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技術 研削装置の原点位置設定機構、及び原点位置設定方法

出願人 株式会社ディスコ
発明者 木村泰一朗原田成規山下真司
出願日 2018年7月31日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-143441
公開日 2020年2月6日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-019082
状態 未査定
技術分野 洗浄、機械加工 研削機械のドレッシング及び付属装置 研削盤の構成部分、駆動、検出、制御
主要キーワード モータ負荷電流値 蛇腹カバー 複数環状 着脱領域 マニュアルセット 基準片 ポーラス部材 板状砥石
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

研削装置セットアップ接触センサを用いず精度よく行う。

解決手段

研削砥石641が装着されるスピンドル60及びスピンドル60を回転させるモータ62を備えた研削ユニット6と、研削ユニット6を垂直方向に移動するユニット送り機構7とを備える研削装置1において、砥石641のテーブル30に対する原点位置を設定する機構であり、モータ62の負荷電流値検出手段90と、ユニット送り機構7により移動された研削ユニット6の位置を検出する手段91と、電流値検出手段90及び位置検出手段91からの信号に基づき原点位置設定する制御手段92とを備え、制御手段92は、回転した砥石641をユニット送り機構7により垂直移動させて砥石研削面がテーブル30に保持されたドレッシングボードB表面に接触することで、モータ負荷電流値がしきい値以上となった時の位置検出手段91が検出した位置からボードBの厚みを引いた位置を原点位置設定する機構9。

概要

背景

ICやLSI等のデバイスが複数形成された半導体ウェーハ等の被加工物は裏面が研削されて所定の厚さに形成され、ダイシング装置等の分割装置によって個々のデバイスに分割されて携帯電話パソコン等の電子機器に利用される。

被加工物の裏面を研削する研削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削砥石を回転可能に支持した研削ユニットとを備えて構成され、被加工物を効率よく研削することができる。
このような研削装置において半導体ウェーハ等の被加工物を裏面を研削して所定の厚さに仕上げるには、チャックテーブルの保持面から研削砥石の加工面(下面)までの相対距離を高精度に把握するセットアップがなされる必要がある。

チャックテーブルの保持面から研削砥石の加工面までの相対距離を把握する方法として、従来は、チャックテーブルの保持面より所定距離だけ上方の高さ位置に予め設定された接触センサーを研削砥石の下方に移動し、研削ユニットを下降して研削砥石が接触センサーに触れた時点における研削ユニットの位置を検出し、検出された該位置と該所定距離とから該相対距離を把握していた(例えば、特許文献1参照)。

概要

研削装置のセットアップを接触センサを用いず精度よく行う。研削砥石641が装着されるスピンドル60及びスピンドル60を回転させるモータ62を備えた研削ユニット6と、研削ユニット6を垂直方向に移動するユニット送り機構7とを備える研削装置1において、砥石641のテーブル30に対する原点位置を設定する機構であり、モータ62の負荷電流値検出手段90と、ユニット送り機構7により移動された研削ユニット6の位置を検出する手段91と、電流値検出手段90及び位置検出手段91からの信号に基づき原点位置設定する制御手段92とを備え、制御手段92は、回転した砥石641をユニット送り機構7により垂直移動させて砥石研削面がテーブル30に保持されたドレッシングボードB表面に接触することで、モータ負荷電流値がしきい値以上となった時の位置検出手段91が検出した位置からボードBの厚みを引いた位置を原点位置設定する機構9。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被加工物を保持する保持面を備えたチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削砥石が装着されるスピンドル及び該スピンドルを回転駆動させるモータを備えた研削ユニットと、該研削ユニットを該チャックテーブルの保持面と垂直な方向に移動させる研削ユニット送り機構と、を備える研削装置において、該研削砥石の該チャックテーブルに対する原点位置を設定するための原点位置設定機構であって、該モータの負荷電流値を検出する電流値検出手段と、該研削ユニット送り機構によって移動された該研削ユニットの位置を検出する研削ユニット位置検出手段と、該電流値検出手段および該研削ユニット位置検出手段からの検出信号に基づいて該原点位置を設定する制御手段と、を具備し、該制御手段は、回転した該研削砥石を該研削ユニット送り機構によって該チャックテーブルに垂直方向に移動させて、該研削砥石の研削面が該チャックテーブルの保持面に保持され該研削砥石のドレスを実施するための板状砥石を備えるドレッシングボードの表面に接触することにより、該モータの負荷電流値が予め設定したしきい値以上となった時点において該研削ユニット位置検出手段が検出した該研削ユニットの位置から該ドレッシングボードの厚みを差し引いた位置を該原点位置として設定する、ことを特徴とする研削装置の原点位置設定機構。

請求項2

被加工物を保持する保持面を備えたチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削砥石が装着されるスピンドル及び該スピンドルを回転駆動させるモータを備えた研削ユニットと、該研削ユニットを該チャックテーブルの保持面と垂直な方向に移動させる研削ユニット送り機構と、を備える研削装置において、該研削砥石の該チャックテーブルに対する原点位置を設定するための原点位置設定方法であって、該研削砥石のドレスを実施するための板状砥石を備えるドレッシングボードを該チャックテーブルに保持するドレッシングボード保持ステップと、該モータが回転させた該研削砥石を該研削ユニット送り機構によって該チャックテーブルに垂直方向に移動させ、該研削砥石を該ドレッシングボードの表面に接触させる研削砥石接触ステップと、該モータの負荷電流値がしきい値以上となった時点における該研削ユニットの位置を記憶する位置記憶ステップと、を備え、該位置記憶ステップにて記憶した研削ユニットの位置から該ドレッシングボードの厚みを差し引いた位置を該原点位置として設定することを特徴とする研削装置の原点位置設定方法。

技術分野

0001

本発明は、研削装置において、研削砥石チャックテーブルに対する原点位置を設定するための原点位置設定機構及び原点位置設定方法に関する。

背景技術

0002

ICやLSI等のデバイスが複数形成された半導体ウェーハ等の被加工物は裏面が研削されて所定の厚さに形成され、ダイシング装置等の分割装置によって個々のデバイスに分割されて携帯電話パソコン等の電子機器に利用される。

0003

被加工物の裏面を研削する研削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削砥石を回転可能に支持した研削ユニットとを備えて構成され、被加工物を効率よく研削することができる。
このような研削装置において半導体ウェーハ等の被加工物を裏面を研削して所定の厚さに仕上げるには、チャックテーブルの保持面から研削砥石の加工面(下面)までの相対距離を高精度に把握するセットアップがなされる必要がある。

0004

チャックテーブルの保持面から研削砥石の加工面までの相対距離を把握する方法として、従来は、チャックテーブルの保持面より所定距離だけ上方の高さ位置に予め設定された接触センサーを研削砥石の下方に移動し、研削ユニットを下降して研削砥石が接触センサーに触れた時点における研削ユニットの位置を検出し、検出された該位置と該所定距離とから該相対距離を把握していた(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0005

特許5815422号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記従来の方法においては、接触センサーをセットアップ時にその都度研削砥石の下方に移動する必要があり、装置の作動機構が複雑となる。また、研削砥石がバフ等のように柔らかい部材からなる場合には、接触センサーの先端形状が針状に細く形成されているため、研削砥石に接触センサーが接触した際に研削砥石に食い込む、又は研削砥石がへこんで、接触位置を誤認識する恐れがある。

0007

よって、チャックテーブルの保持面から研削砥石の加工面までの相対距離を把握するセットアップにおいては、接触センサーを用いなくても済むようにし、また、精度のよいセットアップができるようにするという課題がある。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するための本発明は、被加工物を保持する保持面を備えたチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削砥石が装着されるスピンドル及び該スピンドルを回転駆動させるモータを備えた研削ユニットと、該研削ユニットを該チャックテーブルの保持面と垂直な方向に移動させる研削ユニット送り機構と、を備える研削装置において、該研削砥石の該チャックテーブルに対する原点位置を設定するための原点位置設定機構であって、該モータの負荷電流値を検出する電流値検出手段と、該研削ユニット送り機構によって移動された該研削ユニットの位置を検出する研削ユニット位置検出手段と、該電流値検出手段および該研削ユニット位置検出手段からの検出信号に基づいて該原点位置を設定する制御手段と、を具備し、該制御手段は、回転した該研削砥石を該研削ユニット送り機構によって該チャックテーブルに垂直方向に移動させて、該研削砥石の研削面が該チャックテーブルの保持面に保持され該研削砥石のドレスを実施するための板状砥石を備えるドレッシングボードの表面に接触することにより、該モータの負荷電流値が予め設定したしきい値以上となった時点において該研削ユニット位置検出手段が検出した該研削ユニットの位置から該ドレッシングボードの厚みを差し引いた位置を該原点位置として設定する、ことを特徴とする研削装置の原点位置設定機構である。

0009

また、上記課題を解決するための本発明は、被加工物を保持する保持面を備えたチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削砥石が装着されるスピンドル及び該スピンドルを回転駆動させるモータを備えた研削ユニットと、該研削ユニットを該チャックテーブルの保持面と垂直な方向に移動させる研削ユニット送り機構と、を備える研削装置において、該研削砥石の該チャックテーブルに対する原点位置を設定するための原点位置設定方法であって、該研削砥石のドレスを実施するための板状砥石を備えるドレッシングボードを該チャックテーブルに保持するドレッシングボード保持ステップと、該モータが回転させた該研削砥石を該研削ユニット送り機構によって該チャックテーブルに垂直方向に移動させ、該研削砥石を該ドレッシングボードの表面に接触させる研削砥石接触ステップと、該モータの負荷電流値がしきい値以上となった時点における該研削ユニットの位置を記憶する位置記憶ステップと、を備え、該位置記憶ステップにて記憶した研削ユニットの位置から該ドレッシングボードの厚みを差し引いた位置を該原点位置として設定することを特徴とする研削装置の原点位置設定方法である。

発明の効果

0010

本発明に係る原点位置設定機構は、回転した研削砥石を研削ユニット送り機構によってチャックテーブルに垂直方向に移動させて、研削砥石の研削面がチャックテーブルの保持面に保持されたドレッシングボードの表面に接触することにより、モータの負荷電流値が予め設定したしきい値以上となった時点において研削ユニット位置検出手段が検出した研削ユニットの位置からドレッシングボードの厚みを差し引いた位置を原点位置として設定することができるため、接触センサーを用いなくても済み、また、精度のよいセットアップが可能となる。

0011

本発明に係る原点位置設定方法は、モータが回転させた研削砥石を研削ユニット送り機構によってチャックテーブルに垂直方向に移動させ、研削砥石をドレッシングボードの表面に接触させる研削砥石接触ステップと、回転する研削砥石がドレッシングボードの表面に接触しモータの負荷電流値がしきい値以上となった時点における研削ユニットの位置を記憶する位置記憶ステップと、を備え、位置記憶ステップにて記憶した研削ユニットの位置からドレッシングボードの厚みを差し引いた位置を原点位置として設定することができるため、接触センサーを用いなくても済み、また、精度のよいセットアップが可能となる。

図面の簡単な説明

0012

研削装置の一例を示す斜視図である。
研削装置の原点位置設定方法を説明する断面図である。

実施例

0013

図1に示す研削装置1は、チャックテーブル30上に保持された半導体ウェーハ等の被加工物Wを研削ユニット6によって研削する装置である。研削装置1のベース10上の前方(−X方向側)は、チャックテーブル30に対して被加工物W又はドレッシングボードBの着脱が行われる領域となっており、ベース10上の後方(+X方向側)は、研削ユニット6によってチャックテーブル30上に保持された被加工物Wの研削又ドレッシングボードBの研削(研削ユニット6の研削砥石641のドレッシング)が行われる領域となっている。
なお、研削装置1が行う研削には、フェルト等の不織布からなる研磨パッドによる被加工物Wの研磨も含む。

0014

研削装置1のベース10上の後方側には、コラム17が立設されており、コラム17の前面には研削ユニット6をチャックテーブル30の保持面300aと垂直な方向(Z軸方向)に移動させる研削ユニット送り機構7が配設されている。研削ユニット送り機構7は、Z軸方向の軸心を有するボールネジ70と、ボールネジ70と平行に配設された一対のガイドレール71と、ボールネジ70に連結しボールネジ70を回動させるモータ72と、内部のナットがボールネジ70に螺合し側部がガイドレール71に摺接する昇降板73と、昇降板73に連結され研削ユニット6を保持するホルダ74とから構成され、モータ72がボールネジ70を回動させると、これに伴い昇降板73がガイドレール71にガイドされてZ軸方向に往復移動し、ホルダ74に支持された研削ユニット6もZ軸方向に往復移動する。

0015

研削ユニット6は、軸方向がZ軸方向であるスピンドル60と、スピンドル60を回転可能に支持するハウジング61と、スピンドル60を回転駆動させるモータ62と、スピンドル60の下端に取り付けられたマウント63と、マウント63に着脱可能に接続された研削ホイール64とを備える。研削ホイール64は、ホイール基台640と、略直方体形状の外形を備えホイール基台640の下面に複数環状に配設された研削砥石641とを備えている。研削砥石641は、適宜のボンド剤ダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。

0016

外形が円形状のチャックテーブル30は、ポーラス部材等からなり被加工物Wを吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。チャックテーブル30の吸着部300は、バキュームポンプエジェクタなどの真空発生装置からなる図示しない吸引源に連通し、吸引源が吸引することで生み出された吸引力が、チャックテーブル30の保持面300aとなる上面に伝達されることで、チャックテーブル30は保持面300a上で被加工物Wを吸引保持できる。図2に示すように、保持面300aは、チャックテーブル30の回転中心頂点とする極めて緩やか傾斜を備える円錐面に形成されている。また、チャックテーブル30は、カバー39によって周囲から囲まれつつ、カバー39及びカバー39に連結された蛇腹カバー39aの下に配設された図示しないX軸方向送り手段によって、ベース10上をX軸方向に往復移動可能となっている。

0017

図2に示すように、チャックテーブル30の下方にはモータ及び回転軸等からなる回転手段32が配設されており、チャックテーブル30は回転手段32によってZ軸方向の軸心周りに回転可能となっている。

0018

図2に示すように、例えば、チャックテーブル30は、その下方に配設された傾き調節部35によって保持面300aの傾きが調節可能となっている。傾き調節部35は、チャックテーブル30の底面側に周方向に一定の間隔をおいて、複数(例えば、3つ)配設されている。傾き調節部35は、チャックテーブル30を支持する支持柱35aと、支持柱35aとベアリング等を介して連結された連結部35eと、連結部35eに螺合しZ軸方向の軸心周りに回転可能なねじ部35bと、ねじ部35bと軸受け等からなるカップリング35cを介して連結するモータ35dとを備え、モータ35dがねじ部35bを回動させると、これに伴い支持柱35aがZ軸方向に往復移動し、チャックテーブル30の保持面300aの水平面に対する傾きが調節される。

0019

図1に示すように、例えば、チャックテーブル30の移動経路脇には、接触式の一対の高さ測定手段(ハイトゲージ)、即ち、チャックテーブル30の保持面300aの高さ測定用の第1の高さ測定手段381と、チャックテーブル30に保持された被加工物Wの上面Wbの高さ測定用の第2の高さ測定手段382とが配設されている。

0020

第1の高さ測定手段381及び第2の高さ測定手段382は、その各先端に上下方向に昇降し各被測定面に接触するコンタクトを備えており、それぞれのコンタクトを各被測定面に対して適宜の力で押し付けた状態で高さ測定を行う。なお、第1の高さ測定手段381及び第2の高さ測定手段382は、接触式のハイトゲージに限定されるものではなく、例えば、投光部と受光部とを備え非接触で被測定面の高さを測定できる反射型光センサであってもよい。
第1の高さ測定手段381及び第2の高さ測定手段382には、後述する制御手段92が電気的に接続されている。制御手段92は、研削加工中において第2の高さ測定手段382が測定した被加工物Wの上面Wbの高さと第1の高さ測定手段381が測定したチャックテーブル30の保持面300aの高さとの差を被加工物Wの厚さとして算出する。

0021

図2に示すように、研削装置1は、研削ユニット6のチャックテーブル30に対する原点位置を設定するための原点位置設定機構9を備えている。原点位置設定機構9は、研削ユニット6のモータ62の負荷電流値を検出する電流値検出手段90と、研削ユニット送り機構7によって移動された研削ユニット6の位置を検出する研削ユニット位置検出手段91と、電流値検出手段90および研削ユニット位置検出手段91からの検出信号に基づいて原点位置を設定する制御手段92と、を具備している。

0022

制御手段92は、制御プログラムに従って演算処理するCPU及びメモリ等の記憶素子等から構成されており、図示しない配線によって、研削ユニット送り機構7、図示しないX軸方向移動手段等に電気的に接続されており、制御手段92の制御の下で、研削ユニット送り機構7による研削ユニット6のZ軸方向への移動開始及び移動停止、及びX軸方向移動手段によるチャックテーブル30の移動開始及び移動停止等が制御される。

0023

研削ユニット位置検出手段91は、例えば、コラム17に固定され研削ユニット6の移動方向(Z軸方向)に延在するスケール910と、昇降板73に固定されスケール910に沿って昇降板73と共に移動しスケール910の目盛りを読み取る読み取り部911とを備えている。読み取り部911は、例えば、スケール910に形成された目盛りの反射光を読み取る光学式のものであり、スケール910の目盛りを検出して研削ユニット6のZ軸方向における高さ位置を検出する。

0024

研削ユニット位置検出手段91は、上記例に限定されるものではない。例えば、上述した研削ユニット送り機構7のモータ72は、図示しないパルス発振器から供給される駆動パルスによって動作するパルスモータである。研削ユニット位置検出手段91は、モータ72に供給される駆動パルス数カウントして、研削ユニット6の高さ位置を認識する。
なお、研削ユニット送り機構7のモータ72をサーボモータとし、サーボモータにロータリエンコーダが接続された構成としてもよい。ロータリエンコーダは、図示しないサーボアンプからサーボモータに対して動作信号が供給された後、エンコーダ信号(サーボモータの回転数)を研削ユニット位置検出手段91に対して出力する。研削ユニット位置検出手段91は受け取ったエンコーダ信号により、研削ユニット6のZ軸方向における移動量を算出してその高さ位置を認識する。

0025

以下に、研削装置1を用いて本発明に係る原点位置設定方法を実施する場合の各ステップについて説明する。

0026

(1)ドレッシングボード保持ステップ
図1に示すドレッシングボードBは、例えば、研削砥石641のドレス(目立て)を実施するための板状砥石B1と、板状砥石B1を保持する円形板状保持板B2とからなる。板状砥石B1は、例えば、ダイヤモンド砥粒やCBN砥粒が適宜のボンド剤で固着されて円形板状に形成されている。板状砥石B1は保持板B2の上面に接着剤接着されている。
該ドレッシングボードBの厚みT1(図2参照)については既知の情報であり、制御手段92に予め記憶されている。

0027

まず、図1に示す研削装置1の着脱領域内において、図示しない搬入出手段によって、ドレッシングボードBが表面B1a(板状砥石B1の上面)が上側になるようにチャックテーブル30の保持面300a上に載置される。そして、図示しない吸引源により生み出される吸引力が保持面300aに伝達されることにより、図2に示すように、チャックテーブル30が保持面300a上でドレッシングボードBを吸引保持する。

0028

極めて緩やかな円錐面である保持面300aが、研削砥石641(図2参照)の研削面(下面)に対して平行になるように、図2に示す傾き調節部35によりチャックテーブル30の傾きが調節されることで、円錐面である保持面300aにならって吸引保持されているドレッシングボードBの表面B1aが、研削砥石641の研削面に対して平行になる。

0029

(2)研削砥石接触ステップ
図2に示すように、チャックテーブル30が、図示しないX軸方向送り手段によって研削ユニット6の下まで+X方向へ移動して、研削ホイール64とチャックテーブル30に保持されたドレッシングボードBとの位置合わせがなされる。
研削ホイール64とドレッシングボードBとの位置合わせが行われた後、モータ62によりスピンドル60が回転駆動されるのに伴って、研削ホイール64もZ軸方向の軸心周りに回転する。
なお、研削砥石641のドレスを行うことを目的とはしていないため、ドレッシングボードBを吸引保持するチャックテーブル30は、Z軸方向の軸心周りに回転してもよいし、又は回転していない状態であってもよい。

0030

また、研削ユニット送り機構7が、チャックテーブル30の保持面300aが保持したドレッシングボードBの表面B1aに対して垂直に研削ユニット6を所定の研削送り速度で下降させる。
研削ユニット送り機構7により研削ユニット6の−Z方向への研削送りが開始されると、図2に示す電流値検出手段90が、スピンドル60を回転駆動するモータ62に流れる電流値を検出し始める。そして、電流値検出手段90が、検出したモータ62の負荷電流値についての情報を順次制御手段92に検出信号として送り、制御手段92が、スピンドル60を回転駆動するモータ62の負荷電流値の監視を開始する。

0031

研削ユニット6の回転する研削砥石641が空切りしている状態において、電流値検出手段90が検出するモータ62の負荷電流値は、予め制御手段92に記憶されている所定のしきい値(電流値)未満となる。なお、該しきい値は、研削砥石641の回転速度やドレッシングボードBの板状砥石B1の材質等に対応して実験的、経験的、又は理論的に選択された電流値である。
また、研削ユニット送り機構7により研削ユニット6の−Z方向への研削送りが開始されると、研削ユニット位置検出手段91により研削ユニット6のZ軸方向における位置が順次検出され、研削ユニット位置検出手段91が検出信号(位置情報)を制御手段92に順次送信する。

0032

そして、所定の研削送り速度で下降する研削ユニット6の回転する研削砥石641が、ドレッシングボードBの表面B1aに接触する。

0033

(3)位置記憶ステップ
空切りしていた研削砥石641がドレッシングボードBの表面B1aに接触する、即ち、ドレッシングボードBの表面B1aに切り込むことで、研削砥石641に掛かる研削負荷が大きくなる。そして、研削ホイール64が回転している最中においては、図示しない電源からモータ62に電力が供給され続けており、ドレッシングボードBの表面B1aへの切り込みによって研削砥石641に作用する負荷が大きくなった場合でもスピンドル60を一定の回転数で回転させるようにモータ62はフィードバック制御されているため、モータ62の負荷電流値が上昇する。即ち、電流値検出手段90が検出するモータ62の電流値が、しきい値以上になるまで急上昇する。そして、電流値検出手段90から送られてくる検出信号によってスピンドル60を回転駆動するモータ62の負荷電流値を監視している制御手段92は、該負荷電流値がしきい値以上がとなったことからドレッシングボードBの表面B1aに研削砥石641が切り込んだ(接触した)と判断して、研削ユニット送り機構7による研削ユニット6の−Z方向への研削送りを停止させる。

0034

さらに、制御手段92は、モータ62の負荷電流値がしきい値以上となった時点における研削ユニット6の位置を記憶する。即ち、制御手段92は、研削ユニット送り機構7による研削ユニット6の−Z方向への研削送りを停止させた時点における研削ユニット位置検出手段91から送られてきた検出信号によって、該時点における研削ユニット6の位置Z1を把握して記憶する。

0035

(4)原点位置の設定
位置記憶ステップが上記のように実施された後、制御手段92は、研削ユニット6の位置Z1からドレッシングボードBの厚みT1を差し引いた位置Z2を研削ユニット6の研削砥石641のチャックテーブル30の保持面300aに対する原点位置、即ち、研削砥石641が保持面300aに接触する際の研削ユニット6の高さ位置として研削装置1に設定する(セットアップする)。例えば、この原点位置は、研削ユニット送り機構7のモータ72がパルスモータである場合には、パルス数0の位置として制御手段92は記憶する。
このように、研削砥石641の研削面(下面)がチャックテーブル30の保持面300aに接触するときの研削ユニット6の高さ位置を認識するセットアップを実施する、換言すれば、チャックテーブル30の保持面300aから研削砥石641の研削面(下面)までの相対距離を研削装置1が高精度に把握しておくことで、図1に示すチャックテーブル30で被加工物Wを保持して研削を行う場合に、該高さ位置Z2を基準として研削ユニット6の研削送り位置を決めて、被加工物Wに精度のよい研削加工を行うことが可能となる。

0036

本発明に係る原点位置設定機構9は、回転した研削砥石641を研削ユニット送り機構7によってチャックテーブル30に垂直方向に移動させて、研削砥石641の研削面がチャックテーブル30の保持面300aに保持されたドレッシングボードBの表面B1aに接触することにより、研削ユニット6のモータ62の負荷電流値が予め設定したしきい値以上となった時点において研削ユニット位置検出手段91が検出した研削ユニット6の位置Z1からドレッシングボードBの厚みT1を差し引いた位置Z2を原点位置として設定することができるため、接触センサーを用いなくても済み、また、精度のよいセットアップが可能となる。

0037

本発明に係る原点位置設定方法は、研削ユニット6のモータ62が回転させた研削砥石641を研削ユニット送り機構7によってチャックテーブル30に垂直方向に移動させ、研削砥石641をドレッシングボードBの表面B1aに接触させる研削砥石接触ステップと、回転する研削砥石641がドレッシングボードBの表面B1aに接触しモータ62の負荷電流値がしきい値以上となった時点における研削ユニット6の位置Z1を記憶する位置記憶ステップと、を備え、位置記憶ステップにて記憶した研削ユニット6の位置Z1からドレッシングボードBの厚みT1を差し引いた位置Z2を原点位置として設定することができるため、接触センサーを用いなくても済み、また、精度のよいセットアップが可能となる。

0038

なお、本発明に係る原点位置設定機構9及び原点位置設定方法の効果についての具体的な一事例(従来のマニュアルセットアップとの比較)を以下に示す。
従来の研削装置1において行われていたマニュアルセットアップとは、作業者手動で研削砥石641をチャックテーブル30に接近する方向へ研削送りし、研削砥石641の研削面がチャックテーブル30の保持面300aに接触した位置を検出して原点位置とする。または、作業者が所定厚みの基準片ブロックゲージ)を用いて、該ブロックゲージが研削砥石641の研削面とチャックテーブル30の保持面300aとの間に隙間無く収まる状態を見つけ出すことで行われていた。そして、マニュアルセットアップにおいて、研削砥石641の研削面(下面)がチャックテーブル30の保持面300aに接触するときの研削ユニット6の高さ位置の公差は、約20〜約25μm程度であった。

0039

先に説明した(3)位置記憶ステップにおいて、研削砥石641がドレッシングボードBの表面B1aに接触してからモータ62の電流値がしきい値以上となる変化が現れる、即ち、電流値検出手段90が該変化を検出できるまでには、僅かなのタイムラグがある。該タイムラグは、例えば、研削ユニット6が、研削送り速度50μm/秒で研削送りされている場合には0.25秒、研削送り速度1μm/秒で研削送りされている場合には10秒、研削送り速度0.5μm/秒で研削送りされている場合には20秒程度となっている。該タイムラグに伴って、研削砥石641がドレッシングボードBの表面B1aに接触してから電流値検出手段90が該変化を検出できるまでの研削砥石641の研削量は、研削送り速度50μm/秒の場合には12.5μm、研削送り速度1μm/秒の場合には10μm、研削送り速度0.5μm/秒の場合には7.5μm程度となっている。

0040

さらに、電流値検出手段90がモータ62の電流値がしきい値以上となる変化を検出して該検出信号を制御手段92に送出し、検出信号を受けた制御手段92が研削ユニット送り機構7による研削ユニット6の−Z方向への研削送りを停止させるまでにも僅かなタイムラグがある。このタイムラグによって、電流値検出手段90がモータ62の電流値がしきい値以上となる変化を検出してから研削ユニット6の−Z方向への研削送りが停止されるまでの、研削砥石641の研削量は、研削送り速度50μm/秒の場合には8μm、研削送り速度1μm/秒の場合には0.16μm、研削送り速度0.5μm/秒の場合には0.08μm程度となっている。

0041

したがって、本発明に係る原点位置設定機構9及び原点位置設定方法において得ることができる研削砥石641の研削面(下面)がチャックテーブル30の保持面300aに接触するときの研削ユニット6の高さ位置の公差は、研削送り速度50μm/秒の場合には12.5μm+8μm=20.5μm、研削送り速度1μm/秒の場合には10μm+0.16μm=10.16μm、研削送り速度0.5μm/秒の場合には7.5μm+0.08μm=7.58μmとなる。よって、公差は最大でも研削送り速度50μm/秒の場合における20.5μmであるため、従来のマニュアルセットアップにおける公差約20〜25μmと比較しても、本発明に係る原点位置設定機構9及び原点位置設定方法は、同等以上の精度でセットアップを行うことができる。

0042

本発明に係る原点位置設定機構9及び原点位置設定方法は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。また、添付図面に図示されている研削装置1の各構成要素についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。

0043

1:研削装置10:ベース17:コラム
30:チャックテーブル300:吸着部 300a:保持面 301:枠体39:カバー32:回転手段 35:傾き調節部
381:第1の高さ測定手段 382:第2の高さ測定手段
6:研削ユニット60:スピンドル61:ハウジング62:モータ63:マウント
64:研削ホイール640:ホイール基台641:研削砥石
7:研削ユニット送り機構72:モータ
9:原点位置設定機構90:電流値検出手段 91:研削ユニット位置検出手段 910:スケール911:読み取り部92:制御手段
W:被加工物B:ドレッシングボード

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