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技術 貨車用バネ装置

出願人 川崎重工業株式会社
発明者 佐藤與志西村武宏高橋恵介森茂樹鴻池史一
出願日 2018年7月30日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-142959
公開日 2020年2月6日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-019316
状態 未査定
技術分野 防振装置 鉄道車両懸架装置、車輪装置 ばね
主要キーワード 介在体 水平方向寸法 給排気孔 長手方向中央側 バネ装置 軸バネ 突出方向先端 振動吸収特性
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重要な関連分野

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図面 (16)

課題

ゴムを備える貨車バネ装置において、軸ゴムの劣化を防止すると共に、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収可能にする。

解決手段

貨車用バネ装置は、貨車の軸箱に支持され且つ貨車の台車枠を支持する一次サスペンション、又は、貨車の台車枠に支持され且つ貨車の車体を支持する二次サスペンションに用いられる貨車用バネ装置であって、貨車に設けられた座面に配置される第1ゴムと、第1ゴムの上面に設けられ、第1ゴムに鉛直荷重を伝達する剛板と、剛板の上面に配置される第2ゴムと、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が第1ゴムに伝達されるのを規制する規制部材と、を備える。第1及び第2ゴムは、貨物積載された積車状態、及び、貨物が積載されていない空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷されている。

概要

背景

鉄道車両用台車は、例えば、特許文献1に示すように軸箱台車枠との間に配置される一次サスペンションである軸バネ装置と、台車枠と車体との間に配置される二次サスペンションであるバネ装置とを備える。走行中に車輪から台車枠に伝わる振動は、軸バネ装置により吸収され、台車枠から車体に伝わる振動は、枕バネ装置により吸収される。

ところで貨車では、貨物積載されていない状態(以下、空車状態と称する。)と、貨物が積載されている状態(以下、積車状態と称する。)との両方において、バネ装置により振動を安定して吸収できることが望まれている。しかしながら、バネ装置に負荷される荷重は、貨物の有無により大幅に異なるため、振動を安定して吸収することが困難な場合がある。

そこで、例えば図15の従来のバネ装置の鉛直断面図に示されるように、軸箱7の上面に上方に向けて突出する突出部7aを設けると共に、軸バネ装置の軸ゴム27に、上下方向に延びて突出部7aを囲む周縁部27aと、周縁部27aよりも上下方向の寸法が短く且つ突出部7aと間隙をおいて対向して配置される中央部27bとを設けた構造が知られている。

この構造では、空車状態においては、軸ゴム27の中央部27bと軸箱7の突出部7aとが離隔した状態で、軸ゴム27の周縁部27aにおいて振動が吸収される。また積車状態においては、軸ゴム27の周縁部27aが鉛直方向に圧縮されることにより軸ゴム27の中央部27bと軸箱7の突出部7aとが接触した状態で、軸ゴム27の周縁部27aと中央部27bとにおいて振動が吸収される。このように軸ゴム27は、空車状態と積車状態とで異なる振動吸収特性を有している。

概要

軸ゴムを備える貨車用バネ装置において、軸ゴムの劣化を防止すると共に、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収可能にする。貨車用バネ装置は、貨車の軸箱に支持され且つ貨車の台車枠を支持する一次サスペンション、又は、貨車の台車枠に支持され且つ貨車の車体を支持する二次サスペンションに用いられる貨車用バネ装置であって、貨車に設けられた座面に配置される第1ゴムと、第1ゴムの上面に設けられ、第1ゴムに鉛直荷重を伝達する剛板と、剛板の上面に配置される第2ゴムと、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が第1ゴムに伝達されるのを規制する規制部材と、を備える。第1及び第2ゴムは、貨物が積載された積車状態、及び、貨物が積載されていない空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷されている。

目的

)との両方において、バネ装置により振動を安定して吸収できることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

貨車軸箱に支持され且つ前記貨車の台車枠を支持する一次サスペンション、又は、前記貨車の前記台車枠に支持され且つ前記貨車の車体を支持する二次サスペンションに用いられる貨車用バネ装置であって、前記貨車に設けられた座面に配置される第1ゴムと、前記第1ゴムの上面に設けられ、前記第1ゴムに鉛直荷重を伝達する剛板と、前記剛板の上面に配置される第2ゴムと、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が前記第1ゴムに伝達されるのを規制する規制部材と、を備え、前記第1及び第2ゴムは、貨物積載された積車状態、及び、前記貨物が積載されていない空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷されている、貨車用バネ装置。

請求項2

前記剛板は、水平方向に延び、上下方向における前記第1ゴムと前記第2ゴムとの間に配置されて下方から前記第2ゴムを支持し、前記第1ゴムの上下方向の伸縮に伴って上下方向に往復移動し、前記積車状態では、前記規制部材により、前記剛板の前記座面へ近接する方向への移動が規制され、前記空車状態では、前記規制部材と前記剛板とが上下方向に離隔している、請求項1に記載の貨車用バネ装置。

請求項3

前記第2ゴムは、水平方向に延びる下面を有し、前記剛板は、上下方向において前記第2ゴムの全体と重なっている、請求項1又は2に記載の貨車用バネ装置。

請求項4

前記規制部材は、前記座面の前記剛板と上下方向に重なる部分に設けられて上方に向けて突出し且つ突出方向先端が前記剛板と直接的又は間接的に当接可能に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の貨車用バネ装置。

請求項5

前記規制部材と前記剛板との間に配置された規制部材緩衝材を更に備える、請求項4に記載の貨車用バネ装置。

請求項6

前記第1ゴムのバネ定数が、前記第2ゴムのバネ定数よりも大きい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の貨車用バネ装置。

請求項7

前記第1及び第2ゴムは、同一の構成を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の貨車用バネ装置。

請求項8

前記剛板は第1剛板であり、前記第2ゴムの上方で前記第2ゴムに重ねて配置される第3ゴムと、水平方向に延び、上下方向における前記第2ゴムと前記第3ゴムとの間に配置されて下方から前記第3ゴムを支持し、前記第2ゴムの上下方向の伸縮に伴って上下方向に往復移動する第2剛板とを更に備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の貨車用バネ装置。

請求項9

前記第1剛板と前記第2剛板とのうち一方の剛板には、他方の剛板に向けて突出し且つ突出方向先端が前記他方の前記剛板と直接的又は間接的に当接可能に配置された板突出部が設けられ、前記第2ゴムは、水平方向に前記板突出部と離隔して配置され、前記積車状態では、前記板突出部により、前記第1剛板と前記第2剛板との上下方向の間隔が規制される、請求項8に記載の貨車用バネ装置。

請求項10

前記板突出部と前記他方の前記剛板との間に配置された板突出部緩衝材を更に備える、請求項9に記載の貨車用バネ装置。

請求項11

水平方向に延び、前記第3ゴムの上方で前記第3ゴムに重ねて配置された第3剛板を更に備え、前記第3剛板には、下方に向けて突出し且つ突出方向先端が前記第2剛板と直接的又は間接的に当接可能に配置された下向突出部が設けられ、前記第3ゴムは、水平方向に前記下向突出部と離隔して配置され、前記積車状態では、前記下向突出部の突出方向先端が前記第2剛板と直接又は間接的に当接することで、前記第2剛板と前記第3剛板との上下方向の間隔が規制される、請求項8〜10のいずれか1項に記載の貨車用バネ装置。

請求項12

前記下向突出部と前記第2剛板との間に配置された下向突出部緩衝材を更に備える、請求項11に記載の貨車用バネ装置。

請求項13

前記第1ゴムの下方且つ前記貨車の前記座面の上方で前記第1ゴムと重ねて配置され、下方から前記第1ゴムを支持する第4ゴムを更に備える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の貨車用バネ装置。

請求項14

貨車の軸箱に支持され且つ前記貨車の台車枠を支持する一次サスペンション、又は、前記貨車の前記台車枠に支持され且つ前記貨車の車体を支持する二次サスペンションに用いられる貨車用バネ装置であって、前記貨車に設けられた座面に配置される第1ゴムと、前記第1ゴムの上面に設けられ、前記第1ゴムに鉛直荷重を伝達する剛板と、前記剛板の上面に配置される第2ゴムと、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が前記第2ゴムに伝達されるのを規制する規制部材と、を備え、前記第1及び第2ゴムは、貨物が積載された積車状態、及び、前記貨物が積載されていない空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷されている、貨車用バネ装置。

請求項15

前記第2ゴムの上面に設けられ、前記第2ゴムに鉛直荷重を伝達する板部材を更に備え、前記剛板は、水平方向に延び、上下方向における前記第1ゴムと前記第2ゴムとの間に配置されて下方から前記第2ゴムを支持し、前記第1ゴムの上下方向の伸縮に伴って上下方向に往復移動し、前記積車状態では、前記規制部材により、前記板部材の前記剛板へ近接する方向への移動が規制され、前記空車状態では、前記規制部材と前記板部材とが上下方向に離隔している、請求項14に記載の貨車用バネ装置。

請求項16

前記空車状態と前記積車状態とで体積が変化する内部空間と、前記内部空間の空気を内外給排気する給排気孔とを更に備える、請求項1〜15のいずれか1項に記載の貨車用バネ装置。

技術分野

0001

本発明は、一次サスペンション又は二次サスペンションとして用いられる貨車バネ装置に関する。

背景技術

0002

鉄道車両用台車は、例えば、特許文献1に示すように軸箱台車枠との間に配置される一次サスペンションである軸バネ装置と、台車枠と車体との間に配置される二次サスペンションであるバネ装置とを備える。走行中に車輪から台車枠に伝わる振動は、軸バネ装置により吸収され、台車枠から車体に伝わる振動は、枕バネ装置により吸収される。

0003

ところで貨車では、貨物積載されていない状態(以下、空車状態と称する。)と、貨物が積載されている状態(以下、積車状態と称する。)との両方において、バネ装置により振動を安定して吸収できることが望まれている。しかしながら、バネ装置に負荷される荷重は、貨物の有無により大幅に異なるため、振動を安定して吸収することが困難な場合がある。

0004

そこで、例えば図15の従来のバネ装置の鉛直断面図に示されるように、軸箱7の上面に上方に向けて突出する突出部7aを設けると共に、軸バネ装置の軸ゴム27に、上下方向に延びて突出部7aを囲む周縁部27aと、周縁部27aよりも上下方向の寸法が短く且つ突出部7aと間隙をおいて対向して配置される中央部27bとを設けた構造が知られている。

0005

この構造では、空車状態においては、軸ゴム27の中央部27bと軸箱7の突出部7aとが離隔した状態で、軸ゴム27の周縁部27aにおいて振動が吸収される。また積車状態においては、軸ゴム27の周縁部27aが鉛直方向に圧縮されることにより軸ゴム27の中央部27bと軸箱7の突出部7aとが接触した状態で、軸ゴム27の周縁部27aと中央部27bとにおいて振動が吸収される。このように軸ゴム27は、空車状態と積車状態とで異なる振動吸収特性を有している。

先行技術

0006

特開2015−169313号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、図15に示した軸ゴム27では、周縁部27aが荷重の集中により潰れていき、軸ゴム27が劣化して、空車状態でも軸ゴム27の中央部27bが軸箱7の突出部7aと接触するおそれがある。また、台車に複数の軸ゴム27が配置されている場合、各軸ゴム27に伝わる振動を安定して吸収するためには、各軸ゴム27の振動吸収特性のばらつきを抑制する必要が生じる。

0008

これらの問題の対策として、例えば軸ゴムの下部の全体を軸箱に常に接触させて軸ゴムのバネ定数を増大させることで、軸ゴムを硬くして軸ゴムの劣化を防止しようとすると、空車状態では軸ゴムにより振動を十分に吸収できず、軌道水準狂い区間曲線カント逓減区間の走行時に輪重抜けが発生するおそれがある。

0009

そこで本発明は、軸ゴムを備える貨車用バネ装置において、軸ゴムの劣化を防止すると共に、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収可能にすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一態様に係るバネ装置は、貨車の軸箱に支持され且つ前記貨車の台車枠を支持する一次サスペンション、又は、前記貨車の前記台車枠に支持され且つ前記貨車の車体を支持する二次サスペンションに用いられる貨車用バネ装置であって、前記貨車に設けられた座面に配置される第1ゴムと、前記第1ゴムの上面に設けられ、前記第1ゴムに鉛直荷重を伝達する剛板と、前記剛板の上面に配置される第2ゴムと、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が前記第1ゴムに伝達されるのを規制する規制部材と、を備え、前記第1及び第2ゴムは、貨物が積載された積車状態、及び、前記貨物が積載されていない空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷されている。

0011

また、本発明の一態様に係るバネ装置は、貨車の軸箱に支持され且つ前記貨車の台車枠を支持する一次サスペンション、又は、前記貨車の前記台車枠に支持され且つ前記貨車の車体を支持する二次サスペンションに用いられる貨車用バネ装置であって、前記貨車に設けられた座面に配置される第1ゴムと、前記第1ゴムの上面に設けられ、前記第1ゴムに鉛直荷重を伝達する剛板と、前記剛板の上面に配置される第2ゴムと、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が前記第2ゴムに伝達されるのを規制する規制部材と、を備え、前記第1及び第2ゴムは、貨物が積載された積車状態、及び、前記貨物が積載されていない空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷されている。

0012

上記構成によれば、第1及び第2ゴムは、積車状態及び空車状態の両方において鉛直荷重が負荷されることにより、常に圧縮状態となる。これにより、第1及び第2ゴムを、初期歪がゼロの状態で使用することなく常に圧縮状態で使用できるので、第1及び第2ゴムの疲労寿命を向上でき、第1及び第2ゴムを、へたりによる劣化を防止しながら長寿命化できる。従って、積車状態及び空車状態のいずれにおいても、第1及び第2ゴムを良好に動作させて優れた振動吸収特性を発揮させることができ、例えば空車状態において発生し得る輪重抜けを防止できる。

0013

また、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が第1ゴム又は第2ゴムに伝達するのが規制部材により規制される。このように鉛直荷重の規制がなされた後は、当該ゴムに負荷される鉛直荷重が上昇しないので、当該ゴムの長寿命化を更に良好に図れる。

0014

また、第1及び第2ゴムは、鉛直方向に並んで配置されるため、第1及び第2ゴムとの各面積を、第1及び第2ゴムを水平方向に並べて配置した場合に比べて増大し易くできる。これにより、第1及び第2ゴムのへたりを更に防止し易くできる。

発明の効果

0015

本発明によれば、軸ゴムを備える貨車用バネ装置において、軸ゴムのへたりを防止すると共に、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収できる。

図面の簡単な説明

0016

第1実施形態に係る貨車の部分的な側面図である。
図1のバネ装置の鉛直断面図である。
図1のバネ装置のモデル図である。
図1のバネ装置に負荷される荷重とゴムの撓みとの関係を示すグラフである。
第2実施形態に係るバネ装置の鉛直断面図である。
第3実施形態に係るバネ装置の鉛直断面図である。
第4実施形態に係るバネ装置の鉛直断面図である。
第5実施形態に係るバネ装置の鉛直断面図である。
第6実施形態に係るバネ装置の鉛直断面図である。
第7実施形態に係るバネ装置の鉛直断面図である。
第8実施形態に係るバネ装置の鉛直断面図である。
第9実施形態に係る台車の部分的な側面図である。
図12のバネ装置の鉛直断面図である。
第10実施形態に係る貨車の部分的な側面図である。
従来のバネ装置の鉛直断面図である。

実施例

0017

以下、本発明の各実施形態について、図を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る貨車1の部分的な側面図である。図1に示すように、貨車1は、貨車1の長手方向に延びる台車2と、台車2に支持された車体3とを備える。台車2は、貨車1の長手方向に延びる台車枠4と、車幅方向に延びる輪軸5と、輪軸5の車幅方向両側に固定された車輪6と、輪軸5を回転自在に軸支する軸箱7と、軸箱7を支持する軸箱支持構造8とを備える。

0018

また台車2は、貨車用バネ装置10,11を備える。バネ装置10は、貨車1の軸箱7に支持され且つ貨車1の台車枠4を支持する一次サスペンションに用いられる。バネ装置10は、軸バネ装置である。バネ装置11は、貨車1の台車枠4に支持され且つ貨車1の車体3を支持する二次サスペンションに用いられる。バネ装置11は、枕バネ装置である。

0019

具体的構成として、台車2の軸箱支持構造8は、上記したバネ装置10と、軸箱7の長手方向両側に接続された一対の積層ゴムユニット9とを有する。バネ装置10は、軸箱7の上方に配置され、軸箱7と台車枠4とに接続されている。

0020

積層ゴムユニット9は、板状のゴムと剛板とが長手方向に交互に積層された積層構造を有する。積層ゴムユニット9は、長手方向一端が台車枠4に接続され、他端が軸箱7に接続されている。台車2では、長手方向及び鉛直方向に軸箱7から台車枠4に伝わる振動が、積層ゴムユニット9とバネ装置10とにより吸収される。

0021

バネ装置11は、台車枠4の長手方向内側において、台車枠4と車体3との間に配置されている。バネ装置11は、台車枠4と車体3とに接続されて、車体3を下方から支持する。本実施形態におけるバネ装置11は、一例としてコイルバネを有するが、これに限定されない。

0022

図2は、図1のバネ装置10の鉛直断面図である。図1及び2に示すように、本実施形態のバネ装置10は、軸箱7の上面に設けられた座面7bに配置される。座面7bは、貨車1の車幅方向両側に設けられている。軸箱7の上面には、上方に向けて突出する突出部7aが設けられている。突出部7aは、座面7bの中央に位置している。一例として突出部7aは、鉛直方向から見て円形周縁形状を有する。

0023

バネ装置10は、座板15、第1ゴムR1、剛板P1、第2ゴムR2、及び取付板16を備える。要素15,R1,P1,R2,及び16は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。

0024

座板15は、径方向中央において板厚方向に貫通する貫通孔を有する環状に形成され、座面7bに重ねて配置されている。一例として、座板15の上面及び下面は、平坦である。座板15の貫通孔には、突出部7aが嵌まり込んでいる。座板15には、バネ装置10の内部に連通する連通孔15aが設けられている。連通孔15aは、座板15の表面に沿って延び、座板15の内周面外周面との間を貫通するように形成されている。連通孔15aは、バネ装置10の後述する内部空間S1と連通している。

0025

第1ゴムR1は、座板15を介して、貨車1に設けられた座面である軸箱7の座面7bに配置されている。第1ゴムR1は、径方向中央において厚み方向に貫通する貫通孔を有する環状に形成されている。第1ゴムR1の貫通孔には、突出部7aが嵌まり込んでいる。第1ゴムR1は、水平方向に延びる下面を有する。この下面は、座板15の上面と面接触している。なお第1ゴムR1は、座板15を省略することにより、軸箱7の上面と直接面接触するように配置されていてもよい。

0026

第2ゴムR2は、第1ゴムR1の上方で第1ゴムR1に重ねて配置され、下方から台車枠4を支持している。一例として、第2ゴムR2は、水平方向に延びる下面を有する。この下面は、剛板P1の上面と面接触している。第2ゴムR2は、剛板P1の上面に配置されているが、剛板P1の上面に別個介在体を介して配置されていてもよい。

0027

第1及び第2ゴムR1,R2は、鉛直方向から見て同一の周縁形状を有する。第1及び第2ゴムR1,R2は、貨物が積載された積車状態、及び、貨物が積載されていない空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷される。本実施形態では、第1ゴムR1のバネ定数k1が、第2ゴムR2のバネ定数k2よりも大きい。なお、バネ定数k1は、バネ定数k2よりも小さくてもよいし、バネ定数k2と同値でもよい。

0028

剛板P1は、第1ゴムR1の上面に設けられている。剛板P1は、水平方向に延び、上下方向における第1及び第2ゴムR1,R2の間に配置されて下方から第2ゴムR2を支持している。剛板P1は、第1ゴムR1の上下方向の伸縮に伴って上下方向に往復移動する。本実施形態の剛板P1は、円盤状に形成されている。本実施形態の剛板P1は、上下方向において第2ゴムR2の全体と重なっている。剛板P1の両面は、平坦である。一例として、剛板P1は鉄板であるが、これに限定されない。また、剛板P1は、第1ゴムR1の上面に別個の介在体を介して設けられていてもよい。

0029

取付板16は、水平方向に延び、第2ゴムR2の上方で第2ゴムR2に重ねて配置されている。取付板16は、円盤状に形成されている。取付板16の上面には、上方に向けて突出する突出部16aが設けられている。突出部16aは、台車枠4の下面に設けられた凹部4aに嵌まり込むように配置されている。取付板16の下面は、平坦である。なお第2ゴムR2は、取付板16を省略することにより、台車枠4の下面に直接面接触するように配置されていてもよい。

0030

ここでバネ装置10は、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が第1ゴムR1に伝達されるのを規制する規制部材を更に備える。この規制部材は、貨車1の座面7bと剛板P1の下面との間に配置されている。一例として、積車状態では、規制部材により、剛板P1の座面7bへ近接する方向への移動が規制され、空車状態では、規制部材と剛板P1とが上下方向に離隔している。

0031

この規制部材は、座面7bのうち第1剛板P1と上下方向に重なる部分に設けられて上方に向けて突出している。また規制部材は、突出方向先端が第1剛板P1と直接的又は間接的(ここでは規制部材緩衝材14を介して間接的に)に当接可能に配置されている。第1ゴムR1は、規制部材の端縁と接触して位置決めされるとともに、規制部材の上面とは離隔して配置されている。

0032

本実施形態の規制部材は、軸箱7の突出部7aである。この例のように、規制部材は、軸箱7と一体的に形成されていてもよい。なお規制部材は、軸箱7又は剛板P1とは別体として形成されていてもよいし、剛板P1と一体的に形成されていてもよい。

0033

本実施形態のバネ装置10は、規制部材と剛板P1との間に配置された規制部材緩衝材14を更に備える。規制部材緩衝材14は板材であり、規制部材と剛板P1との衝突による衝撃を緩衝する。また規制部材緩衝材14は、第1剛板P1と対向する表面の動摩擦係数が比較的低い値に設定され、規制部材と剛板P1との摩耗を軽減する。一例として、規制部材緩衝材14は、突出部7aの突出方向先端に配置されている。

0034

空車状態において、剛板P1と規制部材緩衝材14とは、上下方向に間隙d1をおいて対向している。間隙d1は、空車状態においては、第1ゴムR1の上下方向における伸縮により変動するが、積車状態においては、剛板P1が規制部材緩衝材14を介して規制部材と当接することによりゼロとなる。なお規制部材緩衝材14は、場合に応じて省略してもよい。

0035

図3は、図1のバネ装置10のモデル図である。図4は、図1のバネ装置10に負荷される荷重とゴムR1,R2の撓みとの関係を示すグラフである。図3及び4に示すように、本実施形態のバネ装置10では、間隙d1が最大値からゼロになるまでの歪み量δ1だけ、第1ゴムR1が上下方向に圧縮可能となっている。

0036

これにより、バネ装置10の全体におけるバネ定数は、第1ゴムR1の歪み量がδ1に達するまでは、第1及び第2ゴムR1,R2のバネ定数の逆数の和を、更に逆数とした値となる。またバネ装置10の全体におけるバネ定数は、第1ゴムR1の歪み量がδ1に達した以降は、第1ゴムR1がそれ以上圧縮されないため、第2ゴムR2のバネ定数k2の値となる。

0037

このように、バネ装置10のバネ特性非線形であり、第1ゴムR1の歪がσ1に達する前後において、バネ装置10の全体におけるバネ定数が異なっている。バネ装置10は、空車状態では、第1ゴムR1の歪み量がδ1に達しないため比較的柔らかく、積車状態では、第1ゴムR1の歪み量がσ1に達するため比較的硬い。

0038

従ってバネ装置10は、空車状態では鉛直荷重が比較的少ない場合でも振動を吸収できると共に、積車状態では鉛直荷重が比較的大きい場合でもゴムR1,R2の潰れを防止しながら振動を吸収できる。これによりバネ装置10は、空車状態と積車状態とで負荷される鉛直荷重が大幅に異なる貨車1において、良好に振動を吸収できる。

0039

またバネ装置10では、第1ゴムR1と第2ゴムとが直列に(ここでは鉛直方向に並べて)配置されている。これにより、ゴムR1,R2の各材料として比較的硬いゴム材料を用いても、バネ装置10のバネ定数を所望の値に設定できる。このため、比較的堅牢なゴム材料を用いることで、ゴムR1,R2の長寿命化を図り易い。

0040

なお図2に示すように、バネ装置10は、空車状態と積車状態とで体積が変化する内部空間S1と、内部空間S1の空気を内外給排気する給排気孔とを更に備えている。図2に示すように、内部空間S1は、突出部7aと剛板P1との間に形成されている。内部空間S1は、第1ゴムR1の径方向内側に配置されている。この給排気孔は、座板15の連通孔15aである。

0041

以上説明したように、バネ装置10によれば、第1及び第2ゴムR1,R2は、積車状態及び空車状態の両方において鉛直荷重が負荷されることにより、常に圧縮状態となる。これにより、第1及び第2ゴムR1,R2を、初期歪がゼロの状態で使用することなく常に圧縮状態で使用できるので、第1及び第2ゴムR1,R2の疲労寿命を向上でき、第1及び第2ゴムR1,R2を、へたりによる劣化を防止しながら長寿命化できる。従って、積車状態及び空車状態のいずれにおいても、第1及び第2ゴムR1,R2を良好に動作させて優れた振動吸収特性を発揮させることができ、例えば空車状態において発生し得る輪重抜けを防止できる。

0042

また、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が第1ゴムR1に伝達するのが規制部材により規制される。このように規制がなされた後は、第1ゴムR1に負荷される鉛直荷重が上昇しないので、第1ゴムR1の長寿命化を更に良好に図れる。

0043

また、第1及び第2ゴムR1,R2は、鉛直方向に並んで配置されるため、第1及び第2ゴムR1,R2の各面積を、第1及び第2ゴムR1,R2を水平方向に並べて配置した場合に比べて増大し易くできる。これにより、第1及び第2ゴムR1,R2のへたりを更に防止し易くできる。

0044

またバネ装置10では、鉛直方向に第1及び第2ゴムR1,R2が剛板P1を介して鉛直方向に並んで配置されるため、第1及び第2ゴムR1,R2の各高さ寸法を比較的小さくできる。これにより、第1及び第2ゴムR1,R2に鉛直荷重が負荷された際に第1及び第2ゴムR1,R2が径方向外側に膨出する膨出量を低減でき、第1及び第2ゴムR1,R2の過度の潰れを防止できる。

0045

また、バネ装置10は台車枠4を支持し、座面7bは、貨車1の軸箱7の上方に設けられている。これにより、バネ装置10が台車枠4を支持する場合でも、第1及び第2ゴムR1,R2の劣化を防止できると共に、空車状態及び積車状態のいずれにおいても、第1及び第2ゴムR1,R2により安定して振動を吸収できる。

0046

またバネ装置10では、第2ゴムR2は、水平方向に延びる下面を有し、剛板P1は、鉛直方向において第2ゴムR2の全体と重なっている。このため、第2ゴムR2の全体を剛板P1により支持できる。これにより、空車状態及び積車状態の両方において第2ゴムR2の全体に鉛直荷重を負荷させることができる。よって、第2ゴムR2を圧縮状態に保つことができ、第2ゴムR2のへたりを更に良好に防止できる。

0047

またバネ装置10では、規制部材は、座面7bのうち剛板P1と上下方向に重なる部分に設けられて上方に向けて突出し且つ突出方向先端が剛板P1と直接的又は間接的に当接可能に配置される。また、第1ゴムR1は、規制部材の端縁と接触して位置決めされるとともに、規制部材の上面とは離隔して配置されている。これにより、バネ装置10を座面7bに安定して設けることができるため、第1及び第2ゴムR1,R2のへたりによる劣化を防止しながら、第1及び第2ゴムR1,R2を安定して動作させることができる。

0048

またバネ装置10は、規制部材と剛板P1との間に配置された規制部材緩衝材14を備えるので、規制部材緩衝材14を用いることで、規制部材及び剛板P1の摩耗や損傷を防止して、安定してバネ装置を動作させることができる。

0049

またバネ装置10では、第1ゴムR1のバネ定数k1が、第2ゴムR2のバネ定数k2よりも大きい。このため、鉛直荷重が集中し易い第1ゴムR1を第2ゴムR2よりも硬くすることができ、第1ゴムR1の長寿命化を図れる。また、バネ定数k1が高い第1ゴムR1をバネ定数k2が低い第2ゴムR2と併せて用いることで、第1及び第2ゴムR1,R2の形状及び寸法を調節し易くでき、バネ装置10の設計自由度を高めることができる。

0050

またバネ装置10は、空車状態と積車状態とで体積が変化する内部空間S1と、内部空間S1の空気を内外に給排気する給排気孔(連通孔15a)とを備える。このように給排気孔を用いることで、バネ装置10の動作時に内部空間S1の容積増減しても、バネ装置10を良好に動作させることができる。

0051

また、第1及び第2ゴムR1,R2の少なくともいずれか(本実施形態では両方)の側部が、側面視において内方に窪む凹部となっている。これにより、第1及び第2ゴムR1,R2に鉛直荷重が及んだ場合でも、第1及び第2ゴムR1,R2が径方向外側に膨出するのを防止でき、バネ装置10の水平方向寸法コンパクトに設定し易くすることができる。以下、その他の実施形態について、第1実施形態との差異を中心に説明する。

0052

(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係るバネ装置110の鉛直断面図である。図5に示すように、バネ装置110は、座板15、第1ゴムR1、剛板P1、第2ゴムR12、上板17、及び取付板116を備える。要素15,R1,P1,R12,17,及び116は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。

0053

第1及び第2ゴムR1,R12は、同一の構成を有する。第2ゴムR12は、径方向中央において厚み方向に貫通する貫通孔を有する環状に形成されている。第2ゴムR12の径方向内側には、内部空間S2が配置されている。内部空間S1,S2は、鉛直方向に重なっている。

0054

上板17は、径方向中央において板厚方向に貫通する貫通孔を有する環状に形成されている。一例として、上板17の上面及び下面は、平坦である。上板17には、座板15の連通孔15aと同様の連通孔17aが設けられている。取付板116は、径方向中央において下方に向けて膨出する厚肉部116bと、径方向中央において上方に向けて突出する突出部116aとを有する。厚肉部116bは、上板17の貫通孔と第2ゴムR12の貫通孔とに嵌まり込んでいる。突出部116aは、第1実施形態の突出部16aと同様の機能を有する。また剛板P1には、内部空間S1,S2を連通する貫通孔P1aが設けられている。これにより、内部空間S1,S2内の空気は、連通孔15a,17a,及び剛板P1の貫通孔P1aを介して、内外に良好に給排気される。

0055

上記構成によれば、第1及び第2ゴムR1,R12の劣化を防止できると共に、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収できる第1及び第2ゴムR1,R12を同一工程で製造できるため、生産コストの低減を図れる。

0056

また、第1及び第2ゴムR1,R12は、鉛直方向から見て外形が一致しているため、第2ゴムR12に鉛直荷重が及んだ際、その荷重を第2ゴムR2から第1ゴムR1に良好に伝達して、第1ゴムR1により第2ゴムR12を安定して支持できる。

0057

(第3実施形態)
図6は、第3実施形態に係るバネ装置210の鉛直断面図である。図6に示すように、バネ装置210は、座板15、第1ゴムR1、第1剛板P1、第2ゴムR2、第2剛板P2、第3ゴムR3、及び取付板16を備える。要素15,R1,P1,R2,P2,R3,及び16は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。

0058

バネ装置210は、2枚の剛板を備えており、剛板P1は第1剛板P1である。第3ゴムR3は、第2ゴムR2の上方で第2ゴムR2に重ねて配置される。第2剛板P2は、水平方向に延び、上下方向における第2ゴムR2と第3ゴムR3との間に配置されて下方から第3ゴムR3を支持し、第2ゴムR2の上下方向の伸縮に伴って上下方向に往復移動する。

0059

一例として、ゴムR1〜R3は、鉛直方向から見て外形が一致している。また剛板P1,P2は、同様の構成を有するが、これに限定されない。またゴムR2,R3は、同一の構成を有するが、これに限定されない。

0060

上記構成を有するバネ装置210によれば、第3ゴムR3と第2剛板P2とを用いることで、バネ特性を更に調整し易くできる。即ち、バネ装置210の全体におけるバネ定数は、3つのバネ定数k1〜k3を考慮したものとなるため、例えば、図4に示したように表される荷重とゴムの撓みとの関係を示す曲線を2段階に折れ曲がらせることができる。これにより、バネ装置210のバネ特性をより緩やかに設定し易くできる。従って、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収するためのバネ装置210の設計自由度を向上できる。

0061

(第4実施形態)
図7は、第4実施形態に係るバネ装置310の鉛直断面図である。図7に示すように、バネ装置310は、座板15、第1ゴムR1、第1剛板P1、第2ゴムR2、第2剛板P2、第3ゴムR13、上板17、及び取付板116を備える。要素15,R1,P1,R2,P2,R13,17,及び116は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。

0062

バネ装置310は、第3実施形態のバネ装置210と共通の構造を有するが、第3ゴムR13は、径方向中央において厚み方向に貫通する貫通孔を有する環状に形成されている。第3ゴムR13の径方向内側には、内部空間S3が配置されている。内部空間S1,S3は、鉛直方向に重なっている。取付板116の突出部116aは、上板17の貫通孔に嵌まり込んでいる。一例として、第1ゴムR1と第3ゴムR13とは、同一の構成を有する。またゴムR1,R2,及びR13は、鉛直方向から見て外形が一致している。

0063

内部空間S1,S3は互いに隔てられているが、内部空間S1は、座板15の連通孔15aと連通し、内部空間S3は、上板17の連通孔17aと連通している。内部空間S1,S3の空気は、連通孔15a,17aにより、個別に内外に給排気される。

0064

以上の構成を有するバネ装置310によっても、バネ装置210と同様の効果を得ることができる。また、第1及び第3ゴムR1,R13を同一形状及び同一寸法を有するように構成することで、第1及び第3ゴムR1,R13の生産コストを低減できる。

0065

(第5実施形態)
図8は、第5実施形態に係るバネ装置410の鉛直断面図である。図8に示すように、バネ装置410は、座板15、第1ゴムR1、第1剛板P1、第2ゴムR2、第2剛板P2、第3ゴムR13、上板17、第3剛板P3、及び下向突出部緩衝材18を備える。要素15,R1,P1,R2,P2,R13,17,及びP3は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。一例として、ゴムR1,R2,及びR13は、鉛直方向から見て外形が一致している。

0066

第3剛板P3は、水平方向に延び、第3ゴムR3の上方で第3ゴムR3に重ねて配置されている。一例として、第3剛板P3は鉄板であるが、これに限定されない。第3剛板P3には、下方に向けて突出し且つ突出方向先端が第2剛板P2と直接的又は間接的(ここでは下向突出部緩衝材18を介して間接的)に当接可能に配置された下向突出部P3aが設けられている。

0067

下向突出部緩衝材18は、下向突出部P3aと第2剛板P2との間に配置されている。本実施形態の下向突出部緩衝材18は、下向突出部P3aの突出方向先端に設けられているが、第2剛板P2の上面に設けられていてもよい。下向突出部緩衝材18は、規制部材緩衝材14と同様の構成を有する。下向突出部P3aは、上板17の貫通孔と第3ゴムR13の貫通孔とに嵌まり込んでいる。第3ゴムR13は、水平方向に下向突出部P3aと離隔して配置されている。

0068

空車状態において、第2剛板P2と下向突出部緩衝材18とは、鉛直方向に間隙d2をおいて対向している。間隙d2は、空車状態においては、第3ゴムR13の上下方向における伸縮により変動するが、積車状態においては、第2剛板P2が下向突出部緩衝材18を介して下向突出部P3aと当接することによりゼロとなる。即ち積車状態では、下向突出部P3aの突出方向先端が第2剛板P2と直接又は間接的(ここでは間接的)に当接することで、第2剛板P2と第3剛板P3との上下方向の間隔が規制される。

0069

以上の構成を有するバネ装置410によれば、下向突出部P3aにより第2剛板P2と第3剛板P3との上下方向の間隔を規制することにより、第3ゴムR13に所定以上の鉛直荷重が負荷されるのを防ぎ、第3ゴムR13の長寿命化を更に良好に図れる。なお、下向突出部緩衝材18は省略してもよい。

0070

(第6実施形態)
図9は、第6実施形態に係るバネ装置510の鉛直断面図である。図9に示すように、バネ装置510は、下板23、第4ゴムR4、ベース板24、上向突出部緩衝材25、座板15、第1ゴムR1、第1剛板P1、第2ゴムR2、及び取付板16を備える。要素23,R4,24,15,R1,P1,R2,及び16は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。

0071

下板23は、水平方向に延びる板材であり、下方に向けて突出する凸部23aを有する。軸箱107の上面には、凸部23aが挿入可能な凹部107aが形成されている。バネ装置510は、凸部23aが凹部107aに挿入されることにより配置されている。一例として、下板23の上面は、平坦である。下板23は鉄板であるが、これに限定されない。

0072

第4ゴムR4は、第1ゴムR1の下方且つ軸箱107の座面107bの上方で第1ゴムR1と重ねて配置され、下方から第1ゴムR1を支持する。第4ゴムR4は、下板23により下方から支持されている。一例として、第4ゴムR4は、第2ゴムR2と同様の構成を有する。またゴムR1,R2,及びR4は、鉛直方向から見て外形が一致している。

0073

ベース板24は、水平方向に延びる板材であり、径方向中央において上方に向けて突出する上向突出部24aを有する。上向突出部24aの突出方向先端には、上向突出部緩衝材25が設けられている。上向突出部24aは、座板15の貫通孔と第1ゴムR1の貫通孔とに嵌まり込んでいる。空車状態において、上向突出部緩衝材25と第1剛板P1とは、鉛直方向に間隙d1をおいて離隔している。

0074

上記構成を有するバネ装置510によれば、第4ゴムR4を用いることで、バネ特性を更に調整し易くでき、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収するためのバネ装置510の設計自由度を向上できる。なお、下板23、上向突出部緩衝材25、及び座板15は、省略してもよい。

0075

(第7実施形態)
第7実施形態では、図10に示すように、第1剛板P11と第2剛板P2とのうち一方の剛板には、他方の剛板に向けて突出し且つ突出方向先端が他方と直接的又は間接的に当接可能に配置された板突出部P11aが設けられている。第2ゴムR12は、水平方向に板突出部P11aと離隔して配置されている。積車状態では、板突出部P11aにより、第1剛板P11と第2剛板P2との上下方向の間隔が規制される。板突出部と他方との間には、板突出部緩衝材20が配置されている。

0076

具体的にバネ装置610は、座板15、第1ゴムR1、第1剛板P11、上向突出部緩衝材20、中間板19、第2ゴムR12、第3剛板P3、第5ゴムR5、第2剛板P2、第3ゴムR13、上板17、第4剛板P4、及び下向突出部緩衝材21を備える。要素15,R1,P11,19,R12,P3,R5,P2,R13,17,及びP4は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。

0077

一例として、第1ゴムR1、第2ゴムR12、及び第3ゴムR13は、同様の構成を有する。第1剛板P11は、径方向中央において、上方(即ち第2剛板P2)に向けて突出する上向突出部(板突出部)P11aを有する。上向突出部P11aの突出方向先端には、上向突出部(板突出部)緩衝材20が設けられている。上向突出部P11aは、突出方向先端が、上向突出部緩衝材20、第3剛板P3、及び第5ゴムR5を介して、第2剛板P2に間接的に当接可能に配置されている。第2ゴムR12は、水平方向に上向突出部P11aと離隔して配置されている。

0078

中間板19は、径方向中央において板厚方向に貫通する貫通孔を有する。上向突出部P11aは、中間板19の貫通孔と、第2ゴムR12の貫通孔とに嵌まり込んでいる。中間板19には、座板15の連通孔15aと同様の連通孔19aが設けられている。連通孔19aは、内部空間S2の空気を内外に給排気する。

0079

空車状態において、第3剛板P3と上向突出部緩衝材20とは、鉛直方向に間隙d3をおいて対向している。間隙d3は、空車状態においては、第2ゴムR12の上下方向における伸縮により変動するが、積車状態においては、第3剛板P3が上向突出部緩衝材20を介して上向突出部P11aと当接することによりゼロとなる。即ち積車状態では、上向突出部P11aの突出方向先端が第3剛板P3と直接又は間接的(ここでは間接的)に当接する。このように積車状態では、上向突出部P11aにより、第1剛板P11と第3剛板P3との上下方向の間隔が規制される。

0080

第5ゴムR5は、水平方向に延びる円盤状に形成されている。第5ゴムR5は、側部が側面視において内方に窪む凹部となっている。一例として、ゴムR1,R12,R13、及びR5は、鉛直方向から見て外形が一致している。

0081

第4剛板P4は、水平方向に延び、第3ゴムR13の上方で、上板17を介して第3ゴムR13に重ねて配置されている。一例として、第4剛板P4は鉄板であるが、これに限定されない。

0082

第4剛板P4は、径方向中央において、下方に向けて突出する下向突出部P4aを有する。下向突出部P4aの突出方向先端には、下向突出部緩衝材21が設けられている。下向突出部P4aは、上板17の貫通孔と、第3ゴムR13の貫通孔とに嵌まり込んでいる。一例として、上向突出部緩衝材20と下向突出部緩衝材21とは、同一の構成を有する。

0083

上記構成を有するバネ装置610によれば、第3ゴムR13と第2剛板P2とを用いることで、バネ特性を更に調整し易くでき、空車状態及び積車状態のいずれにおいても安定して振動を吸収するためのバネ装置610の設計自由度を向上できる。

0084

またバネ装置610は、下向突出部P4aと第2剛板P2との間に配置された下向突出部緩衝材21を備えるので、下向突出部緩衝材21を用いることで、下向突出部P4a及び第2剛板P2の摩耗や損傷を防止して、安定してバネ装置610を動作させることができる。

0085

また、上向突出部P11aと第3剛板P3との間に配置された上向突出部緩衝材20を備えるので、上向突出部緩衝材20を用いることで、上向突出部P11a及び第3剛板P3の摩耗や損傷を防止して、安定してバネ装置610を動作させることができる。

0086

なおバネ装置610においては、第5ゴムR5と、剛板P2,P3のいずれか一方とは、省略してもよい。また規制部材緩衝材14、座板15、上板17、中間板19、上向突出部緩衝材20、及び下向突出部緩衝材21は、省略してもよい。

0087

また、第3剛板P3に向けて突出し且つ突出方向先端が第3剛板P3と直接的又は間接的に当接可能に配置された板突出部を第2剛板P2に設けてもよい。この場合、例えば、第5ゴムR5を第1ゴムR1と同様の構成とし、第5ゴムR5の貫通孔に第2剛板P2の板突出部を嵌まり込むように配置してもよい。

0088

また、第5ゴムR5と第3剛板P3とを省略することにより、第2剛板P2の板突出部と第1剛板P11の上面とをバネ装置610における同一の内部空間に配置してもよい。

0089

(第8実施形態)
図11は、第8実施形態に係るバネ装置710の鉛直断面図である。図11に示すように、バネ装置710は、下板23、第1ゴムR11、第1剛板P11、第2ゴムR12、及び取付板16を備える。要素23、R11、P11、R12、及び16は、下方から上方に向けて、この順に重ねられ、一体に形成されている。

0090

下板23は、第6実施形態のものと同様であり、バネ装置710は、下板23の凸部23aが軸箱107の凹部107aに挿入されることにより配置されている。第1ゴムR11は、軸箱107の座面107bに下板23を介して配置されている。

0091

第1剛板P11は、第1ゴムR11の上面に設けられ、第1ゴムR11に鉛直荷重を伝達する剛板である。第2ゴムR12は、第1剛板P11の上面に配置されている。第2ゴムR12は、ここでは座板15を介して第1剛板P11の上面に配置されている。なお、座板15は省略されてもよい。この場合、第1剛板P11の表面に、座板15の連通孔15aと同様の連通孔を設けてもよい。

0092

バネ装置710は、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が第2ゴムR12に伝達されるのを規制する規制部材を更に備える。この規制部材は、具体的には第1剛板P11に設けられた上向突出部P11aである。第1及び第2ゴムR11、R12は、積車状態及び空車状態の両方において、鉛直荷重が負荷されている。

0093

上向突出部P11aは、座板15の貫通孔と第2ゴムR12の貫通孔とに嵌まり込んでいる。上向突出部P11aの突出方向先端には、上向突出部緩衝材20が設けられている。取付板16は、第2ゴムR12の上面に設けられ、第2ゴムR12に鉛直荷重を伝達する板部材である。取付板16は、介在体を介して第2ゴムR12の上面に設けられていてもよい。

0094

空車状態において、上向突出部緩衝材20と取付板16とは、上下方向に間隙d4をおいて対向している。間隙d4は、空車状態においては、第2ゴムR12の上下方向における伸縮により変動するが、積車状態においては、上向突出部P11aが上向突出部緩衝材20を介して取付板16と当接することによりゼロとなる。

0095

第1剛板P11は、水平方向に延び、上下方向における第1ゴムR11と第2ゴムR12との間に配置されて下方から第2ゴムR12を支持し、第1ゴムR11の上下方向の伸縮に伴って上下方向に往復移動する。積車状態では、上向突出部P11aにより、取付板16の剛板P11へ近接する方向への移動が規制され、空車状態では、上向突出部P11aと取付板16とが上下方向に離隔している。

0096

このようにバネ装置710は、第1実施形態のバネ装置10とは異なり、中実のゴム(第1ゴムR11)が、剛板(第1剛板P11)を介して、中空のゴム(第2ゴムR12)に重ねられた構成を有する。

0097

上記構成を有するバネ装置710においても、第1実施形態のバネ装置10と同様の効果が奏される。バネ装置710では、所定以上の鉛直荷重が負荷されたときに、当該鉛直荷重が第2ゴムR12に伝達するのが規制部材により規制される。このように規制がなされた後は、第2ゴムR12に負荷される鉛直荷重が上昇しないので、第1ゴムR12の長寿命化を更に良好に図れる。

0098

(第9実施形態)
図12は、第9実施形態に係る台車102の部分的な側面図である。図12では、台車枠104の長手方向一端を断面図で示している。図13は、図12のバネ装置210の鉛直断面図である。

0099

図12に示すように、台車102は、軸梁式の軸箱支持構造108を備える。この構造108は、バネ装置210と、軸箱207から台車102の長手方向中央側に延びる軸梁124とを備える。軸梁124の軸箱207側とは反対側の端部は、ゴムブッシュ125を介して、車幅方向に延びる回転軸Xの軸回りに回転自在に台車枠104に軸支されている。

0100

図13に示すように、バネ装置210は、台車枠104を下方から支持している。軸箱207の上面に設けられた突出部207aは、側面視において、径方向中央が上方に向けて膨出する曲面状の輪郭を有するように形成されている。

0101

これにより、軸箱207が軸梁124と共に回転軸Xの軸回りに回転しても、突出部207aが第1ゴムR1及び第1剛板P1と干渉するのが防止され、第1ゴムR1及び第1剛板P1を長寿命化できると共に、バネ装置210を安定して動作させることができる。

0102

(第10実施形態)
図14は、第10実施形態に係る貨車101の部分的な側面図である。図14に示す台車202は、図1に示す台車2と共通する構造を有しているが、本実施形態においては、枕バネ装置であるバネ装置111が、第1実施形態のバネ装置10と同様の構成を有する。即ちバネ装置111は、第1ゴムR1、第1剛板P1、及び第2ゴムR2を有する。バネ装置111は、貨車101の車体3を支持する。

0103

上記構成によれば、バネ装置111が車体3を支持する場合でも、第1及び第2ゴムR1,R2の劣化を防止できると共に、空車状態及び積車状態のいずれにおいても、第1及び第2ゴムR1,R2により安定して振動を吸収できる。このように、各実施形態で示したバネ装置は、一次サスペンション又は二次サスペンションのいずれかに用いられる貨車用バネ装置であればよい。

0104

本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その構成を変更、追加、又は削除できる。上記各実施形態は、互いに任意に組み合わせてもよく、例えば1つの実施形態中の一部の構成を他の実施形態に適用してもよい。

0105

また、各剛板のゴムとの接触面は、平坦面に限定されず、細かな凹凸や溝が形成されていてもよい。また、ゴムを支持する各剛板には、板厚方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔、又は、少なくとも1つの切欠部が形成されていてもよい。

0106

また給排気孔は、バネ装置が備えるいずれかのゴムに設けてもよい。また、バネ装置が軸バネ装置である場合、バネ装置は、複数のゴムのうち最も上方に位置するゴムと台車枠との間に配置されたコイルバネや空気バネを備えていてもよい。

0107

P1,P11 第1剛板(剛板)
P2 第2剛板
P3 第3剛板
P3a 下向突出部
P11a,24a 上向突出部(板突出部)
R1 第1ゴム
R2,R12 第2ゴム
R3,R13 第3ゴム
R4 第4ゴム
S1〜S3 内部空間
1,101貨車
2,102,202台車
3 車体
4,104台車枠
7,207軸箱
7a,207a 軸箱の突出部(規制部材)
7b 座面
10,110〜710軸バネ装置(バネ装置)
11枕バネ装置(バネ装置)
14 規制部材緩衝材
15a連通孔(給排気孔)
18,21 下向突出部緩衝材
20,25 上向突出部緩衝材(板突出部緩衝材)

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