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技術 医療デバイス

出願人 テルモ株式会社
発明者 西尾広介八田知紀中野泰佳小林淳一
出願日 2018年8月2日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-146319
公開日 2020年2月6日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-018710
状態 未査定
技術分野 手術用機器
主要キーワード 付加コイル 駆動管 絶対真空 超鋼合金 切削片 駆動ロータ 液シール 吸引性能
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

細い生体管腔に挿入して物体を効果的に切削して除去できる医療デバイスを提供する。

解決手段

生体管腔内の物体を除去する医療デバイス10であって、駆動シャフト20と、駆動シャフト20の先端部に固定される切削部40と、駆動シャフト20を回転可能に収容する外管30と、駆動シャフト20および外管30の基端部に配置されるハンドル部60と、を有し、ハンドル部60は、吸引口94が形成され、当該吸引口94は、外管30および駆動シャフト20の間の吸引ルーメン31に連通し、駆動シャフト20は、当該駆動シャフト20の軸心Xを中心に、螺旋に巻かれた少なくとも1本の第1線材21Aを有し、第1線材21Aの基端方向へ向かって巻かれた螺旋の巻き方向は、駆動シャフト20の回転方向Rの逆方向であり、第1線材21Aは、外管30の内周面と直接的に対向する。

概要

背景

血管内の血栓プラーク石灰化病変などによる狭窄部の治療方法は、バルーンにより血管を拡張する方法や、網目状またはコイル状のステントを血管の支えとして血管内に留置する方法などが挙げられる。しかしながら、これらの方法では、石灰化により硬くなっている狭窄部や、血管の分岐部で生じている狭窄部を治療することは、困難である。このような場合においても治療が可能な方法として、血栓、プラーク、石灰化病変などの狭窄物を切削して除去する方法がある。

例えば特許文献1には、血管内で狭窄物を切削し、カテーテルの内部で螺旋状の搬送部材を回転させることで、カテーテル内に導いた切削片デブリ)を基端方向へ搬送するデバイスが記載されている。

概要

細い生体管腔に挿入して物体を効果的に切削して除去できる医療デバイスを提供する。生体管腔内の物体を除去する医療デバイス10であって、駆動シャフト20と、駆動シャフト20の先端部に固定される切削部40と、駆動シャフト20を回転可能に収容する外管30と、駆動シャフト20および外管30の基端部に配置されるハンドル部60と、を有し、ハンドル部60は、吸引口94が形成され、当該吸引口94は、外管30および駆動シャフト20の間の吸引ルーメン31に連通し、駆動シャフト20は、当該駆動シャフト20の軸心Xを中心に、螺旋に巻かれた少なくとも1本の第1線材21Aを有し、第1線材21Aの基端方向へ向かって巻かれた螺旋の巻き方向は、駆動シャフト20の回転方向Rの逆方向であり、第1線材21Aは、外管30の内周面と直接的に対向する。

目的

本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、細い生体管腔に挿入して物体を効果的に切削して除去できる医療デバイスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

生体管腔内の物体を除去する医療デバイスであって、回転可能である駆動シャフトと、前記駆動シャフトの先端部に固定されて、物体を切削する切削部と、前記駆動シャフトを回転可能に収容する外管と、前記駆動シャフトおよび外管の基端部に配置されるハンドル部と、を有し、前記ハンドル部は、液体を外部へ放出する吸引口が形成され、当該吸引口は、前記外管および駆動シャフトの間の吸引ルーメンに連通し、前記駆動シャフトは、当該駆動シャフトの軸心を中心に、螺旋に巻かれた少なくとも1本の第1線材を有し、前記第1線材の基端方向へ向かって巻かれた螺旋の巻き方向は、前記駆動シャフトの回転方向の逆方向であり、前記第1線材は、前記外管の内周面と直接的に対向する医療デバイス。

請求項2

前記第1線材は、前記外管の先端部の内周面と直接的に対向する請求項1に記載の医療デバイス。

請求項3

前記外管は、第1外管と、前記第1外管の基端側に位置する第2外管と、を有し、前記第1外管の内径は、前記第2外管の内径よりも小さく、前記第1外管の外径は、前記第2外管の外径よりも小さい請求項1または2に記載の医療デバイス。

請求項4

前記第1線材は、前記第1外管の内周面および第2外管の内周面と直接的に対向している請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療デバイス。

請求項5

前記外管の先端部に配置されて、前記駆動シャフトまたは前記切削部を回転可能に支持する軸受を有し、前記軸受は、前記周方向に隙間を空けて配置されるとともに、前記駆動シャフトとともに回転可能であり、径方向外方に向かって開口する凹部が形成されている複数の収容部と、前記凹部に回転可能に収容されている転動体と、を有し、前記収容部は、前記駆動シャフトの回転方向へ向くとともに前記駆動シャフトの軸心に対して傾斜している側壁面を有し、前記側壁面の前記軸心に対する傾斜方向は、基端方向へ向かって前記駆動シャフトの回転方向の逆方向である請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療デバイス。

請求項6

前記駆動シャフトの回転方向に隣接する前記収容部同士の間に位置する通路は、前記吸引ルーメンと連通する請求項5に記載の医療デバイス。

請求項7

前記切削部は、当該切削部の外周面に窪んで形成されて前記吸引ルーメンと連通する切り欠き部を有し、前記切り欠き部は、前記切削部の回転方向へ向く切り欠き面を有し、前記切り欠き面は、前記切削部の軸心と平行な線に対して傾斜し、前記切り欠き面の基端方向へ向かって傾斜する傾斜方向は、前記切削部の回転方向の逆方向である請求項1〜6のいずれか1項に記載の医療デバイス。

請求項8

前記駆動シャフトは、当該駆動シャフトの外周面に部分的に設けられる付加コイルを有し、前記付加コイルの基端方向へ向かって巻かれた螺旋の巻き方向は、前記駆動シャフトの回転方向の逆方向である請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療デバイス。

請求項9

前記駆動シャフトは、前記第1線材を備える第1駆動シャフトと、第2線材を備えて前記第1駆動シャフトの基端側に位置して前記第1駆動シャフトに連結されている第2駆動シャフトと、を有し、前記第2線材の巻き方向は、前記第1線材の巻き方向の逆方向である請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療デバイス。

請求項10

前記第2駆動シャフトと外管の間に内管を有し、前記内管の基端部は、前記ハンドル部に固定されている請求項9に記載の医療デバイス。

技術分野

0001

本発明は、生体管腔物体を除去するための医療デバイスに関する。

背景技術

0002

血管内の血栓プラーク石灰化病変などによる狭窄部の治療方法は、バルーンにより血管を拡張する方法や、網目状またはコイル状のステントを血管の支えとして血管内に留置する方法などが挙げられる。しかしながら、これらの方法では、石灰化により硬くなっている狭窄部や、血管の分岐部で生じている狭窄部を治療することは、困難である。このような場合においても治療が可能な方法として、血栓、プラーク、石灰化病変などの狭窄物を切削して除去する方法がある。

0003

例えば特許文献1には、血管内で狭窄物を切削し、カテーテルの内部で螺旋状の搬送部材を回転させることで、カテーテル内に導いた切削片デブリ)を基端方向へ搬送するデバイスが記載されている。

先行技術

0004

米国特許第9492192号明細書

発明が解決しようとする課題

0005

例えば、下肢動脈硬化症の血管内治療において、狭窄部を切除して除去するアテレクトミー治療は、治療後の動脈開存性を高める上で非常に重要である。特に、膝下の細い血管は閉塞しやすく、下肢切断のリスクが高いことから臨床ニーズは高い。アテレクトミーデバイスで切削する際には、切削時に発生する切削片の下流飛散が、血管閉塞の原因となり得る。このため、切削とともに吸引を行う治療が強く望まれている。しかし、膝下の細い血管に到達可能なカテーテルは細径である必要があるため、アテレクトミーデバイスに十分な吸引機能を設けることは困難である。

0006

本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、細い生体管腔に挿入して物体を効果的に切削して除去できる医療デバイスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成する医療デバイスは、生体管腔内の物体を除去する医療デバイスであって、回転可能である駆動シャフトと、前記駆動シャフトの先端部に固定されて、接触して物体を切削する切削部と、前記駆動シャフトを回転可能に収容する外管と、前記駆動シャフトおよび外管の基端部に配置されるハンドル部と、を有し、前記ハンドル部は、液体を外部へ放出する吸引口が形成され、当該吸引口は、前記外管および駆動シャフトの間の吸引ルーメンに連通し、前記駆動シャフトは、当該駆動シャフトの軸心を中心に、螺旋に巻かれた少なくとも1本の第1線材を有し、前記第1線材の基端方向へ向かって巻かれた螺旋の巻き方向は、前記駆動シャフトの回転方向の逆方向であり、前記第1線材は、前記外管の内周面と直接的に対向する。

発明の効果

0008

上記のように構成した医療デバイスは、外管の内周面と駆動シャフトの第1線材とが直接的に対向する範囲で、回転する駆動シャフトの第1線材の螺旋形状により、吸引ルーメン内の液体に基端側へ向かう力を作用させることができる。このため、医療デバイスは、ハンドル部から吸引ルーメン内に作用する吸引力が増強されて、細い生体管腔に挿入して物体を効果的に切削して除去できる。

図面の簡単な説明

0009

実施形態に係る医療デバイスを示す平面図である。
医療デバイスの先端部を示す断面図である。
医療デバイスの基端部を示す断面図である。
(A)は駆動シャフトを示す平面図、(B)は駆動シャフトを構成する1つの線材を示す平面図である。
外管、軸受および切削部を示す平面図である。
図5のC−C線に沿う断面図である。
軸受を示す断面図である。
医療デバイスにより切削を行っている状態を示す概略図である。
軸受の変形例を示す平面図である。
図9矢線Aから、外輪を透過して視た透過図である。
駆動シャフトの変形例を示す平面図である。

実施例

0010

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法は、説明の都合上、誇張されて実際の寸法とは異なる場合がある。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。本明細書では、管腔に挿入する側を「先端側」、操作する手元側を「基端側」と称することとする。

0011

実施形態に係る医療デバイス10は、急性下肢虚血深部静脈血栓症において、血管内に挿入され、プラークや石灰化病変等を切削して除去する処置に用いられる。なお、除去される物体は、特に限定されず、例えば、アテローム、血栓等であってもよい。さらに、生体管腔内に存在し得る物体は、全て、医療デバイス10により除去される物体に該当し得る。

0012

医療デバイス10は、図1〜3に示すように、回転力を伝達する駆動シャフト20と、駆動シャフト20に収容される保護管70と、駆動シャフト20を収容する内管50と、駆動シャフト20および内管50を収容する外管30とを備えている。医療デバイス10は、さらに、プラークや石灰化病変を切削する切削部40と、ハンドル部60とを備えている。

0013

駆動シャフト20は、図2〜4に示すように、長尺管体であり、回転力を切削部40に伝達する。駆動シャフト20は、第1駆動シャフト22と、第1駆動シャフト22の基端側に位置する第2駆動シャフト23と、第2駆動シャフト23の基端部に固定される駆動管24と、第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23を連結する円筒状の連結管25とを備えている。駆動シャフト20は、先端に、液体を放出する先端開口部29を有している。

0014

第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23は、柔軟で、かつ基端側から作用する回転の動力を先端側に伝達可能な特性を有する。第1駆動シャフト22の先端部に、切削部40が固定されている。第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23は、駆動シャフト20の軸心Xを中心に複数の線材21を並べて螺旋状に連結した管体である。したがって、第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23は、線材21の隙間から液体を通過させることができる。第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23は、螺旋の巻回方向が逆方向である。第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23の外周面は、線材21によって、螺旋状に延在する凹凸形状が形成されている。線材21は、第1駆動シャフト22を形成する第1線材21Aと、第2駆動シャフト23を形成する第2線材21Bとを有している。第1駆動シャフト22は、外管30の内周面と直接的に対向する第1外周面26を有している。すなわち、外管30の内周面および第1外周面26は、他の部材を挟まずに、直接的に対向している。第1外周面26における第1線材21Aの基端方向Pへ向かう螺旋の巻き方向Wは、駆動シャフト20の回転方向Rの逆方向である(図4(B)を参照)。第2駆動シャフト23は、第1駆動シャフト22の基端側に位置している。第2駆動シャフト23は、第2外周面27を有している。第2外周面27における第2線材21Bの基端方向Pへ向かう螺旋の巻き方向は、駆動シャフト20の回転方向Rと同方向である。第2駆動シャフト23の先端部は、外管30の内部で、第1駆動シャフト22の基端部に連結管25により連結されている。第2駆動シャフト23の基端部は、ハンドル部60の内部に位置している。

0015

連結管25は、第1駆動シャフト22の基端部および第2駆動シャフト23の先端部の外周面に固着される円筒状の管体である。なお、連結管25の構成は、第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23を連結できれば、特に限定されない。

0016

駆動管24は、第2駆動シャフト23の基端部に固定されている。駆動管24は、後述する駆動部62から回転トルクを受ける剛直な管体である。すなわち、駆動管24は、駆動部62から受ける回転トルクを、柔軟な第2駆動シャフト23に伝える役割を果たしている。駆動管24は、駆動部62を貫通し、駆動部62の回転する駆動ロータ62Aを介して駆動部62の内部で回転する。

0017

第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23の構成材料は、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、ポリエチレンポリプロピレンなどのポリオレフィンポリアミドポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルポリテトラフルオロエチレンPTFE)やテトラフルオロエチレンエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系ポリマーポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、などが好適に使用できる。なお、駆動シャフト20は、第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23の2つではなく、3つ以上に分割されてもよい。

0018

第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23の外径は、特に限定されないが、例えば0.3〜1.5mmである。第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23の内径は、特に限定されないが、例えば0.0〜1.4mmである。

0019

保護管70は、図2、3に示すように、駆動シャフト20の内側を覆う柔軟な管体である。保護管70は、ガイドワイヤを通すガイドワイヤルーメン72が形成されている。ガイドワイヤルーメン72は、生理食塩液等の液体を先端側へ送液するためのルーメンでもある。保護管70は、駆動シャフト20の内部を通るガイドワイヤが、第1駆動シャフト22および第2駆動シャフト23と直接的に接触して擦れることを抑制する。保護管70は、ハンドル部60の内部で、液体を通過させるために内周面と外周面の間で貫通する側孔71が形成されている。保護管70の先端部は、切削部40の内周面に、接着層73によって固定されている。なお、保護管70の先端部は、駆動シャフト20の先端部の内周面に固定されてもよい。保護管70は、先端部を除き、他の部材(例えば、駆動シャフト20、ハンドル部60)に固定されていない。このため、駆動シャフト20が捩れたり、長さが変化しても、保護管70は、駆動シャフト20の内部で適切な形状を維持できる。なお、保護管70は、設けられなくてもよい。

0020

保護管70の構成材料は、ある程度の柔軟性と低摩擦性を有することが望ましく、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、PTFE・ETFE等のフッ素系ポリマー、ポリメチルメタクリレートPMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリエーテルブロックアシドコポリマー(PEBAX)、ポリイミドおよびその組み合わせが好適に使用できる。

0021

切削部40は、図2、5および6に示すように、プラークや石灰化病変等の物体に接触して力を作用させて切削して小さくするための部材である。したがって、“切削”とは、接触する物体に接触して力を作用させて、物体を小さくすることを意味し、力の作用方法は限定されない。切削部40は、第1駆動シャフト22の先端部の外周面に固定されている。切削部40は、表面に、微小砥粒を多数有している。または、切削部40は、鋭利な刃を備えてもよい。

0022

切削部40の構成材料は、プラークや石灰化病変等を切削できる程度の強度を有することが好ましく、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、形状記憶合金超鋼合金などが好適に使用できる。

0023

切削部40の外周面は、軸心Xと直交する断面において略V字状となるように切り込まれた切り欠き部41を有している。切り欠き部41は、例えば、周方向に120度毎に設けられる。したがって、切削部40は、周方向に均等に並ぶ3つの切り欠き部41を有している。各々の切り欠き部41の縁部は、曲率を有して滑らかに形成されている。なお、切り欠き部41の数は、3つに限定されない。

0024

各々の切り欠き部41は、前記切削部40の回転方向Rへ向く切り欠き面43を備えている。切り欠き面43は、切削部40の軸心Xに対して傾斜している。切り欠き面43の基端方向Pへ向かって傾く斜方向Dは、切削部40の回転方向Rの逆方向である。なお、切り欠き面43は、切削部40の軸心Xに対して傾斜していなくてもよい。

0025

外管30は、図2、3および5に示すように、駆動シャフト20および内管50を収容する筒体である。外管30と駆動シャフト20の間、および外管30と内管50の間には、プラークや石灰化病変等が切削されて小さくなった物体を吸引するための吸引ルーメン31が形成されている。

0026

外管30は、先端に、切削された物体や、駆動シャフト20から放出された液体を吸引する吸引開口部33を有している。外管30の先端は、切削部40の基端の近傍に位置している。外管30は、基端に、ハンドル60の内部で開口する基端開口部35を有している。

0027

外管30は、先端側に位置する第1外管36と、第1外管36の基端側に位置する第2外管37とを備えている。第1外管36は、軸心Xに沿って略一定の内径および外径を有している。第1外管36の基端は、第1駆動シャフト22の基端よりも先端側に位置している。なお、第1外管36の基端は、第1駆動シャフト22の基端よりも基端側、または第1駆動シャフト22と一致する位置に位置してもよい。第1外管36は、第1駆動シャフト22の第1外周面26と直接的に対向する第1内周面34を有している。すなわち、第1内周面34および第1外周面26は、他の部材を挟まずに、直接的に対向している。第1外管36の内周面の少なくとも75%は、第1外周面26と直接的に対向していることが好ましいが、これに限定されない。第1外管36の先端は、軸受80に固定されている。

0028

第2外管37は、軸心Xに沿って略一定の内径および外径を有している。第2外管37は、第1外管36の内径よりも大きい内径と、第1外管36の外径よりも大きい外径を備えている。第2外管37の先端部は、第1外管36の基端部の外周面に被さった状態で、溶接や接着等によって固定されている。したがって、第2外管37の内径は、第1外管36の外径と略一致する。第2外管37の先端には、外径が先端方向へ向かって減少するテーパ部37Aが形成されている。第2外管37の基端は、ハンドル部60の内部に位置している。

0029

第2外管37の基端部の外周面には、耐キンクプロテクタ32と、操作部68とが固定されている。耐キンクプロテクタ32は、外管30の基端側におけるキンクを抑制する。外管30は、操作部68に連結される部位よりも基端側の外表面に、後述する吸引シール部92が接している。

0030

第1外管36および第2外管37の先端側の部位は、生体管腔内で柔軟に曲がるように、周方向へ延びる複数のスリット38が形成されている。スリット38は、管体の外周面から内周面へ貫通している。各々のスリット38は、例えばレーザー加工により形成される。各々のスリット38は、第1外管36および第2外管37の軸心Xと垂直であるが、垂直でなくてもよい。スリット38は、第1外管36および第2外管37の周方向へ360度未満の長さで形成されている。したがって、第1外管36および第2外管37は、その形状を保持するために、1周あたりに、スリット38によって切断されていない部位を有する。なお、スリット38の形態は、特に限定されず、例えば螺旋状に形成されてもよい。また、スリット38は、形成されなくてもよい。第1外管36および第2外管37の外周面は、被覆層39により形成される。被覆層39は、スリット38からの液体の流通を防止する。被覆層39は、例えば、加熱することで収縮する熱収縮チューブにより形成されている。

0031

被覆層39を除く第1外管36および第2外管37の構成材料は、ある程度の強度を有することが好ましく、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、形状記憶合金、ABS樹脂ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール(POM)、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエチレン(PE)、カーボンファイバー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのエンジニアリングプラスチック等、およびその組み合わせが好適に使用できる。

0032

第1外管36の外径は、特に限定されないが、例えば1.00〜1.85mmである。第1外管36の内径は、特に限定されないが、例えば0.5〜1.75mmである。第1外管36の軸心Xに沿う長さは、特に限定されないが、例えば50〜500mmである。

0033

第2外管37の外径は、特に限定されないが、例えば1.65〜2.50mmである。第2外管37の内径は、特に限定されないが、例えば1.1〜1.95mmである。第2外管37の軸心Xに沿う長さは、特に限定されないが、例えば750〜2000mmである。

0034

軸受80は、図2、7に示すように、内輪81と外輪82の間に、液体や気体などの流体や、小さくなったプラークや石灰化病変等の物体を流通させるための空間を確保できるものである。軸受80は、筒状の内輪81と、内輪81を囲むように配置される筒状の外輪82と、内輪81と外輪82の間に配置される複数の転動体83とを備えている。内輪81は、転動体83を介して、外輪82に回転可能に支持されている。内輪81と外輪82は、軸心Xを中心として相対的に回転可能である。駆動シャフト20の軸心Xは、内輪81および外輪82の軸心Xでもある。外輪82は、第1外管36の先端に固定されている。内輪81は、切削部40の基端に固定されている。なお、内輪81は、切削部40の一部であってもよい。また、外輪82は、外管30の一部であってもよい。

0035

転動体83は、内輪81と外輪82の間で回転可能な球体である。なお、転動体83は、回転可能であれば球体でなくてもよく、例えば、円柱状の部材であってもよい。

0036

外輪82の内周面は、周方向に延在する溝部84を備えている。溝部84は、転動体83が接触して転がる部位である。転動体83は、溝部84を転がることで、外輪82に対して相対的に周方向へ移動する。なお、転動体83は、溝部84を転がるのではなく、摺動することもできる。

0037

内輪81は、一定の外径を有する筒状の内輪本体85と、内輪本体85の外周面に設けられて径方向外側へ突出する複数の収容部86を備えている。各々の収容部86は、転動体83を回転可能に収容する凹部87が形成されている。凹部87は、溝部84に向かって開口している。収容部86の数は、特に限定されないが、切り欠き部41の数に対応して、3つ設けられている。なお、収容部86の数は、切り欠き部41の数に対応しなくてもよい。収容部86の数は、3つ以上であれば、相対的に回転する内輪81と外輪82の位置を良好に維持できる。3つの収容部86は、内輪本体85の周方向に均等に配置されている。転動体83は、凹部87の内部で滑らかに摺動する。各々の収容部86は、周方向へ向く2つの側壁面88を有している。周方向に隣接する収容部86同士の間には、軸心Xに沿って貫通する通路89が形成されている。通路89は、周方向に隣接する収容部86の側壁面88と、内輪81の外周面と、外輪82の内周面とによって規定される。通路89および吸引ルーメン31は、軸心Xと平行な方向に重なっており、したがって、先端側から見て一致する範囲を有する。

0038

内管50は、図2、3に示すように、外管30の内部で、第2駆動シャフト23を囲んでいる柔軟な管体である。内管50の先端は、第2駆動シャフト23の先端よりも基端側に位置している。内管50の基端は、ハンドル部60に固定されている。内管50と第2駆動シャフト23の間には、液体を先端方向へ送液する送液ルーメン51が形成されている。なお、内管50の内側に位置する駆動シャフト20は、線材21の隙間を介して、内周面と外周面の間で液体を通過させることができる。このため、駆動シャフト20と保護管70の間の隙間も、送液ルーメン51として機能する。外管30の内部において、内管50の内側に送液ルーメン51が位置し、内管50の外側に吸引ルーメン31が位置している。内管50は、送液ルーメン51から吸引ルーメン31への流体の漏れを抑制し、ハンドル部60の吸引圧力および送液圧力を、内管50の先端側まで効果的に伝達する。

0039

内管50の構成材料は、ある程度の柔軟性と低摩擦性を有することが望ましく、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、PTFE・ETFE等のフッ素系ポリマー、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリエーテルブロックアシドコポリマー(PEBAX)、ポリイミドおよびその組み合わせが好適に使用できる。

0040

ハンドル部60は、図1、3に示すように、ケーシング61と、駆動部62と、スイッチ63と、送液ポート64と、吸引ポート65と、電気ケーブル66とを備えている。ハンドル部60は、さらに、操作部68と、吸引部90と、送液部100とを備えている。

0041

ケーシング61は、駆動部62、送液部100および吸引部90を収容している。ケーシング61の先端部には、操作部68を回転可能に支持する軸受状の第1支持部67が形成されている。

0042

駆動部62は、例えば中空モータである。駆動部62は、電気ケーブル66を介して外部から供給される電力によって回転する。駆動部62には、駆動シャフト20の駆動管24が貫通している。駆動管24は、中空モータの中空の駆動ロータ62Aに直結されている。駆動部62の回転速度は、特に限定されないが、例えば5,000〜200,000rpmである。なお、駆動部62の構成は、特に限定されない。

0043

電気ケーブル66は、外部の電源または制御装置接続可能である。スイッチ63は、術者が駆動部62の駆動および停止を操作する部位である。

0044

操作部68は、術者が指で操作して、外管30に回転トルクを作用させる部位である。操作部68は、外管30の基端部の外周面に固定されている。

0045

送液ポート64は、外部の送液ポンプ等の送液源11に接続可能である。送液ポート64は、送液源11から、生体内へ送液する生理食塩液等の液体を供給される。送液ポート64は、供給された液体を、送液部100へ搬送する。送液源11は、送液圧力が生成できるものであればよく、ポンプ点滴に吊られたバッグシリンジなどを用いることができる。ポンプ等のように、能動的に送液可能な送液源11を用いることで、送液量を安定化させることができる。

0046

吸引ポート65は、外部の吸引ポンプ等の吸引源12に接続可能である。吸引ポート65は、吸引源12により吸引されて、吸引部90の内部の液体等を吸引源12へ向かって搬送する。吸引源12は、吸引圧力が生成できるものであればよく、ポンプ、シリンジなどを用いることができる。ポンプ等のように、能動的に吸引可能な吸引源12を用いることで、吸引圧を高め、吸引力を安定化・向上させることができる。

0047

吸引部90は、外管30の吸引ルーメン31に吸引圧力を作用させる部位である。吸引部90は、第1ハウジング91と、吸引シール部92とを備えている。

0048

第1ハウジング91は、液体を外部へ放出する吸引口94と、吸引口94に連通する第1空間部95とを備えている。第1空間部95の内部には、外管30の基端開口部35が位置している。第1空間部95の基端部には、内管50が固定されている。吸引口94は、吸引ポート65に接続されている。

0049

吸引シール部92は、第1空間部95の先端部で、第1ハウジング91と外管30の間に位置している。吸引シール部92は、第1空間部95の内部に、外部の空気が流入することを抑制する。さらに、吸引シール部92は、外管30を回転可能に支持する。

0050

送液部100は、吸引部90の基端側であって、駆動部62の先端側に位置している。送液部100は、送液ルーメン51およびガイドワイヤルーメン72に液体を送る部位である。送液部100は、第2ハウジング101と、送液シール部103と、固定部材106とを備えている。

0051

第2ハウジング101は、外部から液体を送液される送液口104と、送液口104に連通する第2空間部105とを備えている。第2空間部105の内部には、駆動シャフト20が貫通している。第2空間部105の内部には、液体をガイドワイヤルーメン72へ通す側孔71が位置している。送液口104は、送液ポート64に接続されている。

0052

送液シール部103は、第2空間部105の基端部で、第2ハウジング101と、駆動シャフト20の駆動管24との間に位置している。送液シール部103は、第2空間部105の内部の加圧された液体が、外部へ流出することを抑制する。固定部材106は、送液シール部103を第2ハウジング101に対して固定する筒状の部材である。

0053

次に、本実施形態に係る医療デバイス10の使用方法を、血管内のプラークや石灰化病変等の病変部を切削して吸引する場合を例として説明する。

0054

初めに、術者は、ガイドワイヤWを血管に挿入し、病変部Sの近傍へ到達させる。次に、術者は、医療デバイス10のガイドワイヤルーメン72に、ガイドワイヤWの基端を挿入する。この後、図8に示すように、ガイドワイヤWをガイドとして、切削部40を、病変部Sの近傍まで移動させる。

0055

次に、術者は、図1〜3に示すように、スイッチ63を操作し、送液および吸引を開始する。すなわち、術者は、外部の送液源11および吸引源12を作動させる。これと同時あるいは一定時間の経過後、駆動シャフト20を介して切削部40を回転させる。これにより、術者は、切削部40によって病変部Sを切削できる。

0056

術者は、切削部40の位置を周方向へ変更したい場合に、操作部68を操作することができる。術者は、操作部68を回転させると、第1支持部67に支持されている操作部68が回転する。これにより、術者は、血管内における切削部40の位置を変更できる。さらに、術者は、ハンドル部60の全体または体外に露出した外管30を移動させて、外管30を、血管の長尺方向に沿って往復移動させる。これにより、術者は、切削部40により、病変部Sを血管の長尺方向に沿って切削できる。第1外管36は、細いため、細い生体管腔へ挿入可能である。したがって、切削部40は、細い生体管腔の病変部Sを切削し、小さい切削片(デブリ)とすることができる。

0057

送液が開始されると、送液口104から第2空間部105に流入した生理食塩液が、内管50の内側の送液ルーメン51に入る。さらに、第2空間部105に流入した生理食塩液は、駆動シャフト20の線材21の隙間を通って駆動シャフト20の内側に流入する。駆動シャフト20の内側に流入した生理食塩液は、駆動シャフト20と保護管70の間のルーメン(送液ルーメン51の一部)に流入するとともに、側孔71から保護管70の内側のガイドワイヤルーメン72に流入する。なお、駆動シャフト20と第2ハウジング101の間は、送液シール部103により密封されている。このため、第2空間部105の生理食塩液は、駆動シャフト20と第2ハウジング101の間から外部へ流出し難い。したがって、第2空間部105は、高い送液圧力を維持できる。

0058

送液ルーメン51およびガイドワイヤルーメン72に入った生理食塩液は、先端側へ移動する。送液ルーメン51の内部の生理食塩液は、内管50よりも先端側まで到達すると、吸引ルーメン31へ移動する。

0059

ガイドワイヤルーメン72の内部の生理食塩液は、先端開口部29から血管内に放出される。血管内に入った生理食塩液の一部は、血液および切削された物体と共に、外管30の吸引ルーメン31へ吸引される。吸引ルーメン31に入った物体および液体は、吸引ルーメン31を基端側へ移動する。吸引ルーメン31に入った液体は、図2に示すように、内管50の先端側で送液ルーメン51から合流する生理食塩液によって薄められる。このため、吸引ルーメン31内で血栓が形成されることを抑制でき、吸引物の粘度を低下させることで吸引量を増大させることができる。したがって、医療デバイス10の吸引力の低下や損傷を抑制しつつ、吸引性能を高められる。また、医療デバイス10内に形成された血栓が、生体管腔内に流出することを抑制できる。吸引ルーメン31に入った液体は、吸引部90の第1空間部95へ到達すると、吸引口94から外部の吸引源12へ放出される。なお、吸引部90の第1ハウジング91と外管30の間は、吸引シール部92によって密封されている。このため、第1空間部95の吸引圧力の低下を抑制できる。このときの吸引圧力は、絶対真空0kPaとしたとき、0〜90kPa、好ましくは0kPa〜50kPaである。

0060

病変部Sの切削および吸引が完了した後、術者は、スイッチ63を押す。これにより、駆動シャフト20の回転が停止され、切削部40による切削が停止される。これと同時または一定時間の経過後、送液および吸引を停止させる。すなわち、外部の送液源11および吸引源12を停止させる。この後、医療デバイス10を血管から抜去し、処置が完了する。

0061

以上のように、本実施形態に係る医療デバイス10は、生体管腔内の物体を除去する医療デバイス10であって、回転可能である駆動シャフト20と、駆動シャフト20の先端部に固定されて、接触して物体を切削する切削部40と、駆動シャフト20を回転可能に収容する外管30と、駆動シャフト20および外管30の基端部に配置されるハンドル部60と、を有し、ハンドル部60は、液体を外部へ放出する吸引口94が形成され、当該吸引口94は、外管30および駆動シャフト20の間の吸引ルーメン31に連通し、駆動シャフト20は、当該駆動シャフト20の軸心Xを中心に、螺旋に巻かれた少なくとも1本の第1線材21Aを有し、駆動シャフト20は、外管30の内周面と直接的に対向する第1外周面26を有し、第1線材21Aの基端方向Pへ向かって巻かれた螺旋の巻き方向Wは、駆動シャフト20の回転方向Rの逆方向であり、第1線材21Aは、外管30の内周面と直接的に対向する。

0062

上記のように構成した医療デバイス10は、外管30の内周面と駆動シャフト20の第1線材21Aとが直接的に対向する範囲で、回転する駆動シャフト20の第1線材21Aの螺旋形状により、吸引ルーメン31内の液体に基端側へ向かう力を作用させることができる。すなわち、第1線材21Aの螺旋の巻き方向Wが、駆動シャフト20の回転方向Rの逆方向であるため、駆動シャフト20が回転すると、螺旋状の第1線材21Aが、接触している流体や物体を、基端方向Pへ押すことができる(図4(B)を参照)。このため、医療デバイス10は、ハンドル部60から吸引ルーメン31内に作用する吸引力が増強されて、細い生体管腔内で物体を効果的に切削して除去できる。

0063

また、第1線材21Aは、外管30の先端部の内周面と直接的に対向する。このため、医療デバイス10は、外管30の先端部の内側で、吸引力を効果的に増強できる。

0064

また、外管30は、第1外管36と、第1外管36の基端側に位置する第2外管37と、を有し、第1外管36の内径は、第2外管37の内径よりも小さく、第1外管36の外径は、第2外管37の外径よりも小さい。これにより、医療デバイス10は、先端側に位置する外径の小さい第1外管36の通過性が向上し、細い生体管腔へ挿入して操作が可能である。また、医療デバイス10は、第1外管36の基端側に位置して外径および内径の大きい第2外管37により、押し込み性を向上させるとともに、吸引力を高めることができる。

0065

また、第1線材21Aは、第1外管36の内周面および第2外管37の内周面と直接的に対向している。これにより、吸引力を増強させる第1線材21Aが、内径が小さいために基端側から吸引力を作用させ難い第1外管36の内側と、内径が大きいために基端側から吸引力を作用させやすい第2外管37の内側の両方に設けられる。第1外管36の内周面と、第1線材21Aが位置する第1外周面26との間の隙間は小さいため、第1外周面26の螺旋状の凹凸形状が隙間の液体に及ぼす影響は、隙間が大きい場合と比較して相対的に高い。したがって、第1線材21Aは、内径が小さいために基端側から吸引力を作用させ難い第1外管36の基端からさらに基端側の第2外管37の一部と対向し、吸引力を効果的に増強できる。第1外管36の内周面の少なくとも75%は、第1線材21Aと直接的に対向していることが好ましい。

0066

また、医療デバイス10は、駆動シャフト20の内部に位置する保護管70を有し、ハンドル部60は、外部から液体を送液される送液口104が形成され、当該送液口104は、保護管70の内部のガイドワイヤルーメン72に連通する。これにより、医療デバイス10は、駆動シャフト20の内部に位置する保護管70のガイドワイヤルーメン72を介して送液できる。保護管70は、線材21の隙間からの液体の流通性により圧力損失が生じやすい駆動シャフト20の内部に位置するため、駆動シャフト20の流通性による圧力損失を抑制して、低い圧力損失で送液できる。このとき、ガイドワイヤルーメン72を先端方向へ流れる液体は、保護管70によって駆動シャフト20の内周面から外周面へ通過することを抑制される。

0067

また、駆動シャフト20の回転方向Rに隣接する収容部86同士の間に位置する通路89は、吸引ルーメン31と連通する。これにより、吸引ルーメン31から供給される吸引力を、吸引ルーメン31と連通する通路89を介して、先端側へ効果的に作用させることができる。通路89の内部の空間は、吸引ルーメン31の内部の空間と、駆動シャフト20の軸心Xと平行な方向へ重なってもよい。すなわち、先端側(または基端側)から見て、通路89の内部の空間の少なくとも一部は、吸引ルーメン31の内部の空間と重なってもよい。これにより、吸引ルーメン31から供給される吸引力を、通路89を介して、先端側へ効果的に作用させることができる。

0068

また、切削部40は、当該切削部40の外周面に窪んで形成されて吸引ルーメン31と連通する切り欠き部41を有し、切り欠き部41は、切削部40の回転方向Rへ向く切り欠き面43を有し、切り欠き面43は、切削部40の軸心Xと平行な線に対して傾斜し、切り欠き面43の基端方向Pへ向かって傾斜する傾斜方向Dは、切削部40の回転方向Rの逆方向である。これにより、切削部40が回転することで、軸心Xと平行な線に対して傾斜している切り欠き面43は、接触している流体や物体を、基端方向Pへ押すことができる。このため、切削部40は、窪んだ切り欠き部41に位置する流体を、切り欠き面43により基端側へ送ることができる。したがって、ハンドル部60から吸引ルーメン31内に作用する吸引力が増強されて、切削された物体を効果的に吸引できる。

0069

また、駆動シャフト20は、外管30の内周面と直接的に対向する第1線材21Aを備える第1駆動シャフト22と、第2線材21Bを備えて第1駆動シャフト22の基端側に位置して第1駆動シャフト22に連結されている第2駆動シャフト23と、を有し、第2線材21Bの巻き方向は、第1線材21Aの巻き方向Wの逆方向である。これにより、駆動シャフト20が回転する際に、第1駆動シャフト22には巻きが緩む方向に力が作用して軸心Xの方向へ伸長するに対し、第2駆動シャフト23には巻きが強くなる方向に力が作用して軸心Xの方向へ短縮する。このため、第1駆動シャフト22の伸長を第2駆動シャフト23の短縮により吸収でき、駆動シャフト20の全体の長さの変化を抑制できる。したがって、駆動シャフト20および切削部40の位置が、他の部材に対して適切な位置に保持され、医療デバイス10の適切な動作(例えば、回転、切削、送液、吸引など)を維持できる。

0070

また、第2駆動シャフト23と外管30の間に内管50を有し、内管50の基端部は、ハンドル部60に固定されている。これにより、第2駆動シャフト23の外周面の螺旋形状により、吸引力が減少することを抑制できる。したがって、内管50は、ハンドル部60の吸引圧力および送液圧力を、内管50の先端側まで効果的に伝達する。

0071

なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、医療デバイス10が挿入される生体管腔は、血管に限定されず、例えば、脈管尿管胆管卵管肝管等であってもよい。

0072

また、第1ハウジング91および第2ハウジング101は、一体的に形成されてもよい。また、吸引部90の吸引口94は、吸引源12に接続されず、大気圧開放されてもよい。このような構成であっても、生体管腔内の圧力が大気圧よりも高い場合、吸引部90は、生体管腔内の物体を吸引できる。

0073

また、図9、10に示す変形例のように、医療デバイス10は、外管30の先端部に配置されて駆動シャフト20または切削部40を回転可能に支持する軸受80を有し、軸受80は、周方向に隙間を空けて配置されるとともに、駆動シャフト20とともに回転可能であり、径方向外方に向かって開口する凹部87が形成されている複数の収容部86と、凹部87に回転可能に収容されている転動体83と、を有し、複数の収容部86は、駆動シャフト20の回転方向Rへ向くとともに駆動シャフト20の軸心Xに対して傾斜している側壁面88を有し、側壁面88の軸心Xに対する傾斜方向Dは、基端方向Pへ向かって駆動シャフト20の回転方向Rの逆方向であってもよい。これにより、駆動シャフト20とともに回転する収容部86の側壁面88は、吸引ルーメン31内の流体に、基端側へ向かう力を作用させることができる。このため、ハンドル部60から吸引ルーメン31内に作用する吸引力が増強されて、切削部40により切削されて小さくなった物体を効果的に吸引できる。

0074

また、図11に示す他の変形例のように、駆動シャフト20は、当該駆動シャフト20の外周面に部分的に設けられる付加コイル120を有してもよい。付加コイル120を形成する第1線材121の基端方向Pへ向かって巻かれた螺旋状の巻き方向は、駆動シャフト20の回転方向Rの逆方向である。これにより、付加コイル120は、回転することで、接触している流体や物体を、基端方向Pへ押すことができる。このため、医療デバイス10は、駆動シャフト20とともに回転する付加コイル120により、吸引ルーメン31内の流体を基端側へ送ることができる。このため、ハンドル部60から吸引ルーメン31内に作用する吸引力が増強されて、切削された物体を効果的に吸引できる。なお、付加コイル120が設けられる場合、その内側に位置するコイルの巻き方向は、限定されない。また、付加コイル120の内側に設けられるシャフトは、コイルにより形成されなくてもよい。例えば、付加コイル120の内側に設けられるシャフトは、ワイヤを編んだチューブであってもよい。

0075

また、第1外管36および/第2外管37の内周面に、回転方向Rの流体の流れを抑制するための静翼が設けられてもよい。静翼は、例えば、第1外管36および/第2外管37の内周面に、軸心Xに沿って延在する凸部であってもよい。静翼は、回転方向Rの流体の流れを抑制して軸心Xに沿う流れを高めて、吸引力を増強させることができる。

0076

10医療デバイス
11 送液源
12吸引源
20駆動シャフト
21線材
21A、121 第1線材
21B 第2線材
22 第1駆動シャフト
23 第2駆動シャフト
26 第1外周面
30外管
31吸引ルーメン
34 第1内周面
36 第1外管
37 第2外管
40切削部
41切り欠き部
43 切り欠き面
50内管
51 送液ルーメン
60ハンドル部
70保護管
71側孔
72ガイドワイヤルーメン
80軸受
81内輪
82外輪
83転動体
86 収容部
87 凹部
88側壁面
89通路
94吸引口
104 送液口
120付加コイル
D 傾斜方向
P基端方向
R 回転方向
W 巻き方向
X 軸心

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