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技術 縫製管理システム

出願人 株式会社オンワードホールディングス
発明者 谷英明
出願日 2018年7月24日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2018-138358
公開日 2020年1月30日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2020-015991
状態 特許登録済
技術分野 コンベヤからの排出 衣服制作のための方法、機器
主要キーワード 組合せ作業 各識別標識 梱包機構 流れ作業的 通常ライン 裁断生地 低湿度状態 フィッター
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年1月30日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

オーダーメイド衣服を短納期で製造、納品することのできる縫製管理システムを提供する。

解決手段

顧客のオーダー情報にしたがってオーダーメイドの衣服を縫製し、完成した衣服を梱包して、顧客に配送する縫製管理システム1であり、一つのオーダー情報に対応して一つの製造標識が付され、オーダー情報に応じて裁断された生地を、アイテムを構成する部位ごとに一つの部品組とし、部品組それぞれに製造標識と対応付けられた部品識別標識を付して、管理標識が付与された一つのハンガー32に一つの部品組を搭載し、製造標識と、ハンガー32の管理標識と、ハンガー32に搭載された部品組の部品識別標識とが対応付けられた管理情報に基づいて、部品組ごとに同時並行的縫製作業ラインにおいてそれぞれ縫製作業を行うように、管理装置10がハンガー搬送装置30によるハンガー32の移動を管理する。

概要

背景

従来、衣服を製造する縫製作業ラインにおいては、レールに沿って移動するハンガーに衣服の構成部品を搭載してハンガーを移動させながら効率よく縫製作業を行うハンガー搬送装置が導入されたシステムハンガーシステム)が広く知られている。
しかし、一般にハンガーシステムは、衣服を構成する各部品流れ作業的に縫製し、衣服を完成させていく場合に利用されており、各部品に特に個性がない大量生産の衣服を縫製する場合を前提としている。

しかし、衣服は顧客の体型等に合ったものである方が着心地がよく、そのためには、衣服の縫製に必要な各部の寸法を採寸して、当該顧客の採寸情報等に基づいて縫製するオーダーメイドの衣服であることが好ましい。

ただ、オーダーメイドで衣服を製造(縫製)するには、顧客の採寸から個々の採寸結果に応じた生地裁断等、多くの工程を含むことから、時間と手間を要する。
このため、オーダーメイドでの衣服の製造(縫製)をできるだけ簡易化するために、衣服を注文する顧客の顧客注文データを入力させて発信する注文用端末装置を備え、当該顧客注文データに当てはまる定型紙パターンデータを予め設定された複数の型紙パターンデータ中から検索して選定し、実際に採寸を行うこと無く、簡易に衣服をオーダーすることができるようにしたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

オーダーメイドの衣服を短納期で製造、納品することのできる縫製管理システムを提供する。顧客のオーダー情報にしたがってオーダーメイドの衣服を縫製し、完成した衣服を梱包して、顧客に配送する縫製管理システム1であり、一つのオーダー情報に対応して一つの製造標識が付され、オーダー情報に応じて裁断された生地を、アイテムを構成する部位ごとに一つの部品組とし、部品組それぞれに製造標識と対応付けられた部品識別標識を付して、管理標識が付与された一つのハンガー32に一つの部品組を搭載し、製造標識と、ハンガー32の管理標識と、ハンガー32に搭載された部品組の部品識別標識とが対応付けられた管理情報に基づいて、部品組ごとに同時並行的に縫製作業ラインにおいてそれぞれ縫製作業を行うように、管理装置10がハンガー搬送装置30によるハンガー32の移動を管理する。

目的

本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、オーダーメイドの衣服を短納期で製造、納品することのできる縫製管理システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

顧客からのオーダー情報を取得して一又は複数のアイテムからなるオーダーメイド衣服を縫製し、完成した前記衣服を梱包して、顧客に配送する縫製管理システムであって、一つの前記オーダー情報に対応して一つの製造標識が付されるとともに、前記オーダー情報にしたがって裁断された生地を、前記アイテムを構成する部位ごと部品を一つの部品組とし、前記部品組それぞれについて前記製造標識と対応付けられた個別の部品識別標識が付され、個別に識別可能な管理標識を付与された一つのハンガーに一つの前記部品組を搭載した状態で前記ハンガーを搬送するハンガー搬送装置を備え、前記製造標識と、前記ハンガーの前記管理標識と、前記ハンガーに搭載された前記部品組の前記部品識別標識とが対応付けられた管理情報に基づいて、前記部品組ごとに同時並行的縫製作業ラインにおいてそれぞれ縫製作業を行うように、前記ハンガー搬送装置による前記ハンガーの移動を管理する管理装置を備えることを特徴とする縫製管理システム。

請求項2

前記縫製作業ライン上には、前記部品組又は前記部品組を縫製した縫製品一時保管する仮置き部が設けられ、前記管理装置は、前記ハンガーの前記管理標識に応じて、前記縫製作業における作業時間調整の必要な前記部品組又は前記縫製品を搭載した前記ハンガーがある場合にこれを前記仮置き部に一時留め置くように管理することを特徴とする請求項1に記載の縫製管理システム。

請求項3

前記部品識別標識は、前記製造標識、前記アイテム種を示すアイテム識別標識、前記部位を示す部位識別標識と対応付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の縫製管理システム。

請求項4

完成した前記衣服を所定の温度にて所定時間乾燥させ、所定の低湿度状態を維持したまま梱包する梱包装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の縫製管理システム。

請求項5

完成した前記衣服に対応付けられた前記製造標識又は前記製造標識を特定可能な特定標識を検出する標識検出装置を備え、前記標識検出装置により検出された前記製造標識又は前記特定標識により特定される前記製造標識に対応付けられた前記オーダー情報に基づいて前記衣服の配送先を示す配送伝票を出力する伝票出力装置を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の縫製管理システム。

技術分野

0001

本発明は縫製管理システムに関するものであり、特にオーダーメイド衣服縫製する縫製管理システムに関する。

背景技術

0002

従来、衣服を製造する縫製作業ラインにおいては、レールに沿って移動するハンガーに衣服の構成部品を搭載してハンガーを移動させながら効率よく縫製作業を行うハンガー搬送装置が導入されたシステム(ハンガーシステム)が広く知られている。
しかし、一般にハンガーシステムは、衣服を構成する各部品流れ作業的に縫製し、衣服を完成させていく場合に利用されており、各部品に特に個性がない大量生産の衣服を縫製する場合を前提としている。

0003

しかし、衣服は顧客の体型等に合ったものである方が着心地がよく、そのためには、衣服の縫製に必要な各部の寸法を採寸して、当該顧客の採寸情報等に基づいて縫製するオーダーメイドの衣服であることが好ましい。

0004

ただ、オーダーメイドで衣服を製造(縫製)するには、顧客の採寸から個々の採寸結果に応じた生地裁断等、多くの工程を含むことから、時間と手間を要する。
このため、オーダーメイドでの衣服の製造(縫製)をできるだけ簡易化するために、衣服を注文する顧客の顧客注文データを入力させて発信する注文用端末装置を備え、当該顧客注文データに当てはまる定型紙パターンデータを予め設定された複数の型紙パターンデータ中から検索して選定し、実際に採寸を行うこと無く、簡易に衣服をオーダーすることができるようにしたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0005

特開2016−177457号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、オーダーメイドで衣服を製造(縫製)する場合には、当該衣服を構成する各部品が、顧客の体形や好みに合った個性的なものである。
このため、他の顧客のオーダーした衣服の部品と取り違えることは許されず、1着ずつを手作業で縫製するか、上記のようなハンガーシステムを用いるとしても、例えば衣服を構成する全ての構成部品を1つのハンガーに搭載してこれを直列的に配置された縫製作業ライン上を移動させながら各構成部位の部品を順番に縫い上げて、衣服として完成させていくしかなかった。

0007

それゆえ、仮に特許文献1に記載されているように採寸の時間や手間を省いたとしても、縫製作業における効率が非常に悪く、顧客によるオーダーから衣服の完成まで長い時間を要してしまうという問題があった。

0008

また、スーツ等のオーダーメイドの場合、皺が発生しやすいため、縫製工場等で一旦梱包されても、顧客の手元配送する前には、再度プレス等をし直す必要が生じており、ここでも手間と時間を要していた。
さらに、オーダーメイドでは、完成した衣服の配送先が個々の顧客であるため、配送先を取り違えることができない。このため、出荷・配送段階においても、縫製工場等から個人に直接衣服を配送することが難しく、一旦集配所等に集めてから、改めて配送伝票を確認しつつ各顧客に配送する等の手間が必要となっていた。
このため、全体として、オーダーメイドの場合には、衣服の納品まで多くの日数を要していた。

0009

本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、オーダーメイドの衣服を短納期で製造、納品することのできる縫製管理システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

第1の手段は、
顧客からのオーダー情報を取得して一又は複数のアイテムからなるオーダーメイドの衣服を縫製し、完成した前記衣服を梱包して、顧客に配送する縫製管理システムであって、
一つの前記オーダー情報に対応して一つの製造標識が付されるとともに、
前記オーダー情報にしたがって裁断された生地を、前記アイテムを構成する部位ごとの部品を一つの部品組とし、前記部品組それぞれについて前記製造標識と対応付けられた個別の部品識別標識が付され、
個別に識別可能な管理標識を付与された一つのハンガーに一つの前記部品組を搭載した状態で前記ハンガーを搬送するハンガー搬送装置を備え、
前記製造標識と、前記ハンガーの前記管理標識と、前記ハンガーに搭載された前記部品組の前記部品識別標識とが対応付けられた管理情報に基づいて、前記部品組ごとに同時並行的に縫製作業ラインにおいてそれぞれ縫製作業を行うように、前記ハンガー搬送装置による前記ハンガーの移動を管理する管理装置を備えることを特徴とする縫製管理システムである。

0011

第2の手段は、第1の手段において、
前記縫製ライン上には、前記部品組又は前記部品組を縫製した縫製品一時保管する仮置き部が設けられ、
前記管理装置は、前記ハンガーの前記管理標識に応じて、前記縫製作業における作業時間調整の必要な前記部品組又は前記縫製品を搭載した前記ハンガーがある場合にこれを前記仮置き部に一時留め置くように管理することを特徴とする。

0012

第3の手段は、第1の手段又は第2の手段において、
前記部品識別標識は、前記製造標識、前記アイテム種を示すアイテム識別標識、前記部位を示す部位識別標識と対応付けられていることを特徴とする。

0013

第4の手段は、第1の手段から第3の手段のいずれか1つの手段において、
完成した前記衣服を所定の温度にて所定時間乾燥させ、所定の低湿度状態を維持したまま梱包する梱包装置を備えることを特徴とする。

0014

第5の手段は、第1の手段から第4の手段のいずれか1つの手段において、
完成した前記衣服に対応付けられた前記製造標識又は前記製造標識を特定可能な特定標識を検出する標識検出装置を備え、
前記標識検出装置により検出された前記製造標識又は前記特定標識により特定される前記製造標識に対応付けられた前記オーダー情報に基づいて前記衣服の配送先を示す配送伝票を出力する伝票出力装置を備えていることを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明によれば、オーダーメイドの衣服を縫製作業ラインにおいて部品組ごとに同時並行的にそれぞれ縫製作業を行うようになっているため、オーダーメイドの衣服を短納期で製造、納品する縫製管理システムを実現することができる。

0016

また、縫製ライン上に部品組又は部品組を縫製した縫製品を一時保管する仮置き部を設けて、管理装置が、ハンガーの管理標識に応じて、縫製作業における作業時間調整の必要な部品組又は縫製品を搭載したハンガーがある場合にこれを仮置き部に一時留め置くように管理する構成とした場合には、部品組ごとに同時並行的にそれぞれ縫製作業を行うようにした場合でも作業時間を調整しながら円滑に縫製作業を行うことができる。

0017

また、製造標識、アイテム識別標識、部位識別標識と対応付けられた部品識別標識を部品組に付した場合には、部品組ごとに同時並行的にそれぞれ縫製作業を行う場合にも部品組がいずれの衣服のものであるかが明らかとなり、部品の取り違い等を確実に回避することができる。

0018

また、完成した衣服を所定の温度にて所定時間乾燥させ、所定の低湿度状態を維持したまま梱包する梱包装置を備えた場合には、衣服を畳んだりしても、吊るしておくだけで皺等の無い状態に復元させることができるため、例えば縫製後小さく折り畳んだ状態で顧客のもとに直接配送することができる等、簡易かつ迅速に納品することができ短納期での円滑な納品が可能となる。

0019

さらに、完成した衣服に対応付けられた製造標識又はこの製造標識を特定可能な特定標識を標識検出装置によって検出し、検出された製造標識又は特定標識により特定される製造標識に対応付けられたオーダー情報に基づいて衣服の配送先を示す配送伝票を出力する伝票出力装置を備えた場合には、ひとつの衣服に対してその場で適切な配送伝票を得ることができ、衣服に対応する配送伝票を捜索したり、衣服と配送伝票との対応を確認したりする手間を省いて、衣服を正しい配送伝票と対応付けることができる。

図面の簡単な説明

0020

本発明に係る縫製管理システムの一実施形態の全体的な流れを示す概念図である。
本実施形態における縫製管理システムの要部構成を示す要部ブロック図である。
本実施形態における管理装置の記憶部に記憶されている管理情報の一実施形態を示す図である。
(a)は、本実施形態における前身縫製ラインを流れる前身頃セットの一例を示す概念図であり、(b)は、本実施形態における背中縫製ラインを流れる背中セットの一例を示す概念図である。
(a)は、本発明に係る縫製管理システムを示した模式的な構成図であり、(b)は、従来の縫製管理システムを示した模式的な構成図である。
通常の縫製ラインの他に、優先的に縫製作業が行われる追い越し専用ラインが設けられている場合の一例を示す縫製作業ラインの模式的な構成図である。

実施例

0021

以下、図1から図6を参照しつつ、本発明に係る縫製管理システムの一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。

0022

《全体構成》
図1は、本発明に係る縫製管理システムの一実施形態の全体的な流れを示す概念図であり、図2は、縫製管理システムの一実施形態の要部構成を示す要部ブロック図である。なお、以下では、本実施形態における「縫製管理システム」を「本システム」ともいう。
縫製管理システム(本システム)1(図2参照)は、顧客からのオーダー情報を取得して一又は複数のアイテムからなるオーダーメイドの衣服を縫製し、完成した衣服を梱包して、顧客に配送する縫製管理システムである。
図1及び図2に示すように、本実施形態の縫製管理システム1は、管理装置10、標識読取装置20、ハンガー搬送装置30、梱包装置40、伝票出力装置50等を備えている。
なお、縫製管理システム1は、少なくとも縫製作業を管理するための管理装置10、標識読取装置20、ハンガー搬送装置30を備えていれば足り、他の要素を含まなくてもよい。また、ここに示す以外の要素を含むものであってもよい。

0023

ここでオーダー情報とは、顧客の氏名や完成した衣服の配送先を示す住所(顧客の住所又は職場等所望の住所)、顧客の身長肩幅等、衣服の製造に必要な各部のサイズを採寸した採寸情報、顧客自身によって選択された生地の繊維種類、生地の色や柄、衣服を構成するアイテムの種類やそのデザイン等の情報である。
顧客のオーダーを取る際の採寸は、例えば専門の技術者であるフィッターにより行われることが好ましい。
採寸等のオーダーの受け付けは、店舗で行われてもよいし、職場等、顧客の要望に応じた場所で行われてもよい。
一旦採寸して得られた情報は、顧客のデフォルト情報として登録され、特に体形が変わった等による顧客からの要望がない限り、2回目からのオーダー時にそのまま適用されるようにすることが好ましい。このように、採寸による情報がデフォルトとして登録される場合には、2回目からはインターネット等を介して簡略に衣服をオーダーすることができるようにしてもよい。
なお、採寸は専門の技術者によって行われる場合に限定されない。例えば3D計測装置等の機械を用いて自動的に行われてもよい。

0024

また、アイテム種類とは、例えば、衣服のオーダーがスーツの縫製である場合には、スーツを構成する上着ジャケット)、パンツスカートベスト等である。
なお、衣服のオーダーはスーツのように複数のアイテムで構成される衣服の場合に限定されず、例えば、ドレスワンピース、ジャケットのみのオーダーである場合等、衣服が一つのアイテムで構成されている場合も考えられる。

0025

《縫製に関わる管理装置等の構成》
本システムでは、顧客からオーダーメイド衣服の縫製のオーダーが入ると、当該オーダー情報が、所定の縫製工場に送られ、縫製工場を総合的に管理する管理装置10に取得される。
図2に示すように、管理装置10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)等により構成される制御部11と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部12とを備えるコンピュータである。
管理装置10は、この他、外部との間で情報を送受信する通信部13や各種入力作業が行われる操作部14等を備えており、各部はバス15により接続されている。
記憶部12には、各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御部11によって実行されることによって、管理装置10の各種機能が実現される。
また、本実施形態の記憶部12には、管理情報記憶領域121が設けられており、ここには、管理装置10の制御部11が通信部13を介して取得した顧客のオーダー情報や後述する縫製管理情報図3参照)や配送管理情報等が記憶される。

0026

本システム1では、管理装置10の制御部11がオーダー情報を取得すると、1つのオーダー情報に対応して1つの製造番号(すなわち、製造標識。図3等において「製造No」)が制御部11によって発行され付与される。なお、製造標識は、オーダー情報ごとに区別できるものであればよく、番号には限定されず、例えばアルファベット記号等で構成されたものでもよい。
なお、同一の顧客についての複数のオーダー情報がある場合(例えば、1人の顧客が複数のスーツをオーダーした場合や、スーツとワンピースをオーダーした場合等)には、それぞれのオーダー情報や各オーダー情報に付された製造番号に、それらが同一の顧客についてのものであることを示す関連付け情報等を付加してもよい。
このように、同一の顧客についての複数のオーダー情報や各オーダー情報に対応して付された製造番号に関連付け情報等を付加しておくことにより、衣服完成後、衣服を顧客に配送する際に、同一の配送先にまとめて配送されるように手配すること等も可能となる。

0027

また、図1に示すように、制御部11によりオーダー情報が取得されると、これにしたがって、顧客によって選択された生地が送り出され、衣服を構成するアイテムに応じた生地の裁断が行われる。
生地は、各生地の使用量から在庫量が自動的に把握されるようになっていることが好ましく、本実施形態では、生地が予め定めた量を下回ると仕入先に自動で連絡され、当該生地が縫製工場に適宜入荷されるようになっている。
これにより、余分な在庫を抱えることがないと同時に、オーダーに迅速に応じることが可能になる。

0028

生地の裁断を行う際には、例えば、オーダー情報に含まれる顧客の採寸情報等から各アイテムを構成する部品に対応する「型紙」を電子的に構成し、これ(「電子型紙」という。)をプロジェクタにより生地上に投影表示させて裁断作業を行う。
なお、型紙(電子型紙)を生成するにおいては、適宜自動的にパターン補正を行い、生地の要尺(1着当たりの生地使用量)を最小にするための各部品の無駄のない配置、生地の方向、柄合わせ等も考慮してマーキングデータを自動的に作成することが好ましい。
本実施形態のように、紙の型紙を使用せずに電子型紙を用いて生地の裁断を行うことにより、紙の型紙を生成する無駄を省いて効率よく生地の裁断を行うことができる。特に、原則として1着ずつ等少ない数でのオーダーが想定されるオーダーメイドの衣服縫製においては、電子型紙を用いることで、より柔軟な対応が可能となる。
なお、生地の裁断手法は特に限定されず、紙の型紙を用いて行う場合を排除するものではない。

0029

オーダー情報にしたがって生地が裁断されると、当該裁断された生地を、オーダー情報に応じた衣服を構成する各アイテムを構成する部位(例えば、アイテムがスーツである場合には、前身頃、身返し、背中、衿、)ごとの部品を一つの部品組とする部品の組合せ作業が行われる。
部品の組合せ作業は、自動で行われてもよいし、人の手による作業であってもよい。
部品の組合せ作業が完了すると、部品組それぞれについて、製造番号と対応付けられた個別の部品識別標識としてのバーコードNoが付与され、当該バーコードNoを表すバーコードシール35(図4(a)及び図4(b)参照)が発行される。

0030

バーコードシール35は、例えば紙や合成樹脂等に印刷され、1つの部品組として組み合わせられた裁断生地のうちの1つに貼付される。なお、部品識別標識は、部品組を製造番号と対応付け、それぞれを区別可能なものであればよく、バーコードNoには限定されない。例えばRFID等の識別可能な各種タグであってもよい。
バーコードシール35は、数字や記号等の組み合わせからなる部品識別標識であるバーコード番号(本実施形態では図3に示すバーコードNo)を表すものであり、標識読取装置20(例えばバーコードリーダー)によって読み取り可能なものである。標識読取装置20によって読み取られた部品識別標識の情報(すなわち、バーコードNo)は、制御部11に取得される。
本実施形態において、部品識別標識(本実施形態ではバーコードNo)は、図3に示すように、製造標識である製造番号(「XXXXX1」等)、アイテム種を示すアイテム識別標識であるアイテムコード(例えばジャケットの場合には、「01」等)、部位を示す部位識別標識である部位コード(例えば前身頃の場合には、「001」等)と対応付けられており、これらの組み合わせにより成り立っている。

0031

バーコードシール35が付された部品組は、縫製工場内のハンガー搬送装置30(図2参照)に設けられたハンガー32(図4(a)及び図4(b)参照)に搭載され、縫製作業(図1に示す縫製作業ライン参照)が行われる。
図1では、オーダーされた衣服がスーツである場合におけるアイテムとしての上着(ジャケット)を縫製する場合を例に縫製工場内の縫製作業ラインを模式的に示している。
図1に示すように、本実施形態では、縫製工場内の縫製作業ラインとして、前身頃を縫製する前身頃縫製ライン61、身返しを縫製する身返し縫製ライン62、背中を縫製する背中縫製ライン63、衿を縫製する衿縫製ライン64、袖を縫製する袖縫製ライン65が並列的に設けられており、さらに、縫製後の前身頃と身返しとを縫い合わせる前身頃・身返し縫製ライン66、これに縫製後の背中を縫い合せる前身頃・身返し・背中縫製ライン67、さらにこれに縫製後の衿を縫い合せる前身頃・身返し・背中・衿縫製ライン68、最後に縫製後の袖を縫い合せる前身頃・身返し・背中・衿・袖縫製ライン69が設けられている。

0032

図4(a)及び図4(b)は、本実施形態における縫製工場内におけるハンガー搬送装置30の縫製作業ラインを流れる部品組の一例を示す概念図である。
図4(a)及び図4(b)に示すように、本実施形態のハンガー搬送装置30は、搬送レール31に係止された複数のハンガー32を備えている。
各ハンガー32には、籠状の収容部33が設けられており、バーコードシール35が付された部品組は、この収容部33内に収容されて、ハンガー32の移動に伴い搬送レール31に沿って移動する。なお、ハンガー32やこれに設けられた収容部33の形状等は図示例に限定されない。

0033

各ハンガー32には、それぞれ個別に識別可能な管理標識が付与されている。
本実施形態では、管理標識としてのRFID(図4(a)及び図4(b)等において、RFIDNo)が付されたRFIDタグ34が各ハンガー32に設けられている場合を例示するが、管理標識は各ハンガー32を個別に識別可能な標識であればよく、RFIDが付されたRFIDタグ34に限定されない。
管理標識としてのRFIDが付されたRFIDタグ34は、標識読取装置20によって非接触にて読み取り可能となっており、標識読取装置20によって読み取られたRFIDタグ34の情報(すなわち、RFIDNo)は、制御部11に取得される。

0034

例えば、図4(a)は、本実施形態における前身頃縫製ラインを流れる前身頃セットの一例を示す概念図である。
図4(a)に示す例では、前身頃縫製ライン61を流れる前身頃セットSmは、部品Pma、Pmb、Pmcからなる部品組であり、前身頃セットSmを構成する部品Pma、Pmb、Pmcのうちの1つ(図4(a)では、部品Pma)にバーコードシール35が付されている。
図4(a)では、搬送レール31に、RFID No「*****25」のRFIDタグ34が付されたハンガー32と、RFID No「*****37」のRFIDタグ34が付されたハンガー32とが係止されている例を示している。
このうち、RFID No「*****25」のRFIDタグ34が付されたハンガー32の収容部33には、バーコードNo「XXXXX101001」のバーコードシール35が付された部品組である前身頃セットSmが収容されている。すなわち、RFIDNo「*****25」のRFIDタグ34が付されたハンガー32によって搬送されているのは、製造番号「XXXXX1」のジャケット「01」の前身頃「001」の部品組であると分かる。
また、RFID No「*****37」のRFIDタグ34が付されたハンガー32の収容部33には、バーコードNo「XXXXX801001」のバーコードシール35が付された部品組である前身頃セットSmが収容されている。すなわち、RFIDNo「*****37」のRFIDタグ34が付されたハンガー32によって搬送されているのは、製造番号「XXXXX8」のジャケット「01」の前身頃「001」の部品組であると分かる。

0035

同様に、例えば、図4(b)は、本実施形態における背中縫製ラインを流れる背中セットの一例を示す概念図である。
図4(b)に示す例では、背中縫製ライン63を流れる背中セットSbは、部品Pba、Pbb、Pbcからなる部品組であり、背中セットSbを構成する部品Pba、Pbb、Pbcのうちの1つ(図4(a)では、部品Pba)にバーコードシール35が付されている。
図4(b)では、搬送レール31に、RFID No「*****51」のRFIDタグ34が付されたハンガー32と、RFID No「*****68」のRFIDタグ34が付されたハンガー32とが係止されている例を示している。
このうち、RFID No「*****51」のRFIDタグ34が付されたハンガー32の収容部33には、バーコードNo「XXXXX101003」のバーコードシール35が付された部品組である背中セットSbが収容されている。すなわち、RFIDNo「*****25」のRFIDタグ34が付されたハンガー32によって搬送されているのは、製造番号「XXXXX1」のジャケット「01」の背中「003」の部品組であると分かる。
また、RFID No「*****68」のRFIDタグ34が付されたハンガー32の収容部33には、バーコードNo「XXXXX801003」のバーコードシール35が付された部品組である背中セットSbが収容されている。すなわち、RFIDNo「*****68」のRFIDタグ34が付されたハンガー32によって搬送されているのは、製造番号「XXXXX8」のジャケット「01」の背中「003」の部品組であると分かる。
これらの情報は、情報読取部20がRFIDタグ34を読み取ることで制御部11により取得され、縫製管理情報として記憶部12の管理情報記憶領域121に記憶される。

0036

図3は、管理情報記憶領域121に記憶される管理情報である縫製管理情報の一例を示す図である。
図3に示すように、本実施形態において、縫製管理情報には、製造標識である製造番号とハンガー32の管理標識であるRFIDタグ34のRFIDNo、部品組の部品識別標識である部品に付されたバーコードシール35のバーコードNo等が対応付けられている。
本実施形態において、縫製工場内には、複数の情報読取装置20が配置されている。
情報読取装置20としては、RFIDタグ34のRFID Noを読み取る読取装置(RFIDリーダー)や、バーコードシール35のバーコードNoを読み取る読取装置(バーコードリーダー)が設けられるが、情報読取装置20はこれらに限定されず、RFIDやバーコード以外の識別標識が用いられている場合には、各識別標識に応じた読み取り機能を有する情報読取装置20が設けられる。
情報読取装置20は、RFID Noを読み取る必要のある位置にはRFIDリーダーが配置され、バーコードNoを読み取る必要のある位置にはバーコードリーダーが配置される、というように適宜必要に応じて配置される。
このように、縫製工場内等の各所に適宜情報読取装置20が配置されていることにより、例えば情報読取装置20がRFIDタグ34を読み取ることで、いずれの製造番号の衣服のいずれのアイテムを構成するいずれの部位の部品が、縫製作業ラインのどこにあるのかを制御部11の側で把握することができるようになっている。
管理装置10の制御部11は、このような縫製管理情報に基づいて、部品組ごとに同時並行的に縫製作業ラインにおいてそれぞれ縫製作業を行うように、ハンガー搬送装置30によるハンガー32の移動を管理する。

0037

《縫製作業ラインの配置構成
図1に示すように、本実施形態における縫製作業ラインでは、1つの衣服(衣服組を構成するアイテム)を縫製するために、最終的に縫い合わせる各部位ごとの部品組(例えば前身頃セットSm、背中セットSb等、図4(a)及び図4(b)参照)について、ほぼ同時に、並行的に縫製作業を開始させるようになっている。
すなわち、1つの衣服(又はこれを構成するアイテム)を構成する前身頃の部品組(図4(a)における前身頃セットSm)、身返しの部品組、背中の部品組(図4(b)における背中セットSb)、衿の部品組、袖の部品組を、それぞれRFIDタグ34が付されたハンガー32に搭載し、各ハンガー32をそれぞれ前身頃を縫製する前身頃縫製ライン61、身返しを縫製する身返し縫製ライン62、背中を縫製する背中縫製ライン63、衿を縫製する衿縫製ライン64、袖を縫製する袖縫製ライン65にほぼ一斉に流す。

0038

ここで、各部品組の縫製に要する時間や工数は異なることから、ある部品組やこれを縫製した縫製品が次の縫製作業に進むためには別の部品組やこれを縫製した縫製品の到着を待たなければならない場合が生じる。
このため、本実施形態では、縫製作業ライン上に、部品組又は部品組を縫製した縫製品を一時保管する仮置き部としてプール(本実施形態では第1プール71、第2プール72、第3プール73)が設けられている。そして、管理装置10は、ハンガー32の管理標識であるRFIDタグ34に応じて、縫製作業における作業時間調整の必要な部品組又は縫製品を搭載したハンガー32がある場合にこれを仮置き部(すなわち、第1プール71、第2プール72、第3プール73)に適宜一時留め置くように管理する。

0039

図5(a)は、本実施形態における縫製管理システムを示した模式的な構成図であり、図5(b)は、従来の縫製管理システムを示した模式的な構成図である。
なお、図5(a)及び図5(b)において、括弧付きで示した数値は、各縫製作業ラインにおいて必要な時間の長さの目安であり、例えば、(3)と(2.5)とでは、30分の時間差があるイメージを示している。なお、ここで示した数値は厳密な意味での所要時間ではない。

0040

例えば、本実施形態において、前身頃縫製ライン61において前身頃を縫製するのに必要な時間と、身返し縫製ライン62において身返しを縫製するのに必要な時間とを比較すると、前身頃を縫製する方が0.5長くかかる。すなわち、前身頃と身返しとは、それぞれ部品を縫製した後、両者を前身頃・身返し縫製ライン66において縫い合わせる必要があるが、身返しについては、縫製完了後、前身頃の縫製が完了するまで0.5、すなわち例えば30分程度待つ必要がある。このように、待ち時間の発生する縫製作業ラインの近傍には、仮置き部としてのプールを配置して、早く仕上がった部品組又は部品組を縫製した縫製品を一時保管するようになっている。
例えば、本実施形態では身返し縫製ライン62の近傍や前身頃縫製ライン61と身返し縫製ライン62との間には、前身頃の縫製を待つ身返しを一時保管しておく第1プール71が配置されている。

0041

また、背中は、前身頃と身返しとを前身頃・身返し縫製ライン66において縫い合わせた後に、前身頃・身返し・背中縫製ライン67においてさらに前身頃及び身返しと縫い合わせなければならないが、背中縫製ライン63において背中を縫製するのに必要な時間が2であり、前身頃と身返しとを縫い合わせるまでに必要な時間が2.5+0.5+1で4であるとした場合、2、すなわち例えば2時間程度待つ必要がある。そこで、背中縫製ライン63の近傍や前身頃・身返し縫製ライン66と背中縫製ライン63との間には、前身頃と身返しとの縫製を待つ背中を一時保管しておく第2プール72が配置されている。
さらに、衿や袖は、前身頃と身返しと背中とを縫い合わせた後にこれにさらに縫い合わせるものであるため、前身頃と身返しと背中との縫製完了を待つ必要がある。このため、衿縫製ライン64や袖縫製ライン65の近傍、又は前身頃と身返しと背中とを縫い合わせる前身頃・身返し・背中縫製ライン67と衿縫製ライン64や袖縫製ライン65との間には、衿や袖を一時保管する第3プール73が配置されている。

0042

このように、本実施形態では、他の部品等の縫い合わせを待つ毎時間が発生する場合に、その近傍にプール(第1プール71、第2プール72、第3プール73)を設けることで、待ち時間の調整を簡易かつ円滑に行うことができる。
そして、プール(第1プール71、第2プール72、第3プール73)での時間調整を挟みながら、各部位を並行して縫い進めることができるため、全体としての縫製時間を短縮することができる。
例えば、従来では、図5(b)に示すように、1つの衣服(又はこれを構成するアイテム)を構成する部品を、順番に直列的に縫い進める方式が採用されていた。
この場合、1つの衣服(又はこれを構成するアイテム)が縫い上がるまでに必要な時間は各部品を縫い合わせるのに必要な時間の単なる累積となるため、図示例では、18.5となる。
これに対して、本実施形態では、同時並行的に進められる部分では縫製作業が並行して行われるため、同じ衣服(アイテム)の縫製が完了するまでの所要時間が11となり、7.5の時間短縮を実現することができる。
なお、いずれのハンガー32をどのプール(第1プール71、第2プール72、第3プール73)で待機させるか、どのタイミングでどのハンガー32をプール(第1プール71、第2プール72、第3プール73)から縫製作業ラインに戻すか等は、各ハンガー32のRFIDタグ34を読み取ることで管理装置10の制御部11によって適宜自動的に管理され、できる限りロスが生じないようにハンガー32の移動が円滑に制御される。

0043

《縫製作業ラインの異常発生時の対応》
本実施形態では、縫製作業ライン内で遅延が発生した場合、目標とされている所定の納期を達成することが難しいような場合には、管理装置10は、図示しないモニター等に遅延している縫製作業や、その遅延時間、ある縫製作業ラインに縫製対象(縫製対象を搭載したハンガー32)が入ってからの経過時間、対応を促すアラーム等を表示させて、縫製工場内の作業者に遅延の発生を報知することが好ましい。
なお、管理装置10は、適宜標識読取装置20によりハンガー32のRFIDタグ34を読み取ることで、各ハンガー32がどの作業段階まで進んでいるか等を随時把握しており、これにより、遅延の発生(遅延している場所や遅延している部品の種類等)を把握することができる。

0044

アラームを発信させるケースとしては、各縫製作業ラインの工程における経過時間や滞留数が所定の閾値を超えそうである場合、又は超えた場合等が考えられる。
アラーム等による報知を行うか否かは、最終製品である衣服の出荷(縫製工場からの出荷)予定日を基準として、予定通りの出荷ができるか否かに判断されることが好ましい。
また、生産予備時間によりアラームを発信させるようにしてもよい。
具体的には、納期から平均生産L/T(リードタイム;lead time)を減算した予備時間を管理し、所定の閾値を超えた場合にアラームを発信させる。
生産L/Tは、例えば、各工程における直近数日の平均生産L/Tの積み上げ(例えば、裁断4.5h+縫製6.5h… =30h)に、各工程の混み具合(見込みを含む)を考慮した一定の定数乗算(例えば1.3倍)することで算出することができる。

0045

所定の経過時間を超えて縫製作業ラインに滞留している縫製対象(縫製対象を搭載したハンガー32)については、管理装置10のモニター等に優先縫製すべき旨のアラームを表示させ、縫製作業ライン内での縫製順位繰り上げることで優先的に縫製されるようにしてもよい。また、縫製対象(縫製対象を搭載したハンガー32)を別の縫製作業ライン等に移動させて先に縫製されるようにしてもよい。
また、納期の異なる製品が縫製作業ラインに混在している場合には、納期の短いものを優先させるようにしてもよい。
具体的には、納期の短い製品の部品を搭載したハンガー32が優先的に次作業の縫製作業ラインに入るようにし、納期の長いものについては縫製作業ラインに入らないように、管理装置10の制御部11が、ハンガー搬送装置30によるハンガー32の移動を制御してもよい。
作業の優先順位に応じて、あるハンガー32の移動が制限された、又は優先された等、順番が組み替えられた場合には、これに合流するためにプール(第1プール71、第2プール72、第3プール73)で待機しているハンガー32がある場合に、プール(第1プール71、第2プール72、第3プール73)から縫製作業ラインに戻るタイミングも当該組み換えに合わせて制御される。

0046

また、図6に示すように、ハンガー搬送装置30で構成される縫製作業ラインに、通常の縫製ライン(図6において、通常ライン60(図1等において各縫製ライン61〜69)とする)の他に、追い越し専用ライン80が設けられていてもよい。
この場合、通常ライン60(図6において、実線矢印で流れを示す。)と追い越し専用ライン80(図6において、破線矢印で流れを示す。)との分岐点Dpの近傍であって、分岐点Dpよりも縫製作業ラインの上流側には、ハンガー32に付されたRFIDタグ34を読み取る情報読取装置20が配置される。
管理装置10の制御部11は、予め衣服の縫製に関する全体的な計画(これを「生産計画」ともいう。)を策定し、これにしたがって縫製管理を行うようになっている。
例えば、当初予期していなかった事態が発生し(例えば、部品を構成する生地に傷が発見された等により縫製のやり直しの必要が生じた場合等)、当初の生産計画のままでは対応しきれなくなった場合には、制御部11は、当初の生産計画自体の見直しを行う。そして、制御部11は、他に優先して縫製すべき部品を搭載したハンガー32(当該ハンガー32に付されたRFIDタグ34)を特定し、これを該当箇所において追い越し専用ライン80に流れるように指定を行う。
制御部11によって指定されたハンガー32のRFIDタグ34が所定の位置に配置された情報読取装置20によって読み取られると、当該ハンガー32が通常ライン60を外れて、破線矢印で示された追い越し専用ライン80に流れるように、制御部11がハンガー搬送装置30によるハンガー32の移動を制御する。
追い越し専用ライン80に入ったハンガー32に搭載された部品組は、通常ライン60を流れるハンガー32に搭載された部品組よりも優先して縫製される。例えば、図6に示すように通常ライン60に複数のハンガー32が滞留している場合でも、追い越し専用ライン80に入ったハンガー32がある場合には、これに搭載されている部品組が優先して縫製される。これにより、不測の事態により遅れの出てしまった部品組がある場合でも、その遅れの影響を最小限に抑えて、衣服全体としての縫製時間を短くし、効率よく縫製作業を行うことができる。
なお、追い越し専用ライン80に入るハンガー32の情報や、当該ハンガー32に搭載された部品組について優先的に縫製するよう指示する縫製指示等は、管理装置10の図示しない表示部(ディプレイ)等に表示されるようにし、作業者等が適宜作業状況チェックできるようにすることが好ましい。

0047

また、本実施形態においては、縫製段階である部品(布パーツ)に傷があることが発見された等によりエラーが発生した場合、新たに代替の部品(布パーツ)が用意されることになるが、この場合には、再度裁断からやり直す。
具体的には、例えば、当該部品に対応付けられている部品識別標識である部品に付されたバーコードシール35のバーコードNoから製造番号を特定し、この製造番号に基づいて生地を取り出し、必要分だけ再度裁断する。このとき他の部品は縫製作業ライン上で待機し、生地の裁断後、縫製し直されると、当該部品が再度ハンガー搬送装置30の所定の縫製作業ラインに戻り、必要な縫製が完了すると他で待機していた同じ製造番号で対応付けられた部品を搭載したハンガー32も移動する。そして、通常の縫製作業ラインで合流し、縫い合わされていく。
なお、当該部品(布パーツ)について搭載するハンガー32を変更した場合には、変更後のハンガー32のRFIDタグ34と最終製品である衣服の製造番号とを対応付けるように、対応付けをやり直す。
本実施形態では、ハンガー32のRFIDタグ34と最終製品である衣服の製造番号とが対応付けられているため、一部のハンガー32(ハンガー32に等されている部品)に何らかのトラブルが発生したときにも、当該情報が同じ製造番号と対応付けられているハンガー32について共有されて、制御部11により管理・制御が行われ、適切な対応を取ることができる。

0048

なお、図1では、縫製作業ラインとして、上着を縫製する場合を例示したが、例えば、衣服が複数のアイテムのセットで構成されている場合(例えば、上着とパンツ等の上下で構成されるスーツである場合)等であれば、上着の縫製とほぼ並行してパンツの縫製作業についても上着の場合とほぼ同様の縫製作業が行われる。
そして、セットとなる衣服の各アイテム(例えば、上着とパンツ)がほぼ同時期に完成することが好ましい。

0049

完成した衣服(衣服を構成するアイテム)は、仕上げアイロンがけやプレス等の最終仕上げが行われる(図1参照)。
さらに、衣服が複数のアイテムのセット(例えば、上着とパンツ等)で構成されている場合には、同じ製造番号が割り振られたアイテム同士を組み合わせるセット組合せ作業が行われる。当該作業は人の手で行われてもよいし、標識読取装置20が各アイテムの製造番号を読み取ることで、同じ製造番号が割り振られたアイテム同士を自動的にセットとして組み合わせるようになっていてもよい。
1つのセットとされた衣服には、製造番号を示すタグや下げ札等が取り付けられる。なお、衣服(衣服を構成するアイテム)に製造番号を示すタグや下げ札等を取り付けるタイミングはセットの組合せ作業の後に限定されず、各アイテムが完成した時点で、それぞれのアイテムにタグや下げ札等が取り付けられるようにしてもよい。
最後に検針作業が行われ、縫製作業が完了する。

0050

《梱包装置の構成》
次に、梱包装置40は、縫製作業が完了して完成した衣服を、所定の温度にて所定時間乾燥させ、所定の低湿度状態を維持したまま梱包するものである。
本実施形態において、梱包装置40は、例えば、完成した衣服をハンガー等に吊り下げた状態で乾燥させる図示しない立体乾燥装置と乾燥後に衣服を気密性包装袋(図示せず)に入れることで梱包する梱包機構等で構成されるものである。
衣服を乾燥させる際の立体乾燥装置内雰囲気温度を何度とするか、どの程度の時間乾燥させるかといった「所定の乾燥温度」及び「所定の乾燥時間」は、衣服を構成している生地の材質等によって左右されるものである。
また、立体乾燥装置内に投入する衣服の数、衣服を掛けるハンガー同士の間隔等の各種条件によっても「所定の乾燥温度」及び「所定の乾燥時間」は左右される。

0051

例えば、表地ウール裏地ポリエステルであるスーツのジャケットを立体乾燥装置内で乾燥させる場合、あまりにも乾燥温度が高く乾燥時間が長いと裏地のポリエステルに傷みが生じるおそれがあり、逆に乾燥温度が低く乾燥時間が短いと、十分な乾燥を行うことができず、皺が発生しやすい状態となる。
このため、「所定の乾燥温度」及び「所定の乾燥時間」は、乾燥後の「所定の低湿度状態」が、各生地にとって皺が発生しにくい最適なものとなるように、各生地の性質に応じて適宜設定されることが望ましい。
なお、乾燥温度、乾燥時間及び乾燥後の低湿度状態の程度は、衣服を構成する生地の材質等によって変わるものであり、例えば、生地が綿とポリエステルの混紡であるような場合、各材料の配合割合等によっても異なるものである。
したがって、各衣服を構成する生地における各材料の配合割合等も考慮して、適宜最適な乾燥温度、乾燥時間及び乾燥後の低湿度状態の程度が決定されることが好ましい。

0052

なお、図2では、梱包装置40についても縫製作業を管理する管理装置10が制御する例を示しているが、梱包装置40については、別個制御装置によって管理、制御が行われるようにしてもよい。

0053

《伝票出力装置の構成》
次に、伝票出力装置50は、標識検出装置20が完成した衣服(衣服を構成するアイテム)に対応付けられた製造標識を読み取り、当該製造標識に対応付けられたオーダー情報を取得することで、このオーダー情報に基づいて衣服の配送先を示す配送伝票を出力するものである。標識検出装置20が読み取る対象は、RFIDタグ等であってもよいし、より簡易なバーコード等であってもよい。
なお、標識検出装置20により検出される標識は製造標識に限定されず、製造標識を特定する特定標識であってもよい。例えば、縫製管理情報を構成する部品識別標識(本実施形態ではバーコードシール35が示すバーコードNo等)は、製造標識である製造番号を含んでいる。このため、標識検出装置20が部品識別標識を読み取ることによっても製造標識を特定することができ、製造標識に対応付けられたオーダー情報を取得することができる。
伝票出力装置50は、このオーダー情報に含まれている顧客の住所等の情報から配送伝票等をその場で出力する。
本実施形態では、このように、完成した衣服に付された製造標識を読み取ることで、その場で配送伝票が出力されるようにすることにより、完成した衣服と配送先との取り違いを生じることがない。
なお、伝票出力装置50が出力するものは配送伝票に限定されない。例えば、1つの製造番号に対応付けられたアイテムが複数ある場合(例えば、衣服が上着とパンツ等の複数のアイテムのセットで構成されている場合)、セット内容等を示した書類送り状納品書等が出力されるようにしてもよい。

0054

なお、図2では、伝票出力装置50についても縫製作業を管理する管理装置10が制御する例を示しているが、伝票出力装置50については、配送作業を管理する側に設けられた制御装置等、別個の制御装置によって管理、制御が行われるようにしてもよい。

0055

《縫製管理システムの作用・効果》
本実施形態の縫製管理システムでは、まず、顧客からのオーダー情報が取得され、1つのオーダー情報について1つの製造標識(製造番号)が付与される。
そして、オーダーされた衣服を構成する部品の集合である部品組については、製造標識(製造番号)を含むバーコードNoが付与されて、当該バーコードNoを表すバーコードシール35が貼付される。
さらに、この部品組はRFIDタグ34が付されたハンガー32に搭載され、ハンガー搬送装置30によって縫製作業ライン上を搬送される。
RFIDタグ34には各ハンガーを識別可能なRFIDNoが割り振られており、ハンガー32に部品組が搭載されると、これに貼付されたバーコードシール35のバーコードNoが標識読取装置20(バーコードリーダー等)によって読み取られ、バーコードNoに含まれる製造標識(製造番号)が検出される。検出結果は制御部11に送られ、制御部11は、当該検出結果から、ハンガー32のRFIDタグ34のRFIDNoと、当該ハンガー32に搭載された部品組に対応する製造標識(製造番号)とを対応付ける。ハンガー32のRFIDNoと製造標識(製造番号)との対応付けの結果は、記憶部12の管理情報記憶領域121等に記憶される。

0056

ハンガー32に付されたRFIDタグ34のRFIDNoは、縫製作業ラインの各部に設けられた標識読取装置20によって読み取られ、読み取り結果は、制御部11に送られる。これにより、管理装置10の制御部11は、いずれの製造標識(製造番号)の衣服に対応する部品組が縫製作業ラインのどこに存在しているかを把握することができる。
また、部品組に付されたバーコードシール35のバーコードNoは、縫製作業をする際に作業スペース近くの標識読取装置20(バーコードリーダー等)によって読み取られ、読み取り結果は、制御部11に送られる。バーコードNoには、製造標識(製造番号)の他、アイテムコードや部位コード等が含まれており、制御部11はバーコードNoを取得することで、いずれの製造標識(製造番号)の衣服のどのアイテムのどの部位の部品組であるかを把握することができる。

0057

制御部11は、これらRFIDタグ34のRFIDNoと、バーコードシール35のバーコードNoとから、図3に示すような、縫製管理情報を取得し、記憶部12の管理情報記憶領域121等に記憶させる。
本実施形態では、制御部11が、このような縫製管理情報を取得することによって、縫製作業ライン全体を適切に管理・制御することができ、各衣服(衣服を構成するアイテム)を構成する部品組が適切に縫製作業ラインを移動して、部品の取り違い等なく縫い合せられて各衣服(衣服を構成するアイテム)が完成するようになっている。
また、図3に示す縫製管理情報のような対応付けが記憶されていることによって、各部品組について同時並行的に縫製作業を行っても、1つの衣服(衣服を構成するアイテム)に関する部品組が適切に縫製される。このため、縫製作業を効率よく行うことができる。

0058

さらに完成した衣服は、所定の温度にて所定時間乾燥させ、所定の低湿度状態を維持したまま梱包される。このため、折り畳む等しても皺等が発生せず、小さく折り畳んだ状態で梱包箱等に収容され、コンパクトに配送することができる。
そして、所定条件下で梱包しているため、梱包を解いて通常のハンガー等に掛けておくだけで、皺の無い良好な状態の衣服に復元させることができる。このため、縫製作業を行う工場等で梱包したものを一旦梱包を解いてプレスをやり直す等の手間を掛けなくても、直接顧客の元に届けることができる。

0059

また、衣服が完成した後は、標識読取装置で衣服に付されたRFIDタグ等の識別標識を読み取るだけで、その場で配送伝票等の書類が出力されるようになっていている。
これにより、完成した衣服と配送伝票等の書類とが1対1で対応し、特に手間の掛かる作業を行うこと無く、取り違いを防止して、縫製作業を行う工場等から、顧客の住所地等の適切な配送先に衣服を出荷・配送することができる。

0060

以上のように、本実施形態の縫製管理システムによれば、縫製作業ラインにおける作業効率の向上を図ることができるとともに、縫製作業を行う工場等で衣服を梱包したまま顧客の元に直接衣服を配送することができるため、無駄な工程を省いて、オーダーを受けてから、顧客に届けるまでを短納期で実現することができる。

0061

なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。

0062

1 縫製管理システム
10管理装置
11 制御部
12 記憶部
20 標識読取装置
30ハンガー搬送装置
32ハンガー
34バーコードシール
35RFIDタグ
40梱包装置
50 伝票出力装置

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