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課題

葉酸受容体アルファなどのヒト腫瘍抗原標的に結合し、及び/または抗チューブリン薬活性を示すリンカー毒素及び抗体−薬物コンジュゲートの提供。

解決手段

本開示のリンカー毒素及び抗体−薬物コンジュゲートは、エリブリン薬物部分を含み、標的抗原発現性細胞内在化され得る。本開示はさらに、前記抗体−薬物コンジュゲートを投与することによりがん処置する際に使用するための方法及び組成物に関する。

概要

背景

がんは世界的に、罹患及び死亡の主な原因のうちの1つであり、2012年には約1400万の新たな症例及び820万のがん関連死があった。がんによる死亡の最も共通する原因は、肺癌(159万人の死亡);肝臓癌(745,000人の死亡);胃癌(723,000人の死亡);結腸直腸癌(694,000人の死亡);乳癌(521,000人の死亡);及び食道癌(400,000人の死亡)である。新たながんの症例数は、来る20年で約70%、1年当たり約2200万の新たながん症例へと増加すると予測されている(World Cancer Report 2014)。

微小管は、細胞内移行及び輸送細胞シグナル伝達、ならびに細胞形状の維持を含む様々な細胞機能に関係する動的な線維状の細胞骨格タンパク質である。微小管はまた、染色体を2つの娘細胞に分離するために必要な有糸分裂紡錘体を形成することにより、有糸分裂細胞分裂において重要な役割を果たす。すべての細胞における微小管の生物学的機能は大部分、それらの重合ダイナミクスにより調節され、これは、微小管の両端でのα及びβチューブリン二量体の可逆的な非共有結合性の付加により生じる。この動的挙動及びその結果生じる微小管の長さにわたる制御は、紡錘体の適正な機能に非常に重要である。微小管ダイナミクスのわずかな変化でさえ、紡錘体チェックポイント連動し、有糸分裂における細胞周期の進行を停止させ、続いて、細胞死をもたらし得る(Mukhtar et al.(2014)Mol.Cancer Ther.13:275−84)。それらの急速な細胞分裂により、がん細胞は一般に、チューブリンに結合し、その正常な機能を破壊する化合物に対して、正常な細胞よりも感受性がある。この理由で、チューブリン阻害薬及び他の微小管標的薬は、がんを処置するための有望な薬物群となっている(Dumontet and Jordan(2010)Nat.Rev.Drug Discov.9:790−803)。

葉酸受容体アルファ(FRA)は、葉酸に結合するグリコホスファチジルイノシトール(GPI)結合膜タンパク質である。正常組織及びがん性組織の生物学におけるFRAの役割は、完全には理解されていないが、上皮由来卵巣癌の高いパーセンテージで(O’Shannessy et al.(2013)Int.J.Gynecol.Pathol.32(3):258−68)、さらには、非小細胞肺癌のあるパーセンテージでは高度に過剰に発現される(Christoph et al.(2014)Clin.Lung Cancer 15(5):320−30)。FRAはまた、正常な組織では発現を制限している。これらの特性により、FRAは、がん免疫療法のための魅力的な標的となっている。

がん原遺伝子ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)は、ヒト上皮成長因子受容体(EGFRファミリーに属する膜貫通チロシンキナーゼ受容体をコードする(King et al.(1985)Science 229:974−6)。HER2の過剰発現は、PI3K−AKT−mTOR経路などの成長因子シグナル伝達経路構成的活性化を可能にし、それにより、侵襲性乳癌の約20%を含む数種のがんにおいて発がんドライバー(oncogenic driver)として役立つ(Slamon et al.(1989)Science 244:707−12; Gajria and Chandarlapaty(2011)Expert Rev.Anticancer Ther.11:263−75)。HER2増幅形質転換表現型を媒介するということから、HER2は、がん処置のための別の有望な標的である。

本開示は一部では、腫瘍細胞に対して生物学的活性を有する新規化合物を提供する。その化合物は、哺乳類において腫瘍増殖阻害することができ、ヒトがん患者を処置するために有用であり得る。

本開示はより具体的には、腫瘍細胞(例えば、FRA発現性腫瘍細胞)と結合し、それに内在化し、それを死滅させることができる抗体−薬物コンジュゲート化合物に関する。薬物部分抗体部分に結合するリンカーを含む抗体−薬物コンジュゲート化合物を開示する。抗体−薬物コンジュゲート(ADC)化合物は、式Iにより表され得る:
Ab−(L−D)p (I)
[式中、Abは、腫瘍細胞を標的とする内在化型抗体またはその内在化型抗原結合性断片であり;
Dは、エリブリンであり;
Lは、AbをDに共有結合する切断可能なリンカーであり;
pは、1〜20の整数である]。

一部の実施形態では、ADCが、細胞外条件に存在する場合にはインタクトなままであるが、細胞、例えば、がん細胞内に内在化されると切断され得るように、リンカーは、細胞外では安定的である。一部の実施形態では、エリブリン薬物部分は、ADCが、ADCの抗体部分に特異的な抗原を発現する細胞に進入すると、抗体部分から切断され、切断により、エリブリンの未修飾形態が放出される。一部の実施形態では、リンカーは、切断された際に、エリブリン薬物部分に結合したままになっているリンカーの部分または抗体部分がないように配置されている切断可能な部分を含む。

一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分は、切断可能なペプチド部分である。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分を含むADCは、代替の切断可能な部分を含むADCに対して、低い凝集ベル、抗体:薬物比の改善、がん細胞のオンターゲット死滅の増加、非がん細胞のオフターゲット死滅の減少、及び/または高い薬物負荷(p)を実証する。一部の実施形態では、切断可能な部分の付加は、切断不可能なリンカーに対して、細胞傷害性及び/または効力を上昇させる。一部の実施形態では、効力及び/または細胞傷害性の上昇は、ADCの抗体部分により標的とされる抗原を中等度のレベルで発現するがん(例えば、中等度のFRA発現)においてである。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、酵素により切断可能であり、リンカーは、酵素切断可能なリンカーである。一部の実施形態では、酵素は、カテプシンであり、リンカーは、カテプシン切断可能なリンカーである。特定の実施形態では、酵素切断可能なリンカー(例えば、カテプシン切断可能なリンカー)は、代替の切断機構と比較すると、上述の改善される特性の1つまたは複数を示す。

一部の実施形態では、リンカー内の切断可能なペプチド部分は、アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、バリンシトルリン(Val−Cit)を含む。一部の実施形態では、Val−Citを含むADCは、代替のアミノ酸ユニットまたは代替の切断可能な部分を含むADCに対して、安定性の上昇、オフターゲットな細胞死滅の減少、標的上の細胞死滅の増加、低い凝集レベル、及び/または高い薬物負荷を実証する。

一部の実施形態では、リンカーは、抗体部分を切断可能な部分に接続する少なくとも1個のスペーサーユニットを含む。一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、少なくとも1個のポリエチレングリコール(PEG)部分を含んでよい。PEG部分は、例えば、−(PEG)m−を含んでよく、ここで、mは、1〜10の整数である。一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、(PEG)2を含む。一部の実施形態では、より短いリンカー長さにも関わらず、長いスペーサーユニット(例えば、(PEG)8)を含むADCに対して、短いスペーサーユニット(例えば、(PEG)2)を含むADCは、低い凝集レベル及び/または高い薬物負荷を実証する。

一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、マレイミド部分(Mal)を介してADCの抗体部分に結合する。一部の実施形態では、Malを介して抗体部分に結合しているリンカーを含むADCは、代替の部分を介して抗体部分に結合しているリンカーを含むADCに対して、高い薬物負荷を実証する。一部の実施形態では、リンカー内のMalは、抗体部分の上のシステイン残基反応性である。一部の実施形態では、リンカー内のMalは、システイン残基を介して抗体部分に接続されている。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)m、例えば、Mal−(PEG)2を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2を含む。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、抗体部分を、リンカー内の切断可能な部分に結合する。一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分は、切断可能なペプチド部分、例えば、アミノ酸ユニットである。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Citを含む。

一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分は、ADCのエリブリン薬物部分に直接接続しており、切断可能な部分は、抗体部分に直接接続しているか、またはスペーサーユニットを介して接続している。一部の実施形態では、スペーサーユニットはまた、リンカー内の切断可能な部分をエリブリン薬物部分に結合する。一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分をエリブリン薬物部分に結合するスペーサーユニットは、自壊性(self−immolative)である。一部の実施形態では、自壊性スペーサーは、標的細胞内で非修飾エリブリンを放出することができる。一部の実施形態では、自壊性スペーサーユニットは、p−アミノベンジルアルコールを含む。一部の実施形態では、自壊性スペーサーユニットは、p−アミノベンジルオキシカルボニル(pAB)を含む。リンカー内のpABは、一部の実施形態では、切断可能な部分をエリブリン薬物部分に結合する。一部の実施形態では、切断可能な部分は、切断可能なペプチド部分、例えば、アミノ酸ユニットである。一部の実施形態では、リンカーは、Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Val−Cit−pAB、及びMalを介してリンカーを抗体部分に接続するスペーサーユニットを含む。

一部の実施形態では、pは、1〜6、2〜5、または好ましくは、3〜4の整数である。一部の実施形態では、pは、4である。一部の実施形態では、一群のADCを提供し、その群における平均pは、約4(例えば、3.5〜4.5、例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み、pは、4である。一部の実施形態では、一群のADCを提供し、ここで、各ADCはMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含み、その群における平均pは、約4(例えば、3.5〜4.5、例えば、約3.8)である。

一部の実施形態では、ADCの内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片(AbまたはAb部分)は、抗葉酸受容体アルファ(FRA)抗体または内在化型抗体断片であり、FRA発現性腫瘍細胞に結合することができる(すなわち、ADCは、FRA発現性細胞を標的とする)。一部の実施形態では、抗FRA Ab部分及び切断可能なペプチド部分を含むADCは、切断不可能なリンカーまたは代替の切断機構に対して、低い凝集レベル、抗体:薬物比の改善、がん細胞のオンターゲット死滅の増加、非がん細胞のオフターゲット死滅の減少、高い薬物負荷(p)、細胞傷害性及び/または効力の上昇を実証する。一部の実施形態では、効力及び/または細胞傷害性の上昇は、ADCの抗体部分により標的とされる抗原を中等度のレベルで発現するがん(例えば、中等度のFRA発現)においてである。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、酵素により切断可能であり、リンカーは、酵素切断可能なリンカーである。一部の実施形態では、酵素は、カテプシンであり、リンカーは、カテプシン切断可能なリンカーである。特定の実施形態では、酵素切断可能なリンカー(例えば、カテプシン切断可能なリンカー)は、代替の切断機構と比較すると、上述の改善された特性のうちの1つまたは複数を示す。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)m−Val−Cit−pABである。

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、葉酸受容体アルファ(FRA)に結合し、FRA発現性腫瘍細胞を標的とする。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖相補性決定領域(CDR)及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、重鎖CDRは、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号2からなる重鎖CDR1、配列番号3からなる重鎖CDR2、及び配列番号4からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号7からなる軽鎖CDR1、配列番号8からなる軽鎖CDR2、及び配列番号9からなる軽鎖CDR3を含むか;または重鎖CDRは、IMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号13からなる重鎖CDR1、配列番号14からなる重鎖CDR2、及び配列番号15からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号16からなる軽鎖CDR1、配列番号17からなる軽鎖CDR2、及び配列番号18からなる軽鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトフレームワーク配列を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/または、それに結合する。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、アラニンヒスジンリシンアスパラギン酸AHKD)を含むエピトープ(配列番号365)に結合する(O’Shannessy et al.,(2011)Oncotarget 2:1227−43)。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、NTSQEAHKDVSYLを含むエピトープ(配列番号366)に結合する。

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、内在化型抗FRA抗体または内在化型抗原結合性断片である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号2からなる重鎖CDR1、配列番号3からなる重鎖CDR2、及び配列番号4からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号7からなる軽鎖CDR1、配列番号8からなる軽鎖CDR2、及び配列番号9からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号13からなる重鎖CDR1、配列番号14からなる重鎖CDR2、及び配列番号15からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号16からなる軽鎖CDR1、配列番号17からなる軽鎖CDR2、及び配列番号18からなる軽鎖CDR3を含み;リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み;pは、4である。一部の実施形態では、一群のそのようなADCを提供し、pは、約4(例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号365を含むエピトープに結合する。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号366を含むエピトープに結合する。

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒト上皮成長因子受容体2(her2)に結合し、her2発現性腫瘍細胞を標的とする。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖相補性決定領域(CDR)及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号71からなる重鎖CDR1、配列番号72からなる重鎖CDR2、及び配列番号73からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号74からなる軽鎖CDR1、配列番号75からなる軽鎖CDR2、及び配列番号76からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号191からなる重鎖CDR1、配列番号192からなる重鎖CDR2、及び配列番号193からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号194からなる軽鎖CDR1、配列番号195からなる軽鎖CDR2、及び配列番号196からなる軽鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトフレームワーク配列を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、内在化型抗her2抗体または内在化型抗原結合性断片である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号71からなる重鎖CDR1、配列番号72からなる重鎖CDR2、及び配列番号73からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号74からなる軽鎖CDR1、配列番号75からなる軽鎖CDR2、及び配列番号76からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号191からなる重鎖CDR1、配列番号192からなる重鎖CDR2、及び配列番号193からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号194からなる軽鎖CDR1、配列番号195からなる軽鎖CDR2、及び配列番号196からなる軽鎖CDR3を含み;リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み;pは、4である。一部の実施形態では、一群のそのようなADCを提供し、pは約4(例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、メソテリン(MSLN)に結合し、MSLN発現性腫瘍細胞を標的とする。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖相補性決定領域(CDR)及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号65からなる重鎖CDR1、配列番号66からなる重鎖CDR2、及び配列番号67からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号68からなる軽鎖CDR1、配列番号69からなる軽鎖CDR2、及び配列番号70からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号185からなる重鎖CDR1、配列番号186からなる重鎖CDR2、及び配列番号187からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号188からなる軽鎖CDR1、配列番号189からなる軽鎖CDR2、及び配列番号190からなる軽鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、内在化型抗MSLN抗体または内在化型抗原結合性断片である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号65からなる重鎖CDR1、配列番号66からなる重鎖CDR2、及び配列番号67からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号68からなる軽鎖CDR1、配列番号69からなる軽鎖CDR2、及び配列番号70からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号185からなる重鎖CDR1、配列番号186からなる重鎖CDR2、及び配列番号187からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号188からなる軽鎖CDR1、配列番号189からなる軽鎖CDR2、及び配列番号190からなる軽鎖CDR3を含み;リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み;pは、4である。一部の実施形態では、一群のそのようなADCを提供し、pは約4(例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

記載のADCのいずれかの多数のコピーを含む組成物も、本明細書では提供し、その際、組成物中のADCの平均薬物負荷(平均p)は、約3〜4、または約3.5〜約4.5、または約4である。一部の実施形態では、平均pは、約3.2〜3.8である。一部の実施形態では、平均pは、約3.6〜4.4である。

−L−Dを含み、Dが、エリブリンであり;Lが、Dに共有結合している切断可能なリンカーである組成物も、本明細書では提供する。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、エリブリンの上のC−35アミンに共有結合している。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、Val−Citを含む。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、PEGスペーサーユニットを含む。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む。

さらに、ADCと、薬学的に許容される希釈剤担体、及び/または添加剤とを含む医薬組成物を本明細書では提供する。

本開示の別の態様は、例えば、がんの処置における記載のADC化合物及び組成物の治療上及び診断上の使用を含む。別の態様は、FRAなどの、ADCの抗体部分により標的とされる抗原を発現するがんを処置する方法を含む。さまざまな実施形態で、記載のADCのいずれか1つの治療有効量及び/またはレジメン投与することにより、腫瘍細胞またはがん細胞を死滅させる、またはその増殖を阻害する方法を提供する。別の態様は、開示のADCを使用して、FRAを発現する腫瘍細胞またはがん細胞を検出する方法、及び記載のADCでの処置に応答するであろうがん患者をスクリーニングする方法を含む。一部の実施形態では、がんは、胃癌、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、三重陰性乳癌、子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、類癌、または骨肉腫である。記載のADCを生成する方法も開示する。

概要

葉酸受容体アルファなどのヒト腫瘍抗原標的に結合し、及び/または抗チューブリン薬活性を示すリンカー毒素及び抗体−薬物コンジュゲートの提供。本開示のリンカー毒素及び抗体−薬物コンジュゲートは、エリブリン薬物部分を含み、標的抗原発現性細胞に内在化され得る。本開示はさらに、前記抗体−薬物コンジュゲートを投与することによりがんを処置する際に使用するための方法及び組成物に関する。なし

目的

本開示は一部では、腫瘍細胞に対して生物学的活性を有する新規化合物を提供する

効果

実績

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請求項1

式(I)の抗体−薬物コンジュゲート:Ab−(L−D)p(I)[式中、Abは、腫瘍細胞を標的とする内在化型抗体またはその内在化型抗原結合性断片であり;Dは、エリブリンであり;Lは、AbをDに共有結合する切断可能なリンカーであり;pは、1〜20の整数である]。

請求項2

pが1〜8、または1〜6である、請求項1に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項3

pが2〜8、または2〜5である、請求項1または請求項2に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項4

pが3〜4である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項5

pが4である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項6

前記切断可能なリンカーが、切断された際に、エリブリンに結合したままになっているリンカーまたは前記抗体もしくは抗原結合性断片の部分がないように配置されている切断可能な部分を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項7

前記切断可能なリンカーが切断可能なペプチド部分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項8

前記切断可能なペプチド部分が酵素により切断可能である、請求項7に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項9

前記切断可能なペプチド部分がカテプシンにより切断可能である、請求項7または請求項8に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項10

前記切断可能なペプチド部分がカテプシンBにより切断可能である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項11

前記切断可能なペプチド部分または切断可能なリンカーがアミノ酸ユニットを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項12

前記アミノ酸ユニットがバリンシトルリン(Val−Cit)を含む、請求項11に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項13

前記アミノ酸ユニットがアラニン−アラニン−アスパラギン(Ala−Ala−Asn)を含む、請求項11に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項14

前記切断可能なリンカーが切断可能なスルホンアミド部分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項15

前記切断可能なリンカーが切断可能なジスルフィド部分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項16

前記切断可能なリンカーが還元条件下で切断可能である、請求項14または請求項15に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項17

前記切断可能なリンカーが少なくとも1個のスペーサーユニットを含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項18

前記スペーサーユニットまたは切断可能なリンカーがポリエチレングリコール(PEG)部分を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項19

前記PEG部分が−(PEG)m−を含み、mが1〜10の整数である、請求項18に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項20

mが2〜8である、請求項19に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項21

mが2〜5である、請求項19または請求項20に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項22

mが2である、請求項19〜21のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項23

前記スペーサーユニットまたは切断可能なリンカーがアルキル部分を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項24

前記アルキル部分が−(CH2)n−を含み、nが1〜10の整数である、請求項23に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項25

nが5である、請求項24に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項26

前記スペーサーユニットが、マレイミド部分(Mal)を介して前記抗体または抗原結合性断片に結合している、請求項17〜25のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項27

前記Mal−スペーサーユニットが前記抗体または抗原結合性断片の上のシステイン残基反応性である、請求項26に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項28

前記Mal−スペーサーユニットが、前記抗体または抗原結合性断片の上のシステイン残基を介して前記抗体または抗原結合性断片に接続している、請求項26または請求項27に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項29

前記切断可能なリンカーが、前記Mal−スペーサーユニット及び切断可能なペプチド部分を含む、請求項26〜28のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項30

前記切断可能なペプチド部分がアミノ酸ユニットを含む、請求項29に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項31

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−Citを含む、請求項29または請求項30に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項32

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがAla−Ala−Asnを含む、請求項29または請求項30に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項33

前記切断可能なリンカーが前記Mal−スペーサーユニット及び切断可能なスルホンアミド部分を含む、請求項26〜28のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項34

前記切断可能なリンカーが前記Mal−スペーサーユニット及び切断可能なジスルフィド部分を含む、請求項26〜28のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項35

前記Mal−スペーサーユニットがPEG部分を含む、請求項26〜34のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項36

前記Mal−スペーサーユニットがアルキル部分を含む、請求項26〜34のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項37

前記Mal−スペーサーユニットが、前記抗体または抗原結合性断片を、前記リンカー内の前記切断可能な部分に結合している、請求項26〜36のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項38

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なペプチド部分を含む、請求項37に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項39

前記切断可能なペプチド部分がアミノ酸ユニットを含む、請求項38に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項40

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−CitまたはAla−Ala−Asnを含む、請求項38または請求項39に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項41

前記切断可能なリンカーがMal−(PEG)2−Val−Citを含む、請求項37〜40のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項42

前記切断可能なリンカーがMal−(PEG)8−Val−Citを含む、請求項37〜40のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項43

前記切断可能なリンカーがMal−(CH2)5−Val−Citを含む、請求項37〜40のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項44

前記切断可能なリンカーがMal−(PEG)2−Ala−Ala−Asnを含む、請求項37〜40のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項45

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−Citを含む、請求項37〜40のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項46

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なスルホンアミド部分を含む、請求項37に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項47

前記切断可能なリンカーがMal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミドを含む、請求項46に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項48

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なジスルフィド部分を含む、請求項37に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項49

前記切断可能なリンカーがMal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィドを含む、請求項48に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項50

前記Mal−スペーサーユニットがPEG部分を含む、請求項37〜49のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項51

前記Mal−スペーサーユニットがアルキル部分を含む、請求項37〜49のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項52

前記スペーサーユニットが、スクシンイミド部分(OSu)を介して前記抗体または抗原結合性断片に結合している、請求項17〜25のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項53

前記OSu−スペーサーユニットが、前記抗体または抗原結合性断片の上のリシン残基と反応性である、請求項52に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項54

前記OSu−スペーサーユニットが、リシン残基を介して前記抗体または抗原結合性断片に接続している、請求項52または請求項53に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項55

前記切断可能なリンカーが前記OSu−スペーサーユニット及び切断可能なペプチド部分を含む、請求項52〜54のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項56

前記切断可能なペプチド部分がアミノ酸ユニットを含む、請求項55に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項57

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−Citを含む、請求項55または請求項56に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項58

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがAla−Ala−Asnを含む、請求項55または請求項56に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項59

前記切断可能なリンカーが前記OSu−スペーサーユニット及び切断可能なスルホンアミド部分を含む、請求項52〜54のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項60

前記切断可能なリンカーが前記OSu−スペーサーユニット及び切断可能なジスルフィド部分を含む、請求項52〜54のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項61

前記OSu−スペーサーユニットがPEG部分を含む、請求項52〜60のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項62

前記OSu−スペーサーユニットがアルキル部分を含む、請求項52〜60のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項63

前記OSu−スペーサーユニットが、前記抗体または抗原結合性断片を、前記リンカー内の前記切断可能な部分に結合している、請求項52〜62のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項64

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なペプチド部分を含む、請求項63に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項65

前記切断可能なペプチド部分がアミノ酸ユニットを含む、請求項64に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項66

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−CitまたはAla−Ala−Asnを含む、請求項64または請求項65に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項67

前記切断可能なリンカーがOSu−(PEG)2−Val−Citを含む、請求項63〜66のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項68

前記切断可能なリンカーがOSu−(PEG)9−Val−Citを含む、請求項63〜66のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項69

前記切断可能なリンカーがOSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−Val−Citを含む、請求項63〜66のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項70

前記切断可能なリンカーがOSu−(CH2)5−Val−Citを含む、請求項63〜66のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項71

前記切断可能なリンカーがOSu−(PEG)2−Ala−Ala−Asnを含む、請求項63〜66のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項72

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−Citを含む、請求項63〜66のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項73

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なスルホンアミド部分を含む、請求項63に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項74

前記切断可能なリンカーがOSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミドを含む、請求項73に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項75

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なジスルフィド部分を含む、請求項63に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項76

前記切断可能なリンカーがOSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィドを含む、請求項75に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項77

前記OSu−スペーサーユニットがPEG部分を含む、請求項63〜76のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項78

前記OSu−スペーサーユニットがアルキル部分を含む、請求項63〜76のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項79

前記リンカー内の前記切断可能な部分が、エリブリンに直接的に接続しているか、またはスペーサーユニットが、前記リンカー内の前記切断可能な部分をエリブリンに結合している、請求項17〜78のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項80

前記コンジュゲートの切断により、エリブリンが前記抗体及びリンカーから放出される、請求項79に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項81

前記リンカー内の前記切断可能な部分をエリブリンに結合する前記スペーサーユニットが自壊性である、請求項79または請求項80に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項82

前記リンカー内の前記切断可能な部分をエリブリンに結合する前記スペーサーユニットが、p−アミノベンジルオキシカルボニル(pAB)を含む、請求項79〜81のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項83

前記pABが前記リンカー内の前記切断可能な部分をエリブリンに結合している、請求項82に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項84

前記pABが、C−35アミンを介してエリブリンに共有結合している、請求項82または請求項83に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項85

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なペプチド部分を含む、請求項79〜84のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項86

前記切断可能なペプチド部分がアミノ酸ユニットを含む、請求項85に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項87

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−CitまたはAla−Ala−Asnを含む、請求項85または請求項86に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項88

前記切断可能なリンカーがVal−Cit−pABを含む、請求項85〜87のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項89

前記切断可能なリンカーがAla−Ala−Asn−pABを含む、請求項85〜87のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項90

前記切断可能なペプチド部分またはアミノ酸ユニットがVal−Citを含む、請求項85〜87のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項91

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なスルホンアミド部分を含む、請求項79〜84のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項92

前記切断可能なリンカーがスルホンアミド−pABを含む、請求項91に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項93

前記リンカー内の前記切断可能な部分が切断可能なジスルフィド部分を含む、請求項79〜84のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項94

前記切断可能なリンカーがジスルフィド−pABを含む、請求項93に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項95

前記抗体または抗原結合性断片が抗葉酸受容体アルファ抗体である、請求項1〜94のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項96

前記抗体または抗原結合性断片が、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号2(HCDR1)、配列番号3(HCDR2)、及び配列番号4(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号7(LCDR1)、配列番号8(LCDR2)、及び配列番号9(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR);またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号13(HCDR1)、配列番号14(HCDR2)、及び配列番号15(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号16(LCDR1)、配列番号17(LCDR2)、及び配列番号18(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む、請求項95に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項97

前記抗体または抗原結合性断片が、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項95または請求項96に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項98

前記抗体または抗原結合性断片が抗ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)抗体である、請求項1〜94のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項99

前記抗体または抗原結合性断片が、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号71(HCDR1)、配列番号72(HCDR2)、及び配列番号73(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号74(LCDR1)、配列番号75(LCDR2)、及び配列番号76(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR);またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号191(HCDR1)、配列番号192(HCDR2)、及び配列番号193(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号194(LCDR1)、配列番号195(LCDR2)、及び配列番号196(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む、請求項98に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項100

前記抗体または抗原結合性断片が、配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項98または請求項99に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項101

前記抗体または抗原結合性断片が抗メソテリン抗体である、請求項1〜94のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項102

前記抗体または抗原結合性断片が、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号65(HCDR1)、配列番号66(HCDR2)、及び配列番号67(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号68(LCDR1)、配列番号69(LCDR2)、及び配列番号70(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR);またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号185(HCDR1)、配列番号186(HCDR2)、及び配列番号187(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号188(LCDR1)、配列番号189(LCDR2)、及び配列番号190(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む、請求項101に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項103

前記抗体または抗原結合性断片が、配列番号25のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号26のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項101または請求項102に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項104

式(I)の抗体−薬物コンジュゲート:Ab−(L−D)p(I)[式中、(i)Abは、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号2(HCDR1)、配列番号3(HCDR2)、及び配列番号4(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号7(LCDR1)、配列番号8(LCDR2)、及び配列番号9(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR);またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号13(HCDR1)、配列番号14(HCDR2)、及び配列番号15(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号16(LCDR1)、配列番号17(LCDR2)、及び配列番号18(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む内在化型抗葉酸受容体アルファ抗体またはその内在化型抗原結合性断片であり;(ii)Dは、エリブリンであり;(iii)Lは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む切断可能なリンカーであり;(iv)pは、1〜8の整数である]。

請求項105

前記抗体または抗原結合性断片が、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項104に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項106

式(I)の抗体−薬物コンジュゲート:Ab−(L−D)p(I)[式中、(i)Abは、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号71(HCDR1)、配列番号72(HCDR2)、及び配列番号73(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号74(LCDR1)、配列番号75(LCDR2)、及び配列番号76(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR);またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号191(HCDR1)、配列番号192(HCDR2)、及び配列番号193(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号194(LCDR1)、配列番号195(LCDR2)、及び配列番号196(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む内在化型抗HER2抗体またはその内在化型抗原結合性断片であり;(ii)Dは、エリブリンであり;(iii)Lは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む切断可能なリンカーであり;(iv)pは、1〜20の整数である]。

請求項107

前記抗体または抗原結合性断片が、配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項106に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項108

式(I)の抗体−薬物コンジュゲート:Ab−(L−D)p(I)[式中、(i)Abは、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号65(HCDR1)、配列番号66(HCDR2)、及び配列番号67(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号68(LCDR1)、配列番号69(LCDR2)、及び配列番号70(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR);またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号185(HCDR1)、配列番号186(HCDR2)、及び配列番号187(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号188(LCDR1)、配列番号189(LCDR2)、及び配列番号190(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む内在化型抗メソテリン抗体またはその内在化型抗原結合性断片であり;(ii)Dは、エリブリンであり;(iii)Lは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む切断可能なリンカーであり;(iv)pは、1〜20の整数である]。

請求項109

前記抗体または抗原結合性断片が、配列番号25のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号26のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項108に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項110

pが1〜8、または1〜6である、請求項104〜109のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項111

pが2〜8、または2〜5である、請求項104〜110のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項112

pが3〜4である、請求項104〜111のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項113

pが4である、請求項104〜112のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項114

式(I)の抗体−薬物コンジュゲート:Ab−(L−D)p(I)[式中、(i)Abは、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む内在化型抗葉酸受容体アルファ抗体またはその抗原結合性断片であり;(ii)Dは、エリブリンであり;(iii)Lは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む切断可能なリンカーであり;(iv)pは、3〜4の整数である]。

請求項115

pが4である、請求項114の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項116

前記抗体が、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びヒトIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む、請求項114または請求項115に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項117

pが、疎水性相互作用クロマトグラフィー高速液体クロマトグラフィー(HIC−HPLC)により決定される、請求項1〜116のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項118

pが、逆相液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)により決定される、請求項1〜116のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項119

前記切断可能なリンカーが、C−35アミンを介してエリブリンに共有結合している、請求項1〜118のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲート。

請求項120

請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートの多数のコピーを含む組成物であって、前記組成物中の前記抗体−薬物コンジュゲートの平均pが約3.2〜約3.8である、前記組成物。

請求項121

請求項95〜97のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートの多数のコピーを含む組成物であって、前記組成物中の前記抗体−薬物コンジュゲートの平均pが約3.2〜約3.8である、前記組成物。

請求項122

請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートの多数のコピーを含む組成物であって、前記組成物中の前記抗体−薬物コンジュゲートの平均pが約3.6〜約4.4である、前記組成物。

請求項123

請求項95〜97のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートの多数のコピーを含む組成物であって、前記組成物中の前記抗体−薬物コンジュゲートの平均pが約3.6〜約4.4である、前記組成物。

請求項124

標的抗原発現するがんを有するか、それを有するリスクのある患者処置する方法であって、前記患者に、請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物の治療有効量を投与することを含む、前記方法。

請求項125

前記標的抗原が葉酸受容体アルファである、請求項124に記載の方法。

請求項126

前記がんが高レベルの葉酸受容体アルファを発現する、請求項125に記載の方法。

請求項127

前記がんが中等度のレベルの葉酸受容体アルファを発現する、請求項125に記載の方法。

請求項128

前記がんが低レベルの葉酸受容体アルファを発現する、請求項125に記載の方法。

請求項129

前記葉酸受容体アルファ発現性がんが、胃癌漿液性卵巣癌明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌結腸直腸癌三重陰性乳癌子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、類癌、または骨肉腫である、請求項125〜128のいずれか1項に記載の方法。

請求項130

前記患者が、(a)単独で投与される場合の抗葉酸受容体アルファ抗体、及び/または(b)単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して非応答性または不十分に応答性である、請求項125〜129のいずれか1項に記載の方法。

請求項131

前記患者が、単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して非忍容性、非応答性または不十分に応答性である、請求項125〜130のいずれか1項に記載の方法。

請求項132

前記標的抗原がヒト上皮成長因子受容体2である、請求項124に記載の方法。

請求項133

前記がんが、高レベルのヒト上皮成長因子受容体2を発現する、請求項132に記載の方法。

請求項134

前記がんが、中等度のレベルのヒト上皮成長因子受容体2を発現する、請求項132に記載の方法。

請求項135

前記がんが、低レベルのヒト上皮成長因子受容体2を発現する、請求項132に記載の方法。

請求項136

前記ヒト上皮成長因子受容体2発現性がんが、乳癌、胃癌、膀胱癌、または尿路上皮細胞癌である、請求項132〜135のいずれか1項に記載の方法。

請求項137

前記患者が、(a)単独で投与される場合の抗ヒト上皮成長因子受容体2抗体、及び/または(b)単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して非応答性または不十分に応答性である、請求項132〜136のいずれか1項に記載の方法。

請求項138

前記患者が、単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して非忍容性、非応答性、または不十分に応答性である、請求項132〜137のいずれか1項に記載の方法。

請求項139

前記標的抗原がメソテリンである、請求項124に記載の方法。

請求項140

前記患者が、(a)単独で投与される場合の抗メソテリン抗体、及び/または(b)単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して非応答性または不十分に応答性である、請求項139に記載の方法。

請求項141

前記患者が、単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して非忍容性、非応答性、または不十分に応答性である、請求項139または請求項140に記載の方法。

請求項142

請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物の治療有効量を投与することを含む、標的抗原発現性腫瘍の増殖を減少させる、または阻害する方法。

請求項143

前記標的抗原が葉酸受容体アルファである、請求項142に記載の方法。

請求項144

前記腫瘍が、葉酸受容体アルファ発現性の胃癌、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、三重陰性乳癌、子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、肺類癌、または骨肉腫である、請求項143に記載の方法。

請求項145

前記腫瘍が、単独で投与される場合の抗葉酸受容体アルファ抗体での処置、及び/または単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して抵抗性または難治性である、請求項143または請求項144に記載の方法。

請求項146

前記標的抗原がヒト上皮成長因子受容体2である、請求項142に記載の方法。

請求項147

前記腫瘍が、ヒト上皮成長因子受容体2発現性の乳癌、胃癌、膀胱癌、または尿路上皮細胞癌である、請求項146に記載の方法。

請求項148

前記腫瘍が、単独で投与される場合の抗ヒト上皮成長因子受容体2抗体での処置、及び/または単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して抵抗性または難治性である、請求項146または請求項147に記載の方法。

請求項149

前記標的抗原がメソテリンである、請求項142に記載の方法。

請求項150

前記腫瘍が、単独で投与される場合の抗メソテリン抗体での処置、及び/または単独で投与される場合のエリブリンでの処置に対して抵抗性または難治性である、請求項149に記載の方法。

請求項151

標的抗原発現性がんの処置において使用するための、請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物。

請求項152

前記標的抗原が葉酸受容体アルファである、請求項151に記載の使用のための抗体−薬物コンジュゲート。

請求項153

前記葉酸受容体アルファ発現性がんが、胃癌、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、三重陰性乳癌、子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、肺類癌、または骨肉腫である、請求項152に記載の使用のための抗体−薬物コンジュゲート。

請求項154

前記標的抗原がヒト上皮成長因子受容体2である、請求項151に記載の使用のための抗体−薬物コンジュゲート。

請求項155

前記ヒト上皮成長因子受容体2発現性がんが、乳癌、胃癌、膀胱癌、または尿路上皮細胞癌である、請求項154に記載の使用のための抗体−薬物コンジュゲート。

請求項156

前記標的抗原がメソテリンである、請求項151に記載の使用のための抗体−薬物コンジュゲート。

請求項157

標的抗原発現性がんの処置における、請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物の使用。

請求項158

前記標的抗原が葉酸受容体アルファである、請求項157に記載の使用。

請求項159

前記葉酸受容体アルファ発現性がんが、胃癌、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、三重陰性乳癌、子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、肺類癌、または骨肉腫である、請求項158に記載の使用。

請求項160

前記標的抗原がヒト上皮成長因子受容体2である、請求項157に記載の使用。

請求項161

前記ヒト上皮成長因子受容体2発現性がんが、乳癌、胃癌、膀胱癌、または尿路上皮細胞癌である、請求項160に記載の使用。

請求項162

前記標的抗原がメソテリンである、請求項157に記載の使用。

請求項163

標的抗原発現性がんを処置するための医薬品を製造する方法における、請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物の使用。

請求項164

前記標的抗原が葉酸受容体アルファである、請求項163に記載の使用。

請求項165

前記葉酸受容体アルファ発現性がんが、胃癌、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、三重陰性乳癌、子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、肺類癌、または骨肉腫である、請求項164に記載の使用。

請求項166

前記標的抗原がヒト上皮成長因子受容体2である、請求項163に記載の使用。

請求項167

前記ヒト上皮成長因子受容体2発現性がんが、乳癌、胃癌、膀胱癌、または尿路上皮細胞癌である、請求項166に記載の使用。

請求項168

前記標的抗原がメソテリンである、請求項163に記載の使用。

請求項169

請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物

請求項170

コンジュゲーションを可能にする条件下で、抗体または抗原結合性断片を、エリブリンに接続している切断可能なリンカーと反応させることを含む、請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物を生産する方法。

請求項171

患者が、請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物での処置に対して応答性であるかどうかを決定する方法であって、前記患者から生体試料を得ること、及び前記生体試料を、請求項1〜119のいずれか1項に記載の抗体−薬物コンジュゲートまたは請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む、前記方法。

請求項172

前記生体試料が、葉酸受容体アルファ発現性がんを有するか、またはそれを有するリスクのある患者に由来する腫瘍生検であり、前記がんが、胃癌、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、三重陰性乳癌、子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、肺類癌、または骨肉腫である、請求項171に記載の方法。

請求項173

前記生体試料が、ヒト上皮成長因子受容体2発現性がんを有するか、またはそれを有するリスクのある患者に由来する腫瘍生検であり、前記がんが、乳癌、胃癌、膀胱癌、または尿路上皮細胞癌である、請求項171に記載の方法。

請求項174

前記生体試料が、メソテリン発現性がんを有するか、またはそれを有するリスクのある患者に由来する腫瘍生検である、請求項171に記載の方法。

請求項175

−L−Dを含み、Dが、エリブリンであり;Lが、Dに共有結合している切断可能なリンカーである、組成物。

請求項176

前記切断可能なリンカーが、C−35アミンを介してエリブリンに共有結合している、請求項175に記載の組成物。

請求項177

前記切断可能なリンカーがバリン−シトルリン(Val−Cit)を含む、請求項175または請求項176に記載の組成物。

請求項178

前記切断可能なリンカーがPEGスペーサーユニットを含む、請求項175〜177のいずれか1項に記載の組成物。

請求項179

前記切断可能なリンカーがMal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む、請求項175〜178のいずれか1項に記載の組成物。

請求項180

式(I)の抗体−薬物コンジュゲートの多数のコピーを含む組成物:Ab−(L−D)p(I)[式中、(i)Abは、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号2(HCDR1)、配列番号3(HCDR2)、及び配列番号4(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号7(LCDR1)、配列番号8(LCDR2)、及び配列番号9(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR);またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号13(HCDR1)、配列番号14(HCDR2)、及び配列番号15(HCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの重鎖相補性決定領域(HCDR);ならびに配列番号16(LCDR1)、配列番号17(LCDR2)、及び配列番号18(LCDR3)のアミノ酸配列を含む3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含む内在化型抗葉酸受容体アルファ抗体またはその内在化型抗原結合性断片であり;(ii)Dは、エリブリンであり;(iii)Lは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む切断可能なリンカーであり;(iv)pは、Ab当たりの−L−D部分の平均数であり、前記組成物中の前記抗体−薬物コンジュゲートの平均pは、約3.6〜約4.4であり;前記平均pは、疎水性相互作用クロマトグラフィー−高速液体クロマトグラフィー(HIC−HPLC)により決定される]。

請求項181

前記抗体または抗原結合性断片が、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項180に記載の組成物。

請求項182

前記組成物中の前記抗体−薬物コンジュゲートの前記平均pが、疎水性相互作用クロマトグラフィー−高速液体クロマトグラフィー(HIC−HPLC)により決定される、請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物。

請求項183

前記組成物中の前記抗体−薬物コンジュゲートの前記平均pが、逆相液体クロマトグラフィー−質量分析法(LC−MS)により決定される、請求項120〜123のいずれか1項に記載の組成物。

技術分野

0001

本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる2016年3月2日出願の米国特許仮特許出願第62/302,562号に対する優先権の利益を主張する。

0002

本開示は、葉酸受容体アルファなどのヒト腫瘍抗原標的に結合し、及び/または抗チューブリン薬活性をもたらす抗体薬物コンジュゲートADC)に関する。本開示はさらに、葉酸受容体アルファを発現し、及び/またはチューブリン破壊による処置に適しているがんの処置及び診断において有用な方法及び組成物に関する。

背景技術

0003

がんは世界的に、罹患及び死亡の主な原因のうちの1つであり、2012年には約1400万の新たな症例及び820万のがん関連死があった。がんによる死亡の最も共通する原因は、肺癌(159万人の死亡);肝臓癌(745,000人の死亡);胃癌(723,000人の死亡);結腸直腸癌(694,000人の死亡);乳癌(521,000人の死亡);及び食道癌(400,000人の死亡)である。新たながんの症例数は、来る20年で約70%、1年当たり約2200万の新たながん症例へと増加すると予測されている(World Cancer Report 2014)。

0004

微小管は、細胞内移行及び輸送細胞シグナル伝達、ならびに細胞形状の維持を含む様々な細胞機能に関係する動的な線維状の細胞骨格タンパク質である。微小管はまた、染色体を2つの娘細胞に分離するために必要な有糸分裂紡錘体を形成することにより、有糸分裂細胞分裂において重要な役割を果たす。すべての細胞における微小管の生物学的機能は大部分、それらの重合ダイナミクスにより調節され、これは、微小管の両端でのα及びβチューブリン二量体の可逆的な非共有結合性の付加により生じる。この動的挙動及びその結果生じる微小管の長さにわたる制御は、紡錘体の適正な機能に非常に重要である。微小管ダイナミクスのわずかな変化でさえ、紡錘体チェックポイント連動し、有糸分裂における細胞周期の進行を停止させ、続いて、細胞死をもたらし得る(Mukhtar et al.(2014)Mol.Cancer Ther.13:275−84)。それらの急速な細胞分裂により、がん細胞は一般に、チューブリンに結合し、その正常な機能を破壊する化合物に対して、正常な細胞よりも感受性がある。この理由で、チューブリン阻害薬及び他の微小管標的薬は、がんを処置するための有望な薬物群となっている(Dumontet and Jordan(2010)Nat.Rev.Drug Discov.9:790−803)。

0005

葉酸受容体アルファ(FRA)は、葉酸に結合するグリコホスファチジルイノシトール(GPI)結合膜タンパク質である。正常組織及びがん性組織の生物学におけるFRAの役割は、完全には理解されていないが、上皮由来卵巣癌の高いパーセンテージで(O’Shannessy et al.(2013)Int.J.Gynecol.Pathol.32(3):258−68)、さらには、非小細胞肺癌のあるパーセンテージでは高度に過剰に発現される(Christoph et al.(2014)Clin.Lung Cancer 15(5):320−30)。FRAはまた、正常な組織では発現を制限している。これらの特性により、FRAは、がん免疫療法のための魅力的な標的となっている。

0006

がん原遺伝子ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)は、ヒト上皮成長因子受容体(EGFRファミリーに属する膜貫通チロシンキナーゼ受容体をコードする(King et al.(1985)Science 229:974−6)。HER2の過剰発現は、PI3K−AKT−mTOR経路などの成長因子シグナル伝達経路構成的活性化を可能にし、それにより、侵襲性乳癌の約20%を含む数種のがんにおいて発がんドライバー(oncogenic driver)として役立つ(Slamon et al.(1989)Science 244:707−12; Gajria and Chandarlapaty(2011)Expert Rev.Anticancer Ther.11:263−75)。HER2増幅形質転換表現型を媒介するということから、HER2は、がん処置のための別の有望な標的である。

0007

本開示は一部では、腫瘍細胞に対して生物学的活性を有する新規化合物を提供する。その化合物は、哺乳類において腫瘍増殖阻害することができ、ヒトがん患者を処置するために有用であり得る。

0008

本開示はより具体的には、腫瘍細胞(例えば、FRA発現性腫瘍細胞)と結合し、それに内在化し、それを死滅させることができる抗体−薬物コンジュゲート化合物に関する。薬物部分抗体部分に結合するリンカーを含む抗体−薬物コンジュゲート化合物を開示する。抗体−薬物コンジュゲート(ADC)化合物は、式Iにより表され得る:
Ab−(L−D)p (I)
[式中、Abは、腫瘍細胞を標的とする内在化型抗体またはその内在化型抗原結合性断片であり;
Dは、エリブリンであり;
Lは、AbをDに共有結合する切断可能なリンカーであり;
pは、1〜20の整数である]。

0009

一部の実施形態では、ADCが、細胞外条件に存在する場合にはインタクトなままであるが、細胞、例えば、がん細胞内に内在化されると切断され得るように、リンカーは、細胞外では安定的である。一部の実施形態では、エリブリン薬物部分は、ADCが、ADCの抗体部分に特異的な抗原を発現する細胞に進入すると、抗体部分から切断され、切断により、エリブリンの未修飾形態が放出される。一部の実施形態では、リンカーは、切断された際に、エリブリン薬物部分に結合したままになっているリンカーの部分または抗体部分がないように配置されている切断可能な部分を含む。

0010

一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分は、切断可能なペプチド部分である。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分を含むADCは、代替の切断可能な部分を含むADCに対して、低い凝集ベル、抗体:薬物比の改善、がん細胞のオンターゲット死滅の増加、非がん細胞のオフターゲット死滅の減少、及び/または高い薬物負荷(p)を実証する。一部の実施形態では、切断可能な部分の付加は、切断不可能なリンカーに対して、細胞傷害性及び/または効力を上昇させる。一部の実施形態では、効力及び/または細胞傷害性の上昇は、ADCの抗体部分により標的とされる抗原を中等度のレベルで発現するがん(例えば、中等度のFRA発現)においてである。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、酵素により切断可能であり、リンカーは、酵素切断可能なリンカーである。一部の実施形態では、酵素は、カテプシンであり、リンカーは、カテプシン切断可能なリンカーである。特定の実施形態では、酵素切断可能なリンカー(例えば、カテプシン切断可能なリンカー)は、代替の切断機構と比較すると、上述の改善される特性の1つまたは複数を示す。

0011

一部の実施形態では、リンカー内の切断可能なペプチド部分は、アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、バリンシトルリン(Val−Cit)を含む。一部の実施形態では、Val−Citを含むADCは、代替のアミノ酸ユニットまたは代替の切断可能な部分を含むADCに対して、安定性の上昇、オフターゲットな細胞死滅の減少、標的上の細胞死滅の増加、低い凝集レベル、及び/または高い薬物負荷を実証する。

0012

一部の実施形態では、リンカーは、抗体部分を切断可能な部分に接続する少なくとも1個のスペーサーユニットを含む。一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、少なくとも1個のポリエチレングリコール(PEG)部分を含んでよい。PEG部分は、例えば、−(PEG)m−を含んでよく、ここで、mは、1〜10の整数である。一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、(PEG)2を含む。一部の実施形態では、より短いリンカー長さにも関わらず、長いスペーサーユニット(例えば、(PEG)8)を含むADCに対して、短いスペーサーユニット(例えば、(PEG)2)を含むADCは、低い凝集レベル及び/または高い薬物負荷を実証する。

0013

一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、マレイミド部分(Mal)を介してADCの抗体部分に結合する。一部の実施形態では、Malを介して抗体部分に結合しているリンカーを含むADCは、代替の部分を介して抗体部分に結合しているリンカーを含むADCに対して、高い薬物負荷を実証する。一部の実施形態では、リンカー内のMalは、抗体部分の上のシステイン残基反応性である。一部の実施形態では、リンカー内のMalは、システイン残基を介して抗体部分に接続されている。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)m、例えば、Mal−(PEG)2を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2を含む。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、抗体部分を、リンカー内の切断可能な部分に結合する。一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分は、切断可能なペプチド部分、例えば、アミノ酸ユニットである。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Citを含む。

0014

一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分は、ADCのエリブリン薬物部分に直接接続しており、切断可能な部分は、抗体部分に直接接続しているか、またはスペーサーユニットを介して接続している。一部の実施形態では、スペーサーユニットはまた、リンカー内の切断可能な部分をエリブリン薬物部分に結合する。一部の実施形態では、リンカー内の切断可能な部分をエリブリン薬物部分に結合するスペーサーユニットは、自壊性(self−immolative)である。一部の実施形態では、自壊性スペーサーは、標的細胞内で非修飾エリブリンを放出することができる。一部の実施形態では、自壊性スペーサーユニットは、p−アミノベンジルアルコールを含む。一部の実施形態では、自壊性スペーサーユニットは、p−アミノベンジルオキシカルボニル(pAB)を含む。リンカー内のpABは、一部の実施形態では、切断可能な部分をエリブリン薬物部分に結合する。一部の実施形態では、切断可能な部分は、切断可能なペプチド部分、例えば、アミノ酸ユニットである。一部の実施形態では、リンカーは、Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Val−Cit−pAB、及びMalを介してリンカーを抗体部分に接続するスペーサーユニットを含む。

0015

一部の実施形態では、pは、1〜6、2〜5、または好ましくは、3〜4の整数である。一部の実施形態では、pは、4である。一部の実施形態では、一群のADCを提供し、その群における平均pは、約4(例えば、3.5〜4.5、例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み、pは、4である。一部の実施形態では、一群のADCを提供し、ここで、各ADCはMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含み、その群における平均pは、約4(例えば、3.5〜4.5、例えば、約3.8)である。

0016

一部の実施形態では、ADCの内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片(AbまたはAb部分)は、抗葉酸受容体アルファ(FRA)抗体または内在化型抗体断片であり、FRA発現性腫瘍細胞に結合することができる(すなわち、ADCは、FRA発現性細胞を標的とする)。一部の実施形態では、抗FRA Ab部分及び切断可能なペプチド部分を含むADCは、切断不可能なリンカーまたは代替の切断機構に対して、低い凝集レベル、抗体:薬物比の改善、がん細胞のオンターゲット死滅の増加、非がん細胞のオフターゲット死滅の減少、高い薬物負荷(p)、細胞傷害性及び/または効力の上昇を実証する。一部の実施形態では、効力及び/または細胞傷害性の上昇は、ADCの抗体部分により標的とされる抗原を中等度のレベルで発現するがん(例えば、中等度のFRA発現)においてである。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、酵素により切断可能であり、リンカーは、酵素切断可能なリンカーである。一部の実施形態では、酵素は、カテプシンであり、リンカーは、カテプシン切断可能なリンカーである。特定の実施形態では、酵素切断可能なリンカー(例えば、カテプシン切断可能なリンカー)は、代替の切断機構と比較すると、上述の改善された特性のうちの1つまたは複数を示す。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)m−Val−Cit−pABである。

0017

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、葉酸受容体アルファ(FRA)に結合し、FRA発現性腫瘍細胞を標的とする。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖相補性決定領域(CDR)及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、重鎖CDRは、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、配列番号2からなる重鎖CDR1、配列番号3からなる重鎖CDR2、及び配列番号4からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号7からなる軽鎖CDR1、配列番号8からなる軽鎖CDR2、及び配列番号9からなる軽鎖CDR3を含むか;または重鎖CDRは、IMGTナンバリングシステムにより定義すると、配列番号13からなる重鎖CDR1、配列番号14からなる重鎖CDR2、及び配列番号15からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号16からなる軽鎖CDR1、配列番号17からなる軽鎖CDR2、及び配列番号18からなる軽鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトフレームワーク配列を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/または、それに結合する。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、アラニンヒスジンリシンアスパラギン酸AHKD)を含むエピトープ(配列番号365)に結合する(O’Shannessy et al.,(2011)Oncotarget 2:1227−43)。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、NTSQEAHKDVSYLを含むエピトープ(配列番号366)に結合する。

0018

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、内在化型抗FRA抗体または内在化型抗原結合性断片である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号2からなる重鎖CDR1、配列番号3からなる重鎖CDR2、及び配列番号4からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号7からなる軽鎖CDR1、配列番号8からなる軽鎖CDR2、及び配列番号9からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号13からなる重鎖CDR1、配列番号14からなる重鎖CDR2、及び配列番号15からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号16からなる軽鎖CDR1、配列番号17からなる軽鎖CDR2、及び配列番号18からなる軽鎖CDR3を含み;リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み;pは、4である。一部の実施形態では、一群のそのようなADCを提供し、pは、約4(例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号23の重鎖可変ドメイン及び配列番号24の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号365を含むエピトープに結合する。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号366を含むエピトープに結合する。

0019

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒト上皮成長因子受容体2(her2)に結合し、her2発現性腫瘍細胞を標的とする。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖相補性決定領域(CDR)及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号71からなる重鎖CDR1、配列番号72からなる重鎖CDR2、及び配列番号73からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号74からなる軽鎖CDR1、配列番号75からなる軽鎖CDR2、及び配列番号76からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号191からなる重鎖CDR1、配列番号192からなる重鎖CDR2、及び配列番号193からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号194からなる軽鎖CDR1、配列番号195からなる軽鎖CDR2、及び配列番号196からなる軽鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトフレームワーク配列を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

0020

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、内在化型抗her2抗体または内在化型抗原結合性断片である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号71からなる重鎖CDR1、配列番号72からなる重鎖CDR2、及び配列番号73からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号74からなる軽鎖CDR1、配列番号75からなる軽鎖CDR2、及び配列番号76からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号191からなる重鎖CDR1、配列番号192からなる重鎖CDR2、及び配列番号193からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号194からなる軽鎖CDR1、配列番号195からなる軽鎖CDR2、及び配列番号196からなる軽鎖CDR3を含み;リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み;pは、4である。一部の実施形態では、一群のそのようなADCを提供し、pは約4(例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号27の重鎖可変ドメイン及び配列番号28の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

0021

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、メソテリン(MSLN)に結合し、MSLN発現性腫瘍細胞を標的とする。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖相補性決定領域(CDR)及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号65からなる重鎖CDR1、配列番号66からなる重鎖CDR2、及び配列番号67からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号68からなる軽鎖CDR1、配列番号69からなる軽鎖CDR2、及び配列番号70からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号185からなる重鎖CDR1、配列番号186からなる重鎖CDR2、及び配列番号187からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号188からなる軽鎖CDR1、配列番号189からなる軽鎖CDR2、及び配列番号190からなる軽鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

0022

一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、内在化型抗MSLN抗体または内在化型抗原結合性断片である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含み、その際、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号65からなる重鎖CDR1、配列番号66からなる重鎖CDR2、及び配列番号67からなる重鎖CDR3を含み;3つの軽鎖CDRは、配列番号68からなる軽鎖CDR1、配列番号69からなる軽鎖CDR2、及び配列番号70からなる軽鎖CDR3を含むか;またはIMGTナンバリングシステムにより定義すると、重鎖CDRは、配列番号185からなる重鎖CDR1、配列番号186からなる重鎖CDR2、及び配列番号187からなる重鎖CDR3を含み;軽鎖CDRは、配列番号188からなる軽鎖CDR1、配列番号189からなる軽鎖CDR2、及び配列番号190からなる軽鎖CDR3を含み;リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含み;pは、4である。一部の実施形態では、一群のそのようなADCを提供し、pは約4(例えば、約3.8)である。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性断片は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。一部の実施形態では、内在化型抗体または内在化型抗原結合性は、配列番号25の重鎖可変ドメイン及び配列番号26の軽鎖可変ドメインを含む抗体と同じエピトープへの結合について競合し、及び/またはそれに結合する。

0023

記載のADCのいずれかの多数のコピーを含む組成物も、本明細書では提供し、その際、組成物中のADCの平均薬物負荷(平均p)は、約3〜4、または約3.5〜約4.5、または約4である。一部の実施形態では、平均pは、約3.2〜3.8である。一部の実施形態では、平均pは、約3.6〜4.4である。

0024

−L−Dを含み、Dが、エリブリンであり;Lが、Dに共有結合している切断可能なリンカーである組成物も、本明細書では提供する。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、エリブリンの上のC−35アミンに共有結合している。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、Val−Citを含む。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、PEGスペーサーユニットを含む。一部の実施形態では、切断可能なリンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む。

0025

さらに、ADCと、薬学的に許容される希釈剤担体、及び/または添加剤とを含む医薬組成物を本明細書では提供する。

0026

本開示の別の態様は、例えば、がんの処置における記載のADC化合物及び組成物の治療上及び診断上の使用を含む。別の態様は、FRAなどの、ADCの抗体部分により標的とされる抗原を発現するがんを処置する方法を含む。さまざまな実施形態で、記載のADCのいずれか1つの治療有効量及び/またはレジメン投与することにより、腫瘍細胞またはがん細胞を死滅させる、またはその増殖を阻害する方法を提供する。別の態様は、開示のADCを使用して、FRAを発現する腫瘍細胞またはがん細胞を検出する方法、及び記載のADCでの処置に応答するであろうがん患者をスクリーニングする方法を含む。一部の実施形態では、がんは、胃癌、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、三重陰性乳癌、子宮内膜癌、漿液性子宮内膜癌、類癌、または骨肉腫である。記載のADCを生成する方法も開示する。

図面の簡単な説明

0027

特定の実施形態で開示されているとおりに、MORAb−003ADCを調製するために使用される方法の1つを示している。このアプローチでは、非対合システインを、限定モル当量の非チオール還元剤TCEPで部分的に還元することにより生成する。このアプローチは、鎖内ジスルフィド結合をインタクトなままにしながら、軽鎖及び重鎖を連結する鎖間ジスルフィド結合(1つのH−L対合1つ当たり1対)及びヒンジ領域の2つの重鎖(ヒトIgG1の場合は1つのH−H対合1つ当たり2対)を優先的に還元させる。
特定の実施形態で開示されているとおりに、マレイミド−(PEG)2−Val−Cit−pAB−エリブリン(mal−(PEG)2−VCP−エリブリン)を合成する方法を示している。
MORAb−003での還元状態のSDS−PAGE分析を示している。レーンは、図の右側に示されている。レーンMは、タンパク質標準に対応し;レーン1は、未処理MORAb−003に対応し;レーン2は、70.6μM TCEPで還元させた5.3mg/mLに対応し;レーン3は、141.2μM TCEPで還元させたMORAb−003 5.3mg/mLに対応し;レーン4は、20μM TCEPで還元させたMORAb−003 1.5mg/mLに対応し;レーン5は、40μM TCEPで還元させたMORAb−003 1.5mg/mLに対応する。各バンドアイデンティティは、右下のゲル上に示されている。「H」は、重鎖を示す。「L」は、軽鎖を示す。
MORAb−003での還元状態のSDS−PAGE分析を示している。レーン1は、タンパク質標準に対応し;レーン2は、未処理MORAb−003に対応し;レーン3は、1:1のMORAb−003:TCEPの比で処理されたMORAb−003に対応し;レーン4は、1:2のMORAb−003:TCEPの比で処理されたMORAb−003に対応し;レーン5は、1:3のMORAb−003:TCEPの比で処理されたMORAb−003に対応し;レーン6は、1:4のMORAb−003:TCEPの比で処理されたMORAb−003に対応する。
M−MMAE(レーン2)、M−DM1(レーン3)、M−0026(レーン4)、M−0260(レーン5)、M−0267(レーン6)、M−0272(レーン7)、M−0285(レーン8)、M−0292(レーン9)、M−027−0381(レーン10)、及びM−0284(レーン11)を含む、選択されたMORAb−003ADCの非還元型SDS−PAGE分析を示している。
図6Aは、MORAb−003−マレイミド−PEG2−Val−Cit−pAB−エリブリン(M3−VCP−エリブリン、または「MORAb−202」)のバイスタンダー細胞傷害性アッセイの結果を示している。図6Bは、MORAb−003−マレイミド−(CH2)5−Val−Cit−pAB−ER−001150828(M3−ER−61318)のバイスタンダー細胞傷害性アッセイの結果を示している。図6Cは、MORAb−003−PEG−pAB−デュオスタチン(duostatin)3(M3−027−0285)のバイスタンダー細胞傷害性アッセイの結果を示している。それぞれの図の説明に示されている情報は、細胞系:試験した薬剤(培養した細胞系(複数可)、1st/2nd細胞系の播種密度)を示している。
図7A及び7Bは、特定の実施形態で開示されているとおり、非コンジュゲートMORAb−003に対する、ADCのMORAb−003−VCP−エリブリン(図7A)及びMORAb−003−0285(図7B)の薬物−対−抗体比(DAR)分布を示している。各ピークの上の数値は、個々の種のDARを示している。
細胞傷害性分析の結果、すなわち、IGROV1またはSJSA−1細胞におけるMORAb−003−VCP−エリブリンと非コンジュゲートMORAb−003(2μM)との競合を示している。
ビヒクルPBS)、または10、20、40、もしくは80mg/kgのMORAb−202の単回静脈内投与で処置されたCD−1マウス(群平均及びSEM)の各群での体重動態を示している。
q4d×3投与計画(用量を4日ごとに1回、合計3用量で投与)に従って、PBSで、または0.4、0.8、1.6、もしくは3.2mg/kgのエリブリンで静脈内処置されたCD−1マウス(群平均及びSEM)の各群での体重動態を示している。
hNSCLCNCI−H2110細胞(群平均及びSEM)を移植され、かつPBS、1、2.5、もしくは5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)、または5mg/kgのMORAb−003−0285の単回静脈内投与で処置されたCB17−SCIDマウスの各群での腫瘍増殖動態を示している。
hNSCLC NCI−H2110細胞を移植された個々のCB17−SCIDマウスの、17日目での腫瘍体積、さらには群平均及びSEMを示している。群を、PBS、1、2.5、もしくは5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)、または5mg/kgのMORAb−003−0285の単回静脈内投与で処置した。
PBS、1、2.5、もしくは5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)、または5mg/kgのMORAb−003−0285の単回静脈内投与で処置されたNCI−H2110−移植されたCB17−SCIDマウスの各群の体重動態(群平均及びSEM)を示している。
q4d×3投与計画に従って、ビヒクル(PBS)、または0.5、0.2、0.8、もしくは1.6mg/kgのエリブリンで静脈内処置された、NCI−H2110移植されたCB17−SCIDマウス(群平均及びSEM)の各群での腫瘍増殖動態を示している。
個々のNCI−H2110移植されたCB17−SCIDマウスの、24日目での腫瘍体積、さらには群平均及びSEMを示している。群を、q4d×3投与計画に従ってビヒクル(PBS)、または0.5、0.2、0.8、もしくは1.6mg/kgのエリブリンで静脈内処置した。
q4d×3投与計画に従って、ビヒクル(PBS)、または0.5、0.2、0.8、もしくは1.6mg/kgのエリブリンで静脈内処置された、NCI−H2110移植されたCB17−SCIDマウス(群平均及びSEM)の各群での体重変化動態を示している。
Crystal Violet細胞傷害性アッセイにより測定した場合の、IGROV1、OVCAR3、NCI−H2110、A431−A3、及びSJSA−1細胞に対するMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の効力を示している。
PBS、または1、2.5、もしくは5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の単回静脈内投与で処置された、NCI−H2110移植されたCB17−SCIDマウス(群平均及びSEM)の各群での腫瘍増殖動態を示している。
図19A及び19Bは、ビヒクル(PBS)、5mg/kgのMORAb−003、または5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の単回静脈内投与で処置されたNSCLC PDx(LXFA−737)腫瘍担持マウス(群平均及びSEM)の各群での腫瘍増殖動態(図19A)及び体重変化動態(図19B)を示している。
図20A及び20Bは、PBS、0.1もしくは3.2mg/kgのエリブリン、または5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の単回静脈内投与で処置された子宮内膜癌PDx(Endo−12961)腫瘍担持マウス(群平均及びSEM)の各群での個々の腫瘍体積比図20A)及び体重変化動態(図20B)を示している。図20C及び20Dは、PBS、0.1もしくは3.2mg/kgのエリブリン、または5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の単回静脈内投与で処置された子宮内膜癌PDx(Endo−10590)腫瘍担持マウス(群平均及びSEM)の各群での腫瘍増殖動態(図20C)及び体重変化動態(図20D)を示している。
抗ヒトIgG抗体での、TNBC PDx(OD−BRE−0631)腫瘍担持マウスにおける腫瘍組織免疫組織化学的(IHC)染色を示している。ビヒクル(右側)、または5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)(左側)の単回静脈内投与で処置されたマウスからの腫瘍組織を、処置から5日後に収集及び染色した。
α−平滑筋アクチンSMA)−FITC抗体での、TNBC PDx(OD−BRE−0631)腫瘍担持マウスにおける腫瘍組織のIHC染色を示している。未処置マウスからの腫瘍組織を処置の2日前に収集し(左側)、5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の単回静脈内投与で処置されたマウスからの腫瘍組織を処置の5日後に収集した(右側)。
ビヒクル(PBS)、または5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の単回静脈内投与で処置されたTNBC PDx(OD−BRE−0631)腫瘍担持マウス(群平均及びSEM)の各群での腫瘍増殖動態を示している。
フローサイトメトリー分析により測定した場合の、ビヒクル(PBSまたはエタノール)、エリブリン、MORAb−003、またはMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)で処置した後のMKN−74細胞を含む培養中でのヒト骨髄間葉系幹細胞(BM−MSC)の分化を示している。Stro−1+/CD105+、CD34+/CD31−、及びNG2+は、それぞれMSC、脂肪細胞、及び周細胞マーカーである。
ビヒクル(PBS)、または5mg/kgのMORAb−003−VCP−エリブリン(MORAb−202)の単回静脈内用量で処置されたNCI−H2110移植されたCB17−SCIDマウスからの、α−平滑筋アクチン(SMA)−FITC抗体で染色された腫瘍組織の時間経過分析を示している。腫瘍組織を収集し、0日目、ならびに処置後の3、5、7及び9日目に染色した。Y軸:%=[カウントされた染色細胞/カウントされた総細胞]×100。X軸:日(カウントされた総細胞)。

0028

開示の組成物及び方法は、本開示の一部を成している添付の図面と関連して次の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解することができる。本開示の組成物及び方法は、本明細書において記載する、及び/または示す特定の組成物及び方法に限定されないこと、ならびに本明細書において使用する専門用語は、特定の実施形態を単に例示することを目的としたものであって、特許請求の範囲に記載の組成物及び方法を限定することを意図したものではないことを理解されたい。

0029

このテキストを通じて、説明は、組成物及び前記組成物を使用する方法に関する。本開示が、組成物と関連する特徴または実施形態を記載するか、または請求する場合、そのような特徴または実施形態は、前記組成物を使用する方法にも同様に適用可能である。同様に、本開示が、組成物を使用する方法と関連する特徴または実施形態を記載するか、または請求する場合、そのような特徴または実施形態は、組成物にも同様に適用可能である。

0030

値の範囲が示されている場合、それは、その範囲内の任意の特定の値を使用する実施形態を含む。さらに、範囲内で述べられている値に対する言及は、その範囲内のいずれもすべての値を含む。すべての範囲が、それらの終点包括し、かつ組合せ可能である。値が、先行する「約」の使用により、近似値として示されている場合、特定の値が別の実施形態を形成していることは理解されるであろう。特定の数値に対する言及は、文脈で別段に明確に指示されていない限り、少なくともその特定の値を含む。「または」の使用は、それを使用している具体的な文脈が別段に指示していない限り、「及び/または」を意味する。本明細書において引用する参考文献はすべて、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。参考文献と本明細書とが矛盾する場合には、本明細書が優先される。

0031

明確にするために、本明細書において別々の実施形態の文脈において記載される本開示の組成物及び方法のある種の特徴を、単一の実施形態に組み合わせて提供することもできることは認められるべきである。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載されている本開示の組成物及び方法の様々な特徴を、別々に、または任意の部分的組み合わせで提供することもできる。

0032

定義
説明の態様に関連する様々な用語を、本明細書及び特許請求の範囲を通じて使用する。そのような用語は、別段に示さない限り、当技術分野におけるそれらの普通の意味を与えられているものとする。他の特別に定義する用語は、本明細書において提供する定義と整合するように、解釈されるべきである。

0033

本明細書で使用する場合、単数形の「a」、「an」及び「the」は、文脈が別段に指示していない限り、複数形を含む。

0034

数値及び範囲の文脈における「約」または「おおよそ」という用語は、当業者であれば本明細書に含まれる教示から分かるであろうとおり、反応混合物中で所望の量の核酸またはポリペプチドを有するなど、実施形態を意図されているとおりに行うことができるような、挙げられている値または範囲に近似している、または近い値または範囲を指す。これは、少なくとも部分的に、核酸組成年齢人種性別解剖学的及び生理学的変化ならびに生態系の不正確さの様々な特性による。したがって、これらの用語は、系統的誤差から生じる値を越える値を含む。

0035

「抗体−薬物コンジュゲート」、「抗体コンジュゲート」、「コンジュゲート」、「イムノコンジュゲート」、及び「ADC」という用語は、互換的に使用され、抗体(例えば、抗FRA抗体)に連結している化合物またはその誘導体を指し、一般式:Ab−(L−D)p(式I)により定義される[式中、Ab=抗体部分(すなわち、抗体または抗原結合性断片)、L=リンカー部分、D=薬物部分、p=抗体部分1つ当たりの薬物部分の数]。

0036

「抗体」という用語は、最も広い意味では、免疫グロブリン分子可変領域内の少なくとも1つの抗原認識部位を介して、標的、例えば、タンパク質、ポリペプチド、炭水化物ポリヌクレオチド、脂質、または上述の組合せを認識し、それに特異的に結合する免疫グロブリン分子を指すために使用される。抗体の重鎖は、重鎖可変ドメイン(VH)及び重鎖定常領域(CH)から構成される。軽鎖は、軽鎖可変ドメイン(VL)及び軽鎖定常ドメイン(CL)から構成される。本出願の目的では、成熟重鎖及び軽鎖可変ドメインはそれぞれ、N末端からC末端へ:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3及びFR4と配置されている、4つのフレームワーク領域(FR1、FR2、FR3及びFR4)内の3つの相補性決定領域(CDR1、CDR2及びCDR3)を含む。「抗体」は、天然に存在してもよいし、または慣用ハイブリドーマ技術により生産されるモノクローナル抗体など、人工的であってもよい。「抗体」という用語には、全長モノクローナル抗体及び全長ポリクローナル抗体、さらには、抗体断片、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、及び一本鎖抗体が含まれる。抗体は、免疫グロブリンの5つの主な群:IgAIgDIgE、IgG、及びIgM、またはそのサブクラス(例えば、アイソタイプIgG1、IgG2、IgG3、IgG4)のいずれか1つであってよい。この用語はさらに、所望の生物学的活性を実証する限り、抗原認識部位を含有するヒト抗体キメラ抗体ヒト化抗体及び任意の修飾された免疫グロブリン分子を含む。

0037

「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用する場合、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち、その集団を構成する個々の抗体は、少量で存在し得る天然に存在する起こり得る変異を除いて同一である。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、単一の抗原エピトープ指向する。対照的に、従来の(ポリクローナル抗体調製物は典型的には、種々のエピトープを指向する(または、それらに特異的な)多数の抗体を含む。修飾語句モノクローナル」は、抗体の実質的に均質な集団から得られるという抗体の特徴を示しており、任意の特定の方法により抗体を生産することが必要であると解釈されるべきではない。例えば、本開示により使用されるモノクローナル抗体は、Kohler et al.(1975)Nature 256:495により最初に記載されたハイブリドーマ法により作製されてもよいし、または組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)により作製されてもよい。モノクローナル抗体はまた、例えばClackson et al.(1991)Nature 352:624−8、及びMarks et al.(1991)J.Mol.Biol.222:581−97に記載されている技術を使用してファージ抗体ライブラリから単離することもできる。

0038

本明細書に記載のモノクローナル抗体には具体的には、重鎖及び/または軽鎖の一部が、特定の種に由来するか、または特定の抗体群もしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一である、もしくは相同している一方で、その鎖(複数可)の残りは、別の種に由来するか、または別の抗体群もしくはサブクラスに属する抗体、さらには、それらが標的抗原と特異的に結合し、及び/または所望の生物学的活性を示す限り、そのような抗体の断片における対応する配列と同一であるか、もしくは相同している、「キメラ」抗体が含まれる。

0039

「ヒト抗体」という用語は、本明細書で使用する場合、ヒトにより産生される抗体またはヒトにより産生される抗体のアミノ酸配列を有する抗体を指す。

0040

「キメラ抗体」という用語は、本明細書で使用する場合、免疫グロブリン分子のアミノ酸配列が2種以上の種に由来する抗体を指す。一部の例では、重鎖及び軽鎖の両方の可変領域は、所望の特異性、親和性、及び活性を有する、ある種に由来する抗体の可変領域に対応する一方で、定常領域は、別の種(例えば、ヒト)に由来する抗体と相同していて、後者の種における免疫応答を最小限にしている。

0041

本明細書で使用する場合、「ヒト化抗体」という用語は、非ヒト(例えば、マウス)抗体、さらにはヒト抗体からの配列を含有する抗体の形態を指す。そのような抗体は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含有するキメラ抗体である。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、その際、超可変ループのすべてまたは実質的にすべてが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、フレームワーク(FR)領域のすべてまたは実質的にすべてが、ヒト免疫グロブリン配列のものである。ヒト化抗体は任意選択で、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域(Fc)の少なくとも一部も含む。ヒト化抗体は、抗体特異性、親和性、及び/または活性を精密化及び最適化するために、Fvフレームワーク領域で、及び/または置き換えられた非ヒト残基内のいずれかで、残基の置換によりさらに修飾されていてもよい。

0042

抗体の「抗原結合性断片」または「抗原結合性部分」という用語は、本明細書で使用する場合、抗原(例えば、FRA)に特異的に結合する能力を保持している抗体の1つまたは複数の断片を指す。抗原結合性断片は好ましくは、抗原発現性細胞に内在化する能力も保持している。一部の実施形態では、抗原結合性断片は、免疫エフェクター活性も保持している。全長抗体の断片は、全長抗体の抗原結合機能を果たし得ることが判明している。抗体の「抗原結合性断片」または「抗原結合性部分」という用語の範囲内に含まれる結合性断片の例には、(i)Fab断片、VL、VH、CL、及びCH1ドメインからなる一価断片;(ii)F(ab’)2断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋により連結されている2つのFab断片を含む二価断片;(iii)VH及びCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の1本のアームのVL及びVHドメインからなるFv断片;(v)1つの可変ドメイン、例えば、VHドメインを含むdAb断片(例えば、Ward et al.(1989)Nature 341:544−6;及びWinter et al.,WO90/05144を参照されたい);ならびに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれる。さらに、Fv断片の2つのドメイン、VL及びVHは、別々の遺伝子によりコードされるが、組換え法を使用して、それらが、VL及びVH領域が対合して一価分子を形成している1本のタンパク質鎖一本鎖Fv(scFv)として公知)として作製されることを可能にする合成リンカーにより、それらを接続することができる。例えば、Bird et al.(1988)Science 242:423−6;及びHuston et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879−83を参照されたい。そのような一本鎖抗体も、抗体の「抗原結合性断片」または「抗原結合性部分」という用語の範囲内に含まれることが意図されており、結合すると細胞内に内在化することができる結合性断片の例示的な種類として、当技術分野では公知である。例えば、Zhu et al.(2010)9:2131−41; He et al.(2010)J.Nucl.Med.51:427−32;及びFitting et al.(2015)MAbs 7:390−402を参照されたい。特定の実施形態では、scFv分子を、融合タンパク質に組み込んでもよい。ディアボディディアボディなどの一本鎖抗体の他の形態も含まれる。ディアボディは、VH及びVLドメインが1本のポリペプチド鎖上に発現されるが、同じ鎖上の2つのドメイン間の対合を可能にするには短すぎるリンカーを使用し、それにより、ドメインが、別の鎖の相補的ドメインと対合して2つの抗原結合部位を作製することを強制される二価のディアボディである(例えば、Holliger et al.(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−8;及びPoljak et al.(1994)Structure 2:1121−3を参照されたい)。抗原結合性断片は、当業者に知られている従来の技術を使用して得られ、結合性断片は、インタクトな抗体と同じ手法で、有用性(例えば、結合親和性、内在化)についてスクリーニングされる。抗原結合性断片は、インタクトなタンパク質の切断により、例えば、プロテアーゼまたは化学的な切断により調製することもできる。

0043

「内在化」は、抗体または抗原結合性断片と関連して本明細書で使用する場合、細胞に結合すると、細胞の脂質二層膜を通って内部コンパートメントに、好ましくは、細胞内の分解コンパートメントに取り込まれ(すなわち、「内在化」され)得る抗体または抗原結合性断片を指す。例えば、内在化型抗FRA抗体は、細胞膜上のFRAに結合した後に、細胞内に取り込まれ得るものである。

0044

「葉酸受容体アルファ」または「FRA」という用語は、本明細書で使用する場合、ヒトFRAの任意の天然形態を指す。この用語は、全長FRA(例えば、NCBI Reference Sequence:NP_000793;配列番号19)、さらには、細胞プロセシングから生じるヒトFRAの任意の形態を含む。この用語はまた、これらだけに限定されないが、スプライシング変異型対立遺伝子変異型、及びアイソフォームを含む、FRAの天然に存在するバリアントを含む。FRAは、ヒトから単離することができるか、または組換えで、もしくは合成法により生産してもよい。

0045

「抗FRA抗体」または「FRAに特異的に結合する抗体」という用語は、FRAに特異的に結合する抗体またはその断片の任意の形態を指し、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、及びFRAに特異的に結合する限り、生物学的に機能性の抗体断片を含む。好ましくは、本明細書において開示するADCで使用する抗FRA抗体は、内在化型抗体または内在化型抗体断片である。MORAb−003は、例示的な内在化型抗ヒトFRA抗体である。本明細書で使用する場合、「特異的」、「特異的に結合する(specifically binds)」及び「特異的に結合する(binds specifically)という用語は、標的抗原エピトープへの抗体の選択的結合を指す。抗体を、所与条件設定下で、適切な抗原への結合と、無関係抗原または抗原混合物への結合とを比較することにより、結合の特異性について試験することができる。抗体が、無関係抗原または抗原混合物よりも、少なくとも2、5、7、及び好ましくは10倍高い親和性で、適切な抗原に結合するならば、それは、特異的であると考えられる。一実施形態では、特異的な抗体は、FRA抗原にのみ結合し、他の抗原には結合しない(または僅かな結合のみを示す)ものである。

0046

「ヒト上皮成長因子受容体2」、「her2」、または「her2/neu」という用語は、本明細書で使用する場合、ヒトher2の任意の天然形態を指す。この用語は、全長her2(例えば、NCBI Reference Sequence:NP_004439.2;配列番号21)、さらには、細胞プロセシングから生じるヒトher2の任意の形態を含む。この用語はまた、これらだけに限定されないが、スプライシング変異型、対立遺伝子変異型、及びアイソフォームを含むher2の天然に存在するバリアントを含む。Her2は、ヒトから単離することができるか、または組換えで、もしくは合成法により生産してもよい。

0047

「抗her2抗体」または「her2に特異的に結合する抗体」という用語は、her2に特異的に結合する抗体またはその断片の任意の形態を指し、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、及びher2に特異的に結合する限り、生物学的に機能性の抗体断片を含む。米国特許第5,821,337号(参照により本明細書に組み込まれる)は、例示的な抗her2抗体配列を含む、例示的なher2結合性配列を提供している。好ましくは、本明細書において開示するADCにおいて使用する抗her2抗体は、内在化型抗体または内在化型抗体断片である。トラスツズマブは、例示的な内在化型抗ヒトher2抗体である。

0048

「エピトープ」という用語は、抗体が認識し、かつ特異的に結合し得る抗原の部分を指す。抗原がポリペプチドである場合、エピトープは、連続アミノ酸から、またはポリペプチドの三次フォールディングにより並列する非連続アミノ酸から形成され得る。抗原−抗体複合体の直接的な可視化によるエピトープ同定のためのX線結晶学、さらには、抗原の断片または変異異型への抗体の結合をモニターすること、または抗体及び抗原の種々の部分の溶媒露出度をモニターすることを含む、当技術分野で公知の任意のエピトープマッピング技術を使用して、抗体が結合するエピトープを同定することができる。抗体エピトープをマッピングするために使用される例示的なストラテジーには、これらだけに限定されないが、アレイベースオリゴペプチドスキャニング、限定タンパク質分解部位特異的突然変異誘発ハイスループット突然変異誘発マッピング、水素ジュウテリウム交換、及び質量分析法が含まれる(例えば、Gershoni et al.(2007)21:145−56;及びHager−Braun及びTomer(2005)Expert Rev.Proteomics 2:745−56を参照されたい)。

0049

競合結合及びエピトープビニングも、同一または重複エピトープを共有する抗体を決定するために使用することができる。クロスブロッキングアッセイ、例えば、「Antibodies,A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor Laboratory,Harlow and Lane(1st edition 1988、2nd edition 2014)に記載のアッセイなどを使用して、競合結合を評価することができる。一部の実施形態では、試験抗体または結合性タンパク質が、標的抗原、例えば、FRAまたはher2への参照抗体または結合性タンパク質(例えば、表2、4、及び6において同定されているものから選択されるCDR及び/または可変ドメインを含む結合性タンパク質)の結合を、クロスブロッキングアッセイにおいて少なくとも約50%(例えば、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、99.5%、もしくはそれ以上、またはその間の任意のパーセンテージ)減少させる、及び/またはその逆である場合に、競合結合は同定される。一部の実施形態では、競合結合は、共用または同様の(例えば、部分的に重複する)エピトープによるか、または抗体もしくは結合性タンパク質が近接するエピトープで結合する場合の立体障害により得る。例えば、Tzartos、Methodsin Molecular Biology(Morris,ed.(1998)vol.66,pp.55−66)を参照されたい。一部の実施形態では、競合結合は、類似のエピトープを共用する結合性タンパク質の群を分類するために使用することができ、例えば、結合について競合するものを、重複または近接エピトープを有する結合性タンパク質の群として「ビニング」することができ、競合しないものは、重複または近接エピトープを有さない結合性タンパク質の別の群に入れる。

0050

「kon」または「ka」という用語は、抗体と抗原とが会合して抗体/抗原複合体を形成することについての速度定数を指す。この速度は、標準的なアッセイ、例えば、BiacoreまたはELISAアッセイを使用して決定され得る。

0051

「koff」または「kd」という用語は、抗体/抗原複合体からの抗体の解離についてのオフ速度定数(off rate constant)を指す。この速度は、標準的なアッセイ、例えば、BiacoreまたはELISAアッセイを使用して決定され得る。

0052

「KD」という用語は、特定の抗体−抗原相互作用平衡解離定数を指す。KDは、ka/kdにより計算される。この速度は、標準的なアッセイ、例えば、BiacoreまたはELISAアッセイを使用して決定され得る。

0053

「p」または「抗体:薬物比」または「薬物−対−抗体比」または「DAR」という用語は、抗体部分1つ当たりの薬物部分の数、すなわち、薬物負荷、または式IのADCでは、抗体または抗原結合性断片(Ab)1つ当たりの−L−D部分の数を指す。式IのADCの多数のコピーを含む組成物では、「p」は、抗体または抗原結合性断片1つ当たりの−L−D部分の平均数を指し、また、平均薬物負荷と称される。

0054

「リンカー」または「リンカー部分」は、化合物、通常は化学療法薬などの薬物部分を、抗体部分などの別の部分に共有結合で接続することができる任意の化学的部分である。リンカーは、化合物または抗体が活性なままである条件で、酸誘発性切断、ぺプチダーゼ誘発性切断、光ベースの切断、エステラーゼ誘発性切断、及び/またはジスルフィド結合切断に対して感受性があるか、または実質的に抵抗性であってよい。

0055

「薬剤」という用語は本明細書では、化学化合物、化学化合物の混合物、生物高分子、または生物物質から作製された抽出物を指すために使用される。「治療薬」、「薬物」、または「薬物部分」という用語は、生物学的プロセスモジュレートすることができる、及び/または生物学的活性を有する薬剤を指す。

0056

「化学療法薬」または「抗がん薬」という用語は本明細書では、作用機序に関わらず、がんを処置する際に有効であるすべての化学化合物を指すために使用される。転移または血管新生の阻害が多くの場合に、化学療法薬の特性である。化学療法薬の非限定的例には、アルキル化薬、例えば、ナイトロジェンマスタードエチレンイミン化合物、及びアルキルスルホナート代謝拮抗薬、例えば、葉酸、プリンまたはピリミジンアンタゴニスト抗有糸分裂薬、例えば、エリブリンまたはエリブリンメシラート(Halaven(商標))またはその誘導体などの抗チューブリン薬、ビンカアルカロイド、及びオーリスタチン;細胞傷害性抗生物質;DNA発現または複製に損傷を与える、またはそれに干渉する化合物、例えば、DNA小溝結合薬;及び成長因子受容体アンタゴニストが含まれる。加えて、化学療法薬には、抗体、生物学的分子、及び小分子が含まれる。化学療法薬は、細胞傷害薬または細胞増殖抑制薬であってよい。「細胞増殖抑制薬」という用語は、細胞成長及び/または細胞の増殖を阻害または抑制する薬剤を指す。

0057

細胞傷害性薬物」という用語は、主に、細胞の発現活性及び/または機能化に干渉することにより、細胞死をもたらす物質を指す。細胞傷害性薬物の例には、これらだけに限定されないが、抗有糸分裂薬、例えば、エリブリン、オーリスタチン(例えば、モノメチルオーリスタチンE(MMAE)、モノメチルオーリスタチンF(MMAF))、マイタンシノイド(例えば、メイタンシン)、ドラスタチン、デュオスタチン、クリプトフィシン、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチンビンブラスチン)、タキサンタキソール、及びコルヒチンアンスラサイクリン(例えば、ダウノルビシンドキソルビシンジヒドロキシアンスラシンジオン);細胞傷害性抗生物質(例えば、マイトマイシンアクチノマイシンデュオカルマイシン(例えば、CC−1065)、オーロマイシン、デュオマイシン(duomycin)、カリケアマイシンエンドマイシン(endomycin)、フェノマイシン);アルキル化薬(例えば、シスプラチン);挿入薬(例えば、臭化エチジウム);トポイソメラーゼ阻害薬(例えば、エトポシド、テノポシド(tenoposide));放射性同位体、例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212または213、P32、及びルテチウムの放射性同位体(例えば、Lu177);ならびに細菌、真菌、植物または動物由来毒素(例えば、リシン(例えば、リシンA−鎖)、ジフテリア毒素シュードモナス外毒素A(例えば、PE40)、内毒素、マイトゲリン(mitogellin)、コンブレスタチン、レストクトシン、ゲロニンアルファサルシンアブリン(例えば、アブリンA−鎖)、モデシン(例えば、モデシンA−鎖)、クリシン(curicin)、クロチン、Sapaonaria officinalis阻害薬、グルココルチコイド)が含まれる。

0058

「エリブリン」という用語は、本明細書で使用する場合、ハリコンドリンBという、海綿Halichondria okadaisから元々は単離された大環状化合物合成類似体を指す。「エリブリン薬物部分」という用語は、エリブリンの構造を有し、そのC−35アミンを介してADCのリンカーに結合しているADCの構成成分を指す。エリブリンは、微小管ダイナミクス阻害薬であり、これは、チューブリンに結合し、有糸分裂紡錘体の構築を阻害することによりG2/M期での細胞周期の停止を誘導すると考えられる。「エリブリンメシル酸塩」という用語は、エリブリンのメシル酸塩を指し、これは、商品名Halaven(商標)で販売されている。

0059

相同体」という用語は、例えば、対応する位置で同じか、または相似している化学的残基の配列を有することにより、別の分子に対して相同性を示す分子を指す。

0060

「〜を阻害する」または「〜の阻害」という用語は、本明細書で使用する場合、測定可能な量で減少させることを意味し、完全な防止または阻害を含み得るが、それを必要としない。

0061

「標的陰性」または「標的抗原陰性」という用語は、細胞または組織による標的抗原の発現が存在しないことを指す。「標的陽性」または「標的抗原陽性」という用語は、標的抗原の発現が存在することを指す。例えば、標的抗原を発現しない細胞または細胞系は、標的陰性と記載され得る一方で、標的抗原を発現する細胞または細胞系は、標的陽性と記載され得る。

0062

バイスタンダー死滅」または「バイスタンダー効果」という用語は、標的陽性細胞の存在下での標的陰性細胞の死滅を指し、標的陰性細胞の死滅は、標的陽性細胞の非存在下では観察されない。細胞−対−細胞接触、または少なくとも標的陽性と標的陰性細胞との間の近接が、バイスタンダー死滅を可能にする。この種の死滅は、標的陰性細胞の無差別の死滅を指す「オフターゲット死滅」とは識別される。「オフターゲット死滅」は、標的陽性細胞の非存在下でも観察され得る。

0063

「がん」という用語は、細胞集団が未制御の細胞成長により特徴づけられる、哺乳類における生理学的状態を指す。がんの例には、これらだけに限定されないが、癌腫リンパ腫芽細胞腫肉腫、及び白血病が含まれる。そのようながんのより特定の例には、扁平上皮細胞癌小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌腹膜癌、肝細胞癌胃腸癌、膵臓癌神経膠芽細胞腫子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞癌、乳癌(例えば、三重陰性乳癌)、骨肉腫、黒色腫結腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜(例えば、漿液性)または子宮癌唾液腺癌、腎臓癌、肝臓癌、前立腺癌外陰癌、甲状腺癌肝癌、及び様々な種類の頭頸部癌が含まれる。三重陰性乳癌は、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)、またはHer2/neuのための遺伝子の発現について陰性である乳癌を指す。

0064

腫瘍」及び「新生物」という用語は、前がん性病変を含む、良性または悪性のいずれかの過剰な細胞成長または増殖から生じる組織の任意の塊を指す。

0065

「がん細胞」及び「腫瘍細胞」という用語は、非腫瘍発生性細胞及びがん幹細胞の両方を含めて、腫瘍に由来する個々の細胞または細胞の全集団を指す。本明細書で使用する場合、「腫瘍細胞」という用語は、がん幹細胞からそれらの腫瘍細胞を識別するために、再生及び分化する能力を欠いた腫瘍細胞のみを指す場合には、「非腫瘍発生性」という用語により修飾される。

0066

「対象」及び「患者」という用語は、これらだけに限定されないが、ヒト、非ヒト霊長類げっ歯類などを含む任意の哺乳類などの任意の動物を指すために、本明細書において互換的に使用される。一部の実施形態では、哺乳類は、マウスである。一部の実施形態では、哺乳類は、ヒトである。

0067

1種または複数の治療薬との「同時投与」またはそれ「と組み合わせた」投与という用語は、同時及び任意の順序での連続投与を含む。

0068

「医薬組成物」は、投与を可能にし、続いて、活性成分(複数可)の意図された生物学的活性をもたらす、及び/または治療効果を達成するような形態であり、製剤を投与されるであろう対象に対して、許容できないほど毒性である追加の構成成分を含有しない調製物を指す。医薬組成物は、無菌であり得る。

0069

医薬品添加剤」は、アジュバント、担体、pH調節及び緩衝剤張性調節剤湿潤剤防腐剤などの物質を含む。

0070

「薬学的に許容される」は、連邦または州政府規制当局により承認されているか、もしくは承認され得ること、または動物、より詳細にはヒトにおける使用について、米国薬局方または他の一般に認められる薬局方に列挙されていることを意味する。

0071

本明細書に開示のとおりのADCの「有効量」は、具体的に述べられる目的を果たすために、例えば、腫瘍増殖速度または腫瘍体積の減少、がんの症候の減少、または処置有効性の多少の他の徴候など、投与後に治療効果を生じさせるために十分な量である。有効量は、述べられている目的に関連して日常的な手法で決定することができる。「治療有効量」という用語は、対象において疾患または障害を処置するために有効なADCの量を指す。がんの場合、ADCの治療有効量は、がん細胞の数を減少させる、腫瘍サイズを減少させる、腫瘍転位を阻害する(例えば、減速させる、または停止させる)、腫瘍増殖を阻害する(例えば、減速させる、または停止させる)、及び/または1つもしくは複数の症状を軽減することができる。「予防有効量」は、必要な投薬量で、必要な期間にわたって、所望の予防結果を達成するために有効な量を指す。典型的には、予防用量を対象において疾患前に、または疾患の早期段階で使用するので、予防有効量は、治療有効量未満となる。

0072

本明細書で使用する場合、「処置するために」または「治療上の」及び文法的に関連する用語は、生存持続、より低い罹患率、及び/または代替の治療モダリティ副産物である副作用緩和など、疾患の何らかの予後の何らかの改善を指す。当技術分野では容易に分かるとおり、疾患の完全な根絶が好ましいが、処置作用の要件ではない。「処置」または「処置する」は、本明細書で使用する場合、対象、例えば、患者への記載のADCの投与を指す。処置は、障害、障害の症状または障害、例えば、がんに対する素因を治療する、治癒させる、和らげる、軽減する、変更する、矯正する、向上する、緩和する、改善する、またはそれに影響を及ぼすためであってよい。

0073

一部の実施形態では、標識ADCを使用する。適切な「標識」には、放射性核種、酵素、基質補因子、阻害薬、蛍光部分化学発光部分、磁気粒子などが含まれる。

0074

「タンパク質」とは、本明細書で使用する場合、少なくとも2個の共有結合したアミノ酸を意味する。この用語は、ポリペプチド、オリゴペプチド、及びペプチドを含む。一部の実施形態では、2個またはそれ以上の共有結合したアミノ酸は、ペプチド結合により結合している。例えば、タンパク質が発現系及び宿主細胞を使用して組換えで作製されている場合、タンパク質は、天然に存在するアミノ酸及びペプチド結合から構成されてもよい。別法では、タンパク質には、合成アミノ酸(例えば、ホモフェニルアラニン、シトルリン、オルニチン、及びノルロイシン)、またはペプチド模倣構造、すなわち、「ペプチドまたはタンパク質類似体」、例えば、ペプトイドが含まれ得る。ペプトイドは、その側鎖が、(アミノ酸においてのとおり)α−炭素ではなく、ペプチド主鎖窒素原子に付いていて、かつペプチドと比較して異なる水素結合及び配座異性特徴を有する、ペプチド模倣物質の例示的な群である(例えば、Simon et al.(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:9367を参照されたい)。したがって、ペプトイドは、タンパク質分解または他の生理学的または貯蔵条件に対して抵抗性であり得、かつ細胞膜を透過するという点では有効であり得る。特に、抗体が当技術分野で周知の慣用の方法により、インビトロで合成される場合に、そのような合成アミノ酸を組み込むことができる。加えて、ペプチド模倣物質、合成及び天然に存在する残基/構造のいずれの組合せも使用することができる。「アミノ酸」には、イミノ酸残基、例えば、プロリン及びヒドロキシプロリンも含まれる。アミノ酸「R基」または「側鎖」は、(L)−または(S)−配置のいずれであってもよい。具体的な一実施形態では、アミノ酸は、(L)−または(S)−配置である。

0075

組換えタンパク質」は、当技術分野で公知の任意の技術及び方法を使用する組換え技術を使用して、すなわち、組換え核酸の発現により作製されたタンパク質である。組換えタンパク質を生成するための方法及び技術は、当技術分野で周知である。

0076

「単離された」タンパク質は、例えば、所与のサンプル中の全タンパク質の少なくとも約5重量%、または少なくとも約50重量%を構成する、その天然状態で通常は付随する物質の少なくとも一部を随伴しない。単離されたタンパク質が、状況に応じて、全タンパク質含分の5〜99.9重量%を構成することがあることは理解される。例えば、タンパク質は、タンパク質が高い濃度レベルで作製されるように、誘導性プロモーターまたは高発現プロモーターの使用により、かなり高い濃度で作製され得る。この定義は、当技術分野で公知である広範囲の様々な生体及び/または宿主細胞における抗体の生産を含む。

0077

アミノ酸配列では、配列同一性及び/または類似性は、これらだけに限定されないが、Smith and Waterman(1981)Adv.Appl.Math.2:482の局所配列同一性アルゴリズム、Needleman and Wunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443の配列同一性アラインメントアルゴリズム、Pearson and Lipman(1988)Proc.Nat.Acad.Sci.USA 85:2444の類似性検索の方法、これらのアルゴリズムのコンピュータ化実装(Wisconsin Genetics Software Package(Genetics Computer Group,575 Science Drive,Madison,Wis.におけるGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTA)、Devereux et al.(1984)Nucl.Acid Res.12:387−95により記載されたBest Fit配列プログラムを含む、当技術分野で公知の標準的な技術を使用して、好ましくは、デフォルト設定を使用するか、または検査により、決定することができる。好ましくは、同一性パーセントを、FastDBにより次のパラメーターに基づき計算する:1のミスマッチペナルティ;1のギャップペナルティ;0.33のギャップサイズペナルティ;及び30の接続ペナルティ(“Current Methodsin Sequence Comparison and Analysis”,Macromolecule Sequencing and Synthesis,Selected Methods and Applications,pp.127−149(1988),Alan R.Liss,Inc)。

0078

有用なアルゴリズムの例は、PILEUPである。PILEUPは、プログレッシブペアワイズアラインメント(progressive pairwise alignment)を使用して、関連する配列の群から複数の配列アラインメントを作製する。これは、アラインメントを作製するために使用されるクラスタリング関係を示す系統樹プロットすることができる。PILEUPは、Feng & Doolittle(1987)J.Mol.Evol.35:351−60のプログレッシブアラインメント法の単純化を使用し;この方法は、Higgins and Sharp(1989)CABIOS 5:151−3により記載された方法と類似している。有用なPILEUPパラメーターは、3.00のデフォルトギャップ重量、0.10のデフォルトギャップ長重量、及び重量末端ギャップを含む。

0079

有用なアルゴリズムの別の例は、Altschul et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403−10; Altschul et al.(1997)Nucleic AcidsRes.25:3389−402;及びKarin et al.(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873−87に記載されているBLASTアルゴリズムである。特に有用なBLASTプログラムは、Altschul et al.(1996)Methods in Enzymology 266:460−80から得られたWU−BLAST−2プログラムである。WU−BLAST−2は、複数の検索パラメーターを使用し、その多くはデフォルト値に設定されている。調節可能なパラメーターは、次の値で設定される:オーバーラップスパン=l、オーバーラップフラクション=0.125、ワード閾値(T)=II。HSP S及びHSP S2パラメーターは、動的な値であり、目的の配列が検索されている特定の配列の組成及び特定データベースの組成にそれ自身が依存するプログラムにより確立されるが;しかしながら、その値を、感度を増加させるために調節してもよい。

0080

追加の有用なアルゴリズムは、Altschul et al.(1993)Nucl.AcidsRes.25:3389−402により報告されているとおりのギャップBLASTである。ギャップBLASTは、BLOSUM−62置換スコア;9に設定された閾値Tパラメーター;ギャップなしの伸長を開始させるための2ヒット法、ギャップ長kにコスト10+kを負荷;16に設定されたXu、ならびにアルゴリズムのデータベース検索段階で40に、及び出力段階で67に設定されたXgを使用する。ギャップアラインメントは、約22ビットに対応するスコアにより開始される。

0081

一般に、FRAのバリアント、her2のバリアント、チューブリン配列のバリアント、及び抗体可変ドメインのバリアント(個々のバリアントCDRを含む)を含む本明細書において開示するタンパク質及びそのバリアント間のアミノ酸相同性、類似性、または同一性は、本明細書に示す配列に対して少なくとも80%であり、より典型的には、少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、及びほぼ100%または100%と、相同性または同一性が上昇することが好ましい。

0082

同様に、本明細書で特定される抗体及び他のタンパク質の核酸配列に関する「核酸配列同一性パーセント(%)」は、抗原結合性タンパク質中のコード配列ヌクレオチド残基と同一である、候補配列中のヌクレオチド残基のパーセンテージとして定義される。特定の方法は、それぞれ1及び0.125に設定されたオーバーラップスパン及びオーバーラップフラクションで、デフォルトパラメーターに設定されたWU−BLAST−2のBLASTNモジュールを利用する。

0083

アミノ酸配列変化を導入するための部位または領域が予め決定されていても、変異自体は、予め決定されている必要はない。例えば、所与の部位での変異の性能を最適化するために、標的コドンまたは領域でランダム変異誘発を行って、発現された抗原結合性タンパク質CDRバリアントを所望の活性の最適な組み合わせについてスクリーニングしてもよい。既知の配列を有するDNAの所定の部位で置換変異を作製するための技術、例えば、MIプライマー変異誘発及びPCR変異誘発が周知である。

0084

抗体−薬物コンジュゲート
本開示の化合物には、抗がん活性を有するものが含まれる。特に、化合物は、薬物部分にコンジュゲートしている(すなわち、リンカーにより共有結合している)抗体部分(その抗原結合性断片を含む)を含み、その際、薬物部分は、抗体部分にコンジュゲートしていない場合、細胞傷害または細胞増殖抑制効果を有する。様々な実施形態で、薬物部分は、コンジュゲート内で結合している場合には、細胞傷害性の低下を示すか、または細胞傷害性を示さないが、リンカー及び抗体部分から切断された後に、細胞傷害性を回復する。様々な実施形態で、薬物部分は、(例えば、切断不可能なリンカーを使用して)コンジュゲート内で結合している場合には、バイスタンダー死滅の低下を示すか、またはバイスタンダー死滅を示さないが、コンジュゲートから切断された後に、バイスタンダー死滅の増加を示す(例えば、切断可能なVal−Cit切断可能な部分を有するコンジュゲート)。

0085

ヒト治療薬として、例えば、腫瘍薬(oncologic agent)として使用するためのADCの開発及び生産は、所望の1つまたは複数の標的に結合し、がんを処置するために単独で使用される薬物に結合することができる抗体を同定する以上のことを必要とすることがある。薬物への抗体の結合は、抗体及び薬物の一方または両方の活性に対して有意で、予測不可能な効果、選択されたリンカー及び/または薬物の種類に応じて変動する効果を有し得る。したがって、一部の実施形態では、ADCの構成成分は、(i)単独での抗体及び薬物部分により示される1つまたは複数の治療特性を保持する、(ii)抗体部分の特異的な結合特性を維持する;(iii)薬物負荷及び薬物−対−抗体比を最適化する;(iv)抗体部分への安定した結合による薬物部分の送達、例えば、細胞内送達を可能にする;(v)標的部位への輸送または送達まで、インタクトなコンジュゲートとしてADC安定性を保持する;(vi)投与前またはその後のADCの凝集を最小化する;(vii)細胞環境内での切断後の薬物部分の治療効果、例えば、細胞傷害性効果を可能にする;(viii)単独での抗体及び薬物部分のインビボ抗がん処置有効性に匹敵するか、またはそれよりも優れたインビボ抗がん処置有効性を示す;(ix)薬物部分によるオフターゲット死滅を最小限にする;及び/または(x)望ましい薬物動態及び薬力学特性、製剤化適性(formulatability)、及び毒物学的免疫学的プロファイルを示すように選択される。これらの特性のそれぞれのスクリーニングが、治療的使用のために改善されたADCを同定するために、必要とされることがある(Ab et al.(2015)Mol.Cancer Ther.14:1605−13)。

0086

様々な実施形態で、本明細書において開示するADCは、上記で列挙したカテゴリーの一部またはそれぞれで、予想外に好ましい特性を示す。例えば、一部の実施形態では、抗体へのMal結合、PEGスペーサーユニット(好ましくは、短いPEGスペーサーユニット)、及び/またはペプチド切断可能なリンカー(例えば、Val−Citリンカー)を含むADCコンストラクトは、他の切断可能なまたは切断不可能なリンカー構造を使用するADCと比較すると、オフターゲット死滅を減少させながら、驚くべき好ましい薬物負荷、凝集、及び/または安定性プロファイルを示し、及び/または抗体結合機能、薬物活性、及び/またはバイスタンダー死滅の改善を維持する。

0087

一部の実施形態では、エリブリンを抗体(例えば、MORAb−003などの抗FRA抗体)に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCは、エリブリンを抗体部分に接続する他の切断可能な、または切断不可能なリンカーと比較すると、列挙したカテゴリーに全体にわたって特に好ましい特性を示す。一部の実施形態では、エリブリンを抗体(例えば、MORAb−003などの抗FRA抗体)に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCは、切断不可能なADCと比較すると、特に好ましいバイスタンダー死滅特性を示す。一部の実施形態では、エリブリンを抗体(例えば、MORAb−003などの抗FRA抗体)に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCは、代替の切断可能なリンカー構造を使用するADCと比較すると、特に好ましいバイスタンダー死滅特性を示す。

0088

一部の実施形態では、エリブリンをMORAb−003に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCは、例えば、代替の部分(例えば、スクシンイミド部分)により抗体に結合しているリンカーを含むADCに対して、高く、かつ望ましい薬物:抗体比(すなわち、約3〜4)の比を示す。一部の実施形態では、エリブリンをMORAb−003に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCは、例えば、より長いスペーサーユニット(例えば、(PEG)8)を含むADCに対して、高く、かつ望ましい薬物:抗体比、及び/または低い凝集レベルを示す。一部の実施形態では、エリブリンをMORAb−003に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCは、例えば、代替の切断可能な部分(すなわち、非ペプチド切断可能な部分、例えば、切断可能なジスルフィドまたはスルホンアミド)を含むADCに対して、高く、かつ望ましい薬物:抗体比、より低い凝集レベル、オンターゲット死滅の増加、及び/またはオフターゲット死滅の減少を実証する。一部の実施形態では、エリブリンをMORAb−003に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCは、例えば、代替のアミノ酸ユニット(例えば、Ala−Ala−Asn)または代替の切断可能な部分(例えば、切断可能なジスルフィドまたはスルホンアミド)を含むADCに対して、安定性の上昇、オンターゲット死滅の増加、オフターゲット死滅の減少、低い凝集レベル、及び/または高く、かつ望ましい薬物:抗体比を実証する。

0089

一部の実施形態では、エリブリンをMORAb−003に接続するMal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーを含むADCについての上記の望ましい特徴の一部または全部が、トラスツズマブ、または抗メソテリン抗体などの抗her2抗体にコンジュゲートしているMal−(PEG)2−Val−Cit−pAB−エリブリンリンカー−毒素を含むADCで観察され得る。

0090

本開示のADC化合物は、細胞傷害性または細胞増殖抑制薬剤の有効な用量をがん細胞または腫瘍組織に選択的に送達することができる。本開示のADCがそれぞれの標的抗原(例えば、FRAまたはher2)を発現する細胞に対して強力な細胞傷害性及び/または細胞増殖抑制活性を有することが発見されている。一部の実施形態では、ADCの細胞傷害性及び/または細胞増殖抑制活性は、細胞における標的抗原発現レベルに依存する。一部の実施形態では、本開示のADCは、同じ抗原を低レベルで発現するがん細胞と比較すると、高レベルの標的抗原を発現するがん細胞を死滅させるのに特に有効である。一部の実施形態では、本開示のADCは、同じ抗原を低レベルで発現するがん細胞と比較すると、標的抗原を中等度のレベルで発現するがん細胞を死滅させるのに特に有効である。例示的な高FRA発現性がんには、これらだけに限定されないが、卵巣癌(例えば、漿液性卵巣癌、明細胞卵巣癌)、肺類癌、三重陰性乳癌、子宮内膜がん、及び非小細胞肺癌(例えば、腺癌)が含まれる。例示的な中等度FRA発現性がんには、これらだけに限定されないが、胃癌及び結腸直腸癌が含まれる。例示的な低FRA発現性がんには、これらだけに限定されないが、黒色腫及びリンパ腫が含まれる。例示的な高her2発現性がんには、これらだけに限定されないが、乳癌、胃癌、食道癌、卵巣癌、及び子宮内膜癌が含まれる。例示的な中等度her2発現性がんには、これらだけに限定されないが、肺癌及び膀胱癌が含まれる。

0091

一部の実施形態では、ADCの切断により、エリブリンが抗体部分及びリンカーから放出される。一部の実施形態では、切断及びエリブリンの放出により、ADCの細胞傷害性が改善される。一部の実施形態では、切断可能なリンカーを含むADCは、切断不可能なリンカーを含むADCでの比較可能な処置と比較すると、バイスタンダー死滅を含めて、がん細胞を死滅させるのに特に有効である。一部の実施形態では、特に、ADCで処置される細胞及び/またはがんが、高レベルの標的抗原を発現しない場合には、切断可能なリンカー(例えば、Val−Citリンカー)を含むADCは、切断不可能なリンカー(例えば、切断不可能な(PEG)2または(PEG)4リンカー)を含むADCに対して、オンターゲット細胞死滅の増加及び/またはオフターゲット細胞死滅の低下を実証する。

0092

一部の実施形態では、本開示のADCはまた、バイスタンダー死滅活性を、ただし、低いオフターゲット細胞傷害性を実証する。理論に束縛されることはないが、充実性腫瘍へのその透過が限定され、及び/または腫瘍細胞内での標的抗原の発現が不均一である場合に、ADCのバイスタンダー死滅活性は、特に有利であり得る。一部の実施形態では、切断可能なリンカーを含むADCは、切断不可能なリンカーを含むADCでの比較可能な処置と比較すると、バイスタンダー死滅に特に有効であり、及び/またはバイスタンダー死滅活性の改善を実証する。

0093

腫瘍細胞を標的とする抗体またはその抗原結合性断片(Ab)と、薬物部分(D)と、AbをDに共有結合するリンカー部分(L)とを含むADC化合物を本明細書では提供する。ある種の態様では、抗体または抗原結合性断片は、高い特異性及び高い親和性で、腫瘍関連抗原(例えば、FRAまたはher2)に結合することができる。特定の実施形態では、抗体または抗原結合性断片は、結合すると、標的細胞に、例えば、細胞内の分解コンパートメントに内在化する。したがって、好ましいADCは、標的細胞に結合すると内在化し、分解を受け、かつがん細胞を死滅させる薬物部分を放出するものである。薬物部分は、酵素作用加水分解酸化、またはいずれかの他の機構により、ADCの抗体及び/またはリンカー部分から放出され得る。

0094

例示的なADCは、式I:
Ab−(L−D)p(I)
を有する[式中、Ab=抗体部分(すなわち、抗体または抗原結合性断片)、L=リンカー部分、D=薬物部分、及びp=抗体部分1つ当たりの薬物部分の数]。

0095

抗体
式Iの抗体部分(Ab)は、その範囲内に、がん細胞上の標的抗原に特異的に結合する任意の抗体または抗原結合性断片を含む。抗体または抗原結合性断片は、例えば、BIAcore(登録商標)分析により測定すると、≦1mM、≦100nMまたは≦10nMの解離定数(KD)で、またはその間の任意の量で、標的抗原に結合し得る。特定の実施形態では、KDは、1pM〜500pMである。一部の実施形態では、KDは、500pM〜1μM、1μM〜100nM、または100mM〜10nMである。

0096

一部の実施形態では、抗体部分は、2本の重鎖及び2本の軽鎖を含む4本鎖抗体(免疫グロブリンとも称される)である。一部の実施形態では、抗体部分は、免疫グロブリンの2本鎖ハーフボディ(half body)(1本の軽鎖及び1本の重鎖)、または抗原結合性断片である。

0097

一部の実施形態では、抗体部分は、内在化型抗体またはその内在化型抗原結合性断片である。一部の実施形態では、内在化型抗体は、細胞の表面上に発現される標的がん抗原に結合し、結合すると、細胞に進入する。一部の実施形態では、ADCの薬物部分は、ADCが標的がん抗原を発現する細胞に進入し、その中に存在した後に(すなわち、ADCが内在化された後に)、ADCの抗体部分から放出される。

0098

本開示の例示的な抗体のアミノ酸及び核酸配列を表1〜9に明記する。

0099

0100

0101

0102

0103

0104

0105

0106

0107

0108

様々な実施形態で、本明細書において開示するADCは、上の表に列挙した重鎖及び軽鎖可変ドメインの任意のセット(例えば、MORAb−003重鎖及び軽鎖可変ドメイン、またはトラスツズマブ重鎖及び軽鎖可変ドメイン)、または重鎖及び軽鎖セットからの6つのCDR配列のセットを含んでよい。一部の実施形態では、ADCはさらに、ヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインまたはその断片を含む。例えば、ADCは、ヒトIgG重鎖定常ドメイン(IgG1など)及びヒトカッパまたはラムダ軽鎖定常ドメインを含んでよい。様々な実施形態で、記載のADCの抗体部分は、ヒト免疫グロブリンGサブタイプ1(IgG1)重鎖定常ドメインをヒトIgカッパ軽鎖定常ドメインと共に含む。

0109

様々な実施形態で、ADCのための標的がん抗原は、葉酸受容体アルファ(「FRA」)である。

0110

様々な実施形態で、抗FRA抗体またはその抗原結合性断片は、Kabatナンバリングシステム(Kabat,Sequences of Proteins of Immunological Interest(米国国立衛生研究所、Bethesda、Md.(1987及び1991)))により定義すると、次のとおりの3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含む:配列番号2からなる重鎖CDR1(HCDR1)、配列番号3からなる重鎖CDR2(HCDR2)、配列番号4からなる重鎖CDR3(HCDR3);配列番号7からなる軽鎖CDR1(LCDR1)、配列番号8からなる軽鎖CDR2(LCDR2)、及び配列番号9からなる軽鎖CDR3(LCDR3)。

0111

一部の実施形態では、抗FRA抗体またはその抗原結合性断片は、IMGTナンバリングシステム(International ImMunoGeneTics Information System(IMGT(登録商標)))により定義すると、次のとおりの3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含む:配列番号13からなる重鎖CDR1、配列番号14からなる重鎖CDR2、配列番号15からなる重鎖CDR3;配列番号16からなる軽鎖CDR1、配列番号17からなる軽鎖CDR2、及び配列番号18からなる軽鎖CDR3。

0112

様々な実施形態で、抗FRA抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、抗FRA抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号23の重鎖可変領域アミノ酸配列及び配列番号24の軽鎖可変領域アミノ酸配列、または上述の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。一部の実施形態では、抗FRA抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号23に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である重鎖可変領域アミノ酸配列、及び配列番号24に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である軽鎖可変領域アミノ酸配列を有する。

0113

様々な実施形態で、抗FRA抗体は、ヒトIgG1重鎖定常ドメインをヒトIgカッパ軽鎖定常ドメインと共に含む。

0114

様々な実施形態で、抗FRA抗体は、配列番号1の重鎖アミノ酸配列または配列番号1に対して少なくとも95%同一である配列、及び配列番号6の軽鎖アミノ酸配列または配列番号6に対して少なくとも95%同一である配列を含む。特定の実施形態では、抗体は、配列番号1の重鎖アミノ酸配列及び配列番号6の軽鎖アミノ酸配列、または上述の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。一部の実施形態では、抗FRA抗体は、配列番号1に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である重鎖アミノ酸配列及び/または配列番号6に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である軽鎖アミノ酸配列を有する。一部の実施形態では、抗FRA抗体は、配列番号11(リーダー配列をコードするヌクレオチドを含む)、または配列番号345(リーダー配列をコードするヌクレオチドを含まない)のヌクレオチド配列によりコードされる重鎖;及び配列番号12(リーダー配列をコードするヌクレオチドを含む)、または配列番号346(リーダー配列をコードするヌクレオチドを含まない)のヌクレオチドによりコードされる軽鎖を含む。一部の実施形態では、重鎖アミノ酸配列は、C末端リシンを欠失している。様々な実施形態で、抗FRA抗体は、ブダペスト条約に従った条項下で、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関ATCC、10801 University Blvd.、Manassas、Va.20110−2209)に2006年4月24日に受託番号PTA−7552で寄託された細胞系により産生される抗体のアミノ酸配列、または重鎖C末端リシンを欠失したそのような配列を有する。様々な実施形態で、抗FRA抗体は、MORAb−003(USAN名:ファルレツズマブ)(Ebel et al.(2007)Cancer Immunity 7:6)、またはその抗原結合性断片である。

0115

様々な他の実施形態では、ADCのための標的がん抗原は、ヒト上皮成長因子受容体2(「her2」)である。

0116

様々な実施形態で、抗her2抗体またはその抗原結合性断片は、Kabatナンバリングシステムにより定義すると、次のとおりの3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含む:配列番号71からなる重鎖CDR1(HCDR1)、配列番号72からなる重鎖CDR2(HCDR2)、配列番号73からなる重鎖CDR3(HCDR3);配列番号74からなる軽鎖CDR1(LCDR1)、配列番号75からなる軽鎖CDR2(LCDR2)、及び配列番号76からなる軽鎖CDR3(LCDR3)。

0117

一部の実施形態では、抗her2抗体またはその抗原結合性断片は、IMGTナンバリングシステムにより定義すると、次のとおりの3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含む:配列番号191からなる重鎖CDR1、配列番号192からなる重鎖CDR2、配列番号193からなる重鎖CDR3;配列番号194からなる軽鎖CDR1、配列番号195からなる軽鎖CDR2、及び配列番号196からなる軽鎖CDR3。

0118

様々な実施形態で、抗her2抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、及び配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。一部の実施形態では、抗her2抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号27の重鎖可変領域アミノ酸配列及び配列番号28の軽鎖可変領域アミノ酸配列、または上述の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。一部の実施形態では、抗her2抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号27に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である重鎖可変領域アミノ酸配列及び/または配列番号28に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である軽鎖可変領域アミノ酸配列を有する。

0119

様々な実施形態で、抗her2抗体は、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン及びヒトIgカッパ軽鎖定常ドメインを含む。

0120

様々な実施形態で、抗her2抗体は、配列番号327の重鎖アミノ酸配列または配列番号327に対して少なくとも95%同一である配列、及び配列番号328の軽鎖アミノ酸配列または配列番号328に対して少なくとも95%同一である配列を含む。特定の実施形態では、抗体は、配列番号327の重鎖アミノ酸配列及び配列番号328の軽鎖アミノ酸配列、または上述の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。一部の実施形態では、抗her2抗体は、配列番号327に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である重鎖アミノ酸配列、及び配列番号328に対して少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一である軽鎖アミノ酸配列を有する。様々な実施形態で、抗her2抗体は、トラスツズマブ、またはその抗原結合性断片である。

0121

様々な実施形態で、抗FRA抗体またはその抗原結合性断片は、MORAb−003の3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含むか、またはそれらのCDRは、HCDR1(Kabatによる配列番号2、またはIMGTによる配列番号13)、HCDR2(Kabatによる配列番号3、またはIMGTによる配列番号14)、HCDR3(Kabatによる配列番号4、またはIMGTによる配列番号15);LCDR1(Kabatによる配列番号7、またはIMGTによる配列番号16)、LCDR2(Kabatによる配列番号8、またはIMGTによる配列番号17)、及びLCDR3(Kabatによる配列番号9、またはIMGTによる配列番号18)の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つ以下のアミノ酸付加、欠失または置換を含む。

0122

様々な他の実施形態では、抗her2抗体またはその抗原結合性断片は、トラスツズマブの3つの重鎖CDR及び3つの軽鎖CDRを含むか、またはそれらのCDRは、HCDR1(Kabatによる配列番号71、またはIMGTによる配列番号191)、HCDR2(Kabatによる配列番号72、またはIMGTによる配列番号192)、HCDR3(Kabatによる配列番号73、またはIMGTによる配列番号193);LCDR1(Kabatによる配列番号74、またはIMGTによる配列番号194)、LCDR2(Kabatによる配列番号75、またはIMGTによる配列番号195)、及びLCDR3(Kabatによる配列番号76、またはIMGTによる配列番号196)の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つ以下のアミノ酸付加、欠失または置換を含む。

0123

様々な実施形態で、アミノ酸置換は、単一の残基の置換である。挿入は通常、約1〜約20アミノ酸残基ほどであるが、生物学的機能(例えば、FRAまたはher2への結合)が維持される限り、かなりより大きな挿入も許容され得る。欠失は通常、約1〜約20アミノ酸残基の範囲であるが、場合によっては、欠失は、もっと大きくてもよい。置換、欠失、挿入、またはその任意の組合せを、最終誘導体またはバリアントに到達するために使用してもよい。一般に、これらの変化は、分子、特に、免疫原性及び抗原結合性タンパク質の特異性の改変を最小化するために、僅かなアミノ酸で行われる。しかしながら、より大きな変化が、ある種の状況では許容され得る。保存的置換は一般に、表10のとおりに示される次のチャートに従って成される。

0124

0125

表10に示されているものよりも保存性が低い置換を選択することにより、機能または免疫同一性を実質的に変化させる。例えば、変化領域でのポリペプチド主鎖の構造、例えば、アルファ−へリックスまたはベータシート構造;標的部位での分子の電荷もしくは疎水性;または側鎖の嵩に、より著しい影響を及ぼす置換を行ってよい。一般に、ポリペプチドの特性に最大の変化をもたらすと予測される置換は、(a)親水性残基、例えば、セリルまたはトレオニルが、疎水性残基、例えば、ロイシルイソロイシルフェニルアラニルバリルまたはアラニルで(またはそれにより)置換される;(b)システインまたはプロリンが、任意の他の残基で(またはそれにより)置換される;(c)電気陽性の側鎖を有する残基、例えば、リシルアルギニル、またはヒスチジルが、電気陰性の残基、例えば、グルタミルまたはアスパルチルで(またはそれにより)置換される;または(d)嵩高な側鎖を有する残基、例えば、フェニルアラニンが、側鎖を有さないもの、例えば、グリシンで(またはそれにより)置換される置換である。

0126

様々な実施形態で、バリアント抗体配列がADCで使用されている場合、そのバリアントは典型的には、同じ定性生物学的活性を示し、同じ免疫応答を誘導するが、必要な場合には、抗原結合性タンパク質の特徴を変更するように、バリアントを選択することもできる。別法では、抗原結合性タンパク質の生物学的活性を変更するように、バリアントを設計してもよい。例えば、グリコシル化部位を、本明細書において検討したとおり、変更または除去してもよい。

0127

がん細胞を標的とするために、本明細書において使用されるADCで、様々な抗体を使用してよい。下記に示すとおり、本明細書において開示するADC中のリンカー−毒素は、種々の腫瘍抗原標的化抗体で、意外にも有効である。抗体が指向し、健康な細胞上ではなく、腫瘍細胞上に発現されるか、または健康な細胞上においてよりも高いレベルで腫瘍細胞上に発現される適切な抗原は、当技術分野で公知である。これらの抗体を、本明細書において開示するリンカー及び毒素(例えば、エリブリン)と共に使用することができる。一部の実施形態では、抗体部分は、FRAを標的とする。一部の実施形態では、FRA標的化抗体部分は、MORAb−003である。一部の実施形態では、本開示のリンカー及び毒素(エリブリン)は、複数の異なる腫瘍標的化抗体で意外にも有効であり、MORAb−003などのFRA標的化抗体部分は、薬物:抗体比、腫瘍標的化、バイスタンダー死滅、処置有効性の具体的な改善、及びオフターゲット死滅の減少をもたらした。処置有効性の改善は、インビトロまたはインビボで測定することができ、腫瘍増殖速度の減少及び/または腫瘍体積の減少を含み得る。

0128

特定の実施形態では、他の抗原標的に対する抗体を使用し、それは、MORAb−003などのFRA標的化抗体部分を含むADCの好ましい機能特性の少なくとも一部(例えば、薬物:抗体比の改善、処置有効性の改善、オフターゲット死滅の減少など)を提供する。一部の実施形態では、本開示のリンカー及び毒素(エリブリン)をトラスツズマブなどのher2標的化抗体部分にコンジュゲートした場合に、これらの好ましい機能特性の一部または全部が観察される。一部の実施形態では、抗体部分は、her2を標的とする。一部の実施形態では、her2標的化抗体部分は、トラスツズマブである。一部の実施形態では、本開示のリンカー及び毒素(エリブリン)をMORAb−009などのMSLN標的化抗体部分にコンジュゲートした場合に、これらの好ましい機能特性の一部または全部が観察される。一部の実施形態では、抗体部分は、MSLNを標的とする。一部の実施形態では、MSLN標的化抗体部分は、MORAb−009である。

0129

リンカー
様々な実施形態で、ADC中のリンカーは、充分に治療上有効であるように、細胞外で安定している。一部の実施形態では、リンカーは、細胞外で安定しているので、ADCは、細胞外条件で存在する場合(例えば、細胞への輸送または送達前)にはインタクトなままである。ADCの文脈で使用される「インタクト」という用語は、抗体部分が薬物部分に結合したままであることを意味する。本明細書で使用する場合、リンカーまたはリンカーを含むADCの文脈での「安定な」は、ADCが細胞外条件下に存在する場合に、ADCのサンプル中の20%以下、約15%以下、約10%以下、約5%以下、約3%以下、または約1%以下のリンカー(またはその間の任意のパーセンテージ)が切断されていること(または、全ADCが別段にインタクトではないケース)を意味する。

0130

リンカーが細胞外で安定であるかどうかは、例えば、ADCを血漿中に所定の期間(例えば、2、4、6、8、16、または24時間)にわたって入れ、次いで、血漿中に存在する遊離の薬物部分の量を定量化することにより決定することができる。安定性は、ADC期間が標的腫瘍細胞に局在化することを可能にし、正常及び腫瘍組織の両方に無差別に損傷を与えることによりADCの治療指数を低下させるであろう薬物の早期放出を防ぐことができる。一部の実施形態では、リンカーは、標的細胞の外側では安定しているが、細胞の内側では、ADCから薬物部分を放出するので、薬物部分は、その標的に(例えば、微小管に)に結合することができる。したがって、有効なリンカーは:(i)抗体部分の特異的結合特性を維持する;(ii)抗体部分への安定な結合を介して薬物部分の送達、例えば、細胞内送達を可能にする;(iii)ADCがその標的部位に輸送または送達されるまで、安定していて、かつインタクトなままである;及び(iv)切断後の薬物部分の治療効果、例えば、細胞傷害効果を可能にする。

0131

リンカーは、ADCの物理化学的特性に影響を及ぼし得る。多くの細胞傷害性薬物が本来は疎水性であるので、それらを、追加の疎水性部分を有する抗体と結合することは、凝集をもたらし得る。ADC凝集物不溶性であり、多くの場合に、抗体上で達成可能な薬物負荷を制限し、このことは、ADCの効力にマイナスの影響を及ぼし得る。生物製剤タンパク質凝集は一般に、免疫原性の上昇にもつながっている。下に示すとおり、本明細書において開示するリンカーは、低い凝集レベル及び望ましいレベルの薬物負荷を有するADCをもたらす。

0132

リンカーは、「切断可能」または「切断不可能」であってよい(Ducry and Stump,Bioconjugate Chem.(2010)21:5−13)。切断可能なリンカーは、特定の環境因子曝露されると、例えば、標的細胞内に内在化されると、薬物を放出するように設計され、切断不可能なリンカーは一般に、抗体部分自体の分解に依存する。

0133

一部の実施形態では、リンカーは、切断不可能なリンカーである。一部の実施形態では、ADCの薬物部分は、抗体部分の分解により放出される。切断不可能なリンカーは、標的細胞による内在化及びその内部での分解で、抗体の少なくとも1個のアミノ酸及び薬物と共有結合で会合したままになる傾向がある。切断不可能なリンカーは一般に、それぞれ、薬物または抗体上のチオール基と、抗体または薬物上のマレイミドまたはハロアセトアミド基とのコンジュゲーションにより調製されるチオエーテル結合を含む(Goldmacher et.al.,In Cancer Drug Discovery and Development: Antibody−Drug Conjugates and Immunotoxins(G.L.Phillips ed.,Springer,2013))。例示的な切断不可能なリンカーは、チオエーテルシクロヘキシル、N−スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチルシクロヘキサン−1カルボキシラートSMCC)、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、または1種もしくは複数のポリエチレングリコール(PEG)部分、例えば、1、2、3、4、5、または6つのPEG部分を含む。一部の実施形態では、切断不可能なリンカーは、(PEG)2を含む。他の実施形態では、切断不可能なリンカーは、(PEG)4を含む。

0134

一部の実施形態では、リンカーは、切断可能なリンカーである。切断可能なリンカーは、切断可能な部分を含む任意のリンカーを指す。本明細書で使用する場合、「切断可能な部分」という用語は、切断され得る任意の化学結合を指す。適切な切断可能な化学結合は、当技術分野で周知であり、それらには、これらだけに限定されないが、酸不安定結合、プロテアーゼ/ぺプチダーゼ不安定結合、光不安定結合、ジスルフィド結合、及びエステラーゼ不安定結合が含まれる。切断可能な部分を含むリンカーは、リンカー内の特定部分での切断により、ADCからの薬物部分の放出を可能にし得る。様々な実施形態で、結合した毒素からの抗体の切断が、毒素の活性を活性化または増加させる。一部の実施形態では、切断可能なリンカー(例えば、Val−Citリンカー)を含むADCは、切断不可能なリンカー(例えば、切断不可能な(PEG)2または(PEG)4リンカー)を含むADCと比較すると、オンターゲット細胞死滅の増加及び/またはオフターゲット細胞死滅の減少を実証する。一部の実施形態では、ADCで処置される細胞及び/またはがんが高レベルの標的抗原(例えば、FRAまたはher2)を発現しない場合に、切断可能なリンカーを含むADCは、切断不可能なリンカーを含むADCに対して、処置有効性の改善を示す。一部の実施形態では、結合した毒素からの抗体の切断は、インビトロ及び/またはインビボで測定すると、ADCの処置有効性の改善を達成するために必要である。

0135

一部の実施形態では、リンカーの切断が、細胞内環境で抗体部分から薬物部分を十分に放出して、薬物を活性化し、かつ/または薬物を治療上有効にするように、リンカーは、細胞内条件下で切断可能である。一部の実施形態では、薬物部分は、ADCがADCの抗体部分に特異的な抗原を発現する細胞に進入するまで、抗体部分から切断されず、薬物部分は、細胞に進入すると、抗体部分から切断される。一部の実施形態では、リンカーは、切断されると、薬物部分に結合したままになっているリンカーの一部または抗体部分がないように配置されている切断可能な部分を含む。例示的な切断可能なリンカーには、酸不安定リンカー、プロテアーゼ/ぺプチダーゼ感受性リンカー、光不安定リンカー、ジメチル−、ジスルフィド−、またはスルホンアミド含有リンカーが含まれる。

0136

一部の実施形態では、リンカーは、pH感受性リンカーであり、特定のpH値での加水分解に対して感受性がある。典型的には、pH感受性リンカーは、酸性条件下で切断可能である。この切断戦略は一般に、リンカー内の酸不安定基、例えば、ヒドラゾンの加水分解を開始させるために、サイトゾル(pH約7.4)と比較すると、エンドソーム(pH約5〜6)及びリソソーム(pH約4.8)細胞内コンパートメントでの低いpHを利用する(Jain et al.(2015)Pharm Res 32:3526−40)。一部の実施形態では、リンカーは、酸不安定及び/または加水分解不安定リンカーである。例えば、リソソームで加水分解可能であり、酸不安定基(例えば、ヒドラゾン、セミカルバゾンチオセミカルバゾンシス−アコニット酸アミドオルトエステルアセタールケタールなど)を含有する酸不安定リンカーを使用することができる。例えば、米国特許第5,122,368号;同第5,824,805号;同第5,622,929号;Dubowchik and Walker(1999)Pharm.Therapeutics 83:67−123;Neville et al.(1989)Biol.Chem.264:14653−61を参照されたい。そのようなリンカーは、血液中の条件などの中性pH条件下では、比較的安定しているが、リソソームのおおよそのpHであるpH5.5または5.0未満では不安定である。特定の実施形態では、加水分解可能なリンカーは、チオエーテルリンカー(例えば、アシルヒドラゾン結合を介して治療薬に結合しているチオエーテルなど)である。例えば、米国特許第5,622,929号を参照されたい。

0137

一部の実施形態では、リンカーは、還元条件下で切断可能である。一部の実施形態では、リンカーは、グルタチオンまたはジチオスレイトールなどの還元剤の存在下で、切断可能である。一部の実施形態では、リンカーは、切断可能なジスルフィドリンカーまたは切断可能なスルホンアミドリンカーである。

0138

一部の実施形態では、リンカーは、切断可能なジスルフィドリンカーである。様々なジスルフィドリンカーは、当技術分野で公知であり、それには、例えば、SATA(N−スクシンイミジル−5−アセチルチオアセタート)、SPDP(N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオプロピオナート)、SPDB(N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)ブチラート)及びSMPT(N−スクシンイミジルオキシカルボニル−アルファ−メチル−アルファ−(2−ピリジル−ジチオ)トルエン)、SPDB及びSMPTを使用して形成され得るものが含まれる。例えば、Thorpe et al.(1987)Cancer Res.47:5924−31; Wawrzynczak et al.,In Immunoconjugates: Antibody Conjugates in Radioimagery and Therapy of Cancer(C.W.Vogel ed.,Oxford U.Press,1987)を参照されたい。米国特許第4,880,935号も参照されたい。ジスルフィドリンカーを典型的には使用して、それらのジスルフィド結合の切断を促進し得る豊富な細胞内チオールを利用する。最も豊富な細胞内チオール、還元型グルタチオンの細胞内濃度は一般に、1〜10nMの範囲であり、これは、約5μMである血液中で最も豊富な低分子チオール(すなわち、システイン)の濃度よりも約1,000倍高い(Goldmacher et.al.,In Cancer Drug Discovery and Development: Antibody−Drug Conjugates and Immunotoxins(G.L.Phillips ed.,Springer,2013))。タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーの細胞内酵素も、ジスルフィドリンカーの細胞内切断に寄与し得る。本明細書で使用する場合、切断可能なジスルフィドリンカーは、切断可能なジスルフィド部分を含む任意のリンカーを指す。「切断可能なジスルフィド部分」という用語は、例えば、チオールまたは酵素により切断及び/または還元することができるジスルフィド結合を指す。一部の実施形態では、切断可能なジスルフィド部分は、ジスルフィジル−ジメチルである。

0139

一部の実施形態では、リンカーは、切断可能なスルホンアミドリンカーである。本明細書で使用する場合、切断可能なスルホンアミドリンカーは、切断可能なスルホンアミド部分を含む任意のリンカーを指す。「切断可能なスルホンアミド部分」という用語は、スルホンアミド基、すなわち、アミン基に結合しているスルホニル基を指し、この場合、硫黄窒素結合が切断され得る。

0140

一部の実施形態では、リンカーは、分枝多官能性リンカー部分を介して、1つよりも多い薬物部分を抗体部分に共有結合するための樹状型のリンカーであってもよい。例えば、Sun et al.(2002)Bioorg.Med.Chem.Lett.12:2213−5;Sun et al.(2003)Bioorg.Med.Chem.11:1761−8を参照されたい。樹状リンカーは、ADCの効力に関連する、抗体に対する薬物のモル比、すなわち、薬物負荷を増加させ得る。したがって、抗体部分が反応性システインチオール基を1個しか持たない場合に、例えば、多数の薬物部分を、樹状リンカーを介して結合することができる。一部の実施形態では、リンカー部分またはリンカー−薬物部分は、還元型ジスルフィド架橋ケミストリーまたは限定的リシン利用技術により、抗体に結合することができる。例えば、国際公開番号WO2013173391及びWO2013173393を参照されたい。

0141

一部の実施形態では、リンカーは、細胞内環境(例えば、リソソームまたはエンドソームまたはカベオラ内)に存在する切断作用物質、例えば、酵素により切断可能である。リンカーは、例えば、これらだけに限定されないが、リソソームまたはエンドソームのプロテアーゼを含む、細胞内ぺプチダーゼまたはプロテアーゼ酵素により切断されるペプチドリンカーであってよい。一部の実施形態では、リンカーは、切断可能なペプチドリンカーである。本明細書で使用する場合、切断可能なペプチドリンカーは、切断可能なペプチド部分を含む任意のリンカーを指す。「切断可能なペプチド部分」という用語は、細胞内環境に存在する作用物質により切断され得る任意の化学結合架橋性アミノ酸(天然または合成アミノ酸誘導体)を指す。例えば、リンカーは、カテプシン、例えば、カテプシンBなどのぺプチダーゼにより切断可能であるアラニン−アラニン−アスパラギン(Ala−Ala−Asn)配列またはバリン−シトルリン(Val−Cit)配列を含み得る。

0142

一部の実施形態では、リンカーは、酵素切断可能なリンカーであり、リンカー内の切断可能なペプチド部分は、酵素により切断可能である。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、リソソームの酵素、例えば、カテプシンにより切断可能である。一部の実施形態では、リンカーは、カテプシン切断可能なリンカーである。一部の実施形態では、リンカー内の切断可能なペプチド部分は、リソソームのシステインカテプシン、例えば、カテプシンB、C、F、H、K、L、O、S、V、X、またはWにより切断可能である。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、カテプシンBにより切断可能である。カテプシンBにより切断され得る例示的なジペプチドは、バリン−シトルリン(Val−Cit)(Dubowchik et al.(2002)Bioconjugate Chem.13:855−69)である。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分を含むADCは、代替の切断可能な部分(例えば、切断可能なジスルフィド部分または切断可能なスルホンアミド部分)を含むADCに対して、低い凝集レベル及び/または高い薬物負荷(p)を実証する。

0143

一部の実施形態では、リンカーまたはリンカー内の切断可能なペプチド部分は、アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、1種または複数の細胞内プロテアーゼ、例えば、1種または複数のリソソームの酵素に曝露されると、プロテアーゼによるリンカーの切断を可能にし、それにより、ADCからの薬物部分の放出を促進する(Doronina et al.(2003)Nat.Biotechnol.21:778−84;Dubowchik and Walker(1999)Pharm.Therapeutics 83:67−123)。例示的なアミノ酸ユニットには、これらだけに限定されないが、ジペプチド、トリペプチドテトラペプチド、及びペンタペプチドが含まれる。例示的なジペプチドには、これらだけに限定されないが、バリン−シトルリン(Val−Cit)、アラニン−アスパラギン(Ala−Asn)、アラニン−フェニルアラニン(Ala−Phe)、フェニルアラニン−リシン(Phe−Lys)、アラニン−リシン(Ala−Lys)、アラニン−バリン(Ala−Val)、バリン−アラニン(Val−Ala)、バリン−リシン(Val−Lys)、リシン−リシン(Lys−Lys)、フェニルアラニン−シトルリン(Phe−Cit)、ロイシン−シトルリン(Leu−Cit)、イソロイシン−シトルリン(Ile−Cit)、トリプトファン−シトルリン(Trp−Cit)、及びフェニルアラニン−アラニン(Phe−Ala)が含まれる。例示的なトリペプチドには、これらだけに限定されないが、アラニン−アラニン−アスパラギン(Ala−Ala−Asn)、グリシン−バリン−シトルリン(Gly−Val−Cit)、グリシン−グリシン−グリシン(Gly−Gly−Gly)、フェニルアラニン−フェニルアラニン−リシン(Phe−Phe−Lys)、及びグリシン−フェニルアラニン−リシン(Gly−Phe−Lys)が含まれる。他の例示的なアミノ酸ユニットには、これらだけに限定されないが、例えば、米国特許第6,214,345号に記載されているとおりのGly−Phe−Leu−Gly、Ala−Leu−Ala−Leu、Phe−N9−tosyl−Arg、及びPhe−N9−ニトロ−Argが含まれる。一部の実施形態では、リンカー内のアミノ酸ユニットは、Val−Citを含む。一部の実施形態では、リンカー内のアミノ酸ユニットは、Ala−Ala−Asnを含む。一部の実施形態では、Val−Citを含むADCは、代替のアミノ酸ユニットまたは代替の切断可能な部分を含むADCに対して、オフターゲット細胞死滅の減少、オンターゲット細胞死滅の増加、低い凝集レベル、及び/または高い薬物負荷(p)を実証する。アミノ酸ユニットは、天然に存在するアミノ酸残基及び/または微量アミノ酸及び/または天然に存在しないアミノ酸類似体、例えば、シトルリンを含んでよい。アミノ酸ユニットは、特定の酵素、例えば、腫瘍関連プロテアーゼ、リソソームのプロテアーゼ、例えば、カテプシンB、C、D、またはS、またはプラスミンプロテアーゼによる酵素的開裂のために設計及び最適化され得る。

0144

一部の実施形態では、本明細書において開示するADCのいずれかにおけるリンカーは、抗体部分を薬物部分に接続する少なくとも1個のスペーサーユニットを含んでよい。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、リンカー内の切断部位(例えば、切断可能なペプチド部分)を抗体部分に接続する。一部の実施形態では、リンカー、及び/またはリンカー内のスペーサーユニットは、実質的に親水性である。親水性リンカーを使用すると、薬物が多剤耐性(MDR)または機能的に同様の輸送体により抵抗性がん細胞から排出される程度を低下させることができる。一部の態様では、リンカーは、1つまたは複数のポリエチレングリコール(PEG)部分、例えば、1、2、3、4、5、または6つのPEG部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、短いPEGリンカーであり、長いPEGリンカーよりも、安定性の改善及び凝集の減少をもたらす。

0145

一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、1つまたは複数のPEG部分を含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、−(PEG)m−を含み、mは、1〜10の整数である。一部の実施形態では、mは、1〜10;2〜8;2〜6;2〜5;2〜4;または2〜3の範囲である。一部の実施形態では、mは、8である。一部の実施形態では、mは、4である。一部の実施形態では、mは、3である。一部の実施形態では、mは、2である。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、(PEG)2、(PEG)4、(PEG)8、(PEG)9、(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3、(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3、またはジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3を含む。一部の好ましい実施形態では、スペーサーユニットは、(PEG)2を含む。一部の実施形態では、短いスペーサーユニット(例えば、(PEG)2)を含むADCは、長いスペーサーユニット(例えば、(PEG)8)を含むADCに対して、低い凝集レベル及び/または高い薬物負荷(p)を実証する。

0146

一部の実施形態では、リンカー内のスペーサーユニットは、アルキル部分を含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、−(CH2)n−を含み、nは、1〜10の整数である(すなわち、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であってよい)。一部の実施形態では、nは、5である。一部の実施形態では、短いスペーサーユニット(例えば、(CH2)5)を含むADCは、長いスペーサーユニット(例えば、(PEG)8)を含むADCに対して、低い凝集レベル及び/または高い薬物負荷(p)を実証する。

0147

スペーサーユニットは、例えば、抗体部分を薬物部分に、直接的または間接的に結合するために使用することができる。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、抗体部分を薬物部分に直接的に結合する。一部の実施形態では、抗体部分及び薬物部分は、1つまたは複数のPEG部分(例えば、(PEG)2または(PEG)4)を含むスペーサーユニットを介して結合する。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、抗体部分を薬物部分に間接的に結合する。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、抗体部分を、切断可能な部分(例えば、切断可能なペプチド、切断可能なジスルフィド、または切断可能なスルホンアミド)及び/またはスペーサーユニットを抗体部分に接続する結合部分、例えば、マレイミド部分を介して、薬物部分に間接的に結合する。

0148

スペーサーユニットは、様々な実施形態で、マレイミド部分(Mal)を介して抗体部分(すなわち、抗体または抗原結合性断片)に結合する。一部の実施形態では、マレイミド部分を介して抗体部分に結合しているリンカーを含むADCは、スクシンイミド部分などの代替の結合部分を介して、抗体部分に結合しているリンカーを含むADCに対して、高い薬物負荷(p)を実証する。

0149

Malを介して抗体または抗原結合性断片に結合しているスペーサーユニットは、本明細書では、「Mal−スペーサーユニット」と称される。「マレイミド部分」という用語は、本明細書で使用する場合、マレイミド基を含有し、かつスルフヒドリル基、例えば、抗体部分の上のシステイン残基のスルフヒドリル基と反応性である化合物を意味する。スルフヒドリル基(チオール)と反応性である他の官能基には、これらだけに限定されないが、ヨードアセトアミドブロモアセトアミドビニルピリジン、ジスルフィド、ピリジルジスルフィド、イソシアナート、及びイソチオシアナートが含まれる。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、抗体または抗原結合性断片の上のシステイン残基と反応性である。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、システイン残基を介して抗体または抗原結合性断片に接続する。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットは、アルキル部分を含む。

0150

特定の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット及び切断可能なペプチド部分を含む。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Val−Citを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Ala−Ala−Asnを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット及びVal−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2及びVal−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)m及びVal−Citを含み、mは、2〜8または2〜5、または2、3、4、または5である。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)8及びVal−Citを含む。特定の実施形態では、リンカーは、Mal−(CH2)5及びVal−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット及びAla−Ala−Asnを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2及びAla−Ala−Asnを含む。

0151

一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット及び切断可能なジスルフィド部分を含む。一部の実施形態では、切断可能なジスルフィド部分は、ジスルフィジル−ジメチルである。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット及びジスルフィジル−ジメチルを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3及びジスルフィジル−ジメチルを含む。

0152

一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット及び切断可能なスルホンアミド部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3及びスルホンアミドを含む。

0153

様々な実施形態で、スペーサーユニットは、スクシンイミド部分(OSu)を介して、抗体または抗原結合性断片に結合する。OSuを介して抗体または抗原結合性断片に結合するスペーサーユニットは、本明細書では、「OSu−スペーサーユニット」と称される。「スクシンイミド部分」という用語は、本明細書で使用する場合、アミン基、例えば、抗体部分の上のリシン残基のアミン基と反応性であるスクシンイミド化合物を含有する化合物を意味する。例示的なスクシンイミド部分は、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)である。一部の実施形態では、OSu−スペーサーユニットは、抗体または抗原結合性断片の上のリシン残基と反応性である。一部の実施形態では、OSu−スペーサーユニットは、リシン残基を介して抗体または抗原結合性断片に接続する。一部の実施形態では、OSu−スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、OSu−スペーサーユニットは、アルキル部分を含む。

0154

特定の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット及び切断可能なペプチド部分を含む。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Val−Citを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Ala−Ala−Asnを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット及びVal−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)2及びVal−Citを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)9及びVal−Citを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−(CH2)5及びVal−Citを含む。特定の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3及びVal−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット及びAla−Ala−Asnを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)2及びAla−Ala−Asnを含む。

0155

一部の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット及び切断可能なジスルフィド部分を含む。一部の実施形態では、切断可能なジスルフィド部分は、ジスルフィジル−ジメチルである。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット及びジスルフィジル−ジメチルを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3及びジスルフィジル−ジメチルを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−ジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3及びジスルフィジル−ジメチルを含む。

0156

一部の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット及び切断可能なスルホンアミド部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3及びスルホンアミドを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−ジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3及びスルホンアミドを含む。

0157

一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットまたはOSu−スペーサーユニットは、抗体部分(すなわち、抗体または抗原結合性断片)をリンカー内の切断可能な部分に結合する。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットまたはOSu−スペーサーユニットは、抗体または抗原結合性断片を切断可能なペプチド部分に結合する。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット−アミノ酸ユニットまたはOSu−スペーサーユニット−アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットまたはOSu−スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、Mal−スペーサーユニットまたはOSu−スペーサーユニットは、アルキル部分を含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Val−Citを含む。他の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Ala−Ala−Asnを含む。

0158

一部の実施形態では、リンカーは、構造:Mal−スペーサーユニット−Val−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、構造:Mal−(PEG)2−Val−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、構造:Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)8−Val−Citを含む。特定の実施形態では、リンカーは、Mal−(CH2)5−Val−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット−Ala−Ala−Asnを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Ala−Ala−Asnを含む。

0159

一部の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット−Val−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)2−Val−Citを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)9−Val−Citを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−(CH2)5−Val−Citを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−Val−Citを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット−Ala−Ala−Asnを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)2−Ala−Ala−Asnを含む。

0160

様々な実施形態で、Mal−スペーサーユニットまたはOSu−スペーサーユニットは、抗体または抗原結合性断片を、切断可能なジスルフィド部分に結合する。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット−ジスルフィドまたはOSu−スペーサーユニット−ジスルフィドを含む。一部の実施形態では、ジスルフィドは、ジスルフィジル−ジメチルである。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット−ジスルフィジル−ジメチルを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィジル−ジメチルを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−スペーサーユニット−ジスルフィジル−ジメチルを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィジル−ジメチルを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−ジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィジル−ジメチルを含む。

0161

特定の実施形態では、Mal−スペーサーユニットまたはOSu−スペーサーユニットは、抗体または抗原結合性断片を切断可能なスルホンアミド部分に結合する。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−スペーサーユニット−スルホンアミドまたはOSu−スペーサーユニット−スルホンアミドを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミドを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミドを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−ジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミドを含む。

0162

様々な実施形態で、リンカー内の切断可能な部分は、薬物部分に直接的に接続する。他の実施形態では、別のスペーサーユニットを使用して、リンカー内の切断可能な部分を薬物部分に結合する。様々な実施形態で、薬物部分は、エリブリンである。様々な実施形態で、エリブリンは、スペーサーユニットにより、リンカー内の切断可能な部分に結合する。一部の実施形態では、エリブリンは、自壊性スペーサーユニットにより、リンカー内の切断可能な部分に結合する。特定の実施形態では、エリブリンは、自壊性スペーサーユニットにより、リンカー内の切断可能な部分に結合し、切断可能な部分は、Val−Citを含み、PEGを含むさらなるスペーサーユニットは、切断可能な部分を抗体部分に接続する。特定の実施形態では、エリブリンは、Val−Cit切断可能な部分及びpAB自壊性スペーサーユニットに接続しているリンカー内のMal−スペーサーユニットを介して、抗FRA抗体に接続する。特定の他の実施形態では、エリブリンは、Val−Cit切断可能な部分及びpAB自壊性スペーサーユニットに接続するリンカー内のMal−スペーサーユニットを介して、抗her2抗体に接続する。

0163

スペーサーユニットは、「自壊性」または「非自壊性」であってよい。「非自壊性」スペーサーユニットは、リンカーが切断された際に、スペーサーユニットの一部または全部が、薬物部分に結合したままであるものである。非自壊性スペーサーユニットの例には、これらだけに限定されないが、グリシンスペーサーユニット及びグリシン−グリシンスペーサーユニットが含まれる。非自壊性スペーサーユニットは最終的には経時的に分解し得るが、細胞条件下では、結合した本来の薬物を完全には容易に放出しない。「自壊性」スペーサーユニットは、細胞内条件下で、本来の薬物部分の放出を可能にする。「本来の薬物」は、スペーサーユニットまたは他の化学的修飾部分の一部が、スペーサーユニットの切断/分解後に残らないものである。

0164

自壊ケミストリーは、当技術分野で公知であり、本開示のADCのために容易に選択され得る。様々な実施形態で、リンカー内の切断可能な部分を薬物部分(例えば、エリブリン)に結合するスペーサーユニットは、自壊性であり、細胞内条件下での切断可能な部分の切断と同時に、またはその直前/直後に自壊する。

0165

特定の実施形態では、リンカー内の自壊性スペーサーユニットは、p−アミノベンジルユニットを含む。一部の実施形態では、p−アミノベンジルアルコール(pABOH)は、アミド結合を介して、リンカー内のアミノ酸ユニットまたは他の切断可能な部分に結合し、カルバマート、メチルカルバマート、またはカルボナートが、pABOHと薬物部分との間に作製される(Hamann et al.(2005)Expert Opin.Ther.Patents 15:1087−103)。一部の実施形態では、自壊性スペーサーユニットは、p−アミノベンジルオキシカルボニル(pAB)であるか、またはそれを含む。理論に束縛されることはないが、pABの自壊は、自発的な1,6−除去反応に関係すると考えられる(Jain et al.(2015)Pharm Res 32:3526−40)。

0166

様々な実施形態で、本開示のADCで使用されるp−アミノベンジルオキシカルボニル(pAB)の構造は、下式で示される:

0167

様々な実施形態で、自壊性スペーサーユニットは、リンカー内の切断可能な部分をエリブリンの上のC−35アミンに結合する。一部の実施形態では、自壊性スペーサーユニットは、pABである。一部の実施形態では、pABは、リンカー内の切断可能な部分を、エリブリンの上のC−35アミンに結合する。一部の実施形態では、pABは、切断可能な部分が切断されると自壊して、エリブリンが、ADCから、その本来の活性形態で放出される。一部の実施形態では、抗FRA抗体(例えば、MORAb−003)は、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含むリンカーにより、エリブリンのC−35アミンに接続される。他の実施形態では、抗her2抗体(例えば、トラスツズマブ)は、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含むリンカーにより、エリブリンのC−35アミンに接続される。

0168

一部の実施形態では、pABは、リンカー内の切断可能なペプチド部分が切断されると、自壊する。一部の実施形態では、切断可能なペプチド部分は、アミノ酸ユニットを含む。一部の実施形態では、リンカーは、アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Val−Citである。一部の実施形態では、リンカーは、Val−Cit−pAB(VCP)を含む。特定の実施形態では、アミノ酸ユニットは、Ala−Ala−Asnである。一部の実施形態では、リンカーは、Ala−Ala−Asn−pABを含む。

0169

一部の実施形態では、pABは、リンカー内の切断可能なジスルフィド部分が切断されると、自壊する。一部の実施形態では、リンカーは、ジスルフィド−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、ジスルフィジル−ジメチル−pABを含む。

0170

一部の実施形態では、pABは、リンカー内の切断可能なスルホンアミド部分が切断されると、自壊する。一部の実施形態では、リンカーは、スルホンアミド−pABを含む。

0171

様々な態様で、ADCの抗体部分は、リンカーを介して、薬物部分にコンジュゲートし、その際、リンカーは、Mal−スペーサーユニット、切断可能なアミノ酸ユニット、及びpABを含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、アルキル部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む。他の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)2−Ala−Ala−Asn−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)8−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)8−Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(CH2)5−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(CH2)5−Val−Cit−pABを含む。

0172

様々な実施形態で、ADCの抗体部分は、リンカーを介して薬物部分にコンジュゲートしており、その際、リンカーは、Mal−スペーサーユニット−ジスルフィド−pABを含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィド−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィジル−ジメチル−pABを含む。

0173

一部の実施形態では、ADCの抗体部分は、リンカーを介して薬物部分にコンジュゲートしており、その際、リンカーは、Mal−スペーサーユニット−スルホンアミド−pABを含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、Mal−(PEG)4−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミド−pABを含む。

0174

一部の態様では、ADCの抗体部分は、リンカーを介して薬物部分にコンジュゲートしており、リンカーは、OSu−スペーサーユニット−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、アルキル部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)2−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)2−Val−Cit−pABを含む。他の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)2−Ala−Ala−Asn−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)9−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)9−Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(CH2)5−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(CH2)5−Val−Cit−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−アミノ酸ユニット−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−Val−Cit−pABを含む。

0175

一部の実施形態では、ADCの抗体部分は、リンカーを介して薬物部分にコンジュゲートしており、その際、リンカーは、OSu−スペーサーユニット−ジスルフィド−pABを含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィド−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィジル−ジメチル−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−ジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィド−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−ジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3−ジスルフィジル−ジメチル−pABを含む。

0176

一部の実施形態では、ADCの抗体部分は、リンカーを介して薬物部分にコンジュゲートしており、その際、リンカーは、OSu−スペーサーユニット−スルホンアミド−pABを含む。一部の実施形態では、スペーサーユニットは、PEG部分を含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−(PEG)3−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミド−pABを含む。一部の実施形態では、リンカーは、OSu−ジベンジルシクロオクテン−トリアゾール−(PEG)3−スルホンアミド−pABを含む。

0177

様々な実施形態で、リンカーは、細胞内在化の後の切断及びリンカー−薬物部分及び/または薬物部分のみの隣接細胞への拡散による、バイスタンダー死滅(隣接細胞の死滅)を促進するように設計される。一部の実施形態では、リンカーは、細胞内在化を促進する。一部の実施形態では、リンカーは、標的組織へのADC結合、及びADCの抗体部分により標的とされる抗原を発現しないが、抗原を発現する標的がん組織を囲んでいるがん性組織のバイスタンダー死滅を維持しつつ、細胞外環境での切断を最小化し、それにより、オフターゲット組織(例えば、非がん性組織)への毒性を低下させるように設計されている。一部の実施形態では、マレイミド部分(Mal)、ポリエチレングリコール(PEG)部分、バリン−シトルリン(Val−Citまたは「vc」)、及びpABを含むリンカーは、これらの機能的特徴を提供する。一部の実施形態では、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含むリンカーは、これらの機能的特徴を得る際に、例えば、MORAb−003などの抗FRA抗体部分及びエリブリンなどの薬物部分を接続する場合に、特に有効である。一部の実施形態では、これらの機能的特徴のうちの少なくとも一部はまた、抗FRA抗体部分を伴わずに、及び/またはMORAb−003を伴わずに観察され得る。例えば、一部の実施形態では、Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABを含むリンカーは、これらの機能的特徴の一部または全部を得る際に、例えば、トラスツズマブなどの抗her2抗体部分及びエリブリンなどの薬物部分を接続する場合に、有効である。

0178

一部の実施形態では、抗体部分は、マレイミド部分(Mal)、ポリエチレングリコール(PEG)部分、バリンシトルリン(Val−Citまたは「vc」)、及びpABを含むリンカーを介して、薬物部分にコンジュゲートしている。これらの実施形態では、マレイミド部分は、リンカー−薬物部分を抗体部分に共有結合しており、pABは、自壊性スペーサーユニットとして作用する。そのようなリンカーは、「m−vc−pAB」リンカー、「Mal−VCP」リンカー、「Mal−(PEG)2−VCP」リンカー、または「Mal−(PEG)2−Val−Cit−pAB」リンカーと称され得る。一部の実施形態では、薬物部分は、エリブリンである。Mal−(PEG)2−Val−Cit−pAB−エリブリンの構造は、表46に示されている。Mal−(PEG)2−Val−Cit−pABリンカーのpABは、エリブリンの上のC−35アミンに結合している。

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