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技術 γ−アミノ酪酸の測定方法、及びそのためのキット

出願人 株式会社エンザイム・センサ
発明者 日下部均
出願日 2018年7月31日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-143883
公開日 2020年2月6日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-018204
状態 特許登録済
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 添加相 農水産物 測定回 TOPS 反応試薬溶液 コーヒーフィルター 母体物質 MAOS
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年2月6日)のものです。
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図面 (8)

課題

構造類似のL−グルタミン酸還元性アスコルビン酸又はエリソルビン酸を含む試料であっても、一つの試験管内で連続して行う方法によって、γ−アミノ酪酸GABA)を精度良く測定する方法、及び該測定法を用いた簡便な測定キットの提供。

解決手段

下記(A)及び(B)を含有する、試料中のγ−アミノ酪酸(GABA)を測定するためのキット:(A)L−グルタミン酸オキシダーゼアスコルビン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを含む反応液I、(B)GABAトランスアミナーゼ、及びカタラーゼ失活剤を含む反応液II、ただし、反応液I及びIIは、下記も満たす:いずれか一方がカプラー化合物を含み、他方が新トリンダー試薬を含み、いずれか一方がペルオキシダーゼを含み、かつ、いずれか一方がα−ケトグルタル酸を含む。

概要

背景

γ−アミノ酪酸GABA)は抑制性神経伝達物質であり、興奮性神経伝達物質の過剰な分泌を抑制して神経の興奮を鎮め、ストレス緩和血圧の低下、あるいは免疫力低下抑制などの、種々の生理的効果が知られており、GABA含有を表示したトマト、おチョコレートなどの食品販売されている。また、GABAを含む数多くのサプリメントが市販されている。従って、生化学試料のGABA測定だけでなく、農水産物のGABA測定及び加工食品やサプリメントの製造工程におけるGABA濃度管理は、非常に重要な課題となっている。

従来、GABAの測定方法としては、アミノ酸分析計などの高速液体クロマトグラフィーを用いる方法や、酵素を利用した方法が利用されてきた。高速液体クロマトグラフィーで分析する方法は、正確に測定することが可能である一方で、機器が非常に高価であり又機器の操作に専門的な注意が必要になることから、トマトなどの栽培現場や各種の食品加工製造現場で、特別な技術を持たない人が安価に簡便に測定するためには向いていない。

酵素を利用した方法としては、試料中のGABAに対してGABAトランスアミナーゼを作用させてL−グルタミン酸とし、次にこの反応液に含まれるL−グルタミン酸を別途購入したL−グルタミン酸測定キットで測定してからGABAの定量値を算出する方法(特許文献1)が知られているが、この方法は同一試験管内で行う、一つの連続的なGABAの測定キットとして成立しておらず、また試料中に共存するL−グルタミン酸を除去できないために、別途市販のキットによりL−グルタミン酸だけを測定して差し引かなければならない。また、この方法では、多くの食品試料中に含まれるアスコルビン酸及びエリソルビン酸還元力による色素の退色作用を排除する工程が無く、実際のトマトや加工食品などの測定では大きな誤差が生じる可能性が高い。さらに、この方法ではGABAからL−グルタミン酸への変換反応が完了していないため、検量線曲線となっており、GABAのエンドポイント法による測定方法ではない。測定試薬の安定性の記載も無い。

また別の酵素法として、試料中のGABAに対してGABAトランスアミナーゼを作用させて、生成するコハク酸セミアルデヒドに、GABAトランスアミナーゼと共存する脱水素酵素を作用させる過程で、添加した補酵素酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドフォスフェートNADP)を還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドフォスフェート(NADPH)とし、この生成したNADPHによりテトラゾリウム塩存在下で電子伝達体を作用させて、生成するホルマザン色素を測定する方法(特許文献2)があるが、補酵素と脱水素酵素が非常に不安定であり、試薬溶液の成分として強い刺激性のある2−メルカプトエタノールを使用している。さらに、この方法は、反応の途中で反応停止液を添加していることから、エンドポント法による測定ではなく、一定時間内の反応増加量を測定する、いわゆるレイト法と言える。また、反応停止液に危険物である1M硫酸を使用していることから、安全に使用することができる測定キットを構築できていない。

他にも固定化酵素を使用した蛍光分析法があるが、前述のNADPからホルマザン色素を導いて測定する方法と同様に、NADPHが直接的に反応に関与している。NADP及びNADPHは試料中に共存する各種酸化還元酵素の補酵素として働く可能性があり、目的とするGABAの測定に誤差を与える可能性がある。さらに、NADPやNADPHは不安定な物質であることから、酵素反応に細心の注意が必要であり、結果としてこれらのNADPやNADPHが測定の工程に含まれる方法では、安定で使いやすいGABA測定キットを提供することは難しい。

なお、前述の酵素法によるGABA測定は、いずれもハロゲンランプあるいはキセノンランプ等を光源とする吸光度計により、特定波長での吸光度を測定する方法となっている。純緑色LED光源フォトトランジスタ受光部を組み合わせた簡易比色計により、呈色度電圧値との関係式を求め、これをGABAの簡易測定へ応用した例は全く知られていない。

一方で、アスコルビン酸を含む試料であっても、アスコルビン酸を除去しつつL−グルタミン酸濃度を測定することができるキット(特許文献3)、L−グルタミン酸を除去しつつL−グルタミンを測定することができるキット(特許文献4)が開発されている。

概要

構造類似のL−グルタミン酸と還元性のアスコルビン酸又はエリソルビン酸を含む試料であっても、一つの試験管内で連続して行う方法によって、γ−アミノ酪酸(GABA)を精度良く測定する方法、及び該測定法を用いた簡便な測定キットの提供。下記(A)及び(B)を含有する、試料中のγ−アミノ酪酸(GABA)を測定するためのキット:(A)L−グルタミン酸オキシダーゼアスコルビン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを含む反応液I、(B)GABAトランスアミナーゼ、及びカタラーゼ失活剤を含む反応液II、ただし、反応液I及びIIは、下記も満たす:いずれか一方がカプラー化合物を含み、他方が新トリンダー試薬を含み、いずれか一方がペルオキシダーゼを含み、かつ、いずれか一方がα−ケトグルタル酸を含む。

目的

NADP及びNADPHは試料中に共存する各種酸化還元酵素の補酵素として働く可能性があり、目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下記(A)及び(B)を含有する、試料中のγ−アミノ酪酸GABA)を測定するためのキット:(A)L−グルタミン酸オキシダーゼアスコルビン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを含む、反応液I(B)GABAトランスアミナーゼ、及びカタラーゼ失活剤を含む反応液IIただし、反応液I及びIIは、下記も満たす:・いずれか一方がカプラー化合物を含み、他方が新トリンダー試薬を含み、・いずれか一方がペルオキシダーゼを含み;かつ・いずれか一方がα−ケトグルタル酸を含む。

請求項2

反応液IIが、さらにピリドキサールリン酸を含む、請求項2に記載のキット。

請求項3

カプラー化合物が、4−アミノアンチピリンである、請求項1又は2に記載のキット。

請求項4

新トリンダー試薬が、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリンナトリウム塩(TOOS)、又はN−エチル−N−スルホプロピルアニリン(ALPS)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキット。

請求項5

反応液Iが、カプラー化合物を含み、反応液IIが新トリンダー試薬を含み、かつ反応液Iがペルオキシダーゼを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキット。

請求項6

下記(1)、及び(2)を含む、試料中のγ−アミノ酪酸(GABA)を測定する方法:(1)容器内で、試料中のL−グルタミン酸に、L−グルタミン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを作用させ、L−グルタミン酸を分解し、かつ試料中のアスコルビン酸又はエリソルビン酸に、アスコルビン酸オキシダーゼを作用させ、アスコルビン酸又はエリソルビン酸を分解する工程(2)(1)に続いて同じ容器内で行われる工程であって、該カタラーゼに、カタラーゼ失活剤を作用させ、カタラーゼを失活させ、かつ試料中のGABAに、GABAトランスアミナーゼを作用させ、L−グルタミン酸を生成し、生成したL−グルタミン酸に、Lグルタミン酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、カプラー化合物、及び新トリンダー試薬を作用させ、色素を形成させる工程。

請求項7

(1)及び(2)の工程が、25〜35℃で行われる。請求項6に記載の方法。

請求項8

(2)において、試料中のGABAが完全に消費される、請求項6又は7に記載の方法。

請求項9

生じた色素の量を、LED光源を用いた装置により測定する工程を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法を実施するための、キット。

技術分野

0001

本発明は、γ−アミノ酪酸GABA)の測定のための方法、及びそのためのキットに関する。本発明の方法及びキットは、生体由来試料食品中のGABAを定量するのに適している。

背景技術

0002

γ−アミノ酪酸(GABA)は抑制性神経伝達物質であり、興奮性神経伝達物質の過剰な分泌を抑制して神経の興奮を鎮め、ストレス緩和血圧の低下、あるいは免疫力低下抑制などの、種々の生理的効果が知られており、GABA含有を表示したトマト、おチョコレートなどの食品が販売されている。また、GABAを含む数多くのサプリメントが市販されている。従って、生化学的試料のGABA測定だけでなく、農水産物のGABA測定及び加工食品やサプリメントの製造工程におけるGABA濃度管理は、非常に重要な課題となっている。

0003

従来、GABAの測定方法としては、アミノ酸分析計などの高速液体クロマトグラフィーを用いる方法や、酵素を利用した方法が利用されてきた。高速液体クロマトグラフィーで分析する方法は、正確に測定することが可能である一方で、機器が非常に高価であり又機器の操作に専門的な注意が必要になることから、トマトなどの栽培現場や各種の食品加工製造現場で、特別な技術を持たない人が安価に簡便に測定するためには向いていない。

0004

酵素を利用した方法としては、試料中のGABAに対してGABAトランスアミナーゼを作用させてL−グルタミン酸とし、次にこの反応液に含まれるL−グルタミン酸を別途購入したL−グルタミン酸測定キットで測定してからGABAの定量値を算出する方法(特許文献1)が知られているが、この方法は同一試験管内で行う、一つの連続的なGABAの測定キットとして成立しておらず、また試料中に共存するL−グルタミン酸を除去できないために、別途市販のキットによりL−グルタミン酸だけを測定して差し引かなければならない。また、この方法では、多くの食品試料中に含まれるアスコルビン酸及びエリソルビン酸還元力による色素の退色作用を排除する工程が無く、実際のトマトや加工食品などの測定では大きな誤差が生じる可能性が高い。さらに、この方法ではGABAからL−グルタミン酸への変換反応が完了していないため、検量線曲線となっており、GABAのエンドポイント法による測定方法ではない。測定試薬の安定性の記載も無い。

0005

また別の酵素法として、試料中のGABAに対してGABAトランスアミナーゼを作用させて、生成するコハク酸セミアルデヒドに、GABAトランスアミナーゼと共存する脱水素酵素を作用させる過程で、添加した補酵素酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドフォスフェートNADP)を還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドフォスフェート(NADPH)とし、この生成したNADPHによりテトラゾリウム塩存在下で電子伝達体を作用させて、生成するホルマザン色素を測定する方法(特許文献2)があるが、補酵素と脱水素酵素が非常に不安定であり、試薬溶液の成分として強い刺激性のある2−メルカプトエタノールを使用している。さらに、この方法は、反応の途中で反応停止液を添加していることから、エンドポント法による測定ではなく、一定時間内の反応増加量を測定する、いわゆるレイト法と言える。また、反応停止液に危険物である1M硫酸を使用していることから、安全に使用することができる測定キットを構築できていない。

0006

他にも固定化酵素を使用した蛍光分析法があるが、前述のNADPからホルマザン色素を導いて測定する方法と同様に、NADPHが直接的に反応に関与している。NADP及びNADPHは試料中に共存する各種酸化還元酵素の補酵素として働く可能性があり、目的とするGABAの測定に誤差を与える可能性がある。さらに、NADPやNADPHは不安定な物質であることから、酵素反応に細心の注意が必要であり、結果としてこれらのNADPやNADPHが測定の工程に含まれる方法では、安定で使いやすいGABA測定キットを提供することは難しい。

0007

なお、前述の酵素法によるGABA測定は、いずれもハロゲンランプあるいはキセノンランプ等を光源とする吸光度計により、特定波長での吸光度を測定する方法となっている。純緑色LED光源フォトトランジスタ受光部を組み合わせた簡易比色計により、呈色度電圧値との関係式を求め、これをGABAの簡易測定へ応用した例は全く知られていない。

0008

一方で、アスコルビン酸を含む試料であっても、アスコルビン酸を除去しつつL−グルタミン酸濃度を測定することができるキット(特許文献3)、L−グルタミン酸を除去しつつL−グルタミンを測定することができるキット(特許文献4)が開発されている。

先行技術

0009

特開2011−130688号公報
国際公開WO2009/128461(特許第5413781号)
特開2017−12169号公報
特開2015−204825号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明が解決すべき課題は、GABAを簡易な方法によって精度よく測定することである。また、本発明の別の課題は、L−グルタミン酸及びアスコルビン酸又はエリソルビン酸を含む試料であっても、一つの試験管内で連続して行う反応工程により、L−グルタミン酸及びアスコルビン酸又はエリソルビン酸を除去しつつ、GABAをエンドポイント法によって測定することができ、室温で長期保存できる液体状の反応試薬を用いる測定キットを提供することである。

課題を解決するための手段

0011

発明者は、上記の課題を解決すべく、第一段階の反応工程において、L−グルタミン酸オキシダーゼにより試料中に共存するL−グルタミン酸を分解して過酸化水素を生じせしめると同時に、この過酸化水素をカタラーゼで分解して水にすることにより、試料に共存するL−グルタミン酸の影響を除去した。さらに、食品試料中に含まれることが多いアスコルビン酸又はエリソルビン酸の還元力による発色の退色作用を排除するため、上記第一段階の反応工程において、アスコルビン酸オキシダーゼを加えることにより、アスコルビン酸又はエリソルビン酸を分解した。

0012

次の第二段階の反応工程においては、第一段階の反応工程と同じ試験管内で、GABAトランスアミナーゼにより検体中のGABAからL−グルタミン酸生じせしめるとともに、第一段階の反応工程から移行したL−グルタミン酸オキシダーゼによって、このL−グルタミン酸を分解してGABAトランスアミナーゼの基質となるαーケトグルタル酸を生成させる一種の酵素サイクルを回すことにより、結果的にGABAと等モルの過酸化水素を生じせしめた。さらにこの過酸化水素を、新トリンダー試薬及びカプラー化合物ならびにペルオキシダーゼの反応によって発色を生じせしめた。また、同一試験管内で連続する第二段階の反応工程で、GABAと等モル生成した過酸化水素が、第一段階から移行してきたカタラーゼによって分解しないように、カタラーゼ失活剤を存在させることにより、完全にカタラーゼを失活させた。この第二段階の発色反応は、室温又は30℃で10分〜30分間放置することにより停止することが分かった。すなわち、発色による吸光度の上昇はエンドポイントに到達し、到達後30分間は低下のない安定な状態を維持し、反応液の吸光度が安定化することを見出した。

0013

さらに詳細な検討を行うことにより、発明者は、下記(i)及び(ii)を含むGABA測定キットにおいて、反応液IにL−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、カプラー化合物及び防腐剤を含み、反応液IIにGABAトランスアミナーゼ、GABAトランスアミナーゼの安定化に寄与する補酵素ピリドピリドキサールリン酸、新トリンダー試薬、α−ケトグルタル酸及びカタラーゼ失活剤を含み、酵素を含む各種試薬を2つの反応試薬溶液として液体状態で保存した場合に、保存時間経過の伴う試薬ブランク吸光度の上昇が抑制され、かつ発色反応が短時間でエンドポイントに到達することができ、しかも28℃で長期間安定した測定値を提供できるような、酵素試薬溶液の形で使用するGABA測定キットが製造・使用できることを見出した。

0014

また、下記(iii)、(iv)を含む測定キットにおいても、上記の(i)及び(ii)を含むGABA測定キットと同等のGABA測定キットが製造・使用できることを見出した。

0015

(i)L−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、4−アミノアンチピリン及び防腐剤を含む反応液I、
(ii)GABAトランスアミナーゼ、新トリンダー試薬、α−ケトグルタル酸、ピリドキサールリン酸及びカタラーゼ失活剤を含む反応液II。
(iii)L−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、α−ケトグルタル酸、4−アミノアンチピリン及び防腐剤を含む反応液I、
(iv)GABAトランスアミナーゼ、新トリンダー試薬、ピリドキサールリン酸及びカタラーゼ失活剤を含む反応液II。

0016

すなわち、本発明は以下を提供する。
[1] 下記(A)及び(B)を含有する、試料中のγ−アミノ酪酸(GABA)を測定するためのキット:
(A)L−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを含む、反応液I
(B)GABAトランスアミナーゼ、及びカタラーゼ失活剤を含む反応液II
ただし、反応液I及びIIは、下記も満たす:
・いずれか一方がカプラー化合物を含み、他方が新トリンダー試薬を含み、
・いずれか一方がペルオキシダーゼを含み;かつ
・いずれか一方がα−ケトグルタル酸を含む。
[2] 反応液IIが、さらにピリドキサールリン酸を含む、2に記載のキット。
[3] カプラー化合物が、4−アミノアンチピリンである、1又は2に記載のキット。
[4] 新トリンダー試薬が、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリンナトリウム塩(TOOS)、又はN−エチル−N−スルホプロピルアニリン(ALPS)である、1〜3のいずれか1項に記載のキット。
[5] 反応液Iが、カプラー化合物を含み、反応液IIが新トリンダー試薬を含み、かつ
反応液Iがペルオキシダーゼを含む、
1〜4のいずれか1項に記載のキット。
[6] 下記(1)、及び(2)を含む、試料中のγ−アミノ酪酸(GABA)を測定する方法:
(1)容器内で、試料中のL−グルタミン酸に、L−グルタミン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを作用させ、L−グルタミン酸を分解し、かつ試料中のアスコルビン酸又はエリソルビン酸に、アスコルビン酸オキシダーゼを作用させ、アスコルビン酸又はエリソルビン酸を分解する工程
(2)(1)に続いて同じ容器内で行われる工程であって、該カタラーゼに、カタラーゼ失活剤を作用させ、カタラーゼを失活させ、かつ試料中のGABAに、GABAトランスアミナーゼを作用させ、L−グルタミン酸を生成し、生成したL−グルタミン酸に、Lグルタミン酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、カプラー化合物、及び新トリンダー試薬を作用させ、色素を形成させる工程。
[7] (1)及び(2)の工程が、25〜35℃で行われる。6に記載の方法。
[8] (2)において、試料中のGABAが完全に消費される、6又は7に記載の方法。
[9] 生じた色素の量を、LED光源を用いた装置により測定する工程を含む、6〜8のいずれか1項に記載の方法。
[10] 6〜9のいずれか1項に記載の方法を実施するための、キット。

発明の効果

0017

本発明のキットは、反応停止剤を用いることなく同一試験管内で連続して反応を行うエンドポイント法によって、GABAを簡便かつ精度よく測定することができる。また、試料中にL−グルタミン酸やアスコルビン酸又はエリソルビン酸が含まれているものであっても、これらの影響を完全に除去して、精度よくGABAを測定することができる。さらに、複数の酵素を液体試薬として供給しているものであるため、酵素が凍結乾燥品として提供されている場合に見られる溶解時の泡立ち等の課題が解決されており、かつ長期間の時間経過に伴う発色剤の自然着色や、酵素の失活による測定試薬自体の不安定化が軽減され、当該反応液I及び反応液II を安定な状態で保管することができる。加えて、エンドポイント法による測定が可能になったことによって、硫酸、塩酸あるいはトリクロロ酢酸等の危険物を反応停止剤として使用する必要がなく、測定者の安全が確保されるという長所がある。

図面の簡単な説明

0018

L−グルタミン酸及びアスコルビン酸共存下でのGABAの測定。L−Glu:L−グルタミン酸、Asc:アスコルビン酸、GABA:γ−アミノ酪酸、GLOD:L−グルタミン酸オキシダーゼ、ASOD:アスコルビン酸オキシダーゼ、CAT:カタラーゼ、OxdAsc:酸化型アスコルビン酸、GABA−T:γ−アミノ酪酸アミノトランスフェラーゼPLP:ピリドキサールリン酸、α−KG:α−ケトグルタル酸、SSA:コハク酸セミアルデヒド、H2O2:過酸化水素、POD:ペルオキシダーゼ、4−AA:4−アミノアンチピリン、TOOS:N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン・ナトリウム塩
GABA、L−グルタミン酸、及びL−グルタミンの関連(GABAとL−グルタミン酸とL−グルタミンの、三つのアミノ酸は互いに合成と分解が密接に関係した関連物資である。)
吸光度のタイムコース
GABA検量線
GABA測定における共存するアスコルビン酸の影響
GABA測定における共存するL−グルタミン酸の影響
GABA検量線

0019

(GABA測定キット)
本発明は、下記(A)及び(B)を含有する、試料中のγ−アミノ酪酸(GABA)を測定するためのキットを提供する:
(A)L−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを含む、反応液I
(B)GABAトランスアミナーゼ、及びカタラーゼ失活剤を含む反応液II
ただし、反応液I及びIIは、下記も満たす:
・いずれか一方がカプラー化合物を含み、他方が新トリンダー試薬を含み、
・いずれか一方がペルオキシダーゼを含み;かつ
・いずれか一方がα−ケトグルタル酸を含む。

0020

反応液Iは、さらに防腐剤を含んでもよい。反応液IIは、GABAトランスアミナーゼの補酵素であるピリドキサールリン酸を酵素の安定化のためにさらに含んでもよい。特に好ましい態様の一つは、反応液Iが、カプラー化合物を含み、反応液IIが新トリンダー試薬を含み、かつ反応液Iがペルオキシダーゼを含むものである。

0021

すなわち、本発明のGABA測定キットは、下記(i)及び(ii)の試薬構成、 又は(iii)及び(vi)の試薬構成とすることができる。
(i)L−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、及びカプラー化合物、及び防腐剤を含む、反応液I、
(ii)GABAトランスアミナーゼ、ピリドキサールリン酸、新トリンダー試薬、α−ケトグルタル酸、カタラーゼ失活剤を含む、反応液II。
(iii)L−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、カプラー化合物、α−ケトグルタル酸、及び防腐剤を含む、反応液I、
(iv)GABAトランスアミナーゼ、ピリドキサールリン酸、新トリンダー試薬、及びカタラーゼ失活剤を含む反応液II。

0022

本発明で使用するL−グルタミン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ及びGABAトランスアミラーゼは、公知のものを利用することができる。具体的には、L−グルタミン酸オキシダーゼとしては、Streptomyces sp. X−119−6、Streptomyces violascens、Streptomyces endus、Streptomyces platensis、Streptomyces Z−11−6、及びStreptomyces diastatochromogenes などの微生物由来のL−グルタミン酸オキシダーゼを挙げることができる。ペルオキシダーゼとして西洋わさび由来のペルオキシダーゼを挙げることができる。アスコルビン酸オキシダーゼとしては、カボチャキュウリ由来のアスコルビン酸オキシダーゼを挙げることができる。カタラーゼとしては、ウシ肝臓由来カタラーゼの他に、Aspergillus nigerなどの微生物由来のカタラーゼを挙げることができる。また、GABAトランスアミナーゼとしては、Psuedomonas aeruginosa、Saccharomyces cerevisiae、Candida guilliermondii,、Streptomyces griseus、Streptomyces toyonakensis、Streptomyces decoyicusなどの微生物由来のGABAトランスアミナーゼを挙げることができる。

0023

また、本発明で使用する新トリンダー試薬としては、発色試薬として公知のものを使用することができ、例えばN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン・ナトリウム塩(TOOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(ADOS)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5ジメトキシアニリン(HDAOS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(ADPS)、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン(ALPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メチルアニリン(TOPS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリンMAOS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン(DAPS)、N−(2−カルボキシエチル)−N−エチル−3,5−ジメトキシアニリン(CEDB)、N−(2−カルボキシエチル)−N−エチル−3−メトキシアニリン(CEMO)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5ジメトキシ−4−フルオロアニリン(FDAOS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5ジメトキシ−4−フルオロアニリン(FDAPS)などを利用することが可能である。中でも、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン・ナトリウム塩(TOOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(ADOS)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HDAOS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(ADPS)、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン(ALPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メチルアニリン(TOPS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAOS)のいずれかを用いるのが好ましく、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン・ナトリウム塩(TOOS)を用いるのがより好ましい。

0024

本発明で使用するカプラー化合物としては、新トリンダー試薬との組み合わせで発色を生じる化合物として任意のものを用いればよく、例えば4−アミノアンチピリン(4−AA)、バニリンジアミンスルホン酸メチルベンズチアゾリノンヒドラゾンMBTH)、スルホン化メチルベンズチアゾリノンヒドラゾン(SMBTH)、アミノジフェニルアミン−1−(4−スルホフェニル)−2,3−ジメチル−4−アミノ−5−ピラゾロン(CP2−4)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン又はその誘導体などを用いることができる。中でも、4−アミノアンチピリン(4−AA)を用いるのが好ましい。

0025

本発明で使用する反応液Iは、L−グルタミン酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、ぺルオキシダーゼ、カプラー化合物及び防腐剤を含有する。また、α−ケトグルタル酸が反応液IIに含まれない場合においては、反応液Iにα−ケトグルタル酸を含む。反応液Iに上記酵素及びカプラー化合物等を含有させる液としては、各種緩衝液を利用することができる。緩衝液としては、酢酸リン酸クエン酸ホウ酸トリスアミノメタンHEES、MES、Bis−トリス、ADA、ACES、PIPES、MOPSO、MOPS、BES、TES、DIPSO、TAPSO、TAPS、CHES、CAPSO、CAPS及びこれらの塩などを利用することができる。本発明において、反応液Iは、新トリンダー試薬を含まないようにすることができる。本発明において、反応液Iが「新トリンダー試薬を含まない」とは、反応液Iに実質的に新トリンダー試薬を含まないことを意味する。より具体的には、本発明において、語句「新トリンダー試薬を含まない反応液I」には、新トリンダー試薬を全く含まない反応液Iだけでなく、本発明の効果を棄損しない限度でごく微量の新トリンダー試薬を含む反応液Iも包含される。

0026

反応液Iにおける緩衝液等への各酵素及びカプラー化合物等の含有量としては、L−グルタミン酸オキシダーゼ0.2〜2U/mL、アスコルビン酸オキシダーゼ5〜30U/mL、カタラーゼ500〜2,000U/mL、ペルオキシダーゼ5〜20U/mL、カプラー化合物0.2〜1.2μmol/mLの範囲にあることが好ましく、特にL−グルタミン酸オキシダーゼ0.4〜1.0U/mL、アスコルビン酸オキシダーゼ10〜20U/mL、カタラーゼ1000〜1,500U/mL、ペルオキシダーゼ10〜15U/mL、カプラー化合物0.4〜0.8μmol/mLの範囲にあることがより好ましい。また、防腐剤を含む場合、防腐剤としてはプロクリン300の溶液を2000倍希釈になるように添加することが好ましい。なお、α−ケトグルタル酸が反応液IIに含まれない場合においては、反応液Iにα−ケトグルタル酸1〜6μmol/mLを含み、特にα−ケトグルタル酸2〜3μmol/mLの濃度が好ましい。

0027

次に本発明で使用する反応液IIは、GABAトランスアミナーゼ、ピリドキサールリン酸、新トリンダー試薬及びカタラーゼ失活剤を含有する。また、α−ケトグルタル酸を反応液Iに添加しない場合は、上記の反応液IIにα−ケトグルタル酸を含む。上記酵素、ピリドキサールリン酸、新トリンダー試薬、α−ケトグルタル酸及びカタラーゼ失活剤を含有させる液としては、各種緩衝液を利用することができる。緩衝液の例としては、酢酸、リン酸、クエン酸、ホウ酸、トリスアミノメタン、HEPES、MES、Bis−トリス、ADA、ACES、PIPES、MOPSO、MOPS、BES、TES、DIPSO、TAPSO、TAPS、CHES、CAPSO、CAPS及びこれらの塩などを利用することができる。本発明において、反応液IIは、カプラー化合物を含まないことが好ましい。本発明において、反応液IIが「カプラー化合物を含まない」とは、反応液IIに実質的にカプラー化合物を含まないことを意味する。より具体的には、本発明において、語句「カプラー化合物を含まない反応液II」には、カプラー化合物を全く含まない反応液IIだけでなく、本発明の効果を棄損しない限度でごく微量のカプラー化合物を含む反応液IIも包含される。

0028

カタラーゼ失活剤としては、カタラーゼを速やかに失活させる作用を有する物質であれば任意のものを用いればよく、例えばアジ化ナトリウムや3−アミノ−1,2,4−トリアゾールなどを用いることができる。

0029

反応液IIにおける緩衝液への酵素、新トリンダー試薬、ピリドキサールリン酸及びカタラーゼ失活剤の含有量は、GABAトランスアミナーゼ0.5〜10U/mL、ピリドキサールリン酸1〜3μmol/mL、新トリンダー試薬0.2〜1.2μmol/mL、カタラーゼ失活剤0.01〜0.1%の範囲にあることが好ましく、特にGABAトランスアミナーゼ2〜4U/mL、ピリドキサールリン酸1.5〜2.5μmol/mL、新トリンダー試薬0.4〜0.8μmol/mL、カタラーゼ失活剤0.05〜0.09%の範囲にあることが好ましい。なお、α−ケトグルタル酸が反応液Iに含まれない場合においては、反応液IIにα−ケトグルタル酸1〜6μmol/mLを含み、特にα−ケトグルタル酸2〜3μmol/mLの濃度が好ましい。

0030

本発明で使用する反応液Iに使用する防腐剤としては、プロクリン300、プロクリン950、クロラムフェニコールなど公知のものを用いることができる。なお、反応液IIには防腐効果のあるカタラーゼ失活剤が含まれていることから、反応液IIへの防腐剤の添加はなくてもよい。

0031

本発明のキットには、上記反応液I及び反応液IIのほかに、試料、GABA標準液、反応液I及び反応液IIの採取スポイトLEDを光源とする簡易比色計と測定のためのプラスティック製セル、その他GABA標準液等を添付することもできる。

0032

本発明のGABA測定キットは、酵素を溶液状態で保存することができる。具体的には、好ましい実施形態において、本発明のキットは、冷蔵庫又は28℃の恒温器で4週間保管した反応液I及び反応液IIをこの順にGABAを50mg/L又は100mg/Lの濃度で含む検体溶液に添加したときの吸光度と、保管0日目の反応液I及び反応液IIをこの順に前記溶液と同一のGABA溶液に添加した吸光度との差が、±5%以内という安定性を有する。

0033

本発明のキットによる試料中のγ−アミノ酪酸(GABA)を測定する反応は、下記の工程で表される。
(1)容器内で、試料中のL−グルタミン酸に、L−グルタミン酸オキシダーゼ、及びカタラーゼを作用させ、L−グルタミン酸を分解し、かつ試料中のアスコルビン酸又はエリソルビン酸に、アスコルビン酸オキシダーゼを作用させ、アスコルビン酸又はエリソルビン酸を分解する工程;
(2)(1)に続いて同じ容器内で行われる工程であって、該カタラーゼに、カタラーゼ失活剤を作用させ、カタラーゼを失活させ、かつ試料中のGABAに、GABAトランスアミナーゼを作用させ、L−グルタミン酸を生成し、生成したL−グルタミン酸に、Lグルタミン酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、カプラー化合物、及び新トリンダー試薬を作用させ、色素を形成させる工程。

0034

好ましい態様において、上記の工程(1)及び(2)の少なくともいずれか一方の工程、好ましくは双方の工程は、25〜35℃で行われる。また工程(2)は、試料中のGABAが完全に消費されるように実施されることが好ましい。

0035

本発明では、GABAを測定するため、まず試料に反応液Iを添加する。試料中に内在性のL−グルタミン酸及びアスコルビン酸又はエリソルビン酸が存在する場合、当該工程によりこれを除去する。当該反応条件は、使用する酵素の至適pH及び酵素反応が効率的に進む温度に従って設定すればよいが、おおむね、pH6.5〜pH8.0、温度25℃〜35℃の条件下で、10分〜20分ほど反応を実施すればよい。

0036

上記反応液Iによる反応が十分に進行した後、反応液IIを添加することにより、GABAをL−グルタミン酸に変換させ、さらにこれを反応液Iから移行したL−グルタミン酸オキシダーゼにより分解し、過酸化水素を生じせしめ、当該過酸化水素と発色剤、ペルオキシダーゼを反応させることにより発色を生じる。この第2段階の反応時、第1段階の反応液Iから移行したカタラーゼは、反応液IIに含まれているカタラーゼ失活剤により完全に失活しているので、カタラーゼによる発色反応の阻害は起きない。当該反応条件は、使用する酵素の至適pH及び酵素反応が効率的に進む温度に従って設定すればよいが、おおむね、pH6.5〜pH8.0、温度25℃〜35℃の条件下で、10分〜30分ほど反応を実施すればよい。

0037

上記反応液I及び反応液IIによる反応は、一つの試験管内で連続して進行した後、反応は終了してエンドポイントに到達して停止する。結果として、GABAの量に比例した色素が生成する。最後に生じた発色の程度を、ごく一般的な手法としては、ハロゲンランプあるいはキセノンランプ等の光源を用いた吸光度計により、特定波長の吸光度を測定してGABA濃度を算出することができる。別の新しい比色分析の手段として、特定範囲波長のLEDを光源とし、受光部にフォトトランジスター等を用いる簡易比色計で、発色の程度を電気信号(例えば、電圧値)として測定して、試料中のGABA濃度を算出することもできる。これらの発色を測定する光源の波長は用いる発色剤の種類に応じて選択すればよい。

0038

(用途、その他)
本発明による測定対象となる試料としては、GABAを含有することが予想されるものであれば、特に限定されない。具体的には、トマトや玄米などの農産物、酒やビールなどの酒類食品原料、加工食品、細胞又は微生物等の培養液生化学実験試料及び組織抽出物等の生体試料等を挙げることができる。

0039

本発明において、ハロゲンランプ等を光源とする一般的な吸光度計を用いる場合は、標準物質を用いた検量線を作成するため、標準溶液として濃度既知のGABA溶液(3mg/L〜150mg/LのGABA溶液)を用いて、発色液の吸光度を測定する。当該実施形態においては、試料の吸光度を測定した後は、試料の替わりに水を用いたブランクの吸光度を差し引き、正味の吸光度と濃度の関係を検量線として作成して、GABAを算出することができる。

0040

また、LEDを光源とし受光部にフォトトランジスターを用いる簡易比色計を使って発色の程度を電気信号(電圧値)として測定する場合は、濃度既知のGABA溶液(例えば、25mg/L〜200mg/LのGABA溶液)を用いた発色の程度すなわちGABA濃度とフォトトランジスターにより受光した光の量(電圧対数値)との関係を検量線として得た後に、当該検量線をプログラムしたマイクロコンピューターを組み込んだ簡易比色計を作成することによって、試料中のGABA濃度を簡便に測定することができる。特に、反応液IIに含まれる新トリンダー試薬としてTOOSを用いた場合、生じた色素の吸収極大が555nmであることから、光源として555nmの純緑色LEDを用いた簡易比色計による測定が適している。

0041

以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明がこれに限定されないのは明らかである。

0042

(実施例1)反応液I及び反応液IIにおける酵素と各試薬の組み合わせ検討
発明者は、本発明と類似の「L−グルタミン測定キット」の発明(特許文献3)において、カプラー化合物と新トリンダー試薬の組み合わせを検討した結果、カプラー化合物と新トリンダー試薬を共存させることは、発色試薬の自然着色生じるとともに、反応液に含まれる酵素活性の低下をもたらすとの結果を得ている。また、本発明の特徴として、GABAトランスアミナーゼの基質であるα−ケトグルタル酸を反応液I又は反応液IIへ添加する必要があるが、反応液Iによる第一段階の反応工程において、L−グルタミン酸オキシダーゼによって試料中に共存するL−グルタミン酸を除去する際のL−グルタミン酸から生成するα−ケトグルタル酸に加えて、GABAトランスアミナーゼの基質として比較的高濃度のα−ケトグルタル酸を反応液Iへ添加することは、L−グルタミン酸オキシダーゼ反応のプロダクト阻害になる可能性も考えられる。従って、α−ケトグルタル酸は反応液IIへの添加が好ましいと考えられるが、一方ではα−ケトグルタル酸とカプラー化合物又は新トリンダー試薬の共存による化学的反応あるいは各種酵素との共存によるブランク吸光度への影響など、予期しない現象が懸念される。そこで、下記表1に示す試験1〜8の各組成の反応液I及び反応液IIを調製して、保存試験を実施した。なお、反応液I及び反応液IIに添加する酵素の組み合わせは、第一段階の反応工程に必須な酵素反応、及び第二段階の反応工程との関連等を考慮し、アスコルビン酸オキシダーゼ、L−グルタミン酸オキシダーゼ及びカタラーゼは反応液Iへ添加し、GABAトランスアミナーゼは反応液IIへ添加した。また、GABAトランスアミナーゼを50℃で30分間熱処理した場合、ピリドキサールリン酸を共存させると残存酵素活性が無添加の場合よりも2倍以上高くなったことから、補酵素であるピリドキサールリン酸を安定化剤として反応液IIへ添加した。

0043

ペルオキシダーゼは発色反応を触媒することから、反応液IIに添加することが常識的かつ妥当であるが、各種酵素と試薬を混合した場合の安定性は予測できないので、反応液Iへ添加した場合(試験5〜8)も試験した。各成分を溶解する緩衝液にはHEPES緩衝液(pH7.1)を使用した。

0044

表中「ASOD」はアスコルビン酸オキシダーゼ、「GLOD」はL−グルタミン酸オキシダーゼ、「CAT」はカタラーゼ、「TOOS」はN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン・ナトリウム塩、「Proclin300」はプロクリン300、「GABA−T」はγ−アミノ酪酸トランスアミナーゼ、「POD」はペルオキシダーゼ、「4−AA」は4−アミノアンチピリン、「α−KG」はα−ケトグルタル酸、「PLP」はピリドキサールリン酸、「NaN3」はアジ化ソーダを示す。

0045

保存方法
調製した試験1〜8の各反応液I及び各反応液IIを各々等量ずつポリプロピレン遠沈管に分注し、5℃〜8℃の冷蔵庫及び28℃の恒温器で保存し、保存開始後0日目と4週目に、各反応試薬液を用いて標準GABA溶液を検体として測定を実施することで、冷蔵庫保存及び28℃保存での安定性を評価した。

0046

0047

0048

《測定方法》
検体測定は、以下のような手順に従って実施した。まず、ガラス試験管に反応液Iを0.5mL、検体としてGABA濃度が50mg/L又は100mg/Lの試料0.05mLを入れ、30℃で10分間反応させた。その後、反応液IIを0.5mL添加し、30℃で20分間反応させた。反応終了後分光光度計で純水を対照として555nmの吸光度を測定した。ブランクを差し引き、保存開始0日目の吸光度に対する保存開始4週間目の吸光度の%を算出した。

0049

《結果及び考察》

0050

0051

測定結果を表2に示した。試験1〜8のいずれの場合でも、ブランクの吸光度は0.02〜0.03程度であり、冷蔵庫又は28℃恒温器で4週間保存した後でも、ブランク吸光度の目立った上昇は無かった。試験1、試験2、試験5及び試験6の組み合わせの場合、4℃ではほぼ安定であったが、28℃で4週間の保存ではGABA50mg/Lの試料測定の場合は吸光度が5%以上低くなった。また、試験3及び試験4では、28℃保存において吸光度が10%程度も低下した。しかし、試験7及び試験8の組み合わせの場合だけは、すなわちペルオキシダーゼと4−アミノアンチピリンが反応液Iに含有された場合においてのみ、28℃で4週間保存した後も、保存開始後0日目とほぼ同等の吸光度(96%以上)が測定された。従って、反応液I及び反応液IIの組成は、当業者の通念を超えて、ペルオキシダーゼとカプラー化合物が反応液Iに、新トリンダー試薬が反応液IIに含有される試験7及び試験8の組み合わせが、最も安定であることが見出された。

0052

(実施例2)各種新トリンダー試薬の検討
各種新トリンダー試薬の違いによる感度、安定性及び着色等の差を検討するため、新トリンダー試薬としては、下記表3に示す(1)〜(6)の新トリンダー試薬を、それぞれ0.8μモル/mLとなるように実施例1試験8の反応液IIに添加し、37℃で1週間保管した。新トリンダー試薬としては、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メチルアニリン・ナトリウム塩(TOOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン(ADOS)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HDAOS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(ADPS)、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン(ALPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メチルアニリン(TOPS)を用いた。

0053

0054

《測定》
ガラス試験管に反応液Iを0.5mL入れ、検体として表4に示す濃度の(a)〜(c)のGABA溶液を0.05mL添加し、30℃で10分間反応後、反応液IIを0.5mL添加して、30℃で20分間反応させた。反応終了後、分光光度計で吸光度を測定した。測定波長は、各新トリンダー試薬に応じ、表3に示すとおりの波長とした。また、ブランクとして水を検体として吸光度を測定した。

0055

0056

《結果及び考察》
下記表5は、各新トリンダー試薬を用いて検体(a)〜(c)を測定したときの吸光度の値を示す。いずれの新トリンダー試薬でも着色が無く、37℃で1週間安定であり、GABA測定キットに使用するのに適していた。とくにTOOSとALPSは、感度良く測定できた。また、TOOSを用いた場合は、測定波長が555nmであることから、純緑色LED(波長555nm)を光源として用いる簡易比色計による測定にも最適であることが示唆された。

0057

0058

(実施例3)試料中に共存するGABA関連物質との測り分け
GABAはL−グルタミン酸からL−グルタミン酸脱炭酸酵素によって生成し、L−グルタミン酸はグルタミナーゼによってL−グルタミンから作られるルートの他にも、GABAトランスアミナーゼによってGABAからも生成される。またL−グルタミン合成酵素によって、L−グルタミン酸からL−グルタミンが生成される。従って、図2に示すように、GABAとL−グルタミン酸とL−グルタミンの、三つのアミノ酸は互いに合成と分解が密接に関係した関連物資である。そこで、これらのアミノ酸が共存している検体試料での測り分け試験を実施した。

0059

《測定方法》
本発明GABA測定キット(実施例1試験8)、本発明者らが考案したL−グルタミン酸測定キット(特許文献3)及びL−グルタミン測定キット(特許文献4)の3種類の測定試薬キットを用いて、上記の三つのアミノ酸の単独溶液又は混合溶液を検体として555nmの吸光度を測定した。なお、いずれの測定キットでも、各キットの反応液I及び反応液IIは0.5mL、検体試料は0.05mLを使用し、各測定吸光度からブランク(水0.05mLを検体として使用)を差し引いた。

0060

《結果及び考察》
下記の表6に示すように、本発明によるGABA測定キットはGABA溶液のみに反応して発色し、L−グルタミン酸やL−グルタミンには全く反応しないことが分かった。従って、本発明のGABA測定は、GABAに対して特異性の高い測定方法であることが証明された。

0061

0062

(実施例4)GABA測定反応のエンドポイントの検討
本発明のGABA測定キットは、GABAから各種酵素反応によって最終的に色素を生成するが、一つの試験管内での連続的な反応によりGABAから色素形成への転換反応が完全にエンドポイントに到達していることを確認するため、室温(27℃〜28℃)における発色のタイムコースを調べた。

0063

《測定方法》
吸光度計(島津UVmini1240)用のセミミクロセルに、実施例1試験8の反応液I及び反応液IIを各々0.5mL、計1.0mLを入れ、0.05mLのGABA検体溶液を添加して反応を開始した。室温で40分間、1分毎に吸光度を測定して発色反応のタイムコースを調べた。GABA溶液は、濃度が12.5mg/L〜150mg/Lの各濃度の溶液を使用した。

0064

《結果及び考察》
図3は、GABAの各濃度における吸光度のタイムコースを示す。添加したGABA溶液の濃度が12.5mg/L〜150mg/Lのいずれの場合も、GABA濃度に依存して、吸光度は反応開始後約10分〜20分で一定になった。従って、本発明のGABA測定キットによる測定は、いわゆるエンドポイント法によるGABAの酵素分析であることを示している。すなわち、GABAに対するKm値がそれほど低くないGABAトランスアミナーゼにより、検体中のGABA と反応液IIに含まれるα−ケトグルタル酸からL−グルタミン酸が生成するが、この生成L−グルタミン酸が、Km値が小さく活性の高いL−グルタミン酸オキシダーゼによって、速やかに酸化分解されることにより、GABAトランスアミナーゼの反応がより効率的にL−グルタミン酸生成の方向へ進行すると考えられる(図1参照)。また、L−グルタミン酸オキシダーゼ反応によって生成するα−ケトグルタル酸は、再びGABAトランスアミナーゼ反応に利用される。最終的には、検体中のすべてのGABAが完全に分解され、検体中のGABA量と555nmの吸光度とは、非常に高い相関関係が成立することになる。この連続的な一種の酵素サイクル反応によって、GABAのエンドポイント法による検量線は直線となり、簡便な酵素分析が可能であることが示唆された。

0065

(実施例5)GABAの検量線(フォトメーターによる555nmの吸光度測定
本発明の反応液I及び反応液II(新トリンダー試薬はTOOS)を用いて、GABA濃度と555nmの吸光度による検量線を作成した。
《測定方法》
GABAの濃度が6.25mg/L〜150mg/Lの各濃度の溶液を検体として検量線を作成した。なお、測定は、以下のような手順に従って実施した。まず、ガラス試験管に反応液Iを0.5mLを入れ、検体として各濃度のGABA溶液を0.05mL添加し、30℃で10分間反応置後、反応液IIを0.5mL添加して、さらに20分間反応させた。反応終了後、分光光度計で555nmの吸光度を測定した。また、ブランクとして水を検体として吸光度を測定した。検量線はブランクを引いた値で作成した。

0066

《結果及び考察》
GABAの濃度と555nmの吸光度との関係は、図4に示すように相関係数1.0の直線となり、エンドポイント法によるGABAの定量が初めて可能となった。

0067

(実施例6)試料中に共存するアスコルビン酸の影響の除去
検体試料中に、GABAと共にアスコルビン酸又はその異性体であるエリソルビン酸が存在した場合、アスコルビン酸又はエリソルビン酸の還元力による発色抑制あるいは減色の影響が考えられる。そこで、GABAとアスコルビン酸又はその異性体であるエリソルビン酸が共存した場合の発色液の吸光度変化を検討した。

0068

《測定方法》
GABAの濃度が100mg/Lの水溶液に、アスコルビン酸又はその異性体であるエリソルビン酸を50mg/L〜500mg/Lになるように添加して検体を調製した。測定は以下のように実施した。プラスティック製のディスポーザルセルに反応液I(実施例1試験8)を0.5mLを入れ、各濃度のアスコルビン酸又はその異性体であるエリソルビン酸とGABA100mg/Lを含む検体を0.05mL添加し、室温(26℃〜28℃)で10分間放置後、反応液II(実施例1試験8)を0.5mL添加して、室温で20分間反応させた。反応終了後、555nmの吸光度を測定して、アスコルビン酸又はその異性体であるエリソルビン酸が無添加のときの吸光度を100%として、吸光度の変化を測定した。

0069

《結果及び考察》
以下の図5に示すように、試料中にアスコルビン酸がGABAの5倍の濃度で共存している場合においても、本発明の測定キットによるGABA測定値は影響を受けないことが判明した。また、エリソルビン酸の場合も図5と同様になり、影響を受けない結果を得た。

0070

(実施例7)試料中に共存するL−グルタミン酸濃度による影響
食品試料中には、GABAとGABAを生成する母体物質であるL−グルタミン酸が多量に共存している場合が多い。実施例3の結果から、GABAと共に100mg/LのL−グルタミン酸存在した場合においても、GABAの測定値は影響を受けないことが明らかになっているが、さらに高濃度のL−グルタミン酸の共存による発色液の吸光度の変化を検討した。

0071

《測定方法》
GABAの濃度が100mg/Lの水溶液に、L−グルタミン酸を50mg/L〜500mg/Lになるように添加して検体を調製した。測定は以下のように実施した。プラスティック製のディスポーザルセルに0.5mLの反応液I(実施例1試験8)を入れ、各濃度のL−グルタミン酸とGABA100mg/Lを含む検体を0.05mL添加し、室温(27℃〜29℃)で10分間放置後、反応液II(実施例1試験8)を0.5mL添加して20分間室温で反応させた。反応終了後、555nmの吸光度を測定して、L−グルタミン酸が無添加のときの吸光度を100%として、吸光度の変化をグラフ図6)に示した。

0072

《結果及び考察》
以下の図6に示すように、試料中にL−グルタミン酸がGABAの5倍の濃度で共存している場合においても、本発明の測定キットによるGABA測定値は全く影響を受けないことが判明した。

0073

(実施例8)トマトのGABAを測定する場合の信頼
トマトには、GABA、L−グルタミン酸及びL−グルタミンの、3種の関連アミノ酸が多く含まれていることが知られている。そこで、トマト抽出液中のGABAを測定すると同時に、既知量の標準GABAをトマト抽出液に添加して、GABA測定値の回収率実験を実施しすることにより、本発明によるGABA測定キットの信頼性を検討をした。

0074

《測定方法》
本発明の反応液I及び反応液IIを用いて、実施例1と同様に吸光度を測定することによりGABAを測定した。トマトの抽出と測定は以下のように実施した。トマト20g〜30gに対して、その10倍量(V/W)の水を加え、ミキサーで1分間破砕した。このトマト抽出液を、コーヒーフィルターでろ過して被検液とした。各トマト抽出液に、GABA50mg/L分の濃度が増加するGABA量を添加し、添加相当分の加算されたGABA測定値が得られるかを検討した。

0075

《結果及び考察》
以下の表7に示すように、トマトA及びトマトBの抽出液について、GABAが測定可能であった。すなわち、最終的にトマト抽出液のGABA濃度が50mg/L分増加するように標準GABAを添加した検体の測定で、元々のトマト中のGABA量に加えて、添加したGABAの量が上乗せされて測定できた。添加分の測定回収率は97%〜99%であったことから、本発明の測定キットによるトマト中のGABA測定は可能であることが実証された。

0076

0077

(実施例9)液体クロマトグラフィーによるトマトのGABA測定値との比較
GABAの測定方法としては、アミノ酸分析計などの高速液体クロマトグラフィーを用いる方法が広く行われている。そこで、本発明のGABA測定キットによるトマトのGABA測定値と高速液体クロマトグラフィー法によるトマトのGABA値との相関性を検討した。

0078

《測定方法》
本発明の反応液I及び反応液IIを用いて、実施例1と同様に吸光度を測定することにより、試料トマト1〜8のGABA含有量を測定した。トマトの抽出と測定は実施例8と同様に実施した。また、同じ試料トマト1〜8のGABA含有量を、一般的な高速液体クロマトグラフィーを用いて測定した。

0079

《結果及び考察》
以下の表8に示すように、本発明のGABA測定キットによる8種類のトマトのGABA測定値は、高速液体クロマトグラフィー(島津製作所製)による同トマト試料のGABA測定値とほぼ一致し、高い相関性を有していた。

0080

0081

(実施例10)LED簡易比色計によるGABAの検量線
反応液IIの新トリンダー試薬としてTOOSを用いて、本発明における標準試料のGABA濃度と、純緑色LED(555nm)を光源とした簡易比色計のフォトトランジスター受光部の電圧値(log値)との相関関係を、検量線として作成した。

0082

《測定方法》
GABAの濃度が25mg/L〜200mg/Lの各濃度の溶液を検体として検量線を作成した。なお、測定は、以下のような手順に従って実施した。まず、ガラス試験管に反応液Iを0.5mL入れ、検体として各濃度のGABA溶液を0.05mL添加し、30℃で10分間反応後、反応液IIを0.5mL添加して、さらに20分間反応させた後、ディスポーザルセルへ移して、純緑色LED簡易比色計によって電圧値を測定し、水を測定した電圧値を差し引
いた後に、E=−log(T/T0)の式に代入して得た値を用いて検量線を作成した。なお、純緑色LED簡易比色計は、本発明者が設計して自作したものを用いた。

実施例

0083

《結果及び考察》
GABAの濃度とlog転換した電圧値との関係は、図7に示すように相関係数0.999の直線となり、純緑色LED簡易比色計によるGABAの定量が可能であった。

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