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技術 内視鏡用アタッチメントフード

出願人 サンアロー株式会社国立大学法人新潟大学
発明者 池田英昭佐藤良水野研一寺井崇二
出願日 2018年7月31日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-144085
公開日 2020年2月6日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-018524
状態 未査定
技術分野 内視鏡 孔内観察装置
主要キーワード 輪環面 双曲放物面 円環面 径時変化 R参照 楕円錐 歯科治療器具 照明用開口
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

体内進入した異物を、環状の臓器を損傷させることなく通過させて取り除くことができる内視鏡用アタッチメントフードを提供する。

解決手段

臓器の内部空間を移動可能な案内体連動可能に設けられた取付体と、取付体に接続され臓器の内部空間の形態に応じて弾性変形可能な被覆体であって、少なくとも一箇所に形成されて変形とともに間隔が変化可能なスリットを有する被覆体と、を備える。

概要

背景

これまでに、内視鏡取付けられるアタッチメントとして、内視鏡のフード装置が知られている。この内視鏡のフード装置は、観察の視野を確保するとともに、外力によってフードが破損されることを防止するものであった。このような目的のため、内視鏡のフード装置は、シリコーンゴムなどの軟性で弾性を有する部材によって構成されていた(例えば、特許文献1参照)。

概要

体内進入した異物を、環状の臓器を損傷させることなく通過させて取り除くことができる内視鏡用アタッチメントフードを提供する。 臓器の内部空間を移動可能な案内体連動可能に設けられた取付体と、取付体に接続され臓器の内部空間の形態に応じて弾性変形可能な被覆体であって、少なくとも一箇所に形成されて変形とともに間隔が変化可能なスリットを有する被覆体と、を備える。

目的

本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、体内に進入した異物を、環状の臓器を損傷させることなく通過させて取り除くことができる内視鏡用アタッチメントフードを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

臓器の内部空間を移動可能な案内体連動可能に設けられた取付体と、前記取付体に接続され臓器の内部空間の形態に応じて弾性変形可能な被覆体であって、少なくとも一箇所に形成されて変形とともに間隔が変化可能なスリットを有する被覆体と、を備える案内体用アタッチメントフード

請求項2

前記被覆体が変形したときに、前記スリットを挟んで互いに向かい合う前記被覆体の2つの端辺が接触可能な請求項1に記載の案内体用アタッチメントフード。

請求項3

前記被覆体は薄膜状であり、臓器の内部空間の形態に応じて前記被覆体が変形することで、臓器の内部空間の異物を前記被覆体で被覆する請求項2に記載の案内体用アタッチメントフード。

請求項4

前記被覆体は、前記取付体を中心にして前記取付体から離隔する方向に延在し、輪郭画定する外周部を有し、前記スリットは、前記輪郭から前記取付体に向かって形成されている請求項3に記載の案内体用アタッチメントフード。

請求項5

前記被覆体は、薄膜状の複数の被覆を有し、隣り合う前記被覆翼は、前記スリットを挟んで設けられている請求項4に記載の案内体用アタッチメントフード。

請求項6

前記複数の被覆翼は、臓器の内部空間を移動するときに臓器の内部空間の形態に応じて変形し、隣り合う前記被覆翼のうちの少なくとも一部が接触する請求項5に記載の案内体用アタッチメントフード。

請求項7

前記複数の被覆翼は、臓器の内部空間の形態に応じて、移動方向と反対の方向に向かって傾斜して変形する請求項6に記載の案内体用アタッチメントフード。

請求項8

臓器の内部空間を移動可能な案内体に連動可能に設けられた取付体と、前記取付体に接続され弾性変形可能な被覆体であって、少なくとも一箇所に剛性が異なる部分を有し、臓器の内部空間の形態に応じて変形可能な被覆体と、を備える案内体用アタッチメントフード。

技術分野

0001

内視鏡着脱可能に取り付けられることができる内視鏡用アタッチメントフードに関する。

背景技術

0002

これまでに、内視鏡に取付けられるアタッチメントとして、内視鏡のフード装置が知られている。この内視鏡のフード装置は、観察の視野を確保するとともに、外力によってフードが破損されることを防止するものであった。このような目的のため、内視鏡のフード装置は、シリコーンゴムなどの軟性で弾性を有する部材によって構成されていた(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2005−052359号公報

発明が解決しようとする課題

0004

前述した内視鏡のフード装置は、外力が加えられたときに、フード自身が破損しないようにするためのものであり、弾性変形できるものではあるが、臓器の形状や大きさによって十分に変形できるものではなく、おおよそ一定の大きさ(広がり)及び形状を有するものであった。

0005

また、魚骨、飲み薬のパッケージ義歯歯科治療器具などの異物が誤って飲み込まれた場合には、内視鏡を用いて異物を除去する作業が行われる。このような除去作業においては、異物の鋭利な部分によって消化管を損傷させたり穿孔させたりしないようにする必要がある。このような臓器の損傷などを防止するために、前述した内視鏡のフードを用いて異物を覆った状態にして異物の除去作業が行われることも想定されるが、全く目的が異なるため十分に機能しない可能性がある。

0006

本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、体内進入した異物を、環状の臓器を損傷させることなく通過させて取り除くことができる内視鏡用アタッチメントフードを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明による案内体用アタッチメントフードの特徴は、
臓器の内部空間を移動可能な案内体に連動可能に設けられた取付体と、
前記取付体に接続され臓器の内部空間の形態に応じて弾性変形可能な被覆体であって、少なくとも一箇所に形成されて変形とともに間隔が変化可能なスリットを有する被覆体と、を備えることである。

発明の効果

0008

スリットの形成により被覆体の変形の自由度を高め、臓器の内部空間の形態に応じて被覆体を変形させつつ被覆体で異物を覆うことにより、異物によって臓器を損傷させることなく体内に進入した異物を取り出すことができる。

図面の簡単な説明

0009

第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10の進入方向P側からの全体を示す斜視図である。
第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10の進入方向P側からの全体を示す正面図である。
第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10の排出方向Q側からの全体を示す斜視図である。
第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10のA−A線(図2)に沿った断面図(a)と、端面図(b)とである。
接続部300の動きを示すための接続部300の拡大断面図である。
第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10の傾斜状態を示す斜視図である。
第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESの先端部FEに取付けた状態を示す斜視図である。
第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESの先端部FEに取付けた状態を示す正面図である。
環状の臓器の進入方向Pに内視鏡ESを移動させるときの内視鏡用アタッチメントフード10の状態を示す正面図である。
環状の臓器の排出方向Qに内視鏡ESを移動させるときの内視鏡用アタッチメントフード10の状態を示す正面図である。
環状の臓器の進入方向Pに内視鏡ESを移動させるときの内視鏡用アタッチメントフード10の状態の変化を示す正面図である。
環状の臓器の排出方向Qに内視鏡ESを移動させるときの内視鏡用アタッチメントフード10の状態の変化を示す正面図である。
第2の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード20の進入方向P側からの全体を示す正面図である。
単一のフラップ210と1本のスリット240とのみで構成された内視鏡用アタッチメントフード30のフラップ部200−2を示す正面図である。

実施例

0010

<<<<第1の実施の形態>>>>

0011

<<第1の実施の態様>>
第1の実施の態様によれば、
臓器の内部空間(例えば、後述する縮径環状臓器NOなど)を移動可能な案内体(例えば、後述する内視鏡ESなど)に連動可能に設けられた取付体(例えば、後述する取付部100など)と、
前記取付体に接続され臓器の内部空間(例えば、後述する縮径環状臓器NOや生理狭窄部PNなど)の形態に応じて弾性変形可能な被覆体(例えば、後述するフラップ部200など)であって、少なくとも一箇所に形成されて変形とともに間隔が変化可能なスリット(例えば、後述するスリット240など)を有する被覆体と、を備える案内体用アタッチメントフードが提供される。

0012

案内体用アタッチメントフードは、取付体と被覆体とを備える。取付体は、案内体に連動可能に設けられている。案内体は、臓器の内部空間を移動することができる。このように構成したことで、取付体は案内体の移動とともに移動することができる。例えば、案内体が臓器の内部空間で第1の方向(例えば、後述する進入方向P)に移動したときには、取付体も臓器の内部空間で第1の方向に移動し、案内体が臓器の内部空間で第2の方向(例えば、後述する排出方向Q)に移動したときには、取付体も臓器の内部空間で第2の方向に移動する。

0013

被覆体は、臓器の内部空間の形態に応じて弾性変形することができる。ここで、臓器の内部空間の形態とは、臓器の内部空間の大きさや形状である。また、臓器の内部空間が時間的に変形するときには、その時間的な変化に応じて被覆体も変形することができる。

0014

また、被覆体は、少なくとも一箇所に形成されたスリットを有する。すなわち、被覆体の少なくとも一箇所にスリットが形成されている。スリットは、変形とともに間隔が変化することができる。変形とともに間隔が変化可能なスリットを設けたことにより、被覆体の変形の自由度を高めることができ、臓器の内部空間の形態に応じてより変形させ易くできる。

0015

被覆体は、取付体に着脱可能に接続できるように構成してもよい。このようにすることで、交換修理などメンテナンスの作業を容易にすることができる。

0016

臓器の内部空間の形態に応じて被覆体を十分に変形させることで、異物を被覆体によって覆うことができるので、異物によって臓器を損傷させることなく体内に進入した異物を取り出すことができる。

0017

<<第2の実施の態様>>
第2の実施の態様は、第1の実施の態様において、
前記被覆体が変形したときに、前記スリットを挟んで互いに向かい合う前記被覆体の2つの端辺(例えば、後述する延出辺280a及び280bなど)が接触可能(例えば、後述する隣り合うフラップ210の一部によってフラップ210が重なり合う部分OVなど)に構成される。

0018

被覆体は、スリットを挟んで互いに向かい合う2つの端辺を有する。被覆体が変形したときには、2つの端辺が接触し合うことができる。なお、2つの端辺が接触しあえばよく、必ずしも重なり合う必要はない。2つの端辺が接触できるようにしたことで、接触によって互いに被覆体同士を支持し合うことができ、被覆体の変形状態を安定させることができ、異物を覆った状態を維持させることができる。

0019

<<第3の実施の態様>>
第3の実施の態様は、第2の実施の態様において、
前記被覆体は薄膜状であり、
臓器の内部空間の形態に応じて前記被覆体が変形することで、臓器の内部空間の異物を前記被覆体で被覆する(例えば、後述する図11及び図12など)。

0020

被覆体は薄膜状であるので、臓器の内部空間の形態に応じて十分に被覆体を変形させることができ、被覆体による臓器への影響を小さくすることができる。また、臓器の内部空間の異物を被覆体によって被覆した状態を維持しつつ臓器の内部空間を移動することができるので、移動の過程で異物が被覆体から露出することがなく、異物が臓器と接触したり摺動したりすることがないので、異物によって臓器を損傷させることがない。

0021

<<第4の実施の態様>>
第4の実施の態様は、第3の実施の態様において、
前記被覆体は、前記取付体を中心にして前記取付体から離隔する方向に延在し(例えば、後述する図1図2図3など)、輪郭(例えば、後述する仮想線CCなど)を画定する外周部(例えば、後述する最外周部270など)を有し、
前記スリットは、前記輪郭から前記取付体に向かって形成されている(例えば、後述する図1図2図3など)。

0022

被覆体は、取付体を中心にして取付体から離隔する方向に延在するので、異物を全体的に包み込むように覆うことができ、異物が被覆体から露出しにくくすることができる。また、スリットは、輪郭から取付体に向かって形成されているので、スリットを挟んだ被覆体の動きの独立性を高めることができ、被覆体をより変形しやすくすることができ、的確に異物を覆うことができる。

0023

<<第5の実施の態様>>
第5の実施の態様は、第4の実施の態様において、
前記取付体は、前記案内体に着脱可能に取り付け可能である。

0024

交換や修理などのメンテナンスを容易にすることができる。

0025

<<第6の実施の態様>>
第6の実施の態様は、第5の実施の態様において、
前記被覆体は、薄膜状の複数の被覆(例えば、後述する5枚のフラップ210など)を有し、
隣り合う前記被覆翼は、スリット(例えば、後述するスリット240など)を挟んで設けられている。

0026

複数の被覆翼の隣り合う前記被覆翼は、スリットを挟んで設けられているので、複数の被覆翼の各々を互いに独立して変形させることができ、臓器の内部空間の形態に応じて的確に被覆体を変形させることができ、異物が被覆体から露出しにくくすることができる。

0027

<<第7の実施の態様>>
第7の実施の態様は、第6の実施の態様において、
前記複数の被覆翼は、臓器の内部空間を移動するときに臓器の内部空間の形態に応じて変形し(例えば、後述する図10図12など)、
隣り合う前記被覆翼のうちの少なくとも一部が接触する(例えば、後述する隣り合うフラップ210の一部によってフラップ210が重なり合う部分OVなど)。

0028

隣り合う被覆翼のうちの少なくとも一部が接触する。なお、2つの端辺が接触しあえばよく、必ずしも重なり合う必要はない。隣り合う被覆翼のうちの少なくとも一部が接触するようにしたことで、接触によって隣り合う被覆翼同士を支持し合うことができ、被覆翼が変形したときの状態を安定させることができ、異物を覆った状態を維持させることができる。

0029

<<第8の実施の態様>>
第8の実施の態様は、第7の実施の態様において、
前記複数の被覆翼は、臓器の内部空間の形態に応じて、移動方向と反対の方向に向かって傾斜して変形する。

0030

複数の被覆翼は、移動方向と反対の方向に向かって傾斜して変形するので、複数の被覆翼と臓器との間に生ずる抵抗力を小さくすることでき、臓器との接触による影響を低くして、臓器を損傷させることなく、異物を移動させることができる。

0031

<<第9の実施の態様>>
第9の実施の態様によれば、
臓器の内部空間を移動可能な案内体に連動可能に設けられた取付体と、
前記取付体に接続され弾性変形可能な被覆体であって、少なくとも一箇所に剛性が異なる部分(例えば、後述する補充体290など)を有し、臓器の内部空間の形態に応じて変形可能な被覆体と(例えば、後述する図13など)、を備える案内体用アタッチメントフードが提供される。

0032

スリットではなく、剛性が異なる部分が設けられており、スリットから異物が露出することを的確に防止しつつ、剛性が異なる部分によって、臓器の内部空間の形態に応じて的確に変形することができる。

0033

<<第10の実施の態様>>
第10の実施の態様によれば、
臓器の内部空間(例えば、後述する縮径環状臓器NOなど)を移動可能な案内体(例えば、後述する内視鏡ESなど)に連動可能に設けられた取付体(例えば、後述する取付部100など)と、
前記取付体に接続され臓器の内部空間(例えば、後述する縮径環状臓器NOや生理的狭窄部PNなど)の形態に応じて弾性変形可能な被覆体(例えば、後述するフラップ部200など)と、を備え、
前記被覆体は、前記取付体を中心にして前記取付体から離隔する方向に延在し、
前記被覆体は、前記被覆体の輪郭(例えば、後述する仮想線CCなど)を画定する外周部(例えば、後述する最外周部270など)を有し、
前記被覆体は、前記輪郭から前記取付体に向かって(例えば、後述する図1図2図3など)、前記被覆体の少なくとも一箇所に形成されたスリット(例えば、後述するスリット240など)を有し、
前記被覆体は、臓器の内部空間の移動方向と反対の方向に向かって傾斜して変形可能であり、
前記スリットの広がりによって形成される間隔が、前記被覆体の変形に基づいて変化する案内体用アタッチメントフードが提供される。

0034

被覆体は、移動方向と反対の方向に向かって傾斜して変形するので、被覆体と臓器との間に生ずる抵抗力を小さくすることでき、臓器との接触による影響を低くして、臓器を損傷させることなく、異物を移動させることができる。

0035

<<<<第1の実施の形態の詳細>>>>
以下に、実施の形態について図面に基づいて説明する。

0036

<<<内視鏡用アタッチメントフード10の概要>>>
第1の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード10は、後述するように内視鏡ES(図7及び図8参照)に着脱可能に取付けられ、体内に入り込んだ異物FBを内視鏡ESによって取り出すときに、異物FBの取り出し作業を的確に行うための部品である。

0037

<<内視鏡ES>>
本明細書において、内視鏡ESは、体内に挿入されて臓器を内部から撮影することで臓器の内部の状態を映像視認可能にする装置である。本明細書では、内視鏡ESは、長尺な連続的な形状を有するが、内視鏡用アタッチメントフード10を取付けることができれば、カプセル型などの独立した形状を有するものでもよい。さらに、内視鏡ESは、内部の撮影以外に、鉗子FTによって異物FBを把持できる機能も有する。

0038

後述する図7及び図8に示すように、内視鏡ESの先端部FEには、照明用開口LOと撮影用開口IOと鉗子用開口FOとが形成されている。照明用開口LOは、臓器を照明するための照明光を発するための開口である。撮影用開口IOは、撮像素子(CCDやCMOSなど)などによって臓器を撮影するための開口である。鉗子用開口FOは、臓器に進入した異物FBを把持するための鉗子FTを出し入れするための開口である。

0039

なお、内視鏡ESは、このような構成に限られず、内視鏡用アタッチメントフード10を取付けることができるとともに、異物FBを把持することができる機能を有すればよい。

0040

<<臓器>>
本明細書においては、内視鏡ESが進入できる臓器をいう。具体的には、管状の構造を有する内臓器官であり、管腔臓器とも称される。第1の実施の形態では、臓器として、細い環状の臓器NO(食道大腸など)(以下、縮径環状臓器NOと称する)と、縮径環状臓器NOよりも広く拡径した環状の臓器EO(例えば、など)(拡径環状臓器EOと称する)とがある。また、縮径環状臓器NOと拡径環状臓器EOとの境界には、生理的狭窄部PN(食道胃接合部や食道入口部など)が形成されている。本明細書では、拡径環状臓器EO(例えば、胃など)に入り込んだ異物FBを取り出す場合について説明する。

0041

<<方向>>
本明細書において、説明のために、臓器の内部の方向を以下のように定義する。

0042

<進入方向、内側方向>
身体の内部(体内)に進む方向であり、体内に入り込んだ異物FBに向かって進む方向である(図9図10図11及び図12の矢印P参照)。

0043

<排出方向、外側方向>
身体の外側(体外)に進む方向であり、体内から体外へ異物FBを取り出す方向である(図9図10図11及び図12の矢印Q参照)。

0044

<軸方向>
前述した進入方向、内側方向、排出方向、外側方向を総称して軸方向と称することもできる。すなわち、軸方向とは、内視鏡用アタッチメントフード10が取付けられる内視鏡ESの長手方向(内視鏡ESの中心軸(図示せず)の方向)に沿った方向である(図9図10図11及び図12の矢印P及びQ参照)。

0045

半径方向>
軸方向に垂直な方向であり、内視鏡用アタッチメントフード10が取付けられる内視鏡ESの半径に沿った方向(内視鏡ESの中心軸から離隔したり接近したりする方向)である(図7の矢印R参照)。

0046

周方向
周方向は、円筒円柱周回する方向である。内視鏡ESは、略円柱状の形状を有し、また、後述するように、内視鏡用アタッチメントフード10の取付部100は、略円筒状の形状を有する。これらの略円柱状の形状や略円筒状の形状の中心線(中心軸)(図2のOC参照)に対して垂直な面において、内視鏡ESや取付部100の輪郭である略円状の形状を形成することができる。周方向とは、内視鏡ESや取付部100の輪郭の略円状の形状の円周に沿った方向である(図7の矢印C参照)。

0047

<<<内視鏡用アタッチメントフード10の構成>>>
<<材料など>>
内視鏡用アタッチメントフード10(図1図3参照)は、一体に成形され、全体として同じ材料で形成されている。内視鏡用アタッチメントフード10の材料として、シリコーンフッ素樹脂などがある。全体的に可撓性を有し弾性変形可能な材料で構成されている。内視鏡用アタッチメントフード10の材料は、生体に影響を与え難い材料で、可撓性を有し弾性変形可能なものであればよい。

0048

なお、内視鏡用アタッチメントフード10を別体に成形してもよい。このように構成したときには、交換や修理などのメンテナンス作業を容易にすることができる。

0049

図1図3などに示すように、内視鏡用アタッチメントフード10は、取付部100とフラップ部200(翼部)と接続部300とを有する。前述したように、これらは、シリコーンによって一体に成形されている。

0050

<<取付部100>>
取付部100は、略円筒状の形状を有する。内視鏡用アタッチメントフード10は、全体として弾性変形可能であり、取付部100は、主に半径方向に弾性変形して伸縮可能である。取付部100は、内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESの外周面に取付けるための部分である。

0051

取付部100の直径を若干広げた状態にして、取付部100を内視鏡ESに嵌め込み、取付部100の収縮力によって、取付部100を内視鏡ESに密着させて、内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESの一定の位置に取付けることができる(後述する図7参照)。

0052

円筒内周面102及び円筒外周面104>
取付部100は、円筒の内周側の円筒内周面102と、円筒の外周側の円筒外周面104とを有する。前述したように、取付部100は、主に、半径方向に弾性変形可能であり、取付部100を直径方向に広げて拡径させた状態にして、取付部100を内視鏡ESに嵌め込む。取付部100が内視鏡ESの外周面に取り付けられたときには、自然状態よりも若干拡径した状態となり、取付部100に生じた収縮力によって内視鏡ESの外周面に密着した状態となって取付けられる。円筒内周面102と内視鏡ESの外周面との密着により、内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESの一定の位置に保持することができる。

0053

また、内視鏡ESとの着脱を容易にしたり、取付け状態を安定化させたり、密着性を調整したりするために、部分的に縮径部や拡径部や凹凸部(図示せず)を設けてもよい。また、円筒外周面104には、後述する接続部300と、接続部300を介してフラップ部200とが設けられている。

0054

<第1円筒部110及び第2円筒部120>
取付部100は、長手方向に沿って第1円筒部110と第2円筒部120とを有する。第1円筒部110及び第2円筒部120は、いずれも略円筒状の形状を有し、第1円筒部110及び第2円筒部120の各々の中心軸が、同一の直線上(一直線上)に位置するように配置されて形成されている。第1円筒部110及び第2円筒部120によって、取付部100の全体が画定される。第1円筒部110及び第2円筒部120の各々は、前述した円筒内周面102及び円筒外周面104を有する。

0055

<接続部300>
第1円筒部110と第2円筒部120との間に接続部300が設けられている。すわなち、第1円筒部110と第2円筒部120とは、接続部300を挟んで互いに離隔する方向に向かって形成されている。第1円筒部110は、進入方向Pに向かって配置され、第2円筒部120は、排出方向Qに向かって配置される。なお、接続部300の具体的な構成については、後述する。

0056

<第1の端部112及び第2の端部122>
第1円筒部110は第1の端部112を有し、第2円筒部120は第2の端部122を有する。第1の端部112は、進入方向P(内側方向)に向かって位置づけられる。第2の端部122は、排出方向Q(外側方向)に向かって位置づけられる。

0057

内視鏡用アタッチメントフード10が、内視鏡ESに取付けられたときには、第1の端部112は、内視鏡ESの先端部FEから突出する位置に位置づけられ(図7参照)、第2の端部122は、内視鏡ESの先端部FEよりも内側に位置づけられる(図7参照)。このように第1円筒部110を位置づけて、内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESに取付けることによって、内視鏡ESの先端部FEを保護することができる。内視鏡ESが体外にあるときなどに先端部FEに衝撃が加えられた場合であっても先端部FEを損傷させることを防止して保護することができる。

0058

<<フラップ部200>>
図1図3などに示すように、フラップ部200は、複数、例えば5枚のフラップ210を有する。5枚のフラップ210は、接続部300の周方向に沿って、同一の角度間隔に形成されている。具体的には、5枚のフラップ210は、接続部300の第1の端部310(後述)に、周方向に沿って同一の角度間隔に設けられている(図4参照)。第1の実施の形態では、5枚のフラップ210は、同一の形状及び大きさを有する。フラップ210の各々は、薄膜状や薄板状(平板状)の略花弁状又は略翼状(特に、略回転翼状)の形状を有する。具体的には、フラップ210は、薄膜状や薄板状(平板状)でおおよそ略台形略三角形や略扇型の一部(扇型環)の形状を有する。

0059

フラップ210は、接続部300から離隔する方向に延在する2つの延出辺280a及び280bと、2つの延出辺280a及び280bに挟まれた最外周部270とを有する。2つの延出辺280a及び280bは、フラップ部200の半径に沿って形成されており、接続部300から離れるに従って互いに離隔する。

0060

また、延出辺280aと最外周部270とによって形成される角部、及び延出辺280bと最外周部270とによって形成される角部は、丸みを帯びた形状(アールをつけた形状)を有する。このように、角部を丸みを帯びた形状にすることで、フラップ210の角部が臓器と接触したときにフラップ210によって臓器を傷つけることを防止することができる。また、丸みを帯びた形状にすることで、フラップ210の角部が臓器の壁面によって係止されにくくして、内視鏡用アタッチメントフード10を円滑に移動させることができる。フラップ210の各々は、接続部300から半径方向に沿って離隔するように形成されている。隣り合うフラップ210の間に、スリット240が形成されている。

0061

図1図3に示すように、自然状態では、5枚のフラップ210の全ては、変形することなく、半径方向に平面状に広がった状態となる。フラップ210は、弾性変形可能であり、5枚のフラップ210は、接続部300を中心にして別個に弾性変形して揺動することができる。

0062

フラップ210は、薄膜状や薄板状(平板状)であり、第1の面220及び第2の面230を有する。第1の面220及び第2の面230は、互いに離隔する方向に向かう面である。第1の面220は、変形せずに自然状態であるとしたときには、進入方向Pに向かい、第2の面230は、変形せずに自然状態であるとしたときには、排出方向Qに向かう。このように、第1の面220及び第2の面230は、互いに離隔する方向(進入方向P及び排出方向Q)に向かう面である(図1図2図3図4図6図7図11図12など参照)。

0063

フラップ部200の輪郭は、図2及び図8の仮想線CCに示すように、円形(円周)であり、5枚のフラップ210の最外周部270を含む。すなわち、5枚のフラップ210の最外周部270を含んで滑らかに形成される曲線が、フラップ部200の輪郭である。なお、図2及び図8では、輪郭を明確に示すために、仮想線CCを最外周部270から若干離隔させて示した。

0064

<スリット240>
前述したように、隣り合うフラップ210の間には、スリット240が形成されている。第1の実施の形態によるフラップ部200は、5箇所にスリット240が形成されている。5箇所のスリット240は、同一の大きさ及び形状を有する。スリット240は、略扇方型の形状を有し、接続部300の近くまで形成されている。スリット240は、隣り合うフラップ210のうちの一方の延出辺280aと、隣り合うフラップ210のうちの他方の延出辺280bと、延出辺280aと延出辺280bとを連結する連結部242とを有する。前述したように、延出辺280a及び延出辺280bは、フラップ部200の半径に沿って形成されており、スリット240の幅(延出辺280aと延出辺280bとの間の長さ)は、接続部300から離れるにしたがって長くなる。連結部242は、湾曲した形状を有する。

0065

スリット240を形成したことにより、隣り合うフラップ210は、互いに干渉しにくくすることで独立して変形し易くでき、生理的狭窄部PNや縮径環状臓器NOなどの形状や大きさに応じて変形することができる。また、連結部242を湾曲した形状にしたことにより、隣り合うフラップ210に、互いに離隔する方向の力が加えられたときでも、力を分散させることができ、連結部から破損が発生することを防止することをできる。

0066

スリット240の半径方向の長さSL及び間隔SW(図2参照)は、適宜に定めることができる。なお、図2に示す例では、間隔SWは、フラップ部200の自然状態における半径方向の長さSLの半分の位置SL/2におけるスリット240の幅(隣り合う2枚のフラップ210の間隔)である。

0067

スリット240の半径方向の長さSLは、フラップ210の根本(接続部300の第1の端部310)から最外周まで長さTL図2参照)の半分よりも長くすること(SL>TL/2)が好ましい。このようにすることで、5枚のフラップ210の各々の動作の独立性を高め、フラップ210を別個に撓み易くすることができ、5枚のフラップ210によって的確に異物FBを覆うことが可能になる。

0068

また、スリット240の間隔SWは、フラップ210の半径方向の長さSLの5分の1の長さよりも長く、かつ、フラップ210の間隔TWの3分の1の長さよりも短くすること(TW/3>SW>SL/5)が好ましい。なお、間隔TWは、半径方向の長さSLの半分の位置SL/2の位置におけるフラップ210の幅である(図2参照)。このようにすることで、フラップ210がある程度開いた状態では、隣り合うフラップ210同士が干渉することを防止することができ、フラップ部200の取り扱いを簡便にできる。また、フラップ210がある程度閉じた状態では、隣り合うフラップ210同士が接触したり重なり合ったりすることができ、閉じた状態を維持しやすくできる。また、フラップ210がある程度閉じたときには、隣り合うフラップ210同士が重なり合うようにすることができ、5枚のフラップ210によって的確に異物FBを覆うことができる。

0069

エンボス250>
フラップ210の第1の面220及び第2の面230の双方の面には、複数のエンボス250が設けられている。エンボス250は、第1の面220や第2の面230の表面から突出する突起である。フラップ210にエンボス250を形成したことにより、エンボス250を食道や大腸などの縮径環状臓器NOの壁面に優先して接触させるようにできる。エンボス250を臓器の壁面に優先的に接触させるようにすることで、臓器の壁面との接触面積を小さくすることができ、内視鏡用アタッチメントフード10を縮径環状臓器NOに通過させるときに、接触による摩擦力を低下させたり臓器の損傷を防止したりすることができる。接触による臓器への影響を小さくすることによって、内視鏡用アタッチメントフード10を円滑にかつ的確に縮径環状臓器NOで移動させることができる。

0070

エンボス250の外形表面形状)は、所定の曲面(湾曲する面)によって構成されている。例えば、エンボス250の形状は、放物面(回転放物面楕円放物面、長円放物面、双曲放物面)や楕円面楕円錐などの他に、これらに近似する形状などにすることができる。エンボス250の表面形状を滑らかな曲面にすることで、エンボス250が臓器の壁面と接触したときに生ずる臓器への応力(圧力)を分散させることができ、エンボス250の接触により臓器を損傷させにくくすることができる。

0071

エンボス250の数(密度)や位置や形状や大きさなどは、フラップ210の材質や厚み硬さや、内視鏡用アタッチメントフード10を通過させる臓器の種類などに応じて適宜に定めることができる。臓器への応力(圧力)を分散させるとともに、臓器の壁面との接触面積を低下させることができるように定めればよい。

0072

<溝260a及び260b>
フラップ210の第1の面220には、2本の溝260a及び260bが形成されている。溝260a及び260bは、周方向に沿って形成されており、接続部300(取付部100の中心軸CO)を中心(同心)にした円弧状の形状を有する。溝260a及び260bの半径は互いに異なり、溝260aの半径は溝260bの半径よりも大きい。

0073

溝260a及び260bを形成したことにより、フラップ210を溝260a及び260bを形成した側に折れ曲がりやすくしたり撓みやすくしたりすることができる。内視鏡用アタッチメントフード10を縮径環状臓器NOで通過させる際に、縮径環状臓器NOの大きさ(食道の直径や大腸の直径など)に応じて、フラップ210を折れ曲げたり撓ませたりすることができ、内視鏡用アタッチメントフード10の広狭を縮径環状臓器NOの大きさに応じて適合させることができる。

0074

溝260a及び260bの幅は、フラップ210の厚さ程度であり、溝260a及び260bの深さは、フラップ210の厚さよりも小さい。溝260a及び260bの幅及び深さは、所望する折れ曲げ易さや撓ませ易さに応じて適宜定めることができる。

0075

フラップ210の第1の面220のみに溝260a及び260bを形成する例を示したが、フラップ210の第2の面230のみに溝を形成しても、第1の面220及び第2の面230の両面に溝を形成してもよい。また、溝260a及び260bの本数は、2本に限られず、1本でも3本以上でもよい。フラップ210を折れ曲げ易すくしたり撓み易くしたりすることで、異物FBをフラップ210で覆った状態を維持して内視鏡用アタッチメントフード10を縮径環状臓器NOで移動させることができればよい。

0076

<<接続部300>>
図1図2図3図4に示すように、接続部300は、取付部100の長手方向の略中央部に設けられている。接続部300は、第1の端部310と第2の端部320と湾曲部330とを有する。第1の端部310は、取付部100の周方向に沿って全周に亘って取付部100の外周面に接続されている。第1の端部310は、湾曲部330が変形することで、変移変位)することができる(図5(a)及び図5(b)の破線の矢印M参照)。第2の端部320にはフラップ部200が接続されている。このように、接続部300は、取付部100をフラップ部200に接続する。すなわち、取付部100とフラップ部200とは、接続部300を介して接続されている。後述するように、湾曲部330の変形によってフラップ210を傾斜させた状態に変更することができる。

0077

湾曲部330は、取付部100を周回するように設けられている。湾曲部330は、おおよそ円環面輪環面トーラス)のうちの一部分の形状を有する。円環面は、円周(以下、小円と称する。)を小円とは交わらない軸を中心にして3次元空間で回転させることで得られる回転面であり、いわゆるドーナツ状の形状の表面部分である。このため、円環面は、小円の半径(小半径)と、小円とは交わらない軸を中心に小円を回転させたときに小円の中心によって形成される円(以下、大円と称する。)の半径(大半径)とによって画定することができる。前述したように、湾曲部330は、円環面の一部分の形状を有する。具体的には、湾曲部330は、円環面を画定するための小円のうちの略90度分の円弧を円弧と交わらない軸を中心に一回転させることで得られる形状である。

0078

前述したように、湾曲部330は、円環面の一部分の形状、すなわち、湾曲した形状を有しており、図5に示すように、第1の面312と第2の面314とを有する。なお、図5は、図4(b)の破線が囲んだ領域を拡大して示した図である。

0079

第1の面312は、排出方向Qに向かった面であり、第2の面314は、進入方向Pに向かった面である。自然状態では、図1図3及び図5(a)に示すように、第1の面312は、凸状に湾曲した面となり、第2の面314は、凹状に湾曲した面となっている。また、湾曲部330も弾性変形することができる。図6及び図5(b)に示すように、5枚のフラップ210に排出方向Qの力が加えられたときには、湾曲部330の凹凸が反転し、第1の面312が凹状の面となり、第2の面314が凸状の面となり、5枚のフラップ210は排出方向Qに傾斜した傾斜状態となる。

0080

湾曲部330の凹凸が反転した状態は安定的に保持することができ、5枚のフラップ210が排出方向Qに傾いた傾斜状態を維持することができる。このように、湾曲部330は、ロック機構保持機構維持機構)として機能する。後述するように、5枚のフラップ210を傾斜状態にすることで、5枚のフラップ210の全体的な広がりを小さくすることができる。このため、内視鏡用アタッチメントフード10を縮径環状臓器NOに進入させるときに、フラップ210と縮径環状臓器NOとの間に生ずる摩擦力などの抵抗力を小さくすることができ、内視鏡用アタッチメントフード10を円滑に縮径環状臓器NOで移動させることができる。

0081

前述した例では、湾曲部330が、円環面の一部分の形状を有する場合を示したが、湾曲部330の形状は、この形状に限定されず、5枚のフラップ210が傾斜していない自然状態と、排出方向Qに傾いた傾斜状態との2つの状態を選択的に移行遷移)できる形状であればよい。すなわち、湾曲部330は、湾曲部330が自然状態であるときには、第2の端部320の全体が進入方向Pに向かい、湾曲部330が傾斜状態であるときには、第2の端部320の全体が排出方向Qに向かうことできる形状であればよい。

0082

<<<内視鏡用アタッチメントフード10の動作>>>
以下では、図9図10図11及び図12を用いて、異物FBを取り出す過程における内視鏡用アタッチメントフード10の動作について説明する。なお、図9及び図10では、明確のために、内視鏡ES及び異物FBを省略して示した。また、図11及び図12では、内視鏡用アタッチメントフード10の動作を明確にするために模式的に示した。さらに、以下の説明では、拡径環状臓器EO(例えば、胃など)に異物FBが存在するものとする。

0083

<<内視鏡用アタッチメントフード10が内視鏡ESに取付けられた状態>>
まず、前述したように、内視鏡用アタッチメントフード10の取付部100を内視鏡ESの先端部FEの近傍に嵌め込むことによって、内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESに取付けることができる。内視鏡用アタッチメントフード10が内視鏡ESに取付けられたときには、未だ体外にあり、図8に示すように、5枚のフラップ210は、変形することなく、取付部100から離隔する方向(半径方向)に伸張して、平面に沿って延在する状態となる(自然状態)。

0084

<<挿入時・進入時の動作>>
体内の異物FBを取り除くために、内視鏡用アタッチメントフード10を縮径環状臓器NOに進入させるときには、進入させる前に、まず、5枚のフラップ210を排出方向Qに向かって傾斜した傾斜状態にする(図6参照)。傾斜状態にすることで、5枚のフラップ210の全体的な広がりを小さくし、縮径環状臓器NOに進入させる際に、フラップ210と縮径環状臓器NOとの間に生ずる摩擦力などの抵抗力を小さくすることができ、内視鏡用アタッチメントフード10を円滑に縮径環状臓器NOで移動させることができる。

0085

次いで、内視鏡用アタッチメントフード10が縮径環状臓器NOに進入させたときには、図9及び図11(a)に示すように、5枚のフラップ210は臓器の壁面によって押圧されて変形しつつ排出方向Qに向かってさらに傾斜して、5枚のフラップ210の広がりは、縮径環状臓器NOの大きさ(直径)に応じて押縮された状態(以下、押縮状態と証する)となる。このように、5枚のフラップ210は、縮径環状臓器NOの壁面によって押縮されるため、押縮状態が保持される。内視鏡ESの操作者は、図11(b)に示すように、内視鏡ESを縮径環状臓器NOで進入方向Pに徐々に移動させる。なお、内視鏡用アタッチメントフード10が縮径環状臓器NOに進入した押縮状態における5枚のフラップ210の広がりは、傾斜状態(図6)の広がりよりも小さい。

0086

<<異物FBの把持の動作>>
内視鏡ESの操作者は、内視鏡ESを移動させつつ、内視鏡ESの先端部FEに設けられているカメラによって撮影された画像を視認して異物FBの有無を確認する。図11(c)及び図11(d)に示すように、内視鏡ESの先端部FEが、生理的狭窄部PN(食道胃接合部や食道入口部など)を通過して拡径環状臓器EOに進入したときには、5枚のフラップ210は、縮径環状臓器NOの壁面による押圧が解除され、半径方向に広がった自然状態となる。なお、拡径環状臓器EOの大きさが、5枚のフラップ210の自然状態よりも小さい場合には、5枚のフラップ210は、拡径環状臓器EOに壁面によって押縮された状態となる。内視鏡ESの操作者が、異物FBを発見したときには、図12(a)に示すように、内視鏡ESの先端部FEから鉗子FTを延伸させて、異物FBの位置を視認しながら鉗子FTによって異物FBを把持する。

0087

<<排出時の動作>>
図12(b)に示すように、内視鏡ESの操作者は、鉗子FTによって異物FBを把持した状態を維持しつつ、内視鏡ESを排出方向Qに移動させる。排出方向Qへの移動によって、内視鏡ESの先端部FEが、再び、生理的狭窄部PN(食道胃接合部や食道入口部など)に近づいたときには、5枚のフラップ210は、生理的狭窄部PNと係合する。さらに、図12(c)に示すように、内視鏡ESの排出方向Qへの移動に伴って、5枚のフラップ210は、生理的狭窄部PNによって押圧されて、進入方向Pに向かって徐々に傾いていく。

0088

5枚のフラップ210の全体が縮径環状臓器NOに入り込んだときには、図10及び図12(d)に示すように、5枚のフラップ210は、縮径環状臓器NOの壁面によって押縮されて、進入方向Pに向かって傾斜した押縮状態となる。縮径環状臓器NOの壁面によって5枚のフラップ210が押縮されることにより、異物FBの全体は5枚のフラップ210によって覆われた状態(包み込まれた状態)となり、縮径環状臓器NOで異物FBが露出することはない。内視鏡用アタッチメントフード10が縮径環状臓器NOに存在する限り、5枚のフラップ210によって異物FBが覆われた状態が維持される。このため、異物FBが縮径環状臓器NOの壁面と接触したり壁面を摺動したりすることがなく、異物FBによって縮径環状臓器NOが損傷されることを防止することができる。

0089

また、図10に示すように、縮径環状臓器NOで内視鏡ESを排出方向Qに移動させるときには、隣り合うフラップ210の一部によってフラップ210が重なり合う部分OVが形成される。重なり合う部分OVを形成することによって、隣り合うフラップ210が離隔しにくくし、隣り合うフラップ210の間に間隙を生じにくくすることできる。このようにすることで、隣り合うフラップ210の間から異物FBが露出しにくくして、異物FBが縮径環状臓器NOの壁面と接触することを的確に防止することができる。

0090

前述したように、縮径環状臓器NOで内視鏡ESを排出方向Qに移動させるときには、隣り合うフラップ210の一部によってフラップ210が重なり合う部分OVが形成される。しかしながら、縮径環状臓器NOの壁面によってフラップ210が撓んだ状態となっても、縮径環状臓器NOの大きさやスリット240の大きさや形状によっては、フラップ210の根本(接続部300の第1の端部310の近傍)では、隣り合うフラップ210が十分に重なり合うことができずに、間隙(スリット240)が残存する可能性がある。以下では、この間隙を残存間隙と称する。このため、取付部100の第1円筒部110の長手方向の長さを、残存間隙の長さ以上にする。このように構成することで、把持された異物FBは第1円筒部110の存在によって残存間隙に近づくことができず、残存間隙からも異物FBが露出することを防止することができる。

0091

以上のように、縮径環状臓器NOにおいて、異物FBの全体を5枚のフラップ210によって覆った状態を維持することで、異物FBを的確に体外に排出することができる。

0092

<<<フラップ部200の動作の概要>>>
前述したように、フラップ部200の5枚のフラップ210は、縮径環状臓器NOの壁面によって押縮されて弾性変形して排出方向Q又は進入方向Pに傾く。また、縮径環状臓器NOの壁面による押縮が解除されたときには、弾性変形による回復復帰)によって自然状態に戻る。このように、5枚のフラップ210は、アクチュエータなどの駆動部によって駆動されることなく、生理的狭窄部PNによる押圧や、縮径環状臓器NOの壁面による押縮のみによって、フラップ部200の5枚のフラップ210を揺動させて変形させる。このように、フラップ部200は、アクティブ的(能動的)でなく、パッシブ的(受動的)に、5枚のフラップ210の形状を制御することができる。

0093

<<<内視鏡用アタッチメントフード10の動作の概要>>>
体内に進入した異物FBを内視鏡ESを用いて取り除く作業をする際に、フラップ部200によって異物FBの全体を覆った状態を維持して、縮径環状臓器NOなどを移動させることができ、異物FBによって臓器を傷つけることなく、異物FBを安全に取り除くことができる。

0094

フラップ部200を閉じることによって、内視鏡用アタッチメントフード10のフラップ部200で異物FBを覆うことができ、フラップ部200を開くことによって、異物FBを解放可能な状態にすることができる。このフラップ部200の開閉の状態は、縮径環状臓器NOなどとの接触状態によって定まる。

0095

<<<<第2の実施の形態>>>>
図13は、第2の実施の形態による内視鏡用アタッチメントフード20の進入方向P側からの全体を示す正面図である。なお、図13において、第1の実施の形態と同様の構成要素には、同一の符号を付した。

0096

前述した第1の実施の形態では、隣り合うフラップ210の間にスリット240が存在する例を示したが、スリット240を設けない構成としてもよい。例えば、図13に示すフラップ部200−1のように、スリット240の代わりに補充体290を設けてもよい。第1の実施の形態とその相違は、補充体290のみであるので、取付部100、フラップ部200−1、接続部300の説明は省略する。

0097

<<補充体290>>
補充体290は、薄膜状や薄板状(平板状)であり、隣り合うフラップ210と連続的に形成されており、フラップ210と補充体290との間に間隙は存在しない。すなわち、フラップ部200−1は、全体で連続的に形成されている。さらに、補充体290は、フラップ210の剛性よりも小さい剛性を有する。このため、補充体290は、フラップ210よりも撓みやすく変形しやすい。例えば、互いに剛性が異なる材料によってフラップ210と補充体290とを形成しても、同一の材料で構成するとともに補充体290の厚みをフラップ210よりも薄くして形成してもよい。どのような構成であっても、補充体290がフラップ210よりも撓みやすく形成されていればよい。

0098

なお、図13に示した補充体290には、エンボス250を設けていないが、補充体290にエンボス250を設けてもよい。エンボス250は、補充体290の両面に設けても片面のみに設けてもよい。エンボス250の有無によることなく、補充体290の撓みやすさを保持できればよい。

0099

このように構成することにより、生理的狭窄部PNや縮径環状臓器NOなどの形状や大きさに応じて変形することができるとともに、異物FBが露出することを的確に防止することができるので、異物FBによって臓器を損傷させることなく異物FBを体外に取り出すことができる。

0100

<<<<その他の形態>>>>
<<その他の形態1>>
なお、前述した例では、5枚のフラップ210と5箇所のスリット240とを有する場合を示したが、フラップ部200が複数枚のフラップ210によって構成されずに、単一のフラップ210によって構成されてもよい(図14参照)。この場合には、1本のスリット240のみが形成されている。このようにすることで、径時変化などによりスリット240から切断が徐々に始まることを防止して、耐久性を向上させることができる。なお、図14に示す内視鏡用アタッチメントフード30のフラップ部200−2では、エンボス250を省略して示した。フラップ部200−2によって異物FBを覆い、異物FBを覆った状態で移動させて異物FBを体外に排出できるものであればよい。

0101

<<その他の形態2>>
前述した例では、取付部100が、第1円筒部110と第2円筒部120とからなる例を示したが、取付部100は、いずれか一方のみで構成されていてもよい。取付部100は、内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESに着脱可能に取付けることができればよい。第1円筒部110又は第2円筒部120の長さを適宜に定めることで、内視鏡用アタッチメントフード10を内視鏡ESに的確に取付けることができる。

0102

<<その他の形態3>>
前述した例では、スリット240は、フラップ部200が変形していない自然状態であるときには、間隔SWなどのように間隙(隙間が形成されている)を有するものであったが、フラップ部200が変形していない自然状態のときには隙間がなく接触(当接)した状態となっており、フラップ部200の変形に応じて隙間が生ずるものでもよい。このようにしても、フラップ部200が変形したときには、スリット240の間隙が生ずるので、フラップ部200の変形の自由度を高めることができる。

0103

<<その他の形態4>>
前述した例では、フラップ部200は、鉗子FTとは別個に動作する例を示したが、フラップ部200と鉗子FTとを連動させるようにしてもよい。例えば、鉗子FTを開いたときには、5枚のフラップ210を開くようにし、鉗子FTを閉じたときには、5枚のフラップ210も閉じるようにするリンク機構などを設けてもよい。

0104

<<その他の形態5>>
また、前述したように、パッシブ的(受動的)に、5枚のフラップ210の形状を制御する例を示したが、フラップ部200を駆動するための小型モータなどのアクチュエータを設けて、フラップ部200の開閉の動作を補助的に制御するようにしてもよい。縮径環状臓器NOなどの大きさや形状によることなく、5枚のフラップ210の開閉状態を安定的に制御することができる。

0105

<<その他の形態6>>
前述した内視鏡用アタッチメントフード10のフラップ部200は、取付部100を中心に周囲に向かって均等に離隔するような略円状の輪郭を有する例を示したが、楕円状や長円状などの広がりが偏った形状でもよい。フラップ部200の形状は、縮径環状臓器NOや拡径環状臓器EOなどの形状や大きさや、異物FBの種類や大きさや形状などに応じて適宜に定めることができる。

0106

<<その他の形態7>>
また、前述した5枚のフラップ210は、同一の大きさ及び形状を有し、同一の角度間隔で形成されている例を示したが、フラップ210の形状及び大きさは、異なるものが含まれていてもよい。また、角度間隔も異なるように配置されてもよい。フラップ210の大きさや形状や配置は、縮径環状臓器NOや拡径環状臓器EOなどの形状や大きさや、異物FBの種類や大きさや形状などに応じて適宜に定めることができる。

0107

<<その他の形態8>>
また、前述した溝260a及び260bは、フラップ210の全体に亘って形成されている場合を示したが、フラップ210の一部分のみに形成されていてもよい。溝260a及び260bの断面形状や幅や深さなども、縮径環状臓器NOや拡径環状臓器EOなどの形状や大きさや、異物FBの種類や大きさや形状などに応じて適宜に定めることができる。

0108

<<その他の形態9>>
前述したフラップ部200、200−1、200−2は、いずれも湾曲したり折曲がったりする弾性変形をするものであった。例えば、フラップ210が、湾曲したり折曲がったりするものであった。しかしながら、フラップ210が弾性変形によって伸縮してもよい。特に、フラップ210が弾性変形によって伸長して異物FBを覆うように構成してもよい。

0109

<<その他の形態10>>
前述したフラップ部200、200−1、200−2は、いずれも単一個である場合を示したが、フラップ部200、200−1、200−2などが複数個であってもよい。例えば、第1のフラップ部200と第2のフラップ部200とを同心に配置し、第1のフラップ部200のフラップ210が、第2のフラップ部200のスリット240に重なるように配置するようにすることで、第2のフラップ部200のスリット240から異物FBが露出した場合でも、第1のフラップ部200のフラップ210によって異物FBを覆うことができ、異物FBによって臓器を損傷させることを的確に防止することができる。なお、複数のフラップ部を用いる場合に、全てのフラップ部が同一の大きさや形状である必要はなく、大きさや形状が異なるフラップ部を適宜に組み合わせて構成することができる。

0110

<<<<その他>>>>
上述したように、本発明は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態などによって記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきでない。このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことはもちろんである。

0111

10、20、30内視鏡用アタッチメントフード
100取付部
102円筒内周面
104円筒外周面
110 第1円筒部
112 第1の端部
120 第2円筒部
122 第2の端部
200、200−1、200−2フラップ部
210 フラップ
220 第1の面
230 第2の面
240スリット
250エンボス
270 最外周部
280a及び280b延出辺
290 補充体
300 接続部
310湾曲部
312 第1の面
314 第2の面
320 第1の端部
330 第2の端部
ES内視鏡
FE 先端部
FB異物
NO縮径環状臓器
EO 拡径環状臓器
PN生理的狭窄部
OV フラップ210が重なり合う部分

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