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技術 抵抗溶接装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 小野康浩
出願日 2018年8月3日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-146801
公開日 2020年2月6日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-019060
状態 未査定
技術分野 スポット溶接
主要キーワード 先端間隔 摩耗判定 押圧条 所定押圧力 溶接対象部材 初期寸法 字部材 過荷重
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

外側電極中心電極との間に通電することでそれらの間に重ね合わされたワークと溶接対象部材とを溶接する構成において、外側電極による溶接対象部材に対する押圧力を同期させる同期荷重を行うことを可能とする。

解決手段

外側電極を原位置から押圧方向へ移動した場合に、押圧力の一方が端子許容範囲である所定押圧力となったときは対応する外側電極を停止し、押圧力の他方が所定押圧力となったときは対応する外側電極を停止してから、外側電極を押圧方向へ同期して移動するようにした。これにより、薄板状の中心電極5と端子45とを重ねて挟み込んだ押圧力を同期した同期荷重を実行できるので、端子が破損したり中心電極が折損したりすることを防止できる。

概要

背景

従来、例えば電子装置に設けられた一対の端子(ワーク)と一対のワイヤ溶接対象部材)とをそれぞれ溶接する抵抗溶接装置が提供されている。この抵抗溶接装置は、一対の外側電極エアシリンダ駆動によりワイヤに各々接近させ、外側電極と中心電極によって端子とワイヤの重ね部を挟圧した状態で瞬間的に電流を流して重ね部を溶接するように構成されている(特許文献1参照)。

概要

外側電極と中心電極との間に通電することでそれらの間に重ね合わされたワークと溶接対象部材とを溶接する構成において、外側電極による溶接対象部材に対する押圧力を同期させる同期荷重を行うことを可能とする。外側電極を原位置から押圧方向へ移動した場合に、押圧力の一方が端子の許容範囲である所定押圧力となったときは対応する外側電極を停止し、押圧力の他方が所定押圧力となったときは対応する外側電極を停止してから、外側電極を押圧方向へ同期して移動するようにした。これにより、薄板状の中心電極5と端子45とを重ねて挟み込んだ押圧力を同期した同期荷重を実行できるので、端子が破損したり中心電極が折損したりすることを防止できる。

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、外側電極と中心電極との間に通電することでそれらの間に重ね合わされたワークと溶接対象部材とを溶接する構成において、外側電極による溶接対象部材に対する押圧力を同期させる同期荷重を実行することができる抵抗溶接装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

所定間隔を有する一対の板状のワーク間位置決めされる中心電極(5)と、前記中心電極の軸方向と直交する直線上に沿って往復動可能に設けられ、前記中心電極を両側から押圧する一対の外側電極(6)と、原位置を基準として前記外側電極の位置を高精度に制御する駆動部(4)と、前記外側電極と前記中心電極との間に通電することで前記ワーク(45)と当該ワークに重ね合わされた溶接対象部材(46)とを溶接する溶接部(2)と、前記外側電極による前記ワークに対する押圧力を検出する押圧力検出部(37)と、前記押圧力に基づいて前記溶接部による通電を制御する通電制御部(4)と、を備え、前記駆動部は、前記外側電極を前記原位置から押圧方向へ移動した場合に、前記押圧力の一方が前記ワークの許容範囲である所定押圧力となったときは対応する前記外側電極を停止し、前記押圧力の他方が前記所定押圧力となったときは対応する前記外側電極を停止してから、前記外側電極を押圧方向へ同期して移動し、前記通電制御部は、溶接条件成立した場合は前記外側電極と前記中心電極との間に通電し、溶接完了条件が成立した場合は通電を停止する抵抗溶接装置

請求項2

前記駆動部が前記外側電極を前記原位置から押圧方向へ移動した場合に、前記外側電極が停止した状態で前記押圧力が許容範囲外となったときは前記ワークの異常と判定する第1異常判定部を備えた請求項1に記載の抵抗溶接装置。

請求項3

前記駆動部が前記外側電極を前記原位置から押圧方向へ移動した場合に、前記外側電極が停止したときの前記原位置からの距離が許容範囲外のときは前記ワークの異常と判定する第2異常判定部を備えた請求項1または2に記載の抵抗溶接装置。

請求項4

前記駆動部が前記外側電極を押圧方向へ同期して移動した場合に、前記外側電極が停止した状態で前記押圧力が許容範囲外となったときは前記中心電極の異常と判定する第3異常判定部を備えた請求項1から3のいずれか一項に記載の抵抗溶接装置。

請求項5

前記通電制御部による通電終了した場合に、前記押圧力と前記外側電極の移動位置との対応関係が許容範囲外となったときは溶け込み量の異常と判定する第4異常判定部を備えた請求項1から4のいずれか一項に記載の抵抗溶接装置。

請求項6

前記通電制御部による通電終了した場合に、前記外側電極の移動位置に基づいて測定した前記中心電極の厚さ寸法が許容範囲外となったときは中心電極の異常と判定する第5異常判定部を備えた請求項1から5のいずれか一項に記載の抵抗溶接装置。

請求項7

前記押圧力検出部に対して前記中心電極の方向への弾性的な予圧を付与する予圧部(24)を備え、前記押圧力検出部は、前記押圧力から前記予圧を減算した値を真の押圧力として求める請求項1から6のいずれか一項に記載の抵抗溶接装置。

請求項8

前記駆動部により移動される可動部(9)と、前記外側電極を前記可動部に対して相対的な所定距離離間した初期位置に前記可動部の方向に弾性的に保持する押圧部(10)と、前記外側電極が前記初期位置から前記可動部の方向に相対的に変位した相対変位を検出する相対変位検出部(4)と、を備え、前記駆動部は、前記可動部の位置と前記相対変位とにより前記外側電極の移動位置を求める請求項1から7のいずれか一項に記載の抵抗溶接装置。

技術分野

0001

本発明は抵抗溶接装置に関する。

背景技術

0002

従来、例えば電子装置に設けられた一対の端子(ワーク)と一対のワイヤ溶接対象部材)とをそれぞれ溶接する抵抗溶接装置が提供されている。この抵抗溶接装置は、一対の外側電極エアシリンダ駆動によりワイヤに各々接近させ、外側電極と中心電極によって端子とワイヤの重ね部を挟圧した状態で瞬間的に電流を流して重ね部を溶接するように構成されている(特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開10−34349号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、外側電極は端子に接近・離間する方向に往復動可能に設けられたエアシリンダによりワイヤに接近させるようになっているが、イナーシャが大きく、細かな停止位置や速度の調整が困難であり、外側電極が所定の押圧位置を超えて停止することがある。このため、外側電極をワイヤに当接するように移動させた際に、外側電極がワイヤに衝突し、端子に過大な荷重が伝わって端子が曲がったり、端子の接続部を折損したりするおそれがある。

0005

一方、近年、電子装置の小型化に伴って端子が薄肉化していると共に端士間の隙間も小さく設定されつつあり、その隙間に差し入れる中心電極も薄肉化されている。このため、中心電極の強度が負けてしまい、曲がったり折損したりするおそれがある。

0006

このような課題を解決するには、外側電極の移動位置の精度を高めて両端子に対する押圧力を同期させる同期荷重を実行することで解決できるが、端子が位置決めされる精度は比較的低いことから、製品によっては同期荷重を実行できないことが想定される。

0007

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、外側電極と中心電極との間に通電することでそれらの間に重ね合わされたワークと溶接対象部材とを溶接する構成において、外側電極による溶接対象部材に対する押圧力を同期させる同期荷重を実行することができる抵抗溶接装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

請求項1の発明によれば、駆動部(4)が外側電極(6)を原位置から押圧方向へ移動すると、外側電極(6)が溶接対象部材(46)を介してワーク(45)に当接して停止する。このとき、ワーク(45)が位置決めされる精度は比較的低く外側電極(6)の一方がワーク(45)の一方に先に当接するので、外側電極(6)の一方に対応した押圧力がワーク(45)の許容範囲である所定押圧力となったときは対応する外側電極(6)を停止する。

0009

続いて、外側電極(6)の他方がワーク(45)の他方に当接するので、押圧力の他方が所定押圧力となったときは対応する外側電極(6)を停止してから、外側電極(6)を押圧方向へ同期して移動することで外側電極(6)による押圧を同期した同期荷重を実行することができる。

0010

そして、通電制御部は、溶接条件成立した場合は外側電極(6)と中心電極(5)との間に通電し、溶接完了条件が成立した場合は通電を停止するので、ワーク(45)と溶接対象部材(46)とを溶接することができる。

図面の簡単な説明

0011

一実施形態における抵抗溶接装置の全体を示す概略図
抵抗溶接装置の一部を概略的に示す側面図
要部の位置関係を示す平面図
溶接状態を示す要部の平面図
溶接状態を示す要部の正面図
溶接状態を示す要部の側面図
溶接位置を示す要部の平面図
端子及び中心電極の曲りを示す要部の平面図
原位置を示す要部の平面図
時間経過と押圧力との関係を示す図
原位置からの距離と押圧力との関係を示す図
押圧荷重が正常な場合における原位置からの距離と押圧力との関係を示す図
同期荷重または押圧荷重が異常な場合における原位置からの距離と押圧力との関係を示す図
溶け込み量が正常な場合における原位置からの距離と押圧力との関係を示す図
溶接の手順を示すフローチャート
同期荷重・端子曲りチェックを示すフローチャート
押圧荷重・中心電極曲りチェックを示すフローチャート
溶接溶け込み状態判定を示すフローチャート
中心電極の摩耗判定を示すフローチャート

実施例

0012

以下、抵抗溶接装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、抵抗溶接装置1は、抵抗溶接装置本体1A、溶接電源2(溶接部に相当)、溶接モニタ3、制御装置4(駆動部、通電制御部、第1異常判定部、第2異常判定部、第3異常判定部、第4異常判定部、第5異常判定部に相当)から構成されている。制御装置4は、抵抗溶接装置本体1A及び溶接電源2の動作を制御するもので、溶接モニタ3により溶接状態を監視しながら溶接を実行する。

0013

抵抗溶接装置本体1Aは、中心電極5、一対の外側電極6、一対の電極駆動部7から構成されている。一対の外側電極6及び一対の電極駆動部7は中心電極5を中心として左右対称の同一構成であるから、一方の構成について説明する。

0014

図2に示すように、電極駆動部7は、サーボスライダ8、可動部9、押圧部10、電極支持部11から構成されている。サーボスライダ8は、制御装置4からの指令に応じてスライド部材12を指令された速度で指令された位置に高精度で移動するもので、ロボット制御の技術を用いて制御される。スライド部材12にはL字部材13を介して連結ロッド14が取付けられている。

0015

可動部9は直動ガイド15上に往復動可能に装着されたスライド部材16に搭載されている。可動部9は、スライド部材16にスペーサ17を介してベース18を固定して構成されている。ベース18にサーボスライダ8の連結ロッド14が連結されており、連結ロッド14の直線移動に応じて可動部9が直線移動する。

0016

押圧部10は、ベース18に固定されたテーブル19に基準部20と支持部21とを立設し、支持部21にスライド部22を往復動可能に支持して構成されている。基準部20と支持部21とはスペーサ23を介して所定距離で対面している。基準部20には予圧部24が装着されている。この予圧部24は、シリンダ25内に圧縮コイルスプリング26及び調整部材27を収納して構成されており、圧縮コイルスプリング26の端部の一方が調整部材27に当接し、他方が基準部20から支持部21に向かって突出している。

0017

スライド部22は、支持部21に挿入されて図示しない軸受により支持された複数のシャフト28の両端に第1移動部材29及び第2移動部材30を固定して構成されており、支持部21に対して相対的に直動ガイド15に沿って往復動可能となっている。第1移動部材29が基準部20と支持部21との間に位置し、第2移動部材30が支持部21の図示左側に位置している。

0018

電極支持部11は、直動ガイド15上に搭載されたスライド部材31に固定されたスペーサ32上に搭載されている。電極支持部11は、スペーサ32に固定されたベース33に支持部34が立設され、その支持部34に外側電極6が押圧方向を指向するように固定されて構成されている。支持部34は、スペーサ35を介して第2移動部材30と連結されている。

0019

第1移動部材29にはスペーサ36を介して高感度力センサ37(押圧力検出部に相当)が取付けられ、その高感度力センサ37に受け部38を介して圧縮コイルスプリング26の端部が当接している。第1移動部材29が図2に示す基準位置に位置した状態では、高感度力センサ37に対して圧縮コイルスプリング26により所定の予圧が付与されている。調整部材27には調整ネジ39が装着されており、その調整ネジ39により調整部材27の位置を調整することで圧縮コイルスプリング26による高感度力センサ37に対する予圧の大きさを調整可能となっている。

0020

外側電極6に予圧以上の押圧力が作用すると圧縮コイルスプリング26が圧縮し、その圧縮分の押圧力が高感度力センサ37に伝わるので、微小な押圧力(荷重)を検出することができる。
高感度力センサ37からの信号は、図1に示す高感度力センサアンプ40により信号レベル増幅されて制御装置4に与えられる。

0021

本実施形態では、高感度力センサ37は、圧縮コイルスプリング26による予圧として例えば90Nにて出力値をゼロ(電圧出力信号は0V)としてプリセットしている。つまり、外側電極6に外力が作用しないかぎり電圧出力信号は0Vのままである。

0022

以上のような構成により、サーボスライダ8により可動部9が移動すると、その可動部9の移動に伴って押圧部10が電極支持部11を介して外側電極6を押圧方向へ弾性的に押圧するようになっている。

0023

上述したように可動部9はサーボスライダ8と直接的に接続され、外側電極6は押圧部10を介して可動部9と弾性的に連結されていることから、可動部9の移動位置を直接的に検出することは可能であっても外側電極6の移動位置を直接的に検出することはできない。

0024

そこで、基準部20に高感度リニアセンサ41(相対変位検出部)を取付け、その先端が第1移動部材29に当接するように設けた。これにより、支持部21に対する第1移動部材29ひいては外側電極6の微小な相対移動量を検出することができる。

0025

この場合、外側電極6が原位置に位置している状態で高感度リニアセンサ41の変位が0とすると、可動部9を押圧方向へ移動した場合に高感度リニアセンサ41による変位が0の状態では、可動部9の移動距離=外側電極6の移動距離となる。外側電極6が停止した状態で可動部9が押圧方向へ移動していたときは、高感度リニアセンサ41による変位=外側電極6が停止してからの可動部9の移動距離となる。

0026

従って、可動部9の移動距離から高感度リニアセンサ41による変位を差し引くことで外側電極6の移動位置を精度良く求めることができる。
高感度リニアセンサ41からの信号は、図1に示す高感度リニアセンサアンプ43により信号レベルが増幅されて制御装置4に与えられる。

0027

次に、中心電極5及び外側電極6について説明する。中心電極5と外側電極6との間に一対の導電部材を挟圧した状態で瞬間的に電流を流すと、それらの導電部材の重ね部が発熱により溶融することで両者を溶接することができる。

0028

本実施形態では、導電部材の一方は図3に示す車両用燃料噴射装置44の正極端子及び負極端子で、他方は正極ワイヤ及び負極ワイヤである。正極端子に正極ワイヤを溶接し、負極端子に負極ワイヤを溶接する。中心電極5は正極及び負極に共通であり、外側電極6は正極側外側電極及び負極側外側電極がある。以下、正極端子及び負極端子を端子45(ワークに相当)と称し、正極ワイヤ及び負極ワイヤをワイヤ46(溶接対象部材に相当)と称する。

0029

図4から図6に示すように、治具部のチャック47に挟持された燃料噴射装置44の端子45に、治具部のチャック48に挟持されたワイヤ46をそれぞれ重ねた状態で、端子45間の隙間に中心電極5を差し込む。そして、端子45とワイヤ46とが重ねられた重ね部を外側電極6により両側から挟圧した状態で外側電極6と中心電極5との間に通電すると、図7に示すように、各端子45と各ワイヤ46との重ね部(図中に破線で示す)が発熱により溶融して両者が溶接される。

0030

ところで、従来の抵抗溶接装置は、外側電極6をエアシリンダ駆動によりワイヤ46に各々接近させ、外側電極6と中心電極5によって端子45とワイヤ46の重ね部を挟み込み、押圧した状態で瞬間的に電流を流すことで重ね部を溶接するように構成されていた。このため、精度の高い停止位置や速度の調整ができず、外側電極6が所定の押圧位置を超えて停止したり、端子45や中心電極5に作用する押圧力がそれらの許容範囲をオーバーしたりすることがある。このような場合、端子45に過荷重が作用し、図8に示すように端子45や中心電極5に曲りを発生するおそれがある。
特に近年、燃料噴射装置44の小型化に伴って端子45が薄肉化されると共に端子45間の隙間が小さくなりつつあり、上記課題を生じる可能性が高くなっている。

0031

ここで、本実施形態で使用する燃料噴射装置44の端子45や中心電極5のスペックについて説明する。
端子45は薄板状であり、チャック47により燃料噴射装置44が把持(保持)された状態で図示しないローダー等により溶接部の治具部に自動投入されることで位置決めされるようになっている。端子45を溶接するときに例えば0.5mm以上、5N以上の押圧力をかけて押し込みむと、端子45が破損する可能性がある。

0032

ワイヤ46は、チャック48により挟持された状態で図示しないローダー等により溶接部位自動供給・セットされるが、その供給中に各々定寸にて被覆むき、カットされる。カットされたワイヤ46の一端は、自動供給中に溶接部位のみ平らカシメ(潰し)される。溶接部位は、端子45の平部にワイヤ46の平部を重ねた重ね部である。

0033

溶接条件としては、端子45とワイヤ46の重ね部を外側電極6と中心電極5との間に挟んで、例えば30N程度押圧した状態にて瞬間的に電流を流して重ね部を溶接するものである。

0034

中心電極5は薄板状であり、端子45間に差し入れセットされるが、溶接するときに端子45の中心側に例えば0.5mm以上、過剰な押圧力をかけて押し込むと、中心電極5が薄板状であるため折損する可能性がある。
以上のような端子45や中心電極5のスペックを考慮して、外側電極6による端子45に対する同期荷重や中心電極5に対する押圧荷重が適正となるように制御する必要がある。

0035

このような事情から、本実施形態では、エアシリンダに代えてサーボスライダ8を採用すると共に上記構成の電極駆動部7の構成を採用した。これにより、外側電極6の位置精度を高めることができる。

0036

しかしながら、外側電極6の位置精度を高めるにしても端子45が位置決めされる精度は比較的低いことから、外側電極6による端子45に対する押圧力を同期させる同期荷重を実行することは困難である。
そこで、次のようにして外側電極6による端子45に対する同期荷重を実行した。

0037

まず、外側電極6を予圧状態にてプリセット90(N)(出力電圧mV)してから、溶接を開始する。溶接開始となると、図15に示すように、外側電極6をサーボスライダ8により定位置からティーチングされた原位置(図9参照)に高速移動する(S1)。以下、押圧力はプリセット90Nを予圧として差し引いた実際の押圧力で説明する。つまり、初期値は0Nとなる。

0038

次に、同期荷重・端子曲りチェックSB(サブルーチン)を実施する(S2)。この同期荷重・端子曲りチェックSBでは、図16に示すように、同期荷重がOKかを判定する(S21)。判定方法は、外側電極6を原位置から押圧方向へ低速移動すると、外側電極6の一方がワイヤ46を介して端子45の一方に当接して停止するので、その停止状態で押圧力が上昇するようになる。

0039

この場合、上記のスペックで説明したように端子45に対する押圧力が5N以上では端子45が破損する可能性を生じるので、図10に示すように、サーボスライダ8により外側電極6を加減速含めた移動速度を細かく制御して押圧力が3Nとなった場合は外側電極6の一方の移動を停止する(図11参照)。

0040

続いて、外側電極6の他方が端子45の他方に当接して停止した状態で押圧力が上昇して3Nとなった場合は、外側電極6の他方の移動を停止する(図10参照)。
以上のようにして両方の押圧力が3Nに保持されるので、同期荷重がOKとなる(S21:YES)。

0041

一方、外側電極6が停止した状態で押圧力が許容範囲外となった場合は、同期荷重NGと判定し(S21:NO)、同期荷重NGを出力してから(S24)、溶接動作を終了する。

0042

次に、端子曲りOKかを判定する(S22)。端子曲りチェックは、外側電極6を動作させて押圧力が3Nの位置にて各々停止させた場合に、設定した製品の許容範囲(図12中に矢印Aで示す範囲)に停止できていれば、端子曲りが無いものと判断して、両極とも押圧荷重OKと判定する。このように押圧荷重OKが揃った場合は、押圧方向への移動を許可する(S23)。

0043

一方、外側電極6が図13に示すように許容範囲外となった場合は、端子曲りNGと判定し(S22:NO)、端子曲りNGを出力してから(S25)、溶接動作を終了する。
同期荷重も端子曲りもOKで押圧方向への移動が許可された場合は、押圧方向へ移動する(S3)。

0044

以上のように、外側電極6の同期は、外側電極6を各々動作させ、押圧力3Nの位置に各々到達後、両極が到着した位置で同期のタイミングをとって、外側電極6を同時にもう一回押圧位置へ移動し、溶接条件である押圧力30Nの位置となるまで外側電極6を各々押圧方向へ移動させ、押圧荷重・中心電極曲りチェックSBを実行する(S4)。

0045

この押圧荷重・中心電極曲りチェックSBでは、図17に示すように、外側電極6の一方が押圧力30Nの位置に到達後、外側電極6の他方が単独で押圧力30Nの位置へ移動し到達する。このとき、正極と負極がともに押圧力30Nを保持した場合は、押圧荷重OKと判定し(S41:YES)、中心電極5の位置がOKかを判定する(S42)。OKであれば(S42:YES)、溶接(電圧印加)を許可する(S43)。

0046

一方、外側電極6が停止した状態で押圧力が許容範囲外となった場合は(S41:NO)、中心電極位置NGを出力してから(S44)、溶接動作を終了する。
また、外側電極6が図13に示す許容範囲外(図中に矢印Bで示す範囲)となった場合は(S42:NO)、中心電極位置NGを出力してから(S45)、溶接動作を終了する。

0047

そして、押圧条件が成立して溶接が許可された場合は、外側電極6の一方と中心電極5との間に瞬間的に電流を流して重ね部を溶接し、同じく押圧力30Nを保持した状態のまま、他方の極にも瞬間的に電流を流して重ね部を溶接する(S5)(図10参照)。

0048

溶接完了後は、サーボスライダ8を起動して外側電極6を原位置に低速度で移動させてから(S6)、定位置に高速移動で戻ることで(S6)、溶接動作を終了する(図10参照)。

0049

次に、溶接溶け込み状態判定SUBを実行する(S7)。この溶接溶け込み状態判定SUBは、図18に示すように、溶接の仕上り(溶け込み、ナゲット状態)を判定するもので(S71)、出力波形の変化の特徴を捉え、許容範囲を領域設定してOK/NGを判定している。

0050

具体的には、押圧力が溶接条件である30Nとなったところで溶接を実行すると、ワイヤ46と端子45との重ね部が溶融して溶け込み量が増大することから、押圧力が低下すると同時に外側電極6の変位量が上昇する。溶け込み状態が正常な場合は、図14に示すように、溶接完了条件である所定範囲となる。これに対して、溶け込み状態が異常な場合は、溶接完了条件である所定範囲とならないことから、そのことに基づいて溶接状態の溶け込みNGかを判定することができる。
そして、溶接状態の溶け込みNGの場合は(S71:YES)、溶け込みNGを出力してから(S72)、溶接を終了する。

0051

次に、中心電極5の摩耗判定SUBを実行する(S8)。この中心電極5の摩耗判定SUBでは、図19に示すように、消耗量を検出(交換予兆診断)することで電極摩耗NGかを判定し(S81)、NGの場合は(S81:YES)、電極摩耗NGを出力してから(S82)、溶接を終了する。

0052

即ち、溶接回数が多くなると、大きな通電電流により中心電極5が摩耗するようになるので、溶接時の外側電極6が中心電極5に当接する間隔が中心電極5の厚さ寸法が初期寸法から小さくなる。溶接開始時における外側電極6の先端間隔を測定することで中心電極5の摩耗度を検出することが可能となる。

0053

このような構成によれば、次のような効果を奏することができる。
外側電極6を原位置から押圧方向へ移動した場合に、押圧力の一方が端子45の許容範囲である所定押圧力となったときは対応する外側電極6を停止し、押圧力の他方が所定押圧力となったときは対応する外側電極6を停止してから、外側電極6を押圧方向へ同期して移動するようにしたので、薄板状の中心電極5と端子45とを重ねて挟み込んだ押圧力を同期させる同期荷重を実行できる。これにより、外側電極6が設定した製品の正常な範囲をオーバーして停止したり、移動端部での急停止による過大な荷重がかかったりすることがないので、端子45が破損したり中心電極5が折損したりすることを防止できる。
しかも、常に端子45及び中心電極5を変形させることなく溶接が可能となる上に、外側電極6の移動速度を最大化(最適化)可能なので溶接時間を最小化が可能となる。

0054

端子45を溶接するときに端子45の中心側に0.5mm以上で、5N以上の押圧力をかけて押し込んだ場合は、それらの溶接条件はNGと判定するようにしたので、溶接条件である30Nの押圧力をかけても端子45が破損することなく溶接することができる。

0055

同期荷重を実行した場合に許容範囲以上の押圧力をかけて押し込んだ場合は、それらの溶接条件はNGと判定するようにしたので、中心電極5が折損してしまうことを防止できる。
溶け込み量が異常な場合はNGと判定するようにしたので、溶け込み異常な製品が出荷されてしまうことを防止できる。

0056

中心電極5の厚さ寸法が許容範囲外となった場合はNGと判定するようにしたので、中心電極5の摩耗を確認することができる。
高感度力センサ37に対して中心電極5の方向への弾性的な予圧を付与し、押圧力から予圧を減算した値を真の押圧力として求めるようにしたので、予圧を与えない構成に比較して押圧力の検出精度を高めることができる。

0057

高感度リニアセンサ41により外側電極6が初期位置から可動部9の方向に相対的に変位した相対変位を検出し、可動部9の位置と相対変位とにより外側電極6の位置を求めるようにしたので、外側電極6の位置精度を高めることができる。

0058

本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

0059

図面中、1は抵抗溶接装置、2は溶接電源(溶接部)、4は制御装置(駆動部、通電制御部、第1異常判定部、第2異常判定部、第3異常判定部、第4異常判定部、第5異常判定部)、5は中心電極、6は外側電極、9は可動部、10は押圧部、24は予圧部、37は高感度力センサ(押圧力検出部)、41は高感度リニアセンサ(相対変位検出部)、45は端子、46はワイヤ(溶接対象部材)である。

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