治療され得る、不均衡なヌクレチドプールによって特徴付けられる疾患または障害には、限定されないが、遺伝子TK2、DGUOK、TYMP、RRM2B、SUCLA2、SUCLG1、およびMPV17における変異を特徴とするものが含まれる。

0015

好ましい実施形態では、障害はミトコンドリアDNA枯渇症候群(MDS)である。より好ましい実施形態では、MDSは、TK2における変異を特徴とする筋障害型、SUCLA2における変異を特徴とする脳筋症型、TYMPにおける変異を特徴とする神経胃腸脳症型、ならびにDGUOK、POLG、およびMPV17における変異を特徴とする肝障害型の障害を含む。最も好ましい実施形態では、障害はTK2遺伝子における変異を特徴とするチミジンキナーゼ2欠損症である。

0016

すべてのミトコンドリアDNA枯渇症候群は、デオキシヌクレオシドを投与することを含む本発明の方法によって治療され得る。本発明の方法によって治療され得るMDSの例は、限定されないが、デオキシグアノシンキナーゼ(dGK)をコードするDGUOK遺伝子、リボヌクレオチドレダクターゼ(RNR)のp53誘発性小サブユニットであるp53R2をコードするRRM2B遺伝子、およびチミジンホスホリラーゼTP)をコードするTYMP遺伝子における欠損を含む。

0017

好ましい実施形態では、デオキシヌクレオシドはデオキシチミジン(dT)またはデオキシシチジン(dC)のいずれか、あるいはこれらの混合物である。デオキシアデノシン(dA)およびデオキシグアノシン(dG)もまた、単独でまたは共に、本発明の方法で使用できる。1種類のデオキシヌクレオシド(すなわち、dT、dC、dA、またはdG)および4種類のデオキシヌクレオシドのいずれかの2種類以上の混合物を、本発明の方法で使用できる。

0018

デオキシヌクレオシドの好ましい投与量は、約100〜約1,000mg/kg/日、より好ましくは約300〜約800mg/kg/日、最も好ましくは約250〜約600mg/kg/日である。本組成物が単一のデオキシヌクレオシドを含む場合、このとき当該投与量は単一デオキシヌクレオシドのものである。本組成物が2種類以上のデオキシヌクレオシドを含む場合、当該投与量は組成物中の各デオキシヌクレオシドのもの、あるいは全ヌクレオシドのものであってよい。

0019

デオキシヌクレオシドの投与は、好ましくは規則的な間隔で、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、1日6回までであってよい。

0020

投与の好ましい方法は、経口、髄腔内、静脈内、および経腸である。

0021

デオキシヌクレオシドの投与は、不均衡なヌクレオチドプールによって特徴付けられる障害、例えばMDS、が疑われるとすぐに開始すべきであり、かつ患者の一生を通して継続するべきである。TK2欠損症を含むこのような障害の診断のための検査は従来技術で知られている。

0022

本発明を説明する目的のため、本発明の特定の実施形態を図で示す。しかし、本発明は図で示される実施形態のそのままの装置および手段に限定されない。

図面の簡単な説明

0023

出生4日後からデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)の260mg/kg/日または520mg/kg/日で処置した野生型(Tk2+/+およびTk2+/−)、およびTk2−/−マウス成長曲線を示す。各記号は各時点における体重の平均を示す。各群のNを図に示す。
生後4日に、Tk2−/−ミルク対Tk2−/− 200mg/kg/日 dCMP+dTMP,p=0.0013;Tk2−/−ミルク対Tk2−/− 260mg/kg/日 dC+dT,p=0.0006;Tk2−/−ミルク対Tk2−/− 520mg/kg/日 dC+dT,p<0.0001;Tk2−/− 260mg/kg/日 dC+dT対Tk2−/− 520mg/kg/日 dC+dT,p=0.0009で処理した野生型(Tk2+/+)およびTk2−/−マウスの生存曲線を示す。各群のNを図に示す。p値はマンテルコックス検定によって確定した。
出生後13日齢(上図)および29日齢(下図)に、未処置のあるいは200mg/kg/日のdCMPおよびdAMP、あるいは260mg/kg/日または520mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)で処置した野生型(Tk2+/+)、およびTk2−/−マウスの脳および肝臓組織から分離したミトコンドリア中のdNTPの相対的な比率グラフである。
出生後13日齢および29日齢に、未処置のあるいは260mg/kg/日または520mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)で処置した、Tk2−/−マウスと比べた野生型Tk2マウス(Tk2+/+)(左側のバー)での脳、肝臓小腸、および筋肉中のmtDNA/nDNA比を表すグラフである。データはTk2+に対するmtDNAコピーの割合の平均±標準偏差(SD)として示す。p値はマン−ホイットニー検定によって評価した。(*p<0.05,**p<0.01,***p<0.001,****p<0.0001)。
未処置の野生型(Tk2+/+)マウス、260mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)で処置した野生型(Tk2+/+)マウス、260mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)で処置したTk2−/−マウス、ならびに200mg/kg/日のdCMPおよびdTMPで処置したTk2−/−マウスの、処置後30分における血漿中dTおよびウラシルを測定するHPLCの結果を表すグラフである。データを平均±SDで示す。
出生後13日に400mg/kg/日のdCMPおよびdTMPならびにTHU、出生後13および29日に260mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)、または出生後29日に520mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)で処置したTk2−/−マウスにおける呼吸鎖酵素活性の量のグラフである。データは、各処置についてタンパク質量に基準化しTK2+と比較した、Tk2−/−マウス組織中のRCE活性の割合として示す。p値はマン−ホイットニー検定によって確定した。*p<0.05。
出生後29日に、260mg/kg/日または520mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)で処置した野生型マウス、ならびに260mg/kg/日または520mg/kg/日のデオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)で処置したTk2−/−マウスにおける呼吸鎖タンパク質のイムノブロッティングである。
複合体IIに対して基準化したRCE量を、Tk2+/+マウスにおけるRCE量の割合として示すグラフである。p値はマン−ホイットニー検定によって評価した。

実施例

0024

略語:CS=クエン酸シンターゼCINADHデヒドロゲナーゼ、CII=コハク酸デヒドロゲナーゼ、CIII=シトクロムcレダクターゼ、CIV=シトクロムcオキシダーゼ(COX)、CI+III=NADH−シトクロムcレダクターゼ、CII+III=コハク酸デヒドロゲナーゼ−シトクロムcレダクターゼ。

0025

本発明の詳細な説明
本発明は、TK2欠損症を含むミトコンドリアDNA枯渇症候群がデオキシヌクレオシドによって治療され得るという驚くべき発見に基づいている。本明細書における結果によって示されるように、デオキシヌクレオシドの投与は、TK2欠損症のマウスモデルおよびTK2欠損症を有するヒト患者の両方における症状を大きく改善した。

0026

定義
本明細書で使用される用語は、本発明の文脈内および各用語が使用される特定の文脈内で、従来技術におけるこれらの通常の意味を一般的に有する。特定の用語が下記、または本明細書の他の箇所で記載され、本発明の方法およびこれらの使用方法を説明する上で専門家に付加的な手引きを提供する。さらに、同じことを1つの方法を超えて示すことができると認識される。従って、代替言語および同義語が本明細書で議論される用語のいずれか1つ以上のために使用され得、用語が本明細書で詳細または議論されるかどうか提起されることは特別に重要ではない。特定の用語の同義語が示される。1つ以上の同義語の詳述は、他の同義語の使用を除外しない。本明細書のいずれの箇所における例の使用は、本明細書で議論されるいずれかの用語の例を含め、説明だけのものであり、本発明の範囲および意味、あるいはいずれかの例示された用語を決して制限しない。同様に、本発明はその好ましい実施形態に限定されない。

0027

本出願で使用される用語「被験体」は哺乳動物を意味する。哺乳動物は、イヌネコげっ歯類ウシウマブタヒツジ、および霊長類を含む。このため本発明は、例えば愛玩動物家畜動物動物園における実験動物、および野生動物を治療するための、獣医学において使用できる。本発明はヒト医療適用が特に望ましい。

0028

本出願で使用される用語「患者」はヒト被験体を意味する。本発明のいくつかの実施形態では、「患者」は、不均衡なヌクレオチドプール、ミトコンドリア病、ミトコンドリアDNA枯渇症候群、またはTK2欠損によって特徴付けられる疾患または障害を有することが分かっている、または疑われる。

0029

本明細書で使用されるフレーズ「治療上効果的な量」は、被験体における臨床的に重大な症状に改善をもたらす、あるいは疾患または障害と関連する1つ以上の症状を遅延するまたは最小化するまたは軽減する、あるいは被験体における生理機能に所望の効果的な変化をもたらすのに十分な量を意味する。

0030

用語「治療する」、「治療」などは、疾患または障害の症状の少なくとも1つを緩徐、軽減、改善、または緩和する、あるいは疾患または障害をその発症後に回復する手段を指す。

0031

用語「予防する」、「予防」などは、疾患または障害を発症から防ぐ、疾患または障害の範囲を最小限にする、あるいは進行の経過を遅らせるために、顕在的な疾患または障害の発症の前に作用することを指す。

0032

用語「これを必要とする」は、不均衡なヌクレオチドプール、ミトコンドリア病、ミトコンドリアDNA枯渇症候群、またはTK2欠損によって特徴付けられる疾患または障害を有することが分かっているまたは疑われる、あるいは有するリスクがある、被験体である。

0033

本明細書で使用される用語「薬剤」は、効果を生じるまたは生じることができる物質を意味し、限定されないが、薬品医薬品、生物製剤小有機分子、抗体、核酸ペプチド、およびタンパク質を含む。

0034

本明細書で使用される用語「デオキシヌクレオシド」は、デオキシチミジンまたはdT、デオキシシチジンまたはdC、デオキシアデノシンまたはdA、およびデオキシグアノシンまたはdGを意味する。それぞれの全長名および一般的略名は交換可能に使用される。このようなデオキシヌクレオシドはまた、デオキシヌクレオシドの生理学的な機能性誘導体を含む。

0035

本発明で使用されるとき、用語「生理学的な機能性誘導体」は、インビボで変換されてデオキシヌクレオシドを生じる化合物(例えば、薬剤前駆体)を指す。変換は、例えば血液中での加水分解のような、様々なメカニズム(例えば、代謝的または化学的過程による)によって生じ得る。プロドラッグはこのような誘導体であり、プロドラッグの使用の議論はT.HiguchiおよびW.Stella,“Pro−drugs as Novel Delivery Systems(新規送達ステムとしてのプロドラッグ),”Vol.14 of the A.C.S.Symposium Seriesによって、そしてBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987で示される。

0036

本明細書で使用されるとき、「有害効果」は、薬剤の投与の投与によって生じる望ましくない反応である。ほとんどの場合、デオキシヌクレオシドの投与は有害効果を生じなかった。最も予測される有害効果は、わずかな胃腸不耐性であろう。

0037

用語「約」または「おおよそ」は、従来技術における通常技術の1つによって測定される特定の値に関する許容可能な誤差範囲内を意味し、これは、値がどのように計測または測定されたか、すなわち、測定系の限度、すなわち、医薬製剤のような特定の目的のために要求される精度の程度、に部分的に依存するであろう。例えば、「約」は、従来技術の実施について、1以内の標準偏差または1を超える標準偏差を意味し得る。あるいは、「約」は、所定の値の20%まで、好ましくは10%まで、より好ましくは5%まで、より好ましくはさらに1%までの範囲を意味し得る。あるいは、特に生物学的な系または過程に関して、本用語は、値の倍数オーダー以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内を意味し得る。特定の値が本出願および請求項において説明される場合、他に記載がない限り、特定の値に関する許容誤差範囲内を意味する用語「約」が想定される。

0038

ミトコンドリアDNA枯渇症候群の治療のためのデオキシヌクレオシドの投与
ミトコンドリアDNA(mtDNA)枯渇症候群(MDS)は、影響を受けた組織におけるmtDNAコピー数の低下によって特徴付けられるいくつかの重篤な常染色体疾患を含む。MDS原因核遺伝子のほとんどは、mtDNA複製機構に属する、またはデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTP)代謝に含まれるタンパク質をコードする。

0039

MDSの1つの型はチミジンキナーゼ欠損またはTK2である。核遺伝子であるTK2によってコードされるTK2はミトコンドリアマトリックスタンパク質であり、チミジンおよびデオキシシチジンヌクレオシドをリン酸化してデオキシチミジン一リン酸(dTMP)およびデオキシシチジン一リン酸(dCMP)を生じ、これらが次にミトコンドリアDNA合成に必要とされるデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)に変換される。背景セクションで考察したように、常染色体劣性TK2変異は、幼児および小児におけるミトコンドリアDNA(mtDNA)の重篤な枯渇を伴う壊滅的な神経筋衰弱、ならびに成人におけるmtDNA複数欠失を伴う進行性外眼筋まひを引き起こす。多くの患者は歩行できず、ある種のタイプの人工呼吸器および栄養チューブを必要とする。中枢神経系はこれらの障害に可変的に関連し、発作、脳症、認知機能障害、および聴力損失を含む症状を伴う。患者の7%未満が42年を超えて生存する。

0040

このように診断された患者の臨床的および分子遺伝学的所見に基づき、3つの疾患症状:i)重篤なmtDNA枯渇および早期死亡を伴う、生後1年で衰弱の発症を有する生後幼児期発症筋症(≦1歳)、ii)重篤なmtDNA枯渇を有する小児期発症筋症(>1〜11歳)、iii)mtDNA複数欠失、mtDNAコピー数低下、またはこの両方と関連する、青年期または成人期における慢性進行性外眼筋まひをしばしば有し、発症時の中度衰弱および歩行不能に至る緩慢な進行、呼吸不全、または両方を有する後期発症筋症(≧12歳)、が特定された。全体的にはGaroneら(2016)の近刊を参照されたい。

0041

TK2欠損症の病因および試験療法について、患者由来の培養した線維芽細胞を用いて試験する試みは成功しておらず、これは複製細胞がmtDNA枯渇を示せなかったためである。これに対し、ホモ接合Tk2 H126Nノックイン変異体(Tk2−/−)マウスモデルは、TK2変異によって生じるヒト幼児脳筋症と著しく類似した表現型を示し、表現型は歩行機能低下、不安定な歩行、粗大振戦、発育遅滞の10日齢での発症、および14〜16日齢での早期死に急速に進行するミトコンドリアDNA(mtDNA)の枯渇を特徴とし、これはヒト幼児発症疾患と類似した時間間隔である(Akmanら,2008;Doradoら,2011)。

0042

Tk2ノックインマウスを用いた本明細書で示される試験は、経口によるdC/dTの投与がTK2欠損症の臨床症状の発症を遅延させ、かつマウスの生存を2〜3倍延長したことを示した(例2)。

0043

追加実験は組織特異的効果を示した。ミトコンドリア抽出物中のdNTPプール量の測定は、dCTPが脳で回復し、dTTPが肝臓で回復したことを示した(例3)。mtDNA枯渇の測定は、dCMP+dTMPおよびdC+dT療法がともに肝臓、筋肉および組織中のmtDNAコピー数を回復したことを示した(例4)。血液脳関門の形成が脳における治療の生物学的利用能を損ない得ることが以前に推測された。しかしながらHPLC測定は、これらの化合物の触媒生成物がヌクレオチド一リン酸およびデオキシヌクレオシドの両治療後に高い濃度で認められたことを示し、これらが血液脳関門を通過できることを示唆した。mtDNA枯渇の測定は小腸におけるmtDNAコピー数の完全な回復も示した。

0044

したがって、Tk2欠損症のマウスモデルを用いた本明細書で示される実験は、デオキシヌクレオシドの投与がこの疾患の治療に有効で安全であることを示す。さらに例5で示すように、dTおよびdCの投与は患者におけるTK2欠損症の症状を大きく改善した。

0045

このため本発明は、この方法を必要とする患者への少なくとも1種類のデオキシヌクレオシドの投与を含む。1つの実施形態では、本発明は少なくとも1種類のデオキシピリミジンの投与を含む。さらなる実施形態では、デオキシピリミジンはdC、dTおよびこれらの混合物から選択される。さらに別の実施形態では、本発明は少なくとも1種類のデオキシプリンの投与を含む。さらなら実施形態では、デオキシプリンはdA、dG、およびこれらの混合物から選択される。

0046

デオキシヌクレオシドの投与から恩恵を受けるであろう患者は、TK2欠損症と診断された患者であると考えられる。これらの患者では、少なくとも1種類のデオキシピリミジン、dCまたはdT、あるいはこれらの混合物が投与される。

0047

dGMPおよびdAMPの欠如とDGUOKにおける常染色体劣性変異に起因するデオキシグアノシンキナーゼ(dGK)の同時の欠損は、早期小児発症の肝脳疾患として一般的に現れるmtDNA枯渇を引き起こす(Mandelら,2001)。これらの患者は、少なくとも1種類のデオキシプリン、dGまたはdA、あるいはこれらの混合物の投与から恩恵を受けるであろう。

0048

MDSの他の型ならびに不均衡なヌクレオチドプールと関連する他の障害は、特定のデオキシヌクレオシド、すなわち、dA、dG、dC、またはdT、あるいはこれらの混合物の投与によって治療され得る。これらの障害には、限定されないが、RRM2B(リボヌクレオチドレダクターゼ(RNR)のp53誘発性小サブユニットであるp53R2をコードする)と関連する欠如、およびミトコンドリア神経性胃腸管系脳筋症(MNGIE)を生じるTYMP(チミジンホスホリラーゼ(TP)をコードする)の変異が含まれる。ミトコンドリアdNTPプールを崩壊させるさらなる核遺伝子には、限定されないが、SUCLA2、SUCLG1およびMPV17が含まれる。これらの遺伝子と関連する障害も1種類以上のデオキシヌクレオシドの投与によって治療され得る。

0049

さらに、MDSの他の型および他の障害のメカニズムが明らかになると、治療に適したデオキシヌクレオシドが習熟した専門家によって決定され得る。

0050

全身筋緊張低下、近位筋衰弱、過去に獲得した運動技術の喪失、少食、および呼吸困難によって特徴付けられる進行性筋疾患の最も典型的な症状を含むTK2欠損症に関する上に記載の表現型を示す患者は、確定的に疾患を診断するために検査され得る。

0051

臨床症状によってmtDNA枯渇症候群が強く疑われる場合、mtDNA枯渇症候群を引き起こすことが知られている遺伝子パネルを用いた分子遺伝学子検査が実施されるべきである(Champrasertら,2012)。TK2遺伝子は、そこでの変異がTK2関連ミトコンドリアDNA枯渇症候群を引き起こすことが知られている唯一の遺伝子である。この検査は、配列変異体および欠失/複製に関するTK2の全コード領域およびエクソンイントロン接合領域の配列分析を含み得る。配列分析で複合のヘテロ接合性またはホモ接合性欠失変異が特定される場合、TK2欠損症の診断が確証され、したがって、被験体はデオキシヌクレオシド療法の恩恵を受けるであろう。配列分析によって2つの複合のヘテロ接合性またはホモ接合性欠失変異が特定されない場合、TK2欠損症診断を判断および/または確証するために欠失/複製分析が考慮されるべきである。

0052

TK2欠損症診断を判断および/または確証するためのさらなる試験は、血清クレアチンキナーゼ(CK)濃度試験、筋電図検査骨格筋組織病理学検査、ミトコンドリアDNA(mtDNA)含量(コピー数)、および骨格筋における電子伝達系ETC)活性を含み得る。下記の1つ以上がこれらの検査で認められる場合、TK2欠損症が判断および/または確証される。健常対照と比べて高いCK濃度は、TK2欠損症を示し得る。骨格筋バイオプシーを行い、骨格筋におけるmtDNA含量分析を実施する。骨格筋バイオプシーが線維サイズの顕著な相違不定筋形質空胞、不定に増加した結合組織、および不規則な赤色線維、ならびにコハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)活性の増加およびシトクロムcオキシダーゼ(COX)活性の低下〜喪失を示し、かつmtDNAコピー数が著しく低下(年齢および組織の一致した健常対照の通常20%未満)している場合、TK2欠損症の診断が判断および/または確証され得る(Chanprasertら,2012)。

0053

さらに、TK2欠損症は常染色体劣性形式で受け継がれる。したがって、罹患した患者の兄弟は、疾患を診断するために出生後できるだけ速く試験され得る。

0054

これらの例のすべてにおいて、デオキシヌクレオシド療法は、TK2欠損症の診断後できるだけ速く開始されるべきである。

0055

医薬組成物投与方法、および用量
本発明はデオキシヌクレオシドの投与、より具体的には1種類以上のデオキシヌクレオシドの投与を包含する。

0056

投与の最も好ましい方法は、経口、髄腔内および静脈内を含む非経口である。デオキシヌクレオシドは選択される投与に適した剤形でなければならない。

0057

デオキシヌクレオシドは液体(水、乳児人工乳、または牛乳など)中に容易に溶解するが、遊離酸型は液体中に容易に溶解しない。

0058

投与のために1種類以上のデオキシヌクレオシドを含むこのような医薬組成物は、治療上効果的な量のデオキシヌクレオシドおよび医薬品として許容可能な担体を含む。フレーズ「医薬品として許容可能な」は、生理学的に耐容性であり、かつヒトに投与されたときに異常亢進めまいなどのようなアレルギー性の反応または同様な不都合な反応を一般的に生じず、連邦政府または州政府の規制当局によって承認されている、あるいは動物、より特定的にはヒトで使用することが米国薬局方または他の一般的に認められている薬局方に記載されている、分子実体および組成物を指す。「担体」は、治療剤一緒に投与される希釈剤補助剤添加剤、または媒体を指す。このような医薬品用担体は、水中の生理食塩水、およびピーナツオイルダイズオイルミネラルオイルゴマ油などの、石油、動物、植物、または合成由来のものを含む、オイルなどの、無菌液体であってよい。生理食塩水は、医薬組成物が静脈内投与される場合に好ましい担体である。生理食塩水ならびに水性デキストランおよびグリセロール溶液もまた液体担体として、特に注射溶液用に、使用できる。適切な医薬添加剤は、デンプングルコースラクトーススクロースゼラチンマルト、コメ、コムギ石灰シリカゲルステアリン酸ナトリウムモノステアリン酸グリセロールタルク塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどを含む。必要に応じて、組成物は少量の湿潤剤または乳化剤、あるはpH調整剤を含んでもよい。

0059

経口投与は投与の好ましい方法である。デオキシヌクレオシドは、限定されないが、牛乳およびヒト母乳の両ミルク、乳児用人工乳、ならびに水を含む、患者が摂取する液体のあらゆる形態に添加されてよい。

0060

さらに、経口投与に適応される医薬組成物は、カプセル錠剤粉末顆粒、溶液、シロップ、懸濁液(非水性のまたは水性の液体)、またはエマルションであり得る。錠剤またはハードゼラチンカプセルは、ラクトース、デンプンまたはその誘導体、ステアリン酸マグネシウムサッカリンナトリウムセルロース炭酸マグネシウムステアリン酸、あるいはこれらの塩を含み得る。ソフトゼラチンカプセルは、植物オイルワックス脂肪半固体または液体のポリオールを含み得る。溶液およびシロップは、水、ポリオール、および糖を含み得る。経口投与が意図される有効成分は、胃腸管中で有効成分の分解および/または吸収を遅らせる物質でコーティングまたはそれと混合され得る。このため、持続放出は何時間かにわたって達成され得、必要に応じて、有効成分は胃内での分解から守られる。経口投与用の医薬組成物は、特定のpHまたは酵素条件によって特定の胃腸部位で有効成分の放出を促進するように製剤化され得る。

0061

血液脳関門を通過するデオキシヌクレオシドのあらゆる問題を克服するために、髄腔内投与はさらに好ましい投与形態である(Galbiatiら,2006、Gotzら,2008)。髄腔内投与は、脊柱管中への、より具体的には脳脊髄液に到達するようにクモ膜下空間への薬剤の注入を含む。この方法は脊髄麻酔化学療法、および鎮痛剤投与で一般的に使用される。髄腔内投与は、脊椎穿刺ボーラスまたは注入)またはポートカテーテルシステムによって実施できる。カテーテルは最も一般的には腰椎薄膜間に挿入され、その先端は所望レベル(一般的にはL3〜L4)まで包膜に向かって通される。髄腔内製剤は最も一般的には水、および媒体として生理食塩水を使用するが、EDTAおよび脂質もまた使用されている。

0062

さらに好ましい投与形態は、静脈内投与を含む非経口である。静脈内投与を含む非経口投与に適応される医薬組成物は、水性および非水性の無菌注射用溶液または懸濁液を含み、これは抗酸化剤緩衝剤静菌剤、および組成物を被験体の血液とほとんど等張にする溶質を含み得る。このような組成物中に存在し得る他の成分は、水、アルコール、ポリオール、グリセリン、および植物オイルを含む。非経口投与に適応される組成物は、密封したアンプルおよびバイアルなどの、単位用量または複数用量容器中に存在してよく、かつ使用直前に無菌担体の添加のみを必要とするフリーズドライされた(凍結乾燥された)状態で保存され得る。即時の注射用溶液および懸濁液は、無菌の粉末、顆粒、および錠剤から調製され得る。本発明の非経口投与剤形を提供するために使用できる適切な媒体は、従来技術の当業者に良く知られている。例として、注射用水USP;塩化ナトリウム注射液リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロースと塩化ナトリウム注射液、および乳酸リンゲル液などの水性媒体エチルアルコールポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールなどの水混和性媒体;ならびにコーンオイル、メンミオイルピーナッツオイル、セサミオイルオレイン酸エチルミリスチン酸イソプロピル、および安息香酸ベンジルなどの非水性媒体を含む。

0063

さらに、患者によってはデオキシヌクレオシド治療が開始される時点までに経腸栄養を受けていることがあるため、dNは胃瘻供給管または他の経腸栄養手段によって投与され得る。

0064

投与のさらなる方法は、被験体への鼻腔下、、口内、または結腸のような、粘膜の;あるいは経皮投与が含まれる。

0065

鼻腔および投与に適応される医薬組成物は、粉末などの固体担体を含み得、鼻腔を通した迅速吸入によって投与できる。鼻腔投与用組成物は、スプレーまたは液滴などの、液体担体を含み得る。これに代えて、肺に直接的に通る吸入が、深部吸入またはマウスピースを通す導入によって達成され得る。これらの組成物は有効成分の水性またはオイル溶液を含み得る。吸入用組成物は、限定されないが、加圧エアゾール、噴霧吸入器または注入器を含む特定の適応されたデバイス中で供給され得、これは有効成分の所定投与量を与えるように構成され得る。

0066

結腸投与に適応される医薬組成物は、坐薬または浣腸として供給され得る。膣投与に適応される医薬組成物は、ペッサリータンポンクリームジェルペーストフォームまたはスプレー製剤として供給され得る。

0067

経皮投与に適応される医薬組成物は、長期間にわたってレシピエント表皮と密接に接触し続けるように意図された個別パッチとして、供給され得る。

0068

デオキシヌクレオシド療法は、デオキシチミジン(dT)、デオキシシチジン(dC)、デオキシアデノシン(dA)、およびデオキシグアノシン(dG)からなる群から選択される1種類以上のデオキシヌクレオシドの投与を含む。

0069

習熟した専門家は、欠損症に基づいてどのデオキシヌクレオシドが有効か決定できる。デオキシヌクレオシドの混合物を投与すべきかどうか、そしてどのような比率であるべきか決定することも専門家の従来技術の範囲内である。2種類のデオキシヌクレオシドが投与される場合、それらは各デオキシヌクレオシドの、例えばdCおよびdTの、50/50比であってよく、あるいは約5/95、10/90、15/85、20/80、25/75、30/70、35/65、40/60、45/55、55/45、60/40、65/35、70/30、75/25、80/20、85/15、90/10、および95/5の比であってよい。

0070

例として、TK2欠損症のためにdTおよびdCが等量の混合物で投与される。

0071

治療上効果的な用量の選択は、いくつかの要因を考慮して技術習熟者によって決定され、それは従来の通常技術の1つとして知られている。このような要因は、デオキシヌクレオシドの特定の形態、ならびに生物学的利用能、代謝、および半減期などのその薬理動態学パラメータを含み、それらは医薬化合物の規制承認を得る上で一般的に使用される通常の開発手順の際に確立されているであろう。用量を考慮する際のさらなる要因は、治療すべき症状または疾患あるいは正常な個体で達成されるべき効果、患者の体重、投与経路、投与が急性的または慢性的かどうか、併用する薬剤、ならびに投与される医薬品の効能への影響が良く知られている他の要因を含む。このため、正確な用量は従来技術の当業者の判断、および各患者の環境に従って、ならびに標準的な臨床技術に従って決定されるべきである。

0072

好ましい用量は、約100〜約1,000mg/kg/日の範囲である。さらに好ましい用量は、約200〜約800mg/kg/日の範囲である。さらに好ましい用量は、約250〜約400mg/kg/日の範囲である。これらの投与量は、個別デオキシヌクレオシドのもの、または1種類より多いデオキシヌクレオシド、例えばdTおよびdCの混合物を有する組成物のものである。例えば、用量は、400mg/kg/日のdTを単独で含んでよい。さらなる例では、用量は200mg/kg/日のdTおよび200mg/kg/日のdCの混合物を含んでよい。さらなる例では、用量は、400mg/kg/日のdTとdCの混合物を含んでよい。

0073

デオキシヌクレオシドの投与は、好ましくは規則的な間隔で、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、1日6回までであってよい。例えば、デオキシヌクレオシドが1日4回投与されるとき、投与は午前8:00、午前12:00、午後4:00、および午後8:00である。

0074

用量は、静脈内または髄腔内に投与される場合、低減されてもよい。このような投与に好ましい用量範囲は、約50〜約500mg/kg/日である。

0075

例5に示すように、用量は被験体における効果を最適化するために調整されてよい。例えば、デオキシヌクレオシドは100mg/kg/日で投与を開始し、ついで経時的に200mg/kg/日に、400mg/kg/日に、800mg/kg/日に、1000mg/kg/日まで、被験者の反応および耐容性に応じて増加されてよい。

0076

被験体は、投与量を増加する前にその症状の改善についてモニタリングされてよい。デオキシヌクレオシドの治療上の投与に対する被験体の応答は、被験体の筋肉の強度と制御、および移動性ならびに身長および体重の変化を観察することによってモニタリングされてよい。投与後にこれらのパラメータの1つ以上が増加する場合、治療は継続され得る。これらのパラメータの1つ以上が同じ状態、または低下する場合、デオキシヌクレオシドの投与量は増加され得る。

0077

例に示すように、デオキシヌクレオシドは十分に耐容性である。認められたいずれの有害効果もわずかなものであり、ほとんどは下痢腹部膨満、および他の胃腸徴候だった。被験体はまた、例えば下痢など、胃腸不耐性などの任意の有害効果をモニタリングされ得る。1つ以上の有害効果が投与後に認められる場合、投与量は低減され得る。このような有害効果が認められない場合、投与量は増加され得る。さらに、投与量が有害効果の観察によって低減され、かつ有害効果がもはや認められない場合、投与量は増加され得る。

0078

デオキシヌクレオシドはまた、他の薬剤と共投与され得る。このような薬剤は、MDSの特定な型の症状を治療するための治療剤を含む。特に、TK2欠損症では、dTおよびdCは、テトラヒドロウリジンシチジンデアミナーゼ阻害剤)およびイムシリンH(プリンヌクレオシドホスホリラーゼの阻害剤)およびチピラシル(チミジンホスホリラーゼの阻害剤)などの酵素阻害剤を含むが限定されない、普遍的なヌクレオシド異化酵素の阻害剤と併用投与され得る。このような阻害剤はいくつかの癌の治療で知られており使用されている。

0079


本発明は次の非限定例を参考にすることによってさらに良く理解され得、それらは本発明の好ましい実施形態をより完全に説明するために提示される。これらは本発明の広範な範囲を限定するものとは決して解釈されるべきでない。

0080

例1−材料および方法
TK2欠損症のマウスモデル
ヒト幼児脳筋症と著しく類似した表現型を示すホモ接合Tk2 H126Nノックイン変異体(TK2−/−)マウスが既に報告されている(Akmanら,2008)。生後10〜13日に、Tk2−/−マウスは歩行機能低下、不安定な歩行、粗大振戦、発育遅滞、および14〜16日齢での早期死に至る急速な進行を特徴とする幼児脳筋症を急速に発症する。マウスモデルの分子的および生化学的分析は、疾患の病因が酵素活性の喪失に起因し、結果として脳におけるdTTPおよび肝臓におけるdTTPとdCTPの両方の量の低下を伴うdNTPプールの不均衡を起こし、これが次に、最も顕著には脳および脊髄において、mtDNAの枯渇およびmtDNAにコードされるサブユニットを含む呼吸鎖酵素の欠如を引き起こすことを示した。

0081

すべての実験は、コロンビア大学医療センター施設動物管理と使用に関する委員会によって承認されたプロトコルに従い、国立衛生研究所の実験動物の管理と使用に関するガイドラインと一致した。マウスを、12時間の明、12時間の暗サイクルで、国際標準条件に従って飼育しおよび繁殖させ、4、13、および29日齢で屠殺した。

0082

器官(脳、脊髄、肝臓、心臓腎臓四頭筋、肺、および胃腸管)を取り出して、ドライアイス凍結点(−160℃)近くまで前冷却したイソペンタンの液相中で凍結、または標準的な方法を用いて10%中性緩衝化ホルマリン中で固定してパラフィン中に包理した。そしてパラフィン包理した組織を、形態学的試験のためにヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)で染色、または補足手順で詳細説明されているように、GFAP、COXI、または複合体Iサブユニットによる免疫染色のために処理した。ヘテロ接合およびホモ接合の両野生型マウスを、臨床的および生化学的な差がないことが既に報告されているため(Akmanら,2008、Doradoら,2011)、対照群(Tk2+)とみなした。

0083

治療投与および実験計画
デオキシシチジン(dC)およびデオキシチミジン(dT)を、生後4〜29日に、260mg/kg/日および520mg/kg/日の2用量を用いてTK2 H126Nノックインマウス(Tk2−/−)および同齢の対照野生型(Tk2+)に、毎日経口経管によって50μLの小型ペットエスビラクミルフォーミュラ(Pet−Ag)で投与した。21日齢でマウスを母親から離し、1.6mMおよび3.2mMのそれぞれ等モル用量を用いる飲用水中のdCおよびdTの投与によって処置を継続した。陰性対照群の未処置TK2変異体および対照野生型マウスを体重測定し、比較のために注意して観察した。

0084

表現型評価
体重増加能力のないことが疾患の最初の徴候であることが既に認められているため(Akmanら,2008)、体重を毎日評価した。

0085

dT/dCの安全性および有効性の程度を明らかにするために、処置および未処置Tk2マウスにおける生存時間、疾患の発症齢、症状のタイプおよび重篤度、副作用の発生、ならびに有害事象による治療終了の割合を比較した。マウスの全体的な行動、生存時間、および体重を、生後4日に開始して毎日評価した。

0086

ポリメラーゼ伸長アッセイによるdNTPプール
組織を、10倍容量(w/v)の冷却したMTS緩衝液(210mMマンニトール、70mMスクロース、10mMトリス−HCl,pH7.5、0.2mM EGTA、0.5%BSA)中にて上でホモジナイズし、4℃で5分間1000gにて遠心分離し、続いて4℃で2分間13,000gにて3回遠心分離した。上清を、60%メタノール沈殿させ、−80℃で2時間維持し、3分間沸騰させ、−80℃で保存し(1時間〜一昼夜)、4℃で10分間20,800gにて遠心分離した。上清を乾燥するまで蒸発させ、ペレットを65μLの水中に再懸濁化し、分析するまで−80℃で保存した。リボヌクレオチド干渉を最小限にするため、全dNTPプールを、報告されているように(Ferraroら,2010、Martiら,2012a)測定した。簡単に説明すると、20μL容量の反応液を、5μLのサンプルまたは標準dNTPを15μLの反応緩衝液[0.025U/mLのThermoSequenaseDNAポリメラーゼGEヘルスケアピスカタウェイニュージャージー州、米国)またはTaqポリメラーゼライフテクノロジーズ、ニューヨーク州、米国)、0.75μMの3H−dTTPまたは3H−dATP(Moravek Biocemicals)、0.25μM特異的オリゴヌクレオチド、40mMトリス−HCl,pH7.5、10mMのMgCl2、5mMのDTT]と混合することにより調製した。48℃で60分間後に、18mLの反応液を、ワットマンDE81ろ紙上にスポットし、空気乾燥させ、5%Na2HPO4で10分間3回、蒸留水で1回、無水エタノールで1回洗浄した。残存する放射能を、シンチレーション計測によって測定した。

0087

HPLCによるヌクレオシド測定
デオキシチミジン(dT)、デオキシウリジン(dU)、ウラシル(U)およびチミン(T)の量を、既に報告されている勾配溶出HPLC法(Lopezら,2009、Martiら,2012b)を少し変更して用いて評価した。簡単に説明すると、除タンパク質サンプルを、4種類の緩衝液:溶離液A(20mMリン酸カリウム、pH5.6)、溶離液B(水)および溶離液C(メタノール)を用いて1.5mL/分(指示されている場合以外)の一定流速で、Alltima C18NUC逆相カラム(Alltech)を備えるAlliance HPLCシステム(ウォーターズ社)に注入した。サンプルを、以下の勾配によって60分かけて溶出した:0〜5分、100%溶離液A;5〜25分、100〜71%溶離液A、29%溶離液B;25〜26分、0〜100%溶離液C;26〜30分、100%溶離液C;30〜31分、0〜100%溶離液B;31〜35分、100%溶離液B(1.5〜2mL/分);35〜45分、100%溶離液B(2mL/分);45〜46分、100%溶離液B(2〜1.5mL/分);46〜47分、0〜100%溶離液C;47〜50分、100%溶離液C;50〜51分、0〜100%溶離液A;51〜60分、100%溶離液A。

0088

溶出液吸光度を、267nmでモニタリングし、dTおよびdUピークを、水性標準によって得られた校正曲線とこれらのピーク面積を比較することにより定量した。各サンプルについてデオキシチミジン、デオキシウリジン、ウラシル、およびチミンのピークの確定的な特定のために、第2の小分けした量を、精製した大腸菌TP(シグマ)の過剰量で処理してdTおよびdUを特異的に除去した。この方法の検出限界は、すべてのヌクレオシドについて0.05mmol/Lである。結果をタンパク質のnmol/mgとして表した。

0089

RT−qPCR:ミトコンドリアDNA定量
リアルタイムPCRを、Step One Plus Real Time PCRシステム(アプライドバイオシステムズ)でddCt法を用いて、報告されているように(Doradoら,2011)、ネズミCOXI遺伝子(mtDNA)およびマウスグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH、nDNA)(アプライドバイオシステムズ、インビトロジェンフォスターティーカリフォルニア州、米国)用のプライマーおよびプローブを用いて実施した。mtDNA値を、nDNA値に対し基準化し、野生型(100%)に対するパーセントとして表した。

0090

ミトコンドリア呼吸鎖タンパク質量
30μgの全大脳または大脳抽出物を、SDS−12%PAGEゲル電気泳動し、Immun−BlotTMPVDFメンブランバイオラッド、ハーキュリーズ、カリフォルニア州、米国)に移し、MitoProfile(登録商標)TotalOXPHOSげっ歯類WB抗体カクテル(MitoScience、ユージーンオレゴン州、米国)の抗体で探査した。タンパク質−抗体相互作用を、AmershamTMECLPlusウェスタンブロッティング検出システム(GEヘルスケアライフサイエンス、英国)を用いて、ペルオキダーゼ共役体抗マウスIgGマウス抗体(シグマ−アルドリッチセントルイス、ミズーリ州、米国)によって検出した。タンパク質の定量を、NIH ImageJ 1.37Vソフトウェアを用いて実施した。平均グレー値を、ピクセルの数によって除された選択したすべてのピクセルのグレー値の合計として選択した領域内で計算した。

0091

分光光度計分析によるミトコンドリア呼吸鎖酵素活性
ミトコンドリアRC酵素分析を、既に報告されているように(DiMauroら,1987)大脳組織で実施した。

0092

統計学的方法
データを、群あたり少なくとも3回の実験の平均±SDとして表す。ゲーハン−ブレスロウウィルコクソン検定を使用して、マウスの各群の生存率を比較した。<0.05のp値を、統計学的に有意であるとみなした。

0093

例2−Tk2−/−マウスへのdC/dTの投与はTK2欠損症の臨床的発症を遅延させかつ生存を高めた
デオキシヌクレオシド(dC/dT)の260および520mg/kg/日それぞれの用量を、Tk2−/−マウスに投与した。デオキシヌクレオシドのこれらの用量は、dCMP+dTMPのそれぞれ400および800mg/kg/日と等モルだった。

0094

経口dC+dT(4日齢から260または520mg/kg/日)で処置したマウスは、出生後21日まで正常にみえた(図1)。21日齢後に、260mg/kg/日用量で処置された変異体マウス(Tk2−/− 260mg/kg/日 dC/dT)は、体重増加が止まり、中度の頭部振戦および生後31±4.3日で死をもたらした衰弱を発症した(図2)。

0095

520mg/kg/日のdC+dTで処置された変異体マウス(Tk2−/− 520mg/kg/日 dC/dT)は、さらに1週間体重増加が継続したが、その後Tk2−/− 260mg/kg/日 dC/dTと同様の劣化を示し、生後43±10日で死亡した。これらの結果は、200または400mg/kg/日の経口dCMP/dTMP処置で処置されたTk2−/−マウスによって示されたものに匹敵する。Tk2+ 260mg/kg/日 dC/dTおよびTk2+ 520mg/kg/日 dC/dT)を、生後60日まで経過観察した。副作用は認められなかった。

0096

示されるように、処置したTk2−/−の寿命は有意に増加した。未処置Tk2−/−マウスは13日の平均寿命を示したが、一方で処置したマウスは260および520mg/kg/日の用量でそれぞれ平均31日および40日生存した(図2)。興味深いことに、マウスの1匹は生後56日まで生存し、これは現在までTk2ノックインマウスモデルにおける最長の寿命である。

0097

例3−経口dC/dTは脳および肝臓中の分子的異常を改善する
ミトコンドリア抽出物中のdNTPの測定は、Tk2−/− 260mg/kg/日 dC/dTおよびTk2−/− 520mg/kg/日 dC/dTはいずれも生後13日でミトコンドリアdNTPプール不均衡を完全には修正できず、組織において異なる効果を表し、脳中でdCTPの完全な回復を示し、一方肝臓中でdTTPが修正されたことを示した。これに対し、脳中のdTTPおよび肝臓中のdCTPの欠如は、デオキシヌクレオシドの補充にも関わらず、重篤なままだった(図3)。

0098

生後13日でのTk2−/− 260mg/kg/日 dC/dTおよびTk2−/− 520mg/kg/日 dC/dTマウスでは、処置が心臓、肝臓、腎臓、小腸、および筋肉中のmtDNA枯渇を予防した(図4)。これに対し、mtDNAコピー数は用量依存的に生後13日で脳中で部分的にのみ改善され、mtDNA/nDNA比は対照脳に比べてdC+dTの260mg/kg/日で39%、520mg/kg/日で52%に達した。HPLCによる脳中のdTおよびウラシル塩基の測定は、dC+dTまたはdCMP+dTMPで処置された動物でより高い量を示し(図5)、デオキシヌクレオシドおよびデオキシヌクレオシド一リン酸がいずれも血液脳関門を通過することをさらに示した。生後29日で、mtDNA枯渇は260または520mg/kg/日のdC+dT療法によって心臓(40および35%)、肝臓(46および45%)、腎臓(38および42%)、および筋肉(24および35%)で部分的に回復したが、顕著には小腸(82および84%)で完全に回復した(図4)。

0099

例4−経口dC/dTは脳中の生化学的異常を改善する
呼吸鎖酵素(RCE)活性およびタンパク質量は、生後13日でTk2−/− 260mg/kg/日 dC/dTの脳で完全に回復した(図6)。RCE活性も生後29日で回復し、複合体I活性のほんのわずかな低下が、Tk2−/− 520mg/kg/日 dC/dTで認められた(図6)。脳中のRCEタンパク質量は、生後29日で部分的に回復し、Tk2−/− 260mg/kg/日 dC/dTよりもTk2−/− 520mg/kg/日 dC/dTでより高い量であった(図7)。タンパク質量のこれらの差は、生後29日での処置した変異体マウスの脳中のmtDNA枯渇の差と一致し、より高い用量で認められた生存の延長をおそらく説明する。

0100

例5−TK2欠損症を有する患者におけるdC/dTの投与は有効だった
本発明らの監督および管理下でデオキシヌクレオシド療法を受けていたTK2欠損症を有する患者の症状、投与量、および転帰を下に要約する。

0101

患者1
本患者は2011年2月に米国で生まれた。彼の症状は、12ヶ月で低緊張性および首下がりを示した。彼は一度も歩行したことがなかった。患者はまた呼吸筋衰弱を有し、19ヶ月で人工呼吸器を装着され、それは依然として24時間/日装着されている。患者はまた19ヶ月以降、栄養チューブを使用している。

0102

患者は、100mg/kg/日そして200mg/kg/日のdCMPおよびdTMPを過去に受けた。この治療法で、患者は小さい対象物を握ることができ、体重が10.4kgから19.5kgに増加した。

0103

2015年10月に、患者は260mg/kg/日のdCおよびdTを開始し、これは340mg/kg/日のdCおよびdTに増加された。2ヶ月後に、患者は手と頭を以前より良く動かし、人の支えで5分間立つことができ、が始まり、心拍数は遅くなった(日中140〜170bpmから日中100〜120bpmに低下)。

0104

2016年3月23日に、用量を400mg/kg/日のdCおよびdTに増加した。この治療法の6週後に、患者はさらに改善を示し、椅子に約5時間/日で座ることができ;「スタンダー」で1.5時間立ち;小さいぬいぐるみの動物を掴んで保持しそうであり;コンピュータタンを押し;おむつをほどき、かつおむつを変える人を濡らそうと自分のペニスを向け;自分のを数秒間曲げたままにした。

0105

治療の間に認められた唯一の有害効果は、下痢であった。

0106

患者2
本患者は1987年にスペインで生まれた。彼は3歳で近位筋衰弱を含む症状を示し始めた。患者は13歳で歩行能力を失い、24時間呼吸器を使用した。患者は過去に200mg/kg/日のdAMPおよびdCMPを受けており、体重増加および呼吸器使用の1日24から22時間への低下を示した。

0107

患者は2015年6月から400mg/kg/日のdCおよびdTでデオキシヌクレオシド療法を受けており、筋強度に改善を示し、体重および呼吸が安定し、より良好な生活の質を楽しんでいる。

0108

治療の間に認められた唯一の有害効果は、下痢および脱毛であった。

0109

患者3
本患者は1985年にスペインで生まれた。彼の症状は、顔面筋、近位筋、および体軸筋の衰弱を伴い6歳で始まった。患者は2015年6月に200mg/kg/日のdTおよびdCを開始して、現在まで症状は改善し、6分間歩行試験ゲットアップアンドゴーの時間、および4段の上り下りにおいて改善した。

0110

治療の間に認められた唯一の有害効果は、下痢であった。

0111

患者4
本患者は2009年2月にスペインで生まれた。彼の症状は、成長しないことによって6ヶ月で示された。患者は2015年6月に230mg/kg/日のdCおよびdTを開始した。2016年1月までに、患者は症状に改善を示し、より良く食べていた。

0112

有害効果は認められなかった。

0113

患者5
本患者は1957年にスペインで生まれ、50歳で起座呼吸、および横隔膜衰弱の症状を有し始めた。夜にBiPAPを使用している。患者は2015年11月に200mg/kg/日のdCおよびdTを開始した。

0114

有害効果は認められなかった。

0115

患者6
本患者は2011年10月にスペインで生まれ、15ヶ月で、筋緊張低下および衰弱を含む症状を示し始めた。彼は22ヶ月で歩行不能となり、呼吸筋衰弱を有する。患者は16ヶ月で人工呼吸器を開始し、現在は1日に12時間BiPAPを使用する。患者は過去に100mg/kg/日のdCMPおよびdAMPを受け、それは400mg/kg/日に増加された。患者の力は、Egen Klassificationスケールによって示されるように改善し(28/30から13/30)、体重は9.8kgから12.3kgに増加した。

0116

患者は2015年4月に400mg/kg/日のdCおよびdTでデオキシヌクレオシド療法を開始した。2015年10月に、Egen Klassificationスケールにおける変化は13/30から11/30となり、体重は12.3kgから16.5kgに増加した。

0117

有害効果は認められなかった。

0118

患者7
本患者は2012年11月にスペインで生まれた。彼は17ヶ月で、衰弱および筋緊張低下を含む症状を示し始めた。患者は22ヶ月で歩行不能となり、29ヶ月で人工呼吸器を開始した。患者は過去に100mg/kg/日のdCMPおよびdAMPを受け、それは400mg/kg/日に増加された。患者の力は、Egen Klassificationスケールによって示されるように改善し(30/30から24/30)、体重は11kgから15.7kgに増加した。

0119

患者は2015年4月に400mg/kg/日のdTおよびdCでデオキシヌクレオシド療法を開始した。2015年11月に、Egen Klassificationスケールにおける変化は24/30から19/30となり、体重は15.7kgから17kgに増加した。

0120

有害効果は認められなかった。

0121

患者8
本患者は1989年9月にチリで生まれ、11ヶ月で頻繁な落下および進行性歩行困難を伴う症状を示し始めた。彼は約4歳で一人歩きする能力を失った。患者は過去にヌクレオチド療法を受けており、補助のない歩行、より長い起立階段昇段ジムクラスへの参加、および下の世話をすることを含む移動性に改善を示した。

0122

患者は2016年2月に260mg/kg/日のdCおよびdTでのデオキシヌクレオシド療法に切り替え、ついで2016年5月に400mg/kg/日のdCおよびdTの用量に増加し継続的に改善を示した。

0123

有害効果は認められなかった。

0124

患者9
本患者は1989年9月にグアテマラで生まれた。彼は2015年8月に130mg/kg/日のdCおよびdTを開始し、2016年2月に260mg/kg/日に増加した。患者は改善したエネルギーを示した。

0125

有害効果は認められなかった。

0126

参考
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Mancuso,et al.(2003) Mitochondrial myopathy of childhood associated with mitochondrial DNA depletion and a homozygous mutation (T77M) in the TK2 gene(ミトコンドリアDNA枯渇およびTK2遺伝子におけるホモ接合変異(T77M)と関連する小児のミトコンドリア筋症). Arch. Neurol. 60:1007−9
Mancuso,et al.(2002) Mitochondrial DNA depletion: mutations in thymidine kinase gene with myopathy andSMA(ミトコンドリアDNA枯渇:筋症およびSMAを伴うチミジンキナーゼ遺伝子における変異). Neurology. 59:1197−202
Mandel,et al.(2001) The deoxyguanosine kinase gene is mutated in individuals with depleted hepatocerebral mitochondrial DNA(デオキシグアノシンキナーゼ遺伝子は枯渇した肝脳ミトコンドリアDNAを有する個人で変異される). Nature Genet. 29:337−341
Marti,et al.(2010) Hearing loss in a patient with the myopathic form of mitochondrial DNA depletion syndrome and a novel mutation in the TK2 gene(筋症型のミトコンドリアDNA枯渇症候群を有する患者における難聴およびTK2遺伝子における新規変異). Pediatr. Res. 68:151−4
Marti,et al.(2012a) Measurement of mitochondrial dNTP pools(ミトコンドリアdNTPプールの測定). Methods Mol. Biol. 837:135−148
Marti,et al.(2012b) Assessment of thymidine phosphorylase function: measurement of plasma thymidine (and deoxyuridine) and thymidine phosphorylase activity(チミジンホスホリラーゼ機能の評価:血漿チミジン(およびデオキシウリジン)およびチミジンホスホリラーゼ活性の測定). Methods Mol. Biol. 837: 121−133
Naviaux,Nguyen.(2004) POLG mutations associated with Alpers’ syndrome and mitochondrial DNA depletion(アルパーズ症候群およびミトコンドリアDNA枯渇と関連するPOLG変異). Ann. Neurol. 55:706−712
Nishino,et al.(1999). Thymidine phosphorylase gene mutations in MNGIE, a human mitochondrial disorder(ヒトミトコンドリア障害であるMNGIEにおけるチミジンホスホリラーゼ遺伝子変異). Science 283:689−692.
Oskoui,et al.(2006) Clinical spectrum of mitochondrial DNA depletion due to mutations in the thymidine kinase 2 gene(チミジンキナーゼ2遺伝子における変異によるミトコンドリアDNA枯渇の臨床スペクトル). Arch. Neurol. 63:1122−1126.
Ostergaard,et al.(2007) Deficiency of the alpha subunit of succinate−coenzyme A ligase causes fatal infantile lactic acidosis with mitochondrial DNA depletion(コハク酸補酵素Aリガーゼアルファサブユニットの欠損はミトコンドリアDNA枯渇を伴う致死的な幼児乳酸アシドーシスを引き起こす). Am. J. Hum. Genet. 81: 383−387
Paradas,et al.(2012) TK2 mutation presenting as indolent myopathy(無痛筋症として現れるTK2変異). Neurology 29:504−506
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Roos,et al.(2014) Mitochondrial DNA depletion in single fibers in a patient with novel TK2 mutations(新規TK2変異を有する患者の単一線維におけるミトコンドリアDNA枯渇). Neuromuscul. Disord. 24:713−20
Saada,et al.(2001) Mutant mitochondrial thymidine kinase in mitochondrial DNA depletion myopathy(ミトコンドリアDNA枯渇筋症における変異体ミトコンドリアチミジンキナーゼ). Nature Genet. 29:342−344
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Sarzi,et al.(2007) Twinkle helicase (PEO1) gene mutation causes mitochondrial DNA depletion(ツインクルヘリカーゼ(PEO1)遺伝子変異はミトコンドリアDNA枯渇を引き起こす). Ann. Neurol. 62: 579−587
Spelbrink,et al.(2001). Human mitochondrial DNA deletions associated with mutations in the gene encoding Twinkle, a phage T7 gene 4−like protein localized in mitochondria(ミトコンドリアに局在するファージT7遺伝子4様タンパク質であるツインクルをコードする遺伝子における変異と関連するヒトミトコンドリアDNA欠失). Nature Genet. 28:223−231
Spinazzola,et al.(2006) MPV17 encodes an inner mitochondrial membrane protein and is mutated in infantile hepatic mitochondrial DNA depletion(MPV17は内部ミトコンドリア膜タンパク質をコードしかつ幼児肝ミトコンドリアDNA枯渇において変異される). Nature Genet. 38:570−575
Tulinius,et al.(2005) Novel mutations in the thymidine kinase 2 gene (TK2) associated with fatal mitochondrial myopathy and mitochondrial DNA depletion(致死的ミトコンドリア筋症およびミトコンドリアDNA枯渇と関連するチミジンキナーゼ2遺伝子(Tk2)における新規変異). Neuromuscul. Disord. 15:412−415
Tyynismaa,et al.(2012) Thymidine kinase 2 mutations in autosomal recessive progressive external ophthalmoplegia with multiple mitochondrial DNA deletions(複数ミトコンドリアDNA欠失を有する常染色体劣性進行性外眼筋まひにおけるチミジンキナーゼ2変異). Hum. Mol. Genet. 21:66−75
Tyynismaa,et al.(2009). A heterozygous truncating mutation in RRM2B causes autosomal−dominant progressive external ophthalmoplegia with multiple mtDNA deletions(RRM2Bにおけるヘテロ接合短縮型変異は複数のミトコンドリアDNA欠失を有する常染色体優性進行性外眼筋まひを引き起こす). Am. J. Hum. Genet. 85: 290−295
Van Goethem,et al.(2001) Mutation of POLG is associated with progressive external ophthalmoplegia characterized by mtDNA deletions(POLGの変異はmtDNA欠失を特徴とする進行性外眼筋まひと関連する). Nature Genet. 28:211−212.
Vila,et al.(2003) Reversion of mtDNA depletion in a patient with TK2 deficiency(TK2欠損症を有する患者におけるmtDNA枯渇の復帰). Neurology 60:1203−1205
Wang,et al.(2005) Molecular insight into mitochondrial DNA depletion syndrome in two patients with novel mutations in the deoxyguanosine kinase and thymidine kinase 2 genes(デオキシグアノシンキナーゼおよびチミジンキナーゼ2遺伝子に新規変異を有する患者2名におけるミトコンドリア枯渇症候群に対する分子的洞察). Mol. Genet. Metab. 84:75−82.

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