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技術 釣り糸ガイド及びこれを備える釣り竿

出願人 富士工業株式会社
発明者 大村一仁
出願日 2019年7月9日 (11ヶ月経過) 出願番号 2019-127772
公開日 2020年2月6日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-018292
状態 特許登録済
技術分野 釣竿
主要キーワード 見切り位置 押込み加工 強度向上率 浸透不足 最適構成 補強溝 工程偏差 側支脚
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月6日)のものです。
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図面 (20)

課題

装飾性と強度の課題を両立させる形状設計に着眼して、これを解決する釣り糸ガイド及びこれを備える釣り竿を提供する。

解決手段

一実施例により、釣り糸が通過するリング部から延びて釣り竿に取り付けられる取付足を含む釣り糸ガイドが提供される。取付足は、取付足の長さ方向に直交する幅方向の断面の両側にそれぞれ段差部が形成されることができる。

概要

背景

釣り竿において釣り糸を案内する釣り糸ガイドには、巻き糸スレッド)により釣り竿に固定される糸巻ガイドがある。このような糸巻式ガイドは、釣り竿の長さに応じて、複数の適宜な位置に、釣り竿上に取り付けられる。

仕掛けキャストする時や釣り上げる時に釣り糸を通じて発生する前後左右上下及び捩れ等の負荷から十分に耐えるために、糸巻式ガイドは、糸巻式ガイドの取付足に、釣り竿と共に巻き糸を堅固に巻いた後、エポキシ等の接着剤で固定されることができる。また、取付足自体も負荷による変形や破断が起きないように、必要な強度を有する、幅と厚みを持たせた取付足の設計が行われる。

釣り糸ガイドの一例として、日本国特許公報第4652136号(特許文献1)は、2つの取付足を有する釣り糸ガイドを開示している。特許文献1によると、2つの取付足は、釣り竿のバット(butt)側と釣り竿のチップ(tip)側にそれぞれ位置し、一対の側支脚リング部の後端の左右両側から下方に位置する釣り竿に向って釣り竿のバット側に延び出ており、釣り竿のバット側の取付足は、前記一対の側支脚の先端から移行され、舌片状で釣り竿のバット側に先細り形状になっており、釣り竿の竿体に対し、略水平に配向した状態で管状竿に当接している。前記釣り竿のバット側の取付足は、巻き糸を巻き易くするために釣り竿のバット側が先細り形状となっているが、前記一対の支脚に向って必要な強度を有するために幅と厚みが拡張されていく。

また、釣り糸ガイドの一例として、日本国特許公報第5919448号(特許文献2)は、取付足の下面に形成された補強溝を有する釣り糸ガイドを開示している。特許文献2によれば、補強溝は取付足の下面に形成され、取付足の長手方向に沿って伸びる。補強溝は負荷が集中する取付足の部分にあり、補強溝によって負荷が集中する取付足の部分が加工硬化し、塑性変形に強い。補強溝を有さない側の取付足の上面は、特許文献1と同様に、巻き糸を巻き易くするために釣り竿のバット側が先細り形状となっているが、特許文献1の釣り竿のバット側の取付足と同様に前記一対の支脚に向って必要な強度を有するために幅と厚みが拡張されていく。

概要

装飾性と強度の課題を両立させる形状設計に着眼して、これを解決する釣り糸ガイド及びこれを備える釣り竿を提供する。一実施例により、釣り糸が通過するリング部から延びて釣り竿に取り付けられる取付足を含む釣り糸ガイドが提供される。取付足は、取付足の長さ方向に直交する幅方向の断面の両側にそれぞれ段差部が形成されることができる。

目的

本開示は、釣り糸ガイドを固定する巻き糸が略円周状に釣り竿へ巻き付けられるため、釣り竿の装飾性を損なわず、かつ、仕掛けをキャストする時や魚を釣り上げる時に釣り糸を通じて発生する前後左右上下及び捩れ等の負荷から釣糸ガイドの変形や破断を防ぎ、釣糸ガイドを固定するエポキシ等の接着剤の外観を損なわずに、接着力を向上させる、釣糸ガイド及びこれを備える釣り竿を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

釣り糸が通過するリング部から延びて釣り竿に取り付けられる取付足を含む釣り糸ガイドにおいて、前記取付足は、前記取付足の長さ方向に直交する幅方向の断面の両側にそれぞれ段差部が形成され、前記段差部は、前記取付足の幅方向の断面の高さ方向を基準として前記取付足の中央部分より低い高さを有し、前記取付足の中央部分は、前記取付足の幅方向の断面の高さ方向と平行な側面を備える、釣り糸ガイド。

請求項2

前記段差部は、前記幅方向を基準として前記取付足の全幅の15〜22.5%である、請求項1に記載の釣り糸ガイド。

請求項3

前記段差部の深さは、前記取付足の幅方向の断面の高さ方向を基準として前記取付足の中央部分の幅方向の中心位置の厚みの30〜50%である、請求項1に記載の釣り糸ガイド。

請求項4

前記リング部と前記取付足との間を連結する支脚をさらに含み、前記取付足は金属材料で構成される、請求項1に記載の釣り糸ガイド。

請求項5

前記段差部は、前記取付足の下面部分を支持した状態で前記取付足の上面部分を前記取付足の幅方向の断面の高さ方向に沿って圧搾する押込み加工により、前記幅方向に延びて形成される、請求項1に記載の釣り糸ガイド。

請求項6

請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の釣り糸ガイドと、前記釣り糸ガイドが取り付けられる管状竿と、前記釣り糸ガイドの前記取付足及び前記取付足に隣接した前記管状竿の外周部を巻くように構成された巻き糸と、前記巻き糸上に塗布されて硬化する接着剤と、を含む、釣り竿。

請求項7

前記段差部の一端は前記取付足の一端と隣接する位置に形成され、前記段差部の他端は、前記取付足の先端と隣接する位置に形成され、前記巻き糸は、前記取付足の先端より後方に位置した前記管状竿の外周部から前記段差部の一端まで巻かれるように構成された、請求項6に記載の釣り竿。

請求項8

前記取付足の中央部分の角と前記段差部の角を連結した線と前記幅方向との間の角度は、110°〜150°間である、請求項6に記載の釣り竿。

請求項9

前記巻き糸の前記取付足の中央部分の角と前記段差部の角とを通る部分と前記段差部の上面との間の空間は、前記接着剤で満たされる、請求項6に記載の釣り竿。

技術分野

0001

本開示は、釣り竿に取り付けられて釣り糸を案内する釣り糸ガイド及びこれを備える釣り竿に関するものである。

背景技術

0002

釣り竿において釣り糸を案内する釣り糸ガイドには、巻き糸スレッド)により釣り竿に固定される糸巻ガイドがある。このような糸巻式ガイドは、釣り竿の長さに応じて、複数の適宜な位置に、釣り竿上に取り付けられる。

0003

仕掛けキャストする時や釣り上げる時に釣り糸を通じて発生する前後左右上下及び捩れ等の負荷から十分に耐えるために、糸巻式ガイドは、糸巻式ガイドの取付足に、釣り竿と共に巻き糸を堅固に巻いた後、エポキシ等の接着剤で固定されることができる。また、取付足自体も負荷による変形や破断が起きないように、必要な強度を有する、幅と厚みを持たせた取付足の設計が行われる。

0004

釣り糸ガイドの一例として、日本国特許公報第4652136号(特許文献1)は、2つの取付足を有する釣り糸ガイドを開示している。特許文献1によると、2つの取付足は、釣り竿のバット(butt)側と釣り竿のチップ(tip)側にそれぞれ位置し、一対の側支脚リング部の後端の左右両側から下方に位置する釣り竿に向って釣り竿のバット側に延び出ており、釣り竿のバット側の取付足は、前記一対の側支脚の先端から移行され、舌片状で釣り竿のバット側に先細り形状になっており、釣り竿の竿体に対し、略水平に配向した状態で管状竿に当接している。前記釣り竿のバット側の取付足は、巻き糸を巻き易くするために釣り竿のバット側が先細り形状となっているが、前記一対の支脚に向って必要な強度を有するために幅と厚みが拡張されていく。

0005

また、釣り糸ガイドの一例として、日本国特許公報第5919448号(特許文献2)は、取付足の下面に形成された補強溝を有する釣り糸ガイドを開示している。特許文献2によれば、補強溝は取付足の下面に形成され、取付足の長手方向に沿って伸びる。補強溝は負荷が集中する取付足の部分にあり、補強溝によって負荷が集中する取付足の部分が加工硬化し、塑性変形に強い。補強溝を有さない側の取付足の上面は、特許文献1と同様に、巻き糸を巻き易くするために釣り竿のバット側が先細り形状となっているが、特許文献1の釣り竿のバット側の取付足と同様に前記一対の支脚に向って必要な強度を有するために幅と厚みが拡張されていく。

先行技術

0006

日本国特許公報第4652136号
日本国特許公報第5919448号

発明が解決しようとする課題

0007

糸巻式ガイドは、取付足で釣り竿と共に巻き糸を巻き付け、エポキシ等の接着剤で固定されるため、巻き糸の巻き付け状態、接着剤の偏り凹凸が少ない接着状態が、釣り竿の装飾性において重要となる。また、巻き糸は釣り竿の円周状と同様に、略円周状に巻き付ければ美観に優れるようになる。巻き糸を略円周状に巻き付けるために、糸巻式ガイドの取付足は嵩張りのない形状とすることが好ましく、取付足の形状は幅を狭く、厚みを薄くするのが良好な形状を有するといえる。

0008

一方、取付足は、負荷による変形や破断が起きないように、必要な強度を有する幅と厚みを持たせた設計が行われるので、巻き糸巻き付けの美観を重要視して、単純に取付足の幅を狭く、厚みを薄くするのは、強度設計の観点から非常に難しい課題となっている。

0009

エポキシ等の接着剤においては、表面に偏りや凹凸を少なくするために、薄く塗布するように接着を行うが、薄く塗布すれば、接着力に影響を与えて、釣り竿の撓りによる接着剤の伸縮の繰返しにより、接着剤の白化割れが発生するようになり、釣り竿の装飾性が大きく損なわれ得る。

0010

本開示は、前述した装飾性と強度の課題を両立させる形状設計に着眼して、これを解決するために創案されたものである。本開示は、釣り糸ガイドを固定する巻き糸が略円周状に釣り竿へ巻き付けられるため、釣り竿の装飾性を損なわず、かつ、仕掛けをキャストする時や魚を釣り上げる時に釣り糸を通じて発生する前後左右上下及び捩れ等の負荷から釣糸ガイドの変形や破断を防ぎ、釣糸ガイドを固定するエポキシ等の接着剤の外観を損なわずに、接着力を向上させる、釣糸ガイド及びこれを備える釣り竿を提供する。

課題を解決するための手段

0011

本開示の一実施例による、釣り糸が通過するリング部から延びて釣り竿に取り付けられる取付足を含む釣り糸ガイドにおいて、取付足は、取付足の長さ方向に直交する幅方向の断面の両側にそれぞれ段差部が形成されることができる。段差部は、取付足の幅方向の断面の高さ方向を基準として取付足の中央部分より低い高さを有することができる。取付足の中央部分は、取付足の幅方向の断面の高さ方向と平行な側面を備える。

0012

一実施例によると、段差部は、幅方向を基準として取付足の全幅の15〜22.5%であってもよい。

0013

一実施例によると、段差部の深さは、取付足の幅方向の断面の高さ方向を基準として取付足の中央部分の幅方向の中心位置の厚みの30〜50%であってもよい。

0014

一実施例によると、リング部と取付足との間を連結する支脚をさらに含み、取付足は金属材料で構成されることができる。

0015

一実施例によると、段差部は、取付足の下面部分を支持した状態で取付足の上面部分を取付足の幅方向の断面の高さ方向に沿って圧搾する押込み加工により、幅方向に延びて形成されることができる。

0016

本開示の一実施例による釣り竿は、釣り糸ガイドと、釣り糸ガイドが取り付けられる管状竿と、釣り糸ガイドの取付足及び取付足に隣接した管状竿の外周部を巻くように構成された巻き糸と、巻き糸上に塗布されて硬化する接着剤とを含むことができる。

0017

一実施例によると、段差部の一端は取付足の一端と隣接する位置に形成され、段差部の他端は取付足の先端と隣接する位置に形成され、巻き糸は、取付足の先端より後方に位置した管状竿の外周部から段差部の一端まで巻かれるように構成されることができる。

0018

一実施例によると、取付足の中央部分の角と段差部の角を連結した線と幅方向との間の角度は、110°〜150°間であってもよい。

0019

一実施例によると、巻き糸の取付足の中央部分の角と段差部の角とを通る部分と段差部の上面との間の空間は、接着剤で満たされることができる。

発明の効果

0020

本開示の実施例によると、釣り糸ガイドが管状竿に設置された状態で取付足の角部分が美観上緩やかな形態に示されることができる。段差部を形成するために取付足に押込み加工をするようになるため、取付足の強度及び剛性を向上させることができる。また、段差部と巻き糸との間に接着剤が塗布され得る追加の空間が設けられるため、巻き糸と釣り糸ガイドの結合性が向上することができる。

図面の簡単な説明

0021

本開示の一実施例による釣り竿を示す図である。
比較例による釣り糸ガイドが管状竿に設置される過程を説明するための図である。
比較例による釣り糸ガイドが管状竿に設置された様子を示す横断面図である。
比較例による釣り糸ガイドが管状竿に設置された様子を示す横断面図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドが設置された釣り竿を示す斜視図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドの構成を示す図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドの構成を示す図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドの構成を示す図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドの構成を示す図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドの構成を示す図である。
図4に示す釣り糸ガイドの取付足の部分をB−B線で切断した横断面図である。
図6に示す取付足と管状竿を示す断面図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドの取付足に段差部を形成する過程を示す工程図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドの取付足の細部構成を説明するための図である。
取付足に対する押込み加工後に取付足の強度向上率を説明するための実験データである。
取付足に対する押込み加工後に取付足の強度向上率を説明するためのグラフである。
比較例による釣り糸ガイドの取付足が始まる境界を説明するための図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドにおいて、取付足が始まる境界位置を説明するための図である。
比較例による釣り糸ガイドを巻いた巻き糸に接着剤が浸透する様子を説明するための図である。
本開示の一実施例による釣り糸ガイドを巻いた巻き糸に接着剤が浸透する様子を説明するための図である。
釣り糸ガイドの抜け強度を評価するテストを説明するための図である。
図16のテストで用いられる試験片を比較説明するための図である。
図17に示す試験片で行われたテスト結果を示すグラフである。
本開示の他の実施例による釣り糸ガイドを説明するための図である。
本開示の他の実施例による釣り糸ガイドを説明するための図である。

実施例

0022

本開示の実施例は、本開示の技術的思想を説明する目的で例示されたものである。本開示による権利範囲が以下に提示される実施例やこれらの実施例に関する具体的な説明で限定されるものではない。

0023

本開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は、異なって定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有する。本開示に用いられる全ての用語は、本開示をさらに明確に説明する目的で選択されたものであって、本開示による権利範囲を制限するために選択されたものではない。

0024

本開示で用いられる「含む」、「備える」、「有する」などのような表現は、当該表現が含まれる語句または文章で異なって言及されない限り、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open−ended terms)と理解されるべきである。

0025

本開示で記述された単数型の表現は、異なって言及しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求の範囲に記載された単数型の表現にも同様に適用される。

0026

本開示で用いられる「第1」、「第2」などの表現は、複数の構成要素を相互に区分するために用いられ、当該構成要素の順序または重要度を限定するものではない。

0027

本開示において、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いたり、「接続されて」いると言及された場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結され得たり、接続され得るものとして、または新たな他の構成要素を介して連結され得たり、接続され得るものとして理解されるべきである。

0028

本開示で用いられる「前方」という方向指示語は、添付の図面で釣り竿のチップが釣り竿のバットに対して位置する方向を基準とし、「後方」、「後」等の方向指示語は、前方の反対方向を意味する。添付の図面に示す釣り竿は異なって配向されることもでき、前記方向指示語はそれに合わせて解釈されることができる。

0029

本開示の図面に記載された座標系には、長さ方向(LD)、幅方向(WD)、及び高さ方向(HD)が表示されている。長さ方向(LD)は、釣り竿及び管状竿が延びた方向またはこれに設置された釣り糸ガイドの取付足が延びた方向を意味する。幅方向(WD)は、長さ方向(LD)に垂直な方向であって、取付足の幅を示す方向を意味する。高さ方向(HD)は、長さ方向(LD)及び幅方向(WD)にいずれも垂直な方向であって、釣り糸ガイドの高さまたは取付足の高さを示す方向を意味する。

0030

以下、添付の図面を参照して、本開示の実施例を説明する。添付の図面において、同一であるか、対応する構成要素には同じ参照符号が付与されている。また、以下の実施例の説明において、同一であったり対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がある実施例に含まれないものとして意図されるわけではない。

0031

図1は、本開示の一実施例による釣り竿(1000)を示す図である。矢印(Tip)は、釣り竿(1000)の先端(チップ)に向かう方向を示し、矢印(Butt)は、釣り竿の後端(バット)に向かう方向を示す。釣り竿(1000)は、1つの竿、または複数の部分竿を含む管状竿(1100)からなり得る。釣り竿(1000)は、その後端付近にリールを取り付けるためのリールシート(1200)を有する。また、釣り竿(1000)は、管状竿(1100)の一部に取り付けられて釣り糸を案内する釣り糸ガイド(1)を備える。釣り竿(1000)はその釣り糸ガイドとして、以下で記述する実施例の釣り糸ガイド(1)のうち、少なくとも1つを備える。釣り糸ガイド(1)は以下で「糸巻式ガイド」として参照され得る。

0032

図2は、比較例による釣り糸ガイド(1A)が管状竿(1100)に設置される過程を説明するための図である。比較例による釣り糸ガイド(1A)は、管状竿(1100)の適切な位置に配置させた後、釣り糸を通じて発生する前後左右上下及び捩れ等の負荷に耐えるために、取付足(100A)を巻き糸(200、スレッド)で管状竿(1100)とともに巻き付け、十分な強度を確保するためにエポキシ等の接着剤(300)で固定されることができる。

0033

一方、取付足(100A)は、前述の負荷に対する必要な強度を有するために、所定の幅広さと厚みを持つように取付足(100A)の形状が設計されることができる。しかし、必要な強度を案して設計される場合、取付足(100A)の角部分に嵩張り(bulkiness)が発生し、巻き糸(200)を巻き付けると、管状竿(1100)との一体感ある巻き糸(200)の巻き付けが達成され難くなり得る。即ち、美観上の要求に十分に応えられないことがある。

0034

図3A及び図3Bは、比較例による釣り糸ガイド(1A)が管状竿(1100)に設置された様子を示す横断面図である。図3A及び図3Bは、図2に示す釣り竿をA−A線に沿って切断した様子を示す。

0035

比較例による釣り糸ガイド(1A)は、取付足(100A)の幅が広く設計されている。取付足(100A)は、上面(101A)と下面(102A)が概ね管状竿(1100)の外周面と同様に曲面で構成され、両側面(103A)は平たい面で構成される。従って、取付足(100A)の上面(101A)と両側面(103A)との間には一回折れるショルダー部(150A)が形成されている。図3Aを参照すると、取付足(100A)の上面(101A)の幅(WA)は、管状竿(1100)の直径に近接するように非常に広いサイズを有している。

0036

図3Aを参照すると、上面(101A)の幅(WA)が管状竿(1100)の上で広く形成されるため、取付足(100A)のショルダー部(150A)が張り出して角が目立つようになり、巻き糸(200)を巻き付けた状態で美観を損ねる結果を招くことがある。図3Bを参照すると、釣り糸ガイド(1A)は、管状竿(1100)の比較的直径が細くなる中間ないしチップに近い位置に設置されることができる。この位置では、取付足(100A)の上面(101A)の幅(WA)が相対的に管状竿(1100)の直径よりも大きいサイズを有するようになり、ショルダー部(150A)の張り出しにより角がさらに目立つことがある。

0037

図4は、本開示の一実施例による釣り糸ガイド(1)が設置された釣り竿(1000)を示す斜視図である。

0038

図4を参照すると、釣り糸ガイド(1)は、2つの取付足(50、100)を備えるダブルフット(double−foot)釣り糸ガイドとして参照され得る。第1及び第2取付足(50、100)は、互いに反対方向に延びることができる。図4を参照すると、第1取付足(100)には段差部(110)が形成されている。他の実施例で、第2取付足(50)にも段差部が形成されてもよい。

0039

釣り糸ガイド(1)は、以下の方式で管状竿(1100)に設置されることができる。まず、第1及び第2取付足(50、100)の下面を管状竿(1100)の外周面に密着させる。次に、第1取付足(100)とこれに隣接する管状竿(1100)の第1外周面部分(1120)とを巻き糸(200)で巻く。また、第2取付足(50)とこれに隣接する管状竿(1100)の第2外周面部分(1110)とを巻き糸(200)で巻く。次に、接着剤(300)をそれぞれ巻き糸(200)に染み込むように十分に塗布した後に、接着剤(300)を硬化させれば、釣り糸ガイド(1)が管状竿(1100)の予め定められた位置に固定されることができる。

0040

図5A図5Eは、本開示の一実施例による釣り糸ガイド(1)の構成を示す図である。図5Aは、釣り糸ガイド(1)の斜視図を示す。図5Bは、釣り糸ガイド(1)の上面図を示す。図5Cは、図5Bに示す取付足(100)をC−C線で切断した断面図を示す。図5Dは、釣り糸ガイド(1)の側面図を示す。図5Eは、図5Dに示す支脚(20)をD−D線で切断した断面が見られる上面図を示す。

0041

図5Aを参照すると、釣り糸ガイド(1)は、釣り糸が通過するリング部(10)及びこれから延びる第1取付足(100)を含むことができる。例えば、リング部(10)には、ガイドリング(30)が嵌合されることができる。また、釣り糸ガイド(1)は、リング部(10)の後面(11)から下方に延びた第1支脚(20)をさらに含むことができる。この場合、第1取付足(100)は、第1支脚(20)から長さ方向(LD)に延びて形成されることができる。

0042

釣り糸ガイド(1)は、リング部(10)の前面(12)から支脚(20)の反対方向に延びた第2支脚(25)とこのような第2支脚(25)の先端に形成された第2取付足(50)をさらに含むことができる。ガイドリング(30)を除いた釣り糸ガイド(1)の各部分は、金属シートから形成されることができる。第1取付足(100)は以下で「取付足(100)」として参照され得る。

0043

ガイドリング(30)は円形であり、その中に釣り糸が通過する円形の開口を有することができる。ガイドリング(30)はその表面で釣り糸と接触し、セラミックのような硬質の材料からなり得る。リング部(10)は、ガイドリング(30)をその外周面全体にわたって保持するように円形の開口が形成されたリング状を有する。ガイドリング(30)はその外周面でリング部(10)の内周面に嵌合される。

0044

図5A及び図5Bを参照すると、取付足(100)は、取付足(100)の長さ方向に沿って両側部に段差部(110)が形成されることができる。段差部(110)は、取付足(100)の長さ方向(LD)に直交する幅方向(WD)の断面の両側に形成されることができる。段差部(110)は、取付足(100)の両側部に対称に形成されることができる。即ち、段差部(110)は、取付足(100)の中央部分(120)を挟んで両側に形成されることができる。

0045

図5Bを参照すると、段差部(110)は、取付足(100)の側部の形状に対応する形状を有することができる。段差部(110)は、取付足(100)の先端から長さ方向(LD)に平行に延びて、支脚(20)と連結される部分で開く形状を有することができる。また、段差部(110)の幅(W)は、取付足(100)の長さ方向に沿って変わることができる。即ち、段差部(110)の幅(W)は、取付足(100)の先端から中間部分に行きながら拡張され、支脚(20)と連結される部分で再度狭くなることができる。

0046

図5Bに示すC−C線は、取付足(100)で段差部(110)の幅(W)が最も大きい部分に表示されている。図5Cを参照すると、取付足(100)の断面は、「逆T」字状を有することができる。段差部(110)は、中央部分(120)から折れて高さが低くなるように形成されることができる。

0047

図5Cを参照すると、段差部(110)の上面(111)は、中央部分(120)の上面(121)に比べて高さ方向(HD)を基準としてさらに低い高さを有することができる。中央部分(120)の側面(122)は、段差部(110)の上面(111)と中央部分(120)の上面(121)とを繋ぐように形成されることができる。中央部分(120)の側面(122)は、概ね高さ方向(HD)と平行に形成されることができる。これとは異なり、段差部(110)の側面(112)は高さ方向(HD)に対して所定の角度で傾くように形成されることができる。

0048

中央部分(120)の上面(121)は概ね曲面形状を有することができ、段差部(110)の下面(102)は概ね曲面形状を有することができる。また、段差部(110)の上面(111)も概ね曲面形状を有することができる。段差部(110)の下面(102)は、管状竿(1100)に密着するように管状竿(1100)の所定部分の直径と対応する曲率半径を有することができる。

0049

図5D及び図5Eを参照すると、取付足(100)には、段差部(110)が形成される過程で第1及び第2加工硬化部(131、132)が形成されることができる。段差部(110)は、押込み加工を通じて形成されることができ、段差部(110)はこれを構成する金属材料の少なくとも一部が加工硬化を起こすまで行われることができる。第1加工硬化部(131)は、中央部分(120)の上側角に形成されることができ、第2加工硬化部(132)は、段差部(110)が始まるコーナー部分に形成されることができる。第1及び第2加工硬化部(131、132)は、段差部(110)の長さ方向(LD)に沿って形成されることができ、他の部分より高い降伏応力(yield stress)または耐力(proof stress)を有することができる。これにより、取付足(100)の強度がさらに向上することができる。

0050

図5Dを参照すると、第1支脚(20)は、高さ方向(HD)を基準としてリング部(10)の後面(11)の中間部分から始まって下方に延びることができる。従って、第1支脚(20)は、長さ方向(LD)に対して緩やかに傾斜した形状を有することができる。これとは異なり、第2支脚(25)は、高さ方向(HD)を基準としてリング部(10)の下側部分から始まって下方に延びることができる。また、第2支脚(25)と第2取付足(50)は、90°より小さい角度をなすことができる。

0051

図5Eを参照すると、第1支脚(20)の断面(23)は、四角形状を有することができる。この場合、他の断面形状を有する場合に比べて、支脚(20)の剛性が強化されることができる。第1支脚(20)は、幅方向を基準としてリング部(10)の両側からそれぞれ2つの分岐で延びることができる。2つの分岐で構成された第1支脚(20)は、取付足(100)と連結される地点で合わさることができる。

0052

図6は、図4に示す釣り糸ガイド(1)の取付足(100)部分をB−B線で切断した横断面図である。図6では、説明の便宜のために、接着剤(300)の図示が省略されている。以下では、釣り糸ガイド(1)を図3Aに示す釣り糸ガイド(1A)と比較して説明する。

0053

一実施例による釣り糸ガイド(1)は、比較例による釣り糸ガイド(1A)に比べて、取付足(100)の中央部分(120)の幅(Wt)の張り出しとショルダー部(150)の目立ちが抑制され得る。また、前述の通り、取付足(100)に加工硬化部が形成されて強度向上を実現させることができる。一実施例による取付足(100)は、比較例による釣り糸ガイド(1A)の上面(101A)の幅(WA)に比べて中央部分(120)の幅(Wt)の張り出しが小さく、ショルダー部(150)が目立たない。また、段差部(110)を囲む巻き糸(200)の両側部から延びた線(L1)と、幅方向(WD)と平行な線(L2)との間の角度(α)が鈍角をなすようになり、緩やかな勾配を形成することができる。

0054

図7は、図6に示す取付足(100)と管状竿(1100)を示す断面図である。
取付足(100)の中央部分(120)の角(151)と段差部(110)の角(113)とを連結した線(L1)と、幅方向(WD)と平行な線(L2)との間の角度(α)は、110°〜150°であることができる。前記角度(α)は、図6に示す巻き糸(200)が形成する角度と同一であることができる。

0055

本開示の実施例によって適用される図6及び図7に示す角度(α)の緩やかな勾配の範囲は110°〜150°であることができ、これにより、巻き糸(200)の角部分の向上した美観性を達成することができる。もし、図6及び図7に示す角度(α)が前記範囲を逸脱すると、実用的な有効範囲を逸脱することがある。
図8は、本開示の一実施例による釣り糸ガイド(1)の取付足(100)に段差部(110)を形成する過程を示す工程図である。

0056

段差部(110)は、押込み加工により形成されることができる。押込み加工は、他の表現で「クラッシング(crushing)加工」として参照され得る。押込み加工は、取付足(100)のプリフォーム(preform)形状(100B)の少なくとも一部を所定の形状を有するプレス(P)で押込んで押しつぶす加工を意味することができる。押込み加工は、図8(a)から図8(c)に示す順序で行われ得る。図8(b)及び8(c)に示す二点鎖線は、プリフォーム形状(100B)を示すものである。

0057

取付足(100)のプリフォーム形状(100B)の両側上部にプレス(P)による押込み加工を行って、段差部(110)を設けることができる。押込み加工により取付足(100)に段差部(110)を形成した後、巻き糸(200)を巻き終えた後の外観は緩やかな勾配(傾斜)を形成し、角が目立たなくなり、美観上の要求を満たすことができる。

0058

段差部(110)を形成するための押込み加工過程を説明すると、次の通りである。図8(a)を参照すると、まず、加工前にはプレス(P)を取付足(100)のプリフォーム形状(100B)の上側に整列する。次に、図8(b)を参照すると、加工途中にはプレス(P)を下方に移動させながら、プリフォーム形状(100B)の両側部(110B)を潰す。この過程で、両側部(110B)は、プレス(P)により矢印方向(一点鎖線で図示)に加圧されつつ、高さ方向(HD)への高さは低くなり、幅方向(WD)に長さは伸びるようになる。その後、プレス(P)の内側面(P10)とプリフォーム形状(100B)の中央部分(120B)の上面(121B)が接触するまでプレス(P)の加圧は持続する。このような過程を通じて、図8(c)を参照すると、取付足(100)に段差部(110)の形成が完成され得る。図8(a)及び図8(c)を参照すると、段差部のない加工前のプリフォーム形状(100B)と、加工後に段差部(110)が形成された取付足(100)の形状を比較することができる。

0059

このように、押込み加工を通じて、加工前のプリフォーム形状(100B)の材料で高さが低くなった部分に対応するように幅方向(WD)に延びた段差部(110)が形成されることができる。前述の通り、押込み加工により段差部(110)に加工硬化部が形成されることができ、これにより取付足(100)の強度及び剛性が向上することができる。

0060

図9は、本開示の一実施例による釣り糸ガイド(1)の取付足(100)の細部構成を説明するための図である。図9を参照して、段差部(110)の実用的な有効範囲を説明することができる。

0061

1つの段差部(110)(即ち、取付足(100)の幅方向(WD)の一側に形成された段差部(110))の幅(W)は、幅方向(WD)を基準として取付足(100)の全幅(WT)の15〜22.5%であることができる。即ち、押込み加工により幅方向(WD)に延びる1つの段差部(110)の押込み加工幅(W)は、取付足(100)の全幅(WT)の15〜22.5%のサイズを有することができる。

0062

取付足(100)の押込み加工深さ(D)は、取付足(100)の幅方向の断面の高さ方向(HD)を基準として取付足(100)の中央部分(120)の幅方向(WD)の中心位置の厚み(T)の30〜50%であってもよい。厚み(T)は、中央部分(120)の上面(121)の幅方向(WD)の中心地点(C1)と、段差部(110)の下面(102)の幅方向(WD)の中心地点(C2)との間の最短距離で定義され得る。即ち、押込み加工により高さ方向(HD)に圧搾される段差部(110)の押込み加工深さ(D)は、取付足(100)の中央部分(120)の中心位置の厚み(T)の30〜50%のサイズを有することができる。

0063

取付足(100)に本開示の一実施例による段差部(110)を構成する場合、巻き糸(200)の巻き付け後に勾配を緩やかにすることができ、取付足(100)の強度を強化することができる。

0064

以下では、段差部(110)の最適構成について説明する。1つの段差部(110)の押込み加工幅(W)は、取付足(100)の全幅(WT)の22.5%のときに最適の実施例(即ち、実用的なピーク値)を構成することができる。また、押込み加工深さ(D)は、取付足(100)の最大厚(T)の50%のときに最適の実施例(即ち、実用的なピーク値)を構成することができる。また、1つの段差部(110)の幅が全幅(WT)の22.5%である場合、全押込み加工幅(2W)(即ち、取付足(100)の両側に形成された2つの段差部(110)の幅(W)の総合計)は、この2倍である全幅(WT)の45%となり得る。

0065

図10は、取付足(100)に対する押込み加工後に取付足(100)の強度向上率を説明するための実験データである。図10の表において、第1行はこれに該当する全押込み加工幅(2W)を示し、第1列はこれに該当する押込み加工深さ(D)を示す。例えば、第6行及び第3列に表示された104.1%は全押込み加工幅(2W)が全幅(WT)の45%であり、押込み加工深さ(D)が最大厚(T)の50%である場合を示す。

0066

図11は、取付足(100)に対する押込み加工後に取付足の強度向上率を説明するためのグラフである。図11に示すグラフにおいて、X軸は押込み加工深さ(D)を示し、Y軸は取付足(100)の強度向上率を示す。

0067

図11を参照すると、段差部(110)の押込み加工深さ(D)が30〜50%間の範囲を有する場合、実用的な有効範囲にあるものと理解されることができる。また、図11を参照すると、取付足(100)の押込み加工深さ(D)が50%以上でも0.2〜0.3%の僅かな強度向上があり得るが、プレス過程での不良を低減して生産性向上を図るために、押込み加工深さ(D)は50%までが実用的な有効範囲となり得る。

0068

図11に示すグラフを参照すると、全押込み加工幅(2W)が30%または60%である場合に比べて全押込み加工幅(2W)が45%である場合が取付足(100)の強度がさらに大きいことを確認することができる。また、押込み加工深さ(D)が50%のときに、取付足(100)の強度は実用的なピーク値である104.1%となり得る。

0069

図12は、比較例による釣り糸ガイド(1C、1D)の取付足(100C、100D)が始まる境界(BP1、BP2)を説明するための図である。以下では、取付足(100)と支脚(20C、20D)との間の巻き糸巻止め目印について説明する。

0070

図12(a)と図12(b)には互いに異なる形状を有する釣り糸ガイド(1C、1D)が示されている。取付足(100C、100D)には、段差部が形成されていない。釣り糸ガイド(1C、1D)の取付足(100C、100D)は、管状竿(1100)とともに巻き糸(200)を巻き付け、エポキシ等の接着剤(300)で固定されることができる。巻き糸(200)は、取付足(100C、100D)の先端の手前から巻き付け始めることができ、前記巻き付けは取付足(100C、100D)と支脚(20C、20D)との境界(BP1、BP2)で完了することができる。

0071

例えば、釣り糸ガイド(1C、1D)の支脚が長さ方向に対して非常に横たわっている形状を有する場合がある。もし、境界(BP1、BP2)を示す目印が明確に示されていなければ、作業者が取付足を越えて支脚の部分にも巻き糸を巻いてしまうことがあり得、この場合、支脚に変形が発生するなどの問題が生じ得る。

0072

これにより、境界(BP1、BP2)を明確にするために、支脚(20C、20D)のデザインに制限が生まれ、プレス過程で取付足(100C、100D)の上面部分に境界線を形成する必要がある。一方、支脚(20C、20D)と巻き糸(200)が巻かれる取付足(100C、100D)の一部は応力が集中するため、構造的に応力亀裂が起こり易く、取付足(100C、100D)と支脚(20C、20D)との境界(BP1、BP2)をなす部分に境界線を形成することは好ましくないことがある。

0073

また、巻き糸(200)を巻き付ける工程で安定した巻き糸(200)の長さで巻き付けてこそ高い品質を達成することができる。しかし、取付足(100C、100D)に境界(見切り位置)が明示されていなければ、作業者が巻き付けを終了する位置を一定に揃えることができないため、巻き過ぎによる美観の損失や巻き不足による固定力低下を招くことがある。従って、適宜な方法で適宜な位置に境界(見切り位置)を形成する必要がある。

0074

図13は、本開示の一実施例による釣り糸ガイド(1)において、取付足(100)が始まる境界位置を説明するための図である。

0075

一実施例による取付足(100)の両側上面にプレスによる押込み加工を入れて段差部(110)を設けることができる。この場合、段差部(110)が始まる地点が巻き付けが終了する境界線(BL)となり得、取付足(100)と支脚(20)との境界を明確にすることができる。

0076

前述の押込み加工により取付足(100)に段差部(110)が形成されるため、境界(見切り位置)が明確になり、ユーザに便利な方式で巻き糸(200)を巻き終える完了位置を一定に揃えることができる。また、巻き過ぎによる美観の損失や、巻き糸(200)の巻き不足による固定力低下を防止することができる。

0077

図14は、比較例による釣り糸ガイド(1A)を巻いた巻き糸(200)に接着剤(300)が浸透する様子を説明するための図である。

0078

釣り糸ガイド(1A)は、取付足(100A)に巻き糸を巻き付け、エポキシ等の接着剤(300)にて十分な強度で固定されることができる。接着剤(300)の塗布時、塗布される表面に接着剤(300)の偏りや凹凸を少なくするために、通常薄く塗布されるように接着を行っているものの、接着剤(300)を薄く塗布すれば、接着力に影響を与え得、釣竿の撓りによる接着剤(300)の伸縮が繰返され得る。これにより、接着剤(300)の白化や割れが発生するようになり、釣り竿の装飾性が損なわれる可能性がある。

0079

このような接着剤(300)の白化や割れを防ぐために、巻き糸(200)が囲む空間の内部に接着剤(300)を多く浸透させ得るように、接着工程の多様な研究が進行中である。接着工程過程で、接着剤(300)が塗布される程度に差があることを意味する工程偏差により接着剤(300)が巻き糸(200)が囲む空間内部に浸透する量が不十分となり、接着力不足が起こり得る。その他に、接着剤(300)の浸透不足要因には、巻き糸の材質や粘度が高い接着剤の使用などが考慮され得、そのような阻害要因がある中でも、巻き糸が形成する内部空間に接着剤を浸透させる確率を高める必要がある。

0080

図15は、本開示の一実施例による釣り糸ガイドを巻いた巻き糸に接着剤が浸透する様子を説明するための図である。以下では、図14に示す釣り糸ガイド(1A)の場合と比較して説明する。

0081

比較例による釣り糸ガイド(1A)とは異なり、実施例による釣り糸ガイド(1)は、取付足(100)の両側上面にプレスによる押込み加工を行い、段差部(110)を設けることができる。

0082

比較例による釣り糸ガイド(1A)には、取付足(100A)の上面(101A)と巻き糸(200)の内面との間に接着剤(300)が浸透できる空間がなく、取付足(100A)の側面(103A)と巻き糸(200)の内面との間の空間(SA)にのみ接着剤(300)が満たされることができる。これとは異なり、一実施例による釣り糸ガイド(1)の取付足(100)には段差部(110)が形成されるため、中央部分(120)の側面(122)、段差部(110)の上面(111)及び巻き糸(200)の内面間の第2空間(S2)及び段差部(110)の側面(112)、管状竿(1100)の外周面及び巻き糸(200)の内面間の第1空間(S1)に接着剤(300)が満たされることができる。

0083

従って、一実施例による釣り糸ガイド(1)は、比較例による釣り糸ガイド(1A)とは異なり、接着剤(300)が浸透できない部分が減少し、接着剤(300)が浸透できる空間(断面積)を増加させることができる。また、取付足(100)で巻き糸(200)と接触する面積が増加することができる。

0084

一実施例による釣り糸ガイド(1)には、押込み加工で段差部(110)が形成されるため、比較例ではなかった接着剤(300)が浸透できる第2空間(S2)が形成されることができる。従って、巻き糸(200)の内面に接着剤を浸透させることがさらに容易になされ得る。また、押込み加工により、取付足(100)の中央部分(120)の幅が狭くなるようになり、接着力が弱い範囲が減少することができる。即ち、段差部(110)により新たな第2空間(S2)が形成されるため、接着剤(300)が浸透できる総空間の断面積が増加することになり、接着力が向上することができる。

0085

図16は、釣り糸ガイドの抜け強度を評価するテストを説明するための図である。図17は、図16のテストで用いられる試験片(TPA、TP1)を比較説明するための図である。

0086

図16を参照して説明されるテストを通じて、段差部がない取付足及び段差部がある取付足の間で抜け強度の差があるか否かを確認することができる。即ち、このようなテストを通じて、段差部がある取付足の抜け強度が向上することができるかを評価することができる。

0087

テストの方法は次の通りである。試験片(TP)を金属材質検証用軸(ST)に巻き糸(200)を巻き、エポキシ接着剤(300)でコーティングして固定させる。また、検証用軸(ST)を治具(J)で固定した状態で、ワイヤー(WR)の一端を試験片(TP)のホールに固定する。次に、荷重試験機がワイヤー(WR)の他端を矢印(L)で表示された方向に引っ張ってテストを行い、テスト結果により取付足の抜け強度を比較することができる。

0088

図17を参照すると、図16に示す試験片(TP)は、2種類の試験片(TPA、TP1)を含むことができ、これは互いに段差部(110)の有無でのみ差がある。比較例による試験片(TPA)の取付足(100A)には段差部がなく、実施例による試験片(TP1)の取付足(100)には段差部(110)が形成されている。実施例による試験片(TP1)の段差部(110)において、全押込み加工幅(2W)は45%であり、押込み加工深さ(D)は50%であるため、実用的な有効範囲に該当する。

0089

2種類の試験片(TPA、TP1)は、取付足(100A、100)の厚み、幅及び長さにおいて、いずれも同一条件(幅:5.0mm、長さ:9.0mm)を有する。2種類の試験片(TPA、TP1)のボディー(180A、180)にはホール(181A、181)が形成されており、ワイヤー(WR)の一端をホール(181A、181)に通過させてワイヤー(WR)を試験片(TPA、TP1)に連結することができる。

0090

図17の第4行を参照すると、2種類の試験片(TPA、TP1)に対する抜去力(試験片の取付足が巻き糸と接着剤により固定されている検証用軸から抜かれる力)の差を比較することができる。比較例による試験片(TPA)でテストした抜去力は269.97Nであり、実施例による試験片(TP1)でテストした抜去力は295.02Nである。従って、実施例による試験片(TP1)は、比較例による試験片(TPA)に比べて抜去力が9.28%向上したことを確認することができる。

0091

図18は、図17に示す試験片(TPA、TP1)で行われたテスト結果を示すグラフである。

0092

X軸はワイヤー(WR)のストロークを意味し、単位はmmである。Y軸はワイヤー(WR)が試験片(TPA、TP1)を引っ張る力、即ち、試験力を意味し、単位はNである。ワイヤー(WR)のストロークが増加すると、巻き糸(200)と接着剤(300)からの反作用により試験力が上昇するようになる。その後、試験片(TPA、TP1)の巻き糸(200)と接着剤(300)から分離されて取付足が抜かれ始めた後には反作用が弱くなるため、試験力が減少するようになる。

0093

図18を参照すると、試験力が最も大きい地点が抜去力(試験片(TPA):269.97N、試験片(TP1):295.02N)となり得る。また、抜去力の前の領域におけるTP1による試験力が、TPAによる試験力より概ね大きいことを確認することができる。

0094

前述の実験結果によると、段差部のある試験片の抜去力が段差部のない試験片の抜去力よりも大きいことが確認されるため、段差部がある場合に取付足が巻き糸と接着剤により段差部がない場合より管状竿に堅固に固定されることができるという点を確認することができる。

0095

図19A及び図19Bは、本開示の他の実施例による釣り糸ガイドを説明するための図である。

0096

前述の実施例では、2つの取付足を有するダブルフット(double−foot)釣り糸ガイド(1)について説明した。本開示による段差部の構成は、1つの取付足を有するシングルフット(single−foot)釣り糸ガイド(2)にも適用されることができる。

0097

釣り糸ガイド(2)は、リング部(40)及びこれから延びる1つの取付足(205)を含むことができる。また、釣り糸ガイド(2)には、リング部(40)と取付足(205)との間に支脚(70)が提供されることができる。また、リング部(40)には、ガイドリング(60)が嵌められることができる。取付足(205)は、中央部分(220)を中心として両側に段差部(210)が形成されることができる。段差部(210)は、プレスにより取付足(205)の上面を押込む押込み加工により形成されることができる。

0098

以上、一部実施例と添付の図面に示す例によって本開示の技術的思想が説明されたものの、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる本開示の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な置換、変形及び変更がなされ得るという点を知っているべきである。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に属するものと考えられるべきである。

0099

1,2釣り糸ガイド、10,40リング部、20,50支脚、100取付足、110,210段差部、200巻き糸、300接着剤、1000釣り竿、1100 管状竿。

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